JP2009089948A - 自走式掃除機 - Google Patents
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Abstract
【課題】自走式掃除機において吸い口が後方に配置され、発熱部品の確実な冷却と排気漏れを防止する確実な排気誘導を同時に実行可能とすること。
【解決手段】略円柱形状の自走式掃除機本体に設置され駆動力を発生する走行装置30,40と、走行装置に設置された駆動輪31,41と、駆動輪よりも後方に設置され床面に対して開口する吸い口53と、吸い口から空気を取り込む吸引力を発する電動送風機90と、本体後方に設置された電池パック5と、吸い口と連結した集塵部80と、本体の後方の外部排気口400と、電動送風機の空気排出口から排出された排気を外部排気口400に導いて外部放出する通風路と、を備え、通風路は2つの通風路を形成し、一の通風路は電動送風機90と左の走行装置30との間に形成され、他の送風路は右の走行装置40との間に形成されること。
【選択図】図1
【解決手段】略円柱形状の自走式掃除機本体に設置され駆動力を発生する走行装置30,40と、走行装置に設置された駆動輪31,41と、駆動輪よりも後方に設置され床面に対して開口する吸い口53と、吸い口から空気を取り込む吸引力を発する電動送風機90と、本体後方に設置された電池パック5と、吸い口と連結した集塵部80と、本体の後方の外部排気口400と、電動送風機の空気排出口から排出された排気を外部排気口400に導いて外部放出する通風路と、を備え、通風路は2つの通風路を形成し、一の通風路は電動送風機90と左の走行装置30との間に形成され、他の送風路は右の走行装置40との間に形成されること。
【選択図】図1
Description
本発明は部屋の中を自走して掃除を行う自走式掃除機に係わり、その内部構造に関するものである。
通常、自走式掃除機は移動するための走行駆動装置、掃除を行う掃除装置、それらを制御するための制御装置、必要な電力を供給する電池が設けられている。掃除装置には床面の塵埃を吸い取るための吸引力を発生させる電動送風機が用いられるのが一般的である。電動送風機は羽根車と電動モータで構成されているが、強力であればあるほど電流を必要とする。また、走行駆動装置にも電動モータが使用されることが一般的である。
以上のように、複数の電動モータを駆動しかつ強力な電動モータを駆動する場合、電池から大量の電流が流れる。そうすると、内部抵抗により、CPUやトランジスタなどを含んだ電子回路や電池が熱を発する。その発熱を放置すると動作不良や部品の故障の原因となる。そこで、安定した動作や信頼性のある自走式掃除機を実現するためには、それら発熱部品の冷却が必要となる。
また、自走式掃除機には複数の開口部を持つ。例えば走行駆動装置では本体に設けた開口部から車輪を出すように構成されるのが一般的である。自走式掃除機に開口部が存在する状態で電動送風機により吸引を行うと、開口部のような箇所から電動送風機の吸い込んだ空気が排気される可能性がある。その開口部が自走式掃除機の吸い口より前方に存在すると、吸い口から床面の塵埃を吸引する前に、その排気によって塵埃を撒き散らすことになる。よって、自走式掃除機では電動送風機の吸引した空気の望まない箇所からの排気(排気漏れ)を防ぐ必要がある。
また、自走式掃除機の電動送風機による排気によって発熱部品を冷却する従来技術として、例えば、特許文献1では、電動送風機の排気を利用して電池の冷却と充電電池の端子部の塵埃を清掃することが提案されており、また、例えば、特許文献2では、電池と電源回路部の冷却を行うことが提案されている。
特開2002−360479号公報
特開2003−310492号公報
ところで、上記特許文献1と特許文献2では、排気を電池および電源回路部に導くことでそれらの冷却を行うことが開示され、これらの特許文献に記載の自走式掃除機では、前方から、吸い口、集塵部、電動送風機、電池、排気口という順の構成となっている。吸い口が最も前方に設置されているため、電動送風機の空気取り入れ口は自走式掃除機において前方を向くように設置されている。そして、電動送風機の空気排出口に接する箇所に電池格納部があり、その後方に排気口が設置されている。
上記特許文献1,2の自走式掃除機の構成によると、吸い口が駆動輪より前方に配置されているが、この配置で床面に近い距離に吸い口を設置すると(吸い口は床面と近い位置に設置する方が床面の塵埃を効率よく吸引できるので)、段差を乗り越えるときに吸い口が障害となり、自走式掃除機の段差乗り越え性能が劣化するという課題が生じる。そこで、吸い口を駆動輪よりも後方に配置することで段差乗り越え性能を向上させようとする方法が考えられるが、そうすることによって上記特許文献1,2に記載の構成では、吸い口から電動送風機までの流路が複雑になり、集塵性能が劣化するという課題が生じる。また、電動送風機を後方に向けることで吸い口のある方向に空気取り入れ口を向け、吸い口から電動送風機までの流路を上記特許文献1,2に記載の構成と同等で設置順が逆の構成とする方法も考えられるが、このとき電動送風機の空気排出口が前方を向く。したがって、排気は自走式掃除機前方に行なわれることになり、吸い口より前方の床面の塵埃を撒き散らすという課題が生じる。
本発明の目的は、上述した課題を解決するためのものであり、吸い口が後方にある自走式掃除機において、発熱部品の確実な冷却と排気漏れを防止する確実な排気誘導を同時に実行可能であり、かつコンパクトな本体サイズの自走式掃除機を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は主として次のような構成を採用する。
自走式掃除機の略円柱形状の本体と、前記本体に左右対称に設置され前記自走式掃除機の駆動力を発生する走行装置と、前記走行装置に設置され前記本体に左右対称に配置された駆動輪と、前記駆動輪よりも後方に設置され床面に対して開口する吸い口と、前記吸い口から空気を取り込む吸引力を発する電動送風機と、前記本体後方に設置され前記自走式掃除機へ電力を供給する電池パックと、前記吸い口と連結し且つ前記電動送風機の空気取り込み口に接するように設置された集塵部と、前記本体の後方又は側方において床面と平行又は上方に向かって開口した外部排気口と、前記電動送風機の空気排出口から排出された排気を前記外部排気口に導き、前記外部排気口から外部放出する通風路と、を備える自走式掃除機。
自走式掃除機の略円柱形状の本体と、前記本体に左右対称に設置され前記自走式掃除機の駆動力を発生する走行装置と、前記走行装置に設置され前記本体に左右対称に配置された駆動輪と、前記駆動輪よりも後方に設置され床面に対して開口する吸い口と、前記吸い口から空気を取り込む吸引力を発する電動送風機と、前記本体後方に設置され前記自走式掃除機へ電力を供給する電池パックと、前記吸い口と連結し且つ前記電動送風機の空気取り込み口に接するように設置された集塵部と、前記本体の後方又は側方において床面と平行又は上方に向かって開口した外部排気口と、前記電動送風機の空気排出口から排出された排気を前記外部排気口に導き、前記外部排気口から外部放出する通風路と、を備える自走式掃除機。
また、前記自走式掃除機において、前記通風路は、前記空気排出口から分岐した2つの通風路を形成し、一の通風路は前記電動送風機と前記左の走行装置との間に形成され、他の送風路は前記電動送風機と前記右の走行装置との間に形成される構成とする。
また、前記自走式掃除機において、前記自走式掃除機の運動を制御するために、プリント基板上に電源回路部を含む電子回路又は部品を実装した制御装置を備え、前記制御装置は前記通風路内に設置され、前記プリント基板上の電子回路又は部品を実装した実装面が前記通風路の排気の流れに対して垂直に当たるように配置される、または実装面が前記通風路の排気の流れに対して平行して当たるように配置される構成とする。
また、前記自走式掃除機において、前記排気の流れる内部隙間を設けて複数の電池セルを組み合わせた前記電池パックと、前記電池パックの下方に前記排気の通る開口部と、からなる電池格納部を設け、前記電動送風機からの排気は、前記開口部から前記内部隙間を通して前記外部排気口から外部へ放出される構成とする。
以上の構成により、本発明の自走式掃除機は、排気漏れを防ぐ確実な排気誘導と発熱部品の確実な冷却とが同時に実行可能であり、排気誘導と冷却を別個に実施するものに比べてコンパクトな本体サイズの自走式掃除機を実現することができる。
本発明によると、排気を通風路により排気口に導くことで望まない箇所(例えば、吸い口より前方)からの排気を防ぐことができ、同時に発熱部品の冷却を行うことができる。これにより、自走式掃除機の望まない箇所からの排気漏れによって床面の塵埃を撒き散らすという不都合を排除することができる。
また、部品の発熱を抑えることができ、自走式掃除機の安定した動作を実現することができる。さらに、発熱部品の冷却と排気漏れをそれぞれ別個に実現するものよりもコンパクトな自走式掃除機本体を実現することができる。
本発明の実施形態に係る自走式掃除機について、図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1は本発明の実施形態に係る自走式掃除機の主要構成を示す平面図である。図2は本実施形態に係る自走式掃除機の主要構成を示す見取図である。図3は本実施形態に係る自走式掃除機に搭載される電池パックの一例を含む主要構成を示す側面図である。図4は本実施形態に係る自走式掃除機に搭載される電池パックの他例を含む主要構成を示す側面図である。図5は本実施形態に係る自走式掃除機の主要構成を裏面から見た見取図である。
図1〜図5において、自走式掃除機1は円筒形状をしており、前面にバンパ部15を備えている。円筒形状をしていることでその場回転をしても周りの障害物に接触する虞が無い。バンパ部15は弾性体(図示せず)で支持されている。バンパ部15は前後に揺動するよう構成されており、前方からの圧力により後方に揺動する。圧力から開放されると弾性体の力により元の位置に戻る。また、バンパ部15は複数の障害物検出センサ(図示せず)を備えている。
自走式掃除機1は前後方向中央左右対称に2つの独立した走行駆動部30,40を有している。2つの走行駆動部をそれぞれ独立に駆動することによって、直進、後退、旋回を行うことが可能となっている。それぞれの走行駆動部は車輪31,41、減速機32,42、走行モータ33,43、ロータリーエンコーダ(図示せず)、サスペンション構造35,45から構成されている。減速機32,42は走行モータ33,43の回転力を車輪31,41に伝達する構成となっている。ロータリーエンコーダは走行モータ33,43の回転数を検出することができる。この回転数と減速機32,42の減速比によって車輪31,41の回転数を把握することができる。そして、自走式掃除機1は車輪31,41の回転数と車輪31,41の径から移動距離を推定することができる。
走行駆動部30,40はサスペンション構造35,45を有している。段差に乗り上げるなどの理由により自走式掃除機1が浮き上がったとしても、サスペンション構造35,45により車輪31,41が下方に揺動することで常に床面に車輪31,41が接触する状態を維持できるよう構成されている。また、自走式掃除機1の前方および後方(図1で紙面上が前方、紙面下が後方であり、図3で紙面右が前方、紙面左が後方)の左右には合計3つの補助輪70,71,72が設けられている(図5を参照)。この補助輪70,71,72により自走式掃除機1は床面から底面まで一定距離を保つことができる。
自走式掃除機1は車輪31,41の後方に床面に対して開口した吸い口53を持つ(図3と図5を参照)。吸い口53は車輪31の中心と車輪41の中心とを結ぶ直線状よりも後方に位置している。吸い口53にはブラシ54が組み込まれており、そのブラシ54はブラシ駆動モータ55によって駆動され、床面上の塵埃を効率的に吸い込むことができる構成となっている。
吸い口53を駆動輪31,41よりも後方に配置することで、吸い口53が段差を乗り越えるときの障害とならず、段差乗り越え能力の高い自走式掃除機1を実現することができる。
吸い口53の上部に集塵部80が構成されている。集塵部80は集塵ケース81とフィルタ押さえ101とフィルタ102で構成されている。集塵ケース81と吸い口53は流路60で連結されている(図1と図3を参照)。
自走式掃除機1の中央付近に電動送風機90を有する。電動送風機90は本体中央付近に設置されている。電動送風機90は開口部が集塵部80を向き、フィルタ102と密着するよう設置されている。電動送風機90の吸引力により吸い口53から床面の塵埃が吸い込まれ、その塵埃はフィルタ102を通ることができず集塵ケース81に集積される。そして、空気のみが電動送風機90を通り、電動送風機90の開口部と反対方向へと排気される。
自走式掃除機1は集塵部80および電動送風機90の周囲に制御装置格納部110を有している。図2の網掛けで示された領域が制御装置格納部110である。その制御装置格納部110には3種類の制御装置111,112,113が設置されている。1つは電動送風機90の駆動を制御する電動送風機制御装置111である。残り二つは自走式掃除機1の駆動を制御する自律走行制御装置112,113である。各々の制御装置はプリント基板114,115,116に電力を供給する電源回路部(発熱体であって図示せず)を含んだ電子回路117,118,119を実装することで構成されている。電子回路117,118,119はそれぞれの制御装置111,112,113において、プリント基板114,115,116上で電動送風機90の設置されている方向を向いた面に実装されている。
電動送風機制御装置111は電動送風機90の開口部と反対の位置に設置されている。その他の2種類の自律走行制御装置112,113は電動送風機90および集塵部80とその両側方の走行駆動部30,40との間に設置されている。また、制御装置格納部110は左右対称の構造となっている。駆動輪31,41は自走式掃除機1内部において最も側方に配置する。2つの駆動輪31,41の距離を離なすことで、左右の駆動輪の速度差による進行方向へのブレが小さくなり、直進性を向上させることができる。
自走式掃除機1は内部後方に電池格納部120を有しており、その内部に電力を供給する電池5を備えている。電池5および電池格納部120は自走式掃除機1の左右方向中央となるよう配置されている。電池5には充電によるリサイクルが可能な二次電池を使用する。電池5から電動送風機制御装置111や自律走行制御装置112,113上に実装されている電源回路部に電力が供給されている。また、電池5は複数の電池セル6から形成されている(複数の電池セル6から構成される構成体を電池5と称しているが、電池セルを複数個パッキングした単位電池の集合体を電池パックと称してもよい)。その電池セル6同士に隙間を作ることで、電池5は自走式掃除機1に格納された状態で垂直方向に電池内部通風路200を備えている(図3と図4を参照)。また、電池格納部120は本体後方に対して開口した排気口400を持つ。なお、本実施形態では、電池5又は電池パック5と、電池パック5の下方に設けられた排気の通る電池格納部開口部125と、からなる全体の構成を電池格納部120と称している。
電池セル6の組み合わせ方によって図3や図4のような構成が可能である。図3では電池セル6の長手方向を自走式掃除機1の左右方向に対して平行に並べる構成としている。図4では電池セル6の長手方向を自走式掃除機1の上下方向に対して平行に並べる構成としている。両者とも、前後方向において隙間を設けており、上下方向に電池内部通風路200を構成している。
電動送風機90と電池5の配置を上述したようにすることで自走式掃除機1の重心を左右方向中央かつ前後方向後方に配置することができ、段差を乗り越えるときに有利となる。また、自走式掃除機1の重心の左右方向中央からのズレが少ないので走行の直進安定性が向上する。
次に、本発明の実施形態に係る自走式掃除機における吸引から外部排気までの空気の流れと部品の冷却について、図6と図7を参照しながら以下説明する。図6は本実施形態に係る自走式掃除機の排気通風路の構成と空気の流れを示す平面図である。図7は本実施形態に係る自走式掃除機の排気通風路の構成と空気の流れを立体的に示す見取図である。
自走式掃除機1は電動送風機90の排気を自走式掃除機1の後方に導くための排気通風路300を有している。この排気通風路300は制御装置格納部110と電池格納部120と排気口400を連結させることで構成されている。制御装置格納部110と電池格納部120の連結は電池格納部開口部125によってなされている(図2と図3を参照)。排気通風路300を制御装置格納部110と電池格納部120と排気口400を連結させることで構成することによって、排気通風路300の内部には、発熱体を構成する、電動送風機制御装置111、2種類の自律走行制御装置112,113、電池5が格納される。排気通風路300は隔壁で外部と遮断され、唯一自走式掃除機1の後方の排気口400で外部と連結されている。
排気通風路300は電動送風機90からのすべての排気を図示するB,C,D,F方向に導いている。これにより、排気が後方からのみ行われるため、自走式掃除機1のバンパ部15や車輪31,41などのための筐体の切欠部からの排気を防ぐことができる(すなわち、排気通風路300を形成することで排気のすべてを後方の排気口400から排気するので、バンパ部や車輪を設けた筐体の切欠部からの排気漏れを防止できる)。自走式掃除機1は走行しながら塵埃を吸引するため、排気が吸い口53より前方に行われると、自走式掃除機1が塵埃を吸い込む前にその排気で塵埃を撒き散らしてしまう虞がある。よって、排気は吸い口53より後方に行われる必要がある。自走式掃除機1では排気通風路300により排気を後方に導くことができ、塵埃を吸い込む前に撒き散らす虞が無い。
各制御装置111,112,113の電子回路117,118,119や電池5は電動送風機90の駆動や走行モータ33,43の駆動等によって発熱を起こす。そこで、これらの発熱部品を冷却する必要がある。自走式掃除機1では電動送風機90の排気を排気通風路300に流すことで、それらの発熱部品を冷却することができる。ここで、プリント基板に実装された電源回路部を含む電子回路などの部品面(プリント基板の一方面は部品面であり、他方面は例えば半田面)は、図6に示す電動送風機制御装置111の例で排気空気が垂直に当たるように配置され、自律走行制御装置112,113の例で排気空気が平行に当たるように配置されている。
次に、空気の流れについて順に具体的に説明する。まず、電動送風機90の吸引力により、床面に対して開口した吸い口53(図3と図4をも参照)から空気が吸い込まれる(矢印A)。塵埃は集塵部80に集積され空気のみが電動送風機90の開口部と反対側に排気される。排気された空気は、まず電動送風機制御装置111に吹き付けられる(矢印B)。そして、電動送風機制御装置111の電子回路117を冷却する。電動送風機制御装置111の部品面は電動送風機90の方を向いているため、吹き付けられた空気により効率的に冷却することができる。その後、吹き付けられた空気は左右の制御装置格納部110に流れ込む(矢印C)。そして自律走行制御装置112,113の前後を通り抜ける(矢印D)。このとき、空気は自律走行制御装置112,113それぞれの電子回路118,119を冷却する。ただし、プリント基板115、116の存在のため多くの空気は制御装置の電動送風機のある側の面の前を通り抜ける。この面を部品実装面としているため効率的な冷却が可能となる。その後、空気は電池格納部120の電池格納部開口部125に進入する(矢印E)(図3と図4、図8をも参照)。そして、電池5の電池内部通風路200を通って電池5を冷却し、自走式掃除機1の後方の排気口400から排気される(矢印F)。
なお、排気口400は、自走式掃除機の後方に配置されている例で説明したが、必ずしも後方に限ることはなく、電池5を冷却した後にその側方に配置してもよい。要は、排気が床面に向かって吹き付けることなく、吸い込み前に塵埃を飛散させなければよい。また、図6では電動送風機制御装置111におけるプリント基板114の部品面117を空気の流れ(通風路)Bに対して垂直として配置した構成を例示したが、この配置に限らず、通風路Dの空間に配置してもよい。また逆に、自律走行制御装置112,113を通風路Dに代えて、通風路Bに配置してもよい。制御装置111,112,113を図6に示す通風路B,C,D,Eのいずれに配置してもよい。
次に、本実施形態に係る自走式掃除機における制御装置格納部110と電池格納部120との連結部分について、図8を参照しながら説明する。図8は本実施形態に係る自走式掃除機における制御装置格納部と電池格納部との連結部分の構成を示す見取図である。
図8に示すように、制御装置格納部110と電池格納部120とは自走式掃除機1の内部における底面に近い箇所にあけた電池格納部開口部125により連結されている。これにより、電動送風機90の排気は制御装置格納部110を通り、電池格納部120の底面近くから吹き込む。そして、電池5に設けられた垂直方向の電池内部通風路200の内部を通り抜ける。その後、自走式掃除機1の後方の排気口400から排気される。
電動送風機90を左右方向中央に配置したことで排気風が均等に左右の制御装置格納部110に流れ込む。また、電池5を左右方向中央に配置することで左右の電池格納部開口部125からの排気風を同じように取り込むことができ効率的な冷却が可能となる。
これらの構成により電動送風機90の排気によって制御装置111,112,113の電子回路117,118,119や電池5の冷却を行うことができる。また、自走式掃除機1の後方に排気が行われる。制御装置格納部110と電池格納部120と排気口400を連結することで排気通風路300を構成し、それらを外部から遮断することで、発熱部品の冷却が可能となると同時に望まない箇所からの排気を防ぐことができる。以上説明したように、発熱部品の冷却と後方排気を同時に実現することで、それぞれを独立して対策することに比べ、合理的であり、自走式掃除機1の本体サイズの拡大を抑えることができる。
1:自走式掃除機、5:電池、6:電池セル、15:バンパ、30:左走行駆動部、31:左車輪、32:左減速機、33:左走行モータ、35:左サスペンション構造、40:右走行駆動部、41:右車輪、42:右減速機、43:右走行モータ、45:右サスペンション構造、53:吸い口、54:ブラシ、55:ブラシ駆動モータ、60:流路、
80:集塵部、81:集塵ケース、101:フィルタ押さえ、102:フィルタ、110:制御装置格納部、111:電動送風機制御装置、112,113:自律走行制御装置、114,115,116:プリント基板、117,118,119:電子回路、120:電池格納部、125:電池格納部開口部、200:電池内部通風路、300:排気通風路、400:排気口
80:集塵部、81:集塵ケース、101:フィルタ押さえ、102:フィルタ、110:制御装置格納部、111:電動送風機制御装置、112,113:自律走行制御装置、114,115,116:プリント基板、117,118,119:電子回路、120:電池格納部、125:電池格納部開口部、200:電池内部通風路、300:排気通風路、400:排気口
Claims (5)
- 自走式掃除機の略円柱形状の本体と、
前記本体に左右対称に設置され前記自走式掃除機の駆動力を発生する走行装置と、
前記走行装置に設置され前記本体に左右対称に配置された駆動輪と、
前記駆動輪よりも後方に設置され床面に対して開口する吸い口と、
前記吸い口から空気を取り込む吸引力を発する電動送風機と、
前記本体後方に設置され前記自走式掃除機へ電力を供給する電池パックと、
前記吸い口と連結し且つ前記電動送風機の空気取り込み口に接するように設置された集塵部と、
前記本体の後方又は側方において床面と平行又は上方に向かって開口した外部排気口と、
前記電動送風機の空気排出口から排出された排気を前記外部排気口に導き、前記外部排気口から外部放出する通風路と、を備える
ことを特徴とする自走式掃除機。 - 請求項1において、
前記通風路は、前記空気排出口から分岐した2つの通風路を形成し、
一の通風路は前記電動送風機と前記左の走行装置との間に形成され、他の送風路は前記電動送風機と前記右の走行装置との間に形成される
ことを特徴とする自走式掃除機。 - 請求項1または2において、
前記自走式掃除機の運動を制御するために、プリント基板上に電源回路部を含む電子回路又は部品を実装した制御装置を備え、
前記制御装置は前記通風路内に設置され、前記プリント基板上の電子回路又は部品を実装した実装面が前記通風路の排気の流れに対して垂直に当たるように配置される
ことを特徴とする自走式掃除機。 - 請求項1または2において、
前記自走式掃除機の運動を制御するために、プリント基板上に電源回路部を含む電子回路又は部品を実装した制御装置を備え、
前記制御装置は前記通風路内に設置され、前記プリント基板上の電子回路又は部品を実装した実装面が前記通風路の排気の流れに対して平行して当たるように配置される
ことを特徴とする自走式掃除機。 - 請求項1ないし4のいずれか1つの請求項において、
前記排気の流れる内部隙間を設けて複数の電池セルを組み合わせた前記電池パックと、前記電池パックの下方に前記排気の通る開口部と、からなる電池格納部を設け、
前記電動送風機からの排気は、前記開口部から前記内部隙間を通して前記外部排気口から外部へ放出される
ことを特徴とする自走式掃除機。
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