JP2009092427A - 弾性歪、弾性限歪及び弾性限応力の測定方法並びに加工硬化指数又は加工軟化指数を求める方法 - Google Patents

弾性歪、弾性限歪及び弾性限応力の測定方法並びに加工硬化指数又は加工軟化指数を求める方法 Download PDF

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Abstract

【課題】弾性歪の新規な測定方法を提供し、この測定方法を利用して、弾性限歪及び弾性限応力を計算により容易かつ高精度で測定する。
【解決手段】金属材料の引張り試験において、縦軸を引張り応力、横軸を引張り歪とする応力−歪線図(SSカーブ)における塑性変形開始歪をεTp、このεTpに対応する応力をσ(εTp)、破断歪をεTbとするとき、
被検体である金属材料に、εTp≦εTn≦εTbの範囲の引張り歪εTnを与える引張り応力σ(εTn)を付加したのち付加応力をゼロとする動作を、引張り歪εTnの値を順次増大させて繰り返し行い、εTni(但し、iは1,2・・・n)の引張り歪を付加したのち付加応力をゼロに戻したときの塑性歪をεTni(0)(但し、iは1,2・・・n)とした場合、次式;εTei=εTni−εTni(0)(但し、iは1,2,・・・n)により、引張り歪εTniに応じた弾性歪εTeiを連続して求める。
【選択図】図5

Description

本発明は、弾性歪の精度よい測定方法、さらにはこの方法を利用した弾性限歪及び弾性限応力の簡便な測定方法に関するものである。
また、本発明は、上記した弾性歪の測定方法から求めた引張り歪(圧縮歪)−弾性歪線図に基づき、加工硬化指数又は加工軟化指数を求める方法に関するものである。
金属材料の弾性限(比例限)は、金属材料の加工に際し、所望の寸法精度を確保する上で重要な因子となる。
金属材料の弾性限(比例限)の測定方法としては、従来、引張り又は圧縮試験を行い、横軸を負荷歪、縦軸を負荷応力とするSSカーブにおいて、線形ラインから曲線ラインに変化する変化開始点の歪をもって弾性限歪とし、その弾性限歪での応力を弾性限応力としていた。
しかしながら、この方法は、SSカーブにおいて、線形ラインから曲線ラインに変化する点を人間の目で読み取り、決定するため、誤差が大きいという欠点があった。
また、金属材料の中でも特に延性材料の場合には、SSカーブにおいて直線から曲線に変化する点が明確でなく、SSカーブの原点から2次曲線で応答しやすいため、弾性限歪を正確に決定することは困難であった。
その他、高弾性材料の弾性限強度の測定方法として、特許文献1に開示の方法が知られている。
この方法は、「引張弾性限強度」を、引張試験で真に永久歪みが0.2%に到達したときの応力と定義して、その弾性限強度を求めている。
特開2002−332531号公報
しかしながら、この方法では、1回の試験によるSSカーブで(すなわちある特定の歪下での)永久伸びを測定しており、繰り返して測定を行ってはいない。
しかしながら、弾性限は、負荷される歪の大きさによって変わることがあるので、この方法ではやはり正確な弾性限歪の測定は望めなかった。
また、材料に歪を導入することにより、材料は加工硬化や加工軟化を生じる。
例えば、圧延加工によって生じる加工硬化は、従来、加工前後で引張り試験や圧縮試験を行うことによって求めていたが、少なくとも試験サンプル1本で加工硬化量や加工軟化量を求めることはできなかった。
本発明は、上記の現状に鑑み開発されたもので、まず第1の目的は、弾性限歪や弾性限応力の精度よい測定に適した弾性歪の測定方法を提案することである。
また、第2の目的は、上記の弾性歪の測定方法を利用して、弾性限歪及び弾性限応力を容易かつ高精度で測定する方法を提案することである。
さらに、第3の目的は、同じく上記した弾性歪の測定方法を利用して、加工硬化や加工軟化の発生を的確に判定した上で、加工硬化指数や加工軟化指数を簡便に求める方法を提案することにある。
さて、発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以下に述べる知見を得た。
(1) 引張り試験において、塑性変形歪領域に及ぶ応力を付加したのち応力をゼロに戻した場合、その時の塑性変形歪は負荷歪から弾性歪を差し引いた値になっている。
従って、このような荷重の負荷と除荷を繰り返し与えれば、塑性変形歪と弾性戻りの弾性歪を計算により定量的に求めることができる。
(2) このようにして求めた負荷歪と弾性歪との関係から、弾性限歪さらには弾性限応力を正確に求めることができる。
(3) 同じく、負荷歪と弾性歪との関係から、加工硬化や加工軟化の発生を的確に判定することができ、さらには加工硬化指数や加工軟化指数を求めることができる。
本発明は、上記の知見に立脚するものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.金属材料の引張り試験において、縦軸を引張り応力(STRESS)、横軸を引張り歪(STRAIN)とする応力−歪線図(SSカーブ)における塑性変形開始歪をεTp、このεTpに対応する応力をσ(εTp)、破断歪をεTbとするとき、
被検体である金属材料に、εTp≦εTn≦εTbの範囲の引張り歪εTnを与える引張り応力σ(εTn)を付加したのち付加応力をゼロとする動作を、引張り歪εTnの値を順次増大させて繰り返し行い、εTni(但し、iは1,2・・・n)の引張り歪を付加したのち付加応力をゼロに戻したときの塑性歪をεTni(0)(但し、iは1,2・・・n)とした場合、次式
εTei=εTni−εTni(0)(但し、iは1,2・・・n)
により、引張り歪εTniに応じた弾性歪εTeiを連続して求めることを特徴とする弾性歪の測定方法。
2.上記1で求めた、弾性歪εTei(但し、iは1,2・・・n)の大きさが一定値をなす、引張り歪εTni(但し、iは1,2・・・n)が小さい段階での弾性歪の値εTeaをもって弾性限歪とすることを特徴とする弾性限歪の測定方法。
3.上記2で求めた弾性限歪εTeaに対応する付加応力をもって弾性限応力σ(εTea)とすることを特徴とする弾性限応力の測定方法。
4.上記1で求めた弾性歪εTei(但し、iは1,2・・・n)を縦軸、これに対応する引張り歪εTni(但し、iは1,2・・・n)を横軸とする引張り歪−弾性歪線図において、一定値をなす弾性限歪εTeaの値を、引張り歪εTniが大きい段階まで外挿し、弾性歪εTeiの値がこの外挿線を超えた場合に、加工硬化が生じたと判定して、次式
加工硬化指数ηH={(σ(εTei)/σ(εTei(0))}−1
但し i=x・・・n(ここで、xは、εTexの値がεTeaを超えるときの順序数)
により加工硬化指数ηHを求める方法。
5.上記1で求めた弾性歪εTei(但し、iは1,2・・・n)を縦軸、これに対応する引張り歪εTni(但し、iは1,2・・・n)を横軸とする引張り歪−弾性歪線図において、一定値をなす弾性限歪εTeaの値を、引張り歪εTniが大きい段階まで外挿し、弾性歪εTeiの値がこの外挿線を下回った場合に、加工軟化が生じたと判定して、次式
加工軟化指数ηS=1−{(σ(εTei)/σ(εTei(0))}
但し i=y・・・n(ここで、yは、εTeyの値がεTeaを下回るときの順序数)
により加工軟化指数ηSを求める方法。
6.金属材料の圧縮試験において、縦軸を圧縮応力(STRESS)、横軸を圧縮歪(STRAIN)とする応力−歪線図(SSカーブ)における塑性変形開始歪をεCp、このεCpに対応する応力をσ(εCp)、座屈破壊歪をεCbとするとき、
被検体である金属材料に、εCp≦εCn≦εCbの範囲の圧縮歪εCnを与える圧縮応力σ(εCn)を付加したのち付加応力をゼロとする動作を、圧縮歪εCnの値を順次増大させて繰り返し行い、εCni(但し、iは1,2・・・n)の圧縮歪を付加したのち付加応力をゼロとしたときの塑性歪をεCni(0)(但し、iは1,2・・・n)とするとき、次式
εCei=εCni−εCni(0)(但し、iは1,2・・・n)
により、圧縮歪εCniに応じた弾性歪εCeiを連続して求めることを特徴とする弾性歪の測定方法。
7.上記6で求めた、弾性歪εCei(但し、iは1,2・・・n)の大きさが一定値をなす、圧縮歪εCni(但し、iは1,2・・・n)が小さい段階での弾性歪の値εCeaをもって弾性限歪とすることを特徴とする弾性限歪の測定方法。
8.上記7で求めた弾性限歪εCeaに対応する付加応力をもって弾性限応力σ(εCea)とすることを特徴とする弾性限応力の測定方法。
9.上記6で求めた弾性歪εCei(但し、iは1,2・・・n)を縦軸、それに対応する圧縮歪εCni(但し、iは1,2・・・n)を横軸とする圧縮歪−弾性歪線図において、一定値をなす弾性限歪εCeaの値を、圧縮歪εCniが大きい段階まで外挿し、弾性歪εCeiの値がこの外挿線を超えた場合に、加工硬化が生じたと判定して、次式
加工硬化指数ηH={(σ(εCei)/σ(εCei(0))}−1
但し i=x・・・n(ここで、xは、εCnxの値がεCnaを超えるときの順序数)
により加工硬化指数ηHを求める方法。
10.上記6で求めた弾性歪εCei(但し、iは1,2・・・n)を縦軸、それに対応する圧縮歪εCni(但し、iは1,2・・・n)を横軸とする圧縮歪−弾性歪線図において、一定値をなす弾性限歪εCeaの値を、圧縮歪εCniが大きい段階まで外挿し、弾性歪εCeiの値がこの外挿線を下回った場合に、加工軟化が生じたと判定して、次式
加工軟化指数ηS=1−{(σ(εCei)/σ(εCei(0))}
但し i=y・・・n(ここで、yは、εCnyの値がεCnaを下回るときの順序数)
により加工軟化指数ηSを求める方法。
本発明の弾性歪の測定方法によれば、弾性限歪や弾性限応力を、計算により容易かつ高精度で求めることができる。従って、本発明によれば、人的解析に起因したバラツキのおそれがない。
また、本発明の弾性歪の測定方法によれば、加工硬化や加工軟化の発生を的確に判定することができ、さらに加工硬化指数や加工軟化指数を簡便に求めることができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の弾性歪の測定方法としては、引張り試験を利用する場合と圧縮試験を利用する場合の2通りがあるが、引張り試験を利用する場合を代表例として説明する。
縦軸を引張り応力(STRESS)、横軸を引張り歪(STRAIN)とする応力−歪線図(SSカーブ)において、一般に歪の種類は図1に示すように分類される。
すなわち、付加応力に応じて歪が直線的に増大する弾性歪域、付加応力に対する歪の変化量が大きくなる弾塑性歪域、わずかの付加応力の増加に対応して歪が著しく増大する塑性歪域に分類される。
上記のSSカーブにおいて、弾性限歪は弾性歪域と弾塑性歪域との境界の値であるが、従来は、この弾性限を人間の目で読み取ったり、またわずかな塑性歪(代表的には0.2%の塑性歪)が残留するときの値としていた。
しかしながら、上記したような従来法では、弾性限の正確な測定が困難であったことは前述したとおりである。
そこで、本発明では、次のようにして弾性歪を求める。
すなわち、引張り試験において、弾塑性歪を超えた歪(塑性歪)εTn1を与えた後、材料の応力がゼロになるまで負荷歪を除去し、その時の歪すなわち塑性歪εTn1(0)を読み取る。続けて、εTn2(>εTn1)の負荷歪を与え、上記と同様に材料の応力がゼロになるまで負荷歪を除去し、同様に応力ゼロでの塑性歪εTn2(0)を読み取る。
このような荷重の負荷と除荷を繰り返し行い、負荷歪から塑性変形歪を差し引くことにより弾性歪を定量的に求める。
この弾性歪の測定方法を式で示すと次のとおりである。
εTe1=εTn1−εTn1(0)
εTe2=εTn2−εTn2(0)
・・・ ・・・
εTei=εTni−εTni(0)(但し、iは1,2・・・n)
ここで、εTei:弾性歪
εTni:負荷歪
εTni(0):塑性歪
図2に従来の弾性限の測定要領を示し、これと対比して図3に本発明に従う弾性歪の測定要領を具体例で示す。
図2に示す従来の弾性限の測定方法においては、付加応力に応じて歪が直線的に増大する上限の歪を弾性限歪としていた。
これに対し、本発明では、所定の大きさの歪を与える応力を付加したのち、応力をゼロに戻したときの塑性歪を計測する。この動作を、負荷歪の大きさを少しずつ大きくして繰り返し行う。
この動作の具体例を図3を用いて説明する。
まず、0.05%の負荷歪を与える応力(この例で約10MPa)を付加したのち、応力をゼロに戻して塑性歪を計測する。この場合の計測歪(塑性歪)の値は0である。
次に、0.10%の負荷歪を与える応力(この例で約20MPa)を付加したのち、応力をゼロに戻して塑性歪を計測する。この場合の塑性歪の値も0である。
次に、0.15%の負荷歪を与える応力(この例で約25MPa)を付加したのち、応力をゼロに戻して塑性歪を計測する。塑性歪の図示は省略。
次に、0.20%の負荷歪を与える応力(この例で約27.5MPa)を付加したのち、応力をゼロに戻して塑性歪を計測する。この場合の塑性歪の値は0.10%である。
次に、0.25%の負荷歪を与える応力(この例で約28.5MPa)を付加したのち、応力をゼロに戻して塑性歪を計測する。塑性歪の図示は省略。
次に、0.30%の負荷歪を与える応力(この例で約29MPa)を付加したのち、応力をゼロに戻して塑性歪を計測する。この場合の塑性歪の値は0.20%である。
次に、0.35%の負荷歪を与える応力(この例で約29.5MPa)を付加したのち、応力をゼロに戻して塑性歪を計測する。塑性歪の図示は省略。
次に、0.40%の負荷歪を与える応力(この例で約30MPa)を付加したのち、応力をゼロに戻して塑性歪を計測する。この場合の塑性歪の値は0.30%である。
以下、同様の手順で塑性歪の値を計測する。
上記の実験で得たデータを負荷歪(引張り歪)と計測歪(塑性歪)との関係で、図4に示す。
同図に示したとおり、引張り歪が小さい段階(この例で0.10%まで)では、計測歪(塑性歪)の大きさはゼロである。引張り歪が0.10%を超えて大きくなると、引張り歪の増加(この例で0.20%まで)に比例して塑性歪も直線的に増大していく。そして、さらに引張り歪を増大させていくと塑性歪の大きさはそれまでの比例関係から外れていくようになる。
上記のデータを基に、次式を
εTei=εTni−εTni(0)(但し、iは1,2,・・・n)
から、弾性歪を求め、引張り歪と弾性歪との関係にまとめ直して、図5に示す。
同図に示した引張り歪−弾性歪線図において、引張り歪が小さい段階では、弾性歪の大きさは一定値をとる。その後、引張り歪の増加に伴い、弾性歪の大きさは、前記した一定値を上回ったり、下回ったりするようになる。
さて、図5に示したところにおいて、弾性歪の大きさが一定値をなす引張り歪が小さい段階での歪値は弾性限歪と考えられる。従って、この歪値εTeaをもって弾性限歪とする。かくして、弾性限歪を定量的に測定することができるのである。
従って、図3に示した応力−歪線図(SSカーブ)において、この弾性限歪εTeaに対応する引張り応力が弾性限応力σ(εTea)となるのである。
また、図5に示した引張り歪−弾性歪線図において、弾性限歪εTeaの値を引張り歪が大きい段階まで外挿した場合、この外挿領域において弾性歪の値が外挿線を超えた場合は、弾性限歪の大きさが本来の弾性限歪εTeaの値を超えたわけであるから、加工硬化が生じたと判定することができる。
逆に、上記の外挿領域において、弾性歪の値が外挿線を下回った場合は、弾性限歪の大きさが本来の弾性限歪εTeaの値より小さくなったわけであるから、加工軟化が生じたと判定できるわけである。
ここに、加工硬化した場合の加工硬化指数ηHは、次式
加工硬化指数ηH={(σ(εTei)/σ(εTei(0))}−1
但し i=x・・・n(ここで、xは、εTexの値がεTeaを超えるときの順序数)
で、一方、加工軟化が生じた場合の加工軟化指数ηSと判定して、次式
加工軟化指数ηS=1−{(σ(εTei)/σ(εTei(0))}
但し i=y・・・n(ここで、yは、εTeyの値がεTeaを下回るときの順序数)
で求めることができる。
以上、引張り試験を利用した場合における弾性歪の測定方法、弾性限歪および弾性限応力の測定方法、さらには加工硬化指数および加工軟化指数を求める方法について説明したが、試験方法として圧縮試験を利用した場合についても、上述したところと同様にして、弾性歪、弾性限歪および弾性限応力、さらには加工硬化指数および加工軟化指数を測定することができる。
すなわち、圧縮試験に用いる円柱試料として、直径Dが10〜50mm、直径Dと高さLの比D/Lが0.9〜1.1で、上面および底面の摩擦係数μがμ<0.1を満足する試料を用いる場合には、圧縮試験を利用する場合であっても、引張り試験を利用した場合と同じく、図3〜図5と同様な関係が得られ、従って得られた結果に基づいて、弾性歪、弾性限歪および弾性限応力、さらには加工硬化指数および加工軟化指数を測定することができる。
但し、この場合には、引張り応力を圧縮応力と、また引張り歪を圧縮歪と読み替える必要がある。
応力−歪線図(SSカーブ)における歪の種類を説明した図である。 従来の弾性限の測定要領を示した図である。 本発明に従う弾性歪の測定要領を示した図である。 図3で得たデータを負荷歪(引張り歪)と計測歪(塑性歪)との関係で示した図である。 図4のデータを引張り歪と弾性歪との関係で示した図である。

Claims (10)

  1. 金属材料の引張り試験において、縦軸を引張り応力(STRESS)、横軸を引張り歪(STRAIN)とする応力−歪線図(SSカーブ)における塑性変形開始歪をεTp、このεTpに対応する応力をσ(εTp)、破断歪をεTbとするとき、
    被検体である金属材料に、εTp≦εTn≦εTbの範囲の引張り歪εTnを与える引張り応力σ(εTn)を付加したのち付加応力をゼロとする動作を、引張り歪εTnの値を順次増大させて繰り返し行い、εTni(但し、iは1,2・・・n)の引張り歪を付加したのち付加応力をゼロに戻したときの塑性歪をεTni(0)(但し、iは1,2・・・n)とした場合、次式
    εTei=εTni−εTni(0)(但し、iは1,2・・・n)
    により、引張り歪εTniに応じた弾性歪εTeiを連続して求めることを特徴とする弾性歪の測定方法。
  2. 請求項1で求めた、弾性歪εTei(但し、iは1,2・・・n)の大きさが一定値をなす、引張り歪εTni(但し、iは1,2・・・n)が小さい段階での弾性歪の値εTeaをもって弾性限歪とすることを特徴とする弾性限歪の測定方法。
  3. 請求項2で求めた弾性限歪εTeaに対応する付加応力をもって弾性限応力σ(εTea)とすることを特徴とする弾性限応力の測定方法。
  4. 請求項1で求めた弾性歪εTei(但し、iは1,2・・・n)を縦軸、これに対応する引張り歪εTni(但し、iは1,2・・・n)を横軸とする引張り歪−弾性歪線図において、一定値をなす弾性限歪εTeaの値を、引張り歪εTniが大きい段階まで外挿し、弾性歪εTeiの値がこの外挿線を超えた場合に、加工硬化が生じたと判定して、次式
    加工硬化指数ηH={(σ(εTei)/σ(εTei(0))}−1
    但し i=x・・・n(ここで、xは、εTexの値がεTeaを超えるときの順序数)
    により加工硬化指数ηHを求める方法。
  5. 請求項1で求めた弾性歪εTei(但し、iは1,2・・・n)を縦軸、これに対応する引張り歪εTni(但し、iは1,2・・・n)を横軸とする引張り歪−弾性歪線図において、一定値をなす弾性限歪εTeaの値を、引張り歪εTniが大きい段階まで外挿し、弾性歪εTeiの値がこの外挿線を下回った場合に、加工軟化が生じたと判定して、次式
    加工軟化指数ηS=1−{(σ(εTei)/σ(εTei(0))}
    但し i=y・・・n(ここで、yは、εTeyの値がεTeaを下回るときの順序数)
    により加工軟化指数ηSを求める方法。
  6. 金属材料の圧縮試験において、縦軸を圧縮応力(STRESS)、横軸を圧縮歪(STRAIN)とする応力−歪線図(SSカーブ)における塑性変形開始歪をεCp、このεCpに対応する応力をσ(εCp)、座屈破壊歪をεCbとするとき、
    被検体である金属材料に、εCp≦εCn≦εCbの範囲の圧縮歪εCnを与える圧縮応力σ(εCn)を付加したのち付加応力をゼロとする動作を、圧縮歪εCnの値を順次増大させて繰り返し行い、εCni(但し、iは1,2・・・n)の圧縮歪を付加したのち付加応力をゼロとしたときの塑性歪をεCni(0)(但し、iは1,2・・・n)とするとき、次式
    εCei=εCni−εCni(0)(但し、iは1,2・・・n)
    により、圧縮歪εCniに応じた弾性歪εCeiを連続して求めることを特徴とする弾性歪の測定方法。
  7. 請求項6で求めた、弾性歪εCei(但し、iは1,2・・・n)の大きさが一定値をなす、圧縮歪εCni(但し、iは1,2・・・n)が小さい段階での弾性歪の値εCeaをもって弾性限歪とすることを特徴とする弾性限歪の測定方法。
  8. 請求項7で求めた弾性限歪εCeaに対応する付加応力をもって弾性限応力σ(εCea)とすることを特徴とする弾性限応力の測定方法。
  9. 請求項6で求めた弾性歪εCei(但し、iは1,2・・・n)を縦軸、それに対応する圧縮歪εCni(但し、iは1,2・・・n)を横軸とする圧縮歪−弾性歪線図において、一定値をなす弾性限歪εCeaの値を、圧縮歪εCniが大きい段階まで外挿し、弾性歪εCeiの値がこの外挿線を超えた場合に、加工硬化が生じたと判定して、次式
    加工硬化指数ηH={(σ(εCei)/σ(εCei(0))}−1
    但し i=x・・・n(ここで、xは、εCnxの値がεCnaを超えるときの順序数)
    により加工硬化指数ηHを求める方法。
  10. 請求項6で求めた弾性歪εCei(但し、iは1,2・・・n)を縦軸、それに対応する圧縮歪εCni(但し、iは1,2・・・n)を横軸とする圧縮歪−弾性歪線図において、一定値をなす弾性限歪εCeaの値を、圧縮歪εCniが大きい段階まで外挿し、弾性歪εCeiの値がこの外挿線を下回った場合に、加工軟化が生じたと判定して、次式
    加工軟化指数ηS=1−{(σ(εCei)/σ(εCei(0))}
    但し i=y・・・n(ここで、yは、εCnyの値がεCnaを下回るときの順序数)
    により加工軟化指数ηSを求める方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104483197A (zh) * 2014-12-24 2015-04-01 中国石油天然气集团公司 处理金属材料异常拉伸试验曲线获得准确屈服强度的方法

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CN104483197A (zh) * 2014-12-24 2015-04-01 中国石油天然气集团公司 处理金属材料异常拉伸试验曲线获得准确屈服强度的方法
CN104483197B (zh) * 2014-12-24 2017-08-04 中国石油天然气集团公司 处理金属材料异常拉伸试验曲线获得准确屈服强度的方法

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