JP2009113165A - 微小構造体デバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】微小構造体を破損することなく簡単に保護膜の剥離ができ、製造プロセスが簡素化できる微小構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】微小構造体デバイスの製造方法は、基板20に構造体15を形成する工程と、基板20の構造体15を形成した面と反対側の面にエッチングマスク層12を形成する工程と、構造体15の上に保護膜14より容易に溶解可能な犠牲膜13を形成する工程と、構造体15を保護する保護膜14を犠牲膜13の上に形成する工程と、基板20をエッチング処理する工程と、基板20をチップ形状に切り出す工程と、犠牲膜13を溶解する工程と、保護膜14を除去する工程と、を備える。特に、犠牲膜13は、膜応力が保護膜14より小さく、構造体15が可動部を有する場合、該可動部の機械強度よりも弱い。さらに、犠牲膜13は、構造体15に密着して充填され、表面が平面となる。
【選択図】図1
【解決手段】微小構造体デバイスの製造方法は、基板20に構造体15を形成する工程と、基板20の構造体15を形成した面と反対側の面にエッチングマスク層12を形成する工程と、構造体15の上に保護膜14より容易に溶解可能な犠牲膜13を形成する工程と、構造体15を保護する保護膜14を犠牲膜13の上に形成する工程と、基板20をエッチング処理する工程と、基板20をチップ形状に切り出す工程と、犠牲膜13を溶解する工程と、保護膜14を除去する工程と、を備える。特に、犠牲膜13は、膜応力が保護膜14より小さく、構造体15が可動部を有する場合、該可動部の機械強度よりも弱い。さらに、犠牲膜13は、構造体15に密着して充填され、表面が平面となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、微小構造体デバイスの製造方法に関する。
MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)などの微小構造体デバイスの製造プロセスは、エッチングを行う際はレジスト膜などの保護膜を形成し、エッチングを行い、保護膜を剥離する方法が多い。また、ダイシングを行う際は、UVテープ(紫外線硬化性粘着テープ)等の保持膜を用いてチップを保持する方法が主流である。
半導体製造の分野では、レジスト膜の下に犠牲膜を設け、エッチング後にレジスト硬化層などを除去する際に、下地層へのダメージを防ぐ方法がある(例えば、特許文献1または特許文献2参照)。
また、部品の破損を防ぐ方法として、犠牲膜の代わりにフィルムと保護治具を併用する方法がある。フィルムは、熱収縮率が基板よりも小さい素材でできており、基板への負荷を少なくする効果がある(例えば、特許文献3参照)。
特開2001−015479号公報
特開2004−088042号公報
特開2005−178314号公報
保護膜の種類やMEMSの構造によっては、保護膜の応力で構造体が破損する場合がある。また、ダイシングの際にはチップを保護するために新たに保持膜を形成するなどの工程が必要になるうえ、保持膜の剥離の際にも構造体を破損する恐れがある。
特許文献3では、保護治具が真空吸着で使用されるので、機械強度の弱いMEMSには適さない。また、フィルム状にしたものは薄膜に比べ応力が強いので、部分的に弱い強度を有する基板の場合は、追加加工などにより基板のソリが発生してしまう恐れがある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、微小構造体を破損することなく簡単に保護膜の剥離ができ、製造プロセスが簡素化できる微小構造体デバイスの製造方法を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る微小構造体デバイスの製造方法は、
基板に構造体を形成する工程と、
前記構造体の上に、前記構造体を保護する保護膜よりも容易に溶解可能な犠牲膜を形成する工程と、
前記構造体を保護する保護膜を前記犠牲膜の上に形成する工程と、
前記基板を加工する工程と、
前記基板をチップ形状に切り出す工程と、
前記犠牲膜を溶解する工程と、
前記保護膜を除去する工程と、
を備えることを特徴とする。
基板に構造体を形成する工程と、
前記構造体の上に、前記構造体を保護する保護膜よりも容易に溶解可能な犠牲膜を形成する工程と、
前記構造体を保護する保護膜を前記犠牲膜の上に形成する工程と、
前記基板を加工する工程と、
前記基板をチップ形状に切り出す工程と、
前記犠牲膜を溶解する工程と、
前記保護膜を除去する工程と、
を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記犠牲膜は、膜応力が前記保護膜より小さいことを特徴とする。
さらに、前記犠牲膜は、前記構造体が可動部を有する場合、該可動部の機械強度よりも弱い膜応力であることを特徴とする。
特に、前記犠牲膜は、前記構造体に密着して充填され、表面が平面となることを特徴とする。
また特に、前記基板を加工する工程は、前記基板をエッチング処理する工程を含むことを特徴とする。
なお、前記基板を加工する工程は、
前記基板の構造体を形成した面と反対側の面にエッチングマスク層を形成する工程と、
前記基板をエッチング処理する工程
を含むことを特徴とする。
前記基板の構造体を形成した面と反対側の面にエッチングマスク層を形成する工程と、
前記基板をエッチング処理する工程
を含むことを特徴とする。
本発明の微小構造体デバイスの製造方法によれば、微小構造体を破損することなく簡単に保護膜の剥離ができ、製造プロセスが簡素化できる微小構造体の製造方法を提供することができる。
(実施の形態)
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は繰り返さない。図1は、本発明に係る微小構造体デバイスの製造方法を示す図である。微小構造体デバイスを製造する工程については、微小構造体デバイスの種類により様々であり、図1(a)ないし(e)は、ある微小構造体デバイスの製造プロセスにおける、保護膜形成以後からデバイス完成までを表す。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は繰り返さない。図1は、本発明に係る微小構造体デバイスの製造方法を示す図である。微小構造体デバイスを製造する工程については、微小構造体デバイスの種類により様々であり、図1(a)ないし(e)は、ある微小構造体デバイスの製造プロセスにおける、保護膜形成以後からデバイス完成までを表す。
シリコン基板20上に絶縁体としてSiO2の埋め込み酸化膜層(以下、BOX(Buried OXide)層という)11を形成し、BOX層11上に構造体15を形成する。構造体15に密着し、構造体15とその周囲のBOX層11を含む基板20全体を覆うように、犠牲膜13を形成する。犠牲膜13の上に保護膜14を形成する。犠牲膜13は、構造体15の間を埋めてその表面が平面となるように形成するのが好ましい。犠牲膜13の表面が平面になると、その上に形成する保護膜14の歪みが構造体15に及ぼす影響を小さくできる。また、犠牲膜13がクッション材のように働き、保護膜14の膜応力が構造体15に直接負荷されることがないので、構造体15へのダメージを抑えることができる。
構造体15を形成した面とは反対の面のシリコン基板20上に、エッチングマスク層12を形成する(図1(a))。犠牲膜13は、保護膜14よりも容易に溶解可能な材質で形成する。例えば、犠牲膜13はレジストを用いることができる。保護膜14は、次工程のエッチングに使用する薬品であるKOH(水酸化カリウム)およびHF(フッ化水素)の両方に耐薬品性を有することを特徴とする。例えば、保護膜14は透明フッ素樹脂を用いることができる。また、保護膜14は、チップを切り出す(ダイシングの)ときに、チップを保護し保持する膜を兼ねる。
構造体15が、例えば加速度センサまたは圧力センサなどのように可動部を有する場合、犠牲膜13は、構造体15の可動部の機械的強度より弱い膜応力になるように、材質と厚さを設定する。また、犠牲膜13の膜応力は、保護膜14の膜応力より小さくなるように設定する。こうすることによって、後の加工工程で可動となった構造体15が過大な応力を受けて破損するのを防止する。
図1(b)は、KOHによるシリコンエッチングが行われた後の図である。図1(a)でエッチングマスク層12を形成していない部分のシリコン基板20はエッチングされる。図1(c)は、シリコン基板20がエッチングされ剥き出しになったBOX層11を、HFにてエッチングした図である。
構造体15が保護膜14で保護された状態のまま、チップ切り出しを行う。図1(d)の点線部で表した部分は切り出す前の状態で、実線部は切り出した状態である。保護膜14が保持膜を兼ねることで、チップ切り出し前の保護膜14の剥離および保持膜の貼り付け作業を省くことができる。さらに、保護膜14はチップ切り出し時に構造体15を機械的衝撃から保護する役割がある。また、構造体15は保護された状態のまま製造工程が進むので、ゴミ付着防止効果もある。
チップ切り出しを行うと、犠牲膜13が断面に露出し、容易に犠牲膜13の溶解および除去ができる。犠牲膜13は、例えばレジストの場合、熱硫酸やアセトン、または専用の剥離液で溶解する。このとき、保護膜14は溶解されてもよいし、溶解されなくてもよい。いずれにしろ、犠牲膜13を溶解することによって、保護膜14はシリコン基板20から分離する。犠牲膜13の上に形成されていた保護膜14を取り除き、微小構造体デバイスを完成させる(図1(e))。
保持膜を使用する方法では、直接構造体15に保持膜を貼り付けるので、取り除く際に負荷がかかり構造体15が破損したり、きれいにはがれずに残渣となり、残渣除去に時間を取られることがある。本実施の形態の場合は、犠牲膜13を溶解させ、構造体15に負荷をかけることなく保護膜14を簡単に取り除くことができるので、構造体15の破損のおそれもなく、残渣除去の工程にかかる時間も要しない。
本発明の実施の形態では、片面に構造体15を形成するなどして、その反対の面に追加加工を施したが、構造体15を形成した面と同じ側に追加加工を施してもよく、また、両面に構造体15があってもよく、両面に追加加工を施しても構わない。
なお、犠牲膜13はレジストを使用したが、例えば、Ti、SnまたはAlなどの弱酸で溶解する金属の膜を用いることもできる。また、保護膜14は透明フッ素樹脂を使用したが、ポリイミド膜やAu、Ptなどの耐薬品性の強い金属の膜を用いることもできる。
また、基板を加工する方法としてエッチング処理を例としたが、本実施の形態の方法は他の加工方法を行う場合にも適用できる。微小構造体デバイスを形成する材料や、加工方法および追加加工方法により使用する薬剤や保護で使用する材料などは本実施の形態で示したものがすべてではなく、これらに限定されるものではない。
構造体15が可動部を有し破損しやすい構造であったり、追加加工が複雑で破損しやすい場合などでも、本実施の形態を適用できる。微小構造体デバイスを構成する構造体15は、例えば加速度センサ、圧力センサ、ジャイロセンサー、メンブレン構造体などがあり、以下に、フィッシュボーン型音響センサを用いて説明する。音響センサは、音波を検出対象の振動波とする振動波検出装置の検出器のセンサ本体に使用されるもので、互いに異なる周波数の音に共振する複数の共振子を備え、各共振子の振動をそれぞれの振動レベルに応じた信号に変換するものである。
図2は、本発明の実施の形態に係る製造方法を説明する対象であるセンサ本体の一例を示す図である。図3(a)は図2のA−A線断面図であり、図3(b)は図2のB−B線断面図である。図4は、図2のセンサ本体の本発明の実施の形態に係る製造方法を示す図で、(a)ないし(c)は図2のセンサ本体の製造プロセスにおける保護膜形成以後からデバイス完成までを表す。図5は、図2のセンサを検出装置に用いる回路の一例を示す図である。
図2に示すシリコン基板20に形成されたセンサ本体1は、入力音波を受けるダイヤフラム2と、ダイヤフラム2に連なる1本の横断ビーム3と、横断ビーム3の先端に連なる終止板4と、横断ビーム3の両側に片持ち支持された複数(n本)の共振ビーム51a、51b〜5na、5nb(以下、共振ビーム5と総称する)とから構成されている。このように構成されたセンサ本体1をフィッシュボーンセンサという。ダイヤフラム2から入力した振動エネルギーは、横断ビーム3を通じてそれぞれの共振ビーム5に分配され、各共振系の機械振動・電気信号変換系で振動エネルギーは電気信号に変換されて取り出される。
横断ビーム3は、その幅Wがダイヤフラム2で最も太く、そこから終止板4側に向かうに従って徐々に細くなり、終止板4端で最も細い。共振ビーム5の長さXは、ダイヤフラム2側から終止板4側に向かうにつれて順次長くなるようにしており、ダイヤグラム2側から終止板4側に向かうにつれて、各共振ビームが固有に振動する共振周波数を高周波数から低周波数に設定している。共振ビーム5の厚みYは、一定とする(図3(a)、図3(b)参照)。
半導体シリコンで形成されたセンサ本体1の一部である共振ビーム5は、片持ち支持され、他端は振動波を受け上下に可動する構造で機械強度が弱く破損しやすい。そのため、可動部分を保護しつつエッチング処理やチップ切り出しの必要がある。本発明の微小構造体デバイスの製造方法を適用する場合について、図4を用いて説明する。図4の(a)ないし(c)は、図2のA−A線断面に相当する図であり、製造プロセスにおける保護膜形成以後からデバイス完成までを示す。図3(a)に示すように、ダイヤフラム2と、横断ビーム3と、終止板4と、共振ビーム5を、まとめてセンサ本体1と簡素化して図示する。
図4(a)は、シリコン基板20の上にセンサ本体1を形成し、犠牲膜13で覆い、その上に保護膜14を形成した図である。犠牲膜13は、構造体15の間を埋めてその表面が平面となるように形成している。センサ本体1を形成し保護した面と反対の面の、シリコン基板20を残したい部分にエッチングマスク層12を形成する。
保護膜14は、次工程のエッチングに使用するKOHおよびHFに耐薬品性をもつ透明フッ素樹脂を使用する。溶解可能である犠牲膜13は、保護膜14よりも膜応力が小さく、かつ、可動部の破損を防ぐために、可動部の機械強度よりも膜応力(弾性率)の小さいレジストを使用する。
図4(b)は、KOHによるシリコン基板20のエッチング、およびHFによるBOX層11のエッチングを施した図である。図4(c)は、エッチング後にチップの切り出しを行い、犠牲膜13を溶解し、保護膜14を除去した図である。犠牲膜13を溶解するとき保護膜14は溶解されてもされなくてもよく、どちらの場合でも保護膜14はシリコン基板20から分離し、洗浄などの後処理を経て、音響センサとして使用される。
音響センサと、増幅回路と、外部スイッチ回路と、出力合成回路と、から検出器が構成される。そして、該検出器と、電源部および信号処理装置とから振動波検出装置が構成される。
振動波は振動波検出装置に振動エネルギーとして入力され、電源部に接続された音響センサでそれぞれの振動レベルに合わせた信号に変換され、所定の増幅率で増幅した増幅回路と、増幅に合わせて切り替えられる供給経路からなる外部スイッチ回路を経て、信号エネルギーに変換された形で出力合成され、信号処理装置へ伝送されることで検出される。
例えば、センサ本体1の各共振ビーム5の歪み発生部分(横断ビーム3側)に、ポリシリコンからなる複数(n個)のピエゾ抵抗61a、61b〜6na、6nbが形成されている。これらの複数のピエゾ抵抗6は並列接続されており、そのピエゾ抵抗6の一端は、共通の周波数でそれぞれ異なる振幅と位相を有する交流電源71a、71b〜7na、7nbに接続され、その他端は演算増幅器10の−入力端子に接続されている。演算増幅器10の+入力端子は接地されている(図5参照)。ここでは、検出器をピエゾ抵抗6としたが容量性の素子でもよい。なお、前記のハードウェア構成は一例であり、任意に変更および修正が可能である。
(実施例)
本実施の形態の製造方法でフィッシュボーン型音響センサを作成した場合(以下、本発明実施という)と、従来の技術を用いた場合(以下、従来実施という)とで、比較を行った。従来実施とは、センサ本体1の上に犠牲膜13を用いず保護膜14を直接形成し、エッチングの後に一度保護膜14を剥離し、センサ本体1の上に保持膜を形成してチップを切り出し、保持膜を剥離する方法である。
本実施の形態の製造方法でフィッシュボーン型音響センサを作成した場合(以下、本発明実施という)と、従来の技術を用いた場合(以下、従来実施という)とで、比較を行った。従来実施とは、センサ本体1の上に犠牲膜13を用いず保護膜14を直接形成し、エッチングの後に一度保護膜14を剥離し、センサ本体1の上に保持膜を形成してチップを切り出し、保持膜を剥離する方法である。
犠牲膜13はレジスト、保護膜14は透明フッ素樹脂製のCytop(登録商標)を使用し、保持膜は、熱やUV照射により粘着性が低下して剥離が容易となるタイプの表面保護テープを使用した。従来実施の保護膜14の厚みは、本発明実施の保護膜14のみと同じ厚みの場合(従来実施1という)と、保護膜14と犠牲膜13を合わせた厚みの場合(従来実施2という)とする。
本発明実施と従来実施において、保護膜14でセンサ本体1を保護することにより、エッチングにおけるセンサ本体1の侵食は共に見られず、エッチング仕上がりについても差は見られない。
エッチング後の保護膜14の剥離の際、従来実施1において、保護膜14の応力により、センサ本体1のクラックが多数見られたため、製造を中止した。保護膜14の厚みが大きなものほど、構造体15の破損が顕著であった。さらに保護膜14の厚みにかかわらず、保護膜14が残渣となり、残渣除去の工程が別途必要になったため、時間を要した。本発明実施はエッチング後に保護膜14の剥離を行わずに、そのままチップ切り出しを行うので、ここでは保護膜14の剥離は行わない。
本発明実施と従来実施2において、チップ切り出しの仕上がりについて差は見られない。本発明実施では、犠牲膜13の溶解の後に、保護膜14を除去し、デバイスを完成させることができた。従来実施2の保持膜の剥離において、センサ本体1がデバイスのフレームからほとんど剥離した。
本実施例では、従来実施1、従来実施2ともに歩留まり率は限りなくゼロに等しく、わずかに完成したデバイスについても、本実施例と比較して工程全体で5倍以上の時間を費やした。また、保護膜14の種類によっては直接形成すると、膜応力が強くセンサ本体1を破損させることもあった。本発明実施では、製造にかかる時間も短く、生産性が高いといえる。
実施の形態および実施例では、構造体15が可動部、特に片持ち支持構造の繊細な可動部を有する場合について説明したが、本発明の方法は、可動部のない微小構造体の製造にも適用することが可能である。可動部を有しない場合においても、基板の加工およびチップ切り出しにおいて、構造体15を有効に保護しながら、保護膜14を容易に除去することができる。なお、本発明の方法は、可動部を有する微小構造体の場合にとりわけ顕著な効果を奏する。
1 センサ本体
2 ダイヤフラム
3 横断ビーム
4 終止板
51a、51b、52a、52b、
5ia、5ib、5na、5nb 共振ビーム
11 BOX層
12 エッチングマスク層
13 犠牲膜
14 保護膜
15 構造体
20 シリコン基板
2 ダイヤフラム
3 横断ビーム
4 終止板
51a、51b、52a、52b、
5ia、5ib、5na、5nb 共振ビーム
11 BOX層
12 エッチングマスク層
13 犠牲膜
14 保護膜
15 構造体
20 シリコン基板
Claims (6)
- 基板に構造体を形成する工程と、
前記構造体の上に、前記構造体を保護する保護膜より容易に溶解可能な犠牲膜を形成する工程と、
前記構造体を保護する保護膜を前記犠牲膜の上に形成する工程と、
前記基板を加工する工程と、
前記基板をチップ形状に切り出す工程と、
前記犠牲膜を溶解する工程と、
前記保護膜を除去する工程と、
を備えることを特徴とする微小構造体デバイスの製造方法。 - 前記犠牲膜は、膜応力が前記保護膜より小さいことを特徴とする請求項1に記載の微小構造体デバイスの製造方法。
- 前記犠牲膜は、前記構造体が可動部を有する場合、該可動部の機械強度よりも弱い膜応力であることを特徴とする請求項1または2に記載の微小構造体デバイスの製造方法。
- 前記犠牲膜は、前記構造体に密着して充填され、表面が平面となることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の微小構造体デバイスの製造方法。
- 前記基板を加工する工程は、前記基板をエッチング処理する工程を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の微小構造体デバイスの製造方法。
- 前記基板を加工する工程は、
前記基板の構造体を形成した面と反対側の面にエッチングマスク層を形成する工程と、
前記基板をエッチング処理する工程と、
を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の微小構造体デバイスの製造方法。
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2007
- 2007-11-07 JP JP2007290072A patent/JP2009113165A/ja active Pending
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