JP2009099482A - ガス加温装置 - Google Patents

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泰三 岡田
Naoyuki Terunuma
直之 照沼
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秀秋 塩沢
Hisaaki Yamashita
尚晃 山下
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Abstract


【課題】 低温ガスを目標温度に昇温可能で、かつ、配管長の変化やガス流量変化の影響を受けないガス加温装置を提供する。
【解決手段】 配管内に低温ガスを通すことにより目標温度に加温して高温ガスとして出力するガス加温装置において、前記配管の形状がコイル状であり、該コイル状配管の外面に加熱手段が配設されており、該コイル状配管を上下方向に配置して、コイル状配管の下部から低温ガスを導入し、上部から高温ガスを導出することを特徴とするガス加温装置。前記加熱手段は複数個に分割されている。
【選択図】 図1

Description

本発明はガス加温装置に関する。更に詳細には、本発明は燃料電池のアノード及びカソードの各々に送入するために、低温加湿ガス(露点温度40℃〜70℃)を高温加湿ガス(120℃)に昇温可能で、かつ、ガス流量が大幅(例えば、流量100%から10%)に変化しても影響を受けないガス加温装置に関する。
化石燃料をエネルギー源とする機器類は燃焼排ガスとして二酸化炭素や窒素酸化物を大量に排出する。これらの排ガスは地球温暖化や光化学スモッグなどの原因物質として指摘され、社会問題となっている。
最近、地球環境を保護するために、二酸化炭素や窒素酸化物を排出する化石燃料の代わりに、これらの汚染物質を一切排出しない水素ガスをエネルギー源とする燃料電池の開発が精力的に行われている。燃料電池は自動車などの車両の他に、様々な用途における実用化を目指して活発な研究が進められている。
燃料電池評価装置の一例は特開2006−48987号公報(特許文献1)に記載されている。図4は従来技術による燃料電池評価装置100の一例の概要構成図である。燃料電池本体101のアノード極には燃料ガス流路111を介して燃料ガス(水素,H)が供給され、カソード極には酸化ガス流路121を介して酸化ガス(酸素,O)が供給される。酸化ガスとしては一般的に空気が使用される。燃料ガス(H)と酸化ガス(O)は各々マスフローコントローラ(MFC)112及び122によって流量制御され、加湿器113及び123によって加湿され、その後、配管昇温ヒータ114及び124により加温される。電池反応後の水素オフガス(アノードオフガス)は燃料ガス排出流路115から気液分離器116に導入されて水分と気体に分離され、水分はドレンタンク117に貯留され、水素オフガスは分離燃料ガス排出流路118を通じて排気される。水素オフガスの背圧は背圧弁119により調圧される。酸素オフガス(カソードオフガス)も同様に、酸化ガス排出流路125から気液分離器126に導入されて水分と気体に分離され、水分はドレンタンク127に貯留され、酸素オフガスは分離酸化ガス排出流路128を通じて排気される。酸素オフガスの背圧は背圧弁129により調圧される。ドレンタンク117及び127内に貯留されたサンプル水は排水弁130及び131をそれぞれ開弁することにより回収されて分析試験に供され、燃料電池の性能評価が行われる。
図5は燃料電池本体101の代表的構成の一例を示す概要図である。符号102は溝状のアノード極を示し、符号103はアノード極に当接するアノードセパレータであり、符号104は溝状のカソード極を示し、符号105はカソード極に当接するカソードセパレータを示す。また、符号106はアノード側拡散層を示し、符号107はアノード側触媒層を示し、符号108はカソード側拡散層を示し、符号109はカソード側触媒層を示す。両触媒層の間には固体高分子膜110が間挿されている。
アノード極102に供給された燃料ガス(H)は下記の(1)式に示す酸化反応を起こし、カソ−ド極104に供給された酸化ガス(O)は下記の(2)式に示す還元反応を起こし、燃料電池101全体としては下記の(3)式に示す起電反応が生じる。
→ 2H + 2e ・・・ (1)
(1/2)O + 2H + 2e → HO ・・・ (2)
+ (1/2)O → HO ・・・ (3)
燃料電池本体101が電池として動作するためには、固体高分子膜110がアノード極102側の水素イオンHをカソード極104の方向に透過することが必要である。ところで、水素のイオン化にあたっては、この固体高分子膜110のアノード極102側の面において十分に加湿されていることが特に重要である。このため、燃料ガスである水素Hは水蒸気によって加湿された状態で供給されなければならない。また、固体高分子膜110としてパーフルオロスルホン酸系イオン交換樹脂がしばしば使用されるが、この膜は、高湿潤状態では高性能かつ高寿命を発揮するが、低加湿条件下では膜が痩せ細り、ガスリークが発生し、有害な弗素イオンが放出されるという膜劣化現象が起こることがある。このため、燃料ガスの水素Hだけでなく、酸化ガスの空気(O)も加湿される。
燃料電池実用化の課題の一つに低加湿対応技術開発があり、燃料電池開発メーカー各社においては、これを重要課題として取り組んでいる。図4に示されるように、加湿器113,123で加湿されたガスは、直線状の配管132,133の外周に捲回された配管昇温ヒータ114,124により昇温されて燃料電池100のカソード104及びアノード102に供給される。図6は従来の配管昇温ヒータ114一例の概要構成図である。なお、配管昇温ヒータ124は配管昇温ヒータ114と構成が実質的に同一なので、配管昇温ヒータ114についてのみ説明する。加湿器113で加湿された低温加湿ガスを直線状配管132のガス流入口134で受けて、配管昇温ヒータ114で昇温してガス流出口135から高温加湿ガスとして燃料電池に供給する。
図6に示されるような構成において、直線状配管132の出口ガス温度T135を計測して目標値との偏差を基に配管昇温ヒータ114を直接PID制御する方法では、配管温度T132とのタイムラグで出口ガス温度T135が大きくハンチングするので、配管温度T132を基に配管昇温ヒータ114をPID制御し、出口ガス温度T135を計測して補正演算(例えば、加減算演算)する方法が採用されている。PID制御とは、フィードバック制御の一種で、入力値の制御を出力値と目標値との偏差、その積分及び微分の3つの要素により行う制御方法である。
しかし、図6に示されるような従来の方式では以下の問題点が存在する。
(a)配管長(加湿器から燃料電池までの距離)やガス流量が変化すると、配管温度T132と出口ガス温度T135との温度差が変化するので、装置毎に再調整(合わせ込み)する必要がある。
(b)ガス流量を変化(例えば、100%から10%)させると、配管温度T132の影響を受けて出口ガス温度T135が過度的に大きく(例えば、5.5℃)変動する。その結果、目標値に収斂するまで長時間を要し、その間、評価装置による試験を実施できない。
前記の問題点を特性図により裏付ける。図7は口径3/8インチ、管長1.8mのステンレスパイプを使用し、ガス流入口134の温度が20℃、ガス流出口135の温度が120℃、最大電力(Air60NL/min)=131Wの条件下での実験結果を示し、図8は口径3/8インチ、管長3.6mのステンレスパイプを使用し、ガス流入口134の温度が20℃、ガス流出口135の温度が120℃、最大電力(Air60NL/min)=131Wの条件下での実験結果を示す。図7に示されるように、同じ配管長でも、ガス流量が60NL/minから6NL/minへ変化すると、出口ガス温度T135は136.68℃から131.14℃に5.54℃も変化する。また、図7と図8を比較すると、ガス流量(例えば、60NL/min)が同一であっても、配管長が1.8mから3.6mに変化すると、出口ガス温度T135は136.68℃から125.74℃に10.94℃も変化することが理解できる。また、図7の場合、ガス温度120℃との乖離幅が最大16.68℃にも達し、図8の場合でも、最小乖離幅は2.96℃である。
燃料電池又は燃料電池評価装置では、たとえ配管長が変化しても、また、ガス流量が変化しても、加湿ガスの温度とスタックの温度とに差が無いことが最も好ましい。この温度差の目標値又は要求水準は一般的に2℃以下であるとされている。従って、図6に示されるような従来の方式では、配管長が変化したり、また、ガス流量が変化した場合、この2℃以下の要求水準を満たすことは不可能であるか又は極めて困難である。
特開2006−48987号公報
従って、本発明の目的は、低温ガスを目標温度に昇温可能で、かつ、配管長の変化やガス流量変化の影響を受けないガス加温装置を提供することである。
特に、本発明の目的は、燃料電池又は燃料電池評価装置において、低温加湿ガスを目標温度に昇温可能で、かつ、配管長の変化やガス流量変化の影響を受けない加温装置を提供することである。
前記課題を解決するための手段として、請求項1における発明は、配管内に低温ガスを通すことにより目標温度に加温して高温ガスとして出力するガス加温装置において、前記配管の形状がコイル状であり、該コイル状配管の外周面に加熱手段が配設されており、該コイル状配管は上下方向に配置され、コイル状配管の下部に低温ガス導入口を有し、上部に高温ガス導出口を有することを特徴とするガス加温装置である。
この発明によれば、配管をコイル状配管とすることで、小スペースでありながら十分な伝熱面積を得ることが出来る。また、万一配管内でガスに含まれる水分が凝縮して水滴になっても、コイル状配管が垂直状態に維持されているので、水滴は配管下部に流下し、管内に滞留することはない。
前記課題を解決するための手段として、請求項2における発明は、前記加熱手段が複数個に分割されており、前記コイル状配管の下部寄りに配設される加熱手段の加熱出力が、前記コイル状配管の上部寄りに配設される加熱手段の加熱出力よりも高いことを特徴とする請求項1記載のガス加温装置である。
この発明によれば、コイル状配管の下部寄りの加熱手段を、上部寄りの加熱手段よりも強く発熱させることにより、出口ガス温度と配管温度との温度差を2℃以下に維持し、かつ、たとえ配管長及び/又はガス流量が変化された場合でも、出口ガス温度と配管温度との温度差を2℃以下に維持することができる。
前記課題を解決するための手段として、請求項3における発明は、前記加熱手段が、リボンヒータ、テープヒータ、フィルムヒータ、シートヒータ、シリコンラバーヒータ、シリコンコードヒータ、シリコンベルトヒータ及びシリコンスパイラルヒータからなる群から選択される複数本の電熱ヒータからなることを特徴とする請求項2記載のガス加温装置である。
この発明によれば、コイル状配管の外周に捲回させることができる電熱ヒータならば本発明のガス加温装置における加熱手段として好適に使用することができる。
前記課題を解決するための手段として、請求項4における発明は、前記加熱手段が複数本のリボンヒータからなり、前記コイル状配管の下部寄りに配設されるリボンヒータの電力比率が、前記コイル状配管の上部寄りに配設されるリボンヒータの電力比率よりも高い値に設定されていることを特徴とする請求項3記載のガス加温装置である。
この発明によれば、コイル状配管の外周に容易に捲回させることができるリボンヒータを複数本使用し、各ヒータの電力比率を異ならせることにより、本発明の所期の効果を確実に達成することができる。
前記課題を解決するための手段として、請求項5における発明は、前記加熱手段が3本のリボンヒータからなり、前記コイル状配管の下部寄りに配設される第1のリボンヒータの電力比率が、前記コイル状配管の中間寄り及び上部寄りに配設される第2及び第3のリボンヒータの電力比率よりも高く、前記コイル状配管の中間寄りに配設される第2のリボンヒータの電力比率が、前記コイル状配管の上部寄りに配設される第3のリボンヒータの電力比率よりも高い値に設定されていることを特徴とする請求項4記載のガス加温装置である。
この発明によれば、加熱手段として3本のリボンヒータを使用し、最下部のヒータから最上部のヒータに向かう順に電力比率を低減させることにより、配管長及び/又はガス流量の変化に柔軟に対応することができ、その結果、どのような変化があっても出口ガス温度と配管温度との温度差を2℃以下に維持することができる。
前記課題を解決するための手段として、請求項6における発明は、前記コイル状配管の下部寄りに配設されるリボンヒータの電力比率が50%超の値に設定されていることを特徴とする請求項4又は5記載のガス加温装置である。
この発明によれば、コイル状配管の下部寄りに配設されるリボンヒータの電力比率を50%超の値に設定することにより、最も効果的に、配管長及び/又はガス流量の変化に柔軟に対応することができ、その結果、どのような変化があっても出口ガス温度と配管温度との温度差を2℃以下に維持することができる。
前記課題を解決するための手段として、請求項7における発明は、燃料電池又は燃料電池評価装置で使用される請求項1〜6の何れかに記載のガス加温装置である。
この発明によれば、低温加湿ガスを加熱して高温加湿ガスとして電極に送入しなければならない燃料電池又は燃料電池評価装置において、本発明のガス加温装置を最も効果的に使用することができる。
本発明の加温装置は、バブラーからの加湿ガスを燃料電池に給送する配管をコイル状配管とすることで、小スペースでありながら十分な伝熱面積を得ることが出来、低温加湿ガスを目的の温度に効果的に昇温させることができる。コイル状配管の下部から低温加湿ガスを取り込み、上部から燃料電池に送入する構成なので、万一、配管昇温ヒータが故障しても、管内の凝縮水が配管内に滞留することがない。従来のような直線状水平配管の場合、管内に凝縮水が滞留すると、滞留した凝縮水を管外へ排出させるには高温に加熱し、長時間かけて蒸発させるしかなく、極めて非効率であった。
また、本発明の加温装置は、コイル状配管の外周面に捲回される配管昇温ヒータを複数個に分割し、コイル状配管の下部寄りの配管昇温ヒータを、上部寄りの配管昇温ヒータよりも強く発熱させることにより、出口ガス温度と配管温度との温度差を2℃以下に維持し、かつ、たとえ配管長及び/又はガス流量が変化された場合でも、出口ガス温度と配管温度との温度差を2℃以下に維持することができる。
以下、図面を参照しながら本発明のガス加温装置の好ましい実施態様について具体的に説明する。図1は本発明のガス加温装置の一例の概要構成図である。本発明のガス加温装置1は、コイル状配管3からなる。本発明のガス加温装置1の特徴は、ガス導入口11が下側でガス導出口12が上側になるように、コイル状配管3が垂直に立設されることである。図示された実施態様では、本発明のガス加温装置1は、図4に示されるような燃料電池評価装置100の加湿器113又は123の出口に、コイル状配管3のガス導入口11が接続され、燃料電池101のアノード102又はカソード104に、コイル状配管3のガス導出口12が接続される。図示されていないが、燃料電池においても同様な接続形態が採用される。図示された実施態様ではコイルの巻き数は6巻きであるが、実際には、コイルの巻き数は必要な伝熱面積に応じて変化させることができる。コイル状配管3の材質は、所定のガス加熱温度に耐えることができれば任意の材料を使用できる。ステンレス、チタン、ガラス又はプラスチックなどが好ましい。プラスチックは撥水性のフッ化樹脂が好ましい。伝熱性と耐久性の点から、ステンレスが特に好ましい。コイル状配管3の管径はガス流量などを考慮して適宜決定することができる。一例として、1/4インチ又は3/8インチなどの細い管径が好ましい。
コイル状配管3の外周面には配管昇温ヒータが捲回されている。図示された実施態様では、配管昇温ヒータは、コイル状配管3の下部寄りの第1の配管昇温ヒータH21と、中間寄りの第2の配管昇温ヒータH22と、上部寄りの第3の配管昇温ヒータH23とからなる。迅速なガス加熱昇温を図るために、第1の配管昇温ヒータH21はコイル状配管3のガス導入口11から捲回されていることが好ましい。また、ガス温度低下を防ぐために、第3の配管昇温ヒータH23はコイル状配管3のガス導出口12まで捲回されていることが好ましい。配管昇温ヒータの配設個数は図示された実施態様の3個に限定されない。本発明に従えば、配管昇温ヒータの配設個数は2個以上であればよい。従って、4個以上も可能であるが、各ヒータの温度制御が面倒になり不経済となる。
本発明で使用できる配管昇温ヒータはコイル状配管3の外周面に捲回可能なものであれば全て使用できる。電熱式のヒータが好ましい。例えば、リボンヒータ、テープヒータ、フィルムヒータ、シートヒータ、シリコンラバーヒータ、シリコンコードヒータ、シリコンベルトヒータ及びシリコンスパイラルヒータなどが好適に使用できる。
本発明のガス加温装置1において重要なことは、複数個に分割された配管昇温ヒータのうち、コイル状配管3の下部寄りの配管昇温ヒータの電力比率(単位長さ当たりの電力)を、コイル状配管3の上部寄りの配管昇温ヒータの電力比率よりも大きくすることである。図示された実施態様のように、配管昇温ヒータが3分割されている場合、コイル状配管3の下部寄りの第1の配管昇温ヒータH21の電力比率が、第2の配管昇温ヒータH22及び第3の配管昇温ヒータH23の電力比率よりも大きく、第2の配管昇温ヒータH22の電力比率が第3の配管昇温ヒータH23の電力比率よりも大きくなるように制御する。具体的には、データ処理装置5において、配管温度センサT23の温度を取り込み、この温度データを基に比例演算手段9で演算して第1の配管昇温ヒータH21、第2の配管昇温ヒータH22及び第3の配管昇温ヒータH23の電力比率を決定する。そして、出口ガス温度をガス温度センサT12で取り込み、配管温度センサT23とのズレを、補正演算手段7で補正演算(例えば、加減算処理)し、その演算結果を比例演算手段9に入力し、目的の出口ガス温度になるように、各ヒータの電力を所定の比率に従って比例制御する。図示された実施態様では、第1の配管昇温ヒータH21の電力比率は60%であり、第2の配管昇温ヒータH22の電力比率は30%であり、第3の配管昇温ヒータH23の電力比率は10%である。配管昇温ヒータが2分割されている場合、配管入口側の配管昇温ヒータの電力比率は60%〜70%で、配管出口側の配管昇温ヒータの電力比率は40%〜30%となることが好ましい。要するに、配管昇温ヒータの分割数に拘わらず、配管入口側の配管昇温ヒータの電力比率は常に50%超であることが好ましい。電熱式ヒータの出力は特に限定されない。100W〜2000Wクラスの定格出力を有する電熱式ヒータを使用し、各ヒータの電力を制御することにより発熱量を変化させることができる。
実施例として、ステンレス製の3/8インチ配管をコイル径90mmとして9巻きし、ガス流量を60NL/min及び6NL/minとし、ガス導入口11における温度を20℃、ガス導出口12における出口温度(目標値)を120℃とし、最大電力(Air60NL/min)=131W及び第1の配管昇温ヒータH21の電力比率を60%とし、第2の配管昇温ヒータH22の電力比率を30%とし、第3の配管昇温ヒータH23の電力比率を10%とし、各ヒータには定格出力200Wのリボンヒータを使用する条件下で、ガス温度及び配管温度を測定した。測定結果を図2に示す。
比較例として、第1の配管昇温ヒータH21、第2の配管昇温ヒータH22及び第3の配管昇温ヒータH23を均等の電力となるよう(すなわち、単位長当たりの電力が一定となるよう)に制御したこと以外は、前記実施例と同じ条件でガス温度及び配管温度を測定した。測定結果を図3に示す。
図2及び図3の結果から明らかなように、本発明により各ヒータの電力比率を6:3:1にして制御すると、流量が変化しても目標温度120℃との乖離幅は2℃未満であり、ガス加温装置としての要求性能を満たすことができる。これに対して、各ヒータの電力を均等に制御した比較例では、低流量の6NL/minの場合には目標温度120℃との乖離幅は2℃未満に収まるが、高流量の60NL/minの場合には目標温度120℃との乖離幅は5.61℃にもなり、ガス加温装置としての要求性能を満たすことができない。
以上、本発明のガス加温装置を低温加湿ガスためのガス加温装置として詳細に説明してきたが、本発明のガス加温装置は加湿ガスに限定されることなく、乾燥ガスに対しても適用可能である。
また、本発明のガス加温装置を燃料電池又は燃料電池評価装置のためのガス加温装置として詳細に説明してきたが、本発明のガス加温装置は低温ガスを目的の温度に昇温させる必要がある全ての事例についても適用可能である。
本発明によるガス加温装置の一例の概要構成図である。 本発明の実施例として、第1の配管昇温ヒータH21の電力比率を60%とし、第2の配管昇温ヒータH22の電力比率を30%とし、第3の配管昇温ヒータH23の電力比率を10%として制御し、流量60NL/minと流量の6NL/minの場合について測定されたガス温度及び配管温度の特性図である。 比較例として、第1の配管昇温ヒータH21、第2の配管昇温ヒータH22及び第3の配管昇温ヒータH23の電力を均等に制御し、流量60NL/minと流量の6NL/minの場合について測定されたガス温度及び配管温度の特性図である。 従来技術による燃料電池評価装置の一例の概要構成図である。 燃料電池本体の代表的構成の一例を示す概要図である。 従来の配管昇温ヒータの一例の概要構成図である。 口径3/8インチ、管長1.8mのステンレスパイプを使用し、ガス流入口134の温度が20℃、ガス流出口135の温度が120℃、最大電力(Air60NL/min)=131Wの条件下で測定されたガス温度及び配管温度の特性図である。 口径3/8インチ、管長3.6mのステンレスパイプを使用し、ガス流入口134の温度が20℃、ガス流出口135の温度が120℃、最大電力(Air60NL/min)=131Wの条件下で測定されたガス温度及び配管温度の特性図である。
符号の説明
1 本発明のガス加温装置
3 コイル状配管
5 データ処理装置
7 補正演算手段
9 比例演算手段
11 ガス導入口
12 ガス導出口
H21 第1の配管昇温ヒータ
H22 第2の配管昇温ヒータ
H23 第3の配管昇温ヒータ
T12 ガス温度センサ
T23 配管温度センサ
100 従来技術による燃料電池評価装置
101 燃料電池本体
102 アノード極
103 アノードセパレータ
104 カソード極
105 カソードセパレータ
106 アノード側拡散層
107 アノード側触媒層
108 カソード側拡散層
109 カソード側触媒層
110 固体高分子膜
111 燃料ガス流路
121 酸化ガス流路
112,122 マスフローコントローラ
113,123 加湿器
114,124 配管昇温ヒータ
115 燃料ガス排出流路
125 酸化ガス排出流路
116,126 気液分離器
117,127 ドレンタンク
118 分離燃料ガス排出流路
128 分離酸化ガス排出流路
119,129 背圧弁
130,131 排水弁
132,133 直線状配管
134 ガス流入口
135 ガス流出口
T132 配管温度
T135 出口ガス温度

Claims (7)

  1. 配管内に低温ガスを通すことにより目標温度に加温して高温ガスとして出力するガス加温装置において、前記配管の形状がコイル状であり、該コイル状配管の外周面に加熱手段が配設されており、該コイル状配管は上下方向に配置され、コイル状配管の下部に低温ガス導入口を有し、上部に高温ガス導出口を有することを特徴とするガス加温装置。
  2. 前記加熱手段が複数個に分割されており、前記コイル状配管の下部側に配設される加熱手段の加熱出力が、前記コイル状配管の上部側に配設される加熱手段の加熱出力よりも高いことを特徴とする請求項1記載のガス加温装置。
  3. 前記加熱手段が、リボンヒータ、テープヒータ、フィルムヒータ、シートヒータ、シリコンラバーヒータ、シリコンコードヒータ、シリコンベルトヒータ及びシリコンスパイラルヒータからなる群から選択される複数本の電熱ヒータからなることを特徴とする請求項2記載のガス加温装置。
  4. 前記加熱手段が複数本のリボンヒータからなり、前記コイル状配管の下部寄りに配設されるリボンヒータの電力比率が、前記コイル状配管の上部側に配設されるリボンヒータの電力比率よりも高い値に設定されていることを特徴とする請求項3記載のガス加温装置。
  5. 前記加熱手段が3本のリボンヒータからなり、前記コイル状配管の下部側に配設される第1のリボンヒータの電力比率が、前記コイル状配管の中間側及び上部側に配設される第2及び第3のリボンヒータの電力比率よりも高く、前記コイル状配管の中間側に配設される第2のリボンヒータの電力比率が、前記コイル状配管の上部側に配設される第3のリボンヒータの電力比率よりも高い値に設定されていることを特徴とする請求項4記載のガス加温装置。
  6. 前記コイル状配管の下部側に配設されるリボンヒータの電力比率が50%超の値に設定されていることを特徴とする請求項4又は5記載のガス加温装置。
  7. 燃料電池又は燃料電池評価装置で使用される請求項1〜6の何れかに記載のガス加温装置。
JP2007272076A 2007-10-19 2007-10-19 ガス加温装置 Pending JP2009099482A (ja)

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