JP2009118012A - 撮像装置及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 符号化効率の低下を抑制しながら輝度変化に追従した露出制御を行う撮像装置を提供する。
【解決手段】 輝度変化が閾値より大きい場合には、目標となる露出値に対して段階的に到達するよう、露出値を段階的に変化させる露出制御を行う。その際、露出値が適用される画像フレームがフレーム内予測符号化されるかどうかをまず判別する(S203)。そして、フレーム内予測符号化される画像フレームに対しては、それ以外の画像フレームよりも段階的な変化が大きい露出値を決定する(S205)。
【選択図】 図2
【解決手段】 輝度変化が閾値より大きい場合には、目標となる露出値に対して段階的に到達するよう、露出値を段階的に変化させる露出制御を行う。その際、露出値が適用される画像フレームがフレーム内予測符号化されるかどうかをまず判別する(S203)。そして、フレーム内予測符号化される画像フレームに対しては、それ以外の画像フレームよりも段階的な変化が大きい露出値を決定する(S205)。
【選択図】 図2
Description
本発明は撮像装置及びその制御方法に関し、特には撮像した動画像を圧縮符号化する撮像装置及びその制御方法に関する。
従来、動画像の圧縮符号化方式として、MPEG(Moving Picture Experts Group)方式が広く用いられている。MPEG方式において、動き補償フレーム間予測符号化を行う場合、符号化するマクロブロックと似たマクロブロックを、参照フレーム中に設定した探索領域内で探索する、いわゆるブロックマッチング法による動きが用いられる。
ブロックマッチング法では、探索領域内に符号化するマクロブロックと同じ形状のブロックを設定し、このブロックに含まれる画素と、符号化するマクロブロックに含まれる画素の対応するもの同士の輝度値の差分の合計を求める。そして、探索領域内に設定するブロックの位置を順次移動させながら、個々のブロックに対して輝度値の差分の合計を求め、最小値を有するブロックを、符号化するブロックの移動先ブロックとして検出する。
動き補償フレーム間予測符号化では、符号化するマクロブロックと、その移動先ブロックとの差分を符号化する。そのため、例えばフェードインやフェードアウトなどの効果や、太陽が雲に隠れたり現れたりといった状況で、輝度が変化すると、被写体が動いていなくてもフレーム間の輝度の差分が大きくなり、符号化効率が低下する。
このような輝度差による符号化効率の低下を防止するため、特許文献1では、輝度差に閾値を設け、輝度変化のみ(フェードイン、フェードアウト)と絵柄の変動を判別し、符号化量子化ステップ切り替えることが提案されている。
しかしながら、輝度差による符号化効率の低下を、量子化ステップ等の符号化パラメータの制御により抑制しようとすると、その一方で、ブロック歪等の画質劣化の発生を妨げるための符号化パラメータの制御が妨げられることがあり、望ましくない。
一方、動画撮影時など、連続的な撮影を行う場合には、撮影中に刻々と変化する環境に追従して適切な露出制御が行われなくてはならない。露出制御が適切に行われないと、輝度変化に追従できず、フレーム間の大きな輝度差の発生を招き、結果として符号化効率の低下を招くことになる。
例えば低輝度な背景に高輝度な被写体が入ってきた場合、高輝度な被写体の影響を受けて露出値を変化させると、画面全体の輝度に影響し、露出値を変化させる前のフレームとの輝度差が大きくなる。そのため、フレーム間予測符号化の符号化効率が低下する。符号化効率の低下は、符合量の増加を意味するため、符号化結果を記録する場合には記録媒体の容量を、通信する場合には伝送レートをそれぞれ圧迫する。
また、画面の輝度値に大きな変動がある場合、順光の状態から逆光の状態へ、あるいはその逆へ連続して変化していると判断される。この場合、輝度差を低減すべく露出値を補正するという手法も考えられる。しかし、単に露出補正を行っても、符号化処理にとって適切なタイミングで露出補正が行われるかどうかは分からない。また、急激な輝度差への追従を緩和した場合、画角へ入ってきた高輝度の被写体に対する適正露出が得られるまでの時間がかかったり、高輝度の被写体の画質を損ねることにつながる。
本発明はこのような従来技術の課題の1つ以上を改善することを目的としてなされたものである。具体的には、本発明は、符号化効率の低下を抑制しながら輝度変化に追従した露出制御を行う撮像装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
上述の目的は、撮像素子を用いて連続的に撮影された画像フレームを、圧縮符号化する撮像装置であって、画像フレームの輝度に応じて露出値を決定し、露出値に基づいて撮像素子の露出制御を行う露出制御手段と、画像フレームを、フレーム内予測符号化又はフレーム間予測符号化を用いて圧縮符号化する符号化手段とを有し、露出制御手段が、画像フレームの輝度が、過去の画像フレームの輝度から予め定めた閾値よりも大きく変化した場合には、画像フレームの輝度に対応した目標露出値に段階的に到達するよう、段階的に変化する露出値を決定するとともに、符号化手段がフレーム内予測符号化を行う画像フレームに対しては、符号化手段がフレーム間予測符号化を行う画像フレームに対するよりも、露出値の変化が大きくなるよう、段階的に変化する露出値を決定することを特徴とする撮像装置によって達成される。
また、上述の目的は、撮像素子を用いて連続的に撮影された画像フレームを、圧縮符号化する撮像装置の制御方法であって、画像フレームの輝度に応じて露出値を決定し、露出値に基づいて撮像素子の露出制御を行う露出制御ステップと、画像フレームを、フレーム内予測符号化又はフレーム間予測符号化を用いて圧縮符号化する符号化ステップとを有し、露出制御ステップが、画像フレームの輝度が、過去の画像フレームの輝度から予め定めた閾値よりも大きく変化した場合には、画像フレームの輝度に目標露出値に段階的に到達するよう、段階的に変化する露出値を決定するとともに、符号化ステップにおいてフレーム内予測符号化を行う画像フレームに対しては、符号化ステップにおいてフレーム間予測符号化を行う画像フレームに対するよりも、露出値の変化が大きくなるよう、段階的に変化する露出値を決定することを特徴とする撮像装置の制御方法によっても達成される。
このような構成により、本発明の撮像装置及びその制御方法によれば、符号化効率の低下を抑制しながら輝度変化に追従した露出制御を行うことができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の例示的かつ好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置の一例としてのビデオカメラの機能構成例を示すブロック図である。
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置の一例としてのビデオカメラの機能構成例を示すブロック図である。
本実施形態のビデオカメラは、連続的に撮影を行うことによって動画撮影を行う。
レンズ101により結像された光学被写体像は、アイリス113で入射光量を調節され、光電変換を利用した撮像素子の一例としてのCCD103へ入射される。光学被写体像はCCD103で画素単位の電気信号に変換され、さらにA/Dコンバータ(AD)114でAD変換され、デジタル形式の画像データとして信号処理部106へ入力される。
レンズ101により結像された光学被写体像は、アイリス113で入射光量を調節され、光電変換を利用した撮像素子の一例としてのCCD103へ入射される。光学被写体像はCCD103で画素単位の電気信号に変換され、さらにA/Dコンバータ(AD)114でAD変換され、デジタル形式の画像データとして信号処理部106へ入力される。
アイリスモータ102は、アイリス駆動回路104の制御に従いアイリス113を駆動する。CCD駆動回路105はCCD103の蓄積動作、読み出し動作、リセット動作を制御する。
CPU112は、図示しない不揮発性メモリに予め記憶した制御プログラムを実行し、本実施形態のビデオカメラ全体の動作を制御する。
例えばCPU112は、後述するAE回路1067の出力や輝度差検出回路1068の出力値に基づき、最終的なシャッタ速度(本実施形態ではCCD103における電荷蓄積時間)及び絞り値を決定する。そして、決定したシャッタ速度及び絞り値となるよう、CCD駆動回路105及びアイリス駆動回路104を制御する。CPU112はまた、後述するAF回路1065の出力に基づき、レンズ101に含まれるフォーカシングレンズ(図示せず)の駆動を制御する。
信号処理部106へ入力された画像データはまず、色分離処理回路1061で輝度、色差に分離され、輝度処理回路1062、色差処理回路1063、輪郭処理回路1064でそれぞれ処理される。
AF(自動合焦制御)回路1065、AE(自動露出制御)回路1066,AWB(自動ホワイトバランス制御)回路1067ではそれぞれ合焦制御、露光制御、ホワイトバランス調整に必要な評価値を採取する。
輝度差検出回路1068は処理フレーム(現フレーム)と過去の所定フレームとの間の輝度値の差を表す輝度差分値を求め、CPU112へ出力する。この輝度差分値は、CPU112において、露出値の補正を行うか否かの評価値として用いられる。なお、評価値として用いる輝度差分値はどのように求めても良いが、例えば処理フレームと所定フレームの全体に渡って対応する画素の輝度値の差を求め、その合計値として求めることができる。
CPU112は、AE回路1067よりAE評価値、輝度差検出回路1068より輝度差分値、符号化処理部107よりフレーム情報、後述する符号量制御部108より符号量制御情報をそれぞれ取得する。
そしてCPU112は、これらの情報及びプログラム線図などに基づいて最終的な露出値(シャッタ速度及び絞り値)を算出する。そして、算出した露出値に基づき、アイリス駆動回路104,CCD駆動回路105へ露出制御パラメータを設定する。
また、CPU112は、後述する露出補正処理により、その時点の輝度に追従していない露出値を算出した場合には、追従できていない露出を階調補正により補うための階調補正情報を算出する。そして、階調補正情報を階調補正回路1069へ出力する。
階調補正回路1069は、CPU112からの階調補正情報に従い、輝度処理、色変換処理、輪郭処理が行われた画像データに対して階調補正処理を実施する。
リサイズ処理回路10610は、画像データを、出力する画角や画素数に応じてリサイズ処理する。
リサイズ処理回路10610は、画像データを、出力する画角や画素数に応じてリサイズ処理する。
NR回路10611は、リサイズ後の画像データに対してノイズ低減処理を行う。
NR回路10611の出力は符号化処理部107で圧縮符号化される。符号化処理部107は、圧縮符号化した画像データ(符号化データ)をバッファ110に転送する。バッファ110に蓄積された符号化データは、伝送レートに応じて読み出され、撮像装置が有する記録装置や、外部に接続された装置へ出力される。また、符号化処理部107は、使用する符号化方式により予め決まっているフレームの種別(例えばIフレーム、Pフレーム、Bフレームのいずれか)を示す情報を含むフレーム情報をCPU112へ出力する。このフレーム情報は、例えば次に処理する画像フレームの種別を含んでいても良い。
NR回路10611の出力は符号化処理部107で圧縮符号化される。符号化処理部107は、圧縮符号化した画像データ(符号化データ)をバッファ110に転送する。バッファ110に蓄積された符号化データは、伝送レートに応じて読み出され、撮像装置が有する記録装置や、外部に接続された装置へ出力される。また、符号化処理部107は、使用する符号化方式により予め決まっているフレームの種別(例えばIフレーム、Pフレーム、Bフレームのいずれか)を示す情報を含むフレーム情報をCPU112へ出力する。このフレーム情報は、例えば次に処理する画像フレームの種別を含んでいても良い。
符号量制御部108は、伝送レートとバッファ110における符号化データの蓄積状態を監視し、符号化処理部107が用いる量子化テーブルの係数を変更して符号量を制御し、バッファ110のアンダーフローやオーバフローを防止する。
図2は、本実施形態のビデオカメラが行う露出値算出処理を説明するためのフローチャートである。
まず、CPU112は、輝度差検出回路1068が算出する輝度差分値ΔYが、予め定めた閾値Th以上であるか否かを判断する(S202)。
まず、CPU112は、輝度差検出回路1068が算出する輝度差分値ΔYが、予め定めた閾値Th以上であるか否かを判断する(S202)。
輝度差分値が閾値以下(ΔY≦Th)である場合、CPU112は、その時点での輝度に追従した露出値、即ち目標露出値を算出する(S204)。
輝度に追従した露出値の算出を、以下の式(1)で表す。
P_Tn=P(Yn) (1)
これは、時間nにおける露出値を表すパラメータP_Tnが、その時点での輝度Ynに相当するパラメータP(Yn)であることを示している。
輝度に追従した露出値の算出を、以下の式(1)で表す。
P_Tn=P(Yn) (1)
これは、時間nにおける露出値を表すパラメータP_Tnが、その時点での輝度Ynに相当するパラメータP(Yn)であることを示している。
輝度差分値ΔYが閾値Thを上回った場合、CPU112は、目標露出値に段階的に到達するような露出制御を行う。さらに、CPU112は、露出値が適用される画像フレームが、符号化処理部107においてフレーム内予測符号化されるのか、フレーム間予測符号化されるのかを、フレーム情報から判別する(S204)。具体的には、符号化処理部107がMPEG方式による符号化を行う場合、Iフレームとして符号化する画像フレームか、それ以外のフレーム(PフレームやBフレーム)として符号化されるかを判別する。そして、フレーム内予測符号化される画像フレームは、輝度の変化に追従しても符号量の増加に対する影響は小さいと考えられるため、CPU112は、輝度の変化に対する追従性が高い(変化の大きい)露出値の算出を行う(S205)。
一方、フレーム間予測符号化される画像フレームは、フレーム間の輝度差が大きく符号量に影響するため、CPU112は、輝度に対する追従性を低くした(変化の小さい)露出値の算出を行う(S206)。
S205及びS206における露出値の算出を、式(1)と同様に表すと
Iフレーム(フレーム内予測符号化されるフレーム)について
P_Tn=(1±α0)×P_Tn−1 (2)
それ以外のフレーム(フレーム間予測符号化されるフレーム)について
P_Tn=(1±α1)×P_Tn−1 (3)
となる。
Iフレーム(フレーム内予測符号化されるフレーム)について
P_Tn=(1±α0)×P_Tn−1 (2)
それ以外のフレーム(フレーム間予測符号化されるフレーム)について
P_Tn=(1±α1)×P_Tn−1 (3)
となる。
これは、時間nにおける露出値を表すパラメータP_Tnが、単位時間前の時間n−1におけるパラメータP_Tn−1を、係数α0,α1で定まる一定の割合で変化させたものであることを表す。ここで、Iフレームの方が輝度の変化に対する追従性をよくするため、α0>α1である。係数α0,α1の符号は、処理中の画像フレームの輝度が基準となる画像フレームの輝度に対して増加しているのか、減少しているのかによって定まる。係数α0、α1の値は、例えば符号量制御部108による符号量制御が破綻しないよう、符号量の増加を考慮して設定することができる。
このようにして算出された露出値を表すパラメータを用い、CPU112はアイリス駆動回路104及びCCD駆動回路105を制御し(S207)、絞り及びシャッタ速度の制御を行う。
また、輝度差ΔYが閾値Thを超えており、算出した露出値が輝度の変動に完全には追従していない場合、CPU112は輝度の変動に追従した場合の露出値(目標露出値)と、S205,S206で算出したの露出値の差分を算出する(S208)。そして、CPU112は、この差分を補うための階調補正係数を算出し(S209)、階調補正回路1069に供給する。
以上の処理を、例えば所定フレーム数おきといった定期的に算出した輝度差を用いて実行することができる。例えば、15フレームごとに輝度変化(輝度差)を算出する場合、あるタイミングで算出した輝度差は、そこから15フレームに対して有効である。従って、ΔY≧Thの場合、15フレームに渡って、S203及びS208以降の処理が繰り返し実行される。これにより、輝度変化に徐々に追従する露出制御が実現される。本実施形態においては、15フレームごとに輝度変化を算出しているが、輝度変化を算出する間隔はこれに限られるわけではない。
図3Aは、暗い背景に明るい被写体が入ってきた場合に本実施形態のビデオカメラが行う露出値の制御について説明する図である。
明るい被写体の影響により、画角内の全体輝度が時刻T0におけるY0から、時刻T1におけるY1へと増加したとする。これにより、露出値を示すパラメータも画角内の輝度増加に追従し、シャッタ速度を高速に及び/又はアイリスを絞る方向へ変化することになる。
しかし、画角内の全体輝度の大きな変動にそのまま追従するように露出制御を行うと、輝度増加前の画像フレームとの間の輝度差が大幅に増加するため、フレーム間予測符号化時の符号量の増加につながる。そのため、Iフレーム以外のフレームについては、露出値の変動の時定数τを小さく制御し、露出値の変動幅を抑圧する。
つまり、図3Aに示すように、露出値パラメータを、輝度Y1に対応したP(Y1)に到達するまで緩やかに変動させて行く。その間、符号化処理部107が用いる符号化方式におけるIフレームの場合とB、Pフレームの場合で時定数τを切り替える。Iフレームであれば輝度差の符号量への影響が小さいので時定数τ1とし、それ以外のフレームについては輝度差の符合量への影響が大きいため、時定数τ0とする。ここで、時定数τ1>τ0である。
これは、即ち、式(2)及び式(3)における係数α0にτ1を,α1にτ0を当てはめたのと同義である。
従って、画角内の全体輝度がT1からY1のまま維持されたとすると、図3Aに示すようにして、Iフレームについては大きく、その他のフレームについては小さく、段階的に輝度Y1に対応した露出値P(Y1)に到達する。
このような、符号化方式を考慮した露出制御を行うことにより、符号量の増加を抑制しながら、輝度変化に追従した露出値を得ることができる。
従って、画角内の全体輝度がT1からY1のまま維持されたとすると、図3Aに示すようにして、Iフレームについては大きく、その他のフレームについては小さく、段階的に輝度Y1に対応した露出値P(Y1)に到達する。
このような、符号化方式を考慮した露出制御を行うことにより、符号量の増加を抑制しながら、輝度変化に追従した露出値を得ることができる。
本実施形態においては、さらに、輝度変化への追従性を抑えた露出制御を行う間、階調補正を併用することで、変化後の輝度Y1に対応した露出値P(Y1)と、実際の露出値との差に起因する画質劣化の抑制を実現する。
図3Bは図3Aに示す露出制御と連動する階調補正の特性の例を示す図である。
階調補正は、大きな輝度差への露出値の追従を緩やかにすることにより、入ってきた明るい被写体に対して適正な露出が得られるまでの期間、この被写体の画質劣化を抑制するために行う。
ここでは、Y1>Y0であるため、P(Y1)に到達するまでは高輝度の被写体の露出がオーバー(白飛び)しやすくなる。そのため、P(Y1)と、図3Aに示した制御で算出されて実際に用いられる露出値との差分を算出し、高輝度の画素に対し、差分に応じたゲイン低下特性を有する階調補正情報(輝度−レベル特性)を生成する。そして、生成した階調補正情報を階調補正回路1069に与えて、撮像画像に適用することにより、高輝度部分の白飛びを抑制する。
図3Bに示すように、目標の露出値P(Y1)と、実際の露出値との差が大きいほど(時刻T1に近いほど)、高輝度画素に対するゲイン補正量が大きい。そして、徐々に点線で示す輝度−レベル特性(無補正)に近づけていく。なお、ゲインを低下させる輝度の範囲(下限値)は、適宜設定することができる。
図4Aは、明るい背景に暗い被写体が入ってきた場合に本実施形態のビデオカメラが行う露出値の制御について説明する図である。
暗い被写体の影響により、画角内の全体輝度が時刻T0におけるY0から、時刻T1におけるY1へと減少したとする。これにより、露出値を示すパラメータも画角内の輝度減少に追従し、シャッタ速度を低速に及び/又はアイリスを開く方向へ変化することになる。
しかし、画角内の全体輝度の大きな変動にそのまま追従するように露出制御を行うと、輝度増加前の画像フレームとの間の輝度差が大幅に増加するため、フレーム間予測符号化時の符号量の増加につながる。そのため、Iフレーム以外のフレームについては、露出値の変動の時定数τを小さく制御し、露出値の変動幅を抑圧する。
つまり、図4Aに示すように、露出値パラメータを、輝度Y1に対応したP(Y1)に到達するまで緩やかに変動させて行く。その間、符号化処理部107が用いる符号化方式におけるIフレームの場合とB、Pフレームの場合で時定数τを切り替える。Iフレームであれば輝度差の符号量への影響が小さいので時定数τ1とし、それ以外のフレームについては輝度差の符合量への影響が大きいため、時定数τ0とする。ここで、時定数τ1>τ0である。
なお、図4Aとその説明において、輝度や時定数に図3Aと同じ記号を用いたが、これは便宜的なものであり、両者の制御で同じ輝度や時定数を利用することを意図したものではない。
図4Bは図4Aに示す露出制御と連動する階調補正の特性の例を示す図である。
ここでは、Y1<Y0であるため、P(Y1)に到達するまでは低輝度の被写体の露出がアンダー(黒つぶれ)しやすくなる。そのため、P(Y1)と、図4Aに示した制御で算出されて実際に用いられる露出値との差分を算出し、低輝度の画素に対し、差分に応じたゲイン増加を行うような階調補正情報(輝度−レベル特性)を生成する。そして、生成した階調補正情報を階調補正回路1069に与えて、撮像画像に適用することにより、低輝度部分の黒つぶれを抑制する。
図4Bに示すように、目標の露出値P(Y1)と、実際の露出値との差が大きいほど(時刻T1に近いほど)、低輝度画素に対するゲイン補正量が大きい。そして、徐々に点線で示す輝度−レベル特性(無補正)に近づけていく。なお、ゲインを増加させる輝度の範囲(上限値)は、適宜設定することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、画角内の輝度変化に応じた露出制御を行う際に、輝度変化が所定の閾値よりも大きい場合には、そうでない場合よりも輝度変化に対する追従性を抑えた露出制御を行う。
さらに、輝度変化に対する追従性を抑えた露出制御を行う際に、フレーム内予測符号化される画像フレームに対しては、フレーム間予測符号化される場合よりも露出値の変化の割合が大きくなるように露出値を制御する。
これにより、符号量の増加を効果的に抑制しながら、露出値を輝度変化に追従させることが可能になる。
加えて、輝度変化に対する追従性を抑えた露出制御を行う場合、目標の露出値との差に応じた階調補正を撮像された画像フレームに対して適用することで、高輝度の領域の白飛びや低輝度の領域の黒つぶれといった画質の低下を抑制することができる。
Claims (5)
- 撮像素子を用いて連続的に撮影された画像フレームを、圧縮符号化する撮像装置であって、
前記画像フレームの輝度に応じて露出値を決定し、前記露出値に基づいて前記撮像素子の露出制御を行う露出制御手段と、
前記画像フレームを、フレーム内予測符号化又はフレーム間予測符号化を用いて圧縮符号化する符号化手段とを有し、
前記露出制御手段が、
前記画像フレームの輝度が、過去の画像フレームの輝度から予め定めた閾値よりも大きく変化した場合には、前記画像フレームの輝度に対応した目標露出値に段階的に到達するよう、段階的に変化する露出値を決定するとともに、前記符号化手段がフレーム内予測符号化を行う画像フレームに対しては、前記符号化手段がフレーム間予測符号化を行う画像フレームに対するよりも、露出値の変化が大きくなるよう、前記段階的に変化する露出値を決定することを特徴とする撮像装置。 - 前記露出制御手段が、前記段階的に変化する露出値を決定した際、この決定した露出値と前記目標露出値との差を補正するための階調補正情報を生成するとともに、
前記段階的に変化する露出値を用いて撮影された画像フレームに対して、対応する前記階調補正情報を用いて階調補正を行う階調補正手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記露出制御手段は、前記画像フレームの輝度が前記過去の画像フレームの輝度から予め定めた閾値よりも大きく増加した場合、高輝度画素のゲインを低下させる前記階調補正情報を生成し、前記画像フレームの輝度が前記過去の画像フレームの輝度から予め定めた閾値よりも大きく減少した場合、低輝度画素のゲインを増加させる前記階調補正情報を生成することを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
- 前記画像フレームの輝度が前記過去の画像フレームの輝度から前記予め定めた閾値以下で変化した場合、前記露出制御手段が、前記目標露出値を用いて前記露出制御を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 撮像素子を用いて連続的に撮影された画像フレームを、圧縮符号化する撮像装置の制御方法であって、
前記画像フレームの輝度に応じて露出値を決定し、前記露出値に基づいて前記撮像素子の露出制御を行う露出制御ステップと、
前記画像フレームを、フレーム内予測符号化又はフレーム間予測符号化を用いて圧縮符号化する符号化ステップとを有し、
前記露出制御ステップが、
前記画像フレームの輝度が、過去の画像フレームの輝度から予め定めた閾値よりも大きく変化した場合には、前記画像フレームの輝度に目標露出値に段階的に到達するよう、段階的に変化する露出値を決定するとともに、前記符号化ステップにおいてフレーム内予測符号化を行う画像フレームに対しては、前記符号化ステップにおいてフレーム間予測符号化を行う画像フレームに対するよりも、露出値の変化が大きくなるよう、前記段階的に変化する露出値を決定することを特徴とする撮像装置の制御方法。
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