JP2009096151A - 竪型射出成形機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】竪型射出成形機1における射出スクリュ6を駆動するためのボールねじ機構10は、固定プレート5と可動プレート7との間に介在され、一端が固定プレート5に回転自在に支持されたボールねじ軸11と、ボールねじ軸11の他端側に螺合されて可動プレート7に固定されたボールナット12と、固定プレート5と可動プレート7との間でボールねじ軸11に同軸に固定されていて電動サーボモータに連動して回転する従動プーリ13とを備えている。ボールねじ軸11には、ボールナット12と従動プーリ13との間の位置に、オイルシール21を介して回転可能に挿通された状態でオイルパン20が取り付けられている。従動プーリ13には、ボールねじ軸11の周方向に沿って上面を窪ませた凹陥部30が形成されている。
【選択図】図1
Description
すなわち、特許文献1では、グリース飛散防止カバーをナット側に固定し、ボールねじ軸に対しては挿通させただけの非固定状態とされ、カバーとボールねじ軸との密着性が低い構造となっていた。つまり、射出時にボールねじ機構が駆動する際には、カバーに対してボールねじ軸が上下方向に移動することになり、互いに密着していない状態のカバーとボールねじ軸との間からグリースが漏れ出し、それが周囲に飛散するおそれがあった。そのため、ナットから漏れ出すグリースを確実に受け止めて周囲に飛散しないようにする必要があり、その点で改良の余地があった。
図1は本発明の実施の形態による竪型射出成形機の射出装置の概略構成を示す一部破断正面図、図2は図1に示す射出装置の一部破断側面図、図3は射出装置の一部破断平面図、図4はオイルパンの構成を示す側断面図、図5は図4に示すオイルパンの平面図、図6は従動プーリの詳細な構成を示す側断面図、図7は図6に示す従動プーリの平面図である。
なお、前記型締装置は、とくに図示しないが、金型をそれぞれ取り付けた可動盤とその可動盤の下方に位置する固定盤とが所定間隔をもって配置され、固定盤に対して可動盤を近接離反するようにして上下動させることで両者に取り付けた金型どうしを開閉させて型締めを行うように構成された周知の技術のものとされる。なお、型締装置におけるその他の詳しい説明については省略する。
そして、ボールねじ機構10には、ボールナット12(後述する)内に充填されたグリースが周囲に飛散しないように防止するためのグリース飛散防止手段(後述するオイルパン20、及び従動プーリに形成した凹陥部30など)が設けられている。
そして、図2及び図3に示すように、固定プレート5のボールねじ機構10から離れた位置には、回転軸8aを後述するボールねじ軸11の軸線方向と平行に配置した射出用の電動サーボモータ8(射出用モータ)が取り付けられている。
すなわち、ボールねじ機構10は、固定プレート5に対して垂直上方に延びるようにして一端を固定プレート5に軸周りに回転可能に支持された一対のボールねじ軸11、11と、各ボールねじ軸11に螺合されたボールナット12と、ボールねじ軸11の固定プレート5側に同軸に固定された従動プーリ13とから構成されている。
図1及び図2に示すように、ボールねじ機構10のボールねじ軸11には、ボールナット12と従動プーリ13との間の位置で、リング状のオイルシール21を介して回転可能に挿通された状態でオイルパン20が取り付けられている。
ここで、第1テーパ面30a及び第2テーパ面32aの傾斜角度としては、鉛直方向に対して例えば5°程度に設定することができる。
図1に示すように、射出スクリュ6を加熱筒4内に押し込む際には、図2に示す電動サーボモータ8を駆動させ、その回転をタイミングベルト8bを介して従動プーリ13に伝達し、従動プーリ13に同軸に接続されているボールねじ軸11が回転する。そして、ボールねじ軸11のねじ溝11cに螺合するボールナット12がボールねじ軸11の軸方向に沿って移動し、可動プレート7が固定プレート5側に向けて移動する。これによって、可動プレート7に支持された射出スクリュ6が加熱筒4内に押し込まれ、加熱筒4の射出ノズル(図示省略)から溶融樹脂を金型内へ射出する。そして、射出動作が終了した後、スクリュ回転用モータ9により射出スクリュ6を回転させることで、加熱筒4内の樹脂を前方(下方)に移動させる。このとき、電動サーボモータ8をフリーにさせることで射出スクリュ6が樹脂圧に押され、後方(上方)に移動し、元の位置まで戻り、次回の射出動作に備える。
つまり、ボールナット12から漏れ出すグリースが、ボールナット12の直下に位置するオイルパン20によって受けることができ、その受け部20cに溜めておくことができ、受け部20cに所定量のグリースが溜まったときには適宜貫通孔24(図4参照)を開けて排出する。そして、オイルパン20はボールねじ軸11と分離されていてボールねじ軸11と一緒に回転しない構造であるので、オイルパン20内に溜まったグリースがボールねじ軸11の回転による遠心力によって周囲に飛散することを防ぐことができる。
なお、磨耗等により劣化したオイルシール21を交換する際には、オイルシール21のスリット21aを開放してボールねじ軸11から取り外すことができるので、オイルパン20をボールねじ軸11から引き抜いて交換するといった手間のかかる作業が不要となり、交換作業の簡略化を図ることができる。
例えば、本実施の形態では従動プーリ13に凹陥部30に連通するとともに上下方向に貫通する貫通穴31が設けられ、従動プーリ13の下面側に第2テーパ面32aを形成した窪み部32を設けた構成としているが、このような構成に限定されることはなく、例えば窪み部32を設けない構成や、或いは窪み部32及び貫通穴31を設けない構成であってもよい。また、貫通穴31の配置数は、本実施の形態では6箇所としているが、これに限定されることはなく、任意に設定することができる。そして、凹陥部30では、第1テーパ面30aを形成させた周壁面であることに制限されることはなく、第1テーパ面30aを設けない構造であってもかまわない。
さらに、オイルパン20の取り付け位置はボールナット12と従動プーリ13との間の位置であればよく、とくに限定されることはない。また、オイルパン20は、ブラケット22を介して固定プレート5上に固定されているが、このような固定形態に制限されることはなく、要は、オイルパンはボールねじ軸11と分離されていてボールねじ軸11と一緒に回転しないように固定されていればよいのである。
2 射出装置
4 加熱筒
5 固定プレート
6 射出スクリュ
7 可動プレート
8 電動サーボモータ(射出用モータ)
10 ボールねじ機構
11 ボールねじ軸
12 ボールナット
13 従動プーリ
20 オイルパン
21 オイルシール
21a スリット
30 凹陥部
30a 第1テーパ面
31 貫通穴
32 窪み部
32a 第2テーパ面
Claims (5)
- 上下方向に向けて配した加熱筒を有する固定プレートと、前記加熱筒内に挿入された射出スクリュを回転自在に支持する可動プレートと、前記固定プレートに対して前記可動プレートを前記射出スクリュの軸方向に移動自在に連結するとともに射出用モータによって駆動するボールねじ機構とを備えた竪型射出成形機であって、
前記ボールねじ機構は、前記固定プレートと前記可動プレートとの間に介在されていて、一端が前記固定プレートに回転自在に支持されたボールねじ軸と、該ボールねじ軸の他端側に螺合されるとともに前記可動プレートに固定されたボールナットと、前記固定プレートと前記可動プレートとの間で前記ボールねじ軸に同軸に固定されていて前記射出用モータの回転に連動して回転する従動プーリとを備え、
ボールねじ軸には、前記ボールナットと前記従動プーリとの間の位置に、リング状のオイルシールを介して回転可能に挿通された状態でオイルパンが取り付けられ、
前記従動プーリには、前記ボールねじ軸の周方向に沿って上面を窪ませた凹陥部が形成されていることを特徴とする竪型射出成形機。 - 前記オイルシールは、周方向の一部が分割されていることを特徴とする請求項1に記載の竪型射出成形機。
- 前記凹陥部の周壁面には、上から下に向けて前記ボールねじ軸の中心軸線から離れる方向に傾斜する第1テーパ面が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の竪型射出成形機。
- 前記従動プーリには、前記凹陥部に連通するとともに上下方向に貫通する貫通穴が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の竪型射出成形機。
- 前記従動プーリの下面には前記貫通穴に連通する窪み部が形成され、
該窪み部の外周側周壁面には、下から上に向けて前記ボールねじ軸の中心軸線から離れる方向に傾斜する第2テーパ面が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の竪型射出成形機。
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2007
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