JP2009119481A - 閉塞鍛造装置及び閉塞鍛造方法 - Google Patents

閉塞鍛造装置及び閉塞鍛造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】上下ダイスの閉塞力を安定化させる為に、閉塞機構と成形機構とを分離した閉塞鍛造装置を提供する。
【解決手段】下ダイス4を上面に配設した下プレート6と、下プレート6と連結される上プレート3と、上ダイス2を下面に配設したラム11と、上パンチ5と、下パンチ10と、上下ダイス2・4を閉塞する第一油圧シリンダ8と、からなる閉塞機構20と、上パンチ5を駆動する第二油圧シリンダ15を上部に備えた上側成形プレート12と、下パンチ10を上面に固定した下側成形プレート14と、該下側成形プレート14に具備されて下プレート6の下部を上方に付勢する弾性手段16と、第二油圧シリンダ15に連結されるカム駆動部材17と、該カム駆動部材17により駆動され、上パンチ5の下降速度に対して閉塞した上下ダイス2・4の下降速度を減速させるカム機構18と、からなる成形機構40と、を備え、成形機構を閉塞機構とは独立して駆動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、閉塞機構と成形機構を分離して、閉塞力を安定化した閉塞鍛造装置に関する。
従来、上ボルスターおよび下ボルスター毎に埋設された油圧シリンダを設け、上下ダイスを有し、該上下ダイスを挿通する上下パンチにより構成される閉塞鍛造装置は公知となっている。このような装置によって閉塞鍛造加工を行う場合に、素材をキャビティ内の隅々に行き渡らせるために、上下ダイスが閉塞した状態である上下閉塞ダイスの下降速度を、上パンチの下降速度に対して遅くする必要がある。このように上パンチの下降速度と、上下閉塞ダイスの下降速度において相対速度差を発生させる機構を有した閉塞鍛造装置は公知となっている。
例えば、特許文献1においては、スライドの移動に伴って接触維持されたダイスを固定側のパンチに向かってスライドの移動速度より遅い速度で移動させて両パンチをそれぞれダイスに突入作動されるカム機構を備えた旨が記載されている。
また、特許文献2においては、上パンチとともに下降する作動杆により動作されて、パンチの下降速度に対して上下閉塞ダイの下降速度を減速する差動手段を用いて、上パンチの下降速度に対して上下閉塞ダイの下降速度を制御する旨が記載されている。
特開平1−104436号公報 特開2002−239675号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている閉塞鍛造装置においては、スライド内に設置された油圧シリンダのピストンが下降することにより、ダイを閉塞する。その後、別の油圧シリンダによりスライドを下降させてパンチによる鍛造を行う。その際、閉塞機構をパンチよりも遅く下降させるため、閉塞用油圧シリンダのピストンは、パンチの下降に伴ってスライドに対して相対的に上昇する必要がある。即ち、特許文献1記載の閉塞鍛造装置は、鍛造加工中に閉塞用のピストンを動かす必要があるため閉塞力の安定性に欠けるという問題点がある。
さらに、特許文献1記載の閉塞鍛造装置について具体的な問題点を幾つか上げると、図8に示すように、(1)配管漏れ、シリンダのかじりによりPu(上側シリンダ147の発生力)>PL(下側シリンダ161の発生力)+Ps(補助シリンダ174の発生力)となる。そのため、上側ダイス150と下側ダイス170との閉塞力が不安定になり、上下対称のバランスが崩れる。その結果、鍛造品152が上下対称になりにくい。(2)カム機構176をメンテナンスする場合、下側ガイド169、下側ホルダ168を分解する必要がある。そのため、カム機構176のメンテナンスに時間を要する。(3)上側シリンダ147・148、下側シリンダ161・163をメンテナンスする場合、上側インサートプレート145から下側インサートプレート159まで全て分解する必要があり、メンテナンスに時間を要する。つまり、装置内に埋設された油圧シリンダやカム機構では、取り外して修理等する場合に、周辺部の関係ない部品等も取り外す必要が出てくるのである。
また、特許文献2の図5に記載されている閉塞鍛造装置については、幾つかの課題が見受けられる。図9に示すように、第一の課題として、緩衝体31なるゴムで閉塞荷重を出す為には、個数を増大させる必要がある。或いは、緩衝体31とは別に従来技術(例えば特許文献1)のように下側ダイスを駆動する油圧シリンダを設ける手段もあるが、図9に示す油圧シリンダ39による閉塞荷重P1、及び緩衝体31による閉塞荷重P2において、P1≧P2の監視が必要となる。また、第二の課題としては、カム機構(カム手段21)が複雑な構成であり、かつ4個必要(図9の22、23、24、25)となることである。
本発明は、上記問題点及び課題を解決すべく、上下ダイスの閉塞力を安定化させる為に、閉塞機構と成形機構とを分離した閉塞鍛造装置を提供する。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、
上下に対向する上ダイスと下ダイスとを閉塞して鍛造する閉塞鍛造装置であって、
前記下ダイスを上面に配設した下プレートと、
前記下プレートの上方に配置され、該下プレートにタイロッドを介して連結される上プレートと、
前記上プレートの下方に配置され、前記上ダイスを下面に配設したラムと、
前記上ダイスに挿通される上パンチと、
前記下ダイスに挿通される下パンチと、
前記上プレートの上部に配設され、前記ラムを介して前記上ダイスを下降させて上下ダイスを閉塞する第一油圧シリンダと、からなる閉塞機構と、
該閉塞機構の上方に配置され、前記上パンチを駆動する第二油圧シリンダを上部に備えた上側成形プレートと、
前記閉塞機構の下方に配置され、前記上側成形プレートにタイロッドを介して連結され、前記下パンチを上面に固定した下側成形プレートと、
該下側成形プレートに具備されて前記下プレートの下部を上方に付勢する弾性手段と、
前記第二油圧シリンダに連結されるカム駆動部材と、
該カム駆動部材により駆動され、前記上パンチの下降速度に対して閉塞した上下ダイスの下降速度を減速させるカム機構と、からなる成形機構と、
を備え、前記成形機構を前記閉塞機構とは独立して駆動するものである。
請求項2においては、
前記カム機構を、前記閉塞機構の外周部に配置したものである。
請求項3においては、
上下に対向する上ダイスと下ダイスとを閉塞して鍛造する閉塞鍛造方法であって、
前記下ダイスを上面に配設した下プレートと、
前記下プレートの上方に配置され、該下プレートにタイロッドを介して連結される上プレートと、
前記上プレートの下方に配置され、前記上ダイスを下面に配設したラムと、
前記上ダイスに挿通される上パンチと、
前記下ダイスに挿通される下パンチと、
前記上プレートの上部に配設され、前記ラムを介して前記上ダイスを下降させて上下ダイスを閉塞する第一油圧シリンダと、からなる閉塞機構と、
該閉塞機構の上方に配置され、前記上パンチを駆動する第二油圧シリンダを上部に備えた上側成形プレートと、
前記閉塞機構の下方に配置され、前記上側成形プレートにタイロッドを介して連結され、前記下パンチを上面に固定した下側成形プレートと、
該下側成形プレートに具備されて前記下プレートの下部を上方に付勢する弾性手段と、
前記第二油圧シリンダに連結されるカム駆動部材と、
該カム駆動部材により駆動され、前記上パンチの下降速度に対して閉塞した上下ダイスの下降速度を減速させるカム機構と、からなる成形機構と、
を用いて、前記成形機構を前記閉塞機構とは独立して駆動するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、閉塞機構と成形機構が分離されるため、上下パンチでの鍛造加工中に閉塞用シリンダを動かす必要が無く、閉塞力が安定する。また、下ダイスに閉塞用シリンダが不用であり、低コスト化が図れる。また、成形用シリンダ、カム機構のメンテナンス時間を短縮できる。
請求項2においては、カム機構を装置内部に埋設する必要がなく、取り外してメンテナンスすることが容易にできる。
請求項3においては、閉塞機構と成形機構が分離されるため、上下パンチでの鍛造加工中に閉塞用シリンダを動かす必要が無く、閉塞力が安定する。また、下ダイスに閉塞用シリンダが不用であり、低コスト化が図れる。また、成形用シリンダ、カム機構のメンテナンス時間を短縮できる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明に係る閉塞鍛造装置の全体構成を示す模式図、図2は本発明に係る閉塞鍛造装置を示す平面図、図3は図2におけるA−A矢視断面図、図4は図2におけるB矢視図、図5は図2におけるC−C矢視断面図、図6はカム機構を示す側面図、図7は本発明に係る鍛造工程のフローを示す図、図8は従来の閉塞鍛造装置を示す縦断面図、図9は従来の閉塞鍛造装置を示す縦断面図である。
まず、本発明に係る閉塞鍛造装置の全体構成について図1乃至図5を用いて説明する。
なお、同様の用途及び機能を有する部材には同符号を付してその説明を省略する。
閉塞鍛造装置1は、上下に対向して配置される上ダイス2と下ダイス4とを閉塞して鍛造する閉塞鍛造装置であって、上下ダイス2・4の閉塞を行う閉塞機構20と、ワークWの成形を行う成形機構40とから主に構成されている。
前記閉塞機構(閉塞ユニット)20は、図1及び図3に示すように、下ダイス4を上面に配設した下プレート6と、前記下プレート6の上方に配置され、該下プレート6にタイロッド7を介して連結される上プレート3と、前記上プレート3の下方に配置され、前記上ダイス2を下面に配設したラム11と、前記上ダイス2に挿通される上パンチ5と、前記下ダイス4に挿通される下パンチ10と、該上プレート3の上部に配設され、前記ラム11を介して前記上ダイス2を下降させて上下ダイス2・4を閉塞する第一油圧シリンダ8と、前記ラム11内に設けられ、上パンチ5の上端を固定支持するパンチ押え9(図3)と、前記パンチ押え9の下部に配置されるパンチストリッパー19(図3)とから構成されている。
前記成形機構(成形ユニット)40は、図1及び図3に示すように、前記上パンチ5を駆動する第二油圧シリンダ15と、前記閉塞機構20の上方に配置されて、前記第二油圧シリンダ15を上部に備えた上側成形プレート12と、前記閉塞機構20の下方に配置されて、前記上側成形プレート12にタイロッド13を介して連結され、前記下パンチ10を上面に固定した下側成形プレート14と、該下側成形プレート14に具備されて前記下プレート6の下部を上方に付勢する弾性手段であるガススプリング16と、前記第二油圧シリンダ15に連結されるカム駆動部材17と、該カム駆動部材17により駆動され、前記上パンチ5の下降速度に対して閉塞した上下ダイス2・4の下降速度を減速させるカム機構18と、前記第二油圧シリンダ15の下部に連結される成形用ロッド21(図3)とから構成されている。
前記下プレート6の上面には、図3に示すように、下ダイスホルダ24が設けれており、該下ダイスホルダ24に下ダイス4が嵌合され、ボルト等により固定されている。また、前記ラム11の下面には、上ダイスホルダ22が設けられており、前記下ダイス4と対向する位置に上ダイス2が嵌合され、ボルト等により固定されている。上プレート3と下プレート6とが上下に配置されて、複数本(本実施形態では4本)のタイロッド7で上下プレート3・6のそれぞれの隅角部同士が連結されて一体化されている。
前記上ダイス2の中心部には、上下方向に貫通する貫通孔2aが形成されている。該貫通孔2aの上方より上パンチ5の先端が上ダイス2内に挿通されており、前記貫通孔2aの下部には、ワークWを成形する空間の上部となるキャビティ2bが形成されている。上パンチ2の先端は、前記上ダイス2の貫通孔2aに上下方向に摺動自在に挿通されている。
前記下ダイス4の中心部には、上下方向に貫通する貫通孔4aが形成されている。該貫通孔4aの下方より下パンチ10の先端が下ダイス4内に挿通されており、前記貫通孔4aの上部には、ワークWを成形する空間の下部となるキャビティ4bが形成されている。また、下パンチ10の下端は、下側成形プレート14上に固定されている。下パンチ10の先端は、前記下ダイス4の貫通孔4aに上下方向に摺動自在に挿通されている。
前記上プレート3の上部には、図1及び図5に示すように、複数の第一油圧シリンダ8が載置され、固定されており(本実施形態では2箇所)、前記第一油圧シリンダ8のシリンダ部が上プレート3の上下方向に貫通する貫通孔3aを介してラム11の上部と連結されている。第一油圧シリンダ8を駆動することにより上プレート3の下方にあるラム11を上下方向に駆動可能にしている。
前記カム駆動部材17は、図3及び図4に示すように、縦カム押え板17aと水平板17bとで構成されている。水平板17bの中央部は、前記第二油圧シリンダ15の中途部と連結固定されており、第二油圧シリンダ15の上下方向の駆動に応じて連動可能となっている。前記水平板17bの外周部の一端には複数の縦カム押え板17a(本実施形態では2箇所)が固設され、下方に延出(垂下)されている。具体的には、縦カム押え板17aは、閉塞機構20の外周部において、上プレート3及びラム11の側面に対して略平行に、下方に延出されている。前記縦カム押え板17aは、成形用の油圧シリンダである第二油圧シリンダ15が駆動する際に、水平板17bとともに下降し、前記縦カム押え板17aの下端部が、後述するカム機構18の端部(縦カム26の上端部)を図3及び図4に示す矢印方向に押圧して、カム機構18を駆動させるものである。
前記カム機構18は、図4及び図6に示すように、左右一対となっており、縦カム26と、横カム27と、前記縦カム26と横カム27とを所定方向に沿ってガイドするカムガイド28とから構成されており、下プレート6の外周部の一側に配置されている。
前記縦カム26は、板状部材であり、縦カム26の下部がカムガイド28内にガイドされ、縦カム26の上部がカムガイド28の上方に延出しており、カムガイド28により鉛直方向に摺動自在に保持されている。縦カム26の上端部は、前記縦カム押え板17aの下端部を受け止める受け部であり、縦カム26の下端部は楔状となっており、上下方向に対して所定角度を有する傾斜カム面26a(図6)が形成されている。前記横カム27は、板状部材であり、カムガイド28にガイドされて水平方向(図6の左右方向)に摺動自在に保持されている。横カム27の一端は、前記縦カム26のカム面26aと摺動自在に接触する傾斜カム面27aを形成している。該傾斜カム面27aは、水平方向に対して所定の角度を有しており、前記縦カム26の傾斜カム面26aがなす角と、前記横カム27の傾斜カム面27aがなす角との和が直角となるべく形成されている。横カム27の他端は、水平方向に対して所定角度を有する傾斜カム面27bが形成されている。また、前記閉塞機構20の下プレート6には、カム機構18の一端を受けるための受け部6aが設けられており、前記横カム27の傾斜カム面27bは、受け部6aの傾斜面6bと当接可能となっている。このようにカム機構18を構成することで、前記第二油圧シリンダ15が下降する際に、図6の矢印で示すように、前記縦カム押え板17aを介して縦カム26へと伝達される鉛直下方の動作を、横カム27により一旦、水平方向の動作に変換され、さらに、横カム27の水平方向の動きを受け部6aにより鉛直下方の動作へと変換を行って、受け部6aを介して下プレート6を、後述するガススプリング16の付勢力に反して下方へと押圧させ、下プレート6を下降させることが可能となる。
なお、図4及び図6で示したカム機構18は、図3で示すカム機構18の側面部をカバーするカバー部18dを取り外したものであり、カム機構18内の動きについて理解に供するためにカバー部18dを取り外した状態を示して説明した。
また、前記カム機構18においては、上述した傾斜カム面26a・27a・27bの各々の傾斜角度を適宜形成することで、前記上パンチ5の下降速度に対して閉塞した上下ダイス2・4の下降速度を減速させるカム機構とすることができる。本実施形態においては、単位時間当りに第二油圧シリンダ15(上パンチ5)が下方に駆動する距離が下降距離σとなる場合には、前記カム機構18により下方への動作距離が変換されて、上パンチ5の下降距離σに対して閉塞した状態の上下ダイス2・4が下降する距離がσ/2となるように傾斜カム面26a・27a・27bの各傾斜角度を設定している。即ち、成形機構40の第二油圧シリンダ15(上パンチ5)が下降速度Vで下降した場合、閉塞機構20内で閉塞した上下ダイス2・4を第二油圧シリンダ15の下降速度Vの半分の速度である下降速度V/2で下降させることが可能となる。
前記ガススプリング16は、下側成形プレート14の複数箇所(本実施形態では4箇所)に配置されており、閉塞機構20の下部となる下プレート6の下端部を上方に付勢する弾性手段である。すなわち、前記閉塞機構20(閉塞ユニット)は、前記ガススプリング16により下側成形プレート14上面と略平行に、所定高さを保持して浮いた状態となっており、前述したカム機構18を介して加えられる力により閉塞機構20が上下に移動可能となっている。
次に、上述したように構成された閉塞鍛造装置の動作及び作用について図7に示す本発明に係る鍛造工程のフローチャートに従って説明する。
まず、閉塞鍛造装置1が型開きした状態から、閉塞機構20内において、下ダイス4のキャビティ4bにワークWをセットする。閉塞用の上プレート3の上部に取り付けた第一油圧シリンダ8に連結したラム11と、該ラム11の下面に配設された上ダイス2とが、第一油圧シリンダ8の駆動により下降する(ステップ10)
そうして、前記上ダイス2の下面と、下プレート6の上面に配設された下ダイス4の上面とが当接し、第一油圧シリンダ8の駆動により当接面に所定の圧力がかかることで、閉塞状態となる(ステップ20)。
続いて、成形機構40内の第二油圧シリンダ15の下部に連結される成形用ロッド21、ラム11内のパンチ押え9、パンチストリッパー19、上パンチ5とが接触し、上パンチ5を下降速度V(パンチ速度V)でワークWの成形を開始する(ステップ30)。
前記ステップ30と並行して、カム機構18においては、成形用油圧シリンダである第二油圧シリンダ15に水平板17bを介して連結した縦カム押え板17aが、第二油圧シリンダ15の駆動と連動して、縦カム26の上端部を下方(図3の矢印方向)へ押し付ける(ステップ40)。
ステップ40に続いて、縦カム26が、図6に示すように、横カム27を水平方向に、受け部6a側にスライドさせる(ステップ50)。
次に、横カム27が、受け部6aを介して、複数のガススプリング16により上方に所定の付勢力を受けている下プレート6を押し下げる(ステップ60)。
そうして、第二油圧シリンダ15の下降速度Vに対して閉塞機構20(閉塞ユニット)全体がV/2の速度で下降する(ステップ70)。
上述した如く、本発明のように閉塞機構20と成形機構40とを分離して閉塞鍛造装置1を構成し、成形機構40を閉塞機構20とは独立して駆動させることにより、上下パンチ5・10を駆動させて鍛造加工を行う際に従来技術(例えば、特許文献1)の如く、下側の閉塞用シリンダを駆動する必要がなくなり、上下ダイス2・4の閉塞力を安定化させることができるのである。
また、カム機構18の縦カム26及び横カム27の各カム面26a・27a・27bに対しては、第二油圧シリンダ15で発生する駆動力のみしか掛からず、従来の閉塞鍛造装置(例えば、特許文献2記載の装置)ように装置重量に起因する荷重が掛からずに、動作可能となっている。つまり、本発明に係るカム機構18には必要最低限の荷重しかかからず、カムに負荷を与えずに、カムの磨耗を防いで、寿命を延ばすことができる。
このように、上下に対向する上ダイス2と下ダイス4とを閉塞して鍛造する閉塞鍛造装置1であって、前記下ダイス4を上面に配設した下プレート6と、前記下プレート6の上方に配置され、該下プレート6にタイロッド7を介して連結される上プレート3と、前記上プレート3の下方に配置され、前記上ダイス2を下面に配設したラム11と、前記上ダイス2に挿通される上パンチ5と、前記下ダイス4に挿通される下パンチ10と、前記上プレート3の上部に配設され、前記ラム11を介して前記上ダイス2を下降させて上下ダイス2・4を閉塞する第一油圧シリンダ8と、からなる閉塞機構20と、該閉塞機構20の上方に配置され、前記上パンチ5を駆動する第二油圧シリンダ15を上部に備えた上側成形プレート12と、前記閉塞機構20の下方に配置され、前記上側成形プレート12にタイロッド13を介して連結され、前記下パンチ10を上面に固定した下側成形プレート14と、該下側成形プレート14に具備されて前記下プレート6の下部を上方に付勢する弾性手段16と、前記第二油圧シリンダ15に連結されるカム駆動部材17と、該カム駆動部材17により駆動され、前記上パンチ5の下降速度に対して閉塞した上下ダイス2・4の下降速度を減速させるカム機構18と、からなる成形機構40と、を備え、前記成形機構40を前記閉塞機構20とは独立して駆動することにより、閉塞機構20と成形機構40が分離されるため、上下パンチ5・10での鍛造加工中に閉塞用シリンダを動かす必要が無く、閉塞力が安定する。また、下ダイス4に閉塞用シリンダが不用であり、低コスト化が図れる。また、上ダイス2を閉塞するための第一油圧シリンダ8、成形用シリンダである第二油圧シリンダ15、カム機構18のメンテナンス時間を短縮できる。
さらに、具体的には、上プレート3の上部にある第一油圧シリンダ8の交換時においては、大掛かりな分解を必要とせず、第一油圧シリンダ8のみの交換でよいため(図5の点線Dで囲んだ部分)、メンテナンス時の分解作業が容易である。図8に示した従来からある閉塞鍛造装置と比較した場合、従来装置は、閉塞用である上側シリンダ147交換の際の分解手順として、プッシュピン185→ボルト146→上側インサートプレート145→上側シリンダ147となり、かなり分解作業が煩雑なものとなる。それに対して本発明の閉塞鍛造装置1においては、第一油圧シリンダ8の下端部を上プレート3から取り外せばよいだけであり、分解メンテナンス性が格段に優れることがわかる。また、第二油圧シリンダ15においても、図5の点線Eで囲んだ部分である第二油圧シリンダ15のみについて取外し作業をすればよいので、同様に分解メンテナンス性が格段に優れる。
そして、本発明に係る閉塞鍛造装置1は、下ダイス4に対して閉塞用シリンダが不用であり、装置構成が簡素化される。つまり、閉塞用シリンダの交換は不用となり、図8に示した従来からある閉塞鍛造装置と比較した場合、従来装置は、閉塞用である下側シリンダ161交換の際の分解手順として、ボルト167→下側ダイホルダ165→ボルト160→下側インサートプレート159→下側シリンダ161となり、かなり分解作業が煩雑なものとなる。それに対して本発明の閉塞鍛造装置1においては、下ダイス4の閉塞用シリンダを省略できたことで、装置構成が簡素化され、閉塞用油圧シリンダのメンテナンス作業が省略できる。
また、前記カム機構18を、前記閉塞機構20の外周部に配置したことにより、取り外してメンテナンスすることが容易にできる。
さらに、具体的には、カム交換時において大掛かりな分解を必要とせず、カム機構(カムユニット)18のみの交換でよいため、メンテナンス時の分解作業が容易である。図8に示した従来からある閉塞鍛造装置と比較した場合、従来装置は、カム機構176交換の際の分解手順として、下側ガイド169→下側ホルダ168→下側ダイス170→下側パット166→カム機構176となり、かなり分解作業が煩雑なものとなる。本発明の閉塞鍛造装置1の分解メンテナンス性が格段に優れることがわかる。
また、上下に対向する上ダイス2と下ダイス4とを閉塞して鍛造する閉塞鍛造方法であって、前記下ダイス4を上面に配設した下プレート6と、前記下プレート6の上方に配置され、該下プレート6にタイロッド7を介して連結される上プレート3と、前記上プレート3の下方に配置され、前記上ダイス2を下面に配設したラム11と、前記上ダイス2に挿通される上パンチ5と、前記下ダイス4に挿通される下パンチ10と、前記上プレート3の上部に配設され、前記ラム11を介して前記上ダイス2を下降させて上下ダイス2・4を閉塞する第一油圧シリンダ8と、からなる閉塞機構20と、該閉塞機構20の上方に配置され、前記上パンチ5を駆動する第二油圧シリンダ15を上部に備えた上側成形プレート12と、前記閉塞機構20の下方に配置され、前記上側成形プレート12にタイロッド13を介して連結され、前記下パンチ10を上面に固定した下側成形プレート14と、該下側成形プレート14に具備されて前記下プレート6の下部を上方に付勢する弾性手段16と、前記第二油圧シリンダ15に連結されるカム駆動部材17と、該カム駆動部材17により駆動され、前記上パンチ5の下降速度に対して閉塞した上下ダイス2・4の下降速度を減速させるカム機構18と、からなる成形機構40と、を用いて、前記成形機構40を前記閉塞機構20とは独立して駆動するという閉塞鍛造方法を適用することにより、閉塞機構20と成形機構40が分離されるため、上下パンチ5・10での鍛造加工中に閉塞用シリンダを動かす必要が無く、閉塞力が安定する。また、下ダイス4に閉塞用シリンダが不用であり、低コスト化が図れる。また、上ダイス2を閉塞するための第一油圧シリンダ8、成形用シリンダである第二油圧シリンダ15、及びカム機構18のメンテナンス時間を短縮できる。
本発明に係る閉塞鍛造装置の全体構成を示す模式図。 本発明に係る閉塞鍛造装置を示す平面図。 図2におけるA−A矢視断面図。 図2におけるB矢視図。 図2におけるC−C矢視断面図。 カム機構を示す側面図。 本発明に係る鍛造工程のフローを示す図。 従来の閉塞鍛造装置を示す縦断面図。 従来の閉塞鍛造装置を示す縦断面図。
符号の説明
1 閉塞鍛造装置
2 上ダイス
3 上プレート
4 下ダイス
5 上パンチ
6 下プレート
7 タイロッド
8 第一油圧シリンダ
10 下パンチ
11 ラム
12 上側成形プレート
13 タイロッド
14 下側成形プレート
15 第二油圧シリンダ
16 ガススプリング
17 カム駆動部材
18 カム機構
20 閉塞機構
40 成形機構

Claims (3)

  1. 上下に対向する上ダイスと下ダイスとを閉塞して鍛造する閉塞鍛造装置であって、
    前記下ダイスを上面に配設した下プレートと、
    前記下プレートの上方に配置され、該下プレートにタイロッドを介して連結される上プレートと、
    前記上プレートの下方に配置され、前記上ダイスを下面に配設したラムと、
    前記上ダイスに挿通される上パンチと、
    前記下ダイスに挿通される下パンチと、
    前記上プレートの上部に配設され、前記ラムを介して前記上ダイスを下降させて上下ダイスを閉塞する第一油圧シリンダと、からなる閉塞機構と、
    該閉塞機構の上方に配置され、前記上パンチを駆動する第二油圧シリンダを上部に備えた上側成形プレートと、
    前記閉塞機構の下方に配置され、前記上側成形プレートにタイロッドを介して連結され、前記下パンチを上面に固定した下側成形プレートと、
    該下側成形プレートに具備されて前記下プレートの下部を上方に付勢する弾性手段と、
    前記第二油圧シリンダに連結されるカム駆動部材と、
    該カム駆動部材により駆動され、前記上パンチの下降速度に対して閉塞した上下ダイスの下降速度を減速させるカム機構と、からなる成形機構と、
    を備え、前記成形機構を前記閉塞機構とは独立して駆動することを特徴とする閉塞鍛造装置。
  2. 前記カム機構を、前記閉塞機構の外周部に配置したことを特徴とする請求項1に記載の閉塞鍛造装置。
  3. 上下に対向する上ダイスと下ダイスとを閉塞して鍛造する閉塞鍛造方法であって、
    前記下ダイスを上面に配設した下プレートと、
    前記下プレートの上方に配置され、該下プレートにタイロッドを介して連結される上プレートと、
    前記上プレートの下方に配置され、前記上ダイスを下面に配設したラムと、
    前記上ダイスに挿通される上パンチと、
    前記下ダイスに挿通される下パンチと、
    前記上プレートの上部に配設され、前記ラムを介して前記上ダイスを下降させて上下ダイスを閉塞する第一油圧シリンダと、からなる閉塞機構と、
    該閉塞機構の上方に配置され、前記上パンチを駆動する第二油圧シリンダを上部に備えた上側成形プレートと、
    前記閉塞機構の下方に配置され、前記上側成形プレートにタイロッドを介して連結され、前記下パンチを上面に固定した下側成形プレートと、
    該下側成形プレートに具備されて前記下プレートの下部を上方に付勢する弾性手段と、
    前記第二油圧シリンダに連結されるカム駆動部材と、
    該カム駆動部材により駆動され、前記上パンチの下降速度に対して閉塞した上下ダイスの下降速度を減速させるカム機構と、からなる成形機構と、
    を用いて、前記成形機構を前記閉塞機構とは独立して駆動することを特徴とする閉塞鍛造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102773392A (zh) * 2012-07-20 2012-11-14 荣成金辰机械制造有限公司 一种气动闭塞模架
JP2013198931A (ja) * 2012-03-26 2013-10-03 Aru Techno:Kk 閉塞鍛造装置
WO2017025029A1 (zh) * 2015-08-12 2017-02-16 曹立新 一种锻造毛坯实现无飞边锻造的方法

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