JP2009084463A - 二液型接着剤組成物及びその接着方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属に対して優れた接着性を示し、初期接着力に優れながらも塗布後の作業幅が広い接着剤を提供する。
【解決手段】主成分として、スチレン−ブタジエン共重合系樹脂ラテックスまたはアクリル系樹脂エマルジョンを含有する第一液、カチオン性ポリマー水溶液を含有する第二液を別々の基材に塗布し、貼り合わせて接着を行う。金属に対しても優れた密着性を有し、塗布後の作業幅が広いため、金属−木材複合パネル等の製造に特に有用である。
【選択図】なし
【解決手段】主成分として、スチレン−ブタジエン共重合系樹脂ラテックスまたはアクリル系樹脂エマルジョンを含有する第一液、カチオン性ポリマー水溶液を含有する第二液を別々の基材に塗布し、貼り合わせて接着を行う。金属に対しても優れた密着性を有し、塗布後の作業幅が広いため、金属−木材複合パネル等の製造に特に有用である。
【選択図】なし
Description
本発明は金属に対して優れた接着性を示し、初期接着力に優れながらも塗布後の作業幅が広い二液型接着剤組成物及び接着方法に関する。
接着剤には様々な性能が求められるが、その一つとして初期接着力が挙げられる。初期接着力が高いと、長時間の圧締や養生を行うことなく接着体の移動やカット等の次工程を行うことができるため、生産性を向上させることができる。初期接着力に優れる接着剤としては、α−シアノアクリレート系接着剤やホットメルト接着剤が知られているが、どちらも接着剤を被着材に塗布後、素早く被着材を貼り合わせて圧締する必要があり、作業幅が狭いという問題がある。
その他、初期接着力に優れる接着剤として、分子内にアセトアセチル基を有する高分子化合物を含有する第一液、ヒドラジン化合物及びイソシアネート化合物を含有する第二液からなる二液分別塗布型接着剤(特許文献1)や、イミド基構造を有する合成高分子化合物の中和物水溶液と水性ラテックス類との混合物を第一液とし、グリオキザール等のポリアルデヒド水溶液を第二液として用いる二液分別塗布型接着剤(特許文献2、3)等の二液分別塗布型接着剤が知られている。しかしながら、これらの接着剤は保存安定性が悪かったり、接着剤を塗布後に被着材の貼り合わせや圧締までの許容時間(堆積時間)が短いため作業幅が狭い等の問題があった。これらに対する改良も行われてはいるが、未だ十分には改良されていない。また、金属接着性が十分でないため鋼板に対して使用することはできなかった。
特開昭61−78883号公報
特開2000−328030号公報
特開2001−49212号公報
このように、金属に対して優れた接着性を示し、初期接着力に優れながらも塗布後の作業幅が広い接着剤はなかった。本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、金属に対して優れた接着性を示し、初期接着力に優れながらも塗布後の作業幅が広い接着剤を提供することを課題とするものである。
本発明は、アニオン性樹脂エマルジョンを含有する第一液、カチオン性ポリマー水溶液を含有する第二液、からなることを特徴とする二液型接着剤組成物である。アニオン性樹脂エマルジョンはスチレン−ブタジエン共重合系樹脂ラテックスまたはアクリル系樹脂エマルジョンであることが好ましく、カチオン性ポリマーとしてポリアミドポリアミンとエピクロロヒドリンの反応生成物を含有することが好ましい。また、別の発明は前記接着剤を用いて、少なくとも一方が金属である別々の基材に塗布し、貼り合わせることを特徴とする接着方法である。
本発明からなる二液型接着剤組成物は、金属等の難接着性基材に対して優れた接着性を示し、初期接着力に優れながらも塗布後の作業幅が広い。したがって金属−木材複合パネル等の製造に特に有用である。
本発明に用いる接着剤組成物は、主成分としてアニオン性樹脂エマルジョンを含有する第一液と、カチオン性ポリマー分散液を含有する第二液からなる二液型接着剤である。第一液に含まれるアニオン性樹脂エマルジョンは、乳化剤としてアニオン性乳化剤を使用するか、樹脂中にカルボキシル基等のアニオン性の官能基を有する樹脂エマルジョンである。アニオン性樹脂エマルジョンの中でも、スチレン−ブタジエン共重合系樹脂エマルジョンまたはアクリル樹脂系エマルジョンを用いると、初期接着力がより優れるため好ましい。
第二液に含まれるカチオン性ポリマー水溶液は、4級アンモニウム基等のカチオン性官能基を有するポリマーの分散液である。カチオン性ポリマーとしては、ポリアミドポリアミンとエピクロロヒドリンの反応生成物が好ましい。これはクロロヒドリン構造を有するため、架橋反応により4級アンモニウム塩を有するようになる。
第一液と第二液が混和後の初期接着力を向上させるため、貼り合わせ時に第一液に含まれるアニオン性樹脂エマルジョンの樹脂分と第二液に含まれるカチオン性ポリマーの割合は、前者100重量部に対して後者1〜30重量部となるようにすることが好ましい。この割合を調整する方法として、第一液に含まれるアニオン性樹脂エマルジョンの樹脂分や第二液に含まれるカチオン性ポリマー量を調整する他、第一液と第二液の塗布量を調整する方法が挙げられる。
第一液及び第二液には、それぞれアニオン性樹脂エマルジョン及びカチオン性ポリマー分散液の他、目的に応じて炭酸カルシウム、パライタ、クレー、コロイダルシリカ、マイカ粉、珪藻土、カオリン、タルク、ペンナイト、ガラス粉末、砂、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、二酸化チタン、カーボンブラック等の充填材、増粘剤、分散剤、粘着付与樹脂、酸化防止剤、防錆剤、消泡剤、防腐剤、染料、顔料等を適宜配合することができる。また、イソシアネート化合物等の硬化剤を用いても良い。
本発明の接着剤は木材等の孔質基材の他、金属やオレフィン等の難接着性の基材に対しても優れた接着性を有する。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。当然、本発明は実施例に何ら制約されるものではない。
アニオン性樹脂エマルジョンの調製
アニオン性のスチレン−ブタジエン共重合系樹脂エマルジョンであるL7430(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名)100重量部、炭酸カルシウムであるホワイトンSSB(白石カルシウム株式会社製、商品名)70重量部、増粘剤であるPRIMAL2020(ロームアンドハース社製、商品名)0.5重量部を混合し、アニオン性樹脂エマルジョン組成物1を調製した。
アニオン性のスチレン−ブタジエン共重合系樹脂エマルジョンであるL7430(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名)100重量部、炭酸カルシウムであるホワイトンSSB(白石カルシウム株式会社製、商品名)70重量部、増粘剤であるPRIMAL2020(ロームアンドハース社製、商品名)0.5重量部を混合し、アニオン性樹脂エマルジョン組成物1を調製した。
実施例1
第一液としてアニオン性樹脂エマルジョン組成物1を合板(40×40mm)に120g/m2塗布した。第二液として、ポリアミドポリアミンとエピクロロヒドリンの反応生成物の水溶液であるアラフィックス255(荒川化学工業株式会社製、商品名)を鋼板に20g/m2塗布した。第一液及び第二液を塗布後、すぐに合板と鋼板を貼り合わせた。貼り合わせから20秒後または60秒後、接着面に対して水平方向の荷重を合板に加え、ずれが生じた際の加重をデジタルフォースゲージを用いて測定した。
第一液としてアニオン性樹脂エマルジョン組成物1を合板(40×40mm)に120g/m2塗布した。第二液として、ポリアミドポリアミンとエピクロロヒドリンの反応生成物の水溶液であるアラフィックス255(荒川化学工業株式会社製、商品名)を鋼板に20g/m2塗布した。第一液及び第二液を塗布後、すぐに合板と鋼板を貼り合わせた。貼り合わせから20秒後または60秒後、接着面に対して水平方向の荷重を合板に加え、ずれが生じた際の加重をデジタルフォースゲージを用いて測定した。
実施例2
第一液としてアニオン性樹脂エマルジョン組成物1の代わりにアニオン性のアクリル樹脂系エマルジョン組成物であるRAX−81(アイカ工業株式会社製、不揮発分54%、商品名)を用いた他は実施例1と同様に行い、接着力を測定した。
第一液としてアニオン性樹脂エマルジョン組成物1の代わりにアニオン性のアクリル樹脂系エマルジョン組成物であるRAX−81(アイカ工業株式会社製、不揮発分54%、商品名)を用いた他は実施例1と同様に行い、接着力を測定した。
比較例1
実施例1において、第二液としてアラフィックス255を鋼板に塗布しなかった他は実施例1と同様に行い、接着力を測定した。
実施例1において、第二液としてアラフィックス255を鋼板に塗布しなかった他は実施例1と同様に行い、接着力を測定した。
比較例2
実施例1において、第二液としてアラフィックス255の代わりにアニオン性樹脂エマルジョン組成物1を鋼板に10g/m2塗布した他は実施例1と同様に行い、接着力を測定した。
実施例1において、第二液としてアラフィックス255の代わりにアニオン性樹脂エマルジョン組成物1を鋼板に10g/m2塗布した他は実施例1と同様に行い、接着力を測定した。
各実施例は貼り合わせ20秒後において、20Nを超える良好な接着性能が得られた。一方、アニオン性樹脂エマルジョン組成物のみを片面または両面に用いた各比較例は60秒後においても、20Nを下回る接着力しか得られなかった。
Claims (5)
- 主成分としてアニオン性樹脂エマルジョンを含有する第一液、カチオン性ポリマー水溶液を含有する第二液、からなることを特徴とする二液型接着剤組成物。
- 前記アニオン性樹脂エマルジョンが、スチレン−ブタジエン共重合系樹脂ラテックスまたはアクリル系樹脂エマルジョンであることを特徴とする請求項1記載の二液型接着剤組成物。
- 前記カチオン性ポリマーが、ポリアミドポリアミンとエピクロロヒドリンの反応生成物を含有することを特徴とする請求項1または2記載の二液型接着剤組成物。
- アニオン性樹脂エマルジョンを含有する第一液、カチオン性ポリマー水溶液を含有する第二液を用い、別々の被着材に塗布し、貼り合わせることを特徴とする接着方法。
- 前記被着材の少なくとも一方が金属であることを特徴とする請求項4記載の接着方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007257157A JP2009084463A (ja) | 2007-10-01 | 2007-10-01 | 二液型接着剤組成物及びその接着方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015166127A (ja) * | 2014-02-14 | 2015-09-24 | アークレイ株式会社 | マイクロ流路を備えるチップの製造方法及びそれにより製造されるチップ |
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2007
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US9989494B2 (en) | 2014-02-14 | 2018-06-05 | Arkray, Inc. | Method for manufacturing chip comprising microchannel and chip |
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