JP2009118700A - 電子部品接続箱及び電子部品内蔵ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】径の太さが異なる複数種類の電線を接続性を低下させることなく収容することを可能とする。
【解決手段】電子部品3を内部に収容する電子部品収容部21と、収容対象となる径の太さが異なる複数種類の電線の中から任意に選択された収容対象電線4を、前記電子部品収容部21に収容された前記電子部品3の端子と電気的に接続して収容する電線収容部22と、前記電子部品3の前記端子とは異なる接地端子を接地する導電性の接地部材12と、を有する電子部品接続箱2であって、前記電線収容部22が、前記複数種類の電線の各々に対応し且つ該当する種類の前記収容対象電線4が収容されたときに、該収容対象電線4の長手方向への移動を阻止するために圧入されて保持する複数の圧入保持手段17を有することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】電子部品3を内部に収容する電子部品収容部21と、収容対象となる径の太さが異なる複数種類の電線の中から任意に選択された収容対象電線4を、前記電子部品収容部21に収容された前記電子部品3の端子と電気的に接続して収容する電線収容部22と、前記電子部品3の前記端子とは異なる接地端子を接地する導電性の接地部材12と、を有する電子部品接続箱2であって、前記電線収容部22が、前記複数種類の電線の各々に対応し且つ該当する種類の前記収容対象電線4が収容されたときに、該収容対象電線4の長手方向への移動を阻止するために圧入されて保持する複数の圧入保持手段17を有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、収容対象となる径の太さが異なる複数種類の電線の中から任意に選択された収容対象電線と電子部品を収容して接地する電子部品接続箱及び電子部品内蔵ユニットに関するものである。
例えば、自動車等に装備される各種センサ等は、ホーンやワイパモータのような高周波成分を持った雑音源からの電動ノイズや、ネオンサイン等からの外来ノイズや、誘導ノイズ等が電線を伝わって入力されることがあり、これによって誤動作を引き起こしてしまうという問題が生じていた。
そのため、自動車等に搭載されるワイヤハーネス等においては、そのノイズ対策として、当該ワイヤハーネスに含まれるアース用電線をコンデンサを介して適当な接地部分(例えば車両のボディ等)に接続されることが知られている。このようにコンデンサを介して所定の電線を接地するためのコンデンサ内蔵コネクタとしては、特許文献1に記載されているものが知られている。
特許文献1に示すコンデンサ内蔵コネクタは、一対のコンデンサ端子がコンデンサ本体から互いに同じ向きに突出する一般的なコンデンサを用いながら、簡単且つコンパクトな構造で、前記コンデンサを介して電線側端子をアースに接続する構造を示している。
特開2006−100061号公報
しかしながら、自動車等に配索される複数種類の電線は増加傾向にあり、それぞれの種類に対応して径の太さが異なる太物電線や細物電線等であるため、上述した従来のコンデンサ内蔵コネクタは収容する電線の種類(径の太さ等)に対応させて形成する必要があった。そのため、電線の種類毎に金型等を起こす必要があり、電線の種類の多種多様化に対応することが困難であった。
また、従来のコンデンサ内蔵コネクタにおいては、電線は中間で所定範囲にわたって被覆部材を除去して導体を剥き出し、そこに導電性の電線側端子を圧着し、該電線側端子をケースに固定することでコンデンサの端子に電気的に接続されていたため、電線の長手方向への移動等により電線側端子がずれてしまうと、接続対象ではないコンデンサの他方側端子と電線の導体が短絡してしまう可能性があった。なお、これらの問題は、コンデンサ内蔵コネクタに限定する問題ではなく、電子部品を収容する電子部品接続箱にも同様に生じる問題である。
よって本発明は、上述した問題点に鑑み、径の太さが異なる複数種類の電線を接続性を低下させることなく収容することが可能な電子部品接続箱及び電子部品内蔵ユニットを提供することを課題としている。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項1記載の電子部品接続箱は、電子部品を内部に収容する電子部品収容部と、収容対象となる径の太さが異なる複数種類の電線の中から任意に選択された収容対象電線を、前記電子部品収容部に収容された前記電子部品の端子と電気的に接続して収容する電線収容部と、前記電子部品の前記端子とは異なる接地端子を接地する導電性の接地部材と、を有する電子部品接続箱であって、前記電線収容部が、前記複数種類の電線の各々に対応し且つ該当する種類の前記収容対象電線が収容されたときに、該収容対象電線の長手方向への移動を阻止するために圧入されて保持する複数の圧入保持手段を有することを特徴とする。
上記請求項1に記載した本発明の電子部品接続箱によれば、収容対象となる径の太さが異なる複数種類の電線の中から任意に選択された収容対象電線は、電線収容部に収容されると、それに対応する圧入保持手段に圧入されて保持されるため、該圧入保持手段によってその長手方向への収容対象電線の移動を阻止することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の電子部品接続箱において、前記複数の圧入保持手段の各々が、前記収容対象電線を圧入するスリットを有し、前記複数の圧入保持手段が、前記収容対象電線4の圧入方向に向かって、幅の広いスリットから順に幅の狭いスリットが連続して位置付けられるように一体に形成されていることを特徴とする。
上記請求項2に記載した本発明の電子部品接続箱によれば、収容対象電線を電線収容部に対して圧入方向に収容すると、その径に対応したスリットに圧入されるため、該当する圧入保持手段に収容対象電線を容易に圧入することができる。
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の電子部品接続箱において、前記複数の圧入保持手段の各々が、前記スリットに圧入した前記収容対象電線に当接するように前記スリットから突出する突起を有することを特徴とする。
上記請求項3に記載した本発明の電子部品接続箱によれば、収容対象電線をスリットに圧入すると、該スリットから突出する突起が収容対象電線に当接するため、圧入保持手段からの収容対象電線の抜けを防止することができる。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の電子部品接続箱において、前記電線収容部に収容された前記収容対象電線を、前記圧入保持手段に対する圧入方向に押し付ける押し付け手段を有することを特徴とする。
上記請求項4に記載した本発明の電子部品接続箱によれば、電線収容部に収容された収容対象電線を、押し付け手段によって圧入保持手段に対する圧入方向に押し付けるようにしたことから、圧入保持手段からの収容対象電線の抜けをより確実に防止することができる。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項5記載の電子部品内蔵ユニットは、請求項1〜4の何れか1項に記載の電子部品接続箱と、前記電子部品接続箱の電子部品収容部に収容される電子部品と、複数種類の電線の中から任意に選ばれて前記電子部品接続箱の電線収容部に収容される前記収容対象電線と、を有することを特徴とする。
上記請求項4に記載した本発明の電子部品内蔵ユニットによれば、収容対象電線は電線収容部に収容されると、圧入保持手段に圧入されて保持し、該収容された収容対象電線と電子部品収容部に収容された電子部品とを電気的に接続し、且つ、該電子部品と接地部材を電気的に接続するようにしたことから、収容対象電線がその長手方向に移動して、収容対象電線と電子部品と接地部材との電気的な接続が解除されることを防止できる。
以上説明したように請求項1に記載した本発明の電子部品接続箱によれば、電線収容部に収容された収容対象電線を圧入保持手段によってその長手方向への移動を阻止するようにしたことから、径の太さが異なる複数種類の電線を共通の電子部品接続箱に収容しても、全ての収容対象電線の長手方向への移動を阻止できるため、電子部品との電気的な接続解除を防止できる。従って、径の太さが異なる複数種類の電線を接続性を低下させることなく収容することができる電子部品接続箱を提供することができる。また、複数種類の電線毎に専用の電子部品接続箱を用意する必要がなくなるため、製品のコストダウンに貢献することができる。
請求項2に記載した本発明の電子部品接続箱によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、収容対象電線が圧入されるスリットをその圧入方向に幅の広いものから順に幅の狭いものに連続して位置付けるようにしたことから、収容対象電線を圧入方向に押し込むだけで、該当するスリットに圧入することができるため、組み付け作業等の効率を向上させることができる。
請求項3に記載した本発明の電子部品接続箱によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、収容対象電線を圧入するスリットに突起を設けて、圧入保持手段からの収容対象電線の抜けを防止するようにしたことから、複数種類の電線を収容対象としても、その径の太さにかかわらず、全ての収容対象電線の長手方向及び圧入解除方向への移動を阻止できるため、接続信頼性をより一層向上させることができる。
請求項4に記載した本発明の電子部品接続箱によれば、請求項1〜3の何れか1項に記載の発明の効果に加え、押し付け手段によって圧入保持手段からの収容対象電線の抜けをより確実に防止するようにしたことから、接続信頼性をより一層向上させることができる。
以上説明したように請求項5に記載した本発明の電子部品内蔵ユニットによれば、収容対象電線が電線収容部に収容されると、圧入保持手段に圧入されて保持し、該収容された収容対象電線と電子部品収容部に収容された電子部品とを電気的に接続し、且つ、該電子部品と接地部材を電気的に接続するようにしたことから、収容対象電線がその長手方向に移動して、収容対象電線と電子部品と接地部材との電気的な接続が解除されることを防止できるため、接続信頼性及び絶縁性の向上を図ることができる。従って、接地部材と電子部品と電線との電気的な接続解除を防止することができ、電線に伝わる各種ノイズを排除することができる。
以下、本発明に係る電子部品接続箱及び電子部品内蔵ユニットの一実施形態を、図1〜図7の図面を参照して以下に説明する。
図1〜図7において、電子部品内蔵ユニット1は、電子部品接続箱2と、該電子部品接続箱2の電子部品収容部21に収容される電子部品としてのコンデンサ3と、電子部品接続箱2の電線収容部22に収容される電線(収容対象電線ともいう)4と、を有して構成されている。そして、電子部品内蔵ユニット1は、後述の説明からも分かるようになるが、本実施形態においてノイズフィルタとして機能するように構成されており、車両のボディ等の相手部材に固定されて接地される。
コンデンサ3は、公知であるように、図3に示すような略座布団形状の本体31と、一対の端子32,33とを有している。コンデンサ3は、車両の振動等によってガタツキが生じない状態で電子部品接続箱2に収容される。そして、端子32は、収容対象電線4と電気的に接続され、且つ、端子33は後述する接地部材12と電気的に接続される。即ち、本実施形態では、端子33が請求項中の接地端子に相当している。
なお、本実施形態では、電子部品をコンデンサ3とする場合について説明するが、本発明はこれに限定するものではなく、例えばダイオード、抵抗等の各種電子部品とすることもできる。
収容対象電線4は、公知であるワイヤハーネスを構成する複数の電線のうちの一本、又は単独の電線であって、導体41と、この導体41を被覆する絶縁性の被覆部42とを有して構成されている。このような電線4の中間には、後述する電線端子15が電気的に接続されている。具体的に電線端子15は、電線4の中間における被覆部42を所定範囲で除去することにより剥き出しになった導体41に対して接続されている。
本実施形態においては、電子部品接続箱2に対する収容対象電線4が、図2に示す径の太い太物電線4aと、該太物電線4aよりも径の細い図3に示す細物電線4bと、を有する場合について説明するが、その種類数は任意に設定することができる。
電子部品接続箱2は、図4に示すように、ユニット本体11と、接地部材12と、係止部材13と、バスバー14と、電線端子15と、電線カバー16と、圧入保持手段17と、を有して構成されている。
ユニット本体11は、絶縁性を有する合成樹脂部材等で略箱状に形成されており、コンデンサ3を開口21aから内部に収容する電子部品収容部21と、該電子部品収容部21に収容されたコンデンサの端子32と電気的に接続される電線4が収容される電線収容部22と、を有している。そして、電子部品収容部21及び電線収容部22は、ユニット本体11の底壁23と、この底壁23の縁部から起立する側壁24と、隔壁25とにより囲まれた凹状の部分として形成されている。電子部品収容部21の開口21a及び電線収容部22の開口22aは、側壁24と隔壁25の縁部で囲まれた部分として形成されている。
一対の本体側係止部26、27は、隔壁25が交わり且つ電子部品収容部21の開口21aを形成している側壁24の各々に形成されている。
一方の本体側係止部26は、図4等に示すように、例えば接地部材12の係止部の肉厚分等だけ周囲の側壁の外面よりも奥まって形成された係止基部26aと、該係止基部26aから外部に向かって突出する突起26bと、係止基部26aの高さ方向(図中上下方向)に延びる縁部である一対の案内部26cと、突起26bの両側に位置するように係止基部26aに設けられた一対のスリット26dと、を有している。このように構成された本体側係止部26は、一対のスリット26dによって係止基部26aにおける突起26bが形成された部分が撓む構造となっている。
他方の本体側係止部27は、図7に示すように、係止基部27aと、該係止基部27aから外部に向かって突出する突起27bと、該突起26bの両側に位置するように係止基部26aに設けられた一対のスリット27dと、を有している。このように構成された本体側係止部27は、一対のスリット27dによって係止基部27aにおける突起27bが形成された部分が撓む構造となっている。
接地部材12は、導電性を有する金属板等を加工することにより形成されており、コンデンサ3の接地用の端子33と電気的に接続され、且つ、車両のボディ等の相手部材(図示せず)に電気的に接続されることで、端子33を接地する。即ち、接地部材12は、コンデンサ3を介して電線4を接地することで、ノイズフィルターとして機能する。
接地部材12は、図4等に示すように、接続部12aと、カバー部12bと、係止部12c,12dと、接地部12fと、を一体に有して構成されている。
接続部12aは、電子部品収容部21に収容されて電線収容部22に延在するコンデンサ3の端子33の上に位置付けられるように、カバー部12bの縁部から略L字状のアームとして形成されている。接続部12aは、ユニット本体11の底壁23に平行な接続タブ121と、この接続タブ121に直交してユニット本体11の隔壁25と平行な連結部122と、を有している。そして、接続部12aの接続タブ211は、コンデンサ3の端子33と溶接、半田付け等によって電気的に接続されている。
カバー部12bは、電子部品収容部21の開口21aを塞いで嵌合するように、開口21aと略同一形状の蓋状に形成されている。カバー部12bは、後述する係止部材13を係止するスリット状の取付部12gを有している。そして、取付部12gは、電子部品収容部21の開口21aを塞いでいない状態では前記係止部材13が着脱自在に装着され且つ電子部品収容部21の開口21aを塞いだときに電子部品収容部21の内壁等に前記係止部材13を当接させて脱落を防止するように形成されている。具体的には、取付部12gが、ユニット本体11の隔壁25と平行にスライドできるように、カバー部12bの中央から係止部12dに向かうスリットとして形成されている。
係止部12cは、本体側係止部26の突起26bを係止するために、カバー部12bの縁部からユニット本体11の側壁24に沿って延びる略U字状に切り欠けて形成されている。係止部12cは、本体側係止部26の案内部26cによって移動が規制されて位置決めされる。
係止部12dは、図7に示すように、本体側係止部27の突起27bを係止するために、カバー部12bの縁部からユニット本体11の側壁24に沿って延びる略U字状に切り欠けて形成されている。係止部12dは、電子部品収容部21を形成するユニット本体11の側壁24と略同一の幅となるように、係止部12cよりも幅が広くなるように形成されている。
接地部12fは、螺子止め用の貫通孔を有しており、カバー部12bからユニット本体11の外部に延びるように形成されている。接地部12fは、車両のボディ等の相手部材に螺子止めされることで、相手部材に固定されて接続部12aをカバー部12bを介して接地する。即ち、接続部12aに電気的に接続された電線4が接地されることになる。
係止部材13は、電子部品接続箱2(電子部品内蔵ユニット1)を前記相手部材に対して係止するための部材であり、その形状は一例を示している。係止部材13は、図4に示すように、前記相手部材に係止するための係止凸部13aと、該係止凸部13aとの間に取付部12g(カバー部12b)の縁部をスライド自在に挟持するための隙間を形成するベース部13bと、を有している。
バスバー14は、導電性を有する金属部材等を加工することによって図4に示す形状に形成されている。バスバー14は、電線収容部22に収容されてコンデンサ3の端子32と電気的に接続される基部14aと、該基部14aから突出してユニット本体11にバスバー14を固定する複数(図1中では2つ)の固定部14bと、基部14aからユニット本体11の隔壁25と平行に起立し且つ電線端子15と電気的に接続される起立部14cと、を一体に有している。
電線端子15は、導電性を有する金属部材等を加工することによって図1に示す形状に形成されている。電線端子15は、電線4の被覆部42から剥き出しになった導体41に直接接続される電線接続部15aと、該電線接続部15aに連続する連続部15bと、該連続部15bの側部に起立して前記起立部14cと電気的に接続される接触部15cと、前記電線収容部22に収容された前記収容対象電線を後述する圧入保持手段17の圧入方向X(図2,3参照)に押し付ける押し付け手段15dと、を一体に有している。
押し付け手段15dは、図8に示すように、後述する前記収容対象電線の全てを圧入方向Xに押さえ付けることが可能なように、接触部15cから連続する断面略「く」の字状のバネとして形成されている。そして、ケース本体11の底壁23には、押し付け手段15dによって押さえ付けられた前記収容対象電線4を受け止めて挟み込む柱状の押さえ受け部29を形成している。
この構成により、押し付け手段15dは、図8(a)に示すように、太物電線4aが電線収容部22に収容された場合、太物電線4aと電線カバー16との間で若干押し潰された状態で、太物電線4aを圧入方向Xに押し付けた状態を維持する。また、図8(b)に示すように、細物電線4bが電線収容部22に収容された場合、細物電線4bと電線カバー16との間で若干潰れた状態で、細物電線4bを圧入方向Xに押し付けた状態を維持する。このように押し付け手段15dを別体で設けることで、電線カバー16に前記収容対象電線を押さえ付ける箇所を形成する必要がなくなるため、収容対象となる電線が多種多様化しても電線カバー16の形状が複雑化することを防止できる。
電線カバー16は、絶縁性を有する合成樹脂製の部材であって、電線収容部22に収容された電線端子15を覆うように開口22aを塞いでいる。即ち、電線カバー16は、電線収容部22の構成の一部となっている。そして、電線カバー16は、天井壁16aと、該天井壁16aの縁部に形成される一対の側壁16bと、各側壁16bの外側に設けられ且つ電線収容部22への差し込みをガイドするガイド部16cと、電線収容部22の側壁24の嵌合孔24aと嵌合するカバー側突起16dと、一対の側壁16bの間に形成されて電線4を係止する電線係止部16eと、を有している。
また、圧入保持手段17は、複数種類の電線4の径の各々に対応するように、電線係止部16eに対応した電線収容部22のケース24に複数(図1中では2つ)形成されている。圧入保持手段17は、図2に示す太物電線4aを圧入保持する第1圧入保持手段17aと、図3に示す細物電線4bを圧入保持する第2圧入保持手段17bと、を有して構成されている。複数の圧入保持手段17の各々は、収容対象電線4の長手方向への移動を阻止するように圧入保持するスリット状に形成されている。
第1圧入保持手段17aは、電線収容部22のケース24に開口22a側からケース本体11の底壁23に向かって細くなるように形成されたテーパ部22bから、底壁23に向かって延びるようにテーパ部22bと一体に形成されている。第2圧入保持手段17bは、第1圧入保持手段17aから底壁23に向かって延びるように第1圧入保持手段17aと一体に形成されている。なお、テーパ部22bは、電線4の組み付け性の向上のために形成しているが、その構成の有無は任意に定めることができる。
第1圧入保持手段17a及び第2圧入保持手段17bの各々は、図2及び図3に示すように、太物電線4a、細物電線4b等の収容対象電線4を圧入する圧入スリット171と、前記収容対象電線4に当接するように前記収容対象電線4に向かって圧入スリット171から突出する一対の突起172と、を有している。即ち、複数(図1中では2つ)の第1圧入保持手段17a及び第2圧入保持手段17bが、収容対象電線4の圧入方向Xに向かって、幅の広いスリット171から順に幅の狭いスリット171が連続して位置付けられるように一体に形成されている。
圧入スリット171は、その幅が前記収容対象電線4の径よりも若干細い幅となるように形成することで、前記収容対象電線4の長手方向の移動を阻止する構造となっている。そして、突起172の各々は、圧入スリット171に圧入された前記収容対象電線4が、図2及び図3中の圧入方向Xとは反対方向への前記収容対象電線4の移動を阻止して圧入スリット171からの抜けを防止するように、圧入スリット171の上端寄りに形成されている。
なお、突起172については、例えば、その数を1つとしたり、前記収容対象電線4を電線カバー16等で押さえ付けることが困難な圧力保持手段17にのみ設ける、前記収容対象電線を電線カバー16等で押さえ付けることが可能であれば圧入保持手段の構成から削除するなど種々異なる実施形態とすることができる。
このように本実施例では、説明を簡単化するために、電線収容部22に対する収容対象となる電線4を太物電線4aと細物電線4bとし、電線収容部22が2つの第1圧入保持手段17aと第2圧入保持手段17bを有する場合の一例について説明するが、本発明はこれに限定するものではなく、例えば3種類以上の電線4を収容対象とする場合はその種類の数に応じて圧入保持手段17を形成するなど種々異なる実施形態とすることができる。
また、本実施例では、2つの第1圧入保持手段17aと第2圧入保持手段17bをケース本体11の高さ方向に連続させる場合について説明するが、本発明はこれに限定するものではなく、電線4の長手方向における異なる位置に高さをずらして形成する、ケース24に並設するなど種々異なる実施形態とすることができる。
次に、上記構成に基づいて、電子部品内蔵ユニット1における電子部品接続箱2の組み付けの一例を以下に説明する。
まず、コンデンサ3が電子部品収容部21の開口21aから挿入され、電線収容部22にコンデンサ3の端子32,33が突出した状態で電子部品収容部21に収容される。そして、電線収容部22にバスバー14が挿入されてユニット本体11に固定されるとともに、接地部材12のカバー部12bに係止部材13が結合される。具体的には、係止部材13が取付部12gに挿入され、カバー部12bの中央までスライドされることで、接地部材12に係止される。
この接地部材12が、電線収容部22の開口21aを塞ぐようにケース本体11に近づけられ、その係止部12cが一対の案内部26cの間にに、且つ、係止部12dが本体側係止部27にそれぞれ宛われて、接地部材12が電線収容部22に位置決めされ、接地部材12がケース本体11に向かって押圧されることで、係止部12cと本体側係止部26及び係止部13cと本体側係止部27がそれぞれ係止される。また、コンデンサ3の端子33上には、バスバー15と接地部材12の接続部12aが位置しており、それらが溶接等によって電気的に接続される。
複数種類の電線の中から任意に選択された太物電線4aは、所望の位置となる太物電線4aの中間において、被覆部42を所定の範囲で除去して導体41を露出され、そこを電線端子15の電線接続部15aが覆うように電線端子15が圧着され、導体41と電線端子15とが電気的に接続される。そして、その電線端子15は電線カバー16に挿入され、該電線カバー16は開口22aを塞ぐように電線収容部22に挿入される。これにより、太物電線4aと前記バスバー14とが電線端子15を介して電気的に接続され且つ太物電線4aが第1圧入保持手段17aのスリット171に圧入されて保持される。そして、該太物電線4aは押し付け手段15dによって図8(a)に示すように圧入方向Xに押し付けられた状態で、電子部品内蔵ユニット1の組み立てが完了する。
このように組み立てられた電子部品内蔵ユニット1は、太物電線4aに対してその長手方向に引っ張り力等が発生しても、第1圧入保持手段17aによって太物電線4aの移動が阻止される。そして、電子部品内蔵ユニット1は、前記相手部材の取付穴に係止部材13が挿入されて仮固定され、接地部材12の接地部12fの貫通孔と前記相手部材の螺子穴を合わせ、螺子で締められて固定されることで、ノイズフィルタとして機能することになる。
以上説明した電子部品内蔵ユニット1によれば、収容対象電線4が電線収容部22に収容されると、圧入保持手段17に圧入されて保持し、該収容された収容対象電線4と電子部品収容部21に収容されたコンデンサ3とを電気的に接続し、且つ、該コンデンサ3と接地部材12を電気的に接続するようにしたことから、収容対象電線4がその長手方向に移動して、収容対象電線4とコンデンサ3と接地部材12との電気的な接続が解除されることを防止できるため、接続信頼性及び絶縁性の向上を図ることができる。従って、接地部材12とコンデンサ3と収容対象電線4との電気的な接続解除を防止することができ、電線に伝わる各種ノイズを排除することができる。
また、収容対象電線4が圧入されるスリット171をその圧入方向Xに幅の広いものから順に幅の狭いものに連続して位置付けるようにしたことから、収容対象電線4を圧入方向Xに押し込むだけで、該当するスリット171に圧入することができるため、組み付け作業等の効率を向上させることができる。
さらに、収容対象電線4を圧入するスリット171に突起172を設けて、圧入保持手段17からの収容対象電線4の抜けを防止するようにしたことから、複数種類の電線を収容対象としても、その径の太さにかかわらず、全ての収容対象電線4の長手方向及び圧入解除方向への移動を阻止できるため、接続信頼性をより一層向上させることができる。
また、押し付け手段15dによって圧入保持手段17からの収容対象電線4の抜けをより確実に防止するようにしたことから、接続信頼性をより一層向上させることができる。なお、押し付け手段15dについては、電線カバー16に形成するなど種々異なる実施形態とすることができる。
なお、上述した本実施例では、圧入保持手段17のスリット171の幅を、保持対象となる収容対象電線4の径よりも若干小さくする場合について説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、例えば図9(a),(b)に示すように、スリット171の幅を収容対象電線4の径よりも若干大きくすることもできる。このようにすれば、圧入保持手段17に収容対象電線4を圧入する際の力が小さくて良いため、組み付け性の向上に貢献することができる。さらには、スリット171の形状をテーパ状とすることもできる。
このように上述した実施例は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 電子部品内蔵ユニット
2 電子部品接続箱
3 電子部品(コンデンサ)
4 収容対象電線(電線)
11 ユニット本体
12 接地部材
13 係止部材
14 バスバー
15 電線端子
15d 押し付け手段
16 電線カバー
17 圧入保持手段
21 電子部品収容部
22 電線収容部
171 圧入スリット
172 突起
2 電子部品接続箱
3 電子部品(コンデンサ)
4 収容対象電線(電線)
11 ユニット本体
12 接地部材
13 係止部材
14 バスバー
15 電線端子
15d 押し付け手段
16 電線カバー
17 圧入保持手段
21 電子部品収容部
22 電線収容部
171 圧入スリット
172 突起
Claims (5)
- 電子部品を内部に収容する電子部品収容部と、収容対象となる径の太さが異なる複数種類の電線の中から任意に選択された収容対象電線を、前記電子部品収容部に収容された前記電子部品の端子と電気的に接続して収容する電線収容部と、前記電子部品の前記端子とは異なる接地端子を接地する導電性の接地部材と、を有する電子部品接続箱であって、
前記電線収容部が、前記複数種類の電線の各々に対応し且つ該当する種類の前記収容対象電線が収容されたときに、該収容対象電線の長手方向への移動を阻止するために圧入されて保持する複数の圧入保持手段を有することを特徴とする電子部品接続箱。 - 前記複数の圧入保持手段の各々が、前記収容対象電線を圧入するスリットを有し、
前記複数の圧入保持手段が、前記収容対象電線の圧入方向に向かって、幅の広いスリットから順に幅の狭いスリットが連続して位置付けられるように一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子部品接続箱。 - 前記複数の圧入保持手段の各々が、前記スリットに圧入した前記収容対象電線に当接するように前記スリットから突出する突起を有することを特徴とする請求項2に記載の電子部品接続箱。
- 前記電線収容部に収容された前記収容対象電線を、前記圧入保持手段に対する圧入方向に押し付ける押し付け手段を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電子部品接続箱。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載の電子部品接続箱と、
前記電子部品接続箱の電子部品収容部に収容される電子部品と、
複数種類の電線の中から任意に選ばれて前記電子部品接続箱の電線収容部に収容される前記収容対象電線と、
を有することを特徴とする電子部品内蔵ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007291593A JP2009118700A (ja) | 2007-11-09 | 2007-11-09 | 電子部品接続箱及び電子部品内蔵ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007291593A JP2009118700A (ja) | 2007-11-09 | 2007-11-09 | 電子部品接続箱及び電子部品内蔵ユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009118700A true JP2009118700A (ja) | 2009-05-28 |
Family
ID=40785182
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007291593A Withdrawn JP2009118700A (ja) | 2007-11-09 | 2007-11-09 | 電子部品接続箱及び電子部品内蔵ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009118700A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019054660A (ja) * | 2017-09-15 | 2019-04-04 | 矢崎総業株式会社 | 電子部品内蔵ユニット |
JP2020123880A (ja) * | 2019-01-31 | 2020-08-13 | 矢崎総業株式会社 | ノイズフィルタ及びワイヤハーネス |
-
2007
- 2007-11-09 JP JP2007291593A patent/JP2009118700A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019054660A (ja) * | 2017-09-15 | 2019-04-04 | 矢崎総業株式会社 | 電子部品内蔵ユニット |
JP2020123880A (ja) * | 2019-01-31 | 2020-08-13 | 矢崎総業株式会社 | ノイズフィルタ及びワイヤハーネス |
JP7267759B2 (ja) | 2019-01-31 | 2023-05-02 | 矢崎総業株式会社 | ノイズフィルタ及びワイヤハーネス |
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