JP2009119504A - 連続鋳造用鋳型の短辺テーパー制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】短辺側はもとより長辺コーナー部に対しても適正なシェル厚を確保することにより、鋳片表面品質の確保およびブレークアウトを確実に防止する鋳造を可能とする。
【解決手段】鋳造速度を1.0〜3.0m/minの範囲内で溶鋼を連続鋳造する連続鋳造工程において、前記鋳造する溶鋼の鋳造速度、スーパーヒート量に応じて、連続鋳造用鋳型1の短辺のテーパー量を制御する。これによって鋳片コーナー6の回転を抑制することで長辺コーナー部のエアーギャップ5aの拡大を防止し、長辺コーナー部の凝固シェル4aの厚みを確保することができる。また、多段ないし曲面形状に表面を加工した鋳型短辺を用いた場合、ストレート形状の鋳型短辺よりも、鋳型下端近傍における凝固シェル4bと鋳型短辺内面の過度な接触が無くなるため、凝固シェル4の破断や鋳型内面の磨耗を発生させる事なく凝固シェル厚を増加させることができるので好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は連続鋳造用鋳型における短辺鋳型のテーパー制御方法に関するものである。
溶鋼を連続鋳造設備で連続鋳造する場合、連続鋳造設備に設けた鋳型の短辺は、溶鋼に接触する面が下側になる程鋳型内側に傾斜、即ち、テーパーをもっている。鋳型内において凝固シェルがメニスカス部分から下方に移動するに従い、凝固シェルの特に鋳片幅が凝固収縮するので、凝固収縮に対応して鋳型の両短辺間の距離を狭くするためである。ここで、テーパー量a0を以下のように定義する。短辺間距離とは、両短辺の内面同士の間の距離をいう。
0=(メニスカス部での短辺間距離−鋳型下端での短辺間距離)/2
連続鋳造においては、このテーパー量を適正に調整することが重要である。この短辺のテーパー量が小さすぎる場合には、凝固シェルと短辺との接触が不十分となって、抜熱不良による凝固シェル(以下単にシェルと称することもある)厚の低下が発生したり、凝固シェルが不均一となる場合が発生して鋳片バルジングによる割れもしくはブレークアウトに至ることがある。一方、短辺のテーパー量が大きすぎる場合には、凝固シェルと短辺との接触が強くなり、凝固シェルに過大な応力が加わって凝固シェルの破断およびシェル破断に伴うブレークアウトが発生する。あるいは凝固シェルと鋳型の摩擦力増大に伴う鋳型の寿命低下(例えば鋳型表面を被覆しているメッキの剥離、銅板磨耗)を惹起する。
このため、例えば、特許文献1に提案のように、成分に応じた体積収縮変化で生じる凝固収縮量、鋳造速度に応じた抜熱量変化で生じる凝固収縮量、鋳型冷却条件に応じた凝固収縮量を各々求め、この求めた各凝固収縮量に応じて鋳型短辺のテーパーを制御する方法がある。
鋳造速度に応じて短辺のテーパー量を制御するに際しては、特許文献2に記載のように、鋳造速度が速くなるほど短辺のテーパー量を小さくする制御が採用されていた。
しかしながら、この特許文献1の方法では、前記のように溶鋼の短辺側における凝固収縮量を制御指標としているが、鋳片長辺面のコーナーから50mm程度の位置(以下単に、「長辺コーナー部」と称することもある。)に鋳片割れ、もしくはこれに起因したブレークアウトが発生することがある。
特開平2−247059号公報 特開平6−31418号公報
本発明は、鋳型内における短辺側はもとより長辺コーナー部に対しても適正なシェル厚を確保することにより、鋳片表面品質の確保およびブレークアウトを確実に防止するために鋳型短辺のテーパー制御方法を提供することを課題とするものである。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その手段は
(1)鋳造速度を1.0〜3.0m/minの範囲内で溶鋼を連続鋳造する連続鋳造工程であって、該連続鋳造工程の連続鋳造用鋳型を構成する短辺のテーパー量を制御する方法において、前記鋳造する溶鋼の鋳造速度、スーパーヒート量に応じて前記短辺のテーパー量を制御することを特徴とする連続鋳造用鋳型の短辺テーパー制御方法である。
ここで、短辺のテーパー量a0を以下のように定義する。短辺間距離とは、両短辺の内面同士の間の距離をいう。
0=(メニスカス部での短辺間距離−鋳型下端での短辺間距離)/2
(2)鋳造速度が速くなるほど短辺のテーパー量を大きくする方向で短辺のテーパー量を制御することを特徴とする上記(1)に記載の連続鋳造用鋳型の短辺テーパー制御方法である。
(3)溶鋼のスーパーヒート量が大きくなるほど短辺のテーパー量を大きくする方向で短辺のテーパー量を制御することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の連続鋳造用鋳型の短辺テーパー制御方法である。
(4)ストレート形状もしくは多段ないし曲面形状の短辺テーパーを設けた鋳型を用いることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の連続鋳造用鋳型の短辺テーパー制御方法である。
尚、スーパーヒートとは溶鋼温度と凝固温度の温度差である。溶鋼温度としてタンディッシュ内溶鋼の温度測定結果を用いると好ましい。凝固温度として、当該溶鋼成分の液相線温度を用いると好ましい。
また、ストレート形状とは、鋳型の鋳造方向に対して1種類の直線で設定された形状を示し、多段形状とは、鋳型の鋳造方向に対して異なる傾きの直線の組み合わせで設定された形状を示し、曲面形状とは、鋳型の鋳造方向に対して異なる曲率の曲線の組み合わせ、直線と曲線の組み合わせ、または異なる傾きの直線と異なる曲率の曲線の組み合わせで設定された形状を示す。
本発明により、鋳造速度、溶鋼スーパーヒートが大きく変動しても鋳型の短辺側はもとより長辺コーナー部における鋳片割れおよびブレークアウトを抑制しつつ鋳造を行うことが可能となり、製品歩留が向上すると共に生産性の向上が可能となる。また、多段ないし曲面状の鋳型短辺を用いると鋳片割れおよびブレークアウトをより一層抑制することが出来るので好ましい。
本発明者は、スラブ連続鋳造時において鋳型内の短辺側は勿論、長辺コーナー部のシェル厚を確保し鋳片割れおよびブレークアウトの発生なく鋳造するためには、鋳造速度および溶鋼スーパーヒートを指標とすることが重要であることに着目し、本発明を成し得るに至った。以下に詳細に説明する。
先ず、鋳型内における凝固シェルの形成過程を図1を参照しつつ説明する。
尚、図1は凝固解析計算により求めた長辺側コーナー部のシェル変形状態を示すものであり、(a)は鋳型短辺の高さ方向の側断面で、(b)は(a)のレベルAに於ける平面図、(c)は(a)のレベルBに於ける平面図である。また、解析計算条件ではストレート形状の鋳型短辺を使用している。
1)図1(a)に示すように、鋳型1内に注入された溶鋼2はメニスカス3近傍から凝固シェル4が形成され始め、鋳型1の下方に行くに従って凝固シェル4の厚さが順次厚くなる。この凝固シェル4の形成過程において鋳型1と凝固シェル4間にエアーギャップ5も生成し始める。
その後、図1(b)に示すように、鋳型1の長辺1a側に生成した凝固シェル4aと短辺1b側に生成した凝固シェル4bの凝固収縮差により長辺1a側の凝固シェル4aが先に鋳型1へ接触し、短辺1b側の凝固シェル4bに矢印X方向に働くバルジングによって曲げモーメントが作用して鋳片コーナー6が矢印Z方向に回転を始める。
2)そして、図1(b)位置より更に下方位置であるレベルBにおいて、図1(c)に示すように、鋳片コーナー6の矢印Z方向へ回転により、○内部分の長辺コーナー部(長辺シェルのコーナーから50mm程度の位置)の凝固シェル4aが鋳片側(反鋳型短辺側)へ凹んだ形状に変形して長辺コーナー部のエアーギャップ5aが拡大し、長辺1a内面との接触がより一層不完全となる。その結果、長辺側の凝固シェル4aの○内部分における厚さは他の部位に比べて薄くなる傾向にある。
3)これに加えて、鋳造速度Vcまたは溶鋼のスーパーヒートΔT(溶鋼温度と凝固温度の温度差であり、単にスーパーヒートと称する)が増加すると図2に示すように長辺側コーナー部を含め全体の凝固シェル4の厚さはさらに低下する。図2は、メニスカスから400mm深さの位置において、長辺コーナー部(コーナーから50mm程度の位置でシェル厚が最も薄くなった長辺シェル部分)のシェル厚を、実鋳片断面のホワイトバンド位置実測結果に基づいて測定したものである。図2に示す結果は、鋳造速度Vcが増加すると鋳型1と凝固シェル4の接触時間が減少し、また、スーパーヒートが増加すると溶鋼高温のために冷却不足となり、シェルが形成されにくいことに起因する。この凝固シェル全体が薄くなることにより、シェル剛性が低下してよりメニスカスに近い位置から鋳片コーナー6の回転が始まるため、長辺コーナー部の凝固シェル4aの変形が助長され、この部分の抜熱不良がさらに悪化して、鋳片割れおよびブレークアウトが発生するものである。
この長辺コーナー部の凝固シェル4aおける変形の助長を防止するために、前記、鋳造速度、溶鋼スーパーヒートに応じて鋳型短辺側のテーパー量を調整する。
また、短辺テーパー量のみ、鋳造速度のみ、溶鋼スーパーヒートのみをそれぞれ変化させて、鋳型下端における長辺コーナー部の凝固最小シェル厚とエアーギャップ量を比較した結果を図3、図4、図5にそれぞれに示す。この際に於ける共通鋳造条件は、鋳造厚:250mm、鋳造幅:1200mm、溶鋼中のカーボン濃度:0.15%であった。図3、5は、鋳造速度:1.3m/min、図3、4は溶鋼のスーパーヒート:30℃、図4、5は短辺テーパー量:6.0mmであった。
図3から、短辺テーパー量が増加するにつれて長辺コーナー部におけるエアーギャップ量が減少し、当該位置での凝固シェル厚が増加することがわかる。図4から、鋳造速度が速くなるほど長辺コーナー部におけるエアーギャップ量が増加することが分かる。図5から、溶鋼スーパーヒートが高くなるほど、長辺コーナー部におけるエアーギャップ量が増加し、長辺コーナー部最小シェル厚が減少することが分かる。なお、図4において鋳造速度の増加とともに長辺コーナー部のシェル厚が急減しているが、鋳造速度の増加によって鋳型下端に到達するまでの経過時間が短くなることが主要因である。
鋳造速度に応じて短辺のテーパー量を制御するに際しては、図3に示す短辺テーパー量とエアーギャップ量の関係、図4に示す鋳造速度とエアーギャップ量の関係に鑑み、エアーギャップ量が一定になるように、鋳造速度と短辺テーパー量の関係を定めると良い。
溶鋼スーパーヒートに応じて短辺のテーパー量を制御するに際しては、図3に示す短辺テーパー量とエアーギャップ量又はシェル厚の関係、図4に示す鋳造速度とエアーギャップ量又はシェル厚の関係に鑑み、エアーギャップ量が一定になるように、又はシェル厚が一定になるように、鋳造速度と短辺テーパー量の関係を定めると良い。
なお、上記のようにして定めた最適な短辺のテーパー量制御代に対し、テーパー量制御量を±10%の範囲で変更してもかまわない。
即ち、鋳造速度が速くなればなるほどまたは溶鋼スーパーヒートが高くなればなるほど、短辺のテーパー量を大きくして、よりメニスカスに近い位置から短辺内面を凝固シェル4bに押し付け鋳片コーナー6の動きを拘束することで前記矢印Z方向への回転量を抑制し、長辺コーナー部の凝固シェル4aの変形助長を防止するものである。
また、多段ないし曲面形状に表面を加工した鋳型短辺を用いると、ストレート形状時よりも鋳型下端近傍における凝固シェル4bと鋳型短辺内面1bの過度な接触が低下し、凝固シェル4の破断や鋳型内面の磨耗を抑えつつ凝固シェル厚を増加させることができるので好ましい。
以下、メニスカスから鋳型下端までの長さが800mmであるストレート形状の鋳型適用時と2段鋳型適用時におけるメニスカスからの距離とテーパー量、凝固収縮量の関係について、図6を参照しつつ説明する。
尚、図6の点線7a、8aは凝固解析計算により求めた値であり、短辺側のシェル変形状態の1つである凝固収縮量を示している。更に、ストレート形状鋳型は実線7に示すようなテーパーを有し、2段鋳型は実線8に示すように、メニスカスから200mmの位置でθ=0.69°の角度を成す2直線を組み合わせた形状例である。
図6の実線7から判るように、ストレート形状の鋳型を用いた場合は、シェルの凝固収縮量7aはメニスカスから350mm程度の位置から下側に屈曲して直線状に変化しないため、メニスカス付近の凝固収縮形状に鋳型内面を接触させるための短辺のテーパー制御量が若干大きくなり易い傾向がある。
一方、実線8に示す、2段鋳型の場合は、鋳型に段差をつけて予め凝固収縮形状に近づけているため、メニスカス付近の凝固収縮形状に鋳型内面を接触させるための短辺テーパー制御量を実線7のストレート形状鋳型の場合よりも少なくすることが出来、鋳型下方における凝固シェルとの接触を抑制できると推定される。
このことから、短辺側の内面形状は屈曲点が多い、即ち、段数が多くなれば成る程、最終的には円形に成る程、短辺のテーパー制御量が少なくなり好ましいが、鋳型の内面加工が複雑となり、しかも、制御が微妙となることから、2段または3段の鋳型が最も好ましい。
一方、本発明において鋳造速度として1.0〜3.0m/min以上の速度と規定したのは、1.0m/min未満の鋳造速度では、凝固シェル厚が十分に確保されることで鋳片割れやブレークアウトの危険性が無くなるためである。また、鋳造速度は速ければ速いほど、本発明の目的を達成する上で望ましく、しかも生産性も向上するためその上限は特に規定しないが、おおよそ3.0m/min程度の速度が一般的なスラブ連鋳機の設備能力上限である。
シェル厚確保に必要な短辺テーパー量の設定は鋳造速度、溶鋼スーパーヒートから構成した関係式を基にして連続的に行うことが望ましいが、テーパー変更については鋳型シリンダーで制御することから連続的な変更は設備負荷を考えた場合に困難なため、図7のように鋳造速度、溶鋼スーパーヒートと短辺テーパー量a0の関係は階段状に設定する方式とするとよい。ただし、関係式を用いた連続設定方式としても特に問題はない。また、短辺テーパー量の上限値は短辺鋳型―鋳片間の摩擦起因による割れが発生する値で決定され、その上限値は凝固解析計算、実スラブ確認等の事前検討により設定される。一方、鋳造スタート時・エンド時等の非定常な鋳造時には凝固シェルが安定していないため、テーパー変更を実施するとブレークアウトする危険性がある。また、非定常時でなくとも大幅なテーパー量変更を実施した場合にはシェルが耐えられずにブレークアウトする危険性がある。そこで、テーパー制御については定常状態で鋳造している最中に±0.5mmピッチでテーパーを変更することとする。
以下、図8を参照しつつ鋳型短辺1bのテーパー制御方法について説明する。
連続鋳造工程で鋳造を開始すると、二次精錬工程(例えば、真空脱ガス工程)での処理終了時のサンプル分析値である溶鋼成分値(C、Si、Mn、P、S、合金元素のTi、Nb、etc・・・)を設定部100から凝固温度算出部101に入力して、鋳造中の溶鋼の凝固温度TLを算定する。尚、設定部100からの入力値は、前記連鋳工程で鋳造開始後、タンディッシュ(以下、TDと称す)内の溶綱サンプル分析値が判明した時点から、TD内の溶鋼サンプル分析値に変更される。
この凝固温度の算出式は数々の文献に記載されているが、本例では鉄鋼便覧/I基礎/p.205に記載の式を用いた。
次に、TD内で実測した溶鋼温度Tを設定部102から溶鋼スーパーヒート演算部103に1秒周期で入力する。溶鋼温度Tは鋳造中における温度自然降下や鍋毎の出鋼温度バラツキによって随時変化する。この溶鋼温度Tと前記凝固温度算出部101からの凝固温度TLの差ΔT、即ち、溶鋼スーパーヒートΔTを算出してテーパー量算出テーブル選択部104に出力する。そして、このテーパー量算出テーブル選択部104は、例えば、図7の(a)〜(c)に示すような溶鋼スーパーヒート別の短辺テーパー量・鋳造速度Vcテーブル(溶鋼スーパーヒート、鋳造速度、テーパー量の関係を示したテーブル)を予め記憶しておき、この記憶した中から前記入力した溶鋼スーパーヒートΔTを基にして、対象のテーパー量・鋳造速度テーブルを選定し、この選定した該テーパー量・鋳造速度テーブルをテーパー量演算部106に入力する。
この図7の溶鋼スーパーヒート別の短辺テーパー量・鋳造速度Vcテーブルは前記溶鋼スーパーヒート演算部103で算出した溶鋼スーパーヒートΔTが30℃以下であれば(a)のテーブル、溶鋼スーパーヒートΔTが30℃超〜40℃以下であれば(b)のテーブル、溶鋼スーパーヒートΔTが40℃超であれば(c)のテーブルを各々選択されるようになっている。
また、鋳造速度記憶部105には鋳造中の鋳造速度V0が入力されて逐次記憶されている。
テーパー量演算部106は、選択されたテーパー量・鋳造速度テーブルが入力すると前記鋳造速度記憶部105に所定周期(例えばで1秒周期)で現在の鋳造速度V0を入力し、該テーパー量・鋳造速度テーブル中の鋳造速度Vcと比較して、次のステップの鋳造速度Vc範囲(例えば、図7(b)で、現時点の鋳造速度が1.5m/min超〜2.0m/min未満の範囲であるとすれば、2.0m/min超〜2.5m/min未満の範囲)になっているか否か判断し、次のステップの鋳造速度範囲になっている場合には、その鋳造速度における短辺テーパー量Xを求めて短辺駆動量演算部107に出力する。一方、次のステップの鋳造速度範囲になっていない場合にはテーパーの増加制御の必要が無いため、テーパー量を維持する情報(前回と同じ短辺テーパー量)を前記同様に短辺駆動量演算部107に出力する。
この短辺駆動量演算部107は入力したテーパー量Xと記憶している現状のテーパー量a0の差である可動テーパー量ΔXを求め、この求めた可動テーパー量ΔXが予め設定した変更許容範囲内であるか否かを判定し、変更許容範囲内であれば可動テーパー量ΔXをシリンダー駆動部108に伝送すると共に入力した前記テーパー量Xを記憶する。そして、可動テーパー量ΔXが入力するとシリンダー駆動部108によりシリンダー9が駆動して短辺鋳型1bのテーパー量a0を変更し、その後に鋳造速度V0を前記鋳造速度Vcに増速する。
この短辺テーパー制御を実施することで長辺コーナー部のシェル厚を確保したまま鋳造を行うことができる。
以上、連続鋳造における鋳造幅が一定、メニスカスから鋳型下端までの距離が一定である場合について説明を行った。鋳造幅を変更する場合、テーパー量を鋳造幅の変化率に比例して変化させればよい。メニスカスから鋳型下端までの距離を変更する場合には、テーパー量をメニスカスから鋳型下端までの距離の変化率に比例して変化させればよい。
鋳型内鋳造方向での長辺コーナー部におけるシェル変形説明図。 鋳造速度、溶鋼スーパーヒート、長辺コーナー部シェル厚の関係を示す説明図。 短辺テーパー量と長辺コーナー部シェル厚およびエアーギャップ量の関係を示す説明図。 鋳造速度と長辺コーナー部シェル厚およびエアーギャップ量の関係を示す説明図。 溶鋼スーパーヒートと長辺コーナー部シェル厚およびエアーギャップ量の関係を示す説明図。 鋳型がストレート形状と2段形状の際における鋳型内位置と凝固収縮量の関係を示す図。 本発明の実施形態の鋳造速度、溶鋼スーパーヒート、短辺テーパー量の関係を示す図。 本発明の実施形態の制御ブロック図。
符号の説明
1 ;鋳型
1a;鋳型長辺
1b;鋳型短辺
2 ;溶鋼
3 ;メニスカス
4 ;凝固シェル
4a;鋳型長辺側の凝固シェル
4b;鋳型短辺側の凝固シェル
5 ;エアーギャップ
5a;長辺コーナー部のエアーギャップ
6 ;鋳片コーナー
7 ;ストレート形状の鋳型短辺
7a;ストレート形状鋳型適用時のシェル凝固収縮形状
8 ;2段形状の鋳型短辺
8a;2段形状鋳型適用時のシェル凝固収縮形状
9 ;シリンダー
0 ;短辺テーパー量

Claims (4)

  1. 鋳造速度を1.0〜3.0m/minの範囲内で溶鋼を連続鋳造する連続鋳造工程であって、該連続鋳造工程の連続鋳造用鋳型を構成する短辺のテーパー量を制御する方法において、前記鋳造する溶鋼の鋳造速度、スーパーヒート量に応じて前記短辺のテーパー量を制御することを特徴とする連続鋳造用鋳型の短辺テーパー制御方法。
    ここで、短辺のテーパー量a0を以下のように定義する。短辺間距離とは、両短辺の内面同士の間の距離をいう。
    0=(メニスカス部での短辺間距離−鋳型下端での短辺間距離)/2
  2. 鋳造速度が速くなるほど短辺のテーパー量を大きくする方向で短辺のテーパー量を制御することを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造用鋳型の短辺テーパー制御方法。
  3. 溶鋼のスーパーヒート量が大きくなるほど短辺のテーパー量を大きくする方向で短辺のテーパー量を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の連続鋳造用鋳型の短辺テーパー制御方法。
  4. ストレート形状もしくは鋳片の凝固収縮形状に近づけた多段ないし曲面形状の短辺テーパーを設けた鋳型を用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の連続鋳造用鋳型の短辺テーパー制御方法。
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