JP2010040282A - 抵抗内蔵型温度ヒューズ - Google Patents

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Abstract

【課題】 通電発熱エレメントと感温溶断エレメントを絶縁チップに設けた抵抗内蔵型温度ヒューズにおいて、リード部材の配線配置を直線的平面的にして実装装着の容易化を図る。
【解決手段】 絶縁六面体チップ12に通電発熱エレメント20の厚膜抵抗、感温溶断エレメント30の可溶合金、および表裏両面のパターン電極14,16,18を設ける。これらのパターン電極には動作用回路を配線するメイン導出リード24,26と制御用回路を配線するサブ導出リード28が設けられ、これらのリード部材は直線的で平面的に成形して配線配置する。また、リード部材は折り曲げ成形された平板導体からなり、その導出部分を面一に形成して配線配置や実装基板へのはんだ付けされ実装を容易にする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、感温溶断エレメントと通電発熱エレメントを備える電池パック装置の保護回路用を狙いにした小型化温度ヒューズ素子、特に、限られた狭い実装空間での配置を容易にして確実な動作を保証すると共に、ローコスト化が可能な抵抗内蔵型温度ヒュ−ズに関する。
一般に抵抗内蔵型温度ヒュ−ズは被保護機器の過電流・過電圧により生ずる過大発熱を感知して機器環境周辺の異常温度で作動させる保護素子である。周知のヒューズ抵抗器は、特許文献1に示されるように、機器に生ずる異常信号を検知し、この信号電流により抵抗発熱させて温度ヒューズを作動させる。例えば、充電器側と電池側とのいずれかからの信号を検知し制御用回路で制御電流を生成して抵抗発熱させ、この発熱により動作用回路に直列接続した低融点金属を溶断させる。それにより、抵抗への通電が止まるので電池の過充電防止用保護素子として用いることができる。また、特許文献2には二次電池における過充電および過放電を防止するために復帰型と非復帰型の二重の保護回路を設けることを開示する。たとえば、携帯情報端末用主電源は、保存特性や耐漏液性に優れた高密度エネルギーのリチウムイオン二次電池が利用されているが、その安全性確保に抵抗内蔵型温度ヒューズを使用する。二次電池においては、電池電圧が所定の設定電圧を越えたとき充電電流を遮断する復帰型保護回路と、この復帰型保護回路が何らかの原因で作動せず電池電圧が異常に上昇したとき温度ヒューズを溶断する非復帰型保護回路とを設けて安全性の高い保護装置を構成する。後者の非復帰型保護回路には温度ヒューズが利用され、充電器と電池間のパワーラインに直列接続した低融点可溶合金をヒューズエレメントに使用している。この場合、温度ヒューズエレメントと熱的に結合する抵抗発熱エレメントを設け、制御信号により発熱させるものとして抵抗内蔵型温度ヒューズがある。抵抗発熱エレメントは電池電圧を検知し電池電圧が設定値以上になるとオン信号を出力する電圧検出回路で動作する。抵抗内蔵型温度ヒューズは、絶縁セラミック基板の表面側に低融点合金のヒューズエレメント、裏面側に厚膜抵抗体を配置して構成する。そして、2次電池の非復帰型保護回路として過充電などの異常を検出した場合にヒューズエレメントと熱結合の抵抗体に通電させる。この通電により生じた発熱が強制的にヒューズエレメントを作動して回路を遮断させる。通常、電池パック装置用保護回路には充放電を制御するMOSFETなどのスイッチング能動素子を含む専用の制御ICと共に抵抗内蔵型温度ヒューズをマザーボード用プリント基板に搭載する。装置組立の際、能動素子は上方側に積み重ねたり、横方側に並置したりして取付けられている。(特許文献2参照)。
特開平07−153367号 特開平10−056742号 特開2003−217416号 特開2005−129352号 特開2005−150075号
ところで、この種の抵抗内蔵型温度ヒューズは発熱体を厚膜抵抗で形成すると同時に低融点可溶合金を厚膜抵抗上に絶縁層を介して一体結合化して所要スペース空間を可及的に小さくすることが望まれる。また、マザーボード上の組み立て配置の便宜さと同時に構造上の簡素化と製造作業上の容易さが求められ、発熱エレメントとヒューズエレメントとの一体化やチップ部品化による小型・薄型にして信頼性の高いものが要請される。特に、セラミック基板を利用した厚膜抵抗とパターン電極の接合や導出用リード部材の配置をマザーボード上に組み立てるのに好都合となるように抵抗内蔵型温度ヒューズのローコスト化やチップ化が望まれていた。加えて、信頼性の高いセラミック材を使用することで製品の取り扱いを容易にすると共に保護素子の小型化とローコスト化が求められる携帯情報機器などへの適用可能な温度検知感度の向上と高精度化が求められ、異常過熱のおそれのある能動素子と近接して実装配置できる簡素化構造が望まれていた。
したがって、本発明の目的は上述する従来の抵抗内蔵型温度ヒューズの欠点を解消する高性能の抵抗内蔵型温度ヒューズであり、これを実装した機器用の電池パック装置を提供することである。すなわち、汎用部材の選定と組立構造の簡素化とに着目してローコスト化を図りつつ、構成部品の配置構造を考慮し、特に電池パック装置への利用に好適であり、上述の問題を解消する新規且つ改良された抵抗内蔵型温度ヒューズの提供を目的とする。
本発明によれば、フラックス被膜を有し所定の動作温度で作動する可溶合金の感温溶断エレメントと、表面に第1パターン電極部、裏面に第2および第3パターン電極部を形成した向かい合う面同士は平行で隣り合う接する面は互いに垂直に交わる絶縁六面体チップと、この絶縁六面体チップの第2および第3パターン電極に接合する抵抗体の通電発熱エレメントと、前記絶縁六面体チップの側面位置に間隔を隔てて配置され前記感温溶断エレメントの両端に電気的接合した一対のメイン導出リードおよび前記絶縁六面体チップ裏面の第2パターン電極に電気的接合したサブ導出リードを含むリード部材と、前記各エレメント、パターン電極および導出リードの接合部をカバーするパッケージ部材とを具備し、前記リード部材はそれぞれの導出部を直線的方向で同一平面内に成形してメイン動作用回路およびサブ制御用回路に配線を配置し、前記サブ制御用回路の検知する電流で前記通電発熱エレメントを発熱させ、これと絶縁六面体チップの介在で熱的結合する前記感温溶断エレメントを所定の動作温度で遮断することを特徴とする抵抗内蔵型温度ヒューズであり、特に、前記感温溶断エレメントの可溶合金は所定の動作温度が略129〜139℃の温度範囲内であり、前記通電発熱エレメントの抵抗体は厚膜抵抗である抵抗内蔵型温度ヒューズが提供される。詳しくは、前記リード部材をそれぞれの接合部から直立する曲折部を設けてカバースペースを形成し、このスペースに絶縁六面体チップの表面側に配置される主要部分を樹脂モールド材またはキャップ材でカバーするようパッケージ部材を配設して構成することを開示する。さらに、第1パターン電極および第3パターン電極は絶縁六面体チップの表裏両面を側溝またはスルーホールに形成した導電部分により電気的に接合され、感温溶断エレメントと通電発熱エレメントとを電気的に接続することを特徴とする構造を提案する。
換言すると、フラックス被膜を表面に有する可溶合金からなる129〜139℃の動作温度範囲内で作動する感温溶断エレメントと、向かい合う面同士は平行であり、隣り合う(接する)面は互いに垂直に交わるアルミナセラミック製絶縁六面体チップと、この絶縁六面体チップに設けた厚膜抵抗の通電発熱エレメントと、絶縁六面体チップの表面に形成した第1パターン電極と、絶縁六面体チップの側壁部を位置決めにして可溶合金を動作用回路に配線する一対のメイン導出リードおよび絶縁六面体チップ裏面の第2パターン電極に直接接続して厚膜抵抗をメイン導出リードと直線的に制御用回路に配線するサブ導出リードを含むリード部材と、可溶合金、厚膜抵抗、各電極および導出リードの主要部位をカバーするパッケージ部材とを具備し、リード部材の導出方向を略直線的で且つ単一の平面内に配置して配線する抵抗内蔵型温度ヒューズを提供する。ここで、前記可溶合金は一対の導出リードにレーザー溶接で接合し、各リード部材は薄板導電材を使用する。また、パッケージ部材は樹脂モールド材を使用して熱放散性を抑止すると共に、サブ導出リードとパターン電極との接合ははんだ付けして、より狭いスペース空間への装着を容易にすることを開示する。好ましくは、このサブ導出リードに薄板導電部材、パッケージ部材にセラミックキャップをそれぞれ使用して熱放散を抑制することを提案する。さらに、第3パターン電極は第1パターン電極と側溝またはスルーホールに形成した導電パターン部により相互接続して、厚膜抵抗を可溶合金に接続することを開示する。
別の観点において、本発明は抵抗内蔵型温度ヒュ−ズを用いて制御用回路が検知する異常電圧により通電発熱エレメントを発熱させ、充電器と電池電源のパワーラインに直列配線された感温溶断エレメントを所定の動作温度でパワーラインを遮断させる保護回路を構成し、この保護回路を充電器および電池セルの間に配置した電池パック装置を提供する。ここで、感温溶断エレメントはパワーラインに直列接続の二つの分割エレメント部分を具備し、この分割エレメント部分のジャンクションに通電発熱エレメントを接続して、通電発熱エレメントの異常発熱時に分割エレメント部分の一方により前記動作用回路のパワーラインを遮断させ、引き続いて分割エレメント部分の他方により制御用回路の信号ラインを遮断させて制御用回路のダメ−ジを阻止することを開示する。この場合に、二つの分割エレメント部分の溶断する動作温度は、互いに異なる温度に設定され、タイミング的に順次作動させることにより遮断回路の優先順位を設けることを提案する。なお、通電発熱エレメントには制御用回路に用いる異常信号検知用FETスイッチング能動素子を兼用し、このFETスイッチング能動素子の異常電流により生ずる自己発熱に応じて感温溶断エレメントを所定の動作温度で作動させて動作用回路を遮断することを特徴とする抵抗内蔵型温度ヒュ−ズも開示する。すなわち、FETスイッチング能動素子はその異常電流により生ずる自己発熱を生じた際、その過熱状態に応じて感温溶断エレメントを所定の動作温度で作動させて動作用回路のパワーラインを遮断する抵抗内蔵型温度ヒュ−ズを提供する。この場合、通電発熱エレメントとして能動素子を使用するので回路の簡素化が図られる。
本発明の抵抗内蔵型温度ヒューズによれば、可溶合金が接合される一対のメイン導出リードは直方体状の絶縁六面体チップの側壁面間で位置決め固定され、裏面に形成した厚膜抵抗の接合するパターン電極にサブ導出リードが接合固着され、これらの導出リードは互いに曲折して同一平面内でかつ互いに反対方向で直線状に配置される。したがって、回路装置の組立が簡素化され作業の効率化に役立つ。また、動作用回路に配線するリード部材をパワーラインに沿って配置するので限られた狭い空間への配置を可能にしてスペース効率の向上に役立ち、迂回配線を避けるので導通ラインのインピーダンスを下げてコストダウンが図れる。さらに、導出部分が面一に成形されるのでマザーボードへの実装装着が容易化され、かつ平坦化リード部材の使用により組立て作業の簡素化が計られる。
本発明の抵抗内蔵型温度ヒューズは、フラックス被膜を表面に有する可溶合金からなる129〜139℃の動作温度範囲内で作動する感温溶断エレメントと、向かい合う面同士は平行で隣り合う面は互いに垂直に交わるアルミナセラミック製絶縁六面体チップと、この絶縁六面体チップの裏面に設けた厚膜抵抗の通電発熱エレメントと、絶縁六面体チップの表面に形成した第1パターン電極および裏面に形成した第2と第3パターン電極と、絶縁六面体チップの側壁を位置決め手段に利用して、動作用回路に可溶合金を接続配線する一対のメイン導出リードと、絶縁六面体チップの裏面に形成した第2パターン電極に直接接続して制御用回路に厚膜抵抗を接続配線するサブ導出リードと、可溶合金、厚膜抵抗、各電極および導出リードの主要部位をカバーするパッケージ部材とを具備して構成される。ここで、各導出リードを含むリード部材は、その導出方向を略直線的で且つ単一の平面内に配置して配線して低インピーダンスの配線を実現する。ここで、可溶合金は一対のメイン導出リードにレーザー溶接により接合し、各リード部材は薄板導電材を使用するのが好ましい。また、パッケージ部材はセラミックキャップまたは樹脂モールド材を使用して熱放散性を抑止すると共に、サブ導出リードとパターン電極との接合ははんだ付けしてより狭いスペース空間への装着を容易にする。好ましくは、第3パターン電極は第1パターン電極と側溝またはスルーホールに形成した導電パターン部により相互接続して、厚膜抵抗を第1パターン電極にレーザー接合した可溶合金に接続し、その場合の接続点は可溶合金をほぼ2分する位置とする。特に、リード部材の取付方向を配慮して所定形状に折曲する成形加工では、各リード導出を面一にしてパワーラインに沿って直線的に延在させることで迂回配線をなくして実装時のはんだ付け等の組み立てを容易にする。電池パック装置では動作用回路と制御用回路の機能部品との配置関係を考慮して抵抗発熱時の熱伝達を設計基準にした組立構造は動作の安定化を図り信頼性を向上させる。たとえば、パターン電極と各エレメントおよびリード部材との接合でのチップ平面を利用したレーザー溶接による作業性の向上、あるいはマザーボード上の動作用回路や制御用回路でのはんだ付け装着は汎用チップ部品と同様な取り扱いで実装基板への搭載を可能にする実用的効果がある。また、セラミック絶縁六面体チップは機械的強度が大であり、リード部材を堅固に装着できるので、これら実装部品のはんだ固着後にボードからの脱落を防止する。また、リード部材は折り曲げ成形された平板導体からなり、その導出部分を面一に形成して配線配置や実装基板へはんだ付けされ実装を容易にする。
本発明に係る抵抗内蔵型温度ヒューズ10は、図1(a)に示すように、フラックス被膜を表面に有する可溶合金からなる129〜139℃の動作温度範囲内で作動する感温溶断エレメント30と向かい合う面同士は平行で隣り合う面は互いに垂直に交わるアルミナセラミック製絶縁六面体チップ12とからなる。また、図1(b)に示すように、この絶縁六面体チップ裏面に設けた厚膜抵抗の通電発熱エレメント20を具備する。絶縁六面体チップ12の表面には第1パターン電極14が、その反対側の裏面には第2および第3パターン電極16,18がそれぞれ形成されている。この一対の導出リード24,26は感温溶断エレメント30の可溶合金両端と結合して電気的に接続され、メイン側の動作用回路に配線される。一方、絶縁六面体チップに設けた通電発熱エレメント20は図1(b)に示すように、表面側パターンと接続する第2パターン電極16および第3パターン電極18に接続され、サブ側の制御用回路に配線した第2の導出リード28を介して引き出される。図示しないが、これらの構成部品である一部分のリード部材と厚膜抵抗および可溶合金はパターン電極を含む主要部位をカバーするパッケージ部材で覆われて温度ヒューズ10を構成する。ここで、リード部材の導出方向は略直線的方向に延び、単一の平面内に配線配置する。それにより、制御回路の生成する制御電流の通電により厚膜抵抗が発熱し、それにより可溶合金が所定の動作温度で作動してパワーラインの動作回路を遮断する。図1(a)は抵抗内蔵型温度ヒューズの主要部分を、パッケージ部材を取り除いた状態で上方から見た斜視図、図1(b)は同じく、下方から見た斜視図である。図において、アルミナセラミック製絶縁六面体チップ12はその表裏両面にパターン電極が形成され、特に、第1および第3パターン電極14,18間は側溝またはスルーホールによる第2パターン電極16を介して互いに接続導通されている。なお、各パターン電極の接合以外の露呈する部分は表面にソルダレジストを被覆して絶縁され、パッケージ部材によるカバーを省略することができる。図1(a)および(b)に示すように、リード部材は実装面に対して平坦であり、かつパワーラインに沿って直線的な配置構造である。したがって、上述の抵抗内蔵型温度ヒューズ温度の各エレメントとリード部材の配置構造は、電気的接続状態を示す図3のように配線する場合、パワーラインの迂回配線をせずに引き回しを最小にすることでインピーダンスを低く設定すると共に各リード部材の引き回しを同一平面にするように成形している。この実施例では感温溶断エレメントはパッケージ部材にセラミックキャップを使用し、動作温度134±5℃の低融点可溶合金を使用するすると共に後述するように二つの分割エレメント部分に分けた可溶合金からなる。
本発明の抵抗内蔵型温度ヒューズ10は、その主要部を示す図2のように、感温溶断エレメント30が直列接続した二つの分割エレメント部分31、32から構成され、両エレメント部分のジャンクションに通電発熱エレメント20が接続される。ここで抵抗内蔵型温度ヒューズのリード部材の導出方向を一定方向にすると同時に同一平面に揃えたことは本発明の特徴である。導出方向の規制は配線上の引き回しを迂回無しに配線することであり無駄配線を省き配線バランスを安定化する。また、同一平面内に成形して配線する場合も同様に効果的配線となるほか他の配線基板への取り付けや組み込みを容易かつ確実にする。すなわち、通電発熱エレメント20は制御用回路が異常信号を検知するとFETの作動により異常電流が通電するので自己発熱する。この発熱を感知した場合、感温溶断エレメント30は所定の動作温度で作動して動作用回路を遮断する。感温溶断エレメント30がパワーラインに直列接続の二つの分割エレメント部分31、32により構成する場合、この分割エレメント部分31,32の共通接続点のジャンクションに通電発熱エレメント20が接続される。制御用回路が異常検知すると、通電発熱エレメント20の異常発熱で分割エレメント部分31,32のいずれか一方が作動して動作用回路のパワーラインが遮断される。この時、他方のエレメント部分は制御用回路と接続状態にあるので異常発熱が持続し、それにより他方の分割エレメント部分が遮断される。かくして、異常信号ラインの制御用回路が完全に動作用回路から遮断され、制御用回路のダメ−ジを阻止することができる。この場合に、二つの分割エレメント部分31,32の溶断する動作温度を互いに異なる温度に設定すれば、タイミング的に順次作動させることを可能にする。従って、バッテリ側端子とパック側(充電または放電側)端子のいずれかに接続されることから生ずる制御用回路の損傷を防ぐ上で、両者を完全に切り離すことは有効である。換言すると、感温溶断エレメントを2分割にする抵抗内蔵型温度ヒューズとすることに加えて、分割したエレメント部分の溶断温度も関係し、一方を他方より低いまたは高い溶断温度に設定することも制御回路の安全保護に役立つことになる。このように感温溶断エレメントを分割構成して使用する場合、それぞれの動作温度の違いによって個々の回路を保護する。
本発明にかかる上記実施形態に示す抵抗内蔵型温度ヒューズは、電池パック装置としての充放電制御回路に好適の保護回路を提供する。図3はその代表的な電池パック装置における主要的構成要素を示す実用的回路図である。この電池パック装置はバッテリ電源34と充放電のパック側端子36との間に主的動作回路と従的制御回路を具備して構成される。具体的には動作用回路40が直列に感温溶断エレメントを介在して接続され、制御用回路50が並列に通電発熱エレメントを介在して接続され、感温溶断エレメントと通電発熱エレメントは上記実施例3に示す抵抗内蔵型温度ヒューズが利用される。たとえば、動作用回路40には充放電制御用NchFET42,44の2個直列回路に前述の抵抗内蔵型温度ヒューズ10が第1のリード部材24,26を介して直列接続で配線配置される。一方、制御用回路50はバッテリ34からの信号や高耐圧用能動素子(図示にせず)からの過充電等の異常時に電流を流して通電発熱エレメントを発熱させる温度ヒューズ切断用NchFET52を備える。ここで、図示する抵抗内蔵型温度ヒューズ10の感温溶断エレメントと通電発熱エレメントはそれぞれ2つの分割されたエレメント部分により構成することができる。動作用回路40の感温溶断エレメントを2分割しその中央に制御用回路50の通電発熱エレメントを接続する場合は前述するような図2の電気回路図に示すようになる。
図4は通電発熱エレメントとしてヒューズ切断用FETの自己発熱を利用する実施回路図を示す。この実施例では温度ヒューズの内蔵抵抗としてヒューズ切断用FETを兼用するものであり、異常電流によるFET自体の自己加熱で感温溶断エレメントを作動させる。スイッチング用FETの自己発熱を利用した実施例であるので、FET自体の動作特性を利用して選別する必要がある。また、同様に配線に使用する第2のリード部材もその自己発熱に寄与させることができる。それにより絶縁六面体チップの厚膜抵抗を省き構造の簡素化に役立つ。なお、異常時の発熱を有効利用するためには能動素子の特性や第2のリード部材の特性が大きく影響する。
図5は本発明に係る抵抗内蔵型温度ヒューズにおける別の実施例であり、図3に示す回路における構成部品の配置状態を示し、マザーボード60に電池パック装置の各回路と共に実装するに好適する具体的構造である。すなわち、充放電用FET42,43を2個使用する図3の実施回路図におけるスペースファクターの有効利用を図るものである。こうした実装構造は、寸法設計の厳しいノートブック型パソコン等に利用できる。たとえば、マザーボード上に2個のFETを配置する場合、両FETの配置位置に本発明の抵抗内蔵型温度ヒューズを配置可能な空間を形成し、この空間に図示するように逆向きにして配置し、第1および第2のリード部材を直接にマザーボード上の配線部分にはんだ付けする。これによりマザーボードの多少の反りに対しても抵抗内蔵型温度ヒューズ、特にセラミック絶縁六面体チップの破損・損傷を招くことなく安全に実装可能にする。加えて、リード部材の直線的平面的配線配置が迂回や引き戻し部分による無駄配線を生ずることなく実施可能にするので工業的価値が大である。
本発明に係る実施例である抵抗内蔵型温度ヒューズについてパッケージ部材を取り除いた状態で示し、図1(a)は上方からみた構成要部の斜視図、図1(b)は下方から見た構成要部の斜視図である。 同じく図1の抵抗内蔵型温度ヒューズに関する構成要部の配線配置関係を示す電気的回路図である。 同じく図1の抵抗内蔵型温度ヒューズを利用する電池パック装置における主要的構成要素の配線状態を示す電気的回路図である。 同じく図2の電池パック装置における抵抗内蔵型温度ヒューズの通電発熱エレメントとしてFET自体の自己発熱を利用する実施例に関する構成要部を示す電気的回路図である。 同じく図1の抵抗内蔵型温度ヒューズを使用した電池パック装置の実装構造における主要構成部分を示す模式的断面図である。
符号の説明
10…抵抗内蔵型温度ヒューズ
12…絶縁六面体チップ(セラミック製絶縁六面体チップ)、
14,16,18…第1,2,3パターン電極、
20…通電発熱エレメント(厚膜抵抗)、
24,26…メイン導出リード(リード部材)、
28…サブ導出リード(リード部材)、
30…感温溶断エレメント(可溶合金)、
31,32…第1,第2エレメント部分、
34…バッテリ(電源側端子)、 36…充電器側端子、
40…動作用回路、 50…制御用回路、 60…マザーボード。

Claims (8)

  1. フラックス被膜を有し所定の動作温度で作動する可溶合金の感温溶断エレメントと、表面に第1パターン電極部、裏面に第2および第3パターン電極部を形成した絶縁六面体チップと、この絶縁六面体チップの第2および第3パターン電極に接合する抵抗体の通電発熱エレメントと、前記絶縁六面体チップの側面位置に間隔を隔てて配置され前記感温溶断エレメントの両端に電気的接合した一対のメイン導出リードおよび前記絶縁六面体チップ裏面の第2パターン電極に電気的接合したサブ導出リードを含むリード部材と、前記各エレメント、パターン電極および導出リードの接合部をカバーするパッケージ部材とを具備し、前記リード部材はそれぞれの導出部を直線的方向で同一平面内に成形してメイン動作用回路およびサブ制御用回路に配線を配置し、前記サブ制御用回路の検知する電流で前記通電発熱エレメントを発熱させ、これと絶縁六面体チップの介在で熱的結合する前記感温溶断エレメントを所定の動作温度で遮断することを特徴とする抵抗内蔵型温度ヒューズ。
  2. 前記感温溶断エレメントの可溶合金は所定の動作温度が略129〜139℃の温度範囲内であり、前記通電発熱エレメントの抵抗体は厚膜抵抗であることを特徴とする請求項1に記載の抵抗内蔵型温度ヒューズ。
  3. 前記リード部材をそれぞれの接合部から直立する曲折部を設けてカバースペースを形成し、このスペースに前記絶縁六面体チップの表面側に配置される主要部分を樹脂モールド材またはキャップ材でカバーして前記パッケージ部材を配設したことを特徴とする請求項1または2に記載の抵抗内蔵型温度ヒューズ。
  4. 前記第1パターン電極および第3パターン電極は前記絶縁六面体チップの表裏両面を側溝またはスルーホールに形成した導電部分により電気的に接合され、前記感温溶断エレメントと前記通電発熱エレメントとを電気的に接続することを特徴とする請求項3に記載の抵抗内蔵型温度ヒューズ。
  5. 請求項1ないし4に記載の抵抗内蔵型温度ヒューズを用いて前記制御用回路が検知する異常電圧により前記通電発熱エレメントを発熱させ、前記充電器と電池電源のパワーラインに直列配線された前記感温溶断エレメントを所定の動作温度で前記パワーラインを遮断させる保護回路を構成し、この保護回路を前記充電器および電池セルの間に配置した電池パック装置。
  6. 前記感温溶断エレメントは前記パワーラインに直列接続の二つの分割エレメント部分を具備し、この分割エレメント部分のジャンクションに前記通電発熱エレメントを接続して、前記通電発熱エレメントの異常発熱時に前記分割エレメント部分の一方により前記動作用回路のパワーラインを遮断させ、引き続いて前記分割エレメント部分の他方により前記制御用回路の信号ラインを遮断させて前記制御用回路のダメージを阻止することを特徴とする請求項5に記載の電池パック装置。
  7. 前記二つの分割エレメント部分の溶断する動作温度は、互いに異なる温度に設定され、タイミング的に順次作動させることを特徴とする請求項6に記載の抵抗内蔵型温度ヒューズ。
  8. 前記通電発熱エレメントは前記制御用回路に用いる異常信号検知用FETスイッチング能動素子であり、このFETスイッチング能動素子の異常電流により生ずる自己発熱に応じて前記感温溶断エレメントを所定の動作温度で作動させて前記動作用回路を遮断することを特徴とする請求項5に記載の抵抗内蔵型温度ヒューズ。
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