JP2009086306A - カメラ用羽根駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】羽根の停止時におけるバウンドを好適に抑制できるようにした、低コストなカメラ用羽根駆動装置を提供すること。
【解決手段】相反する方向へ同時に回転させられるシャッタ羽根15,16には、二つずつのスリット15b,15c,16b,16cが形成されており、開口部1aを閉じてストッパ部1r,1qに当接したときの衝撃と、開口部1aを開いてストッパ部1n,1pに当接したときの衝撃が吸収され、バウンドが抑制されるようになっている。また、絞り羽根17には、二つのスリット17c,17dが形成されており、開口部1aに進入してストッパ部1sに当接したときの衝撃と、開口部1aから退いてストッパ部1pに当接したときの衝撃が吸収され、バウンドが抑制されるようになっている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、レンズシャッタ装置,絞り装置,フィルタ装置などのカメラ用羽根駆動装置に関する。
最近のレンズシャッタ装置(以下、シャッタ装置という)は、1枚の羽根を往復回転させたり、2枚の羽根を相反する方向へ同時に往復回転させて、露光開口を開閉するようにしたものが殆どである。また、コンパクトカメラや情報端末機器内臓カメラに採用されている絞り装置やフィルタ装置の場合には、1枚の羽根を往復回転させて、露光開口へ進退させるようにしたものが多くなっている。そして、それらの装置は、単体でユニット化されることもあるが、それらのうちの二つ以上を一つのユニットとして構成することもある。
ところで、周知のように、フィルムカメラに採用されたシャッタ装置の場合には、シャッタ羽根が露光開口を全開にしたときや閉鎖したときに、ストッパに当接して大きくバウンドすると、露光むらの原因になってしまうことがある。また、デジタルカメラに採用されたシャッタ装置の場合には、シャッタ羽根が露光開口を閉鎖してストッパに当接したとき、大きくバウンドすると、撮像情報の転送時におけるスミア現象の原因になってしまうことがある。更に、絞り装置やフィルタ装置の場合には、絞り羽根やフィルタ羽根が露光開口へ進入させられたとき、ストッパに当接して大きくバウンドすると、静止するまでの時間がかかり、露光開始のタイミングが遅くなってしまうことになる。
そこで、絞り羽根の回転を好適に停止させることを可能にしたカメラ用羽根駆動装置の一例が、下記の特許文献1に記載されている。また、2枚のシャッタ羽根と1枚の絞り羽根の回転を、夫々好適に停止させることを可能にしたカメラ用羽根駆動装置の一例が、下記の特許文献2に記載されている。本発明は、そのように、少なくとも1枚の羽根を往復回転させて、露光開口へ進退させるようにしたものであって、停止時におけるバウンドが好適に抑制されるようにしたカメラ用羽根駆動装置に関するものである。
特開2004−61897号公報 特開2004−184485号公報
特許文献1に記載されているバウンド抑止構成は、地板に設けられたストッパ部に、弾性を有する緩衝部材を取り付け、その緩衝部材に絞り羽根を当接させるようにしたものである。しかしながら、このような構成は、ストッパ部のほかに緩衝部材が必要であって、接着などの取り付け作業も一つ一つ行う必要になることから、製造コストの観点からは、有利であるとは言えないものである。また、特許文献2に記載されているバウンド抑止構成は、地板に設けられたストッパ部に、緩衝性を有する塗膜を形成し、それらにシャッタ羽根や絞り羽根を当接させるようにしたものであるが、このような構成の場合にも、ストッパ部にだけ、一つ一つ塗膜を施すことになるので、作業としては面倒であり、製造コストの観点からは、やはり、有利とは言えない。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、少なくとも1枚の羽根を往復回転させて、露光開口へ進退させるようにしたカメラ用羽根駆動装置において、羽根の停止時におけるバウンドを好適に抑制できるようにした、従来よりも低コスト化の可能なカメラ用羽根駆動装置を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明のカメラ用羽根駆動装置は、カバー板との間に羽根室を構成していて羽根室側の面に少なくとも一つのストッパ部を設けている地板と、前記ストッパ部に当接する端縁の近傍領域に長さ方向が前記ストッパ部に対する当接方向とは概ね直交するように形成されたスリットを有していて前記地板に対して回転可能に取り付けられており駆動手段によって往復回転させられ露光開口に進退させられる少なくとも1枚の羽根と、を備えているようにする。
その場合、前記羽根は、露光開口へ進入し終わったときに前記ストッパ部に当接する端縁の近傍領域にだけ前記スリットを形成しているようにしてもよいし、前記羽根は、前記スリットが、露光開口へ進入し終わったときに前記ストッパ部に当接する端縁の近傍領域と、露光開口から退いた直後にもう一つの前記ストッパ部に当接する端縁の近傍領域とに、別々に形成されているようにしてもよい。
また、前記スリットは、直線状の長孔であるようにしてもよいし、円弧状の長孔であるようにしてもよく、しかも、それらの長孔の一端が開放された形状にしても差し支えない。更に、前記スリットが直線状の長孔である場合には、前記ストッパ部は、前記羽根の端縁が線接触で当接し得る被当接面を有しており、前記スリットは、前記羽根の回転軸に近い方の一端が他端よりも前記端縁に近くなるようにして形成されているようにすると、一層好ましいものになる。
本発明は、少なくとも1枚の羽根を往復回転させて、露光開口へ進退させるようにしたカメラ用羽根駆動装置において、羽根の形状を工夫するだけで、羽根の停止時におけるバウンドを好適に抑制できるようにしたものであるから、従来のように、地板に設けられているストッパ部に緩衝部材を取り付けたり、緩衝性の塗膜を施したりするよりも、製造コストを低減できるという利点がある。
本発明の実施の形態を、図示した四つの実施例によって説明する。上記のように、本発明のカメラ用羽根駆動装置は、シャッタ装置,絞り装置,フィルタ装置の各々として構成しても、それらの二つ以上を一つのユニットとして構成してもよいものである。それに対して、実施例1は、2枚のシャッタ羽根を備えたシャッタ装置と、1枚の絞り羽根を備えた絞り装置とを一つのユニットとして構成したものであり、実施例2〜4は、2枚のシャッタ羽根を備えた単体のシャッタ装置として構成したものである。しかしながら、その他の羽根駆動装置については、それらの実施例の説明の中で、適宜、説明を加えることにする。また、各実施例の羽根駆動装置は、デジタルカメラにもフィルムカメラにも採用することができるものであるが、デジタルカメラに採用される場合を前提にして説明することにする。尚、図1〜図5は、実施例1を説明するためのものであり、図6及び図7は、実施例2を説明するためのものであり、図8及び図9は、実施例3を説明するためのものであり、図10及び図11は、実施例4を説明するためのものである。
最初に、図1〜図5を用いて本実施例を説明するが、上記したように、本実施例は、2枚のシャッタ羽根を備えたシャッタ装置と1枚の絞り羽根を備えた絞り装置とを一つのユニットとして構成したものである。そして、図1は、本実施例の撮影待機状態を被写体側から見て示した平面図であり、図2は、図1の状態を固体撮像素子側から見て示した平面図である。また、図3は、本実施例の構成部材の重なり関係を理解し易く示した断面図である。更に、図4は、図2と同様にして見て、絞り羽根を露光開口に進入させた状態を示す平面図であり、図5は、その後、シャッタ羽根に閉じ作動を行わせた状態を示す平面図である。
そこで先ず、本実施例の構成を説明する。図1に示されているように、合成樹脂製の地板1は、その中央部に光軸を中心にして円形に形成された被写体光路用の開口部1aと、円弧状に形成された二つの長孔1b,1cを有している。この地板1の固体撮像素子側には、カバー板2が配置されており、図2に示されているように、二つのねじ3,4によって地板1に取り付けられ、地板1との間に羽根室を構成している。また、カバー板2は、羽根室内の構成を理解し易くするために、図2においては、部分的にしか示されていないが、その外形は、地板1と類似の形状をしており、中央部には光軸を中心にして円形に形成された被写体光路用の開口部2aを有している。しかしながら、本実施例の場合には、その開口部2aの直径よりも、上記の開口部1aの直径の方が小さいため、露光開口は、開口部1aによって規制されている。尚、図4及び図5においては、このカバー板2と、その取り付け構成が省略されている。そして、そのことは、以下の実施例2〜4を説明するための図6〜図11の場合も同じである。
地板1の被写体側の面には、周知の構成をした二つの電磁アクチュエータが配置されている。しかしながら、それらの電磁アクチュエータは、実質的に同じ構成をしているので、図3においては、シャッタ羽根を駆動する方の電磁アクチュエータだけを示してある。そこで次に、それらの電磁アクチュエータの構成を説明する。図1に示されているように、地板1には、二つの回転子取付軸1d,1eと、二つの位置決めピン1f,1gが立設されているほか、二つのフック部1h,1iが設けられている。そして、両方の電磁アクチュエータに共通の枠板5は、その長手方向の両端近傍部位を、上記のフック部1h,1iに掛け止めされ、ねじ6によってその中央部を地板1に螺着されていて、地板1との間に二つのアクチュエータ室を構成している。また、この枠板5は、二つの孔5a,5bと、大きな二つの切欠き孔5c,5dを有していて、二つの孔5a,5bには、上記の回転子取付軸1d,1eの先端が嵌合している。
二つのアクチュエータ室に個別に配置されている回転子7,8は、永久磁石製であって径方向に2極に着磁された円筒状の本体部7a,8aと、そこから径方向へ張り出している腕部7b,8bと、その先端に形成された出力ピン7c,8cとからなっていて、上記の回転子取付軸1d,1eに回転可能に取り付けられている。そして、回転子7,8の出力ピン7c,8cは、地板1に形成された上記の円弧状の長孔1b,1cから羽根室側に挿入されている。尚、本実施例の回転子7,8は、このように構成されているが、腕部7b,8bと出力ピン7c,8cとを合成樹脂製にし、永久磁石製の本体部7a,8aと一体成形したものも知られている。
二つのアクチュエータ室に個別に配置されているヨーク9,10は、略U字形をしていて二つの脚部の先端部を磁極部とし、それらを、回転子7,8の本体部7a,8aの周面に対向させている。これらのヨーク9,10の一方の脚部には孔9a,10aが形成されていて、そこに上記の位置決めピン1f,1gが嵌合している。また、他方の脚部には、コイル11,12を巻回したボビン13,14が嵌装されている。そして、それらのコイル11,12の一部とボビン13,14の一部は、図3に示されたコイル11とボビン13の場合で分かるように、上記の切欠き孔5c,5dに挿入されている。尚、図1及び図3には示していないが、ヨーク9,10は、地板1に設けられた複数の部位によって、位置決めピン1f,1gを中心にして回転方向へ変位しないようにされている。
他方、地板1の羽根室側の面には、図2に示されているように、三つの羽根取付軸1j,1k,1mと、五つのストッパ部1n,1p,1q,1r,1sが立設されている。そして、それらの羽根取付軸1j,1k,1mもストッパ部1n,1p,1q,1r,1sも、各々の先端を、カバー板2に形成されている孔に挿入しているが、図3には、カバー板2に形成されている孔のうち、羽根取付軸1j,1kを挿入している二つの孔2b,2cだけが示されている。尚、本実施例のストッパ部1n,1p,1q,1r,1sは、後述する各羽根の端縁が線接触状態で当接し得るようにするための被当接面を設けていることから、断面がD状の柱状部として形成されているが、各羽根の強度次第では、例えば円柱状に形成し、点接触状態で当接し得るようにしても差し支えない。
羽根室内には、地板1側から順に、いずれも合成樹脂製のシャッタ羽根15,シャッタ羽根16,絞り羽根17が配置されている。それらのうち、シャッタ羽根15は、長孔15aと、直線状の細い長孔として形成された二つのスリット15b,15cとを有していて、上記の羽根取付軸1jに回転可能に取り付けられている。また、シャッタ羽根16は、長孔16aと、直線状の細い長孔として形成された二つのスリット16b,16cとを有していて、上記の羽根取付軸1kに回転可能に取り付けられている。そして、シャッタ羽根15の長孔15aとシャッタ羽根16の長孔16aの両方には、上記の回転子7の出力ピン7cが嵌合し、その先端を、カバー板2に、上記の長孔1bと相似形に形成された長孔2d(図3参照)に挿入している。尚、図3においては、シャッタ羽根15,16の長孔15a,16aの符号が省略されている。
また、絞り羽根17は、長孔17aと、上記の開口部1aよりも直径の小さな絞り開口用の開口部17bと、直線状の細い長孔として形成された二つのスリット17c,17dとを有していて、上記の羽根取付軸1mに回転可能に取り付けられている。そして、その長孔17aには、上記の回転子8の出力ピン8cが嵌合し、その先端を、カバー板2に、上記の長孔1cと相似形に形成されている図示していない長孔に挿入している。
尚、本実施例の場合は、地板1とカバー板2の間に直接、羽根室を構成しているが、カメラ用の羽根駆動装置の中には、被写体光路用の開口部を有する薄い板部材を、地板1の羽根室側に密接させ、直接的には、その板部材とカバー板2との間に羽根室を構成したものが知られている。本発明は、そのような構成の羽根駆動装置にも適用されるものであるが、そのように構成する場合には、その板部材にも、上記の羽根取付軸やストッパ部を貫通させるための孔と、上記の出力ピンを貫通させるための長孔を形成する必要がある。そして、このことは、下記の実施例2〜4にも言えることである。また、本実施例の場合には、羽根室を一つだけ構成しているが、本発明は、地板1とカバー板2との間を中間板で仕切って二つの羽根室を構成し、一方の羽根室にシャッタ羽根15,16を配置し、他方の羽根室に絞り羽根を配置するようにしてもよい。そして、そのように構成した場合には、中間板にも、上記の羽根取付軸やストッパ部を貫通させるための孔と、上記の出力ピンを貫通させるための長孔を形成することになる。更に、その場合にも、上記のような薄い板部材を地板1に密接させて配置しても構わない。
次に、本実施例の作動を説明する。図1及び図2に示した状態は、撮影待機状態であって、シャッタ羽根15,16と絞り羽根17とは、開口部1aから退いていて、開口部1aを全開状態にしている。そのため、図示していない固体撮像素子には被写体光が当たっており、撮影者は、モニターによって被写体像を観察することが可能になっている。また、このとき、各電磁アクチュエータのコイル11,12には通電されていない。しかしながら、周知のように、このときには、回転子7,8は、その本体部7a,8aの磁極と各ヨーク9,10の二つの磁極部との対向配置関係によって、図2において反時計方向へ回転するように付勢されている。そのため、回転子7の出力ピン7cによって、図2において、シャッタ羽根15には反時計方向へ回転する力が加わり、シャッタ羽根16には時計方向へ回転する力が加わっている。しかしながら、シャッタ羽根15はストッパ部1nに接触し、シャッタ羽根16はストッパ部1pに接触しているので、その回転が阻止され、図2に示された状態が安定して得られている。また、回転子8の出力ピン8cによって、絞り羽根17には、図2において反時計方向へ回転する力が加わっているが、絞り羽根17はストッパ部1pに接触しているので、その回転が阻止され、図2に示された状態が安定して得られている。
撮影に際してレリーズボタンが押されると、測光装置による測定結果によって、被写体光を減光して撮影するか、減光しないでそのまま撮影するかが判断される。そして、減光して撮影すると判断された場合には、先ず、コイル12に対し、順方向の電流が供給される。それにより、回転子8は、図2において時計方向(図1においては反時計方向)へ回転させられ、出力ピン8cによって、絞り羽根17を時計方向へ回転させる。そのため、絞り羽根17は、開口部1a内に進入してゆき、その開口部17bの中心が地板1の開口部1aの中心位置までくると、ストッパ部1sに当接する。そのとき、絞り羽根17には、当接の衝撃によってバウンドする力が作用するが、本実施例の絞り羽根17には、ストッパ部1sの被当接面に当接する端縁の近傍領域に、スリット17dが、当接方向とは直交するようにして形成されているため、スリット17dの近傍部が一時的に変形して衝撃力が吸収されることによってバウンドが抑制され、早期に静止する。その状態が、図4に示されている。
本実施例の場合には、このように、絞り羽根17が早期に停止するので、直ちに撮影を開始することができ、シャッタチャンスを逸しないようになっている。そこで、この状態になると、直ちに、固体撮像素子に蓄積されていた電荷が放出されて、撮影が開始され、新たな電荷が固体撮像素子に蓄積されていく。そして、所定の時間が経過すると、露光時間制御回路からの信号により、今度はコイル11に対して順方向の電流が供給される。それによって、回転子7は、図2において時計方向(図1においては反時計方向)へ回転させられ、出力ピン7cによって、シャッタ羽根15を時計方向へ回転させ、同時に、シャッタ羽根16を反時計方向へ回転させていく。そして、開口部1aが完全に閉鎖されると、シャッタ羽根15,16はストッパ部1r,1qに当接するが、このときにも、シャッタ羽根15,16には、ストッパ部1r,1qの被当接面に当接する端縁の近傍領域に、スリット15c,16cが、当接方向とは直交するようにして形成されているため、その衝撃力が吸収されてバウンドが抑制され、早期に静止する。そのため、一時的に再露光をして露光むらを生じさせることがない。その状態が、図5に示されている。
このようにして、図5に示された状態になると、固体撮像素子に蓄積された電荷が、撮像情報として記憶装置に転送されるが、このとき、仮に、シャッタ羽根15,16がバウンドして一時的に再露光が行われると、有害なスミア現象を発生させることになるが、本実施例の場合には、バウンドが好適に抑制されてシャッタ羽根15,16が早期に停止しているので、転送のタイミングを早くすることが可能になっている。そして、その転送が終わると、コイル11,12に対して逆方向の電流が供給され、図5において、回転子7,8が反時計方向へ回転させられる。それによって、回転子7は、その出力ピン7cによって、シャッタ羽根15を反時計方向へ回転させ、同時にシャッタ羽根16を時計方向へ回転させていくことになり、他方の回転子8は、その出力ピン8cによって、絞り羽根17を反時計方向へ回転させていく。
そして、シャッタ羽根15,16は、開口部1aから完全に退くと、その直後にストッパ部1n,1pに当接するが、このときにも、シャッタ羽根15,16には、ストッパ部1n,1pの被当接面に当接する端縁の近傍領域において、スリット15b,16bが、当接方向とは直交するようにして形成されているため、その衝撃力が吸収されてバウンドが抑制され、早期に静止する。他方、絞り羽根17も、開口部1aから完全に退くと、その直後にストッパ部1pに当接するが、このときにも、絞り羽根17には、ストッパ部1pの被当接面に当接する端縁の近傍領域において、スリット17cが、当接方向とは直交するようにして形成されているため、その衝撃力が吸収されてバウンドが抑制され、早期に静止する。その後、コイル11,12に対する通電を断つと、図1及び図2に示された状態に復帰したことになる。
以上が、予め、測光装置による測定結果によって、減光して撮影すると判断された場合における作動説明であるが、測光装置による測定結果によって、減光しないで撮影すると判断された場合には、コイル12には通電されず、絞り羽根17は図2の状態を維持させられた状態で直ちに撮影が開始され、その終了時には、上記のようにして、コイル11に対して通電され、シャッタ羽根15,16を同時に相反する方向へ往復回転させることになる。そのため、その場合における作動説明を省略する。
尚、上記においては、本実施例の羽根駆動装置が、デジタルカメラに採用されていることを前提にして説明したが、本実施例の羽根駆動装置はフィルムカメラに採用することも可能であり、その場合には、周知のように、絞り羽根17が図2に示された状態にあって、シャッタ羽根15,16が図5に示された状態にあるときが撮影待機状態であって、撮影時においては、シャッタ羽根15,16は、開き作動を行ってから閉じ作動を行うことになる。また、本実施例は、便宜上、地板1を被写体側に配置し、カバー板2を固体撮像素子側に配置している場合で説明したが、本発明は、カバー板2を被写体側に配置し、地板1を固体撮像素子側に配置してもよい。そして、このことは、下記の実施例2〜4の場合も同じである。
また、本実施例は、シャッタ装置と絞り装置とをユニット化した羽根駆動装置であるが、絞り羽根17に代えて、その開口部17bをNDフィルタのシートで覆うようにしたフィルタ羽根を採用するようにすれば、シャッタ装置とフィルタ装置とをユニット化した羽根駆動装置が得られることになる。その場合、開口部17bの直径は開口部1aより小さくする必要はない。また、フィルタ羽根は、そのように構成されたものである必要はなく、NDフィルタシートだけで製作されたものなど、周知のフィルタ羽根でも構わない。そのため、それらのように構成したものも、本発明の羽根駆動装置である。更に、本発明は、シャッタ装置,絞り装置,フィルタ装置の三者をユニット化した羽根駆動装置としてもよい。そのようにする場合には、一つの羽根室に、シャッタ羽根,絞り羽根,フィルタ羽根を配置しても構わないが、上記のように中間板を設けて二つの羽根室を構成し、例えば一方の羽根室にシャッタ羽根と絞り羽根を配置し、他方の羽根室にフィルタ羽根を配置するようにすればよい。更に、本発明は、本実施例の場合には、シャッタ装置,絞り装置,フィルタ装置を各々独立した装置としても構わない。
次に、図6及び図7を用いて実施例2を説明する。本実施例の羽根駆動装置は、シャッタ装置を単独で構成したものであって、図6は、撮影待機状態を固体撮像素子側から見て示した平面図であり、図7は、図6と同様にして見て、撮影終了状態を示した平面図である。本実施例のシャッタ装置の構成は、上記の実施例1の羽根駆動装置におけるシャッタ装置と略同じであって、2枚のシャッタ羽根15,16に形成されているスリットの形状が異なるだけである。そのため、図6及び図7においては、スリット以外の部材,部位に、実施例1の場合と同じ符号を付けておくことにし、それらについての説明を省略する。尚、図6及び図7においては、シャッタ羽根15,16の長孔15a,16aの符号が省略されているが、このことは、下記の実施例3及び4を示した図8〜図11の場合も同じである。
本実施例のシャッタ羽根15には、ストッパ部1n,1rの被当接面に当接する端縁の近傍領域に、その当接方向とは略直交するようにして直線状に形成されていて、その長さ方向の一端が開放された形状のスリット15d,15eが形成されている。また、シャッタ羽根16にも同様に、ストッパ部1p,1qの被当接面に当接する端縁の近傍領域に、その当接方向とは略直交するようにして直線状に形成されていて、その長さ方向の一端が開放された形状のスリット16d,16eが形成されている。尚、本実施例の場合にも、ストッパ部1n,1p,1q,1rは、例えば円柱状に形成し、点接触状態で当接し得るようにしても差し支えない。また、本実施例の作動は、上記した実施例1におけるシャッタ装置の作動と実質的に同じであるため、その説明を省略する。
このように、本実施例のスリット15d,15e,16d,16eは、実施例1におけるスリット15b,15c,16b,16cの長さ方向の一端を開放した形状をしているため、シャッタ羽根15,16のその他の形状と材質が同じである場合には、スリット15d,15e,16d,16eの近傍部の変形が大きくなり、緩衝性の点では優れたものになる。
次に、図8及び図9を用いて実施例3を説明する。本実施例の羽根駆動装置も、シャッタ装置を単独で構成したものであって、図8は、撮影待機状態を固体撮像素子側から見て示した平面図であり、図9は、図8と同様にして見て、撮影終了状態を示した平面図である。本実施例のシャッタ装置の構成は、上記の実施例2の場合と同様に、上記の実施例1の羽根駆動装置におけるシャッタ装置とは、シャッタ羽根15,16に形成されているスリットの形状が異なるだけである。そのため、図8及び図9においては、スリット以外の部材,部位に、実施例1の場合と同じ符号を付けておくことにし、それらについての説明を省略する。また、作動説明についても省略する。
本実施例のシャッタ羽根15には、ストッパ部1n,1rの被当接面に当接する端縁の近傍領域に、直線状の長孔形状をしたスリット15f,15gが形成されている。しかしながら、そのスリット15f,15gは、実施例1におけるスリット15b,15cと異なり、シャッタ羽根15の回転軸である羽根取付軸1jに近い方の一端が、遠い方の一端よりも、当接端縁に近くなるようにして形成されている。また、シャッタ羽根16にも同様に、ストッパ部1p,1qの被当接面に当接する端縁の近傍領域に、直線状の長孔形状をしたスリット16f,16gが形成されているが、それらのスリット16f,16gも、シャッタ羽根16の回転軸である羽根取付軸1kに近い方の一端が、遠い方の一端よりも、当接端縁に近くなるようにして形成されている。
本実施例のスリット15f,15g,16f,16gは、このように形成されているため、ストッパ部1n,1r,1p,1qの被当接面にシャッタ羽根15,16の端縁が当接したときの力が、被当接面に対して略直角に作用せず、シャッタ羽根15,16の羽根取付軸1j,1kから遠くなる方向へ所定の角度だけ傾いて作用することになるので、実施例1の場合よりも、衝撃力を小さくすることが可能になっている。また、シャッタ羽根15,16がストッパ部1n,1r,1p,1qに当接したとき、シャッタ羽根15,16の各端縁には、羽根取付軸1j,1kに近い部位よりも遠い部位の方に大きな衝撃力が加わるが、このように形成したことによって、羽根取付軸1j,1kより遠い部位ほど強度が増すことになり、耐久性の向上が可能になっている。
次に、図10及び図11を用いて実施例4を説明する。本実施例の羽根駆動装置も、シャッタ装置を単独で構成したものであって、図10は、撮影待機状態を固体撮像素子側から見て示した平面図であり、図11は、図10と同様にして見て、撮影終了状態を示した平面図である。本実施例のシャッタ装置の構成は、上記の実施例2,3の場合と同様に、上記の実施例1の羽根駆動装置におけるシャッタ装置とは、シャッタ羽根15,16に形成されているスリットの形状が異なるだけである。そのため、図10及び図11においては、スリット以外の部材,部位に、実施例1の場合と同じ符号を付けておくことにし、それらについての説明を省略する。また、作動説明についても省略する。
本実施例のシャッタ羽根15には、ストッパ部1nの被当接面に当接する端縁の近傍領域に、長さ方向が当接方向とは概ね直交するようにして形成された円弧状であって、その長さ方向の一端が開放されているスリット15hが形成されている。また、このシャッタ羽根15は、ストッパ部1rの被当接面に当接する端縁の近傍領域に、実施例3におけるスリット15gと同じ形状のスリット15iが形成されている。他方、シャッタ羽根16にも、ストッパ部1pの被当接面に当接する端縁の近傍領域に、長さ方向が当接方向とは概ね直交するようにして形成された円弧状であって、その長さ方向の一端が開放されているスリット16hが形成されている。そして、このシャッタ羽根16にも、ストッパ部1qの被当接面に当接する端縁の近傍領域に、実施例3におけるスリット16gと同じ形状のスリット16iが形成されている。尚、本実施例の場合には、ストッパ部1n,1pは、例えば円柱状に形成し、点接触状態で当接し得るようにしても差し支えない。
本実施例は、このように構成されているが、スリット15h,16hについては、一端を開放していない円弧状の長孔形状にしてもよい。また、本実施例からも分かるように、シャッタ羽根15,16に形成されている二つずつのスリットは、同じ形状にする必要は全くなく、上記の実施例1から本実施例までに説明したスリットであれば、どのような形状のスリットを組み合わせても構わない。また、上記の実施例2から本実施例までに説明した形状のスリットを、実施例1の絞り羽根17や、実施例1に付帯して説明したフィルタ羽根に形成してもよいことは言うまでもない。
尚、上記の各実施例で説明したシャッタ装置は、いずれも、同時に相反する方向へ回転させられる2枚のシャッタ羽根15,16を備えているが、いずれか一方のシャッタ羽根を大きくして、1枚のシャッタ羽根を備えたシャッタ装置としても構わない。また、本発明のいかなる態様の羽根駆動装置であったとしても、デジタルカメラに採用された場合には、それらの羽根のバウンドの抑制は、どちらかというと、羽根が露光開口(開口部1a)に進入し終わったときの方が重要である。そのため、各羽根に形成されるスリットは、上記の各実施例のように、二つではなく、一方だけであっても差し支えない。即ち、本発明の羽根駆動装置を、例えば、1枚のシャッタ羽根を備えたシャッタ装置として構成した場合には、そのシャッタ羽根には、上記のようなスリットが一つだけ形成されているだけでもよいということである。更に、上記の各実施例におけるシャッタ羽根は、各ストッパ部に当接する端縁の近傍位置に一つのスリットを形成しているだけであるが、本発明の羽根駆動装置の場合には、複数のスリットを並べて(略平行にして)形成するようにしても構わない。
撮影待機状態を被写体側から見て示した実施例1の平面図である。 図1の状態を固体撮像素子側から見て示した平面図である。 実施例1の構成部材の重なり関係を理解し易く示した断面図である。 図2と同様にして見て、絞り羽根を露光開口に進入させた状態を示す平面図である。 図2と同様にして見て、図4に示した状態からシャッタ羽根に閉じ作動を行わせた状態を示す平面図である。 撮影待機状態を固体撮像素子側から見て示した実施例2の平面図である。 図6と同様にして見て、撮影終了状態を示した実施例2の平面図である。 撮影待機状態を固体撮像素子側から見て示した実施例3の平面図である。 図8と同様にして見て、撮影終了状態を示した実施例3の平面図である。 撮影待機状態を固体撮像素子側から見て示した実施例4の平面図である。 図10と同様にして見て、撮影終了状態を示した実施例4の平面図である。
符号の説明
1 地板
1a,2a,17b 開口部
1b,1c,2d,15a,16a,17a 長孔
1d,1e 回転子取付軸
1f,1g 位置決めピン
1h,1i フック部
1j,1k,1m 羽根取付軸
1n,1p,1q,1r,1s ストッパ部
2 カバー板
2b,2c,5a,5b,9a,10a 孔
3,4,6 ねじ
5 枠板
5c,5d 切欠き孔
7,8 回転子
7a,8a 本体部
7b,8b 腕部
7c,8c 出力ピン
9,10 ヨーク
11,12 コイル
13,14 ボビン
15,16 シャッタ羽根
15b〜15i,16b〜16i,17c,17d スリット
17 絞り羽根

Claims (7)

  1. カバー板との間に羽根室を構成していて羽根室側の面に複数のストッパ部を設けている地板と、前記ストッパ部に当接する端縁の近傍領域に長さ方向が前記ストッパ部に対する当接方向とは概ね直交するように形成されたスリットを有していて前記地板に対して回転可能に取り付けられており駆動手段によって往復回転させられ露光開口に進退させられる少なくとも1枚の羽根と、を備えていることを特徴とするカメラ用羽根駆動装置。
  2. 前記羽根は、露光開口へ進入し終わったときに前記ストッパ部に当接する端縁の近傍領域にだけ前記スリットを形成しているようにしたことを特徴とする請求項1に記載のカメラ用羽根駆動装置。
  3. 前記羽根は、前記スリットが、露光開口へ進入し終わったときに前記ストッパ部に当接する端縁の近傍領域と、露光開口から退いた直後にもう一つの前記ストッパ部に当接する端縁の近傍領域とに、別々に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のカメラ用羽根駆動装置。
  4. 前記スリットは、直線状の長孔であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のカメラ用羽根駆動装置。
  5. 前記スリットは、円弧状の長孔であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のカメラ用羽根駆動装置。
  6. 前記スリットは、前記長孔の一端が開放された形状をしていることを特徴とする請求項4又は5に記載のカメラ用羽根駆動装置。
  7. 前記ストッパ部は、前記羽根の端縁が線接触で当接し得る被当接面を有しており、前記スリットは、前記羽根の回転軸に近い方の一端が他端よりも前記端縁に近くなるようにして形成されていることを特徴とする請求項4に記載のカメラ用羽根駆動装置。
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