JP2009118806A - 1−プロパノールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】微生物を用いる1−プロパノールの効率のよい製造方法および該製造に用いうる微生物を提供する。
【解決手段】糖類から1,2−プロパンジオールを経て1−プロパノールを生合成する能力を有する微生物。好ましくは、宿主微生物に、ジヒドロキシアセトンリン酸から1,2−プロパンジオールを生合成する経路に関与する酵素をコードする遺伝子を組み込んで得られる微生物。より好ましくは、さらにグリセロールから1,3−プロパンジオールを生合成する経路に関与する遺伝子を組み込んで得られる微生物。また、これらの微生物を培地に培養し、培養物中に1−プロパノールを生成、蓄積させ、該培養物から1−プロパノールを採取する、1−プロパノールの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、1−プロパノールの製造方法および該製造に用い得る微生物に関する。
1−プロパノールは、多目的溶剤として、印刷用インク、化粧品、乳液、窓清掃剤、研磨剤、防腐剤、各種の化合物の製造における中間物質等に使用されることが多い。
1−プロパノールの化学的合成方法として、エチレンと一酸化炭素および水素との反応からプロピオンアルデヒドを生じさせ、水素添加して製造する方法が知られている。
一方、生物を用いる1−プロパノールの製造方法としては、1−プロパノールがエタノール発酵などの副生物として発酵生産されることを利用した方法があげられるが、主生成物たるエタノールとの分離が容易ではないため、工業的な製造方法としては適していない。
土壌から分離された微生物であるジオバシラス(Geobcillus) BS-001株を用いる製造方法(特許文献1参照)も知られているが、生産性が低いという問題がある。
グルコースから1,2−プロパンジオールが生合成されること(非特許文献1参照)、および1,2−プロパンジオールから1−プロパノールが生合成されること(非特許文献2参照)は知られているが、グルコース等の糖類から1−プロパノールを効率よく生成する微生物、製造方法等は知られておらず、開発が望まれている。
特開2005−261239号公報 Biotechnol. prog., 第16巻: 第940-946頁、2000年 Int. J. Syst. Evol. Microbiol., 第52巻: 第639-646頁、2002年
本発明の目的は、微生物を用いる1−プロパノールの効率のよい製造方法および該製造に用い得る微生物を提供することにある。
本発明は、以下の(1)〜(11)に関する。
(1) 糖類から1,2−プロパンジオールを経て1−プロパノールを生合成する能力を有する微生物。
(2) 糖類からジヒドロキシアセトンリン酸を経て1,2−プロパンジオールを生合成する、上記(1)の微生物。
(3) 糖類が、グルコースまたはグリセロールである、上記(1)又は(2)の微生物。
(4) 宿主微生物に、ジヒドロキシアセトンリン酸から1,2−プロパンジオールを生合成する経路に関与する酵素をコードする遺伝子を組み込んで得られる、上記(1)から(3)のいずれか一つの微生物。
(5) ジヒドロキシアセトンリン酸から1,2−プロパンジオールを生合成する経路に関与する酵素をコードする遺伝子が、メチルグリオキサール合成酵素遺伝子、メチルグリオキサール還元酵素遺伝子およびヒドロキシアセトン還元酵素遺伝子からなる群から選ばれる1以上の遺伝子である、上記(4)の微生物。
(6) さらに、グリセロールから1,3−プロパンジオールを生合成する経路に関与する遺伝子を組み込んで得られる、上記(1)〜(5)いずれか一つの微生物。
(7) グリセロールから1,3−プロパンジオールを生合成する経路に関与する遺伝子が、グリセロールデヒドラターゼ遺伝子、1,3−プロパンジオールデヒドロゲナーゼ遺伝子、グリセロールデヒドラターゼ再生酵素遺伝子、およびアデノシルトランスフェラーゼ遺伝子からなる群から選ばれる1以上の遺伝子である、上記(6)の微生物。
(8) エシェリヒア(Escherichia)属、バチルス(Bacillus)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、セラチア(Serratia)属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、ラクトバチルス(Lactobacillus)属、クレブシエラ(Klebsiella)属、ロドバクター(Rhodobacter)属、クロストリジウム(Clostridium)属、ロドコッカス(Rhodococcus)属、ストレプトマイセス(Streptomyces)属、サッカロマイセス(Saccharomyces)属、クライベロマイセス(Kluyveromyces)属、シゾサッカロマイセス(Schizosaccharomyces)属、チゴサッカロマイセス(Zygosaccharomyces)属、ヤロウイア(Yarrowia)属、トリコスポロン(Trichosporon)属、ロドスポリジウム(Rhodosporidium)属、ハンゼヌラ(Hansenula)属、ピキア(Pichia)属、キャンディダ(Candida)属、ノイロスポラ(Neurospora)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、セファロスポリウム(Cephalosporium)属およびトリコデルマ(Trichoderma)属に属する微生物からなる群より選ばれる、上記(1)〜(7)いずれか1つの微生物。
(9) エシェリヒア属に属する、上記(1)〜(7)いずれか1つの微生物。
(10) エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)またはエシェリヒア・ブラッテ(Escherichia blattae)に属する、上記(1)〜(7)いずれか1つの微生物。
(11) 上記(1)〜(10)いずれか1つの微生物を培地に培養し、培養物中に1−プロパノールを生成、蓄積させ、該培養物から1−プロパノールを採取する、1−プロパノールの製造方法。
本発明により、糖類を用いた微生物による1−プロパノールの効率のよい製造方法および該製造方法に用い得る微生物を提供することができる。
本発明の微生物は、グルコース、グリセロール、キシロース等の糖類、好ましくはグルコースから1,2−プロパンジオールを経て1−プロパノールを生合成する能力を有する微生物であればいずれの微生物も用いられる。
本発明の微生物は、宿主微生物に、ジヒドロキシアセトンリン酸から1,2−プロパンジオールを生合成する経路に関与する酵素をコードする遺伝子、および必要に応じてグリセロールから1,3−プロパンジオールを生合成する経路に関与する遺伝子を組み込むことにより得ることができる。
ジヒドロキシアセトンリン酸から1,2−プロパンジオールを生合成する経路に関与する酵素をコードする遺伝子としては、メチルグリオキサール合成酵素遺伝子(以下、mgs遺伝子ということもある)、メチルグリオキサール還元酵素遺伝子(以下、arII遺伝子ということもある)およびヒドロキシアセトン還元酵素遺伝子(以下、gldA遺伝子ということもある)、からなる群から選ばれる遺伝子があげられる。
これらの遺伝子は、少なくとも一つを用いればよいが、好ましくは2つ、より好ましくは3つ全てを用いることが望ましい。
メチルグリオキサール合成酵素遺伝子は、公知の遺伝子であって、そのいずれの遺伝子を用いてもよい。例えば、配列番号6で表される塩基配列を有するDNAがあげられる。
また、配列番号6で表される塩基配列を有するDNAと相補的な塩基配列を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつメチルグリオキサール合成酵素活性を有するタンパク質をコードするDNAもメチルグリオキサール合成酵素遺伝子として用いることができる。
ここでいう「ハイブリダイズする」とは、特定の塩基配列を有するDNAまたは該DNAの一部にDNAがハイブリダイズする工程である。したがって、該特定の塩基配列を有するDNAまたは該DNAの一部の塩基配列は、ノーザンまたはサザンブロット解析のプローブとして有用であるか、またはPCR解析のオリゴヌクレオチドプライマーとして使用できる長さのDNAであってもよい。プローブとして用いるDNAとしては、少なくとも10塩基以上、好ましくは15塩基以上、より好ましくは100塩基以上、さらに好ましくは200塩基以上、特に好ましくは500塩基以上のDNAをあげることができ、プライマーとして用いるDNAとしては、17塩基以上、好ましくは20塩基以上、より好ましくは25塩基以上のDNAをあげることができる。
DNAのハイブリダイゼーション実験の方法はよく知られており、例えばモレキュラー・クローニング第3版(2001年)、Methods for General and Molecular Bacteriolgy, ASM Press(1994)、Immunology methods manual, Academic press(Molecular)に記載の他、多数の他の標準的な教科書に従ってハイブリダイゼーションの条件を決定し、実験を行うことができる。
上記のストリンジェントな条件とは、例えばDNAを固定化したフィルターとプローブDNAとを50%ホルムアミド、5×SSC(750mMの塩化ナトリウム、75mMのクエン酸ナトリウム)、50mMのリン酸ナトリウム(pH7.6)、5×デンハルト溶液、10%の硫酸デキストラン、および20μg/lの変性させたサケ精子DNAを含む溶液中で42℃で一晩、インキュベ
ートした後、例えば約65℃の0.2×SSC溶液中で該フィルターを洗浄する条件をあげることができる。ストリンジェントな条件は、プローブDNAの鎖長やGC含量に応じて調整が可能であり、モレキュラー・クローニング第3版等に記載の方法により設定することができる。また、より低いストリンジェント条件を用いることもできるが、ストリンジェントな条件の変更は、ホルムアミドの濃度調整(ホルムアミドの濃度を下げるほど低ストリンジェントになる)、塩濃度および温度条件の変更により可能である。低ストリンジェント条件としては、例えば6×SSCE(20×SSCEは、3mol/lの塩化ナトリウム、0.2mol/lのリン酸二水素ナトリウム、0.02mol/lのEDTA、pH7.4)、0.5%のSDS、30%のホルムアミド、100μg/lの変性させたサケ精子DNAを含む溶液中で、37℃で一晩インキュベートした後、50℃の1×SSC、0.1%SDS溶液を用いて洗浄する条件をあげることができる。また、さらに低いストリンジェントな条件としては、上記した低ストリンジェント条件においてハイブリダイゼーションを行った後、高塩濃度(例えば5×SSC)の溶液を用いて洗浄する条件をあげることができる。
上記した様々な条件は、ハイブリダイゼーション実験のバックグラウンドを抑えるために用いるブロッキング試薬を添加、または変更することにより設定することもできる。上記したブロッキング試薬の添加は、条件を適合させるために、ハイブリダイゼーション条件の変更を伴ってもよい。
上記したストリンジェントな条件下でハイブリダイズ可能なDNAとしては、例えばBLAST、FASTA等のプログラムを用いて、上記パラメータに基づいて計算したときに、配列番号6で表される塩基配列と少なくとも80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは94%以上、さらに好ましくは98%以上、特に好ましくは99%以上の相同性を有するDNAをあげることができる。
塩基配列の相同性は、BLAST、FASTA等のプログラムを用いて決定することができる。
ここで、BLASTおよびFASTA とは、Karlin and AltschulによるアルゴリズムBLAST[Pro. Natl. Acad. Sci. USA, 90, 5873(1993)]、FASTA[Methods Enzymol., 183, 63 (1990)]ををいう。例えば、アルゴリズムBLASTに基づいて、BLASTNやBLASTXとよばれるプログラムが開発されている[J. Mol. Biol., 215, 403(1990)]。BLASTに基づいてBLASTNによって塩基配列を解析する場合には、パラメータは例えばScore=100、wordlength=12とする。また、BLASTに基づいてBLASTXによってアミノ酸配列を解析する場合には、パラメータは例えばscore=50、wordlength=3とする。BLASTとGapped BLASTプログラムを用いる場合には、各プログラムのデフォルトパラメーターを用いる。これらの解析方法の具体的な手法は公知である(http://www.ncbi.nlm.nih.gov.)。
上記したDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAが、メチルグリオキサール合成酵素活性を有するタンパク質をコードするDNAであることは、該DNAを発現する組換え体DNAを作製し、該組み換え体DNAを宿主微生物に導入して得られる微生物を培養して得られる培養物からタンパク質を精製し、該精製タンパク質を酵素源として用いて、Cooperらの方法に供して生成するメチルグリオキサールを定量することによって確認することができる。
メチルグリオキサール還元酵素遺伝子は、公知の遺伝子であって、そのいずれの遺伝子を用いてもよい。例えば、配列番号3で表される塩基配列を有するDNAがあげられる。
また、配列番号6記載の塩基配列で表されるDNAの場合と同様に、配列番号3で表される塩基配列を有するDNAと相補的な塩基配列を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつメチルグリオキサール還元酵素活性を有するタンパク質をコードするDNAもメチルグリオキサール還元酵素遺伝子として用いることができる。
上記DNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAが、メチルグリオキサール還元酵素活性を有するタンパク質をコードするDNAであることは、該DNAを発現する組換え体DNAを作製し、該組み換え体DNAを宿主微生物に導入して得られる微生物を培養して得られる培養物からタンパク質を精製し、該精製タンパク質を酵素源として、メチルグリオキサールを基質として用いた際に変化するNADPHの吸光度を測定して確認することができる。
ヒドロキシアセトン還元酵素遺伝子は、公知の遺伝子であって、そのいずれの遺伝子を用いてもよい。例えば、配列番号9で表される塩基配列を有するDNAがあげられる。
また、配列番号6記載の塩基配列で表されるDNAの場合と同様に、配列番号9で表される塩基配列を有するDNAと相補的な塩基配列を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつヒドロキシアセトン還元酵素活性を有するタンパク質をコードするDNAもヒドロキシアセトン還元酵素遺伝子として用いることができる。
上記DNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAが、ヒドロキシアセトン還元酵素活性を有するタンパク質をコードするDNAであることは、該DNAを発現する組換え体DNAを作製し、該組み換え体DNAを宿主微生物に導入して得られる微生物を培養して得られる培養物からタンパク質を精製し、該精製タンパク質を酵素源として用い、ヒドロキシアセトンを基質として用いた際に変化するNADHの吸光度を測定して確認することができる。
グリセロールから1,3−プロパンジオールを生合成する経路に関与する遺伝子としては、グリセロールデヒドラターゼをコードする遺伝子、1,3−プロパンジオールデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子(以下、dhaT遺伝子ということもある)、グリセロールデヒドラターゼ再生酵素をコードする遺伝子、およびアデノシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子があげられる。これらの中でも、グリセロールデヒドラターゼをコードする遺伝子を用いることが好ましく、必要に応じて、1,3−プロパンジオールデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子を用いることが好ましく、さらに好ましくはこれら4種の全ての遺伝子を用いることが好ましい。
エシェリヒア・ブラッテ(Escherichia blattae)に属する微生物のように宿主微生物が、グリセロールから1,3−プロパンジオールを生合成する活性を有している場合は、グリセロールから1,3−プロパンジオールを生合成する経路に関与する遺伝子は必ずしも用いなくてもよい。
グリセロールデヒドラターゼをコードする遺伝子としては、グリセロールデヒドラターゼを構成するサブユニットとしてラージサブユニットをコードする遺伝子(以下、dhaB遺伝子ともいう)、ミディアムサブユニットをコードする遺伝子(以下、dhaC遺伝子ともいう)、およびスモールサブユニットをコードする遺伝子(以下、dhaE遺伝子ともいう)があげられる。グリセロールデヒドラターゼをコードする遺伝子を用いる際には、これら3つの遺伝子はいずれも用いることが好ましい。
dhaB遺伝子、dhaC遺伝子およびdhaE遺伝子の例としては、それぞれ配列番号21、22および23で表される塩基配列を有するDNAをあげることができる。
また、上記配列番号6記載の塩基配列で表されるDNAの場合と同様に、これらのDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつグリセロールデヒドラターゼの各サブユニットとしての機能を有するタンパク質をコードするDNAもグリセロールデヒドラターゼをコードする遺伝子として用いることができる。
上記DNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAがグリセロールデヒドラターゼの各サブユニットとしての機能を有するタンパク質をコードするDNAであることは、該DNAを発現する組換え体DNAを作製し、該組み換え体DNAを宿主微生物に導入して得られる微生物を培養して得られる培養物からタンパク質を精製し、各サブユニットからなるタンパク質を構成させ、該タンパク質を酵素源として用い、常法によりグリセロールデヒドラターゼ活性を測定して確認できる。
1,3−プロパンジオールデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子(dhaT遺伝子)の例としては、配列番号26で表される塩基配列を有するDNAをあげることができる。
また、上記配列番号6記載の塩基配列で表されるDNAの場合と同様に、該DNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ1,3−プロパンジオールデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNAも1,3−プロパンジオールデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子として用いることができる。
上記DNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAが1,3−プロパンジオールデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNAであることは、該DNAを発現する組換え体DNAを作製し、該組み換え体DNAを宿主微生物に導入して得られる微生物を培養して得られる培養物からタンパク質を精製し、該タンパク質を酵素源として用い、常法により1,3−プロパンジオールデヒドロゲナーゼ活性を測定して確認できる。
グリセロールデヒドラターゼ再生酵素をコードする遺伝子としては、グリセロールデヒドラターゼ再生酵素を構成するサブユニットとして、ラージサブユニットをコードする遺伝子(以下、dhaF遺伝子ともいう)、およびスモールサブユニットをコードする遺伝子(以下、dhaG遺伝子ともいう)があげられる。グリセロールデヒドラターゼ再生酵素をコードする遺伝子を用いる際には、これらの2つの遺伝子はいずれも用いることが好ましい。
dhaF遺伝子およびdhaG遺伝子の例としては、それぞれ配列番号24および27で表される塩基配列を有するDNAをあげることができる。
また、上記配列番号6記載の塩基配列で表されるDNAの場合と同様に、これらの遺伝子のDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつグリセロールデヒドラターゼ再生酵素の各サブユニットとしての機能を有するタンパク質をコードするDNAもグリセロールデヒドラターゼ再生酵素をコードする遺伝子として用いることができる。
上記DNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAがグリセロールデヒドラターゼ再生酵素の各サブユニットとしての機能を有するタンパク質をコードするDNAであることは、該DNAを発現する組換え体DNAを作製し、該組み換え体DNAを宿主微生物に導入して得られる微生物を培養して得られる培養物からタンパク質を精製し、各サブユニットからなるタンパク質を構成させ、該タンパク質を酵素源として用い、常法によりグリセロールデヒドラターゼ再生酵素活性を測定して確認できる。
アデノシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子としては、アデノシルトランスフェラーゼを構成するサブユニットとして、ラージサブユニットをコードする遺伝子(以下、dhaI遺伝子ともいう)、およびスモールサブユニットをコードする遺伝子(以下、dhaH遺伝子ともいう)があげられる。アデノシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を用いる際には、これらの2つの遺伝子はいずれも用いることが好ましい。
dhaI遺伝子およびdhaH遺伝子の例としては、それぞれ配列番号25および28で表される塩基配列を有するDNAをあげることができる。
また、上記配列番号6記載の塩基配列で表されるDNAの場合と同様に、これらの遺伝子のDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、アデノシルトランスフェラーゼの各サブユニットとしての機能を有するタンパク質をコードするDNAもアデノシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子として用いることができる。
上記DNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAがアデノシルトランスフェラーゼの各サブユニットとしての機能を有するタンパク質をコードするDNAであることは、該DNAを発現する組換え体DNAを作製し、該組み換え体DNAを宿主微生物に導入して得られる微生物を培養して得られる培養物からタンパク質を精製し、各サブユニットからなるタンパク質を構成させ、該タンパク質を酵素源として用い、常法によりアデノシルトランスフェラーゼ活性を測定して確認できる。
ジヒドロキシアセトンリン酸から1,2−プロパンジオールを生合成する経路に関与する酵素をコードする遺伝子および必要に応じてグリセロールから1,3−プロパンジオールを生合成する経路に関与する遺伝子を組み込む宿主微生物としては、糖類からジヒドロキシアセトンリン酸を生合成することのできる微生物が好ましく用いられる。
例えば、エシェリヒア(Escherichia)属、バチルス(Bacillus)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、セラチア(Serratia)属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、ラクトバチルス(Lactobacillus)属、ラクトコッカス(Lactococcus)属、クレブシエラ(Klebsiella)属、ロドバクター(Rhodobacter)属、クロストリジウム(Clostridium)属等の細菌、ロドコッカス(Rhodococcus)属、ストレプトマイセス(Streptomyces)属等の放線菌、サッカロマイセス(Saccharomyces)属、クライベロマイセス(Kluyveromyces)属、シゾサッカロマイセス(Schizosaccharomyces)属、チゴサッカロマイセス(Zygosaccharomyces)属、ヤロウイア(Yarrowia)属、トリコスポロン(Trichosporon)属、ロドスポリジウム(Rhodosporidium)属、ハンゼヌラ(Hansenula)属、ピキア(Pichia)属、キャンディダ(Candida)属等の酵母、ノイロスポラ(Neurospora)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、セファロスポリウム(Cephalosporium)属、トリコデルマ(Trichoderma)属等の糸状菌があげられるが、エシェリヒア属、コリネバクテリウム属、ラクトバチルス属、ラクトコッカス属、サッカロマイセス属、シゾサッカロマイセス属、アスペルギルス属、クレブシエラ属、ロドバクター属、ストレプトマイセス属に属する微生物が好ましく用いられ、特にエシェリヒア属に属する微生物が好ましく用いられる。
エシェリヒア属に属する微生物としては、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)、エシェリヒア・ブラッテ(Escherichia blattae)等に属する微生物があげられる。
これらの遺伝子の公知の塩基配列情報に基づいて、PCRプライマーを設計、合成し、目的とする遺伝子を有する微生物の染色体を鋳型としてPCRを行うことによって、目的遺伝子を増幅、単離したものを用いることができる。
なお、PCRに使用するプライマーの5'末端に適当な制限酵素サイトを付加しておくことにより、ベクターの適当な部位に連結させることができ、得られる組換えベクターを用いて宿主微生物に導入することができる。
取得した遺伝子の塩基配列は通常用いられる塩基配列解析方法、例えばジデオキシ法、や塩基配列分析装置を用いて決定することができる。
取得した遺伝子の塩基配列を決定した結果、該DNAが部分配列であった場合、該部分配列をプローブとして用い、染色体DNAライブラリーに対するサザンハイブリダイゼーション法等により、全長遺伝子を取得することができる。
遺伝子の塩基配列が決定された後は、その配列にしたがって合成した遺伝子を使用することもできる。通常用いられるDNA合成装置、例えばアプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)社製394DNA/RNAシンセサイザーを用いて合成することができる。
宿主微生物に組み込む各遺伝子は、該遺伝子がコードする各酵素の機能を実質的に損なうことがない限り、塩基配列の一部の塩基が他の塩基と置換されていてもよく、または削除されていてもよく、あるいは新たに塩基が挿入されていてもよく、さらに塩基配列の一部が転位されたものでもよい。
塩基配列の置換、削除、挿入、転移等の操作は、モレキュラー・クローニング第3版(2001年)、Methods for General and Molecular Bacteriolgy, ASM Press(1994)、Immunology methods manual, Academic press(Molecular)等に記載の方法の他、多数の他の標準的な教科書記載の方法に準じて行うことができる。
宿主微生物への遺伝子の組み込みは、該遺伝子を適当なベクターへ挿入して組み換え体DNAを調製し、該組み換え体DNAを用いて行うことができる。
具体的には、微生物中において安定に存在するプラスミドベクターやファージベクター中に本発明に用いられる遺伝子を導入するか、もしくは、直接宿主ゲノム中に本発明に用いられる遺伝子を導入する。
組み換え体DNAの作製のための手順および宿主に適合した組み換え体DNAの構築は、分子生物学、生物工学、遺伝子工学の分野において慣用されている技術に準じて行うことができる(例えば、モレキュラー・クローニング第3版等を参照)。
このとき、組み込む遺伝子の5’−側上流にプロモーターを組み込むことが好ましく、3’−側下流にターミネーターを組み込むことがより好ましい。
本発明で用いることができるプロモーターおよびターミネーターとしては、宿主微生物中において機能することが知られているプロモーター及びターミネーターであれば特に限定されない。これら各種微生物において利用可能なベクター、プロモーターおよびターミネーター等に関しては、例えば「微生物学基礎講座8遺伝子工学・共立出版」、特に酵母に関しては、Adv. Biochem. Eng. 43, 75-102 (1990)、Yeast 8, 423-488(1992)、等に詳細に記述されている。
例えばエシェリヒア属、特にエシェリヒア・コリ(Escherichia coli)においては、プラスミドベクターとしては、pBR、pUC系プラスミドが挙げられ、lac(β-ガラクトシダーゼ)、trp(トリプトファンオペロン)、tac、 trc (lac、trpの融合)、λファージ PL、PRなどに由来するプロモーターなどがあげられる。また、ターミネーターとしては、trpA由来、ファージ由来、rrnBリボソーマルRNA由来のターミネーターなどがあげられる。
コリネバクテリウム属、特にコリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)においては、ベクターとしては、pCS11(特開昭57-183799号公報)、pCB101(Mol. Gen. Genet. 196, 175 (1984)などのプラスミドベクターがあげられる。
ブレビバクテリウム属、特にブレビバクテリウム・ラクトファーメンタム(Brevibacterium lactofermentum)においては、ベクターとしては、pAJ43(Gene 39, 281 (1985))などのプラスミドベクターをあげることができる。プロモーター及びターミネーターとしては、大腸菌で使用されている各種プロモーター及びターミネーターが利用可能である。
バチルス属においては、ベクターとしては、pUB110系プラスミド、pC194系プラスミドなどをあげることができ、また、染色体に導入することもできる。プロモーター及びターミネーターとしては、アルカリプロテアーゼ、中性プロテアーゼ、α−アミラーゼ等の酵素遺伝子のプロモーターやターミネーターなどが利用できる。
シュードモナス属においては、ベクターとしては、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)、シュードモナス・セパシア(Pseudomonas cepacia)などで開発されている一般的な宿主ベクター系や、トルエン化合物の分解に関与するプラスミドTOLプラスミドを基本にした広宿主域ベクター(RSF1010などに由来する自律的複製に必要な遺伝子を含む)pKT240を挙げることができる。
サッカロマイセス(Saccharomyces)属、特にサッカロマイセス・セレビジアエ(Saccharomyces cerevisiae) においては、ベクターとしては、YRp系、YEp系、YCp系、YIp系プラスミドがあげられる。また、アルコール脱水素酵素、グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素、酸性フォスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、ホスホグリセレートキナーゼ、エノラーゼといった各種酵素遺伝子のプロモーター、ターミネーターが利用可能である。
シゾサッカロマイセス(Schizosaccharomyces)属においては、ベクターとしては、Mol. Cell. Biol. 6, 80 (1986)に記載のシゾサッカロマイセス・ポンベ由来のプラスミドベクターをあげることができる。特に、pAUR224は、宝酒造から市販されており容易に利用できる。
アスペルギルス(Aspergillus)属においては、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger) 、アスペルギルス・オリジー (Aspergillus oryzae) などが糸状菌の中で最もよく研究されており、プラスミドや染色体への導入が可能であり、菌体外プロテアーゼやアミラーゼ由来のプロモーターが利用可能である(Trends in Biotechnology 7, 283-287 (1989))。
また、上記以外でも、各種微生物に応じた宿主ベクター系が開発されており、それらを適宜使用することができる。
組み換え体DNAの宿主微生物への導入方法としては、カルシウムイオンを用いる方法、プロトプラスト法、エレクトロポレーション法等上記宿主微生物へDNAを導入する方法であればいずれも用いることができる。
組み換え体DNAを宿主微生物へ導入して得られた形質転換体は、本発明の微生物として、1−プロパノールの製造に用いることができる。
1−プロパノールの製造は、本発明の微生物を培地に培養して行う。
培地は、本発明の微生物が資化し得る炭素源、窒素源、無機塩類、ビタミン類等を含有し、形質転換体の培養を効率的に行える培地であれば天然培地、合成培地のいずれでもよい。
炭素源としては微生物が資化し得るものであればよく、グルコース、マンノース、キシロース、フルクトース、サッカロース、グリセロール、オリゴ糖、多糖類、これらを含有する糖蜜等があげられるが、グルコースまたはグリセロールが好ましく用いられ、グルコースがさらに好ましく用いられる。これらの炭素源は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。
窒素源としては、アンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機酸塩もしくは有機酸のアンモニウム塩、その他の願窒素化合物、ならびにペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーンスティープリカー、カゼイン加水分解物、大豆粕および大豆粕加水分解物、各種発酵菌体、およびその消化物等を用いることができる。
無機塩としては、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、炭酸カルシウム等を用いることができる。
ビタミン類としては、ビタミンB12等があげられる。
培養は、静置培養、振とう培養、深部通気攪拌培養のいずれで行ってもよいが、静置培養が好ましく用いられる。また、窒素ガスや二酸化炭素等を供給して培養する嫌気的培養を行ってもよい。
培養温度は通常15〜40℃であり、培養時間は、通常5時間〜7日間である。培養中pHは、3.0〜9.0に保持する。pHの調整は、無機あるいは有機の酸、アルカリ溶液、尿素、炭酸カルシウム、アンモニアなどを用いて行う。また培養中必要に応じて、アンピシリンやカナマイシン等の抗生物質を培地に添加してもよい。
上記した方法で製造した1−プロパノールは、必要に応じて、培養液から通常の分離、精製方法で分離、精製することができる。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
実施例1:
(1)ジヒドロキシアセトンリン酸から1,2−プロパンジオールを生合成する経路に関与する酵素をコードする遺伝子を有するプラスミドの調製
スポロボロマイセス・サルモニコラ(Sporobolomyces salmonicolor)由来のメチルグリオキサール還元酵素をコードする配列番号3で表されるDNAを含むプラスミドpUCAR2(Kita et al., Appl. Environ. Microbiol., 65: 5207-5211 (1999))を、EcoRIおよびHindIIIで制限酵素処理し、メチルグリオキサール還元酵素遺伝子を含むDNAを単離、精製し、同様にEcoRIおよびHindIIIで制限酵素処理し、精製したプラスミドpKK223-3 (GEヘルスケア社製、以下同じ)と連結して、プラスミドpKKAR2を得た。このプラスミドを鋳型とし、配列番号1および2で表される塩基配列を有するDNAをプライマーとして用いてPCRを行った。PCR法はPrimeSTAR HS DNA Polymerase (タカラバイオ社製)を用い、添付された説明書の記載に準じて行った。以下、PCR法は全て該説明書の記載に準じた。
PCR後に得られたDNA断片をEcoRIおよびHindIIIで制限酵素処理し、別途EcoRIおよびHindIIIでプラスミドpKK223-3を制限酵素処理して得られたDNA断片と常法に従って連結して、プラスミドpKKARII2を得た。挿入されたDNA断片の塩基配列を常法に準じて調べたところ、メチルグリオキサール還元酵素をコードする配列番号3で表される塩基配列を有するDNAを有していた。
一方、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K-12 NBRC3301株の染色体を常法により調製した。得られた染色体を鋳型とし、配列番号4および5で表される塩基配列を有するDNAをプライマーとして用いてPCRを行った。
PCR後に得られたDNA断片をEcoRIおよびHindIIIで制限酵素処理し、別途EcoRIおよびHindIIIでプラスミドpKK223-3を制限酵素処理して得られたDNA断片と常法に従って連結し、プラスミドpKKEMGSを得た。挿入されたDNA断片の塩基配列を常法に準じて調べたところ、メチルグリオキサール合成酵素をコードする配列番号6で表される塩基配列を有するDNAを有していた。
同様に、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K-12 NBRC3301株の染色体を鋳型とし、配列番号7および8で表される塩基配列を有するDNAをプライマーとしてPCRを行った。
PCR後に得られたDNA断片をEcoRIおよびPstIで制限酵素処理し、別途EcoRIおよびPstIでプラスミドpKK223-3を制限酵素処理して得られたDNA断片と常法に従って連結して、プラスミドpKKEcGLYDHを得た。挿入されたDNA断片の塩基配列を常法に準じて調べたところ、ヒドロキシアセトン還元酵素をコードする配列番号9で表される塩基配列を有するDNAを有していた。
プラスミドpKKEMGSを鋳型とし、配列番号10および11で表される塩基配列を有するDNAをプライマーとして用いてPCRを行った。
得られたDNAをHpaIおよびXbaIで制限酵素処理し、別途PmaCIおよびXbaIでプラスミドpKKARII2を制限酵素処理して得られたDNA断片と常法に従って連結してプラスミドpKKArMeを得た。
また、プラスミドpKKEcGLYDHを鋳型とし、配列番号10および11で表される塩基配列を有するDNAをプライマーとして用いてPCRを行った。
PCR後に得られたDNA断片をHpaIおよびXbaIで制限酵素処理し、別途PmaCIおよびXbaIでプラスミドpKKArMeを制限酵素処理して得られたDNA断片と常法に従って連結してプラスミドpKKArMeGeを得た。挿入されたDNA断片の塩基配列を常法に従って調べ、それぞれarII遺伝子、mgs遺伝子およびgldA遺伝子に該当する配列番号3、6および9で表される塩基配列を有するDNAを有していることを確認した。
(2)グリセロールから1,3−プロパンジオールを生合成する経路に関与する遺伝子を有するプラスミドの調製
プラスミドpRSFDuet-1 (ノバジェン社製)を鋳型とし、配列番号12および13で表される塩基配列を有するDNAをプライマーとして用いてPCRを行い、RSF oriおよびカナマイシン耐性遺伝子を含む約1800 bpのDNA断片を得た。
また、同様にプラスミドpKK223-3を鋳型とし、配列番号14および15で表される塩基配列を有するDNAをプライマーとして用いてPCRを行い、Ptac、MCS、転写ターミネーターを含む約800 bpのDNA断片を得た。得られた両DNA断片をPvuIIおよびXbaIで制限酵素処理し、常法に従ってこの両DNA断片を連結してプラスミドpRSFAK30を得た。
エシェリヒア・ブラッテ(Escherichia blattae)ATCC33430の染色体を、ウルトラクリーン・マイクロバイアルDNAキット(エムオー・バイオ・ラボラトリー社製)を用いて、添付の説明書に記載された方法に準じて調製した。
得られた染色体を鋳型とし、配列番号16および17で表される塩基配列を有するDNAをプライマーとして用いて、PCRを行い、dhaBdhaCdhaEおよびdhaF遺伝子の4つの遺伝子を含む 約4500 bpのDNA断片を得た。
該4つの遺伝子を含むDNA断片をEcoRIおよびHindIIIで制限酵素処理した後、アガロースゲル電気泳動を行い、約4.5 kbのDNA断片を常法に従って精製し、上記4つの遺伝子を含むDNA断片を取得した。
また、プラスミドpRSFAK30を、EcoRIおよびHindIIIで制限酵素処理した後、アガロースゲル電気泳動を行い、約2.6 kbのDNA断片を常法に従って精製した。
取得された両DNA断片を常法に従って連結して、プラスミドpRSF_EbDhaBCEFを得た。挿入されたDNA断片の塩基配列を常法によって調べ、dhaBdhaCdhaEおよびdhaF遺伝子に該当する配列番号21〜24で表される塩基配列を有するDNAが含まれていることを確認した。
一方、エシェリヒア・ブラッテATCC33430の染色体を鋳型とし、配列番号18および19であらわされる塩基配列を有するDNAをプライマーとして用いて、dhaIdhaTdhaGおよびdhaHの4つの遺伝子を含む 約2600 bpのDNA断片を調製した。
プラスミドpCDFDuet-1 (ノバジェン社製)を鋳型とし、配列番号12および20で表される塩基配列を有するDNAをプライマーとして用いて、CDF ori、ストレプトマイシン耐性遺伝子を含む約1800 bpのDNA断片を得た。
また、プラスミドpKK223-3を鋳型とし、上記の配列番号14および15を有するDNAをプライマーとして用いて、Ptac、MCSおよび転写ターミネーターを含む約800 bpのDNA断片を調製した。
得られた両DNA断片をPvuIIおよびXbaIで制限酵素処理し、常法に従ってこの両DNA断片を連結して、プラスミドpCDFAK30を得た。
PCRにより増幅された4遺伝子を含むDNA断片をEcoRIおよびHindIIIで制限酵素処理した後、アガロースゲル電気泳動を行い、約2.6 kbのDNA断片を常法に従って精製し、dhaIdhaTdhaGおよびdhaHの4つの遺伝子を含むDNA断片を調製した。また、プラスミドpCDFAK30 DNAを、EcoRIおよびHindIIIで消化した後、アガロースゲル電気泳動を行い、約2.6 kbのDNA断片を常法に従って調製した。
取得した両DNA断片を混合して、常法に従って連結して、dhaIdhaTdhaGおよびdhaH遺伝子を含むプラスミドpCDF_EbDhaITGHを得た。挿入されたDNA断片の塩基配列を常法によって調べ、dhaIdhaTdhaGおよびdhaH遺伝子に該当する配列番号25、26、27および28で表される塩基配列を有するDNAが含まれていることを確認した。
(3)形質転換体を用いた1−プロパノールの製造
上記(1)および(2)で調製したプラスミドpKKArMeGe、pRSF_EbDhaBCEF、およびpCDF_EbDhaITGHを用いて、常法に従ってエシェリヒア・コリJM109株およびエシェリヒア・コリBW25113株を形質転換し、各プラスミドに対応する薬剤(アンピシリン50 μg/ml、カナマイシン25 μg/ml、ストレプトマイシン50 μg/ml)を含むLB寒天培地(10g/Lのトリプトン、5g/Lの酵母エキスおよび10g/Lの塩化ナトリウムおよび15g/Lの寒天を含有する培地)に塗布し、37℃で1日間培養して、第1表に記載した形質転換体を取得した。
得られた形質転換株を、各プラスミドに対応する薬剤(アンピシリン50 μg/ml、カナマイシン25 μg/ml、ストレプトマイシン50 μg/ml)を含むLB寒天培地に塗布し、37℃で1日間培養した。生育した菌体1コロニーを爪楊枝でLB液体培地5 mlに植菌し、37℃で16時間(一晩)培養し、これを前培養溶液とした。得られた前培養溶液を、10 mlネジ口試験管中の10 mlの生産培地(36g/Lのグルコース、5g/Lの酵母エキス、6g/Lのリン酸水素二ナトリウム、3g/Lのリン酸二水素カリウム、1g/Lの塩化アンモニウム、0.5g/Lの塩化ナトリウム、2mmol/Lの硫酸マグネシウム、5g/Lの炭酸カルシウム、100μmol/Lのイソプロピル-β-チオガラクトピラノシド、50mg/Lのアンピシリン、50mg/Lのストレプトマイシン、25mg/Lのカナマイシンおよび0.1μg/LのビタミンB12を含有する培地)に懸濁し、37℃で静置培養した。120時間後の培養上清中のグルコース、1,2−プロパンジオール、および1−プロパノールの含有量を、以下の条件で、液体クロマトグラフィーを用いて定量した。
サンプル:培養上清に等量の移動相溶液(5mmol/Lの硫酸溶液)を加えて遠心分離して得られる上清
カラム:Aminex HPX-87H (300 x 7.8 mm, バイオラッド社製)
移動相:5mmol/Lの硫酸溶液
流速 :0.4 ml/分
カラム温度:35℃
検出 :示差屈折率検出器
結果を第1表に示す。なお、表中、プラスミドの欄の「なし」はプラスミドが導入されていないことを示す。また、「N.D.」は1,2−プロパンジオールまたは1−プロパノールが検出されなかったことを示す。
Figure 2009118806
第1表に示すとおり、ジヒドロキシアセトンリン酸から1,2−プロパンジオールを生合成する経路に関与する酵素をコードする遺伝子を導入して得られたエシェリヒア・コリでは、1,2−プロパンジオールの生成が認められ、さらにグリセロールから1,3−プロパンジオールを生合成する経路に関与する遺伝子を組み込んで得られたエシェリヒア・コリを用いることにより1−プロパノールを製造することができた。
実施例2:エシェリヒア・ブラッテを用いた1−プロパノールの製造
プラスミドpKKEMGSを鋳型とし、配列番号10および11で表される塩基配列を有するDNAをプライマーとして用いてPCRを行った。
PCR後に得られたDNA断片をHpaIおよびXbaIで制限酵素処理し、別途PmaCIおよびXbaIでプラスミドpKKEcGLYDHを制限酵素処理して得られたDNA断片と常法に従って連結し、プラスミドpKKGeMeを得た。
また、別に、プラスミドpKKARII2を鋳型とし、配列番号10および11で表される塩基配列を有するDNAをプライマーとして用いてPCRを行った。
PCR後に得られたDNA断片をHpaIおよびXbaIで制限酵素処理し、別途PmaCIおよびXbaIでプラスミドpKKGeMeを制限酵素処理して得られたDNA断片と常法に従って連結して、プラスミドpKKGeMeArを得た。挿入されたDNA断片の塩基配列を常法に従って調べ、該プラスミドが配列番号3、6、9で表される塩基配列で表されるDNAを有していることを確認した。
エシェリヒア・ブラッテATCC33430株をLB培地に植菌し、OD660が0.5程度になるまで培養した後、プラスミドpKKGeMeArをバイオラッド社製のGene Pulserを用いてエレクトロポレーション法(電圧2.5 kV、25 μFDのキャパシター、400 Ωの抵抗値)により導入し、プラスミドpKKGeMeArを有するエシェリヒア・ブラッテATCC33430株を得た。
得られた形質転換体を、アンピシリン50 μg/mlを含むLB寒天培地に塗布し、37℃で1日間培養した。生育した菌体1コロニーを爪楊枝でアンピシリン50 μg/ml を含むLB液体培地(LB寒天培地から寒天を除く組成を有する培地)5mlに植菌し、37℃で16時間(一晩)培養し、これを前培養溶液とした。得られた前培養溶液を、10 mlネジ口試験管中の10 mlの生産培地(18g/Lのグルコース、9.2g/Lのグリセロール、5g/Lの酵母エキス、6g/Lのリン酸二水素ナトリウム、3g/Lのリン酸二水素カリウム、1g/Lの塩化アンモニウム、0.5g/Lの塩化ナトリウム、13.3g/Lの炭酸水素ナトリウム、240mg/Lの硫酸マグネシウム、24mgのイソプロピル-β-チオガラクトピラノシドおよび50mg/Lのアンピシリンを含有する培地)に懸濁し、37℃で静置培養した。48時間後の培養上清中の1−プロパノールの含有量を実施例1(3)記載の方法に準じて定量したところ、2.7mmol/Lの1−プロパノールが生成されていた。
本発明により、糖類を用いた微生物による1−プロパノールの効率のよい製造方法および該製造方法に用い得る微生物を提供することができる。
配列番号1−人工配列の説明:合成DNA
配列番号2−人工配列の説明:合成DNA
配列番号4−人工配列の説明:合成DNA
配列番号5−人工配列の説明:合成DNA
配列番号7−人工配列の説明:合成DNA
配列番号8−人工配列の説明:合成DNA
配列番号10−人工配列の説明:合成DNA
配列番号11−人工配列の説明:合成DNA
配列番号12−人工配列の説明:合成DNA
配列番号13−人工配列の説明:合成DNA
配列番号14−人工配列の説明:合成DNA
配列番号15−人工配列の説明:合成DNA
配列番号16−人工配列の説明:合成DNA
配列番号17−人工配列の説明:合成DNA
配列番号18−人工配列の説明:合成DNA
配列番号19−人工配列の説明:合成DNA
配列番号20−人工配列の説明:合成DNA

Claims (11)

  1. 糖類から1,2−プロパンジオールを経て1−プロパノールを生合成する能力を有する微生物。
  2. 糖類からジヒドロキシアセトンリン酸を経て1,2−プロパンジオールを生合成する、請求項1記載の微生物。
  3. 糖類が、グルコースまたはグリセロールである、請求項1又は2記載の微生物。
  4. 宿主微生物に、ジヒドロキシアセトンリン酸から1,2−プロパンジオールを生合成する経路に関与する酵素をコードする遺伝子を組み込んで得られる、請求項1〜3の何れか1項に記載の微生物。
  5. ジヒドロキシアセトンリン酸から1,2−プロパンジオールを生合成する経路に関与する酵素をコードする遺伝子が、メチルグリオキサール合成酵素遺伝子、メチルグリオキサール還元酵素遺伝子およびヒドロキシアセトン還元酵素遺伝子からなる群から選ばれる1以上の遺伝子である、請求項4記載の微生物。
  6. グリセロールから1,3−プロパンジオールを生合成する経路に関与する遺伝子を組み込んで得られる、請求項1〜5いずれか1項に記載の微生物。
  7. グリセロールから1,3−プロパンジオールを生合成する経路に関与する遺伝子が、グリセロールデヒドラターゼ遺伝子、1,3−プロパンジオールデヒドロゲナーゼ遺伝子、グリセロールデヒドラターゼ再生酵素遺伝子、およびアデノシルトランスフェラーゼ遺伝子からなる群から選ばれる1以上の遺伝子である、請求項6記載の微生物。
  8. エシェリヒア(Escherichia)属、バチルス(Bacillus)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、セラチア(Serratia)属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、ラクトバチルス(Lactobacillus)属、ラクトコッカス(Lactococcus)属、クレブシエラ(Klebsiella)属、ロドバクター(Rhodobacter)属、クロストリジウム(Clostridium)属、ロドコッカス(Rhodococcus)属、ストレプトマイセス(Streptomyces)属、サッカロマイセス(Saccharomyces)属、クライベロマイセス(Kluyveromyces)属、シゾサッカロマイセス(Schizosaccharomyces)属、チゴサッカロマイセス(Zygosaccharomyces)属、ヤロウイア(Yarrowia)属、トリコスポロン(Trichosporon)属、ロドスポリジウム(Rhodosporidium)属、ハンゼヌラ(Hansenula)属、ピキア(Pichia)属、キャンディダ(Candida)属、ノイロスポラ(Neurospora)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、セファロスポリウム(Cephalosporium)属およびトリコデルマ(Trichoderma)属に属する微生物からなる群より選ばれる、請求項1〜7いずれか1項に記載の微生物。
  9. エシェリヒア属に属する、請求項1〜7いずれか1項に記載の微生物。
  10. エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)またはエシェリヒア・ブラッテ(Escherichia blattae)に属する、請求項1〜7いずれか1項に記載の微生物。
  11. 請求項1〜10いずれか1項に記載の微生物を培地に培養し、培養物中に1−プロパノールを生成、蓄積させ、該培養物から1−プロパノールを採取する、1−プロパノールの製造方法。
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