JP2009109269A - 充電深度算出回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電装置の充放電状態にかかわらず、SOCの誤差を低減することができる充電深度算出回路を提供する。
【解決手段】蓄電装置300に流れる電流を検出する電流測定部502と、電流測定部502によって検出された電流値を補正する係数設定部531及び乗算部521と、補正された電流値を積算することにより、蓄電装置300の充電深度を算出する充電深度算出部522と、充電深度算出部522によって算出された充電深度から、蓄電装置300の端子電圧を推定する起電力変換部528と、蓄電装置300の端子電圧を取得する電圧測定部501とを備えた。係数設定部531は、起電力変換部528によって推定される端子電圧と電圧測定部501によって取得される端子電圧との差を減少させるように、係数を設定して前記電流値を補正するようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、蓄電装置の充電深度を算出する充電深度算出回路に関する。
近年、二次電池やキャパシタを用いた蓄電装置は、商用電源のバックアップ用電源として注目され利用されている。バックアップ用電源は、商用電源が正常に動作している場合には充電され、商用電源が異常の場合に機器に電力を供給するような機構となっている。このようなバックアップ電源の例としてはUPS(Uninterruptable Power Supply)が挙げられ、商用電源が停電した際に、バックアップ用電源から電力を供給することにより、使用中のコンピュータや記憶装置、サーバー等のネットワーク機器などが停止することを防止している。
このような蓄電装置を用いたバックアップ用電源は、充電状態(State of Charge)を示す充電深度(以下「SOC」と称する)を高い状態に維持するように、充放電の制御が行なわれている。また、エレベータでは、乗りものかごとつりあいおもりとを備えることで、運転中に必要な電力消費量を抑制したハイブリットエレベータが開発されている。
一般的にこのようなシステムでは、エレベータの減速時に電動機を回して発電を行い、得られた電力を蓄電装置に充電するようになっている。この場合、蓄電装置のSOCが100%になっていると、電動機の発電作用により生じた余剰電力を蓄電装置に充電することができず、電力の無駄が生じてしまう。そのため、蓄電装置のSOCが100%まで増大しないように充放電制御が行なわれている。一方で、必要な時には蓄電装置から電動機へ電力を供給可能な状態に維持する必要があるため、蓄電装置のSOCが0(ゼロ)にまで低下しないように充放電制御が行なわれている。具体的には、通常、蓄電装置においては、SOCが20〜80%の範囲で推移するように制御が行なわれている。
上記のようなシステムでは、蓄電装置のSOCを考慮しながらシステム全体を制御する必要があるため、蓄電装置のSOCを正確に把握する必要がある。SOCは直接物理量として測定することができないので、充放電電流や端子電圧等から間接的に算出する必要がある。SOCの算出方法には、電流積算による方法、充放電時または無負荷時の電圧から推定する方法、電流積算と電圧推定方法の併用などが挙げられる。
電流積算によりSOCを算出する方法では、例えば長期不使用のとき、蓄電装置の自己放電により実際のSOCが低下しても蓄電装置は使用されていないため計算上のSOCは変化しない。そのため、実際のSOCと、算出されたSOCとの間に誤差が発生するという不都合がある。また、蓄電素子の端子電圧からSOCを算出する方法では、SOCの変化に対する端子電圧の変化が小さいため、SOCの算出精度を向上することが困難であるという不都合がある。
このため、放電開始時にのみ、SOCの算出に用いる演算式のパラメータを変更することで、長期不使用時に発生するSOCの誤差を補正するものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−243045号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている方法では、放電開始時のみパラメータを変更することでSOC誤差を解消するようになっているが、それ以外の充電時あるいは休止時に生じたSOC誤差は、放電が開始されるまで解消されないという不都合があった。
本発明は、このような事情に鑑みて為された発明であり、蓄電装置の充放電状態にかかわらず、SOCの誤差を低減することができる充電深度算出回路を提供することを目的とする。
本発明に係る充電深度算出回路は、蓄電装置に流れる電流を検出する電流検出部と、前記電流検出部によって検出された電流値を補正する電流値補正部と、前記電流値補正部によって補正された電流値を積算することにより、前記蓄電装置の充電深度を算出する充電深度算出部と、前記充電深度算出部によって算出された充電深度から、前記蓄電装置の端子電圧を推定する電圧推定部と、前記蓄電装置の端子電圧を取得する電圧取得部とを備え、前記電流値補正部は、前記電圧推定部によって推定される端子電圧と前記電圧取得部によって取得される端子電圧との差を減少させるように、前記電流値を補正する。
この構成によれば、電流検出部によって、蓄電装置に流れる電流が検出される。また、電流値補正部によって、電流検出部で検出された電流値が補正される。そして、充電深度算出部によって、電流値補正部により補正された電流値が積算されて、蓄電装置の充電深度が算出される。さらに、電圧推定部によって、充電深度算出部で算出された充電深度から、蓄電装置の端子電圧が推定される。また、電圧取得部によって、蓄電装置の端子電圧が取得される。そして、電流値補正部によって、電圧推定部で推定された端子電圧と電圧取得部で取得された端子電圧との差を減少させるように、電流値が補正される。
そうすると、蓄電装置の充電深度と端子電圧との間には、相関関係があるから、充電深度に基づき電圧推定部で推定された端子電圧と電圧取得部で取得された端子電圧との差は、充電深度算出部で算出された充電深度と蓄電装置の実際の充電深度との差、すなわち充電深度の誤差を示している。そして、充電深度は、電流値補正部により補正された電流値が積算されて算出されるから、電流値補正部によって、積算に用いる電流値を補正することで、充電深度の誤差を低減することが可能となる。このとき、蓄電装置の充電や放電を許容しつつ、蓄電装置から検出された電流値を補正することにより、充電深度の誤差を低減することができるから、蓄電装置の充放電状態にかかわらず、充電深度の誤差を低減することができる。
また、前記電圧推定部は、前記充電深度算出部によって算出された充電深度から、前記蓄電装置の無負荷時における端子電圧を推定する無負荷電圧推定部と、前記電流検出部によって検出される電流値と前記蓄電装置の内部抵抗値とを乗じて得られる電圧降下を、前記蓄電装置の充電中においては前記無負荷電圧推定部により推定された無負荷時における端子電圧に加算し、前記蓄電装置の放電中においては前記無負荷電圧推定部により推定された無負荷時における端子電圧から減算することによって、前記蓄電装置の端子電圧を推定する実電圧推定部とを備えることが好ましい。
この構成によれば、無負荷電圧推定部によって、充電深度算出部により算出された充電深度から、蓄電装置の無負荷時における端子電圧が推定される。ここで、蓄電池は、充放電を行うと、内部抵抗により生じる電圧降下が端子電圧に表れる。そのため、背景技術のように、放電開始時、すなわち放電を開始する前の充放電を行っていないタイミングでは、内部抵抗による電圧降下を考慮する必要はない。しかしながら、充放電を実行中の蓄電装置の端子電圧を、蓄電装置の無負荷時における端子電圧として推定すると、内部抵抗による電圧降下によって、推定された端子電圧に誤差が生じる。
そこで、実電圧推定部によって、電流検出部によって検出される電流値と前記蓄電装置の内部抵抗値とを乗じて得られる電圧降下が、蓄電装置の充電中においては無負荷電圧推定部により推定された無負荷時における端子電圧に加算され、蓄電装置の放電中においては無負荷電圧推定部により推定された無負荷時における端子電圧から減算されることによって、充電深度に基づく蓄電装置の端子電圧が推定される。この場合、内部抵抗による電圧降下が補正されるので、蓄電池の充放電中において、充電深度に基づく蓄電装置の端子電圧の推定精度を向上することができる。
また、前記電圧推定部は、前記充電深度算出部によって算出された充電深度から、前記蓄電装置の無負荷時における端子電圧を推定し、前記電圧取得部は、前記蓄電装置の端子電圧を検出する端子電圧検出部と、前記電流検出部によって検出される電流値と前記蓄電装置の内部抵抗値とを乗じて得られる電圧降下を、前記蓄電装置の充電中においては前記端子電圧検出部により検出される端子電圧から減算し、前記蓄電装置の放電中においては前記端子電圧検出部により検出される端子電圧に加算することによって、前記蓄電装置の無負荷時における端子電圧を算出し、当該算出された端子電圧を前記蓄電装置の端子電圧として取得する無負荷電圧算出部とを備えるようにしてもよい。
この構成によれば、電圧推定部によって、充電深度算出部により算出された充電深度から、蓄電装置の無負荷時における端子電圧が推定される。また、端子電圧検出部によって、蓄電装置の端子電圧が検出される。ここで、蓄電池は、充放電を行うと、内部抵抗により生じる電圧降下が端子電圧に表れる。そのため、背景技術のように、放電開始時、すなわち放電を開始する前の充放電を行っていないタイミングでは、内部抵抗による電圧降下を考慮する必要はない。しかしながら、充放電を実行中の蓄電装置の端子電圧を検出すると、その検出値には、内部抵抗による電圧降下が含まれる。
そこで、無負荷電圧算出部は、電流検出部で検出される電流値と蓄電装置の内部抵抗値とを乗じて得られる電圧降下を、蓄電装置の充電中においては端子電圧検出部により検出される端子電圧から減算し、蓄電装置の放電中においては端子電圧検出部により検出される端子電圧に加算することによって、蓄電装置の無負荷時における端子電圧を算出し、当該算出された端子電圧を前記電圧取得部により取得される蓄電装置の端子電圧とすることで、内部抵抗による電圧降下を除外する。これにより、蓄電池の充放電中において、電圧推定部により推定される端子電圧と電圧取得部により取得される端子電圧との差が、充電深度を表す精度が向上される結果、前記電流値補正部による電流値の補正精度が向上する。
また、前記電圧推定部は、前記充電深度算出部によって算出された充電深度から、前記蓄電装置の無負荷時における端子電圧を推定し、前記電圧取得部は、前記蓄電装置の端子電圧を検出する端子電圧検出部と、前記電流検出部によって検出された電流値と当該電流値が検出されたときに前記端子電圧検出部により検出された端子電圧とから回帰直線を算出し、当該回帰直線における電流値がゼロとなる端子電圧を、前記蓄電装置の端子電圧として取得する無負荷電圧算出部とを備えるようにしてもよい。
この構成によれば、電圧推定部によって、充電深度算出部で算出された充電深度から、前記蓄電装置の無負荷時における端子電圧が推定される。また、端子電圧検出部によって、蓄電装置の端子電圧が検出される。ここで、蓄電池は、充放電を行うと、内部抵抗により生じる電圧降下が端子電圧に表れる。そのため、背景技術のように、放電開始時、すなわち放電を開始する前の充放電を行っていないタイミングでは、内部抵抗による電圧降下を考慮する必要はない。しかしながら、充放電を実行中の蓄電装置の端子電圧を検出すると、その検出値には、内部抵抗による電圧降下が含まれる。内部抵抗による電圧降下の補正を、もし仮に予め測定し、記憶しておいた内部抵抗値に基づいて行うと、例えば蓄電装置の経年劣化により内部抵抗が変化した場合、補正精度が低下する。
そこで、無負荷電圧算出部によって、電流検出部で検出された電流値と当該電流値が検出されたときに端子電圧検出部により検出された端子電圧とから回帰直線が算出され、当該回帰直線における電流値がゼロとなる端子電圧が、蓄電装置の端子電圧として取得される。この場合、現状の蓄電装置から検出された電流値と端子電圧とに基づいて、内部抵抗による電圧降下が含まれない無負荷時の蓄電装置の端子電圧が算出されるので、内部抵抗の変化に関わらず、無負荷時における端子電圧の算出精度を向上することができる。
また、前記電流値補正部は、前記蓄電装置の充電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧に満たない場合、前記電流値を増大させ、前記蓄電装置の充電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧を超える場合、前記電流値を減少させ、前記蓄電装置の放電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧に満たない場合、前記電流値を減少させ、前記蓄電装置の放電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧を超える場合、前記電流値を増大させることが好ましい。
この構成によれば、電流値補正部は、電圧推定部によって推定される端子電圧と電圧取得部によって取得される端子電圧との差を減少させるように、電流値を補正することができる。
また、前記電流値補正部は、前記電流検出部によって検出された電流値に所定の係数を乗算することにより、当該電流値を補正する乗算部と、前記蓄電装置の充電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧に満たない場合、前記電圧推定部により推定される端子電圧と前記電圧取得部により取得される端子電圧との差が大きいほど、前記係数を増大させ、前記蓄電装置の充電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧を超える場合、前記電圧推定部により推定される端子電圧と前記電圧取得部により取得される端子電圧との差が大きいほど、前記係数を減少させ、前記蓄電装置の放電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧に満たない場合、前記電圧推定部により推定される端子電圧と前記電圧取得部により取得される端子電圧との差が大きいほど、前記係数を減少させ、前記蓄電装置の放電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧を超える場合、前記電圧推定部により推定される端子電圧と前記電圧取得部により取得される端子電圧との差が大きいほど、前記係数を増大させる係数設定部とを備えることが好ましい。
この構成によれば、乗算部によって、係数設定部によって設定された係数と電流検出部で検出された電流値とを乗算することにより、電圧推定部によって推定される端子電圧と電圧取得部によって取得される端子電圧との差を減少させるように、電流値を補正することができるので、電流値補正部を簡素化することが容易である。
また、前記係数設定部は、前記電圧推定部により推定される端子電圧と前記電圧取得部により取得される端子電圧との差が、予め設定された設定閾値に満たない場合、予め設定された第1の値を前記係数として設定し、前記蓄電装置の充電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧に満たず、かつその差が前記設定閾値を超える場合、前記第1の値より大きい値に設定された第2の値を前記係数として設定し、前記蓄電装置の充電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧を超え、かつその差が前記設定閾値を超える場合、前記第1の値より小さい値に設定された第3の値を前記係数として設定し、前記蓄電装置の放電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧に満たず、かつその差が前記設定閾値を超える場合、前記第3の値を前記係数として設定し、前記蓄電装置の放電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧を超え、かつその差が前記設定閾値を超える場合、前記第2の値を前記係数として設定することが好ましい。
この構成によれば、係数設定部は、電圧推定部により推定される端子電圧と前記電圧取得部により取得される端子電圧との差と設定閾値との比較結果、電圧推定部により推定される端子電圧と電圧取得部により取得される端子電圧との大小関係、及び蓄電池の充放電状態とに基づいて、簡素な処理で前記係数を設定することができる。
また、前記蓄電装置の温度を検出する温度検出部をさらに備え、前記電流値補正部は、前記温度検出部によって検出された温度が高いほど、前記電流値が小さくなるように補正することが好ましい。
この構成によれば、電流値補正部は、蓄電池の温度特性に応じて電流値を補正することができるので、電圧推定部によって推定される端子電圧と電圧取得部によって取得される端子電圧との差を減少させるための電流値の補正精度を向上することが可能となる。
このような構成の充電深度算出回路は、電流検出部によって、蓄電装置に流れる電流が検出される。また、電流値補正部によって、電流検出部で検出された電流値が補正される。そして、充電深度算出部によって、電流値補正部により補正された電流値が積算されて、蓄電装置の充電深度が算出される。さらに、電圧推定部によって、充電深度算出部で算出された充電深度から、蓄電装置の端子電圧が推定される。また、電圧取得部によって、蓄電装置の端子電圧が取得される。そして、電流値補正部によって、電圧推定部で推定された端子電圧と電圧取得部で取得された端子電圧との差を減少させるように、電流値が補正される。
そうすると、蓄電装置の充電深度と端子電圧との間には、相関関係があるから、充電深度に基づき電圧推定部で推定された端子電圧と電圧取得部で取得された端子電圧との差は、充電深度算出部で算出された充電深度と蓄電装置の実際の充電深度との差、すなわち充電深度の誤差を示している。そして、充電深度は、電流値補正部により補正された電流値が積算されて算出されるから、電流値補正部によって、積算に用いる電流値を補正することで、充電深度の誤差を低減することが可能となる。このとき、蓄電装置の充電や放電を許容しつつ、蓄電装置から検出された電流値を補正することにより、充電深度の誤差を低減することができるから、蓄電装置の充放電状態にかかわらず、充電深度の誤差を低減することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。図1は、本発明の一実施形態に係る充電深度算出回路を備えた電源システムの一例を示すブロック図である。
図1に示す電源システム10は、商用電源などの通常電源100と、通常電源100からの余剰電力や負荷装置200で発生する回生電力を貯蔵し、その貯蔵された電力を電力供給により駆動される負荷装置200に必要に応じて供給する蓄電装置300と、蓄電装置300の充放電を制御する充放電制御装置400と、蓄電装置300のSOCを算出する充電深度算出回路500と、充電深度算出回路500及び充放電制御装置400と接続されて、電源システム10全体を制御する統合制御ECU(electronic control unit)600とから構成される。
充電深度算出回路500は、UPS等のバックアップ用電源装置の他、携帯型パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、携帯電話機、電気自動車、ハイブリットカー等、種々の電池駆動機器やシステムにおける電源システムに用いられる。
通常電源100には、例えば商用電源やエンジンを動力源とする発電機も含まれる。負荷装置200は、電力の供給により駆動される各種の負荷を含み、例えばモータやバックアップ対象の負荷機器も含まれる。
蓄電装置300は、N個の蓄電素子ブロック(蓄電装置)B1、B2,・・・、BNを直列に接続して構成されている。また、蓄電素子ブロックB1、B2、・・・、BNのそれぞれは、複数個の蓄電素子(蓄電装置)301を電気的に直列に接続して構成されている。各蓄電素子301としては、ニッケル水素電池などのアルカリ蓄電池、リチウムイオン電池などの有機電池、及び電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を用いることができる。なお、蓄電装置300は、蓄電素子301を少なくとも一つ含んでいればよく、蓄電素子ブロックの数N、蓄電素子301の数は特に限定されるものではない。また、蓄電素子301は、並列接続されていてもよい。
充放電制御装置400は、通常電源100、負荷装置200及び蓄電装置300とそれぞれ接続され、通常電源100から蓄電装置300への充電、及び蓄電装置300から負荷装置200への放電を制御する。
そして、充放電制御装置400は、通常電源100からの供給電力に基づき、蓄電装置300の充電を行う。また、負荷装置200の消費電力が急激に増大した場合や、負荷装置200から要求される電力が所定値を越える場合、その不足分の電力を蓄電装置300から負荷装置200へ放電させる。
充放電制御装置400による充放電制御は、統合制御ECU600から送信された蓄電装置300のSOCに基づいて、通常、蓄電装置300のSOCが20〜80%程度の範囲内に入るように行われる。ただし、夜間電力の有効活用をした負荷平準化電源やプラグインハイブリット車等では、SOCが100%程度の状態まで充電され、負荷装置200でエネルギーが必要な時に放電されるように制御される。
蓄電装置300はN個の蓄電素子ブロックと電流センサ302と温度センサ303から構成され、蓄電装置の温度と電流値のセンシングを行っている。
次に、図1に示す充電深度算出回路500について説明する。図1に示す充電深度算出回路500は、蓄電装置300の端子電圧値を測定する電圧測定部501(電圧取得部、端子電圧検出部)と、蓄電装置300を流れる電流値を測定する電流測定部502(電流検出部)と、蓄電装置300の温度を測定する温度測定部503(温度検出部)と、統合制御ECU600との間での通信を行うための通信部504と、充電深度算出回路500内の各部を制御する制御部520とを備えている。
電圧測定部501は、蓄電装置300のN個の蓄電素子ブロックB1、B2、…、BNのそれぞれの端子電圧V0、V1、V2、…、VN−1、VNを所定の周期で時系列的に測定する。測定された蓄電素子ブロック毎の端子電圧をアナログ信号からデジタル信号に変換し、ブロック毎の端子電圧値Vdとして出力する。電圧測定部501から制御部520へのデータ出力は予め定められた周期で行われる。この蓄電素子ブロック毎の端子電圧を時系列に測定する方法としては、例えばフライングキャパシタ方式が知られている。
電流測定部502は、電流センサ302を用いて蓄電装置300の充放電電流Iを所定の周期で測定する。電流測定部502は、測定された充放電電流Iをアナログ信号からデジタル信号に変換して、充電方向(+)と放電方向(−)を示すC(Charge)/D(Discharge)符号を含む充放電電流値Idとして出力する。電流測定部502から制御部520へのデータ出力も、電圧測定部501からのデータ出力と同様、予め定められた周期で行われる。ここで、電流センサ302は、例えば、抵抗素子、電流変成器などで構成される。
温度測定部503は、蓄電装置300内に配置された温度センサ303を用いて蓄電装置300内の温度を所定の周期で測定する。そして、温度測定部503は、測定された温度をアナログ信号からデジタル信号に変換して温度値Tとして予め定められた周期で制御部520へ出力する。
通信部504は、電圧、温度、電流などの測定値やそれらを用いて演算したSOCや、電流センサなどの故障情報を、統合制御ECU600へ送信する。統合制御ECU600では、通信部504からの送信データに基づいてシステム全体の制御を行う。統合制御ECU600と蓄電装置等の通信手段は、CAN、LINおよびEthenetであってもよく、無線などであってもよい。
なお、統合制御ECU600は、制御部520の機能を備える構成であってもよい。この場合、充電深度算出回路500は、統合制御ECU600を含んで構成される。さらに統合制御ECU600は、充放電制御装置を兼ねてもよい。
図2は、図1に示す制御部520の構成の一例を示すブロック図である。制御部520は、例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記憶された不揮発性のROM(Read Only Memory)と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、その周辺回路等とを備えて構成されている。また、制御部520は、例えばROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、乗算部521、充電深度算出部522、平均処理部523,524,525、内部抵抗算出部526、乗算部527、起電力変換部528、加減算部529、減算部530、及び係数設定部531として機能する。なお、制御部520は、乗算器、加算器、順序回路、論理回路等を用いて構成されていてもよい。
次に、図1に示す充電深度算出回路500の動作について説明する。図3、図4は、図1に示す充電深度算出回路500の動作の一例を示すフローチャートである。なお、以下のフローチャートにおいて、同一の処理は同一のステップ番号で示し、その説明を省略する。
まず、電圧測定部501、電流測定部502、及び温度測定部503によって、蓄電装置300における各蓄電素子ブロックの端子電圧値Vd、蓄電装置300の充放電電流値Id、及び蓄電装置300の温度値Tが測定される(ステップS1)。
なお、端子電圧値Vdを、蓄電素子ブロック毎に測定する例を示したが、蓄電素子301の端子電圧を端子電圧値Vdとして、蓄電素子301毎に端子電圧値Vdを測定するようにしてもよく、蓄電装置300全体の端子電圧を端子電圧値Vdとして測定するようにしてもよい。
次に、乗算部521によって、電流測定部502により測定された充放電電流値Idと、係数設定部531から出力された係数Kとが乗算されて、補正電流値Idkが算出される(ステップS2)。乗算部521及び係数設定部531は、電流値補正部の一例に相当している。
係数設定部531は、係数Kの初期値として、後述する通常パラメータPsを乗算部521へ出力するようになっている。このとき、充放電電流値Idには、C/D符号が含まれるので、蓄電装置300の充電時には補正電流値Idkは正の値となり、蓄電装置300の放電時には補正電流値Idkは負の値となる。
次に、充電深度算出部522によって、乗算部521から出力された補正電流値Idkが積算されてSOCが算出される(ステップS3)。充電深度算出部522は、蓄電素子ブロック毎にSOCを算出するようにしてもよく、蓄電素子301毎にSOCを算出するようにしてもよく、蓄電装置300全体のSOCを一括して算出するようにしてもよい。
そして、充電深度算出部522によって算出されたSOCを示す情報が、起電力変換部528と通信部504とへ送信される。通信部504は、充電深度算出部522から受信したSOCを統合制御ECU600へ送信し、統合制御ECU600は、通信部504から受信したSOCを充放電制御装置400へ送信する。そうすると、充放電制御装置400は、統合制御ECU600から受信したSOCに基づいて、蓄電装置300のSOCが20〜80%程度の範囲内に入るように、蓄電装置300の充放電を制御する。
次に、起電力変換部528(無負荷電圧推定部)によって、充電深度算出部522から受信したSOCに基づいて、蓄電装置300における各蓄電素子ブロックの無負荷時における起電力Ve1(端子電圧)が推定される(ステップS4)。
具体的には、例えば、蓄電素子ブロックにおける無負荷時の起電力とSOCとの関係を示す起電力−SOC特性テーブルを、予め実験的に求めてROM等の記憶部に記憶しておき、起電力変換部528は、この起電力−SOC特性テーブルを参照して、充電深度算出部522から受信したSOCに対応する起電力を起電力Ve1として取得する。
次に、平均処理部523,524,525によって、電圧値Vd、電流値Id、及び温度値Tの平均値が平均電圧値Vdave、平均電流値Idave、平均温度値Taveとして算出される(ステップS5)。これにより、ノイズや負荷変動等による瞬時的な電圧値Vd、電流値Id、温度値Tの変動を排除することができる。
次に、内部抵抗算出部526によって、平均処理部525から出力された平均温度Taveに基づき、各蓄電素子ブロックの内部抵抗Riが算出される(ステップS6)。具体的には、例えば、蓄電素子ブロックの温度と内部抵抗との関係を示す温度−内部抵抗特性テーブルを、予め実験的に求めてROM等の記憶部に記憶しておき、内部抵抗算出部526は、この温度−内部抵抗特性テーブルを参照して、平均処理部525から出力された平均温度Taveに対応する内部抵抗を、内部抵抗Riとして取得する。
なお、内部抵抗Riを、蓄電素子ブロック毎に算出する例を示したが、蓄電素子301の内部抵抗Riを算出するようにしてもよく、蓄電装置300全体の内部抵抗Riを算出するようにしてもよい。
次に、乗算部527によって、平均処理部524から出力された電流値Idaveと内部抵抗Riとが乗算されて、内部抵抗での電圧降下Vdpが算出される(ステップS7)。
次に、加減算部529によって、C/D符号が充電方向(+)であるか放電方向(−)であるかが確認される(ステップS8)。そして、充電方向(+)であった場合(ステップS8で(+))、加減算部529によって起電力変換部528から出力された起電力Ve1と電圧降下Vdpとが加算されて推定電圧Ve2とされ(ステップS9)、放電方向(−)であった場合(ステップS8で(−))、加減算部529によって起電力変換部528から出力された起電力Ve1から電圧降下Vdpが減算されて推定電圧Ve2とされる(ステップS10)。
この場合、内部抵抗算出部526、乗算部527、及び加減算部529は、実電圧推定部の一例に相当している。このように、内部抵抗算出部526、乗算部527、及び加減算部529によって、内部抵抗Riにより生じる電圧降下Vdpの補正をおこなうことにより、蓄電装置300の充放電中であっても当該充放電状態における蓄電素子ブロックの端子電圧を推定電圧Ve2として算出することができる。そして、充放電状態における蓄電素子ブロックの端子電圧を推定電圧Ve2として算出することができる結果、後述するように、蓄電装置300の充放電状態にかかわらず、SOCの誤差を低減することが可能となる。
なお、推定電圧Ve2を、蓄電素子ブロック毎に算出する例を示したが、蓄電素子301毎、あるいは蓄電装置300全体の推定電圧Ve2を算出するようにしてもよい。
次に、減算部530によって、平均電圧値Vdaveから推定電圧Ve2が減算されて、電圧差Vdiffが算出される(ステップS11)。
次に、係数設定部531によって、減算部530で算出された電圧差Vdiffと、予め設定された設定閾値αとが比較される(ステップS12)。設定閾値αとしては、SOCの算出誤差を修正する必要が生じるような電圧差Vdiffの値が設定される。具体的には、設定閾値αは、例えば蓄電素子ブロック(又は蓄電素子301、又は蓄電装置300全体)の満充電電圧に対する5%〜20%に相当する電圧を用いることができ、より好ましくは、10%〜15%に相当する電圧を用いることができる。
そして、電圧差Vdiffが設定閾値α以下であれば(ステップS12でYES)、まだSOCの算出誤差の補正は必要ないと考えられるので、係数設定部531によって、例えば図5に示す係数テーブルにおける通常パラメータPsが選択される。
図5に示す係数テーブルは、通常パラメータPs(第1の値)、誤差解消パラメータPp(第2の値)、及び誤差解消パラメータPm(第3の値)を、蓄電装置300の温度と対応付けて記憶している。通常パラメータPsは、SOCの算出誤差の補正が必要ない場合に用いられる係数Kを示している。誤差解消パラメータPp,Pmは、SOCの算出誤差を減少させる場合に用いられる係数Kを示しており、誤差解消パラメータPpは通常パラメータPsより大きな値、誤差解消パラメータPmは通常パラメータPsより小さな値が設定されている。
図5に示す係数テーブルは、蓄電素子301がニッケル水素二次電池である場合の例を示している。ニッケル水素二次電池は、温度が高くなると、電荷の受け入れ性が悪くなる特性がある。そこで、図5に示す係数テーブルは、平均温度値Taveが高温になって、例えば45℃以上になると、係数Kの値が小さくなるようにされている。係数Kは、乗算部521によって充放電電流値Idと乗算されて補正電流値Idkが算出されるので、係数Kが小さくなることは、補正電流値Idkが小さくなることを意味する。
なお、蓄電素子301は、ニッケル水素二次電池に限られず、他の蓄電素子であった場合には、その蓄電素子の温度特性に応じた係数Kを、係数テーブルとして設定すればよい。
そこで、電圧差Vdiffが設定閾値α以下であれば(ステップS12でYES)、まだSOCの算出誤差の補正は必要ないと考えられるので、係数設定部531によって、例えば図5に示す係数テーブルの通常パラメータPsにおける平均温度値Taveに対応する値が、係数Kとして設定され、乗算部521へ出力される(ステップS13)。
一方、電圧差Vdiffが設定閾値αを超えていれば(ステップS12でNO)、SOCの算出誤差が増大しており補正が必要と考えられるので、誤差解消パラメータPp、及び誤差解消パラメータPmのうちいずれかを選択するべくステップS14へ移行する。
ステップS14において、係数設定部531によって、C/D符号が充電方向(+)であるか放電方向(−)であるかが確認される(ステップS14)。そして、充電方向(+)であった場合(ステップS14で(+))、さらに係数設定部531によって、推定電圧Ve2と平均電圧値Vdaveとが比較される(ステップS15)。そして、推定電圧Ve2が平均電圧値Vdaveより小さければ(ステップS15でYES)、SOCの計算値が実際のSOCより小さくなっていると考えられるから、係数設定部531によって、充電方向における補正電流値Idkを増大させるべく、図5に示す係数テーブルの誤差解消パラメータPpにおける平均温度値Taveに対応する値が係数Kとして設定されて、乗算部521へ出力される(ステップS16)。
そうすると、ステップS1〜S3において、増大するように補正された補正電流値Idkが積算されてSOCが算出されるので、SOCの計算値を増大させて、SOCの誤差を減少させることができる。
一方、ステップS15において、推定電圧Ve2が平均電圧値Vdave以上であれば(ステップS15でNO)、SOCの計算値が実際のSOCより大きくなっていると考えられるから、係数設定部531によって、充電方向における補正電流値Idkを減少させるべく、図5に示す係数テーブルの誤差解消パラメータPmにおける平均温度値Taveに対応する値が係数Kとして設定されて、乗算部521へ出力される(ステップS18)。
そうすると、ステップS1〜S3において、減少するように補正された補正電流値Idkが積算されてSOCが算出されるので、SOCの計算値を減少させて、SOCの誤差を減少させることができる。
また、ステップS14において、放電方向(−)であった場合(ステップS14で(−))、さらに係数設定部531によって、推定電圧Ve2と平均電圧値Vdaveとが比較される(ステップS17)。そして、推定電圧Ve2が平均電圧値Vdaveより小さければ(ステップS17でYES)、SOCの計算値が実際のSOCより小さくなっていると考えられるから、係数設定部531によって、放電方向における補正電流値Idkの絶対値を減少させてSOCの計算値を増大させるべく、図5に示す係数テーブルの誤差解消パラメータPmにおける平均温度値Taveに対応する値が係数Kとして設定されて、乗算部521へ出力される(ステップS18)。
そうすると、ステップS1〜S3において、絶対値が減少するように補正されたマイナス符号の補正電流値Idkが積算されてSOCが算出されるので、SOCの計算値を増大させて、SOCの誤差を減少させることができる。
一方、ステップS17において、推定電圧Ve2が平均電圧値Vdave以上であれば(ステップS17でNO)、SOCの計算値が実際のSOCより大きくなっていると考えられるから、係数設定部531によって、放電方向における補正電流値Idkの絶対値を増大させてSOCの計算値を減少させるべく、図5に示す係数テーブルの誤差解消パラメータPpにおける平均温度値Taveに対応する値が係数Kとして設定されて、乗算部521へ出力される(ステップS16)。
そうすると、ステップS1〜S3において、絶対値が増大するように補正されたマイナス符号の補正電流値Idkが積算されてSOCが算出されるので、SOCの計算値を減少させて、SOCの誤差を減少させることができる。
以上、ステップS1〜S18の処理によれば、蓄電装置300の充放電状態にかかわらず、SOCの誤差を低減することができる。また、SOCの誤差が低減されると、電圧差Vdiffが減少する。
なお、例えば図6、図7、図8に示すように、制御部520aは、ステップS8で充電方向(+)であった場合(ステップS8で(+))、ステップS9aにおいて、加減算部529によって、平均処理部523から出力された平均電圧値Vdaveから電圧降下Vdpが減算されて無負荷端子電圧Vtnとされ(ステップS9a)、放電方向(−)であった場合(ステップS8で(−))、加減算部529によって、平均電圧値Vdaveと電圧降下Vdpとが加算されて無負荷端子電圧Vtnとされる(ステップS10a)構成としてもよい。
そして、減算部530によって、無負荷端子電圧Vtnから起電力Ve1が減算されて、電圧差Vdiffが算出される(ステップS11a)。また、ステップS15a,S17aにおいて、推定電圧Ve2の代わりに起電力Ve1が用いられ、平均電圧値Vdaveの代わりに無負荷端子電圧Vtnが用いられる。
この場合、電圧測定部501は、端子電圧検出部の一例に相当し、内部抵抗算出部526、乗算部527、及び加減算部529は、無負荷電圧算出部の一例に相当している。このように、内部抵抗算出部526、乗算部527、及び加減算部529によって、内部抵抗Riにより生じる電圧降下Vdpの補正をおこなうことにより、蓄電装置300の充放電中であっても、平均電圧値Vdaveを無負荷時の無負荷端子電圧Vtnに換算することができる。そして、充放電状態において電圧測定部501により測定された平均電圧値Vdaveを無負荷端子電圧Vtnに換算することができる結果、蓄電装置300の充放電状態にかかわらず、SOCの誤差を低減することが可能となる。
また、例えば図9、図10に示すように、制御部520bは、図6における内部抵抗算出部526、乗算部527、及び加減算部529の代わりに無負荷電圧算出部532を備え、図7におけるステップS6,S7,S8,S9a,S10aの代わりにステップS21,S22を実行する構成としてもよい。
図11は、無負荷電圧算出部532の動作を説明するための説明図である。ステップS21において、無負荷電圧算出部532は、平均電圧値Vdaveと平均電流値Idaveとの組を複数取得して回帰直線を生成する。図11では、平均電流値IdaveがI1、平均電圧値VdaveがV1のデータP1と、平均電流値IdaveがI2、平均電圧値VdaveがV2のデータP2と、平均電流値IdaveがI3、平均電圧値VdaveがV3のデータP3とを取得して、データP1,P2,P3から回帰直線Lを生成する例を示している。
データP1,P2,P3は、例えば以下のようにして得られる。まず、例えば、無負荷電圧算出部532が、通信部504、及び統合制御ECU600を用いて充放電制御装置400へ、SOCに与える影響が無視できる程度の短時間、電流値I1,I2,I3を蓄電装置300に流す要求を行う。そして、電流測定部502で電流値I1,I2,I3が得られた際の平均電圧値Vdaveを検出することにより、無負荷電圧算出部532は、データP1,P2,P3を取得する。
次に、無負荷電圧算出部532によって、回帰直線Lにおいて、平均電流値Idaveがゼロとなる電圧値が、無負荷端子電圧Vtnとして取得される(ステップS22)。
この場合、予め記憶されている温度−内部抵抗特性テーブルを用いることなく、現実の蓄電装置300から測定されたデータP1,P2,P3に基づき無負荷端子電圧Vtnを取得することができる。予め記憶しておいた温度−内部抵抗特性テーブルや内部抵抗Riに基づき内部抵抗Riで生じる電圧降下に基づき無負荷端子電圧Vtnを算出する場合には、例えば経年劣化によって蓄電装置300の内部抵抗が変化した場合、無負荷端子電圧Vtnに誤差が生じる。しかしながら、無負荷電圧算出部532によれば、現実の蓄電装置300から測定されたデータP1,P2,P3に基づき無負荷端子電圧Vtnを取得することができるので、例えば経年劣化によって蓄電装置300の内部抵抗が変化した場合であっても、精度よく無負荷端子電圧Vtnを算出することができる。
UPS等のバックアップ用電源装置、携帯型パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、携帯電話機、電気自動車、ハイブリットカー等、種々の電池駆動機器の電源として用いられる二次電池やキャパシタ等のSOCを算出する充電深度算出回路として好適である。
本発明の一実施形態に係る充電深度算出回路を備えた電源システムの一例を示すブロック図である。 図1に示す制御部の構成の一例を示すブロック図である。 図1に示す充電深度算出回路の動作の一例を示すフローチャートである。 図1に示す充電深度算出回路の動作の一例を示すフローチャートである。 係数テーブルの一例を示す説明図である。 図2に示す制御部の変形例を示すブロック図である。 図6に示す充電深度算出回路の動作の一例を示すフローチャートである。 図6に示す充電深度算出回路の動作の一例を示すフローチャートである。 図2に示す制御部の変形例を示すブロック図である。 図9に示す充電深度算出回路の動作の一例を示すフローチャートである。 図9に示す無負荷電圧算出部の動作を説明するための説明図である。
符号の説明
10 電源システム
100 通常電源
200 負荷装置
300 蓄電装置
301 蓄電素子
302 電流センサ
303 温度センサ
400 充放電制御装置
500 充電深度算出回路
501 電圧測定部
502 電流測定部
503 温度測定部
504 通信部
520,520a,520b 制御部
521,527 乗算部
522 充電深度算出部
526 内部抵抗算出部
528 起電力変換部
529 加減算部
530 減算部
531 係数設定部
532 無負荷電圧算出部
B1〜BN 蓄電素子ブロック
600 統合制御ECU

Claims (8)

  1. 蓄電装置に流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部によって検出された電流値を補正する電流値補正部と、
    前記電流値補正部によって補正された電流値を積算することにより、前記蓄電装置の充電深度を算出する充電深度算出部と、
    前記充電深度算出部によって算出された充電深度から、前記蓄電装置の端子電圧を推定する電圧推定部と、
    前記蓄電装置の端子電圧を取得する電圧取得部とを備え、
    前記電流値補正部は、
    前記電圧推定部によって推定される端子電圧と前記電圧取得部によって取得される端子電圧との差を減少させるように、前記電流値を補正すること
    を特徴とする充電深度算出回路。
  2. 前記電圧推定部は、
    前記充電深度算出部によって算出された充電深度から、前記蓄電装置の無負荷時における端子電圧を推定する無負荷電圧推定部と、
    前記電流検出部によって検出される電流値と前記蓄電装置の内部抵抗値とを乗じて得られる電圧降下を、前記蓄電装置の充電中においては前記無負荷電圧推定部により推定された無負荷時における端子電圧に加算し、前記蓄電装置の放電中においては前記無負荷電圧推定部により推定された無負荷時における端子電圧から減算することによって、前記蓄電装置の端子電圧を推定する実電圧推定部とを備えること
    を特徴とする請求項1記載の充電深度算出回路。
  3. 前記電圧推定部は、
    前記充電深度算出部によって算出された充電深度から、前記蓄電装置の無負荷時における端子電圧を推定し、
    前記電圧取得部は、
    前記蓄電装置の端子電圧を検出する端子電圧検出部と、
    前記電流検出部によって検出される電流値と前記蓄電装置の内部抵抗値とを乗じて得られる電圧降下を、前記蓄電装置の充電中においては前記端子電圧検出部により検出される端子電圧から減算し、前記蓄電装置の放電中においては前記端子電圧検出部により検出される端子電圧に加算することによって、前記蓄電装置の無負荷時における端子電圧を算出し、当該算出された端子電圧を前記蓄電装置の端子電圧として取得する無負荷電圧算出部とを備えること
    を特徴とする請求項1記載の充電深度算出回路。
  4. 前記電圧推定部は、
    前記充電深度算出部によって算出された充電深度から、前記蓄電装置の無負荷時における端子電圧を推定し、
    前記電圧取得部は、
    前記蓄電装置の端子電圧を検出する端子電圧検出部と、
    前記電流検出部によって検出された電流値と当該電流値が検出されたときに前記端子電圧検出部により検出された端子電圧とから回帰直線を算出し、当該回帰直線における電流値がゼロとなる端子電圧を、前記蓄電装置の端子電圧として取得する無負荷電圧算出部とを備えること
    を特徴とする請求項1記載の充電深度算出回路。
  5. 前記電流値補正部は、
    前記蓄電装置の充電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧に満たない場合、前記電流値を増大させ、
    前記蓄電装置の充電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧を超える場合、前記電流値を減少させ、
    前記蓄電装置の放電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧に満たない場合、前記電流値を減少させ、
    前記蓄電装置の放電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧を超える場合、前記電流値を増大させること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の充電深度算出回路。
  6. 前記電流値補正部は、
    前記電流検出部によって検出された電流値に所定の係数を乗算することにより、当該電流値を補正する乗算部と、
    前記蓄電装置の充電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧に満たない場合、前記電圧推定部により推定される端子電圧と前記電圧取得部により取得される端子電圧との差が大きいほど、前記係数を増大させ、
    前記蓄電装置の充電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧を超える場合、前記電圧推定部により推定される端子電圧と前記電圧取得部により取得される端子電圧との差が大きいほど、前記係数を減少させ、
    前記蓄電装置の放電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧に満たない場合、前記電圧推定部により推定される端子電圧と前記電圧取得部により取得される端子電圧との差が大きいほど、前記係数を減少させ、
    前記蓄電装置の放電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧を超える場合、前記電圧推定部により推定される端子電圧と前記電圧取得部により取得される端子電圧との差が大きいほど、前記係数を増大させる係数設定部とを備えること
    を特徴とする請求項5記載の充電深度算出回路。
  7. 前記係数設定部は、
    前記電圧推定部により推定される端子電圧と前記電圧取得部により取得される端子電圧との差が、予め設定された設定閾値に満たない場合、予め設定された第1の値を前記係数として設定し、
    前記蓄電装置の充電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧に満たず、かつその差が前記設定閾値を超える場合、前記第1の値より大きい値に設定された第2の値を前記係数として設定し、
    前記蓄電装置の充電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧を超え、かつその差が前記設定閾値を超える場合、前記第1の値より小さい値に設定された第3の値を前記係数として設定し、
    前記蓄電装置の放電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧に満たず、かつその差が前記設定閾値を超える場合、前記第3の値を前記係数として設定し、
    前記蓄電装置の放電中において、前記電圧推定部により推定される端子電圧が前記電圧取得部により取得される端子電圧を超え、かつその差が前記設定閾値を超える場合、前記第2の値を前記係数として設定すること
    を特徴とする請求項6記載の充電深度算出回路。
  8. 前記蓄電装置の温度を検出する温度検出部をさらに備え、
    前記電流値補正部は、
    前記温度検出部によって検出された温度が高いほど、前記電流値が小さくなるように補正すること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の充電深度算出回路。
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