JP2009117188A - 発熱性回路素子と温度ヒューズとの接続構造及び回路構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度ヒューズのリード導体を温度ヒューズ裏面に対し垂直として温度ヒューズ本体の直下ではんだ付けを行っても、従って、はんだ付けを温度ヒューズ本体の搭載占有スペース内で行っても、ヒューズエレメントを熱的に損傷させることなく安全に保持させることができる実装スペースの縮小化構造を提供する。
【解決手段】発熱性回路素子2を搭載する配線基板1の当該発熱性回路素子配設位置近傍に放熱部またはヒートシンク3を設け、該放熱部またはヒートシンク3に前記発熱性回路素子2の所定のリード導体21をはんだ付け接続し、温度ヒューズ5の所定のリード導体51を前記放熱部またはヒートシンク3にはんだ付け接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は発熱性回路素子例えばFETと温度ヒューズとの接続構造に関し、二次電池における保護回路のFETと抵抗付き温度ヒューズとの接続に有用なものである。
二次電池、例えばリチウムイオン電池を携帯用電子機器の電源として使用する場合、二次電池セルと保護回路とをパック内に収容しており、その保護回路は、過充電防止スイッチ、過放電防止スイッチを備え、更に、これらのスイッチの作動では対処できない故障に対して回路を非復帰的に遮断するヒューズ部を備えている。
図4は、二次電池に対する保護回路の一例を示し、過充電防止スイッチ用FET2bと過放電防止スイッチ用FET2aとの間に抵抗付き温度ヒューズAを接続してある。
この抵抗付き温度ヒューズにおいては、直列の2部分のヒューズエレメントに対し抵抗例えば膜抵抗を該抵抗の通電発熱で両ヒューズエレメント部分を溶断させ得るように熱的に結合して設け、この抵抗を両ヒューズエレメント部分に対し並列に電気的に接続してある。SはIC制御部であり、充電時、過充電を検出し過充電防止信号を発生して過充電防止用FETをスイッチオフさせ、放電時、過放電を検出し過放電防止信号を発生して過放電防止用FETをスイッチオフさせるものである。これらFETでは対処できないときには、IC回路SからトランジスタTrにオン信号が発せられ、トランジスタTrの導通により抵抗付き温度ヒューズAの抵抗rを二次電池を電源として通電発熱させ、その発生熱でヒューズエレメントfを溶断させて二次電池と負荷(充電時は充電源)との間を遮断するようにしている。
従来、前記の抵抗付き温度ヒューズとして、基板の片面に2箇のヒューズエレメント端子用膜電極と中間電極を設け、これらの膜電極にまたがってヒューズエレメントを接続し、ヒューズエレメントにフラックスを塗布し、基板の他面に一対の抵抗端子用膜電極を設け、これらの抵抗端子用膜電極間にまたがって膜抵抗を設け、一方の抵抗端子用膜電極と前記中間膜電極とをスルーホールで導通し、同基板他面に前記の各ヒューズエレメント端子膜電極にスールホールにより導通した各補助電極を設け、他方の抵抗端子用膜電極及び各補助電極にそれぞれリード導体を接続し、フラックス塗布ヒューズエレメントをケースで封止したものが提案されている(特許文献1参照)
特開2003−217418号公報
この抵抗付き温度ヒューズを前記2次電池の保護回路に実装するには、配線基板上に搭載したFETの間に前記抵抗付き温度ヒューズの本体部を配設し、リード導体を各FETを乗り越えて横に振り、それらのリード導体を基板の印刷配線の特定箇所に、はんだ付けしている。
しかしながら、抵抗付き温度ヒューズ本体をFET間のスペースを利用して配設していても、抵抗付き温度ヒューズのリード導体をFETを乗り越えた位置で接続しており、その接続のためにそれだけスペースを広くしなければならず、不利である。
本発明の目的は、温度ヒューズのリード導体を温度ヒューズ裏面に対し垂直として温度ヒューズ本体の直下ではんだ付けを行っても、従って、はんだ付けを温度ヒューズ本体の搭載占有スペース内で行っても、ヒューズエレメントを熱的に損傷させることなく安全に保持させ得るようにして実装スペースの縮小化を図ることにある。
請求項1に係る発熱性回路素子と温度ヒューズとの接続構造は、発熱性回路素子を搭載する配線基板の当該発熱性回路素子配設位置の近傍に放熱部またはヒートシンクを設け、該放熱部またはヒートシンクに前記発熱性回路素子の所定のリード導体をはんだ付け接続し、温度ヒューズの所定のリード導体を前記放熱部またはヒートシンクにはんだ付け接続したことを特徴とする。
請求項2に係る発熱性回路素子と温度ヒューズとの接続構造は、請求項1の発熱性回路素子と温度ヒューズとの接続構造において、耐熱性基板の片面にヒューズエレメントを備え、他面に通電発熱用抵抗を備え、ヒューズエレメントのリード導体が前記耐熱性基板の他面側に垂直に引き出され、通電発熱用抵抗のリード導体が前記耐熱性基板の他面に対し垂直に設けられ、常時はヒューズエレメントに回路電流が流され、異常時には通電発熱用抵抗の通電発熱によりヒューズエレメントが溶断されてヒューズエレメントの前記通電が遮断されるように前記のヒューズエレメントと通電発熱用抵抗とが導通されてなる抵抗付き温度ヒューズが温度ヒューズとして使用されていることを特徴とする。
請求項3に係る発熱性回路素子と温度ヒューズとの接続構造は、請求項1または2の発熱性回路素子と温度ヒューズとの接続構造において、リード導体がピン導体であることを特徴とする。
請求項4に係る発熱性回路素子と温度ヒューズとの接続構造は、請求項1〜3何れかの発熱性回路素子と温度ヒューズとの接続構造において、発熱性回路素子がFETであることを特徴とする。
請求項5に係る回路構造は、FETを間隔を隔てて配設し、これら2個のFET間に各FETに対する放熱部またはヒートシンクを設け、両FET間に温度ヒューズを配設し、FETと温度ヒューズとの接続を請求項1〜3何れか記載の発熱性回路素子と温度ヒューズとの接続構造により行ったことを特徴とする。
請求項6に係る回路構造は、請求項5の回路構造において、一方のFETを過充電防止用スイッチとして使用し、他方のFETを過放電防止用スイッチとして使用して二次電池の保護回路として用いることを特徴とする。
発熱性回路素子に対し放熱または熱吸収のために設けた放熱部またはヒートシンクに温度ヒューズのリード導体をはんだ付けしているから、そのはんだ熱が放熱部またはヒートシンクで放熱または吸収され、リード導体を短くしても、ヒューズエレメントを損傷させることなく安全にはんだ付けできる。従って、温度ヒューズのリード導体を温度ヒューズ本体の裏面側から突出する垂直ピン状とし、温度ヒューズ本体裏面直下の占有スペース内で実装はんだ付けを行うことができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明に係る発熱性回路素子、例えばFETと温度ヒューズとの接続構造の一実施例の断面図を示している。
図1において、1は配線基板、2は配線基板に搭載する発熱性回路素子、例えばFETである。3はFET2に対する導電性、例えば銅製の放熱部またはヒートシンクであり、配線基板1に埋設されている。31は基板1の表面から導電性放熱部またはヒートシンク3に達するスルーホール、32は基板1の表面から放熱部またはヒートシンク3を貫通して基板裏面に達するスルーホールである。21はFETのリード導体であり、スルーホール31を経て放熱部またはヒートシンク3にはんだ付け(41)してある。5は温度ヒューズ、51は温度ヒューズのリード導体であり、温度ヒューズ本体裏面に垂直に突出するピン状とし、スルーホール32に挿通し基板の裏面側からはんだ付け(42)してある。
基板1の表面には、所定パターンの印刷導体が設けられ、この印刷導体が前記スルーホール31,32の少なくとも一方に電気的に連結されているが、印刷導体の図示は省略してある。
前記の温度ヒューズには、抵抗付き温度ヒューズを用いることができる。
図2の(イ)は抵抗付き温度ヒューズの一例を示す上面図を、図2の(ロ)は同じく裏面図を、図2の(ハ)は同じく側面図をそれぞれ示している。
図2の(イ)において、50は熱良伝導性の絶縁基板例えばセラミックス基板である。501a,501bは基板50の片面(表面)に設けたヒューズエレメント端子用膜電極、502は両端子膜電極501a,501bの中間に設けた中間膜電極である。500はヒューズエレメントであり、ヒューズエレメント端子用膜電極501a,501b及び中間膜電極502にまたがって接続し、全体にフラックスを塗布してある。このフラックス塗布ヒューズエレメントはケースや樹脂モールドで封止されるが、その図示は省略してある。
図2の(ロ)において、503a,503bは基板50の他面(裏面)に設けた抵抗端子用膜電極、504は両膜電極503a,503bにまたがって設けた膜抵抗である。
前記の基板片面の中間電極502と基板他面の一方の抵抗端子用膜電極503aとをスルーホール505により導通してある。
図2の(ロ)及び(ハ)において、51cは基板他面の他方の抵抗端子用膜電極503bに垂直に溶接したリード導体ピンである。51a,51bは基板他面に基板片面の各ヒューズエレメント端子用膜電極501a,501bに貫通または接触させたうえ垂直に溶接したリード導体ピンである。従って、その抵抗付き温度ヒューズの等価回路は図3に示す通りである。
前記実施例では抵抗に膜抵抗を使用しているが、所定厚みの抵抗ブロックを基板の裏面にスルーホール等により前記中間膜電極に電気的に導通させるようにして固着し、その抵抗ブロックの端子電極に垂直にリード導体ピンを溶接してもよい。
本発明に係る発熱性回路素子と温度ヒューズとの接続構造は、図4に示す二次電池保護回路における両FET2a,2b間への抵抗付き温度ヒューズAの接続に使用できる。
図4において、Eはリチウムイオン電池等の2次電池である。Zは負荷または充電源(充電中のとき)であり、図示の例では、充電中であり充電源を示している。2aは過放電防止スイッチ用FET、2bは過充電防止スイッチ用FET、Aは前記した抵抗付き温度ヒューズであり、ヒューズエレメントfを両FET2a,2b間に直列に接続してある。Trはトランジスタであり、導通されると抵抗付き温度ヒューズAの抵抗rが2次電池または充電機の電圧により通電され発熱される。SはIC制御部であり、放電時に過放電を検知して過放電防止スイッチ用FET2aのゲートにスイッチオン・オフ信号を送って当該スイッチ2aをオン・オフ作動させること、充電時に過充電を検知して過充電防止スイッチ用FET2bのゲートにスイッチオン・オフ信号を送って当該スイッチ2bをオン・オフ作動させること、両FETでは対処できないことを検知してトランジスタオン信号を発してトランジスタTrを導通し抵抗付き温度ヒューズAの抵抗rを通電発熱させてヒューズエレメントfを溶断させること、すなわち回路を非復帰で遮断すること等を行うものである。
前記ヒューズエレメントfには、FETの許容温度である125℃〜145℃で溶断するもの使用し、保護回路の抵抗付き温度ヒューズと二次電池とを熱的に充分に接触させ、二次電池が許容温度にまで過熱されたときにも、ヒューズを溶断作動させるようにすることができる。
図5は図4におけるv−v断面図を示している。
図5において、1は保護回路の躯体である配線基板、2a,2bは両FETである。3a,3bは各FET3a,3bに対する導電性、例えば銅製の放熱部またはヒートシンクであり、配線基板1内に埋設されている。31a(31b)は基板の表面から各導電性放熱部またはヒートシンク3a(3b)に達するスルーホール、32a(32b)は基板の表面から各放熱部またはヒートシンク3a(3b)を貫通して基板裏面に達するスルーホールである。21a(21b)は各FET2a(2b)のリード導体であり、各放熱部またはヒートシンク3a(3b)にスルーホール31a(31b)を経てはんだ付け〔41a(41b)〕してある。51a(51b)は抵抗付き温度ヒューズAのヒューズエレメントに対する垂直なリード導体ピンであり、各FET2a(2b)の導電性放熱部またはヒートシンク3a(3b)のスルーホール32a(32b)に挿通し基板の裏面側からはんだ付け〔42a(42b)〕してある。
抵抗付き温度ヒューズの抵抗端子における垂直なリード導体ピンも、配線基板の配線の所定箇所に設けたスルーホールに挿通し、基板の裏面側からはんだ付けすることができる。
前記の放熱部またはヒートシンクは配線基板の配線中に設けられているが、配線の図示は省略してある。
前記の抵抗付き温度ヒューズでは、各リード導体ピンを基板の裏面に垂直に取り付けてあるが、基板表面の両ヒューズエレメント端子用膜電極にスル−ホールにより導通させて基板裏面に設けた補助膜電極を設け、これらの両補助膜電極及び前記した基板裏面の他方の抵抗端子膜電極のそれぞれにリード導体の先端部の側面を溶接し、これらのリード導体を基板裏面に対し垂直方向に向け折り曲げるようにしてもよい。
本発明においては、発熱性回路素子、例えばFETに対し放熱または熱吸収のために設けた放熱部またはヒートシンクに温度ヒューズのリード導体をはんだ付けしているから、そのはんだ熱が放熱部またはヒートシンクで放熱または吸収され、リード導体を短くしても、ヒューズエレメントの熱的損傷を良好に防止でき、温度ヒューズや抵抗付き温度ヒューズのヒューズエレメントにFETの許容温度である125℃〜145℃で溶断する低融点可溶合金を用いて二次電池に対する熱的保護を確実に行うことができる。
本発明の一実施例を示す図面である。 本発明において使用される抵抗付き温度ヒューズの一例を示す図面である。 前記抵抗付き温度ヒューズの等価回路を示す図面である。 本発明に係る発熱性回路素子と温度ヒューズとの接続構造を使用した二次電池保護回路を示す図面である。 図4におけるv−v断面図である。
符号の説明
1 配線基板
2 FET
2a FET
2b FET
3 放熱部またはヒートシンク
3a 放熱部またはヒートシンク
3b 放熱部またはヒートシンク
21 FETのリード導体
21a FETのリード導体
21b FETのリード導体
5 温度ヒューズ
50 抵抗付き温度ヒューズ
51 温度ヒューズのリード導体
51a 抵抗付き温度ヒューズのリード導体
51b 抵抗付き温度ヒューズのリード導体

Claims (6)

  1. 発熱性回路素子を搭載する配線基板の当該発熱性回路素子配設位置の近傍に放熱部またはヒートシンクを設け、該放熱部またはヒートシンクに前記発熱性回路素子の所定のリード導体をはんだ付け接続し、温度ヒューズの所定のリード導体を前記放熱部またはヒートシンクにはんだ付け接続したことを特徴とする発熱性回路素子と温度ヒューズとの接続構造。
  2. 耐熱性基板の片面にヒューズエレメントを備え、他面に通電発熱用抵抗を備え、ヒューズエレメントのリード導体が前記耐熱性基板の他面側に垂直に引き出され、通電発熱用抵抗のリード導体が前記耐熱性基板の他面に対し垂直に設けられ、常時はヒューズエレメントに回路電流が流され異常時には通電発熱用抵抗の通電発熱によりヒューズエレメントが溶断されてヒューズエレメントの前記通電が遮断されるように前記のヒューズエレメントと通電発熱用抵抗とが導通されてなる抵抗付き温度ヒューズが温度ヒューズとして使用されていることを特徴とする請求項1記載の発熱性回路素子と温度ヒューズとの接続構造。
  3. リード導体がピン導体であることを特徴とする請求項1または2記載の発熱性回路素子と温度ヒューズとの接続構造。
  4. 発熱性回路素子がFETであることを特徴とする請求項1〜3何れか記載の発熱性回路素子と温度ヒューズとの接続構造。
  5. FETを間隔を隔てて配設し、これら2個のFET間に各FETに対する放熱部またはヒートシンクを設け、両FET間に温度ヒューズを配設し、FETと温度ヒューズとの接続を請求項1〜3何れか記載の発熱性回路素子と温度ヒューズとの接続構造により行ったことを特徴とする回路構造。
  6. 請求項5記載の回路構造において、一方のFETを過充電防止用スイッチとして使用し、他方のFETを過放電防止用スイッチとして使用して二次電池の保護回路として用いることを特徴とする回路構造。
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