JP2009105808A - 画像処理装置及び画像処理方法ならびに画像処理方法を実行するプログラム、記憶媒体 - Google Patents

画像処理装置及び画像処理方法ならびに画像処理方法を実行するプログラム、記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 情報量の削減された属性データから元の属性データを復元したい。
【解決手段】 元の属性データからデータサイズの削減された属性データと画像データとを受信する受信手段と、
前記元の属性データを復元するために、前記データサイズの削減された前記属性データと前記画像データとの論理積を取る論理積手段とを有する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、画像の属性に応じた画像処理を施す画像処理装置、および画像処理方法ならびに画像処理方法を実行するプログラム、記憶媒体に関するものである。
近年、イントラネット、およびインターネットなどの普及に伴い、オフィス内で上記画像処理装置のネットワーク利用が一般的になってきた。そのため、複写用途で上記画像処理装置を単体で利用していたものが、ネットワーク経由で利用することが可能となってきた。つまり、ネットワーク経由で、異なる画像処理装置間で複写をすることが可能となる。たとえば、特許文献2を参照。
特開平11−85978 特開2004−274632
特許文献2に記述される従来の技術では、入力された画像信号から所定の属性情報を生成し、その属性情報を矩形情報に変換している。このような変換により、属性情報のデータサイズを削減しているのである。そして、この矩形情報をタグとして画像信号に添付して他の装置に送信している。しかしながら、受信した上記他の装置がどのようにその矩形情報を利用するかについては記載しておらず、受信した矩形情報の意味が全くないという課題がある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の画像処理装置は、元の属性データからデータサイズの削減された属性データと画像データとを受信する受信手段と、
前記元の属性データを復元するために、前記データサイズの削減された前記属性データと前記画像データとの論理積を取る論理積手段とを有することを特徴とする。
データサイズの削減された属性データから、元の属性データを精度良く復元することができる。
(実施例1)
以下、実施例1を、図面を用いて説明する。
図1は、画像処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図示しないスキャナから入力された入力画像データ101は、入力色処理部102と属性分離処理部103に入力される。入力色処理部102では、この入力画像データ101に、階調補正や色空間変換処理などの種々の画像処理が実施される。入力色処理部102での画像処理が実施された画像データは、文字用エッジ強調処理部104と写真用エッジ強調処理部105に入力される。文字用エッジ強調処理部104は、入力されてきた画像データの全体に対して文字用のエッジ強調処理を行う。また、写真(非文字)用エッジ強調処理部105は、入力されてきた画像データの全体に対して写真用のエッジ強調処理を行う。エッジ強調処理の行われた後のこれら二つの画像データは、その後、セレクタ部106に入力される。
セレクタ部106は、属性分離処理部103から入力されてきた属性データに基づき、上記二つの画像データのどちらの情報を採用するのか画素ごとに選択し、当該選択により得られた一つの画像データを416に出力する。
即ち、対象とする画素が文字属性を示すことを属性データが示している場合には、セレクタ部は、写真用エッジ強調処理部105から入力されてきた画像データにおける対象画素の画素値を出力する。
一方、対象とする画素が写真属性(文字属性が否)を示すことを属性データが示している場合には、セレクタ部は、文字用エッジ強調処理部104から入力されてきた画像データにおける対象画素の画素値を出力する。
なお、セレクタ部106は、下地飛ばし処理や対数変換などの周知の画像処理をさらに実施してもよい。
また、以上では、エッジ強調部を文字用と写真用の2つ用意し、さらに、セレクタ部106を用意する構成を示したが、本実施例は、これに限るものではない。たとえば、それら三つの構成の代わりに、ひとつのエッジ強調処理部を用意する構成としてもよい。この場合、エッジ強調処理部は、属性分離処理部103から属性データを受取り、エッジ強調を行う際に、当該受取った属性データに基づいて係数を切り替えることになる。
その後、416内の文字用色処理部107と写真用色処理部108は、夫々、文字用、写真用の色処理を、入力されてきた画像データに対して実施する。本実施例のようなCMYKの色材を有する印刷エンジンと接続された画像処理装置においては、文字用色処理部107は、文字の再現性を重視し、黒い文字をK単色で印刷エンジンに印字させための色処理を実施する。逆に、写真用色処理部108では、写真の再現性を重視した色処理を実施する。文字用色処理部107と写真用色処理部108から出力された2つの色処理データは、それぞれセレクタ部109に入力される。セレクタ部109は、属性分離処理部103で生成された画素単位の属性データに基づき、二つの色処理データを画素ごとに選択して、当該選択結果に基づいて一つの色処理データを生成する。なお、この色処理部もエッジ強調処理部と同様で、文字用色処理部と写真用色処理部とセレクタ部とを合わせて一つの色処理部として構成してもよい。この場合、色処理部は、属性データに合った係数を適宜選択することで、色処理を行うことになる。
セレクタ部109で生成された色処理データは、文字用ハーフトーン部110と写真用ハーフトーン処理部111に入力され、ハーフトーン処理が実施される。文字用ハーフトーン部110では、文字の再現性を重視し、たとえば、誤差拡散処理、あるいは、高線数のディザ処理を実施する。逆に、写真用ハーフトーン処理部111では、写真の滑らかで安定した階調再現性を重視し、低線数のディザ処理などのハーフトーン処理を実施する。
文字用ハーフトーン処理部110と写真用ハーフトーン処理部111から出力された2つのハーフトーンデータは、それぞれセレクタ部112に入力される。そして、セレクタ部112が、属性データに基づき、画素ごとに、2つのハーフトーンデータのうちの片方を選択して一つのハーフトーンデータを生成する。なお、このハーフトーン部もエッジ強調処理部と同様で、文字用ハーフトーン部と写真用ハーフトーン部とセレクタ部とを合わせて一つのハーフトーン部として構成してもよい。この場合、ハーフトーン部は、属性データに合った係数を適宜選択することで、ハーフトーンを行うことになる。
セレクタ部112で生成された一つのハーフトーンデータは、出力画像データ113として、印刷エンジンに出力され、印刷エンジンで印刷処理される。
次に、図1の説明で用いた属性分離処理部103について、図2、図3を用い、一例を説明する。
入力画像データ101は、属性分離処理部103に入力され、属性データ207を生成する。属性分離処理部103の処理を説明する。入力画像データ101は、平均濃度演算部202とエッジ強調処理部203に入力される。平均濃度演算部202では、たとえば、縦5画素×横5画素などのエリアにて、25画素の平均濃度を算出する。
エッジ強調処理部203では、たとえば、縦5画素×横5画素などのエリアにて、エッジ強調処理を実施する。ことのき、エッジ強調用のフィルタ係数には、所定のエッジを抽出するための空間周波数特性を持つ微分フィルタを用いることが望ましい。たとえば、本実施例での属性データは、網点部と文字エッジ部を抽出した上、文字部を判定する例で説明しているため、文字エッジと網点エッジを抽出しやすい空間周波数特性を持つフィルタ係数が望ましい。このとき、それぞれ独立したフィルタ係数が望ましいが、これに限るものではない。
平均濃度演算部202で算出された平均濃度と、エッジ強調処理部203でエッジ強調されたエッジ強調データは、それぞれ網点判定部204とエッジ判定部205に入力される。
網点判定部204では、平均濃度演算部202から出力される平均濃度データと、エッジ強調処理部203から出力されるエッジ強調データとを比較し、その差分から、網点エッジかどうかを判定する。このとき、平均濃度とエッジ強調量を比較するため、それぞれに比較用の補正係数を乗算したり、あるいは、差分比較時に、オフセットを付加したりすることで、網点エッジか否かを判定する。その後、図示しないが、網点のパターンを検出するための公知のパターンマッチング処理や、公知の加算処理や太らせ処理などにより、網点領域を抽出する。
エッジ判定部205は、図3にて説明する。エッジ判定部205では、平均濃度演算部202から出力される平均濃度データと、エッジ強調処理部203から出力されるエッジ強調データとを、二値化処理部301に入力し、エッジかどうかを判定する。このとき、平均濃度とエッジ強調量を比較するため、それぞれに比較用の補正係数を乗算したり、あるいは、差分比較時に、オフセットを付加したりすることで、エッジか否かを判定する。
二値化処理部301で生成されたエッジデータは、孤立点判定部302に入力される。孤立点判定部302では、たとえばエッジデータを5画素×5画素のエリアを参照し、注目画素が連続するエッジなのか、それとも、孤立するエッジなのかを判定し、孤立するエッジであれば、除去したり、統合したりする。これは、ノイズ成分によるエッジ抽出の誤判定低減のための処理である。
孤立点判定部302で孤立点除去されたエッジデータは、補正処理部303に入力され、ノッチなどを補正して線分の凹凸をなくしたり、太らせたりする補正処理を実施し、エッジデータ304を生成する。
網点判定部204で生成された網点領域データとエッジ判定部205で生成されたエッジデータは、文字判定部206に入力される。文字判定部206では、たとえば、1画素単位に、網点領域でなく、かつ、エッジであるところを、文字エッジと判定する。つまり、網点内の文字は網点として判定し、それ以外の領域の文字を、文字として判定する。あるいは、1画素単位に、網点領域であり、かつ、エッジがあるところを網点内文字エッジと判定し、網点領域でなく、かつ、エッジであるところを、文字エッジと判定することも可能である。これらは、画像処理装置内の設計仕様になるため、その仕様に基づき決定すればよい。
以上が、図1に示した画像処理装置の構成である。この画像処理装置によれば、属性分離処理を用いて属性データを得て、その属性データに応じた画像処理を施している。たとえば、写真部には色調や階調性を重視した写真用処理を、文字部には鮮鋭度を重視した文字用処理を施すことで複写画像の画像品位を向上させている。また、画像の色成分を検出し、無彩色の文字などは黒単色で印字したりすることで画像品位の向上を図っている。
ところが、こうした画像処理装置を複数台つなげると、幾つかの問題が発生する。図4を用い、その構成と問題を説明する。
図4は、複数の画像処理装置間で、複写を実現する構成図の一例である。画像処理装置1では、スキャナから得られた入力画像データに対して入力画像処理と属性分離処理(属性データの生成)を実施する。送受信後、画像処理装置2において、出力画像処理を行うものである。
まず、画像処理装置1内の処理について説明する。スキャナから入力された入力画像データ401は、先程説明した入力画像処理部402と属性分離処理部403(この属性分離処理部403は、図1の属性分離処理部103と同様である)に入力される。入力画像処理部402、及び、属性分離処理部403は、図1で説明した処理を行う。
一方、ここからの説明は図1の説明と異なる。図1と異なり、図4の画像処理装置1は、画像データ及び属性データを送信するからである。
まず、入力画像処理後画像データ404(図1においてセレクタ部106が出力する画像データと同じ)は、圧縮処理部406に送られる。また、属性データ405(図1における属性分離処理部103が出力するデータ)は、圧縮処理部407に送られる。このように、入力画像処理後画像データも属性データも、送信のために、圧縮されるのでる。なお、圧縮処理部406は。たとえば、JPEGなどの周知の非可逆圧縮を用い、圧縮画像データ408を得る。属性分離処理部403で生成された属性データ405に対しては、圧縮処理部407が圧縮し、圧縮属性データを得る。この属性分離処理部403は、たとえば、PackBitsなどの周知の可逆圧縮を用いている。
画像処理装置1は、圧縮画像データ408と圧縮属性データ409を、画像処理装置2に送信する。画像処理装置2は、受信した圧縮画像データ410と圧縮属性データ411の夫々を伸張処理部412、及び、伸張処理部413で伸張する。伸張された入力画像処理後画像データ414及び伸張された属性データ415は、出力画像処理部416(図1における出力画像処理部416に相当)に入力される。そして、出力画像処理部416は、図1の時と同様に、属性データ415に基づき、画像処理を実施し、出力画像データ417を得る。
このように、「画像処理装置1でスキャンして得た画像データを画像処理装置2に送信し、当該画像処理装置2と接続された印刷エンジンで印刷する」というネットワーク経由の複写を行っても、画像処理装置1で出力する複写画像と同じ画質レベルの出力物が得られる。しかし、画像データはJPEGなどの非可逆圧縮を用いることでデータサイズを小さく出来るが、属性データは可逆圧縮しかされないため、データサイズが大きくなり、送信側の画像処理装置1や受信側の画像処理装置2のディスク容量を逼迫してしまう。特に、受信側ですぐにプリントできない場合には、長時間保持する必要があり、大きな問題となる。
図5は、こうした問題を解決することができるシステム構成図である。
各画像処理装置の処理構成は、基本的に図4に示したものと同様である。
即ち、402、406、412、403の各処理部の構成は図4と同様である。従って、401、404、405、408、410、414のデータも図4と同様である。この同様である部分については、図5でハッチングしておいた。
続いて、図4と異なる部分について説明を行う。
まず、属性分離処理部403で生成された属性データ405は矩形属性変換部501に入力され、矩形属性データ502に変換される。ここで、この矩形属性変換部501について、図6、図7、図8を用いて説明する。
図6は、画像データと属性データの一例を示している。画像データ例601は、アルファベットの“E”という文字を表していて、属性分離処理部403にて属性データ例602が生成される。属性データ例602は、本実施例においては、1画素あたり1ビットの属性データである。対象とする画素における属性データの値が1(図上は黒)の時は、文字属性を示し、0(図上は白)の時は、文字以外の属性(例えば、写真属性)を示している。
図7は、属性データ405を矩形属性データ502に変換する方法(矩形属性変換部501の処理)の一例を示している。この処理は、属性データの解像度を落と(N×N個の画素を1画素に変換)していく処理である。この変換のルールは、『属性データの値が1の画素がN×Nのブロック内に一つでも存在する場合には、変換後の1画素の属性データの値を1とする。』というルールである。
このことを、図6に示した属性データ602を例にして説明する。たとえば、属性データ602が、解像度600dpiで図7の701のように表されているとする。先のルールに則り、解像度600dpi属性データ701の解像度を2分の1の300dpiにすると、解像度300dpi属性データ702を得る。さらに、解像度300dpi属性データ702の解像度を2分の1の150dpiにすると、解像度150dpi属性データ703を得る。さらに、解像度150dpi属性データ703の解像度を2分の1の75dpiにすると、解像度75dpi属性データ704を得る。最後に、解像度75dpi属性データ704の元の解像度600dpiに変換すると、解像度600dpi属性データ705を得る。解像度600dpi属性データ705を、座標変換し、矩形属性データ706を得る。なお、矩形属性データ706の所に、(0、0、1、1)とあるが、これは、(0、0)の座標から(1、1)の座標まで、全て属性データが1であることを示している。
本手法においては、解像度を2分の1倍する方法を用いたが、これに限るものではない。解像度の縮小回数もこれに限定されるものではない。また、解像度復元時には、解像度を単純に1度に8倍したが、これに限るものではない。さらには、本手法においては、解像度を変換することにより、属性データを矩形属性データに変換したが、これに限るものではない。たとえば、1ビットデータを多ビットデータにした上で、空間フィルタを用いて平滑化処理し、平滑化した属性データを二値化処理することで同様のことを実現できる。また、属性データについて、主走査方向と副走査方向への射影をとり、連結させる手法もある。また、同様に、ラベリングなどの手法も一般的である。
以上の説明は、属性データを矩形属性データにする基本的な処理の方法である。この処理を実際の画像に適応した例を図8で説明する。
画像データ例801は、文字画像(文字属性1)とグラフィック画像(文字属性0)からなる画像例である。この画像を属性分離処理した結果を属性データ例802として示す。この属性データを、図7で説明した方法で矩形属性データに変換する。解像度600dpi属性データ802の解像度を2分の1の300dpiにすると、解像度300dpi属性データ803を得る。さらに、解像度300dpi属性データ803の解像度を2分の1の150dpiにすると、解像度150dpi属性データ804を得る。さらに、解像度150dpi属性データ804の解像度を2分の1の75dpiにすると、解像度75dpi属性データ805を得る。最後に、解像度75dpi属性データ805の元の解像度600dpiに変換すると、解像度600dpi属性データ806を得る。実際には、ここで、図7の説明の際には省略した属性データの外接連結処理を行い、外接連結処理された属性データ807に変換する。そして、外接連結処理された矩形属性データ807から矩形部分の座標を算出し、最終的な矩形属性データ808を得る。
このようにして、図5における矩形属性変換部501は、属性データ405を矩形属性データ502に変換するのである。なお、矩形属性データは解像度が落とされるなどの処理が行われた上に、座標情報化されているため、属性データ405に比べて非常にデータサイズが小さいのは言うまでもない。よって、効率的に送信することが出来る。また、受信側のディスク容量を逼迫する懸念も下する。なお、矩形属性データを可逆圧縮して送信しても良いのは言うまでもない。もちろん、その場合には、画像処理装置2が、受信した可逆圧縮矩形属性データを解凍し、当該解凍されたデータを矩形属性データ503とするのは言うまでもない。
以上のようにして得られた圧縮画像データ408と矩形属性データ502を、画像処理装置1は、画像処理装置2へ送信する。圧縮画像データ408と矩形属性データ502とを受信した画像処理装置2の構成を、図5を用いて説明する。
図4と同様に、受信した圧縮画像データ410は、伸張処理部412にて伸張され、その結果、入力画像処理後画像データ414が得られる。この入力画像処理後画像データ414は、二値化部506に入力される。入力されてきた入力画像処理後画像データ414を、二値化部506は、二値画像データ507に変換する。
この二値化部506の一例を図10に示し、以下に説明する。
まず、入力画像処理後画像データ414は、平均濃度演算部1001とエッジ強調処理部1002に入力される。この平均濃度演算部1001とエッジ強調処理部1002は、図2の202と203と同じ処理を行う。そして、平均濃度演算部1001とエッジ強調処理部1002とから、二値化処理部1003は、平均濃度データとエッジ強調データとを入力される。
二値化処理部1003は、二値化処理部301と同様の処理を行うことで、各画素がエッジにあたるかどうかを判定し、エッジデータを生成する。さらに、孤立点判定部1004は、そのエッジデータに対して、孤立点判定部302と同様に、孤立点除去する。そして、補正処理部1004は、孤立点除去されたエッジデータに対して、そのエッジデータ内のノッチなどを補正して線分の凹凸をなくしたり、エッジデータを太らせたりする補正などの補正処理を実施し、二値画像データ507を生成する。
一方、受信した矩形属性データ503は、二値画像化部504にて、二値属性データ505に変換される。本実施例において、矩形属性データ503は元々二値である矩形属性データの座標情報であるため、二値画像化部504にて画像データ化を行うと自然と二値データとなる。この二値データを本実施例では、二値属性データ505と呼んでいる。
このようにして得られた二値画像データ507と二値属性データ505は、論理積部508に入力される。論理積部508は、1画素ごとに論理積処理を実施し、その結果として属性データ509を得る。そして、得られた属性データ509に基づき、入力画像処理後画像データ414に対して、出力画像処理部416は出力画像処理を行い、出力画像データ417を得る。なお、この図5における出力画像処理部416における処理は、図1における出力画像処理部416と同様である。また、二値化処理部506の処理は、矩形属性データ503で、所望の属性がある領域のみ実施すれば良い。
上述の属性データを復元する具体例を、実際の画像を用いて図9で説明する。図9に示す画像データ例901は、図5で説明した入力画像処理後画像データ414に相当する画像である。矩形属性データ902は、矩形属性データ503に相当する。
画像データ901は、二値化部506にて二値画像データ903に変換される。ここでは、二値化の結果について、文字候補を1とする。そうでないところは0を出力する。図9では、便宜上、1を黒く、0を白く表記している。なお、カラー画像の場合は、複数チャンネルのカラー信号から、1チャンネルの明度信号を生成して二値化してもよいし、チャンネルごとに閾値を設定し、二値化処理してもよい。チャンネルごとに出力される二値化結果は、ひとつでも文字候補が出現したら1としても良いし、すべてのチャネルからも事項が出現したら1としても良いし、多数決などの処理をして決定しても良い。
一方、矩形属性データ902は、二値画像化部504にて二値属性データ904に変換される。このとき、画像データ901の画像サイズや解像度を参照し、矩形属性データ902の座標データを画像データに変換することで、二値属性データ904を得る。このとき、矩形属性が意味する画素は、元々文字領域なので、二値画像化部504では、矩形内を文字候補とみなし、1とする。そうでないところは0を出力する。図9では、便宜上、1を黒く、0を白く表記している。
二値画像データ903と二値属性データ904は、論理積部905(図5の論理積部508と同一)に入力される。論理積部905では、二値画像データ903の画素と対応する二値属性データ904の画素がとも1(図での表記上は黒)のときに、1(図での表記上は黒)を出力する。以上を各画素に対して行うことで、属性データ906を得る。図5には図示しないが、得られた属性データ906に対し、ノッチなどを補正して線分の凹凸をなくしたり、太らせたりする簡単な補正処理を実施することが望ましい。補正の結果、属性データ907が得られる。
以上のように、本実施例では、送信側の画像処理装置1で属性データを、そのまま送るのではなく、矩形属性データに変換している。そして、その矩形属性データから属性データを復元している。
これにより、送受信時に発生するディスクの容量逼迫を回避可能となる。
また、本実施例では、矩形属性データ503から属性データ509を復元する時に、図5の508論理積部において、矩形属性データ503だけでなく、入力画像処理後画像データ414をも利用している。このように、入力画像処理後画像データ414をも利用することで、元の属性データ405を精度良く(精度高く)復元することができている。
さらに、精度の高い復元を実現することで、図1のように一台の画像処理装置で属性データを用いた画像処理を行う時(属性データに対して、送信のためのデータサイズ削減を実行する必要の無い時。)とほぼ同じ画像データを出力画像データとして印刷エンジンに出力することが可能となる。
また、本実施例では、受信側の画像処理装置2における属性データの復元時に、送信側の画像処理装置1における属性データ生成時の二値化処理を流用したが、より簡易的な二値化処理を行っても良い。
その一例を図11に示す。画像データ414は、平均濃度演算部1001と二値化処理部1101に入力される。平均濃度演算部1001では、たとえば、縦5画素×横5画素などのエリアにて、25画素の平均濃度を算出する。算出された平均濃度データは、二値化処理部1101に入力される。二値化処理部1101では、画像データ414を、平均濃度演算部1001で算出された各画素の平均濃度データを閾値とし、対応する画素に対し二値化処理を実施する。ここでは、文字部を属性データとして抽出したいので、たとえば、輝度信号や明度信号上で、閾値処理にて閾値より画像データが小さい方を1とし、そうでない方を0とする。二値化処理部1101から出力されるデータは補正処理部1004に入力され、ノッチなどを補正して線分の凹凸をなくしたり、太らせたりする補正処理を実施し、二値画像データ507を生成する。
なお、二値化処理部506の処理は、矩形属性データ503で、所望の属性がある領域のみ実施すれば良い。
以上のように、エッジ強調処理を実施せず、画像データを、平均濃度を閾値として二値化処理することで、簡単な構成で二値画像が生成できる。本実施例では、二値化処理後に補正処理を実施したが、ここで生成される二値画像データは、二値属性データと論理積を取るためのものなので、論理積後に補正を実施する場合には、必ずしも行う必要はない。そうすることで、より簡易的な処理となり、属性データの復元時を高速に実施することが可能となる。また、ハードウェアのみならず、ソフトウェアでの処理も可能となる。
以上のように、受信側の画像処理装置2における属性データの復元時に、画像データとその近傍画素の平均濃度データを用いて二値化処理を実施したが、より簡易的な二値化処理を行うことも可能である。
その処理構成の一例を図12に示す。画像データ414は、二値化処理部1201に入力される。二値化処理部1301では、画像データ414を、固定閾値にて二値化処理を実施する。固定閾値は、送信側で二値化処理した際に決定した閾値を、画像データのヘッダーやタグ情報に埋め込んで受信側に送り、受信側でその閾値を読み取り、二値化処理部1201の閾値に設定する。あるいは、文字として処理したい輝度信号から算出し、決定した閾値を用いても良い。ここでは、文字部を属性データとして抽出したいので、たとえば、輝度信号や明度信号上で、閾値処理にて閾値より画像データが小さい方を1とし、そうでない方を0とする。二値化処理部1201から出力されるデータは補正処理部1004に入力され、ノッチなどを補正して線分の凹凸をなくしたり、太らせたりする補正処理を実施し、二値画像データ507を生成する。
なお、二値化処理部506の処理は、矩形属性データ503で、所望の属性がある領域のみ実施すれば良い。
以上のように、二値化処理の閾値算出をせず、固定閾値にて二値化処理することで、簡単な構成で二値画像が生成できる。また、送信側での処理の際に決定した閾値を用いることで、同様の効果を得ることも可能である。これらは、矩形属性データから文字候補部分を抽出できているため、本実施例のような簡易処理でも高い効果が得られる。なお、本実施例では、二値化処理後に補正処理を実施したが、ここで生成される二値画像データは、二値属性データと論理積を取るためのものなので、論理積後に補正を実施する場合には、必ずしも行う必要はない。そうすることで、より簡易的な処理となり、属性データの復元時を高速に実施することが可能となる。また、ハードウェアのみならず、ソフトウェアでの処理も可能となる。
なお、本実施例では、画像処理装置を開示したが、画像処理装置やコンピュータに上記した処理を実行するためのコンピュータ読取可能なプログラムであってもよいのは言うまでもない。また、そのプログラムを格納したコンピュータ読取可能な記憶媒体であってもよいのは言うまでもない。
また、以上の実施例において、各画素の属性情報は、各画素の特徴のことを示す。画像データが画素の集合からなり、各画素の輝度(又は濃度)情報を含むものであるのに対して、属性データは画素の集合からなり、各画素の特徴の情報を含むものである。なお、この「画素の特徴を示す情報」という言葉に、その画素の輝度情報や濃度情報といった明るさ、暗さを示す情報は含まれない。もちろん、色味を示す情報は含まれない。逆に、それ以外の各画素に関連する情報は、各画素の特徴を表すため、全て属性情報である。なお、以上の実施例においては、属性情報の一例として、各画素が文字領域に含まれるか否かを示す情報を特に取り挙げ、その情報量の削減方法を開示した。しかしながら、本実施例でいうところの属性情報は、何度も言うように「画素の特徴を示す情報」であるため、各画素が文字領域に含まれるか否かを示す情報に限られない。例えば、以上の実施例でいうところの属性情報が、各画素がエッジ領域に含まれるか否かを示す情報を含むことがあるのは言うまでもない。あるいは、以上の実施例でいうところの属性情報が、各画素が網点領域に含まれるか否かを示す情報を含むことがあるのは言うまでもない。
一般的な画像処理構成の一例を示すブロック図 一般的な画像処理構成の属性分離処理一例を示すブロック図 一般的な画像処理構成の属性分離処理一例を示すブロック図 従来の処理構成の一例を示すブロック図 本発明を実施する構成の一例を示すブロック図 本発明に適用される画像データと属性データを説明する図 本発明に適用される矩形属性データ生成を説明する図 本発明に適用される矩形属性データ生成を説明する図 本発明に適用される矩形属性データ生成を説明する図 本発明に適用される属性データ復元処理時の二値化処理のブロック図 本発明に適用される属性データ復元処理時の二値化処理のブロック図 本発明に適用される属性データ復元処理時の二値化処理のブロック図

Claims (6)

  1. 元の属性データからデータサイズの削減された属性データと画像データとを受信する受信手段と、
    前記元の属性データを復元するために、前記データサイズの削減された前記属性データと前記画像データとの論理積を取る論理積手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 矩形属性データと画像データとを受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した矩形属性データと画像データとを用いて、属性データを生成する生成手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  3. 元の属性データからデータサイズの削減された属性データと画像データとを受信する受信工程と、
    前記元の属性データを精度良く復元するために、前記データサイズの削減された前記属性データと前記画像データとの論理積を取る論理積工程とを有することを特徴とする画像処理方法。
  4. 矩形属性データと画像データとを受信する受信工程と、
    前記受信工程で受信した矩形属性データと画像データとを用いて、属性データを生成する生成工程とを有することを特徴とする画像処理方法。
  5. 請求項3又は4に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  6. 請求項5に記載のプログラムを格納したコンピュータ読取可能な記憶媒体。
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