JP2009097700A - 繊維強化樹脂歯車及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】繊維強化樹脂歯車11は、芯金12の外周に樹脂部13が形成され、樹脂部13の外周に繊維強化樹脂部14が形成されるとともに歯部15が形成されている。各歯部15の歯先の幅Wは編み物の編み目のコース方向における編み目1つ分の距離より小さく形成されている。各歯部15は、編み物を構成する編み目の横の列20bにおいて、一つのループとそのループに交差する2つのループとの一対の交差部、即ち図において部分A又は部分Bを1個有する。繊維強化樹脂部14の繊維強化材は、帯状に形成された編み物を繊維強化樹脂歯車11の軸方向に螺旋状に巻き重ねて環状に形成されている。
【選択図】図1
Description
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。図1(a)に示すように、繊維強化樹脂歯車11は、芯金12の外周に樹脂部13が形成され、樹脂部13の外周に繊維強化樹脂部14が形成されている。繊維強化樹脂部14には歯部15が形成されている。繊維強化樹脂部14は、連続繊維からなる編み物が繊維強化樹脂歯車11の軸方向に複数層積層されて環状に形成された繊維強化材を有する繊維強化樹脂で形成されている。詳述すれば、繊維強化材は、帯状に形成された編み物を繊維強化樹脂歯車11の軸方向に螺旋状に巻き重ねて環状に形成されている。編み物は環状部の外側となる部分が引き伸ばされるようにして積層され、真っ直ぐな帯状の状態では平行に配列されていた編み目の縦の列が放射方向に延びるように配列された状態になる。
(1)繊維強化樹脂歯車11は、少なくとも歯部15が、編み物が歯車の軸方向に複数層積層されて環状に形成された繊維強化樹脂で形成されている。繊維強化樹脂歯車11の各歯部15は、歯先の幅Wが編み物の編み目のコース方向における編み目1つ分の距離Tより小さく形成され、編み物を構成する編み目の横の列20bにおいて、一つのループとそのループに交差する2つのループとの一対の交差部が1個以上存在する編み物の層を少なくとも1層有する。したがって、繊維強化樹脂歯車11が使用された際に、図1(b)に矢印Fで示すように、歯部15にその歯厚方向に荷重が掛かった場合、一対の交差部(部分A又は部分B)によりその荷重が担われるため、一対の交差部が存在しない場合に比較して強度が向上する。即ち、歯部15の強度低下を抑制することができる。
次に、第2の実施形態を、図4及び図5を参照しながら説明する。この実施形態は、繊維強化樹脂歯車11の繊維強化樹脂部14に使用される繊維強化材としての環状体21の製造方法が前記第1の実施形態と異なっている。以下、第1の実施形態と異なる部分について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分については同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
(6)繊維強化材は、編み物を円環状に切断したものを積層して形成されるとともに、積層された各編み物の層における編み目の縦の列の配列方向が、前記歯車の隣接する歯間の成す角度の正の整数倍ずれるように積層されている。したがって、繊維強化樹脂歯車11が使用された際に、歯部15にその歯厚方向に荷重が掛かった場合、一対の交差部(部分A又は部分B)によりその荷重が担われるため、一対の交差部が存在しない場合に比較して強度が向上する。即ち、歯部15の強度低下を抑制することができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 繊維強化樹脂歯車11の歯部15の数、歯丈、歯厚等は目的に応じて適宜変更してもよい。
○ 強化材に使用される連続繊維は、アラミド繊維に限らず、超高分子量ポリエチレン繊維やポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維(PBO繊維)等の高強度の有機繊維や要求物性によっては有機繊維としてポリエステル繊維を使用してもよい。また、有機繊維に限らず、炭素繊維やガラス繊維等の無機繊維を使用してもよい。
(1)請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載された発明において、前記編み物は有機繊維で編まれている。
Claims (8)
- 少なくとも歯部が、編み物が歯車の軸方向に複数層積層されて形成された繊維強化材を有する繊維強化樹脂で形成された繊維強化樹脂歯車であって、
前記歯車の各歯部の高さ又は歯先の幅は編み物の編み目のコース方向における編み目1つ分の距離より小さく形成され、
前記歯車の各歯部は、編み物を構成する編み目の一つのループとそのループに交差する2つの繊維束との一対の交差部が1個以上存在する編み物の層を少なくとも1層有することを特徴とする繊維強化樹脂歯車。 - 前記歯車の各歯部は、前記一対の交差部が1個だけ存在する編み物の層を少なくとも1層有する請求項1に記載の繊維強化樹脂歯車。
- 前記繊維強化材は、前記編み物として帯状に形成されるとともに、編み目の縦の列が帯状の編み物の幅方向に延び、編み目の横の列が帯状の編み物の長手方向に延びるように形成されたものが使用され、かつ編み目の縦の列が放射状に配列されるように、螺旋状に巻き重ねて環状に形成されている請求項1又は請求項2に記載の繊維強化樹脂歯車。
- 前記繊維強化材は、前記編み物として帯状に形成されるとともに、編み目の横の列が帯状の編み物の幅方向に延び、編み目の縦の列が帯状の編み物の長手方向に延びるように形成されたものが使用され、かつ編み目の横の列が放射状に配列されるように、螺旋状に巻き重ねて環状に形成されている請求項1又は請求項2に記載の繊維強化樹脂歯車。
- 前記繊維強化材は、編み物を外形円形状に切断したものを積層して形成されるとともに、積層された各編み物の層における編み目の縦の列の配列方向が、前記歯車の隣接する歯間の成す角度の正の整数倍ずれるように積層されている請求項1又は請求項2に記載の繊維強化樹脂歯車。
- 前記2つの繊維束は、2つのループである請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の繊維強化樹脂歯車。
- 少なくとも歯部が、編み物が歯車の軸方向に複数層積層されて形成された繊維強化材を有する繊維強化樹脂で形成された繊維強化樹脂歯車の製造方法であって、
形成すべき繊維強化樹脂歯車の各歯部の高さ又は歯先の幅が編み目のコース方向における編み目1つ分の距離より小さい編み物を強化材として、編み物が歯車の軸方向に複数層積層された歯車切削加工用の繊維強化樹脂成形体を製造する工程と、歯切り盤により前記繊維強化樹脂成形体の歯切り加工を行う工程とを備え、前記繊維強化樹脂成形体に対する歯切り加工を行う際に、前記繊維強化樹脂成形体の外周面に最も近い編み物の編み目との関係で決まる歯切り開始位置を指示手段で指示した状態となるように前記繊維強化樹脂成形体を前記歯切り盤のワーク装着部に固定し、前記歯切り開始位置から歯切り盤の切削刃により歯切りを開始することを特徴とする繊維強化樹脂歯車の製造方法。 - 少なくとも歯部が、編み物が歯車の軸方向に複数層積層されて形成された繊維強化材を有する繊維強化樹脂で形成された繊維強化樹脂歯車の製造方法であって、
形成すべき繊維強化樹脂歯車の各歯部の高さ又は歯先の幅が編み目のコース方向における編み目1つ分の距離より小さい編み物を強化材として、編み物が歯車の軸方向に複数層積層された歯車切削加工用の繊維強化樹脂成形体を製造する工程と、歯切り盤により前記繊維強化樹脂成形体の歯切り加工を行う工程とを備え、前記繊維強化樹脂成形体に対する歯切り加工を行う際に、ワーク装着部に装着された繊維強化樹脂成形体の外周面に向けて照射された光の反射光を検出して、前記繊維強化樹脂成形体の外周面に最も近い編み物の編み目と対応する位置を特定可能な検出装置を備えた歯切り盤を使用し、前記繊維強化樹脂成形体を前記歯切り盤のワーク装着部に固定し、その状態で前記検出装置により前記繊維強化樹脂成形体の外周面に最も近い編み物の編み目との関係で決まる歯切り開始位置を特定した後、その歯切り開始位置から歯切り盤の切削刃による歯切りを開始することを特徴とする繊維強化樹脂歯車の製造方法。
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