JP2009081526A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】CMOSイメージセンサとして実現されLinear−Log特性を有する固体撮像素子を用い、DR圧縮部でダイナミックレンジ圧縮を行う撮像装置において、ノイズ除去を、簡単な回路で、過不足なく行えるようにする。
【解決手段】ノイズ除去部14をDR圧縮部13の後段側に設けて、そのノイズ除去部14が、固体撮像素子3のLinear−Log特性に対する線形変換部11の伸張率GcおよびDR圧縮部13における圧縮伸張率Gdrcに応じてノイズ除去量に関するコアリング係数thを変化し、それに基づいてノイズ成分を除去する。したがって、ダイナミックレンジ圧縮を撮影シーンに応じた任意のパラメータで行うことができるとともに、圧縮後の少ないビット数に対してノイズ除去を行うので、回路規模を飛躍的に小さくできる。また、圧縮によるノイズ量の変化を加味して、過不足なくノイズ除去を行うことができる。
【選択図】図2
【解決手段】ノイズ除去部14をDR圧縮部13の後段側に設けて、そのノイズ除去部14が、固体撮像素子3のLinear−Log特性に対する線形変換部11の伸張率GcおよびDR圧縮部13における圧縮伸張率Gdrcに応じてノイズ除去量に関するコアリング係数thを変化し、それに基づいてノイズ成分を除去する。したがって、ダイナミックレンジ圧縮を撮影シーンに応じた任意のパラメータで行うことができるとともに、圧縮後の少ないビット数に対してノイズ除去を行うので、回路規模を飛躍的に小さくできる。また、圧縮によるノイズ量の変化を加味して、過不足なくノイズ除去を行うことができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、CMOSイメージセンサなどとして実現され、Linear−Log特性(リニア−ログ特性)のような複数の異なる光電変換特性を有する固体撮像素子を用いる撮像装置に関する。
撮像素子は、暗電流や、電気的な処理に伴い、ノイズを発生する。一方、前記CMOSイメージセンサなどとして実現される固体撮像素子は、その光電変換特性に、前記Linear−Log特性を有する。そこで本願出願人は、先に特許文献1において、そのようなLinear−Log特性を有する固体撮像素子を用いる撮像装置におけるノイズ除去の手法を提案した。
その従来技術によれば、前記Linear領域(リニア領域)およびLog領域(ログ領域)において、略均等に発生するノイズに対して、撮像画像の階調変換の光電変換特性を統一する際、すなわちLog特性をLinear特性に伸張する際の伸張度合いに応じて、ノイズ除去量に関するパラメータを変化させて、ノイズ除去を行っている。すなわち、図10で示すように、y=a・x+bのLinear領域から、y=c・ln(x)+dのLog領域に変換されている信号に対して、画素値を伸張すると、ノイズ振幅Nも同様に伸張され、重畳された略等しい振幅Nのノイズを、Linear領域は前記振幅Nでそのまま除去し、Log領域はLinear特性への伸張量に応じて大きくなる振幅N’で除去している。
特開2007−88913号公報
ここで、前記Linear−Log特性でも、或る程度の輝度範囲に対応することができるが、そのままではコントラストが低く、特に車載用や監視カメラ用など、明暗の激しい場所で使用される撮像装置では、さらにダイナミックレンジの圧縮が行われる。たとえば、Linear特性では18ビット分のデータが、8ビット相当に圧縮が行われる。ところが、前記従来技術では、ノイズ除去を階調変換(ダイナミックレンジ圧縮)の前で行っているので、圧縮パラメータを固定する必要があり、パラメータが撮影シーンによってダイナミックに変化する場合には対応できないという問題がある。また、前記のようにLinear特性のビット幅の広い状態でノイズ除去を行うので、回路規模が大きくなるという問題もある。
一方、階調変換(ダイナミックレンジ圧縮)後に、上述の手法でノイズ除去を行うと、ノイズ除去量が多くなりすぎてノイズ以外の本来の画像成分が欠損したり、ノイズが除去できず残ってしまう場合がある。詳しくは、図11の曲線のような変換が行われる(理解し易いように、圧縮前の特性をy=xの直線としている)とすると、ダイナミックレンジ圧縮によって、ノイズ振幅N’は、N”に変化する。そして、ノイズ除去量を前記Log→Linear変換の伸張量に応じて変更すると、圧縮によるノイズ量の変化が加味されていないので、ノイズ除去量はLinear領域で不足し、Log領域で過剰になる。
本発明の目的は、複数の異なる光電変換特性を有する固体撮像素子を用い、ダイナミックレンジ圧縮を行う撮像装置において、ノイズ除去を、簡単な回路で、過不足なく行うことができる撮像装置を提供することである。
本発明の撮像装置は、複数の異なる光電変換特性を有する固体撮像素子を用い、ダイナミックレンジ圧縮手段でダイナミックレンジ圧縮を行う撮像装置において、前記ダイナミックレンジ圧縮手段の後段側に設けられ、該ダイナミックレンジ圧縮手段における圧縮特性に応じて、撮像画像のノイズ除去量に関するパラメータを変化させて該撮影画像に対するノイズ除去を行うノイズ除去手段を含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、たとえばCMOSイメージセンサなどとして実現され、たとえばLinear−Log特性のような複数の異なる光電変換特性を有する固体撮像素子を用い、ダイナミックレンジ圧縮手段でダイナミックレンジ圧縮を行う撮像装置において、前記固体撮像素子や電気的な処理に伴い撮像画像に発生するノイズを除去するにあたって、そのノイズ除去手段を前記ダイナミックレンジ圧縮手段の後段側に設け、該ダイナミックレンジ圧縮手段における圧縮特性に応じて、撮像画像のノイズ除去量に関するパラメータを変化させて前記撮影画像に対するノイズ除去を行う。
したがって、前記ダイナミックレンジ圧縮を撮影シーンに応じた任意のパラメータで行うことができるとともに、圧縮後の少ないビット数に対してノイズ除去を行うので、ノイズ除去手段の回路規模を飛躍的に小さくすることができる。また、圧縮によるノイズ量の変化を加味して、過不足なくノイズ除去を行うことができる。
また、本発明の撮像装置では、前記ノイズ除去手段は、前記複数の異なる光電変換特性と前記ダイナミックレンジ圧縮手段の圧縮特性とに応じて、前記ノイズ除去量に関するパラメータであるコアリング係数を算出する係数算出手段と、前記コアリング係数に基づいて、前記撮影画像からノイズ成分を除去するコアリング処理を行うコアリング処理手段とを備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、固体撮像素子が有するLinear−Log特性に、前記ダイナミックレンジ圧縮による圧縮特性に適応して、ノイズ除去量を決定することができる。
好ましくは、前記固体撮像素子がモノクロセンサであるとき、前記ノイズ除去手段は、ノイズ振幅をN、露出補正のゲインをm、線形変換部による前記複数の異なる光電変換特性であるLinear−Log特性の伸張率をGc、前記ダイナミックレンジ圧縮手段における圧縮特性である圧縮伸張率をGdrcとするとき、コアリング係数thを、
th=N・m・Gc・Gdrc
から求めることを特徴とする。
th=N・m・Gc・Gdrc
から求めることを特徴とする。
また好ましくは、前記固体撮像素子がフルカラーセンサであるとき、前記ノイズ除去手段は、ノイズ振幅をN、NTSC方式におけるRGB各色のホワイトバランスゲインをgr,gg,gb、線形変換部による前記複数の異なる光電変換特性であるLinear−Log特性の伸張率をGc、前記ダイナミックレンジ圧縮手段における圧縮特性である圧縮伸張率をGdrcとするとき、コアリング係数thを、
th=N・(0.299・gr+0.587・gb+0.114・gc)
・Gc・Gdrc
から求めることを特徴とする。
th=N・(0.299・gr+0.587・gb+0.114・gc)
・Gc・Gdrc
から求めることを特徴とする。
本発明の撮像装置は、以上のように、CMOSイメージセンサなどとして実現され、Linear−Log特性のような複数の異なる光電変換特性を有する固体撮像素子を用い、ダイナミックレンジ圧縮手段でダイナミックレンジ圧縮を行う撮像装置において、前記固体撮像素子や電気的な処理に伴い撮像画像に発生するノイズを除去するにあたって、そのノイズ除去手段を前記ダイナミックレンジ圧縮手段の後段側に設け、該ダイナミックレンジ圧縮手段における圧縮特性に応じて、撮像画像のノイズ除去量に関するパラメータを変化させて前記撮影画像に対するノイズ除去を行う。
それゆえ、前記ダイナミックレンジ圧縮を撮影シーンに応じた任意のパラメータで行うことができるとともに、圧縮後の少ないビット数に対してノイズ除去を行うので、ノイズ除去手段の回路規模を飛躍的に小さくすることができる。また、圧縮によるノイズ量の変化を加味して、過不足なくノイズ除去を行うことができる。
図1は、本発明の実施の一形態に係る撮像装置1の電気的構成を示すブロック図である。この撮像装置1は、固体撮像素子3がCMOSイメージセンサから成り、前記Linear−Log特性を有する以外は、一般的なデジタルカメラと同様に構成され、動画のカメラであってもよく、その場合には動画の1フレーム毎に静止画と同様の処理を行えばよい。
この撮像装置1は、レンズ部2、固体撮像素子3、アンプ4、A/D変換部5、画像処理部6、画像メモリ7、全体制御部8、モニタ部9および操作部10を備えて構成される。
前記レンズ部2は、被写体光(光像)を取込むレンズ窓として機能するとともに、この被写体光を該撮像装置1の内部に配置されている固体撮像素子3へ導くための光学レンズ系を構成するものであり、光軸Lに沿って直列的に配置されるズームレンズやフォーカスレンズ、その他の固定レンズブロックなどから成るレンズ群である。このレンズ部2には、透過光量を調節するための絞り(図略)やシャッタ(図略)を備えており、それらは前記全体制御部8によって駆動制御される。
前記固体撮像素子3は、前記レンズ部2によって結像された被写体光像の光量に応じて、画像信号に光電変換して後段のアンプ4へ出力する撮像センサであり、入力輝度(センサ入射輝度)が低い場合(暗時)に出力画素信号(光電変換により発生する出力電気信号)が線形的に変換されて出力される前記Linear特性と、輝度が高い場合(明時)に出力画素信号が対数的に変換されて出力される前記Log特性との複数の光電変換特性を有するものが用いられる。前記Linear特性とLog特性との切替わり点(変曲点)は、固体撮像素子3の各画素回路に対する所定の制御信号に基づいて任意に変化させることが可能である。
前記アンプ4は、たとえばAGC(オートゲインコントロール)回路を備え、固体撮像素子3から入力されるアナログ画像信号がA/D変換部5の入力電圧範囲に合うように、適切な増幅率で増幅するものである。アンプ4は、前記AGC回路の他、画像信号のサンプリングノイズの低減を行うCDS(相関二重サンプリング)回路等を備えていてもよい。なお、AGC回路に対するゲイン値は全体制御部8によって設定される。
前記A/D変換部5は、アンプ4にて増幅(ゲイン調整)されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換するものであり、固体撮像素子3の各画素で受光して得られる画素信号を、それぞれたとえば12ビットの画素データに変換する。前記画像処理部6は、後述するノイズ除去や階調変換(前記Linear特性とLog特性との統一)などを行い、その際にROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリから成る前記画像メモリ7が使用される。
前記全体制御部8は、各制御プログラム等を記憶するROM、一時的に各種データを格納するRAM、および制御プログラム等を前記ROMから読出して実行する中央演算処理装置(CPU)等を備えて成り、撮像装置1全体の動作制御を司るものである。この全体制御部8は、固体撮像素子3や操作部10等の各処理部から送信されてくる情報(信号)と装置の動作状態とに基づき、各処理部が必要とするパラメータ等の動作情報を算出し、これを送信することで各処理部の動作を制御する。
前記モニタ部9は、たとえばカメラ背面に配設された液晶表示器(LCD;Liquid Crystal Display)等から成り、固体撮像素子3による撮像画像、すなわち画像処理部6で処理された画像や画像メモリ7に格納されている画像等を表示するものである。前記操作部10は、ユーザによる操作指示(指示入力)を行うものであり、電源スイッチ、レリーズスイッチ、各種撮影モードを設定するモード設定スイッチ等の各種の操作スイッチ群(操作ボタン群)から成る。
図2は、前記画像処理部6の一構成例である画像処理部6aのブロック図である。この画像処理部6aは、前記固体撮像素子3がモノクロセンサの場合における画像処理部6の一構成例を示している。A/D変換された画像信号は、先ず線形変換部11において、前記固体撮像素子3におけるLinear−Log特性に対応した伸張率GcでLog領域の信号がLinear特性に伸長され、AE補正部12においてゲインmで露出補正が行われた後、DR圧縮部13において、前記図11で示すようなダイナミックレンジの圧縮処理が行われる。その後、ノイズ除去部14において、後述するようなノイズ除去が行われ、ガンマ補正部15においてガンマ補正が行われて、出力画像データとなる。
一方、図3は、前記画像処理部6の他の構成例である画像処理部6bのブロック図である。この画像処理部6bは、前記固体撮像素子3がフルカラーセンサの場合における画像処理部6の一構成例を示している。A/D変換された画像信号は、先ず線形変換部21において、前記固体撮像素子3におけるLinear−Log特性に対応した伸張率GcでLog領域の信号がLinear特性に伸長され、AE・AWB補正部22においてゲインmで露出補正が行われるとともに、ホワイトバランス調整が行われる。その後、RGB→YCC部23においてR,G,Bの各色成分が輝度成分と色成分とに分離され、輝度成分のみがDR圧縮部24においてダイナミックレンジの圧縮処理が行われ、さらにノイズ除去部25において後述するようなノイズ除去が行われ、YCC→RGB部26において前記色成分と混合されて再度前記R,G,Bの各色成分に変換され、ガンマ補正部27においてガンマ補正が行われて、出力画像データとなる。
なお、前記固体撮像素子3がベイヤー配列のフルカラーセンサである場合、RGB→YCC部23部の前に、そのベイヤー配列に対する補間処理部が介在される。前記AE・AWB補正は、たとえば特開2006−14277号公報や特開2005−86684号公報などに詳しく示され、またベイヤー補間、RGB→YCC変換、ガンマ補正などは、一般のデジタルカメラと同様である。
前記固体撮像素子3におけるLinear−Log特性は、前述の図10で示すように変曲点θで特性が変化して、Linear特性部の変換特性がy=a・x+b、Log特性部の変換特性がy=c・ln(x)+dとすると、前記線形変換部11,21では、Linear−Log特性を下式のようにLinear特性に統一する。すなわち、前記A/D変換部5からの入力画像をiとし、統一されたLinear特性、すなわち該線形変換部11,21の出力画像をIとすると、
if(i<θ)
I=i ・・・(1)
else
I=a・exp((i−d)/c)+b ・・・(2)
となる。そして、I/iが前記伸張率Gcとなり、ノイズ除去部14,25へ送られる。
if(i<θ)
I=i ・・・(1)
else
I=a・exp((i−d)/c)+b ・・・(2)
となる。そして、I/iが前記伸張率Gcとなり、ノイズ除去部14,25へ送られる。
また、DR圧縮部13,24は、たとえば図4で示すように構成され、前記Linear特性に統一された画像Iから、照明成分抽出部31において照明成分Lを求め、除算器32において、その入力画像Iを照明成分Lで除算することで反射率成分Rが求められる。さらに、前記照明成分Lが照明成分圧縮部33において圧縮された照明成分L’と前記反射率成分Rとの積が乗算器34で求められ、該DR圧縮部13,24の出力画像I’となる。
たとえば、前記照明成分Lは、元画像Iに対し、メディアンフィルタやイプシロンフィルタ等のエッジ維持フィルタを適用して求めることができる(イプシロンフィルタは「原島博,小田島薫,鹿喰善明,宮川洋:“ε−分離非線形ディジタルフィルタとその応用”, 信学論(A),Vol.J65−A, No.4, pp.297−304,(Apr. 1982).」参照)。そして、照明成分Lの圧縮特性を前述の図11ようにy=exp(ln(x)・e)・fとすると、圧縮された照明成分L’は以下になる。
L’=exp(ln(L)・e)・f ・・・(3)
また、I’=L’・Iであり、さらにI=L・Rであるので、ダイナミックレンジ圧縮出力I’は、
I’=L’/L・I ・・・(4)
となる。そして、L’/Lが圧縮伸張率Gdrcとなり、ノイズ除去部14,25へ送られる。
L’=exp(ln(L)・e)・f ・・・(3)
また、I’=L’・Iであり、さらにI=L・Rであるので、ダイナミックレンジ圧縮出力I’は、
I’=L’/L・I ・・・(4)
となる。そして、L’/Lが圧縮伸張率Gdrcとなり、ノイズ除去部14,25へ送られる。
前記照明成分圧縮部33における圧縮特性は、前述の図11に限らず、たとえば図5で示す場合、前記照明成分L’は下式となる。
if(L<s)
L’=L ・・・(5)
else
L’=g・L+h ・・・(6)
さらにまた、前記照明成分圧縮部33における圧縮特性は、図6(b)で示すように求められた前記照明成分Lのヒストグラムを均等化(イコライゼーション)するような図6(a)で示すような特性とされてもよい。この場合は、入出力の関係がテーブルに格納される。ヒストグラム均等化は、特許第3750797号公報などに示される。
if(L<s)
L’=L ・・・(5)
else
L’=g・L+h ・・・(6)
さらにまた、前記照明成分圧縮部33における圧縮特性は、図6(b)で示すように求められた前記照明成分Lのヒストグラムを均等化(イコライゼーション)するような図6(a)で示すような特性とされてもよい。この場合は、入出力の関係がテーブルに格納される。ヒストグラム均等化は、特許第3750797号公報などに示される。
図7は、前記ノイズ除去部14,25の一構成例を示すブロック図である。このノイズ除去部14,25は、LPF部41、コアリング処理部42、係数算出部43ならびに減算器44および加算器45を備えて構成される。LPF部41は、入力画像Iに対して、ガウシアンフィルタ等の線形のLPFによるフィルタ処理を行い、入力画像Iから低周波成分を抽出(生成)する。これによって、平滑化されたぼかし画像が作成される。このLPF部41は、上記線形フィルタに限らず、メディアンフィルタ等の非線形フィルタであってもよい。
コアリング処理部42は、後述する係数算出部43からのコアリング係数情報thに基づいて画像信号からノイズ成分を除去するコアリング処理を行うものである。コアリング処理部42は、LPF部41で抽出された低周波成分を、減算器44において入力画像Iから減算して得た高周波成分に対して、図8に示す入出力関係を有する特性(以降、コアリング特性という)に基づくコアリング処理を行う。前記コアリング特性における係数情報thは、係数算出部43において算出されるコアリング係数thを示す。図8のコアリング処理では、入力が−thより大きくthより小さいときは出力がゼロ(0)となり、入力が−th以下であるときには出力が入力に対してthを加えた値となり、入力がth以上であるときには出力が入力に対してthを減じた値となるように変換処理を行っている。このコアリング処理後の高周波数成分と、上記LPF部62からの低周波成分とは、加算器45による加算処理によって合成され、合成画像Oとして後段の処理部へ出力される。
注目すべきは、本実施の形態の係数算出部43は、AEゲインがm倍の場合、ノイズ振幅はN・mとなるので、それに線形変換部11,21の伸張率Gcおよび圧縮伸張率Gdrcを用いて、ノイズ除去量である前記コアリング係数thを求めることである。具体的には、コアリング係数thは、下式のように、前記各パラメータの積から求められる。
th=N・m・Gc・Gdrc ・・・(7)
th=N・m・Gc・Gdrc ・・・(7)
一方、図3の画像処理部6bの場合、AE・AWB補正部22においてホワイトバランス調整も行われるのに対して、ノイズ除去は前記RGB→YCC部23部によって輝度情報に変換して行われ、ノイズ振幅Nは輝度の増減に比例する。そこで、RGBから輝度への変換は、NTSCの場合、
Y=0.299・R+0.587・G+0.114*B ・・・(8)
であるので、RGB各色のホワイトバランスゲインをgr,gg,gbとすると、ホワイトバランス調整によってノイズ振幅はN・(0.299・gr+0.587・gb+0.114・gc)となる。したがって、前記コアリング係数thは、
th=N・(0.299・gr+0.587・gb+0.114・gc)
・Gc・Gdrc ・・・(9)
となる。
Y=0.299・R+0.587・G+0.114*B ・・・(8)
であるので、RGB各色のホワイトバランスゲインをgr,gg,gbとすると、ホワイトバランス調整によってノイズ振幅はN・(0.299・gr+0.587・gb+0.114・gc)となる。したがって、前記コアリング係数thは、
th=N・(0.299・gr+0.587・gb+0.114・gc)
・Gc・Gdrc ・・・(9)
となる。
図9は、上述のように構成される撮像装置1の動作を説明するための波形図である。先ず図9(a)で示すように、Linear領域およびLog領域のそれぞれに同じ振幅のノイズが乗ったと仮定する。線形変換部11,21において、Log領域はLinear特性への変換処理で伸張されるので、図9(b)で示すように、ノイズも同様に伸張される(Linear領域は変化しない)。一方、DR圧縮部13,24では、前記式3,4の変換が行われ、図9(c)で示すように、画素値と同様に明部のノイズは圧縮され、暗部は伸張される。そして、前記式7または式9に従って、コアリング係数thを、この図9(c)で示す最終的なノイズ振幅と等しくすれば、適切にノイズを除去することができる。
以上のように、本発明の撮像装置1は、CMOSイメージセンサとして実現され、Linear−Log特性を有する固体撮像素子3を用い、DR圧縮部13,24でダイナミックレンジ圧縮を行う撮像装置において、前記固体撮像素子3や電気的な処理に伴い撮像画像に発生するノイズを除去するにあたって、ノイズ除去部14,25を前記DR圧縮部13,24の後段側に設け、該ノイズ除去部14,25の係数算出部43が前記固体撮像素子3の光電変換特性(前記Linear−Log特性)に対する線形変換部11,21の伸張率Gcおよび前記DR圧縮部13,24における圧縮伸張率Gdrcに応じて、撮像画像のノイズ除去量に関するパラメータであるコアリング係数thを変化し、そのコアリング係数thに基づいて、コアリング処理部42が前記撮影画像からノイズ成分を除去するコアリング処理を行う。
したがって、前記ダイナミックレンジ圧縮を撮影シーンに応じた任意のパラメータで行うことができるとともに、圧縮後の少ないビット数に対してノイズ除去を行うので、ノイズ除去手段の回路規模を、たとえば18ビットから8ビットに飛躍的に小さくすることができる。また、圧縮によるノイズ量の変化を加味して、過不足なくノイズ除去を行うことができる。
本発明における固体撮像素子3は、前記Linear−Log特性に限らず、明部が圧縮されたニー特性(たとえば、特許第3154484号)などの複数の異なる光電変換特性を備えていればよい。前記ニー特性の場合、暗部の変換特性をy=a・x+b、明部の変換特性をy=c・x+dとした場合、前記式2は、下式となる。
I=((i−d)/c)・a+b ・・・(10)
I=((i−d)/c)・a+b ・・・(10)
1 撮像装置
2 レンズ部
3 固体撮像素子
4 アンプ
5 A/D変換部
6,6a,6b 画像処理部
7 画像メモリ
8 全体制御部
9 モニタ部
10 操作部
11,21 線形変換部
12 補正部
13,24 DR圧縮部
14,25 ノイズ除去部
15,27 ガンマ補正部
22 AE・AWB補正部
23 RGB→YCC部
26 YCC→RGB部
31 照明成分抽出部
33 照明成分圧縮部
41 LPF部
42 コアリング処理部
43 係数算出部
2 レンズ部
3 固体撮像素子
4 アンプ
5 A/D変換部
6,6a,6b 画像処理部
7 画像メモリ
8 全体制御部
9 モニタ部
10 操作部
11,21 線形変換部
12 補正部
13,24 DR圧縮部
14,25 ノイズ除去部
15,27 ガンマ補正部
22 AE・AWB補正部
23 RGB→YCC部
26 YCC→RGB部
31 照明成分抽出部
33 照明成分圧縮部
41 LPF部
42 コアリング処理部
43 係数算出部
Claims (2)
- 複数の異なる光電変換特性を有する固体撮像素子を用い、ダイナミックレンジ圧縮手段でダイナミックレンジ圧縮を行う撮像装置において、
前記ダイナミックレンジ圧縮手段の後段側に設けられ、該ダイナミックレンジ圧縮手段における圧縮特性に応じて、撮像画像のノイズ除去量に関するパラメータを変化させて該撮影画像に対するノイズ除去を行うノイズ除去手段を含むことを特徴とする撮像装置。 - 前記ノイズ除去手段は、
前記複数の異なる光電変換特性と前記ダイナミックレンジ圧縮手段の圧縮特性とに応じて、前記ノイズ除去量に関するパラメータであるコアリング係数を算出する係数算出手段と、
前記コアリング係数に基づいて、前記撮影画像からノイズ成分を除去するコアリング処理を行うコアリング処理手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
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JP2007247410A JP2009081526A (ja) | 2007-09-25 | 2007-09-25 | 撮像装置 |
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---|---|---|---|
JP2007247410A Pending JP2009081526A (ja) | 2007-09-25 | 2007-09-25 | 撮像装置 |
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Cited By (3)
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WO2011155135A1 (ja) | 2010-06-07 | 2011-12-15 | コニカミノルタオプト株式会社 | 撮像装置 |
WO2011155136A1 (ja) | 2010-06-07 | 2011-12-15 | コニカミノルタオプト株式会社 | 撮像装置 |
JP2015044065A (ja) * | 2014-12-05 | 2015-03-12 | 株式会社アクセル | 演出制御方法及び演出制御装置 |
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2007
- 2007-09-25 JP JP2007247410A patent/JP2009081526A/ja active Pending
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