JP2009118245A - 車載撮像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】不要なときには、道路上の白線等に反応してカメラ画像をディスプレイに切換え表示することがなく、必要なときに、カメラ画像をディスプレイに切換え表示する車載撮像表示装置の提供。
【解決手段】車両に搭載され、車両の外界を撮像する撮像手段5と、撮像手段5が撮像した画像を表示する表示手段2とを備え、車両速度が所定速度以下であるときに、表示手段2が撮像手段5の撮像画像を表示する車載撮像表示装置。撮像手段5の撮像画像から直線成分を検出する直線検出手段31と、直線検出手段31が検出した直線成分の長さが所定長以上であるか否かを判定する手段31と、所定長以上であると判定したときに、直線成分の車両に対する角度が所定角度以上であるか否かを判定する手段31と、所定角度以上であると判定したときに、表示手段2が撮像手段5の撮像画像を表示する構成である。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両にカメラ(撮像手段)を搭載して車両の外界を撮像し、撮像した画像を、運転者が視認できるように設けられたディスプレイ(表示手段)に表示する車載撮像表示装置に関する。
従来、車両の前後左右等の何れかにカメラを搭載して車両の外界を撮像し、撮像した画像を運転席近傍に配設されたディスプレイに表示することにより、運転者へ種々の情報を提供し、運転者を支援する車載撮像表示装置が実用化されている。
例えば、車両の後部にカメラを搭載することにより、車両の後退又は車庫入れ等を行う場合に、運転者が直接的に視認できない車両の後方の路面等をディスプレイに表示することができる。
また、右ハンドルの車両で左側のサイドミラーにカメラを搭載することにより、車両が幅の狭い道路を走行する場合、更には幅の狭い道路で対向車とすれ違う場合等に、車両の左下方の路面等をディスプレイに表示することができる。これらにより、路面に存在する障害物、又は身長の低い子供等を運転者がディスプレイで視認することができ、車両との接触を回避することができる。
ディスプレイは、通常、カーナビゲーション装置の案内図画像、又は車両に搭載されたチューナで受信したテレビジョン番組等を表示しており、カメラが撮像した画像は、車速が所定値(例えば30km/h)以下の場合、又は車速が所定値以下で、手動によるスイッチ操作が行われた場合に、切換え表示される。
特許文献1には、車両の後方を撮像するカメラを搭載し、後方の映像から縦列駐車する場所の路側を検出して、撮像した画像にガイド線を重畳させてディスプレイに表示することにより、安定して同じ位置に縦列駐車を行うことができる運転支援装置が提案されている。
特開2006−176041号公報
上述したように、車速が所定値以下の場合に、カメラ画像に切換わるようにしておくと、運転者がナビゲーション装置を操作しようとしているときに、カメラ画像に切換わることがあり、運転者にとっては煩わしいという問題がある。また、手動により切換えるようにしておくと、運転者がカメラ画像を見たいときには、ハンドル操作をしており、スイッチ操作も行うことは難しいという問題がある。
そこで、本出願人は、これらの問題を解決する為に、特願2007−150885号において、カメラ画像から直線を検出する処理を実行し、直線を検出したときには、カメラ画像をディスプレイに切換え表示する車載撮像表示装置を提案した。しかし、道路上には、車線を仕切る白線、及び車道と歩道とを仕切る白線等が存在しており、それらの直線を検出して、必要のないときに、カメラ画像をディスプレイに切換え表示してしまうという問題がある。
特許文献1に記載された運転支援装置は、車両に搭載されたカメラが撮像した画像にガイド線を重畳して表示することを目的とするものであり、ディスプレイに表示する画像を自動的に切換える技術ではない為、上述した問題を解決するものではない。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、不要なときには、道路上の白線等に反応してカメラ画像をディスプレイに切換え表示することがなく、必要なときに、カメラ画像をディスプレイに切換え表示する車載撮像表示装置を提供することを目的とする。
第1発明に係る車載撮像表示装置は、車両に搭載され、該車両の外界を撮像する撮像手段と、該撮像手段が撮像した画像を表示する表示手段とを備え、取得した前記車両の速度が所定速度以下であるときに、前記表示手段が前記画像を表示するように構成してある車載撮像表示装置において、前記撮像手段が撮像した画像から直線成分を検出する直線検出手段と、該直線検出手段が検出した直線成分の長さが所定長以上であるか否かを判定する手段と、該手段が所定長以上であると判定したときに、前記直線成分の前記車両に対する角度が所定角度以上であるか否かを判定する手段と、該手段が所定角度以上であると判定したときに、前記表示手段が前記画像を表示するように構成してあることを特徴とする。
この車載撮像表示装置では、車両に搭載された撮像手段が、車両の外界を撮像し、撮像手段が撮像した画像を表示手段が表示し、取得した車両の速度が所定速度以下であるときに、撮像手段が撮像した画像を表示手段が表示する。撮像手段が撮像した画像から直線成分を検出し、検出した直線成分の長さが所定長以上であるか否かを判定する。所定長以上であると判定したときに、直線成分の車両に対する角度が所定角度以上であるか否かを判定し、所定角度以上であると判定したときに、撮像手段が撮像した画像を表示手段が表示する。
第2発明に係る車載撮像表示装置は、前記撮像手段は、前記車両の左側面から左方向の外界、又は右側面から右方向の外界を撮像するように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る車載撮像表示装置よれば、不要なときには、道路上の白線等に反応してカメラ画像をディスプレイに切換え表示することがなく、必要なときに、カメラ画像をディスプレイに切換え表示することができる。
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係る車載撮像表示装置の実施の形態の構成を示す模式図である。この車載撮像表示装置が搭載された車両1は、運転席が右側に設けられた所謂右ハンドル車であり、車両1の左側のサイドミラーにはサイドカメラ5が搭載してあり、後部のバンパー近傍にはバックカメラ6が搭載してある。サイドカメラ5は、車両1の左方の路面を前方から後方へ約180°の範囲に亘って撮像し、バックカメラ6は、車両1の後方の路面を左右に約180°に亘って撮像する。
サイドカメラ5及びバックカメラ6が撮像した画像が、車両1の運転席近傍に配設されたディスプレイ2(後述)に表示されることにより、運転者は死角となる車両1の周辺を間接的に目視して運転を行うことができる。
図2は、本発明に係る車載撮像表示装置の実施の形態の構成を示すブロック図である。車両1に搭載された車載撮像表示装置は、上述したサイドカメラ5及びバックカメラ6と、これらのカメラ5,6により撮像された画像、又はカーナビゲーション装置9の案内図画像等の表示を行うディスプレイ2とを備えている。また、このディスプレイ2に表示する画像を選択して切換える処理を主として行うECU(Electronic Control Unit)3と、車両1の走行に係る情報を取得してECU3へ与える走行情報取得部8とを備えている。
これらの各構成要素は、車両1の適宜の位置に配設されて、適宜に接続ケーブル又は通信ケーブル等により接続してあり、データ又は信号の授受を行うことができる。
サイドカメラ5及びバックカメラ6は、CCD(Charge Coupled Device)等による撮像素子と、この撮像素子へ光を集光する一又は複数のレンズとをそれぞれ有しており、レンズが集光した光を撮像素子が検知することにより、1秒間に30回程度の頻度で撮像する。サイドカメラ5及びバックカメラ6のレンズには、広角レンズ又は魚眼レンズ等の画角が広いレンズが用いられており、車両1の水平方向に約180°の範囲で撮像を行うことができる。サイドカメラ5及びバックカメラ6は、ECU3にそれぞれ接続してあり、撮像した画像をECU3へそれぞれ与える。
ECU3は、サイドカメラ5及びバックカメラ6から与えられた画像に種々の画像処理を行う画像処理部31を有しており、画像処理部31が行う画像処理は、例えば歪補正、視点変換、拡大/縮小、一部の切り出し、及び他の画像の重畳等の処理である。また、画像処理部31には、カーナビゲーション装置9からの画像が与えられており、サイドカメラ5、バックカメラ6及びカーナビゲーション装置9からそれぞれ与えられる複数の画像からいずれか1つを選択して出力する。
画像処理部31には、車両1の運転席近傍に配設された液晶等によるディスプレイ(表示手段)2が接続してあり、画像処理部31は、出力した画像をディスプレイ2へ与えて表示させる。
また、ECU3は、サイドカメラ5、バックカメラ6及びカーナビゲーション装置9から与えられた画像、又は画像処理部31が画像処理を行った画像等を一時的に蓄積する為の画像メモリ32と、歪補正又は視点変換等の画像処理を行う際に用いる各種のテーブルが記憶されたテーブル用メモリ33とを有している。
画像メモリ32及びテーブル用メモリ33は、画像処理部31にそれぞれ接続され、画像処理部31との間でデータの授受を行う。画像メモリ32は、SRAM(Static Random Access Memory)又はDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の書換え可能な大容量のメモリ素子により構成してある。テーブル用メモリ33は、マスクROM(Read Only Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)等の不揮発性のメモリ素子により構成してある。
サイドカメラ5及びバックカメラ6は、広角レンズ又は魚眼レンズ等により撮像する為、撮像により得られる画像は、中央から端部へ向けて徐々に湾曲した歪みを有する画像である。画像処理部31は、サイドカメラ5及びバックカメラ6から与えられた画像の歪みを補正する処理を行うことができ、この補正処理を行う場合には、テーブル用メモリ33に予め記憶してある補正テーブルを用いる。 歪補正処理は、与えられた画像の各画素を予め定められた位置へ移動させることで行うことができ、補正テーブルには、画像の各画素と画素の移動先とが対応付けて記憶してある。画像処理部31は、テーブル用メモリ33から補正テーブルを読み出し、撮像部5から与えられた画像の各画素を、補正テーブルで定められた位置に移動させることにより、歪補正処理を行う。
また、ECU3には、走行情報取得部8が取得した走行情報が与えられている。走行情報取得部8では、車両1の走行速度を検知する車速センサ81から車速を取得し、車両1のシフトレバー82の状態を取得する。更に、車両1の図示しないサイドブレーキ及びフットブレーキの状態を取得し、舵角センサからハンドルの舵角を取得し、加速度センサから車両1の加速度を取得し、ヘッドライトの点灯状態を取得し、ワイパーの動作状態を取得する等、種々の情報を取得することができる。
ECU3は、走行情報取得部8から与えられた情報に基づき、ECU3内の各部の動作を制御するCPU35を備えており、CPU35にはROM34及びRAM36が接続してある。CPU35は、ROM34から制御プログラムを読み出して実行することにより、走行情報取得部8から与えられた走行情報に基づき、ECU3内の各部の動作を制御し、ディスプレイ2に表示する画像を選択し、画像処理部31に適切な画像の加工処理を行わせる等、ディスプレイ2の表示に係る種々の処理を行う。
本発明に係る車載撮像表示装置は、車両1が後退する場合には、ディスプレイ2の表示を切換えてバックカメラ6が撮像した車両1の後方の画像をディスプレイ2に表示する。車両1が後退せずに停車又は通常走行している場合には、カーナビゲーション装置9による案内画像をディスプレイ2に表示する。車両1が道路の端に接近し、サイドカメラ5に道路の側溝又は建物等が撮像された場合、車両1と側溝又は建物等とが略平行状態のときは、カーナビゲーション装置9による案内画像をディスプレイ2に表示する。車両1と側溝又は建物等とが所定角度以上の角度をなしているときは、ディスプレイ2の表示を切換えてサイドカメラ5が撮像した画像を表示する。
これらの車載撮像表示装置によるディスプレイ2の表示切換えは、ECU3で自動的に行われる。ただし、車両1が高速走行(例えば、時速30km/h以上)している場合には、表示切換えを行わず、カーナビゲーション装置9の案内画像をディスプレイ2に表示する。
ECU3は、バックカメラ6からの画像をディスプレイ2に表示するか否かを、シフトレバー82の状態信号に基づき判定し、与えられたシフトレバー82の状態信号が「R」の場合、画像処理部31でバックカメラ6からの画像をディスプレイ2に表示させる。シフトレバー82の状態信号が「R」でない場合、CPU35は、画像処理部31でサイドカメラ5からの画像又はカーナビゲーション装置9の案内画像をディスプレイ2に表示させる。
また、ECU3は、サイドカメラ5からの画像をディスプレイ2に表示するか否かを、車速センサ81からの車速と、サイドカメラ5からの画像とに基づき判定する。CPU35は、車速が所定速度(例えば時速30km/h)を超えるか否かを判定し、車速が所定速度を超える場合には、画像処理部31でカーナビゲーション装置9の案内画像のみをディスプレイ2に表示させる。車速が所定速度を超えない場合には、CPU35は、画像処理部31でサイドカメラ5が撮像した画像から直線成分の検出処理を行わせると共に、検出した直線成分の長さ及び車両1との角度に基づき、サイドカメラ5が撮像した画像を表示するか否かを判定する。
上述したように、サイドカメラ5は、広角レンズ又は魚眼レンズ等のレンズにより撮像を行うカメラである為、撮像した画像は、中央部から端部へ向けて若干の歪みを有する画像である。画像処理部31は、サイドカメラ5が撮像した画像の歪補正を行う。
画像処理部31は、テーブル用メモリ33に記憶された補正テーブルを利用して、画像の各画素を補正テーブルにより定められる位置へ移動させると共に、移動後の画素間のデータを線形補間等により補間することにより、歪補正処理を行う。
次いで、画像処理部31は、歪補正後の画像のエッジ抽出を行う。エッジ抽出は、例えば、隣接する画素の画素値の差が閾値を超える場合に、その画素をエッジ成分として抽出でき、また、例えば、ソーベルフィルタ等のフィルタ処理を行い、処理結果を2値化することによりエッジ成分を抽出できる。
次いで、画像処理部31は、エッジ抽出処理が施された画像をハフ変換する。ハフ変換は、画像の各点(x、y)をx−y平面からρ−θ平面上でのρ=xcosθ+ysinθというハフ曲線に変換する処理である。
画像処理部31は、エッジ抽出処理が施された画像の各エッジ成分についてハフ変換を行って、ρ−θ平面のデータを取得し、ρ−θ平面上でハフ曲線が最も多く交わる一の交点(ρ、θ)を抽出する。
この交点がx−y平面での直線成分に相当する為、ρ−θ平面での交点を抽出する処理は、x−y平面での直線成分を検出する処理に相当する。また、抽出した交点で交わるハフ曲線の数は、この交点に対応するx−y平面での直線成分の長さに比例する為、ハフ曲線が最も多く交わる一の交点を抽出する処理は、最も長い直線成分を抽出することに相当する。
次いで、画像処理部31は、抽出した一の交点で交わるハフ曲線の数が所定数以上であるか否かを判定し、所定数以上であると判定したときは、抽出した交点の座標θの値が所定角度以上であるか否かを判定する。換言すれば、画像処理部31は、抽出した交点に対応する元の画像での直線成分の長さが所定長以上であるか否かを判定し、所定長以上であるときに、その直線成分と車両1とがなす角度が、所定角度以上であるか否かを判定する。
判定基準である所定長及び所定角度は、予め定められた固定値である。車両1の左側に存在する側溝又は建物等は、車両1の長さより十分に長く、サイドカメラ5の撮像範囲と同程度か又はそれ以上である場合が多い。従って、所定長は、例えば、撮像画像の縦(y方向)の長さの80%程度の長さ以上と予め定めることができる。この所定長の直線成分をハフ変換した場合のハフ曲線の交わる数は予め算出することができる為、画像処理部31はこの数を記憶して判定に用いる。
また、車両1の左側に側溝又は建物等が存在する場合、これらの直線成分が車両1(車両1の車体側面又は進行方向等)に対して略平行である場合は、車両1と接触する虞は小さいと考えられる。よって、所定角度は、例えば車両1に対して±30°と定めることができる。もちろん、これらの値は一例であって、これに限るものではない。
画像処理部31は、この2つの判定結果をCPU35に通知する。CPU35は、サイドカメラ5で撮像された画像中に直線成分が存在し、この直線成分の長さが所定長以上であり、この直線成分の車両1との角度が所定角度以上であるときに、サイドカメラ5で撮像された画像をディスプレイ2に表示させるべきと判断し、画像処理部31に表示させる指示を与える。
図3,4は、本発明に係る車載撮像表示装置が実行する表示切替処理の手順を示すフローチャートであり、ECU3のCPU35で表示切替処理用のプログラムを実行することにより行われる。
図1において、図示しない車両周辺認識装置には、運転者の操作を受付ける為のスイッチ又はボタン等が配された操作部を備えており、運転者は、操作部を操作することにより、車載撮像表示装置によるサイドカメラ5の画像を表示する機能をオフ/オンにする指示を与えることができる。この操作部に対する運転者の操作内容は、ECU3のCPU35に与えられる。
車載撮像表示装置が表示切替処理を行う場合、CPU35は、先ず、走行情報取得部8からシフトレバー82の状態信号を読込み、シフトレバー82の状態が「R」であるか否かを判定する(S1)。シフトレバー82の状態が「R」であれば(S1)、CPU35は、画像処理部31を制御して、バックカメラ6が撮像した画像を、所定時間(例えば3秒間)(S17)ディスプレイ2に表示させた(S15)後、シフトレバー82の状態信号を読込み、シフトレバー82の状態が「R」であるか否かを判定する(S1)。
CPU35は、シフトレバー82の状態が「R」でなければ(S1)、運転者が操作部を操作することにより、サイドカメラ5の画像の表示をオフにする指示が与えられたか否かを判定する(S3)。サイドカメラ5が撮像した画像の表示をオフにする指示が与えられていれば(S3)、CPU35は表示切替処理を終了する。
CPU35は、表示をオフにする指示が与えられていなければ(S3)、走行情報取得部8から車両1の車速を読込み(S5)、車速が30km/h以下であるか否かを判定する(S7)。車速が30km/h以下でなければ(S7)、CPU35は、画像処理部31を制御して、カーナビゲーション装置9からの案内画像をディスプレイ2に表示させた(S19)後、シフトレバー82の状態信号を読込み、シフトレバー82の状態が「R」であるか否かを判定する(S1)。
CPU35は、車両1の車速が30km/h以下であれば(S7)、画像処理部31で、サイドカメラ5が撮像した画像を取得する(S9)。次いで、画像処理部31で、取得した画像の歪補正処理を行い(S11)、歪補正処理した画像からエッジ抽出処理を行う(S13)。
CPU35は、次に、画像処理部31で、抽出した各エッジ成分についてハフ変換を行って(S21)、ハフ曲線を取得し、ρ−θ平面上でハフ曲線が最も多く交わる一の交点を抽出する(S23)。この抽出処理がx−y平面での直線成分の検出処理に相当する。
一の交点を抽出した(S23)後、CPU35は、画像処理部31で、この交点で交わるハフ曲線の数が所定数以上であるか否かを判定し(S25)、所定数以上であるならば、更に、この交点のρ−θ平面での座標θが所定角度以上であるか否かを判定する(S27)。座標θが所定角度以上であれば(S27)、CPU35は、画像処理部31を制御して、サイドカメラ5が撮像した画像を、所定時間(例えば3秒間)(S30)ディスプレイ2に表示させた(S29)後、シフトレバー82の状態信号を読込み、シフトレバー82の状態が「R」であるか否かを判定する(S1)。
交点で交わるハフ曲線の数が所定数以上でなければ(S25)、又は交点の座標θが所定角度以上でなければ(S27)、CPU35は、画像処理部31を制御して、カーナビゲーション装置9からの案内画像をディスプレイ2に表示した(S31)後、シフトレバー82の状態信号を読込み、シフトレバー82の状態が「R」であるか否かを判定する(S1)。
CPU35は、運転者が操作部を操作することにより表示オフの指示が与えられる迄(S3)、上述した表示切替処理を継続して行う。
この車載撮像表示装置では、車両1が30km/h以下で走行し、サイドカメラ5が撮像した側溝又は建物等の直線成分が、所定長以上であり、図6に示すように、車両1に対して略平行(θ≒0)である場合、その状態で前進しても、車両1と接触する虞は小さいので、サイドカメラ5の画像を表示しない。図5に示すように、直線成分と車両1とのなす角度θが所定角度以上である場合、その状態で前進すると、車両1と接触する虞があるので、サイドカメラ5の画像を表示して、運転者に警告する。
また、例えば、サイドカメラ5が撮像した道路表示の白線及び黄線は、通常、車両1の車体とは略平行であり、この場合は、サイドカメラ5の画像を表示する必要はなく、車体と所定角度以上の角度をなす場合は、サイドカメラ5の画像をディスプレイ2に表示するべきである。
また、サイドカメラ5が撮像した道路表示の破線及び文字等(「止まれ」等)は、所定長以上ではないので、これらにより、サイドカメラ5の画像がディスプレイ2に表示されることはない。
また、サイドカメラ5が撮像した道路標示の一時停止線は、サイドカメラ5の視角内では所定長以上にはならないので(片側1車線の場合)、これにより、サイドカメラ5の画像がディスプレイ2に表示されることはない。
また、サイドカメラ5が撮像した隣接車両の直線成分は、通常、車両1の車体とは略平行であり、この場合は、サイドカメラ5の画像を表示する必要はなく、車体と所定角度以上の角度をなす場合は、サイドカメラ5の画像をディスプレイ2に表示するべきである。
また、サイドカメラ5が撮像した、隣接車両、車両1及び建物等により生じる影の直線成分は、通常、車両1の車体とは略平行であり、この場合は、サイドカメラ5の画像を表示する必要はなく、車体と所定角度以上の角度をなす場合は、サイドカメラ5の画像をディスプレイ2に表示するべきである。
また、降雨時、サイドカメラ5のレンズに雨滴が付着し、状況によっては、その水滴が流れて、直線を検出することがあり得るが、その直線は、サイドカメラ5の視角内では所定長以上(例えば視角の7〜8割以上)には、まずならないので、これにより、サイドカメラ5の画像がディスプレイ2に表示されることはない。
なお、本実施の形態においては、車両1にバックカメラ6を搭載する構成としたが、これに限るものではなく、バックカメラ6を搭載しない構成であってもよい。また、車両1にフロントカメラ又は右側のサイドカメラ等の他のカメラを更に搭載する構成としてもよい。また、車両1にカーナビゲーション装置9を搭載する構成としたが、これに限るものではなく、カーナビゲーション装置9を搭載しない構成としてもよい。また、オーディオ装置又はテレビジョン装置等の他の装置を車両1に搭載し、これらの他の装置からの画像を自動的に切換えてディスプレイ2に表示させる構成としてもよい。また、ハフ変換によらず、他の画像処理等により、直線成分を検出する構成としても良い。
本発明に係る車載撮像表示装置の実施の形態の構成を示す模式図である。 本発明に係る車載撮像表示装置の実施の形態の構成を示すブロック図である。 本発明に係る車載撮像表示装置が実行する表示切替処理の手順を示すフローチャートである。 本発明に係る車載撮像表示装置が実行する表示切替処理の手順を示すフローチャートである。 本発明に係る車載撮像表示装置の表示切替動作を説明する為の説明図である。 本発明に係る車載撮像表示装置の表示切替動作を説明する為の説明図である。
符号の説明
1 車両
2 ディスプレイ(表示手段)
3 ECU
5 サイドカメラ(撮像手段)
6 バックカメラ
8 走行情報取得部
9 カーナビゲーション装置
31 画像処理部(直線検出手段、判定する手段)
32 画像メモリ
33 テーブル用メモリ
34 ROM
35 CPU
36 RAM
81 車速センサ
82 シフトレバー

Claims (2)

  1. 車両に搭載され、該車両の外界を撮像する撮像手段と、該撮像手段が撮像した画像を表示する表示手段とを備え、取得した前記車両の速度が所定速度以下であるときに、前記表示手段が前記画像を表示するように構成してある車載撮像表示装置において、
    前記撮像手段が撮像した画像から直線成分を検出する直線検出手段と、該直線検出手段が検出した直線成分の長さが所定長以上であるか否かを判定する手段と、該手段が所定長以上であると判定したときに、前記直線成分の前記車両に対する角度が所定角度以上であるか否かを判定する手段と、該手段が所定角度以上であると判定したときに、前記表示手段が前記画像を表示するように構成してあることを特徴とする車載撮像表示装置。
  2. 前記撮像手段は、前記車両の左側面から左方向の外界、又は右側面から右方向の外界を撮像するように構成してある請求項1記載の車載撮像表示装置。
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