JP2009080762A - 非接触式データキャリアの取り付け構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】取り付け対象物への取り付け及び取り外しを容易に行うことができ、かつ、取り付け部分を小型にできる非接触式データキャリアの取り付け構造を提供する。
【解決手段】形状記憶ポリマーにより形成された先端部1aを非接触式データキャリア3に設ける。また、取り付け対象物100には、先端部1aと係合する対象物側係合部103を設ける。非接触式データキャリア3を取り付けるときには、Tgを超える温度まで加熱して変形させながら空間102内に取り付ける。取り外すときには、再度Tgを超える温度まで加熱し、自己復帰させることにより取り外す。
【選択図】図3

Description

本発明は、非接触式の通信が可能な非接触式データキャリアの取り付け構造に関するものである。
非接触式のICタグ等の非接触式データキャリアは、RFID(Radio
Frequency Identification)とも称され、個体の識別が可能な情報を保持するICチップを備え、専用の読み取り機を用いて、無線通信により非接触での情報の読み取りが可能となっている。
ICタグは小型であり、単体毎の認識が可能であることから、近年では、製品等の工場での工程管理や、流通情報の管理等、様々な分野において利用されている。
利用される分野の広がりに伴い、ICタグの形態も多様である。ICタグは、なんらかの理由でICタグが破損したり、故障したりした場合に、ICタグを除去して新しいICタグを接合する必要がある。ICタグが取り付けられる取り付け対象物が、例えば、輸送に使用されるコンテナやパレット等のように、長期間、何度も繰り返し使用されるものである場合には、特にその可能性が高くなる。また、用途によっては、ICタグを取り外して再利用する場合もある。
ICタグの取り付け形態として、粘着剤や接着剤等によって形成された接合層により、取り付け対象物に接合可能なラベル型のICタグを用いることがある。しかし、従来のラベル型のICタグでは、故障や再利用等の理由により、ICタグを取り外す際に、取り付け対象物からきれいに剥がすことができず、ラベルの基材や粘着剤等が取り付け対象物に残る(以下、このような現象を糊残りという)という問題があった。そのため、残ったラベルの基材や粘着剤等をきれいに剥がすための溶液を塗布する作業や、残った基材等や表面に塗布された溶液を拭き取る作業等が必要となった。また、そのような溶液によって取り付け対象物が傷んだり、残った粘着剤等を無理に剥がして取り付け対象物を損傷したりする場合があった。
取り付け対象物から容易に、かつ、糊残りなくきれいにラベル型のICタグを剥がすためには、取り付け対象物に接する接合面の接合強度が弱いものが好ましい。しかし、その場合に、使用途中で不用意にラベルが剥がれる等の問題があった。
一方、使用に耐え得る接合強度を得るためには、接合強度が強い接合面であることが好ましいが、その場合には、前述のように、剥がす際に、取り付け対象物に糊残りが発生してしまう。
一方、特許文献1には、形状記憶ポリマーを用いて帯状やリング状の把持部を形成し、この把持部により取り付け対象の物品にICタグを取り付ける技術が記載されている。
特開2006−343643号公報
しかし、特許文献1に記載されている技術では、リング状になっている部分が抜け落ちたり、ICタグの取り付けが不安定になったり、搬送中等に把持部の一部を引っかけたりするおそれがあった。また、その取り付けが可能な物品の形状が特定の形状であり、用途によっては利用することができなかった。さらに、把持部全体が物品に巻き付くような形態で取り付けられることから、取り付けられる物品の強度を考慮すると、取り付け部分が大型化する場合があった。
本発明の課題は、取り付け対象物への取り付け及び取り外しを容易に行うことができ、かつ、取り付け部分を小型にできる非接触式データキャリアの取り付け構造を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、少なくともアンテナ(14)及び前記アンテナに電気的に接続されたICチップ(15)を有する非接触通信部(16)を備える非接触式データキャリア(1,2,3)を、取り付け対象物(100,200,300)に取り付ける非接触式データキャリアの取り付け構造であって、前記非接触式データキャリアは、形状記憶ポリマーにより形成されたキャリア側係合部(1a,2a,2b,3a,3b)を有し、前記取り付け対象物は、前記キャリア側係合部と係合する対象物側係合部(103,202,310a,310b)を有すること、を特徴とする非接触式データキャリアの取り付け構造である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の非接触式データキャリアの取り付け構造において、前記キャリア側係合部(1a,2a,2b)は、成形後にガラス転移温度(Tg)を超える温度にして変形させた2次形状となっている状態で前記対象物側係合部(103,202)と係合すること、を特徴とする非接触式データキャリア(1,2)の取り付け構造である。
請求項3の発明は、請求項2に記載の非接触式データキャリアの取り付け構造において、前記キャリア側係合部(1a,2a,2b)は、成形時にその形状が記憶された1次形状では、前記対象物側係合部(103,202)との係合が解除されていること、を特徴とする非接触式データキャリア(1,2)の取り付け構造である。
請求項4の発明は、請求項1に記載の非接触式データキャリアの取り付け構造において、前記キャリア側係合部(3a,3b)は、成形時にその形状が記憶された1次形状となっている状態で前記対象物側係合部(310a,310b)と係合すること、を特徴とする非接触式データキャリア(3)の取り付け構造である。
請求項5の発明は、請求項4に記載の非接触式データキャリアの取り付け構造において、前記キャリア側係合部(3a,3b)は、前記対象物側係合部(310a,310b)と係合させる前の状態において、成形後にガラス転移温度を超える温度にして変形させた2次形状となっていること、を特徴とする非接触式データキャリア(3)の取り付け構造である。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の非接触式データキャリアの取り付け構造において、前記対象物側係合部(310a,310b)は、形状記憶ポリマーにより形成されていること、を特徴とする非接触式データキャリア(3)の取り付け構造である。
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)非接触式データキャリアは、形状記憶ポリマーにより形成されたキャリア側係合部を有し、取り付け対象物は、キャリア側係合部と係合する対象物側係合部を有するので、取り付け対象物への取り付け及び取り外しを容易に行うことができ、かつ、取り付け部分を小型にできる。
(2)キャリア側係合部は、成形後にガラス転移温度を超える温度にして変形させた2次形状となっている状態で対象物側係合部と係合するので、非接触式データキャリアを取り付け対象物に取り付けるときにキャリア側係合部を係合に適した形状に変形させて、取り付けを確実に行える。
(3)キャリア側係合部は、成形時にその形状が記憶された1次形状では、対象物側係合部との係合が解除されているので、非接触式データキャリアを取り付け対象物から取り外すときには、加熱するだけで容易に取り外しを行える。
(4)キャリア側係合部は、成形時にその形状が記憶された1次形状となっている状態で対象物側係合部と係合するので、非接触式データキャリアを取り付け対象物に取り付けるときには、加熱による変形を利用することにより、加熱するだけで容易に取り付けを行える。
(5)キャリア側係合部は、対象物側係合部と係合させる前の状態において、成形後にガラス転移温度を超える温度にして変形させた2次形状となっているので、例えば、対象物側係合部と係合させる前の状態を2次形状として平面状にしておくことができ、非接触式データキャリアの保管と取り扱いを容易に行える。
(6)対象物側係合部は、形状記憶ポリマーにより形成されているので、非接触式データキャリアを取り付け可能な部位を増やすことができる。
取り付け対象物への取り付け及び取り外しを容易に行うことができ、かつ、取り付け部分を小型にできる非接触式データキャリアの取り付け構造を提供するという目的を、形状記憶ポリマーにより形成されたキャリア側係合部と対応した対象物側係合部を取り付け対象物に設けることにより実現した。
(第1実施形態)
図1は、非接触式データキャリアの取り付け構造の第1実施形態を示す図である。
なお、図1及び以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下に示す各図には、説明と理解を容易にするために、必要に応じてXYZ直交座標系を設けた。
さらに、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
さらにまた、本実施形態で説明する非接触式データキャリア等を構成する部材には、板、シート、フィルム等の言葉が一般的な使い方として使用されているが、これらは通常、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、この使い分けには、技術的な意味が無いので、板、シート、フィルムの文言は、適宜置き換えることができるものとする。例えば、基材シートは、基材板としてもよいし、基材フィルムとしてもよい。
第1実施形態では、非接触式データキャリア1を取り付け対象物100内に形成された空間102内に取り付ける構造を示している。
第1実施形態の非接触式データキャリア1は、常温状態において、湾曲した形状をしている。
取り付け対象物100は、開口部101を有している。この開口部101から取り付け対象物100内に設けられた空間102内に非接触式データキャリア1を挿入して装着する。開口部101と空間102のY方向の幅は、非接触式データキャリア1のY方向の幅よりも若干大きくなっている。
図2は、非接触式データキャリアの平面図及び断面図である。なお、図2では、非接触式データキャリア1を平面状に変形した状態を示している。図2(a)は、非接触式データキャリアの平面図であり、図2(b)は、図2(a)に示す矢印S3−S4断面で切断した断面図である。
第1実施形態の非接触式データキャリア1は、ラベル基材層11,第1の接合層12,ICタグ16,第2の接合層17等を有するICタグ本体層10と、形状記憶ポリマー層20等を備えている。
ラベル基材層11は、紙製又は樹脂製のシート状の部材等を用いて形成され、ICタグ本体層10のベースとなる部分である。本実施形態では、ラベル基材層11は、紙製であり、その表面(第1の接合層12とは反対側)に印字可能である。
第1の接合層12は、ラベル基材層11の片面に設けられ、ラベル基材層11とICタグ16とを接合する機能を有している。本実施形態では、第1の接合層12は、粘着剤を塗布して形成されているが、これに限らず、例えば、接着剤を塗布して形成してもよいし、粘着性又は接着性を有するシート状の部材を用いて形成してもよい。
ICタグ16は、基材層13,アンテナ14,ICチップ15を備え、インレットとも呼ばれる非接触通信部である。このICタグ16は、これ単体でもICタグとして使用可能である。
本実施形態のICタグ16は、非接触情報通信に、UHF帯(860〜960MHz)の周波数を使用しており、通信方式は、電波方式である。
基材層13は、ICタグ16のベースとなる部分であり、樹脂製のシート状の部材を用いて形成されている。本実施形態では、基材層13は、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂製のシート状の部材を用いている。
アンテナ14は、基材層13の片面上に形成された導電パターンである。この導電パターンは、アルミニウムやアルミニウム合金等のアルミニウム系の材料を用いて形成されている。本実施形態では、アンテナ14は、ダイポール型のアンテナである。このアンテナ14は、本実施形態では、基材層13の片面に、アルミニウムをエッチングすることにより形成されている。
なお、図1及び図2(a)には、理解を容易にするために、破線によって、アンテナ14の形状が示されているが、本実施形態の非接触式データキャリア1では、ラベル基材層11側からはその形状を観察し難い形態となっている。なお、以下に示す図4,図6においても同様とする。
ICチップ15は、半導体素子を含む集積回路であり、個体の識別を可能にするユニークID等を記録する。ICチップ15は、不図示の電極部を有しており、この電極部がアンテナ14に設けられた不図示の接点部と接するように設けられ、基材層13に接合されている。
第2の接合層17は、ICタグ16のラベル基材層11とは反対側(すなわち、ICタグ16と形状記憶ポリマー層20との間)に設けられた層である。本実施形態の第2の接合層17は、前述の第1の接合層12と同様に、粘着剤を塗布して形成されているが、これに限らず、例えば、接着剤を塗布して形成してもよいし、粘着性又は接着性を有するシート状の部材を用いて形成してもよい。
形状記憶ポリマー層20は、形状記憶ポリマーにより形成された層である。ここで、形状記憶ポリマーについて説明する。
形状記憶ポリマーは、Tg(ガラス転移温度)を超える高温になると弾性率が低くて軟らかく、容易に変形する。また、Tgよりも低温になると弾性率が高くて硬く、変形し難くなる。形状記憶ポリマーを用いた成形物は、Tgを超えた高温下で外力を加えられると容易に変形し、その変形した状態のままでTgより低温にされると、変形した形態を維持する。しかし、この変形した成型品は、外力を与えない状態で、再度Tgを超えた高温にされると、成形時の形状に自己復帰する。なお、成形時に記憶された形状を1次形状と呼び、成形後にガラス転移温度を超える温度にして変形させた形状を2次形状と呼ぶ。
本実施形態の非接触式データキャリア1の形状記憶ポリマー層20は、1次形状が図1に示すように湾曲した形状となっているので、非接触式データキャリア1は、この形状記憶ポリマー層20の形状に倣って湾曲した状態となっている。また、図2に示した形態は、後述する手法により取り付け対象物100に取り付けたときに平面状に変形させた2次形状の状態で示している。図2に示すように、非接触式データキャリア1は、平面状に変形させた状態において、略矩形状である。
図3は、第1実施形態の非接触式データキャリア1及び取り付け対象物100を図1中に示す矢印S1−S2断面で切断した断面図である。図3(a)は、非接触式データキャリア1を取り付ける過程を示し、図3(b)は、非接触式データキャリア1が取り付けられた状態を示し、図3(c)は、非接触式データキャリア1を取り外す過程を示す。
上述したように、非接触式データキャリア1は、1次形状が湾曲した状態となっている。
取り付け対象物100に開口された開口部101のX軸方向の長さは、非接触式データキャリア1の1次形状の長手方向(図1及び図3(b)に示す状態におけるX軸方向)の長さと略等しくなっている。また、取り付け対象物100の空間102のX軸方向の長さは、非接触式データキャリア1を平面状に変形させた長さよりも僅かに長くなっている。空間102のZプラス側において開口部101が形成されていないX軸方向の両端部分には、対象物側係合部103が設けられている。
なお、空間102を形成する取り付け対象物100の形状は、アンダーカット形状となるので、このままの形状を例えば樹脂成型により形成することは難しく、切削加工等でも製造が困難な形状である。よって、例えば、対象物側係合部103の付近を別部品としたり、空間102のZマイナス側を開口部とし、別部品によりこのZマイナス側の開口部を塞いだりすることにより、本実施形態の空間102を形成するとよい。
次に、本実施形態の非接触式データキャリア1を着脱する方法を説明する。
先に述べたように、非接触式データキャリア1は、1次形状が湾曲した状態となっている。したがって、非接触式データキャリア1の長手方向の両端部の先端部1aは、変形させることなく、又は、ごく僅かに弾性変形させることにより開口部101を通過できる(図3(a)の状態)。
図3(a)の状態で、不図示の加熱装置(例えば温風加熱装置)を用いて形状記憶ポリマー層20のTgを超える温度まで非接触式データキャリア1を加熱する。そして、非接触式データキャリア1の先端部1aが対象物側係合部103のZマイナス側の空間102に収まるように徐々に変形させ、非接触式データキャリア1の全体が略平面状となるまで変形させる(図3(b)の状態)。この状態で常温まで冷却すれば、非接触式データキャリア1は、容易に変形することなく、図3(b)に示す平面状の形態を維持する。この状態では、先端部1aは、対象物側係合部103と係合してキャリア側係合部として機能する。
非接触式データキャリア1を取り外すときには、加熱装置を用いて非接触式データキャリア1を再びTgを超える温度まで加熱する。このとき、非接触式データキャリア1に対して外力を加えない状態としておくと、非接触式データキャリア1の形状記憶ポリマー層20は、湾曲した1次形状に自己復帰して、図3(c)のような状態となり、非接触式データキャリア1を取り外すことができる。
本実施形態によれば、形状記憶ポリマー層20を設けて、取り付け対象物100に設けられた開口部101を通過させて空間102内に非接触式データキャリア1を取り付けるようにしたので、取り付け取り外しが容易である上に、非接触式データキャリア1が外部から直接触れにくくなる。よって、使用途中で不用意に脱落したり、何かにぶつけて破損したりすることを防止できる。
(第2実施形態)
図4は、非接触式データキャリアの取り付け構造の第2実施形態を示す図である。
なお、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態では、非接触式データキャリア2を取り付け対象物200に突出して形成された部分(201,202)に取り付ける構造を示している。
第2実施形態の非接触式データキャリア2は、第1実施形態と同様なラベル基材層11,第1の接合層12,ICタグ16,第2の接合層17等を有するICタグ本体層10と、形状記憶ポリマー層20−2等を備えている。第2実施形態の形状記憶ポリマー層20−2は、第1実施形態と異なり、成形時に賦型された1次形状は、平面状になっている。よって、第2実施形態の非接触式データキャリア2は、取り付け対象物200対して取り付けを行う前の常温状態において、平面状になっている。
非接触式データキャリア2は、アンテナ14が内部に形成された領域よりもX軸方向の両端に突出した先端部2aを有している。また、非接触式データキャリア2は、X軸方向の略中央付近においてY軸方向の両方向に突出した突出部2bを有している。
取り付け対象物200は、Z方向に突出した脚部201と、この脚部201よりもXY面内方向に突出して広がったフランジ部202とを有している。なお、脚部201及びフランジ部202は、取り付け対象物200と一体で成型されていてもよいし、別部品として取り付ける形態としてもよい。
図5は、第2実施形態の非接触式データキャリア2及び取り付け対象物200を図4中に示す矢印S5−S6断面で切断した断面図である。図5(a)は、非接触式データキャリア2を取り付ける過程を示し、図5(b)は、非接触式データキャリア2が取り付けられた状態を示し、図5(c)は、非接触式データキャリア2を取り外す過程を示す。以下、図5を用い、X軸方向において非接触式データキャリア2の着脱方法について説明するが、Y軸方向においてもX軸方向と同様である。
上述したように、非接触式データキャリア2は、取り付け対象物200対して取り付けを行う前の常温状態において、平面状の1次形状になっている。
取り付け対象物200に対して取り付けを行うときには、まず、非接触式データキャリア2をフランジ部202のZプラス側に載せる。非接触式データキャリア2のX軸方向の長さは、取り付け対象物200に設けられたフランジ部202のX軸方向における両先端間の長さよりも長くなっているので、この突出量がXプラス方向マイナス方向で略等しくなるように位置を決める。そして、変形が容易に行えるように非接触式データキャリア2を加熱して形状記憶ポリマー層20−2のTgを超える温度にする。Tgを超える温度のまま非接触式データキャリア2の先端部2a付近をフランジ部202よりもZマイナス側に折り込むように曲げる。この曲げ作業は、人の手で直接行ってもよいし、折り曲げ用の工具を用意してもよい。そしてTgより低い温度まで冷却すれば、図5(b)に示すように先端部2aがフランジ部202と係合する形状に変形したままの2次形状で固定される。このように、図5(b)に示す先端部2aがフランジ部202と係合するキャリア側係合部として機能した状態を維持でき、非接触式データキャリア2が取り付け対象物200に取り付けられる。
非接触式データキャリア2を取り外すときには、加熱装置を用いて非接触式データキャリア2を再びTgを超える温度まで加熱する。このとき、非接触式データキャリア2に対して外力を加えない状態としておくと、非接触式データキャリア2の形状記憶ポリマー層20は、平面状の1次形状に自己復帰して、図5(c)のような状態となり、非接触式データキャリア2を取り外すことができる。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様な効果に加えて、常温状態における非接触式データキャリア2が平面状であるので、非接触式データキャリア2の保管及び取り扱いを容易に行える。
(第3実施形態)
図6は、非接触式データキャリアの取り付け構造の第3実施形態を示す図である。
なお、前述した第2実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第3実施形態では、取り付け対象物300に付加された取り付けシート310を介して非接触式データキャリア3を取り付け対象物300に対して取り付ける構造を示している。
第3実施形態の非接触式データキャリア3は、第2実施形態と同様なラベル基材層11,第1の接合層12,ICタグ16,第2の接合層17等を有するICタグ本体層10と、形状記憶ポリマー層20−3等を備えている。第3実施形態の非接触式データキャリア3は、形状記憶ポリマー層20−3の1次形状を除いて、第2実施形態の非接触式データキャリア2と同様の形態をしており、X軸方向の両端部に先端部3aを有し、Y軸方向には、Y軸方向の両側に突出部3bを有している。
第3実施形態の形状記憶ポリマー層20−3は、第2実施形態と異なり、成形時に賦型された1次形状は、平面状ではなく、先端部3a及び突出部3bが略U字形状にカールした形状となっている(図7(b)参照)。しかし、取り付け対象物300に対して取り付けを行う前の状態の非接触式データキャリア3は、一度Tgを超える温度まで加熱されて平面状の2次形状となっている。よって、第3実施形態の非接触式データキャリア3は、取り付け対象物300対して取り付けを行う前の常温状態において、平面状になっている。
取り付け対象物300は、非接触式データキャリア3を取り付けるための特別な形態を有していないが、代わりに、取り付けシート310が接合されている。
取り付けシート310は、形状記憶ポリマーにより形成されたシート状の部材である。この取り付けシート310を形成する形状記憶ポリマーのTgは、形状記憶ポリマー層20−3のTgと等しいか、又は、近い値であることが望ましい。本実施形態では、取り付けシート310を形成する形状記憶ポリマーは、形状記憶ポリマー層20−3と同一の材料により形成しており、両者のTgは等しい。
取り付けシート310の成形時に賦型された1次形状は、平面状ではなく、後述のX方向突出部310a及びY方向突出部310bが略U字形状にカールした形状となっている(図7(b)参照)。しかし、非接触式データキャリア3を取り付ける前の状態の取り付けシート310は、一度Tgを超える温度まで加熱されて平面状の2次形状となっている。よって、第3実施形態の取り付けシート310は、非接触式データキャリア3を取り付ける前の常温状態において、平面状になっている。
取り付けシート310は、常温状態において、Z軸方向から見た外形形状が略矩形となっている。また、同方向から見たときに、中央付近には、貫通孔311が開いている。さらに、取り付けシート310は、貫通孔311の内側に向かって対向するようにX軸方向に沿って突出するX方向突出部310aと、貫通孔311の内側に向かって対向するようにY軸方向に沿って突出するY方向突出部310bとをそれぞれ2つずつ有している。
図7は、第3実施形態の非接触式データキャリア3及び取り付け対象物300を図6中に示す矢印S7−S8断面で切断した断面図である。図7(a)は、非接触式データキャリア3を取り付ける過程を示し、図7(b)は、非接触式データキャリア3が取り付けられた状態を示し、図7(c)は、非接触式データキャリア3を取り外す過程を示す。以下、図7を用い、X軸方向において非接触式データキャリア3の着脱方法について説明するが、Y軸方向においてもX軸方向と同様である。
上述したように、非接触式データキャリア3は、取り付け対象物300対して取り付けを行う前の常温状態において、平面状の2次形状になっている。
取り付け対象物300に対して取り付けを行うときには、まず、取り付けシート310を取り付け対象物300の所望の場所に貼り付ける。この貼り付けは接着剤を塗布して行ってもよいし、両面テープ等を利用して行ってもよいし、取り付けビス等を用いてもよい。ただし、X方向突出部310aとY方向突出部310bの部分については、取り付け対象物300に対して接合されないようにする。次に、非接触式データキャリア3を取り付けシート310の上(本実施形態では、Zプラス側)に、互いの中心位置が略一致し、面内方向(X軸Y軸の方向)が略一致するように載せる(図7(a))。
非接触式データキャリア3を取り付けシート310の上に載せた状態で、非接触式データキャリア3及び取り付けシート310を、これらのTgよりも高温まで加熱する。そうすると、形状記憶ポリマー層20−3及び取り付けシート310が成形時に記憶された1次形状に自己復帰するように変形し、X方向突出部310aと先端部3aとが共に略U字形状に屈曲し、両者が係合する(図7(b))。
非接触式データキャリア3を取り外すときには、非接触式データキャリア3及び取り付けシート310を再びTgを超える温度まで加熱する。非接触式データキャリア3及び取り付けシート310は、Tgを超える温度となることにより、僅かな力で容易に変形可能な状態となるので、そのまま非接触式データキャリア3をZプラス方向に引き剥がすことにより、X方向突出部310aと先端部3aとが変形し、非接触式データキャリア3を取り外すことができる(図7(c))。
本実施形態によれば、第2実施形態と同様な効果に加えて、取り付けシート310を取り付け可能な部位であれば、どのような部位であっても非接触式データキャリア3を取り付けることができる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)第3実施形態において、非接触式データキャリア3と取り付けシート310の双方が形状記憶ポリマーにより形成された部分を有している例を示したが、これに限らず、例えば、取り付けシート側のみを形状記憶ポリマーにより形成してもよい。
(2)本実施形態において、アンテナ14は、UHF帯の周波数を使用する電波方式のダイポールアンテナである例を示したが、これに限らず、例えば、マイクロ波の周波数帯(2.45GHz)を使用するICタグとしてもよいし、125kHz〜135kHzの周波数帯や、13.56MHzの周波数帯を使用し、電磁誘導方式のコイル状のアンテナとしてもよい。
(3)本実施形態において、アンテナは、アルミニウム系の材料を用いてエッチングにより基材層に形成される例を示したが、これに限らず、例えば、導電性を有するインク等を用いて印刷等により形成してもよい。
非接触式データキャリアの取り付け構造の第1実施形態を示す図である。 非接触式データキャリアの平面図及び断面図である。 第1実施形態の非接触式データキャリア1及び取り付け対象物100を図1中に示す矢印S1−S2断面で切断した断面図である。 非接触式データキャリアの取り付け構造の第2実施形態を示す図である。 第2実施形態の非接触式データキャリア2及び取り付け対象物200を図4中に示す矢印S5−S6断面で切断した断面図である。 非接触式データキャリアの取り付け構造の第3実施形態を示す図である。 第3実施形態の非接触式データキャリア3及び取り付け対象物300を図6中に示す矢印S7−S8断面で切断した断面図である。
符号の説明
1,2,3 非接触式データキャリア
10 ICタグ本体層
11 ラベル基材
12 第1の接合層
13 基材層
14 アンテナ
15 ICチップ
16 ICタグ
17 第2の接合層
20,20−2,20−3 形状記憶ポリマー層
100,200,300 取り付け対象物
310 取り付けシート

Claims (6)

  1. 少なくともアンテナ及び前記アンテナに電気的に接続されたICチップを有する非接触通信部を備える非接触式データキャリアを、取り付け対象物に取り付ける非接触式データキャリアの取り付け構造であって、
    前記非接触式データキャリアは、形状記憶ポリマーにより形成されたキャリア側係合部を有し、
    前記取り付け対象物は、前記キャリア側係合部と係合する対象物側係合部を有すること、
    を特徴とする非接触式データキャリアの取り付け構造。
  2. 請求項1に記載の非接触式データキャリアの取り付け構造において、
    前記キャリア側係合部は、成形後にガラス転移温度を超える温度にして変形させた2次形状となっている状態で前記対象物側係合部と係合すること、
    を特徴とする非接触式データキャリアの取り付け構造。
  3. 請求項2に記載の非接触式データキャリアの取り付け構造において、
    前記キャリア側係合部は、成形時にその形状が記憶された1次形状では、前記対象物側係合部との係合が解除されていること、
    を特徴とする非接触式データキャリアの取り付け構造。
  4. 請求項1に記載の非接触式データキャリアの取り付け構造において、
    前記キャリア側係合部は、成形時にその形状が記憶された1次形状となっている状態で前記対象物側係合部と係合すること、
    を特徴とする非接触式データキャリアの取り付け構造。
  5. 請求項4に記載の非接触式データキャリアの取り付け構造において、
    前記キャリア側係合部は、前記対象物側係合部と係合させる前の状態において、成形後にガラス転移温度を超える温度にして変形させた2次形状となっていること、
    を特徴とする非接触式データキャリアの取り付け構造。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の非接触式データキャリアの取り付け構造において、
    前記対象物側係合部は、形状記憶ポリマーにより形成されていること、
    を特徴とする非接触式データキャリアの取り付け構造。
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