JP2009092639A - 危険物貯蔵タンクの漏洩震動波形からの漏洩検査方法。 - Google Patents

危険物貯蔵タンクの漏洩震動波形からの漏洩検査方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】 タンクローリー車に搭載するタンク容器と、ガソリンスタンドの地下に埋設されるタンク容器の法定で定める漏洩検査機器で、10分程度の検査時間で、周囲の地下水と空気の有無に影響されず、漏洩孔の大小と関係が深く、漏洩孔の大きさを的確に測定検査できる方法を提供する。
【解決手段】漏洩震動の波形を特徴とし検出する検出手段を用いて、漏洩孔の振動波形を検出して、漏洩震動の波形が持つ周波数軸からの特徴を見出し、周波数軸から抽出する特徴の回路と処理方法とで、波高電圧値の影響を受けず、微弱な漏洩信号、微小な漏洩孔の検出を実用化した。漏洩震動の波形検出手段に、タンク容器の外郭を漏洩振動の伝播通路とする固体内部伝播タイプ振動検出器を用いる事で、地下タンクであっても周囲の地下水や空気などの影響を受けない。漏洩孔と検出器間の距離の影響やタンク容器内の収容物の影響も受けない。
【選択図】図1

Description

本発明は、タンクローリー車に搭載されるタンク容器と、ガソリンスタンドの地下に埋設されるタンク容器の法定で定める漏洩検査に関するものである。
特許公開2005−265469号広報では、容器内部の気圧を減圧する事で容器に収容される液体内に空気が進入し、気泡となって破裂する振動を加速度センサーで捉える方法が採用されていますが、気泡が破裂する振動の大きさと漏洩孔の大きさの直接的な関係が薄い欠点と、容器内にガソリンや水などの液体が入っている事が必要である欠点がある。最大の欠点は、大地中に埋設されたタンク容器の漏洩孔周辺に雨水や地下水が滞留している場合は、水が容器内に浸入し、気泡による破裂が発生しないため、測定、検査が不可能となる問題が残されています。
特許公開2006−29835号広報では、上記の気泡が破裂する振動を捉える方法の欠点を除く方法として、水が容器内に浸入する時の流入音を検出する方法が採用されています。しかし、容器内に収容物であるガソリンなどの液体が入っているので、液体内に水が浸入する時に震動は殆ど発生せず、液体内に水が浸入する流入音を検出するのは、相当にS/N比が悪化し実用的な検出が実現できない欠点と、埋設されたタンク容器の漏洩孔の周辺に地下水が滞留せず、空気が存在する場合の空気流入時の振動で、液体中を伝播するものは気泡の破裂によるものが殆どであり、結果的に前記方法と同様の欠点が残されています。
従って、上記の何れの方法でも、容器内に水が浸入する場合に漏洩孔の検出は不可能である事から、タンク周辺に地下水が滞留する場合は少なくないので、法定で定める漏洩検査に於いては、別途、タンク容器内の水位上昇を検出する方法を設置し、併用する必要があります。
しかし、水位上昇を検出する方法は、タンク容器一個当り80分から180分程度の検査時間が必要であり、複数のタンクを有するガソリンスタンドでは、全タンクの検査が終了までガソリンスタンドの営業を停止する必要があります。このような運用上の理由から、検査時間の短縮が可能で、正確な測定、検査ができる新しい方法が求められています。
タンクローリ車に搭載されるタンク容器の漏洩測定、検査に於いては、漏洩孔から発生する振動を用いる方法は採用されておらず、密閉したタンク容器内の圧力変化から求めるもので、温度変化による圧力値の変化を補正演算するための精度の高い温度計と圧力計を併用して測定、検査時間が80分から140分以上が必要である方法が採用されています。
精度の高く高価な温度計や圧力計を複数用いる事から検査機器の価格も高価である。シンプルで、ガソリンスタンドの地下タンク同様、検査時間の短縮が可能で、漏洩孔の正確な測定、検査が可能な方法が望まれています。
特開2005−265469号広報 特開2006−29835号広報 特開平5−10845号広報 特開2006−30109号広報 特開2007−071545号広報
タンクローリー車に搭載するタンク容器と、ガソリンスタンドの地下に埋設されるタンク容器の法定で定める漏洩検査機器で、タンク容器内に収容される液体内に地下水が浸入する場合の微弱な漏洩震動でも、正確に抽出し、10分程度の検査時間で、周囲の地下水と空気の有無に影響されず、漏洩孔の大小と関係が深く、漏洩孔の大きさを的確に測定検査できる方法を提供する。
漏洩震動の波形を特徴とし検出する検出手段を用いて、漏洩孔の振動波形を検出し、図2から図4に示す漏洩震動の波形が持つ周波数軸からの特徴を抽出する方法による。
漏洩孔の振動波形を、周波数軸から抽出する特徴の回路と処理方法とを用いる事で、波高電圧値の影響を受けず、ノイズに埋もれる微弱な漏洩震動を正確に抽出する事が可能となり、地下水が進入する場合の微小な漏洩孔の検出を実用レベルで可能としたものである。
又、漏洩震動の波形検出手段に、タンク容器の外郭を漏洩振動の伝播通路とする固体内部伝播タイプの振動検出器を用いる事で、地下タンクであっても周囲の地下水や空気などの影響を受けない。漏洩孔と検出器間の距離の影響やタンク容器内の収容物の影響も受けない。
ガソリンスタンドの大地中に埋設された地下タンク周囲の地下水や空気の影響を受けない。又、タンク容器内の収容物の影響も受けず、漏洩孔と検出器との距離の影響も受けない。情報量の多い周波数軸の解析で信頼性の高い検査が可能である。地下タンクでも、タンクローリー車搭載のタンクに於いても、検査時間は5分以下でも可能である。従来は、一個当り80分から180分程度の検査時間が必要であり、複数のタンクを有するガソリンスタンドでは、全タンクの検査が終了までガソリンスタンドの営業を停止する必要があったが、この営業停止時間を大幅に短縮し、検査作業経費も大幅に低減できる。
図1の様に、漏洩孔5があるタンク容器6の内部を減圧手段7で減圧することによって漏洩震動を発生させ、漏洩震動の波形を特徴として検出する検出手段1を用いて、漏洩震動の波形を抽出する。
漏洩震動の周波数軸からの特徴を処理する波形処理回路2と周波数軸からの特徴を取込む波形取込回路3を有し、周波数軸からの特徴を演算処理する波形演算手段4とを用いて、全てに高速な方法を採用した。
S/N比測定から回路の動作点を自動設定する事は大きな目的と効果があり、図6や図7、図8などの方法を用いる事が可能で、5分程度で図2、図3、図4に示す漏洩震動の波形sが含まれる信号の特徴と比較して処理する。
波形検出手段1に、タンク容器の外郭を漏洩振動の伝播通路とする固体内部伝播タイプの振動検出器を用いる事で、地下タンクであっても周囲の地下水や空気などのにも影響を受けず、漏洩孔と検出器間の距離の影響やタンク容器の収容物の影響も受けない。
本発明は、波高電圧値に関与せず、漏洩震動の波形が持つ周波数軸からの特徴を見出し漏洩震動を周波数軸から解析する方法であり、従来の技術では気泡検出や液体中震動マイク式などを用いて、漏洩孔が大きくなると漏洩震動の大きさ(波高電圧値)も大きくなる事から、漏洩信号の波高電圧値を検出し処理していた方法と原理的に異なり、請求項1は周波数軸からの特徴を周波数軸から処理する方法である事を要点として示したもので、以降、具体的な周波数軸から処理する電気回路、演算処理方法を説明する。
図2から図4は、漏洩震動波形の周波数軸からの特徴を図示したもので、地下水が浸入した場合、従来は検出が困難であった直径が0.3mm以下の漏洩孔でも、以下に明細を説明する周波数軸からの特徴を持った波形信号として抽出する事が可能な方法である。
先ず、漏洩孔の直径0.3mm以下から2.0mm付近までの漏洩震動波形の周波数軸、或いは周波数の逆数である時間値の特徴を説明する。
尚、時間値は、周波数の逆数値として用いられることがある。
(1)漏洩震動は間欠的に起こり、漏洩周期t1は0.05〜0.3程度である。
(2)漏洩震動の波形の周波数fは1kHzから3kHz付近である。
(3)この漏洩震動の波数sの期間t3後、間欠期間t2に入り、これを繰り返す。
(4)周波数がfであるほぼ正弦波の数は、3サイクル(漏洩孔の直径0.3mm)以上得られる。 以降、これを”漏洩震動の波数s”と表記する。
(5)漏洩孔の直径が大きくなるにつれて、漏洩震動の波数sは増加する。
(6)もし、漏洩震動波形が含まれない場合は、漏洩周期t1は定まらず、漏洩震動の波数sが連続する値は最大でも2サイクル以下で、値は定まる事がない。
(7)検出が必要な漏洩孔の最小値である直径0.3mm以下から直径2.0mm程度までの顕著な特徴を以上に示した。
(8)漏洩孔の直径1.5mm程度以上では、間欠期間t2は、漏洩震動波数sが増加することから短くなり、漏洩震動の波数sは連続的様子に近づき、漏洩震動波形の波高電圧値は充分大きくなる。ノイズ信号が含まれても電気信号として連続する漏洩震動の波数sの差は明白になり、抽出、測定はより容易となる。
(9)検出手段1に固体内部伝播タイプの震動波形検出器を用いれば、漏洩震動の周波数成分は、漏洩孔と漏洩震動検出器迄の距離、タンク外郭の材質、検出器感度、信号処理回路の増幅値などの影響は皆無に近く、上記の周波数軸からの特徴は安定して得られる事を確認した。
請求項1に記載される周波数軸からの処理方法を、漏洩検出手段、電気信号処理、演算処理までの全てに採用し、最もシンプルな方法での漏洩震動波形の特徴18を抽出する例を説明する。
(1)波形演算手段4に、予め、図2や図3の漏洩震動波形の特徴の値を設定し、以下の処理はその値の特徴との類似性を比較しながら行われる。
(2)波形処理回路手段2に、漏洩震動波形に適した増幅度の波形増幅回路と、漏洩震動波形の周波数fの抽出に適したバンドパスフイルター回路を用いる。
(3)波形取込回路手段3に波形取込が可能な高速A/D変換方式により、1〜3秒間程度の波形データーを連続してメモリーに蓄積する。
(4)波形演算手段4で、蓄積した波形データーの中に、周波数がfであり、ほぼ正弦波に近い波形が連続して繰り返す、即ち漏洩震動の波数sが3サイクル以上のデーターが含まれる時間位置をサーチする。(漏洩震動の波数s=3に設定例)
(5)漏洩震動の波数sの時間位置が複数存在すれば、間欠期間t2、漏洩周期t1の概略値を割り出す事で、洩震動の波数sの存在位置、周波数fの値の概略値は得やすくなる。
(6)以上で得たt1を前後に補正しながら新たな蓄積データーの平均値を得ながら、上記3〜4を複数回繰り返し、t1、t2を参考に、周波数fと値洩震動の波数sの値を得る。
(7)周波数fと値洩震動の波数sの値は多数得られるので、統計的演算である正規分布、標準偏差計算など用いるのに適しており、その効果は大きい。
CPUの機械語プログラムでも平易であり、高速な演算が可能である。
(8)t1、t2の値と安定度を参照し、周波数fの安定度と漏洩震動の波数sの値から、漏洩孔の大きさ(直径)を評価する。
(9)もし、漏洩震動波形が含まれない場合は、周波数fである連続する漏洩震動の波数sは最大でも3サイクル以下であり、周波数f、t1、t2の値は定まる事がない。
請求項2は、波形処理回路手段2と波形取込回路手段3にプログラムで制御可能な電気処理回路を用いる事で、より実用的な精度が安定して得られる実施例であり、以下に電気回路の目的、動作を説明する。周波数軸からの波形演算処理方法はマイクロコンピュターによる平易な処理なので省略する。
初段のセンサーアンプを通過した信号は、漏洩震動波形の周波数fのバンドパス回路9を通過し、平均値が零電位である正負の値を持つ交流信号が出力される。
波形取A/D15に入力されされる振幅値がA/Dのフルスケール値より若干低めになるように波形増幅10の増幅度をプログラムで初期設定しておく。
波形処理演算が正負符号無しで、高速な演算を可能とするため波形取込A/D15の最小電位を零として用いる。 波形増幅器10の出力である正負の交流信号の負の電位をほぼ零でA/D15に入力するよう設定する高速な方法は、D/Aコンバーター14の出力をほぼ零に設定しておき、D/Aコンバーター12により直流電圧を直流電圧演算器11に加えるが、波形増幅器10の出力は平均値が零電位で振幅がA/Dのほぼフルスケール値であることから、D/Aコンバーター12の出力はA/Dのフルスケール値の1/2の値の付近であり、コンパレーター回路13の出力によるCPUへの割り込みが停止するまで、値をステップさせる。
次に、波形取A/D15に入力される振幅値がA/Dのフルスケール値に再度、高速設定する。 D/Aコンバーター14の出力を波形取込A/D15のフルスケール値より若干小さく設定しておき、コンパレーター回路13による割込みの発生が停止するまで、波形増幅度器の増幅度を低下させる。CPUの割込みが発生しなければ増幅度を割込みが発生するまで上昇させ、その後、割込みが停止するまで、波形増幅度を下げる。
このようにD/Aコンバーター14の値で、任意の点に波形取込A/D15の動作ポイントを設定できるので、下記のように同様な方法でノイズ信号のレベルに合わせて設定し、更に微弱な漏洩震動の測定を行う。
減圧手段7を停止させ、タンク内の圧力を大気中に開放し漏洩の発生を停止させて、図5のノイズ信号を入力した状態で、ノイズ振幅の最大値がA/Dのフルスケール値の70%程度になるように増幅度を設定して集積したデーターをノイズレベルとし、減圧手段を動作させて測定データーを得る事でS/N比の測定とA/Dのダイナミックレンジを適切に設定することができる。 若し、漏洩孔が大きく、漏洩震動の波数sの振幅値が飽和する状態であれば、増幅度を下げることで最大振幅値を得るが、増幅度の変化分は、補正演算する事で絶対値が得られる。
微小な漏洩信号でもノイズにおいても波形の取込り込みを最大分解能で動作させ、ノイズに埋もれる信号をピックアップする。
又、波形のS/N比の測定を行う事や正弦波を直接、直読できる値で取込む事は、システム上に重要な役割を果たすので、周期的変動等を考慮して3〜5秒の間、繰り返えし統計的平均値を設定する。
本発明による漏洩信号のデーター集積、演算処理は、1分程度で充分であるから、こうした測定回路の自動校正や補正機能と、信号取込みプログラムをサブルーチンプログラム化しておき、漏洩発生状態の時間的変動を考慮しなが信号取込みと、自動補正機能を繰り返しながら数分程度の長期に渡り、漏洩発生状態の時間的変動を含めて測定して評価する。
又、繰返し信号が連続する場合の測定では多数のデーターが集積できるので、統計的手法である正規分布、標準偏差計算などの統計的平均値の算出は、DSPを用いるまでもなくCPUの機械語プログラムで高速な演算が平易に可能である事から、サブプログラム化し、本発明では、短に統計的平均値と表記するが、表記以外にも随所に用いる。
D/Aコンバーター14とコンパレーター回路13は、この役割を終了した後は、開放され、以下にのような別の目的に自由に使用できる。
波形取込手段に、波形取込A/D15を使用せず、以下の例の簡単な方法でも周波数fと漏洩震動の波数sのデーター収集は実現できる。
コンパレーター回路13は、波形の立上がり時、立下り時の双方で、CPUに割込みを発生させる事が可能で、機械語プログラムによれば、波形のパルス幅測定は高速で正確な値が得られる事から、波形コンパレータ13の閾値をD/Aコンバター14で選択する事により、波形の任意の振幅に於ける波形の時間幅と周期が得られ、図7のような周波数fと漏洩震動の波数sの高速で正確な値を簡単に得る事ができる。
先ず、減圧手段7を停止させ、タンク内の圧力を大気に開放し、漏洩の発生を停止させ、D/Aコンバーター12の出力は、信号回路のダイナミックレンジの約50%に設定して、図5のノイズ信号の最大値付近に、以下のように、コンパレータ13の動作領域を定める。
D/Aコンバーター14aを信号回路のダイナミックレンジの約80%に設定し、コンパレータ13aからの割込みが発生しなければ、波形増幅器10の増幅度を上げ、割込みを発生させた後、割込みが停止するまで増幅度を下げる。
次に、D/Aコンバーター14bの出力を信号回路のダイナミックレンジの約20%に設定し、コンパレータ13bからの割込みが発生しなければ、割込みが発生するまで、D/Aコンバーター14bの出力を増加させた後、割込みが停止するまで出力を下げる。
この作業はノイズ信号が連続的に発生しているので短時間であるが、微弱な信号の不安定、変動周期を考慮して、2〜4秒間程度の統計的平均値を用いる。
以上のノイズ信号に対するコンパレータ13の動作領域設定が終了したら、減圧手段7を動作させ漏洩震動を発生をさせ、コンパレータ13aと13bからの割込により、図7のデーターを集積しながら、ノイズ信号との相違を監視し、集積データーの安定状態を待つ。
若し、減圧手段7によるタンク容器内部の減圧値が安定する時間を2〜3分越えても、ノイズ信号の状態との差異が微小であれば、漏洩は発生していない。
若し、図2から図4、図7のような特徴が得られれば、漏洩孔は存在する。
漏洩震動波形の周波数fと、fの許容地を時間値(1/f)など、予め設定しておく。
以上の設定後、周波数fの測定、漏洩震動の波数sを蓄積するプログラムは、コンパレーター回路よりのトリガー信号でCPUに割込みが発生したら、CPUの時間レジスターの値をメモリーに保存する事を繰り返すだけの処理で実現できる。
蓄積されたデーターは、周波数f、漏洩震動の波数sなど、全てが直読できる値で、正確で、分解能も高い。
ノイズ信号の波形は、通常は鋭利でパルス幅は短く、頻繁に割り込みが発生するが、CPUの割込み許可レジスターの値を漏洩震動波形の周波数f前後のパルス幅時間値で制限を加える事で、指定した周波数f前後での漏洩震動の波数sの波形データーに近い値のみをメモリーに蓄積する事ができる。
更に、性能を向上させるためには、以上に説明した波形取込A/D15により波形を直接取込んだ振幅を含む波形と、コンパレータ13による図7のような周波数f、漏洩震動の波数sの正確な時間値と、収集する信号に同期して、蓄積開始からのリアルタイムである経過時間レジスターの値を蓄積する事が重要である。これにより、信号のリアルタイム時間との3種の信号を同期させた演算処理から図4に示すような演算波形を容易に得る事ができる。
ハードウエアー割込み処理、機械語プログラムによればCPUの動作時間に充分な余裕時間があり、漏洩震動の波形sが含まれる信号の特徴が図4ほど明確に得られなくとも、3種の信号を同期させて処理する事で、漏洩震動、漏洩孔の抽出、測定に充分な情報が得られる。
注意すべきは、初段増幅部はS/N比と増幅度を高くする必要があり、半導体の周波数特性は扱う信号の周波数より遥かに高い値が要求される事を見落とさない。信号処理回路の全てが実働上の波形位相回転など動作領域での応答速度を確保し、従来技術のように積分回路等を用いてノイズ除去したり、シリアルデータータイプのA/Dコンバーターなどを採用しない事、プログラム修正時にはCPUの同期処理、処理速度変化などをチェックする。
タンク容器の外部衝撃などによるノイズ震動の場合は周波数帯域も波形の大きさも、漏洩震動の周波数軸からの特徴とは大きく異なり、その周期性も無いことから、自動車の通過、突発的な外部衝撃などは、周波数軸の特徴から処理する方法によれば、容易に識別できる。
又、タンク内、外のノイズ信号を常時検出するなどで、信号比較やキャンセルする方法は、多く用いられる。
請求項3のように、デジタル演算によるバンドパス回路を形成する方法、及び、図9に示すフーリエ変換演算による周波数成分を求め、ノイズ除去計算、逆フーリエ変換による時間波形合成を行う一連の処理で、ノイズを除去し漏洩震動波形を得る方法などは、より適切な波形信号を演算処理部に供給したり、電気処理回路をシンプルにするのに効果がある。
フーリエ変換演算による方法では、波形取込み用A/D15により、信号波形のS/N比測定からノイズ識別判定値を自動設定する事がポイントとなる。
又、漏洩震動波形を含むと思われる信号を蓄積したデーターブロック単位での自己相関関数や相合相関関数の演算から、漏洩震動波形を含むデーターブロックの抽出を行うなどで、漏洩孔検出や測定の補助作業や結果の検証を行う事もできる。
これらの複雑な数値演算には、中央演算処理ユニット(CPU)16を用いても良いが、デジタル信号演算の専用素子(DSP)18を用いれば、CPUよりアルゴリズムがシンプル、高速な場合もある。
通常は、複雑な演算処理より高速でシンプルな処理方法である請求項1や請求項2の実施例で説明した方法で、漏洩孔の検出、測定を行った後、更に微小な漏洩孔などで判別や測定に不安定な要素が含まれた場合の追加補助作業、或いは結果を検証する場合などのために併用して用いる。
前記の請求項2の説明で述べたように、図6は、波形取込A/D15の設定方法とコンパレータ13による図7の説明のように、容易にノイズレベルと信号レベルの識別、S/N比の測定から適切な動作設定を行う事ができる。
図8の自己調整SW19は、通常は測定aにして用いるが、動作開始時など必要に応じ、自動的に基準値bに切換え、波形再生D/A17から、正弦波、直流電圧の基準値を供給する事で、微小な信号に対し最適な動作ポイントを定める事は微小な信号を正確に測定するのに有効である。
又、回路半導体の特性変動などがあった場合など、基準信号で動作点を補正できる値を設定する事は、回路の動作上重要であり、絶対値で信号の測定も可能となり、機器の自己診断機能ともなる。この時の基準値の状態も外部出力され、既存の測定機でモニターできる。
図1(B)のタンクローリー車に搭載されるタンク容器の漏洩検査についても、上記と全く同様であり、タンク容器が複数に分割される場合は、複数の波形検出手段1を用いるが、波形検出手段に固体内部振動伝播タイプの波形検出器を用いて、タンク外郭を構成する固体の一部であるタンク容器内部、又は、外部に設置して用いる事も可能である。
尚、タンクローリー車の複数に分割されたタンクで、何れの容器からの漏洩であるかは、信号の振幅レベルでほぼ判別できるが、本発明とは別の方法で正確に識別することも可能である。
ガソリンスタンドの地下タンク容器の漏洩検査機、及び、タンクローリー車に搭載されるタンク容器の漏洩検査機。 漏洩震動の波形sが含まれる信号の特徴。周波数がfであるほぼ正弦波が連続して3個以上含まれる漏洩震動の波数sの期間t3、漏洩周期t1、間欠期間t2とが安定して繰り返し存在する。 周波数がfである漏洩震動の波数s。 演算処理後のD/A出力によるモニター波形。 漏洩が無い場合のノイズ信号。 波形処理回路と波形取込回路。 コンパレターによる周波数軸時間から漏洩震動の抽出と判定例。 デジタル信号演算素子(DSP)と自己調整機能の併用。 デジタル信号演算による処理、フーリエ変換演算によるノイズ除去の例。
符号の説明
1 漏洩震動の波形を特徴とし検出する波形検出手段
1b 波形検出手段に固体内部振動伝播タイプの波形検出器を用いてタンク外郭固体の一部であるタンク容器内部に設置した例。
1c 波形検出手段に固体内部振動伝播タイプの波形検出器を用いてタンク外郭固体の一部であるタンク容器の外部に設置した例。
2 漏洩震動の周波数軸からの特徴を処理する波形処理回路手段
3 漏洩震動の周波数軸からの特徴を取込む波形取込回路手段
4 漏洩震動の周波数軸からの特徴を演算処理する波形演算手段
5 漏洩孔
6 タンク容器
7 減圧手段
8 ノイズ検出除去機能
9 バンドパスフイルター回路
10 増幅度可変機能付き波形増幅回路
11 直流電圧演算回路
12 直流電圧制御用D/A変換回路器
13 波形コンパレーター回路
14 波形の閾値制御用D/A変換器
15 波形高速取込み用A/D変換回路
16 波形演算、総合処理処理CPU
17 モニター波形再生用高速D/A変換回路
18 デジタル信号演算素子(DSP)
19 自己調整SW
t1 漏洩周期
t2 間欠期間
t3 漏洩震動の波数sの期間
s 周波数がfであるほぼ正弦波が連続する漏洩震動の波数

Claims (3)

  1. 図1のように、震動の波形を特徴として検出する波形検出手段1を有し漏洩孔の振動の波形を特徴として検出して、漏洩震動の周波数軸からの特徴を処理する波形処理回路手段2と、漏洩震動の周波数軸からの特徴を取込む波形取込回路手段3と、漏洩震動の周波数軸からの特徴を演算処理する波形演算手段4と、以上の手段を図2と図3とで示すの漏洩震動の波形sが含まれる信号の特徴の類似性から、漏洩孔の評価をするために有し、漏洩震動の波形が持つ周波数軸の特徴から漏洩孔の大小を測定、又は有無を評価する検査時間を10分以内で完了させるための回路手段、演算手段であり、漏洩震動を発生させるため漏洩孔5があるタンク容器6の内部を減圧する減圧手段7と、ノイズ検出除去機能8が付随した、ガソリンスタンドの地下タンク容器の漏洩検査機、及び、タンクローリー車に搭載されるタンク容器の漏洩検査機。
  2. 請求項1の波形処理回路手段2、又は波形取込回路手段3に図6のような、漏洩震動波形のバンドパスフィルター回路9と、漏洩震動波形の増幅度を外部制御できる波形増幅回路10と、直流電圧コントロール機能を有した直流電圧演算回路11と、外部制御で閾値が与えられる波形コンパレーター回路13と波形の閾値制御用のD/A変換器14とで組み合わされる回路と、漏洩震動波形高速取込み用A/D変換回路15と、図7に示すコンパレターによる周波数の逆数とした時間値からの漏洩震動の抽出方法とで、以上の一つ以上を図2と図3とで示す漏洩震動の波形sが含まれる信号の特徴を周波数軸から抽出、評価する目的で有し、モニター波形再生用高速D/A変換回路17が付随し、その他は、請求項1に準じた、ガソリンスタンドの地下タンク容器の漏洩検査機、及び、タンクローリー車に搭載されるタンク容器の漏洩検査機。
  3. 請求項1の波形演算手段4に、図8のように中央演算処理ユニット(CPU)16、又は、デジタル信号演算半導体(DSP)18を用いて、デジタル演算によるバンドパスフィルターにより漏洩震動の波形を抽出する方法と、図9で示すフーリエ変換演算により不要な波形を除去して漏洩震動の波形を抽出する方法と、波形信号の自己相関関数演算、或いは相互相関関数演算を行う事で漏洩震動の波形を含む信号を識別する方法と、波形取込み用A/D変換回路15の情報の一部からS/N比を計算をしてフーリエ変換演算の識別値、或いはコンパレーター回路13の閾値を信号波形の振幅に応じ演算設定する方法と、漏洩震動の周波数がfと漏洩震動の波数sに正規分布、或いは標準偏差演算を用いて適切値のみを選択する方法とで、以上の一つ以上を図2と図3とで示す漏洩震動の波形sが含まれる信号の特徴を周波数軸から抽出、評価する目的で有し、モニター波形再生用高速D/A変換回路17と自己調整機能19とが付随し、その他は、請求項1、又は請求項2に準じた、ガソリンスタンドの地下タンク容器の漏洩検査機、及び、タンクローリー車に搭載されるタンク容器の漏洩検査機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102012302A (zh) * 2010-11-24 2011-04-13 山东万事达专用汽车制造有限公司 车载钢罐体气压综合试验台
CN103144642A (zh) * 2011-12-06 2013-06-12 西安轨道交通装备有限责任公司 具有危险品安全监测功能的铁路罐车
CN104421620A (zh) * 2013-08-22 2015-03-18 乐金信世股份有限公司 泄漏信号分析方法
JP2017198576A (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 株式会社工技研究所 地下タンクの漏洩検査装置及び検査方法

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