JP2009106759A - コンピュータ断層撮影装置、その処理方法及び記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】背骨を含む画像などの再構成画像のストリークアーティファクトを低減すること。
【解決手段】コンピュータ断層撮影装置は、X線源3と、X線源からのX線を検出するX線検出器5と、X線源とX線検出器とを制御してX線源の螺旋状軌道に対応するサークルデータとスキャノグラムデータを収集するユニット10と、サークルデータとスキャノグラムデータとに基づいて円形軌道に対応するラインデータを推定しサークルデータと推定されたラインデータとに基づいて画像を再構成する処理装置12とを具備する。
【選択図】図1
【解決手段】コンピュータ断層撮影装置は、X線源3と、X線源からのX線を検出するX線検出器5と、X線源とX線検出器とを制御してX線源の螺旋状軌道に対応するサークルデータとスキャノグラムデータを収集するユニット10と、サークルデータとスキャノグラムデータとに基づいて円形軌道に対応するラインデータを推定しサークルデータと推定されたラインデータとに基づいて画像を再構成する処理装置12とを具備する。
【選択図】図1
Description
本発明は、コンピュータ断層撮影(CT)撮像に関し、詳細にはスキャノグラムを使用して円形走査によるラインデータを推定するCT撮像に関する。
3次元(3D)コーンビームコンピュータ断層撮影法では、円形走査は、その利便性のために幅広く使用されている。コーンビーム円形走査によって取得された投影データが、3次元再構成に十分でないことは周知である。円形走査のみのコーンビーム走査データによる再構成画像には、いわゆるコーンビームアーティファクトが見られる。低周波シャドウアーティファクトは、ラドン空間内の補間によって削減することができる。撮像された被検体の長手方向の急な変化による高周波アーティファクトは、処理が困難である。典型的な高周波コーンビームアーティファクトは、背骨からのストリーク(streak)である。
円形コーンビーム走査でのコーンビームアーティファクトをなくすために、通常、付加的なライン走査、アーク走査またはヘリカル走査を実行して体積再構成にとって完全なデータを作成させる。付加的な走査は、走査プロトコルの複雑さを高め、走査時間と照射線量を増大させることがある。
本発明の目的は、背骨を含む画像などの再構成画像のストリークアーティファクトを低減することにある。
本発明のある局面は、X線源と、前記X線源からのX線を検出するX線検出器と、前記X線源と前記X線検出器とを制御して、前記X線源の螺旋状軌道に対応するサークルデータと、スキャノグラムデータを収集するユニットと、前記サークルデータと前記スキャノグラムデータとに基づいて、円形軌道に対応するラインデータを推定し、前記サークルデータと前記推定されたラインデータとに基づいて画像を再構成する処理装置とを具備することを特徴とするコンピュータ断層撮影装置を提供する。
本発明によれば、背骨を含む画像などの再構成画像のストリークアーティファクトを低減することができる。
以下図面を参照して本発明の実施形態によるX線コンピュータ断層撮像装置を説明する。
図1は、本発明によるX線コンピュータ断層撮像装置を示す。ガントリ1によって構成された投影データ収集システムは、略角錐状等にされたX線束のコーンビームを生成するX線源3と、2次元で配列された複数の検出器素子から成る2次元アレイ型X線検出器5(即ち、検出器のチャンネル方向に沿って1次元に配列された複数の検出器素子からなる検出器素子列を、検出器の列方向(患者の体軸方向)に沿って複数列配置したもの)とを収容する。X線源3と2次元アレイ型X線検出器5は、ベッド6の天板に乗せられた被検体の挟んで対向するように回転部2に取り付けられる。2次元アレイ型X線検出器5は、回転部2に取り付けられている。各検出器要素は1つのチャネルと対応する。X線源3からのX線は、X線フィルタ4を介して被検体に導かれる。被検体を透過したX線は、2次元アレイ型X線検出器5によって電気信号として検出される。
図1は、本発明によるX線コンピュータ断層撮像装置を示す。ガントリ1によって構成された投影データ収集システムは、略角錐状等にされたX線束のコーンビームを生成するX線源3と、2次元で配列された複数の検出器素子から成る2次元アレイ型X線検出器5(即ち、検出器のチャンネル方向に沿って1次元に配列された複数の検出器素子からなる検出器素子列を、検出器の列方向(患者の体軸方向)に沿って複数列配置したもの)とを収容する。X線源3と2次元アレイ型X線検出器5は、ベッド6の天板に乗せられた被検体の挟んで対向するように回転部2に取り付けられる。2次元アレイ型X線検出器5は、回転部2に取り付けられている。各検出器要素は1つのチャネルと対応する。X線源3からのX線は、X線フィルタ4を介して被検体に導かれる。被検体を透過したX線は、2次元アレイ型X線検出器5によって電気信号として検出される。
X線コントローラ8は、高電圧発生器7にトリガ信号を供給する。高電圧発生器7は、トリガ信号を受け取ったタイミングでX線源3に高電圧を印加する。これにより、X線源3からX線が照射される。ガントリ/ベッドコントローラ9は、ガントリ1の回転部2の回転とベッド6の天板の列方向(体軸方向)のスライド移動を同期的に制御する。システムコントローラ10は、システム全体の制御を行い、X線コントローラ8とガントリ/ベッドコントローラ9を制御し、X線が、X線源3から連続的または一定の角度間隔で断続的に照射される。
2次元アレイ型X線検出器5の出力信号は、各チャネルごとのデータ収集ユニット11によって増幅されデジタル信号に変換され、投影データが作成される。データ収集ユニット11から出力される投影データは、処理装置12に送られる。処理装置12は、投影データを使用して様々な処理を実行する。装置12は、ラインデータ推定処理(後で詳しく説明する)、フィルタリング処理、逆投影処理を含む再構成処理を実行する。装置12は、各ボクセル内のX線吸収を反映する逆投影データを決定する。第1の実施形態としてX線のコーンビームを使用する円形走査システムでは、撮像領域(有効視野)は、回転軸を中心とする半径Rの円筒形である。装置12は、この撮像領域内の複数のボクセル(3次元画素)を定義し、各ボクセルごとに逆投影データを求めて、逆投影処理を行なう。この逆投影処理により得られた3次元画像または断層撮影画像データは、表示装置14に送られ、そこで、3次元画像または断層撮影画像として視覚的に表示される。
X線源の回転(螺旋状)走査によってサークルデータ(circle data)が得られる。再構成のためのラインデータは、スキャノグラム及びサークルデータから推定される。スキャノグラムは、X線源と検出器の平面でCTガントリ内に患者を透過したX線投影データの収集を一定のX線源角度位置で行うことによって得られる画像であり、断層像撮影を得るためのCTスキャン用の撮影範囲の設定に用いる。このように得られた画像は、従来のX線投影画像と全体的な様子が類似している。スキャノグラムは、極めて狭いコーン角(検出器の列方向におけるX線の照射範囲を表す角度)のコーンビームによって得られ、即ちわずかな数(約1〜4)の検出器列しか収集されないことに注意されたい。一方、断層像の再構成に用いるサークルデータ及び真のラインデータは、100から400の広い範囲の検出器列が利用されるときは、サークルデータまたは真のラインデータが広い(最大)コーン角(再構成に使用する、100〜400列のX線投影データを収集できるコーン角)で収集される。正確な再構成にはサークルデータとラインデータの両方が必要であることに注意されたい。本発明の利点は、ライン走査を回避することであり、その代わりに、利用できるサークルデータとスキャノグラムデータを使用して未収集のラインデータを推定する。スキャノグラムデータは、患者整位のための患者走査の前に適用されるので、臨床走査ではほとんど常に入手可能であることに注意されたい。
図2は、幾何学的配置を示す。サークルデータとスキャノグラムが得られる。サークルデータは、PC(u,v,λ)としてパラメータ化することができ、ここで、(u,v)は検出器の座標、λはビュー(X線源回転,投影)角を示す。ここで、vは、垂直方向の検出器座標であり、uは、水平方向の検出器座標であり、平坦検出器軸上で、uは、等間隔の直線グリッドを有する直線によって与えられ、円筒状検出器軸上で、軸uは、扇形ビーム角を表わし、等角グリッドによって与えられる。X線放射源から検出器までの距離は、SDDまたはRで示される。ラインデータPL(u,v,h)は、検出器座標(u,v)と、仮想(推定)ラインX線源位置hによってパラメータ化することができる。h>0の場合の事例だけを説明する。しかしながら、h<0の場合の事例も同様に扱われる。h<2Wであり、ここでWは検出器半値幅であることに注意されたい。ラインデータは、次のように、サークルデータとスキャノグラムの重み付けした和として推定することができる。
ここで、Ps(u,z)はスキャノグラムを示し、λ0は、線が円と接する角度である。v>0とv<0の場合、式(1)はそれぞれ線形補間と線形外挿を表わす。
一般に、hでのラインデータのX線(u,v)を推定するには、v>0かv<0かによりそれぞれ図3Aと図3Bによって示した2つの異なるケースがある。X線rLは、推定される未収集ラインデータX線(γ,v)である。X線rCとrSはそれぞれ、サークルデータとスキャノグラムデータからの収集済みX線データである。図3Aでは、収集済みX線データは、それらが仮想検出器平面において未収集X線と交差するように選択される。X線rCが(γ,v)によって与えられ、ここでz=h+vであり、rSは、X線源位置zと扇角γによって与えられることに注意されたい。
図3Bに示したケースに移ると、図から、X線rLをX線rCとX線rSの間で補間できないことが分かる。(X線rCがrLに近くない)。従って、相補的な円形X線rCCが使用され、図4に示される。rCCのX線源位置は、λ=λ0+π−2γであり、ここでλ0は、ライン角度位置である。X線rCCは、λとλ0の間でrLと交差するように選択される。
式(3)〜(4)は、サークルデータとスキャノグラムの間の線形重み付けを表わすことに注意されたい。一般に、他の重みも利用可能である。例えば、以下の多項式重み付けが使用される。
w1S=3w1 2−2w1 3
w2S=3w2 2−2w2 3
主な実施形態では、重み付けした和(1)または(2)に1つのスキャノグラムX線だけが使用される。代替として、図5に示したように、複数のスキャノグラムX線を使用してそれぞれの欠線(missing line ray)を推定することができる。
w2S=3w2 2−2w2 3
主な実施形態では、重み付けした和(1)または(2)に1つのスキャノグラムX線だけが使用される。代替として、図5に示したように、複数のスキャノグラムX線を使用してそれぞれの欠線(missing line ray)を推定することができる。
提案された方法を使用してラインデータが推定され後で、任意の適切な再構成アルゴリズムを使用することができる。適切なアルゴリズムには、フィルタ補正逆投影法(FBP)と派生的な逆投影フィルタレーション(BPF)の2つのクラスがある。FBPアルゴリズムの例は、Katsevichライン+サークルアルゴリズムである(A. Katsevich「Image reconstruction for the circle and line trajectory」Physics in Medicine and Biology, vol.49, pp.5059-5072,2004)。サークルデータだけに適用することができるFBPアルゴリズムの別の例は、フェルドカンプ(Feldkamp)型再構成である(L. A. Feldkamp, L. C. DavisおよびJ. W. Kress「Practical cone beam algorithm」Journal of Optical Society of America, vol.1 (6), pp.612-619, June 1984)。
また、再構成アルゴリズムは、サークルデータの全回転(全走査、または1PIモード)または部分回転(ショートまたは半走査、または2PIモード)を使用することができる。提案した発明と共に両方のタイプを使用することができる。
図6は、推定されたラインデータを1つの図で示す。胸部ファントムがX線にさらされ投影データが作成される。輝線は、円形軌道の投影を示す。線より上のデータだけが再構成に寄与する。線より下のデータは、ノイズが多いように見えるが、再構成画像に影響を及ぼさない。
実験的重み付け係数
本発明による方法は、特に、ストリークアーティファクトを削減するのに有効である。背骨から出るストリークアーティファクトは、サークルデータにおいて関節近くの高周波成分によって引き起こされる。正確なサークル−ラインアルゴリズムではラインデータが高周波成分を補償することができ、またストリークアーティファクトを回避することができる。図7は、背骨17を通る軌道15に沿ったX線16を示す。中間面に近い関節は、中間面から遠い関節よりも高い周波数のデータを生成する。
本発明による方法は、特に、ストリークアーティファクトを削減するのに有効である。背骨から出るストリークアーティファクトは、サークルデータにおいて関節近くの高周波成分によって引き起こされる。正確なサークル−ラインアルゴリズムではラインデータが高周波成分を補償することができ、またストリークアーティファクトを回避することができる。図7は、背骨17を通る軌道15に沿ったX線16を示す。中間面に近い関節は、中間面から遠い関節よりも高い周波数のデータを生成する。
一方、ラインデータでは、各関節の高周波成分は等しい。サークルデータとラインデータのこれらの特徴は、中間面に近い関節と関係するラインデータの高周波成分が、サークルデータのそれらの相当物を補償する傾向があることを示す。中間面から遠い関節と関係したラインデータの高周波成分には、サークルデータのそれらの相当物がない。従って、高周波成分は、ラインデータ内で互いに打ち消し合うはずである。スキャノグラムとサークルデータからの推定データは、特に高周波成分にエラーを含む。その結果、中間面から遠い関節の近くでストリークアーティファクトが増える可能性がある。
ここで、dは、調整可能なパラメータである。係数は、中間面から遠いラインデータの寄与を減少させる。パラメータdは、実験的に決定され、1から100の範囲である。図8は、実験的重み付け係数の影響を示す。図8Aは、サークルデータだけから再構成された中間面より上の画像スライスを示す。中間面に近い関節(画像の下)から強いストリークアーティファクトが現われ、中間面から遠い関節の近くでストリークが弱くなっていることが分かる。図8Bに示したように、スキャノグラムからの推定ラインデータを使用することによって、中間面に近いストリークアーティファクトは減少しているが、推定ラインデータのエラーによって生じる強いストリークが中間面から第2関節に現われている。図8Cは、実験的重み付け係数による再構成画像を示す。ストリークアーティファクトは、大幅に削減されているが、それらの一部はまだ見えている。
局所平滑化
背骨関節近くの投影データの高周波成分によって背骨からストリークアーティファクトが生じるので、高周波成分をなくすことによってアーティファクトも削減することができる。高周波成分を減少させる単純な方法は、移動平均である。この平均は、垂直方向だけに背骨の近くで実行され、局所平滑化(local smoothing)と呼ばれる。図9は、収集サークルデータとに推定ラインデータの局所平滑化投影からの再構成画像を示す。例として、9個、5個および3個の移動平均画素数で3つの検査を行ったが、他の値も可能である。再構成画像のストリークアーティファクトは大幅に減少する。背骨領域には少しぼけがある。9画素移動平均(上)による画像では、円18と19によってそれぞれ示した明るい箇所と暗い箇所を見ることができる。5画素移動平均(中間)による画像では、暗い帯(矢印20)と暗い箇所21が見える。3画素移動平均による画像では、暗い帯といくつかのストリークが、矢印で示され薄暗く見える。全体として、このタイプの画像では、5画素移動平均が最も高品質の画像を作成する。
背骨関節近くの投影データの高周波成分によって背骨からストリークアーティファクトが生じるので、高周波成分をなくすことによってアーティファクトも削減することができる。高周波成分を減少させる単純な方法は、移動平均である。この平均は、垂直方向だけに背骨の近くで実行され、局所平滑化(local smoothing)と呼ばれる。図9は、収集サークルデータとに推定ラインデータの局所平滑化投影からの再構成画像を示す。例として、9個、5個および3個の移動平均画素数で3つの検査を行ったが、他の値も可能である。再構成画像のストリークアーティファクトは大幅に減少する。背骨領域には少しぼけがある。9画素移動平均(上)による画像では、円18と19によってそれぞれ示した明るい箇所と暗い箇所を見ることができる。5画素移動平均(中間)による画像では、暗い帯(矢印20)と暗い箇所21が見える。3画素移動平均による画像では、暗い帯といくつかのストリークが、矢印で示され薄暗く見える。全体として、このタイプの画像では、5画素移動平均が最も高品質の画像を作成する。
体積内の画質を調べるために、局所平滑化による本発明による方法を使用して円軌道の上側部分と下側部分の両方で画像を再構成した。図10は、中間面上の画像を示す。実際のサークルデータおよびラインデータからの画像(上)と実際のサークルデータと推定ラインデータからの画像(中間)の品質は同等である。これらの画像は、サークルだけのデータからの画像(下)のより良好である。
更に他の修正では、局所平滑化の代わりに適応zフィルタリングが使用される。ここで、z方向の平滑化の強さは、データz勾配に適応され、即ち、鋭いz勾配を有する構造ほど強い平滑化が適用され、その逆も成り立つ。図11Aから図11Dに、適応zフィルタリングと局所平滑化を比較する胸部画像を示す。図11Aは、サークルデータだけを使用して再構成された画像であり、図11Bは、サークルデータとラインデータを使用して再構成された画像である。図11Cは、サークルデータとスキャノグラムデータおよび前述のような局所平滑化を使用して再構成された画像である。図11Dは、サークルデータとスキャノグラムデータおよび適応zフィルタリングを使用して再構成された画像である。サークルだけの画像(図11A)では第1関節と第2関節に強いストリークアーティファクトと弱いストリークアーティファクトを見ることができる。サークル−ライン画像では(図11B)、強いストリークは大幅に削減され、弱いストリークは消える。サークルデータとスキャノグラムデータを使用して本発明(図11C〜図11D)により再構成された2つの画像は同じように見える。強いストリークは減少し、弱いストリークは消える。サークルラインの画像と比べると、ぼけは少ししかない。本発明により再構成された画像は高品質である。
類似の結果は、腹部画像にも見られる。図12Aから図12Dは、本発明により局所平滑化を使用してサークルデータだけから再構成された画像、サークルデータとラインデータから再構成された画像、サークルデータとスキャノグラムデータから再構成された画像、および本発明による適応zフィルタリングを使用してサークルおよびスキャノグラムデータから再構成された画像を示す。サークルだけ画像(図12A)の第1関節と第4関節に強いストリークアーティファクトを見ることができ、第3の関節の近くに弱いストリークが現れている。サークル−ライン画像(図12B)では、強いストリークが減少し、弱いストリークが消えている。サークルデータとスキャノグラムデータを使用する2つの画像は同じように見える(図12C〜図12D)。強いストリークは減少し、弱いストリークは消える。サークル−ラインの画像(図12B)と比較して、ぼけは少ししかない。この場合も、高品質の画像を再構成することができる。
2つの再構成技術の比較を行った。図13Aから図13Cと図14Aから図14Cを参照すると、フィルタ補正逆投影法(FBP)(上の画像)と逆投影フィルタレーション(BPF)(下の画像)を使用して胸部画像と腹部画像が再構成されている。胸部画像の場合、サークルだけ画像(図13A)では、BPFからのストリークアーティファクトが、FBPからのストリークアーティファクトより強い。サークル−スキャノグラムデータを使用する胸部画像(図13B)とサークル−ラインデータを使用する胸部画像(図13C)では、FBPの画像は、BPFの画像より少し高品質であるように見える。BPFの再構成が、データ補正を含まず、ショート走査サークルデータだけを使用することに注意されたい。
腹部画像でも類似の結果が得られる。サークルだけ画像(図14A)では、BPFからのストリークアーティファクトが、FBPからのストリークアーティファクトより強い。サークル−スキャノグラムデータを使用する腹部画像(図14B)とサークルラインデータを使用する腹部画像(図14C)では、FBPの画像は、BPFのものより少し高品質のように見える。この場合も、BPFの再構成が、データ補正を含まず、ショート走査サークルデータだけを使用することに注意されたい。
本発明は、ソフトウェアで実施されてもハードウェアで実施されてもよい。詳細には、前述の処理装置の動作は、マイクロプロセッサまたはコンピュータ上で実行されるソフトウェアプログラムとして実行されてもよい。このソフトウェアは、コンピュータ可読媒体上に記憶され、システムにロードされてもよい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
7…高圧発生器、8…X線コントローラ、9…ガントリ/ベッドコントローラ、10…システムコントローラ、11…データ収集ユニット、12…処理装置、14…表示装置。
Claims (16)
- X線源と、
前記X線源からのX線を検出するX線検出器と、
前記X線源と前記X線検出器とを制御して、前記X線源の螺旋状軌道に対応するサークルデータと、スキャノグラムデータを収集するユニットと、
前記サークルデータと前記スキャノグラムデータとに基づいて、円形軌道に対応するラインデータを推定し、前記サークルデータと前記推定されたラインデータとに基づいて画像を再構成する処理装置とを具備することを特徴とするコンピュータ断層撮影装置。 - 前記重み付け係数は、
w1S=3w1 2−2w1 3
w2S=3w2 2−2w2 3
の関係を含む請求項3に記載の装置。 - 前記処理装置は、各推定ラインX線に複数のスキャノグラムX線を使用することによって前記ラインデータを推定する請求項1に記載の装置。
- 前記処理装置は、局所平滑化と適応フィルタリングのいずれかを使用して前記ラインデータを推定する請求項1に記載の装置。
- 前記処理装置は、フィルタ補正逆投影型再構成と逆投影フィルタレーション型再構成のいずれかを使用して前記画像を再構成する請求項1に記載の装置。
- 前記処理装置は、全回転サークルデータを使用して前記画像を再構成する請求項1に記載の装置。
- 前記処理装置は、前記サークルデータの一部分に基づいて前記画像を再構成する請求項1に記載の装置。
- 被検体にX線を照射する段階と、
サークルデータを収集する段階と、
スキャノグラムデータを収集する段階と、
前記サークルデータと前記スキャノグラムデータを使用してラインデータを推定する段階と、
前記推定ラインデータと前記サークルデータを使用して前記被検体の画像を再構成する段階とを有するコンピュータ断層撮影装置の処理方法。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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