JP2009103363A - 受液器及びそれを備えた冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸気圧縮式の冷媒回路に組み込まれるとともに可溶栓が取り付けられた受液器及びそれを備えた冷凍装置において、高温のガス冷媒の過渡的な受液器内への流入による可溶栓の誤作動を防ぐ。
【解決手段】受液器32は、蒸気圧縮式の冷媒回路10に組み込まれる受液器であって、縦長筒形状の容器本体51と、容器本体51内から冷媒を吸い出す出口管53と、容器本体51に取り付けられた可溶栓54とを備えている。そして、可溶栓54は、その少なくとも一部が出口管53の吸い出し口53aの高さ位置A以下になるように配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、受液器及びそれを備えた冷凍装置、特に、蒸気圧縮式の冷媒回路に組み込まれるとともに可溶栓が取り付けられた受液器及びそれを備えた冷凍装置に関する。
従来より、蒸気圧縮式の冷媒回路を備えた冷凍装置において、火災等による温度上昇が生じた場合であっても、冷媒回路内に封入された冷媒の急激な膨張によって冷媒回路を構成する機器等が破裂してしまうことがないように、可溶栓の設置が義務づけられている。
この可溶栓は、低融点の金属等からなる部分を有する栓であり、火災等による温度上昇が生じた際に、この低融点の金属等からなる部分が溶融することによって、冷媒を冷媒回路外に放出させて、冷媒回路を構成する機器等の破裂を防ぐものである。
このような可溶栓は、多量の液冷媒が貯留されており、火災等による温度上昇が生じた際に急激な冷媒の膨張が生じる可能性が高い受液器に取り付けられている(特許文献1参照)。
特開2000−161712号公報
そして、可溶栓が取り付けられた受液器を有する冷媒回路においては、圧縮機からの吐出ガス等の高温のガス冷媒が過渡的に受液器内に流入することがある。このとき、受液器内に流入した高温のガス冷媒によって可溶栓の温度上昇が生じて、可溶栓が作動してしまうおそれがある。
しかし、このような高温のガス冷媒の過渡的な受液器内への流入は、過渡的なものであり、火災等が発生した場合のような冷媒回路を構成する機器等の破裂を生じさせるものではないため、このような可溶栓の作動(以下、可溶栓の誤作動とする)が生じることがないようにする必要がある。
本発明の課題は、蒸気圧縮式の冷媒回路に組み込まれるとともに可溶栓が取り付けられた受液器及びそれを備えた冷凍装置において、高温のガス冷媒の過渡的な受液器内への流入による可溶栓の誤作動を防ぐことにある。
第1の発明にかかる受液器は、蒸気圧縮式の冷媒回路に組み込まれる受液器であって、縦長筒形状の容器本体と、容器本体内から冷媒を吸い出す出口管と、容器本体に取り付けられた可溶栓とを備えている。そして、可溶栓は、その少なくとも一部が出口管の吸い出し口の高さ位置以下になるように配置されている。
蒸気圧縮式の冷媒回路に設けられる受液器としては、種々の型式のものが使用されるが、例えば、利用ユニットと熱源ユニットとが冷媒連絡管を介して接続された構成を有するセパレート型の空気調和装置等の冷凍装置においては、受液器は、熱源ユニット内に収容されており、このような場合には、熱源ユニット内における機器配置等の制約上、縦長筒形状の受液器が用いられる場合が多い。そして、このような縦長筒形状の受液器において、容器本体内から冷媒を吸い出す出口管は、容器本体の内容積を最小限にするために、その吸い出し口が受液器の底部に位置するように設けられており、また、可溶栓は、交換時の作業性を考慮して、容器本体の側部の筒状部分に取り付けられているため、その結果、可溶栓の高さ位置が出口管の吸い出し口の高さ位置よりも上側に位置している。
しかし、このような受液器において、圧縮機からの吐出ガス等の高温のガス冷媒が過渡的に容器本体内に流入すると、高温のガス冷媒が容器本体内に流入する前と同様に容器本体内から出口管を通じて液冷媒が吸い出されようとするにもかかわらず、容器本体内に流入するガス冷媒が増加することになるため、容器本体内に流入する液冷媒の流量に比べて容器本体内から吸い出される液冷媒の流量が多くなり、容器本体内の液面が徐々に低下することになる。そして、容器本体内の液面が可溶栓の取り付け位置まで低下すると、可溶栓全体が容器本体内に流入する高温のガス冷媒の雰囲気に曝されてしまい、これにより、可溶栓の急激な温度上昇が生じて、可溶栓の誤作動を生じさせてしまうことになる。しかも、この受液器では、容器本体内の液面が出口管の吸い出し口まで低下しておらず出口管を通じて液冷媒が吸い出される状態が保たれている場合、すなわち、受液器が出口管を通じて容器本体内に溜まった液冷媒を吸い出すという正常な機能を果たしている場合であるにもかかわらず、可溶栓の誤作動が生じてしまうため、冷媒回路の制御を安定的に行えないという問題もある。
そこで、この受液器では、可溶栓の少なくとも一部が出口管の吸い出し口の高さ位置以下になるように可溶栓を配置している。これにより、この受液器では、圧縮機からの吐出ガス等の高温のガス冷媒が過渡的に容器本体内に流入することで容器本体内の液面が徐々に低下した場合であっても、可溶栓全体が容器本体内に流入する高温のガス冷媒の雰囲気に曝されにくくなっており、可溶栓の誤作動が生じにくくなっている。しかも、この受液器では、容器本体内の液面が出口管の吸い出し口まで低下しておらず出口管を通じて液冷媒が吸い出される状態が保たれている場合、すなわち、受液器が出口管を通じて容器本体内に溜まった液冷媒を吸い出すという正常な機能を果たしている場合には、可溶栓の誤作動を生じさせないようにして、冷媒回路の制御を安定的に行えるようにしている。尚、「吸い出し口の高さ位置」とは、容器本体内に溜まった液冷媒を吸い出すことができない状態になる高さ位置を意味しており、「可溶栓の少なくとも一部が出口管の吸い出し口の高さ位置以下」とは、出口管の吸い出し口の高さ位置に液面が位置する場合であっても、可溶栓全体が液面よりも上側に位置する状態にならないことを意味している。
また、この受液器では、容器本体内の液面が出口管の吸い出し口まで低下して出口管を通じて液冷媒が吸い出されない状態になった場合、すなわち、受液器が出口管を通じて容器本体内に溜まった液冷媒を吸い出すという正常な機能を果たせなくなった場合に、可溶栓の誤作動を生じさせる前に、冷媒回路内を流れる冷媒の運転状態量に基づいて、このような状態を検知することができ、これにより、高温のガス冷媒の流入を回避する制御を行う等の処置を速やかに行うことができる。
第2の発明にかかる冷凍装置は、圧縮機と、第1熱交換器と、受液器と、第2熱交換器と、切換機構とを備えている。切換機構は、圧縮機、第1熱交換器、受液器、第2熱交換器、圧縮機の順に冷媒を流す第1切換状態と、圧縮機、第2熱交換器、受液器、第1熱交換器、圧縮機の順に冷媒を流す第2切換状態とを切り換える機構であり、切換機構を第1切換状態として運転している際に、切換機構を一時的に第2切換状態とすることで、第2熱交換器の除霜を行うことが可能である。受液器は、縦長筒形状の容器本体と、容器本体内から冷媒を吸い出す出口管と、容器本体に取り付けられた可溶栓とを有している。そして、可溶栓は、その少なくとも一部が出口管の吸い出し口の高さ位置以下になるように配置されている。
冷凍装置として、第2熱交換器に着霜が生じた際に、切換機構によって冷媒回路内を循環する冷媒の流れ方向を一時的に切り換える制御を行うことで除霜を行う機能を有するものとすることが考えられる。このような冷凍装置の冷媒回路において、可溶栓が取り付けられた縦長筒形状の受液器を有する場合には、第2熱交換器の除霜を行う際に、圧縮機からの吐出ガスが、第2熱交換器において第2熱交換器の除霜を行いつつ冷却され、その後、受液器に送られることになるが、除霜の末期等においては、圧縮機からの吐出ガスが、第2熱交換器においてほとんど冷却されることなく高温のガス冷媒のままで受液器に送られるため、このような場合には、可溶栓の急激な温度上昇が生じて、可溶栓の誤作動を生じさせるおそれがある。
そこで、この冷凍装置の受液器では、上述の第1の発明にかかる受液器と同様に、可溶栓の少なくとも一部が出口管の吸い出し口の高さ位置以下になるように可溶栓を配置するようにしている。これにより、この冷凍装置の受液器では、第2熱交換器の除霜に伴う高温のガス冷媒の過渡的な容器本体内への流入によって容器本体内の液面が徐々に低下した場合であっても、可溶栓全体が容器本体内に流入する高温のガス冷媒の雰囲気に曝されにくくなっており、可溶栓の誤作動が生じにくくなっている。しかも、この冷凍装置の受液器では、容器本体内の液面が出口管の吸い出し口まで低下しておらず出口管を通じて液冷媒が吸い出される状態が保たれている場合、すなわち、受液器が出口管を通じて容器本体内に溜まった液冷媒を吸い出すという正常な機能を果たしている場合には、可溶栓の誤作動を生じさせないようにして、第2熱交換器の除霜を安定的に行えるようにしている。尚、「吸い出し口の高さ位置」とは、容器本体内に溜まった液冷媒を吸い出すことができない状態になる高さ位置を意味しており、「可溶栓の少なくとも一部が出口管の吸い出し口の高さ位置以下」とは、出口管の吸い出し口の高さ位置に液面が位置する場合であっても、可溶栓全体が液面よりも上側に位置する状態にならないことを意味している。
また、この冷凍装置の受液器では、第2熱交換器の除霜に伴って容器本体内の液面が出口管の吸い出し口まで低下して出口管を通じて液冷媒が吸い出されない状態になった場合、すなわち、受液器が出口管を通じて容器本体内に溜まった液冷媒を吸い出すという正常な機能を果たせなくなった場合に、可溶栓の誤作動を生じさせる前に、冷媒回路を流れる冷媒の運転状態量に基づいて、このような状態を検知することができ、これにより、第2熱交換器の除霜を停止する等の高温のガス冷媒の流入を回避する処置を速やかに行うことができる。
第3の発明にかかる冷凍装置は、圧縮機と、凝縮器と、受液器と、蒸発器と、凝縮器を通じることなく圧縮機から吐出される冷媒を受液器に送るためのバイパス管とを備えており、バイパス管を通じて圧縮機から吐出される冷媒を受液器に送ることで、容器本体内の液面を下げる制御を行うことが可能である。受液器は、縦長筒形状の容器本体と、容器本体内から冷媒を吸い出す出口管と、容器本体に取り付けられた可溶栓とを有している。そして、可溶栓は、その少なくとも一部が出口管の吸い出し口の高さ位置以下になるように配置されている。
可溶栓が取り付けられた縦長筒形状の受液器を有する冷媒回路を備えた冷凍装置として、冷媒回路内を循環する冷媒量を積極的に制御したい場合等のように、受液器の容器本体内の液面を下げる制御を行うことで受液器の出口管から吸い出される冷媒の流量を増加させる機能を有するようにしたい場合がある。そして、このような制御を実現するために、凝縮器を通じることなく圧縮機から吐出される冷媒を受液器に送るためのバイパス管を設けて、バイパス管を通じて圧縮機から吐出される冷媒を受液器に送ることができるようにすることが考えられる。このような冷凍装置の冷媒回路では、受液器の容器本体内の液面を下げる制御を行う際に、圧縮機からの吐出ガスが、受液器の容器本体内に直接に流入することになるため、このような場合には、可溶栓の急激な温度上昇が生じて、可溶栓の誤作動を生じさせるおそれがある。
そこで、この冷凍装置の受液器では、上述の第1の発明にかかる受液器と同様に、可溶栓の少なくとも一部が出口管の吸い出し口の高さ位置以下になるように可溶栓を配置するようにしている。これにより、この冷凍装置の受液器では、容器本体内の液面を下げる制御を行う際においても、可溶栓全体が容器本体内に流入する高温のガス冷媒の雰囲気に曝されにくくなっており、可溶栓の誤作動が生じにくくなっている。しかも、この冷凍装置の受液器では、容器本体内の液面が出口管の吸い出し口まで低下しておらず出口管を通じて液冷媒が吸い出される状態が保たれている場合、すなわち、受液器が出口管を通じて容器本体内に溜まった液冷媒を吸い出すという正常な機能を果たしている場合には、可溶栓の誤作動を生じさせないようにして、容器本体内の液面を下げる制御を安定的に行えるようにしている。尚、「吸い出し口の高さ位置」とは、容器本体内に溜まった液冷媒を吸い出すことができない状態になる高さ位置を意味しており、「可溶栓の少なくとも一部が出口管の吸い出し口の高さ位置以下」とは、出口管の吸い出し口の高さ位置に液面が位置する場合であっても、可溶栓全体が液面よりも上側に位置する状態にならないことを意味している。
また、この冷凍装置の受液器では、容器本体内の液面を下げる制御に伴って容器本体内の液面が出口管の吸い出し口まで低下して出口管を通じて液冷媒が吸い出されない状態になった場合、すなわち、受液器が出口管を通じて容器本体内に溜まった液冷媒を吸い出すという正常な機能を果たせなくなった場合に、可溶栓の誤作動を生じさせる前に、冷媒回路内を流れる冷媒の運転状態量に基づいて、このような状態を検知することができ、これにより、バイパス管を通じて圧縮機から吐出される冷媒を受液器に送ることを停止する等の高温のガス冷媒の流入を回避する処置を速やかに行うことができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の発明では、圧縮機からの吐出ガス等の高温のガス冷媒が過渡的に受液器内に流入することで受液器内の液面が徐々に低下した場合であっても、可溶栓全体が受液器内に流入する高温のガス冷媒の雰囲気に曝されにくくなっており、可溶栓の誤作動が生じにくくなっているとともに、冷媒回路の制御を安定的に行うことができる。また、可溶栓の誤作動を生じさせる前に、高温のガス冷媒の流入を回避する制御を行う等の処置を速やかに行うことができる。
第2の発明では、切換機構によって冷媒回路内を循環する冷媒の流れ方向を一時的に切り換える制御を行うことで除霜を行う機能を有する冷媒回路において、除霜に伴う高温のガス冷媒の過渡的な受液器内への流入によって受液器内の液面が徐々に低下した場合であっても、可溶栓全体が受液器内に流入する高温のガス冷媒の雰囲気に曝されにくくなっており、可溶栓の誤作動が生じにくくなっているとともに、可溶栓の誤作動を生じさせないようにして、除霜を安定的に行うことができる。また、可溶栓の誤作動を生じさせる前に、除霜を停止する等の高温のガス冷媒の流入を回避する処置を速やかに行うことができる。
第3の発明では、凝縮器を通じることなく圧縮機から吐出される冷媒を受液器に送るためのバイパス管を設けて、バイパス管を通じて圧縮機から吐出される冷媒を受液器に送ることができる機能を有する冷媒回路において、容器本体内の液面を下げる制御を行う際においても、可溶栓全体が容器本体内に流入する高温のガス冷媒の雰囲気に曝されにくくなっており、可溶栓の誤作動が生じにくくなっているとともに、可溶栓の誤作動を生じさせないようにして、受液器内の液面を下げる制御を安定的に行うことができる。また、可溶栓の誤作動を生じさせる前に、バイパス管を通じて圧縮機から吐出される冷媒を受液器に送ることを停止する等の高温のガス冷媒の流入を回避する処置を速やかに行うことができる。
以下、図面に基づいて、本発明にかかる受液器及びそれを備えた冷凍装置の実施形態について説明する。
(1)第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態にかかる空気調和装置1の概略の冷媒回路図である。空気調和装置1は、いわゆるセパレートタイプの空気調和装置であり、主として、熱源ユニット2と、利用ユニット4と、熱源ユニット2と利用ユニット4とを接続する第1冷媒連絡管5とを備えており、蒸気圧縮式の冷媒回路10を構成している。
<利用ユニット>
利用ユニット4は、例えば、空調室の天井裏や天井面、壁面等に設置されており、冷媒回路10の一部を構成する利用側冷媒回路10aを備えている。この利用側冷媒回路10aは、主として、利用側熱交換器41(第2熱交換器)を有している。
利用側熱交換器41は、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能して室内空気を冷却し、暖房運転時には冷媒の凝縮器として機能して室内空気を加熱する熱交換器である。利用側熱交換器41の液側は第1冷媒連絡管5に接続されており、利用側熱交換器41のガス側は第2冷媒連絡管6に接続されている。利用側熱交換器41としては、例えば、内部を冷媒が流れる伝熱管と多数のフィンとにより構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器等が使用される。
本実施形態において、利用ユニット4は、ユニット内に室内空気を吸入して、熱交換した後に室内に供給するための利用側ファン42を有しており、室内空気と利用側熱交換器41を流れる冷媒とを熱交換させることが可能である。この利用側ファン42は、利用側ファンモータ43によって駆動されるようになっている。
また、利用ユニット4には、各種のセンサが設けられている。利用側熱交換器41における冷媒の温度を検出する利用側熱交温度センサ44が設けられている。本実施形態において、利用側熱交温度センサ44は、サーミスタからなる。また、利用ユニット4は、利用ユニット4を構成する各部の動作を制御する利用側制御部45を有している。そして、利用側制御部45は、利用ユニット4の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、利用ユニット4を個別に操作するためのリモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、熱源ユニット2との間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<熱源ユニット>
熱源ユニット2は、例えば、空調室外に設置されており、冷媒回路10の一部を構成する熱源側冷媒回路10bを備えている。この熱源側冷媒回路10bは、主として、圧縮機21と、四路切換弁23(切換機構)と、熱源側熱交換器24(第1熱交換器)と、膨張回路25と、第1及び第2閉鎖弁26、27とを有している。
圧縮機21は、低圧のガス冷媒を吸入し、圧縮して高圧のガス冷媒とした後に吐出する機能を有する圧縮機である。本実施形態において、圧縮機21は、ハウジング内に圧縮機モータ22が内蔵された密閉式圧縮機である。
四路切換弁23は、冷媒の流れの方向を切り換える切換機構として機能する弁であり、冷房運転時には、熱源側熱交換器24を圧縮機21において圧縮された冷媒の凝縮器として、かつ、利用側熱交換器41を熱源側熱交換器24において凝縮された冷媒の蒸発器として機能させるために、圧縮機21の吐出側と熱源側熱交換器24のガス側とを接続するとともに圧縮機21の吸入側と第2冷媒連絡管6側(すなわち、第2閉鎖弁27)とを接続し(図1の四路切換弁23の実線を参照、以下、このような圧縮機21、熱源側熱交換器24、受液器32、利用側熱交換器41、圧縮機21の順に冷媒を流す切換状態を「第1切換状態」とする)、暖房運転時には、利用側熱交換器41を圧縮機21において圧縮された冷媒の凝縮器として、かつ、熱源側熱交換器24を利用側熱交換器41において凝縮された冷媒の蒸発器として機能させるために、圧縮機21の吐出側と第2冷媒連絡管6側(すなわち、第2閉鎖弁27)とを接続するとともに圧縮機21の吸入側と熱源側熱交換器24のガス側とを接続することが可能である(図1の四路切換弁23の破線を参照、以下、このような圧縮機21、利用側熱交換器41、受液器32、熱源側熱交換器24、圧縮機21の順に冷媒を流す切換状態を「第2切換状態」とする)。
熱源側熱交換器24は、冷房運転時には室外空気を熱源とする冷媒の凝縮器として機能し、暖房運転時には室外空気を熱源とする冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。熱源側熱交換器24のガス側は四路切換弁23に接続され、熱源側熱交換器24の液側は膨張回路25に接続されている。熱源側熱交換器24としては、例えば、内部を冷媒が流れる伝熱管と多数のフィンとにより構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器等が使用される。
膨張回路25は、ブリッジ回路28と、ブリッジ回路28に接続された連絡管29とから構成されている。ブリッジ回路28は、熱源側熱交換器24の液側に接続された第1液冷媒管30、及び、第1閉鎖弁26に接続された第2液冷媒管31に接続されており、第1液冷媒管30及び第2液冷媒管31の一方から連絡管29を介して第1液冷媒管30及び第2液冷媒管31の他方へ冷媒を流通させることが可能である。具体的には、ブリッジ回路28は、冷房運転時には、第1液冷媒管30からの冷媒を連絡管29に流入させた後、連絡管29を介して、第2液冷媒管31に冷媒を流通させることが可能である。また、ブリッジ回路28は、暖房運転時には、第2液冷媒管31からの冷媒を連絡管29に流入させた後、連絡管29を介して、第1液冷媒管30に冷媒を流通させることが可能である。
ブリッジ回路28は、本実施形態において、4つの逆止弁28a、28b、28c、28dを有する回路である。入口逆止弁28aは、第2液冷媒管31から連絡管29への冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。入口逆止弁28bは、第2液冷媒管30から連絡管29への冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。すなわち、入口逆止弁28a、28bは、第1液冷媒管30及び第2液冷媒管31の一方から連絡管29に冷媒を流通させる機能を有している。出口逆止弁28cは、連絡管29から第2液冷媒管31への冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。出口逆止弁28dは、連絡管29から第1液冷媒管30への冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。出口逆止弁28c、28dは、連絡管29から第1液冷媒管30及び第2液冷媒管31の他方に冷媒を流通させる機能を有している。
連絡管29は、本実施形態において、高圧の液冷媒を一時的に溜めるための受液器32と、受液器32の出口に接続された膨張弁33とを有している。膨張弁33は、冷房運転時及び暖房運転時に高圧の液冷媒を減圧することが可能な電動膨張弁である。
この膨張回路25によって、冷房運転時においては、熱源側熱交換器24において凝縮された高圧の液冷媒は、第1液冷媒管30からブリッジ回路28の入口逆止弁28b、連絡管29の受液器32の順に通じて、連絡管29の膨張弁33に送られて減圧された後、出口逆止弁28c、第2液冷媒管31、第1閉鎖弁26及び第1冷媒連絡管5を通じて利用側熱交換器41に送られる。また、暖房運転時においては、利用側熱交換器41において凝縮された高圧の液冷媒は、第1冷媒連絡管5及び第1閉鎖弁26を通じて第2液冷媒管31に送られ、第2液冷媒管31から入口逆止弁28a、連絡管29の受液器32の順に通じて、膨張弁33に送られて減圧された後、出口逆止弁28d、第1液冷媒管30を通じて熱源側熱交換器24に送られる。これにより、受液器32を含む連絡管29には、冷房運転時及び暖房運転時を問わず、常に高圧の冷媒が流入し、連絡管29の膨張弁33によって減圧されるまで高圧の状態が維持される回路構成になっている。
次に、冷媒回路10(より具体的には、膨張回路25の連絡管29)に組み込まれた受液器32の構造について、図1及び図2を用いて説明する。ここで、図2は、本発明の第1実施形態にかかる受液器32の概略の縦断面図である。受液器32は、熱源ユニット2内における機器配置等の制約から、縦長筒形状ものが採用されている。受液器32は、主として、縦長筒形状の容器本体51と、容器本体51内に冷媒を流入させる入口管52と、容器本体51内から冷媒を吸い出す出口管53と、容器本体51に取り付けられた可溶栓54とを有している。
容器本体51は、主として、略円筒形状の胴板55と、胴板55の上下の開口端に溶接等により固定された略椀形状の上部鏡板56及び下部鏡板57とを有している。出口管53は、胴板55の下部を貫通するように設けられており、入口管52は、胴板55の上部を貫通するように設けられている。そして、出口管53の吸い出し口53a(この吸い出し口53aの高さ位置を「高さ位置A」とする)は、本実施形態において、下方を向くように設けられている。また、入口管52の流入口52aは、吸い出し口53aの高さ位置Aよりも上側に位置するように設けられている。
可溶栓54は、主として、低融点の金属等からなる栓本体54aと、内部に栓本体54aを保持する栓ケース54bとを有しており、火災等による温度上昇が生じて栓本体54aの溶融温度に達した際に、栓本体54aが溶融することで、容器本体51内に溜まった冷媒を冷媒回路10外に放出させて、冷媒回路10を構成する機器等の破裂を防ぐものである。可溶栓54は、容器本体51の下部にねじ込みや圧入等によって取り付けられている。より具体的には、胴板55の下部には、貫通孔55aが形成されており、この貫通孔55aに取付座58が溶接等により固定されており、この取付座58に栓ケース54bがねじ込みや圧入等によって取り付けられている。そして、可溶栓54は、本実施形態では、可溶栓54の高さ方向の中央の位置(この高さ位置を「高さ位置B」とする)が吸い出し口53aの高さ位置Aよりも低くなるように配置されており、これにより、可溶栓54の少なくとも一部が吸い出し口53aの高さ位置A以下になっている。ここで、「吸い出し口53aの高さ位置A」とは、容器本体51内に溜まった液冷媒を吸い出すことができない状態になる高さ位置を意味しており、本実施形態のように、出口管53の管端を水平に切りとったような形状である場合には、切り取られた水平面の高さ位置を意味するが、例えば、出口管53の管端を斜めに切りとったような形状である場合には、出口管53の最下端の高さ位置を意味することになる。また、「可溶栓54の少なくとも一部が出口管53の吸い出し口53aの高さ位置A以下」とは、出口管53の吸い出し口53aの高さ位置Aに液面が位置する場合であっても、可溶栓54(ここでは、可溶栓54の容器本体51内に面する部分)全体が液面よりも上側に位置する状態にならないことを意味している。
このように、本実施形態の受液器32は、従来の縦長筒形状の受液器232が、図3に示されるように、容器本体51の内容積を最小限にするために、容器本体51内から冷媒を吸い出す出口管53の吸い出し口53aが受液器232の底部に位置するように設けられており、また、可溶栓54が、交換時の作業性を考慮して、容器本体51の胴板55に取り付けられていることにより、「可溶栓54が出口管53の吸い出し口53aの高さ位置Aよりも上側に位置している」のに対して、「可溶栓54の少なくとも一部が吸い出し口53aの高さ位置A以下である」点が異なっている。
第1及び第2閉鎖弁26、27は、外部の機器・配管(具体的には、第1及び第2冷媒連絡管5、6)との接続口に設けられた弁である。第1閉鎖弁26は、膨張回路25に接続されている。第2閉鎖弁27は、四路切換弁23に接続されている。
本実施形態において、熱源ユニット2は、ユニット内に室外空気を吸入して、熱交換した後に室外に排出するための熱源側ファン34を有しており、室外空気と熱源側熱交換器24を流れる冷媒とを熱交換させることが可能である。この熱源側ファン34は、熱源側ファンモータ35によって駆動されるようになっている。
また、熱源ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、熱源ユニット2には、圧縮機21の吸入温度を検出する吸入温度センサ36と、圧縮機21の吐出温度を検出する吐出温度センサ37とが設けられている。また、熱源ユニット2は、熱源ユニット2を構成する各部の動作を制御する熱源側制御部38を有している。そして、熱源側制御部38は、熱源ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、利用ユニット4の利用側制御部45との間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。このように、熱源側制御部38と利用側制御部45との両方によって、空気調和装置1の各部の動作を制御する制御部7が構成されている。
<空気調和装置の動作>
次に、空気調和装置1の動作について、図1〜図5を用いて説明する。ここで、図4は、本実施形態にかかる空気調和装置1における除霜運転のフローチャートであり、図5は、高温のガス冷媒が受液器内に流入した場合における液面高さと可溶栓の温度変化を示す概念図である。
まず、冷房運転及び暖房運転における空気調和装置1の動作について説明する。
冷房運転時における冷媒回路10は、四路切換弁23が図1の実線で示される状態、すなわち、第1切換状態となっている。また、第1及び第2閉鎖弁26、27は開にされ、膨張弁33は冷媒を減圧するように開度調節されている。
この冷媒回路10の状態で、圧縮機21、熱源側ファン34及び利用側ファン42の運転を行う。すると、圧縮機21の運転によって、低圧のガス冷媒が圧縮機21に吸入され、圧縮されることによって高温高圧のガス冷媒となる。この高温高圧のガス冷媒は、四路切換弁23を通じて熱源側熱交換器24に送られる。熱源側熱交換器24に送られた高温高圧のガス冷媒は、熱源側ファン34の運転によって熱源側熱交換器24を通過する室外空気との熱交換によって、冷却・凝縮されて高圧の液冷媒となり、第1液冷媒管30に送られる。第1液冷媒管30に送られた高圧の液冷媒は、入口逆止弁28b及び受液器32を通過して膨張弁33に送られる。膨張弁33に送られた高圧の液冷媒は、膨張弁33によって減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となり、出口逆止弁28c、第2液冷媒管31、第1閉鎖弁26及び第1冷媒連絡管5を通じて利用側熱交換器41に送られる。利用側熱交換器41に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、利用側ファン42の運転によって利用側熱交換器41を通過する室内空気との熱交換によって加熱・蒸発されて低圧のガス冷媒となり、第2冷媒連絡管6、第2閉鎖弁27及び四路切換弁23を通じて、再び、圧縮機21に吸入される。このとき、受液器32には、利用側熱交換器41における冷房負荷等に応じた量の高圧の液冷媒が溜まることになるが、受液器32に溜まっている高圧の液冷媒の温度や入口管52から流入する高圧の液冷媒の温度は、可溶栓54の栓本体54aの溶融温度よりも低いため、可溶栓54が作動することはない。
暖房運転時における冷媒回路10は、四路切換弁23が図1の破線で示される状態、すなわち、第2切換状態となっている。また、第1及び第2閉鎖弁26、27は開にされ、膨張弁33は冷媒を減圧するように開度調節されている。
この冷媒回路10の状態で、圧縮機21、熱源側ファン34及び利用側ファン42の運転を行う。すると、圧縮機21の運転によって、低圧のガス冷媒が圧縮機21に吸入され、圧縮されることによって高温高圧のガス冷媒となる。この高温高圧のガス冷媒は、四路切換弁23、第2閉鎖弁27及び第2冷媒連絡管6を通じて利用側熱交換器41に送られる。利用側熱交換器41に送られた高温高圧のガス冷媒は、利用側ファン42の運転によって利用側熱交換器41を通過する室内空気との熱交換によって、冷却・凝縮されて高圧の液冷媒となり、第1冷媒連絡管5及び第1閉鎖弁26を通じて第2液冷媒管31に送られる。第2液冷媒管31に送られた高圧の液冷媒は、入口逆止弁28a及び受液器32を通過して膨張弁33に送られる。膨張弁33に送られた高圧の液冷媒は、膨張弁33によって減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となり、出口逆止弁28d及び第1液冷媒管30を通じて熱源側熱交換器24に送られる。熱源側熱交換器24に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、熱源側ファン34の運転によって熱源側熱交換器24を通過する室外空気との熱交換によって加熱・蒸発されて低圧のガス冷媒となり、四路切換弁23を通じて、再び、圧縮機21に吸入される。このとき、受液器32には、利用側熱交換器41における暖房負荷等に応じた量の高圧の液冷媒が溜まることになるが、受液器32に溜まっている高圧の液冷媒の温度や入口管52から流入する高圧の液冷媒の温度は、冷房運転時と同様、可溶栓54の栓本体54aの溶融温度よりも低いため、可溶栓54が作動することはない。
上述の冷房運転においては、利用ユニット4の設定温度を低くする等の室内側の要求に伴って、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器41を通過する冷媒の温度が低い状態で運転が行われることがあり、このような場合には、利用側熱交換器41に着霜が生じることがある。このような利用側熱交換器41の着霜が生じると、利用側熱交換器41における冷媒と室内空気との熱交換が悪くなるため、利用側熱交換器41の除霜を行う必要がある。
そこで、本実施形態の空気調和装置1では、冷房運転時に利用側熱交換器41(第2熱交換器)に着霜が生じた際に、主として、四路切換弁23(切換機構)を第1切換状態から一時的に第2切換状態にすることで、利用側熱交換器41の除霜を行う除霜運転を行うようにしている。次に、この除霜運転における空気調和装置1の動作について説明する。
まず、ステップS1において、冷房運転において利用側熱交換器41に着霜が生じたかどうかを判定する。この判定は、利用側熱交温度センサ44により検出される利用側熱交換器41における冷媒の温度や冷房運転の運転時間に基づいて行われる。例えば、利用側熱交温度センサ44により検出される利用側熱交換器41における冷媒の温度が着霜が生じる条件に相当する温度以下であることが検知された場合や、冷房運転が所定時間以上継続された場合、あるいは、このような温度条件や運転時間条件の両方に該当する場合には、利用側熱交換器41に着霜が生じているものと判定し、このような温度条件や運転時間条件に該当しない場合には、利用側熱交換器41に着霜が生じていないものと判定するものである。そして、ステップS1において、利用側熱交換器41に着霜が生じているものと判定された場合には、ステップS2の処理に移行する。
次に、ステップS2において、除霜運転を開始する。この除霜運転は、四路切換弁23を第1切換状態から第2切換状態にすることで、冷媒回路10内の冷媒を暖房運転時と同じ方向に循環するようにして、利用側熱交換器41を圧縮機21からの吐出ガスによって加熱して、利用側熱交換器41の除霜を行うものである。尚、本実施形態の除霜運転では、冷房運転によって冷却された室内空気を暖めないようにするため、及び、除霜効率を高めるために、四路切換弁23を第1切換状態から第2切換状態するだけでなく、利用側ファン42の運転を停止させた状態としている。この除霜運転は、次のステップS3において、利用側熱交換器41の除霜が完了したものと判定されるまで、継続されることになる。
次に、ステップS3において、利用側熱交換器41の除霜が完了したかどうかを判定する。この判定は、利用側熱交温度センサ44により検出される利用側熱交換器41における冷媒の温度や除霜運転の運転時間に基づいて行われる。例えば、利用側熱交温度センサ44により検出される利用側熱交換器41における冷媒の温度が着霜がないとみなせる条件に相当する温度以上であることが検知された場合や、除霜運転が所定時間以上継続された場合、あるいは、このような温度条件や運転時間条件の両方に該当する場合には、利用側熱交換器41の除霜が完了したものと判定し、このような温度条件や運転時間条件に該当しない場合には、利用側熱交換器41の除霜が完了していないものと判定するものである。そして、ステップS3において、利用側熱交換器41の除霜が完了したものと判定された場合には、ステップS4の処理に移行して、除霜運転を終了し、再び、冷房運転に復帰させる処理が行われる。より具体的には、四路切換弁23を第2切換状態から第1切換状態するとともに、利用側ファン42の運転を再開する処理が行われる。
次に、このような利用側熱交換器41の除霜を行う際における受液器32の挙動について説明する。ここでは、まず、従来の受液器232を本実施形態の受液器32の代わりに用いた場合の挙動について説明し、その後、従来の受液器232との比較をしながら本実施形態の受液器32の挙動について説明する。
従来の受液器232を用いた場合において、上述の除霜運転を行うと、除霜運転の初期等においては、圧縮機21からの吐出ガスが、利用側熱交換器41において利用側熱交換器41の除霜を行いつつ冷却・凝縮され、その後、受液器232に送られることになるため、入口管52を通じて受液器232の容器本体51内に流入する液冷媒の流量と出口管53を通じて容器本体51内から吸い出される液冷媒の流量とがほぼバランスし、容器本体51内の液面がほぼ一定しているが(図5の点P1から左側に延長された線を参照)、除霜運転の末期等においては、圧縮機21からの吐出ガスが、利用側熱交換器41においてほとんど冷却されることなく高温のガス冷媒のままで受液器232に送られることになるため(以下、この時点を「高温のガス冷媒の流入開始」とする)、高温のガス冷媒が容器本体51内に流入する前と同様に、容器本体51内から出口管53を通じて液冷媒が吸い出されようとするにもかかわらず、容器本体51内に流入する液冷媒の流量に比べて容器本体51内から吸い出される液冷媒の流量が多くなり、しかも、高温のガス冷媒によって容器本体51内の液面付近の液冷媒が加熱されて蒸発することから、容器本体51内に溜まった液冷媒が減少して、容器本体51内の液面が徐々に低下することになる(図5の点P1と点P2とを結ぶ線及び点P2から右側に延長された2点鎖線を参照)。この際、容器本体51内の液面が、出口管53の吸い出し口53aの高さ位置Aになるまでの間の高さ位置に取り付けられた可溶栓54の高さ位置Bまで低下すると、可溶栓54全体が容器本体51内に流入する高温のガス冷媒の雰囲気に曝されてしまい、これにより、可溶栓54の急激な温度上昇が生じて(図5の点Q4から右側に延長された2点鎖線を参照)、栓本体54aの溶融温度に達してしまい、可溶栓54の誤作動を生じさせてしまうことになる。しかも、この受液器232では、容器本体51内の液面が出口管53の吸い出し口53aまで低下しておらず出口管53を通じて液冷媒が吸い出される状態が保たれている場合、すなわち、受液器232が出口管53を通じて容器本体51内に溜まった液冷媒を吸い出すという正常な機能を果たしている場合であるにもかかわらず、可溶栓54の誤作動が生じてしまうため、利用側熱交換器41の除霜、すなわち、冷媒回路10の制御を安定的に行えないという問題もある。
これに対して、本実施形態の受液器32は、可溶栓54が出口管53の吸い出し口53aの高さ位置Aよりも上側に位置した構成を有する従来の受液器232とは異なり、可溶栓54の少なくとも一部が吸い出し口53aの高さ位置A以下である構成を有している。これにより、本実施形態の受液器32を用いた場合には、利用側熱交換器41の除霜に伴う高温のガス冷媒の過渡的な容器本体51内への流入によって容器本体51内の液面が容器本体51内の液面が出口管53の吸い出し口53aまで徐々に低下した場合であっても(図5の点P1と点P2とを結ぶ線を参照)、可溶栓54全体が容器本体51内に流入する高温のガス冷媒の雰囲気に曝されにくくなっており、可溶栓54の誤作動が生じにくくなっている。しかも、この受液器32では、容器本体51内の液面が出口管53の吸い出し口53aまで低下しておらず出口管53を通じて液冷媒が吸い出される状態が保たれている場合、すなわち、受液器32が出口管53を通じて容器本体51内に溜まった液冷媒を吸い出すという正常な機能を果たしている場合には、可溶栓54の温度がほとんど変化せず(図5の点Q1と点Q2とを結ぶ線を参照)、可溶栓54の誤作動が生じないため、利用側熱交換器41の除霜、すなわち、冷媒回路10の制御を安定的に行うことができる。
さらに、本実施形態の受液器32では、可溶栓54の高さ位置Bが吸い出し口53aの高さ位置Aよりも低くなるように配置されているため、利用側熱交換器41の除霜に伴って容器本体51内の液面が出口管53の吸い出し口53aまで低下して出口管53を通じて液冷媒が吸い出されない状態になった後における、高温のガス冷媒によって容器本体51内の液冷媒が加熱・蒸発されることによる容器本体51内の液面の低下に対しても、可溶栓54全体が容器本体51内に流入する高温のガス冷媒の雰囲気に曝されにくくなっており、可溶栓54の誤作動がさらに生じにくくなっている(図5の点P2と点P3とを結ぶ線、及び、点Q2と点Q3とを結ぶ線を参照)。
<変形例1>
また、上述の受液器32を用いると、容器本体51内の液面が出口管53の吸い出し口53aまで低下すると(図5の点P2を参照)、突然、出口管53を通じて容器本体51内から液冷媒が吸い出されない状態になり、高温のガス冷媒が混じった冷媒が受液器32の下流側に送られることになるため、冷媒回路10内を流れる冷媒の運転状態量に急激な変化が現れることになる。
そこで、本変形例では、図6に示されるように、上述の除霜運転におけるステップS1〜S4に対して、除霜運転中における冷媒回路10内を流れる冷媒の運転状態量に急激な変化を検知することによって、容器本体51内の液面が出口管53の吸い出し口53a以下になったことかどうかを判定するステップS5を加えるようにしている。ここで、冷媒回路10内を流れる冷媒の運転状態量としては、例えば、吸入温度センサ36により検出される圧縮機21の吸入温度や吐出温度センサ37により検出される圧縮機21の吐出温度の急激な増加等の変化を用いることができる。
これにより、利用側熱交換器41の除霜が完了していない場合であっても(すなわち、ステップS3の条件が満たされていない場合であっても)、ステップS5において、容器本体51内の液面が出口管53の吸い出し口53a以下になったと判定された場合には、可溶栓54の誤作動のおそれ、及び、除霜運転の不安定化のおそれがあるものとして、ステップS4に移行して、強制的に除霜運転を終了させることができる。
このように、本変形例によれば、受液器32の容器本体51内の液面が出口管53の吸い出し口53aまで低下して出口管53を通じて液冷媒が吸い出されない状態になった場合、すなわち、受液器32が出口管53を通じて容器本体51内に溜まった液冷媒を吸い出すという正常な機能を果たせなくなった場合に、可溶栓54の誤作動を生じさせる前に、冷媒回路10内を流れる冷媒の運転状態量に基づいて、このような状態を検知することができ、これにより、高温のガス冷媒の流入を回避する制御を行う等の処置(ここでは、利用側熱交換器41の除霜を停止する処理)を速やかに行うことができる。
<変形例2>
上述では、冷房運転時に利用側熱交換器41に着霜が生じる場合を想定して、この場合における利用側熱交換器41の除霜運転について説明したが、室外空気が低い場合における暖房運転時に熱源側熱交換器24に着霜が生じる場合も想定されるため、この場合には、熱源側熱交換器24の除霜運転も考えられる。尚、熱源側熱交換器24の除霜運転については、冷媒回路10内における冷媒の流れ方向が逆になり、除霜運転時に利用側ファン42ではなく熱源側ファン34を停止させる点は異なるが、基本的な制御動作は同じであるため、ここでは、説明を省略する。
(2)第2実施形態
図7は、本発明の第2実施形態にかかる空気調和装置101の概略の冷媒回路図である。空気調和装置101は、いわゆるセパレートタイプの空気調和装置であり、主として、熱源ユニット102と、利用ユニット4と、熱源ユニット102と利用ユニット4とを接続する第1冷媒連絡管5とを備えており、蒸気圧縮式の冷媒回路110を構成している。
<利用ユニット>
利用ユニット4は、例えば、空調室の天井裏や天井面、壁面等に設置されており、冷媒回路110の一部を構成する利用側冷媒回路10aを備えている。この利用側冷媒回路10aは、主として、利用側熱交換器41を有している。尚、利用ユニット4の構成は、第1実施形態にかかる利用ユニット4と同じであるため、ここでは、説明を省略する。
<熱源ユニット>
熱源ユニット102は、例えば、空調室外に設置されており、冷媒回路110の一部を構成する熱源側冷媒回路110bを備えている。この熱源側冷媒回路110bは、主として、圧縮機21と、四路切換弁23と、熱源側熱交換器24と、膨張回路25と、第1及び第2閉鎖弁26、27と、第1及び第2バイパス管61、62とを有している。尚、熱源ユニット102の構成は、受液器132と第1及び第2バイパス管61、62とを除き、第1実施形態にかかる熱源ユニット2と同じであるため、受液器132と第1及び第2バイパス管61、62以外の構成については、ここでは、説明を省略する。
受液器132は、図8に示されるように、容器本体51内の液面制御のために冷媒をやりとりするための液面制御管59が設けられている点を除いては、出口管53と可溶栓54との位置関係等の特徴を含めて第1実施形態にかかる受液器32と同じであるため、液面制御管59以外の構成については、ここでは、説明を省略する。そして、液面制御管59は、入口管52と同様、縦長筒形状の容器本体51を構成する胴板55の上部を貫通するように設けられている。この液面制御管59は、第1及び第2バイパス管61、62に接続されている。また、液面制御管59の開口59aは、出口管53の吸い出し口53aの高さ位置Aよりも上側に位置するように設けられている。
第1バイパス管61は、冷房運転時に凝縮器として機能する熱源側熱交換器24や暖房運転時に凝縮器として機能する利用側熱交換器41を通じることなく圧縮機21から吐出される冷媒を受液器132に送るための冷媒管である。第1バイパス管61は、主として、圧縮機21の吐出側と四路切換弁23との間から分岐された第1分岐管61aと、第1分岐管61aに設けられた第1開閉弁61bと、第1分岐管61aと受液器132の液面制御管59とを接続する第1合流管61cとを有している。また、本実施形態において、第1開閉弁61bは、電磁弁からなる。
第2バイパス管62は、冷房運転時に蒸発器として機能する利用側熱交換器41や暖房運転時に蒸発器として機能する熱源側熱交換器24を通じることなく受液器132に溜まったガス冷媒を圧縮機21の吸入側に送るための冷媒管である。第2バイパス管62は、主として、四路切換弁23と圧縮機21の吸入側との間から分岐された第2分岐管62aと、第2分岐管62aに設けられた第2開閉弁62bと、第1合流管61cとを有している。ここで、第2分岐管62aは、第1バイパス管61の第1分岐管61aと合流して第1合流管61cに接続されている。このため、本実施形態において、第1合流管61cは、第1バイパス管61及び第2バイパス管62に共通する構成となっている。また、本実施形態において、第2開閉弁62bは、電磁弁からなる。
<空気調和装置の動作>
次に、空気調和装置1の動作について、図3、図5、図7〜図9を用いて説明する。ここで、図9は、本実施形態にかかる空気調和装置101における液面制御のフローチャートである。尚、第1及び第2バイパス管61、62を用いた受液器132の液面制御を除き、冷房運転及び暖房運転における空気調和装置101の動作は、第1実施形態にかかる空気調和装置1の冷房運転及び暖房運転の動作と同じであるため、ここでは、説明を省略する。
次に、冷房運転時や暖房運転時における第1及び第2バイパス管61、62を用いた受液器132の液面制御について説明する。受液器132の液面制御を必要とする場合として、冷媒回路110内を循環する冷媒量を積極的に制御したい場合等が考えられる。例えば、冷媒回路110内を循環する冷媒量が過剰である場合には、この冷媒循環量が過剰であることを、冷媒回路110内を流れる冷媒の運転状態量等から検知して、受液器132に溜まったガス冷媒を、第2バイパス管62を通じて圧縮機21の吸入側へ送り、これにより、受液器132内の液面を上げる制御(以下、「液面上昇制御」とする)を行い、受液器132の出口管53から吸い出される冷媒の流量を低下させ、その結果として、冷媒回路110内を循環する冷媒量を少なくすることが考えられる。また、冷媒回路110内を循環する冷媒量が不足している場合には、この冷媒循環量が不足していることを、冷媒回路110内を流れる冷媒の運転状態量等から検知して、圧縮機21から吐出される冷媒を、第1バイパス管61を通じて受液器132に送り、これにより、受液器132内の液面を下げる制御(以下、「液面下降制御」とする)を行い、受液器132の出口管53から吸い出される冷媒の流量を増加させ、その結果として、冷媒回路110内を循環する冷媒量を多くすることが考えられる。
次に、この液面制御における空気調和装置101の動作について説明する。
まず、ステップS101において、受液器132の液面が低いかどうか(すなわち、冷媒回路110内を循環する冷媒量が過剰であるかどうか)を判定する。この判定は、吸入温度センサ36により検出される圧縮機21の吸入温度や吐出温度センサ37により検出される圧縮機21の吐出温度に基づいて行われる。例えば、吸入温度センサ36により検出される圧縮機21の吸入温度が飽和温度付近まで低下していることが検知された場合や、吐出温度センサ37により検出される圧縮機21の吐出温度が、圧縮機21の吸入温度が飽和温度付近まで低下した場合に相当する温度まで低下していることが検知された場合(以下、これを「湿り状態」が検知された場合とする)には、受液器132の液面が低くなっているものと判定し、湿り状態に該当しない場合には、受液器132の液面が低くなっていないものと判定するものである。そして、ステップS101において、受液器132の液面が低くなっているものと判定された場合には、ステップS103の処理に移行する。一方、ステップS101において、受液器132の液面が低くなっていないものと判定された場合には、ステップS102の処理に移行して、ステップS101とは逆に、受液器132の液面が高いかどうか(すなわち、冷媒回路110内を循環する冷媒量が不足しているかどうか)を判定する。この判定は、吸入温度センサ36により検出される圧縮機21の吸入温度や吐出温度センサ37により検出される圧縮機21の吐出温度に基づいて行われる。例えば、吸入温度センサ36により検出される圧縮機21の吸入温度が飽和温度に比べて過度に上昇していることが検知された場合や、吐出温度センサ37により検出される圧縮機21の吐出温度が、圧縮機21の吸入温度が飽和温度に比べて過度に上昇した場合に相当する温度まで上昇していることが検知された場合(以下、これを「過熱状態」が検知された場合とする)には、受液器132の液面が高くなっているものと判定し、このような過熱状態に該当しない場合には、受液器132の液面が高くなっていないものと判定するものである。そして、ステップS102において、受液器132の液面が高くなっているものと判定された場合には、ステップS106の処理に移行する。このように、ステップS101及びステップS102の処理によって、受液器132の液面の高低が判定され、その判定結果に応じて、以下に説明する、ステップS103〜S105の液面上昇制御やステップS106〜S108の液面下降制御が行われることになる。
次に、ステップS103において、液面上昇制御を開始する。この液面上昇制御は、冷房運転時又は暖房運転時において、第2開閉弁62bを開けることで、第2バイパス管62を通じて、受液器132に溜まったガス冷媒を圧縮機21の吸入側へ送り、これにより、受液器132内の液面を上げて、受液器132の出口管53から吸い出される冷媒の流量を低下させ、その結果として、冷媒回路110内を循環する冷媒量を少なくするものである。この液面上昇制御は、次のステップS104において、受液器132の液面が適正になったものと判定されるまで、継続されることになる。
次に、ステップS104において、受液器132の液面が適正になったかどうかを判定する。この判定は、吸入温度センサ36により検出される圧縮機21の吸入温度や吐出温度センサ37により検出される圧縮機21の吐出温度に基づいて行われる。例えば、吸入温度センサ36により検出される圧縮機21の吸入温度や吐出温度センサ37により検出される圧縮機21の吐出温度が、上述のステップS101における湿り状態に相当する温度より上昇したことが検知された場合には、受液器132の液面が適正になったものと判定し、まだ湿り状態に該当している場合には、受液器132の液面が適正になっていないものと判定するものである。そして、ステップS104において、受液器132の液面が適正になったものと判定された場合には、ステップS105の処理に移行して、液面上昇制御を終了し、再び、通常の冷房運転や暖房運転に復帰させる処理が行われる。より具体的には、第2開閉弁62bを閉止する処理が行われる。
次に、ステップS106において、液面下降制御を開始する。この液面下降制御は、冷房運転時又は暖房運転時において、第1開閉弁61bを開けることで、第1バイパス管61を通じて、圧縮機21から吐出される冷媒を受液器132に送り、これにより、受液器132内の液面を下げて、受液器132の出口管53から吸い出される冷媒の流量を増加させ、その結果として、冷媒回路110内を循環する冷媒量を多くするものである。この液面下降制御は、次のステップS107において、受液器132の液面が適正になったものと判定されるまで、継続されることになる。
次に、ステップS107において、受液器132の液面が適正になったかどうかを判定する。この判定は、吸入温度センサ36により検出される圧縮機21の吸入温度や吐出温度センサ37により検出される圧縮機21の吐出温度に基づいて行われる。例えば、吸入温度センサ36により検出される圧縮機21の吸入温度や吐出温度センサ37により検出される圧縮機21の吐出温度が、上述のステップS102における過熱状態に相当する温度より低下したことが検知された場合には、受液器132の液面が適正になったものと判定し、まだ過熱状態に該当している場合には、受液器132の液面が適正になっていないものと判定するものである。そして、ステップS107において、受液器132の液面が適正になったものと判定された場合には、ステップS108の処理に移行して、液面下降制御を終了し、再び、通常の冷房運転や暖房運転に復帰させる処理が行われる。より具体的には、第1開閉弁61bを閉止する処理が行われる。
このような液面制御のうち液面下降制御については、高温のガス冷媒が入口管52からではなく液面制御管59から流入するという違いはあるものの、第1実施形態における受液器32と同様に、圧縮機21からの吐出ガスが、受液器132の容器本体51内に直接に流入することになる。
しかし、本実施形態における受液器132においても、第1実施形態における受液器32と同様の構成を有しているため、第1実施形態における受液器32と同様の作用効果(可溶栓54の誤作動防止や液面下降制御の安定化)を奏することになる。
<変形例1>
また、本実施形態においても、第1実施形態と同様、液面下降制御時において、容器本体51内の液面が出口管53の吸い出し口53aまで低下すると(図5の点P2を参照)、突然、出口管53を通じて容器本体51内から液冷媒が吸い出されない状態になり、高温のガス冷媒が混じった冷媒が受液器132の下流側に送られることになるため、冷媒回路110内を流れる冷媒の運転状態量に急激な変化が現れることになる。
そこで、本変形例においても、第1実施形態の変形例1と同様に、図10に示されるように、上述の液面下降制御におけるステップS102、S106〜S108に対して、液面下降制御中における冷媒回路110内を流れる冷媒の運転状態量に急激な変化を検知することによって、容器本体51内の液面が出口管53の吸い出し口53a以下になったことかどうかを判定するステップS109を加えるようにしている。
これにより、液面下降制御が完了していない場合であっても(すなわち、ステップS107の条件が満たされていない場合であっても)、ステップS109において、容器本体51内の液面が出口管53の吸い出し口53a以下になったと判定された場合には、可溶栓54の誤作動のおそれ、及び、除霜運転の不安定化のおそれがあるものとして、ステップS108に移行して、強制的に液面下降制御を終了させることができる。
このように、本変形例によれば、受液器32の容器本体51内の液面が出口管53の吸い出し口53aまで低下して出口管53を通じて液冷媒が吸い出されない状態になった場合、すなわち、受液器32が出口管53を通じて容器本体51内に溜まった液冷媒を吸い出すという正常な機能を果たせなくなった場合に、可溶栓54の誤作動を生じさせる前に、冷媒回路10内を流れる冷媒の運転状態量に基づいて、このような状態を検知することができ、これにより、高温のガス冷媒の流入を回避する制御を行う等の処置(ここでは、液面下降制御を停止する処理)を速やかに行うことができる。
<変形例2>
上述において、第1実施形態及びその変形例における除霜運転を行うものであってもよい。この場合には、除霜運転時及び液面制御時の両方において、可溶栓の誤作動を防ぐ等の有利な効果を奏することになる。
(3)他の実施形態
以上、本発明の実施形態及びその変形例について、図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(A)
第1実施形態及びその変形例における除霜運転時や第2実施形態及びその変形例における液面制御時に限定されず、高温のガス冷媒が受液器に流入する場合であれば、本発明にかかる受液器を適用することによって、可溶栓の誤作動を防ぐことができる。
(B)
上述の実施形態及びその変形例では、セパレート型の空気調和装置1、101に本発明を適用しているが、これに限定されるものではなく、種々の冷凍装置に対して本発明を適用することが可能である。
本発明を利用すれば、蒸気圧縮式の冷媒回路に組み込まれるとともに可溶栓が取り付けられた受液器及びそれを備えた冷凍装置において、高温のガス冷媒の過渡的な受液器内への流入による可溶栓の誤作動を防ぐことができる。
本発明の第1実施形態にかかる空気調和装置の概略の冷媒回路図である。 本発明の第1実施形態にかかる受液器の概略の縦断面図である。 従来の受液器の概略の縦断面図である。 本発明の第1実施形態にかかる空気調和装置における除霜運転のフローチャートである。 高温のガス冷媒が受液器内に流入した場合における液面高さと可溶栓の温度変化を示す概念図である。 本発明の第1実施形態の変形例1にかかる空気調和装置における除霜運転のフローチャートである。 本発明の第2実施形態にかかる空気調和装置の概略の冷媒回路図である。 本発明の第2実施形態にかかる受液器の概略の縦断面図である。 本発明の第2実施形態にかかる空気調和装置における液面制御のフローチャートである。 本発明の第2実施形態の変形例1にかかる空気調和装置における液面制御のフローチャートである。
符号の説明
1、101 空気調和装置(冷凍装置)
10、110 冷媒回路
21 圧縮機
23 四路切換弁(切換機構)
24 熱源側熱交換器(第1又は第2熱交換器、凝縮器又は蒸発器)
32、132 受液器
41 利用側熱交換器(第2又は第1熱交換器、蒸発器又は凝縮器)
51 容器本体
53 出口管
54 可溶栓
61 第1バイパス管

Claims (3)

  1. 蒸気圧縮式の冷媒回路(10、110)に組み込まれる受液器であって、
    縦長筒形状の容器本体(51)と、
    前記容器本体内から冷媒を吸い出す出口管(53)と、
    前記容器本体に取り付けられた可溶栓(54)とを備え、
    前記可溶栓は、その少なくとも一部が前記出口管の吸い出し口の高さ位置(A)以下になるように配置されている、
    受液器(32、132)。
  2. 圧縮機(21)と、
    第1熱交換器(24、41)と、
    縦長筒形状の容器本体(51)と、前記容器本体内から冷媒を吸い出す出口管(53)と、前記容器本体に取り付けられた可溶栓(54)とを有する受液器(32、132)と、
    第2熱交換器(41、24)と、
    前記圧縮機、前記第1熱交換器、前記受液器、前記第2熱交換器、前記圧縮機の順に冷媒を流す第1切換状態と、前記圧縮機、前記第2熱交換器、前記受液器、前記第1熱交換器、前記圧縮機の順に冷媒を流す第2切換状態とを切り換える切換機構(23)とを備え、
    前記切換機構を前記第1切換状態として運転している際に、前記切換機構を一時的に前記第2切換状態とすることで、前記第2熱交換器の除霜を行うことが可能であり、
    前記可溶栓は、その少なくとも一部が前記出口管の吸い出し口の高さ位置(A)以下になるように配置されている、
    冷凍装置(1、101)。
  3. 圧縮機(21)と、
    凝縮器(24、41)と、
    縦長筒形状の容器本体(51)と、前記容器本体内から冷媒を吸い出す出口管(53)と、前記容器本体に取り付けられた可溶栓(54)とを有する受液器(132)と、
    蒸発器(41、24)と、
    前記凝縮器を通じることなく前記圧縮機から吐出される冷媒を前記受液器に送るためのバイパス管(61)とを備え、
    前記バイパス管を通じて前記圧縮機から吐出される冷媒を前記受液器に送ることで、前記容器本体内の液面を下げる制御を行うことが可能であり、
    前記可溶栓は、その少なくとも一部が前記出口管の吸い出し口の高さ位置(A)以下になるように配置されている、
    冷凍装置(101)。
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