JP2009080364A - 画像記録方法、および画像記録システム - Google Patents

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Abstract

【課題】製品の歩留りを向上させる。
【解決手段】描画パターンが形成される被描画体14の露光面14aの凹凸形状を形状測定器28で測定する。これにより得られた凹凸形状の変位データから、焦点調節可否判定部81で、プリズムペア49による焦点調節が可能であるか否かを判定する。焦点調節が不可であった場合、露光タイミング補正部82で、被描画体14の移動速度Vを遅くするとともに、DMD40の変調周期t1を延長する。光量補正部83は、変調周期t1の補正に伴って変化する露光記録位置の積算光量がデフォルトの値となるように、レーザービームの光量を減少させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、デジタルデータで表される所定の描画パターンを、光ビームを用いて被描画体に直接描画する画像記録方法、および画像記録システムに関する。
従来、デジタルデータで表される所定の描画パターンを、被描画体に直接描画する画像記録システムが開発されている。画像記録システムとしては、例えば、表面に感光材料が塗布または貼着されたプリント配線基板やフラットパネルディスプレイ用ガラス基板などの被描画体の露光面に、描画パターンに応じて変調された光ビームを照射することにより、マスクレスで露光記録を行うデジタル露光システムが知られている。
デジタル露光システムは、描画パターンの設計、被描画体の作製から、露光済みの被描画体の検査、梱包、出荷に至る一連のプロセスを統合した一大製造システムに組み込まれており、そのうちの描画パターンの露光という役割を担っている。描画パターンの設計は、例えば、CAD(Computer Aided Design)で行われ、デジタル露光システムには、CADで設計した描画パターンをCAM(Computer Aided Manufacturing)で編集したベクトルデータ(またはガーバーデータ)が与えられる。デジタル露光システムでは、与えられたベクトルデータをラスターイメージプロセッサ(Raster Image Processor;RIP)でラスタライズし、これにより生成されたラスターデータ(画素毎に露光記録の有無を“0”または“1”の二値で表したもの)に基づいて、DMD(Digital Micromirror Device、登録商標)などの空間光変調素子を駆動制御することで、露光記録を行っている。
デジタル露光システムでは、扱う製品の性質上、被描画体の露光面の正規の位置に、如何にして正確に描画パターンを露光するかが重要な課題となっている。描画パターンの露光位置がずれると、製品の性能が著しく低下するばかりか、場合によっては不良品となって歩留りが悪くなるおそれがあるからである。
ところが、被描画体には、デジタル露光システムに至る前の工程でプレス処理を施した際の熱膨張など、製造条件や周囲の環境に起因して厚み方向に多少の凹凸が生じる。このため、従来、被描画体の露光面の凹凸形状を測定し、この測定結果に応じて光ビームの焦点調節を行っている。具体的には、光ビームの出射端に配したプリズムペアなどの光学部材を機械的に移動させている。
被描画体には、デジタル露光システムに導入した際に位置決めを行うためのアラインメントマークや、各種電子部品を装着するためのランド孔が設けられている。従来のデジタル露光システムでは、製造条件や周囲の環境に起因する凹凸と、アラインメントマークやランド孔などの人工的な形成物とを区別して、人工的な形成物を無視して焦点調節を行っている(特許文献1参照)。
特開2006−047958号公報
デジタル露光システムでは、露光は等速移動する被描画体に対して行うため、プリズムペアなどの光学部材の移動が被描画体の移動に追いつけないことがあり、光学部材の移動で追従可能な速度にも限界がある。したがって、被描画体の一部が反り上がっていたりして、露光面の凹凸形状が急激に変化していたときには、焦点調節を行うことができない場合がある。この場合は、その被描画体への露光を断念せざるを得ず、当該被描画体は廃棄されるため、製品の歩留りが悪くなるという問題があった。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、製品の歩留りを向上させることができる画像記録方法、および画像記録システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、デジタルデータで表される所定の描画パターンを、描画手段からの光ビームを用いて、前記描画手段に対して相対移動される被描画体に直接描画する画像記録システムにおいて、前記描画パターンが形成される前記被描画体の描画面の凹凸形状を測定する形状測定手段と、前記形状測定手段による前記凹凸形状の変位データに基づいて、前記描画面に前記光ビームが合焦するように前記光ビームの焦点調節を機械的に行う焦点調節手段と、前記焦点調節が可能となるように、前記光ビームによる描画周期、および前記描画手段と前記被描画体の相対移動の速度を補正する第一補正手段とを備えることを特徴とする。
なお、本発明の画像記録システムは、前記光ビームによる描画を、前記描画手段と前記被描画体の相対移動の速度に同期させて行うことで、前記被描画体に前記描画パターンを走査記録するものである。
前記描画手段と前記被描画体の相対移動の速度の補正とは、前記焦点調節手段の機械的な焦点調節が不可となる程、前記凹凸形状に急激な変化があった場合、前記焦点調節が可能となるまで、前記描画手段と前記被描画体の相対移動の速度をデフォルトの値よりも遅くすることを意味する。
前記描画周期がデフォルトの値のまま、前記描画手段と前記被描画体の相対移動の速度をデフォルトの値よりも遅くすれば、結果として前記光ビームによる前記描画面への記録位置もずれる。したがって、前記描画周期の補正とは、前記描画手段と前記被描画体の相対移動の速度の補正に伴って生じる記録位置のずれを、描画周期を長くすることで補正することを意味する。
前記焦点調節の可否を判定する焦点調節可否判定手段を備え、前記第一補正手段は、前記焦点調節可否判定手段で前記焦点調節が不可であると判定された場合に補正を行う。
前記第一補正手段による補正に伴って変化する前記光ビームの積算光量がデフォルトの値となるように、前記光ビームの光量を補正する第二補正手段を備えることが好ましい。
この場合、前記第二補正手段は、前記光ビームを発する光源の駆動電力を補正する。あるいは、前記第二補正手段は、前記描画周期、および前記描画手段と前記被描画体の相対移動の速度によらず、前記光ビームの照射時間がデフォルトの値となるようにする。
前記焦点調節手段は、前記光ビームの出射端に配される楔形状の複数の光学部材を有することが好ましい。また、前記露光手段は、前記デジタルデータに基づいて前記光ビームを変調する空間光変調素子を有することが好ましい。
請求項8に記載の発明は、デジタルデータで表される所定の描画パターンを、描画手段からの光ビームを用いて、前記描画手段に対して相対移動される被描画体に直接描画する画像記録方法において、前記描画パターンが形成される前記被描画体の描画面の凹凸形状を測定する形状測定工程と、前記形状測定工程で得られた前記凹凸形状の変位データに基づいて、前記描画面に前記光ビームが合焦するように前記光ビームの焦点調節を機械的に行う焦点調節工程と、前記焦点調節が可能となるように、前記光ビームによる描画周期、および前記描画手段と前記被描画体の相対移動の速度を補正する補正工程とを備えることを特徴とする。
本発明の画像記録方法、および画像記録システムによれば、光ビームによる描画周期、および描画手段と被描画体の相対移動の速度を補正して、光ビームの焦点調節が可能となるようにするので、描画面に焦点調節が不可能なほどの凹凸がある場合でも、描画を行うことができる。したがって、従来は描画が不可であるとして廃棄していた被描画体も、廃棄されることなく製品として組み入れることができ、製品の歩留りを向上させることが可能となる。
図1において、デジタル露光システム2は、デジタル露光機10、光源ユニット11、画像処理ユニット12、および制御装置13から構成される。デジタル露光システム2は、CAD(Computer Aided Design)で設計した所定の描画パターン(例えば、プリント配線パターンなど)をCAM(Computer Aided Manufacturing)で編集したベクトルデータ(またはガーバーデータ)を画像処理ユニット12でラスタライズし、これにより生成されたラスターデータ(画素毎に露光記録の有無を“0”または“1”の二値で表したもの)を元に、デジタル露光機10および光源ユニット11を用いて被描画体14を露光することで、マスクレスで被描画体14に所望の画像を形成するものである。
被描画体14は、例えば、露光面14aに感光材料が塗布または貼着されたプリント配線基板や、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板からなる。露光面14aには、露光位置の基準を示すアラインメントマーク15が設けられている。アラインメントマーク15は、例えば、薄膜の凹凸によって形成され、露光面14aの四隅にそれぞれ一つずつ、計四個配されている。
デジタル露光機10は、平板状の基台16を有している。基台16は、四本の脚部17に支持され、水平面に対して平行に配置されている。基台16の上面には、Y方向(基台16の長手方向に平行な方向)に平行な二本のガイドレール18が並べて設けられている。ガイドレール18には、被描画体14を吸着保持する移動ステージ19が、Y方向にスライド自在となるように取り付けられている。移動ステージ19は、リニアモータなどの駆動源を含むステージ駆動部73(図5参照)によってY方向に往復移動される。また、図示はしていないが、移動ステージ19には、Z方向(水平面と直交する方向)の位置を調整するための機構が取り付けられている。
基台16のY方向に関する中央部には、露光部20が配置されている。露光部20は、ガイドレール18を跨ぐように立設された門型の第一ゲート21に固定されている。露光部20には、X方向(水平面上でY方向と直交する方向)に四個ずつ二列に配列された計八個の円筒状の露光ヘッド22が設けられている。
露光ヘッド22には、光源ユニット11から引き出された光ファイバー23と、画像処理ユニット12から引き出された信号ケーブル24とが接続されている。露光ヘッド22は、信号ケーブル24を介して画像処理ユニット12から入力されるフレームデータ(ラスターデータを露光ヘッド22毎に分割したもの)に基づいて、光ファイバー23を介して光源ユニット11から入力されるレーザービーム(以下、LBと略す)を変調する。そして、変調したLBを、移動ステージ19のY方向の移動に伴って直下を通過する被描画体14に照射し、露光を行う。
露光ヘッド22は、第一列目と第二列目とで互いに隙間なく配置されている。露光ヘッド22は、第一列目と第二列目とでX方向に露光領域がオーバーラップするように配列されている(図4も参照)。これにより、第一列目の露光ヘッド22で露光できない部分が第二列目の露光ヘッド22で露光され、被描画体14をX方向に隙間無く露光することができる。なお、露光ヘッド22の個数や配列の仕方は、被描画体14の仕様に応じて適宜変更することが可能である。
図2において、露光ヘッド22は、入射光学系30、光変調部31、第一出射光学系32、マイクロレンズアレイ33、アパーチャアレイ34、および第二出射光学系35を有する。入射光学系30は、光ファイバー23の出射端部と対面して配置される。入射光学系30は、集光レンズ36と、オプティカルインテグレーター37と、結像レンズ38と、ミラー39とからなる。
集光レンズ36は、光ファイバー23から出射されたLB(矢印で示す)をオプティカルインテグレーター37に向けて集光する。オプティカルインテグレーター37は、集光レンズ36を通過したLBの光路上に配置されており、例えば、入射端面および出射端面に反射防止膜がコーティングされた四角柱状の透光性ロッドからなる。オプティカルインテグレーター37は、その内部を全反射しながら進行するLBを、ビーム断面内強度が均一化された略平行光とする。オプティカルインテグレーター37で略平行光とされたLBは、結像レンズ38によってミラー39に導かれ、ミラー39によって光変調部31に入射される。
光変調部31は、空間光変調素子であるデジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micromirror Device、以下、DMDと略す)40と、DMD40の動作を制御するDMDドライバ41と、ミラー39を介して入射したLBをDMD40に向けて反射させる全反射プリズム42とを備えている。
図3において、DMD40は、SRAMセルアレイ60を構成する各SRAMセル上に、マイクロミラー61が支柱により傾斜自在に支持されてなる。マイクロミラー61は、例えば、600個×800個の二次元正方格子状に配列されている。
各SRAMセルには、DMDドライバ41を介してフレームデータが書き込まれる。SRAMセルは、フリップフロップ回路によって構成されており、書き込まれるフレームデータ(“0”または“1”)によって電荷状態が切り替わる。マイクロミラー61は、SRAMセルの電荷状態に応じた静電気力によって傾斜角度が変化し、これによりLBの反射方向も変化する。例えば、フレームデータ“0”が書き込まれたSRAMセルのマイクロミラー61は、LBが第一出射光学系32に入射するように傾斜する。反対に“1”が書き込まれた場合は、LBが光吸収体(図示せず)に入射するように傾斜する。光吸収体に入射したLBは、光吸収体に吸収されて露光には寄与しない。なお、DMD40は、各露光ヘッド22による走査軌跡のX方向における間隔を狭めて露光の解像度を高めるために、その短辺がY方向に対して僅かに傾斜(例えば、0.1°〜0.5°)して配置されている(図4参照)。
図2に戻って、第一出射光学系32は、レンズ43、44を備え、光変調部31からのLBを所定の倍率に拡大してマイクロレンズアレイ33上に入射させる。マイクロレンズアレイ33は、透光性を有する材料、例えば、石英ガラスからなり、平凸レンズ状の複数のマイクロレンズ45が一体的に形成されてなる。マイクロレンズ45は、マイクロミラー61に一対一で対応し、入射したLBの光軸上に位置している。このマイクロレンズ45の作用により、入射したLBが鮮鋭化されてアパーチャアレイ34に入射される。
アパーチャアレイ34は、マイクロミラー61に対応して二次元正方格子状に配列された複数のアパーチャ46を有している。アパーチャアレイ34は、例えば、石英ガラス板にクロムなどの遮光膜を蒸着し、遮光膜にアパーチャ46となる孔を形成してなる。マイクロレンズアレイ33から入射したLBは、アパーチャ46の位置で焦点を結び、第二出射光学系35へと導かれる。このアパーチャアレイ34によって、マイクロミラー61のチャタリングに起因する不要光の通過が防止され、LBの鮮鋭度がさらに増す。
第二出射光学系35は、レンズ47、48、およびプリズムペア(楔形状の複数の光学部材に相当)49を備えている。レンズ47、48は、アパーチャアレイ34からのLBを所定の倍率に拡大するか、あるいは等倍率のままでプリズムペア49に入射させる。プリズムペア49は、例えば、透明な平行平板を、この平行平板の平行平面に対して斜めに傾く平面で切断して得られる一対の楔形プリズム49a、49bで構成される。楔形プリズム49aは、ステッピングモータなどの駆動源を含むフォーカス制御部74(図5参照)によって、楔形プリズム49bに対して傾斜面に沿う方向に移動可能に設けられており、楔形プリズム49aが移動することによって、露光面14aにLBが合焦するように、LBの焦点調節を行う。
図1に戻って、光源ユニット11には、350nm〜450nmの範囲(例えば、405nm)の発振波長のLBを発するGaN系半導体レーザーが複数設けられている。GaN系半導体レーザーは、マルチモードの場合には100mW、シングルモードの場合には50mW程度の最大出力を有する。GaN系半導体レーザーの各々から発せられたLBは、そのまま、あるいは数個ずつ合波されて光ファイバー23の入射端部に導かれる。なお、GaN系半導体レーザーの代わりに、他の種類の半導体レーザーや発光ダイオード(LED)を用いてもよい。
基台16には、さらに、ガイドレール18を跨ぐように門型の第二ゲート25が立設されている。また、基台16のY方向の一端部には、一対の測長器26が取り付けられている。第二ゲート25には、移動ステージ19のY方向の移動に伴って直下を通過する被描画体14をZ方向上方から撮影する三台のカメラ27が設置されている。カメラ27は、CCDイメージセンサなどの固体撮像素子を内蔵しており、固体撮像素子で得られた撮像信号を位置検出部75(図5参照)に出力する。
カメラ27が設けられた第二ゲート25の他方の側面には、形状測定器28が取り付けられている。形状測定器28には、例えば、露光面14aにレーザー光を照射し、その反射光を受光するタイミングによって、露光面14aの凹凸形状を測定するレーザー干渉式の変位計が採用されている。形状測定器28の分解能は、およそ0.1μm〜1μmである。
図4に示すように、形状測定器28は、露光ヘッド22と同数の八個設けられており、露光ヘッド22の中心を通るY方向に平行な直線上に配置されている。つまり、形状測定器28は、露光ヘッド22の走査範囲の中心に位置する露光面14aの凹凸形状を測定する。形状測定器28は、制御装置13に接続されており(図5参照)、測定結果を制御装置13に出力する。なお、形状測定器28から発せられるレーザー光は、被描画体14を露光しない発振波長に設定されている。
測長器26には、形状測定器28と同様に、移動ステージ19の側端面にレーザー光を照射して、移動ステージ19のY方向における位置を測定するレーザー変位計が用いられている。測長器26は、制御装置13に接続されており(図5参照)、測長結果を制御装置13に出力する。なお、形状測定器、測長器としては、超音波送受信機やステレオカメラで構成されるものを用いてもよい。
図5において、制御装置13は、デジタル露光システム2の全体の動作を統括的に制御する。制御装置13には、前述の制御を行うためのプログラムやデータが、HDDやROMなどの記憶部(図示せず)に予め記憶されている。制御装置13は、記憶部から必要なプログラムやデータを読み出してRAMなどの作業用メモリに展開し、読み出したプログラムを逐次処理する。
制御装置13には、前述の光源ユニット11の他に、画像処理ユニット12のメモリ70、ラスターイメージプロセッサ(Raster Image Processor、以下、RIPと略す)71、およびフレームデータ生成部72、並びにデジタル露光機10のDMDドライバ41、ステージ駆動部73、フォーカス制御部74、位置検出部75、測長器26、および形状測定器28が接続されている。
メモリ70は、CAMなどの外部機器から送信されるベクトルデータを一時的に記憶する。RIP71は、メモリ70からベクトルデータを読み出し、ベクトルデータをラスタライズしてラスターデータを生成する。RIP71は、生成したラスターデータをフレームデータ生成部72に出力する。
フレームデータ生成部72は、マイクロミラー61および露光ヘッド22の配置によって決まる被描画体14への各露光ヘッド22の露光位置に基づいて、RIP71からのラスターデータを露光ヘッド22毎に分割したフレームデータを生成する。また、フレームデータ生成部72は、位置検出部75で検出される移動ステージ19上の基準位置に対する被描画体14のずれ量に応じて、ずれが生じていない場合と同一の位置に露光がなされるように、フレームデータを補正する。フレームデータ生成部72は、生成したフレームデータを該当する露光ヘッド22のDMDドライバ41に出力する。DMDドライバ41は、前述のように、フレームデータ生成部72からのフレームデータをSRAMセルに書き込む。
位置検出部75は、カメラ27からの撮像信号を、周知の信号処理によってデジタルの画像データに変換する。位置検出部75は、変換した画像データ、カメラ27のX方向における位置、およびその撮影タイミング(位置、撮影タイミングともに既知)を元に、移動ステージ19上の被描画体14のアラインメントマーク15の位置を検出する。位置検出部75は、位置の検出結果を制御装置13に出力する。
制御装置13は、位置検出部75からの検出結果を受けて、移動ステージ19上の基準位置に対する被描画体14のX方向、Y方向、およびθ方向(Z方向を軸とした回転方向、図1参照)のずれ量を算出する。制御装置13は、算出したずれ量から、フレームデータの補正量を算出し、この情報をフレームデータ生成部72に出力する。また、制御装置13は、測長器26からの出力を受けて、移動ステージ19のY方向における位置を検出する。
図6において、制御装置13には、フォーカス制御信号生成部80、焦点調節可否判定部81、露光タイミング補正部82、および光量補正部83が設けられている。フォーカス制御信号生成部80は、形状測定器28からの出力、すなわち、露光面14aの凹凸形状を表す波形のデータ(以下、変位データという)に応じて、プリズムペア49による焦点調節によって露光面14aにLBが合焦するように、楔形プリズム49aの移動を制御するためのフォーカス制御信号を生成する。フォーカス制御信号生成部80は、生成したフォーカス制御信号を、フォーカス制御部74、および焦点調節可否判定部81に出力する。
ここで、プリズムペア49による焦点調節は、楔形プリズム49aを移動させて行う機械的なものであるため、被描画体14の移動に追従可能な速度にも限界がある。したがって、例えば、八個の形状測定器28による露光面14aの凹凸形状の波形が、図7に示すように、被描画体14の一端部が移動ステージ19上から浮いており、太線で示す一つの波形AのZ方向変位が、Y方向位置の端で大きく、且つ急激に変化(点線で囲む部分)していたときには、焦点調節を行うことができない場合がある。
つまり、プリズムペア49による焦点調節の可否は、楔形プリズム49aの最高移動速度と、露光面14aの凹凸形状の変化量(傾き)および被描画体14の移動速度Vに依存する凹凸形状の変位速度(被描画体14が単位距離移動したときに凹凸形状がどれだけ変化したかを示す)とで決まる。例えば、移動速度V=50mm/secで被描画体14が移動していた場合、1mm移動するには20msec掛かるが、被描画体14が1mm移動したときの露光面14aの凹凸形状の変化量が10μmであったとすると、楔形プリズム49aの最高移動速度が500μm/sec以上であれば、焦点調節が可能となる。換言すれば、楔形プリズム49aの最高移動速度が500μm/secで、被描画体14が1mm移動したときの露光面14aの凹凸形状の変化量が10μmであった場合は、移動速度Vを50mm/sec以下とすれば、焦点調節が可能となる。
そこで、焦点調節可否判定部81は、フォーカス制御信号生成部80で生成されたフォーカス制御信号を解析して、フォーカス制御信号で規定される楔形プリズム49aの移動が、最高移動速度を超える範囲であるか否かを見極めることで、焦点調節の可否を判定する。焦点調節可否判定部81は、その判定結果を露光タイミング補正部82に出力する。
露光タイミング補正部82は、第一補正手段に相当し、焦点調節可否判定部81で焦点調節が可能であると判定された場合は作動せず、焦点調節可否判定部81で焦点調節が不可であると判定された場合、つまり、楔形プリズム49aの移動が、最高移動速度を超える範囲であった場合に作動する。露光タイミング補正部82は、プリズムペア49による焦点調節が可能となるように、露光タイミングを補正する。なお、ここでいう露光タイミングとは、DMD40の変調周期(描画周期に相当)t1と、被描画体14の移動速度Vである。
以下、露光タイミング補正部82の具体的な処理内容について述べる。楔形プリズム49aの移動が、最高移動速度を超える範囲であった場合に、プリズムペア49による焦点調節が可能となるようにするためには、段落[0046]の例からも分かるように、移動速度Vを遅くすればよい。移動速度Vの遅延量ΔVは、露光面14aの凹凸形状の変化量と、焦点調節が可能となる移動速度Vとの関係を予め求めておけば、これを元に導き出すことができる。
ただ、移動速度Vを遅くすると、DMD40の変調周期t1がデフォルトと同じであった場合、Y方向における露光面14aへの露光記録位置が、デフォルトの場合と大きくずれてしまう。このため、移動速度Vを遅くした分だけ、DMD40の変調周期t1を延長する必要がある。変調周期t1の延長量は、遅延量ΔVに対してデフォルトの露光記録位置を与える変調周期t1の関係が分れば、ここから算出することができる。
以上の考察を踏まえて、露光タイミング補正部82の処理内容を纏めると、
1.焦点調節が可能となるように移動速度Vを遅くする。
2.移動速度Vを遅くしたことによる露光記録位置のずれを、変調周期t1を延長することで補正する。
となる。これを一つのDMD40の駆動に関して模式的に示すと、図8に示すようになる。なお、マイクロミラー61の傾斜によってLBが露光面14aに照射される場合を「ON」、LBが光吸収体に吸収されて露光面14aに照射されない場合を「OFF」とする。つまり、この時点では、変調周期t1(+Δt1)とLBの照射時間t2は等しい。
露光タイミング補正部82は、Δt1の情報をDMDドライバ41に、ΔVの情報をステージ駆動部73にそれぞれ出力する。DMDドライバ41は、例えば、フレームデータのSRAMセルへの書き込みタイミングをΔt1分遅くするなどして、変調周期t1をΔt1分延長させる。ステージ駆動部73は、リニアモータの回転数を減じるなどして、被描画体14の移動速度をΔV分遅くさせる。
変調周期t1をΔt1増加させると、露光記録位置にあたるLBの積算光量も増加する。このため、光量補正部(第二補正手段に相当)83は、LBの積算光量がデフォルトの場合と同じとなるようにLBの光量Lを減少させる。光量の減少量ΔLは、変調周期t1とLBの積算光量との関係を予め知得しておけば、そこから求めることができる。光量補正部83は、ΔLの情報を光源ユニット11に出力する。光源ユニット11は、半導体レーザーの駆動電流(駆動電力)を制御するなどして、光量をΔL分減少させる。
あるいは、光量補正部83は、ΔLの情報をDMDドライバ41に出力する。DMDドライバ41は、露光タイミング補正部82で補正した変調周期はt1+Δt1のままで、DMD40によるLBの照射時間(DMD40がONしている時間)t2がデフォルトと同じになるように、DMD40の駆動を制御する。露光タイミング補正部82による補正の段階では、前述のように、照射時間t2は変調周期t1+Δt1に等しい。このため、図9に模式的に示すように、照射時間t2をデフォルトと同じにするということは、変調周期t1と等しくすることに他ならない。
なお、言う迄もないが、焦点調節可否判定部81で焦点調節が可能であると判定された場合は、上記の各部による補正は行われず、デフォルトの変調周期t1、移動速度V、および光量Lで露光記録が行われる。また、ここでは、フォーカス制御信号生成部80などの各部が一つずつしか描かれていないが、実際には、露光ヘッド22、および形状測定器28の個数(八個)分設けられている。勿論、八個の露光ヘッド22、および形状測定器28に対して、各部を一つずつ設け、八個分の処理を一つの処理部に担わせてもよい。
次に、上記構成によるデジタル露光システム2の動作手順について、図10、および図11のフローチャートを参照して説明する。まず、S10において、露光記録に先立ち、CAMなどの外部機器から、メモリ70にベクトルデータが送信され、メモリ70にベクトルデータが記憶される。メモリ70に記憶されたベクトルデータは、RIP71に読み出される。S11において、RIP71では、ベクトルデータがラスタライズされてラスターデータが生成される。
ラスターデータの生成後、被描画体14への露光記録が指示されると、S12において、図1に示す位置にある移動ステージ19上に被描画体14がセットされる。そして、S13において、制御装置13によってステージ駆動部73が駆動され、移動ステージ19が第二ゲート25に向けてY方向に等速度で移動される。
移動ステージ19はY方向に移動され、第二ゲート25の直下を通過する。このとき、S14において、カメラ27で移動ステージ19上の被描画体14が撮影される。カメラ27で得られた撮像信号は、位置検出部75に出力される。また、形状測定器28によって、露光面14aの凹凸形状が測定される。形状測定器28の測定結果は、制御装置13に出力される。
図11において、制御装置13では、形状測定器28の測定結果を受けて、S30に示すように、フォーカス制御信号生成部80でフォーカス制御信号が生成される。次いで、S31において、焦点調節可否判定部81によってフォーカス制御信号が解析され、焦点調節の可否が判定される。焦点調節が可能であると判定された場合(S32でyes)は、以降の各種補正処理は行われず、図10のS18に処理が移行する。
焦点調節が不可であると判定された場合(S32でno)、S33に示すように、露光タイミング補正部82にて、焦点調節が可能となるように、被描画体14の移動速度V、および変調周期t1が補正される。露光タイミング補正部82で求められた移動速度V、および変調周期t1の補正量、すなわちΔV、Δt1の情報は、DMDドライバ41、およびステージ駆動部73にそれぞれ出力される。
次に、S34において、光量補正部83で、変調周期t1をΔt1長くしたことによる積算光量の増加を補正するために、LBの光量Lが補正される。光量補正部83で求められた光量の補正量、すなわちΔLの情報は、光源ユニット11、あるいはDMDドライバ41に出力される。S33〜S34までの各種補正処理が終わると、図10のS18に処理が移行する。
図10に戻って、S15において、位置検出部75では、S14でカメラ27から入力された撮像信号が、デジタルの画像データに変換され、画像データ、カメラ27のX方向における位置、およびその撮影タイミングを元に、移動ステージ19上の被描画体14のアラインメントマーク15の位置が検出される。位置検出部75の検出結果は、制御装置13に出力される。
制御装置13では、位置検出部75からのアラインメントマーク15の検出結果が解析され、移動ステージ19上の基準位置に対する、被描画体14のX方向、Y方向、およびθ方向のずれ量が算出される。次いで、S16に示すように、算出したずれ量から、フレームデータの補正量が算出される。算出されたフレームデータの補正量は、フレームデータ生成部72に出力される。
次いで、S17に示すように、フレームデータ生成部72にて、各露光ヘッド22に応じたフレームデータが生成される。このとき、制御装置13からの補正量に応じて、ずれが生じていない場合と同一の位置に露光がなされるように、フレームデータが補正される。生成されたフレームデータは、該当する露光ヘッド22のDMDドライバ41に出力される。
フレームデータの生成が終わると、S18に示すように、最初の方向とは逆に、元の位置に向けて移動ステージ19が移動され、S19において、制御装置13により光源ユニット11が駆動され、露光部20による露光記録が開始される。このとき、焦点調節可否判定部81で焦点調節が不可であると判定され、S33〜S34に示す各種補正処理が行われた場合は、補正された露光タイミング(移動速度V−ΔV、変調周期t1+Δt1、)、および光量(L―ΔL)で露光記録が行われるように、DMDドライバ41、ステージ駆動部73、および光源ユニット11が駆動制御される。一方、焦点調節が可能であると判定された場合は、デフォルトの設定で露光記録が行われる。
DMDドライバ41に出力されたフレームデータは、測長器26で測定される移動ステージ19のY方向における位置に応じて、順次SRAMセルに書き込まれる。これにより、書き込まれるフレームデータによってSRAMセルの電荷状態が切り替わり、ひいてはマイクロミラー61の傾斜角度が変化して、光ファイバー23、入射光学系30を介して与えられる光源ユニット11からのLBの反射方向も変化される。つまり、光源ユニット11からのLBが、DMD40などから構成される光変調部31によって、フレームデータに応じて光変調される。
光変調部31で変調されたLBは、第一出射光学系32で所定の倍率に拡大され、マイクロレンズ45によって鮮鋭化されてアパーチャアレイ34に入射される。そして、アパーチャアレイ34によってさらに鮮鋭化され、マイクロミラー61のチャタリングに起因する不要光の通過が防止される。
アパーチャアレイ34を通過したLBは、第二出射光学系35で所定の倍率に拡大されるか、あるいは等倍率のままでプリズムペア49に入射され、プリズムペア49で焦点調節がなされる。このとき、S30で生成されたフォーカス制御信号に基づいて、フォーカス制御部74によって楔形プリズム49aの移動が制御される。プリズムペア49で焦点調節されたLBは、移動ステージ19上の被描画体14に照射され、これにより所望の画像が被描画体14に露光記録される。
一つの被描画体14への露光記録終了後、次の被描画体14がある場合(S20でyes)は、S21に示すように、露光記録が終了した被描画体14が移動ステージ19上から回収されるとともに、S12に戻って、次の被描画体14が移動ステージ19上にセットされ、以下の工程が繰り返される。
一方、次の被描画体14がなく(S20でno)、ベクトルデータの入れ替えが指示された場合(S22でyes)は、入れ替えられたベクトルデータに適合する被描画体14が用意され、S10に戻って、ラスタライズなどの以下の工程が繰り返される。ベクトルデータの入れ替えが指示されなかった場合(S22でno)は、処理が終了される。
以上説明したように、露光面14aの凹凸形状が急激に変化していて、焦点調節が不可であった場合に、露光タイミングを補正して焦点調節が可能となるようにするので、露光面14aの凹凸形状が多少規格から外れていても、露光記録を行うことができる。つまり、被描画体14の品質の許容範囲が広がる。換言すれば、露光面14aの凹凸形状の急激な変化を無くすために、被描画体14の製造条件や周囲の環境を厳密に管理する必要がなくなる。すなわち、被描画体14の製造条件や周囲の環境による外乱や設計誤差など、同定が困難な不確定要因に関わらず、安定した制御を維持する(デジタル露光システム2のロバスト性を向上させる)ことができる。
LBの光量を減じることで、変調周期t1を長くしたことによるLBの積算光量の増加をデフォルトの値に補正するので、デフォルトの場合と同等の画質を維持することができる。
なお、焦点調節が不可であると判定され、各部で補正された露光タイミング、および光量でDMDドライバ41、ステージ駆動部73、および光源ユニット11を駆動制御する場合、当該被描画体14の露光記録の全体に渡って上記駆動制御をしてもよいし、焦点調節が不可であると判定された、変位データが急激に変化している部分が露光部20に差し掛かったときにのみ上記駆動制御をし、それ以外の部分はデフォルトの設定で露光記録を行ってもよい。当該被描画体14への露光記録時間は、上記駆動制御によってデフォルトよりも長くなるが、変位データが急激に変化している部分にのみ上記駆動制御を行う後者を採用した場合、露光記録時間の増大を最小限に抑えることができる。
上記実施形態では、フォーカス制御信号生成部80でフォーカス制御信号を生成したうえで、焦点調節可否判定部81で焦点調節可否を判定しているが、変位データを解析して焦点調節可否を判定してもよい。
なお、焦点調節可否判定部81で焦点調節が不可であると判定された場合に、その旨をモニタに表示する、あるいはスピーカーから警告音を鳴らすなどして、オペレーターに報せてもよい。また、その際に、形状測定器28による波形を表示するなどして、露光面14aのどの部分が変形しているかをオペレーターが知得できるようにしてもよい。
製品の歩留りを向上させるための他の方法としては、変位データを解析して、露光面14aのZ方向の変位量の出現頻度を示すヒストグラムを作成し、最も頻度が高い変位量でLBが合焦するように、フォーカス制御信号を生成する方法が挙げられる。もしくは、露光ヘッド22を構成する各種光学系の被写界深度を深くして、焦点調節そのものを不要とすることも考えられる。さらには、移動ステージ19による被描画体14への吸着力を上げるなどして、焦点調節が可能となる程度に露光面14aが平らになるように矯正してもよい。
なお、上記実施形態では、空間光変調素子としてDMD40を示したが、空間光変調素子は、これに限ることなく、例えば、SLM(Special Light Modulator)や液晶光シャッタ、及びPLZT(Piezo-electric Lanthanum-modified lead Zirconate Titanate)素子などを用いてもよい。また、上記実施形態では、露光対象として感光材料が塗布または貼着された被描画体14を示したが、例えば、写真フイルムや印画紙などであってもよい。さらに、上記実施形態では、デジタル露光システム2に本発明を適用した例を示したが、例えば、ポリゴンミラーで光ビームを偏向反射させて露光を行うシステムに適用してもよい。
デジタル露光システムの概略構成を示す斜視図である。 露光ヘッドの概略構成を示す説明図である。 DMDの概略構成を示す斜視図である。 露光ヘッドと形状測定器との配置関係を説明するための図である。 デジタル露光システムの内部構成を示すブロック図である。 制御装置の内部構成を示すブロック図である。 形状測定器の測定結果の例を示すグラフである。 DMDの駆動処理を模式的に示す図である。 露光タイミング補正部の処理を模式的に示す図である。 光量補正部の処理を模式的に示す図である。 デジタル露光システムの動作手順を示すフローチャートである。 形状測定器の測定結果を受けて、制御装置で行われる処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
2 デジタル露光システム
10 デジタル露光機
11 光源ユニット
12 画像処理ユニット
13 制御装置
14 被描画体
14a 露光面
20 露光部
22 露光ヘッド
28 形状測定器
40 DMD
49 プリズムペア
73 ステージ駆動部
74 フォーカス制御部
81 焦点調節可否判定部
82 露光タイミング補正部
83 光量補正部

Claims (8)

  1. デジタルデータで表される所定の描画パターンを、描画手段からの光ビームを用いて、前記描画手段に対して相対移動される被描画体に直接描画する画像記録システムにおいて、
    前記描画パターンが形成される前記被描画体の描画面の凹凸形状を測定する形状測定手段と、
    前記形状測定手段による前記凹凸形状の変位データに基づいて、前記描画面に前記光ビームが合焦するように前記光ビームの焦点調節を機械的に行う焦点調節手段と、
    前記焦点調節が可能となるように、前記光ビームによる描画周期、および前記描画手段と前記被描画体の相対移動の速度を補正する第一補正手段とを備えることを特徴とする画像記録システム。
  2. 前記焦点調節の可否を判定する焦点調節可否判定手段を備え、
    前記第一補正手段は、前記焦点調節可否判定手段で前記焦点調節が不可であると判定された場合に補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像記録システム。
  3. 前記第一補正手段による補正に伴って変化する前記光ビームの積算光量がデフォルトの値となるように、前記光ビームの光量を補正する第二補正手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の画像記録システム。
  4. 前記第二補正手段は、前記光ビームを発する光源の駆動電力を補正することを特徴とする請求項3に記載の画像記録システム。
  5. 前記第二補正手段は、前記描画周期、および前記描画手段と前記被描画体の相対移動の速度によらず、前記光ビームの照射時間がデフォルトの値となるようにすることを特徴とする請求項3または4に記載の画像記録システム。
  6. 前記焦点調節手段は、前記光ビームの出射端に配される楔形状の複数の光学部材を有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の画像記録システム。
  7. 前記露光手段は、前記デジタルデータに基づいて前記光ビームを変調する空間光変調素子を有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の画像記録システム。
  8. デジタルデータで表される所定の描画パターンを、描画手段からの光ビームを用いて、前記描画手段に対して相対移動される被描画体に直接描画する画像記録方法において、
    前記描画パターンが形成される前記被描画体の描画面の凹凸形状を測定する形状測定工程と、
    前記形状測定工程で得られた前記凹凸形状の変位データに基づいて、前記描画面に前記光ビームが合焦するように前記光ビームの焦点調節を機械的に行う焦点調節工程と、
    前記焦点調節が可能となるように、前記光ビームによる描画周期、および前記描画手段と前記被描画体の相対移動の速度を補正する補正工程とを備えることを特徴とする画像記録方法。
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