JP2009115528A - 金属部材の腐食率計測方法 - Google Patents

金属部材の腐食率計測方法 Download PDF

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博幸 丸山
Hidetaka Mori
英貴 森
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Abstract

【課題】人の主観によらず、均一な結果を得ることが可能な金属の腐食率計測方法を提供する。
【解決手段】
金属部材を含む領域を撮影し、R(赤)、G(緑)、B(青)それぞれの原色について複数段階の階調で表現した画素の集合からなる撮影画像を生成する工程と、金属部材を含む領域を、金属部材の領域と、金属部材以外の領域に2極化して2極数値画像を生成する工程と、前記金属部材表面の撮影画像から、前記2極数値画像の金属部材以外の画素の領域を除外して解析用画像を生成する工程と、解析用画像の画素の、R、G、Bのそれぞれの原色の階調の強弱を比較して、複数の識別コードに分類する工程と、前記複数の識別コードに分類された画素を、正常部位、発錆部位、侵食部位に分類する工程を含み、前記正常部位、発錆部位、侵食部位に分類された画素の比率から、腐食率を計測する。
【選択図】図10

Description

本発明は、表面に保護層が形成された金属部材の腐食率を計測する方法に関するものである。
トンネル内の天井には、図16に示されるような灯具50が取り付けられている。このような灯具50は、一般的に鉄等の材料で構成され、腐食を防ぐために塗装をしているが、年月が経つと腐食してしまう。灯具50の腐食が進行すると、灯具50自体や灯具50を構成する部品が落下してしまう恐れがある。このため、定期的に灯具50の腐食の程度を、目視により検査をし、灯具50の腐食が進行したと判断した場合には、灯具50を交換している。しかしながら、目視による検査は、検査人の主観に左右されることから、均一に灯具50の腐食の程度を測定することができなかった。このため、灯具50の腐食が十分に進行した場合において、灯具50の交換が不要であると判断した場合には、灯具50や灯具50を構成する部品が落下する恐れがある。一方で、灯具50の腐食が十分に進行していないにも関わらず、灯具50の交換が必要であると判断した場合には、灯具50を交換することとなり、灯具50の交換費用が無駄になってしまう。
特許文献1には、金属材料表面の劣化度計測方法が示されている。この金属材料表面の劣化度計測方法は、金属材料表面を撮像し、得られた像から腐食面と非腐食面を抽出して二群化し、腐食面と非腐食面の面積率により金属表面の腐食率を計測方法である。しかしながら、灯具50は、図16に示されるように保護ガラス50aが取り付けられていることや、複数色の塗料で塗装されている場合もあることから、単純に被検査物を腐食面と非腐食面に二群化して腐食率の計測を行う方法では、灯具50の腐食率を計測することができなかった。
特開2007-256050号公報
本発明は、上記問題を解決し、人の主観によらず、均一な結果を得ることが可能な金属の腐食率計測方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明は、表面に保護層が形成された金属部材の腐食率を計測する方法であって、
前記金属部材を含む領域を撮影し、R(赤)、G(緑)、B(青)それぞれの原色について複数段階の階調で表現した画素の集合からなる撮影画像を生成する工程と、
前記金属部材を含む領域を、金属部材の領域と、金属部材以外の領域に2極化して2極数値画像を生成する工程と、
前記金属部材表面の撮影画像から、前記2極数値画像の金属部材以外の画素の領域を除外して解析用画像を生成する工程と、
解析用画像の各画素の、R、G、B相互間の階調の強弱を比較して、前記各画素を、背景部位、正常部位、発錆部位、侵食部位に分類する工程を含み、
前記正常部位、発錆部位、侵食部位に分類された画素の比率から、腐食率を計測することを特徴とする。
なお、本発明の好ましい実施形態の一例として、
前記金属部材を含む領域を撮影し、R(赤)、G(緑)、B(青)それぞれの原色について複数段階の階調で表現した画素の集合からなる撮影画像を生成する工程と、
前記金属部材を含む領域を、金属部材の領域と、金属部材以外の領域に2極化して2極数値画像を生成する工程と、
前記金属部材表面の撮影画像から、前記2極数値画像の金属部材以外の画素の領域を除外して解析用画像を生成する工程と、
前記解析用画像の各画素の、R、G、B相互間の階調の強弱を比較して、複数の識別コードに分類する工程と、
前記複数の識別コードに分類された各画素を、背景部位、正常部位、発錆部位、侵食部位に分類する工程を含み、
前記正常部位、発錆部位、侵食部位に分類された画素の比率から、腐食率を計測することが好ましい。
なお、解析用画像の画素の原色の階調が、G≧B且つR≧B且つR>G且つG/R≧0.6の場合には、当該画素を発錆部位と分類することが好ましい。
また、解析用画像の画素の原色の階調が、
R/(Rの階調の最大値)≦0.4且つG/(Gの階調の最大値)≦0.4且つB/(Bの階調の最大値)≦0.4、
又はB=G=0且つR/(Rの階調の最大値)≦0.4、
又はB=R=0且つG/(Gの階調の最大値)≦0.4、
又はR=G=0且つB/(Bの階調の最大値)≦0.4、
又はG≧B且つR≧B且つR>G且つG/R<1.0、
又はB≧R且つG≧R且つB>G且つG/B<1.0、
又はR≧G且つB≧G且つR>B且つB/R<1.0、
又はR≧G且つB≧G且つR≦B且つR/B≦1.0、
のいずれかの条件に該当する場合には、当該画素を侵食部位と分類することが好ましい。
金属部材を含む領域を撮影し、R(赤)、G(緑)、B(青)それぞれの原色について複数段階の階調で表現した画素の集合からなる撮影画像を生成する工程と、前記金属部材を含む領域を、金属部材の領域と、金属部材以外の領域に2極化して2極数値画像を生成する工程と、前記金属部材表面の撮影画像から、前記2極数値画像の金属部材以外の画素の領域を除外して解析用画像を生成する工程と、解析用画像の各画素の、R、G、B相互間の階調の強弱を比較して、前記各画素を、背景部位、正常部位、発錆部位、侵食部位に分類する工程を含み、前記正常部位、発錆部位、侵食部位に分類された画素の比率から、腐食率を計測するので、人の主観によらず、均一な結果を得ることが可能な金属部材の腐食率を計測する方法を提供することが可能となった。
また、金属部材を含む領域を、金属部材の領域と、金属部材以外の領域に2極化して2極数値画像を生成する工程と、前記金属部材表面の撮影画像から、前記2極数値画像の金属部材以外の画素の領域を除外して解析用画像を生成する工程を含むので、金属部材の負腐食率を計測するにあたり、不要な画素を排除することにより、確実に、また正確に、金属部材の腐食率を計測することが可能となった。
なお、解析用画像の各画素を、背景部位、正常部位、発錆部位、侵食部位に分類する工程を、解析用画像の各画素の、R、G、B相互間の階調の強弱を比較して、複数の識別コードに分類する工程と、前記複数の識別コードに分類された各画素を、背景部位、正常部位、発錆部位、侵食部位に分類する工程とからなることにすると、撮影条件や金属部材の塗装色が変化したとしても、各識別コードと背景部位、正常部位、発錆部位、侵食部位との対応関係を変更することにより、金属部材の腐食率を計測することが可能となる。
また、解析用画像の画素の原色の階調が、G≧B且つR≧B且つR>G且つG/R≧0.6の場合には、当該画素を発錆部位と分類することとすると、当該画素を確実に発錆部位に分類することが可能となる。
また、解析用画像の画素の原色の階調が、
R/(Rの階調の最大値)≦0.4且つG/(Gの階調の最大値)≦0.4且つB/(Bの階調の最大値)≦0.4、
又はB=G=0且つR/(Rの階調の最大値)≦0.4、
又はB=R=0且つG/(Gの階調の最大値)≦0.4、
又はR=G=0且つB/(Bの階調の最大値)≦0.4、
又はG≧B且つR≧B且つR>G且つG/R<1.0、
又はB≧R且つG≧R且つB>G且つG/B<1.0、
又はR≧G且つB≧G且つR>B且つB/R<1.0、
又はR≧G且つB≧G且つR≦B且つR/B≦1.0、
のいずれかの条件に該当する場合には、当該画素を侵食部位と分類することとすると、当該画素を確実に侵食部位に分類することが可能となる。
(撮影画像の生成する工程)
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を示す。本発明は、表面に保護層が形成された金属部材の腐食率を計測する方法である。なお、本発明において、前記保護層には、合成樹脂等からなる塗装膜層や、クロムメッキ、亜鉛メッキ等のメッキ層等が含まれる。以下、被計測対象として、図1に示されるような灯具1の腐食率を計測する実施形態について本発明を説明する。
被計測対象である灯具1を含む領域を、CCD(Charge Coupled Device Image Sensor)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサーを備えたデジタルカメラで撮影をする。デジタルカメラで、灯具1を含む領域を撮影すると、灯具1を含む領域が、デジタルカメラの光学系により結像され、イメージセンサーで複数の画素から構成される「撮影画像」(図1に示す)が生成され、デジタルカメラに備え付けられた記憶媒体に記憶される。なお、本実施形態では、「撮影画像」は、約120万画素で記憶媒体に記憶されるようになっている。
なお、灯具1を含む領域を撮影する際に、均斉度の高く、太陽光に近い色温度の光源を、前記領域に照射することが好ましい。このように、均斉度の高く、太陽光に近い色温度の光源で、灯具1を含む領域を撮影すると、気象条件や、灯具1の設置条件(トンネル内に設置されているか、トンネル外に設置されているか)等の影響を受けにくくなり、均一な条件で、「撮影画像」を生成することが可能となる。なお、均斉度の高い光源とは、点でなく、面で光を発する光源であり、均斉度の高い光源の一例として、複数列の蛍光灯やLEDとから構成された光源がある。また、太陽光に近い色温度の光源とは、色温度が4500K(ケルビン:絶対温度)〜6500Kの光源のことをいう。
前記「撮影画像」の画素は、R(赤)、G(緑)、B(青)のそれぞれの原色について複数の段階の階調で表現した階調情報が含まれている。本実施形態では、「撮影画像」は、R、G、Bそれぞれの色について、256(2の8乗つまり8ビット)の階調で表現されている。このように、画素をR、G、Bそれぞれの色について、256段階で表現すると、約1677万色(2の24乗色、いわゆるフルカラー、24ビットカラー)を表現することが可能となる。なお、本実施形態では、前記階調情報は、24ビット、つまり2進数のカラーコードで記憶されている。前記「撮影画像」の画素が、R,G,Bそれぞれの原色について、256以上の階調で表現されている場合や、256以下の階調で表現されている場合には、256階調に変換する処理を行うことにしている。
なお、灯具1を含む領域を、銀塩カメラで撮影して印画紙に印画し、この印画紙をイメージスキャナー等で読み込んで、前記「撮影画像」を生成することにしても差し支えない。
(2極数値画像を生成する工程)
図1に示されるような「撮影画像」には、腐食率を計測するに不要な部分が含まれている。つまり、図1に示される灯具1の前面には、保護ガラス1aが取り付けられていて、「撮影画像」の保護ガラス1aの部分の領域は、腐食率を計測するに不要な部分となる。また、「撮影画像」には、被検査対象である灯具1以外に、背景10部分を含んでいて、この背景10部分の領域もまた、腐食率を計測するに不要な部分となる。このため本発明では、「撮影画像」を、金属部材を含む画素の領域と、金属部材を含まない画素の領域に2極化して「2極数値画像」を生成し、「撮影画像」から「2極数値画像」の金属部材を含まない画素の領域を除外する処理を行うことにしている。
記憶媒体に記憶された「撮影画像」を、コンピュータ装置に取り込み、コンピュータ装置に接続された表示画面に「撮影画像」を表示させる。表示画面に表示された「撮影画像」の、背景10と灯具1との境界や、灯具1の金属部材部分と保護ガラス1a部分との境界を、作業者が、マウス等のポインティングディバイスで指定して、閉領域を指定し、「撮影画像」を、金属部材を含む画素の領域と、金属部材を含まない画素の領域に2極化して「2極数値画像」を生成する。
なお、コンピュータ装置は、少なくともCPU(Central Processing Unitの略)、RAM(Random Access Memoryの略)、ROM(Read Only Memoryの略)備えていて、専用の組込装置の他、例えば、ウインドウズ(登録商標)、マッキントッシュ(登録商標)、リナックス(登録商標)、MS−DOS(登録商標)等のOS(オペレーティングシステム)を用いた、いわゆるパーソナルコンピュータや、PDA(Personal Digital Assistantの略、携帯情報端末)、ワークステーション、大型汎用コンピュータ等も含めることができる。
図2に「2極値数値画像」を生成するフロー図を示し、図3に「2極数値画像」を生成する説明図を示し、以下に「2極数値画像」を生成する工程を模式化して説明する。作業者が、図3に示されるように、複数の画素の集合体である「撮影画像」の2点(P1、P2)を指定すると、「2極数値画像」を生成するフローが開始し、図2のS10の操作からS11の処理に進む。
S11の処理において、コンピュータ装置は、前記選択された2点の画素の座標から直線式を生成する処理を行い、この直線式からX座標に対応するY座標の数値を計算する処理を行う。S11の処理が終了するとS12の処理に進む。
S12の処理において、コンピュータ装置は、前記選択された2点のうちX座標の小さい方の点(図3における点P1)を始点とする処理を行う。S12の処理が終了するとS13の処理に進む。
S13の処理において、コンピュータ装置は、S11の処理で計算された直線式上の始点及び終点の2点間の数値を有効値とする処理を行う。つまり、始点の終点間の前記直線式の、X座標(整数値)に対応するY座標の数値を有効値とする処理を行う。なお、このS13の処理において、終点(図3におけるP2)のY座標の数値は、有効値として含まない。S13の処理が終了するとS14の処理に進む。
S14の処理において、コンピュータ装置は、S13の処理で計算された、それぞれの有効値を四捨五入して整数化する処理を行う。X座標に対応する整数値を、それぞれのX座標の図形化ビット数(m)とする。S14の処理が終了するとS15の処理に進む。
S15の処理において、コンピュータ装置は、図4の(1)に示されるように、図形化ビット数(m)から、図形ビット列を生成する。つまり、X座標に対応するY座標のビット数を、S14の処理で求めた図形化ビット数(m)の分だけ1とする処理を行う。図5の(1)に図形ビット列を、X座標とY座標とからなるマトリックスエリアに表した図を示す。なお、図5の(1)において、終点であるP2は、S13の処理において、終点のY座標の数値は、有効値として含めないことにしたので、終点に対応するX座標の図形化ビット数は0となる。S15の処理が終了するとS16の処理に進む。
S16の処理において、コンピュータ装置は、図形化ビット数の数値加算を行う。図4の(1)の状態では、加算する図形化ビット数がないので、S17の判断に進む。
S17の判断において、コンピュータ装置は、閉領域の指定が完了したか判断する。閉領域の指定が完了したと判断した場合には、S18の処理に進む。一方で、閉領域の処理が完了していないと判断した場合には、S10の操作に戻る。作業者は、未だP1とP2の2点しか選択していないので、S10の操作に進む。
S10の操作において、作業者は、次の1点をポインティングディバイスで選択する。前回選択した終点(P2)を始点とし、新しく選択した点(P3)を終点として、S11〜S15の処理を順次行う。今回S15の処理において、図4に示される(2)のように、新たに、図形ビット列を生成する処理を行う。S15の処理が終了すると、S16の処理に進む。
S16の処理において、コンピュータ装置は、図形化ビット数の数値加算を行う。今回、コンピュータ装置は、前回S15の処理で生成した図形ビット列(図4に示される(1))と、今回S15の処理で生成した図形ビット列(図4に示される(2))を加算する処理を行う。S16の処理を行うと、図形ビット列は、図4の(3)の状態になり、マトリックスエリアは図5の(3)の状態になる。S16の処理が終了するとS17の判断に進む。
S17の判断において、閉領域の指定が完了していないので、S10の判断に進む。
S10の処理において、作業者は、次の1点をポインティングディバイスで選択する。前回選択した終点(P3)を始点とし、新しく選択した点(P4)を終点として、S11〜S15の処理を順次行う。S15の処理において、図6の(4)に示されるように、新たに、図形ビット列を生成する処理を行う。
また、作業者が、領域を閉じる操作を行うと、前回最後に選択したP4を始点とし、最初に選択したP1終点として、S11〜S15の処理を順次行う。S15の処理において、図6の(5)に示されるように、新たに、図形ビット列を生成する処理を行う。S15の処理が終了すると、S16の処理に進む。
S16の処理において、コンピュータ装置は、図形化ビット数の数値加算を行う。コンピュータ装置は、前回S15の処理で生成した図形ビット列(図4に示される(3))と、今回S15の処理で生成した図形ビット列(図6に示される(4)及び(5))を加算する処理を行う。S16の処理を行うと、マトリックスエリアは図5の(6)の状態になる。S16の処理が終了するとS17の判断に進む。
S17の判断において、コンピュータ装置は、閉領域の指定が完了しているので、S18の判断に進む。
S18の判断において、除外する領域の指定が完了したかの判断をする。作業者が、除外する領域の指定が完了していないと判断した場合には、作業者がポインティングディバイスを操作して、除外する閉領域を指定して、図2のS10〜S17のフローが繰り返される。なお、図7の(7)に作業者が閉領域を指定した状態のマトリックスエリアを示す。図7の(7)に示されるように、作業者が除外する閉領域を指定すると、前記領域の部分は、作業者が初めて指定した閉領域と重なり、マトリックスエリアの数値が2となる。S18の判断で、作業者が、除外する領域の指定が完了した判断した場合、もしくは、作業者が除外する領域が無い場合には、S20の処理に進む。
S20の処理において、コンピュータ装置は、除外する図形ビット列を2で除算を行い、剰余を算出する処理を行う。S20の処理が終了すると、S21の判断に進む。
S21の判断において、コンピュータ装置は、剰余が0か1を判断する。S21の判断において、コンピュータ装置が、余剰が1と判断した場合には、S22の処理に進み、当該部分のマトリックスエリアの画像化ビットを1にする処理を行う。一方で、コンピュータ装置が、余剰が0と判断した場合には、S23の処理に進み、当該部分のマトリックスエリアの画像化ビットを0にする処理を行う。このように、S22及びS23の処理によって、図7の(8)に示されるような「2極化数値画像」が生成される。S22及びS23の処理が終了すると、S24に進んで、「2極数値画像」を生成する処理が終了する。
なお、作業者が、ポインティングディバイスで選択した、始点や終点(図7の(9)に示す)画像化ビットを1とすると(図7の(10)に示す)、より正確に「2極数値画像」を生成することができ、より好ましい。
以上詳細に説明した、「2極数値画像」を生成する工程を、コンピュータ装置に取り込んだ「撮影データ」に行う。つまり、灯具1と背景10との境界を、ポインティングディバイスで選択して、閉領域を指定する。次に、灯具1の金属部材と保護ガラス1aとの境界をポインティングディバイスで選択して、除外する閉領域を指定する。すると、図8に示されるような「2極数値画像」が生成される。図8において、白く表示された領域は、灯具1の金属部材の領域であり、黒く表示された領域は、背景10及び保護ガラス1aであり、灯具1の金属部材以外の領域である。
(解析用画像を生成する工程)
以下に、「解析用画像」を生成する工程を説明する。図1に示される「撮影画像」から、「2極数値画像」の金属部材以外の領域を除外して、「解析用画像」を生成する。図9に「解析用画像」を表す図を示す。このように、「解析用画像」を生成する工程において、背景10や保護ガラス1a等、灯具1の金属部材以外の領域が除外される。なお、本実施形態では、「撮影画像」から、金属部材以外の領域を除外する処理は、図9に示されるように「撮影画像」の、金属部材以外の領域を黒色にする処理を行う。
(解析用画像の画素を複数の識別コードに分類する工程)
図10〜図13に「解析用画像」を複数の識別コードに分類する工程のフロー図を示し、以下に、「解析用画像」を複数の識別コードに分類する工程を説明する。この工程では、「解析用画像」を構成するそれぞれの画素について、R、G、B相互間の階調の強弱を比較して、前記各画素を、図14に示される識別コードに分類する。
「解析用画像」の画素を複数の識別コードに分類する工程が開始すると、図10のS31の処理で、「解析用画像」を構成するそれぞれの画素について、2進数のカラーコードを10進数のRGBコードに変換する処理を行う。なお本実施形態では、このRGBコードは、RGBのそれぞれの原色について、256段階の階調で表現し、最小値を0、最大値を255としている。S31の処理が終了すると、S32の設定操作に進む。
S32の設定操作において、作業者は、識別コードを分類するために使用する変数値a、b,c、d、e、f、g、h、iを設定する。あるいは、前回変数値が設定されている場合には、前回設定した、変数値をそのまま使用することにしてもよい。また、予め設定している変数値を使用することにしても差し支えない。なお、表1に変数値の範囲及び、本実施形態の変数を示す。なお、前記変数値は、「撮影画像」撮影条件(明度やコントラスト)や被計測対象である金属部材の表面の色によって、表1に示した範囲で任意に設定することにしている。
S33の判断において、コンピュータ装置は、画素が白色であるか否かを識別する。画素がR=G=B=255である場合には、画素が白色であるとして、当該画素は、図14に示される識別コード900に分類されS80に進む。一方で、画素がR=G=B=255でない場合には、S34の判断に進む。
S34の判断において、コンピュータ装置は、画素が黒色であるか否かを識別する。画素がR=G=B=000である場合には、画素が黒色であるとして、当該画素は、図14に示される識別コード800に分類され、S80処理に進む。本実施形態では、解析用画像を生成する工程において、「解析用画像」を生成する際に、金属部材以外の領域を黒色にする処理を行っているので、金属部材以外の領域の画素のR、G、Bは全て0であり、当該画素は、確実に識別コード800に分類されるようになっている。一方で、画素がR=G=B=000でない場合には、S35の判断に進む。
S35の判断において、コンピュータ装置は、画素が灰色であるか否かを識別する。画素がR=G=Bである場合には、画素が灰色であるとして、当該画素は、図14に示される識別コード600に分類されS80処理に進む。一方で、画素がR=G=Bでない場合には、S36の判断に進む。
S36〜S38の判断において、コンピュータ装置は、画素が暗い色であるか否かを識別する。S36の判断において、画素のRが以下の式を満たすか否かを判断する。
R/Rmax≦a
つまり、画素のRをRの最大値である255で除した数値が、S32の設定操作で設定した変数値a以下か否かを判断する。S36の判断で、画素がR/Rmax≦aの式を満たさない場合には、S40の判断に進む。一方で、画素がR/Rmax≦aの式を満たす場合には、S37の判断に進む。
S37の判断において、コンピュータ装置は、画素のGが以下の式を満たすか否かを判断する。
G/Gmax≦a
つまり、画素のGをGの最大値である255で除した数値が、S32の設定操作で設定した変数値a以下か否かを判断する。
S37の判断で、画素がG/Gmax≦aの式を満たさない場合には、S40の判断に進む。一方で、画素がG/Gmax≦aの式を満たす場合には、S38の判断に進む。
S38の判断において、コンピュータ装置は、画素のBが以下の式を満たすか否かを判断する。
B/Bmax≦a
つまり、画素のBをBの最大値である255で除した数値が、S32の設定操作で設定した変数値a以下か否かを判断する。
S38の判断で、画素がB/Bmax≦aの式を満たさない場合には、S40の判断に進む。一方で、画素がB/Bmax≦aの式を満たす場合には、当該画素は、図14に示される識別コード700に一旦分類され、S40の判断に進む。
次に、S40〜S51の判断で、コンピュータ装置は、画素が原色系の暗い色であるか否かを識別する。先ず、S40、S41の判断で、コンピュータ装置は、画素が赤の暗い色であるか否かを識別する。
S40の判断において、コンピュータ装置は、画素が以下の式を満たすか否かを判断する。
B=G=0
S40の判断で、画素がB=G=0の式を満たさない場合には、S45の判断に進む。一方で、画素がB=G=0の式を満たす場合には、S41の処理に進む。
S41の処理において、画素のRが以下の式を満たすか否かを判断する。
R/Rmax≦g
つまり、画素のRをRの最大値である255で除した数値が、S32の設定操作で設定した変数値g以下か否かを判断する。S41の判断で、画素がR/Rmax≦gの式を満たさない場合には、当該画素は、識別コード501に分類されS80に進む。一方で、画素がR/Rmax≦gの式を満たす場合には、当該画素は、識別コード500に分類されS80に進む。
次に、S45、S46の判断で、コンピュータ装置は、画素が緑の暗い色であるか否かを識別する。
S45の判断において、コンピュータ装置は、画素が以下の式を満たすか否かを判断する。
B=R=0
S45の判断で、画素がB=R=0の式を満たさない場合には、S50の判断に進む。一方で、画素がB=G=0の式を満たす場合には、S46の処理に進む。
S46の処理において、画素のGが以下の式を満たすか否かを判断する。
G/Gmax≦h
つまり、画素のGをGの最大値である255で除した数値が、S32の設定操作で設定した変数値h以下か否かを判断する。S41の判断で、画素がG/Gmax≦hの式を満たさない場合には、当該画素は、識別コード401に分類されS80に進む。一方で、画素がG/Gmax≦hの式を満たす場合には、当該画素は、識別コード400に分類されS80に進む。
次に、S50、S51の判断で、コンピュータ装置は、画素が青の暗い色であるか否かを識別する。
S50の判断において、コンピュータ装置は、画素が以下の式を満たすか否かを判断する。
R=G=0
S50の判断で、画素がR=G=0の式を満たさない場合には、S60の判断に進む。一方で、画素がR=G=0の式を満たす場合には、S51の処理に進む。
S51の処理において、画素のBが以下の式を満たすか否かを判断する。
B/Bmax≦i
つまり、画素のBをBの最大値である255で除した数値が、S32の設定操作で設定した変数値i以下か否かを判断する。S51の判断で、画素がB/Bmax≦iの式を満たさない場合には、当該画素は、識別コード301に分類されS80に進む。一方で、画素がB/Bmax≦iの式を満たす場合には、当該画素は、識別コード300に分類されS80に進む。
S60〜S62の判断において、コンピュータ装置は、画素が準灰色であるか否かを識別する。S60の判断において、画素が以下の式を満たすか否かを判断する。
b≦R/G≧c
S60の判断で、画素がb≦R/G≧cの式を満たさない場合には、S65の判断に進む。一方で、画素がb≦R/G≧cの式を満たす場合には、S61の判断に進む。
S61の判断において、コンピュータ装置は、画素が以下の式を満たすか否かを判断する。
b≦G/B≧c
S61の判断で、画素がb≦G/B≧cの式を満たさない場合には、S65の判断に進む。一方で、画素がb≦G/B≧cの式を満たす場合には、S62の判断に進む。
S62の判断において、コンピュータ装置は、画素が以下の式を満たすか否かを判断する。
b≦B/R≧c
S62の判断で、画素がb≦B/R≧cの式を満たさない場合には、S65の判断に進む。一方で、画素がb≦B/R≧cの式を満たす場合には、当該画素は、識別コード70に分類され、S80に進む。
S65〜S68の判断において、コンピュータ装置は、画素が黄色系色であるか否かを識別する。S65の判断において、画素が以下の式を満たすか否かを判断する。
G≧B
且つ
R≧B
S65の判断で、画素がG≧Bの式及びR≧Bの式を満たさない場合には、S70の判断に進む。一方で、画素がG≧Bの式及びR≧Bの式を満たす場合、つまりBが各原色の中で最小である場合には、S66の判断に進む。
S66の判断において、コンピュータ装置は、画素が以下の式を満たすか否かを識別する。
R>G
S66の判断で、画素がR>Gの式を満たさない場合には、S67の判断に進む。一方で、画素がR>Gの式を満たす場合には、S68の判断に進む。
S67の判断において、コンピュータ装置は、画素が以下の式を満たすか否かを識別する。
R/G≧d
S67の判断で、画素がR/G≧dの式を満たさない場合には、当該画素は、識別コード30に分類され、S80に進む。一方で、画素がR/G≧dの式を満たす場合には、当該画素は、識別コード31に分類され、S80に進む。
S68の判断において、コンピュータ装置は、画素が以下の式を満たすか否かを識別する。
G/R≧d
S68の判断で、画素がG/R≧dの式を満たさない場合、つまり、画素がG/R<dの式を満たす場合には、当該画素は、識別コード32に分類され、S80に進む。一方で、画素がG/R≧dの式を満たす場合には、当該画素は、黄土色系の識別コードである、識別コード33に分類され、S80に進む。
S70〜S73の判断で、コンピュータ装置は、画素が水色系色であるか否かを識別する。S70の判断において、画素が以下の式を満たすか否かを判断する。
B≧R
且つ
G≧R
S70の判断で、画素がB≧Rの式及びG≧Rの式を満たさない場合には、S75に進む。一方で、画素がB≧Rの式及びG≧Rの式を満たす場合、つまり、Rが各原色のなかで最小である場合には、S71の判断に進む。
S71の判断において、コンピュータ装置は、画素が以下の式を満たすか否かを判断する。
B>G
S71の判断で、画素がB>Gの式を満たさない場合には、S72の判断に進む。一方で、画素がB>Gの式を満たす場合には、S73の判断に進む。
S72の判断において、コンピュータ装置は、画素が以下の式を満たすか否かを判断する。
B/G≧e
S72の判断で、画素がB/G≧eの式を満たさない場合には、当該画素は、識別コード20に分類され、S80に進む。一方で、画素がB/G≧eの式を満たす場合には、当該画素は、識別コード21に分類され、S80に進む。
S73の判断において、コンピュータ装置は、画素が以下の式を満たすか否かを判断する。
G/B≧e
S73の判断で、画素がG/B≧eの式を満たさない場合、つまり、画素がG/B<eの式を満たす場合には、当該画素は、識別コード22に分類され、S80に進む。一方で、画素がG/B≧eの式を満たす場合には、当該画素は、識別コード23に分類され、S80に進む。
S75〜S78の判断で、コンピュータ装置は、画素が紫色系の色であるか否かを識別する。
S65の判断で、画素のBが最小である場合は除外され、S70の判断で、画素のRが最小である場合は除外されているので、S75において、画素G各原色の中で最小であり、画素はR≧Gの式及びB≧Gの式を満たすことから、そのまま、S76の判断に進む。
S76の判断において、コンピュータ装置は、画素が以下の式を満たすか否かを判断する。
R>B
S76の判断で、画素がR>Bの式を満たさない場合には、S77の判断に進む。一方で、画素がR>Bの式を満たす場合には、S78の判断に進む。
S77の判断において、コンピュータ装置は、画素が以下の式を満たすか否かを判断する。
R/B>f
S77の判断で、画素がR/B>fの式を満たさない場合には、つまり、画素がR/B≦fの式を満たす場合には、当該画素は、識別コード10に分類され、S80に進む。一方で、画素がR/B>fの式を満たす場合には、当該画素は、識別コード11に分類され、S80に進む。
S78の判断において、コンピュータ装置は、画素が以下の式を満たすか否かを判断する。
B/R≧f
S78の判断で、画素がB/R≧fの式を満たさない場合、つまり、画素がB/R<fの式を満たす場合には、当該画素は、識別コード12に分類され、S80に進む。一方で、画素がB/R≧fの式を満たす場合には、当該画素は、識別コード13に分類され、S80に進む。
画素の識別コードが決定されると、S80からS81の処理に進む。S81の処理において、選択された識別コードの中で、最大値の識別コードを、画素の識別コードとして採用し、S85の処理で決定し、解析用画像の画素を複数の識別コードに分類する工程のフローが終了する。
「解析用画像」の全ての画素について、以上説明した工程を行い、図14に示される識別コードに分類する処理を行う。
なお、実施形態では、前記「解析用画像」のデータを表計算ソフトに貼り付けて、「解析用画像」の画素と表計算ソフトのセルを対応させ、このセルに「解析用画像」の画素を識別コードに分類するフローの計算式を適用し、自動的に前記画素を前記フローの計算式で関数計算し、前記識別コードに分類することにしている。なお、「解析用画像」の画素数が多く、表計算ソフトのセルと対応しない場合には、「解析用画像」のデータに、縮小処理を行い、「解析用画像」の画素と表計算ソフトのセルと対応させることにしている。前記縮小処理には、複数の画素の集合のうちある画素を選択する方法が含まれる。例えば、3×3で構成される画素の集合から、真ん中の一点の画素を選択して、「解析用画像」に縮小処理を行っている。あるいは、前記縮小処理は、バイキュービック法、バイリニア法、ニアレルトネイバー法であっても差し支えないが、これらの方法に限定されるものではない。なお、本実施形態では、約120万画素の「解析用画像」を、縮小処理して、240×180(横×縦)のセル・マトリックスを生成することにしている。
(識別コードに分類された画素を、正常部位、発錆部位、侵食部位に分類する工程)
以下に、識別コードに分類された画素を、正常部位、発錆部位、侵食部位に分類する工程の説明をする。識別コードには、対応する解析コードが付与される。表2に識別コードに対応する解析コードの一覧表を示す。
表2に示される、識別コード900のように白と識別される識別コードや、識別コード600、70、23のように灰色系の識別コードを、正常部位と判定することとし、解析コードとして3を付与することにした。
また、識別コード33のように、黄土色系の識別コードを発錆部位と判定することとし、解析コードとして2を付与することにした。
また、識別コード700、500、400、300、32、22、12、10のように、茶色系や暗色系の識別コードを侵食部位と判定することとし、解析コードとして1を付与することにした。なお、侵食部位とは、発錆部位の腐食が更に進行して、金属部材が侵食した部位のことをいう。
また、識別コード800の様に黒と識別される識別コードや、識別コード501、401、301、31、30、21、20、13、11のように上記した灰色系、黄土色系、暗色系、茶色系以外の色の識別コードを、背景部位と判定することとし、解析コードとして0を付与することにした。
なお、識別コードに対応する解析コードは、表2に限定されず、撮影条件や金属部材の塗装色によって、識別コードに対応する解析コードを変更しても差し支えない。例えば、金属部材の塗装色が青色の場合には、青色に対応する識別コードを、正常部位=3とすることとする。
図15に、「解析用画像」の画素を、背景部位20、正常部位23、発錆部位22、侵食部位21に分類して表示した図を示す。図15に示されるように、灯具1の発錆部位22や侵食部位21を視覚的に表すことが可能となる。
金属部材全体面積に占める、発錆部位及び侵食部位の面積の割合である腐食率を、数1で表すことができる。
あるいは、数2に示されるように、侵食部位の画素数の合計を発錆部位の画素数の合計に比べて、重みをもたせて、腐食率を計算することとしても差し支えない。
このように計算される腐食率がある一定の数値を超えた場合に、灯具1の交換時期とすることができる。このように本発明の金属部材の腐食率計測方法を用いると、人の主観によらずに均一な基準で、的確に金属部材の腐食率を計測すること可能となり、交換時期を的確に把握することが可能となった。
以上、灯具1についての実施形態で、本発明の腐食率計測方法を説明したが、本発明の金属部材の腐食率計測方法は、灯具1の腐食率の計測に限定されず、鉄橋や鉄塔、道路標識の支柱等の金属部材にも適用することができることは言うまでもない。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う金属部材の腐食率計測方法もまた技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
灯具を撮影した撮影画像である。 2極数値画像を生成するフロー図である。 2極数値画像を生成するための説明図である。 図形ビット列の説明図である。 マトリックスエリアの説明図である。 図形ビット列の説明図である。 マトリックスエリアの説明図である。 灯具の2極数値画像データを表した図である。 解析画像を表した図である。 解析用画像を複数の識別コードに分類するフロー図である。 解析用画像を複数の識別コードに分類するフロー図である。 解析用画像を複数の識別コードに分類するフロー図である。 解析用画像を複数の識別コードに分類するフロー図である。 識別コードを示した図である。 背景部位、正常部位、発錆部位、侵食部位に分類して表示した図である。 灯具の説明図である。
符号の説明
1 灯具
1a 保護ガラス
10 背景
20 背景部位
21 侵食部位
22 発錆部位
23 正常部位
50 灯具
50a 保護ガラス

Claims (3)

  1. 表面に保護層が形成された金属部材の腐食率を計測する方法であって、
    前記金属部材を含む領域を撮影し、R(赤)、G(緑)、B(青)それぞれの原色について複数段階の階調で表現した画素の集合からなる撮影画像を生成する工程と、
    前記金属部材を含む領域を、金属部材の領域と、金属部材以外の領域に2極化して2極数値画像を生成する工程と、
    前記金属部材表面の撮影画像から、前記2極数値画像の金属部材以外の画素の領域を除外して解析用画像を生成する工程と、
    解析用画像の各画素の、R、G、B相互間の階調の強弱を比較して、前記各画素を、背景部位、正常部位、発錆部位、侵食部位に分類する工程を含み、
    前記正常部位、発錆部位、侵食部位に分類された画素の比率から、腐食率を計測することを特徴とする金属部材の腐食率計測方法。
  2. 解析用画像の画素の原色の階調が、G≧B且つR≧B且つR>G且つG/R≧0.6の場合には、当該画素を発錆部位と分類することを特徴とする請求項1に記載の金属部材の腐食率計測方法。
  3. 解析用画像の画素の原色の階調が、
    R/(Rの階調の最大値)≦0.4且つG/(Gの階調の最大値)≦0.4且つB/(Bの階調の最大値)≦0.4、
    又はB=G=0且つR/(Rの階調の最大値)≦0.4、
    又はB=R=0且つG/(Gの階調の最大値)≦0.4、
    又はR=G=0且つB/(Bの階調の最大値)≦0.4、
    又はG≧B且つR≧B且つR>G且つG/R<1.0、
    又はB≧R且つG≧R且つB>G且つG/B<1.0、
    又はR≧G且つB≧G且つR>B且つB/R<1.0、
    又はR≧G且つB≧G且つR≦B且つR/B≦1.0、
    のいずれかの条件に該当する場合には、当該画素を侵食部位と分類することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の金属部材の腐食率計測方法。
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