JP2009131399A - フィルタ装置およびそれを備える洗濯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗濯機用のフィルタ装置において、簡単な構成で、操作蓋が不適切な操作状態であることを報知できるものが望まれていた。
【解決手段】フィルタ装置は、操作リブ104を有する操作蓋85と、窓100を開閉するためのカバー101と、カバー101の開閉に連動して回動する可動体103とを備えている。操作蓋85が適切に操作されていない状態では、操作リブ104が水平方向になっていない。このため、カバー101を閉じようとすると、カバー101の閉じ動作に連動して可動体103が回動するが、その時に可動体103は操作リブ104とぶつかり、所定の角度位置まで回動することができない。そして可動体103が回動できなければ、カバー101を閉じることができないので、ユーザは、操作蓋85が適切に操作されていないことを知る。
【選択図】図16

Description

この発明は、洗濯機および洗濯機に適用可能なフィルタ装置に関する。
洗濯機には、一般に、洗濯に使用した水を排水する際に、水の中の異物を捕獲するためのフィルタ装置が設けられている。
特許文献1には、洗濯機のためのフィルタ装置の先行技術が開示されている。特許文献1に開示されたフィルタ装置は、キャップの装着状態が適切でない場合に、キャップ装着用開口部を開閉する蓋体が、キャップに当接して、前方開口部を閉鎖できない構成になっている。そのために、蓋体の裏面に、凸部またはフックが備えられている。
特許第3686980号公報
特許文献1に開示されたフィルタ装置は、蓋体の裏面に突部またはフックが設けられており、この突部またはフックは蓋体と一体的に、たとえば樹脂成形により形成されている。このため、裏面に突部またはフックが備えられた蓋体の表面には、成形時に樹脂が突部またはフック側へ流れることに起因して「ひけ」が生じやすい。ひけを生じた蓋体は、商品としての見栄えが悪くなるので、使用することができず、蓋体製造の歩留りが悪いという課題がある。
この発明は、このような背景のもとになされたもので、洗濯機用のフィルタ装置であって、フィルタの装着操作が不良の場合に、それをユーザに確実に報知することができる構成を有するフィルタ装置を提供することを主たる目的とする。
この発明は、また、少数の部品を追加した簡単な構成によって、操作蓋の操作不良を報知する構成を有するフィルタ装置を提供することを他の目的とする。
この発明は、さらに、操作蓋の操作不良を報知する構成のフィルタ装置が採用された洗濯機を提供することを他の目的とする。
請求項1記載の発明は、流体が通過する際に、流体中の異物を捕獲するための濾過部材と、流体が流入する流入口、流体が流出する流出口および前記濾過部材を収容してセットし、また取り外すための取付口を有するケースと、前記ケースの取付口前方を覆う開閉可能なカバーと、前記濾過部材に備えられ、前記取付口から濾過部材をケース内に収容してセットするとき、取付口と濾過部材との間を液密的にシールするために回転操作される操作蓋と、前記カバーと取付口との間に配置され、前記操作蓋が適切な操作状態では前記カバーを閉じる妨げにならず、不適切な操作状態では前記カバーの閉鎖を阻害するための可動体と、を含むことを特徴とするフィルタ装置である。
請求項2記載の発明は、前記可動体は、前記カバーの開閉に連動して動くことを特徴とする、請求項1記載のフィルタ装置である。
請求項3記載の発明は、前記可動体は、前記操作蓋が適切な操作状態では、カバーが閉鎖されることによって、前記操作蓋の回動を規制する位置に変位することを特徴とする、請求項1または2記載のフィルタ装置である。
請求項4記載の発明は、前記可動体は支軸を有し、その支軸を中心に回動でき、前記操作蓋が適切な操作状態では、前記カバーが閉じられることに伴い、カバーに押されて所定位置まで回動することを特徴とする、請求項1または2記載のフィルタ装置である。
請求項5記載の発明は、前記可動体は、所定位置に回動した状態において、その重心が前記支軸の前方にあり、前記カバーが開けられると、可動体は自重で前記操作蓋から離れる方向に回動することを特徴とする、請求項4記載のフィルタ装置である。
請求項6記載の発明は、前記可動体には、前記離れる方向に回動する場合の回動を予め定める位置で規制するためのストッパが備えられていることを特徴とする、請求項5記載のフィルタ装置である。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載のフィルタ装置を、洗濯に使用した水を濾過するために備えていることを特徴とする、洗濯機である。
請求項1記載の発明によれば、操作蓋が適切な操作状態ではカバーを閉じる妨げにならず、不適切な操作状態ではカバーの閉鎖を阻害するための可動体が備えられている。よって、この可動体の存在により、操作蓋が適切に操作されておらず、ケースの取付口から水漏れが生じるおそれがある場合には、カバーを閉鎖できなくして、操作蓋の操作が不適切であることをユーザに報知することができる。
請求項2記載の発明によれば、可動体はカバーの開閉に連動して動くので、ケースの取付口から濾過部材を挿入し、操作蓋を操作した後に、可動体を単独で回動させる必要はなく、可動体を設けたことによって操作が煩雑になることはない。つまり、従来通り、カバーを開閉させるだけで、可動体も動くので、操作性の低下はない。
請求項3記載の発明によれば、操作蓋が適切に操作されているときは、カバーが閉鎖されたときに、可動体によって操作蓋の回動が規制される。よって、仮に振動等の影響を受けて操作蓋が弛むように回動しようとしても、操作蓋の回動は可動体により規制されるので、操作蓋は適切な装着状態で維持される。
請求項4記載の発明によれば、可動体はカバーと同様に、支軸を中心に回動する構成であるから、カバーと連動してスムーズに回動する。
請求項5記載の発明によれば、カバーが開けられると、可動体は自重で確実に操作蓋前方側へ回動し、可動体が操作蓋の操作の邪魔になることはない。
請求項6記載の発明によれば、可動体の回動範囲が規制されるため、可動体の回動をカバーの開閉により良好に連動させることができる。
請求項7記載の発明によれば、濾過部材の装着操作の不良をユーザに確実に報知することができ、フィルタからの水漏れを未然に防ぐことのできる洗濯機を提供することができる。
以下には、図面を参照して、この発明の一実施形態として、いわゆる斜めドラム式洗濯乾燥機の構成について具体的に説明をする。
<洗濯乾燥機の構成および動作の概要>
図1は、この発明の一実施形態に係る洗濯乾燥機1の縦断面右側面図である。洗濯乾燥機1は、筐体(ハウジング)2内に斜めに配置された洗濯水槽3を備えている。洗濯水槽3には、洗濯時に水を溜めるための外槽4と、外槽4内に回転自在に収容されたドラム5とが含まれている。ドラム5は、外槽4の後方に備えられたDDモータ6によって回転軸7を中心に回転される。回転軸7は、前方に向かって斜め上方へ延びており、いわゆる斜めドラム構造をしている。ドラム5の出入口8および外槽4の出入口9は、筐体2に取り付けられた円形のドア10によって開閉される。ドア10が開けられ、出入口8、9を通ってドラム5内への衣類(洗濯物)の出し入れがされる。
この洗濯乾燥機1の特徴の1つは、洗濯水槽3の下方に既使用水(リサイクル水)を貯留するためのタンク11が備えられていることである。このタンク11は、約8.5リットルの内容積を有し、後述するように、すすぎに使用された水が溜められ、その水が乾燥工程において熱交換用水および循環風路内を流れるリント等の洗浄水として活用される。 筐体2内の下方前方部には、主制御基板を含む電装部品12が設けられ、また、上方前方部には表示および操作用の電装部品13が備えられている。下方の電装部品12には、後述する基板温度センサ123が含まれている。
筐体2内の上方には、さらに、後述する乾燥工程において駆動されるブロア21およびブロア21により洗濯水槽3内へ循環される空気を加熱するための乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125が配置されている。
図2は、この発明の一実施形態に係る洗濯乾燥機1を斜め前方から見た斜視図であり、筐体2が取り外された内部構造が示されている。また、図3は、洗濯乾燥機1を斜め後方から見た斜視図であり、筐体2が取り外された内部構造が示されている。
図2および図3において、3は洗濯水槽であり、洗濯水槽3には外槽4およびドラム5が含まれている。洗濯水槽3はコイルばねおよびダンパーを含む弾性支持部材14で支持されている。そして洗濯水槽3の下方にタンク11が配置されている。タンク11の前方右側にはフィルタユニット15が配置されており、フィルタユニット15は、所定のホースやパイプにより洗濯水槽3およびタンク11と接続されている。
洗濯水槽3の上部には水栓16、水栓16から入った水を水路へ供給するのを制御するための給水バルブ17、注水口ユニット18、浄化用空気を生成するためにオゾンを発生するオゾン発生器19、乾燥工程で乾燥風路20内を空気を循環させるためのブロア21、ブロア21により乾燥風路20を循環される空気中に含まれるリント等の異物を捕獲するための乾燥用フィルタユニット22が備えられている。
洗濯工程では、給水バルブ17が制御されて、水栓16から供給される水道水が洗濯水槽3内に溜められる。その際、水が注水口ユニット18内の洗剤容器29を通過して洗濯水槽3に至るようにすれば、洗剤が解けた水を洗濯水槽3に溜めることができる。洗濯工程では、DDモータ6によりドラム5が回転される。また、循環ポンプ25によって洗濯水槽3内の水がフィルタユニット15を経由して汲み出され、汲み出された水は循環水路(第2循環水路57)を通って外槽4の後面上方へ導かれ、その後、上から下へと落下するように流されて、洗濯水槽3の後面下方から洗濯水槽内へ戻るように循環される。循環水路の途中には気液混合器27が介在されていて、気液混合器27において、上から下へ流れる水にオゾン発生器19で発生するオゾンが混入される。水にオゾンが混入されると、オゾンの強力な酸化、殺菌作用により水が浄化される。すなわち、洗濯水槽3内の水は、洗濯工程において循環され、循環水中にオゾンが混入されることによって浄化されつつ、洗濯に利用される。なお、図3に示すように、気液混合器27の近傍には、外槽4の後面から後方へ突出する突起82が設けられており、外槽4が揺れて筐体とぶつかった場合等に、外槽4の後面に取り付けられた気液混合器27を保護するようにされている。
乾燥工程では、洗濯水槽3内の後面下方から空気が吸い出されて乾燥風路20を通って上方へ導かれ、乾燥用フィルタユニット22で異物が濾過されて洗濯水槽3の上部前面側から洗濯水槽3内へ流入するように循環される。乾燥風路20内を空気が循環する際に、高温多湿の空気は水と熱交換されることによって冷却除湿される。そのため、乾燥風路20内には水が供給される。すなわち、タンク11内の水が乾燥用ポンプ23により汲み出され、たとえばホースにより構成された風路水供給路24を介して乾燥風路20の所定位置(第1位置)へ供給される構成が備えられている。また、図示が省略されているが、給水バルブ17により水栓16から供給される水道水を、必要に応じて乾燥風路20へ供給する水路も備えられている。
また、図3に示すように、乾燥風路20の下端には、乾燥風路20内を落下してくる除湿水(熱交換により循環空気を除湿した後の水)の温度を検出するための除湿水温度センサ122が備えられている。さらに、乾燥風路20の上方には、熱交換された後の循環空気の温度を検出するためのドラム出口温度センサ121が備えられている。これら除湿水温度センサ122およびドラム出口温度センサ121の役割等については、後に詳述する。
以上が洗濯乾燥機1の構成および動作の概要である。次に、図4を参照して、洗濯乾燥機1の水路および風路を中心とする全体構成についてより詳細に説明をする。
<洗濯乾燥機の水路および風路の構成>
図4は、洗濯乾燥機1の水路および風路を中心とする構成を図解的に示す図である。
水栓16は給水バルブ17の流入口に接続されている。給水バルブ17には4つの出口があり、いずれの出口から水を出すかを切り換えることができる。給水バルブ17の第1出口28は注水口ユニット18に接続されており、注水口ユニット18内に設けられた洗剤容器29を水が通過し、洗剤が解けた水が給水路30を通って洗濯水槽3内に溜まるようにされている。給水バルブ17の第2出口31も注水口ユニット18に接続されているが、第2出口から供給される水は、洗剤容器20を通らず、給水路32を通って洗濯水槽3へ供給されるようになっている。さらに、第2出口31から注水口ユニット18に流入した水の一部は呼び水水路33を通って風呂水ポンプ34へ呼び水として与えられる。風呂水ポンプ34が駆動されると、浴槽35の残り湯が汲み上げられて水路37から注水口ユニット18へ流入し、給水路30または給水路32を通って洗濯水槽3へ与えられる。
給水バルブ17の第3出口38は水路39によって乾燥風路20の所定位置に接続されている。また、給水バルブ17の第4出口40は水路41によって乾燥風路20の所定位置に接続されている。第3出口38は相対的に小径の出口であり、第4出口40は相対的に大径の出口である。このため、第3出口38が開かれると、相対的に少量の水が水路30を経由して乾燥風路20に供給される。この水は、乾燥風路20内で高温多湿の循環空気と接触され熱交換に寄与する。第4出口40が開かれると、水路41を介して乾燥風路20に相対的に多量の水が供給される。この水は、乾燥風路20内を上昇してくる循環空気に含まれるリントその他の異物や、乾燥風路20の内壁に付着したリントその他の異物を洗い流すのに寄与する。
洗濯工程(洗い工程およびすすぎ工程)において、洗濯水槽3に水が溜められる。洗濯水槽3の底面最下部(より具体的には外槽4の底面最下部)には排水口42が形成されている。排水口42には水路43を介して第1排水バルブ44の流入口が接続されており、第1排水バルブ44の流出口は水路45を介してフィルタユニット15の流入口151と接続されている。第1排水バルブ44が閉じられることにより、洗濯水槽3(外槽4)内に水を溜めることができる。洗濯水槽3内の水位は、水路43から分岐し、上方へ延びたエアーホース46内の圧力変化に基づき、水位センサ47により検知される。
フィルタユニット15は、ケース150を有しており、ケース150内に異物を捕獲するためのフィルタ本体83が備えられている。ケース150には、上述した流入口151に加え、排水口152、第1流出口153および第2流出口154が形成されている。排水口152には第2排水バルブ48の流入口が接続されており、第2排水バルブ48の流出口は水路49を介して外部排水ホース50および排水トラップ51と接続されている。よって、第1排水バルブ44および第2排水バルブ48が開かれると、洗濯水槽3内の水は、排水口42、水路43、第1排水バルブ44、水路45、フィルタユニット15、排水口152、第2排水バルブ48、水路49、外部排水ホース50を通って排水トラップ51へと排出される。水路49には溢水用水路52の一端(下端)が合流している。溢水用水路52の他端(上端)は外槽4に設けられた溢水口53に連通している。よって、洗濯水槽3に水が溜まり過ぎ、その水位が所定水位以上になった場合は、溢水口53から水が溢れ、第2排水バルブ48の開閉の如何に関わらず、その水は溢水用水路52から水路49および外部排水ホース50を通って排水トラップ51へと排出される。
なお、溢水用水路52の上下方向途中部と、フィルタユニット15の流入口151との間には気圧調整用のホース54が接続されている。このホース54を設けたことにより、洗濯水槽3内の気圧とフィルタユニット15の流入口151側の気圧とが等しくなり、フィルタユニット15内において水が逆流する等の不具合が防止されている。
フィルタユニット15の第1流出口153には第1循環水路55の一端が接続され、第1循環水路55の他端は循環ポンプ25の吸い込み口に接続されている。循環ポンプ25の吐出口には第2循環水路57の一端が接続されている。第2循環水路57の他端側は、洗濯水槽3内に溜められる水の通常の水位よりも高い位置まで上方へ延びている。そして、その先には、上から下向きにUターンしたUターン部26が接続されている。そしてUターン部26には気液混合器27としてのベンチュリー管58の上端が接続されている。ベンチュリー管58の下端には第3循環水路59の一端(上端)が接続され、第3循環水路59の他端(下端)は洗濯水槽3(外槽4)の背面下方に接続されている。
上述の構成を有しているため、洗い工程および/またはすすぎ工程において、洗濯水槽3に一定量の水が溜められ、第1排水バルブ44が開けられ、第2排水バルブ48が閉じられた状態で、循環ポンプ25が駆動されることにより、洗濯水槽3内に溜められた水は、排水口42→水路43→第1排水バルブ44→水路45→流入口151→ケース150→第1流出口153→第1循環水路55→循環ポンプ25→第2循環水路57→Uターン部26→ベンチュリー管58→第3循環水路59→洗濯水槽3へと循環される。
ここで、ベンチュリー管58には空気流入口60が備えられていて、空気流入口60にはエアーチューブ61を介してオゾン発生器19が接続されている。ベンチュリー管58に水が流れるときに、オゾン発生器19が作動されると、オゾン発生器19で生成されるオゾンを含む浄化用空気は、エアーチューブ61を介して空気流入口60からベンチュリー管58内へ流入される。流入原理は、ベンチュリー管58内を流れる水により生じる圧力差(負圧)のためである。循環される水にオゾンが混入されると、オゾンの強い酸化力および殺菌力によって循環水が浄化され、浄化された水を用いて洗濯水槽3内での洗濯を行うことができる。
フィルタユニット15の第2流出口154には貯水用水路62の一端(上端)が接続されており、貯水用水路62の他端(下端)は貯水バルブ63の流入口に接続されている。貯水バルブ63の流出口はタンク11に接続されている。たとえばすすぎ工程終了後、第1排水バルブ44が開かれ、第2排水バルブ48が閉じられ、循環ポンプ25が停止した状態で、貯水バルブ63が開かれると、洗濯水槽3内に溜まっているすすぎに使用された水は、重力(自然落下)により排水口42→水路43→第1排水バルブ44→水路45→流入口151→ケース150→第2流出口154→貯水用水路62→貯水バルブ63→タンク11へと流れる。これにより、タンク11内にすすぎで使用した既使用水を、リサイクル水として貯留することができる。
タンク11の上方には溢水口64が備えられており、溢水口64には水路65の一端が接続され、水路65の他端は溢水用水路52の途中に合流されている。よって、タンク11内に所定量以上に水が溜まろうとする場合には、その水は溢水口64→水路65→溢水用水路52→水路49→外部排水ホース50→排水トラップ51へと流れて、排出される。
この洗濯乾燥機1では、タンク1に溜められた既使用水が、リサイクル水として、乾燥工程において再利用される。
洗濯乾燥機1には、乾燥機能を行うために、乾燥風路20が備えられている。乾燥風路20は、洗濯水槽3(外槽4)の外側に配置され、外槽4の背面下方部から洗濯水槽3内の空気を吸い出し、その空気を外槽4の前方側上方部から洗濯水槽3内へ流入させるように空気を循環させるための風路である。乾燥風路20には、接続パイプ66、フィルタブロアユニット70(ブロア21および乾燥用フィルタユニット22が含まれる)および接続パイプ67が含まれている。フィルタブロアユニット70から接続パイプ67へつながる風路内には、図1で説明したように、乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125(図示せず)が備えられており、循環される空気が加熱される。乾燥ヒータは、たとえば半導体ヒータを用いることができる。
乾燥風路20内では、洗濯水槽3から吸い出された空気が除湿される。また、乾燥風路20内を循環する空気に含まれるリントなどの異物および乾燥風路20の内壁に付着した異物が洗い流される。そのために、タンク11に溜められたリサイクル水が乾燥風路20内を通るように循環される。
タンク11には乾燥用ポンプ23の吸い込み口が接続されている。乾燥用ポンプ23の吐出口には風路水供給路24の一端が接続され、風路水供給路24の他端は乾燥風路20の第1位置に接続されている。乾燥工程において、乾燥用ポンプ23が駆動されると、風路水供給路24を介して乾燥風路20の第1位置から乾燥風路20内へ水が供給される。供給される水は、上述したように、乾燥風路20内を下方から上方へと循環する空気と熱交換するとともに、空気中のリントなどの異物を洗い流し、かつ、乾燥風路20内の内壁に付着しようとする異物も洗い流す。そして、乾燥風路20内を下方へ流れ落ちた水は、リントなどの異物を伴って外槽4の下方から排水口42を通り、水路43→第1排水バルブ44→水路45→フィルタユニット15へと流れる。そしてフィルタユニット15において、リント等の異物は捕獲されて除去され、異物が除去された後の水は第2流出口154から貯水用水路62および貯水バルブ63を通ってタンク11内へ戻る。
なお、乾燥風路20内を流れ落ちた水が外槽4へ流入せず、たとえば乾燥風路20内の第2位置としてのたとえば下端から排出され、タンク11内へと戻る構成としてもよい。 乾燥工程では、乾燥風路20内で行う熱交換および乾燥風路20の内壁に付着するリント等の異物の洗浄のために多量の水が必要になる。この洗濯乾燥機1によれば、熱交換および異物の洗浄に必要な水は、タンク11に溜めた既使用水をリサイクルする構成としているため、極めて大幅な節水を実現できる。また、タンク11の水を循環させる構成であるから、タンク11の容量を小さくでき、タンク11を設けても、洗濯乾燥機の外観は大きくならない構成とすることができる。
さらに、フィルタブロアユニット70には、エアーチューブ71を介してオゾン発生器19が接続されている。このため、乾燥工程において、オゾン発生器19が作動されると、オゾン発生器19が発生するオゾンを含む浄化用空気は、フィルタブロアユニット70内へ吸い込まれ、洗濯水槽3へ循環される空気にオゾンを含む浄化用空気を混入することができる。その結果、乾燥する衣類の消臭や殺菌を行うことができる。
<循環水路の構造>
図5は、洗濯乾燥機1の背面図で、第1循環水路55、循環ポンプ25、第2循環水路57、Uターン部26、気液混合器27(ベンチュリー管58)および第3循環水路59を含む循環水路構造を説明するための図で、説明に必要な要素のみが示されている。
フィルタユニット15(図4参照)で濾過された後の水は、循環ポンプ25が駆動されることにより、第1循環水路55を通して吸い込まれて第2循環水路57へと吐出される。第2循環水路57は、下方から上方へ延び、外槽4内に溜められる水の通常の水位(1点鎖線72で示す)よりも上方まで水を導く。その水はUターン部26によって上向きから下向きに反転され、気液混合器27に流入する。よって、気液混合器27では水は上から下へと流れる。気液混合器27も、外槽4内に溜められる水の通常の水位72よりも上方に配置されている。このため、循環ポンプ25により第2循環水路57へ吐出される水は水位72よりも上部において流れ方向が反転し、水位72よりも上方において気液混合器27を上から下へと落下するように流れるため、勢い良く気液混合器27内を流れ落ちる。そして第3循環水路59を通り、外槽4の背面下方から外槽内へと流入する。
このように、外槽4内の水位72よりも上方へ水を導くための第2循環水路57と、上方へ導かれた水を反転させるUターン部26とを含む構成としたので、気液混合器27を、外槽4内の水の水位72よりも上方に配置することができ、しかも、気液混合器27を上下方向に延びるように配置することができる。これによって、気液混合器27内を流れる水は、循環ポンプ25による圧送力に加えて、水位72による水圧が流れの妨げとはならず、重力の作用で上から下へ勢い良く流れ落ちる。その結果、後述するように、気液混合器27において、流路内に負圧を生じさせ、オゾンを含む浄化空気を効率良く水の中に取り込むことができる。
さらに、気液混合器27を流れ落ちた水は第3循環水路59によって下方まで導かれて外槽4の背面下方から外槽4内へと循環される。この循環される水はオゾンを含む浄化用空気の細かな気泡が混ざった水であり、その水が外槽4の下方から洗濯水槽内3へ戻されることにより、水に含まれる浄化用空気の細かな気泡は洗濯水槽3内で下から上へと移動し、洗濯水槽3内において、衣類に対し、殺菌、消臭等の浄化を効率良く行うことができる。
また、第3循環水路59は、外槽4の下方まで延びず、外槽4の背面の途中から外槽4内へ水を循環させる構成としてもよい。
なお、61はエアーチューブで、エアーチューブ61を通して気液混合器27へオゾンを含む浄化用空気が供給される。
<Uターン部および気液混合器の構成>
図6は、Uターン部26および気液混合器27の具体的な構成を示す斜視図である。Uターン部26および気液混合器27は、この実施形態では、樹脂パイプが組み合わされ、連結されることにより構成されている。気液混合器27にはベンチュリー管73、空気取入口74およびバッファ室75が含まれている。
図7は、気液混合器27の内部構造を示す縦断面図である。気液混合器27は、上述したように、ベンチュリー管58を含んでいる。ベンチュリー管58は、上下方向に延びており、上方に流路径の大きな上流路78、上流路78の下方に流路径が絞られて小さくされた絞り部流路77、絞り部流路77の下方に流路径が徐々に大きくされた下流路79という、流路径が変化する3種類の一連になった流路を備えている。上流路78→絞り部流路77→下流路79へと水が流れると、絞り部流路77を流れる水の速度(流速)が速くなる。そして絞り部流路77の内側壁には空気取り込み用の小孔80が形成されている。この小孔80は、ベンチュリー管58の外側面に連結されたバッファ室75につながっている。バッファ室75には空気取入口74から空気が供給される。バッファ室75の入口にはたとえばゴムでできた逆止弁81が配置されている。逆止弁81は、空気取入口74からバッファ室75内へ空気が流入することは妨げないが、バッファ室75内から空気取入口74方向へ気体や液体が流れ出るのを阻止する働きをする。
Uターン部26から下方に流れ落ちる水は、上流路78へ勢い良く流れ込み、絞り部流路77において流速がより速くなる。このため、空気取り込み孔80を介してバッファ室75の空気を取り込むことのできる負圧を生じる。負圧によりバッファ室75のオゾンを含む浄化用空気が空気取り込み孔80を通って絞り部流路77へ入り、流れる水の中に細かな気泡となって混入される。
なお、絞り部流路77の水の流れが停止した場合に、水が空気取り込み孔80を通ってバッファ室75へと流入し、さらに、空気取入口74からオゾン発生器19(図4参照)方向へ逆流するおそれがある。しかし、この実施形態では、バッファ室75には逆止弁81が備えられている。この結果、オゾン発生器19が、エアーチューブ61を通って逆流する水により不具合になることはない。また、乾燥工程において、洗濯水槽3内の蒸気が第3循環水路59へ侵入し、ベンチュリー管58を通って空気取り込み孔80からバッファ室75へと侵入し、さらに空気取入口74からオゾン発生器19へと逆流する可能性がある。しかし、乾燥時の蒸気の逆流も逆止弁81によって阻止される。
ところで、絞り部流路77の内径(直径)寸法は、この実施形態ではφ=8mmとされており、この内径φは、後述するように、フィルタユニット15におけるフィルタの濾過孔の直径よりも大きくされている。その結果、絞り部流路77において、流れる水に含まれるリント等の異物が詰まる心配はない。
<フィルタユニットの構成>
次に、フィルタユニット15の構成について説明をする。
フィルタユニット15は、図2において説明したように、洗濯乾燥機1の前側右下方部に取り付けられている。フィルタユニット15には、図4において説明したように、ケース150、流入口151、排水口152、第1流出口153および第2流出口154が備えられている。
図8は、フィルタユニット15の斜視図であり、洗濯乾燥機1を斜め前方から見たときのフィルタユニット15の斜視図が示されている。
図8を参照して、フィルタユニット15は、ケース150、流入口用パイプ155、排水口用パイプ156、流出口用パイプ157、158、正面取付板159、および取付用脚160を備えている。これら各部材は、樹脂(たとえばポリプロピレン)で形成されており、ケース150に対して一体的に形成されている正面取付板159および取付用脚部160ならびに、別体で形成された排水口用パイプ156、流入口用パイプ155および流出口用パイプ157、158が液密的に接続されて一体化した構成となっている。
正面取付板159および取付用脚部160が洗濯乾燥機1の筐体2に取り付けられた状態において、ケース150は前方から後方に向かって斜め下方へ延びる長手形状を有している。ケース150の上面150aには、図示しない孔が形成され、その孔に連通するように流入口用パイプ155が付設されている。流入口用パイプ155の上端の開口端である流入口151には、図4で説明したように、水路45が接続される。流入口用パイプ155の途中部に突出形成された筒状突起161には、図4で説明したホース54が接続される。
ケース150の左右側面および底面は、境目がなく円弧状に下方に膨らんだケース側底面150bとなっている。
排水口用パイプ156は、ケース150の長さ方向に交差方向、より具体的には長さ方向に直交方向に、ケース側底面150bから側方へ突出しており、その先端が排水口152となっている。排水口用パイプ156は、ケース150の長さ方向奥側(斜めに延びたケース150の下方側)から突出している。
流出口用パイプ157は、長さ方向の途中がほぼ直角に曲成されていて、ケース150への取付位置は、ケース150の長さ方向に見て、流入口用パイプ155の取付位置と排水口用パイプ156の取付位置との中間位置とされている。排水口用パイプ157は、ケース150の側底面150bから側方へ突出するように取り付けられていて、略90°曲成された先端側が第2流出口154となっている。また、流出口用パイプ157から分岐するように流出口用パイプ158が連結されており、このパイプ158の先端は第1流出口153となっている。排水口152、第1流出口153および第2流出口154には、それぞれ、図4で説明したように、第2排水バルブ48の吸込側、第1循環水路55および貯水用水路62が接続される。
正面取付板159にはフィルタ挿入口162が形成されている。フィルタ挿入口162はケース150の内部空間と連通されている。フィルタ挿入口162からフィルタ本体83(図9参照)がケース150内に差し込まれ、操作蓋85が回動操作されて図8に示す状態にされることによって、フィルタユニット15は正常に機能し得る状態となる。
さらに、正面取付板159のフィルタ挿入口162が形成された位置の下方両側に、前方へ突出するリブ113が設けられ、このリブ113に後述する可動体(図21を参照)を回動自在に取り付けるための係合孔114が形成されている。
図9は、フィルタ本体83の構成を示す斜視図である。フィルタ本体83には、濾過部材としてのバスケット84および操作蓋85が含まれている。バスケット84は樹脂で成形されており、上面が開放され、側面および底面に多数の濾過孔や濾過スリットが配列形成されている。
図10は、フィルタ本体83から操作蓋85を取り外したバスケット84単体の構成を示す斜視図である。
図9、10を参照して、バスケット84に配列形成された濾過孔には、孔の大きさ(最大径)が所定寸法以下の小濾過孔86と、孔の大きさが相対的に大きな大濾過孔87と、櫛状に並んだ棒体88間に区画されたスリット孔89とが含まれている。小濾過孔86は、バスケット84の手前側左側面および手前側底面の一部に配列形成されており、小濾過孔86が配列形成された面は、再利用水濾過面90となっている。一方、大濾過孔87が配列形成されたバスケット84の後方左側面、後面、底面の一部および右側面の一部ならびに複数の棒体88が設けられてスリット孔89が区画された面は、排出水濾過面91となっている。そして、再利用水濾過面90と排出水濾過面91との境界には、バスケット84の外面から突出するように、仕切り用のリブ92、93が形成されている。
さらに、バスケット84の前面は封止壁94で塞がれており、封止壁94の周囲からは環状のフランジ95が張り出している(図10参照)。
図10に示すフランジ95に対して、図9に示すように操作蓋85が回転自在に嵌められている。よって、操作蓋85とバスケット84とは互いに回転し得る。操作蓋85の奥側周面にはゴム等で構成されたシールリング96が備えられている。フィルタ本体83のバスケット84が図8に示すフィルタ挿入口162からケース150内へ挿入され、挿入後に操作蓋85が回動されることによって、フィルタ挿入口162と操作蓋85との間がシールリング96によって液密的に封止され、フィルタ本体83のケース150への取り付けが完成する。なお、ケース150内において、バスケット84の方向は予め定める方向になるように、ケース150の内側壁の形状が特定形状にされている。
図11はフィルタユニット15の平面図であり、図12は、図11のA−Aに沿うフィルタユニット15の縦断面図である。また、図13は、図11のB−Bに沿うフィルタユニット15の横断面図であり、図14は、図11のC−Cに沿うフィルタユニット15の横断面図である。
図12に示すように、バスケット84には、底面下方へ突出し、前後方向(ケース150の長さ方向)に延びるリブ93が備えられている。このリブ93は、バスケット84がケース150内にセットされたときに、ケース150の内底面150cとの間隙がd(mm)(dは、小濾過孔の大きさ(最大径)以下である。)となる形状に形成されている。また、リブ93の一部931は、ケース150の内底面150cに接触してケース150内におけるバスケット84の位置決めをする働きをする。リブ93は、図12において手前側に存在する排出水濾過面91に含まれる大濾過孔87およびスリット孔89(図10参照)からバスケット84の外側へ流出し、バスケット84の下面とケース150の内底面150cとの間を通って流出口用パイプ157の入口157aへと流れる水の中に大きな異物が含まれている場合に、その異物が入口157へ流れ込むのを阻止する働きをする。 次に図13を参照して、ケース150内へフィルタ本体83がセットされた状態において、バスケット84の外面側に突設されたリブ92はケース内側面および内底面150cとバスケット84との隙間を所定の寸法d(mm(dは、小濾過孔の大きさ(最大径)以下である。)に規定している。このため、バスケット84のたとえば奥側側面に形成された大濾過孔87を通ってバスケット84外へ流出した水がバスケット84とケース150の内側面または内底面150cとの隙間を通って手前側へ流れ、流出用パイプ157へ流れ込もうとした場合に、その流れる水の中に相対的に大きな異物が含まれている場合、当該異物が流出用パイプ157へ侵入するのを阻止する役割をする。
このように、小濾過孔86が形成された再利用水濾過面90の周囲を取り囲むようにリブ92および93が形成されており、当該リブ92および93がケース150の内面と対向して、再利用水濾過面90の周囲に小濾過孔86の大きさよりも大きな隙間が生じないようにされている。これにより、バスケット84内へ入った水は、小濾過孔86が形成された再利用水濾過面90を通って濾過され、再利用水濾過面90を通った水およびリブ92、93とケース150の内面との隙間を通った水が流出口用パイプ150へ流れ込む構成とされている。よって、流出口用パイプ157へ流れ込む水には、小濾過孔86よりも大きな異物は含まれていない。
そして、小濾過孔86の大きさ(最大径)を、気液混合器27のベンチュリー管58の絞り部流路77の内径φよりも小さくしておくことにより、ベンチュリー管58を流れる水の中には絞り部流路77の内径φよりも大きな異物は存在しなくなり、流径が絞られた絞り部流路77において異物が詰まり、ベンチュリー管58を流れる水の流れが低下したり止まったりすることがない。
図14に示すように、排水口用パイプ156から流出する水は、バスケット84に形成された大濾過孔87およびスリット孔89で濾過されるため、大きな異物が排水口用パイプ156を通って流出せず、排水孔が詰まることがない。
図8〜図14から明らかなように、フィルタユニット15のケース150は前方から後方に向かって斜め下方に延びる長手の形状をしており、その中にフィルタ本体83のバスケット84が収納されている。そして流出口用パイプ157は排水口用パイプ156に比べて前方側、すなわちケース150の相対的に上側に取り付けられている。それに合わせて、図9、図10に示されるように、再利用水濾過面90は前方側(上方側)に位置し、排出口濾過面91は後方側(下方側)に位置している。よって、バスケット84内へ流入する水に異物が含まれている場合、大きな異物は後方側(下側)へ水中を落下し、異物の少ない水が再利用水濾過面90を通って濾過される。つまり、フィルタユニット15における洗濯水やすすぎ水の濾過効率が良い構成となっている。
<操作蓋の操作不良を報知する構成>
次に、フィルタユニット15の操作蓋85が適切に操作され、フィルタ本体83がケース150に正しく装着されていない場合に、ユーザに装着が不具合であることを報知するための構成について説明をする。
図15は、洗濯乾燥機1の部分正面図である。洗濯乾燥機1の正面下方右側には、筐体2に窓100が形成されている。窓100は、この実施形態では、角が丸められた長方形状であるが、窓100の形状は任意の形状でよい。窓100には、カバー101が開閉可能に取り付けられている。
図16は、洗濯乾燥機1の下方部を斜め前方から見た部分斜視図であり、図16に示されるように、カバー101はその下方両側を軸にして前方へ回動し、図15に示す窓100を閉じた状態から、この図16に示すように窓100を開いた状態に変位し得る。カバー101を開く際には、カバー101の上辺に形成された手掛け凹部102にユーザの指が掛けられて前方へ力が加えられることにより、カバー101は開く。
カバー101が開くと、カバー101の後方に配置されたフィルタユニット15の操作蓋85が露出する。操作蓋85の周囲には図8で説明したケース150の正面取付板159が存在しており、正面取付板159によって窓100の奥が塞がれているので、正面取付板159の後方のフィルタユニット15全体の構成は、窓100を通しては確認することはできない。
この実施形態では、カバー101と操作蓋85との間に可動体103が備えられている。図16に示すように、カバー101が開かれると、可動体103は自重で前方へ回動する。可動体103が前方へ回動した状態では、可動体103は操作蓋85の操作の妨げにはならず、操作蓋85を左回転させてフィルタ挿入口162に嵌合された操作蓋85を弛め、フィルタ本体83を前方へ引き出し、フィルタ本体83、特にバスケット84に付着した異物の除去等、フィルタ本体83のメンテナンスを行うことができる。そしてメンテナンス後に、フィルタ挿入口162からバスケット84を挿入し、操作蓋85を右に回してフィルタ本体83をケース150に装着することができる。
フィルタ本体83がケース150に装着されて操作蓋85が正しく回動された状態では、操作蓋85の操作リブ104が水平方向になる。そして操作リブ104が水平になった状態では、図17に示すように、可動体103は上方へ回動することができる。すなわち、操作蓋85の操作リブ104が水平方向に延びているから、操作リブ104は可動体103が上方へ回動する妨げにはならず、可動体103は上方へ回動し得る。
通常は、図17に示すように、可動体103を単独で上方へ回動させる必要はなく、図16の状態からカバー101を閉じれば、カバー101の内面に押されて可動体103が上方へ回動する。そして図18に示す洗濯乾燥機1の下方部の右側面部分断面図に示すように、上方へ回動した可動体103は、カバー1を閉じる際の妨げにはならず、カバー101を筐体2の正面と面一になった閉鎖状態とすることができる。
ところが、図19に示すように、操作蓋85の操作が適切でなく、操作蓋85が正しく回動されておらず、フィルタ挿入口162と操作蓋85との間のシールが不完全で、水がフィルタ挿入口162から前方へ漏れ出すおそれがある場合等には、可動体103は上方所定位置まで回動することができない。
すなちわ、操作蓋85が適正に操作されていない場合、操作リブ104は水平方向に位置せず、図19に示すような垂直方向や、水平方向に対して斜め状態となる。かかる状態では、可動体103に操作リブ104が干渉し、可動体103は上方所定位置まで回動することができない。その結果、図20の洗濯乾燥機1の下方部右側面部分断面図に示すように、可動体103がカバー101が完全に閉じられるのを阻害する。すなわち、カバー101の内面に可動体103がぶつかり、カバー101を閉じることができなくなる。
カバー101を閉じることができないから、ユーザは、操作蓋85の状態を確認し、操作蓋85の操作が不適切であることを知る。
このように、操作蓋85が適切に操作されていない場合には、カバー101を閉じることができないようにして、ユーザがフィルタユニット15の操作蓋85の操作を正しく行わなかった場合に、ユーザにそれを知らせ、フィルタユニット51からの水漏れ等が生じないようにされている。
<可動体の構成>
図21は、可動体103の具体的な構成を示す図で、Aは平面図、Bは正面図、Cは右側面図、Dは斜め上方から見た斜視図、Eは斜め下方から見た斜視図である。
図21を参照して、可動体103には、垂直に前後方向に延びる右アーム板105、左アーム板106、および、右アーム板105および左アーム板106の間に備えられ、横方向に延びて右アーム板105および左アーム板106を連結している干渉板107とが含まれている。右アーム板105の奥側下方には、左アーム板106方向(内方)へ突出する係合支軸108が設けられている。また、左アーム板106の奥側下方には、右アーム板105方向(内方)へ突出する係合支軸109が設けられている。係合支軸108および109は、同一直線上にあり、係合支軸108および109がフィルタユニット15のケース150の正面取付板159に備えられた係合孔14(図8参照)に嵌められることにより、可動体103は上下に回動自在に装着される。
右アーム板105は、前後方向長さが、左アーム106の前後方向長さよりも長くされており、左アーム板106よりも先端が前方へ突出している。このため、干渉板107は、平面視において、その先端辺が右から左に向かって斜めに延びる形状をしており、右側の幅が左側よりも広くなっている。また、干渉板107の後端辺は前方に向かって円弧状に湾曲した形状をしている。右アーム板105の長さを左アーム板106よりも長くしたことにより、可動体103は右アーム板105の先端部だけがカバー101の内表面(図16参照)と接触し得る。カバー101の内表面と可動体103との接点を右アーム板105の先端部のみにすることにより、カバー101の閉じ運動に連動して回動する可動体103の回動をよりスムーズに行えるという利点がある。
干渉板107は、操作蓋85が適正に操作されていない場合に、操作蓋85の操作リブ104と干渉(衝突)して、可動体103がそれ以上上方へ回動しないようにする。干渉板107が操作リブ104とぶつかっても、容易に湾曲したり変形することのないよう、干渉板107の横方向両端部と右アーム板105および左アーム板106との結合部には、干渉板107および右アーム板105、左アーム板106の面方向にそれぞれ直交方向に延びる補強桟110が備えられている。
可動体103は、上方に回動したときには、干渉板107が操作蓋85の操作リブ104とほぼ平行に隣接し、操作リブ104が動くのを阻止する。よって、干渉板107は操作蓋85が振動等によって弛むように回動するのを規制する働きもしている。
可動体103は、係合支軸108、109を中心に回動自在にされているが、先に説明したように、カバー101が開かれたときに、可動体103は自重で操作蓋85から離れるように前方へ回動するよう、可動体103の重心を調整するための重心調整部111が、右アーム板105の外表面および左アーム板106の外表面に突設されている。
さらに、可動体103が係合支軸108、109を中心に前方へ回動したとき、可動体103の回動位置が予め定める角度位置で止まるよう、係合支軸108の近傍にストッパ突起112が突設されている。ストッパ突起112は、図16を参照して、可動体103が前方に回動する際、可動体103が所定の角度位置まで回動したとき、ストッパ突起112がたとえば正面取付板159に当たり、可動体103の回動角度位置を規制する働きをする。これにより、可動体103を所定の角度位置で停止させることができ、可動体103がカバー101にぶつかるまで回動しないようにできる。仮に、可動体103がカバー101に当たって止まるようにすれば、カバー101を閉じる際に可動体103が突っ支え部材のような働きをして、カバー101を閉じにくくなるといった弊害が生じる可能性がある。
<制御回路の構成>
図22は、洗濯乾燥機1の電気的な制御回路の構成を説明するためのブロック図である。図22のブロック図は、洗濯乾燥機1が乾燥工程を実行する場合に必要な要素だけが示されている。
制御部120は、洗濯乾燥機1の制御中枢であり、マイクロコンピュータ等で構成されていて、たとえば電装部品12(図1参照)に含まれている。
制御部120には、ドラム出口温度センサ121、除湿水温度センサ122および基板温度センサ123の検出温度が入力される。
ドラム出口温度センサ121は、図3を参照して説明したように、乾燥風路20の、空気流れ方向に見てブロア21の手前に備えられている。ドラム出口温度センサ121は、洗濯水槽3から乾燥風路20を通って流出し、乾燥風路20内で水と熱交換された後の空気温度を測定する。
除湿水温度センサ122は、図3を参照して説明したように、外槽4の背面下方に接続された乾燥風路20の下端部に配置されている。除湿水温度センサ122は、乾燥風路20内で洗濯水槽から流出する空気と熱交換された後の水の温度を検出するためのセンサである。
基板温度センサ123は、図1を参照して説明したように、筐体2内の前方下方に配置された電装部品12に含まれる回路基板に備えられた温度センサである。基板温度センサ123は、洗濯乾燥機1が配置された雰囲気温度(室温と比例し、室温+10℃程度の温度)を検出するために設けられている。
制御部120には、乾燥ヒータA124、乾燥ヒータB125、ブロアモータ126、乾燥用ポンプ23、給水バルブ17、第2排水バルブ48およびDDモータ6が接続されている。制御部121によってこれら接続されている各部品の駆動が制御される。
乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125は、図1を参照して説明したように、乾燥風路20におけるブロア21の下流側に備えられていて、循環する空気を加熱する。乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125は、たとえば半導体ヒータで構成することができ、2つのヒータの発熱容量は、この実施形態では等しい発熱容量とされている。一方の乾燥ヒータ124または125だけを通電するか、両方の乾燥ヒータ124および125を通電するかは、後述するように、乾燥工程の進行に応じて制御される。
ブロアモータ126は、乾燥工程において、乾燥風路20を空気を循環させるために駆動される。ブロアモータ126により、ブロア21が回転する。
乾燥用ポンプ23は、乾燥工程において、タンク11の水を乾燥風路20内を循環させるために駆動される。乾燥用ポンプ23によりタンク11から汲み出される水は、既に説明したように、乾燥風路20へ熱交換、冷却、洗浄用の水として供給され、その供給された水は乾燥風路20を下方へ流れ、外槽4の排水口42から水路43、第1排水バルブ44、45、フィルタユニット15、貯水用水路62および貯水バルブ63を通ってタンク11へ戻るように循環される。よって、タンク11の容量(タンク11に溜められた水の量)は、乾燥工程において乾燥風路20へ供給する水の全量を溜めるのに必要な容量でなくてよい。それよりも少ない小容量のタンク11であればよく、タンク11の水を循環させることにより、節水しながら乾燥工程で水を循環供給する。
給水バルブ17は、乾燥工程の後期において、タンク11のリサイクル水が循環されるのに代えて、より冷たい水道水を熱交換水として供給するために制御される。
第2排水バルブ48は、乾燥工程の末期において、タンク11の水を排出するために制御される。DDモータ6は、洗濯水槽3のドラム5を回転するために制御される。
<乾燥工程の制御動作>
図23は、洗濯乾燥機1の乾燥工程における運転制御の内容を説明するためのタイミングチャートである。図23のタイミングチャートを参照して、洗濯乾燥機1の乾燥工程の制御動作について説明をする。
洗濯乾燥機1において、乾燥工程が開始すると、乾燥ヒータA124が通電され、たとえば約30秒程度遅れて乾燥ヒータB125が通電される。2つの乾燥ヒータ124、125を同時に通電しないのは、突入電流を抑えるためである。
また、乾燥用ポンプ23が強運転される。乾燥工程の開始と同時に乾燥用ポンプ23を所定時間強運転するのは、タンク11に水が溜まっていることを確認するためである。
さらに、乾燥工程の開始により、ブロアモータ126が弱運転される。第2排水バルブ48は閉じられており、乾燥用ポンプ23によって循環されるタンク11内の水が水路49から外部排水ホース50(図4参照)へと排水されないようにされる。
乾燥運転の開始に伴い、乾燥ヒータA124、乾燥ヒータB125、乾燥用ポンプ68およびブロアモータ126が上述のように駆動されることにより、洗濯水槽3内の空気が乾燥風路20を通ってゆっくりと流れ、乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125により加熱されて洗濯水槽3内へ循環される。循環される空気は、通電された2つの乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125により加熱されるので、ドラム出口温度センサ124により検出されるドラム出口温度TDOは、比較的大きな勾配の上昇カーブを描く。
一方、除湿水温度センサ122により検出される除湿水温度TW は、乾燥用ポンプ23が強運転されており、乾燥風路20内で多量の水が落下されているため、および、洗濯水槽3から流出する空気の温度が十分に加熱されていないことも相挨って、殆ど上昇しない。
この制御状態は、乾燥最初としてたとえば約25分間継続され、乾燥工程開始後約25分を経過する時に、ブロアモータ126が弱運転から中運転へ、さらに強運転へと切り換えられて、乾燥風路20内を循環する空気の循環量が増加される。
そして運転開始後、25分から70分の間は、乾燥初期として、乾燥ヒータA124、乾燥ヒータB125が共に通電され続け、ブロアモータ126が強運転される一方、乾燥用ポンプ23の駆動が停止される。乾燥用ポンプ23の駆動が停止されると、乾燥風路20内においては循環される空気の除湿はされず、空気は乾燥ヒータA124、乾燥ヒータB125により加熱されて、循環する空気の温度、すなわちドラム出口温度センサ121により検出されるドラム出口温度TDOが上昇していく。
一方、除湿水温度センサ122は、乾燥用ポンプ23が停止されているため、除湿水の温度ではなく、洗濯水槽3から流出する高温多湿の空気中の水分温度を主として検出することになる。検出される除湿水温度TW は、空気が加熱されるため、急速に上昇する。
次いで、乾燥工程開始後70分から130分までの間は、乾燥中期として、次の制御がなされる。
すなわち、乾燥ヒータA124、乾燥ヒータB125が共に通電され続け、ブロアモータ126は中運転に切り換えられて循環する空気の風量が多少小さくされ、乾燥風路20内で熱交換が行われるように、乾燥用ポンプ23が弱運転されてタンク11内の水が循環される。乾燥用ポンプ23が運転されて乾燥風路20内へタンク11の水が除湿水として供給されることにより、除湿水温度センサ122で検出される除湿水温度TW は一気に下がり、その後徐々に上昇する。この理由は、乾燥風路20内において水と空気が熱交換するため、循環する空気の熱量を水が奪って水の温度が上がるためである。
また、ドラム出口温度センサ121で検出されるドラム出口温度TDOは、循環する空気が熱交換するため、乾燥中期の前半においては熱が奪われて温度が一旦下がるが、除湿水温度が徐々に上昇するのに合わせて循環空気の温度も徐々に上昇する。
乾燥中期は、乾燥工程開始後たとえば130分で終わり、次いで乾燥後期の運転に切り換わる。乾燥後期の運転で、乾燥中期の運転と異なる点は、乾燥用ポンプ23が強運転に切り換えられ、ブロアモータ126が弱運転に切り換えられることである。乾燥用ポンプ23が強運転されると、乾燥風路20内を流れる除湿水の量が増えるので、乾燥後期になった時は、除湿水温度センサ122で検出される除湿水温度TW が一旦下がるが、除湿水は循環する空気と熱交換を続けるため、その温度は徐々に上昇する。一方、乾燥風路20を循環する空気は、ブロアモータ126が弱運転に切り換えられるため、その風量が少なくなり、乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125で十分に加熱されるから、熱交換により温度が下がっても、ドラム出口温度センサ121により検出されるドラム出口温度TDOはほぼ横ばいから徐々に上昇する。
さらに、この実施形態では、乾燥中期および乾燥後期の各期間中において、乾燥ヒータA124、乾燥ヒータB125およびブロアモータ126は、同期して、一定期間(たとえば2〜3分間)通電が中断される。乾燥工程において、乾燥性能を左右する要素の1つは、乾燥風路20内を循環する空気の温度であり、ドラム出口温度TDOは所定の高温に維持しておくことが望ましい。乾燥運転中に乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125の通電を中断すると、循環する空気温度(ドラム出口温度TDO)は低下するが、乾燥ヒータA124、乾燥ヒータB125の通電中断に同期させてブロアモータ126を停止させると、空気の循環が止まり、空気の温度は下がることなく、ほぼその温度を維持する。この実施形態では、乾燥中期および乾燥後期において、たとえば1回ずつ乾燥ヒータA124、乾燥ヒータB125およびブロアモータ126を同期して数分間停止させるという制御を盛り込むことにより、乾燥性能をほとんど劣化させることなく、省エネ運転を実現している。
次に、乾燥工程の終了時期の検知の仕方について説明する。乾燥時間は、乾燥させるべき衣類の量や種類により異なるため、時間で終了を制御せず、以下に説明するように、温度を基にした制御によって自動で検知している。
図23において、上方に実線で示す温度曲線TDO+TW は、ドラム出口温度TDOと除湿水温度TW との合計値である。この実施形態では、乾燥工程開始後10分で、TDO+TW の値を制御部120内のメモリにストアする。この温度を、たとえばT1 とする。そして、乾燥工程開始からたとえば120分が経過した以降に、TDO+TW をモニタし、当該温度をT2 とする。そして、T2 とT1 との温度差TX =T2 −T1 が予め定める温度に達したとき、乾燥運転の終了を検知する。
なお、基板温度センサ123で検出される基板温度としての室温TB は、乾燥工程中においてほぼ一定であり、洗濯乾燥機1が動作しているため、動作に伴う温度上昇によって緩やかに上昇する。
この実施形態に係る洗濯乾燥機1では、乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125により加熱された(熱交換された)循環空気の温度はドラム出口温度センサ121によりドラム出口温度TDOとして検出され、また、循環空気の温度は、間接的に、熱交換する除湿水温度TW として除湿水温度センサ122により検出されるが、乾燥工程の進行とともにこれら2つの温度TDO、TW は上昇する。このため、ドラム出口温度TDOと除湿水温度TW との合計値T2 は、乾燥時間の経過に伴う上昇幅が大きく、この合計値T2 がどの程度上昇したかを検出することにより、比較的高精度な乾燥終了決定が可能となる。なお、参考に述べれば、従来は、乾燥運転の終了決定はドラム出口温度センサ121の検出温度のみに頼っていた。
乾燥工程の終了時期が検知されると、図23では、乾燥ヒータB125が一旦オフされているが、このオフは行わなくても構わない。
温度差TX =T2 −T1 に基づいて乾燥終了検知が行われた後、一定期間、たとえば5分が経過した時点で、まず、乾燥ヒータA124の通電が停止され、次いでその数分後に乾燥ヒータB125の通電が停止される。そして乾燥ヒータB125の通電停止と同時に乾燥用ポンプ23が停止され、第2排水バルブ48が閉から開に切り換えられる。この結果、熱交換のために供給されていたタンク11内の水は水路49および外部排水ホース50を通って機外へと排出される。なお、乾燥ポンプ68の運転を、第2排水バルブ48が開かれた後も少しの間継続するようにすれば、タンク11内の水を全て排水することが可能である。
乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125の通電が停止された後、ブロアモータ126が強運転に切り換えられ、乾燥風路20内の循環風量が増やされてクールダウン工程が行われる。クールダウン工程は、予め定める時間(たとえば10分程度)行われる。クールダウン工程は、洗濯水槽3内に収容されている乾燥後の衣類の温度を下げるために行われる。クールダウン工程中においては、給水バルブ17が制御され、水路39から乾燥風路20内へ水道水が供給されるようにするのが好ましい。これにより、クールダウン工程において循環される空気は水道水により熱交換され、速やかに温度を下げることができるからである。
図24は、上述した図23に示すタイミングチャートを実行するための制御フロー図であり、この制御フローは図22に示す制御部20により実行される。
図24を参照して、制御部120により実行される乾燥工程における制御運転について説明をする。
乾燥工程における運転が開始されると、制御部120により、DDモータ6、乾燥用ポンプ68、ブロアモータ126、乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125の順で通電される(ステップS1)。そして運転開始後たとえば25分が経過するまでの乾燥最初の時期か否かの判別がされ(ステップS2)、乾燥最初の間は2つの乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125の両方に通電がされてヒータが強運転され、乾燥用ポンプ23も強運転されて冷却水が多量に循環され、その反面、ブロアモータ126は弱運転で循環風量は少なくされる(ステップS3)。
乾燥最初が終わり、乾燥運転開始後25分から70分の間の乾燥初期では(ステップS4でYES)、2つの乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125に通電され、乾燥用ポンプ23が停止されてタンク11の水の循環が停止され、ブロアモータ126が強運転される(ステップS5)。これにより、洗濯水槽3内の空気が迅速に加熱されて空気温度が短時間で上昇する。この制御は、乾燥には効率的であり、乾燥時間の短縮につながる。
次いで、乾燥運転開始後、70分から130分の乾燥中期か否かの判別がされ(ステップS6)、乾燥中期の場合、乾燥運転開始から120分が経過し123分が経過する前か否かの判別がされる(ステップS7)。乾燥運転中期に入った直後は、ステップS6→S7→S9と制御は進み、2つの乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125が通電されてヒータは強運転、乾燥用ポンプ23は弱運転されてリサイクル水の循環は少なくされ、ブロアモータ126は中運転されて循環する空気の風量は中程度とされる(ステップS9)。これによって、循環する空気を迅速に加熱して、洗濯水槽3内の空気温度を速やかに上昇させ、衣類の乾燥を促進させて乾燥運転時間の短縮に寄与することができる。
乾燥中期の途中において、ステップS7でYESと判別された場合には、2つの乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125の通電が中断されるとともに、ブロアモータ126の運転も同期して中断される(ステップS8)。これによって、乾燥風路20内の空気温度をほとんど低下させず、乾燥は進めながら、ヒータ124、125およびブロアモータ126への通電を中断して省エネを実現することができる。
次に、制御はステップS10へ進み、クールダウン工程になったことが判別されると、2つの乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125への通電が停止され、乾燥用ポンプ23の運転が停止され、給水バルブ17によって水道水が除湿水として乾燥風路20へ供給される。そしてブロアモータ126は強運転されて循環風量が増やされ、洗濯水槽3内の加熱された空気が速やかに循環されて冷却され、それに伴って洗濯水槽3内の衣類温度が低下する(ステップS11)。
そしてクールダウン工程が所定時間継続されて終了が判別されると(ステップS12)、乾燥運転は終了する。
なお、ステップS10においてクールダウン工程でないと判別された場合には、2つの乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125への通電がされるとともに、乾燥用ポンプ23が強運転されて多量の水が乾燥風路20へ供給される。またブロアモータ126は弱運転に切り換えられて、循環する風量が少なくされる(ステップS13)。乾燥用ポンプ23により多量の水が乾燥風路20へ供給されると、乾燥風路20の内面に付着しているリント等の異物が洗浄され、乾燥工程の終盤において乾燥風路内の浄化を行うことができる。
図25は、乾燥工程における乾燥制御の変形例を示すタイミングチャートである。図25のタイミングチャートは、乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125によって加熱された後の空気温度が、加熱部出口温度として上方部に実線で示されている。そしてその下方には加熱ヒータA124および加熱ヒータB125の通電状態が示され、その下方にブロアモータ126の駆動状態が示されている。
なお、加熱部出口温度は、乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125による温度変化が示されているだけで、循環される空気が冷却水により熱交換されることによる温度変化は省略されている。
乾燥運転が開始され、2つの乾燥ヒータA124、乾燥ヒータB125が時間差をもって通電され、ブロアモータ126が弱運転されると、加熱部出口温度は急激に上昇していく。そして乾燥初期においてブロアモータ126が弱運転から強運転へと切り換えられて、乾燥風路20を循環される空気の風量が増えると、一旦加熱部出口温度は下がるが運転時間の経過に伴って次第に上昇していく。図25に示すタイミングチャートでは、乾燥中期から乾燥後期に移った際に、所定時間、たとえば数分〜10分程度、2つの乾燥ヒータのうちの一方の乾燥ヒータB125の通電を中断し、それに合わせてブロアモータ126を弱運転している。乾燥ヒータB125の通電を中断し、ブロアモータ126の運転を弱運転するのを同期させると、図示のように、加熱部出口の空気温度は殆ど変化せず、乾燥後期の運転を継続することができる。
参考として、破線で乾燥ヒータB125のみを通電中断し、ブロアモータ126を強運転し続けた場合を示した。乾燥ヒータB125の通電だけを一時中断すると、加熱部出口温度(乾燥空気温度)が大きく下がる。空気温度が大きく下がると、乾燥効率が低下し、乾燥に要する時間が長くなる。この実施形態のように、乾燥ヒータを弱にするのと同期させて、ブロアモータ126を弱に切り換えれば、乾燥のための空気温度を落とすことなく、通電量を減らして省エネ運転を実現することができる。
図26は、乾燥工程の制御のさらに変形例である。図26では、加熱部出口温度(乾燥ヒータA124および乾燥ヒータB125を通過した後の、洗濯水槽3へ供給される循環空気の温度)が最上部に実線で示されており、その下には乾燥工程中に徐々に上昇する基板温度(室温)TB が示されている。通常、基板温度は室温と比例しており、室温+10°程度である。基板温度TB は、乾燥運転時間に伴って緩やかに上昇する。
乾燥運転中は、乾燥風路20を循環される空気を除湿し、冷却する必要がある。そのために乾燥用ポンプ23が駆動されて、タンク11の水が循環供給されるが、先に説明したように、乾燥開始時には、タンク11に水が溜まっているか否かを確認するための動作も兼ねて、乾燥用ポンプ23は強運転され、乾燥初期には、加熱部出口温度(循環風の温度)の上昇を優先するために、乾燥用ポンプ23の駆動は停止され、乾燥中期では、循環される乾燥風を除湿するために、乾燥用ポンプ23は弱運転される。そして乾燥後期になると、乾燥用ポンプ23が強運転され、空気との熱交換量を増やして乾燥効率が高められる。
図26の制御では、乾燥後期において、基板温度TB が、所定の温度、たとえば45℃以上になったときには、乾燥風路を循環される乾燥風を除湿するために供給される水を、タンク11の水に代えて、水道水を供給するようにしている。このため、基板温度TB が予め定める温度以上を検知しているときには、乾燥用ポンプ23の駆動を停止し、給水バルブ17を切り換えて、水道水を乾燥風路20へ供給する。こうすることにより、乾燥風路20を循環される空気の温度は多少下がるが、循環風の除湿効率が向上し、結果的に乾燥時間の短縮を図ることができる。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
この発明の一実施形態に係る洗濯乾燥機1の縦断面右側面図である。 洗濯乾燥機1を斜め前方から見た斜視図であり、筐体2が取り外された内部構造を示す図である。 洗濯乾燥機1を斜め後方から見た斜視図であり、筐体2が取り外された内部構造を示す図である。 洗濯乾燥機1の水路および風路を中心とする構成を図解的に示す図である。

洗濯乾燥機1の背面図で、第1循環水路55、循環ポンプ25、第2循環水路57、Uターン部26、気液混合器27(ベンチュリー管58)および第3循環水路59を含む循環水路構造を説明するための図である。 Uターン部26および気液混合器27の具体的な構成を示す斜視図である。

気液混合器27の内部構造を示す縦断面図である。 フィルタユニット15の斜視図である。 フィルタ本体85の構成を示す斜視図である。 フィルタ本体83から操作蓋85を取り外したバスケット84単体の構成を示す斜視図である。 フィルタユニット15の平面図である。 図11のA−Aに沿うフィルタユニット15の縦断面図である。 図11のB−Bに沿うフィルタユニット15の横断面図である。 図11のC−Cに沿うフィルタユニット15の横断面図である。 洗濯乾燥機1の部分正面図である。 洗濯乾燥機1の下方部を斜め前方から見た部分斜視図である。 洗濯乾燥機1の下方部を斜め前方から見た部分斜視図である。 洗濯乾燥機1の下方部の右側面部分断面図である。 洗濯乾燥機1の下方部を斜め前方から見た部分斜視図である。 洗濯乾燥機1の下方部の右側面部分縦断面図である。 可動体103の具体的な構成を示す図であり、Aは平面図、Bは正面図、Cは右側面図、Dは斜め上方から見た斜視図、Eは斜め下方から見た斜視図である。 洗濯乾燥機1の電気的な制御回路の構成を説明するためのブロック図である。 洗濯乾燥機1の乾燥工程における運転制御の内容を説明するためのタイミングチャートである。 図23に示すタイミングチャートを実行するための制御フロー図である。

乾燥工程における乾燥制御の変形例を示すタイミングチャートである。 乾燥工程における乾燥制御のさらに他の変形例を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 洗濯乾燥機
3 洗濯水槽
4 外槽
5 ドラム
11 タンク
15 フィルタユニット
17 給水バルブ
19 オゾン発生器
20 乾燥風路
21 ブロア
23 乾燥用ポンプ
25 循環ポンプ
26 Uターン部
27 気液混合器
48 第2排水バルブ
57 第2循環水路
58 ベンチュリー管
59 第3循環水路
77 絞り部流路
81 逆止弁
83 フィルタ本体
85 操作蓋
86 小濾過孔
90 再利用水濾過面
101 カバー
103 可動体
111 重心調整部
112 ストッパ突起
120 制御部
121 ドラム出口温度センサ
122 除湿水温度センサ
123 基板温度センサ
120、125 乾燥ヒータ
126 ブロアモータ
150 ケース

Claims (7)

  1. 流体が通過する際に、流体中の異物を捕獲するための濾過部材と、
    流体が流入する流入口、流体が流出する流出口および前記濾過部材を収容してセットし、また取り外すための取付口を有するケースと、
    前記ケースの取付口前方を覆う開閉可能なカバーと、
    前記濾過部材に備えられ、前記取付口から濾過部材をケース内に収容してセットするとき、取付口と濾過部材との間を液密的にシールするために回転操作される操作蓋と、
    前記カバーと取付口との間に配置され、前記操作蓋が適切な操作状態では前記カバーを閉じる妨げにならず、不適切な操作状態では前記カバーの閉鎖を阻害するための可動体と、
    を含むことを特徴とするフィルタ装置。
  2. 前記可動体は、前記カバーの開閉に連動して動くことを特徴とする、請求項1記載のフィルタ装置。
  3. 前記可動体は、前記操作蓋が適切な操作状態では、カバーが閉鎖されることによって、前記操作蓋の回動を規制する位置に変位することを特徴とする、請求項1または2記載のフィルタ装置。
  4. 前記可動体は支軸を有し、その支軸を中心に回動でき、前記操作蓋が適切な操作状態では、前記カバーが閉じられることに伴い、カバーに押されて所定位置まで回動することを特徴とする、請求項1または2記載のフィルタ装置。
  5. 前記可動体は、所定位置に回動した状態において、その重心が前記支軸の前方にあり、前記カバーが開けられると、可動体は自重で前記操作蓋から離れる方向に回動することを特徴とする、請求項4記載のフィルタ装置。
  6. 前記可動体には、前記離れる方向に回動する場合の回動を予め定める位置で規制するためのストッパが備えられていることを特徴とする、請求項5記載のフィルタ装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のフィルタ装置を、洗濯に使用した水を濾過するために備えていることを特徴とする、洗濯機。
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