JP2009123443A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 実装スペースを最小限に抑え、反応空間内の圧力を高精度に検出して燃料の供給流量を制御することができる小型化に有効な燃料電池を提供する。
【解決手段】 カソードと、アノードと、カソードとアノードとの間に挟持されて電解質膜とを有する膜電極接合体を備える起電部と、膜電極接合体のアノード側に配置されアノードに燃料を供給する燃料供給機構と、燃料を収容すると共に燃料供給機構と流路を介して接続された燃料収容部を備えた燃料電池であって、前記起電部のアノード側において燃料が発電反応する反応空間66の圧力を検出する圧力測定部41を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、携帯電子機器の動作に有効な燃料電池に関する。
近時、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の各種電子機器は、半導体技術の発達と共に小型化され、燃料電池をこれらの小型機器用の電源に用いることが試みられている。燃料電池は、燃料と酸化剤を供給するだけで発電することができ、燃料のみを補充・交換すれば連続して発電できるという利点を有している。このため、小型化ができれば携帯電子機器の作動に極めて有利なシステムといえる。特に直接メタノール燃料電池(DMFC;Direct Methanol Fuel Cell)は、エネルギー密度の高いメタノールを燃料に用い、メタノールから電極触媒上で直接電流を取り出せるため、小型化が可能であり、また燃料の取り扱いも水素ガス燃料に比べて容易なことから小型機器用電源として有望であることから、携帯電話、携帯オーディオ、携帯ゲーム機、ノートパソコンなどのコードレス携帯電子機器に最適な電源としてその実用化が期待されている。
DMFCの燃料の供給方法としては、液体燃料を気化してからブロア等で燃料電池内に送り込む気体供給型DMFC、液体燃料をそのままポンプ等で燃料電池内に送り込む液体供給型DMFC、および液体燃料をセル内で気化させる内部気化型DMFCが知られている。このうち内部気化型DMFCは、アノード、カソード、プロトン伝導性の電解質膜からなる膜電極接合体(MEA;Membrane Electrode Assembly)と、液体燃料を収容する燃料収容室と、アノードと燃料収容室との間に配置された気化室と、燃料収容室と気化室との間を仕切る気液分離膜とを備えている。
内部気化型DMFCでは、燃料室に注入された液体燃料が気化した燃料ガス(メタノール蒸気)は、気液分離膜を透過し、気化室中を拡散してアノードに供給される。アノードでは、下式(1)の反応に従って、燃料ガスと水とが電気化学反応を生じて二酸化炭素(CO2)とプロトン(H+;水素イオンともいう)と電子(e)を生じ、アノードで生じたプロトンはプロトン伝導性の電解質膜を透過してカソードに拡散する。カソードでは下式(2)の反応に従って、大気中の酸素(O2)と、プロトン伝導性膜を透過してきたプロトンと、アノードから外部回路を通ってカソードに流れてきた電子とが電気化学反応を生じて水(H2O)を生成する。カソードで生成した水は、一部がプロトン伝導性膜を通してアノードに拡散し、式(1)の反応に使われる。このようにして、外部から水を補給することなくアノードとカソードにおいて継続して反応を生じさせることができる。
CH3OH+H2O → CO2+6H++6e …(1)
O2+4H++4e → 2H2O …(2)
上式(1)(2)の発電反応を効率良く進行させるためには、発電部に対する燃料の供給流量を過不足なく最適範囲にコントロールする必要がある。そこで燃料の供給流量を制御するために種々の提案がなされている。例えば特許文献1の燃料電池では、燃料容器からポンプに至るまでの流路に圧力センサを取り付けて流路内の圧力を検出し、その検出圧力値が目標圧力値に近づくように圧力調整弁の開度を調整している。
特開2005−166355号公報
しかしながら、従来の燃料電池においては、ポンプに加えてさらに圧力センサを燃料流路に取り付けることから、全体として装置が大型化し、携帯電子機器用の電源としての小型化の要請に反するという問題点がある。また、従来の燃料電池の圧力センサは、実際に発電反応を行なう発電部(膜電極接合体)から離れたところで圧力を検出するため、直接的なものではなく間接的なものであり、発電反応の実態を正確に反映するものではない。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、実装スペースを最小限に抑えるとともに、反応空間内の圧力を高精度に検出して燃料の供給流量を制御することができる小型化に有効な燃料電池を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池は、カソードと、アノードと、前記カソードとアノードとの間に挟持されて電解質膜とを有する膜電極接合体を備える起電部と、前記膜電極接合体の前記アノード側に配置され前記アノードに燃料を供給する燃料供給機構と、燃料を収容すると共に前記燃料供給機構と流路を介して接続された燃料収容部を備えた燃料電池であって、前記起電部のアノード側において燃料が発電反応する反応空間の圧力を検出する圧力測定部を有することを特徴とする。
本発明において、圧力測定部は、反応空間に取り付けられ、前記反応空間の圧力を受けて変位する受動端子と、前記受動端子を付勢して変位可能に支持する付勢部材と、前記受動端子の変位量を検出するセンサと、前記センサから送られる信号を電気信号に変換する光電変換部を有する回路基板と、を有することができる。
これらの要素のうち受動端子と付勢部材は、例えばフッ素系樹脂、またはフッ素系樹脂により被覆されたコーティング材料を用いてつくられていることが好ましい。受動端子および付勢部材は、反応空間において燃料の蒸気雰囲気と直接接触するため、反応系に有害な金属イオンが溶け出さないようにする必要があるからである。
センサは、受動端子の変位量を受動端子とは非接触の状態で光学的に検出する光センサであることが望ましいが、受動端子と直接接触してその変位量を検出するタッチセンサであってもよい。非接触型の変位センサには図1に示すフォトインタラプターの他に、例えば特開2003−130696号公報に記載されているように付勢部材と組み合わせた構造の変位センサを用いることもできる。なお、変位センサと付勢部材とを組み合せた圧力測定部の代わりに、特開2001−330484号公報に記載された渦流量計を用いて燃料の流れに生じるカルマン渦による捻じりの交番力を検出することにより流量を測定することも考えられるが、小型機器の細い流路や隙間での高精度の計測は難しく、実用的ではない。
また、本発明では、圧力測定部で検出された圧力検出信号に基づいて前記反応空間の圧力を発電反応に適正な範囲とする燃料の供給制御量を求め、求めた燃料の前記供給制御量に対応して燃料収容部から燃料供給機構への燃料の供給量を制御する制御手段をさらに有することが好ましい。
また、本発明では、あらかじめ設定された反応空間の圧力と発電反応に適正な範囲とする燃料の供給制御量との関係、前記圧力測定部で検出された圧力検出信号と前記関係に基づいて前記反応空間の圧力を発電反応に適正な範囲とする燃料の供給制御量を求め、求めた燃料の供給制御量に対応して燃料収容部から燃料供給機構への燃料の供給量を制御する制御手段をさらに有することが好ましい。
さらに、制御手段は、センサによって検出された反応空間の検出圧力を監視するための表示部を有することが好ましい。検出圧力の値を表示部の画面にその都度表示することにより、反応空間の圧力を常にリアルタイムで監視することができる。
本発明によれば、圧力測定部を増設するにもかかわらず実装スペースを可能な限り小さく抑えることができ、かつ反応空間の検出圧力に基づいて燃料流量を発電に最適の範囲に制御できる燃料電池が提供される。すなわち本発明の燃料電池では、主な背圧発生源となる発電部(主要部として膜電極接合体を含む)の内圧の変化を圧力測定部で検出することにより燃料輸送量を算出することが可能になり、小型流量計としての機能を得ることができる。また、本発明の燃料電池では、常時、反応系内の圧力変化を監視し、検出圧力に基づく燃料流量のフィードバック制御により電池の安定した動作性能を保つことができる。これらの効果を有する本発明の燃料電池は、携帯電話、携帯オーディオ、携帯ゲーム機、ノートパソコンなどのコードレス携帯電子機器に内蔵して用いられる小型の電源として最適なものである。
以下、添付の図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
先ず、燃料電池システムの全体概要について図1と図2を参照して説明する。燃料電池1は、直接メタノール燃料電池(DMFC)として発電出力する燃料電池部と、燃料電池部の補助電源として機能する二次電池部(図示せず)とを備えている。燃料電池部は、燃料電池1、燃料収容部81およびポンプ49を備えている。二次電池部は、制御部46およびリチウム二次電池(図示せず)を備えている。ポンプ49は燃料収容部81から燃料電池1まで間の流路83に設けられ、図示しないリチウム二次電池を電源として制御部46により動作を制御されるようになっている。
図1および図2に示すように、燃料電池1は、膜電極接合体(MEA)3を含むセル構造体と、燃料収容部81およびバランスバルブ90を具備する燃料供給源80と、バルブ48およびポンプ49が取り付けられた燃料流路83と、燃料82を燃料供給源80からMEA3に分配供給する燃料分配機構7と、制御部46とを備えている。本実施形態の燃料電池1では、燃料分配機構7からMEA3に供給された燃料82は発電反応に消費されてしまい、その後に循環して燃料分配機構7あるいは燃料収容部80に戻されることはない。このタイプの燃料電池1は燃料を循環させないことから、従来のアクティブ方式とは異なる方式であり、装置の小型化等を損なうものではない。また、液体燃料の供給にポンプ49を使用しており、従来の内部気化型のような純パッシブ方式とも異なるため、この方式の燃料電池1はいわばセミパッシブ型と呼ぶことができる。
燃料電池1を含むシステムは全体が制御部46によって統括的に制御されるようになっている。すなわち、制御部46は、各種センサからの入力信号に基づいてバルブ48の開閉動作やポンプ49の起動・停止動作などをコントロールする。各種センサのなかには後述する圧力測定部41の光センサ44が含まれる。
燃料電池1のセル構造体は、例えば形状が矩形状であり、MEA3、集電体4、燃料極支持板6、燃料分配機構7、バックカバー9、気液分離膜14、およびフロントカバー15を有している。MEA3は、燃料極としてのアノード21と、空気極としてのカソード24と、アノード21及びカソード24間に挟持された電解質膜27とを含んでいる。さらに、アノード21はアノード触媒層22およびアノードガス拡散層23を有し、カソード24はカソード触媒層25およびカソードガス拡散層26を有する。これらの積層されたアノード21、カソード24および電解質膜27は上述した式(1)、(2)の反応を生じさせる発電素子として機能するものである。
アノード触媒層22やカソード触媒層25に含有される触媒としては、例えばPt、Ru、Rh、Ir、Os、Pd等の白金族元素の単体、白金族元素を含有する合金等が挙げられる。アノード触媒層22には、メタノールや一酸化炭素等に対して強い耐性を有するPt−RuやPt−Mo等を用いることが好ましい。カソード触媒層25には、PtやPt−Ni等を用いることが好ましい。ただし、触媒はこれらに限定されるものではなく、触媒活性を有する各種の物質を使用することができる。触媒は炭素材料のような導電性担持体を使用した担持触媒、あるいは無担持触媒のいずれであってもよい。
電解質膜27はプロトン導電膜である。電解質膜27は、アノード触媒層22において発生したプロトンをカソード触媒層25に輸送するためのものである。電解質膜27は、電子伝導性を持たず、プロトンを輸送することが可能なプロトン伝導性の材料で形成されている。
電解質膜27を形成する材料としては、例えばスルホン酸基を有するパーフルオロスルホン酸重合体のようなフッ素系樹脂(ナフィオン(商品名、デュポン社製)やフレミオン(商品名、旭硝子社製)等)、スルホン酸基を有する炭化水素系樹脂等の有機系材料、あるいはタングステン酸やリンタングステン酸等の無機系材料が挙げられる。ただし、プロトン伝導性の材料はこれらに限られるものではない。
アノードガス拡散層23は、アノード触媒層22に燃料を均一に供給する役割を果たし、アノード触媒層22の集電機能を有している。カソードガス拡散層26は、カソード触媒層25に酸化剤を均一に供給する役割を果たし、カソード触媒層25の集機能を有している。アノードガス拡散層23およびカソードガス拡散層26は多孔質基材で構成されている。
アノードガス拡散層23およびカソードガス拡散層26の触媒層と接する面と反対側の面にはアノード集電体31およびカソード集電体37を有している。アノード集電体31およびカソード集電体37は、例えば、金、ニッケル等の金属材料からなる多孔質層(例えばメッシュ)又は箔体、あるいはステンレス鋼(SUS)などの導電性金属材料に金などの良導電性金属を被覆した複合材をそれぞれ使用することができる。
燃料電池1内のMEA3は、絶縁性のOリング(シール材)38,39によって液密にシールされている。これらのOリング38,39によって燃料電池1の内部に種々のスペースや間隙が形成されている。
アノード集電体31は、MEA3の形状に対応し、例えば互いに電気的に絶縁された4つの短冊状電極の集合体で構成される。これらの短冊状電極の各々は複数の燃料通過孔を有している。同様に、カソード集電体34は、MEA3の形状に対応し、例えば互いに電気的に絶縁された4つの短冊状電極の集合体である。これらも同様に複数の燃料通過孔を有している。これらアノード集電体31およびカソード集電体34により、MEA3を構成する各単セルを直列接続する。
一対のOリング(シール材)38,39は、MEA3からの燃料の漏れを防止する機能を有し、絶縁材料、例えばゴムを用いて形成されている。シール材38は、アノード集電体31の外周を囲むよう枠状に形成され、ている。Oリング(シール材)39は、カソード集電体37の外周を囲むよう枠状に形成されている。
本実施例においては、MEA3と燃料分配機構7との間に気液分離膜14を設けることにより、燃料の気化成分が燃料通過孔(図示せず)を通ってアノードガス拡散層23及びアノード触媒層22に供給されるようになっている。
酸化剤としての空気は、フロントカバー15の通気孔(図示せず)を通ってカソードガス拡散層26およびカソード触媒層25に供給される。
燃料極支持板6は、板状に形成されている。燃料極支持板6は、矩形状の板部51を有している。板部51は、アノード21と燃料分配機構7との間に挟持されている。板部51は、矩形状の上壁と、上壁の周縁部に設けられた矩形枠状の周壁とを有している。本実施形態において、例えば、板部51は、幅が45mm、長さが85mmである。板部51(上壁+周壁)の厚みは2mmである。
板部51は、燃料分配機構7側に設けられているとともに燃料供給部側(本実施の形態ではバックカバー9)に向かって開放した凹部54を有している。凹部54は、上壁及び周壁により形成されている。本実施形態において、例えば、凹部54は、幅が35mm、長さが75mm、厚みが0.5mmである。凹部54の面積と、発電領域の面積との比は約0.88である。凹部54は発電領域に88%以上重なっている。
板部51は、アノード21に燃料を通過させるための複数の燃料通過孔(図示せず)を有している。これらの燃料通過孔は、マトリクス状に配置され、凹部54が形成された領域を含んで形成されている。本実施形態では、燃料通過孔は、凹部54に重なった上壁に形成されるとともに、凹部54の周縁を越えた周壁の内側にも形成されている。
燃料分配機構7は流露83に接続された燃料注入口63を有し、燃料分配板61には複数の燃料通過孔64が形成されている。燃料注入口63より燃料分配機構7に導入された液体燃料82は、これらの燃料通過孔64を通って液体燃料82が気液分離膜14に分配供給されるようになっている。燃料極支持板6には、気液分離膜14を通過した液体燃料82の気化成分が供給される。燃料極支持板6は凹部54を有している。凹部54により燃料極支持板6内部に空間が形成されるため、液体燃料82の気化成分の面方向への拡散は促進される。これにより、液体燃料82の気化成分は燃料通過孔(図示せず)を均一に通ってアノード21に均一に供給される。これにより出力が向上するとともに、出力の安定性が高まる。
ポンプ49の種類は特に限定されるものではないが、少量の液体燃料を制御性よく送液することができ、さらに小型軽量化が可能という観点から、電気浸透流ポンプ(EOポンプ)、ロータリーポンプ(ロータリーベーンポンプ)、ダイアフラムポンプ、しごきポンプ等を使用することが好ましい。電気浸透流ポンプは電気浸透流現象を起こすシリカ等の焼結多孔体を用いたものである。ロータリーポンプはモータで羽を回転させて送液するものである。ダイアフラムポンプは電磁石や圧電セラミックスによりダイアフラムを駆動して送液するものである。しごきポンプは柔軟性を有する燃料流路の一部を圧迫し、燃料をしごき送るものである。これらのうち、駆動電力や大きさ等の観点から、電気浸透流ポンプや圧電セラミックスを有するダイアフラムポンプを使用することがより好ましい。
燃料供給源80は、燃料収容部81や流路83に燃料収容部81内の圧力を外気とバランスさせるバランスバルブ90を備えていることが好ましい。バランスバルブ90は、燃料収容部81内の圧力に応じてバルブ可動片91を動作させるスプリング92と、バルブ可動片91をシールして閉状態とするシール部93とを有している。
燃料収容部81から液体燃料が燃料分配機構7に供給され、燃料収容部81の内圧が減圧状態になると、バランスバルブ90のバルブ可動片91が外圧を受け、スプリング92の反発力に打ち勝ってシール部93が開放される。このバランスバルブ90の開放状態に基づいて、外気が内外圧力差を減少するよう導入される。内外の圧力差が解消されると、再度バルブ可動片91が移動し、シール部93が内壁に押し付けられて、バルブ90内が密閉される。
このように動作するバランスバルブ90を燃料供給源80に設置することによって、液体燃料の供給に伴って発生する燃料収容部81の内圧低下に起因する送液量の変動を抑制することができる。すなわち、燃料収容部81内が減圧状態になると、ポンプ49による液体燃料の吸い込みが不安定になり、送液量が変動しやすくなる。このような送液量の変動をバランスバルブ90により解消することができる。従って、燃料電池1の動作安定性を向上させることが可能となる。
さらに、燃料電池としての安定性や信頼性を高めるために、燃料流路83においてポンプ49と直列に遮断バルブ48が取付けられていることが好ましい。遮断バルブ48は、制御部46によりオンオフ制御され、弁体が開閉されるものである。なお、遮断バルブ48は、ポンプ49と燃料供給源80との間に配置するようにしても機能上の支障はない。
液体燃料としては、液体のメタノール等のメタノール燃料、またはメタノール水溶液を用いることができる。ここで、液体燃料の気化成分とは、液体燃料として液体のメタノールを使用した場合、気化したメタノールを意味し、液体燃料としてメタノール水溶液を使用した場合にはメタノールの気化成分と水の気化成分からなる混合ガスを意味するものとする。なお、液体燃料としては、必ずしもメタノール燃料に限られるものではなく、例えばエタノール水溶液や純エタノール等のエタノール燃料、プロパノール水溶液や純プロパノール等のプロパノール燃料、グリコール水溶液や純グリコール等のグリコール燃料、ジメチルエーテル、ギ酸、もしくはその他の液体燃料であってもよい。いずれにしても、燃料電池に応じた液体燃料が使用される。特に燃料濃度が80モル%を超えるメタノール水溶液または純メタノール液であることが好適である。
次に、圧力測定部41について説明する。
図2に示すように、圧力測定部41は、燃料と酸化剤が式(1)(2)に従って発電反応を生じる反応空間66、例えばMEA3のカソードガス拡散層23に取り付けられている。圧力測定部41からの信号線は制御部46の入力側に接続されている。反応空間66は、発電部50においてMEA3のカソード21側およびその周辺領域に広がるスペースをいうものとする。
図1に示すように、圧力測定部41は、付勢部材としてのスプリング42、回路基板43、光センサ44および受動端子45を有している。また、制御部46は、液晶表示装置のような表示部47を備えている。
受動端子45は、反応空間66の圧力を受ける端子であり、スプリング42によって付勢されている。電極反応(1)(2)により発生する反応ガスにより反応空間66の内圧が上昇すると、受動端子45が押されてスプリング42が圧縮し、受動端子45が移動する。この受動端子45の位置(動き)を光センサ44が検出し、検出した光信号を回路基板43により電気信号に変換して制御部46に送る。制御部46は、圧力測定部41から送られてくる検出信号に基づいて反応空間66の圧力と燃料の流量を演算により求め、求めた圧力(圧力の変化)および燃料の流量(反応に最適の燃料流量)を表示部47の画面に表示させる。
なお、受動端子の変位を検出するためのセンサとして、特開2003−130696号公報に記載された構造のものを用いることもできる。また、受動端子の変位を検出するためのセンサとして、特開2001−330484号公報に記載されているような捻じりの交番力を検出する渦流量計を用いることもできる。
次に、図3を参照して本実施形態の燃料電池の制御方法について説明する。
先ず圧力測定部41によりMEA3が配置された反応空間66の内圧を確認する。(工程S1)。この内圧確認工程S1では、反応空間66の内圧が確認されると、制御部46および表示部47において所定の表示動作が開始される。表示部47に圧力と流量をそれぞれ表示させるために、工程S7〜S9を実施する。すなわち、制御部46は、圧力情報を読み取り(工程S7)、その圧力情報をモニター画面上の所定の表示領域に表示するとともに(工程S9)、読み取った圧力情報を流量に換算し(工程S8)、その換算流量を表示部47のモニター画面上の他の表示領域に表示させる(工程S9)。
内圧確認工程S1が終了すると、次に異常値判定工程S2を実施する。工程S2の判定がNOのときは、工程S1に戻り、反応空間66の内圧を再度確認する。一方、工程S2の判定がYESのときは、次工程S3に進み、検出した圧力の高低を確認する。
次いで、圧力検出値Pdが基準値Psに比べて高いか、または基準値Psに比べて低いか(又は等しいか)を判定する(工程S4)。工程S4の判定において検出値Pdのほうが基準値Psよりも高い(Ps<Pd)ときは、制御部46はポンプ49への給電量をマイナス制御して燃料供給量を減少させる(工程S5)。一方、工程S4の判定において検出値Pdのほうが基準値Psよりも低いか又は等しい(Ps≧Pd)ときは、制御部46はポンプ49への給電量をプラス制御して燃料供給量を増加させる(工程S6)。これらのフィードバック制御を行った後は、工程S1に戻り、上述した動作を繰り返す。
ここで「基準値」とは、測定対象となる燃料電池において定常運転している場合であって、室温・大気圧の条件下でMEA3のスペースに存在する気化燃料に起因して生じる圧力のことをいう。なお、図3には示していないが、圧力高低確認工程S3において基準値と比べて高いか低いかを確認した判定情報を内圧確認情報と同様にモニター画面に表示させるようにしてもよい。
図4は横軸にポンプ背圧P(相対値)をとり、縦軸にポンプ駆動により供給される燃料の流量Q(相対百分率%)をとって、各種の燃料供給方式における背圧Pと流量Qの関係を示す特性線図である。図中の特性線AはA駆動方式のポンプのPQ特性線を、特性線Bは電気浸透駆動方式のEOポンプのPQ特性線を、特性線CはC駆動方式のポンプのPQ特性線をそれぞれ示す。図4に示すように、ポンプの駆動方式が異なると、それに応じて圧力−流量特性(PQ特性)も異なるものになる。すなわち、ポンプ輸送の対象流体が気相単体あるいは気液混合相のような圧縮性の流体である場合は、図中の特性線Aに示すようなPQ特性を有する。一方、ポンプ輸送の対象流体が液相単体のような非圧縮性の流体である場合は、図中の特性線B、Cに示すようなPQ特性を有する。前者では、低圧領域において流量Qの変化(減少)が大きく、中圧・高圧領域では流量Qの変化が小さい。後者では、低圧領域から高圧領域に至る全圧力領域においてポンプ背圧の上昇に伴い流量Qが反比例的に減少する。
ポンプ49の種類は特に限定されるものではないが、少量の液体燃料を制御性よく送液することができ、さらに小型軽量化が可能という観点から、電気浸透流ポンプ(EOポンプ)、ロータリーポンプ(ロータリーベーンポンプ)、ダイアフラムポンプ、しごきポンプ等を使用することが好ましい。さらに、これらのうち、駆動電力や大きさ等の観点から、電気浸透流ポンプや圧電セラミックスを有するダイアフラムポンプを使用することがより好ましい。
燃料分配機構7から放出された燃料は、上述したようにMEA3のアノード21に供給される。MEA3内において、燃料はアノードガス拡散層23にて拡散してアノード触媒層22に供給される。液体燃料としてメタノール燃料を用いた場合、アノード触媒層22で上述した式(1)に示すメタノールの内部改質反応が生じる。なお、メタノール燃料として純メタノールを使用した場合には、カソード触媒層25で生成した水や電解質膜27中の水をメタノールと反応させて上式(1)の内部改質反応を生起させる。あるいは、水を必要としない他の反応機構により内部改質反応を生じさせる。
この反応で生成した電子(e-)は集電体を経由して外部に導かれ、いわゆる電気として携帯用電子機器等を動作させた後、カソード24に導かれる。また、上式(1)の内部改質反応で生成したプロトン(H+)は電解質膜27を経てカソードに導かれる。カソード24には酸化剤として空気が供給される。カソード24に到達した電子(e-)とプロトン(H+)は、カソード触媒層25で空気中の酸素と上式(2)にしたがって反応し、この反応に伴って水が生成する。
以上、種々の実施の形態を挙げて説明したが、本発明は上記各実施の形態のみに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、燃料拡散供給部7からMEA3への燃料供給が行われる構成であればポンプ49を使用せず遮断バルブ48のみの構成とすることも可能である。この場合には、遮断バルブ48は、流路83による液体燃料の供給を制御するために設けられるものである。
膜電極接合体へ供給される液体燃料の蒸気においても、全て液体燃料の蒸気を供給してもよいが、一部が液体状態で供給される場合であっても本発明を適用することができる。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムを示す構成ブロック図。 燃料電池システムの要部を示す内部透視断面図。 本発明の実施形態に係る燃料電池の制御方法を示すフローチャート。 各種燃料供給方式における背圧Pと流量Qの関係を示す特性線図。
符号の説明
1…燃料電池、3…膜電極接合体、6…燃料極支持板、7…燃料分配機構、
13…シール材、14…気液分離膜、15…フロントカバー、
21…アノード、22…アノード触媒層、23…アノードガス拡散層、24…カソード、25…カソード触媒層、26…カソードガス拡散層、27…電解質膜、30…導電層、31…アノード集電体、32…燃料通過孔、34…カソード集電体、35…通気孔、38,39…Oリング(シール材)、
41…圧力測定部、42…スプリング、43…回路基板、44…光センサ、45…受動端子、
46…制御部、47…表示部、48…遮断バルブ、49…ポンプ、51…板部、61…燃料分配板、63…燃料注入口、64…燃料通過口、65…管部、66…反応空間、
71…カバープレート、72…通気孔、80…燃料供給源、81…燃料収容部、82…液体燃料、83…流路、90…バランスバルブ。

Claims (6)

  1. カソードと、アノードと、前記カソードとアノードとの間に挟持されて電解質膜とを有する膜電極接合体を備える起電部と、前記膜電極接合体の前記アノード側に配置され前記アノードに燃料を供給する燃料供給機構と、燃料を収容すると共に前記燃料供給機構と流路を介して接続された燃料収容部を備えた燃料電池であって、
    前記起電部のアノード側において燃料が発電反応する反応空間の圧力を検出する圧力測定部を有することを特徴とする燃料電池。
  2. 前記圧力測定部は、前記反応空間に取り付けられ、前記反応空間の圧力を受けて変位する受動端子と、前記受動端子を付勢して変位可能に支持する付勢部材と、前記受動端子の変位量を検出するセンサと、前記センサから送られる信号を電気信号に変換する光電変換部を有する回路基板と、を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記圧力測定部で検出された圧力検出信号に基づいて前記反応空間の圧力を発電反応に適正な範囲とする燃料の供給制御量を求め、求めた燃料の供給制御量に対応して前記燃料収容部から燃料供給機構への燃料の供給量を制御する制御手段をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池。
  4. あらかじめ設定された前記反応空間の圧力と発電反応に適正な範囲とする燃料の供給制御量との関係を把握し、前記圧力測定部で検出された圧力検出信号と前記関係とに基づいて前記反応空間の圧力を発電反応に適正な範囲とする燃料の供給制御量を求め、求めた燃料の供給制御量に対応して前記燃料収容部から燃料供給機構への燃料の供給量を制御する制御手段をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池。
  5. 前記制御手段は、前記センサによって検出された前記反応空間の検出圧力を監視するための表示部を有することを特徴とする請求項3又は4に記載の燃料電池。
  6. 前記受動端子および付勢部材は、フッ素系樹脂、またはフッ素系樹脂により被覆されたコーティング材料より構成されていることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池。
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