JP2009105304A - 発熱機器収納装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】携帯電話基地局等に使用される設備用冷却装置は、停電時において冷却ユニットが停止するため室内温度が上昇し、無線機の温度過昇のため動作が継続できないという課題を有していた。
【解決手段】筐体と、冷凍サイクルを構成する圧縮機35と凝縮器36と凝縮器ファン38と蒸発器37と蒸発器ファン39から構成され、設備内に収容されるバッテリー20と同電圧で駆動する蒸発器ファン39を有したことにより、停電時において蒸発器ファン39がバッテリー20によって動作し、設備内の余熱によって温度上昇を抑えることができ、長時間無線機21の動作が継続できる設備用冷却装置を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば通信機器を収納した携帯電話基地局等で用いられる発熱機器収納装置の冷却技術に関するものである。
従来のこの種発熱機器収納装置の冷却技術として、例えば携帯電話基地局に使用される冷却装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図12は、従来例における設備用冷却装置として用いられる冷却ユニットを具備した発熱機器収納装置の正面断面図、図13は、同収納装置の平面断面図、図14は、同収納装置に設けられた冷却ユニットの正面断面図である。図15は、同冷却ユニットの側面断面図、図16は同冷却ユニットの平面断面図である。
図12、図13に示すように、発熱機器収納装置は、密閉された筐体105の内部に、バッテリー102、無線機103、及びその他の無線機器104(例えば電力変換器)等を収納している。
無線機103は、図12に示すように、稼働時に発熱する電子部品106(発熱体)を内蔵しており、この電子部品106を収納するケース107の上面には、排熱口107aが設けられ、ケース107の下部側面には、冷風取入口107bが設けられている。
冷却ユニット101は、筐体105の内部に設置された無線機103を冷却するもので、冷却能力内で対象物の温度を下げるのに有効な顕熱側の能力を増やすように設計された高顕熱型冷却ユニットである。
冷却ユニット1は、図14、図15、図16に示すように、圧縮機108、凝縮器109、減圧手段(図示せず)、蒸発器110およびこれらを接続する冷媒配管等の各機能部品より構成される周知の冷凍サイクルを備え、凝縮器用ファン111および蒸発器用ファン112と共に共通のケーシング113内に一体的に収納されている。そして、ケーシング113には、凝縮器用ファン111により外気と凝縮器109との熱交換を促進するための吸入口113aと吹出し口113bが設けられている。
また、ケーシング113内は、仕切り壁113cにより放熱室114と吸熱室115に区画されており、冷却作用を行う蒸発器110および蒸発器用ファン112は、吸熱室115内に配置され、放熱作用を行う凝縮器109および凝縮器用ファン111と、発熱が著しい圧縮機108は、放熱室114内に配置されている。
圧縮機108は、モータ内蔵の密閉型圧縮機であり、その内蔵されたモータ(図示せず)によって回転駆動される。前記モータは、通常は外部からの電源を入力として駆動される。
凝縮器用ファン111は、凝縮器109が配置されるケーシング113内の放熱室114に外気を流通させて凝縮器109に送風するファンである。
蒸発器用ファン112は、蒸発器110が配置されるケーシング113内の吸熱室115に筐体5内部の空気を流通させて蒸発器110に送風するファンである。
この冷却ユニット101は、図12、図14に示すように、吸熱室115が一組のダクト116、117を介して筐体105に接続されている。さらに筐体105の内部において各ダクト116、117には、吸込みノズル118と吹出しノズル119がそれぞれ接続されている。
一組のダクトは、筐体105内部の高温空気をケーシング113内の吸熱室115に導入する吸込みダクト116と、蒸発器110で冷却された低温空気を吸熱室115から筐体105内部へ送風する吹出しダクト117である。
吸込みダクト116に接続される吸込みノズル118は、無線機103からの排熱を効率良く回収できるように、ノズル先端の吸込口118aが筐体5内部の上方に開口している。また、吹出しダクト117に接続される吹出しノズル119は、冷却ユニット101から送られた冷風を効率良く無線機103に供給できるように、ノズル先端の吹出口119aが筐体105内部の下方へ延びて、無線機103のケース7に設けられた冷風取入口107bに対向して開口している。
次に、上記設備用冷却装置の作動を説明する。
無線機103の稼働に伴って電子部品106が発熱し、その発熱によって加熱された空気がケース107上面の排熱口107aから排出される。この無線機103からの排熱によって加熱された高温空気は、冷却ユニット101の蒸発器用ファン112の吸引動作に伴って吸込みノズル118に回収され、吸込みダクト116を経由してケーシング113内の吸熱室115へ導入される。
吸熱室115に導入された高温空気は、蒸発器110を通過する際に蒸発器110の内部を流れる低温冷媒との熱交換によって冷却され、低温空気となって吸熱室115から吹出しダクト117へ流れ込み、さらに吹出しダクト117から吹出しノズル119を通って筐体105の内部へ送風される。
筐体105の内部へ送風された低温空気は、主に冷却風として無線機103のケース107内部へ送り込まれ、ケース107内部に収納された電子部品106を冷却する。
特開2000−353888号公報
しかしながら上記従来の構成は、外部電源が停電となった場合、無線機103の動作は、電源側がバッテリー102に切り替わることで継続することができるが、冷却ユニット101は外部電源に委ねているため、停止状態となるものであった。その結果、筐体105内部の温度が上昇し、やがては無線機103の温度過昇のために無線機103の動作が継続できないという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、外部電源が停電となった場合においても長時間無線機の動作が継続できる発熱機器収納装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の発熱機器収納装置は、作動に伴って発熱を生じる機器の冷却を、外部電源または蓄電装置のいずれかを電源とする送風機を設けたものである。
これによって、外部電源の停電時は、前記蓄電装置を電源として送風機を駆動することができ、その結果、継続して発熱機器を冷却することができ、発熱機器の継続運転が可能となるものである。
また、本発明は、前記送風機を、冷却ユニットを構成する蒸発器用送風機とすることにより、外部電源の停電時は、蒸発器の余冷熱を利用して発熱機器を冷却することができるため、発熱機器の温度上昇が抑制でき、その結果、発熱機器の継続運転時間の延長化がはかれるものである。
さらに、前記外部電源の停電時に前記発熱機器へ供給する送風を、蓄熱手段による冷熱供給とすることにより、より発熱機器の温度上昇が抑制でき、より長時間の継続運転とすることができる。
本発明の発熱機器収納装置は、外部電源の停電時に、蓄電装置を電源として発熱機器の冷却用送風機を継続して運転することができるため、外部電源が停電多なった場合においても収納装置本体内に配置した機器の温度上昇が抑制でき、その結果、内部機器の継続運転が可能となり、装置の信頼性を高めることができるものである。
請求項1に記載の発明は、外部電源または蓄電装置の電力を入力として作動し、かつ作動に伴って発熱を生じる発熱機器を内部に配置した収納装置本体に、前記外部電源または前記蓄電装置のいずれかを電源として前記発熱機器の冷却を行う送風機を設け、前記外部電源の停止時に、前記蓄電装置を電源として前記送風機の駆動を行う送風機制御手段を設けたものである。
かかる構成とすることにより、外部電源の停電時においても前記送風機の運転が可能となるため、前記発熱機器を継続して冷却することができる。その結果、発熱機器を継続して運転することができるため、発熱機器収納装置の信頼性を高めることが可能となるものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記送風機により、前記収納装置本体外の空気を前記発熱機器へ供給する風回路を設けたものである。
かかる構成とすることにより、外部空気の温度を利用して発熱機器の温度上昇を抑制することができ、発熱機器の温度上昇を長時間にわたって抑制することができ、発熱機器収納装置の信頼性をより高めることが期待できるものである。
請求項3に記載の発明は、外部電源または蓄電装置の電源を入力として作動し、かつ作動に伴って発熱を生じる発熱機器を内部に配置した収納装置本体と、圧縮機、凝縮器、減圧手段、蒸発器および気流を発生して前記蒸発器の熱交換を促進する蒸発器用送風機を備えた冷却ユニットを具備し、前記冷却ユニットを、前記蒸発器用送風機からの気流を前記収納装置本体内部へ供給するダクト手段を介して該設備本体と連結した構成であって、前記外部電源または前記蓄電装置のいずれかを電源として前記蒸発器用送風機の駆動を行う送風機制御手段を設けたものである。
かかる構成とすることにより、外部電源の停電時においても前記蒸発器用送風機の運転が可能となるため、蒸発器の余冷熱を利用して発熱機器を冷却することができる。その結果、発熱機器の温度上昇が抑制でき、発熱機器の継続運転時間の延長化がはかれるものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記冷却ユニット内に、前記蒸発器の冷熱を蓄熱する蓄熱手段を設け、前記蓄熱手段を、前記蒸発器用送風機の風回路内に配置したものである。
かかる構成とすることにより、蒸発器の余冷熱に加えて、蓄熱手段に蓄えられた冷熱を利用して発熱機器の温度上昇を抑制することができるため、前記発熱機器の継続運転時間をより延長することができるものである。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記蓄熱手段を、前記風回路におけるダクト手段の吹出し部に設けたものである。
かかる構成とすることにより、蓄熱手段の蓄熱が、ダクト内を通過する途中で吸収されてしまうことを抑制し、蓄熱を効果的に発熱機器の温度上昇抑制に利用することができるものである。
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の発明において、前記蓄熱手段を、蓄熱材をケース内に収納した蓄熱器とし、前記蓄熱器を、間隔を設けて複数配置したものである。
かかる構成とすることにより、蓄熱器とその周囲を通過する空気との接触面積を増大することができ、その熱交換の効率化をはかった空気にて発熱機器の温度上昇を抑制することができる。その結果、発熱機器の温度上昇をさらに抑制することができ、前記発熱機器の継続運転時間をさらに延長することができるものである。
請求項7に記載の発明は、請求項3から6のいずれか一項に記載の発明において、前記送風機制御手段を、前記外部電源の停止時に動作して前記蓄電装置の電力を、前記蒸発器用送風機へ供給するスイッチ手段としたものである。
かかる構成とすることにより、前記外部電源が供給されるときは、前記蓄電装置から蒸発器用送風機への電力供給が停止されるため、不本意な蓄電装置電力の消費が防止でき、外部電源停電に伴う蓄電装置電力による発熱機器および蒸発器用送風機の運転時間の延長化をはかることができるものである。
以下、本発明の実施の形態を、携帯電話基地局を構成する収納装置を例にして図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における携帯電話基地局を構成する収納装置の正面断面図である。図2は、同収納装置の平面断面図である。図3は、同収納装置を構成する冷却ユニットの正面断面図である。図4は、同冷却ユニットの側面断面図である。図5は、同冷却ユニットの平面断面図である。図6は、同収納装置における主要部の電気回路構成を示すブロック回路図である。
図1、図2において、収納装置1は、収納装置本体(以下、本体と称す)2と、この本体2の内部を冷却する冷却ユニット3を具備している。冷却ユニット3は、本体2の内部に設置された無線機21を主体に冷却するもので、冷却能力内で物の温度を下げるのに有効な顕熱側の能力を増やすように設計された高顕熱型冷却ユニットである。
本体2の内部には、蓄電装置であるバッテリー20、携帯電話からの電波情報を受信し、所定の地域、場所等へ送信出力する無線機21、さらに無線機21の動作をサポートする電力変換器等の無線機器22等が配置されている。
無線機21は、稼動時に発熱する電子部品23を具備した発熱機器であり、また、この電子部品23は、ケース24内に収納されている。ケース24の上面には排熱口24aが設けられ、またケース24の下部側面には、冷風取入口24bが設けられている。
さらに、本体2内の天面近くには、排熱口24aからの排熱を吸入する吸入ダクト25が設けられており、吸入端25aは、排熱口24a近辺に位置し、他端25bは本体2の外へ延出している。
また、本体2内の底面近くには、冷風取入口24bへ冷却空気を供給するための吹出しダクト26が設けられており、吹出し端26aは、冷風取入口24b近辺に位置し、他端26bは本体2の外へ延出している。
さらに、本体2の一側面には、本体2の外部とケース24の下端に設けた外気取入口24cを連結する取入ダクト27が設けられている。そして、この取入ダクト27内には、外気をケース24内に送り込む外気用送風機28が設けられている。
冷却ユニット3は、図3、図4、図5に示す如くケーシング31の内部が、仕切り壁32により放熱室33と吸熱室34に区画されている。そして、圧縮機35、凝縮器36、減圧装置(図示せず)、蒸発器37を具備する周知の冷凍サイクル装置を収納している。
放熱室33には、高温となる圧縮機35および凝縮器36が配置され、吸熱室34には、低温となる蒸発器37が配置されている。また、放熱室33には、凝縮器36と外部空気の熱交換を促進する凝縮器用送風機38が設けられている。さらに、吸熱室34には、吸熱室34内において蒸発器37の熱交換を促進する蒸発器用送風機39が設けられている。
さらに、放熱室33には、両側面に吸入口33aが設けられ、上面に吹出し口33bが設けられている。したがって、冷却ユニット3周辺の外気は、凝縮器用送風機38により、吸入口33aから吸入され、凝縮器36と熱交換し、吹出し口33bより吹出される。
また、吸熱室34の一面には、本体2に設けた吸入ダクト25と吹出しダクト26のそれぞれの他端25b、26bと接続される吸入口34aと吹出し口34bが設けられている。蒸発器37と蒸発器用送風機39は、吸入口34aと吹出し口34bの間に位置する如く配置されている。
次に、図6を参照しながら同収納装置における主要部の電気回路構成について説明する。
商用電源(交流)である外部電源4には、冷却システム3に設けられた冷凍サイクル装置の電動部41(圧縮機35、凝縮器用送風機38、蒸発器用送風機39等)と、本体2内に収納された電気機器部42が接続されている。
電気機器42を構成する無線機21と無線機器22は、外部電源4の電圧を降下し、直流に変換する変換部43を介して接続されている。
また、バッテリー20には、スイッチ手段44を介して負荷(外気用送風機28、無線機21、無線機器22等)と、外部電源4からの充電が可能となる如く、外部電源4の電圧を降下し、直流に変換する充電変換部45が接続されている。
換言すると、無線機21および無線機器22は、外部電源4とバッテリー20の両電源での駆動が可能なように構成されている。
また、スイッチ手段44には、例えばリレースイッチが用いられ、バッテリー20の充電経路には、接点44aが、外気用送風機28、無線機21、無線機器22の負荷経路には、接点44bがそれぞれ設けられている。さらに、リレースイッチは、電磁コイル44cを外部電源4に接続しており、外部電源4の通電によって接点44aを閉塞、接点44bを開放とし、非通電(停電)時には、接点44aを開放し、44bを閉塞する構成となっている。
換言すると、スイッチ手段44は、自己保持型のリレースイッチであるが、これに限るものではなく、外部電源4の非通電時に動作してバッテリー20の電力を外気用送風機28、無線機21、無線機器22等へ供給する動作を行うスイッチ手段であればよいものである。
次に、上記構成を具備した携帯電話基地局を構成する収納装置の動作について説明する。
外部電源4が供給される通常時は、電気機器部42(無線機21、無線機器22等)および冷凍サイクル装置の電動部41(圧縮機35、凝縮器用送風機38、蒸発器用送風機39等)が共に動作している。
したがって、無線機21の電子部品23は、発熱しながら動作しているが、冷凍サイクル装置によって冷却されている状態にあり、その温度上昇は抑制されている。
すなわち、冷却ユニット3において、放熱室33側では、図4の矢印で示すように、凝縮器用送風機38により吸入口33aから外気が吸入され、凝縮器36と熱交換を行った後に吹出し口33bより吹出される。
また、吸熱室34側では、図3の矢印で示すように、蒸発器37で冷却された空気が、蒸発器用送風機39によって吹出しダクト26から、本体2内へ供給される。そして、図1、図2の矢印で示すように、ケース24の下部に設けられた冷風取入口24bからケース24内を通過し、そのときに電子部品23の冷却を行い、排熱口24aから排出される。排出口24aを出た排熱空気は、吸入ダクト25から吸入され、再び冷却ユニット3に戻って冷却され、以下、前述の流れを繰り返す。
さらに、バッテリー21は、スイッチ手段44の接点44a動作により、充電変換部45を介して充電が行われている。
次に、外部電源4が、何らかの要因によって停電となった場合、スイッチ手段44の電磁コイル44cが非通電となり、接点44aが開放、接点44bが閉塞となる。その結果、バッテリー20は、充電動作から放電動作となり、無線機21、無線機器22への電力供給が行われる。したがって、無線基地局は、継続して動作を行うことが可能となる。
また、同時に外気用送風機28が動作し、図1、図2において、取入ダクト27より外気がケース24内へ供給され、無線機21の電子部品23の冷却を継続して行う。
したがって、外部電源4が停止する事態となった場合であっても、無線機21そのものが温度保護のための停止に至らず、動作時間を長く確保することができる。無線機器21の継続動作が可能となり、またそれに伴う電子部品23の温度上昇も抑制することができ、無線基地局としての信頼性を高めることができるものである。
なお、バッテリー20については、通常時外部電源4によって充電できる構成としたが、単なるバックアップ用とした充電機構を具備しないバッテリーであってもよいことはいうまでもない。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2における携帯電話基地局を構成する収納装置の正面断面図である。図8は、同収納装置における主要部の電気回路構成を示すブロック回路図である。
本実施の形態2は、基本構成を先の実施の形態1と同じとするため、実施の形態1と同一もしくは類似とする構成要件については同一の符号を付して詳細な説明を省略し、ここでは、実施の形態1と相違する部分を主体に説明する。
先の実施の形態1と大きく相違する点は、外気用送風機28を廃止し、外部電源4の停電時に蒸発器用送風機39を運転するようにした点である。
したがって、収納装置本体2は、図7に示す如く外気用送風機28を廃止した構成が図1と相違し、残る構成は同じ構成となっている。
さらに、同収納装置における主要部の電気回路構成は、図8に示す如く構成されており、外部電源4に冷凍サイクル装置の電動部51と、本体2内に収納された電気機器部52が接続された点は、先の実施の形態1と同じであるが、電動部51を圧縮機35、凝縮器用送風機38等とし、蒸発器用送風機39を電気機器部52としてバッテリー20の負荷とした点が実施の形態1と相違している。
かかる構成とすることにより、外部電源4が停電となった場合、スイッチ手段44の接点44a、44bの動作によってバッテリー20の充電が停止され、同時に無線機21、無線機器22へは、バッテリー20の電力が供給される。したがって、無線基地局としての動作を継続させることができる。
また、外部電源4の停電時は、冷凍サイクル装置の蒸発器用送風機39にもバッテリー20の電源が供給されるため、無線機21への冷風の供給が継続される。しかも、その冷風は、蒸発器37に残る冷却熱であるため、比較的低温の冷風にて無線機21の温度上昇を抑制することができる。
したがって、外部電源4が停止する事態となった場合であっても、無線機21の継続動作が可能となり、またそれに伴う電子部品23の温度上昇も抑制することができ、無線基地局としての信頼性を高めることができるものである。しかも、前述の温度上昇の抑制は、蒸発器37に残る冷却熱を利用するため、無線機21の動作時間を長く確保した温度上昇抑制が行える。
また、必要に応じて、実施の形態1に示す外気用送風機28を図7の本体2に設け、図8の回路に、蒸発器用送風機39と並列に組込み、サーモスタット等(図示せず)により吸入ダクト25からの戻り空気温度が所定値以上となったときに外気用送風機28を駆動する構成としてもよい。
(実施の形態3)
図9は、本発明の実施の形態3における携帯電話基地局を構成する冷却ユニットの正面断面図である。
本実施の形態3は、基本構成を先の実施の形態1、2と同じとするため、実施の形態1、2と同一もしくは類似とする構成要件については同一の符号を付して詳細な説明を省略し、ここでは、実施の形態1、2と相違する部分を主体に説明する。
先の実施の形態1、2と大きく相違する点は、冷却ユニット3の吸熱室34内に、蒸発器37の冷熱を蓄熱する蓄熱手段6を設けた点である。
したがって、冷却ユニット3は、図9に示す如く、蒸発器37と蒸発器用送風機39の間に蓄熱手段6を配置した構成が図3と相違し、残る構成は同じ構成となっている。
ここで、蓄熱手段6は、蓄熱材を熱伝導性材料からなるケース内に充填した周知の蓄熱器61を、複数個間隔を設けて配置したもので、前記間隔を蒸発器37からの風が通過する構成となっている。
なお、同収納装置における主要部の電気回路構成は、図8と同じであるため、本実施の形態3においては、便宜上図8を援用して電気回路動作を説明する。
かかる構成とすることにより、通常運転時は、先の実施の形態1、2と同様外部電源4によって無線基地局が運転され、収納装置1の冷却は、冷却ユニット3によって行われる。同時に、蒸発器37によって蓄熱手段6も冷却され、冷熱が蓄熱手段6に蓄えられる。
そして、外部電源4が停電となった場合、スイッチ手段44の接点44a、44bの動作によってバッテリー20の充電が停止され、同時に無線機21、無線機器22へは、バッテリー20の電力が供給される。したがって、無線基地局としての動作を継続させることができる。
また、外部電源4の停電時は、冷凍サイクル装置の蒸発器用送風機39にもバッテリー20の電源が供給されるため、無線機21への冷風の供給が継続される。しかも、その冷風は、蒸発器37に残る冷却熱に加えて、蓄熱手段6に蓄えられた低温の冷風であるため、その低温の冷風にて無線機21の温度上昇を抑制することができる。
その結果、無線機21の温度上昇を抑制する効果が大きく、無線基地局としての継続運転時間の延長化をはかることができる。さらに、無線機21に供給される冷風は、蓄熱手段6を構成する蓄熱器61相互の間隔を通過するため、蓄熱器61との熱交換も効率的に行われ、無線機21等を一層効果的に冷却することができる。
なお、かかる構成においては、電源が復帰した際に、一旦温度上昇した蓄熱器61の冷却のために無線機21側への送風温度が高くなることが考えられるが、圧縮機35を可変速タイプとし、始動時に高回転数で運転することによって、蓄熱手段6を速く冷却し、本来の無線機21の冷却を迅速に行うことができる。
(実施の形態4)
図10は、本発明の実施の形態4における携帯電話基地局を構成する収納装置の正面断面図である。
本実施の形態4は、基本構成を先の実施の形態3と同じとするため、実施の形態3と同一もしくは類似とする構成要件については同一の符号を付して詳細な説明を省略し、ここでは、実施の形態3と相違する部分を主体に説明する。
先の実施の形態3と大きく相違する点は、実施の形態3において、冷却ユニット3に配置した蓄熱手段6を、本体2に設けられた吹出しダクト26の吹出し端26a側に配置した点である。
そして、蓄熱手段6は、複数の蓄熱器61を具備し、相互の間隔を冷却風が通過するように各蓄熱器61を所定間隔毎に配置している。
なお、同収納装置における主要部の電気回路構成は、図8と同じであるため、本実施の形態4においても、便宜上図8を援用して電気回路動作を説明する。
かかる構成とすることにより、通常運転時は、先の実施の形態1、2、3と同様外部電源4によって無線基地局が運転され、収納装置1の冷却は、冷却ユニット3によって行われる。同時に、蒸発器37からの冷風によって蓄熱手段6も吹出しダクト26内で冷却され、冷熱が蓄熱手段6に蓄えられる。
そして、外部電源4が停電となった場合、スイッチ手段44の接点44a、44bの動作によってバッテリー20の充電が停止され、同時に無線機21、無線機器22へは、バッテリー20の電力が供給される。したがって、無線基地局としての動作を継続させることができる。
また、外部電源4の停電時は、冷凍サイクル装置の蒸発器用送風機39にもバッテリー20の電源が供給されるため、無線機21への冷風の供給が継続される。しかも、その冷風は、蒸発器37に残る冷却熱に加えて、蓄熱手段6に蓄えられた低温の冷風であるため、その低温の冷風にて無線機21の温度上昇を抑制することができる。
その結果、無線機21の温度上昇を抑制する効果が大きく、無線基地局としての継続運転時間の延長化をはかることができる。さらに、無線機21に供給される冷風は、蓄熱手段6を構成する蓄熱器61相互の間隔を通過するため、蓄熱器61との熱交換も効率的に行われ、無線機21等を一層効果的に冷却することができる。
さらに、蓄熱手段6は、吹出しダクト26に配置されているため、実施の形態3と比較して本体2内に冷熱源が配置されることとなり、その結果、外部電源4の停電時においては、冷却ユニット3から本体2の間での放熱ロスが抑制でき、無線機21等をより効果的に冷却することができる。
なお、かかる構成においても、圧縮機35を可変速タイプとし、電源が復帰した際の始動を高速回転とすることにより、蓄熱手段6を速く冷却し、本来の無線機21の冷却を迅速に行うことができる。
(実施の形態5)
図11は、本発明の実施の形態5における携帯電話基地局を構成する収納装置の主要部の電気回路構成を示すブロック回路図である。
本実施の形態5は、先の実施の形態1乃至4のいずれかの収納装置1の構成において用いる電気回路であって、電気回路の基本構成は図8と同じとするため、図8と同一もしくは類似とする構成要件については同一の符号を付して詳細な説明を省略し、ここでは、図8と相違する部分を主体に説明する。
図8と大きく相違する点は、図8に設けたバッテリー20の充電用の充電変換部45を廃止し、本体2内に収納された電気機器部52の変換部43を、バッテリー20の充電用として兼ねるように設けた点である。
その結果、スイッチ手段46も、図8のスイッチ手段44の二接点から一接点に変更でき、回路の簡素化が可能となるものである。
上記構成において、外部電源4による収納装置の運転時は、電動部51は外部電源4を入力として動作し、電気機器部52は、変換部43によって直流電圧に変換された電源を入力として動作する。
すなわち、変換部43で生成された直流電源は、スイッチ手段46を構成する電磁コイル46bを駆動し、これによってその接点46aが閉塞する。かかる状態において、無線機21、無線機器22、さらに蒸発器用送風機39が運転され、同時にバッテリー20も充電が行われる。
したがって、無線機21の電子部品23は、発熱しながら動作しているが、冷凍サイクル装置によって冷却されている状態にあり、その温度上昇は抑制されている。
次に、外部電源4が、何らかの要因によって停電となった場合、スイッチ手段46の電磁コイル46bが非通電となり、接点46aが開放となる。その結果、バッテリー20が、充電動作から放電動作となり、無線機21、無線機器22への電力供給が行われる。したがって、無線基地局は、継続して動作を行うことが可能となる。
また、外部電源4の停電時は、冷凍サイクル装置の蒸発器用送風機39にもバッテリー20の電源が供給されるため、無線機21への冷風の供給が継続される。しかも、その冷風は、蒸発器37に残る冷却熱であるため、比較的低温の冷風にて無線機21の温度上昇を抑制することができる。
したがって、外部電源4が停止する事態となった場合であっても、無線機21の継続動作が可能となり、またそれに伴う電子部品23(無線機21)の温度上昇も抑制することができ、無線基地局としての信頼性を高めることができるものである。
さらに、上記電気回路は、蒸発器用送風機39に代えて図6の外気用送風機28とした場合も同様に実施が可能であり、実施の形態1乃至4の収納装置1に対応できるものである。
本発明は、発熱機器を収納した収納装置の内部冷却を可能とするもので、無線機器等を収納した電話基地局の冷却の他に、配電機器等を内蔵した設備機器等、民生用機器から産業用機器に亘って広く応用できるものである。
本発明の実施の形態1における携帯電話基地局を構成する収納装置の正面断面図 同収納装置の平面断面図 同収納装置を構成する冷却ユニットの正面断面図 同冷却ユニットの側面断面図 同冷却ユニットの平面断面図 同収納装置における主要部の電気回路構成を示すブロック回路図 本発明の実施の形態2における携帯電話基地局を構成する収納装置の正面断面図 同収納装置における主要部の電気回路構成を示すブロック回路図 本発明の実施の形態3における携帯電話基地局を構成する冷却ユニットの正面断面図 本発明の実施の形態4における携帯電話基地局を構成する収納装置の正面断面図 本発明の実施の形態5における携帯電話基地局を構成する収納装置の主要部の電気回路構成を示すブロック回路図 従来例における設備用冷却装置として用いられる冷却ユニットを具備した発熱機器収納装置の正面断面図 同収納装置の平面断面図 同収納装置に設けられた冷却ユニットの正面断面図 同冷却ユニットの側面断面図 同冷却ユニットの平面断面図
符号の説明
1 収納装置
2 収納装置本体
3 冷却ユニット
4 外部電源
6 蓄熱手段
20 バッテリー(蓄電装置)
21 無線機(発熱機器)
22 無線機器
25 吸入ダクト
26 吹出しダクト
27 取入ダクト
28 外気用送風機
35 圧縮機
36 凝縮器
37 蒸発器
39 蒸発器用送風機
44 スイッチ手段
46 スイッチ手段
61 蓄熱器

Claims (7)

  1. 外部電源または蓄電装置を入力として作動し、かつ作動に伴って発熱を生じる発熱機器を内部に配置した収納装置本体に、前記外部電源または前記蓄電装置のいずれかを電源として前記発熱機器の冷却を行う送風機を設け、前記外部電源の停止時に、前記蓄電装置を電源として前記送風機の駆動を行う送風機制御手段を設けた発熱機器収納装置。
  2. 前記送風機により、前記収納装置本体外の空気を前記発熱機器へ供給する風回路を設けた請求項1に記載の発熱機器収納装置。
  3. 外部電源または蓄電装置の電力を入力として作動し、かつ作動に伴って発熱を生じる発熱機器を内部に配置した収納装置本体と、圧縮機、凝縮器、減圧手段、蒸発器および気流を発生して前記蒸発器の熱交換を促進する蒸発器用送風機を備えた冷却ユニットを具備し、前記冷却ユニットを、前記蒸発器用送風機からの気流を前記収納装置本体内部へ供給するダクト手段を介して該設備本体と連結した構成であって、前記外部電源または前記蓄電装置のいずれかを電源として前記蒸発器用送風機の駆動を行う送風機制御手段を設けた発熱機器収納装置。
  4. 前記冷却ユニット内に、前記蒸発器の冷熱を蓄熱する蓄熱手段を設け、前記蓄熱手段を、前記蒸発器用送風機の風回路内に配置した請求項3に記載の発熱機器収納装置。
  5. 前記蓄熱手段を、前記風回路におけるダクト手段の吹出し部に設けた請求項4に記載の発熱機器収納装置。
  6. 前記蓄熱手段を、蓄熱材をケース内に収納した蓄熱器とし、前記蓄熱器を、間隔を設けて複数配置した請求項4または5に記載の発熱機器収納装置。
  7. 前記送風機制御手段を、電源回路において、前記蒸発器用送風機と前記蓄電装置の間に設けられ、前記外部電源の停止時に動作して前記蓄電装置の電力を、前記蒸発器用送風機へ供給するスイッチ手段とした請求項3から6のいずれか一項に記載の発熱機器収納装置。
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