JP2009124771A - 回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】通風式の冷却構造を有する回転電機について、固定子コイルエンドの冷却に関する冷却ムラや旋回流れによる冷却効率低下を解消できるようにする。
【解決手段】回転電機は、冷却用気体の径方向流れにより回転子2と固定子3それぞれの冷却をなすようにされるとともに、径方向流れから派生してコイルエンド冷却用通風部18に流入する冷却用気体のコイルエンド冷却用流れ26eにより固定子コイルエンド13の冷却をなすようにされ、そしてコイルエンド冷却用通風部に転向流れ生成部として整流部材42が設けられている。この整流部材は、回転子の回転に伴う遠心作用によりコイルエンド冷却用通風部で冷却用気体に発生する旋回流れ32から固定子コイルエンドに向く流れである転向流れ44を発生させ、その転向流れを固定子コイルエンドの冷却に働かせる。
【選択図】 図1
【解決手段】回転電機は、冷却用気体の径方向流れにより回転子2と固定子3それぞれの冷却をなすようにされるとともに、径方向流れから派生してコイルエンド冷却用通風部18に流入する冷却用気体のコイルエンド冷却用流れ26eにより固定子コイルエンド13の冷却をなすようにされ、そしてコイルエンド冷却用通風部に転向流れ生成部として整流部材42が設けられている。この整流部材は、回転子の回転に伴う遠心作用によりコイルエンド冷却用通風部で冷却用気体に発生する旋回流れ32から固定子コイルエンドに向く流れである転向流れ44を発生させ、その転向流れを固定子コイルエンドの冷却に働かせる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、回転電機に係り、特にリムダクト自己通風方式などのような通風方式で必要な部位の冷却をなすようにされている回転電機に関する。
一般に、発電機などの回転電機では、回転子と固定子それぞれのコイルや鉄芯を冷却する必要があり、また固定子の端部から突出した状態になっている固定子コイルエンドを冷却する必要もあり、そのための冷却構造が設けられている。こうした回転子における冷却構造の代表な1つとして、リムダクト自己通風方式などのような通風方式による冷却構造がある(例えば特許文献1)。
図8に、従来の回転電機の一般的な構成の概略を示す。図8の回転電機1は、縦軸水車発電機の場合で、回転子2と固定子3を備えている。回転子2は、図示を省略の軸受で回転可能に支持されたシャフト4、シャフト4に設けられたスパイダアーム5、スパイダアーム5に支持されたロータリム6、およびロータリム6に支持された磁極7を含んでなる。そして磁極7は、界磁コイル8と磁極鉄芯9で構成され、ロータリム6には、径方向に貫通するリムダクト11が軸方向に配列するようにして複数設けられている。ここで、「径方向」とは、回転子2の径方向ないしそれと平行な方向を意味し、「軸方向」とは、回転子2の軸方向ないしそれと平行な方向を意味している。
一方、固定子3は、図示を省略の固定子コイルと固定子鉄芯12を含んでなり、その両端部に固定子コイルエンド13が突出している。そして固定子鉄芯12には、径方向に貫通するステータダクト14が軸方向に配列するようにして複数設けられている。
また回転電機1は、回転子2の磁極7と固定子3、それに固定子コイルエンド13を冷却用気体、具体的には冷却用空気の通風で冷却するためにリムダクト自己通風方式の冷却構造が設けられている。その冷却構造は、回転子2と固定子3を覆うように設けられた内側通風案内15と内側通風案内15を覆うように設けられた外側通風案内16により形成された循環用通風路17、内側通風案内15により固定子3の軸方向端面部に形成されたコイルエンド冷却用通風部18、ロータリム6におけるリムダクト11、固定子鉄芯12におけるステータダクト14、および冷却用空気を降温させる冷却器であるエアクーラ19を含んでなる。
ここで、内側通風案内15は、それぞれ軸方向に延在し、互いに対向状態となる中心側軸方向案内面21と外周側軸方向案内面22、および径方向に延在する径方向案内面23を有し、これ各案内面で回転子2と固定子3の端部を囲むことでコイルエンド冷却用通風部18を形成している。一方、外側通風案内16は、軸方向に延在し、内側通風案内15の外周側軸方向案内面22と対向する状態となっている軸方向案内面24と径方向に延在する径方向案内面25を有し、これ各案内面で内側通風案内15を覆うことで循環用通風路17を形成している。なお、外側通風案内16の径方向案内面25と下側の軸方向案内面24は、回転電機1を設置する場所におけるコンクリート壁やコンクリート基礎で代用されることもある。
このよう冷却構造では、以下のようにして回転子2の磁極7、固定子3、固定子コイルエンド13それぞれの冷却がなされる。エアクーラ19を矢印26aで示すような流れで通過することで降温され冷却用空気は、循環用通風路17を矢印26bや矢印26cで示すような循環流れで流下し、スパイダアーム5に形成の開口部27から通風空隙28に流入する。通風空隙28は、シャフト4とロータリム6の間の空隙をスパイダアーム5で塞いだ状態で形成されており、これに流入した冷却用空気は、回転子2の回転に伴う遠心作用により矢印26dで示すような径方向流れ(以下、径方向流れ26dと記す)を発生させる。
この径方向流れ26dは、リムダクト11に流入してそこを流下することで磁極7の界磁コイル8と磁極鉄芯9を冷却した後、さらにステータダクト14に流入してそこを流下することで固定子3(固定子コイルと固定子鉄芯12)を冷却する。固定子3の冷却を経た冷却用空気は、固定子3とエアクーラ19の間に設けられているステータフレーム29に流入しそこを流下することでエアクーラ19に流入する。
またこうした冷却用空気の循環にあって、リムダクト11を流下する径方向流れ26dから矢印26eで示すようなコイルエンド冷却用流れ(以下、コイルエンド冷却用流れ26eと記す)が派生し、このコイルエンド冷却用流れ26eがコイルエンド冷却用通風部18に流入して固定子コイルエンド13を冷却する。固定子コイルエンド13の冷却を経たコイルエンド冷却用流れ26eは、ステータフレーム29に形成の開口部31からステータフレーム29に流入しそこを流下することでエアクーラ19に流入する。
以上のような通風式の冷却構造には、固定子コイルエンド13の冷却に関して2つの問題がある。その1つは、固定子コイルエンド13の冷却ムラの問題である。上述のように固定子コイルエンド13の冷却は、リムダクト11を流下する径方向流れ26dから派生してコイルエンド冷却用通風部18を流下するコイルエンド冷却用流れ26eでなされる。このような固定子コイルエンドの冷却構造にあっては、固定子3の端部から軸方向について離れるほどコイルエンド冷却用流れ26eの風量が少なくなる。したがって固定子3の端部から突出して軸方向に延在している固定子コイルエンド13に対するコイルエンド冷却用流れ26eによる冷却作用には、固定子コイルエンド13の先端側では基端側より小さくなるというムラを生じることになる。このことは結果として固定子コイルエンド13の先端側に対する冷却不足となり、そのために固定子コイルエンド13には、先端側が基端側より高くなる状態で温度分布を生じることになる。このような温度分布がある場合、温度の高い部分を基準に固定子コイルにおける絶縁材などの耐熱性を設計する必要がある。そしてこのことは回転電機1の小型化や大容量化の上で障害となる。
他の1つは、コイルエンド冷却用通風部18における旋回流れの問題である。上述のように固定子コイルエンド13の冷却に働く冷却用空気は、リムダクト11を流下する径方向流れ26dから派生するコイルエンド冷却用流れ26eとしてコイルエンド冷却用通風部18に流入する。このようなコイルエンド冷却用流れ26eは、回転子2から流出することになるが、回転子2から流出した直後には回転子2の周速度(大型の水車発電機では数十m/sから百数十m/sに達する)と同じ風速の旋回成分を有しており、その状態でコイルエンド冷却用通風部18に流入する。このためコイルエンド冷却用通風部18におけるコイルエンド冷却用流れ26eには、中心側軸方向案内面21に沿うようにして旋回する旋回流れ32が発生する。この旋回流れ32は、回転子2の回転によるものであることから、回転子2の回転方向と同じ方向で旋回する流れとなり、図では紙面表から裏へ向かう方向の場合としてある。ここで、図の例ではロータリム6にエンドファン33が設けられている。このような場合、エンドファン33からの冷却用空気もコイルエンド冷却用通風部18に流れ込むことになるが、その冷却用空気にも同じ理由により強い旋回がかかることになる。
こうした旋回流れ32は、コイルエンド冷却用流れ26eとして冷却用空気が効率的に固定子コイルエンド13に向かうのを妨げる。つまり旋回流れ32は、コイルエンド冷却用通風部18での固定子コイルエンド13の冷却効率を低下させる結果を招くことになっている。また旋回流れ32は、コイルエンド冷却用通風部18での冷却用空気の流れに乱れや内側通風案内15との間での摩擦を生じさることで風損を招くことになり、このことでも固定子コイルエンド13の冷却効率を低下させることになる。
上述のようにリムダクト自己通風方式などのような通風式の冷却構造には、固定子コイルエンドの冷却に関し、冷却ムラの問題があり、また旋回流れによる冷却効率の低下の問題がある。そしてこうした問題が回転電機の小型化や大容量化の上で障害となっている。
本発明は、以上のような知見に基づいてなされたものであり、その課題は、通風式の冷却構造を有する回転電機について、固定子コイルエンドの冷却に関する冷却ムラや旋回流れによる冷却効率低下を解消できるようにすることにある。
本発明では、コイルエンド冷却用通風部における旋回流れから転向流れを発生させる。またその転向流れは、固定子コイルエンドの冷却に作用しているコイルエンド冷却用流れに合流する流れとなるように発生させる。このようにすることにより、転向流れを固定子コイルエンドの冷却に働かせることができる。このことは、固定子コイルエンドの冷却ムラの解消に役立ち、また固定子コイルエンドに対する冷却効率を向上させるのにも役立つ。また旋回流れから転向流れを発生させることは、旋回流れによる上述のような風損を低減することに役立ち、したがって旋回流れに起因する冷却効率低下を効果的に解消するのに役立つ。
本発明では、以上のような考え方に基づいて上記課題を解決する。具体的には、回転子と固定子を覆うように設けられた内側通風案内と前記内側通風案内を覆うように設けられた外側通風案内により循環用通風路が形成されるとともに、前記内側通風案内により前記固定子の端部にコイルエンド冷却用通風部が形成されており、前記循環用通風路を通じて循環する冷却用気体に発生させる径方向流れにより前記回転子と前記固定子それぞれの冷却をなすようにされるとともに、前記径方向流れから派生して前記コイルエンド冷却用通風部に流入する冷却用気体のコイルエンド冷却用流れにより固定子コイルエンドの冷却をなすようにされている回転電機において、前記回転子の回転に伴う遠心作用により前記コイルエンド冷却用通風部で前記冷却用気体に発生する旋回流れから前記固定子コイルエンドに向く流れである転向流れを発生させる転向流れ生成部が設けられていることを特徴としている。
このような回転電機における前記転向流れ生成部は、前記コイルエンド冷却用通風部に臨むようにして前記内側通風案内に設けられる整流部材で形成することができ、このようにすることで、効果的に転向流れ発生させることができるようになる。
上記のような整流部材は、前記旋回流れに交差する状態とされた整流面を有し、この整流面により前記転向流れを発生させるように形成することができる。このようにすることで、より効果的に転向流れ発生させることができるようになる。
上記のような整流部材における整流面は、好ましい形態の1つでは、断面形状が前記旋回流れの方向に凹となる円弧となるようにされる。
また他の好ましい1つの形態では、整流面は、基端部が前記旋回流れの方向に沿う状態とされ、先端部が前記旋回流れの方向に直交的に交差する状態とされ、さらに中間部が前記旋回流れの方向に対し傾斜して交差する状態とされる。この形態の整流面は、内側通風案内に軸方向について傾斜している部分があり、この傾斜部分に整流部材を設けることになる場合に有効である。
上記のような整流面を有する整流部材については、整流面を1対で有し、その1対の整流面を前記旋回流れに関し対称となるようにする構成とすることができる。このようにすることで、例えば揚水発電用の水車発電機などのように両方向に回転子が回転する回転電機にも対応できるようになる。すなわち回転子の回転方向が逆転し、これに伴って旋回方向が逆転することになった旋回流れからも効果的に転向流れを発生させることができる。
上記のような整流部材は、旋回流れに沿うように配列して複数設けることになるが、これら複数の整流部材それぞれが均一的に転向流れの形成に働くようにするのが好ましい。そのためには旋回流れの一部が個々の整流部材を通過できるようにする。こうしたことから本発明では、前記整流部材は、当該整流部材と前記内側通風案内の間が通風可能となるようにして設けるようにするか、または前記整流部材における前記整流面は、その面積が前記回転子の軸方向について内側に向けて徐々に小さくなるようにするものとしている。
以上のような本発明によれば、通風式の冷却構造を有する回転電機について、固定子コイルエンドの冷却に関する冷却ムラや旋回流れによる冷却効率低下を効果的に解消することができる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。図1に、第1の実施形態による回転電機41の構成を要部について示す。本実施形態の回転電機41は、その基本的な構成において上述した従来の回転電機1と同様である。したがって回転電機1と共通する要素には、図8におけるのと同一の符号を付して示し、それらについての説明は適宜省略する。
回転電機41は、転向流れ生成部を形成する整流部材42が設けられている。整流部材42は、内側通風案内15の中心側軸方向案内面21に設けられ、また旋回流れ32に沿うように配列して複数で設けられている。この整流部材42は、整流面43を有している。
整流面43は、旋回流れ32に交差する状態とされ、旋回流れ32から転向流れ44を発生させることができるようにされている。また整流面43は、軸方向に一定の長さを有し径方向に一定の幅を有する形状とされるとともに、図1中のA−A矢視として図2に示すように、幅方向の断面形状が旋回流れ32の旋回方向に凹となる円弧となるようにされている。さらに整流面43は、旋回流れ32に対して傾斜状態で交差するようにされている。より具体的には、旋回流れ32の流れ方向に関し、整流面43の基端部が先端部よりも上流側になるようにした傾斜状態で整流面43が旋回流れ32に対し交差するようにされている。このようにすることにより、固定子コイルエンド13の冷却に作用しているコイルエンド冷却用流れ26eに転向流れ44を効率的に合流させることができ、後述のような転向流れ44による固定子コイルエンド13の冷却をより効果的になせるようになる。
また整流部材42は、中心側軸方向案内面21に立設した支持脚45で支持して設けられ、これにより中心側軸方向案内面21との間に通風間隙46を形成するようにされている。つまり整流部材42は、中心側軸方向案内面21との間に通風間隙46を有することで、中心側軸方向案内面21の間が通風可能となるようにされている。このようにしたのは、旋回流れ32に沿うように配列して複数で設けられ整流部材42それぞれが均一的に転向流れ44の形成に働くようにするためである。つまり旋回流れ32の一部が個々の整流部材42を通過できるようにすることにより、複数の整流部材42それぞれが均一的に転向流れ44の形成に働くことができるようにしているということであり、このようにすることで、より効果的に転向流れ44を発生させることができる。
以上のような整流部材42により旋回流れ32から発生される転向流れ44は、固定子コイルエンド13の冷却に作用しているコイルエンド冷却用流れ26eに合流するようにコイルエンド冷却用通風部18を流下し、その際に固定子コイルエンド13の冷却に作用する。このため固定子コイルエンド13に対する冷却性能を高めることができる。
またこうした転向流れ44による固定子コイルエンド13の冷却作用は、旋回流れ32の状態に応じて整流面43の角度や形状などを適切に設定することで、固定子コイルエンド13の先端部に対して優先的に生じさせるようにすることができる。そしてそのようにすることで、コイルエンド冷却用流れ26eだけでの冷却の場合に生じる固定子コイルエンド13の冷却ムラを効果的に解消することができる。
さらに整流部材42による転向流れ44の形成は、旋回流れ32の風量の減少をもたらし、これにより旋回流れ32による風損を低減するのに役立ち、したがって旋回流れ32に起因する冷却効率低下を効果的に解消するのに役立つ。
図3に、第2の実施形態による回転電機51の構成を要部について示す。本実施形態の回転電機51は、その基本的な構成において上述した従来の回転電機1や第1の実施形態の回転電機41と同様である。したがって回転電機1や回転電機41と共通する要素には、図8や図1におけるのと同一の符号を付して示し、それらについての説明は適宜省略する。
回転電機51は、図1の整流部材42に対応する要素として整流部材52が設けられている。この整流部材52は、整流面53を有している。
整流面53は、旋回流れ32に交差する状態とされ、旋回流れ32から転向流れ54を発生させることができるようにされている。また整流面53は、軸方向外側から軸方向内側に向けて面積が徐々に小さくなる形状、具体的には短辺が軸方向外側に位置し、短辺に対向する頂点が軸方向内側に位置する直角三角形に形成されており、その直角三角形が旋回流れ32に対して傾斜状態で交差するようにされている。
整流部材52では、図3中のB−B矢視として図4に示すように、こうした整流面53が旋回流れ32に関し対称となるようにして1対にして設けられている。そしてその1対の整流面53、53は、上述のような傾斜状態にある直角三角形の斜辺で互いに接合されることにより、山形に組み合わされている。
以上のような整流面53は、旋回流れ32の一部に整流部材52の通過を許容する。このため、第1の実施形態に関して説明したのと同じ理由から、複数の整流部材52それぞれを均一的に転向流れ54の形成に働かせることができるようになる。
また整流面53は、その形状が直角三角形であることから、軸方向外側について、転向流れ54をより多く発生させることになる。このことは、転向流れ54による固定子コイルエンド13に対する冷却作用が固定子コイルエンド13の先端部に対して優先的に生じることになり、したがって第1の実施形態に関して説明したのと同様に、固定子コイルエンド13の冷却ムラを効果的に解消するのに役立つ。
また整流面53は、旋回流れ32に関し対称となるようにして対で設けられていることから、回転子2が両方向に回転する場合への対応を可能とする。すなわち回転子2の回転方向が逆転し、これに伴って旋回流れ32の旋回方向が逆転することになっても効果的に転向流れ54を発生させることができる。
さらに整流面53は、旋回流れ32に対して傾斜状態で交差するようにされていることから、第1の実施形態に関して説明したのと同様に、固定子コイルエンド13の冷却に作用しているコイルエンド冷却用流れ26eに転向流れ54を効率的に合流させることができ、転向流れ54による固定子コイルエンド13の冷却をより効果的になせるようになる。
図5に、第3の実施形態による回転電機61の構成を要部について示す。本実施形態の回転電機61は、その基本的な構成において上述した従来の回転電機1や第1の実施形態の回転電機41と同様である。したがって回転電機1や回転電機41と共通する要素には、図8や図1におけるのと同一の符号を付して示し、それらについての説明は適宜省略する。
回転電機61は、図8における内側通風案内15に対応する要素として内側通風案内62を有している。内側通風案内62は、図8における中心側軸方向案内面21に対応する要素として、中心側軸方向案内面63を有している。中心側軸方向案内面63は、外周側軸方向案内面22との距離を縮めるようにして軸方向で傾斜する状態となっている。そしてこの中心側軸方向案内面63に、図1の整流部材42に対応する要素として整流部材64が設けられている。この整流部材64は、整流面65を有している。
整流面65は、旋回流れ32に交差する状態とされ、旋回流れ32から転向流れ66を発生させることができるようにされている。また整流面65は、図5中のC−C矢視として図6に示すように、基端部が旋回流れ32の旋回方向(旋回流れ32における旋回円の接線)に平行ないし平行に近いようにして沿う状態とされ、先端部が旋回方向に直交的に交差する状態とされ、さらに中間部が旋回方向に対し傾斜して交差する状態とされている。
このような整流面65は、整流部材64を設ける中心側軸方向案内面63が上述のような傾斜状態にある場合に有効である。すなわち整流面65は、整流部材64を設ける中心側軸方向案内面63が上述のような傾斜状態にある場合ついて、固定子コイルエンド13をより効果的に冷却でき、しかも固定子コイルエンド13の冷却の均一性を高めることのできる転向流れ66を効果的に発生させることができる。
図7に、第4の実施形態による回転電機71の構成を要部について示す。本実施形態の回転電機71は、その基本的な構成において第3の実施形態の回転電機61と同様である。したがって回転電機61と共通する要素には、図5におけるのと同一の符号を付して示し、それらについての説明は適宜省略する。
回転電機71は、図5の整流部材64に対応する要素として整流部材72が設けられている。整流部材72は、整流部材64における整流面65に対応する整流面73に中心側軸方向案内面63の傾斜よりも大きな傾斜を与えていること、およびこの整流面73の頂辺に円弧部74を形成していることを除いて、整流部材64と同様である。このような整流部材72は、軸方向外側について、転向流れ75をより多く発生させることができ、したがって第2の実施形態に関して説明したのと同様に、固定子コイルエンド13の冷却ムラをより効果的に解消することができる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、これらは代表的な例に過ぎず、本発明は、その趣旨を逸脱することのない範囲で様々な形態で実施することができる。例えば上記の各実施形態では回転電機が縦軸水車発電機であったが、本発明は、これに限られず、通風方式で冷却を行う回転電機あれば、どのようなものにも適用できる。
2 回転子
3 固定子
15 内側通風案内
16 外側通風案内
17 循環用通風路
18 コイルエンド冷却用通風部
26d 径方向流れ
26e コイルエンド冷却用流れ
1、41、51、61、71 回転電機
42、52、64、72 整流部材(転向流れ生成部)
43、53、65、73 整流面
3 固定子
15 内側通風案内
16 外側通風案内
17 循環用通風路
18 コイルエンド冷却用通風部
26d 径方向流れ
26e コイルエンド冷却用流れ
1、41、51、61、71 回転電機
42、52、64、72 整流部材(転向流れ生成部)
43、53、65、73 整流面
Claims (8)
- 回転子と固定子を覆うように設けられた内側通風案内と前記内側通風案内を覆うように設けられた外側通風案内により循環用通風路が形成されるとともに、前記内側通風案内により前記固定子の端部にコイルエンド冷却用通風部が形成されており、前記循環用通風路を通じて循環する冷却用気体に発生させる径方向流れにより前記回転子と前記固定子それぞれの冷却をなすようにされるとともに、前記径方向流れから派生して前記コイルエンド冷却用通風部に流入する冷却用気体のコイルエンド冷却用流れにより固定子コイルエンドの冷却をなすようにされている回転電機において、
前記回転子の回転に伴う遠心作用により前記コイルエンド冷却用通風部で前記冷却用気体に発生する旋回流れから前記固定子コイルエンドに向く流れである転向流れを発生させる転向流れ生成部が設けられていることを特徴とする回転電機。 - 前記転向流れ生成部は、前記コイルエンド冷却用通風部に臨むようにして前記内側通風案内に設けられる整流部材で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
- 前記整流部材は、前記旋回流れに交差する状態とされた整流面を有し、この整流面により前記転向流れを発生させるようにされていることを特徴とする請求項2に記載の回転電機。
- 前記整流部材における前記整流面は、断面形状が前記旋回流れの方向に凹となる円弧となるようにされていることを特徴とする請求項3に記載の回転電機。
- 前記整流部材における前記整流面は、基端部が前記旋回流れの方向に沿う状態とされ、先端部が前記旋回流れの方向に直交的に交差する状態とされ、さらに中間部が前記旋回流れの方向に対し傾斜して交差する状態とされたていることを特徴とする請求項3に記載の回転電機。
- 前記整流部材は、前記整流面を1対で有し、前記1対の整流面は、前記旋回流れに関し対称となるようにされていることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の回転電機。
- 前記整流部材は、当該整流部材と前記内側通風案内の間が通風可能となるようにして設けられていることを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれか1項に記載の回転電機。
- 前記整流部材における前記整流面は、その面積が前記回転子の軸方向について内側に向けて徐々に小さくなるようにされていることを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれか1項に記載の回転電機。
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---|---|---|---|
JP2007292549A JP2009124771A (ja) | 2007-11-09 | 2007-11-09 | 回転電機 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2013054811A1 (ja) * | 2011-10-13 | 2013-04-18 | 三菱電機株式会社 | 回転電機 |
JP2020188577A (ja) * | 2019-05-14 | 2020-11-19 | 株式会社東芝 | 回転電機 |
-
2007
- 2007-11-09 JP JP2007292549A patent/JP2009124771A/ja active Pending
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