JP2009106850A - 圧縮空気除湿装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却された圧縮空気が内部を通流する膜式除湿器などの圧縮空気処理機器の表面での結露を、圧縮空気処理機器の形状にかかわらず極めて容易に防止できる圧縮空気除湿装置を提供する。
【解決手段】圧縮空気を冷却して圧縮空気中の水分を結露させて除湿する冷却器2と、冷却器2の下流に配される膜式除湿器4と、膜式除湿器4の下流に配される圧縮空気を加熱する再熱器6と、大気中への排気口を有し、内側に間隙を有して膜式除湿器4を覆うカバー7とを備え、冷却器2よりも下流の圧縮空気の一部を断熱空気として前記カバーの内側に導入する。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮空気を冷却して結露水を発生させて除湿する圧縮空気除湿装置における結露防止に関するものである。
圧縮空気を動力源とする圧縮空気機器には、水分による機器の錆付き・損傷防止などのために、乾燥した圧縮空気を供給する必要がある。
このため、工場や実験室などの現場では、空気圧縮機から送出される圧縮空気を除湿するために圧縮空気除湿装置が用いられている。圧縮空気除湿装置の一種である冷却式の圧縮空気除湿装置は、冷却した水や冷凍サイクルなどで圧縮空気を目標露点まで冷却し、結露水(凝縮水)を発生させて圧縮空気を除湿する。
冷凍サイクルによる除湿装置では、圧縮・凝縮・膨張・蒸発の工程で冷媒を循環させ、この蒸発の工程で冷媒と熱交換されて圧縮空気が冷却される。冷却による結露水の発生で除湿された圧縮空気は、再熱器で外気温度程度まで加熱されて相対湿度が下げられて圧縮空気機器に供給される。このような圧縮空気除湿装置が、例えば特許文献1に示されている。
特許文献1に示された圧縮気体除湿装置では、圧縮空気を冷却する第二冷却部(冷却器)の直後に再熱部(再熱器)が配されて熱交換器として一体化されている。再熱器は、入気する高温の圧縮空気と熱交換することで冷却された圧縮空気を加熱している。
特開2005−246336号公報
発明者は、従来の圧縮空気除湿装置のように冷却器の直後に再熱器を配置せずに、冷却器から再熱器に至る圧縮空気流路に別の除湿装置などの圧縮空気処理機器を配置する研究を行っている。この場合、圧縮空気処理機器には、冷却された圧縮空気が通流するため、圧縮空気処理機器が冷却されて、その表面で外気中の水分が結露して結露水が発生してしまう。この表面での結露の防止には、圧縮空気処理機器を断熱材で覆うことが考えられるが、圧縮空気処理機器の形状が複雑な場合には困難である。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、冷却された圧縮空気が内部を通流する圧縮空気処理機器の表面での結露を、圧縮空気処理機器の形状にかかわらず極めて容易に防止できる圧縮空気除湿装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた、特許請求の範囲の請求項1に記載された圧縮空気除湿装置は、圧縮空気を冷却して圧縮空気中の水分を結露させて除湿する冷却器と、該冷却器の下流に配される圧縮空気処理機器と、該圧縮空気処理機器の下流に配される圧縮空気を加熱する再熱器と、大気中への排気口を有し、内側に間隙を有して前記圧縮空気処理機器を覆うカバーとを備え、前記冷却器よりも下流の圧縮空気の一部を断熱空気として前記カバーの内側に導入することを特徴とする。
なお、内側に間隙を有して圧縮空気処理機器を覆うとは、カバーで覆った際に間隙を有することの他に、カバー内側に圧縮空気を導入した際に間隙を有する場合も含んでいる。また、この間隙は、圧縮空気処理機器全体とカバーとの間に間隙を有することの他に、圧縮空気処理機器が床に設置された場合には床に接する面以外の部分がカバーと間隙を有しているように、圧縮空気処理機器の少なくとも一部に間隙を有している場合も含んでいる。また、冷却器よりも下流の圧縮空気には、冷却器よりも下流の圧縮空気を圧縮空気処理機器に還流させて利用した後に排出された空気のように、冷却器よりも下流の圧縮空気の2次利用も含んでいる。
請求項2に記載された圧縮空気除湿装置は、請求項1に記載されたものであって、前記圧縮空気処理機器は、水蒸気透過性の中空糸膜の内側に圧縮空気を通流させると共に、該中空糸膜の外側にパージ空気を通流させて圧縮空気を除湿する膜式除湿器であることを特徴とする。
請求項3に記載された圧縮空気除湿装置は、請求項2に記載されたものであって、前記膜式除湿器には、前記中空糸膜から前記再熱器までの間の圧縮空気の一部を前記パージ空気として導入することを特徴とする。
請求項4に記載された圧縮空気除湿装置は、請求項2に記載されたものであって、前記膜式除湿器には、前記再熱器の下流の圧縮空気の一部を前記パージ空気として導入することを特徴とする。
請求項5に記載された圧縮空気除湿装置は、請求項1に記載されたものであって、前記圧縮空気処理機器は、圧縮空気中に含まれる異物を除去するフィルターであることを特徴とする。
請求項6に記載された圧縮空気除湿装置は、請求項1に記載されたものであって、前記カバーは、柔軟性を有する膜で袋状に形成されていることを特徴とする。
請求項7に記載された圧縮空気除湿装置は、請求項1に記載されたものであって、前記カバーは、堅質の成形品で形成されていることを特徴とする。
請求項8に記載された圧縮空気除湿装置は、請求項1に記載されたものであって、前記カバーの内側には、前記断熱空気として、前記冷却器から前記圧縮空気処理機器までの間を通流する圧縮空気の一部を導入することを特徴とする。
請求項9に記載された圧縮空気除湿装置は、請求項1に記載されたものであって、前記カバーの内側には、前記断熱空気として、前記圧縮空気処理機器から前記再熱器までの間を通流する圧縮空気の一部を導入することを特徴とする。
請求項10に記載された圧縮空気除湿装置は、請求項1に記載されたものであって、前記カバーの内側には、前記断熱空気として、前記再熱器の下流の圧縮空気の一部を導入することを特徴とする。
請求項11に記載された圧縮空気除湿装置は、請求項3または4に記載されたものであって、前記カバーの内側には、前記断熱空気として、前記膜式除湿器の中空糸膜の外側を通流したパージ空気を導入することを特徴とする。
請求項12に記載された圧縮空気除湿装置は、請求項8または10に記載されたものであって、前記カバーの内側に前記断熱空気を導入する空気管路には、流量を規制するオリフィスが配されていることを特徴とする。
請求項13に記載された圧縮空気除湿装置は、請求項8から10のいずれかに記載されたものであって、前記カバーの内側に前記断熱空気を導入する空気管路には、流量を調節可能なバルブが配されていることを特徴とする。
請求項14に記載された圧縮空気除湿装置は、請求項8から10のいずれかに記載されたものであって、前記カバーの内側に前記断熱空気を導入する空気管路には、制御部に制御されて作動する電磁弁が配されていることを特徴とする。
請求項15に記載された圧縮空気除湿装置は、請求項14のいずれかに記載されたものであって、前記制御部は、前記電磁弁を間欠作動させることを特徴とする。
請求項16に記載された圧縮空気除湿装置は、請求項14に記載されたものであって、前記圧縮空気処置機器には結露センサーが配されて、前記制御部は該結露センサーからの検知信号に基づいて前記電磁弁を作動制御することを特徴とする。
請求項1記載の圧縮空気除湿装置では、冷却器で冷却された低温の圧縮空気が圧縮空気処理機器を流れるため、圧縮空気処理機器の表面温度は低温になる。この圧縮空気処理機器をカバーで覆い、冷却器よりも下流の圧縮空気の一部を断熱空気としてカバーの内側に導入する。カバーは大気中への排気口を有しているため、導入された圧縮空気は大気圧まで圧力が低下する。圧縮空気を大気圧に開放した場合には、圧力下での露点(圧縮空気の露点)よりも大気圧下での露点の方が大幅に低くなる。このため、カバーの内側には、圧縮空気処理機器の表面温度よりも低露点の断熱空気で満たされることになる。したがって、圧縮空気処理機器の表面での結露を防止することができる。
カバー内部の断熱空気が低温であったとしても、空気の熱伝導率は小さく、カバーを充満する程度の量だけ導入すれば良い。このため、カバー表面は低温になりにくい。したがって、カバー表面で結露しにくく、結露しても大きな結露には至らない。
カバーは、断熱材と異なって圧縮空気処理機器の表面に密着させる必要がないため、カバー形状の自由度が大きく簡易に作製できる。このため、極めて容易に結露を防止することができる。
請求項2記載の圧縮空気除湿装置によれば、圧縮空気処理機器が膜式除湿器であることにより、冷却器で冷却除湿した圧縮空気をさらに低露点まで除湿できる。膜式除湿器で除湿後の圧縮空気を断熱空気とした場合には、膜式除湿器の表面での結露を一層防止できる。圧縮空気用の空気管路のほかにパージ空気用の空気管路が接続される膜式除湿器は断熱材で覆いにくいが、容易に表面での結露を防止することができる。
請求項3記載の圧縮空気除湿装置によれば、膜式除湿器には中空糸膜から再熱器までの間の圧縮空気の一部をパージ空気として導入することにより、パージ空気を導入する空気管路が短くてよいため、カバー内部に容易に収容できる。また、膜式除湿器の内部にパージ空気を導入する流路を形成することで空気管路を不要として、一層カバー内部に容易に収容することができる。
請求項4記載の圧縮空気除湿装置によれば、膜式除湿器には再熱器の下流の圧縮空気の一部をパージ空気として導入することにより、中空糸膜から再熱器までの間からパージ空気を導入するよりもパージ空気の温度が高くなるため、表面での結露が一層防止される。
請求項5記載の圧縮空気除湿装置によれば、圧縮空気処理機器が、圧縮空気中に含まれる異物を除去するフィルターであることにより、圧縮空気を清浄化できる。フィルターのエレメント交換の際にも、断熱材で覆われていないため、カバーを外すだけで容易に交換できる。
請求項6記載の圧縮空気除湿装置によれば、柔軟性を有する膜で袋状にカバーを形成したため、圧縮空気処理機器が複雑な任意の形状、大きさであっても、極めて容易に覆うことができる。
請求項7記載の圧縮空気除湿装置によれば、堅質の成形品でカバーを形成したため、カバーの形状を任意の形状とすることができる。このため、意匠性を有するカバー形状としたり、設置時の外部の機器との間隔を考慮したカバー形状とすることができる。また、圧縮空気処理機器が複雑な任意の形状、大きさであっても、極めて容易に覆うことができる。
請求項8記載の圧縮空気除湿装置によれば、カバーの内側には、断熱空気として、冷却器から圧縮空気処理機器までの間を通流する圧縮空気の一部を導入することにより、圧縮空気処理機器の周囲が表面温度よりも低露点の断熱空気で充満されるため、結露を防止することができる。
請求項9記載の圧縮空気除湿装置によれば、カバーの内側には、断熱空気として、前記圧縮空気処理機器から前記再熱器までの間を通流する圧縮空気の一部を導入することにより、圧縮空気処理機器の周囲が表面温度よりも低露点の断熱空気で充満されるため、結露を防止することができる。この場合、圧縮空気処理機器として膜式除湿器を配した場合には、一層低露点の断熱空気で充満されるため、結露を一層防止することができる。
請求項10記載の圧縮空気除湿装置によれば、カバーの内側には、断熱空気として、再熱器の下流の圧縮空気の一部を導入することにより、断熱空気の温度が再熱器での加熱分だけ高くなって周囲温度との温度差が少なくなる。このため、カバー表面での結露が一層発生しにくい。
請求項11記載の圧縮空気除湿装置によれば、カバーの内側には、断熱空気として、膜式除湿器の中空糸膜の外側を通流したパージ空気を導入することにより、大気中に排気していたパージ空気を断熱空気として利用することができ、省エネルギー化することができる。
請求項12記載の圧縮空気除湿装置によれば、カバーの内側に断熱空気が導入される空気管路には、流量を規制するオリフィスが配されていることにより、圧縮空気が必要以上に断熱空気として導入されないため、省エネルギー化することができる。
請求項13記載の圧縮空気除湿装置によれば、カバーの内側に断熱空気が導入される空気管路には、流量を調節可能なバルブが配されていることにより、断熱空気の流量を簡易に調節することができる。
請求項14記載の圧縮空気除湿装置によれば、カバーの内側に断熱空気が導入される空気管路には、制御部に制御されて作動する電磁弁が配されていることにより、所定の条件を満たした場合に断熱空気を自動的に導入することができる。このため、連続的に圧縮空気を導入する場合よりも少ない圧縮空気量で結露を防止することができ、一層省エネルギー化することができる。
請求項15記載の圧縮空気除湿装置によれば、制御部が電磁弁を間欠作動させることにより、所定時間ごとに断熱空気がカバーに導入されて結露を防止することができる。
請求項16記載の圧縮空気除湿装置によれば、圧縮空気処置機器には結露センサーが配されて、制御部は結露センサーからの検知信号に基づいて電磁弁を作動制御することにより、結露が発生したときに断熱空気を導入し、結露が停止したときに断熱空気を停止することで、必要最小限の圧縮空気で結露を防止することができ、より一層省エネルギー化することができる。
発明を実施するための好ましい形態
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
図1は本発明を適用する圧縮空気除湿装置の一実施形態を示すブロック図である。この圧縮空気除湿装置1は、冷却器2、膜式除湿器4、再熱器6、カバー7、および冷凍サイクル8を備え、冷却器2で除湿した圧縮空気をさらに膜式除湿器4で除湿することで、圧縮空気を低露点まで除湿する。
冷凍サイクル8は、冷媒を圧縮する圧縮機11、冷媒を冷却して液化させる凝縮器12、液化冷媒中の固形異物を除去する冷媒ストレーナ13、冷媒を膨張させるキャピラリチューブ14、冷媒の蒸発で冷却する蒸発器15、ホットガスバイパス回路16、および凝縮器ファン17を備えている。この冷凍サイクル8は、圧縮・凝縮・膨張・蒸発の工程で冷媒を循環させる。具体的には、冷凍サイクル8は、配管接続された、圧縮機11、凝縮器12、冷媒ストレーナ13、キャピラリチューブ14、および蒸発器15をこの順番で冷媒が通過して、圧縮機11に循環させる。蒸発器15は、後述する冷却器2の内部に配されている。凝縮器ファン17は、凝縮器12に外気を通風して凝縮器12を冷却する。
ホットガスバイパス回路16は、圧縮機11の冷媒吐出側(出力側)の冷媒流路と、キャピラリチューブ14から蒸発器15までの間の冷媒流路とをバイパスさせる。このホットガスバイパス回路16には、バイパス路を開閉するバイパス用電磁弁18が付されて、冷凍サイクル8の負荷が無いときに、制御部(非図示)の制御でバイパス用電磁弁18が開かれる。これにより、ホットガスバイパス回路16は、圧縮機11の圧縮で高温・高圧になった冷媒を蒸発器15に流し込んで、冷媒の温度を高く保つことで、冷媒の過度の温度低下を防止して、冷却器2内のドレン水の凍結を防止する。
冷却器2には、湿った圧縮空気を入気する入気口21、および、除湿した圧縮空気を出力する出力口23が形成されると共に、内部に蒸発器15が配され、外部にオートドレントラップ22が装着されている。冷却器2の内部には、蒸発器15の周囲に圧縮空気を通流させる空気通路が入気口21から出力口23まで形成されている。
入気口21は、図外の空気圧縮機に接続されている。オートドレントラップ22は、冷却器2内で結露して発生した結露水(ドレン水)を自動的に排出する。
冷却器2の出力口23は、空気管路24で膜式除湿器4の入気口30に接続され、膜式除湿器4の出力口31は、空気管路25で再熱器6の入気口に接続されている。再熱器6の出力口は、空気管路26で圧縮空気を動力源とする機器(非図示)に接続されている。
膜式除湿器4は、本発明における圧縮空気処理機器の一例であって、その断面図が図7に示されている。同図に示されるように、膜式除湿器4には、圧縮空気を入気する入気口30、除湿されて乾燥した圧縮空気を出力する出力口31、パージ空気を導入するパージ空気導入口32、パージ空気が通流するパージ空気通路33、パージ空気を排気するパージ空気排気口34が形成されている。また、膜式除湿器4の内部には、圧縮空気がその内側を通流してパージ空気がその外側を通流する水蒸気透過性の複数の中空糸膜35,35,35・・・が配置されている。
図2に、本発明の要部を示すブロック図が示されている。なお、図2では、カバー7が断面で示されている。
図2に示されるように、膜式除湿器4のパージ空気導入口32には、出力口31と再熱器6とを繋げる空気管路25から分岐して圧縮空気の一部を還流する空気管路27が接続されている。パージ空気排気口34には、パージ空気を大気中に排気する排気管28が接続されている。排気管28の開放端は、カバー7の外側に突出している。
空気管路9は、本発明における空気管路に相当し、再熱器6の下流側に接続された空気管路26から分岐してカバー7の開口部29に差込まれている。この空気管路9には、流量を規制するオリフィス41が配されている。オリフィス41は、カバー7に断熱空気が導入されたときに、カバー7の内側が陽圧状態になって膨らむ程度の圧縮空気が通流するような流量に規制する。一例として、オリフィス41は、流量を約1リットル/分程度に規制するものを用いる。
図1,2に示されるカバー7は、ナイロンなどの樹脂製の柔軟性を有する膜で袋状に形成されている。このカバー7は、膜式除湿器4を内部に収容してもさらに膜式除湿器4の周囲に空気層ができる程度の大きさで形成されている。また、カバー7には、膜式除湿器4を内部に収めることのできる大きさの開口部29が形成されている。このカバー7は、内側に間隙を有して膜式除湿器4の全体を覆っている。この場合、カバー7は柔らかい膜であるので、膜式除湿器4を覆った際には接している部分もあるが、カバー7内側に圧縮空気が導入されて膨らんだ状態のときにカバー7と膜式除湿器4との間に、一例として最小値が数mm程度の間隙ができる程度に余裕をもたせて覆われている。ただし、膜式除湿器4を床に設置するような場合には、床と接する部分の間隙は無くてもよい。
開口部29は、空気管路9の外側に空気が通流する隙間を残すように例えば樹脂製のベルトで締められると共に、空気管路9から圧縮空気が導入されても吹き飛ばないように固定されている。この場合、開口部29に形成される開口部29と空気管路9との隙間は、本発明における大気中への排気口に相当し、開口部29から断熱空気が排気されてもカバー7内が陽圧状態を維持できるように隙間の程度を調整する。
また、カバー7には、開口部29の他に、空気管路24,25および排気管28を通すための3つの孔が開けられている。カバー7に開けられた各孔には、各孔に対応する空気管路24,25および排気管28が通されている。この空気管路24,25および排気管28が通っているカバー7の各孔は、カバー7の内側から外側に空気が漏れないように、各管路との隙間が閉塞されて固定されている。
このカバー7で膜式除湿器4を覆う作業は以下のように行う。
先ず、カバー7の開口部29から膜式除湿器4を内部に収容する。次に、カバー7に膜式除湿器4の入気口30、出力口31、およびパージ空気排気口34に対応する位置に、空気管路24,25および排気管28の外形と同形の孔を開ける。次に、カバー7に開けた孔に空気管路24,25および排気管28を通して膜式除湿器4に配管する。また、空気配管28とパージ空気導入口32とを空気配管27で接続する。空気配管27は短いため、カバー7内部に容易に収容できる。次にカバー7と空気管路24,25および排気管28との隙間を閉塞して固定する。この場合、カバー7と膜式除湿器4との間に間隙を有するように位置を調整しながら空気管路9,24,25および排気管28に固定する。最後に、カバー7の開口部29に空気管路9を差し込んでから、空気管路9の外側に空気が通流する隙間を残す程度に開口部29を小さく締めて、空気管路9に固定する。
このように、極めて容易な作業によって膜式除湿器4をカバー7で覆うことができる。この場合、膜式除湿器4が複雑な形状、大きさであったとしても極めて容易に覆うことができる。なお、カバー7に開けた空気管路24,25および排気管28の通る3つの孔は、予め開けられて形成されていてもよい。
再熱器6は、図1に示されるように、冷凍サイクル8の圧縮機11から凝縮器12までの冷媒流路に配されている。この再熱器6は、内部に冷媒流路を有し、この内部の冷媒流路の周囲を圧縮空気が通流して冷媒流路の放熱で冷却された圧縮空気を周囲温度程度に加熱する。
従来の再熱器では、高温で入気する圧縮空気と冷却された圧縮空気とを熱交換して加熱していたが、入気する圧縮空気の通流する空気管路は太いため、大型の再熱器となっていた。ところが、再熱器6では、空気管路よりも細い冷媒流路で圧縮空気を加熱するため、従来の再熱器よりも小型の再熱器とすることができる。
次に、圧縮空気除湿装置1の動作について図1、図2および図7を参照して説明する。
冷凍サイクル8が作動して、圧縮機11が冷媒を圧縮して高温・高圧の冷媒を吐出する。この高温・高圧の冷媒は、再熱器6の内部の冷媒流路を流れて凝縮器12に至る。凝縮器ファン17の送風によって凝縮器12が冷却されて、凝縮器12内の冷媒が冷却され液化する。液化した冷媒は、冷媒ストレーナ13で異物が除去され、キャピラリチューブ14に送られて膨張される。膨張した低圧の冷媒は、蒸発器15で蒸発して気体になり、圧縮機11に還流する。
図外の空気圧縮機から圧送される圧縮空気は、冷却器2の内部で蒸発器15と熱交換されて、一例として約10℃に冷却される。冷却された圧縮空気中の水分は、その大部分が結露して、ドレン水としてオートドレントラップ22から排出される。冷却器2の出力口23からは、一例として圧力が0.69メガパスカルで、圧力下露点10℃で温度10℃の圧縮空気が出力される。
この冷却された圧縮空気は、空気管路24を通流し、膜式除湿器4の入気口30に入気する。入気口30に入気した圧縮空気は、中空糸膜35,35・・・の内側を通流して出力口31から出力される。この出力口31から出力された圧縮空気は空気配管25を通って再熱器6に入気する。空気配管25を流れる圧縮空気の一部は、空気配管25の途中に接続された空気配管27によって分岐されてパージ空気導入口32からパージ空気通路33に入り、中空糸膜35,35・・・の外側を通流する。圧縮空気中の水分は、中空糸膜35の内側を通流する際に、内側から外側に透過する。外側に透過した水分は、パージ空気によってパージされ、パージ空気排気口34に接続された排気管28からカバー7の外側の大気中に排気される。これにより、中空糸膜35の内側を通流した圧縮空気は除湿される。一例として、大気圧下露点−40℃程度に圧縮空気は除湿される。
膜式除湿器4に入気する圧縮空気は、約10℃と低温である。また、パージ空気も同様に低温である。このため、膜式除湿器4の表面温度は低温になり、10℃程度まで低下する。
膜式除湿器4を通流した低温の圧縮空気は、再熱器6を通流する際に高温の冷媒と熱交換されて20℃〜25℃程度まで暖められる。
再熱器6を通流した圧縮空気は、空気管路26を通流して、圧縮空気を動力源とする圧縮空気機器に供給される。また、空気管路26に接続された空気管路9によって、再熱器6を通流した圧縮空気の一部が分岐されてカバー7の内側に導入される。空気管路9には、オリフィス41が配されているため、導入される圧縮空気の流量は規制される。開口部29には、空気管路9との間に隙間が形成されているため、導入された圧縮空気は大気圧に開放されて圧力が低下する。これにより、カバー7は、その内側に大気圧下露点−40℃の乾燥した断熱空気で満たされて膨らんで、外側に張りつめる。このため、膜式除湿器4とカバー7との間に間隙ができて、膜式除湿器4とカバー7との間に断熱空気による空気層が形成される。
開口部29の隙間から断熱空気が大気中に排気されるが、空気配管9から連続的に断熱空気が導入されるため、カバー7内部は外部に対して陽圧状態になって膨らんだ状態を維持する。このため、膜式除湿器4の表面での結露が確実に防止される。
カバー7には再熱器6で加熱された後の圧縮空気を導入しているため、加熱した分だけ断熱空気の温度が上昇する。空気の熱伝導率は小さく、カバー7を形成している樹脂も熱伝導率が小さい。さらに、カバー7に導入される断熱空気の量は僅かな量である。このため、断熱空気の温度が低温であっても、カバー7表面は低温になりにくい。したがって、カバー表面では結露しにくい。
なお、開口部29の隙間から断熱空気を大気中に排気する構成に替えて、カバー7に、図2に破線で示された排気口40を備えることもできる。排気口40は、カバー7の内側と外側とを繋ぎ、断熱空気を大気中に排気する。排気口40を備えた場合には、開口部29は、空気管路9の外周を完全に閉塞するように閉じてよい。このとき、断熱空気によってカバー7内が陽圧状態になるように、排気口40の流量を調整する。これにより、排気口40から圧縮空気が排気されてもカバー7は膨らんでいる。排気口40を備えた場合には、開口部29に隙間を残して固定する必要が無いため、設置作業を一層容易に行うことができる。
また、空気管路24,25にカバー7を閉塞するように固定している部分のいずれか一箇所または複数箇所を、完全に閉塞せずに隙間を残して固定してもよい。この隙間が排気口になって断熱空気が大気中に排気される。この場合、開口部29は、空気管路9の外周を完全に閉塞するように閉じてよい。
上記した説明では、カバー7の内側に、再熱器6の下流の圧縮空気の一部を断熱空気として導入した例について説明したが、他の構成で断熱空気を導入する例について説明する。
先ず、膜式除湿器4から再熱器6までの間を通流する圧縮空気の一部を断熱空気としてカバー7の内側に導入する例について説明する。空気配管9に替えて、図2に示されるように、膜式除湿器4と再熱器6とを接続する空気配管25に空気配管9aを接続する。空気配管9aの開放端をカバー7の開口部29に差し込み、空気管路9と同様に、空気管路9aの外側に空気が通流する隙間を残すように固定する。なお、図が煩雑になることから、図2では開口部29に空気管路9aを差し込んで図示していないが、実際には開口部29に差し込まれているものとする。空気管路9aには、流量を規制するオリフィス41が配されている。カバー7で膜式除湿器4を覆う作業については、空気管路9を用いたときと同様に作業する。
空気管路9で断熱空気を導入した場合には、再熱器6で加熱後の圧縮空気を導入したが、空気管路9aでは再熱器6で加熱前の圧縮空気を導入することが異なっている。
導入される断熱空気の露点は、両者共に等しく、この例では大気圧下露点−40℃程度の低露点の空気が断熱空気として導入される。このため、膜式除湿器4の表面での結露が確実に防止される。また、空気管路9よりも空気管路9aの方が短いため、容易に設置できる。
導入される断熱空気の温度は、再熱器6で加熱されていないため低くなる。しかし、空気の熱伝導率は小さく、カバー7を形成している樹脂も熱伝導率が小さい。また、カバー7に導入される断熱空気の量は僅かな量である。このため、カバー7表面は低温になりにくい。したがって、カバー表面では結露しにくく、結露したとしても大きな結露には至らない。
なお、この空気管路9aで構成した場合では、カバー7の外側から内側に断熱空気を導入しているが、空気管路9aに替えて図2に示される空気管路9bで構成して、カバー7の内側から断熱空気を導入してもよい。この場合には、空気管路25の膜式除湿器4の近くに、オリフィス41の配された空気管路9bを接続する。空気管路9bは、カバー7の内側に収まるような短い長さに形成する。開口部29は、小さく開口させて、断熱空気によってカバー7内が陽圧状態になるように流量を調整する。若しくは、排気口40を備えて開口部29を完全に閉塞させてもよい。
空気管路9bで構成した場合には、カバー7の外側から開口部29に空気管路を差し込む必要がないため、カバー7を一層容易に設置することができる。
次に、冷却器2から膜式除湿器4までの間を通流する圧縮空気の一部を断熱空気としてカバー7の内側に導入する例について説明する。空気配管9に替えて、図2に示されるように、冷却器2と膜式除湿器4とを接続する空気配管24に空気配管9cを接続する。空気配管9cの開放端をカバー7の開口部29に差し込み、空気管路9と同様に、空気管路9cの外側に空気が通流する隙間を残すように固定する。なお、図が煩雑になることから、図2では開口部29に空気管路9cを差し込んで図示していないが、実際には開口部29に差し込まれているものとする。空気管路9cには、オリフィス41が配されている。カバー7で膜式除湿器4を覆う作業については、空気管路9を用いたときと同様に作業する。
例えば、冷却器2から出力される圧力下露点10℃の圧縮空気を大気圧に開放した場合、大気圧下露点約−17℃の乾燥空気になる。空気管路9cによってこの乾燥空気がカバー7に導入されて、膜式除湿器4の周囲を満たし、断熱空気層を形成する。この断熱空気の露点は、膜式除湿器4の表面温度よりも十分に低いため、膜式除湿器4の表面での結露が防止される。また、空気管路9よりも空気管路9cの方が短いため、容易に設置できる。
導入される断熱空気の温度は、再熱器6で加熱されていないため、空気管路9a,9bで断熱空気を導入した場合と同様に低くなる。しかし、空気管路9a,9bで断熱空気を導入した場合と同様に、カバー7表面は低温になりにくいため、カバー表面では結露しにくい。結露したとしても大きな結露には至らない。
なお、空気管路9cで構成した場合では、カバー7の外側から内側に断熱空気を導入したが、図2に示される空気管路9dで構成して、カバー7の内側から断熱空気を導入してもよい。この場合には、空気管路24の膜式除湿器4の近くに、オリフィス41の配された空気管路9dを接続する。空気管路9dは、カバー7の内側に収まるような短い長さに形成する。開口部29は、小さく開口させて、断熱空気によってカバー7内が陽圧状態になるように流量を調整する。若しくは、排気口40を備えることで開口部29を完全に閉塞させてもよい。
空気管路9dで構成した場合には、開口部29に差し込む必要がないため、カバー7を一層容易に設置することができる。
上記した空気管路9a〜9dは、何れも本発明における空気管路に相当する。
続いて、本発明に係る圧縮空気除湿装置の別の実施形態について説明する。
図3は本発明を適用する圧縮空気除湿装置の別の実施形態を示す要部ブロック図である。なお、すでに説明した構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
上記した圧縮空気除湿装置1ではカバー7が柔軟性を有する膜で袋状に形成されていたが、図3に示される圧縮空気除湿装置1aでは、カバー7aが堅質の成形品で形成されている点で圧縮空気除湿装置1と異なっている。
カバー7aは、樹脂製で、2分割できると共に、内側に間隙を有して膜式除湿器4を収納可能な箱体に形成されている。このカバー7aを2分割したうちの片方には、空気管路9,24,25および排気管28が通る4つの孔が形成されている。また、カバー7aには、排気口40が形成されている。
排気口40は、空気管路9からカバー7a内に導入可能な圧縮空気量よりも排気口40から排気可能な圧縮空気量が若干少なくなるように、排気口40の流量を規制する。これにより、排気口40から圧縮空気が排気されてもカバー7a内は乾燥した空気で満たされる。カバー7aに導入する圧縮空気量は、例えば1リットル/分の少量でよい。
このカバー7aは、内側に間隙を有して膜式除湿器4を覆っている。また、カバー7aに開けられた孔には、各孔に対応する空気管路24,25および排気管28が通されて配管されている。空気管路9は、その開口端がカバー7aの中に差し込まれて固定されている。
このカバー7aで膜式除湿器4を覆う作業は以下のように行う。先ず、カバー7aを2つに分割し、その片方に膜式除湿器4を収容する。この片方のカバー7aの孔に空気管路24,25および排気管28を通して膜式除湿器4に配管する。また、空気配管28とパージ空気導入口32とを空気配管27で接続する。空気配管27は短いため、カバー7内部に容易に収容できる。また、この片方のカバー7aに空気管路9を差し込んで固定する。最後に、2分割されたカバー7aを一つに合わせて固定して完了する。このように、極めて容易な作業によって膜式除湿器4をカバー7aで覆うことができる。この場合、膜式除湿器4が複雑な形状や大きさであったとしても極めて容易に覆うことができる。
このカバー7aには、空気管路26に接続された空気管路9によって、再熱器6を通流した圧縮空気の一部が分岐されてカバー7の内側に導入される。このため、圧縮空気除湿装置1と同様に、膜式除湿器4の表面の結露が防止される。また、カバー7aの表面での結露が防止される。
カバー7aを設置した際に周囲の機器と当たるようなときには、形状を直方体の箱体とせずに、外部機器とあたる部分を凹状に形成して外部機器と間隔を有するように予め成形することもできる。設置場所の形態に合わせた形状に成形しておくことで、膜式除湿器4を覆って装着する作業が容易に行える。また、カバー7aの表面に製造社名やデザイン柄を型文字で成形したり、全体を意匠性を有するカバー形状とすることもできる。
なお、空気管路9で再熱器6下流の圧縮空気をカバー7aに導入する例について説明したが、圧縮空気除湿装置1での説明と同様に、図3に破線で示されるように、膜式除湿器4から再熱器6までを通流する圧縮空気の一部を空気管路9a、または空気管路9bでカバー7aに導入することもできるし、冷却器2から膜式除湿器4までを通流する圧縮空気の一部を空気管路9c、または空気管路9dでカバー7aに導入することもできる。
なお、排気管40を備えずに空気管路9〜9dや空気管路24,25がカバー7aを通る孔に隙間を設けて、この隙間を排気口として断熱空気を大気中に排気することもできる。
次に、本発明に係る圧縮空気除湿装置の別の実施形態について説明する。
図4には、本発明を適用する圧縮空気除湿装置が備える断熱空気を導入する空気管路のバリエーションが示されている。
図4(a)には、すでに説明した、オリフィス41を配した空気管路9〜9dが示されている。この空気管路9〜9dを、図4(b)〜図4(d)に示される空気管路91〜93に替えることができる。この空気管路91〜93も本発明における空気管路に相当する。
図4(b)には、手動で流量を調整可能なバルブ42を配した空気管路91が示されている。このバルブ42の調節により、所望する断熱空気の流量に簡易に調節することができる。このため、例えば周囲温度等の状況によって断熱空気の流量を変更する必要があった場合にも、容易に調整することができる。また、様々なサイズのカバー7,7aに対して、1種類のバルブで対応することができる。
図4(c)には、オリフィス41および電磁弁43を配した空気管路92が示されている。電磁弁43には、開閉作動を制御する制御部44が接続されている。制御部44には、非図示の電源が接続されている。この制御部44は、所定時間間隔で一定時間だけ電磁弁43を開に制御して、電磁弁43を間欠作動させる。所定時間ごとに断熱空気がカバー7,7aに導入されるため、連続的に圧縮空気を導入する場合よりも少ない圧縮空気量で結露を防止することができ、省エネルギー化することができる。
図4(d)には、オリフィス41および電磁弁43を配した空気管路93が示されている。電磁弁43には、結露センサー45の繋げられた制御部44aが接続されている。結露センサー45は、膜式除湿器4の表面に取り付けられている。制御部44aには、非図示の電源が接続されている。制御部44aは、定常状態で電磁弁43を閉に作動制御する。制御部44aは、結露センサー45から結露を表す検知信号が入力されたときに、電磁弁43を開に作動制御する。制御部44aは、結露センサー45から結露を表す検知信号の入力が停止したときに、電磁弁43を閉に作動制御する。このため、膜式除湿器4の表面で結露している状態のときにだけ、カバー7,7aに断熱空気が導入される。したがって、必要最小限の圧縮空気の消費で結露が防止されるため、省エネルギー化することができる。
なお、空気管路92,93のオリフィス41をバルブ42に替えることもできる。
図5は本発明を適用する圧縮空気除湿装置の別の実施形態を示す要部ブロック図である。圧縮空気除湿装置1ではカバー7で膜式除湿器4を覆った例について説明したが、図5に示される圧縮空気除湿装置1bでは、膜式除湿器4に換えてフィルター10を備え、カバー7でフィルター10を覆っている点で圧縮空気除湿装置1と異なっている。
フィルター10は、本発明における圧縮空気処理機器の一例であって、圧縮空気中の油分を除去する。このフィルター10の入気口は、空気管路24で冷却器2の出力口23に接続されている。フィルター10の出力口は、空気管路25で再熱器6の入気口に接続されている。フィルター10は、圧縮空気除湿装置1の膜式除湿器4と同様にカバー7で覆われている。この場合、フィルター10には排気管28を備える必要がないため、カバー7には、空気管路24,25が通る2つの孔が開けられている。空気管路26に接続された空気管路9によって再熱器6を通流した圧縮空気の一部が分岐され、開口部29からカバー7の内側に導入される。開口部29には隙間が形成されている。
この圧縮空気除湿装置1bでは、冷却器2から、例えば圧力下露点10℃で温度10℃の圧縮空気が出力される。この圧縮空気がフィルター10を通流して、フィルター10の表面温度が一例として約15℃近くまで低下する。圧縮空気の一部は、空気管路9でカバー7内部に導入され、大気圧に開放されて大気圧下約−17℃の低露点の断熱空気になる。フィルター10の周囲は低露点の断熱空気で満たされるため、フィルター10の表面での結露が防止される。また、空気や樹脂は熱伝導率が小さいため、カバー7の表面でも結露しにくい。さらに、フィルター10のエレメント交換の際にも、断熱材で覆われていないため、カバー7を外すだけで容易に交換できる。
なお、図2に示した空気管路9a〜9dや図4に示した空気管路91〜93のように空気管路9を替えることができる。カバー7を樹脂製の硬質なカバー7aに替えることもできる。
図6は本発明を適用する圧縮空気除湿装置のさらに別の実施形態を示す要部ブロック図である。図6に示される圧縮空気除湿装置1cでは、膜式除湿器4から排出されるパージ空気がカバー7の内側に排気され、この排気されたパージ空気が断熱空気として利用されている点が、すでに説明した圧縮空気除湿装置1〜1bと異なっている。
図6に示されるように、圧縮空気除湿装置1cでは、冷却器2の出力口23と膜式除湿器4の入気口30とが空気管路24で接続され、膜式除湿器4の出力口31と再熱器6の入気口とが空気管路25で接続されている。再熱器6から出力される圧縮空気は空気管路26で圧縮空気を動力源とする圧縮空気機器に供給される。
膜式除湿器4のパージ空気導入口32には、空気管路25に分岐接続された空気管路27が接続されている。膜式除湿器4は、カバー7によって膜式除湿器4とカバー7とが間隙を有するように覆われている。カバー7に膜式除湿器4を収めるための開口部29は、ベルト等で小さく絞って開口固定して、開口部29から断熱空気が排気されてもカバー7内が陽圧状態を維持できるように流量が調整されている。膜式除湿器4のパージ空気排気口34には、空気管路は接続されず、カバー7の内側に開放されている。
この圧縮空気除湿装置1cの動作について説明する。
冷却器2から出力された圧縮空気は、膜式除湿器4によって除湿される。膜式除湿器4から出力された圧縮空気の一部は、パージ空気として空気管路27でパージ空気導入口32に入気される。一例として、大気圧下露点−40℃程度の空気が入気される。パージ空気は、図6に示されるパージ空気通路33を通流する際に、中空糸膜35の内側から外側に透過する水分を含んでパージ空気排気口34から排気される。排気されたパージ空気でカバー7が満たされて、カバー7は外側に膨らんで、カバー7の内側と膜式除湿器4との間に間隙が形成される。この場合、排気されたパージ空気が断熱空気になる。断熱空気は開口部29から大気中に排気される。なお、本発明における冷却器よりも下流の圧縮空気の一部には、冷却器2よりも下流の圧縮空気流路の空気管路24〜26を流れる圧縮空気の一部の他に、この例のように圧縮空気の一部を膜式除湿器4のパージ空気として利用した後の空気を含むものとする。
膜式除湿器4から排気されたパージ空気は水分を含んでいる。しかしながら、冷却器2および膜式除湿器4によって除湿された低露点の空気が導入されているため、排気されたときでも本実施例では大気圧下露点0℃程度である。このため、膜式除湿器4の表面温度よりも低露点である。したがって、膜式除湿器4の表面での結露が防止される。大気中に排気するパージ空気を断熱空気として2次利用することができるため、省エネルギー化することができる。また、断熱空気を導入するための空気管路が不要なため、カバー7を容易に設置することができる。
なお、カバー7に排気口40を形成して、開口部29を完全に閉塞してもよい。また、カバー7に替えてカバー7aを用いてもよい。
また、再熱器6に入気前の圧縮空気の一部をパージ空気として導入する例について説明したが、再熱器6で加熱後の圧縮空気の一部をパージ空気として導入することもできる。この場合、空気管路27に替えて、図6に示される空気管路26に分岐接続される空気管路27aをパージ空気導入口32に接続する。この構成では、パージ空気の温度が再熱器6での加熱分だけ高くなって、膜式除湿器4の表面温度もその分低下しない。したがって、膜式除湿器4の表面で一層結露しにくくなる。
膜式除湿器4のパージ空気として、上記した空気管路27aで再熱器6下流の圧縮空気の一部をパージ空気として導入する構成は、図2に示す圧縮空気除湿装置1、および図3に示す圧縮空気除湿装置1aでも採用することができる。この場合にも、パージ空気の温度が再熱器6での加熱分だけ高くなって、膜式除湿器4の表面温度もその分低下しない。したがって、膜式除湿器4の表面で一層結露しにくくなる。
このように、これらの圧縮空気除湿装置1〜1cでは、冷却器2で冷却された低温の圧縮空気が圧縮空気処理機器である膜式除湿器4やフィルター10を流れるため、圧縮空気処理機器の表面温度は低温になる。この圧縮空気処理機器をカバー7やカバー7aで覆い、冷却器2よりも下流の圧縮空気の一部を断熱空気としてカバー7(7a)の内側に導入する。カバーは大気中への排気口である開口部29や排気口40を有しているため、導入された圧縮空気は大気圧まで圧力が低下する。圧縮空気を大気圧に開放した場合には、圧力下での露点(圧縮空気の露点)よりも大気圧下での露点の方が大幅に低くなる。このため、カバー7(7a)の内側には、膜式除湿器4やフィルター10の表面温度よりも低露点の断熱空気で満たされることになる。したがって、圧縮空気処理機器の表面での結露を防止することができる。
また、カバー7(7a)は、断熱材と異なって膜式除湿器4やフィルター10の表面に密着させる必要がないため、カバー形状の自由度が大きく簡易に作製できる。また、極めて容易に膜式除湿器4やフィルター10に装着することができる。このため、極めて容易に結露を防止することができる。
なお、本発明における圧縮空気処理機器として、膜式除湿器4やフィルター10を例に挙げて説明したが、これらに限られず、例えば、エアータンクなどをカバー7(7a)で覆うこともできる。また、圧縮空気処理機器として、膜式除湿器4およびフィルター10の両方を備える構成とすることもできる。この場合、膜式除湿器4とフィルター10とを空気管路で接続して、冷却器2から再熱器6までの圧縮空気流路に配する。膜式除湿器4およびフィルター10を、1つのカバー7(7a)で覆って冷却器2下流の圧縮空気を断熱空気として圧縮空気除湿装置1〜1cの構成に準じて導入する。圧縮空気処理機器に接続される空気配管の数に応じて、カバー7,7aに開ける孔の数は適宜対応させる。
また、膜式除湿器4のパージ空気導入口32に圧縮空気を空気管路27で還流させた例について説明したが、パージ空気導入口32を備えずに、膜式除湿器4の内部で中空糸膜の出力側とパージ空気通路33とを繋ぐ流路を形成してもよい。この場合には、空気管路27が不要になるため、カバー7(7a)内部に一層容易に収容できる。
また、パージ空気を導入する空気管路27,28にパージ空気の流量を規制するオリフィスを配してもよいし、流量調整弁を配して膜式除湿器4から出力される圧縮空気の露点に基づいてパージ空気の流量を調節してもよい。
本発明を適用する圧縮空気除湿装置の一実施例を示すブロック図である。 本発明を適用する圧縮空気除湿装置の発明の要部を示すブロック図である。 本発明を適用する圧縮空気除湿装置の別の実施例を示すブロック図である。 本発明を適用する断熱空気を導入する空気配管のバリエーションを示す構成図である。 本発明を適用する圧縮空気除湿装置のさらに別の実施例を示すブロック図である。 本発明を適用する圧縮空気除湿装置のさらに別の実施例を示すブロック図である。 本発明を適用する圧縮空気除湿装置に備えられた膜式除湿器の断面図である。
符号の説明
1,1a,1b,1cは圧縮空気除湿装置、2は冷却器、4は膜式除湿器、6は再熱器、7,7aはカバー、8は冷凍サイクル、9,9a,9b,9c,9d,24,25,26,27,27a,28,91,92,93は空気管路、10はフィルター、11は圧縮機、12は凝縮器、13は冷媒ストレーナ、14はキャピラリチューブ、15は蒸発器、16はホットガスバイパス回路、17は凝縮器ファン、18はバイパス用電磁弁、21,30は入気口、22はオートドレントラップ、23,31は出力口、29は開口部、32はパージ空気導入口、33はパージ空気通路、34はパージ空気排気口、35は中空糸膜、40は排気口、41はオリフィス、42はバルブ、43は電磁弁、44,44aは制御部、45は結露センサーである。

Claims (16)

  1. 圧縮空気を冷却して圧縮空気中の水分を結露させて除湿する冷却器と、該冷却器の下流に配される圧縮空気処理機器と、該圧縮空気処理機器の下流に配される圧縮空気を加熱する再熱器と、大気中への排気口を有し、内側に間隙を有して前記圧縮空気処理機器を覆うカバーとを備え、前記冷却器よりも下流の圧縮空気の一部を断熱空気として前記カバーの内側に導入することを特徴とする圧縮空気除湿装置。
  2. 前記圧縮空気処理機器は、水蒸気透過性の中空糸膜の内側に圧縮空気を通流させると共に、該中空糸膜の外側にパージ空気を通流させて圧縮空気を除湿する膜式除湿器であることを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気除湿装置。
  3. 前記膜式除湿器には、前記中空糸膜から前記再熱器までの間の圧縮空気の一部を前記パージ空気として導入することを特徴とする請求項2に記載の圧縮空気除湿装置。
  4. 前記膜式除湿器には、前記再熱器の下流の圧縮空気の一部を前記パージ空気として導入することを特徴とする請求項2に記載の圧縮空気除湿装置。
  5. 前記圧縮空気処理機器は、圧縮空気中に含まれる異物を除去するフィルターであることを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気除湿装置。
  6. 前記カバーは、柔軟性を有する膜で袋状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気除湿装置。
  7. 前記カバーは、堅質の成形品で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気除湿装置。
  8. 前記カバーの内側には、前記断熱空気として、前記冷却器から前記圧縮空気処理機器までの間を通流する圧縮空気の一部を導入することを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気除湿装置。
  9. 前記カバーの内側には、前記断熱空気として、前記圧縮空気処理機器から前記再熱器までの間を通流する圧縮空気の一部を導入することを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気除湿装置。
  10. 前記カバーの内側には、前記断熱空気として、前記再熱器の下流の圧縮空気の一部を導入することを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気除湿装置。
  11. 前記カバーの内側には、前記断熱空気として、前記膜式除湿器の中空糸膜の外側を通流したパージ空気を導入することを特徴とする請求項3または4に記載の圧縮空気除湿装置。
  12. 前記カバーの内側に前記断熱空気を導入する空気管路には、流量を規制するオリフィスが配されていることを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の圧縮空気除湿装置。
  13. 前記カバーの内側に前記断熱空気を導入する空気管路には、流量を調節可能なバルブが配されていることを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の圧縮空気除湿装置。
  14. 前記カバーの内側に前記断熱空気を導入する空気管路には、制御部に制御されて作動する電磁弁が配されていることを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の圧縮空気除湿装置。
  15. 前記制御部は、前記電磁弁を間欠作動させることを特徴とする請求項14に記載の圧縮空気除湿装置。
  16. 前記圧縮空気処置機器には結露センサーが配されて、前記制御部は該結露センサーからの検知信号に基づいて前記電磁弁を作動制御することを特徴とする請求項14に記載の圧縮空気除湿装置。
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