JP2009128018A - 浸水検知装置および浸水検知方法 - Google Patents

浸水検知装置および浸水検知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】曲げ損失特性を改善した光ファイバ(例えば、空孔アシストファイバ(HAF)等)を用いた場合であっても、良好に浸水検知が行え、かつ浸水検知における様々な環境、状態においても安定して浸水検知が可能な浸水検知装置および浸水検知方法を提供すること。
【解決手段】本発明の浸水検知装置1は、光ファイバ2と、液体を吸収すると膨張する吸水媒質4と、吸水媒質4に接続され、所定の周期で、所定の方向に沿って配列した複数の凸部5を有する応力付与部3とを備えている。吸水媒質4が液体を吸収していない場合において、凸部5と光ファイバ2とは、所定の方向が光ファイバ2の長手方向と一致するように離間して配置されており、吸水媒質が液体を吸収して膨張すると、応力付与部3は、上記膨張による膨張圧によって凸部5により光ファイバ2に対して長周期グレーティングを形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、浸水検知装置および浸水検知方法に関し、より詳細には、光伝送システムにおける伝送路の保守技術、特に、光ファイバ伝送路における浸水を検知する浸水検知装置および浸水検知方法に関する。
光ファイバ伝送路に浸水があると接続点や伝送路自体の破断確率を大きくあげるため、伝送路の信頼性が大きく損なわれる。このため光ファイバ伝送路では浸水を検出する浸水検知装置が導入されている。
一般的な浸水検知装置としては、非特許文献1に示すようなものが提案されている。非特許文献1では、吸水により膨張する吸水媒質、該吸水媒質の膨張により移動する可動体、および該可動体の移動により光ファイバに曲げを形成する曲げ付与部を用いている。すなわち、浸水があった際に吸水媒質が膨張し、その膨張圧によって可動体が移動することにより曲げ付与部にて光ファイバに曲げを形成し、曲げによる損失増加を検出することによって、浸水を検出する。
また特許文献1のように、膨張圧があった際に生じる偏波状態の変化を検出することによって浸水を検出する技術が提案されている。すなわち、特許文献1では、複屈折の状態変化により浸水を検知している。特許文献1では、この浸水による複屈折の変化を発生させるために吸水媒質を用いており、吸水媒質の膨張によって光ファイバに側圧を加えるか、または光ファイバが捩れるように構成されている。
石原著、実務に役立つ光ファイバ技術200のポイント、改定2版、p.333、平成13年6月25日 特開平5−99783号公報
しかしながら、昨今注目を集めている、曲げ損失特性を改善した光ファイバに対しては、曲げ部を形成しても漏れ出る光がほとんどないため、従来の浸水検出方法は適用できないといった課題があった。また偏波状態は入力光の状態、ケーブルの状態、環境等、浸水検知における様々な状態によって敏感に変化し、不安定であるといった課題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、曲げ損失特性を改善した光ファイバ(例えば、空孔アシストファイバ(HAF)等)を用いた場合であっても、良好に浸水検知が行え、かつ浸水検知における様々な環境、状態においても安定して浸水検知が可能な浸水検知装置および浸水検知方法を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1記載の発明は、浸水検知装置であって、光ファイバと、液体を吸収すると膨張する吸水媒質と、前記吸水媒質に接続され、所定の周期で、所定の方向に沿って配列した複数の凸部を有する応力付与部とを備え、前記吸水媒質が前記液体を吸収していない場合において、前記凸部と前記光ファイバとは、前記所定の方向が前記光ファイバの長手方向と一致するように離間して配置されており、前記吸水媒質が前記液体を吸収して膨張すると、前記応力付与部は、前記膨張による膨張圧によって前記凸部により前記光ファイバに対して長周期グレーティングを形成することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記長周期グレーティングにおける光波の漏洩を検知する検知手段をさらに備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記光ファイバを含む光ファイバ伝送路をさらに備え、前記検知手段は、前記光ファイバ伝送路における後方散乱光の時間的変化を測定することによって、前記長周期グレーティングにおける光波の漏洩を検知することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記長周期グレーティングにて漏洩した光波を受光する受光部と、前記受光部にて前記漏洩した光波を受光したことを示す情報を、前記検知手段に送信する送信手段とをさらに備え、前記検知手段は、前記送信手段にて送信された情報に基づいて、前記長周期グレーティングにおける光波の漏洩を検知することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記送信手段は、有線または無線信号により前記情報を前記検知手段に送信することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、前記所定の周期のピッチが0.8mm以下であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、前記凸部の前記所定の周期の配列が、前記所定の方向に沿って変化していることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、前記応力付与部と、浸水検知に用いる受光素子との間に前記光ファイバの曲げ部を有することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、光ファイバと、液体を吸収すると膨張する吸水媒質と、該吸水媒質に接続され、該吸水媒質の膨張により前記光ファイバに応力を付与して長周期グレーティングを形成する応力付与部とを備える浸水検知装置を光ファイバ伝送路の少なくとも1箇所に配置して、前記浸水検知装置における浸水を検知する浸水検知方法であって、所望の波長の光を前記光ファイバに伝送させる伝送工程と、前記光ファイバを伝送した光を受光する受光工程と、前記受光した光に基づいて、前記光ファイバに、長周期グレーティングが形成されているか否かを検知する検知工程とを有し、前記浸水検知装置に浸水があると、前記吸水媒質が前記液体を吸収して膨張し、該膨張による膨張圧によって前記応力付与部が前記光ファイバに対して応力を付与して前記長周期グレーティングを形成することを特徴とする。
本発明によれば、簡便な構成で、光ファイバの曲げ損失特性に関わらず安定的に浸水を検出できるといった効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下で説明する図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
(第1の実施形態)
図1に、本実施形態に係る浸水検知方法および浸水検知装置の概略構成図および動作原理を示す。
本実施形態に係る浸水検知装置1は、光ファイバ2と、光ファイバ2に応力を付与するための応力付与部3と、該応力付与部3に接続され、吸水によって膨張する吸水媒質4とを備えている。応力付与部3は、複数の凸部5を有しており、該複数の凸部5が一定の周期で所定の方向に沿って配列されることによって、応力付与部3には周期的な凹凸が形成されている。
本発明の一実施形態では、応力付与部3は、例えば、ステンレス、ガラス、プラスチック等により作製することができるが、これらの材料に限定されない。本実施形態において重要なことは、応力付与部3が所定の周期(本実施形態のような一定の周期、あるいは第2の実施形態のような、徐々に変化した周期)で配列された凸部5(所定の周期の凹凸)を有することである。よって、上記応力付与部3の材料としては、凸部5の加工が可能な材料であればいずれの材料を用いても良い。また、凸部5は応力付与部3の一部を加工して形成しても良いし、応力付与部3の基体に所定の周期で凸部5を作りこんでも良い。
また、吸水媒質4の材料についても、水等の液体を吸収すると膨張するものであれば特に限定されるものではなく、従来の浸水検知装置に用いる材料を用いることができる。
本実施形態では、通常時(浸水が無い場合)において、上記所定の方向と光ファイバ2の長手方向とが一致するようにして、複数の凸部5のそれぞれが光ファイバ2と所定間隔で離間するように、吸水媒質4に接続された応力付与部3を配置する。なお、上記所定間隔とは、吸水媒質4が水を吸収して膨張した際に凸部5が光ファイバ2と接触し、上記吸収媒質4の膨張圧によって凸部5を介して光ファイバ2に応力が付与される間隔である。また、吸収媒質4を、浸水検知装置1のハウジング(不図示)等に固定することにより、吸収媒質4の膨張に伴い、応力付与部3が移動し、光ファイバ2に所定の応力を印加することができる。
すなわち、浸水があると、吸収媒質4が吸水して膨張し、該膨張に伴い応力付与部3が応光ファイバ2に応力を加えることによって、光ファイバ2に対して上記周期の応力を付与できる。このとき、応力付与部3は光ファイバ2の長手方向に沿って応力による周期的な屈折率変化を光ファイバ2上に与え、光ファイバ2に長周期グレーティングを形成する。すなわち、応力付与部3は、吸水媒質4が吸水により膨張すると、一定の周期で配置された凸部5により光ファイバ2に対して該一定の周期で応力を付与して、光ファイバ2に対して長周期グレーティングを形成する。
本実施形態では、浸水が無い場合は、吸水媒質4の膨張は起こらないので、凸部5と光ファイバ2とは上記所定間隔で離間しており、光ファイバ2には長周期グレーティングは形成されていない。
このようにして形成された長周期グレーティングでは、次式で表される位相整合条件を満たしたとき、伝搬光と高次モード間のモード変換を生じる。
Figure 2009128018
ここで、Λはグレーティング周期、λは光波の波長、n1およびn2はそれぞれ伝搬光および高次モードの実効屈折率を表す。
一般的に伝送路で用いられる光ファイバは単一モードファイバであるため、生じた高次モードは漏洩し、応力付与部3により形成されたグレーティング部における光損失となる。結果として浸水によって光損失を生じることから、この光損失を検出することによって浸水を検知することができる。この方法は光ファイバの曲げ損失特性や偏波特性などによらないことから、一般的な単一モードファイバや曲げに強い光ファイバ等にも適用できるため、好ましい。
図2(a)および(b)は、本発明に関わる浸水検知方法および装置において、利用できる光ファイバの曲げ損失特性および光ファイバに周期的な応力を付与したときの透過スペクトルを示している。ここでは、1.3μm帯零分散単一モードファイバ(SMF)および空孔アシストファイバ(HAF)を用い場合を例示している。HAFは直径2aのコアを有し、コア中心を中心として直径cの円に外接する形で直径dの空孔が配置されている。
図2(a)より、HAFではSMFに比べて曲げ損失が非常に改善されており、曲げ半径5mmの急峻な曲げを加えても損失をほとんど発生させることができない。したがって、HAFは、通常の信号光を伝搬させる際には、光ファイバが急峻に曲がったとしても光損失を抑えられるので好ましいが、従来の曲げを利用した浸水検知方法に適用することが難しい。
図2(b)は、応力付与部3による光ファイバへのグレーティング形成時の透過スペクトルであり、SMFおよびHAFのどの構造でも損失を発生させていることが確認できる。図2(a)および(b)から、本発明の浸水検知方法を用いることによって、対象の光ファイバの曲げ損失特性に依らず損失を発生させることが可能となる。
図3は、本実施形態に関わる浸水検知方法および浸水検知装置において、光ファイバ2に周期的な応力を付与したときの透過スペクトルを示している。ここでは1.3μm帯零分散単一モードファイバ(SMF)に応力を付与した場合を例示している。図3において、実線および破線は、凸部5の一定の周期をそれぞれ550μmおよび630μmとした場合である。周期を適切に選ぶことによって、所望の波長でのみ損失を発生できることがわかる。一般的に通信光の波長と試験光の波長は異なるため、試験光の波長で光損失を発生させるよう周期を選ぶことによって、通信光に影響を与えることなく浸水を検出でき、好ましい。
図4は、本実施形態に関わる浸水検知方法および浸水検知装置における、光損失を与える動作波長の周期依存性を示している。ここでは図3と同様に、光ファイバ2としてSMFを用い、該SMFに、浸水による膨張の結果生じる応力を付与した場合を例示している。また図4では、SMFの基本モードと第1高次モードとのモード変換に関わる周期を表している。一般的な通信波長帯および試験波長帯は1260〜1650nmであるため、当該波長帯で動作させるためには、凸部5の周期が0.8mm以下である必要があることがわかる。
また光ファイバの伝搬モードは、より高次のモードほど実効屈折率が小さくなり、基本モードとの実効屈折率差n1−n2は大きくなる。したがって式(1)より、より高次のモードに変換するためにはより小さい周期が必要であることがわかる。図4では第1高次モードとの変換を示しているが、より高次のモードとの変換を用いることによって、図4で示した周期より小さい周期であっても光損失を発生させることができる。
このように、本実施形態では、浸水時には吸水媒質4が浸水した水を吸水することにより膨張する。そして、この吸水媒質4の膨張に伴って応力付与部3が凸部9によって光ファイバ2に一定の周期の屈折率変化を生じるように応力を付与して、光ファイバ2に対して長周期グレーティングを形成する。浸水検知時には、光ファイバ2を所望の波長の光である試験光を伝搬させ、該伝搬光を受光素子により受光し、該受光結果を解析部にて解析する。浸水時には、上述のように光ファイバ2に長周期グレーティングが形成されているので、上記試験光の漏洩が起こり、解析部では該漏洩を反映させた結果が取得される。よって、浸水に対応して形成された長周期グレーティングにおえる光波の漏洩を検知することができ、浸水を検知することができる。
また、本実施形態によれば、どんなに曲げ損失を改善された光ファイバを用いても、その曲げ損失が改善された光ファイバについて、長周期グレーティングを形成することにより伝搬光のモードを高次モードに変換させている。従って、浸水が無い場合は、長周期グレーティングが形成されていないので、光ファイバを伝搬する光は通常のモードであるので、曲げ損失が低減された光の伝搬を行うことができる。一方、浸水が起こると、長周期グレーティングが形成されることにより、伝播光の高次モードへのモード変換が起こり、浸水が無い場合では損失を抑えていた光ファイバにおいても、高次モードに変換された光は、該光ファイバの長周期グレーティングが形成された領域において漏洩することになり、浸水検知に用いる光損失を良好に起こすことが可能となる。このように、本実施形態によれば、曲げ損失を抑えた光ファイバ(例えば、空孔アシストファイバ等)を用いた場合であっても、浸水検知を良好に行うことができる。
(第2の実施形態)
図4に示した応力付与部に形成された凸部の周期と動作波長との関係は、光ファイバの構造によって変化し、また温度や歪によっても変化する。このような変化に対応するために、動作波長帯域はなるべく大きいことが好ましい。
図5に本実施形態の本実施形態に関わる浸水検知方法および浸水検知装置に関る応力付与部3の構造を表す概略図を示す。第1の実施形態では、応力付与部3が有する凸部5が一定の周期が配列されている。しかしながら、本実施形態では、凸部5が配列方向に沿って徐々に変化した間隔で配列されている。すなわち、凹凸部のピッチが光ファイバ2の長手方向に沿ってΛ1〜ΛNに変化した構造によって、等価的にΛ1〜ΛNに対応するすべての動作波長に対応することができ、動作波長帯域を拡大することができる。
(第3の実施形態)
応力付与部3により形成された長周期グレーティングによって発生した高次モードの曲げ損失は、基本モードよりも大きくなる。したがって第1、第2の実施形態において、応力付与部3よりも、入力された試験光の進行方向の下流側(応力付与部3と浸水検知に用いる受光素子との間)に光ファイバの曲げ部を形成することで、発生した高次モードを効率よく漏洩させることができ、好ましい。
(第4の実施形態)
本実施形態では、浸水検知方法として、上述した長周期グレーティングにおける漏洩の検出を、光ファイバ伝送路における後方散乱光の時間的変化によって行う形態について説明する。
図6(a)において、監視部61は、試験光を出力する光源と、該光源によって出力され、光ファイバ伝送路63に結合された試験光の、光ファイバ伝送路63における後方散乱光を受光する受光素子とを有するOTDR(Optical Time Domain Reflectometer)試験装置、および該受光素子にて受光した結果を解析して、浸水検知装置1を含む光ファイバ伝送路63の位置と後方散乱光強度との関係を算出する解析部(不図示)を備えている。すなわち、上記解析部は、OTDR試験装置62にて測定された後方散乱光の時間的変化に基づいて、浸水検知地点64に配置された浸水測定装置1における浸水状況を検知することができる。
なお、図6(a)において、浸水検知装置1が備える光ファイバ2は、光ファイバ伝送路63と同一の部材であり、光ファイバ伝送路63に含まれている。すなわち、光ファイバ2は、光ファイバ伝送路63の一部である。
また、本実施形態では、浸水検知地点を1箇所(符号64)に配置しているが、これに限定されず、複数箇所に設けても良い。すなわち、光ファイバ伝送路63の少なくとも1箇所以上に浸水検知装置1を設けるようにしても良い。
図6(b)は、本実施形態の浸水検知方法および浸水検知装置における、浸水時に形成される長周期グレーティングでの光損失を検出する方法を示している。
ステップ601では、浸水検知装置1を含む光ファイバ伝送路63を監視する監視部61において、OTDR試験装置62は、試験光を光ファイバ伝送路63に出力し、光ファイバ伝送路63の各地点による後方散乱光を受光することにより、光ファイバ伝送路63における後方散乱光を測定する。たとえば、OTDR試験装置62を用いて光ファイバ伝送路63中の後方散乱光を測定すると、浸水がない場合のOTDR波形と浸水があった場合のOTDR波形とにおいて、その変化を検出することで浸水を検出することができる。
すなわち、ステップ602において、監視部61は、浸水検知地点64における後方散乱光レベルが、通常時(浸水が無い場合)における後方散乱光レベルと同等か否かを判断する。具体的には、解析部が有するメモリに、通常時の光ファイバ伝送路63の位置と後方散乱光強度との関係を示す情報を保持させておき、ステップ602において、解析部が、上記保持された関係と、ステップ601の測定結果との比較を行う。この比較結果は、監視部61が有する、ディスプレイ等の表示部(不図示)に表示したり、プリントアウトしてりしてユーザに知らせることができる。
また、上記比較をユーザ自身が行っても良い。この場合は、予め保持された上記関係と、ステップ601にて測定された結果とを監視部61が有する表示部に表示したり、プリントアウトすれば良い。
さて、浸水があると、上述したように吸水媒質4が膨張し、該膨張圧により光ファイバ2に長周期グレーティングが形成されることになり、OTDR波形が通常時に比べて異なるようになる。よって、予め保持された上記関係と、ステップ601にて測定された結果とを比較すれば、光ファイバ2に長周期グレーティングが形成されているか否か、すなわち、浸水検知地点64における後方散乱光レベルが、通常時の後方散乱光レベルと同等か否かを判断することができる。
ステップ602にて、浸水検知地点64における後方散乱光レベルが、通常時の後方散乱光レベルと同等と判断されると、ステップ603において、測定した光ファイバ伝送路63には浸水が無いと判断する。一方、浸水検知地点64における後方散乱光レベルが、通常時の後方散乱光レベルと同等では無いと判断されると、ステップ603において、測定した光ファイバ伝送路63には浸水があると判断する。
なお、ここではOTDRによる検出を示したが、B−OTDRのような他の方法を用いても同様に浸水検知が実現できる。
(第5の実施形態)
本実施形態では、浸水検知装置が受光素子をさらに備え、浸水検知方法として、上述した長周期グレーティングにおける漏洩を受光素子にて検知した際に、該検知結果を、有線または無線信号によって監視部に知らせる形態について説明する。
図7(a)において、監視部71は、試験光を伝送路73に出力する光源71、および浸水検知装置1が備える受光素子74にて受光した結果を示す情報(有線信号、無線信号により送信された信号)を、浸水検知装置1から受信する受信部を備えている。また、浸水検知装置1は、第1の実施形態にて説明した構成の他に、光ファイバ2に長周期グレーティングが形成された際に生じる漏洩光を受光する受光部75を備えている。このような構成において、監視部71は、受信部にて受信された情報に基づいて、浸水検知地点74に配置された浸水測定装置1における浸水状況を検知することができる。
なお、図7(a)において、浸水検知装置1が備える光ファイバ2は、光ファイバ伝送路73と同一の部材であり、光ファイバ伝送路73に含まれている。すなわち、光ファイバ2は、光ファイバ伝送路73の一部である。
また、本実施形態では、浸水検知地点を1箇所(符号74)に配置しているが、これに限定されず、複数箇所に設けても良い。すなわち、光ファイバ伝送路73の少なくとも1箇所以上に浸水検知装置1を設けるようにしても良い。
上述のように本実施形態では、浸水検知装置1において受光部75を設置し、該受光部75において漏洩光を検知した際に、浸水を検知する。浸水を検出した際には、有線または無線信号によって、監視部に浸水を知らせる。このとき検出手順を図7(b)に示す。
図7(b)は、本実施形態の浸水検知方法および装置における、浸水時に形成される長周期グレーティングでの光損失を検出する方法を示している。
ステッ701では、光源72から試験光を光ファイバ伝送路73に出力する。次いで、ステップ702において、監視部71は、受光部75が光ファイバ2に形成された長周期グレーティングによる漏洩光を受光したか否かを判断する。具体的には、受光部75が漏洩光を検知し、漏洩光を検知した結果を示す情報を、有線または無線信号にて監視部71に送信する。監視部71の受信部が該情報を受信すると、監視部71は、浸水検知地点74において受光部75が光波(漏洩光)を検知したと判断する。
ステップ702において受光部75が漏洩光を検知したと判断すると、ステップ703において、監視部71は、浸水検知地点74にて浸水があると判断し、その旨を監視部71が備えるディスプレイ等の表示部(不図示)にて表示する等してユーザに知らせるようにすれば良い。一方、ステップ702において受光部75が漏洩光を検知していないと判断すると、ステップ703において、監視部71は、浸水検知地点74にて浸水が無いと判断し、その旨を表示部にて表示してユーザに知らせるようにすれば良い。
本発明の一実施形態に係る浸水検知方法および浸水検知装置を説明する概略図である。 (a)は本発明の一実施形態の浸水検知方法および浸水検知装置に関わる、空孔アシストファイバおよび1.3μm帯零分散単一モードファイバの曲げ損失の特性例を表す図であり、(b)は、本発明の一実施形態に係る浸水検知方法および浸水検知装置に関わる、長周期グレーティングの透過スペクトルを表す特性図である。 本発明の一実施形態の浸水検知方法および浸水検知装置に関わる、長周期グレーティングの透過スペクトルを表す特性図である。 本発明一実施形態の浸水検知方法および浸水検知装置に関わる、基本モードと第一高次モードとでモード変換を行うためのグレーティング周期を表す特性図である。 本発明の一実施形態の浸水検知方法および浸水検知装置に関わる、応力付与部の構造を説明する概略図である。 (a)は、本発明の一実施形態に係る浸水検知方法を説明するための構成図であり、(b)は、(a)における浸水検知方法の手順を表すフローチャート図である。 (a)は、本発明の一実施形態に係る浸水検知方法を説明するための構成図であり、(b)は、(a)における浸水検知方法の手順を表すフローチャート図である。
符号の説明
1 浸水検知装置
2 光ファイバ
3 応力付与部
4 吸水媒質
5 凸部
61、71 監視部
62 OTDR試験装置
63、73 光ファイバ伝送路
64、74 浸水検知地点
75 受光部

Claims (9)

  1. 光ファイバと、
    液体を吸収すると膨張する吸水媒質と、
    前記吸水媒質に接続され、所定の周期で、所定の方向に沿って配列した複数の凸部を有する応力付与部とを備え、
    前記吸水媒質が前記液体を吸収していない場合において、前記凸部と前記光ファイバとは、前記所定の方向が前記光ファイバの長手方向と一致するように離間して配置されており、
    前記吸水媒質が前記液体を吸収して膨張すると、前記応力付与部は、前記膨張による膨張圧によって前記凸部により前記光ファイバに対して長周期グレーティングを形成することを特徴とする浸水検知装置。
  2. 前記長周期グレーティングにおける光波の漏洩を検知する検知手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の浸水検知装置。
  3. 前記光ファイバを含む光ファイバ伝送路をさらに備え、
    前記検知手段は、前記光ファイバ伝送路における後方散乱光の時間的変化を測定することによって、前記長周期グレーティングにおける光波の漏洩を検知することを特徴とする請求項2に記載の浸水検知装置。
  4. 前記長周期グレーティングにて漏洩した光波を受光する受光部と、
    前記受光部にて前記漏洩した光波を受光したことを示す情報を、前記検知手段に送信する送信手段とをさらに備え、
    前記検知手段は、前記送信手段にて送信された情報に基づいて、前記長周期グレーティングにおける光波の漏洩を検知することを特徴とする請求項2に記載の浸水検知装置。
  5. 前記送信手段は、有線または無線信号により前記情報を前記検知手段に送信することを特徴とする請求項4に記載の浸水検知装置。
  6. 前記所定の周期のピッチが0.8mm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の浸水検知装置。
  7. 前記凸部の前記所定の周期の配列が、前記所定の方向に沿って変化していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の浸水検知装置。
  8. 前記応力付与部と、浸水検知に用いる受光素子との間に前記光ファイバの曲げ部を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の浸水検知装置。
  9. 光ファイバと、液体を吸収すると膨張する吸水媒質と、該吸水媒質に接続され、該吸水媒質の膨張により前記光ファイバに応力を付与して長周期グレーティングを形成する応力付与部とを備える浸水検知装置を光ファイバ伝送路の少なくとも1箇所に配置して、前記浸水検知装置における浸水を検知する浸水検知方法であって、
    所望の波長の光を前記光ファイバに伝送させる伝送工程と、
    前記光ファイバを伝送した光を受光する受光工程と、
    前記受光した光に基づいて、前記光ファイバに、長周期グレーティングが形成されているか否かを検知する検知工程とを有し、
    前記浸水検知装置に浸水があると、前記吸水媒質が前記液体を吸収して膨張し、該膨張による膨張圧によって前記応力付与部が前記光ファイバに対して応力を付与して前記長周期グレーティングを形成することを特徴とする浸水検知方法。
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