JP2009083703A - 燃料タンク給油口構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】給油ガンを容易に給油口に挿入することができる。
【解決手段】本燃料タンク給油口構造では、図示しないフューエルリッドドアが閉じられている通常時には、制御装置38が電磁石34に通電している。この状態では、電磁石34と永久磁石36との磁力によって開閉弁28がシール材32に押し付けられ、給油口24がシールされる。一方、フューエルリッドドアが開かれると、制御装置38が電磁石34への給電を遮断する。これにより、電磁石34の磁力がなくなり、開閉弁28のシール材32への押し付けが解除される。この状態では、開閉弁28は、弱めに設定されたトーションスプリング44の付勢力のみによって閉塞位置に保持される。
【選択図】図5
【解決手段】本燃料タンク給油口構造では、図示しないフューエルリッドドアが閉じられている通常時には、制御装置38が電磁石34に通電している。この状態では、電磁石34と永久磁石36との磁力によって開閉弁28がシール材32に押し付けられ、給油口24がシールされる。一方、フューエルリッドドアが開かれると、制御装置38が電磁石34への給電を遮断する。これにより、電磁石34の磁力がなくなり、開閉弁28のシール材32への押し付けが解除される。この状態では、開閉弁28は、弱めに設定されたトーションスプリング44の付勢力のみによって閉塞位置に保持される。
【選択図】図5
Description
本発明は、燃料タンク給油口構造に関する。
従来、燃料タンクの給油口を塞ぐ着脱式のキャップを省略するようにした燃料タンク給油管のキャップレスシール構造が考案されている(例えば、特許文献1参照)。このキャップレスシール構造では、燃料タンクの給油口に回動可能に取り付けられた開閉式ドア(開閉弁)が、ばねによって常時閉方向に付勢されており、この開閉弁によって給油口が塞がれる(シールされる)ようになっている。
特開2005−263211号公報
しかしながら、上述の如きキャップレスシール構造では、給油ガンを給油口に挿入する際には、給油ガンによって開閉弁をばねの付勢力に抗して押し開ける必要がある。このため、給油ガンを給油口に挿入しにくくなる可能性がある。
本発明は上記事実を考慮し、給油ガンを容易に給油口に挿入することができる燃料タンク給油口構造を得ることが目的である。
請求項1に記載の発明に係る燃料タンク給油口構造は、給油口が設けられた給油部を備える燃料タンクと、前記給油部に取り付けられて前記給油口を開閉可能とされると共に、前記給油口を閉じた状態で前記給油口の孔縁部に押し付けられることで前記給油口をシールする開閉弁と、磁力によって前記開閉弁を前記給油口の孔縁部に押し付けると共に、磁力による前記押し付け力を低減可能とされた磁力発生手段と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の「シールする」は、燃料タンク内の燃料や燃料蒸発ガスが給油口から漏れないように燃料口を塞ぐことである。また、請求項1に記載の「押し付け力を低減可能」には、押し付け力をゼロにする(押し付けを解除する)場合も含まれる。
請求項1に記載の燃料タンク給油口構造では、開閉弁が磁力発生手段の磁力によって給油口の孔縁部に押し付けられることで給油口がシールされる。しかも、磁力発生手段は、磁力による開閉弁の押し付け力を低減可能とされている。このため、給油ガンが給油口に挿入される際に、磁力発生手段が上記押し付け力を低減させれば、開閉弁の容易な開閉が可能になる。したがって、給油ガンを容易に給油口に挿入することができる。
請求項2に記載の発明に係る燃料タンク給油口構造は、請求項1に記載の燃料タンク給油口構造において、前記給油部は、車両のボデーパネルに設けられたインレットボックスに接続され、前記給油口を前記インレットボックス内に開口させると共に、前記ボデーパネルには、前記インレットボックスの車体外側への開口を開閉するフューエルリッドドアが設けられ、前記磁力発生手段は、前記フューエルリッドドアが閉じられると磁力によって前記開閉弁を前記給油口の孔縁部に押し付けると共に、前記フューエルリッドドアが開かれると前記押し付け力を低減させることを特徴としている。
請求項2に記載の燃料タンク給油口構造では、車体のボデーパネルに設けられたインレットボックスの車体外側への開口を開閉するフューエルリッドドアが閉じられている状態では、磁力発生手段が磁力によって開閉弁を給油口の孔縁部に押し付けている。このため、開閉弁によって給油口がシールされ、給油口からの燃料漏れ等が防止される。一方、フューエルリッドドアが開かれると、磁力発生手段による開閉弁の給油口孔縁部への押し付け力が低減される。このため、開閉弁の容易な開閉が可能になり、給油ガンの給油口への挿入作業が容易になる。このように、給油時に必ず開かれるフューエルリッドドアに連動して、磁力発生手段による開閉弁の押し付け力が低減されるので、給油時におけるユーザーの操作手順を少なくすることができる。
請求項3に記載の発明に係る燃料タンク給油口構造は、請求項1又は請求項2に記載の燃料タンク給油口構造において、前記磁力発生手段は、前記給油部及び前記開閉弁の少なくとも一方に設けられた電磁石を有し、前記電磁石への給電を遮断することで前記押し付け力を低減させることを特徴としている。
請求項3に記載の燃料タンク給油口構造では、磁力発生手段は、燃料タンクの給油部及び開閉弁の少なくとも一方に設けられた電磁石への給電を遮断することで、磁力による給油口孔縁部への開閉弁の押し付け力を低減させる。したがって、磁力発生手段を簡単な構成にすることができる。
請求項4に記載の発明に係る燃料タンク給油口構造は、請求項1又は請求項2に記載の燃料タンク給油口構造において、前記磁力発生手段は、前記給油部及び前記開閉弁の少なくとも一方に設けられた永久磁石を有し、前記永久磁石の磁力を遮ることで前記押し付け力を低減させることを特徴としている。
請求項4に記載の燃料タンク給油口構造では、磁力発生手段は、燃料タンクの給油部及び開閉弁の少なくとも一方に設けられた永久磁石の磁力を遮ることで、磁力による給油口孔縁部への開閉弁の押し付け力を低減させる。したがって、磁力発生手段を簡単な構成にすることができる。
請求項5に記載の発明に係る燃料タンク給油口構造は、請求項1又は請求項2に記載の燃料タンク給油口構造において、前記磁力発生手段は、前記給油部及び前記開閉弁の両方に設けられ、前記押し付けを解除する際に互いに反発する磁力を発生させることを特徴としている。
請求項5に記載の燃料タンク給油口構造では、前記磁力発生手段は、燃料タンクの給油部及び開閉弁の両方に設けられており、磁力による給油口孔縁部への開閉弁の押し付け力を低減させる際に、互いに反発する磁力を発生させる。したがって、開閉弁の開動作を確実なものとすることができる。
請求項6に記載の発明に係る燃料タンク給油口構造は、請求項5に記載の燃料タンク給油口構造において、前記磁力発生手段は、前記給油部及び前記開閉弁の両方に設けられ、互いに引き合うことで前記開閉弁を前記給油口の孔縁部に押し付ける一対の永久磁石と、前記給油部及び前記開閉弁の少なくとも一方に設けられ、通電されることで前記一対の永久磁石に対して反発する磁力を発生させる電磁石と、を有することを特徴としている。
請求項6に記載の燃料タンク給油口構造では、磁力発生手段は、燃料タンクの給油部及び開閉弁の両方に設けられた一対の永久磁石を有しており、これら一対の永久磁石が互いに引き合うことで開閉弁を給油口の孔縁部に押し付ける。また、磁力発生手段は、燃料タンクの給油部及び開閉弁の少なくとも一方に設けられた電磁石を有しており、この電磁石に通電することで一対の永久磁石に対して反発する磁力を発生させる。これにより、一対の永久磁石の磁力(両者が引き合う力)が弱められ、給油口孔縁部への開閉弁の押し付け力が低減される。したがって、磁力発生手段を簡単な構成にすることができる。しかも、電磁石が通電されていない状態では、一対の永久磁石の磁力によって給油口がシールされるので、車両のバッテリーが上がった場合でも、給油口を良好にシールすることができる。
請求項7に記載の発明に係る燃料タンク給油口構造は、請求項2に記載の燃料タンク給油口構造において、前記磁力発生手段は、前記開閉弁及び前記フューエルリッドドアの両方に設けられ、前記フューエルリッドドアが閉じられた状態で互いに対向すると共に、前記フューエルリッドドアが開かれた状態で互いに離間する一対の永久磁石を有することを特徴としている。
請求項7に記載の燃料タンク給油口構造では、磁力発生手段は、開閉弁及びフューエルリッドドアの両方に設けられた一対の永久磁石を有している。これら一対の永久磁石は、フューエルリッドドアが閉じられた状態では互いに対向し、磁力によって開閉弁を給油口の孔縁部に押し付ける。また、フューエルリッドドアが開かれると、一対の永久磁石が互いに離間し、一対の永久磁石の磁力による開閉弁の押し付け力が低減される。したがって、磁力発生手段を簡単な構成にすることができる。
以上説明したように、本発明に係る燃料タンク給油口構造では、給油ガンを容易に給油口に挿入することができる。
<第1の実施形態>
図1には、本発明の第1の実施形態に係る燃料タンク給油口構造が適用されて構成された車両10の概略的な側面図が示されている。なお、図中矢印FRは車両前方向を示し、矢印UPは車両上方向を示している。
図1には、本発明の第1の実施形態に係る燃料タンク給油口構造が適用されて構成された車両10の概略的な側面図が示されている。なお、図中矢印FRは車両前方向を示し、矢印UPは車両上方向を示している。
図1に示される如く、本第1の実施形態に係る車両10は、燃料タンク12を備えており、この燃料タンク12は、給油部としてのインレットパイプ13を有している。このインレットパイプ13は、燃料タンク12から車両後方側へ延びており、給油側の端部(図1では右側の端部)が車両10の後部側でサイドパネル14(ボデーパネル)に接続されている。図2に示されるように、サイドパネル14には、インレットボックス16が設けられており、インレットパイプ13の給油側端部は、インレットボックス16の底壁部分に形成された取付孔に挿通されてインレットボックス16内に開口している。
また、サイドパネル14には、インレットボックス16の開口を塞ぐためのフューエルリッドドア18が取り付けられている。このフューエルリッドドア18は、車室内に設けられたフューエルリッドオープナー20(図3参照)の操作によって開くことができるようになっている。
一方、図4及び図5に示されるように、インレットパイプ13の給油側端部には、バルクヘッド22が設けられている。このバルクヘッド22には、図示しない給油ガンを挿入するための給油口24が形成されており、この給油口24の周縁部にはリテーナ部26が設けられている。
このバルクヘッド22の下流側(燃料タンク12側)には、開閉弁28が設けられている。開閉弁28は、支軸30を介してバルクヘッド22に取り付けられており、給油口24を閉塞する閉塞位置(図4に示される位置)と、給油口24を開放する開放位置(図5に示される位置)との間でバルクヘッド22に対して回動可能とされている。なお、バルクヘッド22のリテーナ部26には、ゴム等の材料によって環状に形成されたシール材32が設けられており、閉塞位置に配置された開閉弁28がこのシール材32(給油口24の孔縁部)に押し付けられる(密着される)ことで、給油口24がシールされるようになっている。そして、このように開閉弁28がシール材32に押し付けられている状態では、給油口24がシールされ、給油口24からの燃料漏れや燃料蒸発ガス漏れ(所謂ベーパ漏れ)が防止される構成になっている。
また、バルクヘッド22のリテーナ部26には、支軸30と反対側において、電磁石34(磁力発生手段)が取り付けられており、開閉弁28には、永久磁石36(磁力発生手段)が取り付けられている。この永久磁石36は、開閉弁28が閉塞位置に配置された状態で電磁石34に対向する位置に配置されている。
電磁石34は、車両10に搭載された制御装置38(磁力発生手段)に電気的に接続されており、この制御装置38は、車両10に搭載されたバッテリー40(磁力発生手段)に電気的に接続されている。また、制御装置38には、インレットボックス16に取り付けられたスイッチ42(磁力発生手段)が電気的に接続されており、制御装置38は、このスイッチ42のON/OFF状態に基づいてフューエルリッドドア18の開閉状態を検知するようになっている。
一方、前述した支軸30には、トーションスプリング44が取り付けられており、開閉弁28はこのトーションスプリング44によって常に閉塞位置へと付勢されている。但し、このトーションスプリング44は、開放位置側へ移動された開閉弁28を閉塞位置へ戻すことができる程度の弱めの付勢力しか備えておらず、このトーションスプリング44によっては開閉弁28を十分にシール材32に押し付けることができない(すなわち給油口24を十分にシールすることができない)構成になっている。
ここで、本第1の実施形態では、フューエルリッドドア18が閉じられている状態では、制御装置38が電磁石34に通電するようになっている。この状態では、電磁石34と永久磁石36とが磁力によって互いに引き合うことで開閉弁28がシール材32に押し付けられるようになっている。
一方、前述したフューエルリッドオープナー20が操作されてフューエルリッドドア18が開かれると、制御装置38は電磁石34への給電を遮断するようになっている。このように電磁石34への通電が遮断されると、電磁石34の磁力がなくなり、開閉弁28のシール材32への押し付け力が低減される(押し付けが解除される)。この状態では、開閉弁28は、弱めに設定されたトーションスプリング44の付勢力のみによって閉塞位置に保持される構成になっている。
次に、本第1の実施形態の作用について説明する。
本第1の実施形態では、フューエルリッドドア18が閉じられている通常時には、制御装置38が電磁石34に通電している。この状態では、電磁石34と永久磁石36との磁力によって開閉弁28がシール材32(給油口24の孔縁部)に押し付けられている。これにより、給油口24がシールされ、給油口24からの燃料漏れやベーパ漏れが防止されるので、給油口24をシールするための従来の着脱式のキャップを省略することができる。
一方、車室内に設けられたフューエルリッドオープナー20が操作されて、フューエルリッドドア18が開かれると、制御装置38が電磁石34への給電を遮断する。これにより、電磁石34の磁力がなくなり、開閉弁28のシール材32への押し付けが解除される。この状態では、開閉弁28は、弱めに設定されたトーションスプリング44の付勢力のみによって閉塞位置に保持される。
したがって、ユーザーが図示しない給油ガンを給油口24に挿入する際、すなわちユーザーが給油ガンで開閉弁28を押し開ける際には、弱めに設定されたトーションスプリング44の付勢力のみに抗すればよいので、ユーザーは容易に給油ガンを給油口24に挿入することができる。
しかも、本第1の実施形態では、電磁石34への給電の有無によって、開閉弁28をシール材32に押し付けたり、この押し付けを解除したりするので、簡単な構成で給油口24のシール性の確保と、給油時の給油ガン挿入荷重低減とを両立させることができる。
さらに、本第1の実施形態では、給油時に必ず開かれるフューエルリッドドア18の開動作に連動して電磁石34への給電が遮断され、開閉弁28のシール材32への押し付けが解除されるので、給油時におけるユーザーの操作手順を少なくすることができる。
なお、上記第1の実施形態では、車両10がフューエルリッドドア18を備えた構成にしたが、これに限らず、本発明はフューエルリッドドア18が省略された車両に対しても適用することができる。
また、上記第1の実施形態では、開閉弁28がトーションスプリング44によって閉塞位置へと付勢される構成にしたが、本発明はこれに限らず、トーションスプリング44の代わりに別の種類のばねを用いてもよい。また、開閉弁28の支軸30に歯車を取り付けると共に、この歯車に噛み合う別の歯車をばねやモーターなどで駆動することで、開閉弁28を閉塞位置へ戻す構成にしてもよい。また、電磁石34及び永久磁石36の磁力が強い場合には、トーションスプリング44などの付勢手段を省略してもよい。
また、上記第1の実施形態において、フューエルリッドドア18が開かれる際に電磁石34への給電方向を反転させる構成にしてもよい。この場合、電磁石34には、永久磁石36に反発する磁力が発生するので、開閉弁28の開動作を確実なものにすることができる。
また、バルクヘッド22(インレットパイプ13)及び開閉弁28が金属性の場合には、これらのうちの一方に電磁石34を取り付けて、永久磁石36を省略する構成にしてもよい。
さらに、上記実施形態では、電磁石34を用いて構成したが、本発明はこれに限らず、電磁石34の代わりに永久磁石を用いて構成することもできる。この場合、例えば、電磁石34の代わりの永久磁石を、バルクヘッド22のリテーナ部26に回転可能に取り付けると共に、当該永久磁石をモータなどにより回転させて永久磁石36に対向する磁極の極性を切り替える構成にすれば、当該永久磁石と永久磁石36とを磁力によって互いに引き合わせたり、反発させたりすることができる。したがって、開閉弁28をシール材32に押し付けたり、開いたりすることができる。
また、例えば、開閉弁28が金属性の場合、上記永久磁石(リテーナ部26に回転可能に取り付けたもの)の一方の磁極に磁力を遮るカバー(樹脂性のものなど)を取り付けることで、永久磁石36を省略することもできる。すなわち、当該永久磁石における上記カバーが取り付けられていない側の磁極が開閉弁28に対向すると、当該永久磁石の磁力によって開閉弁28がシール材32に押し付けられる。また、当該永久磁石が回転され、当該永久磁石における上記カバーが取り付けられた側の磁極が開閉弁28に対向すると、上記カバーによって磁力が遮られるため、開閉弁28のシール材32への押し付けが解除される。
また、上記2つの例では、永久磁石をバルクヘッド22のリテーナ部26に回転可能に取り付けたが、この永久磁石の磁力を遮る部材と、この部材を移動させて永久磁石の磁力を有効にしたり、遮ったりする駆動源とを別途設ける場合には、この永久磁石をリテーナ部26などに固定してもよい。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1の実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1の実施形態と同符号を付与し、その説明を省略する。
<第2の実施形態>
図6には、本発明の第2の実施形態に係る燃料タンク給油口構造が適用されて構成されたインレットパイプ13の給油側端部の構成が断面図にて示されている。
<第2の実施形態>
図6には、本発明の第2の実施形態に係る燃料タンク給油口構造が適用されて構成されたインレットパイプ13の給油側端部の構成が断面図にて示されている。
この実施形態は、前記第1の実施形態と基本的に同様の構成とされている。但し、この実施形態では、バルクヘッド22のリテーナ部26には、前記第1の実施形態に係る電磁石34の代わりに永久磁石46が取り付けられている。このため、開閉弁28が閉塞位置に配置された状態では、永久磁石46と永久磁石36とが互いに引き合うことで、開閉弁28がシール材32に押し付けられるようになっている。
また、この実施形態では、バルクヘッド22のリテーナ部26には、上記永久磁石46に隣接して電磁石48が取り付けられている。この電磁石48は、前記第1の実施形態に係る制御装置38と基本的に同様構成の制御装置38に電気的に接続されている。
ここで、この実施形態では、フューエルリッドドア18が閉じられた状態では、制御装置38が電磁石48への通電を遮断するようになっている。この状態では、前述したように永久磁石46、36の磁力によって開閉弁28がシール材32に押し付けられ、給油口24がシールされる。
また、フューエルリッドオープナー20が操作されてフューエルリッドドア18が開かれると、制御装置38が電磁石48に通電するようになっている。このように電磁石48が通電されると、電磁石48には、永久磁石46、永久磁石36に反発する磁力が生じるようになっており、これにより、永久磁石46と永久磁石36との引き合い力が弱められ、開閉弁28のシール材32への押し付けが解除される。この状態では、開閉弁28は、基本的にトーションスプリング44の付勢力のみによって閉塞位置に保持されるようになっている。
したがって、ユーザーが図示しない給油ガンを給油口24に挿入する際、すなわちユーザーが給油ガンで開閉弁28を押し開ける際には、前記第1の実施形態と同様に、弱めに設定されたトーションスプリング44の付勢力のみに抗すればよいので、ユーザーは容易に給油ガンを給油口24に挿入することができる。
しかも、この実施形態では、仮にバッテリー40が上がった場合でも、永久磁石46、36の磁力によって、開閉弁28のシール材32への押し付け状態を維持できるので、給油口24のシール不良が起こることを防止できる。
<第3の実施形態>
図7には、本発明の第3の実施形態に係る燃料タンク給油口構造が適用されて構成された車両10のフューエルリッドドア18周辺の構成が斜視図にて示されている。
<第3の実施形態>
図7には、本発明の第3の実施形態に係る燃料タンク給油口構造が適用されて構成された車両10のフューエルリッドドア18周辺の構成が斜視図にて示されている。
この実施形態は、前記第1の実施形態と基本的に同様の構成とされているが、この実施形態では、前記第1の実施形態に係る電磁石34及び永久磁石36が省略された構成になっている。その代わりに、この実施形態では、フューエルリッドドア18及び開閉弁28に、永久磁石50、52が取り付けられている。
永久磁石50は、平板状に形成されてフューエルリッドドア18の裏面(フューエルリッドドア18が閉じられた状態で給油口24に対向する面)に取り付けられている。また、永久磁石52は、平板状に形成されて開閉弁28の表面(開閉弁28が閉塞位置に配置された状態で給油口24に対向する面)に取り付けられている。
これらの永久磁石50、52は、フューエルリッドドア18が閉じられた状態で互いに引き合うように磁極が配置されている。このため、フューエルリッドドア18が閉じられた状態では、永久磁石50、52の磁力によって開閉弁28がシール材32に押し付けられ、給油口24がシールされるようになっている。
一方、フューエルリッドオープナー20の操作により、フューエルリッドドア18が開かれると、永久磁石50と永久磁石52とが離間されるため、永久磁石50、52の磁力による開閉弁28のシール材32への押し付けが解除される。この状態では、開閉弁28はトーションスプリング44の付勢力のみによって閉塞位置に保持されるようになっている。
したがって、ユーザーが図示しない給油ガンを給油口24に挿入する際、すなわちユーザーが給油ガンで開閉弁28を押し開ける際には、前記第1の実施形態と同様に、弱めに設定されたトーションスプリング44の付勢力のみに抗すればよいので、ユーザーは容易に給油ガンを給油口24に挿入することができる。
10 車両
12 燃料タンク
13 インレットパイプ(給油部)
14 サイドパネル(ボデーパネル)
16 インレットボックス
18 フューエルリッドドア
24 給油口
28 開閉弁
32 シール材(給油口の孔縁部)
34 電磁石(磁力発生手段)
36 永久磁石(磁力発生手段)
38 制御装置(磁力発生手段)
40 バッテリー(磁力発生手段)
42 スイッチ(磁力発生手段)
46 永久磁石(磁力発生手段)
48 電磁石(磁力発生手段)
50 永久磁石(磁力発生手段)
52 永久磁石(磁力発生手段)
12 燃料タンク
13 インレットパイプ(給油部)
14 サイドパネル(ボデーパネル)
16 インレットボックス
18 フューエルリッドドア
24 給油口
28 開閉弁
32 シール材(給油口の孔縁部)
34 電磁石(磁力発生手段)
36 永久磁石(磁力発生手段)
38 制御装置(磁力発生手段)
40 バッテリー(磁力発生手段)
42 スイッチ(磁力発生手段)
46 永久磁石(磁力発生手段)
48 電磁石(磁力発生手段)
50 永久磁石(磁力発生手段)
52 永久磁石(磁力発生手段)
Claims (7)
- 給油口が設けられた給油部を備える燃料タンクと、
前記給油部に取り付けられて前記給油口を開閉可能とされると共に、前記給油口を閉じた状態で前記給油口の孔縁部に押し付けられることで前記給油口をシールする開閉弁と、
磁力によって前記開閉弁を前記給油口の孔縁部に押し付けると共に、磁力による前記押し付け力を低減可能とされた磁力発生手段と、
を有する燃料タンク給油口構造。 - 前記給油部は、車両のボデーパネルに設けられたインレットボックスに接続され、前記給油口を前記インレットボックス内に開口させると共に、前記ボデーパネルには、前記インレットボックスの車体外側への開口を開閉するフューエルリッドドアが設けられ、前記磁力発生手段は、前記フューエルリッドドアが閉じられると磁力によって前記開閉弁を前記給油口の孔縁部に押し付けると共に、前記フューエルリッドドアが開かれると前記押し付け力を低減させることを特徴とする請求項1に記載の燃料タンク給油口構造。
- 前記磁力発生手段は、前記給油部及び前記開閉弁の少なくとも一方に設けられた電磁石を有し、前記電磁石への給電を遮断することで前記押し付け力を低減させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料タンク給油口構造。
- 前記磁力発生手段は、前記給油部及び前記開閉弁の少なくとも一方に設けられた永久磁石を有し、前記永久磁石の磁力を遮ることで前記押し付け力を低減させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料タンク給油口構造。
- 前記磁力発生手段は、前記給油部及び前記開閉弁の両方に設けられ、前記押し付けを解除する際に互いに反発する磁力を発生させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料タンク給油口構造。
- 前記磁力発生手段は、前記給油部及び前記開閉弁の両方に設けられ、互いに引き合うことで前記開閉弁を前記給油口の孔縁部に押し付ける一対の永久磁石と、前記給油部及び前記開閉弁の少なくとも一方に設けられ、通電されることで前記一対の永久磁石に対して反発する磁力を発生させる電磁石と、を有することを特徴とする請求項5に記載の燃料タンク給油口構造。
- 前記磁力発生手段は、前記開閉弁及び前記フューエルリッドドアの両方に設けられ、前記フューエルリッドドアが閉じられた状態で互いに対向すると共に、前記フューエルリッドドアが開かれた状態で互いに離間する一対の永久磁石を有することを特徴とする請求項2に記載の燃料タンク給油口構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007257417A JP2009083703A (ja) | 2007-10-01 | 2007-10-01 | 燃料タンク給油口構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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