JP2009089112A - 画像処理装置及び画像処理装置の制御プログラム - Google Patents

画像処理装置及び画像処理装置の制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】2次元コードが掲載された見開き原稿を複写する際に、綴じ部近傍に位置する2次元コードからの情報取得を妨げることなく、綴じ部に基づく影データの除去を適切に行い得る画像処理装置及び画像処理装置の制御プログラムを提供する。
【解決手段】多機能周辺装置1でブック原稿Gをブックコピーする場合、CPU21は、ブック原稿Gの画像データに基づき、綴じ部による影領域80と、2次元コード領域81を特定し、重複領域83の有無を判断する(S2〜S4)。画像データ中に重複領域83が存在しない場合(S4:NO)、CPU21は、濃度変換テーブルに基づき、画像データ全体に対する影除去を行い(S5)、記録用紙に印刷する(S7)。画像データ中に重複領域83が存在する場合(S4:YES)、CPU21は、重複領域83を含む特定領域85に対する影除去を禁止しつつ、非特定領域に対する影除去を行い(S6)、記録用紙に印刷する(S7)。
【選択図】図5

Description

本発明は、綴じ部を有する見開き原稿の画像データから当該綴じ部によって生じる影の影響を除去し得る影除去手段を備える画像処理装置及び画像処理装置の制御プログラムに関し、特に、複写対象である見開き原稿に2次元コードが存在する場合に、当該画像データにおける影の影響を適切に除去し得る画像処理装置及び画像処理装置の制御プログラムに関するものである。
従来から、画像処理装置は、綴じ部を有する見開き原稿(例えば、本やノート等)を複写する際にも用いられている。通常、当該見開き原稿をスキャナ等により読み取った場合、読み取った画像データには、影に基づく黒色帯状の画像のデータ(以下、影データという)が、綴じ部に相当する部分に含まれる。当該綴じ部はその構造上、画像処理装置のコンタクトガラスに接しし難いため、当該見開き原稿の画像データには、必然的に影データが生じてしまう。
従って、一般的な画像処理装置は、当該画像データを出力すると、綴じ部に相当する部分に黒色帯状の画像データも出力してしまうため、出力結果の判読性の低下や見栄えの劣化等の種々の問題を有している。
この問題点を解決すべくなされた発明として、特許文献1記載の発明が知られている。この特許文献1には、センター消去モードを備える画像処理装置が記載されている。具体的には、特許文献1記載の画像処理装置では、センター消去モードが設定されている場合、綴じ部を有する見開き原稿(特許文献1におけるブック原稿)の中央部分に生じた黒帯画像のデータ(影データに相当)を除去する処理を実行する。これにより、ユーザは、綴じ部に相当する部分の影データが除去された当該見開き原稿に基づく出力結果を得ることができる。
特開平08−044251号公報
ここで、近年、雑誌やカタログ等の見開き原稿には、所定の情報に基づいて生成された2次元コードが掲載されていることがある。この2次元コードは、所定のコード読取装置で読み取ることで、2次元コードの掲載スペースよりも多くの情報を提供し得る為、有用な情報提供手段となっている。
そして、当該見開き原稿において、2次元コードが綴じ部近傍に掲載されている場合も存在する。この場合において、特許文献1記載の画像形成装置により、2次元コードが綴じ部近傍に掲載されている見開き原稿を、綴じ部近傍の影データを除去しつつ複写すると、影データの除去に伴って、2次元コードを構成する画像の一部も除去してしまう場合がある。そして、影データの除去に伴う2次元コードの破損が所定割合以上となると、コード読取装置は、破損した2次元コードを読み取ることができない。
即ち、特許文献1記載の画像形成装置は、影データの除去を行った結果、出力結果における2次元コードによる情報の取得を不能としてしまうという問題点を有している。
本発明は、前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、影除去手段を備える画像処理装置及び画像処理装置の制御プログラムに関し、特に、2次元コードが掲載された見開き原稿を複写する際に、2次元コードからの情報取得を妨げることなく、影データの除去を適切に行い得る画像処理装置及び画像処理装置の制御プログラムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために成された請求項1に係る画像処理装置は、綴じ部を有する見開き原稿の画像データを読取可能な読取手段と、前記読取手段により読み取られた画像データに基づく出力を行う出力手段と、前記読取手段で読み取られた見開き原稿の画像データに対し、当該画像データに存在し、前記見開き原稿の綴じ部により生じる影部分に相当する影データを特定して除去する編集を行う影除去手段と、所定の情報に基づいて生成された2次元コードデータが、前記読取手段により読み取られた見開き原稿の画像データに含まれているか否かを判断する第1判断手段と、前記第1判断手段により、前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、前記影除去手段に対して、当該見開き原稿の画像データにおける影データの除去に係る編集を制限する制御を行う制御手段と、を備えることを特徴とする。
又、請求項2に係る画像処理装置は、請求項1記載の画像処理装置において、前記第1判断手段により、前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、当該見開き原稿の画像データにおける影データに係る影領域と、前記2次元コードデータに係る2次元コード領域とが重複する重複領域が存在するか否かを判断する第2判断手段と、を備え、前記制御手段は、前記第2判断手段により、前記重複領域が存在すると判断された場合、前記影除去手段による当該重複領域における影データの除去に係る画像データの編集を制限する制御を行うことを特徴とする。
そして、請求項3に係る画像処理装置は、請求項1記載の画像処理装置において、前記第1判断手段により、前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、当該見開き原稿の画像データにおける影データに係る影領域と、前記2次元コードデータに係る2次元コード領域とが重複する重複領域が存在するか否かを判断する第2判断手段と、を備え、前記制御手段は、前記第2判断手段により、前記重複領域が存在しないと判断された場合に、前記影除去手段による影データの除去に係る画像データの編集を実行する制御を行い、前記第2判断手段により、前記重複領域が存在すると判断された場合、前記影除去手段による影データの除去に係る画像データの編集を制限する制御を行うことを特徴とする。
又、請求項4に係る画像処理装置は、綴じ部を有する見開き原稿の画像データを読取可能な読取手段と、前記読取手段により読み取られた画像データに基づく出力を行う出力手段と、前記読取手段で読み取られた見開き原稿の画像データに存在し、前記見開き原稿の綴じ部により生じる影部分に相当する影データの濃度を、所定の影除去用画像濃度に変換することで、当該画像データから影データを除去する編集を行う影除去手段と、前記影データの濃度と、前記影除去手段による画像濃度変換後の画像データの濃度を示す影除去用画像濃度とが対応付けられて成る濃度変換パターンを複数備え、その複数の濃度変換パターンから、一の濃度変換パターンを設定する変換パターン設定手段と、所定の情報に基づいて生成された2次元コードデータが、前記読取手段により読み取られた見開き原稿の画像データに含まれているか否かを判断する第1判断手段と、前記第1判断手段により、前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、当該見開き原稿の画像データにおける影データに係る影領域と、前記2次元コードデータに係る2次元コード領域とが重複する重複領域が存在するか否かを判断する第2判断手段と、前記第2判断手段により、前記重複領域が存在しないと判断された場合に、前記変換パターン設定手段により設定された濃度変換パターンに基づいて、前記影除去手段による影データの除去に係る画像データの編集を実行する制御を行い、前記第2判断手段により、前記重複領域が存在すると判断された場合、前記変換パターン設定手段で設定されている濃度変換パターンの設定を解除し、前記複数の濃度変換パターンから一の濃度変換パターンを再設定し、その再設定された濃度変換パターンに基づいて、前記影除去手段による影データの除去に係る画像データの編集を実行する制御を行う制御手段と、を備えることを特徴とする。
そして、請求項5に係る画像処理装置は、請求項4記載の画像処理装置において、前記第2判断手段により、前記重複領域が存在すると判断された場合、前記読取手段で読み取られた見開き原稿の画像データに基づいて、当該画像データにおける影部分の濃度を示す影濃度データと、当該画像データに含まれる2次元コード部分の濃度を示すコード濃度データを取得する濃度取得手段と、を備え、前記制御手段は、前記濃度取得手段により取得された影濃度データとコード濃度データに基づいて、一の濃度変換パターンを決定し、その決定された濃度変換パターンを再設定することを特徴とする。
又、請求項6に係る画像処理装置は、請求項4又は請求項5記載の画像処理装置において、ユーザによる所望の濃度変換パターンを選択する選択操作が行われる操作手段と、前記第2判断手段により、前記重複領域が存在すると判断された場合に、前記影データにおける当該重複領域に相当する範囲を特定する特定手段と、を備え、前記変換パターン設定手段は、前記操作手段による選択操作に基づいて、複数の濃度変換パターンから一の濃度変換パターンを設定し、前記制御手段は、前記特定手段により特定された当該重複領域に相当する範囲に対しては、再設定された濃度変換パターンに基づいて、影データを除去する編集を行い、前記重複領域に相当する範囲外に存在する影データに対しては、前記変換パターン設定手段により設定された濃度変換パターンに基づいて、影データを除去する編集を行うことを特徴とする。
そして、請求項7に係る画像処理装置は、画像データを表示可能な表示手段と、綴じ部を有する見開き原稿の画像データを読取可能な読取手段と、前記読取手段により読み取られた画像データに基づく出力を行う出力手段と、前記読取手段で読み取られた見開き原稿の画像データに対し、当該画像データに存在し、前記見開き原稿の綴じ部により生じる影部分に相当する影データを特定して除去する編集を行う影除去手段と、所定の情報に基づいて生成された2次元コードデータが、前記読取手段により読み取られた見開き原稿の画像データに含まれているか否かを判断する第1判断手段と、前記第1判断手段により、前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、前記表示手段に対して、当該2次元コードの存在を報知する報知表示を行い、当該2次元コードの要否の選択を促す選択要求表示を行う表示制御手段と、前記表示手段による選択要求表示に基づいて、ユーザによる2次元コードの要否を選択する選択操作が行われる選択操作手段と、前記選択操作手段による選択操作に基づいて、前記影除去手段による影データの除去に係る編集を行うか否かを決定する影除去制御手段と、を備えることを特徴とする。
又、請求項8に係る画像処理装置は、請求項7記載の画像処理装置において、前記第1判断手段により、前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、当該見開き原稿の画像データにおける影データに係る影領域と、前記2次元コードデータに係る2次元コード領域とが重複する重複領域が存在するか否かを判断する第2判断手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記第2判断手段により、前記重複領域が存在すると判断された場合、前記表示手段に対して、当該2次元コードの存在を報知する報知表示を行い、当該2次元コードの要否の選択をユーザに促す選択要求表示を行うことを特徴とする。
そして、請求項9に係る画像処理装置は、請求項7又は請求項8記載の画像処理装置において、前記表示制御手段は、前記報知表示を行う際に、前記読取手段により読み取られた原稿の画像データに基づいて、当該原稿画像を前記表示手段に表示することを特徴とする。
又、請求項10に係る画像処理装置は、請求項9記載の画像処理装置において、前記表示制御手段は、前記表示手段に対して、前記報知表示を行う際に、前記見開き原稿の画像データに含まれる2次元コードの画像を、当該見開き原稿の画像データを構成する他の画像部分と比較して強調して表示することを特徴とする。
そして、請求項11に係る画像処理装置の制御プログラムは、綴じ部を有する見開き原稿の画像データを読取可能な読取手段と、前記読取手段により読み取られた画像データに基づく出力を行う出力手段と、前記読取手段で読み取られた見開き原稿の画像データに対し、当該画像データに存在し、前記見開き原稿の綴じ部により生じる影部分に相当する影データを特定して除去する編集を行う影除去手段と、前記影除去手段に係る制御を司る制御手段と、を備える画像処理装置の制御プログラムにおいて、所定の情報に基づいて生成された2次元コードデータが、前記読取手段により読み取られた見開き原稿の画像データに含まれているか否かを判断するステップと、前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、前記影除去手段に対して、当該見開き原稿の画像データにおける影データの除去に係る編集を制限する制御を行うステップと、を備えることを特徴とする。
又、請求項12に係る画像処理装置の制御プログラムは、綴じ部を有する見開き原稿の画像データを読取可能な読取手段と、前記読取手段により読み取られた画像データに基づく出力を行う出力手段と、前記読取手段で読み取られた見開き原稿の画像データに存在し、前記見開き原稿の綴じ部により生じる影部分に相当する影データの濃度を、所定の影除去用画像濃度に変換することで、当該画像データから影データを除去する編集を行う影除去手段と、前記影データの濃度と、前記影除去手段による画像濃度変換後の画像データの濃度を示す影除去用画像濃度とが対応付けられて成る濃度変換パターンを複数備え、その複数の濃度変換パターンから、一の濃度変換パターンを設定する変換パターン設定手段と、前記影除去手段に係る制御を司る制御手段と、を備える画像処理装置の制御プログラムにおいて、所定の情報に基づいて生成された2次元コードデータが、前記読取手段により読み取られた見開き原稿の画像データに、含まれているか否かを判断するステップと、前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、当該見開き原稿の画像データにおける影データに係る影領域と、前記2次元コードデータに係る2次元コード領域とが重複する重複領域が存在するか否かを判断するステップと、前記重複領域が存在しないと判断された場合に、前記変換パターン設定手段により設定された濃度変換パターンに基づいて、前記影除去手段による影データの除去に係る画像データの編集を実行する制御を行うステップと、前記第2判断手段により、前記重複領域が存在すると判断された場合、前記変換パターン設定手段で設定されている濃度変換パターンの設定を解除し、前記複数の濃度変換パターンから一の濃度変換パターンを再設定し、再設定された濃度変換パターンに基づいて、前記影除去手段による影データの除去に係る画像データの編集を実行する制御を行うステップと、を備えることを特徴とする。
そして、請求項13に係る画像処理装置の制御プログラムは、画像データを表示可能な表示手段と、ユーザによる所定の選択操作を実行可能な選択操作手段と、綴じ部を有する見開き原稿の画像データを読取可能な読取手段と、前記読取手段により読み取られた画像データに基づく出力を行う出力手段と、前記読取手段で読み取られた見開き原稿の画像データに対し、当該画像データに存在し、前記見開き原稿の綴じ部により生じる影部分に相当する影データを特定して除去する編集を行う影除去手段と、影除去手段に係る制御を司る制御手段と、を備える画像処理装置の制御プログラムにおいて、所定の情報に基づいて生成された2次元コードデータが、前記読取手段により読み取られた見開き原稿の画像データに含まれているか否かを判断するステップと、前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、前記表示手段に対して、当該2次元コードの存在を報知する報知表示を行うと共に、当該2次元コードの要否の選択を促す選択要求表示を行うステップと、前記選択操作手段による選択操作に基づいて、前記影除去手段による影データの除去に係る編集を行うか否かを決定するステップと、を備えることを特徴とする。
即ち、請求項1に係る画像処理装置は、綴じ部を有する見開き原稿の画像データを、読取手段により読み取り、出力手段により当該画像データを出力することができる。更に、当該画像処理装置は、影除去手段により、見開き原稿の綴じ部により生じる影データを特定して、当該画像データから除去する編集を行いうる。即ち、当該画像処理装置は、綴じ部により生じる影が除去された見開き原稿に基づく画像を出力し得る。
ここで、第1判断手段により、見開き原稿の画像データに2次元コードデータが含まれていると判断されている場合、当該画像処理装置は、影除去手段による影データの除去に係る編集を制限する制御を行う。
即ち、当該画像処理装置によれば、見開き原稿中に2次元コードが存在する場合、影除去手段による影データの除去に係る編集を制限するので、当該影データの除去に係る編集に伴い、2次元コードを構成する部分が欠損することはない。即ち、請求項1に係る画像処理装置は、2次元コードを含む見開き原稿を読み取った場合に、その画像データを、2次元コードからの情報が読取可能な状態で出力し、当該出力結果をユーザに対して提供しうる。
そして、請求項2に係る画像処理装置は、第2判断手段により、影領域と2次元コード領域が重複する重複する重複領域が存在すると判断された場合、当該重複領域における影データの除去に係る画像データの編集を制限する。即ち、当該画像処理装置は、少なくとも重複領域における影データの除去に係る編集を制限するので、2次元コード部分が影データの除去に伴い欠損することは無い。従って、請求項2に係る画像処理装置は、2次元コードを含む見開き原稿を読み取った場合に、その画像データを、2次元コードからの情報が読取可能な状態で出力し、当該出力結果をユーザに提供し得る。
又、請求項3に係る画像処理装置は、前記第2判断手段により、前記重複領域が存在しないと判断された場合に、前記影除去手段による影データの除去に係る画像データの編集を実行する。従って、当該画像処理装置によれば、影領域と2次元コード領域が重複しない場合、綴じ部による生じる影が除去された当該見開き原稿に基づく画像をユーザに提供し得る。そして、当該画像処理装置は、第2判断手段により、影領域と2次元コード領域が重複する重複する重複領域が存在すると判断された場合、当該重複領域における影データの除去に係る画像データの編集を制限する。従って、この場合には、影除去手段による編集が制限されるので、当該画像データにおける2次元コードが欠損することはない。即ち、当該画像処理装置によれば、2次元コードを含む見開き原稿を読み取った場合に、その画像データを、2次元コードからの情報が読取可能な状態で出力し、当該出力結果をユーザに提供できる。又、綴じ部より生じる影と、2次元コードとの位置関係により、影除去手段による影除去態様が変更されるので、当該画像処理装置は、より適切な態様で影除去を行った出力結果をユーザに提供し得る。
そして、請求項4に係る画像処理装置は、影除去手段により、見開き原稿の綴じ部に基づく影データの濃度を影除去用画像濃度に変換することで、当該画像データから影データを除去する編集を行う。そして、当該画像処理装置は、影データの除去に係る濃度変換を、濃度変換パターンに基づいて行う。
又、請求項4に係る画像処理装置は、影データの濃度と、影除去手段による画像濃度変換後の画像データの濃度を示す影除去用画像濃度とが対応付けられて成る濃度変換パターンを複数備え、変換パターン設定手段により、複数の濃度変換パターンから、一の濃度変換パターンを設定しうる。そして、当該画像処理装置は、第2判断手段により、前記重複領域が存在しないと判断された場合、この変換パターン設定手段によって設定された濃度変換パターンに基づいて、影データの濃度を影除去用画像濃度に変換する。従って、当該画像処理装置は、所望の態様で影データを除去した画像データを出力し得る。
そして、第2判断手段により、前記重複領域が存在すると判断された場合、当該画像処理装置は、前記変換パターン設定手段で設定されている濃度変換パターンの設定を解除し、前記複数の濃度変換パターンから一の濃度変換パターンを再設定する。その後、当該画像処理装置は、再設定された濃度変換パターンに基づいて、影データの濃度を変換した出力結果をユーザに提供する。即ち、当該画像処理装置は、重複領域が存在する場合、変換パターン設定手段により設定された濃度変換パターンではなく、再設定された濃度変換パターンに基づいて、影データの濃度を変換するので、2次元コードの欠損を防止しつつ適切な影の除去を行った出力結果を提供し得る。
又、請求項5に係る画像処理装置は、第2判断手段により、前記重複領域が存在すると判断された場合、濃度取得手段により取得された影濃度データとコード濃度データにより一の濃度変換パターンを決定し、決定された濃度変換パターンを再設定する。従って、当該画像処理装置は、影部分の濃度と2次元コード部分の濃度に応じた濃度変換パターンにより、濃度変換による影データの除去が行われるので、影データの除去に伴う2次元コードの欠損を防止しつつ、影の除去を行った出力結果を提供し得る。即ち、当該画像処理装置は、2次元コードからの情報取得が可能な状態を維持しつつ、適切な影データの除去を行った見開き原稿の画像データに基づく出力結果を提供し得る。
そして、請求項6に係る画像処理装置では、変換パターン設定手段は、操作手段による選択操作に基づいて、複数の濃度変換パターンから一の濃度変換パターンを設定する。従って、当該画像処理装置は、ユーザ所望の濃度変換パターンを設定でき、もって、所望の態様で影データの除去を行った見開き原稿の画像データに基づく出力結果をユーザに提供し得る。
又、当該画像処理装置は、第2判断手段により前記重複領域が存在すると判断された場合に、特定手段により、前記影データにおける重複領域に相当する範囲を特定する。そして、当該画像処理装置は、特定された当該重複領域に相当する範囲の影データに対して、再設定された濃度変換パターンによる影データの除去を行い、重複領域に相当する範囲外に存在する影データに対しては、前記変換パターン設定手段により設定された濃度変換パターンによる影データの除去を行う。即ち、当該画像処理装置は、2次元コードと影が重複している所定範囲において、2次元コードの欠損を防止しつつ影データの除去を行い、それ以外の部分に対しては、ユーザ所望の態様で影データの除去を行う。この結果、当該画像処理装置は、2次元コードからの情報取得が可能であり、且つ、ユーザ所望の態様による影除去がなされた出力結果を提供しうる。
又、請求項7に係る画像処理装置は、第1判断手段により見開き原稿の画像データ中に2次元コードが含まれていると判断された場合、表示手段に、当該2次元コードの存在を報知する報知表示を行う。これにより、当該画像処理装置は、ユーザに、見開き原稿中に2次元コードが含まれていることを報知することができる。そして、この報知表示を視認することで、ユーザは、2次元コードの存在を容易に把握できる。
更に、当該画像処理装置は、表示制御手段により、当該2次元コードの要否の選択を促す選択要求表示を行い、選択操作手段によるユーザの選択操作を受け付ける。そして、画像処理装置は、選択操作手段によるユーザの操作に基づいて、影除去手段による影データの除去に係る編集を行うか否かを決定する。従って、報知表示により2次元コードの存在を把握したユーザは、当該2次元コードの要否を判断し、ユーザによる2次元コードの必要性に応じて、2次元コードが欠損する虞を有する影の除去を実行するか否かを選択し得る。即ち、当該画像処理装置は、影データの除去による見開き原稿の画像データに基づく画像の品質向上を優先した出力態様と、2次元コードによる情報取得が可能な出力態様を選択し得るという利便性をユーザに提供し得る。
そして、請求項8に係る画像処理装置は、第2判断手段により、影領域と2次元コード領域が重複する重複領域が存在すると判断された場合に、2次元コードの存在を報知する報知表示を行い、当該2次元コードの要否の選択を促す選択要求表示を行う。ここで、重複領域が存在する場合は、影の除去を行うと、当該重複領域における2次元コードが欠損する虞が高い場合に相当する。従って、2次元コードが欠損する虞が高い場合に報知表示及び選択要求表示を行うので、当該画像処理装置は、ユーザに2次元コードの存在を報知し、2次元コードの要否に係る選択を要求する回数を必要最小限に抑えることができる。又、重複領域における2次元コードが欠損する虞が高い場合に、ユーザは、2次元コードの存在を把握し、当該2次元コードの要否に係る選択を行い得るので、確実に所望の態様に基づく出力結果を得ることができる。
又、請求項9に係る画像処理装置は、表示手段に報知表示を行う際に、読取手段により読み取られた原稿の画像データに基づいて、当該原稿画像を前記表示手段に表示する。即ち、ユーザは、表示手段における原稿画像を視認することで、原稿画像全体と共に、当該原稿画像全体における2次元コードを把握しうる。この結果、当該画像処理装置によれば、ユーザは、当該見開き原稿における2次元コードの必要性を容易に判断することができ、2次元コードの要否に関する選択操作について適切な判断を行い得る。
更に、請求項10に係る画像処理装置は、表示手段に報知表示を行う際に、前記見開き原稿の画像データに含まれる2次元コードの画像を、当該見開き原稿の画像データを構成する他の画像部分と比較して強調して表示する。これにより、ユーザは、表示手段における報知表示を視認することで、原稿画像中における2次元コードの位置を容易に把握することができる。従って、ユーザは、2次元コードの要否について、より適切に判断しうる。
そして、請求項11に係る画像処理装置の制御プログラムは、読取手段と、影除去手段と、制御手段と、を備える画像処理装置で実行されることにより、画像処理装置に綴じ部により生じる影データが除去された見開き原稿に基づく画像データを出力させ得る。
そして、当該制御プログラムによれば、画像処理装置は、見開き原稿の画像データに2次元コードデータが含まれていると判断されている場合、除去手段による影データの除去に係る編集を制限するので、影データの除去に伴い2次元コードが欠損することはない。即ち、当該制御プログラムは、画像処理装置に、2次元コードを含む見開き原稿の画像データを、2次元コードからの情報が読取可能な状態で出力させ、当該出力結果をユーザに対して提供しうる。
又、請求項12に係る画像処理装置の制御プログラムは、読取手段と、影除去手段と、変換パターン設定手段と、制御手段と、を備える画像処理装置で実行されることにより、当該画像処理装置に、上記請求項4に係る画像処理装置と同様の効果を発揮させ得る。
つまり、当該制御プログラムは、重複領域が存在しないと判断された場合、画像処理装置により、変換パターン設定手段によって設定された変換パターンに基づいて、影データの濃度を影除去用画像濃度に変換した出力結果を出力する。従って、当該制御プログラムは、ユーザに、所望の態様で影データを除去した画像データを提供し得る。
そして、当該制御プログラムによれば、画像処理装置は、重複領域が存在すると判断された場合、変換パターン設定手段で設定されている濃度変換パターンの設定を解除し、前記複数の濃度変換パターンから一の濃度変換パターンを再設定する。当該画像処理装置は、再設定された濃度変換パターンに基づいて、影データの濃度を変換した出力結果をユーザに提供する。即ち、当該制御プログラムによれば、画像処理装置は、変換パターン設定手段により設定された濃度変換パターンではなく、再設定された濃度変換パターンに基づいて、影データの濃度を変換する。従って、当該制御プログラムは、2次元コードの欠損を防止しつつ、適切な影データの除去を行った見開き原稿の画像データに基づく出力結果を提供し得る。
そして、請求項13に係る画像処理装置の制御プログラムによれば、表示手段と、選択操作手段と、読取手段と、影除去手段と、制御手段と、を備える画像処理装置で実行されることにより、当該画像処理装置に上記請求項7記載の画像処理装置と同様の効果を発揮させ得る。
つまり、当該制御プログラムによれば、画像処理装置は、見開き原稿の画像データ中に2次元コードが含まれていると判断された場合、表示手段に、当該2次元コードの存在を報知する報知表示を行う。この報知表示を視認することで、ユーザは、2次元コードの存在を容易に把握できる。
更に、当該制御プログラムによれば、画像処理装置は、選択要求表示を行うと共に、選択操作手段によるユーザの選択操作を受け付け、ユーザの操作に基づいて、影除去手段による影データの除去に係る編集を行うか否かを決定する。従って、ユーザは、2次元コードの必要性に応じて、影データの除去による見開き原稿の画像データに基づく画像の品質向上を優先した出力態様と、2次元コードによる情報取得が可能な出力態様を選択し得るという利便性をユーザに提供し得る。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る画像処理装置及び画像処理装置の制御プログラムを、多機能周辺装置1に具体化した実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本実施形態における多機能周辺装置1(「MFP(Multi Function Peripheral)若しくは(Multi Function Printer)」ともいう)の外観斜視図である。又、図2は、原稿カバー8が開かれた状態の多機能周辺装置1の外観斜視図である。
図1に示すように、多機能周辺装置1は、下部に設けられたプリンタ2と、上部に設けられたスキャナ3と、スキャナ3の正面側に設けられた操作パネル4とを一体的に備え、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能及びファクシミリ機能を有する。
尚、多機能周辺装置1は、コンピュータ(図示せず)と接続されており、当該コンピュータから送信された画像データや文書データに基づいて、記録用紙(被記録媒体)に画像や文書を記録しうる。又、多機能周辺装置1は、デジタルカメラ等の外部機器との接続により、デジタルカメラ等の外部機器から出力される画像データを記録用紙に記録することも可能である。尚、当該多機能周辺装置1においては、メモリカード等の各種記憶媒体を装填して、その記憶媒体に記憶された画像データ等を記録用紙に記録することも可能である。
スキャナ3は、FBS(Flatbed Scanner)として機能する原稿読取台6に対して、原稿カバー8が、背面側の蝶番を支点として開閉自在に取り付けられている(図2参照)。
原稿カバー8には、自動原稿搬送機構7(ADF:Auto Document Feeder)が配設されている。又、原稿カバー8の裏側には、原稿押さえ19が設けられている。原稿押さえ19は、少なくとも片面が白色に形成された板状の部材であり、白色面が下向きに固定されている(図2参照)。
自動原稿搬送機構7は、原稿トレイ9から原稿排出トレイ10へ原稿搬送路を通じて原稿を搬送する機構である。自動原稿搬送機構7には、原稿を取り込む際に原稿の先端を検出する原稿先端センサ(図示なし)が配設されている。多機能周辺装置1においては、当該原稿先端センサにより検出された原稿の先端を基準位置として、原稿の搬送制御が行なわれる。
一方、原稿読取台6の上面は大きく開口されており、当該開口部にプラテンガラス12が嵌め込まれている。プラテンガラス12上面の一端(図2では、左側)に、プラテンガラス12の上面に原稿を載置する際に、原稿の一辺を当接させる原稿ガイド16が設けられている。
そして、原稿読取台6の内部には、画像読取ユニット3A(図3参照)が移動可能に配設されている。画像読取ユニット3Aは、副走査方向(X方向)に往復移動可能に設けられている。ここで、副走査方向Xと垂直な方向(Y方向)を主走査方向という。又、原稿読取台6の内部には、画像読取ユニット3Aに対する支持部材及び画像読取ユニット3Aの駆動機構等が配設されている。尚、画像読取ユニット3Aの詳細については後述する。
このように構成されたスキャナ3をFBS(Flatbed Scanner)として使用する場合は、原稿カバー8を開いてプラテンガラス12上に原稿を載置し、原稿カバー8を閉じることで当該原稿を固定する。原稿は、プラテンガラス12と原稿押さえ19との間に挟持されることで固定される。読取開始指令が入力されると、画像読取ユニット3Aは、プラテンガラス12の裏面に沿って副走査方向Xに走査され、原稿の画像が読み取られる。
この点、自動原稿搬送機構7を使用し、原稿を自動搬送させて読み取る場合は、自動原稿搬送機構7による原稿の搬送過程において、原稿が原稿読取台6上の読取面13を通過する。この時、当該読取面13の下方には、画像読取ユニット3Aが位置している。従って、原稿の搬送過程において、原稿が読取面13を通過する時点で、画像読取ユニット3Aにより、当該原稿の画像データが読み取られる。自動原稿搬送機構7による画像読み取りは、原稿カバー8が原稿読取台6に対して閉じられた状態で行われる。
プリンタ2は、スキャナ3で読み取られた画像データ或いは外部入力された画像データに基づいて、選択的にインク滴を吐出することによって、記録用紙上に画像を記録する所謂インクジェット方式の画像記録装置(インクジェット記録装置)である。上述したように、このプリンタ2は、スキャナ3の下方に配設されている。
多機能周辺装置1の正面側(即ち、プリンタ2の正面側)には、開口5が形成されている。開口5内には、給紙トレイ14及び排紙トレイ15が、完全に内包されるように設けられている。給紙トレイ14と排紙トレイ15は上下二段となるように配設されており、上段に排紙トレイ15が設けられ、その下方に給紙トレイ14が設けられている。
図1に示すように、多機能周辺装置1の正面側には、操作パネル4が設けられている。操作パネル4は、プリンタ2やスキャナ3を操作するための操作手段であり、操作キー40と、LCD41と、を備えている。
操作キー40には、十字キーやテンキーなどが設けられている。従って、使用者は、操作パネル4を用いて、所望の指令を入力することができる。所定の指令が入力されると、多機能周辺装置1では、当該入力指令に基づいて、各種動作制御が行われる。
そして、LCD41は、所謂カラー液晶ディスプレイであり、後述するプレビュー画面等が表示される。プレビュー画面等の詳細については後述する。
開口5の上側には、接続パネル70が設けられている。接続パネル70の左端側には、USB端子71が配設されている。USB端子71は、外部機器とUSB接続することにより当該外部機器と多機能周辺装置1とを通信可能に接続するコネクタ端子である。
また、接続パネル70の右端側には、スロット部72が配設されている。スロット部72は、カード型メモリを装填可能な複数のカードスロットが設けられている。従って、多機能周辺装置1においては、当該カードスロットにカード型メモリを装填すると、カード型メモリの記憶内容を読み出すことが可能である。
次に、多機能周辺装置1に係るスキャナ3の概略について説明する。図3は、スキャナ3の構成を概略的に示す説明図である。
画像読取ユニット3Aは、CIS方式により原稿を読み取るものである。そして、画像読取ユニット3Aは、LED3B、導光体3C、導光体3D、撮像素子3Eを一ライン分、主走査方向Yに沿って備えており、当該画像読取ユニット3Aは、副走査方向Xに往復移動可能に配設されている。
画像読取ユニット3Aを構成するLED3Bは、光を照射する光源として機能する。又、導光体3Cは、原稿(例えば、ブック原稿G)の読取部分に光を収束させる。そして、撮像素子3Eは、受光した光の強度に応じて電圧を出力する。又、導光体3Dは、原稿から反射された反射光を撮像素子3Eに集光させる。
プラテンガラス12の上面に原稿(例えば、ブック原稿G)を載置して、操作キー40の原稿読み取りボタンが押下されると、画像読取ユニット3Aが原稿の読み取り開始位置に搬送され、原稿の読み取りが開始される。まず、LED3Bが点灯され、光が照射される。その光は、導光体3Cにより経路が変更され、照射光Sとして撮像素子3Eの上方に向かって照射される。原稿(プラテンガラス12)の表面で反射された光のうち、撮像素子3Eに向かって反射する反射光Rは、導光体3Dにより集光され、撮像素子3Eにより受光される。撮像素子3Eは、CMOSセンサなどにより構成され、受光した光の強度に応じて電圧値を出力し、その電圧値は、ASIC3Fに入力される。撮像素子3Eは、複数の素子が直線上(主走査方向Y)に配設されたものであり、一の素子が画像データの一ラインの一の画素を形成する。原稿の一ライン分が読み取られると、画像読取ユニット3Aは、次の一ラインを読み取るために副走査方向Xに所定量搬送され、次の一ライン分の読み取りが行われる。この一ライン分の読み取りと所定量の搬送とが繰り返され、原稿の全域の読み取りが行われる。尚、搬送される所定量は、読み取りに際して設定される解像度等によって適宜設定される。
ASIC3Fは、各撮像素子3Eから入力された電圧値を画像データとして出力させるために設計された集積回路である。具体的には、ASIC3Fは、各撮像素子3Eより入力された電圧値をそれぞれ16ビットの数値データに変換し、各種のデータ補正を行った後、画像データとして出力する。ここで、撮像素子3Eの一の素子に対応する色データ(R値、G値、B値)は、16ビットの数値で形成される。
そして、ASIC3Fから出力された画像データは、バスライン25を介して、RAM23(図4参照)の画像メモリ23Aに書き込まれ、画像データとして記憶される。
次に、本実施形態に係る多機能周辺装置1の制御系構成について説明する。図4は、多機能周辺装置1の電気的構成を示したブロック図である。
図4に示すように、多機能周辺装置1は、CPU21、ROM22、RAM23、EEPROM24を備えている。そして、CPU21、ROM22、RAM23、EEPROM24は、バスライン25を介して、プリンタ2、スキャナ3、NCU31(ネットワーク・コントロール・ユニット)、モデム32、操作キー40、LCD41、USB端子71、スロット部72、アンプ73、スピーカ74と相互に接続されている。即ち、当該多機能周辺装置1は、CPU21、ROM22、RAM23により、各種機能(即ち、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能及びファクシミリ機能)を実現すべく制御される。
つまり、CPU21は、ROM22、RAM23、EEPROM24に記憶されるデータテーブルやプログラム、NCU31を介して送受信される各種信号に従って、バスライン25により接続された各部を制御する。
ROM22は、各種制御プログラムやデータテーブルが記憶された書換不能なメモリである。具体的には、ROM22は、制御プログラムの1つとして、後述するブックコピー処理プログラムを格納している。
そして、ROM22には、濃度変換テーブル記憶領域22Aが形成されている。この濃度変換テーブル記憶領域22Aには、濃度変換パターンが格納されている。この濃度変換テーブルは、後述するブックコピー処理プログラムにおいて、スキャナ3により読み取られた画像データから影データを除去する際に用いられる。濃度変換テーブルの詳細については、後に詳細に説明する。
RAM23は、各種データを記憶するための書換可能なメモリである。このRAM23には、画像メモリ23A等の各種のメモリが設けられている。画像メモリ23Aは、スキャナ3により読み取られた原稿の画像データ等を記憶するメモリである。
そして、EEPROM24は、記憶内容を自由に書き込むことが可能な記憶手段である。このEEPROM24は、RAM23と異なり、多機能周辺装置1に対する電源供給が遮断された場合であっても、記憶内容を保持しうる。当該EEPROM24には、ユーザ設定記憶領域24Aが形成されている。このユーザ設定記憶領域24Aには、各種機能に対し、ユーザが任意に設定した条件を示すユーザ設定データが格納される。例えば、後述する影除去レベルに関するユーザ設定データは、当該ユーザ設定記憶領域24Aに格納される。
NCU31は、電話網(図示せず)に対するダイヤル信号の送出や、電話網からの呼出信号の応答等の動作を行う。モデム32は、NCU31を介して、画像データを変調及び復調し、相手ファクシミリ装置(図示せず)へ伝送すると共に、伝送制御用の各種手順信号を送受信する。USB端子71は、コンピュータとUSBケーブル(図示せず)を介してデータの送受信を行う既知の回路である。アンプ73は、当該アンプ73に接続されたスピーカ74を鳴動して、呼出音などを出力するための回路である。
次に、本実施形態に係る多機能周辺装置1において実行されるブックコピー処理プログラムについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図5は、ブックコピー処理プログラムのフローチャートである。
このブックコピー処理プログラムは、多機能周辺装置1のコピー機能の一つであるブックコピーを行う際に実行されるプログラムである。ここで、ブックコピーとは、図6に示すようなブック原稿Gを複写対象とするコピー態様である。図6に示すように、ブック原稿Gは、複数枚のページ原稿が綴じ部により綴じられた原稿であり、例えば、書籍、雑誌やノート等がブック原稿Gに相当する。
そして、本実施形態においては、ブックコピーを行う際には、当該ブック原稿Gを開いた状態で原稿読取台6上に載置し、この状態における左右2ページを複写対象とする。即ち、本実施形態において、ブックコピーを実行する場合、ブック原稿Gの左右2ページ分の画像データが一枚の記録紙に出力される。
上述したように、ブック原稿Gは綴じ部を有しており(図6参照)、当該綴じ部に相当する部分は、原稿読取台6(プラテンガラス12)の上方に離間した状態となる。この結果、ブック原稿Gをブックコピーすると、スキャナ3による画像データ読取時において、当該綴じ部部分に影が生じる。従って、図7に示すように、スキャナ3による読取終了時点において、当該ブック原稿Gの画像データは、左右2ページ分の境界部分(即ち、綴じ部に相当する部分)に、綴じ部に基づく影データを有する。
本実施形態に係るブックコピー処理プログラムは、このブック原稿Gをブックコピーした際に、綴じ部により生じる影データの除去に関する制御プログラムである。
尚、このブックコピー処理プログラムの実行開始に際し、ブック原稿Gは、原稿読取台6上にセットされているものとする。
ブックコピー処理プログラムの実行が開始されると、先ず、CPU21は、原稿読取処理を実行する(S1)。この原稿読取処理(S1)では、CPU21は、スキャナ3により、原稿読取台6上に載置されているブック原稿Gを読み取る。そして、CPU21は、スキャナ3により読み取られたブック原稿Gの画像データを、画像メモリ23Aに格納する。当該画像データを画像メモリ23Aに格納した後、CPU21は、S2に処理を移行する。
尚、原稿読取処理(S1)終了時において、画像メモリ23Aに格納されている画像データは、当該画像データの中央部分(即ち、ブック原稿Gの綴じ部に相当する部分)に影データを有している(図7参照)。
S2に移行すると、CPU21は、影領域情報取得処理を実行する。この影領域情報取得処理(S2)においては、CPU21は、画像メモリ23Aに格納されている画像データを参照する。図7に示すように、画像メモリ23A中の画像データにおいて、影部分に相当する画素の濃度は、他の原稿部分(つまり、プラテンガラス12接触部分)よりも高濃度となる。従って、CPU21は、当該画像データを構成する画素の濃度値に基づいて、影領域80を特定し得る(図7参照)。そして、CPU21は、影領域を構成する各画素の濃度及び当該画像データ中における位置を含む影領域情報を取得し、RAM23に格納する。影領域情報をRAM23に格納した後、CPU21は、S3に処理を移行する。
S3では、CPU21は、2次元コード領域情報取得処理を実行する。この2次元コード領域情報取得処理(S3)では、CPU21は、画像メモリ23Aに格納されている画像データを参照し、当該画像データにおける2次元コード90の有無を判断すると共に、2次元コード領域情報を取得する。2次元コード領域情報とは、当該画像データ中における2次元コード90が占める領域、位置や当該2次元コード90を構成する画素の濃度値等により構成される情報である。
図8に示すように、2次元コード90は、黒色セル92、白色セル93をマトリクス状に配置して構成されるコードである。そして、2次元コード90における黒色セル92、白色セル93の配置は、基礎となる情報により定められている。即ち、ユーザは、所定の情報をエンコードして生成された2次元コード90を、所定の読取装置(例えば、2次元コードリーダ等)で読み取り、デコードすることで、当該所定の情報を取得可能である。
又、2次元コード90は、その角部分にファインダパターン91を有している(図8参照)。このファインダパターン91は、上記読取装置による読取時における位置検出に用いられる。即ち、当該ファインダパターン91の位置を特定することにより、2次元コード90の位置及び2次元コード90の占める領域(即ち、2次元コード領域81)を特定し得る。尚、このファインダパターン91に関する情報やファインダパターン91と2次元コード90との位置関係の情報(標準的な配置関係の情報)は、予めROM22等に記憶されているものとする。そして、これらの情報を用いて、S3の処理が実行される。
2次元コード領域情報取得処理(S3)において、CPU21は、先ず、画像メモリ23A内の画像データから、ファインダパターン91を抽出する。ファインダパターン91を抽出できれば、画像データ中に2次元コードデータが含まれていることになる。そして、CPU21は、当該ファインダパターン91の位置により、当該画像データにおける2次元コード領域81を特定し得る(図7参照)。そして、CPU21は、特定された2次元コード領域81を構成する画素の濃度値を取得し得る。このようにして、2次元コード領域情報を取得すると、CPU21は、取得した2次元コード領域情報をRAM23に格納し、S4に処理を移行する。
S4に移行すると、CPU21は、当該画像データに重複領域83が存在するか否かを判断する。ここで、重複領域83とは、当該画像データ中において、影領域80と2次元コード領域81が重複している領域をいう(図7、図8参照)。つまり、重複領域83が存在する場合とは、ブック原稿Gの綴じ部近傍に2次元コード90が掲載されており、綴じ部に基づく影が2次元コード90に及んでいる場合を指す。
上述したように、影領域情報及び2次元コード領域情報には、当該画像データにおける位置及び領域に関するデータが含まれている。従って、CPU21は、RAM23に格納されている影領域情報、2次元コード領域情報を参照することで、重複領域83の有無を判断しうる。当該画像データ中に重複領域83が存在する場合(S4:YES)、CPU21は、S6に処理を移行する。一方、当該画像データ中に重複領域83が存在しない場合(S4:NO)、CPU21は、S5に処理を移行する。
S5においては、CPU21は、通常影除去処理を実行する。この通常影除去処理(S5)は、上述したように、画像メモリ23A内の画像データに重複領域83が存在しない場合に実行される。即ち、この場合、影データの除去を行ったとしても、2次元コード90が欠損することはないため、CPU21は、影領域80全体を対象として影データの除去を行う。本実施形態においては、CPU21は、濃度変換テーブル記憶領域22Aに格納されている濃度変換テーブルに基づいて、影領域80に属する画素の濃度を変換することにより、影データの除去を行う。通常影除去処理(S5)終了後、CPU21は、S7に処理を移行する。
ここで、濃度変換テーブル記憶領域22Aに格納されている濃度変換テーブルについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図9に示すように、濃度変換パターン(1)〜濃度変換パターン(5)の5種類の濃度変換パターンが、濃度変換テーブル記憶領域22Aに格納されている。これらの濃度変換パターンには、夫々異なる除去閾値と、影除去レベルが関連付けられている。
除去閾値とは、画素の濃度を示す閾値であり、濃度変換後の濃度として、白色を示す濃度を出力する入力濃度(即ち、画像データの対象画素の濃度)の閾値を示す。即ち、CPU21は、入力濃度が除去閾値よりも白いことを示す場合(即ち、画素濃度が低い場合)、出力濃度として、白色を示す濃度を出力する。そして、入力濃度が除去閾値よりも黒い場合(即ち、画素濃度が高い場合)、出力濃度として、入力濃度と同じ濃度を出力する(図10)。
図10に示す例に基づいて、濃度変換テーブルに基づく濃度変換について、具体的に説明する。例えば、濃度変換パターン(2)においては、除去閾値として濃度Bが対応付けられている(図9、図10(a)参照)。
この場合、或る画素の濃度(入力濃度)が除去閾値である濃度Bよりも、白い濃度を示す場合、例え、入力濃度自身がある程度黒色成分を含んでいたとしても、CPU21は、白色を示す濃度に変換し、当該画素の出力濃度として出力する。又、或る画素の濃度が除去閾値である濃度Bよりも、黒い濃度を示す場合には、CPU21は、入力濃度をそのまま出力濃度として出力する。
つまり、この濃度変換パターン(2)に基づく濃度変換により影データの除去を行った場合、画像データ中の影領域において、濃度B以下の画素は、全て白色画素に変換されることになる。
そして、濃度変換パターン(2)と異なる濃度変換パターン(5)においては、除去閾値として濃度Dが対応付けられている。図10に示すように、濃度変換パターン(5)に係る除去閾値(濃度D)は、濃度変換パターン(2)における濃度Bよりも白い画素濃度である(図10(a)、(b)参照)。従って、濃度変換パターン(5)に基づいて濃度変換した場合、濃度変換パターン(2)に基づく濃度変換時と比較して、白色画素に変換される画素が少なくなる。換言すれば、入力濃度がそのまま出力画素となる画素の数が多くなるので、画像データから影データを除去する度合が低くなる。
図9に示すように、濃度変換パターン(1)〜濃度変換パターン(5)には、夫々異なる除去閾値(濃度A〜濃度E)が対応付けられている。そして、濃度A〜濃度Eは、濃度A〜濃度Eの順に、黒色よりの濃度から白色よりの濃度として規定されている。従って、濃度変換テーブル記憶領域22A内の5種類の濃度変換パターンは、夫々異なる影除去の度合となるように規定されている。
そして、上述したように、濃度変換パターン(1)〜濃度変換パターン(5)には、夫々「除去レベル:+2」「除去レベル:+1」「除去レベル:0」「除去レベル:−1」「除去レベル:−2」が対応付けられている。この除去レベルは、数字が大きいほど、影除去の度合が高いことを示している。この点は、除去レベルと、除去閾値との関係から容易に把握できる。そして、この除去レベルという概念は、ユーザが任意に影除去の度合を設定する場合等に用いられる。尚、本実施形態における初期設定としては、濃度変換パターン(C)が設定されている(即ち、「除去レベル:0」)。
通常影除去処理(S5)においては、CPU21は、ユーザ設定、もしくは初期設定として設定されている濃度変換パターンを読み出し、当該濃度変換パターンに基づいて、影領域80に属する全ての画素濃度を変換する。これにより、除去閾値よりも低い濃度の画素は全て白色画素に変換されるので、CPU21は、当該画像データにおける影領域80に属する画素を白色画素に変換し、画像データから綴じ部に基づく影データを除去し得る(図11参照)。この場合、重複領域83が存在しないのであるから、影データの除去により2次元コードが欠損することはない。従って、図11に示すように、通常影除去処理(S5)終了後、2次元コード90の読取が可能であり、且つ、影データが除去された美麗な画像データが、画像メモリ23Aに格納されていることになる。
一方、S6では、CPU21は、特殊影除去処理を実行する。特殊影除去処理(S6)は、画像メモリ23A内の画像データに重複領域83が存在する場合に実行される。具体的に、特殊影除去処理(S6)においては、CPU21は、先ず、影領域情報、2次元コード領域情報に基づいて、画像データにおける重複領域83を特定する。そして、CPU21は、特定した重複領域83の位置等に基づいて、特定領域85を決定する。
ここで、特定領域85とは、前記重複領域83を含み、当該重複領域83の位置及び大きさにより定まる影領域80の一部を構成する領域である。例えば、図8に示す例における特定領域85は、重複領域83の縦寸法と同寸法を有し、当該重複領域83の境界からブック原稿Gの綴じ部に相当する位置までの横寸法を有する影領域80の一部を構成する領域である。従って、CPU21は、重複領域83の位置や大きさ等に基づいて、当該特定領域85を特定することができる。
そして、特定領域85を特定した後、CPU21は、当該特定領域85を除く影領域80を構成する画素の濃度を、設定されている濃度変換パターンに基づいて変換することで、影領域80における特定領域85外の領域(以下、非特定領域という)に存在する影データを画像データから除去する(図12参照)。これにより、綴じ部に基づく影領域80を含んでいた画像データ(図7参照)は、特殊影除去処理(S6)により、非特定領域における影データが除去され、特定領域85には影を有する状態になる。従って、当該画像データにおいて、非特定領域部分については、影データが除去された美麗な状態となる。そして、特定領域85に対する影除去が行われないので、影は残存するが、影除去に伴い2次元コード90が欠損することはない。即ち、特殊影除去処理(S6)終了後において、画像データは、2次元コード90を情報の読取可能な状態で保持しつつ、非特定領域部分からは影データが除去された状態で、画像メモリ23Aに格納される(図12参照)。特殊影除去処理(S6)の後、CPU21は、S7に処理を移行する。
尚、この特殊影除去処理(S6)においては、特定領域85については影の除去を禁止している。即ち、特殊影除去処理(S6)における影除去の対象範囲は、特定領域85を除く影領域80の範囲となっている。換言すれば、特定領域85における影の除去については、影除去の禁止という制限が課されている。
S7においては、CPU21は、データ印刷処理を実行する。このデータ印刷処理(S7)では、CPU21は、画像メモリ23Aから画像データを読み出し、プリンタ2により、当該画像データに基づく印刷を記録用紙に施す。ここで、データ印刷処理(S7)で記録用紙に印刷される画像データは、通常影除去処理(S5)又は特殊影除去処理(S6)を経たデータである(図11、図12参照)。従って、このデータ印刷処理(S7)を実行することにより、多機能周辺装置1は、2次元コード90を読取可能に保持しつつ、ブック原稿Gの綴じ部に基づく影を適切に除去した出力結果をユーザに提供できる。データ印刷処理(S7)を終了すると、CPU21は、ブックコピー処理プログラムを終了する。
以上説明したように、第1実施形態に係る多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムによれば、綴じ部を有するブック原稿Gをブックコピーする際に、濃度変換テーブルに基づく画素濃度の変換により、当該ブック原稿Gに係る画像データから綴じ部により生じる影データを除去する。
ここで、当該ブック原稿Gに2次元コード90が含まれているが、影領域80と2次元コード領域81が重複する重複領域83が存在しない場合(S4:NO)、CPU21は、通常影除去処理(S5)を実行する。この場合、当該画像データに対してデータの除去を行ったとしても、当該影データの除去により2次元コード90が欠損することはない。従って、多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムは、2次元コード90を情報読取可能な状態に維持し、且つ、綴じ部に基づく影を除去した美麗な出力結果を提供しうる。
そして、当該ブック原稿Gに2次元コード90が含まれており、影領域80と2次元コード領域81が重複する重複領域83が存在する場合(S4:YES)、CPU21は、特殊影除去処理(S6)を実行する。この特殊影除去処理(S6)では、特定領域85における影の除去を禁止し、非特定領域に対する影の除去を行う。特定領域85における影の除去を禁止するので、当該多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムは、影除去による2次元コード90の欠損を防止し、2次元コード90を読取可能な状態に保った出力結果を提供しうる。そして、非特定領域における影の除去を実行するため、多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムは、綴じ部に基づく影を適切に除去した出力結果を提供しうる。
尚、第1実施形態に係る特殊影除去処理(S6)においては、特定領域85における影の除去を禁止することで、特定領域85における影の除去を制限しているが、この態様に限定するものではない。例えば、特定領域85に対する影除去に際し、影除去に用いる濃度変換パターンを、より軽度な影除去(即ち、濃度変換)を行う濃度変換パターンに変更し影除去を実行する構成も可能である。尚、非特定領域については、変更前の濃度変換パターンにより、影除去を実行する。つまり、この場合、影除去自体は影領域全体に対して行われるが、特定領域85に対する影除去については、影除去の度合が軽度な影除去に制限される。例えば、非特定領域については、図9における除去レベル「+1」の濃度変換パターンで影除去を行い、特定領域85については、除去レベル「−1」の濃度変換パターンで影除去を行うように構成してもよい。つまり、特定領域85に対する影除去と、非特定領域に対する影除去を、異なる影除去のレベルに基づいて実行するようにしてもよい。
また、通常影除去処理(S5)、特殊影除去処理(S6)に用いる濃度変換パターンは、ユーザが選択できる態様に限らず、装置側で定められている固定の濃度変換パターンを用いて影除去を行ってもよい。
(第2実施形態)
次に、上述した第1実施形態とは異なる実施形態(第2実施形態)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。この第2実施形態においては、多機能周辺装置1の基本的構成及びブックコピー処理プログラムの基本的な処理内容は同じであり、ブックコピー処理プログラムにおける特殊影除去処理(S6)の内容のみが相違する。従って、第2実施形態においては、特殊影除去処理(S6)の内容について、詳細に説明する。
第2実施形態に係る多機能周辺装置1において、ブックコピー処理プログラムが実行されると、CPU21は、原稿読取処理(S1)、影領域情報取得処理(S2)、2次元コード領域情報取得処理(S3)、S4の判断処理、通常影除去処理(S5)を実行する。これらS1〜S5の処理については、第1実施形態において既に説明しているので、その詳細な説明は省略する。
重複領域83が存在すると判断され(S4:YES)、S6に移行すると、第2実施形態に係る多機能周辺装置1のCPU21は、特殊影除去処理を実行する。この第2実施形態における特殊影除去処理(S6)では、CPU21は、当該画像データにおける影データの除去(即ち、濃度変換テーブルに基づく画像を構成する画素濃度の変換)自体を禁止する。つまり、この第2実施形態においては、原稿読取処理(S1)により画像メモリ23Aに格納された画像データが、そのまま特殊影除去処理(S6)終了後も格納されている(図7参照)。従って、この第2実施形態に係る多機能周辺装置1によれば、ユーザは、影除去は行われないが、データ印刷処理(S7)を実行することで、2次元コード90の情報読取可能な出力結果(図7参照)を取得しうる。
以上、説明したように、第2実施形態に係る多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムによれば、綴じ部を有するブック原稿Gをブックコピーする際に、濃度変換テーブルに基づく画素濃度の変換により、当該ブック原稿Gに係る画像データから綴じ部により生じる影データを除去する。当該ブック原稿Gに2次元コード90が含まれているが、影領域80と2次元コード領域81が重複する重複領域83が存在しない場合(S4:NO)、CPU21は、前記第1実施形態と同様に、通常影除去処理(S5)を実行する。従って、多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムは、2次元コード90を情報読取可能な状態に維持し、且つ、綴じ部に基づく影を除去した美麗な出力結果を提供しうる。
そして、第2実施形態においても、当該ブック原稿Gに2次元コード90が含まれており、影領域80と2次元コード領域81が重複する重複領域83が存在する場合(S4:YES)、CPU21は、特殊影除去処理(S6)を実行する。この特殊影除去処理(S6)においては、当該画像データにおける影データの除去(即ち、影領域80全体に対する影の除去)を禁止する。従って、第2実施形態に係る多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムによれば、ブックコピー処理が簡易的なものとなり、かつ当該画像データにおける2次元コードが欠損することはない。即ち、当該多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムによれば、2次元コードに基づく情報の読取可能な出力結果をユーザに提供できる。又、綴じ部より生じる影と、2次元コードとの位置関係により、影除去の態様が変更されるので、当該多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムは、より適切な態様で影除去を行った出力結果をユーザに提供し得る。
(第3実施形態)
続いて、上述した第1実施形態、第2実施形態と異なる実施形態(第3実施形態)について図面を参照しつつ詳細に説明する。この第3実施形態に係る多機能周辺装置1は、第1実施形態に係る多機能周辺装置1と同様の構成を有しており、ブックコピー処理プログラムの処理内容のみが相違する。従って、第3実施形態に係るブックコピー処理プログラムについて、図13を参照しつつ説明することとし、多機能周辺装置1の構成等に関する説明は省略する。
尚、この第3実施形態に係る多機能周辺装置1において、ユーザは、「除去レベル:+2」〜「除去レベル:−2」から、所望の除去レベルを選択し、選択した除去レベルに設定変更し得る。即ち、ユーザは、濃度変換テーブル記憶領域22Aに格納されている5種類の濃度変換パターンから、所望の濃度変換パターンを選択し、影除去に用いる濃度変換パターンとして設定しうる。ユーザにより設定された濃度変換パターンを示す情報は、ユーザ設定記憶領域24Aに格納される。この点、多機能周辺装置1における初期設定は、「除去レベル:0」(即ち、濃度変換パターン(3))である。
第3実施形態に係る多機能周辺装置1において、ブックコピー処理プログラムの実行が開始されると、先ず、CPU21は、原稿読取処理(S11)、影領域情報取得処理(S12)、2次元コード領域情報取得処理(S13)を実行する。これらS11〜S13の処理は、第1実施形態における原稿読取処理(S1)、影領域情報取得処理(S2)、2次元コード領域情報取得処理(S3)と同様の処理である。従って、S11〜S13の処理に関する説明は省略する。2次元コード領域情報取得処理(S13)終了後、CPU21は、S14に処理を移行する。
S14に移行すると、CPU21は、スキャナ3で読み取った画像データ中に重複領域83が存在するか否かを判断する。重複領域83の有無についての判断は、第1実施形態におけるS4と同様に判断される。重複領域83が存在する場合(S14:YES)、CPU21は、S15に処理を移行する。一方、重複領域83が存在しない場合(S14:NO)、CPU21は、通常影除去処理(S20)に処理を移行する。
画像データに重複領域83が存在する場合に移行するS15では、CPU21は、影濃度算出処理を実行する。この影濃度算出処理(S15)においては、CPU21は、画像データ中における2次元コード90近傍に位置する画素の濃度に基づいて、影濃度を算出する。
ここで、この影濃度算出処理(S15)における2次元コード90近傍に位置する画素(以下、対象画素群という)とは、上記特定領域85内の2次元コード領域81境界近傍(例えば、数画素分)において、重複領域83に該当しない画素である。従って、CPU21は、影領域情報及び2次元コード領域情報を参照することにより、当該対象画素群を特定することができる。そして、CPU21は、画像データに基づいて、当該対象画素群を構成する各画素の濃度を取得し、対象画素群を構成する各画素の濃度値の平均値を影濃度として算出する。算出した影濃度をRAM23に格納した後、CPU21は、S16に処理を移行する。
S16に移行すると、CPU21は、2次元コード濃度算出処理を実行する。この2次元コード濃度算出処理(S16)においては、CPU21は、2次元コード領域81において、黒色セル92部分に相当する各画素の濃度値を取得し、取得した濃度値の平均値を2次元コード濃度として算出する。算出した2次元コード濃度をRAM23に格納した後、CPU21は、S17に処理を移行する。
続くS17では、CPU21は、濃度変換パターン決定処理を実行する。この濃度変換パターン決定処理(S17)においては、CPU21は、RAM23に格納されている影濃度及び2次元コード濃度に基づいて、当該画像データにおける重複領域83及び特定領域85の影除去に用いる濃度変換パターンを決定する。
具体的には、CPU21は、先ず、2次元コード濃度と影濃度の平均値である対象濃度を算出する。そして、CPU21は、当該対象濃度と、各濃度変換パターンに対応付けられている除去閾値とを比較する。その後、CPU21は、当該対象濃度と濃度値が最も近しい除去閾値に係る濃度変換パターンを、当該画像データにおける重複領域83及び特定領域85の影除去に用いる濃度変換パターンに決定する。決定した濃度変換パターンを示す情報をRAM23に格納した後、CPU21は、S18に処理を移行する。
S18に移行すると、CPU21は、非特定領域影除去処理を実行する。上述したように、CPU21は、影領域情報及び2次元コード領域情報に基づいて、特定領域85を特定することができるので、非特定領域も特定し得る。この非特定領域影除去処理(S18)においては、CPU21は、画像データ中の非特定領域から影データを除去する処理である。具体的には、CPU21は、画像メモリ23Aに格納されている画像データを読み出し、ユーザにより設定された濃度変換パターン又は初期設定に係る濃度変換パターンに基づいて、非特定領域に属する各画素の濃度を変換する。濃度変換後の画像データを画像メモリ23Aに再度格納した後、CPU21は、S19に処理を移行する。
S19においては、CPU21は、特定領域除去処理を実行する。この特定領域影除去処理(S19)では、CPU21は、非特定領域影除去処理(S18)による影除去が行われていない特定領域85における影を除去する。具体的には、CPU21は、先ず、画像メモリ23Aに格納されている画像データ(即ち、非特定領域影除去処理(S18)済の画像データ)を読み出す。そして、CPU21は、RAM23を参照し、濃度変換パターン決定処理(S17)で決定された濃度変換パターンに基づいて、当該画像データにおける特定領域85に属する画素の濃度を変換する。濃度変換後の画像データを画像メモリ23Aに再度格納した後、CPU21は、S21に処理を移行する。
この特定領域影除去処理(S19)を実行することにより、当該画像データは、2次元コードを確実に読取可能な状態としつつ、影を除去した状態となる。この点について説明する。上述したように、2次元コード濃度は、2次元コード90を構成する黒色セル92部分の濃度であり、影濃度は、2次元コード90近傍に位置する対象画素群の濃度である。ここで、対象画素群は、ブック原稿Gのページの地の色に基づく画素を多く含む画素群である。従って、影があったとしても、影濃度は、2次元コード濃度と比較して低濃度(即ち、より白色に近い濃度)となる。
そうすると、濃度変換パターン決定処理(S17)で算出される対象濃度は、2次元コード濃度よりも低濃度(即ち、より白色に近い濃度)であり、且つ、影濃度よりも高濃度(即ち、より黒色に近い濃度)となる。ここで、濃度変換パターン決定処理(S19)では、CPU21は、算出された対象濃度に最も近しい除去閾値と対応付けられた濃度変換パターンを選択決定する。即ち、濃度変換パターン決定処理(S17)で決定された濃度変換パターンは、基本的に2次元コード濃度よりも低濃度であり、且つ、影濃度よりも高濃度を示す除去閾値が対応付けられたものとなる。
そして、濃度変換パターンによる濃度変換によれば、除去閾値よりも低濃度の画素は白色画素に変換して出力し、除去閾値より高濃度の画素は、そのままの濃度で出力する(図10参照)。
従って、濃度変換パターン決定処理(S17)で決定された濃度変換パターンに基づいて、画像データの特定領域85に対する影データの除去を行うと、影濃度は除去閾値よりも低濃度であるから、当該画像データに存在する影は略除去される。この結果、濃度変換パターン決定処理(S17)で決定された濃度変換パターンに基づいて、特定領域85における影の除去を行えば、第3実施形態に係る多機能周辺装置1は、当該特定領域85に存在する影が略除去された美麗な画像を出力し得る。
一方、2次元コード濃度は除去閾値よりも高濃度であるから、2次元コードの黒色セル92に相当する画素は、略そのままの濃度で出力される。従って、濃度変換パターン決定処理(S17)で決定された濃度変換パターンを用いて、影の除去を行った場合、第3実施形態に係る多機能周辺装置1は、2次元コード90からの情報取得を確実に行い得る状態の2次元コード90を有する出力結果を出力し得る。
ここで、画像データ中に重複領域83が存在しない場合(S14:NO)に移行するS20では、CPU21は、通常影除去処理を実行する。この通常影除去処理(S20)においては、CPU21は、ユーザ設定記憶領域24Aを参照し、ユーザ設定に基づく濃度変換パターンに基づいて、当該画像データにおける影データの除去を行う。この点、通常影除去処理(S20)は、ユーザ設定に基づく濃度変換パターンを用いる点を除き、第1実施形態における通常影除去処理(S6)と同様の処理である。従って、通常影除去処理(S20)の処理内容に関する詳細な説明は省略する。
この通常影除去処理(S20)を実行することにより、第3実施形態に係る多機能周辺装置1は、ブック原稿Gの画像データに対し、ユーザ所望の除去レベル(即ち、濃度変換パターン)に基づく影の除去を行うことができる。
そして、S21においては、CPU21は、データ印刷処理を実行する。このデータ印刷処理(S21)においては、CPU21は、画像メモリ23Aに格納されている画像データに基づく印刷を施した記録用紙を出力する。当該画像データを記録用紙に印刷出力した後、CPU21は、ブックコピー処理プログラムを終了する。
これにより、多機能周辺装置1は、非特定領域影除去処理(S18)、特定領域影除去処理(S19)を経た画像データを記録用紙に印刷出力し得る。即ち、当該多機能周辺装置1は、確実に情報の読取可能な2次元コード90を有し、適切に画像データ中の影データが除去された出力結果をユーザに提供しうる。
又、通常影除去処理(S20)を経た画像データを出力する場合も、当該多機能周辺装置1は、ユーザ設定に基づく影除去を行うので、ユーザ所望の影除去が行われた出力結果を提供し得る。
以上説明したように、第3実施形態に係る多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムは、画像データ中に重複領域83が存在する場合(S14:YES)、影濃度及び2次元コード濃度に基づいて、濃度変換パターンを決定し(S17)、当該濃度変換パターンを用いて特定領域85における影データの除去を行う。この結果、上述したように、第3実施形態に係る多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムは、2次元コード90を読取可能な状態で有し、且つ、特定領域85における影の除去を適切に行った出力結果をユーザに提供しうる。そして、この場合において、非特定領域に対してはユーザ設定に基づく影の除去を行うので、第3実施形態に係る多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムは、ユーザ所望の影除去が行われた出力結果をユーザに提供し得る。尚、影濃度及び2次元コード濃度に基づいて決定される濃度変換パターンが、再設定された濃度変換パターンに相当する。
又、第3実施形態に係る多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムは、画像データ中に重複領域83が存在しない場合(S14:NO)、当該画像データに対する影データの除去を、ユーザ設定に係る濃度変換パターンに基づいて実行する。従って、当該多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムによれば、ユーザは、所望の影除去が行われた出力結果を手にすることができる。
尚、第3実施形態においては、2次元コード濃度及び影濃度の平均値を対象濃度とし、当該対象濃度と最も近しい除去閾値に係る濃度変換パターンを、特定領域85における影除去に対する濃度変換パターンとしていたが、この態様に限定するものではない。例えば、影濃度を対象濃度としてもよい。即ち、影濃度に最も近しい除去閾値に係る濃度変換パターンを、特定領域85における影除去に対する濃度変換パターンとするように構成することも可能である。
(第4実施形態)
次に、第1実施形態〜第3実施形態とは異なる実施形態(第4実施形態)について図面を参照しつつ詳細に説明する。この第4実施形態に係る多機能周辺装置1は、第1実施形態に係る多機能周辺装置1と同様の構成を有しており、ブックコピー処理プログラムの処理内容のみが相違する。従って、第4実施形態に係るブックコピー処理プログラムについて、図面を参照しつつ説明することとし、多機能周辺装置1の構成等に関する説明は省略する。
尚、この第4実施形態に係る多機能周辺装置1においても、影データを除去する度合を変更可能であり、ユーザは、「除去レベル:+2」〜「除去レベル:−2」から、所望の除去レベル(即ち、濃度変換パターン)を選択し、選択した除去レベルに設定変更し得る。ユーザにより設定された濃度変換パターンを示す情報は、ユーザ設定記憶領域24Aに格納される。この点、多機能周辺装置1における初期設定は、「除去レベル:0」(即ち、濃度変換パターン(3))である。
第4実施形態に係る多機能周辺装置1において、ブックコピー処理プログラムの実行が開始されると、先ず、CPU21は、原稿読取処理(S31)、影領域情報取得処理(S32)、2次元コード領域情報取得処理(S33)を実行する。これらS31〜S33の処理は、第1実施形態における原稿読取処理(S1)、影領域情報取得処理(S2)、2次元コード領域情報取得処理(S3)と同様の処理である。従って、S31〜S33の処理に関する説明は省略する。2次元コード領域情報取得処理(S33)終了後、CPU21は、S34に処理を移行する。
S34に移行すると、CPU21は、スキャナ3で読み取った画像データ中に重複領域83が存在するか否かを判断する。重複領域83の有無についての判断は、第1実施形態におけるS4と同様に判断される。重複領域83が存在する場合(S34:YES)、CPU21は、S35に処理を移行する。一方、重複領域83が存在しない場合(S34:NO)、CPU21は、通常影除去処理(S42)に処理を移行する。
S35においては、CPU21は、2次元コード強調表示処理を実行する。この2次元コード強調表示処理(S35)では、CPU21は、先ず、エンハンスメント設定画面をLCD41に表示する。
ここで、LCD41に表示されるエンハンスメント設定画面の詳細について図面を参照しつつ説明する。図15は、エンハンスメント設定画面の一例を示す説明図である。図15に示すように、エンハンスメント設定画面は、プレビュー表示領域95、除去詳細設定表示領域97、選択表示領域98の3つの表示領域により構成されている。プレビュー表示領域95は、画像メモリ23Aに格納されている画像データに基づくプレビュー画像が表示される表示領域である。そして、除去詳細設定表示領域97は、現在設定されている除去レベルを示す表示が為される表示領域である。図15の表示例では、除去レベル「−2」が選択されている状態を示している。除去レベルの選択は、例えば、操作キー40上のカーソルキー等の操作によりユーザが任意に変更することができる。
又、選択表示領域98は、2次元コードの要否に係る選択肢が表示される表示領域である。具体的には、選択肢「コード情報優先」と選択肢「影除去優先」の2つの選択肢が、選択表示領域98に表示される。選択肢「コード情報優先」は、プレビュー表示領域95に表示されている画像データに対する影データの除去に際し、2次元コード90を読取可能な状態に保ちつつ、影データ除去を実行する態様(後述するS40、S41)を示す選択肢である。一方、選択肢「影除去優先」は、プレビュー表示領域95に表示されている画像データに対する影データの除去に際し、2次元コード90が欠損するか否かに関わらず、影データ除去を実行する態様(後述するS42)を示す選択肢である。尚、この選択表示領域98には、影領域80と2次元コード領域81が重複する重複領域83が存在する旨も表示される。
上記2次元コード強調表示処理(S35)においては、CPU21は、先ず、画像メモリ23Aを参照し、格納されている画像データに基づいて、表示用のプレビュー画像データを生成する。この時、2次元コード領域情報に基づいて、当該2次元コードの周囲にコード強調表示96を付加する。当該コード強調表示96は、プレビュー画像データ中の2次元コード90を強調するものであり、所定の着色(例えば、赤色や黄色等)により2次元コード90の周囲を囲む表示である。その後、CPU21は、コード強調表示96を付加したプレビュー画像データに基づいてプレビュー画像をプレビュー表示領域95に表示する。
又、この2次元コード強調表示処理(S35)では、CPU21は、ユーザ設定記憶領域24Aを参照し、現在設定されている除去レベル(即ち、濃度変換パターン)を特定する。そして、CPU21は、除去詳細設定表示領域97に、現在設定されている除去レベルを表示する。尚、この時、CPU21は、画像データに重複領域83が存在している場合には、選択表示領域98に、重複領域83が存在する旨と共に、上記2種類の選択肢(「コード情報優先」、「影除去優先」)を表示する。プレビュー表示領域95、除去詳細設定表示領域97、選択表示領域98に所定の表示を行った後、CPU21は、S36に処理を移行する。
S36に移行すると、CPU21は、除去レベル変更操作が行われたか否かについての判断を行う。具体的には、CPU21は、操作キー40からの操作信号に基づいて、除去レベル変更操作の有無を判断する。除去レベル変更操作が行われた場合(S36:YES)、CPU21は、S37に処理を移行する。一方、除去レベル変更操作が行われていない場合(S36:NO)、CPU21は、S38に処理を移行する。
除去レベル変更操作が行われ、S37に移行すると、CPU21は、除去レベル変更処理を実行する。この除去レベル変更処理(S37)では、CPU21は、ユーザによる除去レベル変更操作に応じて、変更後の除去レベル(即ち、濃度変換パターン)を特定し、当該除去レベルに関する情報をユーザ設定記憶領域24Aに格納する。これにより、多機能周辺装置1は、ユーザ所望の除去レベルによる影除去を実行可能な状態となる。除去レベル変更処理(S37)の後、CPU21は、S35に処理を戻す。
この除去レベル変更処理(S37)により除去レベルが変更されると、S35において、CPU21は、変更後の除去レベルに対応する濃度変換パターンに基づいて、影データの除去を行ったプレビュー画像データを再度生成し、これに基づいてプレビュー画像をプレビュー表示領域95に表示する(図16参照)。これにより、ユーザは、除去レベルの変更が当該画像データにおける影除去にどのような影響を及ぼすかを把握することができ、容易に所望の影除去態様を設定し得る。この時、CPU21は、除去詳細設定表示領域97における除去レベルの表示も変更する(図15、図16参照)。
S38に移行すると、CPU21は、コード要否選択処理を実行する。このコード要否選択処理(S38)においては、CPU21は、操作キー40からの操作信号に基づいて、選択肢「コード情報優先」と選択肢「影除去優先」の何れかの選択を受け付ける処理である。ユーザの選択操作に基づく選択結果をRAM23に格納した後、CPU21は、S39に処理を移行する。
続くS39においては、CPU21は、選択肢「コード情報優先」が選択されたか否かを判断する。具体的には、CPU21は、RAM23を参照し、コード要否選択処理(S38)において格納された選択結果に基づいて、S39の判断を行う。選択肢「コード情報優先」が選択されている場合(S39:YES)、CPU21は、S40に処理を移行する。一方、選択肢「影除去優先」が選択されている場合(S39:NO)、CPU21は、S42に処理を移行する。
S40に移行すると、CPU21は、非特定領域影除去処理を実行する。この非特定領域影除去処理(S40)は、ユーザ設定に基づく濃度変換パターンを用いて、非特定領域に係る影除去を行う処理であり、上述した第3実施形態における非特定領域影除去処理(S18)と同様の処理である。従って、非特定領域影除去処理(S40)の処理内容に関する詳細な説明は省略する。CPU21は、非特定領域に対する影除去が行われた画像データを画像メモリ23Aに格納した後、S41に処理を移行する。
この非特定領域影除去処理(S40)を実行することにより、CPU21は、当該画像データの非特定領域に対して、ユーザ所望の設定に基づく影データの除去を行うことができる。つまり、当該画像データの非特定領域は、ユーザ所望の影データ除去が施された美麗な状態となる。
S41においては、CPU21は、特定領域影除去処理を実行する。この特定領域影除去処理(S41)は、濃度変換パターンを用いて、特定領域85に係る影除去を行う処理であり、使用する濃度変換パターンを除き、第3実施形態に係る特定領域影除去処理(S19)と同様の処理である。具体的には、この第4実施形態における特定領域影除去処理(S41)では、CPU21は、除去レベル(即ち、濃度変換パターン)に係るユーザ設定に関わらず、「除去レベル:−2」に対応する濃度変換パターンを用いて、特定領域85に対する影除去を行う。CPU21は、特定領域85に対する影データの除去を行った画像データを画像メモリ23Aに格納し、S42に処理を移行する。
この特定領域影除去処理(S41)を実行に際し、CPU21は、「除去レベル:−2」に係る濃度変換パターンを用いて、特定領域85における影除去を行う。上述したように、「除去レベル:−2」に係る濃度変換パターン(即ち、濃度変換パターン(5))は、濃度変換テーブル記憶領域22Aに格納されている濃度変換パターンの内で、最も除去閾値が示す濃度が低濃度(濃度E)に規定されている濃度変換パターンである。従って、この濃度変換パターンに基づいて、特定領域85における影除去を行うと、当該特定領域85に属する画素の濃度は、若干影除去はなされるものの、略そのままの濃度となる。この結果、特定領域影除去処理(S41)を実行しても、当該特定領域85に属する2次元コード90が、影除去により欠損することはない。つまり、この特定領域影除去処理(S41)を実行することにより、多機能周辺装置1は、2次元コード90を読取可能な状態で有する出力結果をユーザに提供しうる。
そして、S42では、CPU21は、通常影除去処理を実行する。この通常影除去処理(S42)においては、CPU21は、ユーザ設定記憶領域24Aを参照し、ユーザ設定に基づく濃度変換パターンに基づいて、当該画像データにおける影データの除去を行う。この点、通常影除去処理(S42)は、ユーザ設定に基づく濃度変換パターンを用いる点を除き、第1実施形態における通常影除去処理(S6)と同様の処理である。従って、通常影除去処理(S42)の処理内容に関する詳細な説明は省略する。
この通常影除去処理(S42)を実行することにより、第4実施形態に係る多機能周辺装置1は、ブック原稿Gの画像データに対し、ユーザ所望の除去レベル(即ち、濃度変換パターン)に基づく影データの除去を行うことができる。
そして、S43においては、CPU21は、データ印刷処理を実行する。このデータ印刷処理(S43)においては、CPU21は、画像メモリ23Aに格納されている画像データに基づく印刷を施した記録用紙を出力する。当該画像データを記録用紙に印刷出力した後、CPU21は、ブックコピー処理プログラムを終了する。
以上説明したように、第4実施形態に係る多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムは、影領域80と2次元コード領域81が重複する重複領域83が存在する場合(S34:YES)、図15、図16に示すように、LCD41のプレビュー表示領域95、選択表示領域98に、2次元コード90の存在を示す表示を行う(S35)。これにより、ユーザは、当該ブック原稿Gにおける2次元コード90の存在を容易に把握することができる。
更に、当該多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムは、図15、図16に示すように、選択肢「コード情報優先」と選択肢「影除去優先」を選択表示領域98に表示し(S35)、コード要否選択処理(S38)により、これら選択肢に対するユーザの選択を受け付ける。そして、多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムは、コード要否選択処理におけるユーザの選択結果に応じて(S39)、当該画像データに対する影データ除去の態様を変更する(S40〜S42)。従って、ユーザは、LCD41に表示されたエンハンスメント設定画面を視認することにより、当該画像データに係る出力における2次元コード90の必要性を判断しうる。そして、ユーザは、2次元コード90の要否に関する判断に応じて、当該画像データにおける影除去の態様を選択し、選択した影除去の態様に基づく出力結果を取得し得る。
即ち、当該多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムは、影の除去によるブック原稿Gに基づく画像の品質向上を優先した出力態様(S42、S43)と、2次元コード90による情報取得が可能な出力態様(S40、S41、S43)とを選択し得るという利便性をユーザに提供し得る。
又、多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムは、重複領域83が存在する場合に(S34:YES)、2次元コード強調表示処理を実行する(S35)。即ち、ユーザは、影除去の結果、2次元コード90が欠損する可能性が高い場合に、確実に2次元コードの存在を把握し、当該2次元コードの要否に係る選択を行い得る。更に、当該多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムによれば、ユーザは、2次元コード90の要否に基づく所望の態様で出力された出力結果を確実に得ることができる。
そして、重複領域83が存在する場合に(S34:YES)、2次元コード強調表示処理(S35)を実行するので、多機能周辺装置1は、2次元コード強調表示処理(S35)の実行回数を必要最小限に抑えることができ、2次元コード強調表示処理(S35)に係る処理負担を軽減することができる。
そして、2次元コード強調表示処理(S35)において、CPU21は、プレビュー表示領域95に、画像メモリ23Aに格納されている画像データに基づくプレビュー画像を表示する。この時、CPU21は、当該画像データに含まれる2次元コード90の周囲に、コード強調表示96を付加して、当該画像データをプレビュー表示領域95に表示する。従って、多機能周辺装置1及びブックコピー処理プログラムは、2次元コード90の要否に関する適切な判断材料をユーザに提供しうる。これにより、ユーザは、ブック原稿Gにおける2次元コード90を確実に把握することができ、2次元コード90の必要性を容易に判断できる。
更に、プレビュー表示領域95に表示されたプレビュー画像において、2次元コード90の周囲には、コード強調表示96が表示されるので、ユーザは、プレビュー画像中の2次元コード90を容易に発見することができ、2次元コード90の位置、大きさ等を把握しうる。この結果、ユーザは、2次元コード90の要否について、より適切に判断しうる。
尚、第4実施形態における特定領域影除去処理(S41)においては、「除去レベル:−2」に係る濃度変換パターンを用いて、画像データの特定領域85に対する影データの除去を行っているが、この態様に限定するものではない。例えば、別の濃度変換パターンを用いて、特定領域85に対する影除去を実行しても良い。この場合において、上記別の濃度変換パターンは、「濃度変換パターン(1)」〜「濃度変換パターン(5)」に例示したものに限らず、上記5種類の濃度変換パターンとは、別の濃度変換パターンを用いるように構成することも可能である。又、この特定領域影除去処理(S41)において、特定領域85に対する影除去自体を禁止するように構成することも可能である。
また、第4実施形態においては、重複領域83が存在する場合に(S34:YES)、S35に処理を移行し、2次元コード強調表示処理を含むエンハンスメント設定画面をLCD41に表示する処理を行ったが、重複領域83が存在していない場合であっても、2次元コードが存在していれば、図15に示すようなエンハンスメント設定画面をLCD41に表示するように構成してもよい(尚、この場合は、「影と重なっています」の表示を行わない)。これにより、ユーザに対して、コピーしようとしている原稿にコードが存在していることを報知することができ、この報知に基づいて、ユーザは、影除去レベルを必要に応じて変更し得る。また、コピーに関する他の設定についても2次元コードの存在を考慮した設定に変更する等の対処が可能となる。2次元コードの強調表示についても、重複領域83の有無に関係なく、行なうように構成してもよい。
以上、第1実施形態〜第4実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記各実施形態に何ら限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、図9に示される濃度変換テーブルにおける、濃度変換パターンの数は、図9の例に限定されるものではなく、増減可能である。
又、上述した実施形態においては、重複領域83を含む特定領域85を除外した非特定領域について、影除去を行うように構成していたが、この態様に限定するものではない。即ち、図17に示すように、重複領域83を影除去の対象から除外し、上記特定領域85の内、重複領域を除いた領域に対する影除去を実行するように構成することも可能である。この場合、重複領域83は影除去の対象から除外されるので、出力結果において、2次元コード90から情報を取得可能となる。更に、特定領域85の内、重複領域83を除く領域に対する影除去が実行されるので(図17参照)、より適切な影除去が行われた出力結果をユーザに提供し得る。
更に、本発明は、上記実施形態に示す多機能周辺装置1に限らず、種々の装置(例えば、コピー専用機、)に対して適用し得る。即ち、本発明に係る画像処理装置及び画像処理装置の制御プログラムは、画像処理装置における出力態様を、記録紙に対する印刷出力に限定するものではない。例えば、記録部を介して、記録紙を除く他の記録媒体に対して出力する構成であっても良いし、表示部に対する出力であっても良い。更に、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置に対して出力する構成であっても良いことは、勿論である。
多機能周辺装置の外観斜視図である。 原稿カバーを開いた状態の多機能周辺装置を示す外観斜視図である。 スキャナの構成を概略的に示す正面断面図である。 多機能周辺装置の制御系を示すブロック図である。 第1実施形態、第2実施形態に係るブックコピー処理プログラムのフローチャートである。 ブックコピーの対象であるブック原稿の一例を示す説明図である。 スキャナで読み取られた直後の画像データの一例を示す説明図である。 2次元コードの構成及び重複領域、特定領域に関する説明図である。 濃度変換テーブル記憶領域の記憶内容に関する説明図である。 濃度変換テーブルに基づく濃度変換に関する説明図である。 通常影除去処理による影除去が行われた画像データ及び出力結果の一例を示す説明図である。 重複領域が存在しない場合における陰除去後の画像データ及び出力結果の一例を示す説明図である。 第3実施形態に係るブックコピー処理プログラムのフローチャートである。 第4実施形態に係るブックコピー処理プログラムのフローチャートである。 LCDに表示されるエンハンスメント設定画面の表示例(1)を示す説明図である。 LCDに表示されるエンハンスメント設定画面の表示例(2)を示す説明図である。 2次元コード近傍に対する影除去の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 多機能周辺装置
3 スキャナ
21 CPU
22 ROM
22A 濃度変換テーブル記憶領域
23 RAM
23A 画像メモリ
24 EEPROM
24A ユーザ設定記憶領域
40 操作キー
41 LCD
95 プレビュー表示領域
96 コード強調表示
98 選択表示領域
G ブック原稿

Claims (13)

  1. 綴じ部を有する見開き原稿の画像データを読取可能な読取手段と、
    前記読取手段により読み取られた画像データに基づく出力を行う出力手段と、
    前記読取手段で読み取られた見開き原稿の画像データに対し、当該画像データに存在し、前記見開き原稿の綴じ部により生じる影部分に相当する影データを特定して除去する編集を行う影除去手段と、
    所定の情報に基づいて生成された2次元コードデータが、前記読取手段により読み取られた見開き原稿の画像データに含まれているか否かを判断する第1判断手段と、
    前記第1判断手段により、前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、前記影除去手段に対して、当該見開き原稿の画像データにおける影データの除去に係る編集を制限する制御を行う制御手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1記載の画像処理装置において、
    前記第1判断手段により、前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、当該見開き原稿の画像データにおける影データに係る影領域と、前記2次元コードデータに係る2次元コード領域とが重複する重複領域が存在するか否かを判断する第2判断手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記第2判断手段により、前記重複領域が存在すると判断された場合、前記影除去手段による当該重複領域における影データの除去に係る画像データの編集を制限する制御を行うことを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1記載の画像処理装置において、
    前記第1判断手段により、前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、当該見開き原稿の画像データにおける影データに係る影領域と、前記2次元コードデータに係る2次元コード領域とが重複する重複領域が存在するか否かを判断する第2判断手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記第2判断手段により、前記重複領域が存在しないと判断された場合に、前記影除去手段による影データの除去に係る画像データの編集を実行する制御を行い、
    前記第2判断手段により、前記重複領域が存在すると判断された場合、前記影除去手段による影データの除去に係る画像データの編集を制限する制御を行うことを特徴とする画像処理装置。
  4. 綴じ部を有する見開き原稿の画像データを読取可能な読取手段と、
    前記読取手段により読み取られた画像データに基づく出力を行う出力手段と、
    前記読取手段で読み取られた見開き原稿の画像データに存在し、前記見開き原稿の綴じ部により生じる影部分に相当する影データの濃度を、所定の影除去用画像濃度に変換することで、当該画像データから影データを除去する編集を行う影除去手段と、
    前記影データの濃度と、前記影除去手段による画像濃度変換後の画像データの濃度を示す影除去用画像濃度とが対応付けられて成る濃度変換パターンを複数備え、その複数の濃度変換パターンから、一の濃度変換パターンを設定する変換パターン設定手段と、
    所定の情報に基づいて生成された2次元コードデータが、前記読取手段により読み取られた見開き原稿の画像データに含まれているか否かを判断する第1判断手段と、
    前記第1判断手段により、前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、当該見開き原稿の画像データにおける影データに係る影領域と、前記2次元コードデータに係る2次元コード領域とが重複する重複領域が存在するか否かを判断する第2判断手段と、
    前記第2判断手段により、前記重複領域が存在しないと判断された場合に、前記変換パターン設定手段により設定された濃度変換パターンに基づいて、前記影除去手段による影データの除去に係る画像データの編集を実行する制御を行い、
    前記第2判断手段により、前記重複領域が存在すると判断された場合、前記変換パターン設定手段で設定されている濃度変換パターンの設定を解除し、前記複数の濃度変換パターンから一の濃度変換パターンを再設定し、その再設定された濃度変換パターンに基づいて、前記影除去手段による影データの除去に係る画像データの編集を実行する制御を行う制御手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項4記載の画像処理装置において、
    前記第2判断手段により、前記重複領域が存在すると判断された場合、前記読取手段で読み取られた見開き原稿の画像データに基づいて、当該画像データにおける影部分の濃度を示す影濃度データと、当該画像データに含まれる2次元コード部分の濃度を示すコード濃度データを取得する濃度取得手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記濃度取得手段により取得された影濃度データとコード濃度データに基づいて、一の濃度変換パターンを決定し、その決定された濃度変換パターンを再設定することを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項4又は請求項5記載の画像処理装置において、
    ユーザによる所望の濃度変換パターンを選択する選択操作が行われる操作手段と、
    前記第2判断手段により、前記重複領域が存在すると判断された場合に、前記影データにおける当該重複領域に相当する範囲を特定する特定手段と、を備え、
    前記変換パターン設定手段は、
    前記操作手段による選択操作に基づいて、複数の濃度変換パターンから一の濃度変換パターンを設定し、
    前記制御手段は、
    前記特定手段により特定された当該重複領域に相当する範囲に対しては、再設定された濃度変換パターンに基づいて、影データを除去する編集を行い、
    前記重複領域に相当する範囲外に存在する影データに対しては、前記変換パターン設定手段により設定された濃度変換パターンに基づいて、影データを除去する編集を行うことを特徴とする画像処理装置。
  7. 画像データを表示可能な表示手段と、
    綴じ部を有する見開き原稿の画像データを読取可能な読取手段と、
    前記読取手段により読み取られた画像データに基づく出力を行う出力手段と、
    前記読取手段で読み取られた見開き原稿の画像データに対し、当該画像データに存在し、前記見開き原稿の綴じ部により生じる影部分に相当する影データを特定して除去する編集を行う影除去手段と、
    所定の情報に基づいて生成された2次元コードデータが、前記読取手段により読み取られた見開き原稿の画像データに含まれているか否かを判断する第1判断手段と、
    前記第1判断手段により、前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、前記表示手段に対して、当該2次元コードの存在を報知する報知表示を行い、当該2次元コードの要否の選択を促す選択要求表示を行う表示制御手段と、
    前記表示手段による選択要求表示に基づいて、ユーザによる2次元コードの要否を選択する選択操作が行われる選択操作手段と、
    前記選択操作手段による選択操作に基づいて、前記影除去手段による影データの除去に係る編集を行うか否かを決定する影除去制御手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
  8. 請求項7記載の画像処理装置において、
    前記第1判断手段により、前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、当該見開き原稿の画像データにおける影データに係る影領域と、前記2次元コードデータに係る2次元コード領域とが重複する重複領域が存在するか否かを判断する第2判断手段と、を備え、
    前記表示制御手段は、
    前記第2判断手段により、前記重複領域が存在すると判断された場合、前記表示手段に対して、当該2次元コードの存在を報知する報知表示を行い、当該2次元コードの要否の選択をユーザに促す選択要求表示を行うことを特徴とする画像処理装置。
  9. 請求項7又は請求項8記載の画像処理装置において、
    前記表示制御手段は、
    前記報知表示を行う際に、前記読取手段により読み取られた原稿の画像データに基づいて、当該原稿画像を前記表示手段に表示することを特徴とする画像処理装置。
  10. 請求項9記載の画像処理装置において、
    前記表示制御手段は、
    前記表示手段に対して、前記報知表示を行う際に、前記見開き原稿の画像データに含まれる2次元コードの画像を、当該見開き原稿の画像データを構成する他の画像部分と比較して強調して表示することを特徴とする画像処理装置。
  11. 綴じ部を有する見開き原稿の画像データを読取可能な読取手段と、
    前記読取手段により読み取られた画像データに基づく出力を行う出力手段と、
    前記読取手段で読み取られた見開き原稿の画像データに対し、当該画像データに存在し、前記見開き原稿の綴じ部により生じる影部分に相当する影データを特定して除去する編集を行う影除去手段と、
    前記影除去手段に係る制御を司る制御手段と、を備える画像処理装置の制御プログラムにおいて、
    所定の情報に基づいて生成された2次元コードデータが、前記読取手段により読み取られた見開き原稿の画像データに含まれているか否かを判断するステップと、
    前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、前記影除去手段に対して、当該見開き原稿の画像データにおける影データの除去に係る編集を制限する制御を行うステップと、を備えることを特徴とする画像処理装置の制御プログラム。
  12. 綴じ部を有する見開き原稿の画像データを読取可能な読取手段と、
    前記読取手段により読み取られた画像データに基づく出力を行う出力手段と、
    前記読取手段で読み取られた見開き原稿の画像データに存在し、前記見開き原稿の綴じ部により生じる影部分に相当する影データの濃度を、所定の影除去用画像濃度に変換することで、当該画像データから影データを除去する編集を行う影除去手段と、
    前記影データの濃度と、前記影除去手段による画像濃度変換後の画像データの濃度を示す影除去用画像濃度とが対応付けられて成る濃度変換パターンを複数備え、その複数の濃度変換パターンから、一の濃度変換パターンを設定する変換パターン設定手段と、
    前記影除去手段に係る制御を司る制御手段と、を備える画像処理装置の制御プログラムにおいて、
    所定の情報に基づいて生成された2次元コードデータが、前記読取手段により読み取られた見開き原稿の画像データに、含まれているか否かを判断するステップと、
    前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、当該見開き原稿の画像データにおける影データに係る影領域と、前記2次元コードデータに係る2次元コード領域とが重複する重複領域が存在するか否かを判断するステップと、
    前記重複領域が存在しないと判断された場合に、前記変換パターン設定手段により設定された濃度変換パターンに基づいて、前記影除去手段による影データの除去に係る画像データの編集を実行する制御を行うステップと、
    前記第2判断手段により、前記重複領域が存在すると判断された場合、前記変換パターン設定手段で設定されている濃度変換パターンの設定を解除し、前記複数の濃度変換パターンから一の濃度変換パターンを再設定し、再設定された濃度変換パターンに基づいて、前記影除去手段による影データの除去に係る画像データの編集を実行する制御を行うステップと、を備えることを特徴とする画像処理装置の制御プログラム。
  13. 画像データを表示可能な表示手段と、
    ユーザによる所定の選択操作を実行可能な選択操作手段と、
    綴じ部を有する見開き原稿の画像データを読取可能な読取手段と、
    前記読取手段により読み取られた画像データに基づく出力を行う出力手段と、
    前記読取手段で読み取られた見開き原稿の画像データに対し、当該画像データに存在し、前記見開き原稿の綴じ部により生じる影部分に相当する影データを特定して除去する編集を行う影除去手段と、
    影除去手段に係る制御を司る制御手段と、を備える画像処理装置の制御プログラムにおいて、
    所定の情報に基づいて生成された2次元コードデータが、前記読取手段により読み取られた見開き原稿の画像データに含まれているか否かを判断するステップと、
    前記2次元コードデータが前記見開き原稿の画像データに含まれていると判断された場合に、前記表示手段に対して、当該2次元コードの存在を報知する報知表示を行うと共に、当該2次元コードの要否の選択を促す選択要求表示を行うステップと、
    前記選択操作手段による選択操作に基づいて、前記影除去手段による影データの除去に係る編集を行うか否かを決定するステップと、を備えることを特徴とする画像処理装置の制御プログラム。
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