JP2009087801A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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Sumihisa Nagasaki
純久 長崎
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恩津水 豊田
Osayuki Shigefuji
修行 重藤
Yuichiro Miyamae
雄一郎 宮前
Takashi Horikawa
敬司 堀河
Masatetsu Akamatsu
雅哲 赤松
Mitsuru Harada
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
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Abstract

【課題】PDPにおける発光色ごとの維持放電電圧を変化させることなく、アドレス放電を低下させて放電電圧を均一にする。
【解決手段】前面板と背面板とを対向配置して構成した放電空間の内壁の少なくとも一部に赤色蛍光体層35R、緑色蛍光体層35Gおよび青色蛍光体層35Bを形成したPDPであって、赤色蛍光体層35Rが(Y、Gd)BO:Euの赤色蛍光体粒子を、緑色蛍光体層35GがZnSiO:Mnの緑色蛍光体粒子を、青色蛍光体層35BがBaMgAl1017:Euの青色蛍光体粒子を含み、緑色蛍光体層35Gにおける緑色蛍光体粒子の充填率を、赤色蛍光体層35Rにおける赤色蛍光体粒子の充填率、および青色蛍光体層35Bにおける青色蛍光体粒子の充填率よりも大きくしている。
【選択図】図3

Description

本発明は、大画面表示に好適なプラズマディスプレイパネルに関し、特にアドレス放電および維持放電の放電電圧を均一化したプラズマディスプレイパネルに関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと記す)は、対向配置した前面板と背面板の周縁部を封着部材によって封着した構造であって、前面板と背面板との間に形成された放電空間には、ネオンおよびキセノンなどの放電ガスが封入されている。
前面板は、ガラス基板の片面にストライプ状に形成された走査電極と維持電極とからなる複数の表示電極対と、これらの表示電極対を覆ってコンデンサとしての働きをする誘電体層と、誘電体層上に形成された酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層とからなる。表示電極対は、それぞれ透明電極と透明電極上に形成された金属材料からなるバス電極とによって構成されている。
背面板は、もう一方のガラス基板の片面に、表示電極対と直交する方向にストライプ状に形成された複数のアドレス電極と、これらのアドレス電極を覆う下地誘電体層と、放電空間をアドレス電極ごとに区画するストライプ状の隔壁と、隣接する隔壁間の溝に順次塗布された赤色、緑色、青色に発光する蛍光体層とを備えている。
上記構造の前面板と背面板とは、それぞれの電極形成面側を対向させ、その周縁部を封着部材で気密封着している。背面板の一隅には放電空間を排気するとともに放電ガスを導入するための排気管が取り付けられ、放電空間を排気ポンプによって排気した後、ネオンとキセノンからなる放電ガスを50KPa〜80KPaの圧力で封入して、排気管を加熱溶融させて気密封止することによりPDPが完成する。
表示電極対とアドレス電極は直交していて、その交差部が放電セルになる。これらの放電セルはマトリクス状に配列され、表示電極対の方向に並ぶ赤色、緑色、青色に発光する蛍光体層を有する3個の放電セルがフルカラー表示のための画素になる。
上記のように構成されたPDPの動作について説明する。各走査電極とアドレス電極群との間に表示データに対応するアドレス放電電圧を印加することによりアドレス放電を発生させる。これにより、マトリクス状に配列された放電セルにおいて、走査電極ごとに順次、表示データに対応する所定の壁電荷が電極面に形成される。これら壁電荷のパターンを保持した状態で表示電極対の間、つまり走査電極と維持電極間に維持放電電圧を印加すると、壁電荷が形成された放電セルで維持放電が発生する。維持放電によって発生した紫外線が蛍光体層中の蛍光体粒子を励起させ、発光した赤色、緑色、青色を加法混色することによってフルカラーの画像表示を行う。
一方、アドレス放電は前面板側に形成された表示電極と、背面板側に形成されたアドレス電極との間の蛍光体層を介した対向放電であり、その放電電圧は放電セルに設けられた蛍光体層の電気的特性によって異なる。言い換えると赤色蛍光体層を配置された放電セル、緑色蛍光体層を配置された放電セル、青色蛍光体層を配置された放電セルの間で放電電圧が異なる。それぞれの放電セルでアドレス放電の放電電圧が異なると、全ての放電セルを確実に放電させるためには、放電電圧が最も高い放電セルを放電させるための放電電圧を全ての放電セルに印加することが必要になり、消費電力が増大する。
この課題を解決するために、蛍光体層の色ごとに蛍光体層の厚さを調節したPDPが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、蛍光体層の発光色ごとに蛍光体層の厚さを異なるものとすると、発光色ごとのアドレス放電電圧のばらつきを低減できるが、放電セル空間の容積が発光色ごとに異なるために、維持放電のための放電電圧が発光色ごとにばらつくことになる。
特開2005−129503号公報
表示データに対応する壁電荷を形成するためのアドレス放電は、蛍光体層を介する対向放電であり、蛍光体層を形成する蛍光体材料の電気的特性が発光色ごとに異なるため、アドレス放電電圧が発光色ごとにばらつく。消費電力の削減のためにはできるだけ低い電圧でのアドレス放電が必要である。例えば、緑色に発光する蛍光体層での放電電圧が赤色に発光する蛍光体層、および青色に発光する蛍光体層の放電電圧よりも高い場合、全ての放電セルで安定に放電させるためには、アドレス放電電圧を最も高い放電電圧を示す緑色の蛍光体層の放電電圧に設定する必要がある。その結果、消費電力が増大する。
特許文献1に記載されている蛍光体層の厚さを色ごとに調節する方法では、アドレス放電の放電電圧を均一にはできるが、面放電モードで動作する維持放電の放電電圧にばらつきが生じる。その結果、PDPの維持放電電圧を最も高い放電開始電圧を示す蛍光体層の放電電圧に設定する必要が生じ、同じく消費電力の増大となる。
本発明はこれらの課題を解決して、発光色ごとの維持放電電圧を変化させることなく、アドレス放電の放電電圧を均一にするPDPを実現するものである。
本発明のPDPは、前面板と背面板とを対向配置して構成した放電空間の内壁の少なくとも一部に赤色蛍光体層、緑色蛍光体層および青色蛍光体層を形成したPDPであって、赤色蛍光体層は(Y、Gd)BO:Euの赤色蛍光体粒子を含み、緑色蛍光体層はZnSiO:Mnの緑色蛍光体粒子を含み、青色蛍光体層はBaMgAl1017:Euの青色蛍光体粒子を含み、緑色蛍光体層における緑色蛍光体粒子の充填率を、赤色蛍光体層における赤色蛍光体粒子の充填率、および青色蛍光体層における青色蛍光体粒子の充填率よりも大きくしている。
このような構成により、高いアドレス放電電圧を示す緑色の放電セルの放電電圧を低下させて3色の放電セルのアドレス放電電圧を低いアドレス放電電圧に揃えて、放電セルの空間容積を同一にして維持放電電圧も低く抑えることができ、結果として駆動の消費電力を低減することができる。
さらに、緑色蛍光体層を平均粒径の異なる2種類の蛍光体粒子から構成することが望ましい。このような構成により、緑色蛍光体層の緑色蛍光体粒子の充填率を容易に向上させてアドレス放電電圧を低下させることができる。
以上のように、本発明のPDPによれば、維持放電電圧を変化させずにアドレス放電の放電電圧を低下させるとともに各色の放電セルで均一にすることができ、アドレス放電の安定化とともに低消費電力のPDPを実現することができる。
図1は、本発明の実施の形態におけるPDPの主要部の構成を示す断面斜視図である。PDP10は前面板20と背面板30とで構成されている。前面板20は前面ガラス基板21を有し、前面ガラス基板21上には平行に配置された走査電極22と維持電極23とからなる表示電極対24が複数形成されている。そして、走査電極22と維持電極23を覆うように誘電体層25が形成され、その誘電体層25上にMgO保護層26が形成されている。
一方、背面板30は背面ガラス基板31を有して、背面ガラス基板31上には、平行に配列されたアドレス電極32が複数形成されている。さらに、アドレス電極32を覆うように下地誘電体層33が形成され、その上にストライプ状の隔壁34が形成されている。そして、隔壁34の側面および下地誘電体層33上には、アドレス電極32ごとに順次、赤色、緑色および青色の各色に発光する赤色蛍光体層35R、緑色蛍光体層35G、青色蛍光体層35Bが設けられている。
これらの前面板20と背面板30とは、微小な放電空間を挟んで表示電極対24とアドレス電極32とが交差するように対向配置され、その外周部がガラスフリットなどの封着部材によって封着されている。そして、放電空間には、例えばネオン(Ne)とキセノン(Xe)などの混合ガスが放電ガスとして封入されている。放電空間は隔壁34によって、複数の区画に仕切られ、表示電極対24とアドレス電極32とが交差する部分に放電セル36が形成される。そして、上記の電極間に放電電圧を印加すると、これらの放電セル内で放電が起こり、その放電により発生した紫外線によってそれぞれの赤色蛍光体層35R、緑色蛍光体層35G、青色蛍光体層35Bが励起されて発光しカラー画像が表示される。なお、PDP10の構造は上述したものに限られるわけではなく、隔壁の構造として、例えば井桁状の隔壁を備えた構造であってもよい。
図2は、本発明の実施の形態におけるPDP10を用いた画像表示装置の構成を示す図である。画像表示装置はPDP10と、それに接続された駆動装置40とから構成される。駆動装置40は表示ドライバ回路41、表示スキャンドライバ回路42、アドレスドライバ回路43とを有し、それぞれ、PDP10の維持電極23、走査電極22およびアドレス電極32に接続されている。そして、駆動装置40を構成するコントローラ44はこれらの各種電極に印加する駆動電圧を制御している。
点灯させるべき放電セルに対応する走査電極22とアドレス電極32へ所定電圧を印加することでアドレス放電を行う。これにより、表示データに対応する放電セルに壁電荷が形成される。その後、維持電極23と走査電極22間に維持放電電圧を印加すると、壁電荷が形成された放電セルで維持放電が起こり紫外線を発生する。この紫外線によって励起された赤色蛍光体層35R、緑色蛍光体層35G、青色蛍光体層35B中の蛍光体粒子が発光することで放電セル36が点灯する。各色の放電セルの点灯、非点灯の組み合わせによって画像が表示される。
このとき、アドレス放電は前面板20面上の走査電極22と背面板30面上のアドレス電極32間で発生する対向放電であり、その間に介在する赤色蛍光体層35R、緑色蛍光体層35G、青色蛍光体層35Bの電気的特性によって放電電圧に差異が生じる。
次に、本発明の実施の形態におけるPDPの背面板30の構造、およびその製造方法について図3を参照しながら説明する。図3は本発明の実施の形態におけるPDPの背面板30の断面図である。背面ガラス基板31上に、電極用の銀ペーストをスクリーン印刷し、焼成することによって複数のアドレス電極32をストライプ状に形成する。これらのアドレス電極32を覆うように酸化ビスマス系のガラス材料を含むペーストをダイコータ法またはスクリーン印刷法で塗布、焼成して下地誘電体層33を形成する。
形成された下地誘電体層33上に、同じく酸化ビスマス系のガラス材料を含むペーストをスクリーン印刷法により、アドレス電極32を挟んでストライプ状に繰り返し塗布し、焼成することにより隔壁34を形成する。この隔壁34によって放電空間が区画され、放電セル36が形成される。隔壁34の間隙は42インチ〜50インチのフルHDテレビやHDテレビに合わせて130μm〜240μm程度に設定した。
隣接する2本の隔壁34間の溝に順次、赤色蛍光体層35R、緑色蛍光体層35G、青色蛍光体層35Bを形成する。本実施の形態においては、蛍光体粒子として固相反応法により製造された蛍光体粒子を用いる。赤色蛍光体層35Rには、酸化イットリウム(Y)と酸化ガドリミウム(Gd)とホウ酸(HBO)と酸化ユーロピウム(EuO)とを蛍光体組成に合うように混合した後、混合物を空気中において600℃〜800℃で焼成し、さらに酸素と窒素を含む混合ガス雰囲気において1100℃〜1300℃で焼成することにより作製した(Y、Gd)BO:Euからなる平均粒径5μmの赤色蛍光体粒子を用いる。
また、緑色蛍光体層35Gには、酸化亜鉛(ZnO)と酸化珪素(SiO)と2酸化マンガン(MnO)とを蛍光体組成に合うように混合した後、混合物を空気中において600℃〜900℃で焼成し、さらに窒素中、あるいは窒素と水素の混合雰囲気において1000℃〜1350℃で焼成して作製したZnSiO:Mnからなる平均粒径が5μmと平均粒径が0.5μmの緑色蛍光体粒子とを混合した蛍光体粒子を用いる。
この緑色蛍光体粒子のアドレス放電電圧が赤色蛍光体粒子、および青色蛍光体粒子のアドレス放電電圧に比べて高いので、本発明の実施の形態では、アドレス放電電圧を低減するために2種類の異なる平均粒径を有する蛍光体粒子を用い、緑色蛍光体層35G中の蛍光体粒子の充填率を他の赤色蛍光体層35R、青色蛍光体層35Bよりも高くしている。
さらに、青色蛍光体層35Bには、炭酸バリウム(BaCO)と炭酸マグネシウム(MgCO)と酸化アルミニウム(Al)と酸化ユーロピウム(Eu)とを蛍光体組成に合うように混合した後、混合物を空気中において800℃〜1200℃で焼成し、さらに水素と窒素を含む混合ガス雰囲気において1200℃〜1400℃で焼成して作製したBaMgAl1017:Euからなる平均粒径5μmの青色蛍光体粒子を用いる。
上記蛍光体粒子のいずれの場合においても、焼成する前に混合する原材料の粒子形状、反応を促進させるための融剤の種類や添加量、焼成の雰囲気や温度プロファイル、また粒子の粉砕や篩い分けを変えることにより、蛍光体粒子の形状や粒度分布を制御できる。このようにしてそれぞれ作製した赤色蛍光体粒子、緑色蛍光体粒子および青色蛍光体粒子を結着剤、有機溶剤などと混錬してなるペーストをディスペンサ法により順次、隔壁34間の溝に塗布し、焼成する。以上の工程により、本発明の実施の形態におけるPDPの背面板30が完成する。
なお、上記の蛍光体粒子は、緑色蛍光体粒子のみを平均粒径が2種類の蛍光体粒子を用いている。そこで、緑色蛍光体粒子も他の色の蛍光体粒子と同様に5μmだけの粒子を用いて作成したPDPを比較用PDPとして作製した。
このようにして作製された2種類の背面板30と、表示電極対24および誘電体層25、MgO保護層26が形成された前面板20とを、それぞれ前面板20の走査電極22と背面板30のアドレス電極32とが直交するように対向させて重ね合わせ、周辺部に封着用ガラスを塗布して前面板20と背面板30を封着する。そして、一旦、放電空間内を高真空に排気したのち、放電ガス(例えば、ヘリウム−キセノン系、ネオン−キセノン系の不活性ガス)を所定の圧力で封入することによって、本実施の形態のPDP、および比較用のPDPを作製した。なお、前面板20は本発明の実施の形態と比較用とも同一の構成、寸法のものを用いている。
次に、このようにして作製した各色の蛍光体層における蛍光体粒子の占める割合、つまり蛍光体層中における蛍光体粒子の充填率の測定方法について説明する。作製したPDPをアドレス電極に対して直角方向に切断して、切断した背面板部を樹脂で埋め込み、その断面を研磨して走査型電子顕微鏡 (Scanning Electron Microscope) を用いて観察することにより蛍光体粒子の充填率を測定した。
図4は本発明の実施の形態におけるPDPの蛍光体層の断面を示す模式図である。図4(a)は赤色蛍光体層35R、青色蛍光体層35Bの断面を示す模式図であり、図4(b)は、緑色蛍光体層35Gの断面を示す模式図である。
断面観察像における蛍光体層の面積を総面積S1、その蛍光体層35の中で蛍光体粒子37の占める面積S2を測定し、蛍光体層35における蛍光体粒子37の充填率を(S2/S1)×100%で定義する。
本発明の実施の形態におけるPDPでは、最適な輝度を確保するためにそれぞれの蛍光体層35の膜厚を20μm〜30μmとしている。これらの膜厚範囲で、それぞれ、図4(a)に示す蛍光体層の蛍光体粒子の充填率は約45%であり、図4(b)に示す蛍光体層の蛍光体粒子の充填率は約65%である。すなわち、蛍光体粒子として平均粒径が5μmだけの蛍光体粒子を使って作製した蛍光体層の蛍光体粒子の充填率は約45%であり、平均粒径が5μmの蛍光体粒子と平均粒径が0.5μmの蛍光体粒子とを混合して作製した蛍光体層の蛍光体粒子の充填率は約65%である。
なお、上述の説明では、赤色、緑色、青色の蛍光体粒子の基本粒径を5μmとし、それに小さい粒径の蛍光体粒子を混合することによって各色蛍光体層の充填率を調整しているが、例えば、赤色蛍光体粒子と青色蛍光体粒子の平均粒径のみを大きくすることによって充填率を小さくしてもよい。
本の実施の形態では、緑色蛍光体層35Gの充填率を、赤色蛍光体層35Rや青色蛍光体層35Bに比べて高めた本発明のサンプルAのPDPと、緑色蛍光体層35G、赤色蛍光体層35R、青色蛍光体層35Bそれぞれの充填率を同一としたサンプルBのPDPについて、各色の放電セルを点灯させるために必要なアドレス放電電圧、維持放電電圧をそれぞれ測定した。
サンプルBのPDPの緑色蛍光体層を配した放電セルのアドレス放電電圧、維持放電電圧をそれぞれ基準(0V)とし、サンプルAのPDPの放電セルのアドレス放電電圧、維持放電電圧を相対アドレス放電電圧、相対維持放電電圧と定義した。
断面観察から得られた各色蛍光体層の充填率に対する相対アドレス電圧および相対維持放電電圧の一覧表を表1に示す。
Figure 2009087801
表1より明らかなように、ZnSiO:Mnの蛍光体粒子を用いてその充填率を赤色蛍光体層、青色蛍光体層の充填率よりも高めて65%としたサンプルAは、ZnSiO:Mnの蛍光体粒子を用いてその充填率が45%のサンプルBの緑色蛍光体層でのアドレス放電電圧に比べそれぞれ低下していることがわかる。また、そのとき維持放電電圧は変わらず、各色の放電セルでそろっていることがわかる。
したがって、サンプルAのように、緑色蛍光体粒子の充填率のみを大きくすることによって、緑色放電セルのアドレス放電電圧を赤色、青色の放電セルの放電電圧と同等に低下させ、維持放電電圧を高めることなく均一にすることができる。したがって、放電に伴うPDPの消費電力を削減することが可能となる。
以上の結果より、赤色蛍光体層35Rに赤色蛍光体粒子(Y、Gd)BO:Euを、緑色蛍光体層35Gに緑色蛍光体粒子ZnSiO:Mnを、青色蛍光体層35Bに青色蛍光体粒子BaMgAl1017:Euを用いたPDPにおいては、緑色蛍光体層35Gにおける蛍光体粒子の充填率を大きくすることにより、PDPを駆動する際のアドレス放電電圧、維持放電電圧を低下させるとともに各色で揃えることが可能である。
本発明は異なる色の蛍光体層を有する放電セルにおいて、維持放電電圧を変えることなくアドレス放電電圧のばらつきを抑制し、放電特性を安定化させるとももに、消費電力の削減を可能にするPDP装置に有用である。
本発明の実施の形態におけるPDPの主要部の構成を示す断面斜視図 同PDPを用いた画像表示装置の構成を示す図 同PDPの背面板の断面図 同PDPの蛍光体層の断面を示す模式図
符号の説明
10 PDP
20 前面板
21 前面ガラス基板
22 走査電極
23 維持電極
24 表示電極対
25 誘電体層
26 MgO保護層
30 背面板
31 背面ガラス基板
32 アドレス電極
33 下地誘電体層
34 隔壁
35 蛍光体層
35R 赤色蛍光体層
35G 緑色蛍光体層
35B 青色蛍光体層
36 放電セル
37 蛍光体粒子
40 駆動装置
41 表示ドライバ回路
42 表示スキャンドライバ回路
43 アドレスドライバ回路
44 コントローラ

Claims (2)

  1. 前面板と背面板とを対向配置して構成した放電空間の内壁の少なくとも一部に赤色蛍光体層、緑色蛍光体層および青色蛍光体層を形成したプラズマディスプレイパネルであって、
    前記赤色蛍光体層は(Y、Gd)BO:Euの赤色蛍光体粒子を含み、前記緑色蛍光体層はZnSiO:Mnの緑色蛍光体粒子を含み、前記青色蛍光体層はBaMgAl1017:Euの青色蛍光体粒子を含み、前記緑色蛍光体層における緑色蛍光体粒子の充填率を、前記赤色蛍光体層における赤色蛍光体粒子の充填率、および前記青色蛍光体層における青色蛍光体粒子の充填率よりも大きくしたことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 前記緑色蛍光体層が平均粒径の異なる少なくとも2種類の緑色蛍光体粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
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