JP2009132728A - 血液製剤からソラレンを除去するための方法およびデバイス - Google Patents

血液製剤からソラレンを除去するための方法およびデバイス Download PDF

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Abstract

【課題】血液製剤から、ソラレンおよびソラレン光産物を除去するための方法およびデバイスを提供すること。
【解決手段】本発明の方法は、ソラレン処理および放射線処理した血液製剤をソラレンおよびソラレン光産物を吸収し得る樹脂に接触させる工程を含む。この除去プロセスは、特に、濃縮血小板および血漿に用いるのに特に適している。なぜならば、このプロセスは、凝血因子の機能に、悪影響を及ぼさないからである。この方法およびデバイスは、アフェレーシスシステム、および現在輸血の為の血液製剤の処理に用いられている他のデバイスおよび手法に組み込まれ得る。
【選択図】なし

Description

発明の分野
本発明は、血液製剤から物質を除去するための方法およびデバイス、さらに詳しくは、血小板機能に有意に影響することなく、血小板を含有する血漿からソラレンおよびソラレン光生成物を除去するための方法およびデバイスに関する。
背景
血液供給内の病原体汚染は世界中で重要な医学的問題のままである。B型肝炎(HBV)
、C型肝炎(HCV)、およびHIVについての改良されたテスト方法は輸血関連病の発生を顕著に減少させたが、公衆はこれらのウイルスの輸血関連伝播の場合の公表性のため血液供給の安全性に信頼性を失いつつある。
例えば、HCVについての血液テストの最近の導入は、このウイルスの伝播を低下させる
であろうが、恐らく感染性血液ユニットの検出の67%に過ぎない感度を有する。HCVは輸
血関連肝炎の90%の原因である。Melnick,J. L., Abstract of Virological Safety Aspects ofPlasma, Cannes, 11月3-6 (1992)(2頁)。所定のテストに関して、感染の危険は輸血された3300ユニットのうち1であると見積もられる。
同様に、より感度の良い血清学的アッセイはHIV-1およびHBVであるが、これらの病原体はそれにも拘わらずせ血清陰性血液提供者によって伝播され得る。国際フォーラム:VoxSang 32:346 (1977)。Ward, J. W.ら, N. Engl. J. Med., 318:473 (1988)。全輸血関連肝炎の10%までおよびひどい黄疸ケースの25%が、B型肝炎表面抗原(HBasAg)陰性提供者によって伝播されたHBVのためである。現在、輸血−関連HIV感染の15例が、HIV-1に対す
る抗体につき陰性と予備テストされた血液の受容者の間で、Centerfor Disease Control (CDC)によって報告されている。
さらに、他のウイルス、細菌、および病原体はルーチン的にはテストされず、和決安全性に対する潜在的狂脅威として残っている。Schmunis, G.A.,Transfusion 31:547-557 (1992)。加えて、テストは、提供者集団に侵入し得る将来の未知病原体に対する血液提供
の安全性を保証せず、この結果、感度良好なテストが実施できるようになる前に輸血関連伝播が起こることとなる。
血清変換が十分なスクリーニングであったとしても、それらは、適用では現実的ではないであろう。例えば、ヒトにおけるCMV(ヘルペスウイルス)およびパルボB19ウイルスは通常である。それらが健康で免疫応答性成人で起こった場合、それらはほとんど常に無徴候血清変換となる。集団のかかる大部分は血清陰性であるので、陽性ユニットの排除の結果、血液供給の実質的制限となろう。
血液製剤を介するウイルス病の伝播を減少させるためのもう1つのアプローチは、輸血
製品中の病原体を不活化する手段を開発することである。血液製剤中の感染性病原体を不活化するための効果的技術の開発は、血液供給の安全性を改良し、恐らくは、低頻度病原体については、最近導入されたHIV−2テストのごとき新しいテストの導入を遅らせる可能性を供する。結局は、脱汚染技術は血液製剤のコストをおおいに下げ、稀な血液製剤の利用性を増大させる。
有用であるためには、かかる不活化方法は、i)そのために血液製剤が輸血される機能に
悪影響を与えてはならず、ii)血液製剤中の存在する病原体を徹底的に不活化しなければ
ならず、およびiii)血液製剤の受容者に悪影響を与えてはならない。無赤血球血液製剤中のウイルス病原体の不活化または除去につきいくつかの方法が報告されている。しかしながら、これらの技術のほとんどが、血小板(重要な血液製剤)の機能の維持に完全には適合しない。これらの技術の例は加熱(Hilfenhous,J.ら,J. Biol. Std. 70:589 (1987))
、溶媒/界面活性剤処理(Horowitz, B.ら, Transfusion 25:516(1985))、ガンマ線照射
(Moroff, G.ら, Transfusion 26:453 (1986))、ベータプロプリオラクトンと組み合わせた紫外線照射(PrinceA. M.ら,Reviews of Infect. Diseases 5:92-107 (1983))、ヘマ
トポルフィリンと組み合わせた可視レーザー光(MattewsJ. L.ら, Transfusion 28:81-83
(1988); North J.ら, Transfusion 32:121-128 (1992))、光活性色素アルミニウムフタ
ロシアニンおよびメロシアニン540の使用(SieberF.ら, Blood 73:345-350 (1989);Rywkin S.ら, Blood 78(補選1):352a(アブストラクト)(1991)または紫外線単独(Proudouz,K.N.ら, Blood 70:589(1987))である。
他の方法は、紫外線光の存在下でソラレンのごときフルオロクマリンで処理することによってウイルス病原体を不活化する。ソラレンは、フラン環とクノリンとの直線上縮合によって形成される三環性化合物である。ソラレンは二本鎖核酸の塩基対の間にインターカレートでき、長波長紫外線(UVA)の吸収に際して、ピリミジン塩基に対する共有結合ア
ダクトを形成する。G.D. Ciminoら, Ann. Rev.Biochem. 54:1151 (1985); Hearstら, Quart Rec.Biophys. 171:1 (1984)。もし対向ストランドにソラレン−ピリミジンモノアダ
クトに隣接して第2のピリミジンがあれぎ、第2のフォトンの吸収によりストランド間架橋として機能するジアヂクトの形成に至る。S.T. Issacsら,Biochemistry 16:1058 (1977); S. T. Issacsら, Trends in Photobiology(Plenum)279-294頁 (1982); J. Tessmanら,
Biochem, 24:1669 (1985); Hearstら,米国特許第4,124,598号、第34,169,204号および
第4,196,281号。出典明示してこれらを本明細書の一部とみなす。
共有結合したソラレンはDNA複製の阻害剤として作用し、かくして、複製プロセスを停
止させる能力を有する。このDNA結合能力のため、ソラレンは無病原体血液供給を生産し
維持するにおける固有の問題に関して特に興味深い。いくつかの公知のソラレンはいくつかの血液製剤でウイルスを不活化することが知られている。出典明示して本明細書の一部とみなすH.J.Alterら, The Lancet (ii:1446) (1988); L. Linら, Blood 74:517 (1989)
(脱汚染血小板濃縮物);G.P. Wiesehalnら, 米国特許第4,727,027号および第4,748,120号は、8−メトキシソラレン(8−MOP)および照射の組合せの使用を記載している。P.Morelら,Blood Cells 18:27 (1992)は、300μg/mLの8−MOPは紫外線光の10時間の照射と共に
、ヒト血清中のウイルスを効果的に不活化できることを示す。8−MOPおよびアミノメチルトリメチルソラレン(AMT)を用いる同様の研究が他の研究者によって報告されている。DoddRYら,Transfusion 31:483-490 (1991); Margolis-Nunno, H.ら, Thromb Haemostas65:1162 (アブストラクト)(1991)。事実、本発明で用いるものと異なる条件下にて、かつ従前に知られたソラレン誘導体を用いて、HBV、HCVおよびHIVを含めた広範囲スペクトルの
微生物の光不活化が確立されている[Hanson,C. V., Blood Cells, 18:7-24 (1992); Alter, H. J.ら, TheLancet ii:1446 (1988);Margolis-Nunnuo, H.ら, Thromb haemostas 65:1162 (アブストラクト)(1991)]。
ソラレン光不活化は、ウイルスを不活化するソラレンの能力が、完全に不活化が起こる安全範囲を保証するのに十分である場合のみ可能である。他方、ソラレンは、血液製剤に損傷を引き起こすようであってはならない。丁度述べた方法は、公知のソラレンを用いて適用されると、血液製剤に対する損傷を回避するためには困難で出費のかかる手法の使用が必要である。例えば、いくつかの化合物およびプロトコルは、照射の間に生じる酸素ラジカルから血液製剤に対する損傷を防止するために、光に暴露される前に反応から分子酸素を除去することを必要とする。L.Linら, Blood 74:517 (1989);Wiesehalnに対する米
国特許第4,727,027号参照。これは費用がかかり、時間を消費する手法である。
最後に、光化学脱汚染(PCD)で使用されるいくつかの通常に知られた化合物は、ウイ
ルスを殺す能力を増大させるに見える望ましくない突然変異誘発性を呈する。換言すれば、公知の化合物がより効果的にウイルスを不活化すれば、該化合物は受容者に対してより有害であり、かくして、それらはイン・ビボ使用では製品の不活化系においていずれの時点でも有用性が低い。
それが使用される血液製剤に対する有意に損傷を引き起こすことなく、かつ酸素を除去する必要なくして、それにより血液脱汚染方法において病原体の安全で完全な不活化を確実とする、病原体を不活化する改良された能力および低い突然変異誘発性を呈する新しいソラレン化合物が要望される。加えて、適当なソラレンによって生じた光生成物の残存レベルを血液製剤から除去するこてができ、それにより、かかる血液製剤のPCD処理の効果
的で経済的な広い使用を可能とするデバイスが要望される。
発明の要旨
本発明は、新しいソラレン、ならびに突然変異誘発には関連せず、紫外線光の存在下で病原体を不活化する増強された能力を有する新しいソラレンの合成方法を提供する。また、本発明は、イン・ビボおよびイン・ビトロにて、特に、血液製剤および合成媒体中の血液製剤で使用される健康関連製品において病原体を不活化する新しいおよび公知の化合物を使用する方法を提供する。
1.以下の工程を含む血液製剤中の核酸含有病原菌を不活性化させる方法:
a)任意の順序で、i)ソラレン、ii)光活性化手段、iii)該病原菌に汚染されているこ
とが疑われるインビボでの使用の為の血液製剤、を提供する工程;
b)該ソラレンを該血液製剤に添加して、ある濃度のソラレン溶液を調製する工程;
c)該溶液を光活性化手段で処理し、処理血液製剤を調製する工程であって、該病原菌が
不活性化され、かつ該溶液中の該ソラレン濃度の少なくとも一部がフリーである、工程;および
d)該処理血液製剤中の溶液でフリーである該ソラレン濃度の部分の実質的にすべてを除
去する工程。
2.前記除去工程が、前記処理血液製剤を樹脂に接触させる過程を含む、項目1に記載の
方法。
3.前記樹脂が吸着剤である、項目2に記載の方法。
4.前記樹脂がポリスチレンを含む、項目3に記載の方法。
5.前記樹脂がポリアクリルエステルを含む、項目3に記載の方法。
6.前記樹脂が活性炭を含む、項目3に記載の方法。
7.前記接触させる過程が、前記血液製剤を前記樹脂を含むインラインカラムに通して注
ぐことを含む、項目2に記載の方法。
8.前記接触させる過程が、前記樹脂を含むバッグ内で行われる、項目2に記載の方法。
9.前記樹脂が、前記バッグ中のメッシュエンクロージャーに含まれ、該メッシュエンク
ロージャーが前記血液製剤を該樹脂に接触させるように適合している、項目8に記載の方法。
10.項目9に記載の方法であって、さらに、前記バッグの外側に接触するように備えら
れるパーティションを含み、該パーティションが、前記血液製剤を前記メッシュエンクロージャーから隔てるように適合しており、かつ該バッグから所定の時間に取り除かれるように適合している、方法。
11.前記ソラレンが、4’-(4-アミノ-2-オキサ)ブチル-4,5’,8-トリメチルソ
ラレンである、項目1に記載の方法。
12.前記血液製剤が、血小板を含む、項目1に記載の方法。
13.前記血液製剤が、血漿を含む、項目1に記載の方法。
14.血液の汚染除去システムであって、第一の血液バッグおよびソラレンを除去し得る
樹脂を含むインラインカラムを含み、該インラインカラムは、該第一の血液バッグとの流体的に連結するインプットエンド、アウトプットエンド、およびキャパシティを含む、血液の汚染除去システム。
15.前記アウトプットエンドが、第二の血液バッグと流体的に接触している、項目14
に記載のシステム。
16.項目15に記載のシステムであって、さらに、前記インラインカラムと流体的に接
触するよう配置され、かつ該インラインカラムの前記アウトプットエンドの後で、前記第二のバッグの前に配置されたフローアダプターを含む、システム。
17.前記樹脂が吸着剤である、項目14に記載のシステム。
18.以下を含む血液バッグ:
a)生物学的適合性のハウジング;および
b)ソラレンを除去し得る樹脂を含む、該ハウジング内のコンパートメント。
19.さらに合成媒体を含む、項目18に記載の血液バッグ。
20.項目18に記載の血液バッグであって、さらに、前記コンパートメント内に配置さ
れた、樹脂を含むメッシュエンクロージャーを含み、該メッシュエンクロージャーが血液製剤を該樹脂に接触させるように適合している、血液バッグ。
21.項目20に記載の血液バッグであって、さらに、前記生物学的適合性のハウジング
の外側に接触するように備えられたパーティションを含み、該パーティションが、前記血液製剤を前記メッシュエンクロージャーから隔てるように適合しており、かつ該バッグから所定の時間に取り除かれ、該血液製剤が該樹脂に接触するように適合している、方法。22.前記樹脂が吸着剤である、項目18に記載の血液バッグ。
23.以下の工程を含む血液製剤中の核酸含有病原菌を不活性化させる方法:
a)任意の順序で、i)該病原菌に汚染されていることが疑われる血液を提供しうるドナー、ii)該血液を血液製剤に分離する分離手段、iii)ソラレン、iv)光活性化手段、およ
びv)ソラレン除去手段、を提供する工程;
b)該血液を該ドナーから取り、そして、該血液を該血液分離手段に導入する工程;
c)該血液分離手段で、該血液から血液製剤を単離する工程;
d)該ソラレンを該血液製剤に添加して、ある濃度のソラレン溶液を調製する工程;
e)該溶液を光活性化手段で処理し、処理血液製剤を調製する工程であって、該病原菌が
不活性化され、かつ該溶液中の該ソラレン濃度の少なくとも一部がフリーである、工程;および
f)該ソラレン除去手段で、該処理血液製剤中の溶液でフリーである該ソラレン濃度の部
分の実質的にすべてを除去する工程。
24.前記血液分離手段が、アフェレーシスシステムである、項目23に記載の方法。
25.前記血液製剤が、血小板である、項目23に記載の方法。
26.前記血液製剤が、血漿である、項目23に記載の方法。
27.項目23に記載の方法であって、前記ソラレン除去手段が、樹脂を含むメッシュエ
ンクロージャーを含み、該メッシュエンクロージャーが血液製剤を該樹脂に接触させるように適合している、方法。
28.前記樹脂が吸着剤である、項目27に記載の方法。
29.前記樹脂がポリマーを含む、項目28に記載の方法。
30.前記ソラレンがアミノソラレンである、項目23に記載の方法。
31.前記アミノソラレンが、4’-(4-アミノ-2-オキサ)ブチル-4,5',8-トリメチルソラレンである、項目30に記載の方法。
32.前記ソラレンが、臭素化ソラレンである、項目23に記載の方法。
33.以下の工程を含む血液製剤中の核酸含有病原菌を不活性化させる方法:
a)任意の順序で、i)該病原菌に汚染されていることが疑われる血液を提供しうるドナー、ii)血小板を該血液から分離するアフェレーシスシステム、iii)合成媒体、iv)血小
板回収コンテナ、v)4’-(4-アミノ-2-オキサ)ブチル-4,5',8-トリメチルソラレン、vi)光活性化手段、およびvii)ソラレン除去手段、を提供する工程;
b)該血液を該ドナーから取り、そして、該血液を該アフェレーションシステムに導入す
る工程;
c)該アフェレーションシステムで、該血液から血小板を単離する工程;
d)該血小板を血小板コンテナに所定の時間に回収する工程;
e)該合成媒体を該血小板コンテナ中の血小板に加える工程であって、これによって、血
小板および合成媒体を含む血小板混合物をつくる、工程;
f)4’-(4-アミノ-2-オキサ)ブチル-4,5',8-トリメチルソラレンを該血小板混合物に添加して、ある濃度の4’-(4-アミノ-2-オキサ)ブチル-4,5',8-トリメチル
ソラレン溶液を調製する工程;
g)該溶液を該光活性化手段で処理し、処理血小板混合物を調製する工程であって、該病
原菌が不活性化され、かつ該溶液中の4’-(4-アミノ-2-オキサ)ブチル-4,5',8-
トリメチルソラレン濃度の少なくとも一部がフリーである、工程;および
h)該ソラレン除去手段で、該処理血小板混合物中の溶液でフリーである該4’-(4-ア
ミノ-2-オキサ)ブチル-4,5',8-トリメチルソラレン濃度の部分の実質的にすべてを
除去する工程。
34.前記合成媒体がリン酸塩を含む、項目33に記載の方法。
35.項目33に記載の方法であって、前記ソラレン除去手段が、樹脂を含むメッシュエ
ンクロージャーを含み、該メッシュエンクロージャーが、血小板混合物を該樹脂に接触させるように適合している、方法。
36.前記樹脂が吸着剤である、項目35に記載の方法。
37.前記樹脂がポリマーを含む、項目36に記載の方法。
38.前記ポリマーがポリスチレンを含む、項目37に記載の方法。
39.以下を含む血液製剤用のコンテナ:
a)生物学的適合性のハウジング;
b)該血液製剤からソラレンを除去し得る樹脂であって、該生物学的適合性のハウジング
内に含まれる、樹脂;および
c)該樹脂を該生物学的適合性のハウジング内に保持する手段。
40.項目39に記載のコンテナであって、前記保持する手段が、前記生物学的適合性の
ハウジング内に配置されたメッシュエンクロージャーを含み、該メッシュエンクロージャーが、前記樹脂を含みかつ血液製剤を該樹脂に接触させるように適合している、コンテナ。
41.さらに入口/出口ラインを含む、項目40に記載のコンテナ。
42.項目41に記載のコンテナであって、前記保持する手段が、前記入口/出口ライン
中に、前記生物学的適合性のハウジングに流体的に連結するよう配置されたメッシュフィルターを含む、コンテナ。
43.前記樹脂が、吸着剤である、項目39に記載のコンテナ。
44.前記ソラレンが、アミノソラレンである、項目39に記載のコンテナ。
45.前記アミノソラレンが、4’-(4-アミノ-2-オキサ)ブチル-4,5',8-トリメチルソラレンである、項目44に記載のコンテナ。
46.以下の工程を含む血液製剤中の核酸含有病原菌を不活性化させる方法:
a)任意の順序で、i)ソラレン、ii)光活性化手段、iii)該病原菌に汚染されているこ
とが疑われるインビボでの使用の為の血液製剤を含む第一のコンテナ、を提供する工程;b)該ソラレンを該第一のコンテナ中の該血液製剤に添加して、ある濃度のソラレン溶液
を調製する工程;
c)該溶液を光活性化手段で処理し、処理血液製剤を調製する工程であって、該病原菌が
不活性化され、かつ該溶液中の該ソラレン濃度の少なくとも一部がフリーである、工程;
および
d)該処理血液製剤中の溶液でフリーである該ソラレン濃度の部分のいくらかを除去する
工程。
47.前記ソラレンが、4’-(4-アミノ-2-オキサ)ブチル-4,5',8-トリメチルソラレンである、項目46に記載の方法。
48.前記ソラレンが、臭素化されている、項目46に記載の方法。
49.前記臭素化ソラレンが、5-ブロモ-8-メトキシソラレンである、項目48に記載の方法。
50.前記臭素化ソラレンが、5-ブロモ-8-(ジエチルアミノプロピルオキシ)−ソラレンである、項目48に記載の方法。
51.前記ソラレンが、第四級アミンである、項目46に記載の方法。
52.前記第四級アミンソラレンが、4’-(トリエチルアミノ)メチル-4,5',8-トリ
メチルソラレンである、項目51に記載の方法。
53.項目46に記載の方法であって、前記除去工程が、前記処理血液製剤を第二のコン
テナに移す過程を包み、該第二のコンテナが、
i)生物学的適合性のハウジング;
ii)該血液製剤からソラレンを除去し得る樹脂であって、該生物学的適合性のハウジング内に含まれる、樹脂;および
iii)該処理血液製剤から、溶液でフリーである前記ソラレン濃度の部分のいくらかが除
去されるような条件下で、該樹脂を該生物学的適合性のハウジング内に保持する手段。
54.項目53に記載の方法であって、前記保持する手段が、前記生物学的適合性のハウ
ジング内に配置されたメッシュエンクロージャーを含み、該メッシュエンクロージャーが、前記樹脂を含み、血液製剤を該樹脂に接触させるように適合している、方法。
55.前記第二のコンテナが、さらに、入口/出口ラインを含む、項目54に記載の方法

56.項目55に記載の方法であって、前記保持する手段が、前記入口/出口ライン中に
、前記生物学的適合性のハウジングと流体的に連結するように配置されたメッシュフィルターを含む、方法。
図1は、本発明装置の一態様の透視図である。 図2は、図1に示す装置の線2-2に沿った断面図である。 図3は、図1に示す装置の線3-3に沿った断面図である。 図4は、図1に示す装置の線4-4に沿った断面図である。 図5Aは、本発明の化合物8、13および14の合成経路および化学構造のダイヤグラムである。 図5Bは、本発明の化合物2、4および7の合成経路および化学構造のダイヤグラムである。 図5Cは、本発明の化合物1、5、6、9および10の合成経路および化学構造のダイヤグラムである。 図5Dは、本発明の化合物12および15の合成経路および化学構造のダイヤグラムである。 図5Eは、本発明の化合物3の合成経路および化学構造のダイヤグラムである。 図5Fは、本発明の化合物16および17の合成経路および化学構造のダイヤグラムである。 図6は、本発明の化合物1−3を光活性化した場合のlogR17の死滅に対する濃度のインパクトを示す。 図7は、本発明の化合物3−6を光活性化した場合のlogR17の死滅に対する濃度のインパクトを示す。 図8は、本発明の化合物2および6を光活性化した場合のlogR17の死滅に対する濃度のインパクトを示す。 図9は、本発明の化合物6および18を光活性化した場合のlogR17の死滅に対する濃度のインパクトを示す。 図10は、本発明の化合物16を光活性化した場合のlogR17の死滅に対する濃度のインパクトを示す。 図11は、本発明の化合物6についてのlogR17力価に対する変化するジュール/cm2(ワット秒/cm2)の照射のインパクトを示す。 図12は、本発明の化合物7、9および10についてのlogR17力価に対する変化するジュール/cm2(ワット秒/cm2)の照射のインパクトを示す。 図13は、本発明の化合物7および12についてのlogR17力価に対する変化するジュール/cm2(ワット秒/cm2)の照射のインパクトを示す。 図14は、本発明の化合物15についてのlogR17力価に対する変化するジュール/cm2(ワット秒/cm2)の照射のインパクトを示す。 図15は、本発明の化合物17についてのlogR17力価に対する変化するジュール/cm2(ワット秒/cm2)の照射のインパクトを示す。 図16は、本発明の化合物6および17についてのlogR17力価に対する変化するジュール/cm2(ワット秒/cm2)の照射のインパクトを示す。 図17は、本発明の化合物6および15についてのlogR17力価に対する変化するジュール/cm2(ワット秒/cm2)の照射のインパクトを示す。 図18は、血漿における、本発明の化合物2および6の変化させる濃度の効果を示す。 図19は、合成媒体における、本発明の化合物2および6の変化させる濃度の効果を示す。 図20Aは、血液バングで現在使用される標準的血液製剤分離アプローチを模式的に示す。 図20Bは、本発明の具体例を模式的に示し、それにより、合成媒体を図20Aにおけるごとく調製した血小板濃縮物に導入する。 図20Cは、図20Bにおけるごとき合成媒体で希釈した血小板濃縮物に特異的に適用した本発明の脱汚染アプローチの1の具体例を模式的に示す。 図21Aは、血小板カウントによって測定した血小板機能に対する5−日貯蔵(D5)、紫外線光(uv)および100μMでの化合物2での処理(PCD)の影響を比較するグラフである。「n」はデータポイントによって表される実験の番号を表す。図21Bは、血小板凝集によって測定した血小板機能に対する5−日貯蔵(D5)、紫外線光(uv)および100μMでの化合物2での処理(PCD)の影響を比較するグラフである。「n」はデータポイントによって表される実験の番号を表す。 図21Cは、GMP−140によって測定した血小板機能に対する5−日貯蔵(D5)、紫外線光(uv)および100μMでの化合物2での処理(PCD)の影響を比較するグラフである。「n」はデータポイントによって表される実験の番号を表す。図21Dは、pHによって測定した血小板機能に対する5−日貯蔵(D5)、紫外線光(uv)および100μMでの化合物2での処理(PCD)の影響を比較するグラフである。「n」はデータポイントによって表される実験の番号を表す。 図22Aは、血小板カウントによって測定した血小板機能に対する5−日貯蔵(D5)、紫外線光(uv)および100μMでの化合物6での処理(PCD)の影響を比較するグラフである。「n」はデータポイントによって表される実験の番号を表す。図22Bは、血小板凝集によって測定した血小板機能に対する5−日貯蔵(D5)、紫外線光(uv)および100μMでの化合物6での処理(PCD)の影響を比較するグラフである。「n」はデータポイントによって表される実験の番号を表す。 図22Cは、GMP−140によって測定した血小板機能に対する5−日貯蔵(D5)、紫外線光(uv)および100μMでの化合物6での処理(PCD)の影響を比較するグラフである。「n」はデータポイントによって表される実験の番号を表す。図22Dは、pHによって測定した血小板機能に対する5−日貯蔵(D5)、紫外線光(uv)および100μMでの化合物6での処理(PCD)の影響を比較するグラフである。「n」はデータポイントによって表される実験の番号を表す。 図23Aは、血小板カウントによって測定した血小板機能に対する5−日貯蔵(D5)、紫外線光(uv)および100μMでの化合物17での処理(PCD)の影響を比較するグラフである。「n」はデータポイントによって表される実験の番号を表す。図23Bは、血小板凝集によって測定した血小板機能に対する5−日貯蔵(D5)、紫外線光(uv)および100μMでの化合物17での処理(PCD)の影響を比較するグラフである。「n」はデータポイントによって表される実験の番号を表す。 図23Cは、GMP−140によって測定した血小板機能に対する5−日貯蔵(D5)、紫外線光(uv)および100μMでの化合物17での処理(PCD)の影響を比較するグラフである。「n」はデータポイントによって表される実験の番号を表す。図23Dは、pHによって測定した血小板機能に対する5−日貯蔵(D5)、紫外線光(uv)および100μMでの化合物17での処理(PCD)の影響を比較するグラフである。「n」はデータポイントによって表される実験の番号を表す。 図24Aは、血小板カウントよって測定した血小板機能に対する5−日貯蔵(D5)、紫外線光(uv)および100μMでの化合物18での処理(PCD)の影響を比較するグラフである。「n」はデータポイントによって表される実験の番号を表す。図24Bは、血小板凝集よって測定した血小板機能に対する5−日貯蔵(D5)、紫外線光(uv)および100μMでの化合物18での処理(PCD)の影響を比較するグラフである。「n」はデータポイントによって表される実験の番号を表す。 図24Cは、GMP−140よって測定した血小板機能に対する5−日貯蔵(D5)、紫外線光(uv)および100μMでの化合物18での処理(PCD)の影響を比較するグラフである。「n」はデータポイントによって表される実験の番号を表す。図24Dは、pHよって測定した血小板機能に対する5−日貯蔵(D5)、紫外線光(uv)および100μMでの化合物18での処理(PCD)の影響を比較するグラフである。「n」はデータポイントによって表される実験の番号を表す。 図25Aは、経時的な血小板によるS-59(C0=50μM)摂取(頂部)および経時的な血小板によってS−59放出(底部)をグラフ表示する。 図25Bは、吸着剤の添加の前における、S−59と共に24時間プレインキュベートするまたはしない、AmberliteXAD-4TM(0.1g/3.0mL)による35%血漿/65%PASIIIからの光照射S-59(C0=150μM)の吸着の速度論をグラフ表示する。 図26は、1cm直径のカラムにおけるAmberliteXAD−16TM(10g/300mL)でのS−59吸着に対する流速の効果を示すグラフである。35%血漿/65%PASIIIにおける血小板に対するデータを四角で示す一方、35%血漿/65%PASIIIに対するデータを丸で示す;塗りつぶしていない三角はAmberchromcg-161TM(120直径ポリスチレン、5g/300mL)でのS−59吸着の残存レベルを示す。 図27は、AmberliteXAD-4TM(10g/300mL)を35%血漿/65%PASIIIにおける照射血小板と接触させるバッチについての吸着の速度論をグラフ表示する。パーセントは非照射血小板混合物に対するものである。 図28Aは、処理無し(頂部)、AmberliteXAD-16TMでの吸着(中央)、およびHermosorba CH-350TM(底部)後における、照射35%血漿/65%PASIIIのHPLCクロマトグラムを示す。 図28Bは、非照射S−59(頂部)、照射S−59(中央)、およびAmberliteXAD-4TMで処理した照射S−59(底部)を含有する35%血漿/65%PASIIIのHPLCクロマトグラムを示す;吸着剤は30μmナイロンメッシュエンクロージャー/パウチに含有され、接触時間は3時間であった。 図29は、カートリッジを通して灌流されるS−59でスパイクした血漿の容量の関数としての吸着から逃げる(破過として示す)S−59のパーセントを示す;2つの異なる流速(2.5mL/分および5.0mL/分)における100%血漿中の非照射S−59(150μM)を示す。 図30Aは、HermosorbaCH-350TMおよびシリカでのS−59 PCDおよびS−59除去後のフィブリノーゲンレベルをグラフ表示する;非照射および照射試料を共に分析した。 図30Bは、AmberliteXAD-4TM、Amberlite XAD-16TM、およびBio−Radt−ブチルHICTMでのS−59PCDおよびS−59除去後のおけるフィブリノーゲンレベルをグラフ表示する;非照射および照射試料を共に分析した。 図30Cは、AmberliteXAD-4TM、Amberlite XAD-16TM、およびBio−Radt−ブチルHICTMでのS−59PCDおよびS−59除去後のおけるPT、aPTT、およびTT凝集機能をグラフ表示する;非照射および照射試料を共に分析した。 図30Dは、AmberliteXAD-4TM、Amberlite XAD-16TM、およびBio−Radt−ブチルHICTMでのS−59PCDおよびS−59除去後のおける第V因子、第VIII因子、および第IX因子活性をグラフ表示する;非照射および照射試料を共に分析した。 湿潤溶液のエタノール含有量および10分間の得られた吸着剤の吸着容量の間の関係をグラフ表示する。Amberlite(登録商標) XAD-4(丸)およびXAD−16(四角)吸着剤でのバッチ方式湿潤プロセス。 図32は、35%血漿、65%PASIIIからのS−59の除去が、Amberlite(R)XAD−16についての水含有量の低下と共に減少することをグラフ表示する。 図33は、室温および標準的湿度における27時間のインキュベーションの間の室温および標準的湿度における27時間のインキュベーションの間のAmberlite(R)XAD−16(四角)およびAmberlite(登録商標)(丸)による水の喪失をグラフ表示する。 図34Aおよび34Bは、Amberlite(R) XAD−4の2つの異なるロットによる35%血小板濃縮物からのS−59の除去についての吸着速度論に対するγ−照射(四角=0MRad;丸=5MRad;三角=10MRad)による滅菌の効果をグラフ表示する。 図34Aおよび34Bは、Amberlite(R) XAD−4の2つの異なるロットによる35%血小板濃縮物からのS−59の除去についての吸着速度論に対するγ−照射(四角=0MRad;丸=5MRad;三角=10MRad)による滅菌の効果をグラフ表示する。 図35Aおよび35Bは、Amberlite(R) XAD−16の2つの異なるロットによる35%血小板濃縮物からのS−59の除去についての吸着速度論に対するγ−照射(四角=0MRad;丸=5MRad;三角=10MRad)による滅菌の効果をグラフ表示する。 図35Aおよび35Bは、Amberlite(R) XAD−16の2つの異なるロットによる35%血小板濃縮物からのS−59の除去についての吸着速度論に対するγ−照射(四角=0MRad;丸=5MRad;三角=10MRad)による滅菌の効果をグラフ表示する。 図36は、湿潤(暗い陰影)および乾燥(明るい陰影)状態双方における吸着剤についてのS−59吸着定数をグラフ表示し、パーセントは各試料における水の量をいう。 図37は、除去デバイスを血小板貯蔵容器内に含ませる方法を示す本発明の除去デバイスを示す。 図38は、バッチ式除去デバイスの製造で使用される工程の多くの生産フローチャートを示す。 図39は、S−59ならびに3.0J/cm2UVAでの照射に続く、PC(35%血漿/65%PASIII、150μMS−59[15.2mg/300mL])において形成されたS−59光生成物のHPLCクロマトグラムを表す。 図40は、主要S−59光生成物ピーク:i)S−59(HPLCピークF)、ii)S−59のヘテロダイマー(HPLCピークD)、およiii)S−59のホモダイマー(HPLCピークE)の化学構造を示す。 図41は、UVAでの照射前における(頂部)、UVSでの照射後における(中央)、およびUVSでの照射およびDowec(R) XUS−43493を含有するRDとの8−時間インキュベーション後における(底部)S−59および遊離光生成物のレベルを示す、150μMS−59(15.2mg/300mL)を含有し、PL 2410プラスチック容器(Baxer)内に収容されたPCのクロマトグラムを示す。 図42は、完全なPC(すなわち、血小板を含有するPC)からの未結合光生成物D、EおよびS−59の除去についての速度論を示す。 図43は、血漿/PAS III中の未結合光生成物の別の分析を可能するための血小板を除去するのに遠心したPCからの未結合光生成物D、EおよびS−59の除去の速度論を示す。 図44は、本発明の実験のいくつかで使用する3つの異なるソラレンの化学構造を示す:ソラレンA[4’−(トリエチルアミノ)−メチル−4,5’,8−トリメチルソラレン];ソラレンB[5−ブロモ−8−メトキシソラレン;およびソラレンC[5−ブロモ−8−(ジエチルアミノプロピル)−ソラレン]
本発明は、以下の順序で、a)いずれかの順序で、i)4’−第一級アミノ−置換ソラレ
ンおよび5’−第一級アミノ置換−ソラレンよりなる群から選択される化合物を含む合成
媒体:ii)該化合物を光活性化するための光活性化手段;およびiii)核酸を有する病原体
で汚染されたことが疑われる血小板調製物を供し:b)該合成媒体を該血小板調製物に添加し;次いで、c)該化合物を光活性化させて、該血小板調製物の生物学的活性を有意に変化させることなく、該病原体核酸の実質的に全ての複製を妨げることを特徴とする血小板調製物中の病原体を不活化する方法を含む。該病原体はウイルスまたは細菌であってよい。その核酸は一本鎖または二本鎖のDNAまたはRNAであってよい。光活性化手段は、180
および400nmの間の波長よりなる所与の強度の電磁波照射のスペクトルを放射できる光活
性化デバイスを含む。該強度は1および30mW/cm2の間であってよく、血小板調製物は1秒および30分間の間、該強度に暴露される。電磁波照射のスペクトルは320nmおよび380nmの間の波長であってよい。
1つの具体例において、該化合物は低突然変異様発性を呈する。それは1および250μM
の間の濃度で血小板調製物に添加される。該方法は分子酸素の濃度を制限することなく行うことができる。
4’−第一級アミノ−置換ソラレンは:a)

[式中、R2、R3およびR4は、独立して、OおよびNHよりなる群から選択され、ここに
、uは1ないし10の全数であり、wは1ないし5の全数であり、xは2ないし5の全数であり、yは2ないし5の全数であり、zは2ないし6の全数であり]
よりなる群から選択される4’炭素原子上の置換基R1;およびb)各々、独立して、Hおよび(CH2)vCH3[ここに、vは0ないし5の全数である]よりなる群から選択される、4、5’および8炭素原子上の置換基R5、R6およびR7、あるいはその塩を含むことができる

また、5’−第一級アミノ置換ソラレンは、a)

[式中、R2、R3およびR4は、独立して、OおよびNHよりなる群から選択され、ここ
に、uは1ないし10の全数であり、wは1ないし5の全数であり、xは2ないし5の全数であり、yは2ないし5の全数であり、zは2ないし6の全数であり]
よりなる群から選択される5’炭素原子上の置換基R1;およびb)各々、独立して、Hおよび(CH2)vCH3[ここに、vは0ないし5の全数である]よりなる群から選択される、4、4’および8炭素原子上の置換基R5、R6およびR7、あるいはその塩を含むことができ、
ここに、R1が-(CH2)u-NH2から選択される場合、R6はHである。
最後に、5’−第一級アミノ置換ソラレンは、a)

[式中、R2、R3およびR4は、独立して、OおよびNHよりなる群から選択され、ここに
、uは3ないし10の全数であり、wは1ないし5の全数であり、xは2ないし5の全数であり、yは2ないし5の全数であり、zは2ないし6の全数であり]
よりなる群から選択される5’炭素原子上の置換基R1;およびb)各々、独立して、Hおよび(CH2)vCH3[ここに、vは0ないし5の全数である]よりなる群から選択される、4、4’および8炭素原子上の置換基R5、R6およびR7、あるいはその塩を含むことがでる。
1つの具体例において、少なくとも2つの化合物が存在する。もう1つの具体例において、合成媒体は、さらに、酢酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウムおよび塩化マグネシウムを含み、また、マンニトールおよび/またはグルコースを含むことができる。
1つの具体例において、合成媒体は、第1の血液バッグに含まれ、該血小板調製物は第2のバッグに含まれ、合成媒体は、滅菌連結を介して、第1の血液バッグからの合成媒体を第2の血液バッグに絞り出すことによって、工程(b)において血小板調製物に添加される。
好ましい具体例において、該化合物は5’−(4−アミノ−オキサ)ブチル−4,4’−8−
−トリメチルソラレンまたは4’−(4−アミノ−2−オキサ)ブチル−4,5’−8−トリメチルソラレンである。
もう1つの具体例において、前記した方法は、静脈内注入によって該血小板調製物を哺乳動物に投与することを含む。
本発明は、以下の順序で、a)いずれかの順序で、i)第1の血液バッグに含まれた、緩衝化生理食塩水ならびに4’−第一級アミノ−置換ソラレンおよび5’−第一級アミノ置換−ソラレンよりなる群から選択される低突然変異誘発性を呈する化合物を含む合成媒体:ii)該化合物を光活性化するための光活性化手段;およびiii)第2の血液バッグに含まれた
、核酸を有する病原体で汚染されたことが疑われる血小板調製物を供し:b)滅菌連結手段を介して該合成媒体を該第1の血液バッグから該第2の血液バッグに絞り出すことによって、該合成媒体を該血小板調製物に添加し;次いで、c)該化合物を光活性化させて、該血小板調製物の生物学的活性を有意に変化させることなく、該病原体核酸の実質的に全ての複製を妨げることを特徴とする血小板調製物中の病原体を不活化する方法を含む。
該病原体はウイルスまたは細菌であってよい。その核酸は一本鎖または二本鎖のDNAまた
はRNAであってよい。光活性化手段は、180および400nmの間の波長よりなる所与の強度の
電磁波照射のスペクトルを放射できる光活性化デバイスを含む。該強度は1および30mW/cm2の間であってよく、血小板調製物は1秒および30分間の間、該強度に暴露される。電磁波照射のスペクトルは320nmおよび380nmの間の波長であってよい。
1つの具体例において、該化合物は低突然変異様発性を呈する。それは1および250μM
の間の濃度で血小板調製物に添加することができる。該方法は分子酸素の濃度を制限することなく行うことができる。
4’−第一級アミノ−置換ソラレンは:a)

[式中、R2、R3およびR4は、独立して、OおよびNHよりなる群から選択され、ここに
、uは1ないし10の全数であり、wは1ないし5の全数であり、xは2ないし5の全数であり、yは2ないし5の全数であり、zは2ないし6の全数であり]
よりなる群から選択される4’炭素原子上の置換基R1;およびb)各々、独立して、Hおよび(CH2)vCH3[ここに、vは0ないし5の全数である]よりなる群から選択される、4、5’および8炭素原子上の置換基R5、R6およびR7、あるいはその塩を含むことができる

また、5’−第一級アミノ置換ソラレンは、a)

[式中、R2、R3およびR4は、独立して、OおよびNHよりなる群から選択され、ここに
、uは1ないし10の全数であり、wは1ないし5の全数であり、xは2ないし5の全数であり、yは2ないし5の全数であり、zは2ないし6の全数であり]
よりなる群から選択される5’炭素原子上の置換基R1;およびb)各々、独立して、Hおよび(CH2)vCH3[ここに、vは0ないし5の全数である]よりなる群から選択される、4、4’および8炭素原子上の置換基R5、R6およびR7、あるいはその塩を含むことができ、
ここに、R1が-(CH2)u-NH2から選択される場合、R6はHである。
最後に、5’−第一級アミノ−置換ソラレンは、a)

[式中、R2、R3およびR4は、独立して、OおよびNHよりなる群から選択され、ここに
、uは3ないし10の全数であり、wは1ないし5の全数であり、xは2ないし5の全数であり、yは2ないし5の全数であり、zは2ないし6の全数であり]
よりなる群から選択される5’炭素原子上の置換基R1;およびb)各々、独立して、Hおよび(CH2)vCH3[ここに、vは0ないし5の全数である]よりなる群から選択される、4、4’および8炭素原子上の置換基R5、R6およびR7、あるいはその塩を含むことがでる。
1つの具体例において、少なくとも2つの化合物が存在する。もう1つの具体例において、合成媒体は、さらに、酢酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウムおよび塩化マグネシウムを含み、また、マンニトールおよび/またはグルコースを含むことができる。
1つの具体例において、合成媒体は、第1の血液バッグに含まれ、該血小板調製物は第2のバッグに含まれ、合成媒体は、滅菌連結を介して、第1の血液バッグからの合成媒体を第2の血液バッグに絞り出すことによって、工程(b)において血小板調製物に添加される。
好ましい具体例において、該化合物は5’−(4−アミノ−2−オキサ)ブチル−4,4’−8−−トリメチルソラレンまたは4’−(4−アミノ−2−オキサ)ブチル−4,5’−8−トリメチルソラレンである。
1つの具体例において、前記した方法は、静脈内注入によって該血小板調製物を哺乳動物に投与することを含む。
また、本発明は、a)4,8−ジアルキル−7−(1−メチル−2−オキソプロピル)ソラレ
ンを供し;d)4,8−ジアルキル−4’,5’−ジメチルソラレンを四塩化炭素中で撹拌して、4,8−ジアルキル−5’−ブロモメチル−4’−メチルソラレンを得ることよりなる、クロロメチル化を行うことなく、4,8−ジアルキル−5’−ブロモメチル−4’−メチルソラレンを合成する方法を含む。a)4,8−ジアルキル−7−(1−メチル−2−オキソプロ
ピルオキシソラレンを供し;d)4,8−ジアルキル−4’,5’−ジメチルソラレンを四塩化炭素中で撹拌して4,8−ジアルキル−4’−ブロモメチル−5’−メチルソラレンを得ることよりなる、クロロメチル化を行うことなく、4,8−ジアルキル−4’−ブロモメチル
−5’−メチルソラレンを合成する方法も含まれる。
式:
を有する新規化合物またはその塩も含まれる。
最後に、本発明は、抗−ウイルス特性を有する組成物を含む。最初のものは、4’−第一
級アミノ−置換ソラレンおよびイン・ビボ使用に適した血小板の水溶液を含む。1の具体例は、さらに、酢酸ナチリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウムおよび塩化ノグネシウムを含む、所望によりマンニトールまたはグルコースを含んでもよい合成媒体をむ。4’−第一級アミノ−置換ソラレンよりもむしろ5’−第一級アミノ−置換ソラレンを含むこれらの同組成物が含まれる。
また、45−100mM塩化ナトリウム;
4−5mM塩化カリウム;
10−15mMクエン酸ナトリウム;
20−27mM酢酸ナトリウム;
0−2mMグルコース;
0−30mMマンニトール;
ほぼ20mMのリン酸ナトリウム;
2−3mM塩化ナチリウム;および 4’−第一級アミノソラレンおよび5’−第一級アミノソ
ラレンよりなる群から選択されるほぼ0.1および250μMの間の濃度のソラレン;
の水溶液を含む新規合成血小板貯蔵媒体も含まれる。
本発明は、いずれかの順序で、ソラレン、光活性化手段、少なくとも1種の病原体で汚染されたことが疑われるイン・ビボ使用を意図した血液製剤を供し、ソラレンを血液製剤に添加して一定濃度のソラレンの溶液を生じさせ、該溶液を光活性化手段で処理して処理血液製剤を生じさせ、ここに病原体は不活化され、ここに、少なくとも一部のソラレン濃度は溶液中で遊離しており;次いで、処理血液製剤において溶液中に遊離しているソラレン濃度の一部の実質的に全てを除去することよりなる、血液製剤中の核酸含有病原体を不活化する方法を提供する。
1つの具体例おいて、除去工程は、処理血液製剤を樹脂と接触させることよりなる。限定されるものではないが、吸着剤、ポリスチレン、ポリアクリルエステル、シリカ、活性炭、およびポリ−(2−ヒドロキシエチルメチルメタクリレート)で被覆した活性炭を含
めた、種々の樹脂を本発明で使用できると考えられる。
別の具体例において、接触工程は、樹脂を含有するイン−ラインカラムに血液製剤を灌流させることよりなる。
もう1つの具体例において、本発明の方法は、血液製剤をイン−ラインカラムに通した後に、血液製剤をイン−ラインカラムに流体接触したフローアダプターに通すことよりなる。もう1つの具体例において、接触は、樹脂を含有するバッグ中で起こる。特に好ましい具体例において、樹脂をバッグ中のメッシュエンクロージャー内に含有させ、ここに、
該メッシュエンクロージャーを血液製剤に適用して樹脂と接触させる。
もう1つの具体例において、本発明の方法は、さらに、バッグの外部でそれと接触した区画よりなり、ここに、該区画を適用して血液製剤をメッシュエンクロージャーから分離し、また所定の時間にバッグから取り出す。別の具体例において、該方法は、さらに、樹脂含有バッグを振盪デバイスと混合することよりなる。限定されるものではないが、4’−
(4−アミノ−2−オキサ)ブチル−4,5’,8−トリメチルソラレンを含めた種々のソラ
レン化合物が本発明で有用であると考えられる。また、限定されるものではないが、血小板、血漿、赤血球、および白血球、ならびに全血を含めた、いずれの血液成分も血液製剤に含まれると考えられる。
もう1つの具体例において、本発明は、いずれかの順序で、4’−(4−アミノ−2−オ
キサ)ブチル−4,5’,8−トリメチルソラレン、光活性化手段、病原体に汚染されたこ
とが疑われるイン・ビボ使用を意図した血小板混合物を供し、4’−(4−アミノ−2−オ
キサ)ブチル−4,5’,8−トリメチルソラレンを血小板混合物に添加して一定濃度の4’−(4−アミノ−2−オキサ)ブチル−4,5’,8−トリメチルソラレンの溶液を生成させ
;該溶液を光活性化手段で処理して処理血小板混合物を生成させ、ここに病原体は不活化され、4’−(4−アミノ−2−オキサ)ブチル−4,5’,8−トリメチルソラレン濃度の少なくとも一部は溶液中で遊離しており;処理血小板混合物において溶液中に遊離した4’
−(4−アミノ−2−オキサ)ブチル−4,5’,8−トリメチルソラレンの一部の実質的に
全てを除去する工程よりなる、血液製剤中の核酸含有病原体を不活化する方法を提供する。
この方法の1つの具体例において、除去工程は、処理血小板混合物を樹脂と接触させることよりなる。本発明は、樹脂と接触させて2時間において、99%を超える4’−(4−アミノ−2−オキサ)ブチル−4,5’,8−トリメチルソラレンの99%を除去することを含む。限定されるものではないが、吸着剤、ポリスチレン、ポリアクリルエステル、シリカ、活性炭、およびポリ−(2−ヒドロキシエチルメチルメタクリレート)で被覆した活性炭
を含めた、種々の樹脂を本発明で使用できると考えられる。別の具体例において、接触工程は、樹脂を含有するイン−ラインカラムに血液製剤を灌流させることよりなる。さらにもう1つの具体例において、この方法は、さらに、血液製剤をイン−ラインカラムに通した後に、血液製剤をイン−ラインカラムと流体接触したフローアダプターに通すことよりなる。
この方法のもう1つの具体例において、接触は、樹脂を含有するバッグ中で起こる。
好ましい具体例において、樹脂をバッグ中のメッシュエンクロージャー内に含有させ、ここに、該メッシュエンクロージャーを血液製剤に適用して樹脂と接触させる。もう1つの具体例において、該方法は、さらに、バッグの外部でそれと接触して設けた区画よりなり、ここに、該区画を適用して血液製剤をメッシュエンクロージャーから分離し、また所定の時間にバッグから取り出す。この方法は、さらに、樹脂含有バッグを振盪デバイスと混合することを含むと考えられる。
また、本発明は、第1の血液バッグおよびソラレンを除去できる樹脂を除去できるイン−ラインカラムよりなり、ここに、該イン−ラインカラムは第1血液バッグと流体連絡した入力端部、出力端部、およびキャパシティーよりなる血液脱汚染システムを提供する。好ましい具体例において、イン−ラインカラムのキャパシティーはほぼ5−10mLである。
もう1つの具体例において、該方法は、さらに、イン−ラインカラムと流体接触して位置した、かつイン−ラインカラムの出力端部の後であって第2のバッグの前に位置したフローアダプターを含む。
この方法の1つの具体例において、除去工程は、処理血小板混合物を樹脂と接触させる
ことよりなる。限定されるものではないが、吸着剤、ポリスチレン、ポリアクリルエステル、シリカ、活性炭、およびポリ−(2−ヒドロキシエチルメチルメタクリレート)で被
覆した活性炭を含めた、種々の樹脂を本発明で使用できると考えられる。別の具体例において、接触工程は、樹脂を含有するイン−ラインカラムに血液製剤を灌流させることよりなる。さらにもう1つの具体例において、この方法は、さらに、血液製剤をイン−ラインカラムに通した後に、血液製剤をイン−ラインカラムと流体接触したフローアダプターに通すことよりなる。
また、本発明は、生体適合性ハウジングおよびソラレンを除去できる樹脂を含有する該ハウジング内の区画よりなる血液バッグを提供する。1の具体例において、血液バッグは、さらに、該区画内に配され、樹脂を含有するメッシュエンクロージャーを含み、ここに、該メッシュエンクロージャーを提要して、血液製剤を樹脂と接触させる。メッシュエンクロージャーは該区画内の位置に指定することが考えられる。
別の具体例において、該血液バッグは、さらに、該生体適合性ハウジング外部でそれと接触して設けられた区画よりなり、ここに、該区画を適用して血液製剤をメッシュエンクロージャーから分離し、また所定の時間にバッグから取り出して血液製剤を樹脂と接触させる。さらにもう1つの具体例において、該血液バッグは、さらに、該生体適合性ハウジングと流体接触し、50−100μmメッシュフィルターを有するフローアダプターを含む。本
発明の樹脂は、限定されるものではないが、吸着剤、ポリスチレン、ポリアクリルエステル、シリカ、活性炭、およびポリ−(2−ヒドロキシエチルメトクリレート)で被覆した
活性炭を含めた種々の物質を含むと考えられる。
種々の血液バッグが使用されると考えられる。血液バッグが特定タイプまたは入手源に限定する意図はない。事実、いずれの商業的入手源から得られた血液バッグも本発明で有用であると考えられる。また、本発明の光活性化デバイスはいずれの商業的入手源から得られるものであってもよい。かくして、本発明はいずれか1つの入手源の血液バッグまたは光活性化デバイスに限定する意図はない。
本発明は、a)生体適合性ハウジング;b)血液製剤からソラレンを除去できる樹脂、該樹脂は該生体適合性ハウジング内に含有され;およびc)該生体適合性ハウジング内の樹脂を保持するための手段よりなる血液製剤のための容器を含む。
また、本発明は、a)生体適合性ハウジング;b)血液製剤からアミノソラレンを除去できる樹脂、該樹脂は該生体適合性ハウジング内に含有され;およびc)該生体適合性ハウジング内の樹脂を保持するための手段よりなる血液バッグを含む。
いくつかの具体例において、容器または血液バッグの保持手段は、生体適合性ハウジング内に配されたメッシュエンクロージャーよりなり、該メッシュエンクロージャーは樹脂を含有し、適用されて血液製剤を樹脂と接触させる。さらなる具体例において、該メッシュエンクロージャーは30μポアよりなる。特別の具体例において、該メッシュエンクロージャーはポリエステルよりなる。
さらなる具体例において、容器または血液バッグは、さらに、流入口/流出口ラインを含む。なおさらなる具体例において、該保持手段は、流入口/流出口ライン中に位置し、生体適合性ハウジングと流体連絡したメッシュフィルターよりなる。メッシュフィルターは特別の具体例では30μポアよりなり、他方、メッシュフィルターのメッシュはさらにもう1つの具体例ではポリエステルよりなる。
本発明の特別の具体例において、樹脂は吸着剤である。樹脂が吸着剤である場合、それはある具体例ではポリマーよりなる。該ポリマーはさらなる具体例においてポリスチレンであり、該ポリスチレンはなおさらなる具体例において架橋されている。
ある具体例では、アミノソラレンは4’−(4−アミノ−2−オキサ)ブチル−4,5’,8−トリメチルソラレンである。
また、本発明は、a)いずれかの順序で、i)ソラレン、ii)光活性化手段、iii)病原体
で汚染されたことが疑われるイン・ビボ使用を意図した血液製剤を含有する第1の容器を供し、b)ソラレンを第1の容器中の血液製剤に添加して一定濃度のソラレンの溶液を生じさせ、c)該溶液を光活性化手段で処理して処理血液製剤を生じさせ、ここに病原体は不活化され、ここに、少なくとも一部のソラレン濃度は溶液中で遊離しており;次いで、d)処理血液製剤において溶液中に遊離しているソラレンの一部のいくらかを除去することよりなる、血液製剤中の核酸含有病原体を不活化する方法を含む。本発明は、溶液中に遊離するソラレンの特定量の除去に限定されないことを強調する。事実、本発明は、溶液中の遊離するいずれのソラレンの除去も含む。
特別の具体例において、ソラレンは4’−(4−アミノ−2−オキサ)ブチル−4,5’,8−トリメチルソラレンである。他の具体例において、ソラレンは臭素化される。臭素化ソラレンを用いる場合、臭素化ソラレンは5−ブロモ−8−メトキシソラレンまたは5−ブロモ
−8−(ジエチルアミノプロピルオキシ)−ソラレンであり得る。さらに、ソラレンはい
くつかの具体例では第四級アミンであり、該第四級アミンはなおさらなる具体例において4’−(トリエチルアミノ)メチル−4,5’,8−トリメチルプロラレンである。
本発明のいくつかの具体例では、該除去工程は、i)生体適合性ハウジング、ii)血液製
剤からソラレンを除去できる樹脂、該樹脂は該生体適合性ハウジングに含有され;およびiii)溶液中で遊離するソラレン濃度の一部のいちいくらかが処理血液製剤において除去されるような条件下で樹脂を生体適合性ハウジング内の保持する保持手段よりなる第2の容器に、処理血液製剤を移行させることよりなる。
いくつかの具体例において、容器または血液バッグの保持手段は生体適合性ハウジング内に配されたメッシュエンクロージャーであり、該メッシュエンクロージャーは樹脂を含有し、適用されて血液製剤を樹脂と接触させる。さらなる具体例において、メッシュエンクロージャーは30αmポアよりなる。特別の具体例において、該メッシュエンクロージャーはポリエステルよりなる。
さらなる具体例において、容器または血液バッグは、さらに、流入口/流出口を含む。なおさらなる具体例なおいて、保持手段は、流入口/流出口ライン中に位置し、生体適合性ハウジングと流体連絡したメッシュフィルターよりなる。該メッシュフィルターは特別の具体例では30μmポアよりなり、メッシュフィルターのメッシュはなおさらなる具体例ではポリエステルよりなる。
また、本発明は、a)いずれかの順序で、i)ドナー、該ドナーは病原体で汚染されていることが疑われる血液を供することができ、ii)血液を血液製剤中に分離するための血液
分離手段、iii)ソラレン、iv)光活性化手段、およびv)ソラレン除去手段を供し、b)血
液をドナーから採血し、血液を該血液分離手段に導入し;c)アフェレーシスシステムで血液から血小板を単離し;d)ソラレンを血液製剤に添加して一定濃度のソラレンの溶液を生じさせ、e)該溶液を光活性化手段で処理して処理血液製剤を生じさせ、ここに病原体は不活化され、ここに、少なくとも一部のソラレン濃度は溶液中で遊離しており;次いで、f)処理血液製剤において溶液中に遊離しているソラレンの一部の実質的に全てを該ソラレン除去手段で除去することよりなる、血液製剤中の核酸含有病原体を不活化する方法を含む。
特別の具体例において、血液分離手段は、アフェレーシスシステムである。血液製剤はある具体例では血小板であり、他の具体例では血漿である。
いくつかの具体例では、ソラレン除去手段は、樹脂を含有するメッシュエンクロージャーよりなり、該メッシュエンクロージャーは適用されて血液製剤を樹脂と接触させる。該樹脂はいくつかの具体例では吸着剤である。樹脂が吸着剤である場合、それはさらなる具体例ではポリマーであってよい。特別の具体例では、該ポリマーはポリスチレンであり、他方、なおさらなる具体例ではポリスチレンは架橋されている。
ソラレンはいくつかの具体例ではアミノソラレンであってよく、他の具体例では臭素化ソラレンであってよい。
加えて、本発明は、a)いずれかの順序で、i)ドナー、該ドナーは病原体で汚染されていることが疑われる血液を供することができ、ii)血液を血小板から分離するためのアフ
ェレーシスシステム、iii)アミノソラレン、iv)光活性化手段、およびv)ソラレン除去手
段を供し、b)血液をドナーから採血し、血液を該アフェレーシスシステムに導入し;d)血小板を含む血小板混合物を生じさせ;e)アミノソラレンを血小板混合物に添加して一定濃度のアミノソラレンの溶液を生じさせ、f)該溶液を光活性化手段で処理して処理血小板混合物を生じさせ、ここに病原体は不活化され、ここに、少なくとも一部のソラレン濃度は溶液中で遊離しており;次いで、g)処理血小板混合物において溶液中に遊離しているソラレンの一部の実質的に全てを該ソラレン除去手段で除去することよりなる、血液製剤中の核酸含有病原体を不活化する方法を含む。
いくつかの具体例では、ソラレン除去手段は、樹脂を含有するメッシュエンクロージャーよりなり、該メッシュエンクロージャーは適用されて血小板混合物を樹脂と接触させる。該樹脂はいくつかの具体例では吸着剤である。樹脂が吸着剤である場合、それはさらなる具体例ではポリマーであってよい。特別の具体例では、該ポリマーはポリスチレンであり、他方、なおさらなる具体例ではポリスチレンは架橋されている。最後に、該樹脂はなおさらなる具体例では湿潤プロセスに付される。
なおさらなる具体例では、アミノソラレンは4’−(4−アミノ−2−オキサ)ブチル−4,5’,8−トリメチルソラレンである。
また、本発明は、a)いずれかの順序で、i)ドナー、該ドナーは病原体で汚染されていることが疑われる血液を供することができ、ii)血液を血小板から分離するためのアフェ
レーシスシステム、iii)合成媒体、iv)血小板収集容器、v)4’−(4−アミノ−2−オキサ)ブチル−4,5’,8−トリメチルプロラレン、vi)光活性化手段、およびvii)ソラレン除去手段を供し、b)血液をドナーから採血し、血液を該アフェレーシスシステムに導入し;c)アフェレーシスシステムで血液から血小板を単離し;d)一定の時間にわたって血小板容器から血小板を収集し;e)合成媒体を血小板容器中の血小板に添加し、それにより、血小板および合成媒体よりなる血小板混合物を生じさせ;f)4’−(4−アミノ−2
−オキサ)ブチル−4,5’−8−トリメチルソラレンを血小板混合物に添加して、一定濃
度の4’−(4−アミノ−2−オキサ)ブチル−4,5’−8−トリメチルソラレン溶液を生じさせ;g)該溶液を光活性化手段で処理して処理血小板混合物を生じさせ、ここに病原体は不活化され、ここに、少なくとも一部の4’−(4−アミノ−2−オキサ)ブチル−4,5
’−8−トリメチルソラレン濃度は溶液中で遊離しており;次いで、h)処理血小板混合
物において溶液中に遊離している4’−(4−アミノ−2−オキサ)ブチル−4,5’−8−トリメチルソラレンの一部の実質的に全てを該ソラレン除去手段で除去することよりなる、血液製剤中の核酸含有病原体を不活化する方法を含む。
いくつかの具体例において、合成媒体はホスフェートよりなる。なおさらなる具体例において、合成媒体を一定の時間にわたって血小板に添加し、血小板は収集される。
いくつかの具体例において、ソラレン除去手段は、樹脂を含有するメッシュエンクロージャーよりなり、該メッシュエンクロージャーは適用されて血小板混合物を樹脂と接触させる。該樹脂はいくつかの具体例では吸着剤である。樹脂が吸着剤である場合、それはさらなる具体例ではポリマーであってよい。特別の具体例では、該ポリマーはポリスチレンであり、他方、なおさらなる具体例ではポリスチレンは架橋されている。最後に、該樹脂はなおさらなる具体例では湿潤プロセスに付される。
定義 「血液製剤」なる用語は、身体の循環系を通る(赤血球、白血球、血小板等のごと
き)流体および/または関連細胞要素等の全ての処方をいい;血液製剤は、限定されるものではないが、血小板混合物、血清、および血漿を含む。「血小板混合物」なる用語は、細胞要素が一義的には血小板または血小板のみである血液製剤の1つのタイプをいう。血小板濃縮物(PC)は血小板が血漿の正常一部よりも少ない血小板混合物の1つのタイプである。合成媒体は血漿によって通常冷められる容量よりなるものであってよい;例えば、血漿濃縮物は35%血漿/65%合成媒体中に懸濁した血小板を含むことができる。
「光生成物」なる用語は、ソラレンが紫外線照射への暴露に際して受ける光化学反応から得られる生成物をいう。
「樹脂」なる用語は、溶液または流体(例えば、血液製剤)中のソラレンを含めた種々の要素と相互作用し、それに付着することができ、それにより、それらの要素を除去できる(ビーズ/粒子等のごとき)固体支持体をいう。除去プロセスは特定のメカニズムに限定されない。例えば、ソラレンは、吸着剤によって、または電荷(例えば、アフィニティー相互作用)によって除去することができる。「吸着剤樹脂」なる用語は、広く、天然有機物質および合成物質を共にいう。
種々の吸着剤樹脂は表面積、ポアサイズ、化学的性質(例えば、ポリスチレンジビニルベンゼンおよびアクリルエステル)、極性等の点で異なって、特定の適用(例えば、医薬の吸着)で最適性能を可能とする。吸着剤樹脂は、それを通って血液のような物質が灌流できるカラム、およびメッシュによって規定される領域内に吸着剤樹脂を保持しつつ、吸着剤と物質との接触を可能とするサイズの開口を有するメッシュを含めた、多数の装備に充填することができる。
「ソラレン除去手段」なる用語は、ソラレンを例えば血液製剤から除去できる物質またはデバイスをいう。ソラレン除去手段はソラレン光生成物のごとき血液製剤の他の成分を除去することもできる。好ましいソラレン除去手段は吸着剤樹脂である。
「イン−ラインカラム」なる用語は、入力端部および出力端部を有し、その中に配された、血液製剤から物質類を除去するための物質を含有する、通常は円筒形状の容器をいう。本発明は、血液製剤からソラレンおよびソラレン光生成物を除去するための吸着剤樹脂が充填された少なくとも1mL、好ましくは5−10mLの容量を有するカラムの使用を含む。血液製剤は入力端部に侵入し、吸着剤樹脂と接触し、次いで、出力端部から出る。
「区画」なる用語は、全体をセクションまたは部分に分離または分割できるデバイスまたは要素のいずれのタイプもいう。例えば、本発明は、血液製剤を含有するのに適した血液バッグを2つの部分に分割する区画の使用を含む。血液製剤は処理に先立っておよび処理の間にバッグの一部を占め、他方、吸着剤樹脂は他の部分を占める。1つの具体例において、血液製剤の処理の後、区画を取り出し(すなわち、区画の一体性を変え)、それにより、処理血液製剤を吸着剤樹脂と接触させる。該区画はバッグの内部またはその外部上に位置させることができる。「区画」なる用語と共に使用する場合、「取り出し」なる用語は、血液バッグの2つの部分の隔離がもはゆ存在しないことを意味する;それは、区画が何らかの方法でバッグともはや会合しないことを必ずしも意味しない。
「フローアダプター」なる用語は、血液製剤のような特定の物質の流れを雷魚できるデバイスをいう。該フローアダプターは吸着剤樹脂材料片の通過を防ぐごとき、さらなる機能を行うことができる。
「樹脂保持手段」なる用語は、生体適合性ハウジングのような規定された領域に樹脂を
拘束するいずれのメカニズムもいう。例えば、血小板貯蔵容器内に収容されたメッシュエンクロージャーを用いて、樹脂を容器内の保持することができる。同様に、フィルター(例えば、メッシュフィルター)は血液製剤貯蔵バッグの流入口/流出口ラインに位置させることができる。「流入口/流出口ライン」
なる用語は、血液製剤貯蔵バッグに結合し、それと流体連絡したチューブをいう。バッグに結合された単一の流入口/流出口ラインまたは2以上ラインであってよい。
「メッシュエンクロージャー」、「メッシュバウチ」等の用語は、多数のポアを含有させるために製造した内容物、パウチ、バッグ等をいう。例えば、本発明は、血液製剤を吸着剤樹脂に接触させるが、樹脂をパウチ内に保持するサイズのポアを持つ、吸着剤樹脂を含有するパウチを含む。本発明目的では、吸着剤含有メッシュエンクロージャーをRDという。好ましい具体例において、RDは血液製剤貯蔵容器(例えば、血小板貯蔵容器)に収容される。本発明は、メッシュエンクロージャーが不織布、医学グレードのポリマーメッシュまたはナインのような他の適当な材料から構成されることを含む。メッシュ材料の好ましい範囲のポアサイズはほぼ10μmないし50μmであり、他方、本発明の好ましい具体例はほぼ30μmのポアを持つメッシュを利用する。
「流体接触」、「流体結合」等の用語は、1の要素から他の要素に流動する流体成分(例えば、血液製剤)の能力をいう。例えば、血液成分は血小板バッグからチューブを通ってフローアダプターまで流動することができ、フローアダプターは血小板バッグと直接接触する必要はない。同様に、2以上の血液製剤容器の各々からのチューブは滅菌結合デバイスを用いて結合して(例えば、滅菌溶接)
、流体が1の容器から他の容器に移動するのを可能とする。
「適用して血液製剤を該樹脂と接触させる」なる語句は、樹脂が血液製剤からの成分(例えば、ソラレンおよびソラレン光生成物)を吸着できるように、血液製剤を樹脂と製品させ相互作用させる能力をいう。該語句はしばしば使用して、容器内に収容されたメッシュエンクロージャーのポアを通過する、血液製剤貯蔵容器に含有された、ソラレン−および照射−処理血液製剤の能力を記載し、そうする場合において、樹脂はソラレンおよびソラレン光生成物を吸着できる。
「振盪デバイス」なる用語は、血小板濃縮物のような血液成分を一定的に混合できるいずれのタイプのデバイスもいう。該デバイスは、混合を特定の持続に制限するためのタイミングメカニズムを有することもできる。
「生体適合性ハウジング」なる用語は、広く、全血、血小板濃縮物および血漿のごとき生物学的物質を含有するのに適したハウジング、容器、バッグ、収容器、収納具等をいう。適当な容器は、もしそれらが、あったとして、その中に含有されるべき生物学的物質に最小の効果を有する場合には生体適合性とする。「最小」効果とは、有意な差異が対照と比較して観察されないことを意味する。かくして、血液製剤は受容者への移行に先立って生体適合性ハウジングに貯蔵することができる。好ましい具体例において、生体適合性ハウジングは血小板貯蔵容器である。
「血液分離手段」なる用語は、広く、血液を血液製剤(例えば、血小板および血漿)に分離できるデバイス、機械等をいう。アフェレーシスシステムは血液分離手段の1つのタイプである。アフェレーシスシステムは、一般に、血液分離デバイス、チューブおよびフィルターの複雑なネットワーク、収集バッグ、抗凝集剤、および全ての成分を制御するコンピュータ化手段よりなる。血液分離デバイスは、最も一般的には、遠心機である。少なくとも1つのポンプを用いて、血液、分離された血液成分、および流体添加物を動かし、アフェレーシスシステムを通して、最後にはドナーまたは収集バッグに返す。いずれかの
特定のタイプのアフェレーシスシステムに限定されるものではないが、本発明は、特に、特定量の所望の血液製剤混合物を収集できる自動システムの使用を含む。
「単離する」なる用語は、1を超える成分を含有する混合物からある物質を分離することをいう。例えば、血小板は全血から分離することができる。単離された製品(例えば、血小板)は他の成分からのその製品の完全な分離を必ずしもいわない。例えば、アフェレーシスシステムによって単離された血小板は、しばしば、小容量の血漿と共にある。この例では、血小板は全血から分離されたとみなされるであろう。
「フィルター」なる用語は、広く、他の成分を保持しつつ、混合物に対するある成分を通すことができるデバイス、材料等をいう。例えば、フィルターは、樹脂粒子のごとき他の成分を保持しつつ、血液成分(例えば、血漿)を通すことができるポアサイズを持つメッシュよりなることができる。「フィルター」なる用語は、ある成分がそれによって保持される手段に限定されない。
「ポリエステル」なる用語は、広く、[ポリ(エチレンテレフタレート)]よりなる物質をいう。ポリエステル物質は限定的サイズのポアを持つメッシュ材料の形態であってよい。
「ポリマー」なる用語は、広く、同一の反復する「ベースユニット」の鎖よりなる物質をいう。該用語は「ポリスチレンネットワーク」ということができるスチレン(C6H5CH=CH2)モノマーを含有する物質を含む。
「架橋」なる用語は、広く、相互に結合して二次元または三次元ネツトワークを形成する線状分子をいう。例えば、ジビニルベンゼン(DVB)はスチレン−ジビニルベンゼンコ
ポリマーの形成において架橋剤として働く。該用語は、過剰架橋ネツトワークが、二官能性剤(後記)で、溶液または膨潤状態で線状ポリスチレン鎖を架橋することによって生じる「過剰架橋」も含む。
「アミノソラレン」「アミノ化ソラレン」などの用語は、炭化水素鎖によってソラレンの4位(4-一級アミノ置換ソラレン)又は5位(5-一級アミノ置換ソラレン)に結合したNH2基を含有するソラレン化合物を意味する。4-一級アミノ置換ソラレンでは、その炭化
水素鎖の全長が2〜20炭素であり、それら炭素の0〜6個は独立にNH又は0で置換されてい
て、各置換点は他の各置換点から少なくとも2炭素によって隔てられており、ソラレンとは少なくとも1炭素によって隔てられている。4-一級アミノ置換ソラレンは、ソラレンの4、5及び8位にさらに置換基を持ってもよく、その置換基としては次の基が挙げられる(
ただしこれらに限らない):Hおよび(CH2)nCH3(ここにn=0〜6)。これに対して、5-一級
アミノ置換ソラレンでは、炭化水素鎖の全長が1〜20炭素であり、それら炭素のうち0〜6
個は独立にNH又は0で置換されていて、各置換点は他の各置換点から少なくとも2炭素によって隔てられており、ソラレンとは少なくとも1炭素によって隔てられている。5-一級アミノ置換ソラレンは、ソラレンの4、4および8位にさらに置換基を持ってもよく、その
置換基としては次の基が挙げられる(ただしこれらに限らない):Hおよび(CH2)nCH3(こ
こにn=0〜6)。
「臭素化ソラレン」という用語は、臭素(Br)原子が結合しているソラレン化合物を意味する。好ましい臭素化ソラレンは5位に結合した臭素を含有する。臭素化ソラレンの例としては、5-ブロモ-8-メトキシソラレン及び5-ブロモ-8-(ジエチルアミノプロピルオキシ)-ソラレンが挙げられる。
模式図Aは、UVAの照射後における35%血漿/65%PASIIIに懸濁させたS−59の分布
をダイアグラム表示する。
模式図Bは、必要な吸着剤の量に対する最終S−59濃度の効果を示すグラフである(初期濃度、C0=30μMおよび容量、V=300mL)。各曲線にっいての「K−値」は凡例にリストする。
模式図Cは、バッチRDについての2つの可能な立体配置を示す。立体配置Aは2−バッ
グ設計を示し、他方、立体配置Bは単一−バッグ設計を示す。
模式図DはS−59還元プロセスをダイアグラム表示する。S−59を含有するPCを照射した後、PCをRDを収容する容器に移し、撹拌しつつインキュベートして、残存S−59および未結合光生成物の量の時間−依存性減少を行い、次いで、貯蔵容器に移す。
模式図Eは、本発明のRDの一の具体例を使用できる仮想アフェレーシスシステムの操作をまとめるフローダイアグラムを示す。
模式図Fは、PASIIIを血小板収集手法の間に添加する、本発明の別の具体例を示す。
模式図Gは、PASIIIをS−59と組合せ、次いで、血小板収集手法の間に添加する本発明の別の具体例を示す。
発明の説明 本発明は紫外線存在下で病原体を不活性化する能力を高める新しいソラレ
ンと新しいソラレン合成方法を示している。新しいソラレンは幅広い種類の病原体に対して効果的である。本発明はまた、in vivoおよびin vitroで使用する保健関連の製品、特
に血液製剤において、血液製剤の機能に著しく影響を及ぼしたりまたは変異原性を与えたりすることなしに、病原体を不活性化するための新しいおよび既知の試薬を使った方法を示している。
本発明に記した、不活性化方法は病原体、特にin vivoまたはインビボで使われる血液
製剤中のウィルスを不活性化する方法である。これまでのアプローチに対して、この方法は短い照射時間を要求し、酸素分子濃度を制限することを必要としない。
本発明の記述は次に示すセクションに分けられる:1)光活性化装置、2)試薬合成、3)核酸への試薬の結合、4)夾雑物の不活性化、5)処理物質の生化学的特性の保存、6)ソラレンおよびソラレン光反応物を除去する装置および方法、7)吸着におけるソラレン構造特性の効果、および8)回分ソラレン除去装置の製造。
I.光活性化装置 本発明は、光活性化のための、装置と方法、特に光反応性の核酸結
合物質の光活性化の装置と方法について述べる。本発明は装置中に組み込まれた安価な電磁波照射源をもつ装置を考えている。一般に、本発明はa)少なくとも一つの光反応性物質の光活性化を引き起こす電磁波照射に適した波長を出す方法、b)光活性化の間、整列した複数のサンプルを保持する方法、およびc)光活性化の間、希望する温度範囲の中でサンプルの温度を維持する方法、からなる光反応性試薬を処理するための光活性化装置と考えている。本発明はまた、a)電磁波の照射の蛍光源に対して、一つあるいは多くの光反応性試薬を含んだ複数のサンプルコンテナを保持できる、b)同時に少なくとも一つの光反応性試薬の光活性化を引き起こす電磁波照射を用いた複数のサンプルコンテナへの照射、およびc)光活性化の間に希望の温度範囲の中でサンプルの温度の維持、からなる方法を考えている。
本発明における装置を具体化する上での大きな特徴は、A)整列したサンプルコンテナ
を支える事のできる状態で紫外線照射ができるの安価な供給源、B)素早い光活性化、C)大量のサンプルの処理、D)照射されたサンプルの温度制御、E)固有の安全性、を含んでいる。
A. 電磁波照射の供給源多くの紫外線照射の供給源は、ソラレンを使った汚染除去プロ
トコールで使用することができる。例えば、あるグループは冷却のために、ゆっくりと電気扇風機で風を送りながら、GeneralElectric typeF20T12-BLB fluorescent UVA bulbs
によって上および下からサンプルに照射している。Alter,H.J.,ら.TheLancel.24:1446(1988).他のグループはサンプルを含むペトリ皿のふたにウィルスのサンプルを入れ
て、直接接触するようにP.W.Allen Co.London社製のTypeA405-TLOW/05長波長紫外線ランプを、室温で使用している。
これらの条件下でのサンプルへの全強度はペトリ皿中で1.3x10 15 photons/second cm 2(または0.7mW/cm 2または.0007J/cm2 sec)であった。Hearst,J.E.,およびThiry,L.,NucleicAcids Research,4:1339(1977).しかしながら、光活性化装置の多くの種類を制限しなければ、本発明は以下に示すように、光活性化装置に適した改良を行っていると考えている。
本発明の改良光活性化装置は、サンプル容器を保持する事ができ、整列したサンプルに紫外線照射のできる安価な光源をもっている。紫外線照射は電磁気照射スペクトル(宇宙線から電波までの電磁気スペクトル)の一部を占めるエネルギー形態である。紫外線照射は多くの自然物および人工物を源としてやってくる。
紫外線照射の供給源によっては、他(非紫外線)の型の電磁気照射(例えば、可視光線)を伴うかもしれない。
紫外線照射の特別な種類については、波長の項で本明細書中で述べられている。波長はナノメートル(nm;10-9メートル)として本明細書中で述べられている。本明細書中における目的に対して、紫外線照射とはおよそ180nmから400nmの波長を意味する。フィルターまたは他の方法によって、照射源が特有の波長(例えば、320nm)よりも下の光を照らさ
ないときに、その波長(例えば、300ナノメートルで波長をカットオフ)において下限「
カットオフ(遮断)」をもっているという。同様に、照射源が特有の波長(例えば、360nm)より下で照射されているとき、その波長(例えば、360ナノメートルで波長をカットオフ)において上限「カットオフ(遮断)」をもっているという。
多くの光化学反応では、多くの害のある副反応を排除または極力最小限にしたいと考える。これらの副反応の多くは光活性化行程の間に存在できる内在性の発色団の励起によって引き起こされる。核酸とソラレンだけが存在するシステムにおいて、内在性の発色団は核酸の塩基それ自身である。核酸による313nmより長波長側の吸収は実に少ないため、光
活性の進行を波長が320nmより長波長側になるよう制限することが、直接的な核酸のダメ
ージを最小限にする。ヒトの血清または血漿においては、例えば、核酸は典型的な生物構成要素とともに存在する。
もし、生体液が全くのタンパク質なら、320nmでの遮断は副反応を最小限にするには適
切である(芳香族アミノ酸は320nmより大きい波は吸収しない)。
もし、生体液が他の物質を含むならば、光の特別な波長に対して敏感な成分があるかもしれない。それらの内生的な成分の存在を見込んで、特異的かつ望ましい波長の狭い範囲内での照射を念頭に置き、およびこのように血液構成成分へのダメージを防ぐよう本発明の装置は立案されている。その望ましい波長の範囲は320nmと350nmの間である。
市販の照射源から選ぶことによっても選択は可能である。例えば、蛍光チューブが300nmから400nmよりさらに長波長側にわたる波長の光を放つ一方(360nm付近を中心に幅広い
極大がある)、BLBタイプの蛍光ランプは400nmより大きい波長を取り除くように設計されている。しかし、これは単に上端の遮断を行っているだけである。
よりよい実施態様においては、本発明の装置は付加的な除去方法から成る。1つの実施様態では、除去方法は一片のコバルトガラスのようなガラス遮断フィルターから成る。もう一つの実施様態では、除去方法はCo(No3)2水溶液のように特定領域の電磁スペクトルを通す液体フィルター溶液から成る。この塩溶液により320‐400nmの透過波長が生じる。よりよい実施態様において、CO(No3)2水溶液は、蛍光または使用されるアーク源の放射スペクトルの365nm構成要素を取り除くためにNiSO4と組み合わせて用いられる。そのCo-Ni溶
液は何十時間も高エネルギー源の直接光にさらした後でさえ、初期の伝達能を非常によく保つ。
本発明を、使用される特別なフィルターにより制限するつもりはない。いくつかの無機塩およびガラスは必要とされる条件を満たす。例えば、紫外線のみを分離しなくてはならないとき、銅硫酸塩は赤外線を取り除くのに最も有用な一般的フィルターである。その強烈な光源における安定性はかなり良い。他の塩についても専門家に知られている。レンズの口径または反射ランプもまた、特異的な波長および強度を達成するのに用いられ得る。
本明細書中において、紫外線照射が照射という言葉で記されるとき、それは強度束によって表現される(センチ四方あたりミリワット、または「mWcm-2」または「J/cm2sec」)。本明細中において「Outpuuとは照射レベルのみならず、放射物の放射(yesまたはno、onまたはoff)の両方を含むものと定義される。
よりよい実施態様において、強度は照射平面の各側に対して2カ所の計4カ所でモニターされる。紫外線放射のよりよい発生源は蛍光源である。蛍光とは発光の特別な事例である。
発光は、物質による電磁波の吸収、及び異なる波長のへの変換に伴って起こる。蛍光を伴い、電磁波放射によって励起された物質は、電磁波放射の量子放射によって基底状態にもどる。従来から蛍光源は強度が低すぎて光活性のために利用できないと考えられているが、本発明では実施態様の一つとして、今までは高価な装置でしか達成できなかった結果を達成する蛍光源を採用している。
ここで言う、整列した関係とは、サンプル照射の間、サンプルと光源の間の固定された距離と幾何状態を含むものと定義される。距離は、それが支えられているため光源とサンプルとの間の距離に関係する。点源からの光強度は、点源からの距離の2乗に反比例していることが知られている。このように、光源からの距離における小さな変化が、強度について大きな影響を与え得る。強度の変化は光活性化の結果に影響をもたらし得るため、本発明の装置において、そうした距離の変化を回避するように工夫されている。これにより、再現性と反復可能性が得られる。
幾何状態とは光源の設置状態に関係する。例えば、光源はサンプルホルダーに対して多くの様式(側面に、底部に、環状に、など)で配置し得ると想定できる。本発明のよりよい実施態様に用いられた幾何状態は、迅速な光活性化のための適切な強度の一様な露光を可能にする。本発明の装置の幾何状態とは、単一の光ではなく、複数の線状のランプを用いるといった多光源を採用している。加えて、いくつかの反射面と吸収面をもつ。この複雑な幾何状態によって、照射されるサンプルの位置に対する相対的なランプの位置または
数の違いによる強度変化が結果として起こるのを回避することになる。
B. 迅速な光活性化 本発明のよりよい実施態様における光源は、迅速な光活性化を可能にする。照射装置の強度特性は、多数のサンプルの多くのセットを処理する必要が生じるであろうという予想のもと、適切なものが選ばれている。この予想のもと、15分の露光時間またはそれ以内が実際上の目標である。
本創案の装置を設計するにあたり、よりよい装置の構成部品の相対的な位置は、およそ15分という照射時間を可能にするよう最大限に能率化されている。つまり、320から350nmの間の波長を測定するとき、およそ1mWcm-2(0.001J/cm2sec)以上の強度束がサンプル容器に与えられる。
C. 多数のサンプルの処理既に述べたように、本発明の光活性装置におけるもうひとつ
の重要な特徴は、多数のサンプルの処理が可能であるということである。この点で、本発明の装置におけるある構成部品は、多数の血液バッグを保持する役目をする。本発明におけるよりよい実施態様において、サンプルの保持方法は光源の両側に位置した血液バッグサポートを構成する。一般的に使用されている市販のバッグを使用することにより、本発明の装置は多数のサンプルを処理するのに都合よくなっている。
D. 温度コントロール既に述べたように、本発明の光活性化装置の重要な特徴は温度コ
ントロールである。温度コントロールは重要である、というのも、露光する時のサンプルの温度はその結果に劇的に影響を及ぼすからである。例えば、核酸での二次構造を促進する条件もまた、核酸に対する多くのソラレン誘導体の親和性定数を高める。HydeおよびHearst,Biochemistry,17,1251(1978).これらの条件は溶媒構成成分と温度の両方の混ざったものである。一本鎖5SリボゾームRNAに関しては、低温での照射は20℃と比較して4
℃では2倍HMTの5S rRNAへの共有結合的付加が増す。Thompsonら,J.Mol.Biol.147:417(1981).温度による結合促進が報告されているソラレンの結合の増進を引き起こすさら
にそれ以上の温度でも合成ポリヌクレオチドに関して、結合が報告されている。
E. 固有の安全性 紫外線の放射は深刻なやけどを引き起こし得る。露光の性質次第では発ガン性となり得る。本新案のよりよい実施態様の光源は使用者から遮蔽されている。これは、大規模な高強度の光源はもちろん、市販のハンディータイプの紫外線源とも対照的である。よりよい実施態様において、照射源はその放射エネルギーの伝達を妨げる物質でできた覆いに収容されている(すなわち、不伝導性の覆い)。
使用者に伝わる照射はない。これは、使用者に対する独自の安全性を念頭に入れているからである。
II.化合物の合成A. 一般の光活性化合物 “光活性化合物”(または“光反応化合物”)は、電磁波放射への応答において化学変化を受ける化合物ファミリーと定義する。Table1は光活性化合物の一部分を記した表である。
本明細書中において述べられている、先取権のある光化学反応化合物は、通常furocoumarinsと呼ばれる。特に、本発明では、ソラーレンつまり、[7H-furo(3,2-g)-(1)-benzopyran-7-oneまたは6-hydroxy-5-benzoruranacrylicacidのβ-lactone]といわれるこれらの
化合物について熟慮する。
これらの化合物は直線状で、中心の芳香環に付いた2つの酸素残基は、1、3に配向している。さらに、フラン環は、2環から成るクマリン系の6位についている。
ソラーレン誘導体は、3、4、5、8、4’、または5’位で直線状furocoumarinを置換することにより誘導される。
8-Methoxypsoralen(文献では、xhanthoxypsoralen,methoxsalen,8-MOPなど様々な名前で記されている)は、自然に生じるソラーレンであり、核酸に比較的弱く光活性化結合し
、Amesアッセイにおいては弱い突然変異誘発力をもつ。これについては以下の実験節で記述する。4’-Aminomethyl-4,5',8-trimethylpsoralen(AMT)は、3.5DNA塩基対当たり1AMT付加生成物までという条件においては、最も反応性に富む核酸結合psoralen誘導体の一つである。S.T.Isaacs,G.WiesehahnおよびL.M.Hallick,NClMonograph66:21(1984)
しかしながら、AMTはかなりのレベルの突然変異誘発力も示す。8-MOPおよびAMT双方の
最良の特徴、つまり、病原体の完全な不活性化と安全を確保するための低い突然変異誘発力と高い核酸結合性をもつと考えられる、新しいpsoralenのグループが求められた。本発明においては、このような特徴をもつ化合物の設計を行った。
''4'-primaryamino-substitutedpsoralens''は以下のように定義されるpsoralen化合物である。ソラーレンの4’位に、2から20個の炭素鎖長からなる炭化水素鎖によってNH2グループがつながっており、これらの炭素のうち0から6個は独立にNHまたは0に置き換わっている。さらに、各置換部位は、他の置換部位から少なくとも炭素二つ分離れており、また、psoralenから少なくとも炭素一つ分離れている。4'-primaryamino-substitutedpsoralensは、psoralenの4、5’および8位にさらなる置換があることがあるが、Hまた
は(CH2)nCH3 n=0〜6のグループに限られたものではない。
''5'-primaryamino-substitutedpsoralens''は以下のように定義されるpsoralen化合
物である。ソラーレンの5’位に、1から20個の炭素鎖長からなる炭化水素鎖によってNH2グループがつながっており、これらの炭素のうち0から6個は独立にNHまたは0に置き換わっている。さらに、各置換部位は、他の置換部位から少なくとも炭素二つ分離れており、また、ソラーレンから少なくとも炭素一つ分離れている。5'-Primaryamino-substitutedpsoralensは、ソラーレンの4、4’および8位にさらなる置換があることがあるが
、Hまたは(CH2)nCH3 n=0〜6のグループに限られたものではない。
B. ソラーレンの合成本発明は、本発明で述べる新しい化合物の合成法と、これまでに
知られている中間体の新しい合成法とともに考慮している。特に、その新しい化合物とは、mono、di、trialkylated4'-5'-Primaryaminosubstitutedpsoralenを指す。この節で議論されるいくつかの合成過程がFIG.5A-5Fに示してある。参考のため、本明細書で議論さ
れるpsoralen誘導体に対して用いられている学名を、TABLE2に示す。化合物1-18についてはまた、その構造をFIGS.5A-5Fに描いてある。この節(''B.Synthesisofthe Psoralen''
と題する)では、化合物を同定するために使用されるローマ数字はSchematics 1-6のみに
該当しており、Table2およびFIGS5A-5Fの化合物番号には該当しないことに注意すること
まず最初に、本発明で述べる化合物の多くを合成するのに有用な種々の中間体の合成について述べるのが最も論理的である。この新案は4,5',8-trimethyl-4'-Primaryamino-substitutedpsoralenまたは4,4',8-trimethyl-5'-prlmaryamino-substitutedpsoralenに限
ったものではないが、tri-およびtetramethyl psoralen、4'-halomethyl-4,5',8-trimethylpsoralen、および5'-halomethyl-4,4',8-trimethylpsoralenを含む重要な中間体もある。これらの不安定な中間体の調製はなかなかの難題である。
中間体の合成 4'-chloromethyl-4,5',8-trimethylpsoralen(4'-CMT)および4'-bromomethyl-4,5',8-trimethylpsoralen(4'-BrMT)の前合成は、市販されている4,5',8-trimethylpsoralen(5'-TMP)(AldrichChemicalCo.,Milwaukee,WI)から行うか、または、他のアルキ
ル化psoralenについて以下に述べる4つのステップで調製することができる。高発癌性で揮発性のクロロエチルメチルエーテルを大量に(20-50当量)用いることによって、5'-TMPは、4'-CMTに転化する。クロロエチルメチルエーテルまたはブロモメチルエチルエーテ
ルを用いた4,5',8-trialkylpsoralenのハロメチル化についてはU.S.PatentNo 4124598,to Hearstで記述されている。臭素化合物である4'-BrMTは同様に、より揮発性の低いブロ
モメチルメチルエーテルを用いて調製される。必要とする中間体はわずか30〜60%の収率で生産できた。5'-chloromethyl-4,4',8-trimethylpsoralen(5'-CMT)および5'-bromomethyl-4,4',8-trimethylpsoralen(5'-BrMT)は、その異性体の4,4',8-trimethylpsoralen(4'-TMP)から生産するという類似した方法で調製した[U.S.patentNo.4,294,822,toKaufman;Mcleodら“ベンゾフラノイドの合成系。I.Furocoumarins、ベンゾフランおよびジベンゾフラン”TetrahedronLetters237(1972)]。
本明細書中においては、より改良した生産方法を記載する。注意深く反応条件下を調節しながら、同じソラーレン前駆体から、bromomethyltrialkylpsoralenの異性体を合成する。図式1を見よ。
4,8-dialkyl-7-hydroxycoumarinと2-chloro-3-butanoneを典型的な条件下で反応させると、4,8-dialkyl-7-(t-metyl-2-oxo)propytoxycoumarin(I)を生ずる。この物質は、水酸化ナトリウムの水溶液中で加熱することにより環状化し、4,8-dialkyl-4',5'-dimethylpsoralen(II)となる。条件次第では、4配位のpsoralenとbromosuccinimideを室温から150℃の溶媒中で処理すると4'または5'位が臭素化する。Dibenzoylperoxideのような触媒
が加えられる場合もあるが、それは必ずしも必要ではない。もしその溶媒として、カーボンアルカライドを還流させて用いたら、4,8-dialkyl-5'-bromometyl-4'-methylpsoralen
(IV)が50%またはそれ以上生産される。もしメチレンクロライドを室温で用いたら、4,8-dialkyl-4'-bromometyl-5'-methylpsoralen(III)のみが80%以上生ずる。その他の溶媒でもベンゾイルの臭素化は起こりえる。その場合、異性体の一つを純品または混合物として生産する。これらの溶媒には1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、ブロモクロロメタン、ベンゼンに限定した訳ではない。
4'を置換したソラーレンの合成の一般的手法現在では、直鎖psoralenの一種である4,5',8-trialkylpsoralenは以下のように合成できる。4,8-dialkylcoumarinは、2-alkylesorcinolと3-oxoalkanoateエステルをPechmann反応(OrganicReactlionsVOL VII,Chapl,ed.adamsら,Wiley,NY,(1953))させることによって調製される。水酸基は、allylatingreagantであるCH=CHX-CH(R)-Yで処理された。Xは、ハロゲン化合物または水素、Yはハロゲン化合物またはスルホン酸塩で、Rは水素または(CH2)VCH3を示す。Vは、0〜4の数字を
示す。その結果として生ずるアリルエステルのクライゼン転移によつて、4,8-dialkyl-6-allyl-7-hydroxycoumarinができる。coumarinはいくつかの以前に書いた方法の一つに類
似した方法をもちいると、4,5',8-trialkylpsoralenに変換される(l,e.,see,Benderら,J.Org.Chem.44:2176(1979);Kaufmann,U.S.PatentNos,4,235,781および4,216,154本明細書で参考として援用)。
4,5',8-trialkylpsoralenは天然の産物で市販品として入手できる(AldrichChemical Co.,Miwaukee WI)。
5'を置換したpsoralenの合成の一般的手法4,4',8-trialkylpsoralenも、これまでに論
じた4,8-dialkyl-7-hydroxycoumarinから2段階のステップで調製できる。coumarinを塩基性の条件下でα-クロロケトンで処理すると、4,8-dialkyl-7-(2-oxoalkoxy)coumarinを生ずる。この中間物から4,4'-8-trialkylcoumarinへの環状化は、アルカリ性に水溶液中で
加熱することにより起こる。
長鎖4'-(ω-haloalkyl)trialkylpsoralen(本明細書においては長鎖4'-HATFと呼ぶ)は、アルキル基は(CH2)2基から(CH2)10基までのものが選ばれ、別に論じているFreidel-Craft条件下(OlhaおよびKahn,J.Org.Chem.,1964,29,2317;フリーデルクラフトおよびそれに関係する反応,VOL.II,part2,Olah,ed.,Interscience,NY,1964,p749)で調製できる。halomethyl中間体とアミンの反応(e.g.,Hearstら.,U.S.PatentNo.4,124,598)、およびアルコールとの反応(e.g.,Kaufmann,U.S.PatentNo.4,269,852)はすでに書かれているが、第一級アミンの伸長鎖反応についてはたった2報の原案報告書のみしか存在しない。それらは、4'-chlorometyl-4,5',8-trimethylpsoralenとH2-(CH2)n-NH2(n-2,4,6)の反応を書いているものである。(Lee,B.,ら“psoralen由来のOligodeoxyribonucleosideMethylphosphonateと1本鎖DNAとの相互作用”Biochemistry27;3197(1988)
,and withH2NCH2CH2SSCH2CH2NH2(Goldenberg,M.,ら.,“一般的なpsoralen誘導物の
合成と特性”Biochemistry27;6971(1988))核酸光化学反応の原因となる物質は、今ま
で報告されていない。これらの物質の特性は、突然変異によって起こる病気のような、AMTのような以前に調製していた化合物では予期できないものである。
いくつかの合成法をスキーム2と以下の文に示す。まず4'-HATPを過剰のビス-ヒドロキシ化合物HO-(B)-OHと、ハロメチルより長い炭素鎖としての塩基と、水のないような状態
かアセトンのような溶媒中かどちらかで20〜80℃で反応させると(ω-haloalkyl)alkylpsoralenが生ずる。Bは、アルキル鎖(e,g.,HO-(B)-OHは1,3-プロパンジオール)もしくはモノエステル(e,g.,ジエチレングリコール)もしくはポリエステル(e,g.,テトラエチレングリコール)どれかである。
末端の水酸基は、いろいろな条件下(e.g.,see Larock,“分かりやすい有機置換”,VCH Publishers,NY,1989)でamino基と置換できる。とりわけ、水酸基は、methanesulfonicacidエステルに転化し得る(構造VI)。これは、その後エタノールが還流しているときアジドに転化し構造VIIのように、アジドは最終的にアミンに還元される(例えば2、4、7の化合物)。本明細書中の方法は、還元剤としてのTHF中のtriphenylphosphineと水につい
て書いたが、他の方法を考えている。
構造VIIの調製に適した方法によると、4'-HATPと末端位を保護したアミノ基を含んだ(e,g.,aphthalimido基)第一級直鎖アルコールを、DMFのような安定な溶媒中で25〜150
℃で反応させるとIが生ずる。アミンは、一般的な条件では保護されずにVIIを生成する
(e,g.,hydrazinまたはMeNH2水溶液はphthalimide基を保護しない[benzylhydrazineの
ような高alkyl hydrazineも考えている。])
逆にいうと、構造VIはジアミンNH2-(B')-NH2(構造□)と反応できて、最終生産物として化合物VIIIを生ずる(例えば、化合物8、13および14)。B'は、アルキル鎖(e,g.,1,4,-butanediamine)、モノエステル(e,g.,3-oxa-1,5-pentanediamine)またはポリエ
ステル(e,g.,3,6-dioxa-1,8-octanediamine)を示す。この反応は、アセトニトリル還
流中でジアミンを過剰に加えることで起こるが、他の溶媒や温度でも同様に起こりえる。
最終反応物のうち炭素鎖がpsoralenの4'位がオキシアルキル基[O(CH2)W]で結合したも
のよりもむしろアミノアシル基[NH(CH2)W]で結合したものが望まれる場合もある。このような化合物の合成経路を図3と以下の文に示す。この窒素と末端の窒素の間の結合が、他
に全く窒素が存在せずに(CH2)サブユニットと酸素を含む場合(構造X)(例えば化合物1、5、6、9、10および11)には、その生産物には4'-HATP及び構造IXの適当なジアミンから都合よく調製される。この方法は、構造□のポリアミンから合成される(e,g.,norspermidineあるいはspermine[商業的に有用なものfromAldrich,Milwaukee,WI])窒素を鎖中
に2個以上もつ最終生産物(構造□)にもあてはまる。けれども、この場合は異性体もか
なりの量形成される。構造□の調製のために提案した方法は、構造□のポリアミンとsodiumcyanoborohydrideのような還元試薬でpsoralen-47-alkanal(□)を還元的アミノ化する
。この還元的アミノ化は、化合物Xの合成にも充分適用できる。carboxyaldehyde(構造
□、w=0)は4'-halomethyl化合物の加水分解及び合成された4'-hydroxymethyl化合物のその後の酸化によって、以前に調製されている(Isaacsら,J.LabeledCmpds,Radiopharm,1982,19,345)。これらの化合物も、4'-hydrodo化合物とホルムアミドおよびPOCl3でまたは、ヘキサメチレンテトラアミンを酸中で処理することによって都合よく調製できる。長鎖alkanalは4'-HATP化合物から、末端のhalo基をアルデヒド官能基に置換することによって調製できる(例えば、Durst,Adv.Org.Chem.6:285(1969))。
その他の最終生産物は末端のアミンがアルキル鎖によってpsoralenにつながっている。図式4と以下の文に示すように、4'-HATPとpotassiumphthalimide、またはアジド及び以前
に示したような誘引されたアミンのその後の放出物、または4'-HATPの例えばNaBH4-CF3CO2Hのようなcyanide化合物への置換のような還元のいずれかによって、これらの化合物(
構造□)(一つの例として化合物3)が調製される。
4,5',8-trialkylpsoralenから4'-アミノ官能基のついた-4,5',8-trialkylpsoralenへの置換は、4'及び/もしくは8'位が水素だけで置換されたときと同じようにうまく、4'に第一
級アミン基が置換した5'(4または8)-dialkylpsoralenおよび4'に第一級アミン基が置換した5'-alkylpsoralenが得られるかどうかは、議論の余地がある。
5'誘導体の合成これまでに示した条件で、4,4',8-trialkylpsoralenまたは4,4',8-trialkyl-5'-methylpsoralenは5'-(ω-haloalkyl)-4,4',8-trialkylpsoralen(本明細書におい
ては5'-HATFと呼ぶ)に変換される。図式5と以下の文に詳しく示す(SeeKaufman,U.S.PatentNo.4,294,822およびNo.4,298,614)。
4,4',8-trialkylpsoralenから5'に第一級アミノ基が置換した-4,4',8-trialkylpsoralen
への変換が4、4'および/または8位が単に水素で置換された場合におこり、4、4'および/
または8位がアルキル基で置換された場合は5'に第一級アミノ基が置換したdialkylpsoralenおよび第一級アミノ基が置換した-alkylpsoralenへの変換が起こるかは、議論の余地がある。
4'-primaryamino-および5'-primaryamino-psoralenの合成についての上記の考察は、直鎖でないcoumarin、とりわけisopsoralenまたはangelisinにも拡張できる。このように4'-halomethylangelicin(XIX)および5'-halomethylangelicin(XX)は、それに似た直鎖
の物質と似た手法で調製される(図式6を見よ)。上記に示した合成経路と同様にして、alkyl鎖に一つ以上の酸素および窒素が存在する4'-(ω-amino)alkylangelisinおよび5'-(
ω-amin)alkylangelisinの合成法が予想できる。

III、化合物の核酸への結合 本明細書では、新規の化合物および既知の化合物と、ウイルス及び細菌の核酸(それに限った訳ではない)などの核酸との結合について考えている。光活性化合物と核酸の結合に関する一つのアプローチとして光結合がある。光結合とは、光活性化する波長の光の存在下における光結合化合物の結合として定義される。
光結合化合物とは、光活性化する波長の光の存在下における核酸と結合する化合物である。本明細書では、本明細書中の光結合化合物による光結合システムについて考えている。
本明細書における、光結合の様式を具体的に述べると以下のステップを含む、a)本明細書にある光結合化合物を供給することと、b)その光結合化合物と核酸を光活性化する波長の電磁放射の存在下で混合すること、である。
本明細書ではさらに核酸を変異させる方法について考えている。それには、a)本明細書にある光結合化合物と核酸を供給することと、b)化合物:核酸複合体を形成するために光結合化合物と核酸が光結合すること、がある。本明細書中の化合物が複製を妨げることによるいかなる方法も制限せずに、一般に、化合物:核酸複合体の構造が、化合物に結合する領域で機能する不可欠なポリメラーゼを防ぐことによって核酸の複製を妨げることが信じられている。
IV、病原体の不活性化本明細書では、血液製剤を光活性化合物で処理することおよび血液製剤を使う前に汚染した病原体の核酸の配列の不活性化するために強く照射することを考えている。
A、一般的な不活性化 不活性化という言葉はここでは、病原菌一個体の複製を不可能にするために、その個体の核酸を変化させることとして定義される。これは、与えられたサンプル中のすべての病原体の複製を不可能にする「絶対的な不活性化」と大半の病原体の複製を不可能にする「実質的な不活性化」に区別される。化合物の「不活性化効率」は、その化合物が与えられた濃度で達成しうるまたは放射線量で達成しうる、不活性化のレベルとして定義される。例えば、もし100μMの仮想の化合物XがHIVウイルスを5log不活性化させるのに対して同濃度の化合物Yが同じ実験条件ので1logしか不活性化しなかったとし
たら、化合物Xは化合物Yよりも「不活性化効率」が良いことになる。
「不活性化」の方法で「絶対的な不活性化」が達成されるかされないかを評価する為には特定の例を考えることは有用である。細菌の培養では、細菌を新鮮なプレート培地で育てたとき一定時間後にその存在が確認できないならば不活性化しているといわれる。生きている細菌の最小の数が検出できる信号としてプレートは用いられる。最適な検査法では、最小で1つの細菌細胞が検出できるだろう。準最適な条件では、1以上の細胞が検出さ
れる。検査法は、それ以下では「不活性化」が完全に効果的であるとうことを示す、明白
な「限界(閾)」を決定する。測定限界以上では、その方法は、部分的に効果があるとしか言えないであろう。
B、潜在する病原体の不活性化核酸への不活性化法における感度の限界を決定する際に
、検査法とその限界に対する同様の配慮が要求される。再度繰り返すが、「不活性化とは1個体の病原体が複製を不可能にすることを意味する。
不活性化法で、invitroまたはin vivoで人によって物質が使われる場合、その検査法は理論的にその物質にさらされた結果として病気の感染レベルの測定に使われうる。それ以下では不活性化が完全であるとかんがえられる限界は、物質と接触したせいで病気が起こるのを妨げるに十分な不活性化レベルで与えられる。この実用的なシナリオでは、本明細書中の方法が「絶対的な不活性化」を行うことが必ずしも必須ではないと認識されていると言える。つまりいわゆる「実質的な不活性化」は、生き残っている細菌が、病気を起こすには不十分な時には適切であると言える。
本明細書の不活性化の方法は、病原体の核酸を不活性化することにより不活性化される。一つの具体例として、血液製剤中の病原菌の核酸を不活性化することによって病原菌を不活性化する。本明細書中の病原菌を不活性化する化合物による方法に限らず、不活性化はソラーレンが病原菌の核酸に結合するためと信じられている。更に、本発案の不活性化法は核酸の性質によって限定されるものではない。すなわち不活性化法はすべての形状の核酸(DNA,mRNAなど)を実質上不活性化させることを意図する。
光活性化化合物を核酸修飾に用いる際、病原体核酸(DNA,mRNAなど)と光活性化化合物
との相互作用は特に病原体の複製を防止する。すなわち人が病原体にさらされても感染しない。
"合成培地"は本明細書中において合成血液、または血液産物貯蔵培地として定義される。実施態様として、本発案は緩衝化生理食塩水を含む合成培地中で血液産物の不活性化を想定している。この方法は血液産物への損害を減少させ、大変低濃度での光活性化化合物の使用を可能にする。
ソラレン光不活性化法は血液中に存在する病原体に基づく核酸を単一の方法によって不活性化する。それ故に、細菌、原生生物、およびウイルスを同様に除外する潜在能力を有する。効果的な汚染除去法は輸血に連同したHIVの伝達が起こっていない、AIDSの世界的
流行の出現以前から有用であった。ソラレンに基づく汚染除去は病原体の含有に関係なく、血液供給からすべての伝染性要因を除去する潜在能力を有する。加えて、ソラレンに基づく汚染除去は収集および処理後の血液産物を滅菌する能力を有し、血小板濃縮物においては低いレベルの細菌汚染の問題を解決し、貯蔵期間を引き延ばす結果となった。MorrowJ.F.らJAMA266:555-558(1991);Bertolini F.らTransfusion 32:152-156(1992)
いくつかのソラレン誘導体によって光化学不活性化されるウイルスのリストを表3に示す(Hanson,C.V.Blood Cells 18:7(1992)の表1から)。このリストは包括的ではなく、単にソラレンが不活性化できる病原体の主な種類を示している。本発案は本明細書中に述べられている化合物による、これら、およびその他のウイルスの不活性化を意図する。本
発案の化合物は特にHIVウイルスのようなエンベロープウイルスを不活性化することに特
に適している。
C. 病原体不活性化のための光不活性化化合物の選択本発案の光化学汚染除去(PCD)法
において有用である化合物を評価するために2つの重要な特性が考慮された。すなわち1)病原体を不活性化させる化合物の能力、および2)その突然変異誘発性である。病原体を
不活性化させる化合物の能力はいくつかの方法によって決定し得る。1つの技術はバクテリオファージスクリーンを行うことである。すなわち試験化合物の核酸結合を決定するアッセイである。このタイプのスクリーン、すなわちr-17スクリーンは下記実施例12の項目で詳細に述べる。もしr-17スクリーンで不活性化活性を示すならば、ウイルスを不活性化する化合物の能力の直接試験に有用である。直接的なウイルス不活性化スクリーンを行う1つの方法を細胞を含まないHIVのための下記実施例13の項目において詳細に述べる。
R17バクテリオファージスクリーンは、HIV不活性化効率と同様にその他多くのウイルスに対する化合物の効率についても予測可能であると考えられている。R17が選ばれた理由
は、不活性化することが大変難しい病原体であると予想されていたからである。それは小さく、一本鎖RNAウイルスである。本発案の作用を決して限定するものではないが、短い
核酸断片を不活性化することは、長い核酸断片を不活性化するよりもソラレン付加物を形成する高い頻度を要求するために難しいと予想されている。さらに一本鎖RNA病原体を不
活性化することはより困難である。なぜならソラレンが二本鎖核酸に対するように塩基対を挿入することができず、また鎖内架橋を行う機能による付加物を形成することができないからである。それ故にR17の不活性化が達成されれば、同条件において多くのウイルス
および細菌の不活性化がもたらされると予想される。
セルフリーHIVスクリーンは、r-17にポジテイブな化合物が実際にウイルス不活性化に
効果的であることを肯定することによって、r-17スクリーンを相補する。それ故に、もし化合物がr-17スクリーンにおいて活性を示せば、次にウイルス不活性化スクリーンで試験される。
本発案の方法に用いられる化合物の試験において重要な2つめの特性は突然変異誘発性である。最も広く用いられる突然変異誘発物質/発ガン物質スクリーニングアッセイはエ
イムス試験である。このアッセイはD.M.MaronおよびB.N.AmesによってMutationResearch 113:173(1983)に述べられており、明確なスクリーンは下記実施例17の項目に述べる
。エイムス試験はヒスチジン要求性、および主なDNA修復酵素を欠損させたSalmonellatyphimuriumのいくつかの特異的な株を利用する。細菌をヒスチジン非要求性にする変異の頻度(自発的復帰変異の頻度)は低い。つまり、この試験は化合物の影響を復帰変異の頻度で評価するのである。
いくつかの物質はそれら自身では突然変異誘発性を示さず、代謝作用によって突然変異誘発物質に転換されるため、試験される化合物は、肝臓抽出物に加えて寒天培地上の細菌と混合される。肝臓抽出物は動物の代謝作用を模倣するのに役立つ。コントロールプレートは細菌と抽出物のみである。
混合物は保温され、(もしあれば)細菌の生育はコロニー計数によってチェックされる。エイムス試験におけるポジテイブとは化合物を含むプレート上のコロニー数が、コントロールプレート上のコロニー数を大幅に上回ったときを指す。
既知の発ガン物質をエイムス試験によってスクリーンすると約90%がポジテイブになる。既知の非発ガン物質に同様の試験を行うと約90%がネガテイブになる。
表4に示す通り、新しい化合物(X)は潜在的な血液の光汚染除去化合物として評価され得る。Xは最初にStep Iで評価される。Xは実施例12に説明するように4〜320uMのいかなる濃度においてもr-17アッセイでスクリーンされる。もし化合物がいくつかの濃度におけるr-17スクリーンにおいて、r-17(logkill)の1logの不活性化よりも大きな不活性化活性を示すならば、その化合物は実施例13に説明するセルフリーHIVアッセイでスクリーンされる。もし化合物がHIV(logkill)の1log不活性化よりも大きな不活性化活性を示すならば、その化合物およびAMTはエイムスアッセイでスクリーンされる。最後に、もし化合
物がエイムスアッセイにおいてAMTよりも低い突然変異誘発性を示すならば、新しい化合物は病原体の不活性化に対する有用な薬剤として認定される。
これらの指示に従うことにより、いずれの化合物が本発案の方法において使用に適しているかを迅速に決定することができる。
D. 光不活性化のための化合物の配送本発明は、本明細書中において述べられる化合物が、いくつかの異なった形状および経路によって不活性化法の為に配送し得ることを想定している。この欄は単に実例であり、化合物を導入する方法、または形状の発案を制限するものではない。
本発案の化合物はいくつかの形状において不活性化法に導入し得る。化合物は、水溶液、塩化ナトリウム水溶液、"SterilyteTM3.0"(Experimental欄下記の最初以降の項目)の
ような合成培地、またはその他の溶媒状態において導入し得る。化合物はさらに、アジュバントの有無に関わらず乾燥形状として供給し得る。
新しい化合物はまた多くの異なった経路によって供給し得る。例えば、化合物は製造時において血液袋のような反応器に導入し得る。他方、化合物は反応器に移された後の滅菌された材料に加え得る。さらに化合物は単一、または"カクテル"、またはいくつかの異なった化合物の混合物として導入し得る。
V. 処理された原料の生物学的特性の保存In vivoで使用するための血液製剤を扱うときには、2つの要因が最も重要である。まず使用される方法及び化合物が、扱う材料のinvivoにおける活性を変えるかどうかを問わねばならない。例えば、血小板輸血は血小板減少症出血に対する有効な治療として十分確立されている。しかしながら、除染処理が血小板の凝固活性を著しく減少させるのであれば、その処理に実用的な意義はないことになる。ソラレンは不活性処理のうちでも扱いやすいが、それはその反応が血液および血液製剤の生物学的特性の保持できる温度範囲内で実施可能であるからである(Hanson.C.V.,BloodCells18:7(1992))。しかし、すべてのソラレンまたはそれを使用した方法が、除染された物質の生物学的活性を著しく低下させずに除染できるわけではない。これまでの化合物やプロトコルでは、照射中に生じる酸素ラジカルの危険から血液成分を守るために、光に当てる前に分子状酸素の除去が必要であった(Linら,Blood74:517(1989);Wiesehahnに対する米国特許第4,727,027を参照)。本件新案は酸素存在下であっても、血液成分の調製において目的となるinvivo活性を破壊せずに、血液成分の除染に使用でき得る。本件新案による方法で除染される血液成分サンプルを、通常に機能する血液成分サンプルと同様にその機能について検査しても、血液成分のinvivo活性は減少しない、または著しい減少はない。例えば血小板に関しては、血小板が本件の新案による方法で扱われる時および未処理サンプル中に5日間保存されるのと同様の5日間の保存時に、血小板の凝集及びpHが本質的に同じであれば、そのinvivo活性は減少しない、または著しい減少はない。「本質的に同じ」pH及び集積性とは、特定のデータが示す誤差の範囲内であることを意味している。
2つ目の要因は、使用される化合物が治療を行う患者に対して毒性があるか、あるいは突然変異誘発物質であるかどうかである。「低い突然変異誘発を示す」
物質とは、下記の実験の項に叙述したエイムス試験において250μM濃度で試験した場合、AMTよりも低い変異誘発原性を呈する化合物と定義される。不活性物質および本件新案の方法が特に有用であるのは、それらが病原体の不活性化効率と突然変異原性とが無関係であることを示唆するからである。その化合物は、突然変異原性の上昇なしに強力な病原体不活性化を呈する。AMTのようなよく知られている化合物が光不活性化プロトコルで試験されたが、これまでは分割できないと思われた病原体不活性効率と突然変異反応の間に、ある関係が認められるようになった。
一方本件の新案に限るわけではなく、病原体不活性化効率が突然変異原性と無関係であり、その無関係さはソラーレン上に置換された基の長さおよび化合物上の電荷の位置の結果起こると仮定している。変異原性のある化合物の一方または両端上の正電荷は、DNAのリン酸基と非共有結合性の相互作用をすると仮定している。これらの相互作用は、光の存在下にかかわらず起こると仮定している(「暗結合」と呼ぶ)。理論上、ソラレンは立体構造的にポリメラーゼによるDNAの開裂をブロックし、変異原性を生じる。逆に、本件新案の化合物は、置換基上に正あるいは中性電荷を持っている。これらの置換基は暗結合の間中、立体構造的なバリアを形成しており、それがDNAから相当たやすく自由にはずれ、ポリメラーゼの通過が可能となる。よって、変異原性は結果的にない事になる。
VI ソラレンおよびソラレンの光反応産物の除去に対する装置および方法光化学的除染(PCD)の次には、形成されるソラレンの光反応産生物、そして残余ソラレンが扱う血液成分から除去されなければならない。基本的には、除去は安全面での予防策でもある。もし、ソラレンおよびその光反応産物が患者に注入される前に血液製剤から除去されないと、受け手(患者)の核酸と結合を形成する間接的な可能性がある。
血液成分から物質を除去することに関しては、非常に多くの研究例が存在している。この研究の多くは白血球の減少に直接つながる(M.N.BoomgaardらTransfusion34:311(1994);F.BertoliniらVoxSang62:82(1992);A.M.Joustra-DijkhuisらVox Sang67:22(1994))。多くの白血球細胞を含む血液成分の輸血を受けた患者は、輸血反応としての溶血性熱やHLA異種免疫反応、宿主の移植拒絶反応、そして無作為のドナーによる血小板輸血に対する治療抵抗性といった、数々の副作用を経験し得る(Shimizuら,Transfusion33:730(1993);H.Wadenviksupra)。血小板のろ過はPCs中の白血球細胞の減少に使われる一般的な方法
である。数多くのフィルターがPCs中のWBCsの量を上記で述べた逆反応を生じないレベルにまで減少させるのに首尾よく用いられた。(K.J.Kao,supra(PL-100filters,PallCorp.,Glen Cove,NY)M.Bockら,Transfusion31:333(1991)(SepacellPL-5A,Asahi,Tokyo,Japan);J.Dsweeneyら,Transfusion30:34(1990)(Cellselect,NPBI,Emmer-Compascuum.TheNetherlands;ImmugardIg-500,Terumo,Tokyo,Japan)。不運にも、これらのフィルターはこれら比較的低分子量の化合物が現在のフィルターろ過方法で除去されないのと同様に、ソラレンの光反応産物またはソラレン自身を除去できない。
PCsから不要産物の除去方法として、吸着法も実行可能な方法である。数日貯蔵されたPCsはアナフロトキシンを発生し、これが血小板輸血時に血管内皮損傷や末鞘循環損傷といった悪影響を生じる(T.Shimizuら,VoxSang66:161(1994))。C3aといったアナフロトキシンは正に帯電し、静電引力によって負に帯電したフィルター膜に吸着すると考えられている。というのは、多くの血漿タンパクは負に帯電しておりこれらが吸着しないため、アナフィラトキシンの単離および保留を可能にする。T.ShimizuらはPCsに対しある市販品のポリエステル製フィルターが、C3aアナフィラトキシンレベルを以前の約12%にまで減少させることを発見した。理論上ソラーレンはある種のアラフィラトキシンと同様に、フィルターに吸着可能な電荷を持つ分子として開発された。しかしながら、フィルターへ吸着しないアナフィラトキシンの割合に基づいて考えると、フィルター上の限られた表面積と吸着能力が原因で、その方法ではソラーレン光反応物、及び残存ソラレンは残留すると考えられる。
吸着の過程はまた、リン脂質ポリマーを用いて特定の血液成分の単離に用いられてきた。例えば、様々な電荷を持ついくつかのポリマーは血小板の付着やタンパク成分の吸着を含めた血液成分との相互作用を上昇させる。しかしこれらのポリマーは、ソラレンやソラレンの光反応産物といった低分子量化合物の吸着のために、デザインされてはいない。
様々な透析手段により、血漿および血液全体から低分子量化合物をうまく除くことができる。よって、透析は血液成分からソラレン及びソラレンの光反応産物を除去するのに用いら得る。しかしながら、現在の透析方法は大変複雑かつ高価な装置を必要とする。そのために、透析装置の使用は、大量の血液成分の精製において実用的な方法ではない。PCDと組み合わせた簡単でさらに経済的な手段を開発する必要がある。
上記の通り、PCsから望ましくない物質を単離するために現在用いられている方法及び装置は、PCsとソラレンの生産技術に適応しない。このように、他のアプローチをみつけなくてはならない。適当な装置の開発に際して重要な考えは、装置を用いて過程を進めたとき、血液成分それ自体に有毒な影響を及ぼさないことである(JM.Coutneyら,ArtificialOrgans17(4):260(1993))。血小板が含まれている場合特に重要なのは、血小板の機能及び純粋さの維持である。血小板の数及びGMP-140による活性化、pH,ATPの含有量といった血小板機能の指標となる値は、装置の使用によって悪い方向に変化しない。さらに、満足できる装置には凝固反応に対して著しい影響を与えないに違いない。そして最後に、ソラレンはソラレンを除去するために使用される装置と併用可能でなければならないし、、経済的なサイズの装置を用いて望むだけのソラレンの除去を達成できるのに十分な吸着能力を持たねばならない。
本発明のこの局面に関係があるのは、血液成分から物質を除去する、特に血小板に不利な影響を及ぼさずに溶液中からソラーレン及びソラーレン光反応産物を吸着させるために用いる装置である。今後、このような装置は「洗浄装置」または「捕獲装置」と交互に呼びうるものである。
以下に続く装置の記述は、下記の各部分に分かれている。
(A)血小板濃縮液中でのソラーレンの分離(B)吸着物の評価及び選択(C)吸着法の
研究(D)ソラーレン除去装置(E)血漿中のソラーレンの吸着A.血小板濃縮液中のソラーレンの分離 新しいソラレンS-59は、光化学的処理(PCT)の過程内で使用する物質の有力候補である。S-59即ち4-(4-amino-2-oxa)butyl-4,5',8-trimethylpsoralenの化学構造は以下の通りである。

以下に続く記述中には、UVA照射済みの35%血漿/65%合成培地(PASIII)溶液中に浮遊培養させた血小板へのS-59の添加が含まれている。本明細書中今後、35%PCと言うのは35%血漿/65%PASIIIに懸濁した血小板の事を意味する。同様の分離方法は、構造的に類似のソラーレンおよび異なる血小板形状についても行うことができる。ソラーレンの除去を目的とする「捕獲」または「洗浄」装置の製造の際重要な考えとなるのは、低分子量光反応産物の同定およびその残存レベルの定量化である。いくつかの血小板混液の特性(脂質含量、血小板量、ヘモグロビン含量)が最終的なソラーレンの分離、及び捕獲または洗浄の過程で除去されなくてはならない光反応産物の量に影響する。
「光反応産物」は、化合物と活性化波長における電磁波との反応産物として定義される。活性化電磁波長にさらされたとき、光反応産化合物のとりうる反応を考えることで「光反応産物」はよく理解できる。一方、いかなる重要なメカニズムに限らず、基底状態(“C”)にある光反応物質の電磁波照射に対する反応は、ごくわずかな間の励起状態(“C*
”)を生じる:
次に起こる現象は主として、潜在的な反応物質が遷移状態の物質によって利用可能であることいかんによる。それは短い時間であるから、この種の物質と核酸(“NA”)の反応は、遷移状態の物質を生じた時に核酸が存在すれば可能であると信じられている。その反応は以下のように示される。
この反応を記述すると、化合物が活性波長の電磁波にさらされたときに、核酸は結合に利用されないと考える人もいるだろう。励起状態にある物質は短命で、反応する核酸がないと、励起状態にある物質は単に基底状態に戻る。
他方、励起状態にある物質はそれ自身と(基底状態または励起状態の物質と)
反応し、基底状態での複合体(“C:C”)を形成し得る。2つの化合物が反応してできる
これらの自己反応産物は、「光反応二量体」か単なる「二量体」かに言及される。しかしながら、自己反応とは2つの化合物に限られるわけでなく、多量体(三量体など)も形成され得る。
励起状態物質は自己反応のみに限られない。それは、溶媒(“E”)の成分(イオンや気
体など)といった周辺環境と反応し、他の産物を生じ得る。
さらに、それは、単なる基底状態への内的な再編成(異性化)も起こし得る。
最後に、遷移状態の物質はここで述べたもの以外の他の反応に進み得る。
本件新案および「光反応産物」の理解は、(もしあるのなら)これらの1つの反応が実際におこるかどうかとは無関係である。本件新案は血液成分の光活性化を伴う光反応産物の除去のための方法及び装置についてのみ記述する。μS-59を血小板に添加するとS-59は
迅速に分配され、血漿中のS-59と血小板中のS-59との間に平衡状態を形成する。おおよそ初めのS-59のうち25%が血小板へ分配されるが、その割合は血小板の数及び血小板の生残
性に依存する(死んだ血小板はソラーレンを取り込まない)。さらに、S-59の添加とUVA
照射の間に長い培養時間をもうければ、S-59のおおくが血小板に分配される。血小板に分配されるS-59の量は最終的に、どのくらいの量のS-59が血小板と相互作用し、未反応の光反応物質として残留するかで決まるのである。
UVAの照射過程の間、S-59は光化学反応を行い、いくつかの低分子量の光反応産物を形成し、その上血小板および血漿画分中の大分子と相互作用する。初期濃度150μMS-59のうちおよそ20%が血小板と相互作用する。つまりは8−9%がS-59と低分子量光反応産物であり、11−20%が大分子と相互作用するS-59である。残る80%のS-59は血漿に残る。つまり、65%はS-59と低分子量光反応産物であり、約15%が血漿の大分子と相互作用するS-59である。低分子量光反応産物は150μMS-59あたり、おおよそ73%が血小板および血漿中に残っている。この画分の低分子光反応生産物は、洗いの段階で除去され、除去はHPLCおよび3H-標識したS-59を使った放射活性測定により追跡した。略図Aは35%血漿65%PASIIIのなかに懸濁した血小板の中のS-59の分布をUVAで照射して図式で描いている。
洗い/吸着の段階で除去されないS-59もまた3H-標識したS-59を使ってモニターできる。元々の150μMのS-59の27%に当たる除去出来ない画分は血小板および血漿のなかの巨大分子と共有的に結合している。
B.吸着剤の評価および選択 血小板混合液からのソラレンおよびそれに関係した低分子光化学反応生成物の除去は、薬物の過剰摂取によって苦しんでいる患者を治療する情況に似ている。
薬物中毒で苦しんでいる患者は、血液中の低分子の薬物を除去する固体の吸着剤の入ったカラムを使うことで、うまく治療される。治療は患者から血液を取りだし、生体外循環系経由で、吸着剤の入ったカラムに血漿(血漿灌流)または、全血液(血液灌流)を通して患者に血液を戻すことで行われる。血液灌流に関係する論文の大部分は、2つのグループの吸着樹脂に焦点をあてている:(i)アンバーライト、これは重合性の樹脂である〔J.L.Rosenbaumら,Archivesof Internal Medicine136:263-66(1976);R.Hughesら,Artifical Organs3(1):23-26(1979)〕および(ii)活性炭、これは、血液融和性の重合体で覆われている〔D.Webb,BritishJ.of HospitalMedicine 49(7):493-96(1993)〕。
血小板混合液からソラレン光化学反応生成物を除くのに適した樹脂は幾つかの重要な特性を持っているなければならない。吸着剤は、化学的・物理的安定性、浸出性、粒子サイズ、表面積などの完全な特徴をふくめて、薬事的な利用に適した品質でなければならない。樹脂はオートクレーブまたはガンマ線照射で滅菌できなければならない。最後に、樹脂は血小板の機能および/または血漿凝固因子を重視するような血液融和性でなければならない。この樹脂は、コレステロール、脂質、脂肪酸、サイトカイン、エンドトキシンの除去に有効であると思われる本発明に使用されることを予期していることも明記しておくべきである。
表Aは最初の選択手順で選んだ幾つかの樹脂について要約している。表Aに記載されている樹脂に加えて、特に安価な樹脂も選んだ。このリストに記載されていない、他の有効な樹脂もある。伝統的にクロマトグラフィーに使われてきた樹脂も最近、血液灌流の潜在的吸着剤として別の医学的指標で試験されている。このような利用があるので、C-4、C-8およびC-18樹脂を選択範囲の中に加えた〔D.J.Heiら"シリカへの吸着によるHSAを含む溶液からのサイトカインの除去"BiotechnologyandBioengineering 44:1023-30(1994);S.Murugavel,"逆相シリカゲルの全血および血漿灌流の吸着剤としての効果に関する試験管
内での研究"ClinicalTexicology 30(1)69-82(1992)〕。
後に詳細に述べるように以下の樹脂は最初の選択段階ですぐれた結果を示した:Amberlite XAD-4TM,Amberlite XAD-16TM,AmberchromCG-161cdTM,HemosorbaCH-350TM,and Bio-Beads SM-4TM(300-1180μm直径)
アンバーライト樹脂 アンバーライト樹脂は急性の薬物中毒〔J.L.Rosenbaumら,Archives of Internal Medicine136:263-66(1976)〕および肝機能不全〔R.Hughesら,ArtificalOrgans 3(1):23-26(1979)〕の治療に使用されてきた。他にも、アンバーライト吸着剤は最近様々な薬事的応用に使われている。Supelco,Inc.(Bellefonte,PA)はRohnおよびHaas(Chauny,France)が製造したXAD-4TMおよびAmberliteXAD-16TM樹脂を特に薬事的応用のために加工処理した。Supelco,Inc.は、浸出物(e.g.,ジビニルベンゼン、DVB)を除去し
、粒子を最小の直径に制限するために、この樹脂を処理した。最終的にこの樹脂は、遠心機にかけられ、滅菌された(USPXXI)、発熱源のない(LAL)、検出しうる浸出物(DVBおよび
すべての有機物)の含まれていないものとなっている。
チャーコール樹脂 チャーコール樹脂を使った血液灌流装置は最近、幾つかの日本の会
社で製造され、米国およびヨーロッパで市販されている。Asahi Medical Co.(Tokyo,Japan)が製造している活性炭を含んだ二種の血液灌流装置は、薬物中毒および肝臓障害の治療のためのFDA,510(k)書類に記載されている。血液灌流装置HemosorbaCH-350の樹脂はとても耐久性があり、低分子の薬物およびPCのような細胞が含まれてる溶液から毒素を除去することを目的として大きな直径の粒子に設計されている。チャーコール吸着剤は普通は石油のピッチから作られ、poly(HEMA)(ヒドロキシエチルメタクリル酸)のような血液融和性の重合体でおおわれている;重合体で覆われることによって血液融和性が増加し、機械の故障の原因となる微小粒子の発生の危険を減らしている。
チャーコール樹脂を使った血液灌流装置は、いくつかの理由により米国ではあまり使われていない。理由の第一に、多くの情況において、人工透析のようなより良い二者択一的な治療法があること。理由の第二に、ある型の中毒や症状では毒素が体の一部(組織、肺)に強く分散してしまっているので血液灌流が出来ないということがあげられる。しかしながら、まだ血液灌流はセオフィリン過量摂取などの若干の臨床的な情況に求められている〔D.Webb,BritishJ.of Hospital Medicine 49(7):493-96(1993)〕。
C. 吸着に関する研究吸着平衡 S-59を除去する能力のある吸着剤を選ぶ最も簡単な方法に、PCからのS-59の吸着平衡を試めす方法がある。放射能標識されたS-59を使って吸着実験をすると、残留放射活性の測定が、吸着して残っているS-59の指標になる。様々な吸着剤の候補を比べるために、各々の吸着剤を0.1gずつ150μM3H-標識S-59(UV照射していな
い)を含む3.0mlのPCに加えた。試料は密閉したチューブで血小板回転機の上で約24時間室温で定温放置した。速度論的測定の結果からは、完全な吸着の平衡は約6時間で得られることがわかっている。定温放置した後に、各チューブ中のPC試料を除去し、それぞれの吸着剤に残っている放射活性を測定した。
表Bには、残留していたS-59のレベルを、その他の事項と一緒に記載している。これは、各々の吸着剤の相対的な効果の良い指標になっている。平衡しきっていることを保証するために、24時間の定温放置の後に残留S-59のレベルを決定した。
各々の吸着剤について吸着等温線が描かれ、この吸着等温線の傾きから吸着平衡定数が決定された(吸着平衡定数は表Bの3番目の欄に記載した)。表Bの4番目の欄には、残留のS-59のレベルを30μM(150μMの20%)から5μMにまで減らすのにかかる樹脂の全コ
スト($/装置)が記載されている。表Bの5番目の欄には、残留のS-59のレベルを30μMから1μMにまで減らすのにかかる樹脂の全コスト($/装置)が記載されている。書き加えておくと、血小板の混合液への照射は光分解反応によりS-59のレベルを150μMから30μMにまでへらすのである。HemosorbaCH-350のコストが計算されている(S350は一つの装置当たり140gの吸着剤を含んでいる)。最後に、NDはその値が決められていないことを示している。
この試験には、血液から薬剤を固相抽出(SPE)するときに普通使われている、幾つかの逆
相樹脂の解析も含まれている。
幾つかの逆相樹脂は良い吸着性を示しているが、これらの樹脂は水性の溶液で樹脂を湿らせることに関係する問題点を抱えている。逆相樹脂はエタノールで樹脂を湿らせておかなくてはならないのである。エタノール中に樹脂を懸濁して、遠心分離しておき、水性の溶液を加えるまえにエタノールを取り除かなくてはならない。エタノール湿らせてない逆相樹脂は互いに凝集し、管の側面にくっついてしまうので、不均一な分布になってくっついてしまうのである。樹脂を湿らせる事の他にも問題点を付け加えると、逆相樹脂は他の樹脂と比べて、値段が高い傾向がある。さらに、逆相樹脂は普通小さな粒子サイズで供給される(直径50μm以下)。その結果、C-4、C-8、およびC-18を含む逆相樹脂やAmberchrom樹脂(表B)やWatersPorapakRDXTM(Waters,Milford,MA)(表Bには記載されていない
)などの水性の溶液であらかじめ湿らせていない樹脂は好まれないことになる。
表Bに示された、アンバーライト樹脂関係の実験によって、Amberlite XAD-4TMおよびAmberlite XAD-16TM樹脂が好ましいということが明らかになった。特にこれら二つのアン
バーライト樹脂のS-59の残存レベルは、他のアンバーライト樹脂(AmberliteXAD-2TM、Amberlite XAD-7TM)に比べて十分低い(3倍以上の違いがみられる)。
幾つかの、活性炭(表Bには記載されていない)も試験された。標準的な、活性炭は物理的に安定ではなく、こわれて、とても細かい粒子になる傾向がある。
吸着性試験を行っている試料にチャーコールの微粒子(吸着剤の細かい粒子)が混じっていると、血小板と分離出来なくなってしまう。血液灌流(e.g.HemosorbanCH-350:Asahi;表Bに記載)のために、特別に生産された活性炭は石油のピッチから作られ、とても固
い、耐久性のある粒子が得られる。前述のように、血液灌流のために開発された活性炭はさらに、重合体で覆われている。そのため血液融和性が増加し、機械の故障の原因となる微小粒子の発生の危険を減らしている。
表Bには他の樹脂のS-59の残留レベルに関連したデータの他に吸着平衡のデータも要約されている。このデータを使って、残留S-59の希望の終濃度における、各樹脂の吸着平衡能力を見積もることができる。S-59の初期濃度は150mMかつ99%以上のS-59を除去する
目標を設定した場合に、S-59の最終濃度は約1mMになる。直線性(Langmuir,低濃度)を仮定すると同時に下記の方程式を用いれば、各樹脂の処理量を試算することができる。
ここで、q(mmolS-59/gresin)は樹脂の処理量、cf(mM)はS-59の最終の均衡濃度、K(L/g)は樹脂の特性を表す吸着定数である。表Bの二列目に示すのデータと同様なデータを用いて、Kの値を算出し得る。次に、算出されたKとS-59の最終の目標濃度1mMを用いて樹脂の処理量(q)を試算し得る。
続いて樹脂の処理量を計算する時に、下記の方程式を用いて一定のPC量を処理するのに対して必要とする樹脂量を計算し得る。
ここでM(g)は吸着量、V(L)は溶液の体積、CoはS-59の初期濃度、Cf(mM)はS-59の最終濃度(この場合に1mM)、q(mmolS-59/gresin)は方程式1により定義られた樹脂の処理量である。
代表的な35% PC(つまり35%血漿/65%PAS III)の場合に、原液150mMのS-59の約20%が光処理後も残存し、それゆえに、Coは約30mMであると概算できる。処理されたPC(V)の体積は300mLである。従って、処理量qを持つ各樹脂を用い、S-59の濃度をCoからCfまで下げるとすると、吸着量Mの計算が為し得る。
最終の平衡濃度Cfは、樹脂の処理量qと除かれるべきS-59の全量を決定するので、最終の平衡濃度は重要なパラメータである。方程式1と方程式2を組み合わせて下記の関係が得られる。
低いCfの値の場合に、MはCfと反比例にする。吸着量Cfに対して漸近てきに表される吸着容量をスキームBに示す。スキームBに示される曲線を導き出すのには方程式3を用いた。その時に、初期濃度Coは30mM、体積Vは300mLにした。
吸着動力学 以下に述べるように、PCで選択される吸着剤を取り扱い可能な方法として二つがある:流動装置と回分(batch)装置を使う。PCまたは血漿からソラレンの吸着動力学は流動洗浄装置の有効性において一つの最も重要な因子である(下で詳しく議論する)。流動装置を使うと、遊離のソラレンと固体吸着剤との不完全な均衡ことによって、一定の残存ソラーレンレベルに達するため、必須な吸着剤の量が著しく増加することになる。
吸着速度は常に質量移動過程つまり吸着されたものの吸着剤の表面への拡散に律速される。小分子量の拡散性は相対的に高いので、低分子量の化合物例えばS-59のような物の吸着は一つ代表的な速い過程である。しかし、吸着速度が拡散以外の過程によって律速となると、S-59と菌体または血漿分子との相互作用は遅い吸着動力学特性を示す。
D. ソラレンの除去装置概要 本発明はソラレンの除去のため、二種類の型式の装置を想定する:流動装置と回分装置。流動装置においては、枕元でPCを、照射後かまたは注入前かどちらかにおいて吸着剤カラムに通して灌流させることによってソラーレンを除去する。
逆に、バッチ装置において、照射の後、直接吸着剤を血小板袋に加えるかまたは血小板を、照射の後、吸着剤を含む袋に移すかどちらかにする。その次に血小板を一定の時間でかき回す。
前にも述べたような、150mMS-59原液の約73%はS-59と低分子量の光産物とする。S-59原液の約20-30%は残っているで、他の40-50%はS-59の光反応産物を表す。バッチ装置を用いて検討した結果、適当な吸着剤を使えばS-59の99%以上と低分子量の光産物をPCsから吸着することができる。適当な流動またはバッチ除去装置を選ぶ際に、同様な除去レベルを達成するものでなければならない。
流動装置 前にも述べたような本発明はUVAで血小板を照射した後かまたは調製物を患者に輸血するの前に、流動装置を用いて血小板の調製を行うように設計されている。代表的なのは、流動装置内に5−10mL容量のインーラインカラムを付けている。
このカラムの中に吸着剤を充填している。この装置の本体としては、処理際に樹脂の粉砕を防ぐためにかなり丈夫な物である血液製剤用のプラスチック(polycarbonate,polypropylene)で製造しなければならない。この装置は流動調整器を持つ。特に50−100mmのナイロン網目フィルターを持つため、こまかい物(吸着剤の微少粒子)の通過を防ぐことができ、細胞の通過時に最小の圧力差で行える。最も具体的なところは、血小板調剤はカラムに通過した後血小板を蓄えるため、この装置の中に追加の袋が付けられていることの他、微少の吸着剤粒子の通過を防ぐためにラインにフィルターが付けられている。
操作の際に、重力流動によりこの装置を使う。この除去過程は最少時間内で完結できる。血小板調製の処理では、30分から3時間まで程度が望ましく、むしろ1から2時間の方が良い。血小板調剤のウイルス試験に必須の最少時間は約(12時間)である。血小板及び液量のいずれについても、それらの減少は無視できる程度でならなければいけない。
製造プロセスと関連して幾つかの考慮がされている。第一、総体積は除去される薬品の量から考えるべきである。多量の薬品を除去するには、より大きな体積が必要とする。第二、一定の体積に対して直径は圧力差によって決まる。一定の体積においてはその直径はソラレンの除去に影響を与えるかもしれない。第三、部品の組立と滅菌の前に、この装置の中のカラムに充填されるのは適切な溶液(例えば、合成培地PASIII)に浸された吸着剤である。第四、この装置は血小板の収集/処理や貯蔵用の袋と繋がるべきである。また、最後の組立終了後、滅菌され包装されるべきである。血小板袋とカラムと付ける時の取り扱いに注意が必要である。大きな空気泡が装置の中に入っていると、ソラレンの除去が不完全になる原因となる。
現在、Supelco株式会社は大容量(250-1500mL,PorozorbCartridgesTM)と小容量(5mL,RezorianCartridgesTM)の両方を製造しており、それらの中に、AmberliteTMAmberchromTM樹脂が充填されている。それらの装置はethidiumbromide,洗剤や抗生物質などのような小分予を蛋白質から除去するために市販されている。さらに、Waters(Milford,MA)は現在小容量(1mL)のTypeIMedical Devicesに分類される吸着装置を製造している。
ここまでの適切な実験と設計への考慮に関する議論は、平衡(バッチ)吸着データに基づく。流動吸着装置において、必須吸着剤の量への影響因子は幾つかあり、装置の全体的な設計にも影響を与える。まず、この前に少し述べたように、吸着時における、動力学な限界が、流動液と吸着剤との間に不完全な平衡状態が生じ、必要な吸着剤の量を増やさなくてはならなくなる。しかし、吸着装置を通過する流速が下げて、十分な接触時間を与えることによって、動力学的限界を打ち消し得る。次に、もう一つ必須吸着剤の量の増加をもたらす原因は不完全な流動によって拡散が起こることである。装置の適切な設計や製造は拡散効果を最少限に抑える。
吸着剤とカラムの位置関係が流動装置内でのソラレンの残留レベルに及ぼす影響について考察した。表Cにまとめた幾つかの流動条件で得られた結果から幾つかの重要なポイントが明らかになった。第一に、一定の樹脂量で流動装置の直径が大きくなると、処理される血小板の中にS-59の残留レベルも増加する。第二に、長くて細いカラムを使えば、S-59の残留レベルが低くなるが、許容以上の重力流動時の高圧力差を生むかもしれない。第三に、S-59の除去時にAmberliteXAD-4TmはAmberliteXAD-16Tmほど効果が良くない。Amberlite XAD-4Tmのより小さな直径の孔によって著しく遅いは吸着動力学特性を示すかも知れ
ない。
表Cから見ると、AmberliteXAD-4Tmの量を二倍にしても、流動装置内のS-59の除去が少ししか改善されていない。また、このデータから、血小板溶液からS-59を除去する際の制限因子は、S-59を血小板の内部から運び出すステップあることが示唆された。可能な流動装置内の動力学限界を解決する方法としては、大きな流動装置を使って流速を下げるとこによって、血小板の滞留時間を長くにすることである。
回分装置 前に示唆したように、流動装置に代わって選べるのはバッチ吸着装置である
バッチ吸着では、照明後に吸着剤を直接に血小板袋に入れておくか、または照明後に血小板を吸着剤を含む袋まで移動させるかどちらかにする。その次に血小板を一定の時間かき回す。従って、一つ安全な予防策として、インラインフィルター/網の通過によって、すべての固定樹脂粒子を除去し、血小板を別の袋までに移すことである。
特定の装置の具体例として、吸着剤を用いて血小板を直接処理する方法もある(つまり、すべての包装の中(packaging)に吸着剤を含まれない)。このような場合に、バッチ
装置中に処理後に血小板から吸着剤を除去するため50-100μmのナイロン網フィルターを
付けた調節器または他の濾過装置のような除去装置が含まれる。または、吸着剤を網封入物/小袋に入れ、血小板袋中に入れる方法であろう。実験的に、血小板袋のサイドを細長く切り、網封入物をこの細長い切り口から血小板袋に挿入した後、熱密閉する。このようにして網封入物を血小板袋の中に入れる。しかし、網封入物の大量製造では、血小板袋を固定するかまたは固定しないかどちらかにする。全部の組立品を熱またはγ−照射により滅菌する。
流動装置の場合と同様に、微少の吸着剤粒子の拡散を防ぐために、装置の本体の大部はイン−ラインフィルターを付けられる。また、血小板を蓄えるため、追加袋を付けられている。もう一つ装置の本体の中に、処理の際に樹脂を保護するために、吸着剤を外部仕切のあるの包装に入れる。この外部仕切のあるの包装は吸着剤の滅菌時や、処理後吸着剤の除去装置として使える。この外部仕切のあるの包装は、袋と仕切の間に折れやすい閉じる物のある滴下室と似っている。吸着剤を保留するため、一つ適切なフィルターを出口に付ける。照射後、折れやすい物が折れてしまって、吸着剤が処理した血小板を含む袋に移す。除去操作が完成した後、血製品が吸着剤を除去したの外部室に通過する。本発明を利用して網材料の製造者は幾つがある。例えば、SaatiCorp.(Stamford,CT)とTetko,Inc.(Buffalo,NY)らはたくさんの医級網材料を製造する。
概略Cに二つ可能な組み合うのバッチRDを示す。組み合うAには(いわゆる二つ袋設計)、照射した後、血小板が二番目の袋に移す。二番目の袋の中に、吸着剤を含む網封入物/小袋が付けられる。もし、限られる接触時間が望むと、血小板が元の袋に戻れる。組み合うBには(いわゆるただ一個の袋設計)、照射後外部の分が壊れて、血小板が自由に網封入物/小袋と混合する。もちろん、バッチRDの他、別の組み合うも可能である。
バッチRDを選ぶ時に、幾つの因子が考えないといけない。第一、吸着剤との接触時間を延びると、最終のPC中の吸着剤から通されるレベルが上がる。第二、普通にバッチRDsでは、流動装置より血製品との接触時間が比較的に長い。従って、血適合性の計測は非常に重要である。(いわゆる血小板機能とクロット因子の過多な損失)。第三、バッチRD装置内に吸着過程用の血小板/血漿の撹拌装置(つまり振とう機)を附加した。この装置を使うときに、機械がうまく作動しなくて、吸着時間が短くなることを防ぐため、安全装置が必要である。
血適合性の検討 血小板機能についての検討はバッチと流動装置両方を用いて行った(例25と例-29)。それらの結果から、幾つの特殊な吸着剤を使っても、良い血小板機能を保持できることが示された。流動装置に関する主な問題は装置内で形成し得る血小板凝集塊の除去である。しかし、凝集塊の除去を注入前に集合体フィルターによって行えるので、凝集塊の除去に関する大きな問題が生じない。バッチ装置での血小板機能についての検討結果から、AmberliteXAD-4TmとAmberliteXAD-16Tmは満足な血適合性特性が持つことが示された。
特に注意するのは、たとえ同じ吸着剤を使っても、バッチ装置で得られる結果と流動装置でのそれに類似しているわけではない。流動装置の場合に血小板と吸着剤との接触時間が短いが、機械上の応力や他のカラム成分との接触のような因子が血小板に有害な影響を与えるという可能性がある。
凝塊に関する検討を100%の血漿で実施した。それぞれAmberliteXAD-4TMとHemosorba CH-350TMを使うと、一番良い結果(例30,infra)が得られた。いずれもすべての試験パラメータへの影響は少ない。クロット因子の計測に関する実験を、バッチ式で、吸着実験中に代表的な吸着剤対血漿の割合より高い吸着剤対血漿の割合下で行った。また、流動装置では短い接触時間に連れて血のクロット生成過程の中に含む蛋白質の高い回収率に帰する。
バッチと流動装置の比較 以上議論した流動とバッチ型式はソラレンの除去を行う際に
血製品と吸着剤の直接接触といった点が似ている。しかし、この二種類の装置の間に著しい区別が幾つもある。第一、バッチ吸着よりソラレンと光産物の残留レベルが<1%まで下げれるのに対して、流動吸着での場合にはその残留レベルが約5%である。前にも指摘したように、流動型式の場合に、血小板から除去際に接触時間を減少されたため、動力学制限によって、完全な残留ソラレンの除去を妨げる可能性がある。逆に、バッチ吸着で延びた接触時間は除去時にもっと有効な利点である。
第二、バッチ吸着で延びた接触時間ということにより最終血小板混合物の通すレベルを上げれる。しかし、現在Supelco,Inc.はAmberliteTM類の吸着剤を持っている。その吸着剤を用いれば、通すレベルが検出できないレベルまで下がることができる。第三、両型式装置共に、微少な吸着剤粒子が最終的に血製品の容器まで拡散するという可能性がある。流動装置では樹脂にとって、もっと安定な組み合うを提供しているが、流動の形式の調整に使われる流動調節器は血小板凝集塊から流路の詰まりを防ぐため、約60μmのような最小な網サイズが要求する。
しかし、バッチ型式の場合に、血小板が網への通過しないので、小サイズ網(例えば約10μm)を使える。バッチ型式には、小さい網を使えるのは微少粒子の拡散の可能性が減
少し得る。
以上議論したのすべての因子に基づいて、バッチアプローチは流動設計より優れる。バッチ吸着に関わる検討には、Amberlite XAD-4TMやAmberliteXAD-16TMやHemosorbaCH-350TMは高いS-59の吸着能力、かつ良い血適合性を持つ吸着剤であることを示した。それらの樹脂であるAmberliteXAD-4TmとAmberliteXAD-16Tmは、クロット因子に有害な作用が少ないので、最も望ましい樹脂である。
E.血漿からソラレンの吸着 概要 ここで、RDsに関する議論はPCsからソラレンの除去について絞っていた。特に、血小板は35%血漿/65% PAS IIIの溶液に存在する場合に。しかし、本発明には、血漿や血清のような他の血製品からのソラレンの除去も熟慮する。このセッションでは血漿からソラレンの除去について議論する。
一般的に、PCsからソラレンの除去原理を血漿からソラレンの除去に応用する。従って、バッチと流動型式といった両方とも光処理したの血漿からソラレンを除去し得る。血小板の中にソラレンを除去しなければならないが、血漿(または血清)の場合に、血小板が含まれてないため、滞留時間は重要な因子ではない。
血漿からS-59の除去に関する主な制限は血漿蛋白質、主に血清アルブミンに連れての自由S-59や光産物との結合競争。
上記に述べたのPCsの場合に、潜在的な吸着剤の有効性を考案した。表Dに幾つの吸着剤を使った場合にのコストとS-59容量を示す。AmberliteXAD-1600のコスト(四列目)を決定してなかった。
また、二つ異なる流速条件下で流動装置の吸着データも得られた。それを実施例30に示す。
凝固因子のアッセイ 血漿製剤に使用される吸着剤は、凝固カスケード中の重要なタン
パク質を極端に奪うことなくS-59を除去しなければならない。S-59に対する様々な樹脂の選択については、回分での吸着試験(以下の例31参照)及び、凝固時間および凝固因子レベルを処理後の血漿について解析して決定した。使用した吸着剤はAmberliteXAD-4TM、AmberliteXAD-16TM、Hemosorba CH-350TM、BioRad t-butyl HICTM(Macro-Prep)、およびDavisionSilica(Grade15)である。
凝固因子のアッセイに関する試験は、典型的な吸着試験で使用されているものよりも血漿への吸着の割合が高い回分方式でおこなった。流動吸着装置は血液凝固形成に必要なタンパク質を高い収率で得るために短い接触時間のものであるべきである。
VII バッチ除去装置の性能と製造本発明の望ましい実施態様は、回分除去装置を必要とする。回分除去装置はある種の血液製剤においては流動装置よりも望ましい。例えば血小板濃縮液に対する回分除去装置の効果は、血小板からのソラレンの光化学的反応生成物の除去の動力学的限界を超えることができる。同様に新鮮凍結血漿(FFP)も動力学的限界を
有し、例えば血清アルブミンや他の血漿タンパク質とS-59や光化学的反応生成物との結合での競合において、回分装置は勝っている。
"除去装置"および"RD"といった用語は、網状組織のポーチおよびバッグ(例:ポリエステル網状組織)に保持された、医・製薬学的な吸着剤(例:吸着剤ビーズの重合体)のことである。ポーチとは透過性の膜、カートリッジ(例:整列カラム)等のことである。本発明ではRDをソラーレンおよびソラーレンの光化学的反応生成物の除去へ使用を考えている。一般的にいうとRDとの接触時間が長いほどソラレンおよびソラレンの光化学的反応生成物の除去は効果があらわれる。しかしながら血液貯蔵の手順による実施上の限界が、可能な接触時間を制限する。
今までの実施態様ではRD(例:吸着剤を含んだポーチ)は血液製剤貯蔵容器(例:血小板貯蔵バッグに含まれている。本発明品は詳細は後述するが他の実施態様を想定しておりS-59と光化学的反応生成物の除去に吸着剤を利用するものである。
このセクションではバッチRDの実施の条件、RDに特に適した吸着剤、RD製造プロセスについて記述する。
A.回分除去装置の条件 本発明品の実施態様では血液製剤はまず照射容器中でソラーレンとUVAによる処理がおこなわれる。例えばS-59(15.2mg)が300ml(35%プラズマ/65%PASIII)中に血小板がおよそ4.0×1011懸濁されたものに加えられ、3J/cm2の長波長のUVA(320〜400nm)が照射される。さらに低分子量の光化学的反応生成物が存在すると考えられる残りのS-59にUVAを照射する。その後、血液製剤は例えばRDを含んだ改良型のPL2410プラス
チック容器(Baxter)に移され、指定された時間(例:血小板シェイカーで8時間以上)保温される。この保温が残存のソラレンおよびソラレン光化学的反応生成物を、血液製剤のヒトへの輸液が可能な十分に低い量まで除去する(S-59の減少)。インキュベートに続いて血液製剤は他の貯蔵容器(例:PL2410プラスチック容器;Baxter)に移され、5日以上かけて輸液をおこなう。略図Dは上述したS-59の減少過程を示す。
他の実施態様ではUVAの照射とRD処理が1つの血液製剤の容器中でおこなわれる。本実施態様は血液製剤のバッグを除去可能なしきりによって2つの区画に分ける(略図B,C)。略図B,Cは血液製剤が下の区画で照射されていることをあらわす。さらなる照射によってしきりは除去され、照射を受けた血液製剤は上の区画に固定されたRDに移る。保温ののち、血液製剤バッグはつりさげられしきりがもとに戻される。その結果、RDから血液製剤が抽出される。RDから血液製剤を抽出するために他の方法としてバッグを溶結してもよい(例:熱シールおよびインパルス溶結)。血液製剤バッグ(照射およびRD処理をうけた血液製
剤とRD自体を含んでいる)は輸液のままで保存されうる。
さらにS-59と光化学的反応生成物の効果的な除去のために、invitroでの条件でRDは輸液された血液製剤に影響を及ぼしてはならない。PCsのために、invivoでの輸液の収率と残余物、pH、組織学的な結果、血小板の形態変化、低浸透圧ショックへの応答などの血小板機能試験が報告されている[S.Murphyら,"InVitroでの貯蔵された血小板濃縮液の質の評価"TransfusionMed.Rev,VIII(1):29-36(1994)]。そこでは血小板の機能に悪影響物質を及ぼさない材質でできたRDが望ましいと報告している。
下記のTableAAはバッチ除去装置の最少条件のリストをあらわしたものである。
必要条件の変更はあくまでも本発明品の範囲内であると理解されることを強調しておく。これらの条件はS-59の除去のためのバッチ除去装置に特有のものではあるが、ソラレンの使用にかかわらず多くの条件が応用可能である。
B.除去装置に特に適した吸着剤前のセクションにおいて血液製剤からソラレンの光化学的反応生成物の除去のための吸着剤の概要について説明した。バッチ除去装置での使用に適したいくつかの重合体吸着剤がある。DowChemicalCompany(例:Dowex XUS-40323,XUS-43493,XUS-40285)、Mitsubishi Chemical(例:DiaionHP20)、Purolite(例:Hypersol-MacronetSorbent Resins MN-150およびMN-400)、およびRohm AndHaas(例:Amberlite XAD-2,XAD-4,XAD-16)などが製造されている。最も使用されている吸着剤はDowChemicalCompany
で製造された不活性のポリマーのDowex XUS-43493である。Dowex XUS-43493はOptipore L493として商業的に知られている。
本発明品の中で最も便利な重合体吸着剤はイオン化しておらず、マクロ多孔性でマクロ細網状の樹脂である。"マクロ多孔性"という用語は、一般に樹脂の20%以上が架橋しているものをいう(架橋については後述)。"マクロ多孔性"は"マクロ孔"とは区別しており、孔の直径が500Å以上のものをいう。最後に"マクロ細網状"とはその構造が多くの天然の孔を有していることを意味する(すなわち多数の孔が存在する)。
イオン化されていないマクロ多孔性、マクロ細網状樹脂は特に血小板濃縮液からのソラーレン光化学反応生成物の除去に有効である。イオン化されていないマクロ多孔性、マクロ細網状のDowexXUS-43493が望ましい第一の理由は、S-59への高い親和性に加えて、優れた湿潤剤の特性も有しているためである。"優れた湿潤剤の特性"とは、乾燥した(すなわち無水の)吸着剤は、残存S-59および光化学反応生成物を効果的に除去するための吸着剤に、UV照射された血小板濃縮液を接触させる前に湿潤剤(エタノール等)で湿らせる必要がないことを意味する。メチレン架橋されたスチレンとジビニルベンゼンのコポリマーである吸着剤ビーズは、直径およそ300〜850μmの球状の小片で構成されている。DowexXUS-43493は極めて広い内部表面積(1100cm2/g)および比較的小さい孔(46Å)を有し、S-59や光化学反応生成物のような小さい疎水性分子を除去するのに効果的である。本発明品は除去能の機構にのみ制限するつもりはないが、疎水性相互作用は吸着の主要な機構であると考えられている。DowexXUS-43493は強酸、強塩基および有機溶媒には不溶である。その多孔性の性質により、小分子が大分子(すなわちタンパク質)および細胞に対する表面の割合が高くなり、吸着過程の選択性が得られている。PuroliteMN-150はS-59への高い親和性および優れた湿潤性、吸着性の点でDowexXUS-43493に非常に似た特徴を有す。
疎水性のマクロ細網状樹脂のビーズを含んだ吸着剤のAmberlite XADシリーズもまた効果的である。さらにAmberchrom CGシリーズ(Amberliteの小分子のもの)のような様々な種類のAmberliteもRDでの使用に適している。Amberchrom吸着剤はFFP(新鮮な凍結プラズマ)に結合したソラーレンの除去によい結果が示されている(datanotshown)。さらにRohm and Haasも炭素質の(すなわち炭素の豊富な)Ambersorb吸着剤を製造しており、いずれのものも大きいサイズの孔を有している。
上述の吸着剤の構造の特徴をTableBBにまとめた。TableBB中の吸着剤の構造の特性は、回分除去装置での使用に適切な特徴を有していることである。前に多く述べたそれらの特徴はソラレン(特にS-59)への高い親和性、ソラレンに対する高い選択性、高い血液親和性、低予算である。工場から供給された吸着剤は一般的には製薬・医学的な応用には不向きであるため、それらへの応用で高純度のものを得るために、処理をなさなければならない(後述)。高純度を達成するために、吸着剤は他の特徴も有することが望ましい。
TableBBによればポリ芳香族は全てポリスチレン−ジビニルベンゼンのコポリマーである。RDでの効果の点からみると一般的にいってポリメタクリレートは適していないことに注意しなければならない。それらは疎水性ではなくまた樹脂とソラレンの間に芳香族旋回相互作用がないことの結果からである。最後にDowexXUS-43493で使用されている吸着剤は乾燥型と湿潤型の両方が商業的に利用可能である(それぞれ、DowexXUS-43493.00およびDowexXUS-43493.01)。
特定の成分および手順で得られた吸着剤の使用は限定はされていないが、本発明品の吸着剤はポリスチレン網状組織が望ましい。"ポリスチレン網状組織"という用語は一般にスチレン(C6H5CH=CH2)モノマーを含んだポリマーのことを示す。
そのポリマーはフェニル基と1電子対を共有するアルカン鎖からなる直鎖およびポリマー鎖の二次構造形成するために一般にm-またはp-フェニレン残基と架橋されたものである。ポリスチレン網状組織は合成機構、物性および機能的特徴でさらに)在来網状組織と)超架橋網状組織に分類し得る。これらの分類については後述する。本発明品で最も望ましい吸着剤は超架橋網状組織に分類される。
在来網状組織はジビニルベンゼン(DVB)が架橋剤の役割を果たす主なスチレンジビニルベンゼンのコポリマーである。これらの重合体の網状組織は"ゲルタイプ"のポリマーを含む。ゲルタイプポリマーは、モノマーのコポリマー形成で得られる孔のないスチレン−DVBコポリマーと同構造である。このようなポリマーはイオン交換樹脂の調製において使用される。マクロ多孔性の吸着剤は在来網状組織の2つめの組に存在する。それらは生成中のポリスチレン鎖が沈殿してしまうような希釈溶液中においてのモノマーのコポリマー化で得られる。この手順で形成されるポリスチレン網状組織は広い内表面を有する(ポリマー1gあたり100m2以上)。AmberliteXAD-4はこのような手順で生産されている[Davankov,Tsyurupaら"超架橋されたポリスチレンの構造と特性−ポリマー網状組織の新たな種の第一報"ReactivePolymers13:27-42(1990);Tsyurupaら"超架橋ポリスチレン吸着剤'Styrosorb'による水相からの有機化合物の吸着"ReactivePolymers25:69-78(1995)]。
上述した在来網状組織とは対照的に本発明品の吸着剤(例:Dowex XUS-43494)は超架橋網状組織である。これらの網状組織は溶液中および膨張した状態の両方においての二価性剤存在下で直鎖のポリスチレン鎖の架橋で生産される。二価性剤は構造的に限定された架橋を形成し、吸着剤が無水状態(すなわち乾燥)のときに孔がつぶれるのを防ぐと考えられている。
超架橋網状組織は3つの主な特徴を有しており、それらにより在来網状組織から区別される。第一にポリスチレン鎖を互いに隔てて形成する架橋からくるポリマー鎖の低密度である。その結果、吸着剤は一般的に比較的多孔の表面および大きな孔径を有する。第二にこの網状組織は膨張しうることである。つまりポリマーの容量が有機分子に接触したときに増加することである。最後に超架橋ポリマーは乾燥状態で"変形"することである。それは乾燥状態の網状組織の堅さにより鎖同士が引き合うのを防ぐことである。しかし、吸着剤が吸湿したとき元に戻り、液体中での膨張能を増加させる[Davankov,Tsyurupaら"超架
橋されたポリスチレンの構造と特性−ポリマー網状組織の新たな種の第一報"ReactivePolymers13:27-42(1990);Tsyurupaら"超架橋ポリスチレン吸着剤'Styrosorb'による水相からの有機化合物の吸着"ReactivePolymers25:69-78(1995)]。
p-キシレンジクロライド(XDC)、モノクロロジメチルエーテル(MCDE)、1,4-ビス-クロロメチルジフェニル(CMDP)、4,4'-ビス-(クロロメチル)ビフェニル(CMB)、ジメチルホルマール(DMF)、p,p'-ビス-クロロメチル-1,4-ジフェニルブタン(DPB)、およびトリス-(クロロメチル)-メシチレン(CMM)のような架橋剤がポリスチレン鎖の架橋を形成するために使用されている。この架橋はこれらの架橋剤のFriedel-Crafts反応で生成するスチレンフェニル環によりポリスチレン鎖間で形成される。このようにして架橋は異なる2つのポリスチレン鎖に存在するスチレンフェニル環をつなげる[本明細書中で参考として援用する米国特許第3,729,457]。
前述したとおり架橋は吸着剤がRDで使用されるとき特に重要である。なぜなら架橋は一般的に湿潤剤の必要をなくするためである。このことは架橋は吸着剤が無水状態の時に孔がつぶれるのを防ぎ、その結果吸着剤がUV照射された結晶板濃縮液に接する前に湿潤剤による"再開孔"の必要がなくなる。孔がつぶれるのを防ぐために構造が限定された架橋が形成されるべきである。DPBのような二価性剤は一般的に限定された構造はとらない。例えばDPBは構造変化を受けやすい4つの連続したメチレンを有する。このようなことからDPBは本発明品での使用には適さない二価性剤である。
C.除去装置の製造過程吸着剤のプロセシング 上述した吸着剤は代表的なものであり、大量に利用でき比較的安価である。上述したように吸着剤は医・製薬への応用には適さない。さらに、滅菌されると吸着剤は小粒子、塩、潜在抽出物、エンドトキシンの除去がなされなければならない。これらの抽出成分の除去は有機溶媒、蒸気および臨界超過液による処理によってなされる。
いくつかの企業が目下、重合体吸着剤の"きれいな"バージョンを販売している。
これらの企業がその吸着剤および最終産物の吸着剤の試験をおこなった、さらなる過程を経た樹脂は滅菌済(USP XXI)、発熱物質フリー(LAL)および抽出物を除去することが可能である。さらに詳細を述べるとDowexXUS-43493はAmberlite樹脂が熱処理および有機溶媒による処理が可能であることと同様に熱処理が可能である。臨界超過液によるクリーニングは費用がかかるため使用されない。
有機溶媒の使用に関すると、有機溶媒の還元レベルからくる電位の問題が不利な点の1つである。還元溶媒は吸着に干渉し得る。また吸着の過程において血液製剤にも浸透し得る。もしかすると輸液溶液からの反作用によるためかもしれない。これは特に最も一般的に使用される溶媒であるメタノールで起こる。加えて溶媒処分のコストが大きいため、有機溶媒は一般的に蒸気を使うよりもコストがかかる。
熱処理(たとえば蒸気)は吸着性の樹脂を処理するための効率的な方法である。確かに、ポリマー処理の標準的な参考書では蒸気による抽出はポリスチレンをクリーニングするための典型的な処理であると記載されている。[F.Rodriguez,PrinciplesOf Polymer System,(Hemisphere PublishingCorp.),pp.449-53(3rd.Ed.,1989)]。Supelco,Inc.(Bellefonte,PA)はtheDowexXUS-434393とAmberliteを洗浄するため溶媒を使わない独占的な熱処理法を使っている。蒸気を使う主な利点は吸着樹脂に可能性のある抽出物全く加えることがないことである。しかしながら1つの大きな欠点は、この処理は樹脂のビーズの細孔か
ら水を取り除いてしまうことである。つまり効果的な吸着のためには照射後の血液産物と接触させる前に細孔を再び湿らせる必要がある。確かに、実験セクションのところで細かく述べるが、もし吸着樹脂が乾いていたなら、吸着樹脂は吸着能力の大部分を失うのである。
重要なことに異なる吸着樹脂はそれぞれ独特の湿った状態を必要とする。汚れているAmberlite樹脂とは対照的にきれいなAmberliteは湿らすのが難しく、水溶性溶液の表面に浮く傾向がある。(15−30%)エタノール入りの蒸留水で10分間で吸着樹脂の再吸湿はビーズの内部の細孔からつかまったガスを離すという結果が発表された。一度残ったエタノールを除くために蒸留水でリンスして吸着性が回復する。実際15%のエタノール入りの蒸留水最小限に10分さらすとAmberliteXAD-4およびXAD-16(see実施例32,infia)の両方で最大レベル近くの吸着能力にまで戻る。吸着能力は水含量の強い機能を示し、AmberliteXAD-16は50−65%およびAmberliteXAD-4は40−55%の水分で最適吸着能力を持つ。つまり吸着能力は水分含量の減少により減少する。
それとは反対に、DowexXUS-43493はAmberlite吸着樹脂と結びついた多くの吸湿問題を解決することがわかった。なぜなら効果的な血液産物を含む前に湿らせる必要がないからである。確かにDowexXUS-43493(および別の架橋吸着樹脂で高い架橋構造、そして乾いたときにも崩壊しない。)はそのもっとも好ましい性質の1つである。
最後にきれいな処理された吸着樹脂の鍵となる特徴の1つは直径30μm以下の粒子の非常に低いレベルである。Supelcoによって処理された吸着樹脂(DowexXUS-43493およびAmberliteXAD-16)の予備テストは分子の数を決定する。これらのテストの結果は外来分子(たとえばほこり、繊維、吸着していない分子および同定されていない分子)はなく、細かい分予は絶対的にない。処理後、もしメッシュの小袋に持ち込ませ組立場所に輸送する必要があれば吸着樹脂は全量詰めることができる。
メッシュ小袋の組立 本発明は血液産物貯蔵容器(例えば血小板貯蔵容器)に収納する
一群のRD(メッシュバックおよび小袋で吸着性を保持している。)を想定している。本発明はメッシュ小袋が医薬的等級のポリエステル小袋の織物で組み立てる事を想定している。ポリエステル小袋は製品化された血液濾過装置として使われる標準的な原料です、つまりこのように1群のRDで使うのには特別に良く適合するのもである。いくつかの会社で製品化されているメッシュ原料に限らずTetko,Inc.(Depew,NY)およびSaati(Stamford,CT)は一般に本発明に適しているメッシュ小袋を製品化されている。
もちろん別の適した原料(例えばナイロン)はまた使い、また現在の発明の範囲内にある、発明者によって以前為された研究においは、ポリエステルとナイロンの両方はRDに使うのには同程度良く機能すると示されていた。(データは載せていない。)しかしながらポリエステルが血融和性特徴でナイロンよりも勝っているのでポリエステルを優先的に使う。加えて現在の発明は膜(例えばSupor200.800.1200(GelmanSciences,Ann Arbr,MI)およびDurapore hydrophilic modifiedpolyvinylidenedifluroride(Millipore,Milford.MA)によって構成された小袋の使用を想定する。
より望ましい実施態様においてメッシュ小袋は4つの端と2つの表面を持ったポケットの容器として組み立てられる。これらの容器はいくつかの方法の1つで製品化しうる。例えば、小袋は(約同じ広がりの)2つの原料の部分を3つの端をいっしょにして溶接する(つまりシールをつくりいっしょにする)ことによって、4つの端は吸着剤で小袋を一杯にするように左を開けておく。つまり下で述べるが4つの端はまた満たしてからシールする。二者択一的に小袋はそれ自身からその原料の1部を最初のホールディングによって原料の1部から作られうる。下で述べるが、原料のオーバーラップそれ自身が溶着されているかもしれない領域は円筒チューブの形成する原因である。それ以来ポケットはシリンダーのオープンエンドの1つは溶着によって閉じられ、吸着剤で満たし他のエンドを残すように形成された。つまりこの小袋のデザインは溶着よりも要求する利点がある。現在の発明は4つの端のポケットとして小袋を集めるのに限らず、議論しているメッシュの小袋を組み立てる技術にも限られるものではない。例えば、環状小袋はまた現在の発明で使われるかもしれない。環状小袋は一般に製品化しにくく、メッシュの織りの溶接が平行ではないので強いという利点がある。
小袋を集めると超音波溶接の勝った強さのため超音波の溶接は熱溶接よりも選ばれるべきである。超音波溶接の技術は医薬工業のために製品濾過装置の分野で良く知られている。[See,e.g.,U.SPatent Nos.4,576,715 and5,269,917]現在の発明は溶接やシールする技術に限らないつまり本当に現在の発明で適したシールする技術が使われている。そしてその技術は超音波および無線周波数(RF)、熱、衝撃シールに限らない。不注意なシール技術を使うと小袋のオープンエンド(つまり長い切れ込み)メッシュ原料の端は、製品化したり手に触れている間にポリエステル繊維のこぼれるのを妨げるように熱シールされる。
本発明は約30μmの穴を用いたメッシュ原料を使うことを想定している。このサイズは1部粒子輸血限界のため閉じられる。メッシュ10μmと30μmの穴の間の輸血粒子の数は重要な違いはない。(データは載せてない。)theAssociationfor the Adovancement of Medical Instruments(AAMI)ガイドラインは直径10μm-25μmを用いて3000粒子以下が輸血される。30μmの穴を持つメッシュ原料は血小板ユニットから見事な粒子を逃がすのを妨げ
ると信じられてきたが、別のサイズの穴を持つ原料は現在の発明の範囲にある。しかしながら小さな穴(例えば5μm)を上回る原料はRDの出入流動性の動きを禁止する。(つまり吸着性小袋を含んでいる。)またそれらによって吸着性処理において決定的効果がある。そのため約10μmから50μmが優先的な範囲である。
除去装置の組立 メッシュ小袋の形成に従い、吸着剤の明記した量はRDを形成するために小袋に分配する。メッシュ小袋は吸着剤を加えたり医薬的装置を集める人によって処理することのために小袋をもう1つのサイトで形成されたり輸送したりする同じサイトで吸着剤で満たされうる。(例えば、BaxerHealthcareCorp.,Round Lake,IL)
小袋を吸着剤で満たした後、超音波溶接はオープンした端をシールするのに使われる。(つまり長い切れ込み)もし望むならシールされた小袋の吸着剤はその時湿気いるかもしれない。DowexXUS-43493は効率的な実行には再湿気を要求しないけれども、望むなら最初に血小板が吸着剤と結合したときガスを止めるのを阻害したりまたは最小限にしたこのステージでは再び湿気ているかも知れない。
いくつかの理由で製品化のこのステージで湿るステップが行われている。最初、吸着剤でメッシュバックの自動的飽和は自由に流れる吸着剤を要求する。きれいな吸着剤は比較的乾燥および自由に流れる一方、吸着剤を再湿潤したとき、湿気た砂のように吸着剤が凝集する傾向がある。このように再湿潤し満たされた後の吸着剤は優先された。2つ目にメッシュバックを満たした後のリンスステップは立派な粒子がバックの外側表面から洗われて最後のRDにおいて粒子の混在を減らすことができる。最後にリンス処理は吸着剤から残ったエタノールを除く。もちろんこのステージで現在の発明は吸着剤の再湿潤に限られるものではない。もう一度処理された吸着剤の再湿潤は多くの吸着剤の充分な機能に必要である時、いくつかの吸着剤(例えばe.g.,DowexXUS-43493)は効率的な実行をするのに湿気
させる必要はない。
RDはそれから血液産物貯蔵容器に挿入されうる。(この過程は実験セクションで詳細に述べる。)血液産物貯蔵容器を含むRDは、貯蔵している間、乾燥を妨げるように耐湿バリアー内にパックしうる。本明細書中で使用されているように湿気証明バリアーの用語は容器、パック、オーバーラップまたは貯蔵の間RDの湿気内容を保持できる好みを取り囲んでいると意味している。例えばRDを含んでいる血液産物はホイルのオーバーラップでシールされうる。それ以来、小袋は(例えばγ照射、電気ビームでつまりEビームまたはオートクレーブ)貯蔵中に微生物の生育を妨げるように最終的には殺菌すべきである。優先された血小板貯蔵容器PL2410プラッチック容器(Baxer)はオートクレーブできないと示すべ
きです。
このように、PL2410プラッチック容器がRDを閉じこめるのに使うとき、γ照射とEビームによって殺菌されなければならない。
最後に実験セクションで細かく述べるが、Amberlite XAD-4およびAmberlite XAD-16の両方の動力学は室温の標準的な研究室で決められた。5および10Mradの用量のガンマ殺菌はAmberliteXAD-16の吸着剤動力学には影響がなく、AmberliteXAD-4に最小の効果があった。5M RadのEビームの殺菌データはまた次の殺菌に両吸着剤の耐えられる機能を示している。最後にDowexXUS-43493に含まれるガンマ殺菌装置はテストされ効果的だと分かった。
D 強調実行を除く装置のための修飾一方Dowex XUS-43493は優先された具体化を表現するRDのその使い方はいくつかの欠点と結びついている。これらの問題はDowexXUS-43493に特定でなく、その他の吸着剤と結びつけた方がよい。このセクションはそれらの欠点の自然やポテンシャル溶液の前のセットについて述べる。
オフガス、泡立ち 乾燥した吸着剤の穴に含まれる空気は最初に吸着剤を湿らせる間に離される。
このガスオフ過程は最初の約4時間の貯蔵の間、血小板を集め泡立たせる結果である。処理中の泡の出現は好ましくないけれどもS-59除去動力学のその効果、血小板獲得やinvitro血小板機能は重要ではない。
ガスオフの問題は、いくつかのポテンシャル溶液によって解決される。最初RDは塩分またはPASで湿っているかもしれない。Dowex XUS-43493の結果はRDが等浸透圧で以前湿気けていたとき、最小限の増加生産および血小板機能しか示さない。このアプローチの主な欠点は製造処理、殺菌関係、抽出によるRDの貯蔵寿命のポテンシャル減少により複雑さが増す。
2つ目にRDは水溶液に高濃度で溶解、不活性ガスに貯蔵されている。CO2(溶解性=170mL/mL)を用いた前の実験は水溶液に高濃度溶解ガス中でのRDの貯蔵はまた泡立ちを抑えられる。しかしながらCO2の使用は最初に血小板を含んでいる間(pH<6.5)から大きく低下する。唯一別の共通して水溶性溶液に高濃度溶解するのに使われるガスは一酸化二窒素ガス(溶解性=130mL/mL)である。
最後にRDは真空中で貯蔵しうる。例えば、RDを含んでいるPL2410プラッチック容器を真空にするのにシリンジが使われ、それゆえ最初に血小板に含んでいる間、オフガスは最小になる。真空下で貯蔵はPL2410プラッチック容器がガス浸透できるのでRDを含んだPL2410プラッチック容器が真空でホイルオーバーラップで閉じられてなければならない。本当にこれは現在の発明の優先された具体化のための溶液です。
血小板獲得と血小板機能TableAAで述べるように、好ましいことに血小板のロスが10%に達することは決してない。8時間の接触後、空のPL2410プラッスチック容器(Baxter)に血小板を移す研究は血小板の10%以下のロスであると証明している。最近の研究はRDと接触している後の5日の血小板は10-30%のロスを従って血小板単位の中で広く変化しやすさを示している。完全に確立されていないけれども吸着剤および/またはメッシュに血小板が粘着することは、たぶん血小板ロスの主な原因である。
研究は形の変化定量の重要さは明らかに理解されていないけれども、形の変化血小板機能において現在の発明のRDの効果を監視するためにもっとも感覚のある定量です。RDから移し、PL2410プラスチック容器(Baxter)に同量の自己由来の血漿を入れ保温した後、血小板は形を変化させる能力を再び持つことができる。別の定量(pH、低浸透圧ショック反応、形態学的点数、P-セレクチン発現(GMP-140)、分泌されたATPや集合体)はRDによって反対の影響が表れない、一方、乳糖、グルコースおよびpO2/pCO2の定量は血小板代謝は、現在の発現のRDと接触中はかすかに抑制されるかもしれない。
血小板獲得や血小板機能の反対の効果に打ち勝つためのポテンシャルメッシュ原料は膜原料で代用できうる。5μmまたは少ないエウトフを用いた膜原料を利用したRDは吸着剤との接触から効果的に血小板を除去しうる。つまり大量の流れよりも拡散によって行われているので、S-59の除去動力学と光化学反応の生成物は吸着剤の輸送がその反対に影響を受けうる。S-59除去のために要求を満たす効果的証明されうる商業的利用できる膜ポテンシャルはSupor200,800,1200(GelmanSciences,Ann Arbor,MI)およびDurapore hydrophilic modifiedpolyviylidenedifluoride(Millipore,Milford,MA)を含む。これらの膜は特徴と結びついた低いタンパク質を持つ。
2つ目に、吸着剤は(poly-(2-hydroxyethylmethacylate)(pHEMA)および血融和性を改良したセルロースをもとにポリマーのような血融和性ポリマーで覆われうる。これらのポリマーはS-59のような低分子化合物が吸着剤を通り抜けられるようにする一方、吸着剤の表面との相互反応から細胞が進入するのを妨げるハイドロゲルです。DowexXUS-43493の研究は血小板の形変化の急激な効果と同じくらいけっしょうばんの増加を確認した。つまりS-59吸着動力学においてかすかに減少があるだけである。(データは示していない。)pHEMA(0-15%)のコートの増加に従い、サンプルはWurstercoatingprocess(International Processing Corp.,Winchester,KYで実行されている。)を使い生み出される。プロティン結合の減少したハイドロゲルは、また現在の発明の吸着剤のコートをしているためだと考えられる。
3つ目に、吸着剤表面は不動化したヘパリンで修飾されうる。加えて強陰イオン交換ポリスチレンジビニルベンゼン吸着剤はヘパリン吸着によって修飾されうる。ヘパリン、ポリアニオンは強陰イオン交換の特徴を持つ吸着剤の表面に非常に強く吸着する。アミン修飾されたポリエステルジビニルベンゼン吸着剤の4分の1の変化は商業的に利用できる。このアプローチの主な問題は、強陰イオン交換樹脂はS-59と弱い結合になる正電荷しか持たない。しかしながらXUS-40285(Dow)およびMN-400(Purolite)は標準的なイオン交換樹脂よりも電荷密度が約10倍低い。これらの吸着剤は修飾されていない対照物(XUS-43493およびMN-150と比較して)としてはS-59への約半分の吸着能力しかない、しかしこれらはS-59へ高い選択制を持つ。
VIII 吸着剤のソラレン構造特徴の効果前のセクションでソラレンS-59[4'-(4-amino-2-oxa)-butyl-4,5'8-trimetylpsoralent]および血液産物からS-59光化学反応生産物を除去を示した。しかしながら現在の発明はS-59および構造と結びついたソラレンの使用または除去に限られるものではない。本当にはっきりした構造特徴を持つソラレン除去は現在の発明で予期される。
このセクションは、血液産物からいくつかの構造の異なったソラレンの除去試験を必要とする。光除去過程で使われうる多様な構造変異体にソラレンは近くに反射された。無電荷野生に帯電したソラレンは、核酸が負に帯電しているので効果的な主な変異体であると期待される。つまりテストされたソラレンの化学構造が一致した。特に強力な塩(4級アミン)にソラレンはテストされ、1つの正電荷と1つの負電荷の異なった側鎖グループを持つ2つの臭化ソラレンと同様であった。
吸着剤の研究でこれらのソラレンはアンバーライトイオンと無イオン吸着剤で結合していた。実験の進行は実施例39で詳しく述べる。
現在の発明は特定のメカニズムに限定されることはないけれどもソラレン除去の最初のメカニズムはソラレンの芳香環と吸着剤の側鎖(例えばポリスチレン)
の親油性相互作用の実行であると考えられる。このように非常に極性のソラレンは親油性吸着剤と親和性が減少するので、除去しにくくなりうる。実験のセクションで詳しく述べるがHPLC保持時間は親油性の粗い目安として使われる。さらに親油性に加えて別のファクターがソラレン吸着に影響を与える。例えば、ソラレンは血液産物にある細胞または血漿タンパク(例えば精子のアルブミン)と相互作用しうる、つまりこれらの競争相互作用は理論的に樹脂結合とソラレン除去に干渉することができる。
実験のセクションで論証するが構造特徴の広い範囲にあるソラレンは血液産物から除去する能力がある。現在の発明は特定にテストされたこれらのソラレンだけでなく、実験で使われる吸着剤樹脂に限られるものではない。
IX 血小板集合過程で一群の除去装置の混合2つ以上の特定の化合物(例えば赤血細胞や血小板)からなるすべての血液からの分離は最近の薬における日常業務です。分離化合物を単独でまたは治療、研究または別の関係ある応用に添加して結合して利用しうる。血液分離手続はすべての血液から物を引っ込めたり、すべての血液から分離手続を行われたり、1つ以上の化合物の物を再びふきこんだすることを含む。再び吹き込まない化合物フラ
クションに含まれるFactorVIII、つまり逆にこれらの化合物は薬理学、放射線学または同様の処置を行われ、およびその後ドナーまたは別の物に戻される。
A. 採血 採血(apheresis)はドナーから血液を除いたり集められたり保たれたり興味
ある化合物およびドナーから戻された別の化合物など多様な化合物から分離の手続を広く参照する。ドナーは化合物の除去による量や圧力のロスのために補償をたすけるための再流入過程の間、代替液体を受け取る。透析センターや血液バンクに含まれている間、採血は多くの出入の忍耐を実行する。
採血には白血球採血(関心のある集められた化合物の白血球)、血小板採血またはthrombocytapheresis(関心のある集められた化合物の血小板)または血漿採血(関心のある
集められた化合物の血漿)のいくつかの特定のタイプがある。
別のタイプの採血はドナーの血漿の一部を代用したり治療用血漿の処理の治療血漿交換を含んでいる。
集めた血液の成分にちょっとした操作(例えば、毒物の除去)をおこない、そして提供者へ戻した。[米国特許第5,112,298 Princeら、最もよく使われるアフェレシスの一つは、一人または複数の宿主へ輸血するために一人または複数の提供者からの血液成分の収集である。アフェレシスは成分の治療薬を得るためのランダムな提供者の処置よりも少数の提供者を要求することが有利である。例えば、血小板の1単位の収集には一般的にランダム提供者法を用いると6人必要であるが、アフェレシスを用いるとたった一人しか要求しない。
自動アフェレシス機の出現よりも前に、アフェレシスは手動で行われていた;
回収された血液は手動で分離され(例えば、遠心分離を行い)、保持されないであろう成分を手動で再び提供者へ戻された。反対に、近代的な自動的な方法は手動方法のように労力を強いることなしに、希望の成分の素早く正確になった。自動アフェレシスはアフェレシス単位またはアフェレシスシステムとして典型的に引用されただけでなく、ヘムフェレシスまたはプラズマフェレシス単位、細胞分離機、または血球のプロセッサとして知られる装置を利用している;将来、これらの機械は「アフェレシスシステム」と呼ばれることになるだろう。
B.アフェレシスシステムの操作 アフェレシスシステムの操作法は当該分野で知られ
ている。例えば、米国特許第5,112,298 Princeらでは、はじめにアフェレシス システム
の主たる構成およびそれらの操作方法を記述し、そして流体の単純化された分離についてのシステムを記述している。同様に、本明細書中で参考として援用する米国特許第5,147,290Jonssonでは、溶血性フェレシス、例えば血小板フェレシス、に対する方法および装置について述べ、そしてアフェレシスの一般的な原理へおかれた。アフェレシスシステムの操作の簡単な概観は本発明のある側面を理解するのを助け、以下に規定する。
自動化したアフェレシス システムは一般的に血液分離装置、チューブおよびフィルタの入り組んだネットワーク、収集袋、抗凝血剤、およびすべての構成部品を制御するコンピュータ手法から成っている。血液分離装置は密度に基づいて血液を異なる成分に分離する通常最もよく使われる遠心分離装置である。少なくとも一つのポンプがアフェレシスシステムを通り、最後に提供者または収集袋のどちらか一方へ帰る、血液、分離した血液成分、および流体添加物を輸送するのに使われる。滅菌されたチューブのセット(フェレシスセット)は操作者(通常看護婦か訓練された技術者)によってアフェレシスシステム
および処置をするために提供者またはヒトへつながれる。
血液が提供者からアフェレシス システムへ輸送される間、acid citrate dextrose(ACD)またはヘパリンのような抗凝血剤は、自動的に血液に加えられる。
そして血液が遠心分離室へ入り、そこで様々な成分に分離される。分離に続いて、希望の成分が含まれる相は一つまたは複数の収集袋へ移され、残りの成分は提供者へ戻される。このプロセスの間、提供者は血液の体外循環によって生じる、圧力および体積の減少を補うのを助けるために流体置換を管理されている;アフェレシスの型および目標に依存して異なっている性質の置換流体は、生理食塩水、普通の血清アルブミンおよび血漿タンパク質画分を含むアフェレシスシステムはいくつかの重要な変数を監視および制御することができるセンサーをもっている。例えば、いくつかのセンサーは汚染物質の検出および汚染を最少にすることができる。加えて、センサーは危険な条件、例えば、空気の泡の存在、が、傑出あるいは存在するとき、および条件の操作者を刺激する信号を放つ時に、検出できる。ついに、多くのシステムが決定し、制御し、または抗凝血剤のような成分の要求量を確立するセンサーおよび他の機構を利用している(本明細書中で参考として援用する、米国特許第5,421,812、Langleyらを参照してください)。同様にそのような機構は除去された成分を補うために再び注入される置換流体の量の計算に使うことができる。より洗練されたアフェレシスシステムがプログラムできる;このようにして、操作者は再び注入される重さおよび体積のように患者に特異的な変数を入力することができ、そしてシステムが自動的に希望する分離を行う。
本発明は特に血小板フェレシスのためのアフェレシスシステムの使用を考えている;収集した血小板は光化学的処理へ供され、つづいてRDで処理される。あるァフェレシスシステムは光学的なセンサーを用いた収集線チューブ中で血小板の濃度を監視しながら、血小板収集袋中の血小板を得ることができる。さらに、本発明は血小板の純度と収量を増加させるための新しく記述された技術を想像している(本明細書中で参考として援用する、米国特許第5,494,592、Latham,Jr.らを参照)。
アフェレシスシステムは間欠的なまたは連続的な遠心分離を行うであろう。簡単に言うと、間欠的な遠心分離は、一本の静脈線を使用することによって、上で示した全ての段階(採血、血液を成分に分離し希望の成分を収集すること、および残りの成分を返還すること)を行うことを含んでいる。一方、連続的な遠心分離はすべての上記の工程を、少量のアリコットの血液で行い、別個の線を通じてドナーに血液を戻す。したがって、連続的な遠心分離は、2つの静脈穿刺を必要とするが、間欠的な遠心分離は1つだけ必要とする。
上記のように、チュービングおよび他の成分のネットワークは、フェレーシスセットを作成する。2つの主なタイプのフェレーシスセットがあり、閉鎖型と開放型とがある。閉鎖型フェレーシスは、自己拘束形である。すなわち、このセットは、セットの構成要素(収集バッグ、針および抗凝固剤含有バッグおよび生理食塩水含有バッグ)のすべてがすべて互いに接続されて購入される。開放フェレーシスは、通常、上記の構成要素のすべてまたはほとんどを含むが、其の構成要素は結合していない。開放フェレーシスセットは、閉鎖セットに比べて安いが、閉鎖型アフェレーシスは、閉鎖型の自己拘束ではないので、汚染の機会が減ることから、血液製品の貯蔵期間が増大するという利点がある。例示すると、血小板のような輸血血液製品は、通常、閉鎖系では5日間保存されうるが、これらは、開放型では24時間までしか保存され得ない。
C.アフェレシスシステムと連結するソラレン汚染除去とソラレン除去装置本発明はソラレン汚染除去およびソラレンシステムを用いたバッチRDの使用を考えている。いくつかの工程を下にまとめているが、本発明はアフェレシスシステムの操作へバッチRDを一体化した多くの独特の方法に制限されていない。以下につづく考察を理解することを助けるために仮想のアフェレシスシ
ステムの操作をまとめた流れ図をSchematicEに描いている。Schematic Eにおける流れ図はアフェレシスシステムの実例となるデザインを通じて、流体の流れを描いていて、実際のアフェレシスの工程を描くつもりはない。当業者は、アフェレシスの工程が、 SchematicEで示したものよりも、異なる流体の流れ道および異なる構成部品または構成部品の配置換えを含んでいるかもしれないことを評価している。
Schematic Eによると、全血は提供者500から回収され、入り口502へと運ばれる。抗凝血用ポンプ506は抗凝血剤を抗凝血剤コンテナ508から、入り口502へ出る抗凝血線509を通って運ばれる。抗凝血剤を含んだ全血は入り口ポンプ516によって遠心分離器520へ運ばれる。いくつかのアフェレシス機は分離された抗凝血剤および入り口ポンプの代わりに、一つのポンプを利用していることを留意するべきである。遠心分離器520は血液を白血球、
赤血球、血小板および血漿のような、さまざまな成分に分離する。
次に、収集された細胞成分(例えば、血小板)は、細胞ポンプ536によって遠心分離器
から、細胞収集線532を通して、収集コンテナ538(例えば、血小板保存コンテナ)へ回収される。類似の方法で、血漿は血漿ポンプ526によって遠心分離器から、血漿収集線522を通して、血漿収集コンテナ528へ回収される。残りの成分は返還線542を通して提供者へ返還される。流体の置換は置換流体コンテナ558から置換流体ポンプ556を経由して返還線542に流体接触している置換流体線552へ回収される。コンピュータ制御機550はポンプを監
視および制御し、流体体積、汚染物質、および同類のものを監視するさまざまな素子をつながれているであろう。
多くの特別なアフェレシス システムの使用を制限することになしに、本発明で提出された実施態様はBaxter Biotech CS-3000TM(BaxterHealthcare Corp.,Fenwal Division
)として商業的に入手可能である。当業者はこのシステムの特異的な特徴およびその操作の機構(下にまとめてある)で有名で;しかしながら、アフェレシスシステムの実例となるデザインに対して上で記述した基本的な機構および構成部品は、このシステムと同様適用できることを留意するべきである。
簡単に言えば、BaxterBiotech CS-3000TMはBaxter's Closed System AフェレシスKitTMと共同して使われるであろうし、注射に使われる普通の食塩水およびACDの袋をあらかじめつけてある。キットは普通の食塩水を自動的に用意する。操作者が示した速度で、全血-ACDポンプを組み合わせることによって提供者から回収された全血に、抗凝血剤は加えられる。ACDを含む血液は遠心分離室にある2つのうち一つのコンテナである、分離用コンテナへ多数の管腔チューブのうち一つの管腔を通って輸送される。分離コンテナを通って進められた血液は血小板を多く含む血漿および赤血球に分離される。「多数の管腔チューブ」という言葉は、一つの分離および異なる流体の流れ以上のものを含んでいるチューブとして提出する。
分離のあと、赤血球は多数の管腔チューブの分離管腔を通って提供者に返還され、血小板を多く含む血漿は収集コンテナ(遠心分離室内の2つのコンテナの2番目)へ輸送される。血小板を多く含む血漿は収集コンテナを通って進み、血小板は濃縮され、血漿が提供者へ返還される時まで保たれる;しかしながら、一般的に血小板の再懸濁および保存のために提供者から血漿の一部を収集してある。
ついに、血小板は先に取り付けた、提供者からそそぎ込まれる前に加工することができる、保存用コンテナに輸送される。
本発明の一つの実施態様において、血小板は最初に収集され(例えば、先に取り付けた保存袋の中に)、そして照射のための準備に加工される。
より特別に、自己由来の血漿の適した量は濃縮した血小板へ最初に加えられ、希望の組成(例えば、35%自己由来の血漿、65% PAS III中、4.0×1011の血小板/300mL)になるよ
うにPASを加えられる。PC/PASIII溶液はS-59で混ぜられ、適したコンテナで照らされる。PCはRDをもったコンテナに加えられ、S-59と光生産物の除去に必要な時間反応させ、そして血小板保存コンテナへ輸送される;生じたPCは血小板保存コンテナから容器へ送られる。
実験のセクションで詳しく述べたように、先に記述した実施態様は血漿-血小板混合物の収集の後にPAS IIIの添加を含み、そして最終血小板生産物を容器へ注入する準備をする前にいくつかのコンテナを輸送することを要求している。しかしながら、本発明は特別な実施態様を制限しない。実際は、バッチRDがアフェレシスと共同して使われるときに、本発明は全ての段階、例えば、溶液の輸送の数を減らすための工程の使用を考えている。
例えば、一つの実施態様として、血小板収集コンテナに最後に収集された血小板は、すでに血小板として適した質およびPASおよび血漿の量を含んでいる。SchematicFはこの実施態様の中で血小板収集工程を描いているSchematic Eの改変版である。血漿保存コンテナ538および自己由来の血漿コンテナ528を加え、この実施態様は先に決定した量のPASIII(または他の適した合成培地)を含む袋539を含んでいる。血漿収集の後または同時に、収集された自己由来の血漿(例えば、105mL)の適した量および適した量のPASIII(例えば、180mL)が自動的に血小板に加えられる;これは遠心分離器520を迂回し、血小板保存コンテナ538に入るチューブ562を通って、PASIIIおよび血漿を加えることによって行われる。このようにして、PASIIIの添加は血小板収集の工程に組み込まれるので、この実施態様はPAS III溶液を加えることを別の方法で要求された、滅菌結合工程(Experimentalsection参照)を排除している。
PAS IIIの適した量は、重力によって、ポンプによって(示さない)、または他の適した方法によって、血小板保存コンテナ538へ加えられるであろう。一つの実施態様の中で、全体の量が血小板保存コンテナ538の中に集められた決められた質の血小板に加えられるので、PASIII袋539は先に決められた量を含んでいる。加えて、本発明は収集された血小板の質に基づいた容器から適した量のPASIIIを加えるためのマイクロプロセッサの使用を考えている。もし同時にPASIIIを維持されている血漿へ一定の速度で加えられるのであれば、望ましいことである。
同様な工程が自己由来の血漿の収集および添加に適用できる。血漿の先に決定した量は同時に提供者から収集され、続いて全量が血小板の再懸濁に用いられる。このことは、希望の量に達するためにさらに血漿を加える前に、どれくらい血漿が血小板と作用するか決定する必要性を除くことができる。遠心分離に続いて、収集コンテナ中の血小板は一般に残りの血漿の少しの量(例えば、およそ30mL)に結合する;さらに、通常(例えば、およそ18-20mL)アフェレシスシステムのチューブの中に残りの血漿がある。このようにして、もし全血漿量が例えば105mL欲しければ、およそ55-57mLの血漿が同時に提供者から集められ、続いて血小板の再懸濁に添加される。
収集に続いて、PC/PASIII溶液はS-59と平衡に達するまで混ぜられ、照射される。照射された血小板調製物はS-39および光生産物の除去する決められた時間でRDをもつ血小板保存コンテナへ移された。最後に、処理した血小板調製物は容器へ輸送できるものから血小板保存袋へ輸送される。
本発明の他の実施態様もまた可能である。しかしながら、一つの実施態様はある実際の考えによって制限されることを指摘するべきである。
例えば、S-59および合成培地溶液PASIIIは特に滅菌(例えば、オートクレーブ)および保存をともに行わせることを考えていない。同様に、入手できる薬の量は血小板の吸い上げによって減るので、長い時間、血小板によるS-59の吸い上げが微生物の不活性化に影響を与えるために、S-59は通常血小板保存コンテナに直接おくべきではない。
本発明により考えられた他の実施態様はPAS IIIを含む袋539および血小板収集コンテナ538の間にあるS-59を含むコンテナ560の使用を含んでいる(SchematicG参照)。PASIIIがPCに加えられたように、それはS-59と混ぜられ、そして迅速に血小板収集コンテナに移される。このようにして、追加的滅菌結合工程はこの実施態様を妨げている。
実験 以下に示す実施例は本発明の提出された実施態様および外観を描くために利用さ
れ、視野の制限として説明されない。
以下に示す実験の説明書の中で、以下に示す略号を当てている;eq(等量); M(モラ);uM(マイクロモラ);N(ノーマル);mol(モル);mmol(ミリモル);umol(マイクロモル);nmol(ナノモル);g(グラム);mg(ミリグラム);ug(マイクログラム);Kg(キログラム);L(リットル);mL(ミリリットル);uL(マイクロリットル);cm(センチメートル)mm(ミリメートル);um(マイクロメートル);nm(ナノメートル);min(分);sおよびsec(秒);J(ジュール、ワット秒、図6,8-17では、Joules/cm2をJoulesまたはJとしている);C(摂氏);TLC(薄膜クロマトグラフィ);HPLC(高圧液体クロマトグラフィ);HEMA(ポリヒ
ドロキシエチルメタクリル酸塩);PC(血小板濃縮物);PT(プロトロンビン時間);aPTT(活性化部分トロンボプラスチン時間);
TT(トロンビン時間);HSR(低張性のショック応答);FDA(UnitedS tates Food and
Drug Administration);GMP(;DMF(Frug Masterfiles);SPE(SolidPhase Extraction);Asahi(AsahiMedical Co.,Ltd.,Tokyo,Japan);Baker(J.T.Baker.Inc.,Phillipsburg,NJ);Barnstead(Barnstead/ThermolyneCorp.,Dubuque,IA);Bio-Rad(Bio-RadLaboratories,Hercules,CA) ;Eppendorf(EppendorfNorth America Inc.,Madison,WI);GraceDavison(W.R.Grace & Co.,Baltimore,MD);NIS(Nicolet,aThermo Spectra Co.,SanDiego,CA);Rohn and Haas(Chauny,France);Sigma(SigmeChemical Company,St.Louis,MO);TosoHaas(TosoHaas,Montgomeryville,PA);Wallac(WallacInc.,Gaithersburg,MD);YMC(YMCInc.,Wilmington,NC);DVB(ジビニル ベンゼン);LAL(LimulusAmoebocyte Lystate);USP(UnitedStates Pharmacopeia);EAA(エチルアセトアセテート);EtOH(エタノール);HOAc(酢酸);W(ワット);mW(ミリワット);NMR(NuclearMagneticResonance;Varian Germini 200MHz Fourier Transform Spectrometerで室温で得られたスペクトル);m.p.(融点);UV(紫外線);THF(テトラヒドロフラン);DMEN(Dulbecco'sModifiedEagles Medium);FBS(胎児の牛血清);LB(Luria Broth);EDTA(エチレン ジアミン 4酢酸);PhorbolMyristateAcetate(PMA);リン酸緩衝食塩水(PBS);AAMI(Association for the Advancement ofMedicalInstruments);ISO(International Standards Organization);EU(エンドトキシン単位);LVI(大容量注射できる);GC(ガスクロマトグラフィ);M(メガ-);kGy(1000Gray=0.1MRad);Mohm(Mohm); PASIII(血小板を加えた溶液III);RD(除去装置);SCD(滅菌接続装置)。
本発明のいくつかの試薬に1-18の数字をあてた。参考文献の番号は表2であてている。それらの構造は図5A-5Fに示す。参考文献の番号は実験のセクションを通して使われてい
る。
酸添加塩の形成中に本発明の試薬を単離するときに、酸は少なくとも通常の治療薬において無毒および薬理学的に許容できる陰イオンを含んでいるので喜んで選択される。この提出されたグループを含んだ典型的な塩は塩化水素、臭化水素、硫酸塩、酢酸塩、リン酸塩、硝酸塩、メタンサルフォネート、エタンサルフォネート、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩または酒石酸水素塩、およびマレイン酸塩である。他の酸もさらに適していて、希望するように働くであろう。例えば、フマル酸、安息香酸、アスコルビン酸、こはく酸、サリチル酸、ビスメチルエチレンサリチル酸、プロピオン酸、グルコン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、ケイ皮酸、シトラコン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、イタコン酸、グリコン酸、ベンゼンスルホン酸、およびスルファミン酸もまた酸添加塩形成酸として働く。
下に示した一つの例はHEPES緩衝液で提出された。この緩衝液は137mMNaCl 8.0g、2.7mM
KCl 0.2g、1mM MgCl2(6H2O)0.203g、5.6mMグルコース1.0g、1mg/ml牛血清アルブミン
(BSA)(Sigma,St.Louis,MOより入手)1.0g、および20mMHEPES(Sigma,St.Louis,MOより入手)4.8gを含んでいる。
下に示した一つの例の中で、リン酸緩衝性合成培地は血小板処理に考案された。このことは蒸留水2リットル中に以下に示す試薬を加えることによって、pHが平衡化した溶液(例えば、pH7.2)になる、一つの段階で考案される。
溶液は混ぜられ、(0.2ミクロンフィルタで)濾過滅菌され、冷やされる。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)はいくつかの試薬によって微生物の不活性化が完全であ
るかどうか測定するための一つの例として使われる。PCRはクローニングまたは精製する
ことなしに染色体DNAの混合物中の目的配列のセグメントの濃度を増加させる方法である
。本明細書中で参考として援用するK.B.Mullisら米国特許第4,683,195および4,683,202を参照してください。目的配列を増幅するこのプロセスは希望する目的配列を含むDNA混
合物へ大過剰の2つのオリゴヌクレオチドプライマーの導入からなり、続けて、DNAポリ
メラーゼ存在下での正確な作用順序の熱サイクルを行わせる。
二本のプライマーは、二本鎖の標的配列の各々の鎖に相補的である。効果の増大のために、混合物は変性され、プライマーは標的配列内のそれらと相補的な配列とアニールされる。アニーリングに続き、プライマーはポリメラーゼによって伸長され、新しい相補鎖の対が形成される。変性、プライマーのアニーリング、ポリメラーゼの伸長のステップは何度も繰り返され(すなわち、変性、アニーリング、伸長は一つの「サイクル」を形成しており、何度も「サイクル」を行う)
、高濃度の必要な標的配列の増幅断片が得られる。必要な標的配列の増幅断片の長さはプライマー同士の相対的な位置によって確定され、この長さは調節できる要素である。プロセスが繰り返されるという理由で、この方法は発明者から”PolymeraseChain Reaction”と呼ばれている。標的配列の必要な増幅断片が混合液中で優位な配列(濃度に換算し
て)になるため、それは”PCRamplified”と呼ばれた。
PCRによって、いくつかの異なった方法(例えば、ラベルされたプローブとのハイブリ
ダイゼーション、ビオチン化させたプライマーとの結合のアビジン-酵素との結合に依る
探知、32PでラベルされたdCTPやdATPといったデオキシヌクレオチド3リン酸との結合)
で探知できる程度にまで、ゲノムDNAの特異的な標的配列の単一コピーを増幅させること
ができる。ゲノムDNAに加え、どんなオリゴヌクレオチド配列も適切なプライマー分子の
組によって増幅させることができる。
PCR増幅過程では特異的な標的配列が約10-2Mの平衡に達することがしられている。一般的な反応体積は100μlであり6×1011分子の二本鎖の産物が得られることになる。
PCRはポリヌクレオチドの増幅法である。観察されている増幅法の要因は、行われる際
のPCRのサイクルの数(n)と複製の効率、それは各々のサイクルのプライミングと伸長の効率である、に関係がある。増幅は高濃度のPCR産物が得られるまではEnの形に従うことが観察されている。
高濃度(約10-8M/l)では複製の効率は劇的に低下する。これはおそらく、短いオリゴ
ヌクレオチドプライマーがより長鎖のPCR産物の相補鎖と転置するためである。10-8を超
える濃度ではプライミングの反応中に二本の相補的なPCR増幅産物がお互いを認識する確
率は十分速くなり、このことはPCR法の伸長のステップ以前か、あるいは同時におこる。
このことは、ついにはプライミングの減少、そしてサイクルの効率の低下を引き起こす。連続したPCRのサイクルはPCR産物分子の増加を減退させる。PCR産物はついには一定の濃
度になる。
この実験部門で用いられたポリヌクレオチドプライマーの配列は次のとうりである:
共通の前進プライマーとしてのDCD03との組み合わせによって127,327と1072bpの長さの増幅がみられた。これらのオリゴはheron HBV(HHBV4)と同様に5つの異なるdHBV(DHBV1,DHBV3,DHBV16,DHBV22そしてDHBV26)の間で完全に保存されている領域から選択されている。
次に示す例はすでにある発明と、確実に登用されている具体例と状況を示しており、それについては、限られた範囲でしか解釈されていない。
実施例 1
前述のように、すでにある発明では光反応性の核酸結合複合体の光活性化のための装置と方法を熟慮している。この例では、すでにある発明の方法による血液製剤の除染に関して記述されている。この装置はa)少なくとも一つの光反応性複合体を活性化
させるのに適切な波長の電磁気の放射を供給する装置、b)光活性化の間、放射を供給す
る装置との固定された関係の中で血液製剤の複数性を維持するための装置、そして(c血
液製剤を光活性化に望ましい温度範囲内の温度に維持するための装置からなる。
FIG.1は上に示した特徴を具体化したものの一つの透視画である。この絵には不透明な外被(100)とそれが取り去られた部分が示されており、プレートの集合(103,104)の
間で多数表示された血液製剤を含んでいる装置(102)の上や下に位置するバルブの整列
を含んでいる。プレートの集合(103,104)は後にさらに詳しく描かれている。
電源(notshown)と接続されているバルブは電磁気の照射源としての役目をはたしている。しかし、特定のバルブのタイプに限らず、具体像では2つのbipinlampは産業基準を受け入れるように配置されている。
外被(100)は血液製剤が適切に位置するように掛け金(105)によって開けることができる。FIG.1に示されているように、外被(100)が閉じられているときは完全にバルブ
(101)からの放射を抑えている。放射の間、使用者は紫外線が届かない安全な観測点(106)から装置が動いていることを確認することができる。
外被(100)はまた、例えば主電源、カウントダウンタイマー、時間メーターといった
ものを含むコントロールボード(107)上の幾つかの電子部品のための台としての役割をもっている。簡単のために、電源スイッチはカウントダウンタイマーつなぐことができ、それは同様に時間メーターや電磁気放射源を並列に結ぶことができる。カウントダウンタイマーは使用者が希望の露光になるように照射時間を先にセットすることを可能にする。
時間タイマーは電磁気照射源によって供給される照射の合計時間を記録し続ける。この特徴はバルブ(101)をモニターされた状態にし、それらの出力が迅速な光活性化に必要
な最小レベルよりも下回る前に変更する。
FIG.2はFIG.1で示された装置の2-2線に沿った断面図である。FIG.2は外被(100)が解放された際のバルブ(101)の配置を示している。反射物(108A,108B)は完全に各々
のバルブの配列を取り巻いている。血液製剤を含む装置(102)はプレートの集合の上(103)や下(104)に位置する。各々のプレートの集合は上部(103A,104A)や下部(103B
,104B)のプレートの集合からなる。プレートの集合(103,104)は、血液製剤を含む装置によって適応するように設計されたヒンジ(109)によって接続されている。上部のプ
レートの集合(103)は下部プレートの集合(104)の下部プレート(104B)によって支えられている血液製剤を含む装置の上部のちょうど上に残りをもってくる。
検出器(110A,110B,110C,110D)はプレートの集合(103,104)のプレート(103A,103B,104A,104B)の間に便利よく設置されている。それらは、プリントサーキットボード(111)につながれており、さらにコントロールボード(107)につながっている。
FIG.3はFIG.1について3-3線に沿って描かれた断面図である。6つの血液製剤が入っ
た装置(102)(例えば、TefronTMプレートretunit bags)はバルブ(101)の上の固定された位置にある。血液製剤の温度はファンのみ、あるいはできれば冷却源(notshown)
に冷却入力(114)出力(115)孔をもった熱交換器によってコントロールできる。
FIG.4はFIG.1について4-4線に沿って描かれた断面図である。FIG.4には、具体的な
望ましい装置の温度コントロールの方法をよりはっきり示している。上部のプレートの集合のプレート(103A,103B)と、下部のプレートの集合(104A,104B)は各々temperaturecontrolchamber(103C,104C)につながっている。ファン(112)はchambers(103C、104C)の中や間に空気を循環させることができる。
熱交換器(113)が使用されると、循環している空気は冷やされ、プレートの間をとお
り抜ける(103A,103B,104A,104B)。
実施例 2
4'-Bromomethyl-4,5',8-trimethylpsoralenの合成この例では4'-Bromomethyl-4,5',8-trimethylpsoralenの3段階の合成について書かれている。この合成はbromomethylationのステップなしで行われていて、既知の合成ステップよりも安全である。
ステップ1:アセトン中で機械的にかき混ぜられた7-hydroxy-4,8-dimethylcoumarin(50.00g,0.623mol)とパウダー状のK2CO3(54g,0.391mol)に3-Chloro-2-butanone(29.2mL,0.289mol)が加えられた。懸濁液は一晩環流され、その後溶媒は取り去られた。塩
を取り除くため、固体は1.2Lの水でかき混ぜられ、ろ過され、母液のpHが中性(pH5-7)
になるまで洗浄された。褐色のろ過物は沸騰したメタノール(150mL)に溶かされ、濃い
ペースト状になるまで冷やされ、大半の褐色の不純物が取り去られるまで氷冷したメタノールが洗浄され、黄白色の固体である4,8-dimethyl-7-(1-methyl-2-oxo)propyloxy-coumarin(産物67.7g,99.0%)を生じる。
ステップ2:4,8-dimethyl-7-(1-methyl-2-oxo)propyloxy-coumarin(67.5g,0.260mol)、10%NaOH水溶液(114mL,0.286mol)と水(900mL)が70-85℃で2-4時間温められた。
混合物は室温で冷やされた。固体はろ過され、母液が無色でpHが中性(pH5-7)になるま
で冷水(1.5L)で洗浄された。生成物は、空気と真空で乾燥され4,4',5',8-tetramethylpsorarlen(56.3g,89.5%)の白色固体が生じた。
ステップ3:乾燥した4,4',5',8-tetramethylpsorarlen(10.00g,41.3mol)
は室温でメチレンクロライド(180mL)に溶かされた。N-Bromosuccinimide(8.09g,45.3mmol)が加えられ反応混合物は4.5時間撹拌された。溶媒は完全に取り除かれ、生じた固体は0.5-1時間水(200mL)と混合され、ろ過され、副生成物のsuccinimideを取り除くために低温で水(約500mL)を加えてすり潰された。粗生成物(すなわち4'-Bromomethyl-4,5',8-trimethylpsoralen)はP205と共に真空デシケーターで乾燥され、最小限のトルエン(200〜300mL)によって再結晶化され4'-Bromomethyl-4,5',8-trimethylpsoralen(10.2g)の淡黄色の固体が生じた。母液は取り除かれ、再びトルエンで再結晶化され2次的な生成物(1.08g)を生じた。
実施例 3
5'-bromomethyl-4,4',8-trimethylpsoralenの合成この例では5'-bromomethyl-4,4',8-trimethylpsoralenの3段階の合成について書かれている。例2に書かれた合成と同様、この方法はブロモメチル化を必要としないため、既知の合成から改良された。
4,4,5',8-Trimethylpsoralen(2.33g,9.59mmol)(合成法は例2、ステップ1と2に書かれている)は溶けるまでカーボンテトラクロライド(100mL)中で撹拌された。N-Bromosuccinimide(1.88g,10.5mmol)とベンゾイルペルオキシド(80mg)が添加され、15時間撹拌された。室温で冷やしながら固体が溶けるまでメチレンクロライド(100mL)が加えられ、溶液は水(4×450mL)で洗浄され、食塩水で処理され、無水のNa2SO4で乾燥された。溶媒は取り去られ、1HNMRで5'-bromomethyl-4,4',8-trimethylpsoralen、4'-bromomethyl-4,5',8-trimethylpsoralenそして5'-bis(bromomethyl)-4,8-dimethylpsoralenの比が55/25/20になるような混合物を生じた。
実施例 4
4'-(4-amino-2-oxa)butyl-4,5',8-trimethylpsoralenHydrochloride(化合
物2)と関連化合物(化合物4)の合成この例では化合物2の2つの合成方法が書かれている。化合物2はまたS-59として知られており、下およびFIG.40で描かれている化学構
造をもっている。第一の方法は次に示したとうりである:ステップ1:4'-Bromomethyl-4,5',8-trimethylpsoralen(3.09g,9.61mmol) 、(合成法は例2で書かれている)とN-(2-hydroxyethyl)phthalimide(4.05g,21.2mmol)は無水のジメチルホルムアミド(65mL)中でかき混ぜられた。反応混合物に乾燥したN2ガスが穏やかに通気された。反応混合物は100℃で4.5時間熱せられ、室温まで冷やされ、数時間冷凍庫に入れられた。結晶状の生成物はろ過され、MeOHと水で洗浄された。不純物を取り除くために、固体はさらにMeOH(100mL)で滴定された。粗生成物は風乾され、CHCl3(150mL)中で溶かされた。活性化炭素とシリカゲルが、脱色するため、そしてCHCl3を完全に除くために加えられた。生成物は白色でステップ2:4'-[4-(N-phthalimido)-2-oxa]butyl-4,5',8-trimethylpsoralen(1.56g,3.61mmol)は室温でテトラヒドロフラン(75mL)に懸濁された。
メチルアミン(40%水溶液,25mL,290mmol)が懸濁液に加えられ、一晩撹拌された。溶媒とメチルアミンは完全に取り除かれた。生成した固体は0.3NHCL水溶液(25mL)に溶か
された。酸性の懸濁液は40mL CHCl3で3回洗浄され、20% NaOH水溶液でpH11にされた。CHCl3(3×60mL)が生成物(すなわち4'-(4-amino-2-oxa)butyl-4,5',8-trimethylpsoralen)を塩基性の層から抽出するために用いられた。CHCl3の層はH2O(100mL)で洗浄され、無水Na2SO4と凝縮によって濃縮され、4'-(4-amino-2-oxa)butyl-4,5',8-trimethylpsoralen、mp139-141℃が生じた。純度はNMRで99%以上であった。
4'-(4-amino-2-oxa)butyl-4,5',8-trimethylpsoralenは純粋なエタノール(150mL)に
溶かされ、1.0MHClのエタノール溶液(10mL)が加えられ、懸濁液は冷蔵庫で一晩冷やさ
れた。ろ過とエタノールに依る洗浄の後、固体は淡黄色の結晶(生成物0.76g,62%)mp235-236℃が生じるまで真空乾燥された。
最初の方法は生産量と純度が高いので既存の発明の具体化よりも望ましい。
2つめの方法は商業的に手に入る4,5',8-trimethylpsorarenから4'-chloronmethyl-4,5',8-trimethylpsoralenを上に示した方法で準備することから始まる。4'-(4-amino-2-oxa)butyl-4,5',8-trimethylpsoralenhydrochlorideの合成は4つ(4)のステップからなる。
ステップ1:4'-chloronmethyl-4,5',8-trimethylpsoralen(550mg,1.99mmol)とエチレングリコール(6.8mL,121.9mmol)はアセトン(6mL)中で60-60℃3.5時間熱せられた
。2時間の加熱後は白色の懸濁液ははっきりしたライトイエローの溶液に変化していた。アセトンとエチレングリコールはローターエバポレーターで取り去られ、残留物には水(50mL)が加えられた。生じた懸濁液はろ過され、冷水で洗浄され、真空オーブンで乾燥させられて574mg(96%)の4'-(4hydroxy-2-oxa)butyl-4,5',8-trimethylpsoralenが生じた。
ステップ2:4'-(4-hydroxy-2-oxa)butyl-4,5',8-trimethylpsoralen(574mg,1.9mmol)はN2存在下10℃≦でCH2Cl2(6mL)に溶かされた。トリエチルアミン(359mg,3.55mmol)が加えられた。メチレンスルフォニルクロライド(305mg,266mmol)が温度が10℃に保たれるようにゆっくり滴下された。添加が完了した後、混合物は15分以上混合され、室温で10時間混合された。反応後の懸濁液にCH2Cl2(45mL)が添加され、混合物は水(3×20mL)で洗浄され、無水Na2SO4で乾燥された。≦30℃で真空乾燥によって濃縮され、4'-[(4-methanesulfonyloxy-2-oxa)butyl-4,5',8-trimethylpsoralenが黄色の固体(706mg,98%)mp138-140℃として得られた。
ステップ3:4'-[(4-methanesulfonyloxy-2-oxa)butyl-4,5',8-trimethylpsoralen(706mg,1.86mmol)とsodiumazide(241mg,3.71mmol)はエタノール(5mL)中で8時間環流された。反応固体は冷やされ、冷水(55mL)が加えられた。黄白色の固体はろ過され冷水で洗浄された。真空乾燥によりアジド(すなわち、4'-(4-Azido-2-oxa)butyl-4,5',8-trimethylpsoralen)はライトイエローの固体(575mg,95%)mp105-106℃として得られる。
ステップ4:4'-(4-Azido-2-oxa)butyl-4,5',8-trimethylpsoralen(1.65g,5.05mmol
)はテトラヒドロフラン(10mL)によって溶かされた。トリフェニルフォスフィン(1.59g,6.08mmol)と6滴の水が前述の溶液に添加された。室温で一晩かき混ぜられた後、ラ
イトイエローの溶液は濃縮された。残留物はCHCl3(90mL)に溶かされ、0.3NHCl水溶液(30mL,then 2×5mL)によって抽出された。
HClの層は飽和するまで慎重にK2CO3で処理された。塩基性の溶液CHCl3(3×60mL)で抽出された。CHCl3層は60mLの水と60mLの食塩水で洗浄され、無水のNa2SO4で乾燥された。濃縮と真空乾燥の後アミンは黄色の固体(1.25g,82%)mp139-141℃として得られた。
アミンは純粋なエタノール(40mL)によって溶かされ、20mLの1N HClエチルエステル溶液が加えられた。5℃で一晩静置した後沈殿物はろ過され、エーテルで洗浄され、1.25gの化合物2、mp236℃(decomp)が得られた。13C NMR
ステップ1と同様に4'-CMTを1,3-propanediolとを反応させ、ステップ4と同様に反応させると4'-(5-amino-2-oxa)pentyl4,5',8-trimethylpsoralen(化合物4)m.p.212-214℃(decomposed)が得られた。遊離塩基のNMR
実施例 5
5'-(4-Amino-2-oxa)butyl-4,4',8-trimethylpsoralen(化合物18)
この例では化合物18の合成について書かれている。アセトニトリル(130mL)
中でかき混ぜられているN-methylformanilide(16.0mL,0.134mol)溶液にphosphorusoxychloride(12.5mL,0.134mol)そして4,4',8-trimethylpsoralen(5.0g,21.9mol)が加えられた(describedinMeLeod,et al.,Teirahedron Letters No.3:237(1972))。psoralenの添加中は、アイスウォーターバスを使用して温度は0-10℃に保たれた。懸濁液
はdrieritedrying tubeによって湿度から守られながら50℃で2日かき混ぜられた。反応
混合物は室温まで冷やされ、そしてアイスウォーターバスで冷やされた。
アセトニトリルはデカンテーションで除かれ、(150mL)橙色のスラリーに加え、1時間
撹拌した。橙色の固体を濾過して取り除き、冷水および氷冷したアセトニトリルで洗浄した。粗生成物は再結晶化し、ジクロロエタン(600mL)を用いて炭色を脱色し、黄色から橙
色の4,4',8-トリメチル-5-ソラーレンカルボキシルオキサイド(3.59g,64.0%)を得た。
4,4',8-トリメチル-5-ソラーレンカルボキシルオキサイド(7.50g,29.3mmol)を200強
度のエタノール中で撹拌した。sodiumborohydrideを加え、スラリーを一晩撹拌した。氷
冷水(150mL)と10%炭酸ナトリウム水溶液(50mL)を反応停止のために加えた。45分間撹拌
した後に沈澱物を濾過除去し、濾過液が中性(pH5-7)になるまで水で洗浄した。生成物は
五酸化二リンで減圧乾燥され、薄黄色の5'-ヒドロキシメチル-4,4',8-トリメチルソラレ
ン(7.46g,98.5%)、融点244-245℃、を得た。1HNMR(CDCl3);
氷水中で冷却した、ジクロロエタン(500mL)に5-ヒドロキシメチル-4,4,8-トリメチルソラレン(15.42g,59.7mmol)を溶解したスラリーを、一滴ずつ三臭化リン(6.17mL,65.7mmol)に加えた。
反応は湿度を排除した環境下で、室温で一晩撹拌した。その後、混合液を300mLの氷水
中で、一時間撹拌した。固形物を濾過により除去し、乾燥させた後、温めたトルエンに溶解させ、縦に溝を付けた濾紙で濾過した後に蒸留して、揮発成分を取り除くと5'-ブロモ
メチル-4,4',8-トリメチルソラレン(3.43g)が得られた。反応溶媒(ジクロロエタン及び水)は分離し、水層を三倍量のジクロロエタンで抽出した。有機層を混合し塩類溶液で洗浄
した後、乾燥させ(無水硫酸ナトリウム)減圧下で蒸留すると、薄黄色の固形物、5'-ブロ
モメチル-4,4',8-トリメチルソラレン(13.13g、複合収率86.4%)の大部分を得た。融点
N-ヒドロキシエチルフタルイミド(3.00g,15.5mmol)を60-64℃でDMF(5mL)に窒素を溶液
に通しながら溶解させた。ヨウ化ナトリウム(0.01g,0..067mmol)と5'-ブロモメチル-4,4',8-トリメチルソラレン(1.00g,3.11mmol)を加え、スラリーを、同様の条件下で、一晩撹拌した。濃い黄色の反応混合液を室温にまで冷却し、更に氷水浴により冷却した後濾過し、氷冷メタノールで洗浄することにより、粗生成物(1g)を得た。固体を、ジクロロエタン(100mL)中で再結晶化させると、生成り色(オフホワイト)の固体、4,4,8-トリメチル-5-[2-(N-フタルイミド)-2-オキサ]ブチルソラレン(0.68g,50.8%)が得られた。
4,4,8-トリメチル-5-[2-(N-フタルイミド)-2-オキサ]ブチルソラレン(1.61g,3.73mmol)をTHF(40mmol)と40重量%のメチルアミン水溶液(20mL,257mmol)で一晩撹拌した。溶媒
を蒸留し、残留物は希塩酸とジクロロメタンに分配された。
水層はジクロロメタンで数回洗浄すると、炭酸カリウムと塩基を形成する。塩基層はジクロロメタンで三回洗浄することにより抽出した。塩基からの混合有機抽出物は塩類溶液と共に振とうし、乾燥させ(無水硫化ナトリウム)た後、蒸留し、5-(4-アミノ-2-オキサ)
ブチル-4,4',8-トリメチルソラレン(0.71g,63.4%)、融点126-129℃が得られる。

上記のアミン(0.71g,2.36mmol)を温めたエタノールに溶かし、ジエチルエーテルに溶かした1MHCl(3mL,3mmol)を加えて酸性にし、活性炭で脱色し、冷却した後回収した。固体
を再度活性炭で脱色し、蒸留し、白い固体、5'-(4-アミノ-2-オキサ)ブチル-4,4',8-トリメチルソラレン塩酸塩(0.39g,49.3%収率)、融点235-236℃、を得た。(注:この物質の
他の方法で調製すると、固有のNMR値の他に、明らかに融点が低い生成物をもたらす)。1HNMR(d6-DMSO):

実施例 6
4'-(7-アミノ-2,5-オキサ)ヘプチル-4,5,8-トリメチルソラレン塩酸塩の合成(化合物7) この例においては、化合物7の合成について詳述する。4-(7-アミノ-2,5-オキサ)ヘプチル-4,5,8-トリメチルソラレン塩酸塩は四段階からなる。
ステップ1:4-クロロメチル-4,5,8-トリメチルソラレン(589mg,2.13mmol)、ジエチレングリコール(15.4g,145mmol)とアセトン(13mL)を11.5時間環流した。
反応溶液からアセトンとジエチレングリコールの画分を除去し、濃縮した。得られた薄茶色の溶液にトリクロロエタン(40mL)を加え、水で数回洗浄した。トリクロロエタン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し4-(7-アミノ-2,5-オキサ)ヘプチル-4,5,8-トリメチルソラレン(〜100%)、781mgを得た。
ステップ2:4'-(7-アミノ-2,5-オキサ)ヘプチル-4,5,8-トリメチルソラレン(781mg,2.25mmol)を<10℃で窒素を通しながら、ジクロロエタン(2.5mL)に溶かした。トリエチルアミン(363mg,3.59mmol)を加えた。メタンスルホニルクロリド(362mg,3.16mmol)を、10℃以下に温度を保つために滴下した。添加が終了した後、混合液を10℃以下を保った条件で、15分以上置いた。混合液を室温で一晩撹拌し、その後ジクロロメタン(50mL)を加えた。溶液を水(3×60mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ10℃以下で濃縮した。減圧
乾燥して、残った薄い茶色のシロップ状の液体[4-(7-メタンスルホニルオキシ-2,5-オキ
サ)ヘプチル-4,5,8-トリメチルソラレン];437mg(76%)を得た。
ステップ3:4-(7-メタンスルホニルオキシ-2,5-オキサ)ヘプチル-4,5,8-トリメチルソラレン(288mg,0.678mmol)とアジ化ナトリウム(88.2mg,1.36mmol)を3mLの95%エチルア
ルコールで8時間環流した。
反応液を冷却し、冷水(50mL)を加えた。粗生成物質はクロマトグラフィーChromatron(HarrisonResearch,Inc.,PaloAlto,CA)(クロロホルム溶出によるシリカゲル)により精製、減圧乾燥し明るい黄色いシロップ状の液体、4-(7-アジド-2,5-オキサ)ヘプチル-4,5,8-トリメチルソラレン、(123mg,49%)を得た。
ステップ4:4-(7-アジド-2,5-オキサ)ヘプチル-4,5,8-トリメチルソラレン(122mg,0.33mmol)、トリフェニルホスフィン(129mg,0.49mmol)と数滴の水を、テトラヒドロフラン(2mL)に溶かした。明るい黄色の透明な溶液を、室温で週末の間撹拌した。このとき初発物質はTLCで確認されなかった。反応溶液を濃縮し、残留物質をトリクロロメタン(20mL)に溶かした。溶液を0.15N塩酸(10mL,2×5mL)で抽出し、塩酸層は20%水酸化ナトリウム水溶液を加え、pH13にした。塩基性溶液をトリクロロメタンで抽出した(3×15mL)。混合し
たトリクロロエタン層を水で洗浄し、無水流酸ナトリウムで乾燥後、濃縮、減圧乾燥し63.9mgの生成物、4-(7-アミノ-2,5-オキサ)ヘプチル-4,5,8-トリメチルソラレン(56%)を得た。TLCでは単一スポットのみが確認された。
固体を無水エタノールに溶かし、1M塩酸エチルエーテル溶液を加え、懸濁溶液を濾過し生成物をエーテルで洗浄し、乾燥させた。
実施例 7
4-(12-アミノ-8-アザ-2,5-ジオキサ)ドデシル-4,5,8-トリメチルソラレンジヒロドクロリド(化合物8)の合成 4-(12-アミノ-8-アザ-2,5-ジオキサ)ドデシル-4,5,8-トリメチルソラレンジヒロドクロリドは、例5、方法2、ステップ2からの、一つの(1)段階から合成される。8mLのアセトニトリルに溶かした4-(7-メタンスルホニルオキシ-2,5-オキサ)ヘプチル-4,5,8-トリメチルソラレン(108mg,0.253mmol)を、2.8mLのアセトニトリルに溶かした1,4-ジアミノブタン(132mg,1.49mmol)溶液にゆっくりと加えた。8時間環流した後では、初発物質はTLCで確認されなかった。反応混合液を室温にまでさまし、トリクロロメタン(25mL)と1N水酸化ナトリウム水溶液(25mL)を加えた。反応液はいく層かに分離しており、トリクロロメタン(2×10mL)を用いて水層を洗浄した。塩酸水溶液(0.3N,3×10mL)を用いて、混合した有機層から生成物を抽出した。塩酸層をpH13になるまで20%水酸化ナトリウム水溶液で処理した。その後、混合した塩基性層を、トリクロロメタン(3×20mL)で抽出した。トリクロロエタン層は、飽和水酸化ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄し、
無水流酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮後、減圧乾燥させると、63mgの4-(12-アミノ-8-
アザ-2,5-ジオキサ)ドデシル-4,5,8-トリメチルソラレンジヒロドクロリドが得られた(60%)。

実施例 8
4'-(2-アミノエチル-4,5,8-トリメチルソラレン塩酸塩(化合物3)の合成4'-(2-アミノエチル)-4,5,8-トリメチルソラレン塩酸塩の合成は一段階(1)からなる:sodiumtrifluoroacetoxyborohydrideは、2mLのTHFに溶かしたトリフルオロ酢酸(296mg,2.60mmol)を、2mLのTHFにsodiumborohydride(175mg,4.63mmol)を懸濁した物に加え、室温で10分以上撹拌することにより生成した。合成懸濁液を、2mLのTHFに4'-シアノメチル-4,5',8-トリメチルソラレン(Kaufmanetal.,J.Heterocyclic Chem.19:1051(1982))(188mg,0.703mmol)を溶かした懸濁液に加えた。
混合液を室温で一晩撹拌した。10度以下で、余分な試薬を分解するために、数滴の水を明るい黄色の透明な溶液に加えた。その結果得られた混合液を濃縮し、1N水酸化ナトリウム水溶液(30mL)を加えた。クロロホルム(30mLを加え、続いて10mL、5mL加える)を用いて
、生じたアミンを抽出した。混合したトリクロロメタン層を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。アミンは0.3Nの塩酸(10mL,5mL,5mL)で抽出し、酸性層に20%水酸化ナトリウムを加え、pH13にした。トリクロロメタン(3×10mL)で、混合した塩基性層からアミンを抽出
し、水(2mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮し減圧乾燥させたアミン
は、NMRで95%以上の純度で固体として得られた。
ジエチルエーテルに溶かした塩酸溶液(1N,1mL)を加えた。懸濁液を濾過し、明るい紫色の固体、化合物3(32.7mg,収率15%)を得た。
実施例 9
4'-(6-アミノ-2-アザ)ヘキシル-4,5',8-トリメチルソラレンDihydrochloride
(化合物6) 4'-(6-アミノ-2-アザ)ヘキシル-4,5',8-トリメチルソラレンDihydrochlorideの合成は次に示すように1段階からなる:30mLのアセトニトリルに溶かした4'-クロロメチル-4,5',8-トリメチルソラレン(188mg,0.68mmol)を、7mLのアセトニトリルにとかした1、-ジアミノブタン(120mg,1.4mmol)に加えた。一晩撹拌した後、減圧下で、溶媒を除去した。4-クロロホルム(10mL)と1N水酸化ナトリウムを残留物に加え、混合物を振とうし、分離した。水溶液は2×10mL以上のトリクロロメタンで抽出し、混合した抽出物を水で洗浄
した。生成物をトリクロロメタン溶液から0.3N塩酸水溶液で抽出し、酸性層に濃い水酸化ナトリウム溶液を加えpH12にした。塩基性の懸濁液を水で洗浄したトリクロロメタンで抽出し、硫化ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮すると遊離塩基であるアミンが得られた。
約6mLの無水エタノールに溶かした遊離塩基を、塩酸エーテル溶液(1.0M,3mL)で処理した。生じた塩酸塩を濾過し、無水エタノールで洗浄した後減圧乾燥させると、150mgの化
合物6が得られた(55%)、融点290℃(分解)。分析結果より、C19H26C12N2O3・H2O:C,54.42;H,6.73;N.6.68。Found:C,54.08;H,6.45;N.6.65。
次に示す物質は同様な方法で調製し、合成する上での相違点を示す: a)4-(4-アミノ-2-アザ)ペンチル-4,5,8-トリメチルソラレンジヒドロクロリド(化合物1)、融点320-322℃
(分解)。この合成においてエチレンジアミンはジアミンとして用いられた。
b)4-(5-アミノ-2-アザ)ペンチル-4,5,8-トリメチルソラレンジヒドロクロリド(化合物5)、融点288℃。遊離塩基のNMR:d1.33(brs,3H)、1.66(pent,J=6.8Hz,2H)、2.47(s,3H)、2.50(d,J=1Hz,3H)、2.55(s,3H)、2.6-2.85(m,4H)、3.89(s,2H)、6.22(apparentd,J=1Hz,1H)、7.62(s,1H)。この合成において、1,3-ジアミノプロパンをアミンとして用いた。
c)4-(7-アミノ-2-アザ)ペンチル-4,5,8-トリメチルソラレンジヒドロクロリド(化合物10)、融点300℃(decomp)。遊離塩基のNMR:


ここでは、1,5-ジアミノペンタンをジアミンとして用いた。
実施例10
5'-(6-アミノ-2-アザ)ヘキシル-4,4',8-トリメチルソラレンジヒロドクロリド(化合物17)
5-(6-アミノ-2-アザ)ヘキシル-4,4,8-トリメチルソラレンジヒロドクロリドは次に示
す一段階で合成された:30mLのアセトニトリルに5-クロロメチル-4,4,8-トリメチルソラ
レン(190mg,0.68mmol)を溶かしたものを、7mLのアセトニトリルに溶かした1,4-ジアミノブタン(120mg,1.4mmol)溶液にくわえた。
室温で一晩撹拌した後、減圧下で溶媒を除去した。クロロホルム(10mL)と1N水酸化ナトリウム(10mL)を残留物に加え、混合物を振とうし分離した。水層を、さらに2×10mL以上
のトリクロロメタンで抽出し、混合した抽出物を水で洗浄した。生成物はトリクロロメタン溶液から0.3N塩酸水溶液で抽出し、酸性層は、濃い水酸化ナトリウム溶液でpH12にした。塩基性の懸濁液を水で洗浄したトリクロロメタンで抽出し、硫化ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。
残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーをトリクロロメタン:エタノール:Et3N(9:1:0.25)で通し精製した。精製物を含む画分は集められ、遊離アミンを得るために蒸留した。NMR(CDCl3):


無水エタノール(〜6mL)に溶かした遊離塩基を塩酸エーテル溶液(1.0M,3mL)で処理した。生じた塩酸塩を濾過し、無水エタノールで洗浄した後減圧乾燥させると100mg(36.3%)の生成物、5-(6-アミノ-2-アザ)ヘキシル-4,4,8-トリメチルソラレンジヒロドクロリド、融点288℃(分解)を生じた。
5-(4-アミノ-2-アザ)ブチル-4,4,8-トリメチルソラレンジヒドロクロリド(化合物16)は、エチレンジアミンをジアミンとして用いたことを除いては、同様な方法で調製された。遊離の塩基のNMR:


実施例 11
4-(14-アミノ-2,6,11-トリアザ)テトラデシル-4,5,8-トリ
メチルソラレンテトラヒドロクロリド(化合物15) 4-(14-アミノ-2,6,11-トリアザ)テトラデシル-4,5,8-トリメチルソラレンテトラヒドロクロリドの合成は次に示すように一段階
からなる。10mLのメタノールにスペルミン(Aldrich,Milwaukee,WI)、0.5g(2.5mmol)を
溶かした溶液を、4,5',8-トリメチルソラレン-4カルボキシアルデヒドを0.128g(0.5mmol)、NaBH3CNを20mg(0.3mmol)及び3mLのメタノールを含む5N塩酸メタン溶液(濃塩酸をメタ
ノールで5Nになるように希釈した)がpH5-6になるように添加した。反応混合物を室温で
撹拌した。5N塩酸メタン溶液をpHが2未満になるまで加えたのち、減圧下でメタノールを除去した。残留物を約100mLの水に溶かし、トリクロロメタンで25mLで3回洗浄した。水溶液は濃水酸化ナトリウムでpHが10より高くなるように加え、トリクロロメタンで25mLで3回洗浄した。これら最終抽出物を回収し、水で洗浄し乾燥させ(硫酸ナトリウム)、吸引するとのアミンがNMRで95%以上の純度で得られた。NMR(CDCL3):


遊離アミンを無水エタノールに溶かし、塩酸(無水エチルエーテルに1Nになるように加えたもの)を加えた。塩酸塩を濾過し、無水エタノールで洗浄し、室温で減圧乾燥し80.2mgの生成物4-(14-アミノ-2,6,11-トリアザ)テトラデシル-4,5,8-トリメチルソラレンテトラヒドロクロライドを明るい黄色の固体として得た。
実施例 12
ここでは、r-17バクテリオファージ検定を病原体の不活性化効率を予測する目的及び、本発明における化合物への光回復時の核酸の結合を測定するために用いた。r-17バクテリオファージ検定では、バクテリオファージを検定物質を含む溶液中に加え、光を照射した。バクテリアへの感染力および生育阻害能を測定した。検定物質によって受けた核酸の損傷を正確に反映する培養液生育阻害ような、相対的に影響を受けやすい核酸のために、バクテリオファージを集めた。核酸の検定物質への結合調べるバクテリオファージ検定法は、効果的に病原体を不活化するような化合物を特定する、安全で安価な方法である。これまでの実験では、r-17検定法は、同様な化合物に対するHIV-1の感受性正確に
測定できることを示している。
Rl7はHfr300のバクテリアの菌体内で、力価約5×1011増殖する。(R17及びHfr300はAmericonTissueCulture Collection(ATCC),Washington,D.C.より得た)R17ファージ保存液を、Dulbecco sModifiedEagles Medium(DMEM)に15%ウシ胎児血清を添加したものに最終ファージ濃度が109/mLになるように加えた。0.5mLずつ、密栓できる1.5mL試験管に移した。水及びエタノール、もしくは、ジメチルスルホキシドに0.80-8.0mMになるように試験化合物を加えた保存溶液を、0.004-0.040mLに等分したものを試験管に加えた。化合物は4mMから320mMの間の濃度で実験を行った。(AMTはHRI,Inc.,Concord,CAから商品として
入手可能;8-MOPはSigma,St.Louis,MOから商品として入手可能)試験管を実施例1に詳述したような光照射装置中におき、1分から10分間光を照射した。滅菌した13mLの希釈用試
験管を用意した;各々の化合物は1本の0.4mLのLuria液体培地(LB)と0.5mLのLBを含む5本
の試験管が必要とした。希釈するために光り照射したファージ溶液0.100mLずつと試験化
合物を、最初の0.4mL培地の入った希釈用試験管に加え、この溶液0.020mLを次の0.5mLの
培地の入った試験管に加えた(1:25)。引き続き、2番目の溶液を1:25の希釈率で希釈した
希釈したそれぞれのサンプルを、Hfr 300バクテリアを一晩培養した培養液0.050mL及び溶解したLB表層培地に加え、それを混合したものをLB平板培地に重層した。表層が固まった後、平板培地を37℃で一晩培養した。プラーク形成単位は翌朝計算し、光照射後のファージ残存率の力価は希釈率をもとに算出した。
次に示すようなコントロール実験を行った:試験化合物および光照射処理していないファージを用いた、“phage only”(下表では“初発力価”とした);試験化合物抜きで光り照射したファージを用いた、“UVonly”;ファージと試験化合物を、希釈及び重層する
前に光照射しなかった“dark”コントロール。
下記の表5は、化合物1についてR17実験計画で述べたことに基づいて、3種類の異なる
実験について示している。1-3の実験(値を太字で表記)について、対照実験の値と比較す
ると、“UVonly”も“dark”対照実験どちらとも、バクテリアの有意な死滅を示すにはいたらなかった(多くとも、“UV only”で.3死滅対数、“dark”で.1死滅対数)。
“UV only”については、ここで発案した他の化合物についても同様の実験を繰り返し
たところ、一貫して有意な死滅数を示さなかった。(データ不記載)。
“UV only”は、この実施例ですべての実験を行ってはいるが、続く表及び図には示していない。“dark”対照実験に関しては、ここに示した種々の化合物について何度か実験を試みた結果、4位の基質の種類に関わらず、暗所では実験的に有意なバクテリアの不活化
は認められないことが明らかになった。(データ不記載)。例えば、表5において、実験1では化合物1は暗所において.1死滅対数を示した。これとは対照的に、化合物1に1分間光を
照射すると、力価は6.7対数より大きく下落している。それゆえに、その他の化合物につ
いては“dark”対照実験を行わず、また、行った場合でも以下に示す表および図に結果は記載していない。
下のTable6-9およびFIG6-8は、本発見の4'位を第一級アミンに置換したソラレン化合物のそれぞれに対するR17分析の結果を表す。Tables7および8でのデータは、それぞれFIGS.6および7に対応する。本発見化合物の5'位を第一級アミンに置換したソラレン化合物は、4'位を第一級アミンに置換したソラレン化合物に類似した5'位における置換体であるが、この実施例で先に述べたように、さまざまな濃度で分析した。そして、その結果、比較し得る不活性化効果を現している。
これらの化合物に対する結果を、下のFIGS.9および10に示す。
ソラレンの4'位に置換基を持つ本発見化合物は上記の表で示されるようにR17の死滅
において活性があると証明された。Table7では、本発見化合物1が8-MOPよりもずっと高いR17不活性化効果を表すことが明らかである。Table7およびFIG.6で示されるように、化合物1は、本発見化合物のうち、劣活性である化合物の1つである。化合物2および3はどち
らもそれぞれの濃度において化合物1よりも高い対数不活性を示す。これらの結果は、本発見化合物が、一般に8-MOPよりもずっと高い活性があることを支持する。
本発見化合物はまた、AMTと同等、あるいはより強いR17不活性化効果を持つ。
Table7および8、FIGS.6-10で、本発見化合物はすべてAMTと比較できるレベルでR17対数不活性化を達成している。化合物2および化合物3(Table6,FIG.6)、化合物5および6(Table8,FIG.7)、および化合物16(FIG.10)は、AMTよりも顕著に高い不活性化効果を示し
ている。
本発見化合物をまた、一定の濃度で、紫外線光を変えて分析した。3本の1.5mLチューブにDMEM(上で述べたように用意された)中のR17の分割液.6mLを入れ用意した。分析する
化合物を任意の濃度で加え、サンプルを激しく懸濁した。その後、サンプルに1.0J/cm2の間隔で、3.0J/cm2に達するまで照射した。その間、それぞれ間隔は1.0J/cm2である。それぞれのサンプルから100μLを取り、初めの対応する希釈チューブに入れ、その後この実施例の前に述べたようにそれぞれの分析する化合物に対し、3照射線量すべてで5つの連続した希釈を行った。
その後、50μLのHfr3000bacteriaをそれぞれのチューブに加え、3mLのトップアガーを加え、そのチューブの含有物を激しく懸濁した。それぞれのチューブの含有物をLBプレートにまき、そのプレートを37℃で一晩インキュベートした。
明朝、プラークを目で数えた。
4'位および5'位を第一級アミンに置換したソラレン化合物に対する分析の結果は、FIGS.11-17に示している。このデータはさらに、本発見化合物は、R17を不活性化する能力に
おいて、AMTと比較できることを示している。さらに、化合物6(FIG.11),10(FIG.12),12(FIG.13),15(FIG.14および17),および化合物17(FIG.15)は、すべてR17の不活性化
においてAMTよりも効果的である。
実施例 13
本発見化合物それぞれの、病原体不活性化効果は、cell-freevirus(HIV)
を不活性化するという化合物の能力を試験することで評価した。cell-free HIVの不活性
化は、次のように行った。
R17分析でのように、下のTABLES10および11に列挙された化合物の小分割液を、表で列
挙された濃度で、総量が0.5mLになるようにHIV-1株に加えた。HIV株(105-107plaqueformingunits/mL)は、DMEM/15%FBS中にあった。0.5mLの分析分割液を24穴のポリスチレン組織培地プレート中に置き、320-400nm(20mW/cm2)で、実施例1の装置に類似する装置にて1分間照射した。ここで用いられた光活性化装置は、あらかじめ分析され、実施例1の装置と比較できる光照射であると分かった。(データは示していない。)コントロールは、HIV-1株のみ、HIV-1にA紫外線のみ加えたもの、HIV-1に、A紫外線なしで、分析されるそ
れぞれのソラレンの、最も高濃度のもののみを加えたものである。照射後、サンプルはすべて、微力価プラーク分析により、感染力を分析するまで、-70℃で凍結保存した。
本発見化合物で処理されたサンプルでの残存HIV感染力を測定するための分割液を回収
し、培養した。
残存HIV感染力は、MT-2感染力分析を用いて分析した。(以前、Hanson,C.V.,Crowford-Miksza,L.andSheppard,H.W.,J.Clin.Micro28;2030(1990)
で述べられていた。)分析培地は、1mLにつき100μgのストレプトマイシン、100Uのペ
ニシリン、50μgのゲンタマイシン、1μgのアンフォテリシンBを含む85%DMEM(高濃度の
グルコースを含む)、15% FBS、および1mLにつき2μ□のポリブレン(Sigma Chemical Co.,St Louiw,Mo.)であった。不活性化処置からの分析サンプル、およびコントロール
サンプルを、50%分析培地、および50%標準凝集血漿で希釈した。続いて、サンプルを96穴プレート(CorningGlass Works,Corning,N.Y)で直接希釈した。プレートを振動撹拌器
で30分混合し、5%CO2の大気中において37℃で1から18時間インキュベートした。MT-2細胞[NationalInstitutesof Health AIDS Research and Reference Reagent Program,Rockville,Md.より手に入れられる(カタログ番号237)クローンアルファ-4]を一つの穴につき80,000細胞の濃度になるようにそれぞれの穴に加えた。さらに1時間5%CO2中37℃で
インキュベートした後1.6%Sea Plaqueアガロース(FMC Bioproducts,rockland,Maine)を含み、あらかじめ38.5℃に暖められた分析培地をそれぞれの穴に加えた。それぞれのプレートにたまるまで、プレートを数分間37℃で保ち、その後、10℃に冷やされた遠心機においてプレート上で600xgで20分間遠心した。遠心において、細胞層は、アガロース層の
ゲルよりも上に形成した。プレートを5% CO2中37℃で5日間インキュベートし、リン酸緩
衝液塩類(PH7.4)中の50μg/mLのプロピディウムイオダイド(SigmaChemical Co.)を0.05mL加えることで染色した。24から48時間後、プレートを8,000μW/cm2304nm紫外線光
機器(Fotodyne,Inc.,NewBerlin,Wis.)に置くことで赤く蛍光染色された微プラークが目に見えるようになった。立体顕微鏡により、x20からx25の倍率で、プラークを数えた。結果を下のTABLES10および11に示す。数値“n”は、分析の平均の数を表している。
結果より、本発見化合物は、HIVの不活性化において効果的であることが証拠づけられ
る。事実、64μM、あるいはもっと高濃度の化合物に対するデータでは、化合物2および3
は、以前最も活性のある抗ウィルス性のソラレンであると考えられていたAMTよりもずっ
と活性があることを支持している。より低い濃度では、化合物6は、AMT(32μMで2.5対数)よりもずっと高いHIV対数(32μMで3.1対数)を殺し得る。TABLES9に列挙された他の化合物は、AMTと等しい範囲での不活性化効果を示す。
実施例 14
この例は、本発見化合物を用い、B型肝炎ウィルスのモデルとしてアヒルのB型肝炎ウィルス(DHBV)を不活性化する手法を記述している。
アヒルの卵黄中のDHBVを、血小板濃縮液(PC)へ最終濃度が1mLにつき2x107分子になるよう加え、15分以上穏やかに混合した。ソラレンS-70,S-59およびAMTをTeflonTMmini-bag中のPC分割液3mLに、35,70,および100mMの濃度で加えた。ソラレンを加えていないコントロールを含むサンプルに5J/cm2のA紫外線を照射した。照射後、白血球と血小板を、
遠心によりウィルスと分離した。DHBVを含む上清を、0.5%ドデシル硫酸ナトリウム、20mMトリス緩衝液(PH8.0)、5mMEDTAを含む緩衝液中において、50μg/mLのプロテイナーゼKで、55℃で一晩消化した。サンプルを、フェノールクロロホルム、およびクロロホルム、続いてエタノール沈殿により抽出した。その後、精製されたDNAを、それぞれのサンプル
から、106のDHBVゲノムを最初に投入したPCR増幅反応にて用いた。PCR増幅断片は、DCD03/DCD05(127bp)、DCDO3/DCD06(327bp)およびDCD03/DCD07(1072bp)のプライマーの組を用いて生じた。PCRは、0.2mMの各デオキシリボヌクレオチド5三リン酸、0.5mMの各プライマーおよび100mLの反応液につき、0.5unitsのTaqポリメラーゼを含む標準PCR緩衝液
中で行った。30サイクルの増幅を、次の温度特性、すなわち、95℃30秒、60℃30秒、72℃1分で行った。十分な長さの生成物を生じさせるために、増幅の後、72℃で7分間インキュベートした。生成物を検出し、その量を測るために、[ラムダ-32P]dCTPを、100mLにつ
き10mCiの量で加えた。生成物を、変性しているポリアクリルアミド平板ゲル上で、電気
泳動により分離し、数えた。与えられた反応でのシグナルの消失は、DHBVを実際に不活性
化していることを指し示すと受け取った。
等濃度では、S-59およびS-70は、AMTよりも強くより小さい断片のPCRを阻害する。1072bpの断片については、S-59およびS-70のすべての濃度で、完全なPCRの阻害が観察された
。ところが、ソラレンなしのサンプルは、強いシグナルを与えた。AMTは、70,および100mMのレベルで、1072bpの断片のPCR増幅を阻害する。しかし、AMTを最終濃度35mMで用いた
際には、シグナルは検出し得た。
実施例 15
例13では、本発見化合物の、DMEM/15%FBS中において、ウィルスを不活性化
する能力について分析した。この例では、本発見化合物の方法が、どんな特別なタイプの培地にも限定されないことを見るために、100%の血漿、およびよりすぐれた合成培地の両方の中で、化合物を分析した。
合成培地中のサンプルとして:標準人間血小板濃縮液を、血漿と分離するために遠心した。その後、85%の血漿を絞り出し、20mMの酢酸ナトリウム、2mMのグルコース、4mMのKCl、100mMのNaCl、10mMのクエン酸ナトリウム、20mMのNaH2PO4/Na2HPO4、および2mMのMgCl2を含む合成培地(SterilyteTM3.0と呼ばれる)と取り替えた。HIVに感染したH9細胞を、85%のSterilyteTM3.0血小板濃縮液、または標準人間血小板濃縮液(1濃縮液につき2.5x107細胞)のどちらかに、最終濃度が5x105cells/mLの濃度となるよう加えた。血小板濃縮液
は、FL20を修正したTeflonTM、あるいはTeflonTMMinibags(AmericanFluoroseal Co.,Silver Springs,MD)に入れ、FIGS.18および19で示す化合物のうちの1つで、示す濃度で処理し、その後、例1の装置と類似の装置で、320-420nm(20mW/cm2)で、5J/cm2(血小板サンプルに対し)または2J/cm2(85%のSterilyteTM3.0に対し)照射した。ここで用いら
れた光活性化装置は、あらかじめ分析され、例1の装置と比較できる光照射内であると分
かった(データは示していない)。本発見化合物で処理されたサンプルにおける残存HIV
感染力の測定のための分割液を回収し、培養した。
血漿中のサンプルについて:HIVに感染したH9細胞を、標準人間血小板濃縮液(1濃縮液につき2.5x107細胞)に、最終濃度が5x105cells/mLとなるよう加えた。血小板濃縮液の混ざったHIVの分割液(5mL)を水で覆われたPyrexchambers中においた。そのチャンバ
ーは、あらかじめ、内側をシリコンで覆ってあった。血小板濃縮液を、下のTABLES10および11で列挙された化合物のうちの1つで、表に列挙された濃度で処理し、例1の装置と類
似の装置で、320-420nm(20mW/cm2)で、1分間照射した。ここで用いられた光活性化装
置は、あらかじめ分析され、例1の装置と比較できる光照射内であると分かった(データ
は示していない)
。本発見化合物で処理されたサンプル中での、残存HIV感染力の測定のための分割液を
回収し、培養した。残存HIV感染力は、血漿と、85%のSterilyteTM3.0のサンプルに対し、MT-2感染力分析を用いて分析した(先の例13にて詳述、および以前Hanson,C.V.,etal.,J.Clin.Micro28;2030(1990)で述べられている)。その結果を、FIG.18、および19に示す。
その結果は、本発見化合物が、血漿中、および合成培地中のどちらともでHIVの不活性
化において効果的であることを支持している。FIG.18、および19を比べると、不活性化曲線は、同じ様であり、64μMの化合物濃度で、およそ5対数の不活性化を達成している。
しかしながら、合成培地中では、血漿中で同じ不活性化を達成するために要求されるよりも弱い2J/cm2,3J/cm2,の照射でのみ不活性化が起こった。従って、そのデータから、合成培地は、本発見の不活性手法を促進することが明らかである。
実施例 16
この例では、本発見化合物を縛っている光活性化核酸による細菌の不活性化を続いて複製するという細菌の能力の作用として測定した。グラム陰性菌を、不活性化することがもっと困難である細菌種の代わりとして選んだ。
Pseudomonas種の細菌を、無菌の空気抜きを持つLBに植菌し、37℃で浸透器中で一晩培
養した。610nmで10Dが、5x10colony forming units(cfu)/mLに相当する。1:10の培地の希釈液を、分光光度計(Shimatsuにより製造された)で測定した。細菌培地を、DMEM中15%の牛胎児血清の溶液に、最終細菌濃度がおよそ106/mLになるように加えた。分析化合
物の保存溶液の分割液(0.004-0.040mL)を水の中に用意し、エタノールとジメチルスル
ホキシドを0.80-8.0mMでチューブに加えた。化合物は、16mMの濃度で分析した。チューブを、例1で述べたような光機器の中に置き、1.3J/cm2,1.2J/cm2,および最後に2.5J/cm2で、総量が5J/cm2となるように照射した。それぞれのパルス期間の後に、分析するために150μL取り除いた。無菌の13mLの希釈チューブを用意した。それぞれの分析化合物に、0.4mLのLB培地の入った1本のチューブと、0.5mLのLB培地を含む4本のチューブが必要である。希釈液を作るために、照射されたファージと分析化合物の溶液の分割液0.050mLを0.5mLの培地の最初の希釈チューブに加えた。その後、この溶液の0.050mLを、0.5mLの培地の2番
目の希釈チューブに加えた(1:10)。その後、2番目の溶液を、続けて残りのチューブ内で(1:10)で希釈した。100μLの元のサンプルとそれぞれの希釈液を別々にLBアガープ
レート上にまき、37℃で一晩インキュベートした。colonyforming unitsを明朝数え、光
処理後残っているファージの力価を希釈率にもとづいて計算した。
次のコントロールを行った。分析化合物で処理せず、照射しない“細菌のみ#(下の表中では、“最初の力価”として列挙した。)、細菌に、分析化合物なしで、照射した“紫外線のみ”である。暗コントロールは、例14の4番目で与えられた理由のために、ここで
は行わなかった。
結果は次の通りである。細菌の最初の力価は、6.5対数であった。5J/cm2さまざまな分
析する化合物に対する殺対数は次のようであった。8-MOP-1.9対数、AMT-5.2対数、化合物2->5.5、化合物6->5.5。これらの結果から、本発見化合物が、AMTおよび8-MOPのどちらよりも、グラム陰性菌の不活性化においてより効果的であることが明らかである。
実施例 17
上述の例において、本発明のpsoralenは細菌(Pseudomonas)、バクテリオ
ファージ(R17)およびウイルス(HIVおよびDHBV)のような病原体を不活性化するのに効果的であることが示された。本発明の化合物が病原体を不活性化するどんな方法に対しても制限はなく、不活性化は光に誘導されたpsoralenの病原体の核酸への結合に起因するということが信じられている。すでに論議されたように、AMTはその病原体を不活性化する
効果と、暗下、低濃度で伴っている突然変異誘発性の働きの両方で知られている。比べて前に調査された8-MOPのような活性の低いpsoralenは、意義深いことに突然変異性が低い
。この例では、光結合と突然変異原性が、本発明の化合物において関連のある現象ではないということを確立する。本発明のpsoralenは、最小の突然変異原性のみを発揮するのだが、例外的な病原体不活性化効率を持つ。
この例において、本発明の化合物は、暗下での突然変異原性についてAmesアッセイを用い試験される。MaronおよびAmesにより詳細に述べられているように、Salmonella突然変
異原性試験に対して使われた手順は、Maron,D.M.B.N.Ames,MutationResearch 113:173(1983)に正確に従われた。各手順の簡単な説明をここに紹介する。試験菌株TA97a,TA98,TA100,TA102,TA1537およびTA1538はDr.Amesより頂いた。TA97a,TA98,TA1537およびTA1538
は、フレームシフトの試験菌株である。TA100およびTA102は、塩基置換の試験菌株である。受け取り次第、各菌株は、菌株に特異的な遺伝子型を確かにするため、様々な条件下で培養された。
この研究で使われた標準のSalmonella試験菌株は、各試験菌株がヒスチジンオペロンに
異なるタイプの変異を含んでいるので、その生育にヒスチジンを要求する。ヒスチジンの変異に加え、これらの試験菌株は以下に述べる他の変異を含んでおり、これらの変異はそれらの突然変異原の検出能を大いに増加する。
ヒスチジン依存性:ヒスチジン要求性は、まず各菌株をビオチンのみ補った最小グルコ
ースプレートに筋状に撒き、それからビオチンとヒスチジンを補った最小グルコースプレートに筋状に撒くことにより試験した。
すべての菌株は、ヒスチジンがない状態で、その成長が減少した。
rfaMutation:細菌の表面を覆い、大分子に対する浸水性を増しているリポ多糖類壁の部分的な喪失を引き起こす変異を、試験菌株で覆われ、筋状に撒かれた栄養寒天プレートをクリスタルバイオレットにさらすことにより確かめた。まず、各培養菌100μLを2mLのmoltenminimaltop agarに加え、栄養寒天プレート上に注いだ。それから、クリスタルバイ
オレットで浸した滅菌フィルターペーパーディスクを各プレートの中央に置いた。37℃で16時間培養した後、プレートが得られ、rfamutationを確かにする、細菌の生育が見られ
ない明瞭な領域がディスクのまわりに見られた。
uvrBMutation:この研究で使われた3つの菌株は、UV修復システムに欠陥を含んでいる(TA97a,TA98,TA100,TA1537およびTA1538)。この特性を、プレートの半分を覆い、プレー
トのさらされた側に殺菌ランプを照射して菌株を栄養寒天培地上に筋状に撒くことにより試験した。培養後、プレートの、UV照射から保護された側にのみ生育が見られた。
R-factor:試験菌株(TA97a,TA98,TA100およびTA102)は、変異原に対する感受性を増加するpKM101プラスミドを持っている。このプラスミドは、細菌にアンピシリン耐性も与える。これはアンピシリンの存在するところでの菌株の生育により確かめられた。
pAQ1:菌株TA102も、その変異原に対する感受性をより増すpAQ1プラスミドを持っている。このプラスミドも、テトラサイクリン耐性をコードしている。このプラスミドの存在を試験するため、TA102をヒスチジン、ビオチンおよびテトラサイクリンを含む最小グルコ
ースプレート上に筋状に撒いた。プレートを、37℃で16時間培養した。この菌株はpAQ1プラスミドを持っているようで、普通の増殖を示した。
遺伝子型試験に使った同じ培養菌を再度培養し、調製した条件下で一部凍結した。凍結による不変性を調製する操作によって遺伝子型に間違いが起こらないかを確かにするため、再度、培養菌の遺伝子型試験を行った。この菌株で行った最初の試験は、各菌株の自発的復帰突然変異の範囲を決定することだった。
各突然変異誘発実験で、ヒスチジン非依存性に対する試験菌株の自発的復帰突然変異が測定され、それはプレートごとの自発的復帰突然変異体の数として表された。これはバックグラウンドコントロールとして役立った。突然変異誘発のポジティブコントロールは、その菌株に適する、原因分析のための変異原を使うことにより、各試験菌株に設けられた(TA98に対しては5mg/プレートの2-アミノフルオレンおよびTA100に対しては1.5mg/プレ
ートのアジ化ナトリウム)。
すべての実験に対して、前培養の過程がふまれた。この過程においては、各試験菌株の1つのバイアルを解凍し、この培養菌20μLを6mLのOxoidNutrient Broth #2に加えた。この溶液を、その後37℃で10時間振とうした。前培養の過程で、0.1mLのオーバーナイトカ
ルチャーを必要な数の滅菌試験管にそれぞれ加えた。
試験管の半分に、Aroclor1254に誘導されたラットの肺抽出物(MolecularToxicology Inc.,Annapolis,MD)を含む0.5mLの10%S-9溶液、MgCl2,KCl,グルコース-6リン酸、NADPお
よびリン酸ナトリウムバッファー(Sigma,St.Louis,Missouri)
を加えた。試験管のもう半分には、S-9混合物(the S9 samples)の代わりに、0.5mLの0.2Mリン酸ナトリウムバッファー(pH7.4)を使用した。最後に、0,0.1,0.5,l.5,10,50,100,250または500μg/mLの各試験化合物を含む試験溶液0.1mLを加えた。その0.7mLの混合
物を混合し、それから37℃で20分間振とうし、前培養した。振とう後、ヒスチジンとビオチンを補った2mLのmoltentop agarを、その0.7mLの混合物に加え、即刻最小グルコース
寒天プレートに注いだ(基本培地の量は20mLだった)。そのtop agarを固まらせるため30分間放置し、それからプレートを逆さにして、37℃で44時間培養した。培養後、各プレートの復帰突然変異体のコロニーの数を数えた。結果は、以下のTABLE12(A)-18(B)に示してある(nは各データポイントで行われた実験の回数を表す。)。
MaronとAmes(1983)は、この試験から生まれたデータの統計的な扱いに関して、相対する見解を述べている。この点に関して、この例は、薬物に対する薬物依存性突然変異誘発性の応答と同様、復帰突然変異体の数において、バックグラウンドを越えて2倍またはより大きく増加することにより特徴づけられている突然変異誘発性の簡単なモデルを採用している。8−MOPに関しては、検出された唯一の突然変異誘発性応答は、TA102において500μg/プレートで弱い塩基置換変異原だった(TABLE13(B))。
はっきりとした比較において、AMT(TABLE12(A)および12(B))は、TA97aおよびTA98において5と10μg/プレートの間、TA1537において5μg/プレート、およびTA1538において1μg/プレートでフレームシフト突然変異誘発性を示した。AMTは意味ある塩基置換変異を示さなかった。
化合物1を見ると、検出された唯一の突然変異誘発性の応答は、TA1538においてのS9の存在下、5μg/プレートでの弱いフレームシフト変異原であった。化合物1はTA100株においても変異を示したが、S9のない時のみであった。化合物2も、TA98およびTA153株においてS9の存在下、弱いフレームシフト突然変異誘発性を示した。化合物3および4は突然変異誘発性を示さなかった。化合物6は塩基置換突然変異性を持たなかったが、250μg/プレート以上の濃度で、S9の存在下、TA98においてフレームシフト応答を示した。化合物6はTA1537においても、S9の存在下、50μg/プレートで応答を示した。化合物18はTA9cとTA1537株において、S9の存在下、高い濃度で弱い応答を示しただけだった。その応答はS9のない状態の場合より高かったが、それでもなお、より低濃度(5μg/プレート)で突然変異誘発性を
示すAMTの応答より、充分下であった。
このデータから、本発明の化合物はAmes試験により定義されたように、AMTより突然変異誘発性が低い。同時に、これらの化合物は実施例12と16で示されたように、8−MOPよりより高い不活性化効果を示す。これら2つのことは、本発明の化合物がAMTと8−MOP両方の一番良い特徴、すなわち高い不活性化効果と低い突然変異性を兼ね合わせているということを支持している。
実施例 18
実施例15において、本発明の化合物が、合成培地中で病原体を不活性化させる能力を示した。この例は、合成培地および本発明の化合物が、血液中で病原体を不活性化するため採用され、使用されるかもしれない方法を述べている。図20Aは、現在、血液銀行で使用されている標準的な血液産物分離アプローチを概略的に示している。血液移動セット(200)(例えば、商業的にBaxter、Deerfieldから入手可能)を作製するため、三つの袋を曲げやすいチューブで統合している。
血液が最初の袋(201)に送り込まれた後、全セットを遠心(例えば、SorvallTM回転バケット遠心、Dupont)し、その結果、最初の袋(201)に赤血球および血小板が豊富な血漿が詰められる。血漿は最初の袋(201)から(例えば、血漿圧搾用のFenwallTM装置を使用)チューブを通って二番目の袋(202)に押し出される。それから最初の袋(201)は取り外され、二つの袋のセットを遠心し、血小板濃縮液と血小板が少ない血漿を作成する。後者は2番目の袋(202)から三番目の袋(203)に押し出される。
図2OBは、合成培地および光活性化化合物が、図20Aで調製された血小板濃縮液に取り入れられる本発明の実施態様を、概略的に示している。二つの袋のセット(300)は殺菌され、血小板濃縮液の袋(202)(“P.C.”と記す)と接続する。殺菌連結は、当該分野でよく知られている。例えば、D.W.C.Spencerによる米国特許第4,412,835号を参照し、本明細書中で参考として援用する。また、米国特許第4,157,723号及び第4,265,280号を参照し、本明細書中で参考として援用する。殺菌連結装置は、商業的に入手可能である(例えば、Terumo,Japan)。二つの袋のセット(300)の袋のうち一つ(301)は、本発明の合成培地の処方を含んでいる(“STERI LYTE”と記す)。図20Bに示されている第二段階で、殺菌連結手法で最初の血液の袋から二番目の血液の袋に血小板濃縮液を押し出すことにより血小板濃縮液を合成培地の袋(301)に移すことによって、血小板濃縮液を合成培地と混合する。光活性化化合物は合成培地を含む袋(301)に存在し得、製造の間際に加えられる。もし製造の間際に化合物が血液回収の袋(図20A,201)に加えられたら、二者択一的に、化合物は回収の間際に血液と混合され得る。化合物は、乾燥した状態かまたは溶液中で血液の保存で混合しても化学反応を起こさない。
図20Cは、図20Bのように、特に合成培地で希釈された血小板濃縮液に適用した本発明の除菌アプローチの実施態様を、概略的に示している。この実施態様で、血小板は合成培地の袋(301)に移されている。光活性化化合物は、すでに血液回収の袋(201)に送られるか、または合成培地の袋(301)に存在する。それから、血小板殺菌連結手法によって(示されているように)合成培地の袋に送り出されるか、または合成培地は血小板の袋に送り出される。血小板濃縮液と合成培地(301)の混合液を含んだ袋は、UV光透過特性と本発明で研究された他の特徴を有し、それから、(上述の例1で述べられたような)装置の中に置き、照射する。
光処理に続いて、除菌した血小板は二つの袋のセット(300)の合成培地の袋(301)から貯蔵の袋(302)に移される。貯蔵の袋は、商業的に入手可能である(例えば
、CLX bag from Cutter)。
実施例 19
この例は、血小板作用における本発明の化合物および方法の影響の評価を含んでいる。血小板生存能力および作用の四つの指標が使用されている。つまり、1)GMP−140の発現、2)pHの維持、3)血小板の凝集、4)血小板の数。
これらの四つの指標を用いて、血小板の作用における本化合物および除菌の方法の効果を測定するため、試行されるそれぞれの化合物のために四つのサンプルを調製した。つまり、二つはコントロールサンプルおよび二つは化合物を含んでいるサンプルである。3単位のヒト血小板はSacramanto Blood Center,Sacramanto,CAから入手した。これらは、殺菌下でそれぞれ50ml遠心チューブに移し、それから、等量単位ずつ二番目のセットの50ml殺菌遠心チューブに移した。血小板濃縮液(PC)を含んだそれぞれの遠心チューブに、等量の化合物ストックを終濃度が100μMに達するように加えた。この実験で試行される化合物は、化合物2(36μLの10mMストックを4mlのPCに添加)、化合物6(173.5μLの9.8mMストックを16.8mlのPCに添加)、化合物17(2.0mlの1mMストックを18mlのPCに添加)、および化合物18(184mlの2.0mMストックを16mlのPCに添加)であった。サンプルは穏やかにピペッティングし、混合した。それから、等量(3mlか、または8ml)のそれぞれのサンプルを、二本の殺菌TeflpnTMMedi−bagsTM(American Fluoroseal Cσ.,Silver Springs,MD)(現在、The West Company,Lionville,PAに(P162)よる)に移した。サンプルは、3mlまたは8mlの容量の二つの異なったサイズの袋のうち一つを扱った。袋は共に、大体同じ体積に対する表面積率を持っており、前の実験は二つの袋がサンプルを照射している間、大体等しい特性を表していることを示している(Data not shown)。試行されたそれぞれの化合物で、化合物を含まない二つのコントロールサンプルを、再び化合物サンプルが送り込まれた最初のセットの50ml遠心チューブのうち同じチューブから等量の血小板濃縮液(8mlの袋を使用するならば17ml、3mlの袋を使用するならば4ml)を取り除き、前のようにMedibagsに分配することによって調製した。化合物を含んだそれぞれの組のMedibagsのうち一つとコントロールのもののうち一つを、上述の例1で述べられた装置上で、5Joules/cmで照射した。それから、全ての実験とコントロールMedibagsを五日間貯蔵のため血小板振とう器に置いた。同じ実験を統計上、より意味があるデータを得るために数回繰り返した。以下に議論されている図21−24のグラフに“n”と表されているのは、データポイントの数を表している。第一日目にコントロールサンプルのデータを得るために、約3mlをそれぞれ3単位の残量から取り除き、二本の1.5mlチューブに分配した。これらのサンプルを以下に述べられているようにpHために用いた。血小板の数に関してもまた以下に述べられているように1:3希釈で行った。それぞれの単位から残った血小板濃縮液を、Sorval RC3B(Dupont Company,Wilmington,Delaware)で10分間、3800rpm(3000g)で遠心し、沈殿濃縮物にした。それから、血漿は凝集分析で使用するために、二本の殺菌した50mチューブ(一本を第一日目に、他を第五日目のために4℃で保存)に移した。
1)GMP−140の発現 血小板が活性化すると、ρ−selectin(GMP−140)と呼ばれるα顆粒膜糖タンパク質が、血小板表面に現れる。(5%)以下の元気で正常な刺激されていない血小板しか、フローサイメトリーで 検出可能なGMP−140レベルを発現していない。M.J.Metzelaarによる、ヒト血小板の活性化マーカーの発現における研究(Thesis 1991)に概要参照。
GMP−140を測定するために、少量に分けた血小板が多い血漿を、GMP−140
結合抗体またはアイソタイプのコントロールマウスIgGを含むHEPES緩衝液に加える。
CD62はGMP−140に結合する商業的に入手可能なモノクローナル抗体である(Sanbio,Uden,the Netherlands;Caltag Labs,So,San Francisco,CAおよびBecton Dickinson,Mountain View,CAから入手可能)。室温で15分間インキュベート後、FITC(Caltag Laboratories,So,San Francisco,CA)に結合したヤギF(ab)抗マウスIgGを飽和量、チューブに加え、15分間、室温(RT)でインキュベートを行った。最終的に、細胞をリン酸塩緩衝液に溶解させた1%パラホルムアルデヒドに希釈し、FACSCANTM(Becton Dickinson,Mountain View,CA)で分析した。ポジティブコントロールを、Phorbol Myristate Acetate(PMA)を終濃度が2×10−7Mになるように試行系に加えることによって作成した。
この例では、もしあれば、血小板活性化において本発明のいくつかの化合物存在下で照射の影響を測定するために、CD62を使用した。抗体をHEPES緩衝液(10μLの抗体[0.1mg/ml]:2.49mLの緩衝液)と混合し、50μLずつ使用前に−40℃で保存した。ポジティブコントロールは10μLのCD62、8μLのPMA、および2.482mLのHEPES緩衝液を含んでいる。5倍に濃縮されたマウスIgGコントロール(0.05mg/ml)(Becton Dickinson,Mountain View,CA #9040)もまた使用した。抗体をHEPES緩衝液(20μLの抗体:2.48mlの緩衝液)に希釈し、−40℃で保存した。Phorbol Myristate Acetate(PMA)(Sigma,St.Louis,MO)は−40℃で保存した。使用時には、これをDMSO(作用濃度は10μg/mL)に溶解した。
1%パラホルムアルデヒド(PFA)(Sigma,St.Louis,MO)を、10gのパラホルムアルデヒドを1LのPBSに加えて調製した。これを70℃に熱し、その後、溶液が透明になるまで3M NaOHを添加した。溶液を冷まし、pHを1N HClで7.4に調節した。これを濾過し、保存した。
処理後、血小板濃縮液のそれぞれのサンプルの処理は、HEPES緩衝液で1:3に希釈した5μLの血小板濃縮液を、抗体CD62および適当な試薬を含んだそれぞれの微量遠心チューブへ添加すること、および、ボルテックスによって大変穏やかに混合することを含んでいた。それから、サンプルを15分間、室温でインキュベートした。
ヤギ抗マウスIgG−FITC(HEPES緩衝液で1:10に希釈)を(5μL)それぞれのチューブに加え、溶液を穏やかにボルテックスで混合した。サンプルをさらに15分間、室温でインキュベートした。次に、PBSに溶解させた1% PFAをそれぞれのチューブに加え、穏やかに混合した。血小板はFACSCANTMで分析した。その結果を、図21C、22C、23C、および24Cに示している。(図21は化合物2に、図22は化合物6に、図23は化合物17に、図24は化合物18にそれぞれ対応している。)明らかに、試行した四つの化合物のうち三つ、すなわち2,6、および17は第五日目の非処理コントロール(D5)および光とpsoralen化合物(PCD)の両方で処理したサンプル間で、わずかあるいは全く違いが見られなかった。化合物18だけがコントロール以上に顕著な上昇が見られた。しかしながら、値は、依然としてポジティブコントロールの値に比べてずっと低かった。
2)pHの維持 濃縮した血小板のpHの変化は、形態的な特徴および輸血後の生存を
変化させ得る。Moroff,G.ら、“20−24℃で血小板濃縮液の貯蔵の間、pHの変化に影響を与える因子”Vox Sang.42:33(1982)。血小板が正常に作用するpHの範囲は、約6.0−6.5から7.6である。Stack,G.およびE.L.Snyder、“血小板濃縮液の貯蔵”Blood Separation andプレートlet Fractionation 99,at 107(1991)。pHを測定するため、CIBA−CORNING 238 pH/血液ガス分析器(CIBA−CORNING,Norwood,MA)を用いた。
それぞれのサンプルから少量の血小板濃縮液をpH/血液ガス分析器に注入した。
pHの測定は全てのサンプルについて0時間と五日間の貯蔵後に行った。図21D、22D、23D、および24Dは、光を照射しないコントロール、光を照射したコントロール、および光に化合物を加えた実験についてのpHの結果を示す棒グラフである。これらのグラフは、化合物のうちいずれか一つの存在下で照射後の血小板濃縮液サンプルのpHは6.5を超えたままであることを示している。このようにして、血小板は本発明の化合物を用いた光活性化処理後の貯蔵血小板が許容できるpHで維持している。
3)凝集血小板の凝集は凝集刺激を呈する血小板試料の光透過の変化により測定した。血小板の凝集は、Whole Blood Aggregemator(Chorono−Log Corp.,Havortowm,PA,model 560VS)により測定した。各試料における血小板の数は各測定において一定になるように調節した。Model F800 Sysmex cell counter(Toa Medical Electronics,Kobe,Japan)は、血小板試料の血小板数測定に用い、同一血漿は血小板数を30000血小板凝集物/mlに補正することに用いた。
手順中で、すべての試料は活性化のために37℃で30分間密栓したプラスチックチューブでインキュベートした。凝集計は37℃まで加温した。光学チャンネルは血小板凝集測定に用いた。凝集計の磁気速度は600/minに設定した。処理用の試料として寄せ集めた残余血小板凝集物は、実験試料と同一の血小板に乏しい血漿から含有物を得るために微量遠心機で高速(14000g)で5分間遠心した。開始するにあたり、0.45mlの同一の血小板に乏しい血漿を0.5mlの塩類液とともにガラスキュベット内に添加し、PPPチャンネルに置いた。それから、0.45mlの血小板凝集物試料および0.5mlの塩類液は試料チャンネルの方へガラスキュベット(小さい磁石を含む)に添加した。1分後、ADPおよびコラーゲン試薬(10μg)それぞれは試料キュベットに添加した。ADPの最終濃度は10μM、そしてコラーゲンの最終濃度は5μg/ml lであった。血小板の凝集は約8から10分間、あるいは最大表示に到達するまで記録された。
その結果は図21B,22B,23Bおよび24Bに表している。100%凝集経路は、記録計がゼロに設定される値である。0%凝集経路はADPおよびコラーゲンが添加される以前に血小板が透過されるところである。試料に対する凝集値は最大凝集値を総量の百分率としてとることにより決定した。化合物処理および化合物未処理が5日間保持された試料の間で、凝集度における相違は、試験された4つの化合物のうちの3つにおいては非常にわずかであるか、または全く見られなかった。化合物2は、1日目の対照から約8%の僅かな凝集の減少を呈する。化合物ならびにUVで処理した試料に対する凝集はUV単独で処理したものと同様であった。このことは本発明の手法において用いられる場合、検定された化合物の除染は、血小板の凝集においては認識しうる効果をもたないことを支持するものである。
4)計数 Sysmex cell counterは血小板試料中の血小板数を測定
することに用いた。試料は血液銀行の塩類溶液で1:3に希釈した。
図21A,22A,23Aおよび24Aに血小板数測定の結果が現れている。それぞれの化合物に対して、5日目の対照および5日目の処理された試料間で血小板数においてほとんどあるいは全く減少が見られない。興味深いことに、化合物6,17及び18で処理した試料は全て、光単独で処理した試料より高い血小板数を表している。例として、化合物6で処理した試料は5日目の対照と等しい数であったが、紫外光単独で処理した試料は血小板数において、約33%減の少を示した。ゆえに、本発明の化合物での処理は血小板数の維持に適合するだけでなく、紫外光照射に起因する、数の減少を実際的に防ぐようである。
実施例 20
血液の除染の次にin vivoに使われた優先化合物は、レシピエントの血液に変異原性であるべきではない。この実験の第一部において、アミノメチルトリメチルソラレンとの比較して遺伝毒性レベル決定するために幾つかの化合物審査した。第二部では本発明のいくつかの化合物のin vivoのclastogenicityが、マウスの網状赤血球における微小核形成を検索することによって測定した。
1)遺伝毒性 哺乳類細胞培養は化学薬品のclastogenicity評価のために有用である。このような研究では、細胞は、rat S−9代謝活性化システム(S−9)およびあるいはまたは、と化学試薬に供し、後に両細胞の生存性(遺伝毒性に対する評価のため)あるいは染色体構造の変化(染色体異常のアッセイ)を試験する。チャイニーズハムスター子宮細胞(CHO;ATCC CCL 61 CHO−K1,プロリン要求性)はin vitroで遺伝毒性おび染色体異常の試験に用いた。CHO細胞は相対的に少数の染色体数を有し(2n=20)、ならびに増殖速度率が速い(12から14時間以内、培養状態に依存する)。細胞は、対数増殖を維持するために15%牛胎児血清(FBS)、2mML−グルタミン酸および、1%ペニシリン−ストレプトマイシン溶液含有McCoy’s 5a培地BSA5%,CO2下で約37℃で培養した。この培地はS−9を用いなかった際に試験化合物に細胞をさらすことに用いられた。T−75またはT−25フラスコにおいて、細胞培養の維持し、細胞を呈した。
それぞれの試料化合物は7段階の希釈、1,3,10,33,100,333および100μg/mlで試験した。化合物は不完全McCoy’s 5a培地に添加した。
化合物が添加された後、暗中で約37℃で3時間培養された。試験化合物を含む培地は、吸引し、細胞は37℃でリン酸緩衝塩類液(PBS)で3度洗浄し、新鮮な完全McCoy’s 5a培地が添加した。陽性の対照はメチルメタンスルホン酸であった。溶媒の対照は、培養液に希釈したジメチルスルホキシド(DMSO)であった。代謝活性化(以下に示す)を用いた評価のために、活性化混合物もまた溶媒対照に添加した。培養液は、細胞を回収する前に約12時間追加してインキュベートした。コルヒチンは(最終濃度0.4μg/ml)、回収より約2.5時間先立って添加した。細胞を、セルスクレイパーを用いてフラスコ表面から除去した。その結果、細胞縣濁液を遠心し、上清を吸引し、4mlの0.0075M KCl低張液を37℃ 15分間細胞に添加した。それから細胞は遠心され、上清は吸引し、細胞はメタノール:酢酸(3:1)
定着液に懸濁した。定着液の三度の交換ののち、すべてのフラスコ由来の細胞を用いて、風乾させたスライドを調製した。それぞれのフラスコ由来の初期のスライド上での細胞密度と中期の品質を位相差顕微鏡を用いて観察し、少なくとも2つの適切な細胞密度のスライドを各フラスコから調製した。スライドは3%Giemsaで20分間染色し、脱イオン水中で洗浄し、キシレン中に通した。カバーガラスはパーマウントに取り付けた。スライドはそれぞれの試験化合物の濃度が毒性量を表す濃度を決定することに使用した。
分析の結果AMTは30μg/mlで遺伝毒性であることがわかった。対比して、化合物2および化合物6はAMTの毒性投与量の3倍以上の100μg/mlでのみ遺伝毒性を現す。
本発明の化合物と構造的に異なるpsoraslen化合物である8−アミノメチル−4,4’,5’−トリメチルソラレンもまたこの実験で試験し、10μg/mlで毒性を持つことを証明した。8−が置換されたアミノメチル化合物または類似の構造物を本発明の方法には適用し得しえないが、しかし、異なる目的には利用しうる。例えば、それらの非常に強い毒性と共に、核酸複製を妨害する化合物の能力を考慮して、ガンのような細胞増殖が制御不能であることで特徴づけられる病気を処方するためには使用しうる。
2)微小核評価プロトコール 塩類液を化合物2,6,17および18のために様々な濃度で調製した。雄Balb/cマウスに0.1mlの化合物溶液を尾静脈を経由して注入した。少なくとも3匹のマウスは投与量レベルごとに注入した。塩類のみは陰性対照として用いた。陽性対照としてサイクロホスフォアミド(cycloPP)を30mg/kgの投与量で投与した。実験集団には、注入を1日につき一度4日間繰り返した。陽性対照の集団には3日目に一度だけ投与した。5日目にそれぞれの個体から数μlの血液を回収し、ガラススライドに塗布した。細胞はメタノールで固定し、スライドラックに保持した。
分析にはアクリジンオレンジで細胞を染色し、(1)5000個の赤血球当たりの網状赤血球数(2)1000個の網状赤血球当たりの微小核赤血球数の計数によって蛍光顕微鏡のもとで可視化した。網状赤血球をRNA存在に起因する赤色蛍光で判別した。微小核はDNAの存在に起因する緑色蛍光で判別した。網状赤血球の割合(%PCE)を計算した。網状赤血球細胞の割合の増加によって説明できる赤血球の頻度の低下は骨髄毒性を示唆している。微小核に付随した網状赤血球の割合(%PCE withMN)も計算した。微小核付随の網状赤血球の割合の増加がclastogenicityの測定である。
初期の結果を決定した後、(1)微小核形成を観察する(2)骨髄毒性を観察するあるいは(3
)致死投与量に至る(4)投与量が5g/kgが投与される、まで投与量レベルを増加して、実験
を繰り返した。化合物2,6,17および18のそれぞれを用いた評価においては、骨髄毒性あるいは微小核形成のいかなる兆候も見られる前に実際の致死投与量に到達した。その実験結果を上の表20に表した。表から明らかなように、試験した投与量でどの化合物も骨髄毒性は観察されなかった。それぞれの化合物で処理した網状赤血球の割合の値は陰性対照の値に近いままであった。
陽性対照に観察される約2-2.5%PCE/RBCの減少と対比して細胞毒性に起因する赤血球の
減少を表している。どの化合物もclastogenic作用を現さなかった。
実施例 21
実施例13内で、本発明の化合物および手法を用いて、無細胞系HIVウィルス
の不活性化を示している。この実施例は、本発明の化合物を用いてもまた細胞に随伴したHIVの不活性化を示している。
長期間HIVIII感染されたH9細胞を用いた(H9/HTLV-IIIBNIH 1983 Cat.#400)。
これらの細胞の培養は、2mMのL-グルタミン、200u/mlのペニシリン、200μg/mlのスト
レプトマイシンおよび9%ウシ胎児血清(IntergenCompany,Purchase,,N.Y.)を追加した
高グルコースDulbecco Modified Eagle Mediumで継代した。継代は、3×105から4×105細胞/mlの密度への交換し、その約4日後、3.3%の炭酸水素ナトリウムを適宜添加し、週に一度培養液を交換した。不活性化の手順で、培地交換後3日の細胞を用いた。400g×10分で
培養液を固化し、培養上清を捨て、細胞を1から5日令のヒト血小板濃縮液(PC)(PH7.5-6.5)へ2×106細胞/mlの濃度になるように再懸濁した。等量のPC感染細胞懸濁液は、ソラレンの非存在の暗対照、ソラレン非存在のA紫外線のみの対照、ソラレン存在の暗対照、およ
び、ソラレン存在およびA紫外線実験試料のために調製した。それぞれの水中のソラレン
濃縮フィルター滅菌保存液を最終濃度が150μMになるように適当に希釈した(10mMの化合
物18の保存液は67倍に希釈し、2mMの化合物2の保存液は13倍に希釈した)。室温で30分平
衡化させたのち、0.5mlそれぞれの暗対照を凍結バイアル中に置き80℃で暗中に保持した
。一方がバッグのポリプロピレン部分に連結されたプラスチック製の使い捨て10mlシリンジを経由して、紫外線A照射のために、8mlのソラレン非存在の分割量と8mlのそれぞれの
ソラレン含む分割量を、改良Fl20 TeflonTMバッグ(総表面積が92cm2に改良された、The West Co.,Phenixvill,PA)に導入した。これは0.17cmの平均経路長であった。バッグは実施例1に記述されている装置で、バッグ内をおおよそ22から25℃に維持するために、4℃に設定された循環冷却水槽に連結し、総照射が3joles/cm2になるように照射した。照射中、バッグの内容物はバッグ上の残りの使われない部分から新しいシリンジで吸引し、分析するまで凍結バイアル-中に置き80℃で暗中に保持した。
保持したサンプルは37℃で解凍し、Hanson,C.V.,Crawford-Miksza,L.Shepprd,H.W.,JClln.Micro28:2030(1990)および以下の改変を伴った上の実施例13、に記述されるよう
に、HIV微小溶菌斑評価で滴定した。血ぺいの除去の後、目標体積の4mlの塗布が望まれるから、過剰の試料(6ml)はポリプロピレンチューブに移し、最終体積が60mlになるよう
に試行して希釈し、不活性化の手順から対照の試料は、50%評価培地と50%の通常のヒト貯血漿に希釈した。試料は直接96ウェルプレート(CorningGlassWorks,Corning,N.Y.
)に段階的に希釈した。プレートは発振振動器で30秒間混合し、1から18時間5%CO2存在下でインキュベートした。MT-2細胞(0.025ml)[clonealpha-4,(Catalognumber 237)Natinal Institutes of Health AIDS Research andReference ReagentProgram,Rockvills,Md
から入手可能]は1ウェル当たり80000細胞の濃度になるように添加した。追加の37℃で5%CO2下でのインキュベーションののち、1.6%SeaPlaqueagarose(FMC Bioproducts,Rockland,maine)を含み38.5℃にプレインキュベートされた0.075mlの評価培地をそれぞれの
ウェルに添加した。プレートは、いくつかのプレートが蓄えられるまで37℃に2、3分間保
たれ、あらかじめ10℃に冷却した遠心器で600g,20分間プレート台で遠心した。遠心器内で、アガロース層のゲル化に先立って細胞単層が形成した。プレートは5日間37℃で5%CO2下でインキュベートし、リン酸緩衝塩類液(pH7.4)中の50μg/mlのpropidiumiodide(SigmaChemical Co.)0.05mlをそれぞれのウェルへの添加することで染色した。24から48時間後、800μW/cm2304nm UV light box(Fotodyne,Inc.,NewBerlin Wis.)上でプレ
ートを置くことで赤色蛍光微小溶菌班は可視化された。プラークは立体顕微鏡で20倍から25倍の倍率で計数した。結果は以下に示した。化合物2(150μM)
は6.7log以上のHIV(log滴定を6.1plaqueforming units/mlで開始して0logの暗および
明対照の不活性化と比較した)3joles/cm2の照射後不活性化した。同一濃度と同一照射時
間で化合物18は7.2log以上のHIV(0logの暗対照、0.1logの明対照、開始滴定は6.6)
を不活性化した。この実施例は本発明の化合物が細胞に随伴したウィルスの不活性化に効果的であることを支持するものである。
実施例 22
この実施例には以下のinvitroの血小板機能評価1)pHの維持、2)血小板凝集
(“Agg”)および、GMP140発現、により測定される、新しい合成培地の調合が含まれている。
S2.19,S2.22,S3.0およびS4.の4種の調合が行われた。合成培地の調合組成は以下の表2に示した。
一つのユニットのヒトの血小板に富む血漿(PRP)はSacramento Blood Bankより得た。そのユニットは室温で6分間4000回転で遠心し、ユニットプレスに移した。接合した移動
経路を用いて約9.4mlの残りの血漿から出発して、血漿はユニットから圧搾された。
血小板を再懸濁するために穏やかに混合した後、そのユニットを一時間放置にあてた。0.6mlの懸濁液へ2.4mlの血漿を添加しその全内容物をTeflonTMminibagへ移した。再構成されたユニットには翌日pHや他の試験を施し、以下の結果を得た。
残りのユニットは、光除染して、またはせず血小板を呈するための合成培地の試験に用いた。ユニットからの分割量(0.8ml)は試験管でそれぞれの調合液(3.2ml)へ加えた。3mlのそれぞれの混合物をTeflonTMminibagへ移した(最終血漿濃度20%)。
5日後、以上に書かれた試験のバッテリーを用いて血小板の機能を評価した。
それぞれの合成培地の調合結果は以下の表3に示した。

GMP140または凝集によって測定する場合、2mMグルコースを含有する培地(即ちS2.22)は
グルコースを含まない合成培地(即ちS2.19)よりよく血小板の機能が保持されているこ
とが明らかとなった。
上の知見を確認するため、これらの調合と同様にグルコースの存在しない調合(3.0およ
び4.0)で試験を繰り返した(「n」試行回数)。血小板の機能は貯蔵の前後の両方で試験し、光除染と連結した。結果の要約は以下の表4,5および6に示した。
実施例 23
S-59の血小板への分配の吸着速度上の効果先に述べたように、血小板によるS-59の捕捉は、飽和が起こる前に数時間以上起こりうる。図25Aは、(C0=50μM)時間内の血小板への捕捉(上)または時間内の血小板による放出(下)されるS-59を図的に描写している。上のグラフに示したようにS-59の平衡はおおよそ2時間で到達される。
この実験は血小板へのS-59の分配吸着の、速度上に認識しうる効果があるかどうかという問いに向けられている。S-59と共に、吸着に先立って24時間プレインキュベートしたPCの吸着速度はプレインキュベートしないPCの吸着速度と比較された。両方の場合(24時間のプレインキュベートする期間の有無)の吸着の速度は固体吸着剤(AmberliteXAD-4TM;0.1g/3.0ml)を伴う150μM(Co)のS-59を打ち込んだ35%のPC(即ち35%が血漿で65%がPASIII)との接触によって決定した。PCの試料は様々な時点で除去し、残りのS-59のレベルを分析した。
図25Bは図的に結果を表現している、そのデータは四角と実線でプレインキュベートし
ない吸着データを表し、円と破線でプレインキュベートした吸着データを表している。その結果は血小板のS-59のプレインキュベーションが認識しうる緩やかなバッチ吸着を導かないことが示唆された。バッチ吸着速度は血小板のソラレン捕捉によって逆に影響されるように見えない。しかし、流動吸着器は、もっと短い接触時間をしている。図25Aに示さ
れたデータは、血小板の内部からのからのS-59の短い所在時間での機器内でのS-59の除去の主要な限界となり得るということをが示唆された。
実施例 24
残余S-59及び、S-59流動吸着により照射されたPCおよび照射された血漿由来の光産物の除去流動実験は、特別な80μmナイロンメッシュフローアダプターと適合するPharmacia C colum(borosilicate glass)(Pharmaciabiotech,Inc.,NJ)で行われた。それぞれの実験の前にカラムは滅菌したレジンで調製し、滅菌したPASIIIで洗浄した。血小板は35%血漿65%PASIII中で150μMのS-59と共に調製し、大きなPL-2410血小板保持バッグ中で3.0J/cm2照射した。照射の次に血小板は、S-59吸着器を通過する前に少なくとも1時間撹拌した。血小板混合液は、流速が実際に制御しうるようにぜん動ポンプで流した。血小板ユニットが1つのPL2410バッグから滅菌吸着カラムを通じて別のPL2410カラムに汚染せずに移るように滅菌連結部位は使用した。洗浄した血小板混合物の試料を残余のS-59および光産物をHPLCを用いて分析した。加えて、ユニットはPL241バッグで保持され、保存をして血小板機能を観測した。
図26に示されているデータは直径1cmのカラムの流速、粒子経および照射した血小板ユニット内でS-59の残余レベルでの血小板の効果について要約した。流速の低下はAmberliteXAD-16TM(10g/300ml直径250-850μm)での流動吸着のためのS-59の除去量の増加につながった。興味深いことに、AmberliteXAD-16TM(直径250-850μm)の小さな粒子経型である(120μm)のAmberchromcg・161TMに対する流速依存性は観察されなかった。照射した35%血漿、65%PASIII由来のS-59の吸着を試験することによりS-59の除去における血小板の効果を示した。残余S-59のレベルは35%血漿、65%PASIII試料よりずっと小さかった。このこ
とは血小板からS-59および光産物の輸送はS-59吸着に主に動力学的に抵抗性であるとを示している。図26で、35%血漿、65%PASIII中の血小板には四角で、一方で35%血漿、65%PASIIIに対するデータは円で示している。三角はAmberchromcg・161(直径120、ポリスチレン5g/300ml)によるS-59吸着の残余レベルを示唆する。
実施例 25
流動吸着に続く血小板の機能この実験は血小板の機能の研究及び凝固因子の研究が含まれている。血小板は流動吸着器を通過してPL2410血小板維持バッグ(Pharmacia
C colum:Pharmaciabiotech,Inc.,NJ)に回収された。
Table Eに要約されたデータに加えて、5日間の貯蔵期間を通してpHやpO2、pCO2の測定
が行われた。処理されたものと、コントロールとの差において、重要な違いは観察されなかった。最後に、特筆すべきことは、これらの実験は標準的なAmberliteレジン(レジン
はSupelco,Inc.によって処理されていない)で行われた。Supelco,Inc.によって除かれた浸出物の洗浄過程では、血小板機能に対する実質的な影響は、試験管での測定では現れていない。
実施例 26
回分での吸着作用による、照射されたPCからの残存しているS-59及びS-59光化学反応生成物の除去 回分での吸着作用による、照射されたPCからの残存しているS-59及びS-59光化学反応生成物の除去の実験がなされた。1ユニットの新鮮な血小板(35%血漿/65%PASIII)が150uM3H-S-59を注入され、PL2410バッグ(Baxter)に移された。そのバッグは3.0J/cm2で照射され、照射されたPCは0.67gの吸着剤AmberliteXAD-4またはAmberliteXAD-16が入っているPL2410バッグに20mL等量ずつ移された(10g/300mL)。それらのバッグは、血小板インキュベーターに移された。それぞれの吸着剤によって処理される血小板ユニットは、2つの処理方法によって処理された。一方のユニットは、血小板が吸着剤
と3時間よく接触され、その後分離されて別のバッグに移された。もう一方の血小板ユニ
ットは吸着剤と接触されてから4日間そのままにされた。各サンプルは、処理前のユニッ
ト、吸着剤と接触されてから3時間のユニット、4日間おかれたユニットから除去された。サンプルは、S-59残存率と血小板機能が分析された。S-59残存率の結果は、TableFに要約されている。
Table Fのデータは、接触されてから3時間後であればS-59の光化学反応生成物の吸着はほぼ完了していることを示している。36-37%の吸着されなかった放射能は、血漿高分子
(約18%)、血小板高分子(約15%)及び水と入れ替わった3H(約10%)に相当する。高分子と水に関する残存放射能(43%)は、4日間処理されていたサンプルの残存量によく
一致する。水によるものに対する高い概算、もしくは実際のS-59と電子対を共有する血漿高分子の除去のどちらかによって、吸着後のPCに見られる残存放射能レベルが低いと思われる。
実施例 27
回分での吸着作用による、照射されたPCからの残存しているS-59およびS-59光化学反応生成物の除去 回分での吸着作用による照射された血小板混合物からの残存しているS-59及びS-59光化学反応生成物の除去の実験がなされているこのエキザンプルは、エキザンプル26から継続している。35%血漿/65%PASIIIに解けている1ユニットの新鮮な血小板にS-59を150uM注入し、PL2410血小板貯蔵バッグで3.0J/cm2で照射した。照射された血小板混合物は、AmberliteXAD-4と接触された(10g/300mL)。
血小板混合物サンプルは、様々な時間によって除去され、HPLCを用いての残存S-59及び光化学反応生成物量の解析がなされた。
HPLCのグラフによると、2時間の反応においてS-59が検出できないレベルにあることから、99%以上のS-59の除去能であることを示している。その結果は、FIG27に図示されている。FIG27において、四角は“フリー”(包みがない)のAmberliteXAD-4を含んだ、1ユニットの血小板中のS-59残存レベルを示している。30umのメッシュの包み(スペクトル/メッシュ30umナイロン,オープンエリア=21%)及び60umのメッシュの包み(スペクトル/メッシュ60umナイロン,オープンエリア=45%)によって包まれたAmberliteXAD-4を含んだ、ユニット中のS-59の残存レベルは丸と三角で示されている。パーセンテージは照射されていない血小板混合物(150uMS-59)に対しての値で示されている。
実施例 28
照射されたPCのHPLC解析20mLの35%血漿/65%PASIIIに、AmberliteXAD-16及びHemosorbaCH-350をそれぞれ接触させ、4日間反応させ、HPLC解析を受けた。FIG28Aは、照射された35%血漿/65%PASIIIの処理されていないもの(吸着剤なし)(図上)、0.033g/mLのAmberliteXAD-16で吸着処理後のもの(図中央)、および0.033g/mLのHemosorbaCH-350で吸着処理後のもの(図下)のHPLCクロマトグラムの図である。
S-59の原因となるものは、B,D,及びEの光化学反応生成物のトレースに示すように、どちらの吸着剤のケースもほとんど完全に除去されている。光化学反応生成物Bは、もっと
も除去するのが困難なようにあらわれているが、おそらくモル基準で1%以下のもとのS-59を表している。FIG28.Aの解析によると、大きなピーク(保持時間=3分)の減少が示しているように、HemosorbaCH-350は、光化学反応生成物と同時に混合物も除去することを示
している。故にHemosorbaCH-350は、栄養分などの必要な混合物の除去により血小板機能
に対する影響がより大きくなる可能性がある。
FIG28Bは、150uMS-59を含んだ照射されていない35%PC(35%血漿/65%PASIII)(図上)、150uMS-59を含んだ照射されたもの(図中央)、150uMS-59を含み照射後AmberliteXAD-4を10.0g/300mLで処理されたもの(図下)のHPLCのクロマトグラムの図である。吸着剤は、30umナイロンメッシュに包まれたものが含まれていて、接触させる時間は3時間であ
る。クロマトグラム中で、S-59に相当するピークは、照射されていないS-59(図上)およ
び照射されたS-59(図中央)における、保持時間が約12分の地点に存在する。クロマトグ
ラム中で、照射されたS-59(図中央)の他のピーク(約3分地点のピークは除く)は、照
射中に形成されたS-59の光化学反応生成物に相当する。特筆すべき事は、(t)=18分および(t)=20分におけるピークは血漿関係のものでS-59とは関係がないことである。下のパネルにおけるS-59の光化学反応生成物のピークが残っていないことからS-59及びその光化学反応生成物は、完全に除去されたことがHPLCによる解析では示された(HPLCでは検出できなかった)。AmberliteXAD-4によって処理されたもののクロマトグラムの解析では、ほとんどのS-59およびS-59光化学反応生成物が吸着されたことを示している。
実施例 29
回分での吸着作用後の血小板の機能1ユニットの新鮮な血小板(35%血漿/65%PASIII)に150uM S-59が注入され、PL2410バッグに移された。バッグが3.0J/cm2で照射され、照射されたPCを20mL等量ずつ、0.67gの吸着剤を含んだ小さなPL2410バッグに移された。吸着剤としては、AmberliteXAD-4、AmberliteXAD-16、Amberlite 200及び標準的な活性炭が使われた。小さなポリPL2410バッグは血小板シェーカーで22℃で保存された。それぞれの吸着剤において、血小板ユニットを2つに分けて処理された。それぞれの組において、一方は吸着剤と3時間接触させた後、吸着剤のない血小板バッグに移された。も
う一方は4日間を通して吸着剤と接触され続けた。
それぞれの反応後24時間後に各サンプルは移され、血小板の数とpHが分析された。さらに5日後、再度血小板とpHが測定され、ATP含有量及びGMP-140による活性も測定された。
コントロールには、PCD処理されていて吸着剤が含まれていないPC(no-adsorbentcontrol)と処理されていないPCが含まれた。それぞれの血小板機能測定の結果はTableGにある
(Table Gの“*”は反応時間が3時間であることを示す。)。
Table Gに要約されたpHの測定値と血小板の数は、Amberliteレジンとの接触がPCのpH及び血小板の数ともにそれほどの影響を及ぼしていなかったことを示している。活性炭によって処理されたPCは高いpHであったが、炭はPCに緩衝剤として働く影響があることを示している。加えて、血小板の数については、活性炭によって処理されたPCは意味ありげに低い。もっとも敏感な測定であるGMP-140は、AmberliteXAD-4とAmberliteXAD-16はともに
よい血液融和性の特徴を持っていることを示している。Amberlite XAD-4及びAmberliteXAD-16に処理されたPCは、PCD処理された吸着剤のないコントロールに比べて低いレベルの
活性であった。そのうえ、5日間吸着剤と接触させ続けたAmberliteXAD-4及びAmberlite XAD-16両サンプルは、同じサンプルで3時間接触させ続けたものに比べ低いレベルの活性であった。AmberliteXAD-4及びAmberliteXAD-16とpcとの接触時間が延びることが、血小板機能に悪影響を及ぼすことはないことをこの観察は示している。
逆に、Amberlite200の血小板の活性は、吸着剤のないコントロールと意味ありげに関係がある。血小板機能の実験は、Amberlite XAD-4およびAmberliteXAD-16は十分な血液融和性の特徴を持っていることが示された。
Table Hでは、AmberliteXAD-4での吸着実験と同じバッチからのものを使用しての試験管
測定の付加的データが示されている。血小板機能に対する悪影響はないことが再度示された。
再度特筆すべき事は、これらの実験には標準のAmberliteレジンが使用されていて、そ
れはSupelco,Inc.によって処理されていないということです。試験管での測定で示されているように、Supelco,Inc.によって除かれた浸出物の洗浄過程では、血小板機能に対する
実質的な影響は現れていない。
実施例 30
血漿のフロー吸着この用例では、流動除去装置を用いた血漿サンプルからのプソラーレンの除去について述べている。血漿中では、吸着というのは血小板からのS-59の輸送に依存しないので、滞留時間は他の血液製剤(例えばPC)ほど重要ではない。
先に特記したように、SupelcoInc.(Bellefonte,PA)はある種の薬剤や低分子の蛋白質の吸着など多くの目的で使用することができる疎水性の吸着剤を含むカートリッジを販売している。Supelco,Inc.が販売していたTheRezorianTMA161Cartridge(5ml bed volume)は、インラインカートリッジ(すなわち流動装置タイプ)で、血漿からのS-59の除去に適している。ポリマー吸着ビーズは平均孔径が120Åで、表面積はおよそ800-900m2/□である。
100%ヒト血漿を用いて2種類の異なった流速2.5mL/min.および5.0mL/min.で研究が行わ
れた。結果をFIG.29にグラフで表している。FIG.29では、カートリッジに注がれたS-59を注入した血漿の量の機能として吸着しない(ブレイクスルーとして示している)S-59の割合を示している。この研究は100%血漿中の未照射のS-59で行われた(150μM)。予想どおりに、S-59の吸着が少ないほどカートリッジを流れる流速は高い。
もし、血小板混合物からの除去を行う場合は、フローアダプターが血小板に害を及ぼすので、RezorianTMカートリッジの焼結したプラスチックアダプターを適切なフローアダプター(例えば80μmのナイロンメッシュ)に交換しなければならない。
実施例 31
血漿の回分吸着後の凝血因子分析血漿製剤に使用した吸着剤は、凝血カスケードで重要な蛋白質のレベルを下げることなくプソラーレンをのぞくこともできなければならない。この実施例ではバッチ吸着実験を行うことによって、および処理した血漿の凝血因子及び凝血時間のレベルを分析することによって、S-59に対する様々なレジンの選択性を分析した。
1.0mlの100%血漿を0.1gの吸着剤に加え、ポリプロピレンチューブに密封した。チュー
ブは室温で3時間穏やかに撹拌した。血漿サンプルは吸着剤を固定したままにしておくことによって、またはサンプルを0.2μmのフィルターで濾過して吸着剤を除くことによって得られた。血漿サンプルの標準凝血分析をUCSFHematologyLaboratory(San Francisco,CA)に委託した。分析はフィブリノーゲンレベル、因子Vレベル、因子VIIIレベル、因子IXレベル、activatedpartialthromboplastin time,prothrombin time,thrombin time
,およびrestoceutin levelについて行われた。TableIでは血漿分析のデータを要約して
いる。すべてのFIG.30A-30Dにおいて、ある凝血機能の反応を指標としてのS-59 PCDおよ
びS-59の除去の影響をグラフで表している。TableIにおいて、+S-59/+UVAと表示しているのは、3J/□の紫外線照射をした150μMのS-59を含む血漿サンプルから得られたデータで
あり、さらにPTはprothrombintime、aPTTはactivated partial thromboplastin time、TTはthrombintimeを示している。
サンプルは2つのグループに分けて(Table Iに分離して結果を示しているように)UCSF Hematology Laboratoryに委託した。各グループのコントロールの血漿サンプルはS-59
およびUVAで処理したものであるが、吸着剤とは接触していない。因子V、因子VIIIの活
性はS-59での処理前の血漿サンプル中では抑制された。このことはS-59での処理は原因ではなかったことを示している。AmberliteXAD-4およびHemosordaCH-350は検査されたどのパラメータにもほとんど影響を及ぼさず、最良の結果を示した。因子IXのレベルは両方の場合で少しだけ減少した。
AmberliteXAD-16はフィブリノーゲンレベルの減少を示したが、因子Vおよび因子IXの
レベルはほんの少しだけ減少しただけで、activated partialthromboplastin timeおよびthrombin timeは少し増加した。おそらくAmberliteXAD-16(160Å)における孔サイズの増加が、孔サイズがかなり小さい(40Å)AmberliteXAD-4と比較して凝血因子の吸着が増加した原因であろう。孔サイズの減少はそれゆえ、S-59のような低分子の吸着に対して特徴を示し、蛋白質のような高分子の吸着は妨げるのだろう。最後に、BioRadのt-butylHIC(Macro-Prep)はほとんど完全に因子V、因子VIIIを除去し、prothrombintimeおよびactivated partialthromboplastin timeが大幅に増加するというとても残念な結果となった。
凝血因子分析に関する実験は、一般的に吸着実験で使用されているよりも血漿に対する吸着剤の割合が高いバッチ式で行われた。さらに、流動装置は凝血形成に含まれる蛋白質の高い回復に付随して、接触時間の短縮という結果になるはずである。
実施例 32
Amberlite吸着剤の作用における水分含量の影響先に紹介したように、Amberlite XAD-4およびAmberlite XAD-16吸着剤(RohnandHass)は光化学洗浄後に輸血用血液製剤(例えば血小板濃縮物[PC]および新鮮凍結血漿[FFP])から混合物を除去し、それらを輸血用血漿製剤として使用しようするのにふさわしくさせる役割がある。実際に、非イオンmacroporouspolystyrenedivil genzen吸着剤であるAmberlite XAD-4およびAmberlite XAD-16は高いS-59吸着能力を示した。PC除去装置の開発の初期に、創案者らはAmberlite吸着剤の蒸気処理または乾燥はその吸着剤の孔から水分を除去することを発見した。そ
の結果、洗浄した吸着剤は湿潤した吸着剤よりもS-59に対する吸着能力が大幅に低下した。この実施例では、Amberlite吸着剤の吸着能力における水分の影響および、湿潤状態の吸着剤および処置後の回復した状態の吸着剤における水分の影響について述べている。
血小板のRDの開発において創案者によって行われた初期の研究では、Rohn& Hassから直接購入したAmberlite吸着剤を使用した。これらの吸着剤は一般的に50-65%の重量の水分を含んでいるAmberliteXAD-16および40-55%の重量の水分を含んでいるAmberliteXAD-4
の高水和物の状態で入手した。しかしながら、最近Supelco(Bellefonte,PA)で行われ
た熱による洗浄過程では、水分含量の減少(5%)およびそれに付随して大幅な吸着能力
の低下という結果になった。さらに含水吸着粒子とは異なり、ビーズ孔に空気を含んでいる乾燥吸着粒子は水溶液中にビーズが浮く原因となり、これもまた吸着能力の低下という結果になった。
A.RD製造における湿潤処理(方法)
AmberliteXAD-4およびAmberlite XAD-16のような重合体の吸着剤は、湿潤している溶液の表面張力を減少させ、吸着剤の湿潤性を高めるような有機溶媒を使用することによって湿潤性をもたせることができる。この工程における有機溶媒としてエタノールを選択した。湿潤工程においては、(□)エタノール濃度、および(□)湿潤溶液との接触時間の2
つの変数を調節することができる。要求された吸着剤の湿潤時間に基づいて、接触時間は10分間とした。
バッチ処理で10分以内に湿潤させるために必要とされるエタノール濃度を決定する研究を行った。洗浄したAmberliteXAD-4(Supelco lotSC-27)およびAmberlite XAD-16(Supelco lot SC-30)のサンプルを、0-50%体積のエタノールを含んだエタノール/水溶液に懸濁した。5mlの湿潤溶液に対して1gの吸着剤の割合で、吸着剤を溶液に接触させた。10分
間のインキュベート間に定期的に吸着サンプルを撹拌した。10分後にエタノール溶液を除去し、蒸留水に交換した。蒸留水によるバッチリンス工程を、5mlの水に対して1gの吸着
剤の割合で3回連続して(各10分間)行った。次に水を除去し、吸着粒子を完全に乾燥させた。
各吸着剤サンプルの水分含量は、前もって乾燥させ重量を測定しておいた容器(シンチレーションバイアル)内で吸着剤サンプルの重量を正確に測定することにより決定した。サンプルを120℃の乾燥したオーブン中に放置し、24時間乾燥させた。乾燥させたサンプ
ルの重量を測定し、水分含量を算出した。注意点としては、24時間以上乾燥させてもそれ以上水分は減少しなかった。
各吸着剤サンプルについて、吸着能力の平衡についても検査を行った。およそ0.1gの吸着剤を量りとり、5mlのポリプロピレンチューブに移した。150μM3H-S-59を含んだ35%plasma,65%PAS III溶液3.0mlを各チューブに加えた。チューブをローター上に放置し、24
時間室温でインキュベートした。インキュベート後、各サンプルをチューブからエッペンドルフチューブに移した。各エッペンドルフチューブから35%plasma,65%PAS III溶液のうちの200μlのサンプルを取り出し、5.0mLのHiSafe LSC cocktail(Wallac)で希釈した。各サンプル中のS-59の残留レベルをWallacLSCで測定した。各サンプルから除去された
、乾燥した吸着剤サンプルの体積あたりのS-59の全μmole数を決定することによって、能力を算出した。FIG.31には、湿潤溶液中の含エタノール量および10分間のバッチ湿潤工
程による吸着剤の能力との関係を示している。吸着能力とは35%plasma,65% PAS III溶液からのS-59の除去のことである。能力はC0=150μMでの単位吸着量から見積もられた。
FIG.31に要約している結果から、エタノール濃度が15%(v/v)以上のエタノール水溶
液で吸着剤を湿潤させると、ほぼ最大限に吸着能力が回復することが示唆されている。このデータは10分間のバッチ処理から集められたことを注意しておかなければならない。接触時間をもっと長くすれば、さらに低レベルのエタノールを使用することも可能なはずで
ある。さらに、湿潤溶液中での微生物の繁殖を防止するためには最低20%エタノールが必
要であることを強調しておかなければならない。エタノールのコストおよびその後の水によるリンスによって除去しなければならないエタノールのレベルを減少させるために、極端に高レベルの工タノールは避けなければならないことは明白である。
B.水分含有量の関数としての吸着能力先に述べた湿潤研究で用意されたサンプルは、
水分含量および吸着能力との関係についても解析することができる。Amberlite XAD-16についての結果はFIG.32に要約している。FIG.32では、水分含量が減少するにつれて、35%plasma,65%PAS III溶液からS-59を除去するためのAmberlite XAD-16の吸着能力(すなわち吸着したS-59のμmole数/乾燥吸着剤1g)は減少することを示している。FIG.
32に示しているデータは様々な濃度のエタノール水溶液で吸着剤を湿潤させた後に得られたものである。吸着能力と水分含量の関係は、同じ吸着剤であっても加工工程によって異なることを指摘しておかなければならない(すなわち湿潤または乾燥によって達した水分含量)。
FIG.32で参照しているように、水分含量が体積の50%以下に減少すると、吸着能力は非常に低レベルになっていく。反対に、水分含量が70-75%の間では、吸着能力は安定して最大値へと増加していく。吸着能力は吸着剤に基づいて乾燥重量に補正されたものであるから、能力の増加は吸着剤の作用の真の変化を反映している。
FIG.32に示している相関関係は注目すべきものであるけれども、水分含量の異なった
サンプルは、吸着剤を異なった条件下で湿潤させることによって得られたものであることを強調することは重要なことである。確証はないが、十分に水分を含んだ吸着剤サンプルを乾燥させることにより水分含量の異なる吸着剤サンプルを生産すれば、さらに適切なデータが得られると思われた。吸着剤を湿潤させることによって得られたサンプルは、吸着ビーズの外表面に高い率の水分を含んでいると思われる。反対に、乾燥させることによって用意された吸着剤はおそらく、最初にビーズの外表面を覆っていた水分が失われていると思われる。すなわちこのことが吸着剤の孔から多くの水分が除去されても吸着能力に影響を及ぼさずに吸着剤の状態を変化させる結果となっているのだろう。室温でのAmberlite吸着剤からの水分減少のおよその割合を示している予備実験のデータは次のセクション
で示している。
C.Amberlite吸着剤の使用中の乾燥先に述べたように、ポリエスターメッシュポーチは現在の開発品のRDの製造過程で乾燥Amberlite吸着剤で満たされ、超音波または刺激性溶
着によって密封される。密封されたポーチは次に、最終的な蒸留水でのリンスに続いくエタノール中での湿潤工程を受ける。最終的なRDはホイル包装で密封されたPL2410Plastic
container(Baxter)に包装される。ホイル包装はリキッドバリアーとして役に立ち、保管時の吸着剤の乾燥を妨げる。製造過程中のAmberlite吸着剤が最も乾燥しやすい期間は
、最終的なリンスエ程完了からホイル包装でRDを包装するまでの期間である。製造中の吸着剤の乾燥についてさらに理解するために、室温でのAmberlite吸着剤の乾燥の割合を評
価する研究が行われた。
本研究において、AmberliteXAD-16(Supelco Lot SC-30)およびAmberlite XAD-4(Supelco Lot SC-27)のサンプルを、30%エタノール水溶液中で吸着剤を湿潤させることによ
って用意した。吸着剤をエタノール水溶液中で10分間のインキュベート後、蒸留水で完全にリンスした。およそ50gの各吸着剤を、完全に乾燥させ、次にプラスチック容器に入れ
た。その容器をそのまま室温に放置し、それ以上気流(例えばlaminarflow hood)を与えなかった。まもなく容器からサンプルを除去し、気密性のポリプロピレンバイアルに入れた。各サンプルの水分含量は先に述べたように決定した。
両方の吸着剤AmberliteXAD-4およびAmberlite XAD-16からの水分減少の動態を示している
データは、FIG.33に表している。特にFIG.33では、室温および標準湿度で27時間インキュベート中のAmberliteXAD-4(■)およびAmberliteXAD-16(●)からの水分減少を表している。FIG.33の結果から、水分減少はRDを含んでいるAmberliteの製造および保管の両方において考慮されなければならない根本的な問題であることが示唆される。
実施例 33
ガンマ線による湿潤Amberlite吸着剤の殺菌先に示したように、本発明にお
ける組立後のRDに含まれる保管容器は、ホイル包装で密封されており、最後に殺菌される。一般的に、ポリプロピレンジビニルベンゼン吸着剤は繰り返しのオートクレーブに安定である。しかしながら、ある保管容器(例えばPL2410Plastic container(Baxter))はその中に使われている素材のためにオートクレーブすることができないため、望ましくはガンマ線またはE光線によって殺菌されなければならない。この実施例では湿潤Amberlite吸着剤の殺菌において、ガンマ線またはE光線のどちらが適しているかを決定するために行われた研究の方法と結果を述べている。
A.吸着動態におけるガンマ線の影響 原料としての(すなわち加工していない)吸着剤はSupelcoによって加工され、次にガンマ線を照射された。2つに分けられたたくさんの天然吸着剤は次に述べる工程に従って、Supelcoによって加工された。まず、1回分の天然吸着剤(例えば18□)を74μmのふるいのある洗浄した容器に入れ、蒸留水でリンスした。リンス中の水流の伝導率は継続的に監視された。リンスは、リンス水流の抵抗が18MΩまで上昇したときに完了させた。次に、1回分の吸着剤(例えば6□、1.6kg)から抽出することができる残留物を熱溶媒の入らない洗浄工程の特許売薬(Supelco)によって除去した。その後、吸着剤は梱包され(2□の褐色ガラス容器)、液体循環式の蒸気殺菌された(20分、121℃)。
この工程後、吸着剤の水分含量は10%以下である。30%のエタノール水溶液に懸濁することによって吸着剤を湿潤させた。残留エタノールを除去するために、吸着剤を蒸留水で完全にリンスした。その後、吸着剤サンプルをガラス容器に入れ、2種類の異なった量のガ
ンマ線(Isomedix;MortonGrove,IL)、1線量(49.9-50.7kGy)、2線量(112.4-114.8kGy)を照射した。
照射したサンプルについて、吸着能力を検査した。最初の研究では、未殺菌(すなわちガンマ線照射をしていない)の吸着剤と殺菌済みの吸着剤の吸着動態を比較した。150μM
3H-S-59を注入した35% autologous plasma,65% PSA III溶液に溶解させた1ユニットの
新鮮な血小板濃縮物(4.0×1011プレートlets/300mL)
を用意した。吸着剤サンプル(およそ0.1g)を5mlのポロプロピレンチューブに正確に
量り取った。各チューブに3.0mlの血小板混合物を加え、室温でローター(Barnstead,ThermolyneModel 400110)上に放置した。様々な時間にチューブからPCサンプルを取り出した。放射活性レベルは、5.0mlのHiSafeLSC cocktall(Wallac)中の各サンプルの200μlを測定することによって決定した。放射活性平均値によって、残留S-59濃度を測定、および体積あたりの吸着剤に吸着したS-59の量を測定した。本研究において、吸着剤の体積は吸着剤サンプルの湿重量に基づいている。
PCからのS-59の除去における吸着動態データはFIG.34A,Bおよび35A,Bに示している
。特に、FIG.34、35のデータは、それぞれAmberliteXAD-4(2つFIG.
34AおよびB)およびAmberliteXAD-16(2つFIG.35AおよびB)による35%血小板濃縮物からのS-59の除去による吸着動態におけるガンマ線による殺菌の影響を表している。先に述べたように、能力(すなわち体積あたりの吸着剤に吸着したS-59の量;μmoles/g)は吸着剤の湿重量に基づいて決定された。
全体的に、ガンマ線による殺菌は吸着動態に悪影響を及ぼさなかった。Amberlite XAD-4の吸着動態ではほんの少し逆の影響が観察された。反対に、殺菌したAmberliteXAD-16
は未殺菌のAmberliteXAD-16サンプルと同じぐらい、またはよりよい吸着動態が観察され
た。2種類の吸着剤の比較から、殺菌したAmberlite XAD-16は殺菌したAmberliteXAD-4よ
りも連続的によりよい吸着動態および吸着能力を示したことが分かった。図に示しているように、Amberlite XAD-16は約120分間のインキュベートで平衡状態に達したが、AmberliteXAD-4は平衡状態に達するまでに180分以上必要であった。測定は吸着剤の湿重量に基づいていることを強調しておかなければならない。XAD-16は一般的にXAD-4よりも多くの水
分を含んでいるので、乾燥重量に基づいた吸着能力は、かなり高いであろう(FIG.32参
照)。
AmberliteXAD-16は迅速な吸着動態およびかなり高い吸着能力のためにより好ましいAmberlite吸着剤と考えられる。特に、先に述べたように、またこれから述べるように、DowexXUS-43493は総合的に見ると好ましい吸着剤と現在考えられる。
B.吸着能力におけるガンマ線の影響各吸着サンプルは、殺菌後の吸着能力の平衡につ
いても検査された。およそ0.1gの吸着剤を5mLのポリプロピレンチューブに正確に量り取
った。3H-S-59を含んでいる35%plasma,65% PSA III溶液で500μMから15μMまでのS-59の希釈系列が用意された。各希釈液3mlずつチューブに分注した。チューブをローター(Barmsted,ThemolyneModel400110)上に放置し、室温で24時間インキュベートした。インキュベート後、サンプルを各チューブからエッペンドルフチューブに移した。35%plasma溶
液のうちの200μlを各エッペンドルフチューブから取り出し、5.0mlのHiSafe LSC cocktail(Wallac)に希釈した。各サンプルの残留S-59のレベルをWallacLSCで測定した。各サ
ンプルから除去された湿潤吸着剤の体積あたりのS-59の全μmole数を決定することによって吸着能力を測定した。5および10Mradのガンマ線で処理されたAmberliteXAD-4およびAmberliteXAD-16の吸着能力をTable Jに要約している。
表Jのデータに示されているように、AmberliteXAD-4の吸着能力における10Mradまでの
ガンマ線の影響はとても少ない。Amberlite XAD-16の吸着能力にばらつきがあるのは、おそらくあまり重要なことではない。ガンマ線で殺菌したRDの中でなくても悪影響を及ぼさないので、吸着能力における殺菌の影響は十分に少ない。
C.EビームによるAmberlite吸着剤の滅菌上記のように、γ線滅菌は一般的に優れた滅菌
法である。Amberlite吸着剤の機能に与えるE-ビームの影響は、γ線滅菌の研究と類似し
た方法で調べられた。
その研究の方法と結果は本明細書後に報告している。
この研究では、AmberliteXAD-4、及びXAD-16のサンプルはエタノール溶液(30%)で湿ら
せ、25mLシンチレーションバイヤルに入れた。さらに、ポリエステルのメッシュポーチ(Saatipolyester 29/16,10cm×10cm)に湿らせた吸着剤を10g入れ、開封口を熱でシー
ルすることで、模型装置を作製した。この模型除去装置を、小さな切り口からPL2410 Plastic容器(Baxter)に移した。その後、その切り口は、熱でシールすることで再び閉じた。
これらの吸着剤サンプルと模型装置はNIS(San Diego,CA)に提出し、そこで5MRadのE
-ビームを照射した。バイアル中で滅菌したサンプルは湿潤している必要はなかった。し
かし、水の保護がなかったので、保存中に模型装置中の吸着剤サンプルが乾燥した。そこで、これらのサンプルは、機能実験を行う前にエタノール溶液で湿らせた。35%血漿、65%PASIIIから、S-59を除去する吸着剤の能力を、前述した方法で調べた。この研究
結果を、Table Kにまとめた。
Table Kに示したデータから示唆されるように、吸着剤単独、またはPL2410プラスチッ
ク容器(Baxter)に入れたポリエステルのメッシュポーチの中に入れた吸着剤に対して行った5MRadのE-ビーム照射による滅菌操作(それぞれ“5MRad-吸着剤”、“5MRad-模型装置”)によって、吸着剤の機能はほとんど影響を受けなかった。
実施例 34
S-59吸着定数、及び、吸着剤の機能に対する水含有量の影響以前の実施例では、AmberliteXAD-4、及び、XAD-16の機能に対する水含有量の影響に特に視点が向けられていた。この実施例では、湿潤状態、及び、乾燥状態の両方について、数種の他の吸着剤についてもS-59吸着定数を比較した。
吸着剤のサンプルは、蒸留水で徹底的に洗浄した。それぞれのサンプルの一部は、120度で4時間、乾熱器に置き、乾燥した吸着剤サンプルを得た。それぞれの吸着剤の水含有量は、湿潤状態、および、乾燥状態両方において、前に乾燥させて重量のはかってある容器(シンチレーションバイアル)に入れ、正確に吸着剤サンプルの重量を量ることによって決定した。サンプルは、120度24時間で乾燥させ、再び減少した水の量を量るために
、重量を測定した。重量%水含有量をそれから算出した。
それぞれの吸着剤サンプルは平衡吸着能も試験した。前述したように、平衡吸着能は、特定の樹脂が吸着することのできるpsoralenの量で示される。つまり、平衡に達した後は、残留したpsoralenの量に対する吸収されたpsoralenの相対的な量は、本質的に変化しない。24時間インキュベーションで、平衡状態ができると以前に示されている。
吸着剤(約0.1g)を量りとり、5mlのポリプロピレンのチューブに移した。150μMの3H-S-59を含む35%の血漿、65%PASIIIを3mLずつそれぞれのチューブに移した。そのチュー
ブを回転装置に置き、24時間室温でインキュベートした。インキュベートの後、サンプルをそれぞれのチューブからEppendorfチューブに移した。35%の血漿のサンプル200μL
をEppendorfチューブから取り、5.0mLのHiSafeLSC調製液(Wallac)に希釈した。サンプ
ルをWallac LSCで算出することによって、それぞれのサンプル中の残留S-59の残留量を決定した。吸着能は、乾燥吸着剤の重量に対してそれぞれのサンプルから除去されたS-59の全μモル数を決定することによって、算出した。その結果をFIG.36に湿潤状態(深い陰
)と乾燥状態(明るい陰)(各サンプル中の水の量をパーセンテージで示した)における吸着剤のS-59吸着定数を示す棒グラフとして示し、TableLにまとめた。(150μMS-59=61754.725 DPM;バックグラウンド30DPM;Cf=S-59の最終平衡溶液濃度)
実施例 35
発明品の説明のセクションではRDの製造過程や保存容器への封入の一般的な特徴を述べた。この実施例では、好ましいbatch RDの明確な特性、及び、batchRDのための好ましい製造過程、そして、保存容器への封入法を説明する。
ある。Supelco,Inc.は、赤外線分光器を用いて、混在した吸着剤を分離同定した後、さらに低レベルの抽出物や細粒子を確認するために、その吸着剤を詳細に調査した。その過程の第一段階として、細粒子や塩を蒸留水で吸着剤を徹底的に洗浄することで除去する。一回分の吸着剤(e.g.,2.0kg)は孔径74μmのふるい容器に入れた(i.e.,この過程で、
直径約74μm以上の粒子を保持することができる)。その過程の第二段階として、専売の
熱や溶媒のいらない洗浄過程によって残存抽出物を除去する。もし必要なら、洗浄した吸着剤は、RD製造部に発送する前に、大きな袋に包装し、蒸気滅菌することもできる。
(>90%)、及び、ふるいの分析による粒子サイズ制限(<2%−16meshでも保持されるも
の;<3%−50meshで通過するもの)の詳細を記した分析証明書を伴っている。Supelco,Inc.洗浄過程を受けた吸着剤は、ジビニルベンゼン(e.g.<50ppb:1:1イソプロパノール
:吸着剤;22度で2時間抽出)やエチルビニルベンゼンのような潜在的な抽出物を監視し
ている。加えて、塩化メチレン抽出物のGC分析はTotalChromatographic Organics(e.g.,<20μg/mL全抽出物)を評価するために用いられている。
洗浄した吸着剤についても、追加的に試験が行われた。例えば、エンドトキシンのレベルを、Limulus Amaebocyte Lysis(LAL)試験を用いて決定した。水含有量(e.g.,乾燥
による重量の減少度=最高10%、最低5%)と同様に粒子のサイズ分布(e.g.,<0.01%直径90μm以下;<2.0%直径1400μm以上)も、それぞれの回の吸着剤について測定した。最後に、それぞれの回の吸着剤の機能的な特性を、血清アルブミンを含む塩化ナトリウム緩衝液に溶かした3HでラベルしたS-59を用いて、S-59吸着アッセイを行うことによって評価した。
メッシュポーチとポートフィルター FIG.37は血小板保存容器(e.g.,PL 2410 Plastic container,Baxter)内に入れた好ましいbatchRDを図式化したものである。加えて、FIG.38のフローチャートでは、血小板保存容器内のbatchRDの好ましい製造過程の初期段
階、そして、組み立てたRDとフィルターポート血小板保存容器に入れる段階を図に表した。それらの図を参照することで後に続く論述を理解できるでしよう。
ポリエステルのメッシュポーチとポートフィルターは、同じ技術を用いて製造された(下記のように)。メッシュポーチは吸着剤を密封するために用いられ、それによって、後に受容器に吸着剤が移入しないようにしている。ポートフィルターは小さな粒子が移入することから守る予備の仕組みとして働いている;血小板保存容器を出入りする溶液はポートフィルターを通過しなければならない。ポリエステルのメッシュポーチ、及び、ポートフィルターは共に、孔径30μmの穴のあるポリエチレンで編まれた医療用のもの(e.g.,TetkoMedifab 07-30/21 designated asPL1144 Plastic by Baxter)を利用している。30
μmのメッシュの開孔サイズで、血漿/PAS混合物は自由に吸着剤と接触することができる
が、小さな粒子が移入することを妨げるのには十分である。血小板は実際には吸着剤と接触する必要はないが、残留psoralenとpsoralen光産物を除去する目的で、吸着剤中を溶液が自由に通過するようにしている。
メッシュポーチとポートフィルターの製造のために、ロールから一片のメッシュを縦に折り畳み、インパルスシーラーで横をシールする。インパルスシーラーは、シールする一方で同時に、そのシールの中央でメッシュを切り取る。その結果、長方形のポケットになり、i)低く折り畳み、ii)両端を熱でシールし、iii)上端は開いている。
そのポケットの幅と、二つの熱シールの間の距離に依存して、ポケットはポートフィルター、または、吸着剤を含むメッシュポーチになる(i.e.,RD)。例えば、考案中の発明の実施態様ではメッシュ材の切り口を約76mmの広さにしてポートフィルターとして、また約154mmにしてRDポーチとして利用する。
メッシュの小さなポケットはポートフィルター401になる。ポートフィルターは入力/
出力線403をプラスチック容器に付けるために用いられるブッシング402(i.e.,ポートブッシング)に、取り付けた。プラスチック容器はポートフィルター401上のradiofrequenc
y溶接した2層(i.e.,Layer)のPL2410 Plastic(Baxter)から形成されている。PL 2410 Plastic(Baxter)の後ろは、RDを挿入するために、左に開いている。それゆえ、入力/出
力線(i.e.,donerlead)403はポートブッシング402に、溶剤(e.g.,シクロヘキサン)
を用いて結合させ、後の段階で微粒子が混入しないように、端をシールした。
メッシュの長いポケットは、RDを作製するのに用いられる。簡潔には、上記のように作製したポリエステルのメッシュポーチ404(e.g.,一編の長さが5cmの正方形、または円形)に、まだシールしていない4番目の端を通して、吸着剤のビーズ405(e.g.,2.5±0.1g乾燥重量)で、満たした。吸着剤で満たすためのメッシュポーチを、固定装置で、充填装置の方に動かした(notshown)。考案中の発明は如何なる適切な充填システムを用いることができる(e.g.,振動性充填システム)。吸着剤を調合するためにオーガーを用いる充填装置は利用できるが、機械的な浸食が起こり得るので好ましくない。充填装置は典型的に振動供給装置とコントローラーのバランスから成り立っている。メッシュポーチの開封口は熱シーラーでシールされる。それゆえ、メッシュポーチは、“イオン化した空気シャワー”にさらされるか、RD表面から、自由な粒子を除去するために、吸い取られ、重量が量られ、固定されていない粒子や欠陥が調べられる。もちろん、メッシュポーチを満たす精密な方法をも好ましい実施態様と合わせて、用いることができる。
血小板保存容器内に組み入れたBatch RD RDは単一ドナーリード線403を装備したPL2410プラスチック容器(Baxter)406の中に置いた。408ラベルを取り付けるために、振動する長方形の407部分を作り出すために最底面にシールした。組み立てられたRDを収容する容
器は、好ましい実施態様では、使い捨てであるので、外見を検査し、ドナーリード線を通して圧縮した空気を送り込むことで漏出テストを行った。
それ故、血小板保存容器406を容器内の残存空気を除去するために取り出して、ドナー
リード線を熱でシールし、容器を密封したフォイル袋のなかに入れた。
真空状態での容器の保存は、血小板の混合物とRDの最初に接触する際に形成される泡を除去する働きがある(i.e.,offgassing/foaming)。最後に、フォイル袋に入れた組立て品は、輸送箱に入れる。包装した箱はSterrilizationAssuranceLevel(SAL)の10-4(i.e
.10-6以下では、γ線照射の後も微生物は存在する)を越えるに十分な量で、γ線照射によって滅菌する。
好ましい実施態様の主な部品は、Table Mに表した。
考案中の発明における好ましい実施態様において、血小板の保存容器(または、他の容器、もしくは袋)内にRDを配置することも含まれる一方、現考案中の発明は、吸着剤が血小板保存容器内で密になっていないという実施態様も意図している。同じ型の設計図は前述した設計図で、メッシュポーチのない、代用の実施様態でも用いられうる。特に、固定されていない吸着剤は血小板保存容器406内で、ポートフィルター401によってせき止められている。このように、ポートフィルター401は、FIG.37に描いた実施態様における第二の防御法(i.e.,吸着剤粒子を逃さないように)として働いているが、吸着剤を含むメッシュポーチがないので、代用の実施様態においては、第一の防御法として働いている。必要ならば、目の粗いフィルター(もしくは類似したフィルター)409は入力/出力線403に組
み入れることもできうる;そのようなフィルターは、ポートフィルター401がせき止める
ことのできなかった粒子を阻止することで、第二の防御法として働くであろう。
代わりの実施態様には吸着剤を含むメッシュ袋を利用する実施態様よりもいくつかの利点がある。例えば、メッシュ袋への血小板の吸着が避けられ、血小板の流量も増加する。類似して、流動性の付着物表面が少ないので、体積減少も少なくなる。加えて、この実施態様はメッシュポーチにガスを入れることでこの問題も取り除かれる。逆に、メッシュポーチがないと、代わりの実施態様は吸着剤粒子や他の混在物の不慮の混入をさける主な機構が全くない。
現考案中の発明は、血液産物保存容器内の吸着剤粒子/ビーズを安全にする他

離に並んだ粒子で3次元の繊維網を構成して濾過装置を作成するために、用いることができる。繊維網はそれから血小板保存容器内に入れる。繊維は血液と接触する装置で使われ、建設的な歴史を持っていることから、ポリエステルからなることが好ましい。付着性、もしくは非付着性の過程は、繊維網に吸着剤を安全に保つのに利用されている(HoechstCelanese,Charlotte,NC)。均一な繊維網は表面領域に対する概知の量の吸着剤で作
製することを意図している;この均一性により、適当な量の吸着剤を単に前もって算定した繊維網の領域を切り取ることで測定した(i.e.吸着剤の重さを量ることはできない)
。このように、この実施態様は、RDの必要性もない。
実施例 36
DowexXUS-43493を用いたRDによる除去を行った未反応S-59およびS-59光反応産物のHPLC解析 先に示したように、S-59を含むPCsのUVA照射により生じた光反応産物はHPLC解析を用いることにより検出し得る。本実施例では最初に、光照射中に形成される光
反応産物のあらましについて記述する。その後、DowexXUS-43493を用いたRDの除去特性を例証する。
A.未反応S-59およびS-59光反応産物の特性光化学的処理の過程は、S-59(例えば15.2mg)を約300mlの135%血漿/65% PASIIIに懸濁した血小板(約4.0×1011)の添加が行われる。
その後、UVAライトにより光照射を行う間に、S-59はPC中で光反応産物に変化する。その
光反応産物は透析実験(スキームA)に基づいて、結合するか、結合しないかで同定し得る
。結合しなかった光反応産物は標準的なHPLC解析により検出、定量し得る。
下の実施例39に示される、標準的なHPLC解析で解析し得るために、サンプルを調製した。簡単にまとめると、解析を行うために、血小板を溶解し、S-59および光反応産物を溶解した、初期サンプルの調製を行った。サンプル調製した上清は、KH2PO4緩衝液中のメタノール濃度を増加させた濃度勾配において、C-18逆相カラムにより解析した。主要なピークは光学吸光度で検出した。
FIG.39は、PC(35%血漿/65%PASIII,150μM S-59[15.2mg/300mL]中で3.0/cm2UVA(320-400nm)照射により形成された、代表的なS-5-59およびS-59光反応産物のHPLCクロマトグラム
を示したものである。FIG.39の縦座標は300nmの光学密度(OD)であり、一方横座表は時間
を示している;"PPs"で示されるピークはS-59を含まない血漿のHPLCクロマトグラムにお
ける血漿ピークで、"TMP"で示されるピークは4,5'-trimethylpsoralenのピークであり、
これらを内部標準として使用した。
FIG.39には7本の主要ピークが観察され、それぞれピークA〜Gと名付けた。未反応のS-59はピークFであり、ピークA〜EおよびGは、他の光反応産物を表している。UVAで処理した血小板混合液において、多量に存在する未反応のS-59は再現性があり、このことからUVA
照射検出に対する内部の計測計として使用し得る。いずれのS-59光反応産物もまた、再現性のある量が形成される。
新案とうまく利用するには、正確なメカニズムや光反応産物を知ることは必要でないが、S-59の二量体化が光反応崩壊の基本様式であると言われている。光照射した溶液から2
つの主要な光産物ピーク(FIG.39のHPLCクロマトグラムではピークEおよびF)を単離し、それらの構造をGC/MSあるいはNMR解析により決定した結果をFIG.40に示す。FIG.40に示されるように、ピークDはS-59のヘテロ二量体で、ピークEはS-59のホモ二量体である(本明細
中、今後"光反応産物D及びE"とする);残りの光反応産物の構造は不明である。
先に示したように、およそ25%のS-59を、PCを分配した血小板中に加えた(実際の量は、
血小板のカウントに従っている)。血小板によるS-59の取り込みでは、かなり高い濃度のS-59が血小板に取り込まれる。さらに、二量体化は生物分子反応であるため、光化学的処
理の間に形成される二量体(ピークDおよびピークEで示される)の収量は、血小板に取り込まれるのと同様に増加する。このように、効果的なRDは、S-59および光反応産物DおよびEを血小板内部から取り除けるように設計を行う必要がある。
B.DowexXUS-43493含むRDの除去特性 上記に示したように、光照射より本来15.2mgのS-59の約74%は未反応および非結合S-59光反応産物として存在する。吸着実験により、RDとともに光照射、培養したPCsから初期の15.2mgのS-59を99%以上除去し得ることが示された。このセクションでは、S-59および非結合の光反応産物の除去速度と、DowexXUS-43493を用いたRD処理によるS-59の最終レベルを示す。
15.2mgのS-59を加えたPCを3.0J/cm2UVAで照射し、処理したPCをRD(PI2410プラスチック容器,Baxer社中)とともに8時間培養した。未反応のS-59およびS-59光反応産物を検出するために、処理したPCのサンプルを取り、HPLCに供した。培養後の光反応産物D,EおよびF(S-59)のレベルをTableNに示した;光反応産物A,B,CおよびGはHPLCでは検出できなかった。
光化学的処理およびRD処理した血小板をユニットとした実験を6回行い、その平均値によ
り残った光反応産物のレベルを定めた。HPLC解析による定量限界値(LOQ)は、S-59で0.3μMであった。
FIG.41には、RDで8時間培養する前および後の、S-59および結合していない光反応産
物のレベルの代表的HPLCクロマトグラフを示した。FIG.41のクロマトグラフに、S-59を150μM(15.2mg/mL)含むPCについて、UVAで照射する前(上)、UVAでの照射後(中)、およびUVAで照射した後、RDで保温したもの(下)を示した。縦座標はHPLC検出器により測定された
、300nmでの光学密度であり、横座標は分で示した時間である。
上記で示したデーターにより、光照射後のPCにおいて、DおよびEの初期量がS-59よりかなり少なくても、光反応産物DおよびEは未反応のS-59よりも多いということが示された。光照射したPCsから、未反応のS-59および光反応産物DおよびEの除去について動力学的特
性を調べることで、この観察結果をより簡単に理解し得る。本実験では、PCのサンプル8
時間処理が完了する前のさまざまなポイントでRDの入っているPL2410プラスチック容器からサンプルを取り除いた。PC中の結合していない光反応産物を、上記に示したHPLC解析により検出した。この場合、血小板内部および血漿/PASIII混合液両方における光反応産物
の量を決定し得る。FIG.42で示される結果では、完全なPCから光反応産物D,EおよびS-59
除去特性を示した。光反応産物DおよびEは平衡状態に達したが、S-59はほとんど完全に取り除かれた。
完全なPCの検出に加え、血漿/PASIII中の、非結合の光反応産物を分離して解析し得る
ように、サンプルを遠心することで血小板を除いた。結果、FIG.43では、全ての光反応産
物は比較的迅速に血漿/PASIII区画から取り除かれることが示されている。本新案を実施
するために、光反応産物の除去に影響を与える因子を理解することは必要ではないが、結果より光反応産物DおよびEの除去は、血小板内部から血漿/PASIII区画への移動における
、動力学的な限界が存在するのではないかと推測し得る。S-59よりも光反応産物DおよびEを取り除くことは困難である原因として、光反応産物DおよびEは2つの電荷を持つアミノ
基を持ち、血小板膜を通過するときに中和される必要があるが、S-59には1つしか電荷を
持つアミノ基が存在しないためではないだろうか。
血小板内部より光反応産物DおよびEを取り除くには、限界があることから、流動プロセスよりむしろ回分プロセスのほうが、具体化には好ましい手法である。
樹脂との保温時間を制限する血液保存法による施行限度から考えれば、回分でRD処理を行うことより、実用的なレベルまで光反応産物DおよびEを除去するには、時間的に充分である。
実施例 37
In vitroにおける血小板機能性試験DowexXUS-43493を用いた回分RD処理 本実施例ではin vitroにおいて、光化学的処理、8時間のRD処理(Dowex XUS-43493)および保存(PL2410プラスチック容器,Baxer社)によるPCの血小板機能性試験を示している。光化学的およびRD処理による血小板混合液の試験結果と、別に光化学反応のみ行った血小板混合液を比較した。以下に詳細に示すように、パラメーターそれぞれについて1、5および7日について評価した;血小板産物について、処理したものと、処理しないを5日間保存した後では、invitroでの機能に違いが認められた。
2つのABO-適性を示す一人の供給者より、300mLの35%血漿および65%PASIIIに2-5×1011の血小板を含むPCsを集め、これをPL2410プラスチック容器(Baxter)の2つの独立したユニットに再分配した。1ユニット(コントロール)は、直ちに血小板シェーカーに置き、およそ22℃で保存した。もう一方のユニット(テストサンプル)は150μMのS-59および3Joules/cm2UVAで処理した。処理後、血小板懸濁液を、RDを含む二番目のPL2410プラスチック容
器に移した。血小板とRDをおよそ8時間接触させ、その後血小板懸濁液を新しいPL2410プ
ラスチック容器に保存のために移した。献血して頂いた時間を第0日とした。S-59、UVA(320-400nm)およびRDでの処理を第1日に行った。6回実験を繰り返し、いずれの場合でも、2つのABO-適性を示す一人の供給者の血小板濃縮液の異なる保存液を使用した。
In vitroにおける血小板機能を評価するために、第2、5および7日において処理前、および処理後に分けて、コントロールおよびテストユニットから血小板サンプルを取り出した。以下のパラメーターつまり;pH、pO2、pCO2、重炭酸塩濃度、血小板数、形態、凝集、血小板の形の変化、低浸透圧性ショックの反応、乳酸の形成、グルコースの消費、ATP
の分泌、p-selectinの発現、および微少小胞の生産について解析を行った。pH、形態スコア、血小板の形態変化および低浸透圧性ショックの反応などを含む、これらの試験のいくらかは、invivoにおける輸血後の回復および生存に関係しているという文献報告がある。統計的な解析には、Student'spairedt-testを利用した。
S-59の濃度を減少させるRDの効果を評価するために、テストユニットの血小板サンプルにおけるS-59量をHPLCにより解析した。3Joules/cm2照射前、照射後のサンプルおよび8時間RDにより処理した直後のサンプルを解析した。
結果をTable OおよびTablePに示す。Table OおよびTable Pでの"ID"は、サンプルがテ
ストユニット(例"T")あるいはコントロール(例"C")かどうか、"*"はテストとコントロー
ルの血小板においてp≦0.05かどうかを示し、"n.d."は測定が行われなかったことを示し
ている。血小板を数えるため、コントロールユニットの体積はテストユニットに対してお
よそ5%少なくしてある;そのことでテストユニットのμL当たりの血小板数を統計的に解
析するため、1.05倍することで調節した。処理後、7日間保存する間、処理した血小板のpHを6.91±0.05に維持した。
この結果は、光学的処理後にRD処理する本法が、悪影響を与えないということを示している。7日間保存した場合でも、テストした血小板およびコントロールの血小板において
、血小板数、血小板の凝集、アデノシン3リン酸(ATP)の分泌および微少小胞の形成には、統計的に大きな違いはなかった(p>0.05)。血小板の形態および血小板の形態変化では、テストした血小板において、観察時間内において統計的に大きな(p≦0.05)改善が示された
。処理後の血小板において、pO2、pCO2、HCO3-、血漿グルコースおよび乳酸の生産が、統計的に大きく異なる(p≦0.05)のは、代謝の減少が血小板の性質に悪影響及ぼしているた
めである。第2日における低浸透圧ショック応答(HSR)、および第2および5日のp-selecion発現において、統計的に重要な違いが検出された。
UVA照射前および後のS-59濃度、およびRD処理による未反応のS-59濃度の減少をHPLC解
析により測定した。0JouIe/cm2照射の血小板濃縮物における初期のS-59濃度は、およそ145±10μMであった。3Joule/cm2照射後では、初期の20.5%±2.3%のS-59が反応せず残った(TableQ)。TableQの"n.a."は、"適用外"および"n.d."は"行っていない"を示している。
未反応のS-59濃度は、RDで8時間処理することにより0.27±0.05μMまで減少した。このS-59における減少レベルは、およそ100倍であった。


これらの結果より、150μMのS-59およびTVAによる3JouIe/cm2照射、およびRDで8時間
処理することによるS-59の削減においては、invitroにおける血小板機能は7日間の保存で十分に維持されていた。
本研究で得たテスト血小板おいて、in vitroで測定した血小板機能値と、初期の研究に
おいてRDで処理を行なわず、光化学的に処理した血小板とは、明らかに異なる(結果は示
さない)。一般ボランティアの人達について、光化学的に処理した血小板を評価すると、
通常のinvivoにおける回復と寿命を示してきた。これらのin vitroの研究に基づけば、RDによる処理で、in vivoの血小板の機能に付加的な効果を加えることはないと考えられる
RDによる8時間の処理により、S-59の100倍濃度の減少が達成された。未反応のS-59は≦0.3μMに減少した。これらの結果より、血小板濃縮物に対する光化学的処理にRDを組み
込むことで、患者がS-59にさらされることを効果的に減少し得、こうして血小板輸血の安全性の向上を成し得る。
実施例 38
回分除去装置を用いた、新鮮凍結血漿からのpsoralenの除去Dowex吸着薬を含む回分RDsを用いた、血小板濃縮物からのpsoralen除去を、以前のいくつかの例で示した。本実施例では、Dowex42493(商品名OptiporeL43としても知られる)を含むRDsを用いた、新鮮凍結血漿(FFP)の実験について示す。本実験では、)S-59を好ましいレベルまで除くために必要な吸着薬の量、)大量な吸着剤の影響を )の凝血因子活性において決定、について評価する。
以下に、詳細に示されるように、本実験の基本的な方法は、血小板で行った実験と似ている。しかしながら、大変短い時間、例えば1時間、で処理する必要があるため、多量の吸着薬量(および吸着薬に対応するために、大きなふるいの小袋)が使用された。凝血因子は室温ですぐに分解するため、新鮮凍結血漿はすばやく処理されるのが好ましい。
A.S-59の除去速度と凝血因子活性の保持に対する吸着薬量の影響毒性試験の結果(示していない)に基づけば、光化学的および除去操作(RD)処理による、S-59の残量としての許容レベルは5μM以下で、1μM以下であることが望ましく、最も好ましいのは0.75μM、あるいはそれ以下とされている。加えて、現在のFDAによる制限では、室温での血漿の取り扱いは2時間より少なく、およそ1時間程度で≦0.75μMのレベルを達成し得ることが好ましいとされている。
これらを達成するために、以下の実験を行った。
250-325mLの7つの新鮮な血漿ユニットそれぞれを集め、250mL血漿液に分けた。それぞれの250mL液をPL2410プラスチック溶液(Baxter)に加え、さらにS-59溶液を最終濃度150μMになるように加えた。続いて、光化学的処理および光照射(3J/cm2長波長UVA(320-400nm))を行うために、容器をVltravioletIllumlnationSystem(Steritech,Inc,and Baxter Healthcare Corp.,Fenwal Division)の中に置いた。
その後、各容器の血漿/S-59溶液を、RDと5,10,15あるいは20gの乾燥DowexXUS 43493を30μmポリエステルメッシュの12cm×12cm小袋に入れたPL2410プラスチック容器に移した。
そして、容器を室温で振とう培養した。1時間および8時間の光照射前後で、それぞれの容器よりサンプルを取り出した。これらのサンプルを-80℃で次の解析のために保存した。
1時間培養した後の小袋から得たサンプルについて、S-59および光反応産物の除去を解
析した。未反応のS-59および、光反応産物DおよびE(上述したように、光照射を行う間に
形成される2つの初期光反応産物)に対する結果(n=7)をTableRに示した(ND=検出できない
;1時間反応)。
RDと共に8時間培養した後の、それぞれの小袋より得たサンプルについて、凝血因子活性を解析した。異なった量の吸着薬を含むRDsを用いた結果(n=7)をTableSに示した(8時
間培養)。
B. S-59の除去速度及び12.5gの吸収剤を含む佃における血液凝固因子活性の保持

9及び光化学反応による生成物の除去にどれだけ求められるか、および、与えられたバッ
グの大きさ、血漿の量、選択されたS-59の濃度で、制限時間1時間以内での血液凝固因子
活性の保持能力を決定した。ここでは、S-59の除去速度および12.5gの吸収剤を含むRDに
おける血液凝固因子活性の保持能を数値化するための実験について述べる。
実験は上述した方法で行った。サンプルは、未反応のS-59の解析を行うために照射の前後に容器からそれぞれ採取し、光化学反応による生成物及び血液凝固因子活性は-80℃で保
持されていた。
一時間培養後のサンプルから得られた未反応のS-59と光化学反応による生成物D及びEの結果(n=7)は表Tに示している。表Tが示唆するようにRDは望むレベルに達していた(約一
時間以内で未反応S-59≦.75mM)(ND=検出不能;一時間培養)。
RD存在下で2時間培養した後の血液凝固因子活性は表Uに示している。
結果から示唆されるように、プロトロンビン時間、部分的なトロンボプラスチン時間およびV因子に与える影響は、例えあるとしても少なかった。そのうえ、他の血液凝固因子に対するの活性の低下は許容できるものである。これらの結果
る。実験を行った条件下では、10g以上が望まれ、12.5gがより好ましい。
実施例 39
吸着作用に与えるソラレンの構造的特徴の影響これまでの実験のいくつかは、回分および流加装置による血小板濃縮液からのS-95の除去について論議した。この実施例では、ソラレンのどのような構造的特徴が、回分吸着の間のアンバーライト吸着剤からの除去に影響を与えているかについての決定に関して述べている。
つぎに示す3種類の構造の異なるソラレンをここでの実験に用いた:ソラレンA、4級アミンソラレン[4-(トリエチルアミン)メチル-4,5,8-トリメチルソラレン];ソラレンB、荷電していない臭素化ソラレン[5-ブロモ-8-メトキシソラレン];ソラレンC、正に荷電した臭素化ソラレン[5-ブロモ-8-(ジエチルアミノプロピルオキシ)-ソラレン]。これらソラレンの化学構造式はは図44に示している;図44ではBr-で描かれているが、一般的にはCl-が対イオンで示される。吸着作用に関する研究のために、これらのソラレンをアンバーライトのイオンおよび非イオン性吸着剤に結合させた。より明確に述べると、3種類の非イオン性吸着
用した。
これらの吸着剤の特徴は、前に表Aとして示した。
この実施例で、血小板濃縮液は、35%血漿/65%PASIIIの混合液300mL中に4.0×1011血小板を含んでいた。それぞれのソラレン(つまり、ソラレンA、BおよびC)保存液(15mL
)DMSO溶液として準備した。それから、300mMから10mMの濃度範囲のPCで段階希釈を行っ
た;つぎに行う計算で、最初の濃度をC0とする。その後、対照資料と試験資料はHPLC分析用に準備した。それぞれの希釈溶液を3mLずつを、0.1gの吸着剤を含む5mLポリエチレン試験管に加え、準備した;対照資料としては吸着能を欠く類似物で調製した。試験資料および対照資料をミキサー(Barnstead,ThermolyneModel400110)上で、22℃で6時間、回転
振とう培養した。
この培養の結果生じた、吸着したソラレンと、遊離のソラレンは完全な平衡化は、先に行ったS-59を用いた平衡か実験に基づくものであった。
吸着に関するデータは試験資料と対照資料とのHPLC解析から得られた。具体的には、PC試料体積200mlを培養後に取り除いた(吸着性の顆粒が試料と共に除去されることがない
ように特別な処理を施している)。各々のPC試料を、内部標準としてトリメチルソラレン(TMP)を含む希釈溶液(終濃度:35%エタノール、25mMKH2PO4、pH=3.5)5倍で希釈した。血小板内に含まれるソラレンが検定によって除外されないように、メタノール添加により血小板を溶解し、血漿を沈殿させた。この試料調製法により、実験に使用されたソラレンの派90%以上回復した。試料を遠心分離し、上清を0.2mmのフィルターで濾過した。そ
の後、C-18逆相カラム(YMC,ODS-AM型、4.6×250mm)で、溶液A(25mMKH2PO4、pH=3.5)65%、溶液B(メタノール)35%から、20分間で溶液Bが80%に達する濃度勾配をかけて使
用し、試料を分析した。
対照試料のHPLCの結果は、ソラレンA、B及びCの検定曲線を引くのに利用した(測定値
不記載)。検定曲線は各々のソラレンについて、HPLCの面積(y軸)と濃度(x軸)に関して曲線を引いた。
検定曲線の傾きは最小事情法により算出した(y切片を0とした)。傾きは、6時間のソ
ラレンを含むPCとAmberlite吸着剤の接触後の残存ソラレン濃度の算出に用いた(以下参
照)。
試験試料のHPLCの結果は、検定曲線に関連して、吸着剤とPCを共に培養した後の、残存(遊離及び妃吸着性の)ソラレン濃度、Cf(mmoles/L)を決定するために用いた。特に、HPLCの面積は、Cfを与える特定の吸着剤の検定曲線の傾きにより分割される。吸着剤がPCから除去したソラレンの量(mmoles)を算出した[V(C0-Cf)]。吸着等温曲線は、吸着容量、q(mmoles/g)とPC中のソラレンの最終濃度-(mM)の値をプロットすることにより求められた。線形性の等温線が得られた(q=Kcfで表記される(方程式1、すでに表記))。これまでに議論してきたように、吸着等温線の傾き、K(L/g)は吸着定数と呼ばれ、吸着データの線形回帰により決定される。方程式1は、目的終濃度、Cfにおけるソラレンに対する吸着
容量(q)の評価に用いられる。残存ソラレン濃度1mM時の、種々のAmberlite吸着剤の吸着
容量(mmoles/g)、(Cf)は表Vで報告している。
吸着容量を算出した結果として、特定の除去目的に到達(つまり、与えられた特定のソラレンの量を除去すること)するために要求される吸着物質の量の決定は可能である。その量は次に示す方程式から算出可能である:[M=V(C0-Cf)/q](方程式2、すでに表記)。方
程式2において、Mは吸着剤の質量(g)、Vは処理する試料の体積(L)を意味している。
PC中で、ウイルスが不活性化にいたる典型的な状況では、PCにソラレンを150mMになる
ように加える。しかしながら、光照射中に、ソラレンは光分解を生じる;光分解過程は約30-50mMというC0濃度の低下をもたらす。このように、ソラレン濃度をC0=50mMから目的のCfに減少するのに必要な吸着剤の量を決定できる。
表Wに、方程式2を用いて、1mMのCfいたるのに必要な吸着剤の量(g)を列挙した。表Wに
おける量は、表Vに挙げた、C0=50mM、V=0.3L(PCの典型的な治療時の投薬量)という吸着許容能(q)をから算出した。
表Wに示したデータから、(i)吸着剤自体の特性および、(ii)ソラレンの構造が、ソラレンの除去能力にどのような影響を与えているか、に関していくつかの結論
びXAD-16は十分なレベルでどのようなソラレンも除去できるように思われる。
は、疎水性の高いポリスチレン吸着剤ほど効果的ではない。同様に、イオン交換
ン吸着剤に匹敵するには及ばなかった。
本発明は、特定の機構に制限されるものではないが、ソラレン除去の初期反応機構は、おそらく、ソラレンの芳香環のスタッキングと吸着剤のポリスチレン側鎖も含んだ、疎水性相互作用であると思われる。このことは、疎水性ポリスチレン吸着剤の効果により、部分的に説明される。ソラレン特性の考察は、HPLCの保持時間は、疎水度のおおよその評価として利用できることを示している。各々のソラレンは同様な形式のHPLC分析評価によって解析されるので、疎水性の増加に従って分類される相対的保持時間を利用することが可能である。疎水性の増加によるHPLCの保持時間は次のようになる;ソラレンA-7.8分、ソ
ラレンC-12.0分そしてソラレンBは-20.0分であった。もし、疎水性がPCからのソラレン除去能力の主な決定要因だとしたら、ソラレンBが最も疎水性が高いので、最も容易に除去
されると思われる。しかしながら、疎水性は中間を示しているにも関わらず、ソラレンC
は最も容易にPCから除去された。このような結果を示した可能性の説明としては、ソラレンCはソラレンBほど強力に、PC中に含まれる細胞や血漿タンパク質(つまり、血清アルブミン)と相互作用しないことが挙げられる。強力な細胞や血漿タンパク質との相互作用は吸着作用と競合し、結果的に樹脂への吸着を阻害するのであろう。
加えて、ソラレンAのような非常に極性の高いソラレンは、疎水性の吸着剤に対する親
和性が減少しているので、除去はより困難と思われる。さらに、実験に
使用したすべてのソラレンに対して微弱な除去能を示した。この実施例の結果は、構造的には広い多様性を示すソラレンがPCから除去されることを実証している。
実施例 40
機械的有害物除去(apherisis)システムと連結したRDの使用以前に示唆したように、本発明により、apheresisシステムと連結したRDの使用が塾考された。この実験では最初にapheresisを介した単一ドナーの血小板や血漿の同一回収が記述されている。その後、RD処理過程の議論に続いて、血小板調製へのPASIIIおよびS-59の添加が述べられている。
方法論 この実験例はBaxterBiotech CS-3000TM Plus Blood Cell Separator with Acess ManagementSystem TM(BaxterHealthcare Corp.,Fenwal Division)を、Closed System ApheresisKit(BaxterHealthcare Corp.,Fenwal Division)と共に利用した。構成要素には、二つの空の1000ml血小板回収バッグ(PL3014Plastic,Baxter),PL 2410プラ
スチック容器−(Baxter)およびPASIII含有バッグ(PL 2411,Baxter)を含んだ。追加構成要素にTNX-6TM分離チャンバーを含んだapheresisシステム、PLT-30TM回収チャンバー、AccessoryWeightScale(すべてBaxter Healthcare Corp.,Fenwal Division)およびTerumo SCD312-SterileTubing Welder.を含んだ。
apheresisシステムの操作パラメータは以下のように示した。全血液の流速50-55ml/min、内部検出器オフセット設定が6、回収率校正ファクターは1.13、血漿回収体積155ml、および血小板回収率は3.7×1011血小板である。別の方法が記されていない場合は製造者の
指図によって装置は設定及び操作を行った。
校正後、AccessoryWeight Scaleは最初の血小板の保持容器の秤量に用いた。
この例で使われているように、"tare"という語は保持容器重量を決定し、保持容器と溶液のの総重量からその重さを差し引いて溶液重量の正確な測定を行うことを意味する。ローラークランプを閉じた。2番目の保持容器及びトランスファーパックはそれぞれ塩類液
とACDバッグの正面の分離フックの上に置かれた。2番目の血小板保持容器のローラークランプを閉じ、一方でトランスファーパックのそれは開けた。血漿トランスファーパックは最初の塩類液を回収するのに用いた。
塩類液で入り口と戻り口経路は洗浄し、ACD率をおおよそ10:1の抗凝固率を配当するよ
うに補正した。
血小板と血漿の回収 静脈穿刺に続いて、全血液はドナーから吸引し、入り口経路の多
重管を通じて分離容器の遠心へ送った。分離容器は全血液を、一方は血漿及び血小板(即ち血小板に富む血漿)を含み、他方は赤血球を含む、二つの区別しうる相に、分離容器で全血液は分割した。赤血球細胞はドナーに戻した。血小板に富む血漿は分離容器から遠心回収容器へ送られた。血小板に富む血漿はコレクション容器を通過するが、血小板は血漿が吸引されるにつれて濃縮された。回収容器内の濃縮された血小板は約30mlの残余血漿と混合した。もちろん、異なる操作パラメータや異なるaphereslsシステムによって血小板
と混合される残余血漿量が異なる結果が導かれうる。
PLT-30MCollection Chamber使用するとき次の血小板再懸濁および保持の手順の間血漿
の追加分が回収されなければならない。故に、400mlの血漿は血漿ポンプで処理されたあ
とでapheresisシステムはあふれ出さず、血漿の追加が選択され、システムは155mlの血漿を回収用にプログラムした。適切なクランプを開けた後、55gの血漿(補助の規模で評価
された)は、後の血小板の再懸濁ために最初の血小板保持容器に回収し、100mlを次に第
二の血小板保持容器に回収した。
血漿の回収に続き、theReinfuse Model of the Baxter Biotech CS-3000TM Plus Blood
Cell Separatorを初期化した。戻り口経路注射針をドナーの腕から外した。
分離及び回収の後、容器はそれぞれのクランプ束から外し、回収容器中で濃縮された血小板は凝集物が見えなくなるまで再懸濁した。これにより最初の血小板回収バッグから回収容器へ55gの血漿の添加が行われた。血小板保持容器および血漿移動パックの集約は遠
心画分の底部に置かれ、濃縮した血小板は最初の血小板回収バッグへ移した。最後に、この血小板保持集約物はapheresisキットと多岐管の下方12インチで3つの密封シールを作ることで分離され、後にPASIII溶液への滅菌接合を経由して連結されることに用いられる12インチの長さのチューブとなった。二つのシールが血小板保持容器集約物から離れるようそのチューブをシール間で切断した。
保持容器へ移動に続くPCへのPASIII溶液の移動PASIII溶液は滅菌ドッキング法を介してPCへ添加された。米国特許第4412835号to Spencer、本明細書中で参考として援用するが
、滅菌ドッキング装置を記述している。はじめに、血小板保持容器集約物から12インチの長さのチューブを滅菌接合器(SCD)の背面スロットに置いた。二つの血小板保持容器お
よび血漿移動パックはSCDの右に吊るし、ローラークランプが閉じていることを確かめた
。PASIII溶液のはいったPL2411Plastic container(Baxter)からの経路は、PL2411 Plas
tic container(Baxter)はSCDの左側になるように、SCDの正面のスロットに置いた。滅
菌溶接操作を行い(TerumoSCD 312 Sterile Tubing Welder)、流動連結は漏れを検査し
た。PC容器のためにローラークランプを開けた後、PASIII溶液はPC中に流れ、PC由来の残余空気は空のPASIII容器に戻した。最後に、連結チューブを熱封し、PASIII容器を捨てた。
次に、PC/PASIII溶液を含む血小板保持容器はをPL2411Plastic container(Baxter)に連結した。空のPL2411Plastic container(Baxter)を計量した後、容器は、血漿移動パック(PC/PASIII溶液を含む血小板保持容器から成る)へ滅菌連結した(上述の手法を用
いて)。滅菌溶接操作(TerumoSCD 312 Sterlle Tubing Welder)の完成に続いて、血漿
移動パックを捨てた。最初の血小板の容器内のPC/PASIII溶液は、最初の血小板容器に空
気を戻しながら、PL2411Plastic container(Baxter)移した。
PC/PASIII溶液をその後計量した。全体積(PL2411Plastic container(Baxter)の秤量した重量を除いて)は300±10mlとなるべきである。もし全体積(重量を測定することに
よる)が290ml以下なら、求まれる体積を得るために、二番目の血小板保持容器(同一の
血漿を集めるのに使われた)から一定量の血漿は添加し得る。
おおよそ35%血漿65%PASIII溶液最終血小板濃度となった。最終的に、PL2411Plastic container(Baxter)からの経路は容器からできるだけ離して完全密封し、PC/PASIII溶液
を22±2℃で平底撹拌器で保持した。
PC/PASIII溶液はS-59溶液に添加し、直ちに、次の照射のために空の容器に移した。は
じめに、上述した滅菌ドッキング/溶接手順は、PC/PASIII容器からの経路と、S-59(15ml;3mM)と共にプラスチック容器の経路の一つ(PL2411Plasticcontainer,Baxter)との間で流動的な接続を作ることを行った。滅菌溶接操作を行い、経路は漏れを検査した。次に、滅菌溶接方法はS-59容器から空のPL2410Plasticcontainer(Baxter)の短くなったチュ
ーブへ接続されていない経路を接続するのに用いた。再び、滅菌溶接操作を行い、経路の漏れを検査した。
適当なクランプの除去の後で、PC/PAS III溶液はS-59バッグを通って、空のPL2410プラスチック容器(Baxter)へと通過させられた。S-59容器と、PL2410プラスチック容器(Baxter)の間の管は、できるだけS-59容器に近いところで加熱密封シールされ、2つの空の容器は廃棄された。S-59/PC/PASIII溶液容器はそれから、平板型撹拌器上に置かれた(最低値5分間および最大値1時間)。
先に示したように、この例はPC/PAS III溶液のPL2410プラスチック容器(Baxter)への輸送を含んでいる。S-59容器を通過しての輸送で、このとき二つの溶液は混合される。しかしながら、もし、S-59溶液による混合にさきだち、PC/PASIII溶液がPL2410プラスチッ
ク容器(Baxter)にあるならば、照射のための分離容器への溶液の輸送は必要ない。むしろ、PC/PAS III溶液を含むPL2410プラスチック容器(Baxter)S-59溶液を伴った容器へ無菌的連結がなされ、二つの溶液は完全に混合され、後の照射のためにPL2410プラスチック容器(Baxter)に全量が集められる。
もし望むのなら、ここまでした溶液サンプルは評価されることもできる(例えば、HPLCによって照射前S-59濃縮液の解析)。サンプリング手法はS-59/PC/PASIII溶液容器に残
された長い管の部分に血小板サンプルを吸い上げるために、血小板産物側への管を除去(除去器/密閉シーラーmodel1301;Sebra)することが必要となる。それから後は、管は溶
液容器から最低12インチ離れた点で加熱密閉シールされると、サンプルが準備され、処理されることとなる。例えば、滅菌15mL遠心管の上で管の先端が切断されれば、溶液は遠心
管へ排出され、一部を5mL微小遠心管(Vacutainer,Becton-Dickinson)に置く。溶液のサンプルはそれからポリプロピレンの微小遠心管に移すことができ、HPLCでの解析に先立ち-20℃にて保管することができる。
光化学的処理S-59/PC/PAS III溶液の容器はその後、光化学処理のために、紫外線照射
システム(Steritech.Inc.およびBaxter HealthcareCorp.,Fenwal Division)に移された
。容器は温度(処理前と後)と処理時間を記録しながら、照射(3J/cm2で長波長UVA[320-400nm])された。照射された溶液はそれから暗所で平板撹拌器上に約22℃(22±2℃)にて、溶液がRDを収容している容器に加えられるまで保存された。
除去装置によるS-59の還元その使用に先立ち、RDを収容する容器は詳細なことが調べられた、それはRDの完全性、および出入口のフィルターの完全性である。FIG.37はこの例で用いられたRDを収容する容器の型を表している。これまでに示した無菌的結合/溶接の手
法が、処理されたS-59/PC/PASIII溶液の容器からの管、およびRDを収容する容器からの管との間で行われた。無菌的溶接操作が行われ、それから配管の漏れが検査された。処理されたS-59/PC/PASIII溶液はRDを収容する容器へと移され、残余空気はもはや空となったS-59/PC/PASIII溶液の容器へ押し戻された。RDを収容する容器が真空状態で封入されたの
であれば、たいてい残余空気は存在しない。二つのバッグをつなぐ管は熱密閉シールされ、空となったS-59/PC/PASIII溶液容器は廃棄された。新たにS-59/PC/PASIII溶液を含む
容器はそれから連続的に22℃で8時間撹拌された(平板型血小板撹拌器model#pf48;HelmerLab Co)。
8時間の撹拌期につづいて、RDを収容する容器からの管が、空のPL2410プラスチック容器(Baxter)からの管へと無菌的結合/溶接された。管の漏れが検査された後、RD処理さ
れたPCが保存容器へと移された。結合された管は、熱密閉シールされ、空となったRDを収容する容器は廃棄された。それから、最終的にPCを含む保存容器は平板撹拌機上に22℃にて保管された。最終処理溶液は受容器へのその後の注入のために保存可能である(ドナーから全成分を含む血液が抜き取られたときから5日間まで)。
実施例 41
血漿分離交換システムによる連結でのRDの利用 多くの点で類似しているが、この実施例は、先の例で与えられた血漿分離交換手法の変化を含んでいる。説明すると、この例のプロトコールは血漿集積のために2つの血小板保存バッグの内ひとつだけを利用した。一方、先の実施例では血小板集積バッグが二つとも使われた。加えて、先の実施例では血小板保存容器はPL2410プラスチック容器(Baxter)であったのに対し、この実施例のプロトコールでは光化学的処理に対しては適さないPL3014プラスチック容器(Baxter)が利用された。これらの相違およびドナーからの血液産物の集積に利用された手法や装備に関連する他の点、そして、いろいろな試薬をこれらの生産物に対して加える手法の詳細は以下に記される。
方法 この実施例の実験はClosed System Apheresis Kit(Baxter Healthcare Corp.,FenwalDivision)に連結したAccessManagement System(Baxter Healthcare Corp.,Fenwal
Division)とともにBaxter BlotechCS-3000TM PlusBlood Cell SepaRatorを利用した。構成備品は2つの空の1000mL血小板集積バッグ(PL3014プラスチック容器、Baxter)とひとつのPL2410プラスチック容器(Baxter)および、PASIIIを含むバッグ(PL-2411プラスチ
ック容器、Baxter)を含んでいた。加えて、血漿分離交換システムはTNX-6TMSeparation Chamber(BaxterHealthcare Corp.,Fenwal Division)、PLT-30TMCollection Chamber(BaxterHealthcare Corp.,Fenwal Division)、Accessory WeightScale(Baxter Healthcare Corp.)無菌結合装置(modelSCD 312;Terumo)、および管シーラー(model ♯1090;SebraEngineeringおよびReseach Associates)を含んでいた。これらの構成備品はAccessSystem Apheresis Kit(model4R2295;Baxter Healthcare Corp.,Fenwal Division)に連結
されて使われた。血漿分離交換システムの操作パラメーターは以下に示す:血液流速50-55mL/min;インターフェース検知器オフセット値6;収率較正係数1.13;血漿集積量155mL、および血小板収率3.7×1011血小板。装置の設置および操作は、もし他に記述のないと
きは、製造業者の指導に従った。
較正の後、AccessoryWeight Scaleは最初の血小板保管容器を風袋控除した。
この実施例での術語、「風袋控除」とは、保管容器の質量を決定し、溶液質量の正確な測定値を求めるために、その保管容器質量を保管容器および溶液の総質量から差し引くことを意味する。回転クランプはそれから閉じられた。二番目の血小板保管容器および輸送パックはそれぞれ生理食塩水バッグおよびACDバッグの前の分離ホックに置かれた。二番
目の血小板保管容器の回転クランプは開けられ、一方で、輸送パックのそれは閉じられた。二番目の血小板保管容器はこの手順の間、「過剰にあふたもの」のために使われ、入路と復路は生理食塩水につながれた。それから、ACDの比率は加えられる抗凝血試薬に対し
て10:1-11:1に調節された。
血小板と血漿の集積 静脈穿刺につづいて、全成分を含む血液がドナーから取り出され
、複合内腔管の入路を通して遠心分離の分離容器に送出された。分離容器は全成分を含む血液を、血小板を多く含んだ血漿と赤血球に分離し、後者はドナーへと返される。その後、血小板を多く含んだ血漿は分離容器から遠心集積容器へと送出された。血小板を多く含んだ血漿が集積容器を通過する間に、血小板が濃縮され、そのとき血漿が集積される。
血漿分離交換システムがすぐに血漿を集めたときに(すなわち、血漿ポンプを経て400mLの血漿が処理されたときに)、血漿選択が選択され、約200mLの血漿が入れられる。過剰バッグが閉じられた後、付属質量目盛につるされた一番目の血小板集積容器が開けられ、54gの血漿が後の血小板再懸濁液用に集められた。そのバッグのクランプはそれから閉じ
られた。その後即座に、輸送用パックへのクランプが開けられ、そのまま残っている伴生血漿が集められた。伴生血漿の集積につづいて、そのクランプは閉じられ、過剰集積バッグのクランプが再び開かれた。集積の完了に際に、全てのクランプが閉じられ、ドナーは血漿分離交換システムから解放される。
クランプ集合体から集積容器が取り除かれた後、それらが集積容器中に存在する残余血漿中に均一に懸濁するまで、濃縮された血小板は人の手で混合された。
次に、54gの血漿が含まれる一番目の血小板集積バッグのクランプが開けられ、血漿が
集積容器に排出された。血小板と血漿が良く混合された後、それらは一番目の血小板保管容器に移される。輸送パック中の集められた血漿は、血漿が総計105mLに達するまで加え
られた。あふれた集積バッグは加熱密閉シールされ、取り除かれ、そして廃棄された。集積区域へとつながる血漿の管のクランプが閉じられるのにつづいて、それぞれのバッグへの管は密閉シールされた(お互いのバッグを、無菌的結合させるのに充分な管が残されるように)。
PL3014プラスチック容器(Baxter)および、伴生血漿が輸送パックはお互いに付着されたままで、集積および分離区域はこれらのバッグ空取り除かれ廃棄された。最終的に、血漿の体積を決定するためにPCを含むバッグの中の質量がはかられた。
PAS III溶液およびS-59のPCへの輸送この実施例において、血漿を保存するため、およ
び、汚染をさける効果を促進するために、血小板は105mLの自己由来の血漿、および180mLのPAS III(調製品はACDも15mL含む)へ濃縮された。光化学的処理システムはひとつのPL2410プラスチック容器(Baxter)、180mLのPASIII溶液のバッグ、および、15mL(3mM)S-59溶液のバッグを含むものが使われた。空の血小板保管バッグの重さを量った後、SCDが使われて、180mLのPASIIIを含んでいる輸送パックは、PL3014プラスチック容器(Baxter)にある一人のドナーの血小板分離交換ユニットへ付着させられた。PASIII溶液はそれからPCに加えられた。それから、空のPASIIIバッグとPCの間が、この後にS-59へ無菌的結合するのに充分なだけのPL3014(Baxter)への管を残して、加熱密閉シールされた。空のPASIIIバッグは廃棄され、それから血小板は2時間以下の間、平板型血小板撹拌器(model♯pf48;HelmerLab Co)上で、充分分離するまで静置された。
S-59はバッグに結合しないことが好まれるので、S-59バッグ中の望まれるS-59の総量は血液産物溶液で混合できる。それゆえ、現在の発見の好まれる具体化として、非ソラレン結合性繊維がS-59バッグの構造で用いられる(そして、かつて使われていたバッグの中によく他のソラレンが含まれていた)。
それから、S-59バッグは無菌的連結装置(SCD)によって(すでに述べられた手法を用
いて)、PC/PASIII溶液を含むPL3014プラスチック容器(Baxter)に無菌的に連結された
。S-59はバッグに結合しないことが好まれるので、S-59バッグ中の望まれるS-59の総量は血液産物溶液で混合できる。それゆえ、現在の発見の好まれる具体化として、非ソラレン結合性繊維がS-59バッグの構造で用いられる(そして、バッグの中によく他のソラレンが含まれていた)。無菌的連結手法のために、SCDが用いられ、PL2410プラスチック容器(Baxter)の短い方の管を(もし望むなら、長い方の管は後で、サンプリングのために用い
ることができる)
、S-59バッグの自由な管に付着させられた。それから、PC/PASIII溶液を含むPL3014プ
ラスチック容器(Baxter)は、S-59バッグを通って、PL2410プラスチック容器(Baxter)へと移された。この輸送は、PL3014プラスチック容器は光照射に適さないという理由で必要である。S-59/PC/PASIIIを含むようになったS-59バッグと、PL2410プラスチック容器(Baxter)の間の管は、その後、できるだけS-59バッグに近いところで加熱密封シールされた。一方で、空の保管バッグおよびS-59バッグは廃棄された。S-59/PC/PASIIIバッグはそれから、平板型撹拌器上に置かれた(最低値5分間、最大値1時間)。
もし望むのなら、ここまでした溶液サンプルは解析のために取り分けることもできる(例えば、HPLCによって照射前S-59濃縮液の解析)。サンプリング手法は、S-59/PC/PASIII溶液容器に残された長い管の部分に、血小板サンプルを吸い上げるために、血小板産物
側へ管を除去(除去器/密閉シーラーmodel1301;Sebra)することが必要となる。それから先は、管は溶液容器から最低12インチ離れた点で加熱密閉シールされると、サンプルが準備され、処理されることとなる。例えば、滅菌15mL遠心管の上で管の先端が切断されれば、溶液は遠心管へ排出され、一部を5mL微小遠心管(Vacutainer,Becton-Dickinson)に置く。溶液のサンプルはそれからポリプロピレンの微小遠心管に移すことができ、HPLCでの解析に先立ち-20℃にて保管することができる。
S-59/PC/PASIII溶液容器は紫外線照射システム(Steritech,IncおよびBaxter Healthcare Corp.,FenwalDivision)へ移された。容器は照射され(3J/cm2)
、照射された溶液はそれから暗所の20-24℃にて、平板型撹拌器上に置かれた。
ここで、自己由来血漿はinvitroで血小板機能について検査される。このため、前もっ
て集められた自己由来伴生血漿は遠心分離によって分けられた。特に、SCDは血漿含有輸
送パックの管を、空のl50mL輸送パック容器に付着させるのに使われた。新しい輸送パッ
ク中の自己由来血漿は室温にて10分間、3000g(3800rpm)で遠心分離された(model♯RC-3b HA 6000ローターにて;SorvallINstrumenrs)。遠心分離された血漿は血漿抽出装置
に移され、約半分の血小板に乏しい血漿が、新しい輸送パックに移された。管は加熱密閉シールされ新しい輸送パックはもとの血漿輸送パックから取り外された。最終的に、血漿
輸送セット(4C2240,BaxterHealthcare Corp.,Fenwal Division)の突起末端(すなわち、ひとつの管の末端は他の構成要素の受容口へ挿入できるように適合していた。例えば、血液保管容器は管と構成要素の間で流動的な結合を形成するために)は血漿輸送バッグの入口に差し込まれた。血小板が乏しい血漿の最小20mLが滅菌遠心管へ送り込まれ、蓋をされ、血小板機能検査の準備のため約4℃で保管された。
RDによるS-59の還元すでに示したように、RDを収容する容器は好まれるように具体化された、真空密閉シールされた金属箔で覆われて保管されている。その使用に先立ち、RDを収容する容器はその覆いを取り除かれ、細かいことまで調べられる、つまり、RDの完全性、入口のフィルターの完全性である。加えて、RDのなかのビーズを手で扱うことのないように、または壊すことはしないように注意しなければならない。
FIG.37はこの例で用いられたバッチ式除去装置(RD)を収容する容器の型を表している。
すでに述べられた、無菌的溶接手法は処理されたS-59/PC/PAS III溶液容器からの管とRDを収容する容器のひとつの入口、出口の管の間でなされた。溶接に先立ち、RDを収容す
る容器の入口、出口の管は2本の指の間で回転させられ、SCDに置かれる前に、過大な崩
壊がないことを確認した。無菌的溶接作業がなされ、管の漏れがないか確かめられると、管を開くために、二つの容器の間の結合が二本の指の間で回転させられた。それから、処理されたS-59/PC/PASIII溶液はRDを収容する容器へと移され、余った溶液はその容器に手で送り込まれた。二つのバッグを結合している管は加熱密閉シールされた(最終血小板保管容器へ移せるようにRDを収容する容器へ結合している管を充分に残すように)。そして、空のS-59/PC/PASIII溶液容器は廃棄された。S-59/PC/PASIII溶液を含む容器はそれか
ら連続的に、22℃で8時間撹拌された(平板型血小板撹拌器model#pf48;Helmer Lab Co)。8時間の撹拌につづいて、RDを収容する容器からの一本の管が、空のPL2410プラスチック容器(Baxter)からの管へと無菌的結合/溶接された。
管の漏れが検査された後、RD処理されたPCが保存容器へと移され、余った溶液は保管容器に手で送り込まれた。結合された管は、熱密閉シールされ、空となったRDを収容する容器は廃棄された。それから、最終的にPCを含む保存容器は平板撹拌機上に22℃にて保管された。最終処理溶液は容器へのその後の注入のために保存可能である(ドナーから全成分を含む血液が抜き取られたときから4日間まで、および5日間ならば使用できる)。もし望むのなら、血小板サンプルはこれまでに記したサンプリング手法を利用して、保管容器にある管の位置まで引き上げることができる。
実施例 42
血漿分離交換システムでの血小板集積の間のPAS IIIの添加 前に示したとおり、照射に適した準備を行うための血漿分離交換システムにつづいて、PAS III(または他の適した)合成培地は集められた血小板に加えることができる。しかしながら、PASIIIを集められた血小板に加えるために無菌的結合手法を利用する前に、血小板が集められるまではそのような手法は待つことが必要である。この実施例は代替えの具体化を述べているが、その中で、血小板分離交換の間の血小板集積過程においてPASIIIが加えられる。よって、最終的に、集められた血小板はすでに適当量のPASIIIを含んでいる。論じられ
るはずの違いを除けば、実施例41にある全ての装置および手法はここに於いて正しく適用できる。この実施例の過程は概要Eに描写されたように3つのバッグの変化を利用する。一番目のバッグは180mLのPASIIIを含む。二番目のバッグは総量を決定する前の自己由来血漿を集めるのに使われる。三番目のバッグはその中で全ての混合物が組み合わさった血小板集積バッグである。
血漿分離交換システムは、血小板を再懸濁するのに用いられる血漿を、予め決められた容量集めるようにプログラムされている。しかしながら必要量は残余血漿を考慮に入れなければならない。これは遠心分離につづく集積容器中あるいはシステム中の管の中にある血小板に関係している血漿である。例えば、集めた血小板を最終的に105mLの血漿に懸濁しようとするのならば、集積容器中の血小板に関連する約30mLの残余血漿、および、システム中の管にある約18-20mLの残余血漿が差し引かれなければならない。それゆえ、血漿分離交換システムは後で血小板を再懸濁するためにドナーから伴生的に約55-57mLの血漿
を集めるようにプログラムされるべきだ。
血漿の集積につづいて、遠心分離の集積区域内で濃縮された血小板(約4.0×1011)は血漿105mL(総量)に再懸濁され血小板保管容器に移される。その混合物が移される間に、望まれるPASIIIに対する血漿の最終濃度を与えるために、必要量のPASIIIがPAS III容器から加えられる。最終的に集められた血小板バッグは約300mLを含み、その組成は以下の通りである(おおよその総量が示された)。35%自己由来血漿、60%、5%ACD、4.0×1011血小板。
その後で、PC/PASIII溶液は実施例中に描かれた手法を使って、加工されるであろう。簡単に、最終的なPC/PAS III溶液はS-59と組み合わされ、撹拌され、そして照射される。照射された血小板標本はそれから約8時間RDを収容する容器へと移され、S-59および光産物を取り除かれる。最終的に、処理された血小板標本は血小板保管バッグへ移され、そこから、受容器へと注入されることができる。
当該分野のひとつの技術に対して、その修飾および同じことが分かるとき、発明とは操作の正確な詳細または正確な化合物、組成、方法または見せられた手法および描かれた手法に限定されたものでないということが明らかとなった。

Claims (1)

  1. 明細書に記載の発明。
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