JP2009109615A - 現像剤収納容器、これを備えた現像剤補給装置、画像形成装置 - Google Patents

現像剤収納容器、これを備えた現像剤補給装置、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】現像剤収納容器内のキャリアを収納容器内に残さず現像装置へ供給し、現像装置内の現像剤の入れ替えが確実に実施されるようにする。
【解決手段】現像剤収納容器280の折り目283の内側に移動差発生手段として平板284を貼る。平板284は収納部の内壁の現像剤と接触する面の摩擦係数が他のシート281a〜281eよりも小さい。折り目に沿って折りたたまれた容器内では、容器の内側に現像剤Dが残りやすいが、摩擦係数差により、現像剤は排出される際に平板284の表面を滑るように接触、落下し、平板284から離れた領域よりも現像剤の移動する速さが早くなる。折り目の内側に移動差発生手段を形成することによって、排出される際に折り目の内側には現像剤、特にキャリアが残ることがほとんどなくなり、現像剤収納容器から排出され、現像装置に供給することが可能となる。
【選択図】図9

Description

本発明はトナーとキャリアからなる現像剤を現像装置へ供給するための現像剤収納容器、これを用いた現像剤補給装置、並びにこれを用いた画像形成装置に関するものである。
一般に、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子写真方式や静電記録方式などによる各種画像形成装置においては、感光体ドラムや感光体ベルトなどからなる潜像担持体上に画像情報に対応した静電潜像が形成され、現像装置によって現像動作が実行されて、可視像を得る。このような現像動作を実行するにあたり、転写性、ハーフトーンの再現性、温度や湿度に対する現像特性の安定性などの観点から、トナーとキャリアからなる2成分現像剤を用いた磁気ブラシ現像方式が広く用いられている。
このような2成分現像剤を用いて現像を行うと、現像剤のうちトナーは現像を繰り返す毎に消費されるが、キャリアは帯電付与剤として現像装置内で繰り返し使用されることになる。
近年、カラー化に伴う省スペース化、高速化が進み、現像装置が小さくしかも、高速で攪拌される現像機内の現像剤には従来よりも多くのストレスがかかるようになってきている。さらに、ユーザーの使用条件によって、例えば高画像面積で一度に多量枚数のコピー画像を出力する際には、現像機内のトナーの入れ替わりが多いために、トナー成分がキャリア表面にスペントし、帯電付与の妨げとなっていた。また、低画像面積の画像を1枚出力することを繰り返す際には、トナーの入れ替わりが少なく現像装置内が高速で攪拌されるためにキャリア同士が擦れ合ってキャリアコート層が磨耗し、トナーへの帯電付与の妨げとなっていた。
そのため現像剤の帯電性を安定して維持するためにはトナーだけでなく、キャリアについても使用程度に応じて交換が必要になり、その入れ替え作業が行われるのであるが、この作業には時間を要し、劣化現像剤の廃棄処理が煩雑で、作業性が悪い。
この問題を解決するために、補給トナーとは別にキャリアを定期的に自動補充させ、現像装置内の古い現像剤を自動的に排出させることによって、常に安定した現像剤特性を維持する現像方式として、特許文献1に開示されているような、いわゆるプレミックス現像方式が提案されている。この方式による現像剤の補給手段としては、別体でセットされたトナーとキャリアが攪拌手段により攪拌された後、像担持体へ現像剤が供給されるようになっている。しかしこの構成では攪拌手段と像担持体がごく近くに配置されており、攪拌が不十分なまま高濃度のキャリアまたはトナーの状態で像担持体へ供給されることが多かった。また、トナー収納容器の他にキャリア収納容器が必要となり、装置が大型化していた。
また、特許文献2、特許文献3に開示されているようにトナーを供給させるボトルカートリッジの補給トナーに現像剤(キャリア)を入れる方式が提案されている。しかし、特許文献2の場合、カートリッジ自体に溝を設ける、またはカートリッジ内に現像剤攪拌部材を設けることを必要とするために、カートリッジ自体の構成が複雑となり、また、比重の大きなキャリアがカートリッジの溝にはまり込み、カートリッジ内にキャリアが残ってしまうことがあった。また、特許文献3の場合カートリッジ内部に形成された攪拌翼が内壁面を繰り返し摺擦することによって、キャリア表面へトナー成分がスペントしてしまい、現像装置へ供給する以前にカートリッジ内のキャリアが劣化してしまうことがあった。
また、現像装置へトナーを供給するトナー補給装置においては、特許文献4や特許文献5に開示されているように、粉体ポンプを用いてトナー収納容器からトナーを吸引し、現像装置へ供給するトナー補給装置が用いられてきている。これにより、トナー収納容器を任意の位置に配置することが可能となり装置のレイアウトの自由度を高くすることが可能となった。また、変形が容易な柔軟な部材からなる容器を使うことが出来るため容器の回収がしやすく、輸送コストも抑えることが可能となった。
さらに、特許文献6、特許文献7には、柔軟な部材からなるトナー収納容器が直方体形状であり、外直方体の対面する一組の側面部のそれぞれに縦方向に折りたたみ部位が設けられていることを特徴とするトナー収納容器が提案されている。これにより、トナーが排出されるに従って折りたたみ部位が内側方向に折りたたまれて自動的に減容するため、特許文献7の図3に示される従来のようなマチ部が伸びるスペースを補給装置内に必要としないことから省スペース化を実現しているものである。
しかし、このようなトナー収納容器に上述したプレミックス現像に使用するトナーとキャリアからなる現像剤を収納した場合、現像剤が排出されていくに従って形成される折り目の内側部分にキャリアやトナーが挟まってしまい、トナーエンドの際に、収納容器内に現像剤が残ってしまうことがあった。
一般的にはプレミックス現像剤はキャリア濃度が5〜20wt%程度に設定されている。よって、1本の現像剤収納容器内に充填するキャリアはトナーよりも少量であるため、少しでも容器内にキャリアが残ってしまうと所定量の未使用キャリアを現像装置内へ供給できなくなるため、プレミックス現像の本来の目的である未使用の劣化していないキャリアと現像装置内の劣化したキャリアを入れ替える機能が損なわれて、長期に渡って良好な現像剤特性を維持することが出来なくなってしまう。
特公平2−21591公報 特開2004−29306公報 特開2004−333514公報 特開2000−98721号公報 特開2003−131485号公報 特開2003−270918号公報 特開2005−292527号公報
本発明は、上述のような従来の問題にかんがみ、現像剤収納容器内に収納されているキャリアを収納容器内に残すことなく現像装置へ供給することによって現像装置内の現像剤の入れ替えが確実に実施される現像剤収納容器、これを備えた現像剤補給装置、画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の現像剤収納容器のうち請求項1に係るものは、上記目的を達成するために、柔軟な材料で形成され、トナーとキャリアからなる現像剤を収容した袋状部材を有し、該袋状部材の内圧を減少させることによって該袋状部材が折り目に沿って変形しながら減容する現像剤収納容器において、該現像剤収納容器内部の中央部と端部で現像剤の移動する早さが異なるようにする移動差発生手段を設けたことを特徴とする。
請求項2に係るものは、請求項1に記載の現像剤収納容器において、前記移動差発生手段が、前記折り目の内側に設けられていることを特徴とする。
請求項3に係るものは、請求項2に記載の現像剤収納容器において、移動差発生手段が摩擦係数の異なる部材で構成されているものであることを特徴とする。
請求項4に係るものは、請求項3に記載の現像剤収納容器において、前記移動差発生手段が、現像剤収納容器の内側に向かって凸部を有する樹脂製部材からなることを特徴とする。
請求項5に係る現像剤補給装置は、請求項1から4のいずれかに記載の現像剤収容容器を備えることを特徴とする。
請求項6に係る現像装置は、請求項5に記載の現像剤補給装置から現像剤を供給される現像装置において、余剰となった現像剤を装置外へ排出する排出機構を備えたことを特徴とする。
請求項7に係る画像形成装置は、請求項1〜4の現像剤収納容器、請求項5の現像剤補給装置、または請求項6に記載の現像装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、収納されているキャリアを収納容器内に残すことなく現像装置へ供給することによって現像装置内の現像剤の入れ替えが確実に実施される現像剤収納容器を提供できる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、図に示す実施例を参照して説明する。
本発明の対象とする画像形成装置、現像剤排出機構を有する現像装置について図1から図4を参照して説明する。図1は、本発明の実施対象となる画像形成装置の一例である複写機とその現像装置を示す概略構成図、図2は、同複写機の概略構成図、図3は、同複写機のプリンタ部における4つの第1プロセスユニットの1つを示す拡大構成図、図4は、同複写機のプリンタ部における4つの第2プロセスユニットの1つを示す拡大構成図である。
本例の画像形成装置は電子写真方式のカラー複写機(以下、単に「複写機」という。)である。この複写機は、プリンタ部100、操作・表示ユニット90、給紙装置40、自動画像読取装置200、紙補給装置300等を有している。もちろん図示の装置は一例であって、本発明がこれに限定されることを意味するものではない。
プリンタ部100は、紙搬送路43Aを境にして、その上方に配設された第1画像形成部(一方の作像部)と、下方に配設された第2画像形成部(他方の作像部)とを有している。第1画像形成部は、図中矢印方向に無端移動する中間転写体である第1中間転写ベルト21を有する第1転写ユニット20を備えている。また、第2画像形成部は、図中矢印方向に無端移動する中間転写体である第2中間転写ベルト31を有する第2転写ユニット30を備えている。第1中間転写ベルト21の上部張架面の上方には、4個の第1プロセスユニット80Y、80M、80C、80Kが配置されている。一方、第2中間転写ベルト31の側部の傾斜した張架面の側方には、4個の第2プロセスユニット81Y、81M、81C、81Kが配置されている。これらの第1プロセスユニット及び第2プロセスユニットの番号に付したY、M、C、Kという添字(色分け添字)は、それぞれ扱うトナーの色と対応しており、Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタ、Kはブラックを意味している。プロセスユニット内の各機器にも必要に応じて同様の色分け添字を付ける。
第1プロセスユニット80Y、80M、80C、80Kは、それぞれ潜像担持体としての感光体1Y、1M、1C、1Kを有している。同様に、第2プロセスユニット81Y、81M、81C、81Kも、それぞれ潜像担持体としての感光体1Y、1M、1C、1Kを有している。第1プロセスユニット80Y、80M、80C、80Kの感光体1Y、1M、1C、1Kは、等間隔に配設され、少なくとも画像形成時にはそれぞれ第1中間転写ベルト21の上部張架面に接触する。以下、このように接触するベルト面を第1受像面という。同様に、第2プロセスユニット81Y、81M、81C、81Kの感光体1Y、1M、1C、1Kも等間隔に配設され、少なくとも画像形成時にはそれぞれ第2中間転写ベルト31の側部張架面に接触する。以下、このように接触するベルト面を第2受像面という。
第1中間転写ベルト21は、鉛直方向よりも水平方向にスペースをとる横長の姿勢であってその第1受像面をほぼ水平に延在させる姿勢となるように、複数のローラに張架されている。第1プロセスユニット80Y、80M、80C、80Kは、このようなほぼ水平の第1受像面に接するように、互いにほぼ水平な状態で並列配設されている。一方、第2中間転写ベルト31は、水平方向よりも鉛直方向にスペースをとる縦長の姿勢であってその第2受像面を図中左上から右下にかけて傾斜させる姿勢となるように、複数のローラに張架されている。第2プロセスユニット81Y、81M、81C、81Kは、このように傾斜している第2受像面に接するように、第2中間転写ベルト31の図中左側方にて、図中左上から右下にかけての斜めの配列になるように配設されている。
図3は、4つの第1プロセスユニット80Y、80M、80C、80Kのうちの1つを示す拡大構成図である。各第1プロセスユニット80Y、80M、80C、80Kは、それぞれ扱うトナーの色が互いに異なる点を除いてほぼ同様の構成になっている。よって、図3では符号に付す色分け添字を省略している。図3において、感光体1は、プリンタ部100の動作時に、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動される。この感光体1の周囲には、帯電手段であるスコロトロンチャージャ3、現像手段としての現像装置4、感光体クリーニング装置2、光除電装置Q、電位センサS1、画像センサS2等が配設されている。また、感光体1は、潜像形成手段である不図示の露光装置より照射されたレーザ光Lによりその表面に静電潜像を形成される。本実施形態の感光体1としては、例えば直径30〜120[mm]程度のアルミニウム円筒表面に光導電性物質である有機感光層(OPC)を被覆したドラム状のものを用いている。なお、感光体1としては、アモルファスシリコン(a−Si)層を被覆したものであってもよい。また、ドラム状ではなく、ベルト状のものであってもよい。
感光体クリーニング装置2は、クリーニングブラシ2a、クリーニングブレード2b、回収部材2c等を有し、後述の1次転写ニップを通過した後の感光体1の表面に残留する転写残トナーなどの異物を除去、回収する。スコロトロンチャージャ3は、回転駆動される感光体1の表面を例えばマイナス極性に一様帯電させるものである。一様帯電を行う帯電手段としては、スコロトロンチャージャの代わりに、帯電ローラを用いてもよい。また、帯電バイアスが印加される帯電バイアス部材を感光体1の表面に接触させる方式のものでもよい。不図示の露光装置は、色ごとの画像データに対応した光を、スコロトロンチャージャ3で一様に帯電済みの各感光体1の表面に走査し、静電潜像を形成するものである。露光装置としては、発光素子としてのLED(発光ダイオード)アレイと結晶素子とから構成されるものや、画像データに応じて変調したレーザ光をレーザ光源及びポリゴンミラー等を用いて走査するレーザスキャン方式のものを採用することができる。
本実施形態の現像方式は、トナーと磁性キャリアからなる2成分現像剤(以下、単に「現像剤」という。)を用いて現像を行う2成分現像方式を採用している。また、本実施形態では、各感光体1の表面に形成された色ごとの静電潜像を、感光体1の帯電極性と同極性(マイナス極性)に帯電された各色トナーでそれぞれ現像する、いわゆる反転現像方式を採用する。本実施形態の現像装置4には、トナー濃度検知手段としての図示しない透磁式のトナー濃度センサが設けられている。また、プリンタ部100内部には、図2に示すように、現像剤収容器としての現像剤ボトル86Y、86M、86C、86Kが取り付けられており、トナー濃度センサの検知結果に応じて後述する現像剤補給手段としての現像剤補給装置により各色の現像剤が各現像装置4に補給される。現像装置4の構成の詳細な説明については後述する。
図4は、4つの第2プロセスユニット81Y、81M、81C、81Kのうちの1つを示す拡大構成図である。各第2プロセスユニット81Y、81M、81C、81Kも、それぞれ扱うトナーの色が異なる点を除いてほぼ同様の構成になっているので、図4でも符号に付す色分け添字を省略している。第2プロセスユニット81Y、81M、81C、81Kの構成は、第1プロセスユニット80Y、80M、80C、80Kと同様である。ただし、第2プロセスユニット81Y、81M、81C、81Kでは、図示の上では感光体1の回転方向が異なっているために、感光体1の回転軸1aを通る図中y軸に対して第1プロセスユニット80とは軸対称の構成となっている。このような軸対称の構成とすることは、感光体1の周囲に設ける部材の配置に関係する重要な点である。なぜなら、プリンタ部100との結合部、具体的には駆動手段との結合部、電気的接続部、現像剤補給装置、現像剤排出装置等との結合方法を配慮することで、第1プロセスユニット80Y、80M、80C、80Kと第2プロセスユニット81Y、81M、81C、81Kとの間に互換性を持たせることができるからである。すなわち、第1プロセスユニット及び第2プロセスユニットのそれぞれに専用の現像装置、クリーニング装置等の部材を製造する必要がなくなる。その結果、部品製造、部品の管理上での効率が高く、全体の低コスト化を図ることができる。
先に示した図2において、第1画像形成部は、複数の第1プロセスユニット80Y、80M、80C、80Kと、第1転写ユニット20とから構成される。また、第2画像形成部は、複数の第2プロセスユニット81Y、81M、81C、81Kと、第2転写ユニット30とから構成される。また、プリンタ部100においては、第1転写ユニット20と第2転写ユニット30とにより両面転写装置が構成される。
第1転写ユニット20は、図2に示すように、第1中間転写ベルト21を複数のローラ23、24、25、26(2個)、27、28、29によって張架して、第1プロセスユニット80Y、80M、80C、80Kの感光体1Y、1M、1C、1Kに接触させている。そして、第1中間転写ベルト21の内周部の各感光体1Y、1M、1C、1Kに対向する位置には1次転写ローラ22が設けられている。この接触により、第1転写ユニット20では、感光体1Y、1M、1C、1K上の各色トナー像(以下、「第1トナー像」という。)を第1中間転写ベルト21上に重ね合わせて転写する1次転写ニップが形成される。第1中間転写ベルト21は、これら4つの1次転写ニップを形成しながら、図中時計回りに無端移動する。各1次転写ニップでは、図示しない電源によって1次転写バイアスが印加される4つの1次転写ローラ22が、感光体1Y、1M、1C、1Kとの間に第1中間転写ベルト21を挟み込んでいる。この1次転写バイアスやニップ圧の影響により、各1次転写ニップで各色の第1トナー像が第1中間転写ベルト21に重ね合わされて1次転写される。この重ね合わせにより、第1中間転写ベルト21上に、複数色第1トナー像が形成される。
第1中間転写ベルト21の外周部には、ローラ23に対向する位置にベルトクリーニング装置20Aが設けられている。このベルトクリーニング装置20Aは、各1次転写ニップを通過した後の第1中間転写ベルト21の表面に残留する転写残トナーや、紙粉などの異物を拭い去る。第1中間転写ベルト21に関連する部材は、第1転写ユニット20として一体的に構成してあり、プリンタ部100に対し着脱が可能となっている。
一方、第2転写ユニット30は、第2中間転写ベルト31を複数のローラ32(4個)、33、34、35、36(2個)、37,38によって張架して感光体1Y、1M、1C、1Kに接触させている。この接触により、第2転写ユニット30では、感光体1Y、1M、1C、1K上の各色トナー像(以下、「第2トナー像」という。)を第2中間転写ベルト31上に重ね合わせて転写する1次転写ニップが形成される。第2中間転写ベルト31は、これら4つの1次転写ニップを形成しながら、図中反時計回りに無端移動する。各1次転写ニップでは、図示しない電源によって1次転写バイアスが印加される4つの1次転写ローラ32が、感光体1Y、1M、1C、1Kとの間に第2中間転写ベルト31を挟み込んでいる。この1次転写バイアスやニップ圧の影響により、各1次転写ニップで各色の第2トナー像が第2中間転写ベルト31に重ね合わされて1次転写される。この重ね合わせにより、第2中間転写ベルト31に、複数色第2トナー像が形成される。
第2中間転写ベルト31の外周部には、ローラ33に対向する位置にベルトクリーニング装置30Aが設けられている。このベルトクリーニング装置30Aは、各1次転写ニップを通過した後の第2中間転写ベルト31の表面に残留する不要なトナーや、紙粉などの異物を拭い去る。第2中間転写ベルト31に関連する部材も、第2転写ユニット30として一体的に構成してあり、プリンタ部100に対し着脱が可能となっている。
2つの中間転写ベルト21、31としては、それぞれ、例えば厚さが50〜600[μm]の樹脂フィルム又はゴムを基体とするベルトを用いる。そして、このベルトを、感光体1が担持する可視像たるトナー像が1次転写ローラ22、32に印加される1次転写バイアスによって静電的にベルト表面に転写し得る電気抵抗値を発揮するように構成する。かかる中間転写ベルトの一例として、ポリアミドにカーボンを分散し、その体積抵抗値を10〜1012[Ω・cm]程度に調整したものを挙げることができる。また、2つの中間転写ベルト21、31は、それぞれ、ベルトの走行を安定させるためのベルト寄り止めリブがベルト片側端部又は両側端部に設けられている。これらのベルト21、31のベルト周長は約1500[mm]である。
第1転写ユニット20における1次転写手段としての4つの1次転写ローラ22や、第2転写ユニット30における1次転写手段としての4つの1次転写ローラ32としては、例えば次のような構成のものを用いることができる。すなわち、芯金たる金属ローラの表面に導電性ゴム材料を被覆し、その芯金部に不図示の電源からバイアスを印加する構成を採用できる。本実施形態では、導電性ゴム材料として、ウレタンゴムにカーボンを分散したものを用い、その体積抵抗値を10[Ω・cm]程度に調整している。
プリンタ部100は、Kトナーだけによるモノクロ画像の出力も可能である。モノクロ画像を出力する場合には、第1転写ユニット20におけるY、M、C用のプロセスユニット80Y、80M、80Cは使用しない。具体的には、これらのプロセスユニット80Y、80M、80Cを稼動させないだけでなく、これらと第1中間転写ベルト21とを非接触に保つための機構によりプロセスユニット80Y、80M、80Cと第1中間転写ベルト21とを互いに離間させる。この機構としては、例えば、ローラ26と1次転写ローラ22を支持する内部フレーム(不図示)を設け、ある点を中心に回動可能に支持する機構を採用できる。この機構を用いれば、この機構が感光体から遠ざかる方向に回動することにより、プロセスユニット80Y、80M、80Cと第1中間転写ベルト21とを離間させた状態で、感光体1Kだけを第1中間転写ベルト21と接触させ、ブラックトナーによるモノクロ画像の作像工程を実行することができる。このような構成であれば、感光体の寿命向上の点で有利である。なお、第2転写ユニット30も同様に、モノクロ画像出力時にプロセスユニット81Y、81M、81Cを第2中間転写ベルト31から離間させるようになっている。
第1中間転写ベルト21の外周には、2次転写ローラ46が、第1中間転写ベルト21を裏面で支えながら張架している支持ローラ28との間に第1中間転写ベルト21を挟み込むように配設されている。これにより、第1転写ユニット20においては、第1中間転写ベルト21と2次転写ローラ46とが当接する2次転写ニップが形成されている。支持ローラ28からこの2次転写ニップを経て2次転写ローラ46に至るまでの領域が、両面転写装置における第1転写部になっている。2次転写ローラ46は、芯金たる金属ローラの表面に導電性ゴムを被覆したものであり、その芯金部には図示しない2次転写バイアス電源から2次転写バイアスが印加される。導電性ゴムは、カーボンの分散によって、その体積抵抗値が10[Ω・cm]程度に調整されている。
上述の2次転写ニップの図2中右側方には、レジストローラ対45が配設されている。このレジストローラ対45は、プリンタ部100の図中右側方に配設された給紙装置40から送られて来る記録材としての転写紙Pをローラ間に挟み込んだ後、両ローラの回転を一時中断する。そして、第1中間転写ベルト21上の重ね合わせトナー像である複数色第1トナー像に同期させ得るタイミングで、転写紙Pを2次転写ニップに向けて送り出す。送り出された転写紙Pは、2次転写ニップで、その一方の面である第1面(図中上側を向く面)に複数色第1トナー像が密着せしめられる。そして、2次転写バイアスやニップ圧の影響により、第1中間転写ベルト21上の複数色第1トナー像がその第1面に2次転写される。2次転写ニップを通過した転写紙Pは、第1中間転写ベルト21や2次転写ローラ46から離れて、第2中間転写ベルト31に受け渡される。
第2転写ユニット30においては、第2中間転写ベルト31を張架している上部張架ローラ34によるベルト掛け回し箇所が、第2中間転写ベルト31の上部張架面になっている。この上部張架面の上方には、電荷付与手段たる転写チャージャ47が上部張架面と所定の間隙を介して対向するように配設されている。転写チャージャ47からこの所定の間隙を経由して上部張架ローラ34に至るまでの領域が、第2転写ユニット30の第2転写部となっている。
転写チャージャ47は公知のものを用いることができ、タングステンや金などの細い線を放電電極とし、これをケーシングで保持して、その放電電極に不図示の電源から転写電流を印加する。第2中間転写ベルト31と転写チャージャ47の間に転写紙Pを通過させながら、その第1面に転写チャージャ47から発せられる電荷を付与することで、第2中間転写ベルト31上の複数色第2トナー像を転写紙Pの第2面に2次転写する。上述の2次転写バイアスや、転写チャージャ47による付与電荷は、いずれもトナーの極性と逆のプラス極性である。
プリンタ部100の図中右側方には転写紙Pを給紙可能に収納した給紙装置40が配備されている。この給紙装置は、複数の紙収容手段を備えている。具体的には、最も上段に配設された給紙トレイ40a、これの下方に配設された第1給紙カセット40b、これの下方に配設された第2給紙カセット40c、これの下方に配設された第3給紙カセット40dを備えている。これらの紙収容手段は、それぞれ紙面に対し直角手前側(操作面側)に引出し可能に配設されている。また、それぞれサイズの異なる転写紙Pを収容している。各紙収容手段において、最上位置の転写紙Pは、対応する給紙・分離手段41A、41B、41C、41Dにより選択的に分離、給紙され、確実に一枚だけが複数の搬送ローラ対42Bにより紙搬送路43Bや43Aに送られる。
紙搬送路43Aには、転写紙Pを両面転写装置の第1転写部や第2転写部へ送り出す給送タイミングをとるために、上記一対のレジストローラ対45が設けられている。さらに転写紙Pの搬送方向に対して直交する方向の位置を正規の位置とするための横レジスト補正機構が紙搬送路43Aに設けられている。横レジ補正機構としては、次のものを例示することができる。すなわち、図示しない横方向の基準ガイドと斜行コロ対から構成され、転写紙の横方向端部を該基準ガイドに押付けるように転写紙Pをスライド搬送する。そして、転写紙を所定の位置に整合させる。この基準ガイドは転写紙Pのサイズにより、所定の位置に移動、配置される。なお、横レジ補正機構は、転写紙Pの搬送方向に対し転写紙Pの両方の横方向から、転写紙Pの両辺を短時間及び複数回押し、転写紙Pを所定の位置に整合させる規制部材から構成されるジョガー方式でもよい。
転写紙Pは、レジストローラ対45から、第1中間転写ベルト21と2次転写ローラ46の当接によって2次転写ニップが形成されている第1転写部に向けて搬送される。その後、第2中間転写ベルト31と転写チャージャ47とが対向している第2転写部に向けて送られる。
給紙装置40においては、複数の給紙トレイのうち、最も上に配設されている給紙トレイ40aから給紙される転写紙Pが、プリンタ部100の紙搬送路43Aに対して、曲げられることなくほぼ水平に真直ぐ搬送されるようになっている。このため、厚い転写紙Pや剛性の高い板紙でも、給紙トレイ40a内に収容すれば、その紙をプリンタ部100の紙搬送路43Aへ安定して給紙することができる。なお、給紙トレイ40aには、多様な特性の転写紙が収納されても確実に給紙できるよう、バキューム機構からなるエアー給紙を採用するのが好適である。図示を省略しているが、紙搬送路43Aの要所には転写紙Pを検知するためのセンサを設けており、転写紙Pの存在を基準とする各種信号のトリガーとしている。
また、給紙トレイ40aの上方には、第2給紙路43Cが設けられている。この第2給紙路43Cに対しては、給紙装置40の図中右側方に設置されている紙補給装置300から、転写紙Pが給紙される。
第2転写ユニット30の図中左側方には、第2転写部を通過した転写紙Pを、転写紙搬送方向下流側の定着装置60における定着ニップまで、平面状態保って搬送するための紙搬送ユニット50が配置されている。紙搬送ユニット50は、複数の張架ローラ52、53、54、55、56によって紙搬送ベルト51を張架しながら、これを図中反時計回りに無端移動させる。紙搬送ベルト51の外側には、張架ローラ55に対向させて搬送クリーニング装置50A、ローラ56に対向させて転写紙Pを吸着させるための吸着用チャージャ57、分離ローラ54に対向し対向させて転写紙Pを分離させるための分離用チャージャ58を備えている。
紙搬送ユニット50は、第2転写ユニット30の第2転写部から排出される転写紙Pを、複数の張架ローラの1つである受入ローラ52によるベルト掛け回し箇所にて、紙搬送ベルト51上に受け取る。この受け取りよりも早いタイミングで、紙搬送ベルト51の表面には、吸着用チャージャ57によってトナーの極性と同極性のマイナスの電荷が付与される。この電荷の付与により、紙搬送ユニット50は、第2転写部から排出されてくる転写紙Pを紙搬送ベルト51の表面に静電吸着させることができる。
転写紙Pを表面に静電吸着させた紙搬送ベルト51は、その無端移動に伴って転写紙Pを図中右側から左側へと搬送する。そして、紙搬送ユニット50の図中左側方に配設されている定着手段としての定着装置60に向けて、転写紙Pを送り込む。この送り込みよりも早いタイミングで、紙搬送ベルト51の表面に静電吸着した転写紙Pには、分離用チャージャ58によって電荷が付与される。この電荷の付与により、それまで紙搬送ベルト51の表面に静電吸着していた転写紙Pが紙搬送ベルト51から容易に分離できるようになる。そして、複数の張架ローラのうち、定着装置60の最も近くに配設されている分離ローラ54によるベルト掛け回し箇所で、分離ローラ54の曲率にならって急激に移動方向を変えようとする紙搬送ベルト51から、転写紙Pが自身のコシの強さによって分離し、その転写紙Pは定着装置60に送り込まれる。紙搬送ベルト51として、金属ベルト、ポリイミドベルト、ポリアミドベルトなどを採用することができる。そして、紙搬送ベルト51は、その表面にトナーとの離型性を与えるとともに、静電吸着用の帯電が可能な程度の抵抗値を有する。なお、紙搬送ベルト51の移動速度は、定着装置60における転写紙Pの移動速度にあわせる。
紙搬送ユニット50の記録紙搬送方向下流側には、加熱手段を有する定着装置60が設けられている。定着装置60としては、定着ローラ内部にヒータを備える方式のもの、加熱されるベルトを走行させる方式のもの、誘導加熱を採用した方式のものなどを採用することができる。2つの定着ローラを当接して形成した定着ニップで転写紙Pを両面側からそれぞれ加熱することにより、複数色第1トナー像及び複数色第2トナー像がその転写紙P上にそれぞれ定着させる方式のものを採用している。転写紙Pの両面の画像の色合いや光沢度を同じにするため、2つの定着ローラについては、ベルト材質、硬度、表面性などを上下同等にしてある。また、フルカラーとモノクロ画像、あるいは片面か両面かにより、それぞれの面に対して最適な定着条件をつくりだすように、定着装置60の各種パラメータが制御されるようになっている。
定着装置60による定着処理が終了した転写紙Pは、排出路に向けて送り出される。この排出路には、定着処理後の転写紙Pを冷却して不安定なトナーの状態を早期に安定させる目的で、冷却機能を有した冷却ローラ対70が配設されている。この冷却ローラ対70としては、放熱部を有するヒートパイプ構造のローラを採用することができる。冷却ローラ対70によって冷却された転写紙Pは、排紙ローラ対71により、プリンタ部100の左側に設けられた排紙スタック部75に排紙、スタックされる。この排紙スタック部は、大量の転写紙をスタック可能にすべく、不図示のエレベータ機構により、スタックレベルに応じて、受け部材が上下する機構を採用している。なお、排紙スタック部75を通過させ、別の後処理装置に向けて転写紙を搬送させることもできる。別の後処理装置として、穴あけ、断裁、折、綴じなど製本のための装置などを設けることもできる。
プリンタ部100の上面には、未使用のトナー及び未使用の磁性キャリアが予め混合された未使用現像剤を内部に収容した現像剤ボトル86Y、86M、86C、86Kが、各色ごとに着脱可能にボトル収容部85内に収納されている。各現像剤ボトル86Y、86M、86C、86K内の未使用現像剤は、それぞれ、後述する現像剤補給装置により、必要に応じ、対応する色の現像装置4へ補給される。本実施形態では、補給される未使用現像剤として、トナー及び磁性キャリアが予め混合された状態のものを用いるが、補給用のトナーと磁性キャリアとを別々の容器に収容しておき、補給時にこれらを同時に又は別々に補給するように構成してもよい。本実施形態における未使用現像剤は、現像剤に対するトナーの重量比(トナー濃度)が85wt%前後に調整されたものである。なお、このトナー濃度の値は限定するものでなく、現像装置4や現像剤ボトル86Y、86M、86C、86Kの容量、設定寿命等に合わせて適宜設定されるものである。本実施形態では、上下に配設した第1画像形成部と第2画像形成部とで、互いに同色のトナーを扱う現像装置に対しては、共通の現像剤ボトルからトナーを供給するようになっているが、別々にすることもできる。消費量が多いK用の現像剤ボトル86Kは、他のボトル86Y、86M、86Cよりも大容量としておくことも可能である。ボトル収容部85は、ユーザーが位置する前面から見てプリンタ部100上面の奥側に設けられ、プリンタ部100上面の前面側は平面部分が確保されており、この平面部分をユーザーの作業台として利用できるようになっている。
プリンタ部100の上面に設けられた操作・表示ユニット90には、タッチパネル等からなる図示しない入力操作部が設けられており、これにより画像形成のための条件などがインプットされる。また、ディスプレイ等からなる図示しない表示部に各種の情報を表示することもでき、操作者とプリンタ部100との情報交換を容易なものとする。
また、プリンタ部100内部には、使用済現像剤収容器87が設けられている。この使用済現像剤収容器87は、感光体クリーニング装置2や、中間転写ベルトのベルトクリーニング装置20A、30A、紙搬送ベルトの搬送クリーニング装置50Aなどに連結されている。そして、これらから送られるトナーや紙粉等の異物を一括して回収して収容する。また、この使用済現像剤収容器87は、後述するように、現像装置4の現像剤排出手段にも連結されており、現像装置4から排出された使用済み現像剤も収容する。これらのクリーニング装置2、20A、30A、50Aや現像装置4に大容量の使用済現像剤収容器を備えないため、これらの装置を小型化でき、さらに使用済み現像剤等の廃棄の操作性も良好となっている。満杯センサ(不図示)を使って使用済現像剤収容器87内の使用済み現像剤等の廃棄や容器交換などの警告を発する。
また、プリンタ部100内部に設けられた制御部95には、各種電源や制御基板などが板金フレームに保護され収納されている。定着装置60による熱や電装装置からの発熱により、画像形成装置内部は高温になるが、その対策としてファンを設けて、内部部材の熱による機能低下を防止している。また、このファンは冷却ローラ対70の放熱部と結合してあり、冷却ローラ対70の冷却効果を実効性を高めている。
給紙装置40の上部には、周知の技術によって原稿を自動搬送しながらその原稿の画像を読み取る自動画像読取装置(ADF)200が設けられており、これによる読取情報が制御部95に送られる。送られた読取情報に基づいて、プリンタ部100が駆動制御されて、原稿画像に対応した画像が出力される仕組みである。また、プリンタ部100に対しては、図示しないパーソナルコンピュータ等からの画像情報を送って、その画像情報に対応する画像を出力させることもできる。更に、図示しない電話回線から送られてくる画像情報を送って、その画像情報に対応する画像を出力させることもできる。給紙装置40の図中右側方には、上述のように、給紙装置40に転写紙Pを補給する紙補給装置300が配設されている。
次にプリンタ部100において、転写紙Pの片面にフルカラー画像を形成する片面記録時の動作について説明する。片面記録の方法は、大別すると2種類あって選択が可能となっている。その2種類のうちの1つは、第1中間転写ベルト21に転写した複数色第1トナー像を転写紙Pの第1面に2次転写する方法である。この場合、排紙スタック部75上において、その複数色第1トナー像によるフルカラー画像が転写紙Pの上面に形成される。もう1つは、第2中間転写ベルト31に転写した複数色第2トナー像を転写紙Pの第2面に2次転写する方法である。この場合、排紙スタック部75上において、その第2トナー像によるフルカラー画像が転写紙Pの下面に形成される。形成すべき画像が複数の頁にわたるケースでは、排紙スタック部75上で頁が揃うように作像順序を制御するのが好適である。以下、最後の頁の画像から順に形成して頁順を揃わせるよう、第1中間転写ベルト21に複数色第1トナー像を担持させた後にこれを転写紙Pに転写させる方法を例に挙げて説明する。
プリンタ部100を稼動させると、第1プロセスユニット80Y、80M、80C、80Kにおける感光体1Y、1M、1C、1K及び第1中間転写ベルト21が回転する。同時に第2中間転写ベルト31も無端移動する。このとき、第2プロセスユニット81Y、81M、81C、81Kにおける感光体1Y、1M、1C、1Kは、第2中間転写ベルト31と離間されていて、不回転状態になっている。そして、第1プロセスユニット80Yによる画像形成が開始されると、LEDアレイと結像素子からなる不図示の露光装置の作動により、LEDから出射されたY用の画像データに対応した光が、スコロトロンチャージャ3によって一様帯電された感光体1Yの表面に照射されて、Y用の静電潜像が形成される。
このY用の静電潜像は、Y用の第1プロセスユニット81Yの現像装置によってYトナー像に現像され、Y用の1次転写ニップで第1中間転写ベルト21上に静電的に1次転写される。このような潜像形成、現像、1次転写動作は、感光体1M、1C、1K側でもタイミングをとって順次同様に行われる。そして、第1中間転写ベルト21上のYトナー像に対し、M、C、K用の1次転写ニップで、それぞれMトナー像、Cトナー像、Kトナー像が順次重なり合うように1次転写される。これらの1次転写により、第1中間転写ベルト21上に各色のトナー像が重なり合った複数色第1トナー像が担持される。そして、この複数色第1トナー像は、第1中間転写ベルト21とともに図中矢印の方向に移動される。
一方、給紙装置40は、内部の給紙トレイ40aあるいは給紙カセット40b、40c、40dから、画像データに対応する転写紙Pを給紙・分離手段41A、41B、41C、41Dのいずれか1つによって送り出す。そして、搬送ローラ対42B、42Cによってプリンタ部100の紙搬送路43Cに向けて搬送する。そして、横レジ補正機構に送られる。横レジ補正機構は、給紙装置40から両面転写装置に向けて搬送されている途中の転写紙Pにおける搬送方向からの姿勢の傾きを補正する傾き補正手段である。この横レジ補正機構は、レジストローラ対45よりも搬送方向上流側で、搬送方向に直交する紙面方向に並べられたガイド板対を、転写紙Pの搬送方向に直交する両端に突き当てることで、転写紙Pの姿勢の傾きを補正する。ガイド板対の2つのガイド板は、搬送方向に直交する紙面方向に移動可能になっており、給紙された転写紙Pの幅に合わせて移動することで、板間距離を転写紙Pの幅に合わせることができる。
横レジ補正機構によって姿勢の傾きが補正された転写紙Pは、レジストローラ対45のローラ間に至る。このときレジストローラ対45は静止しており、転写紙Pの先端はレジストローラ対45のニップに入り込んだ状態で静止する。そして、第1中間転写ベルト21上の複数色第1トナー像との位置が正規なものとなるようなタイミングで、レジストローラ対45が回転し、転写紙Pを転写領域に搬送する。第1中間転写ベルト21上の複数色第1トナー像は、第1中間転写ベルト21と同期して搬送される転写紙Pの第1面に、2次転写ローラ46による転写作用を受けて2次転写される。2次転写ローラ46に与えられるバイアスは、トナーの帯電極性とは逆のプラス極性である。2次転写ニップを通過した第1中間転写ベルト21の表面は、ベルトクリーニング装置20Aによって転写残トナーがクリーニングされる。
また、各第1プロセスユニット80Y、80M、80C、80Kでは、それぞれ、1次転写ニップを通過した後の感光体1Y、1M、1C、1K上に残留する転写残トナーが、感光体クリーニング装置2によってクリーニングされる。この感光体クリーニング装置2は、図2に示したように、クリーニングブラシ2aやクリーニングブレード2bによって感光体1Y、1M、1C、1Kの表面から転写残トナーを除去する。除去したトナー等の異物については、回収部材2cによって廃トナー収容器87に送る。なお、上述したセンサS1、S2は、感光体表面の露光後の表面電位と、現像工程後の感光体表面に付着しているトナー像の濃度をそれぞれ検知し、その検知結果を、これを用いて適宜作像条件の設定や制御を行う制御部95に出力する。また、クリーニング後の感光体1の表面は、除電装置Qによって残留電荷が除電されて初期化される。
第1転写部の2次転写ニップで複数色第1トナー像が第1面に2次転写された転写紙Pは、第2転写ユニット30の第2中間転写ベルト31に受け渡された後、紙搬送ユニット50に送られる。そして、紙搬送ユニット50から定着装置60に送り込まれるが、この送り込みに先立って、転写紙Pに対して分離用チャージャ58による電荷が付与される。この付与により、第2中間転写ベルト31に静電吸着していた転写紙Pが紙搬送ベルト51から容易に分離できるようになる。
定着装置60内では、転写紙Pの第1面に担持された複数色第1トナー像を構成している各色トナーが、加熱によって軟化又は溶融し、互いに混色して完全なカラー画像となる。ここでは、転写紙Pはその第1面だけにトナーを担持しているので、両面にトナーを担持する両面記録時に比べ、定着に要する熱エネルギーは少なくて済む。制御部95は、原稿画像に応じて定着装置60が使用する電力を最適に制御する。定着処理が施された後であっても、複数色第1トナー像が転写紙P上で完全に固着するまでは、その複数色第1トナー像が搬送路のガイド部材等にこすられるなどして画像が乱れるおそれがある。この不具合を防止するべく、定着装置60を通過した転写紙は、冷却手段である冷却ローラ対70によりすぐに冷却される。
冷却ローラ対70を通過した転写紙Pは、排紙ローラ対71により排紙スタック部75にその画像面が上向きとなって排紙される。本例では、排紙スタック部75で若い頁の転写紙が順次上に重ねられるように作像順序がプログラムされているので、排紙スタック部75で頁順が揃う。また、排紙スタック部75は、排紙される転写紙Pの増加に従って下降するので、転写紙を確実にスタックでき、頁順が乱れることがない。なお、画像記録済みの転写紙Pを排紙スタック部75に直接スタックする代わりに、穴あけ加工装置、ソータ、コレータ、綴じ装置、折り装置などの後処理装置に搬送するようにしてもよい。
なお、第2プロセスユニット81Y、81M、81C、81Kを用いて転写紙Pの第2面に画像を形成する場合も、上述した第1プロセスユニット80Y、80M、80C、80Kを用いて転写紙Pの第1面に画像を形成する場合とほぼ同様であるので説明を省略する。ただし、この場合には、第1プロセスユニット80Y、80M、80C、80Kを稼働させない点と、頁揃えのために若い頁の画像から順に形成する点とが異なる点に留意する。
次に、プリンタ部100において転写紙Pの両面に画像を形成する両面記録時の動作について説明する。プリンタ部100に画像信号が入力されると、片面記録の動作で説明した第1プロセスユニット80Y、80M、80C、80Kの感光体1Y、1M、1C、1Kに、各色の第1トナー像を形成する。そして、これらは、Y、M、C、K用の1次転写ニップで第1中間転写ベルト21に順次重ね合わせて1次転写される。この工程とほぼ並行して、第2プロセスユニット81Y、81M、81C、81Kの感光体1Y、1M、1C、1Kに、各色の第2トナー像を形成し、これらをY、M、C、K用の1次転写ニップで第2中間転写ベルト31に順次重ね合わせて1次転写する。このようにして、第1中間転写ベルト21及び第2中間転写ベルト31のそれぞれに、複数色第1トナー像及び複数色第2トナー像を形成する。
図2に示すように、本実施形態では、第2プロセスユニット81Y、81M、81C、81Kのユニット間隔は、第1プロセスユニット80Y、80M、80C、80Kのユニット間隔よりも小さくなっている。これにより、第2転写ユニット30では、第1転写ユニット20よりも速く1次転写が完了する。また、複数色第1トナー像と複数色第2トナー像が転写紙Pの搬送方向先端で位置的に合致するためには、第1トナー像の形成開始よりも遅れて第2トナー像の形成を開始させる。また、転写紙Pはレジストローラ対45で一時停止した後に搬送されるので、その時間も見込んで、転写紙Pの給紙等を行う。
レジストローラ対45は、タイミングをとって転写紙Pを2次転写ローラ46と第1中間転写ベルト21で構成された第1転写部の2次転写ニップに搬送する。この2次転写ニップには2次転写ローラ46を通じてプラス極性の転写電流が流れ込み、これにより転写紙Pの第1面に第1中間転写ベルト21上の複数色第1トナー像が転写される。このようにして第1面に複数色第トナー像が転写された転写紙Pは、2次転写ローラ46の搬送作用により、引き続き転写チャージャ47のある第2転写部に送られる。そして、その転写チャージャ47にプラス極性の転写電流が印加されることにより、第2中間転写ベルト31上にあらかじめ担持されている複数色第2トナー像が、その転写紙Pの第2面に2次転写される。
このようにして両面に複数色トナー像が転写された転写紙Pは、紙搬送ユニット50の紙搬送ベルト51によって、定着装置60へと移送される。このとき、紙搬送ベルト51の表面は、吸着用チャージャ57によりトナーの極性と同じマイナス極性に帯電されている。そのため、紙搬送ベルト51の表面と対向する転写紙Pの第2面に付着した未定着トナーは、紙搬送ベルト51側に移らない。その後、除電・分離用チャージャ58に交流が印加され、転写紙Pは紙搬送ベルト51から分離され、定着装置60に送り込まれる。そして、定着装置60内で加熱や加圧による定着処理が行われると、複数色第1トナー像及び複数色第2トナー像をそれぞれ構成する各色トナーが軟化又は溶融して互いに混色し、これらのトナー像が転写紙Pに定着する。その後、転写紙Pは、冷却ローラ対70と排紙ローラ対71とを経て冷却された後、排紙スタック部75上に排紙される。
複数の頁の画像を転写紙Pに両面記録する場合、若い頁の画像が下面となって排紙スタック部75にスタックされるように作像順序を制御する。これにより、排紙スタック部75から取り出し、上下面を逆にしたときには、上から順に1頁、その裏に2頁、2枚目が3頁、その裏が4頁となるように頁順が揃う。このような作像順序の制御や、定着装置60に入力する電力を片面記録時より増やすなどの制御は、制御部95によって実行される。
以上の説明では、片面記録動作及び両面記録動作についてはフルカラー画像を形成する場合を例に挙げたが、Kトナーだけによるモノクロ画像を形成する場合もほぼ同様である。また、メンテナンスや部品交換等の必要性が生じた場合には、不図示の外装カバー等を開放し、メンテナンスをおこなう。
以上の構成を有するプリンタ部100においては、上述した第1画像形成部と制御部95との組合せにより、第1トナー像担持体である第1中間転写ベルト21の表面に第1トナー像を形成する第1トナー像形成部が構成されている。また、第2画像形成部と制御部95との組合せにより、第2トナー像担持体である第2中間転写ベルト31の表面に第2トナー像を形成する第2トナー像形成部が構成されている。また、第1画像形成部と第2画像形成部と制御部95との組合せにより、トナー像形成手段が構成されている。
次に、現像装置4の構成について説明する。なお、各プロセスユニット80Y、80M、80C、80K、81Y、81M、81C、81Kに設けられる現像装置の構成は、それぞれ扱うトナーの色が異なる点を除いてほぼ同様の構成になっている。よって、図1では符号に付す色分け添字を省略している。
図1において、感光体1は、図中矢印G方向に回転しながらその表面をスコロトロンチャージャ3により帯電される。帯電された感光体1の表面には、不図示の露光装置より照射されたレーザ光Lにより静電潜像が形成され、この静電潜像に現像装置4によってトナーを付着させることによりトナー像とする。
現像装置4は、図中矢印I方向に表面移動する現像剤担持体としての現像ローラ5を有している。この現像ローラ5は、その表面に現像剤を担持し、その現像剤を感光体表面の静電潜像に接触させることで、その静電潜像にトナーを付着させる。また、現像装置4は、この現像ローラ5に現像剤を供給しながら、図1の紙面奥側に向けて現像剤を搬送する供給搬送部材としての供給スクリュー8を有している。また、現像装置4は、供給スクリュー8との対向部の現像ローラ表面移動方向下流側に、現像ローラ5に供給された現像剤を現像に適した厚さに規制する現像剤規制部材としての現像ドクタ16を備えている。また、現像装置4は、現像ローラ5と感光体1との対向部である現像領域の現像ローラ表面移動方向下流側に、現像領域を通過した現像後の現像剤を回収し、回収した回収現像剤を供給スクリュー8と同方向に搬送する回収搬送部材としての回収スクリュー6を備えている。供給スクリュー8を備えた供給搬送路9と回収スクリュー6を備えた回収搬送路7とは、現像ローラ5の下方に並設されている。
供給搬送路9と回収搬送路7との2つの搬送路は、仕切り部材としての仕切り板134によって互いに仕切られている。ただし、この仕切り板134は、回収スクリュー6の搬送方向最下流側である図中紙面奥側の端部が開口部となっており、この開口部を通じて供給搬送路9と回収搬送路7とが互いに連通している。また、仕切り板134の上端部分を現像ローラ5に接触させると現像ローラ5の回転負荷が増大するので、本実施形態では、仕切り板134と現像ローラ5との間に望ましくは1[mm]以下の空隙を設けている。
また、現像装置4は、供給搬送路9に対して回収搬送路7の反対側に、撹拌搬送路10を備えている。この撹拌搬送路10には、現像剤を撹拌しながら供給スクリュー8とは逆方向である図中紙面手前側に搬送する撹拌搬送部材としての撹拌スクリュー11が設けられている。供給搬送路9と撹拌搬送路10とは、仕切り部材としての仕切り壁133によって互いに仕切られている。ただし、この仕切り壁133の図中紙面手前側と紙面奥側との両端は開口部となっており、この開口部を通じて供給搬送路9と撹拌搬送路10とは互いに連通している。
このような構成により、現像に用いられず供給搬送路9の搬送方向下流端まで搬送された供給搬送路9内の余剰現像剤と、回収スクリュー6によって回収搬送路7の搬送方向下流端まで搬送された回収現像剤とは、撹拌搬送路10に受け渡される。そして、撹拌搬送路10は、受け取った余剰現像剤及び回収現像剤を、撹拌スクリュー11によって回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤と逆方向に向けて撹拌しながら搬送する。そして、その現像剤を、搬送方向下流側で連通している供給搬送路9の搬送方向上流側に受け渡す。なお、撹拌搬送路10の下方には、トナー濃度検知手段としてのトナー濃度センサ127が設けられ、そのセンサ出力により現像剤補給手段としての現像剤補給装置160を作動し、現像剤ボトル86からの未使用現像剤の補給を行う。仕切り壁133はケーシングの一部であり、仕切り板134はケーシングに保持されている。
現像剤補給装置160は、未使用のトナー及び未使用の磁性キャリアを含む未使用現像剤を現像剤補給口162から上述した3つの搬送路7、9、10のうちの少なくとも1つの搬送路に補給するものである。本実施形態では、その現像剤補給口162が回収搬送路7及び供給搬送路9から撹拌搬送路10への現像剤の受け渡しが行われる箇所に設けられている。この箇所は、現像剤に対する撹拌作用が激しい場所であるので、この箇所に未使用現像剤を補給すれば、補給直後に激しく撹拌されてトナーの摩擦帯電を促進することができる。その結果、補給された未使用現像剤が供給搬送路9に搬送されて現像ローラ5に供給されたときにトナーの帯電量が不十分となるおそれを効果的に防止できる。なお、現像剤の受け渡しが行われる他の箇所で未使用現像剤の補給を行うようにしても同様である。
現像剤補給装置に関して説明する。図5は、スクリューポンプ手段を用いたトナー移送装置を利用した画像形成手段の現像装置にトナーを補給するトナー補給装置の構成図、図6はその要部の斜視図である。図5において、現像装置160へ補給するトナーを収納したトナー収納容器180は不図示の複写機本体に設けられたセット部にセットされる。セット部は、複写機本体の前扉を開放すると現れ、セット部にはトナー補給装置の一部を構成するノズルが設けられており、トナー収納容器180をセット部へセットされると、ノズル210がトナー収納容器180に挿入されて接続状態になる。ノズル210の内部には、通路が設けられ、通路はノズル端部に接続されたトナー補給路としてのトナー移送チューブ178と連通されている。
トナーが補給される現像装置160には、図5および図6に示すように、その上部に副トナー収納手段としてのサブホッパ161が設けられており、トナー収納容器180のトナーは一旦このサブホッパ161に収納される。そして、サブホッパ161上にはトナー収納容器180のトナーをこのサブホッパ161に移送するスクリューポンプ手段としての粉体ポンプ170が設けられている。この粉体ポンプ170は、一軸偏芯スクリューポンプであって、金属などの剛性をもつ材料で偏芯したスクリュー形状に作られたロータ171と、ゴム等の弾性体で作られ、2条スクリュー形状に形成されたステータ172と、これらを包み、かつ粉体の補給路を形成する樹脂材料などで作られたフォルダ173とを有している。ロータ171は、ピン継ぎ手により連結された駆動軸174に一体連結されたギヤ(不図示)がアイドルギヤ(不図示)を介して第1クラッチ176と駆動連結され、第1クラッチ176のオン、オフにより粉体ポンプ170の稼働が制御される。
また、フォルダ173の先端にはナー移送チューブ185が接続されるが、このトナー移送チューブとしては、例えば直径4〜10mmのフレキシブルなチューブで、耐トナー性に優れたゴム材料(例えば、ポリウレタン、ニトリル、EPDM、シリコン等)から作られているものを用いることがきわめて有効であり、フレキシブルなチューブは上下左右の任意方向へ配管が容易に行い得る。サブポッパ161は、図示しないがその縦断面形状がほぼ逆三角形状に形成され、その内部は上下に分割されて上室と下室が設けられている。床面積が下室よりも大きい上室には、一対の上スクリュー(端部にギヤ164a、165aを備える)と、両スクリュー間に配置され両端部が切り取られた仕切り板が設けられている。この上室は、図5に示す状態が粉体ポンプ170から補給されたトナーの現像装置160への供給位置であり、供給されたトナーは上スクリューの回転によって移動される。なおサブポッパ161の上室と下室は連通孔で連通してあって、上スクリューによって移動されたトナーが連通孔から下室へ落下する。
また、下室には下スクリュー(端部にギヤ166aを備える)が設けられており、連通孔によって供給されたトナーは下スクリューの回転により移動される。下室と現像装置160とを連通する補給口から、移動されてきたトナーが現像装置160内へ落下し、補給される。
このように構成されたサブホッパ161は、粉体ポンプ170によって供給されたトナーが一時的に蓄えられ、スクリューにより現像装置160へ移送される。したがって、本実施形態では上スクリューと下スクリューがサブホッパ161内でのトナー移送手段を構成している。また、上スクリューと下スクリューは各スクリューのギヤ164a、165a、166aがアイドルギヤ列167を介して回転駆動軸179に設けられた第2クラッチ168と駆動連結され、第2クラッチ168のオン・オフによりその駆動が制御される。
また、サブホッパ161には粉体ポンプ170で移送されたトナーが供給される位置の近傍の側壁に所定のトナー量を検知するトナー検知手段としてのトナーセンサ169が設けられている。本実施例のトナーセンサは振動式のセンサであって、サブホッパ161の上室内のトナーに接触するトナーセンサ検知面にて、所定トナー量の有無を検知するものである。
このように構成されたトナー補給装置は、トナー濃度センサ(不図示)等により、現像装置160へのトナー補給指令が発せられると、第2クラッチ168がオンして上スクリューと下スクリューを作動する。上スクリューと下スクリューを作動させると、その回転時間に応じた量のトナーが現送装置160に補給される。他方、サブホッパ161へのトナー補給は、トナーセンサ169がサブホッパ161内のトナー量を監視しており、そのトナー検知量が規定量を下回ると、粉体ポンプ170が作動してポンプ内に負圧が発生し、トナー収納容器180のトナーがサブホッパ161内へ補給される。このとき、サブホッパ161へのトナー補給量は高精度に制御する必要がなく、よって粉体ポンプ170によるトナー移送量は上下スクリューで現像装置160に補給する量よりも多量となるように設定されている。また、トナー収納容器180はフレキシブル容器であるので、粉体ポンプ170によるトナー補給に伴って自動的に減容される。
トナー補給装置は、トナー補給指令により、粉体ポンプ170を何回か作動してもトナーセンサ169のトナー検知量が規定量を下回ったままであるとき、トナー収納容器180のトナーがほぼ無くなったトナーニアエンドと判断される。そして、トナーニアエンドと判断されると、例えば複写機本体の操作部のパネル(不図示)へのカートリッジ交換の表示をし、トナー収納容器180が交換されない場合には所定の作像回数後に作像停止等を行う。
以上のような現像装置で用いる現像剤収納容器について図7〜図10により説明する。本実施例の現像剤収納容器280は、図7に示すように、柔軟なシート材で形成される袋状部材である収納部281と現像剤を排出するための排出口を形成する口金部材282とで構成されている。収納部281を形成する柔軟なシートの材料としては、ポリエチレンシート、ポリエステルシート、ポリウレタンシートなどのプラスチックシートを用いることが好ましく、これらを単層、複層どちらで一枚のシートとしてもよい。収納部281の構成としては、前後面を構成する2枚のシート281a、281b、左右側面を構成する2枚のシート281c、281d及び上面シート281eからなり、これらを融着して形成されている。左右側面のシート281c、281dには、容器の内側に折れ込む折り目283が形成されており、トナーが充填されているときには折り目283が伸びて容器形状となり、容器内の現像剤が空のときには折り目283に沿って折り畳まれて前後面をなすシート281a、281bが密着または近接した状態にすることができる。
ここで、本例の現像剤収納容器の特徴として、折り目283の内側(内壁側)に移動差発生手段として平板284が貼られていることが挙げられる。図8は平板284が設けられていない、従来の現像剤収納容器のシート281aが形成する面を切り開き、収納容器の内側が分かるようにした図である。このような現像剤収納容器が減容することによって現像剤を排出する方式では、折り目に沿って折りたたまれた容器内では、容器の内側の斜線で示した領域に現像剤Dが多く残りやすいことが分かった。
そこで本例の現像剤収納容器では、平板284は収納部を構成するシートと同じ材料で形成しても良いが、収納部の内壁の現像剤と接触する面の摩擦係数が他のシート281a〜281eよりも小さくなるよう設定している。これにより、現像剤は排出される際に平板284の表面と滑るように接触しながら落下し、平板284から離れた領域よりも現像剤の移動する速さが早くなる。本発明で対象とする複写機などの画像形成装置に使用するキャリアの粒径は50〜70μmであり、トナー粒径が4〜8μm程度であるのに対して径が大きく、さらに磁性キャリアであるため比重も大きい。したがって、キャリアの流動性はトナーと比較し悪いため、図9のように容器が折りたたまれた際、折り目の特に内側に一度入ってしまうとそこでキャリアが溜まったままになってしまう。折り目の内側に上述のような移動差発生手段を形成し、あるいは設けることによって、排出される際に折り目の内側には現像剤、特にキャリアが残ることがほとんどなくなり、現像剤収納容器から排出され、現像装置に供給することが可能となる。
図10は本発明に係る現像剤収納容器が備える移動差発生手段の他の実施例を示す断面図である。本例では、移動差発生手段として、現像剤収納容器の内側に向かって凸部を有する樹脂製突起285が折り目283の内側(内壁側)に取り付けられている。この樹脂製突起285は半球状もしくは球体で、現像剤が接触した際には樹脂製突起285の上に現像剤がのることなく、突起表面を滑るように移動する。樹脂製突起285を設けることによって減容するに従い収納容器が折り目283に沿って折りたたまれ、現像剤収納容器のシート281aがなす面とシート281bがなす面が接触することがあって樹脂製突起285がスペーサーとなって接触面を小さくすることができ、折り目の内側にはまりそうになった現像剤を排出の最後まで排出口に向かって流れやすくしている。したがって、現像剤は図11に示すような従来の移動差発生手段が設けられていない、現像剤収納容器の断面図のように、折り目の内側に現像剤が残ってしまうようなことがなく、収納容器内から排出され、現像装置に供給することが可能となる。
本発明の実施対象となる画像形成装置の一例である複写機とその現像装置を示す概略構成図 同複写機の概略構成図 同複写機のプリンタ部における4つの第1プロセスユニットの1つを示す拡大構成図 同複写機のプリンタ部における4つの第2プロセスユニットの1つを示す拡大構成図 スクリューポンプ手段を用いたトナー移送装置を利用した画像形成手段の現像装置にトナーを補給するトナー補給装置の構成図 同要部の斜視図 本発明の実施例に係る現像剤収納容器の斜視図 本発明の実施例に係る現像剤収納容器と異なる構成の従来の現像剤収納容器を示す断面図 移動差発生手段を形成した本発明の実施例に係る現像剤収納容器の斜視図 本発明に係る現像剤収納容器が備える移動差発生手段の他の実施例を示す断面図 従来の移動差発生手段が設けられていない、現像剤収納容器の断面図
符号の説明
1Y、1M、1C、1K:感光体
2:感光体クリーニング装置
3:スコロトロンチャージャ
4:現像装置
5:現像ローラト
8:供給スクリュー
7:回収搬送路
9:供給搬送路
10:撹拌搬送路
16:現像ドクタ
20:第1転写ユニット
20A:ベルトクリーニング装置
21:第1中間転写ベルト
30:第2転写ユニット
30A:ベルトクリーニング装置
31:第2中間転写ベルト
40:給紙装置
43A:紙搬送路
45:レジストローラ対
46:2次転写ローラ
47:転写チャージャ
50:紙搬送ユニット
60:定着装置
70:冷却ローラ対
71:排紙ローラ対
75:排紙スタック部
80Y、80M、80C、80K:第1プロセスユニット
81Y、81M、81C、81K:第2プロセスユニット
86Y、86M、86C、86K:現像剤ボトル
87:使用済現像剤収容器
90:操作・表示ユニット
95:制御部
100:プリンタ部
127:トナー濃度センサ
133:仕切り壁
134:仕切り板
162:現像剤補給口
161:サブホッパ
164a、165a、166a:ギヤ
167:アイドルギヤ列
168:第2クラッチ
169:トナーセンサ
170:粉体ポンプ
171:ロータ
172:ステータ
173:フォルダ
174:駆動軸
176:第1クラッチ
178:トナー移送チューブ
179:回転駆動軸
180:トナー収納容器
200:自動画像読取装置
210:ノズル
280:現像剤収納容器
281:収納部
281a、281b、281c、281d:シート
281e:上面シート
282:口金部材
283:折り目
284:平板
285:樹脂製突起
300:紙補給装置
D:現像剤
L:レーザ光
P:転写紙
Q:光除電装置
S1:電位センサ
S2:画像センサ

Claims (7)

  1. 柔軟な材料で形成され、トナーとキャリアからなる現像剤を収容した袋状部材を有し、該袋状部材の内圧を減少させることによって該袋状部材が折り目に沿って変形しながら減容する現像剤収納容器において、該現像剤収納容器内部の中央部と端部で現像剤の移動する早さが異なるようにする移動差発生手段を設けたことを特徴とする現像剤収納容器。
  2. 請求項1に記載の現像剤収納容器において、前記移動差発生手段が、前記折り目の内側に設けられていることを特徴とする現像剤収納容器。
  3. 請求項2に記載の現像剤収納容器において、移動差発生手段が摩擦係数の異なる部材で構成されているものであることを特徴とする現像剤収納容器。
  4. 請求項3に記載の現像剤収納容器において、前記移動差発生手段が、現像剤収納容器の内側に向かって凸部を有する樹脂製部材からなることを特徴とする現像剤収納容器。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の現像剤収容容器を備えることを特徴とする現像剤補給装置。
  6. 請求項5に記載の現像剤補給装置から現像剤を供給される現像装置において、余剰となった現像剤を装置外へ排出する排出機構を備えたことを特徴とする現像装置。
  7. 請求項1〜4の現像剤収納容器、請求項5の現像剤補給装置、または請求項6に記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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