JP2009070834A - 基板分類方法および装置、異常設備推定方法および装置、基板分類方法または異常設備推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、並びに上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

基板分類方法および装置、異常設備推定方法および装置、基板分類方法または異常設備推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、並びに上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】既知の欠陥分布に関する知識情報に基づいてそれに対応した欠陥分布をもつ基板群を精度良く分類でき、未知の欠陥分布が発生した基板をも自動的に分類できる基板分類方法および基板分類装置を提供すること。
【解決手段】各基板上で欠陥が存在する閉領域を1個以上抽出して、その閉領域を占める欠陥の群を対象欠陥クラスタとして定める(S101)。既知欠陥クラスタに関する知識情報を用意する。S101で得られた複数の対象欠陥クラスタを、既知欠陥クラスタに類似する既知グループと既知欠陥クラスタに類似しない未知グループとに分類する(S102)。基板群を既知グループと未知グループとに分類する(S103)。未知グループに分類された対象欠陥クラスタを複数のサブグループに分類することによって、未知グループに分類された基板群を複数のサブグループに分類する(S105)。
【選択図】図1

Description

この発明は基板分類方法および装置に関し、より詳しくは、特性値が測定された基板群を、各基板上の欠陥分布に応じて基板毎に分類する基板分類方法および装置に関する。
また、この発明は、基板に対して順次実行される複数の製造工程でそれぞれ用いられる製造装置の中から、異常が発生した製造装置を自動的に推定する異常設備推定方法および装置に関する。
また、この発明は、そのような基板分類方法または異常設備推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
また、この発明は、そのようなプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
半導体ウェハ、半導体ディスプレイ、ハードディスク磁気ヘッドなどの薄膜デバイスの製造ラインでは、歩留まりの向上や安定化を目的として様々な検査が実施される。これらの検査には、例えば基板上に付着した異物等によって生じる回路パターンの欠陥を検出するパターン検査や、形成された回路の電気的な特性を検査する電気特性検査などがある。製造ラインではこれらの検査結果を日々監視しており、例えばパターン検査で検出された欠陥の個数の増大や電気特性検査で測定された電気的特性の変動に基づいて製造工程で異常が発生していないかどうかをチェックしている。基板に対して順次実行される複数の製造工程のうち、或る製造工程において異常が発生した場合には、これらの検査結果の調査や解析を行って迅速に原因を特定して対策を施すことで、歩留まり低下による損害を最小限に食い止めることができる。そのため、製造ラインには、検査情報や各製造装置の処理履歴を収集するシステムが設けられている。
製造工程で異常が発生した場合、検査結果は基板表面上の特性的な分布として現れることが多い。これらの分布は異常の状態によって異なり異常原因と密接に関係しているため、過去の特性分布の事例は異常の原因と共にデータベース化されて、異常発生時の異常原因究明や対策方法の意思決定に活用される。従って、検査工程での特性分布の傾向を早期に検出することは非常に有効であるが、実際には特性値の時間的変化の監視や通常の統計処理による統計値などの数値では分布を数字で表現することが難しく、特性分布の検出や監視は困難である。
これらの困難を克服する為、基板を特性値の分布によって分類する技術がいくつか提案されている。それらの技術は、大きく分けると、特性値の分布についての既知の知識情報に基づいて分類対象の基板を分類する技術と、既知の知識情報を用いることなく、分類対象の基板上における特性分布の位置や形状同士が類似しているか否かに応じて基板を分類する技術との2種類に大別される。
前者、すなわち既知の知識情報を用いた分類の例としては、例えば、特許文献1(特開2007−49020号公報)に、既知の欠陥分布の形状の代表例を辞書DB(データベース)に登録しておき、分類対象の基板の欠陥分布と比較する方法が記載されている。同文献の方法では、既知の欠陥分布カテゴリについて、代表例として1つ以上の基板を選出する。選出された基板については、各基板表面に設定した格子領域毎に欠陥数を算出し、算出した欠陥数を知識情報として辞書DBに登録しておく。分類対象の基板についても同様に格子領域毎の欠陥数を算出し、辞書DB内の知識情報と比較して、最も類似した代表例を持つ欠陥分布カテゴリに割り当てる。
一方、後者、すなわち、既知の知識情報を用いることなく、分類対象の基板上における欠陥分布の位置や形状同士が類似しているか否かに応じた分類の例としては、例えば特許文献2(特許第3834008号公報)に、欠陥分布の位置の類似性に注目し、欠陥分布の位置的な相関が高い基板を同一のカテゴリに分類する方法が記載されている。具体的には、分類対象となる複数の基板上に領域を設定する。次に、それぞれの基板について、各領域毎の欠陥数を順に並べたものを波形として考え、全基板の組み合わせについて波形の相関係数を求めて、相関係数が高い基板を同一のカテゴリに分類する。また、別の特許文献3(特開2006−352173号公報)では、欠陥分布の形状の類似性に注目し、同一形状の欠陥分布を持つ基板同士を同一のカテゴリに分類する方法が記載されている。具体的には、基板の欠陥分布から繰り返しや密集、線状などの形状に関する特徴を抽出し、形状が類似する基板同士を同一のカテゴリに分類する。
特開2007−49020号公報 特許第3834008号公報 特開2006−352173号公報
上記特許文献1のような既知の知識情報に基づいた分類では、各欠陥分布カテゴリは異常設備の履歴や発生原因などに関する過去の知見に関連付けられるため、得られた結果を対策に結び付けやすい。また、代表例を用いて各欠陥分布カテゴリを表現する為、同一カテゴリに含まれる欠陥分布の位置や形状が単一でなくとも分類できるという利点がある。しかしながら、この方法の欠点として、上記知識情報に含まれていない欠陥分布については分類することができないことが挙げられる。基板の製造工程の状況は刻々と変化しているため、未知の異常による欠陥分布が発生することも多く、上記の方法では新たな異常に対応する代表例を登録するまで未知の欠陥分布が発生した基板を分類することができず、結果として異常の検出漏れが起こる。
一方、上記特許文献2、3のような、分類対象の基板上における欠陥分布の位置や形状同士が類似しているか否かに応じた分類では、事前の知識情報が不要であり、未知の異常が発生しても検出漏れが発生しにくいという利点がある。しかしながら、この方法では、形状や位置などの単純な特徴に基づいて分類を行うため、欠点として、同一の発生原因で位置や形状が異なる欠陥分布が異なるカテゴリに分類したり、異なる発生原因で位置や形状が類似した欠陥分布を同一のカテゴリに分類したりすることが挙げられる。このため、解析担当者の望ましい結果が得られず、結果的に担当者が分類結果を更に詳細に解析する作業が必要となる。
そこで、この発明の課題は、既知の欠陥分布に関する知識情報に基づいてそれに対応した欠陥分布をもつ基板群を精度良く分類できるとともに、未知の欠陥分布が発生した基板をも自動的に分類できる基板分類方法および基板分類装置を提供することにある。
また、この発明の課題は、基板の検査結果に対してそのような基板分類方法を用いることにより、基板に対して順次実行される複数の製造工程でそれぞれ用いられる製造装置の中から、異常が発生した製造装置を自動的に推定する異常設備推定方法および装置を提供することにある。
また、この発明の課題は、そのような基板分類方法または異常設備推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することにある。
また、この発明の課題は、そのようなプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の基板分類方法は、
欠陥が検出された基板群を、各基板上の欠陥分布に応じて基板毎に分類する基板分類方法であって、
各基板上で欠陥が存在する閉領域を1個以上抽出して、その閉領域を占める欠陥の群を対象欠陥クラスタとして定める対象欠陥クラスタ抽出工程と、
上記基板に対応する平面上で定義された既知欠陥クラスタに関する知識情報を用意し、上記対象欠陥クラスタ抽出工程で得られた複数の対象欠陥クラスタを、上記知識情報に基づいて上記既知欠陥クラスタに類似する既知グループと上記既知欠陥クラスタに類似しない未知グループとに分類することによって、上記基板群を上記既知グループと上記未知グループとに分類する第1基板分類工程と、
上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタ同士が互いに類似しているか否かに基づいて、上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタを複数のサブグループに分類することによって、上記未知グループに分類された上記基板群を上記複数のサブグループに分類する第2基板分類工程とを有する。
ここで「欠陥」は、例えばパターン検査による欠陥の有無で定められても良いし、一つの特性値(または範囲)で表されても良い。
また、欠陥クラスタ(または欠陥分布)が「類似」するとは、それらの欠陥クラスタをなす欠陥分布の特徴の各要素がそれらの欠陥クラスタ同士の間で共通することを意味する。
この発明の基板分類方法に対応した処理を例えばコンピュータに実行させれば、既知の欠陥分布に関する知識情報に基づいてそれに対応した欠陥分布をもつ基板群を精度良く分類できるとともに、未知の欠陥分布が発生した基板をも自動的に分類できる。
一実施形態の基板分類方法では、
上記知識情報は、複数の既知欠陥クラスタカテゴリを含み、
上記各既知欠陥クラスタカテゴリは、互いに関連した欠陥分布をもつ既知欠陥クラスタの集合からなることを特徴とする。
ここで欠陥分布(または欠陥クラスタ)が「関連」するとは、欠陥分布の特徴を表す要素の少なくとも1つに何らかの共通性を持つことを意味する。
この一実施形態の基板分類方法では、或る既知欠陥クラスタカテゴリに含まれた或る既知欠陥クラスタに類似する対象欠陥クラスタは、その既知欠陥クラスタカテゴリに分類される。上記各既知欠陥クラスタカテゴリは、互いに関連した欠陥分布をもつ既知欠陥クラスタの集合からなる。この結果、互いに関連した欠陥分布をもつ対象欠陥クラスタが、同一のカテゴリに分類される。したがって、基板をさらに精度良く分類できる。
一実施形態の基板分類方法では、
上記第1基板分類工程では、
上記対象欠陥クラスタについて、欠陥分布の特徴を定量的に表す1個以上の特徴量を算出し、
上記対象欠陥クラスタの特徴量と上記各既知欠陥クラスタカテゴリに含まれた各既知欠陥クラスタの対応する特徴量とを用いて、上記対象欠陥クラスタと上記各既知欠陥クラスタとの間の類似性を評価し、
この評価結果に基づいて上記基板群を分類することを特徴とする。
この一実施形態の基板分類方法では、上記第1基板分類工程で、上記対象欠陥クラスタと上記各既知欠陥クラスタカテゴリに含まれた各既知欠陥クラスタとが類似しているか否かを定量的に評価できる。したがって、基板をさらに精度良く分類できる。
一実施形態の基板分類方法では、
上記第2基板分類工程では、
上記未知グループに分類された基板間で上記対象欠陥クラスタ同士が重なっている閉領域を、それぞれ上記サブグループを定める未知欠陥クラスタ領域として抽出する未知欠陥クラスタ領域抽出処理を実行し、
上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタが上記各未知欠陥クラスタ領域に重なっているか否かに応じて、それらの対象欠陥クラスタを上記サブグループに分類することを特徴とする。
この一実施形態の基板分類方法では、上記サブグループを未知欠陥クラスタ領域、すなわち上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタが上記各未知欠陥クラスタ領域に重なっている閉領域によって定めている。つまり、上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタ同士が互いに類似しているかの判断基準を、上記対象欠陥クラスタ同士の領域の重なりに置いている。そして、上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタが上記各未知欠陥クラスタ領域に重なっているか否かに応じて、それらの対象欠陥クラスタをサブグループに分類する。このようにした場合、上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタを、上記知識情報を用いることなく、自動的にサブグループに分類できる。
一実施形態の基板分類方法では、
上記対象欠陥クラスタの上記欠陥分布の特徴量は、少なくとも上記対象欠陥クラスタの位置を表す位置情報、上記対象欠陥クラスタの大きさを表す大きさ情報、および上記対象欠陥クラスタに含まれた欠陥数を表す欠陥数情報を含むことを特徴とする。
この一実施形態の基板分類方法によれば、上記欠陥クラスタの上記分布の特徴量を具体的に数値で表し、評価することができる。したがって、基板をさらに精度良く分類できる。
一実施形態の基板分類方法では、
上記対象欠陥クラスタ抽出工程では、
上記各基板の表面を格子状に区画して複数の矩形領域を設定し、
上記各矩形領域に含まれた欠陥数が予め定められた閾値以上であるか否かを判定し、欠陥数が上記閾値以上であるような矩形領域の連なりを、それぞれ上記対象欠陥クラスタが占める上記閉領域として定めることを特徴とする。
この一実施形態の基板分類方法によれば、上記対象欠陥クラスタが占める上記閉領域を精度良く求めることができる。また、基板上に上記対象欠陥クラスタが複数存在する場合であっても、それらの対象欠陥クラスタを適切に抽出することができる。
一実施形態の基板分類方法では、
上記第1基板分類工程では、
上記対象欠陥クラスタの特徴量と上記既知欠陥クラスタの特徴量との間のユークリッド距離を算出し、
上記対象欠陥クラスタの特徴量と上記既知欠陥クラスタの特徴量との間のユークリッド距離が予め定められた閾値よりも小さいとき、その対象欠陥クラスタをその既知欠陥クラスタが定める既知欠陥クラスタカテゴリに分類することを特徴とする。
この一実施形態の基板分類方法では、上記対象欠陥クラスタの特徴量と上記既知欠陥クラスタの特徴量との間の類似性を表す量としてユークリッド距離を算出する。したがって、上記対象欠陥クラスタと上記既知欠陥クラスタとが類似しているか否かを適切に評価することができる。したがって、基板をさらに精度良く分類できる。
一実施形態の基板分類方法では、
上記各既知欠陥クラスタの特徴量をそれぞれ入力とし、上記既知欠陥クラスタカテゴリを出力とするニューラルネットワークを用意し、上記ニューラルネットワークに入出力間の対応関係を学習させ、
上記ニューラルネットワークに上記対象欠陥クラスタの特徴量をそれぞれ入力することで、入力された上記対象欠陥クラスタの特徴量と上記各既知欠陥クラスタの特徴量との間の上記類似性を評価することを特徴とする。
この一実施形態の基板分類方法によれば、上記既知欠陥クラスタの分布の特徴が複雑であっても、基板群を精度良く分類できる。
一実施形態の基板分類方法では、
上記知識情報は、上記複数の既知欠陥クラスタカテゴリに加えて、いずれの既知欠陥クラスタの欠陥分布とも関連しない独立した欠陥分布をもつ雑欠陥クラスタの集合からなる1つの雑欠陥クラスタカテゴリを含み、
上記第1基板分類工程では、上記複数の対象欠陥クラスタのうち上記雑欠陥クラスタに類似する対象欠陥クラスタを、上記既知グループ内で上記雑欠陥クラスタカテゴリに分類し、
上記第2基板分類工程では、上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタと上記既知グループ内の上記雑欠陥クラスタカテゴリに分類された対象欠陥クラスタとを集合させて、その集合内の対象欠陥クラスタ同士が互いに類似しているか否かに基づいて、その集合内の対象欠陥クラスタを複数のサブグループに分類することによって、上記基板群を分類することを特徴とする。
この一実施形態の基板分類方法では、上記知識情報は、上記複数の既知欠陥クラスタカテゴリに加えて、いずれの既知欠陥クラスタの欠陥分布とも関連しない独立した欠陥分布をもつ雑欠陥クラスタの集合からなる1つの雑欠陥クラスタカテゴリを含む。これに応じて、上記第1基板分類工程では、上記複数の対象欠陥クラスタのうち上記雑欠陥クラスタに類似する対象欠陥クラスタは、上記既知グループ内で上記雑欠陥クラスタカテゴリに分類される。さらに、上記第2基板分類工程では、上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタと上記既知グループ内の上記雑欠陥クラスタカテゴリに分類された対象欠陥クラスタとの集合内の対象欠陥クラスタ同士が互いに類似しているか否かに基づいて、その集合内の対象欠陥クラスタを複数のサブグループに分類する。したがって、基板をさらに精度良く分類できる。
一実施形態の基板分類方法では、
上記第1基板分類工程では、
上記対象欠陥クラスタについて、欠陥分布の特徴を定量的に表す1個以上の特徴量を算出し、
上記対象欠陥クラスタの特徴量と上記各既知欠陥クラスタおよび上記各雑欠陥クラスタの特徴量とを用いて、上記対象欠陥クラスタと上記各既知欠陥クラスタおよび上記各雑欠陥クラスタとの間の類似性を評価し、
この評価結果に基づいて上記基板群を分類することを特徴とする。
この一実施形態の基板分類方法では、上記第1基板分類工程で、上記対象欠陥クラスタと上記各既知欠陥クラスタおよび上記各雑欠陥クラスタとが類似しているか否かを定量的に評価できる。したがって、基板群を精度良く分類できる。
一実施形態の基板分類方法では、
上記各既知欠陥クラスタおよび各雑欠陥クラスタの特徴量をそれぞれ入力とし、上記既知欠陥クラスタカテゴリおよび上記雑欠陥クラスタカテゴリを出力とするニューラルネットワークを用意し、上記ニューラルネットワークに入出力間の対応関係を学習させ、
上記ニューラルネットワークに上記対象欠陥クラスタの特徴量をそれぞれ入力することで、入力された上記対象欠陥クラスタの特徴量と上記各既知欠陥クラスタおよび上記各雑欠陥クラスタの特徴量との間の上記類似性を評価することを特徴とする。
この一実施形態の基板分類方法によれば、上記既知欠陥クラスタおよび雑欠陥クラスタの分布の特徴が複雑であっても、基板群を精度良く分類できる。
一実施形態の基板分類方法では、
上記未知欠陥クラスタ領域抽出処理では、
上記未知グループに分類された基板の表面を格子状に区画して複数の矩形領域を設定し、
上記未知グループに分類された基板間で、上記各矩形領域毎に、それぞれ対応する矩形領域に含まれた欠陥数を加算して加算欠陥数を求め、
上記各矩形領域毎に得られた加算欠陥数が予め定められた閾値以上であるか否かを判定し、その加算欠陥数が上記閾値以上であるような矩形領域の連なりを、それぞれ上記未知欠陥クラスタ領域として抽出することを特徴とする。
この一実施形態の基板分類方法によれば、上記未知欠陥クラスタ領域を精度良く抽出することができる。したがって、基板群を精度良く分類できる。
一実施形態の基板分類方法では、
抽出された各未知欠陥クラスタ領域毎に、その未知欠陥クラスタ領域をなす各矩形領域の上記加算欠陥数と、上記未知グループに分類された基板の上記対象欠陥クラスタの各矩形領域の欠陥数との間の相関係数を求め、
上記相関係数が予め定められた閾値よりも大きいか否かに応じて、それらの対象欠陥クラスタを上記各未知欠陥クラスタ領域が定めるサブグループに分類することを特徴とする。
この一実施形態の基板分類方法によれば、上記未知グループに分類された基板の上記対象欠陥クラスタを、精度良くサブグループに分類できる。したがって、基板群を精度良く分類できる。
この発明の異常設備推定方法は
基板に対して順次実行される複数の製造工程でそれぞれ用いられる製造装置の中から、異常が発生した製造装置を推定する異常設備推定方法であって、
上述の基板分類方法を実行し、
上記基板分類方法によって同一のグループに分類された基板に共通して用いられた製造装置を、上記各基板についての処理履歴から抽出することを特徴とする。
この異常設備推定方法では、上述の基板分類方法を実行する。上記基板分類方法によって同一のグループに分類された基板群は、互いに関連した欠陥クラスタ、したがって互いに関連した欠陥分布を有している。この異常設備推定方法では、そのような基板群に共通して用いられた製造装置を抽出するので、精度の高い異常設備推定を行うことができる。
この発明の基板分類装置は、
欠陥が検出された基板群を、各基板上の欠陥分布に応じて基板毎に分類する基板分類装置であって、
各基板上で欠陥が存在する閉領域を1個以上抽出して、その閉領域を占める欠陥の群を対象欠陥クラスタとして定める対象欠陥クラスタ抽出部と、
上記基板に対応する平面上で定義された既知欠陥クラスタに関する知識情報を用意し、上記対象欠陥クラスタ抽出部で得られた複数の対象欠陥クラスタを、上記知識情報に基づいて上記既知欠陥クラスタに類似する既知グループと上記既知欠陥クラスタに類似しない未知グループとに分類することによって、上記基板群を上記既知グループと上記未知グループとに分類する第1基板分類部と、
上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタ同士が互いに類似しているか否かに基づいて、上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタを複数のサブグループに分類することによって、上記未知グループに分類された上記基板群を上記複数のサブグループに分類する第2基板分類部とを有する。
この基板分類装置によれば、既知の欠陥分布に関する知識情報に基づいてそれに対応した欠陥分布をもつ基板群を精度良く分類できるとともに、未知の欠陥分布が発生した基板をも自動的に分類できる。
この発明の異常設備推定装置は、
基板に対して順次実行される複数の製造工程でそれぞれ用いられる製造装置の中から、異常が発生した製造装置を推定する異常設備推定装置であって、
上述の基板分類装置を備え、この上記基板群を複数のグループに分類し、
上記基板分類装置によって同一のグループに分類された基板に共通して用いられた製造装置を、上記各基板についての処理履歴から抽出する異常設備推定部を備えたことを特徴とする。
この異常設備推定装置では、上記基板分類装置によって同一のグループに分類された基板群は、互いに関連した欠陥クラスタ、したがって互いに関連した欠陥分布を有している。この異常設備推定装置では、そのような基板群に共通して用いられた製造装置を抽出するので、精度の高い異常設備推定を行うことができる。
この発明のプログラムは、上記発明の基板分類方法をコンピュータに実行させるための基板分類プログラムである。
別の局面では、この発明のプログラムは、上記発明の異常設備推定方法をコンピュータに実行させるための異常設備推定プログラムである。
この発明の記録媒体は、上記発明の基板分類プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
別の局面では、この発明の記録媒体は、上記発明の異常設備推定プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、基板の製造工程において異物などによって生じる回路パターンの欠陥を検出するパターン検査の結果を例に、本発明の一実施形態の基板分類方法の概略フローを示している。パターン検査とは、図2に示すように、基板201に形成された回路パターン202の欠陥座標を検出する検査工程を意味する。或る製造装置に異常が発生した場合、その異常に固有の箇所に回路パターンの欠陥が集中して分布することが多い。したがって、この基板分類方法をパターン検査結果に適用することで、検査工程で検査された基板群から特定の領域に欠陥が集中する基板を分類し、その欠陥分布の原因となった装置を早期に特定することができる。
図1のステップS101では、分類対象となる基板の検査結果に基づいて、各基板上で欠陥が存在している閉領域を抽出して、その閉領域を占める欠陥の群を対象欠陥クラスタとして定める(対象欠陥クラスタ抽出工程)。図3の例では、基板301において、欠陥が存在している閉領域302および閉領域303を占める欠陥の群を対象欠陥クラスタ(それが占める「閉領域」と同じ符号で示す。)302,303として定める。図3に示すように、1枚の基板上に複数の対象欠陥クラスタ302,303が存在する場合、それらを個々に対象欠陥クラスタとして抽出する。基板上に対象欠陥クラスタが存在しない場合、その基板を分類する必要がないので、その基板に関する処理は終了する。
次に、図1のステップS102で、予め用意した既知欠陥クラスタに関する知識情報に基づいて、ステップS101で抽出した対象欠陥クラスタを既知グループと未知グループとに分類する。既知欠陥クラスタとは、基板に対応する平面上で定義された、既知の欠陥クラスタである。
この例では図4に示すように、知識情報は、既知グループをなす複数の既知欠陥クラスタカテゴリC1,C2,C3,…を含んでいる。各既知欠陥クラスタカテゴリは、互いに関連した欠陥分布をもつ代表的な既知欠陥クラスタの集合からなる。ここで欠陥分布(または欠陥クラスタ)が「関連」するとは、欠陥分布の特徴を表す要素の少なくとも1つに何らかの共通性を持つ事を意味する。なお、或る既知欠陥クラスタカテゴリに属する既知欠陥クラスタの欠陥分布と別の既知欠陥クラスタカテゴリに属する既知欠陥クラスタとは関連がなく、互いに独立している。
例えば、或る異常原因によって発生する欠陥は、基板の下部に放射線状かつスジ状に分布するという傾向が判明しているとする。このとき、この共通の傾向を既知欠陥クラスタカテゴリ1として表す。この既知欠陥クラスタカテゴリC1は、1個以上の既知欠陥クラスタ401A,401B,401C,401D,401E,…を代表例として含む。また、別の異常原因によって発生する欠陥は、基板上部に放射線状かつスジ状に分布するという傾向が判明しているとする。このとき、この共通の傾向を既知欠陥クラスタカテゴリ2として表す。この既知欠陥クラスタカテゴリC2は、1個以上の既知欠陥クラスタ402A,402B,402C,402D,402E,…を代表例として含む。以下、他の既知クラスタ分布カテゴリに関しても同様に定義する。例えば、既知欠陥クラスタカテゴリC3は、1個以上の既知欠陥クラスタ403A,403B,403C,…を代表例として含む。既知欠陥クラスタカテゴリは、必ずしも同じ異常原因によって発生する分布を表す必要はなく、その既知欠陥クラスタカテゴリに含まれた既知欠陥クラスタが表す欠陥分布の特徴を表す要素の少なくとも1つに何らかの共通性があればよい。
一方、欠陥クラスタ(または欠陥分布)が「類似」するとは、それらの欠陥クラスタをなす欠陥分布の特徴の各要素がそれらの欠陥クラスタ同士の間で共通することを意味する。
そして、このステップS102では、ステップS101で抽出した各対象欠陥クラスタと、上記各既知欠陥クラスタカテゴリに含まれた既知欠陥クラスタとを比較して、対象欠陥クラスタが既知欠陥クラスタの何れかに類似していれば、その対象欠陥クラスタをその既知欠陥クラスタが属する既知欠陥クラスタカテゴリに分類する。一方、対象欠陥クラスタがいずれの既知欠陥クラスタにも類似していなければ、その対象欠陥クラスタを未知グループに分類する。例えば、図5(a)の基板501には対象欠陥クラスタ502および503、図5(b)の基板504には対象欠陥クラスタ505および506、図5(c)の基板507には対象欠陥クラスタ508,509および510がそれぞれ存在している。これらの対象欠陥クラスタと図4中の各既知欠陥クラスタカテゴリに含まれた既知欠陥クラスタとを比較すると、対象欠陥クラスタ502,505および508は既知欠陥クラスタ403に、対象欠陥クラスタ506は既知欠陥クラスタ401にそれぞれ類似しているので既知グループに分類される。一方、対象欠陥クラスタ503,509および510は、図4中のいずれの既知欠陥クラスタとも類似していないので未知グループに分類される。
次に、図1のステップS103で、ステップS102における対象欠陥クラスタの分類結果に基づいて、対象欠陥クラスタが既知グループに分類された基板群を、既知欠陥クラスタカテゴリC1,C2,C3,…に対応する既知基板グループK1,K2,K3,…に分類する。なお、ステップS102、S103が第1基板分類工程を構成する。ここで、図5(a)〜図5(c)に示した基板群の例では、基板504の対象欠陥クラスタ506が類似している既知欠陥クラスタ401は、知識情報において既知欠陥クラスタカテゴリC1に含まれている。また、基板501の対象欠陥クラスタ502、基板504の対象欠陥クラスタ505および基板507の対象欠陥クラスタ508が類似している既知欠陥クラスタ403は、知識情報において既知欠陥クラスタカテゴリC3に含まれている。従って、図6に示すように、基板504を既知基板グループK1に、基板501,504,507を既知基板グループK3にそれぞれ分類する。
次に、図1のステップS104で、ステップS102で未知グループに分類された対象欠陥クラスタを表す中間欠陥分布情報を作成する。この例では、中間欠陥分布情報は、ステップS101で抽出した対象欠陥クラスタから、既知欠陥クラスタカテゴリに分類された対象欠陥クラスタを除外することによって簡単に得られる。ここで、図5(a)〜図5(c)に示した基板群の例では、図7(a)に示すように、基板501上の欠陥分布から既知欠陥クラスタに分類された対象欠陥クラスタ502を除外した、未知グループに分類された対象欠陥クラスタ503を含む欠陥分布701が、その基板の中間欠陥分布情報となる。また、図7(b)に示すように、基板507上の欠陥分布から既知欠陥クラスタに分類された対象欠陥クラスタ508の領域を除外した、未知グループに分類された対象欠陥クラスタ509、510を含む欠陥分布702が、その基板の中間欠陥分布情報となる。各基板の中間欠陥分布情報を集計すると、図8中の上段に示すような中間欠陥分布情報801が得られる。なお、全ての対象欠陥クラスタが既知グループに分類された基板504については、以後の処理は行わない。
なお、中間欠陥分布情報を作成するために、上記のようにステップS101で抽出した対象欠陥クラスタから既知欠陥クラスタカテゴリに分類された対象欠陥クラスタを除外する方法に代えて、元の基板の欠陥分布情報から、既知欠陥クラスタカテゴリに分類された対象欠陥クラスタを除外し、その結果を表すデータ上で欠陥が存在している閉領域を再度抽出し、その閉領域を占める欠陥の群を、未知グループに分類された対象欠陥クラスタとして定めても良い。そのように再度抽出を行った場合、抽出の精度を高めることができ、未知グループへの分類精度を高めることができる。
最後に、図1のステップS105で、中間欠陥分布情報801に含まれる未知グループに分類された対象欠陥クラスタ同士が互いに類似しているか否かに基づいて、基板群をサブグループとしての未知基板グループU1,U2,U3,…に分類する。なお、ステップS104、S105が第2基板分類工程を構成する。例えば図8に示すように、中間欠陥分布情報801に含まれた対象欠陥クラスタ同士が互いに類似しているか否かに基づいて、基板群を、基板右下に対象欠陥クラスタ703を持つ未知基板グループU1、基板上部にスジ上の対象欠陥クラスタ704を持つ未知基板グループU2、および中央部に対象欠陥クラスタ705を持つ未知基板グループU3に分類する。この例では、未知基板グループU1には基板803,804,805を、未知基板グループU2には基板806,807を、未知基板グループU3には基板808をそれぞれ分類する。
この結果、基板群は、図6中に示した既知基板グループK1,K3と、図8中に示した未知基板グループU1,U2,U3との少なくとも5つのグループに分類されている。
このように、上述の基板分類方法によれば、既知の欠陥分布を表す知識情報(既知欠陥クラスタカテゴリC1,C2,C3,…)に基づいてそれに対応した欠陥分布をもつ基板群を精度良く分類できるとともに、未知の欠陥分布が発生した基板をも自動的に分類できる。
なお、ステップS102,S103において知識情報を用いて基板上の欠陥クラスタを分類する手法、およびステップS104,S105において知識情報を用いずに基板上の欠陥クラスタ同士の類似性から基板を分類する手法自体は、パターン認識の分野で幾つかが提案されており、いずれの手法を用いてもよい。また、上記の例はパターン検査において検出された欠陥を例に説明したが、本発明はパターン検査に限定されるものではなく、欠陥や不良などが平面的に分布する情報であれば適用可能である。
図9は、上述の基板分類方法(図1参照)を実施するのに適した本発明の一実施形態の基板分類装置900の構成を示している。
この基板分類装置900は、知識情報記憶部902、入力部としてのデータ収集部903、欠陥分布情報作成部906、対象欠陥クラスタ抽出部907、既知基板グループ分類部908、中間欠陥分布情報作成部909、中間分布情報記憶部910、未知基板グループ分類部911、データ出力部912から構成されている。また、この基板分類装置900のデータ収集部903には、入力装置901、検査情報収集システム904、および検査装置905が接続されており、データ出力部912には出力装置913が接続されている。
検査装置905は工場の製造ライン内に配置されており、実際に基板の検査を行う。検査装置905は、検査情報収集システム904および基板分類装置900のデータ収集部903へ必要な検査データを送信する。
検査情報収集システム904は、検査装置905から検査情報を収集する。この例では、検査情報収集システム904は、検査装置905で処理された基板の欠陥データや検査日時、基板の識別番号(ID)などの検査データを蓄積している。また、検査情報収集システム904は、基板分類装置900の欠陥データ収集部903必要な検査データを送信する。
入力装置901は、例えばキーボードやマウスで構成される。この例では、入力装置901は、基板分類装置900に対して、知識情報の定義や分類対象となる基板群の条件指定などを入力するために用いられる。
知識情報記憶部902は、入力装置901で定義された既知欠陥クラスタカテゴリに関する情報を受け取り、データベースに登録する。入力装置901から受け取る情報は既知欠陥クラスタカテゴリの定義だけでなく、既知欠陥クラスタカテゴリと関連した情報、例えばその既知欠陥クラスタカテゴリの発生原因となる装置に関する情報などを既知欠陥クラスタカテゴリと関連付け(紐付け)して記録してもよい。
データ収集部903は、入力装置901から基板分類装置900に送信された分類対象となる基板の条件に合致する基板の欠陥データを検査情報収集システム904や検査装置905から収集して、欠陥分布情報作成部906に送る。このとき、必要があれば、基板の識別番号(ID)や検査日時などの検査情報を検査情報収集システム904および検査装置905から取得し、欠陥データと関連付けして欠陥分布情報作成部906に渡してもよい。
欠陥分布情報作成部906は、欠陥データ収集部903が検査情報収集システム904や検査装置905から収集した欠陥データを受け取り、各基板上の欠陥分布を表す欠陥分布情報を作成する。作成された欠陥分布情報は対象欠陥クラスタ抽出部907と中間欠陥分布情報作成部909に送られる。
対象欠陥クラスタ抽出部907は、欠陥分布情報作成部906から受け取った欠陥分布情報を用いて、図1中のステップS101の処理を行って各基板上の対象欠陥クラスタを抽出する。抽出された対象欠陥クラスタに関する情報は既知基板グループ分類部908に送られる。
既知基板グループ分類部908は、知識情報記憶部902に記憶された既知欠陥クラスタカテゴリに関する情報を用いて、対象欠陥クラスタ抽出部907から受け取った対象欠陥クラスタに関する情報に対してステップS102の処理を行って、対象欠陥クラスタを既知グループと未知グループとに分類する。次に、ステップS103の処理を行って、対象欠陥クラスタの分類結果に応じて基板群を上記既知グループと上記未知グループとに分類する。更に、対象欠陥クラスタの分類結果を表す既知欠陥クラスタ情報を中間欠陥分布情報作成部909に送るとともに、基板群の分類結果をデータ出力部912に送る。なお、既知基板グループ分類部908が第1基板分類部を構成する。
中間欠陥分布情報作成部909は、欠陥分布情報作成部906から受け取った基板の欠陥分布情報と既知基板グループ分類部908から受け取った既知欠陥クラスタ情報とを用いてステップS104の処理を行って、未知グループに分類された対象欠陥クラスタを表す中間欠陥分布情報を作成する。作成された中間欠陥分布情報は中間欠陥分布情報記憶部910に送られる。
中間欠陥分布情報記憶部910は、分類対象である全ての基板の中間欠陥分布情報を中間欠陥分布情報作成部909から受け取り、データベースに登録する。
未知基板グループ分類部911は、中間欠陥分布情報記憶部910に記憶された中間欠陥分布に対してステップS105の処理を行って、上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタを複数のサブグループに分類することによって、上記未知グループに分類された基板群を複数のサブグループ(未知基板グループ)に分類する。この分類結果を表す情報はデータ出力部912に送られる。なお、中間欠陥分布情報作成部909、中間欠陥分布記憶部910、未知基板グループ分類部911が第2基板分類部を構成する。
データ出力部912は、既知基板グループ分類部908と未知基板グループ分類部911による基板の分類結果を受け取り、出力装置913で用いるデータ形式に加工して出力装置913に送る。このとき、必要があれば基板分類装置900内の各構成部分から基板の識別番号や検査日時などの検査情報や既知欠陥クラスタカテゴリに関連付けされた発生原因に関するデータなどを受け取り、出力装置913で用いる形式に加工してもよい。
出力装置913は、モニタや紙出力、あるいは磁気ディスクや携帯用半導体メモリなどを通して基板分布装置900による基板分類結果を出力する。
なお、検査情報収集システム904および検査装置905のいずれか一方から基板分類装置900が基板分類処理に必要な情報を全て取得できる場合、取得できる一方のみが基板分類装置900に接続されていてもよい。
また、過去一定期間の基板の欠陥情報を基板分類装置900内部に保存しておき、検査装置905で基板が検査されると自動的にデータ収集部903が基板分類処理に必要な情報を取得して一連の基板分類処理を行ってもよい。
また、入力装置901と出力装置913は同一の装置、例えば出力装置としての表示部に入力装置としてのキーボードを備えて一体に攻勢した装置としてもよい。また、入力装置901と出力装置913は、基板分類装置900に含まれていてもよい。
また、出力装置913は、基板分類装置900を通して入力装置901、検査情報収集システム904または検査装置905から基板分類に必要な情報以外の情報を受け取り、出力してもよい。
この構成の基板分類装置900により、上述の基板分類方法を実現することができる。
なお、上述の基板分類方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムとして構築してもよい。
また、そのようなプログラムをCD−ROMなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して配布できるようにしてもよい。上記プログラムを汎用コンピュータにインストールすることで、汎用コンピュータによって上記基板分類方法を実行することが可能である。
なお、本発明はパターン検査の基板分類装置900に限定されるものではなく、欠陥や不良などが平面的に分布する情報であれば適用可能である。その場合、欠陥データ収集部903は、対象となるデータが保存されている情報収集システムや検査装置に接続される。
次に、実施例1として、図1中のステップS101〜S105を実現するための方法を具体的な例を挙げて説明する。
図10は、図1中のステップS101を実現するための具体的な手順を示している。
まずステップS1011では、分類対象である基板の表面を格子状に区画して複数の矩形領域を設定する。図11(a)は基板の表面を格子状に区画した例を示している。区画の数は任意であるが、この例では説明のために12行×12列に区画した。
次に、図10のステップS1012では、基板の欠陥分布情報を用いてステップS1011で作成した各矩形領域に存在する欠陥数を算出する。図11(b)は、図3に例示した欠陥分布について欠陥数を算出した結果を示している。図11(b)中の各矩形領域内の数字は欠陥数を表している。なお、数値が記入されていない矩形領域の欠陥数は0である。図11(b)から分かるように、矩形領域当たりの欠陥数は、欠陥が密に存在する領域ほど大きな値となっている。
次に、図10のステップS1013では、ステップS1012で作成した各矩形領域の欠陥数に対して、予め定めた閾値あるいは統計的な基準などで動的に定めた閾値で閾値処理(2値化処理)を行う。つまり、各矩形領域に含まれた欠陥数が予め定められた閾値以上であるか否かを判定する。図11(c)は、図11(b)の結果に対して欠陥数が閾値2以上であるか否かを判定して得られた結果を示している(図中、欠陥数が閾値(=2)以上であるような矩形領域が他の矩形領域に対して暗く表示されている。)。欠陥数が閾値(=2)以上であるような矩形領域の連なり1101,1102が、対象欠陥クラスタが占める閉領域であると把握される。
最後に、図10のステップS1014では、ステップS1013で得られた閉領域(矩形領域の連なり)1101,1102を占める欠陥の群を、図11(d)に示すように対象欠陥クラスタ1103,1104として抽出する。なお、ステップS1013で得られた欠陥数が閾値以上であるような矩形領域が環状に連なっている場合、その環の内側に相当する矩形領域については、実際の欠陥数にかかわらず、対象欠陥クラスタが占める閉領域に含める処理を行っても良い。また、連なった矩形領域を一定数以上含むような閉領域のみを、対象欠陥クラスタが占める閉領域として抽出しても良い。
図12は、図1中のステップS102〜S105を実現するための具体的な手順を示している。
まずステップS1021では、図10の手順で抽出された各対象欠陥クラスタについて、欠陥分布の特徴を定量的に表す1個以上の特徴量を算出する。対象欠陥クラスタの欠陥分布の特徴としては、例えば対象欠陥クラスタの位置情報や大きさ情報、対象欠陥クラスタに含まれる欠陥数情報などがある。図13は、図11中の対象欠陥クラスタ1104についての欠陥分布の特徴量を例示している。図13では、対象欠陥クラスタの位置を表す特徴量として、左上座標(x,y)、右下座標(x,y)、重心座標(x,y)が示されている。対象欠陥クラスタの大きさを表す特徴量として、幅dx、高さdyが示されている。また、対象欠陥クラスタに含まれた欠陥数Nが知れされている。つまり、対象欠陥クラスタをなす欠陥分布の特徴が9個の特徴量で表現されている。なお、特徴量は必ずしも上記9個である必要はない。例えば欠陥サイズ別の欠陥数の比率など必要な特徴量を加えてもよく、不要な特徴量は除いても良い。一般的に、対象欠陥クラスタをなす欠陥分布の特徴は、n個の特徴量を持つn次元特徴ベクトルF=(f,f,…,f)で表すことができる。図13の例ではn=9であり、F=(f,f,…,f)=(x,y,x,y,x,y,dx,dy,N)で表される。
次に、図12のステップS1022では、上記特徴量を用いて、分類対象である対象欠陥クラスタと知識情報として定義されている既知欠陥クラスタとの類似性を評価する。
例えば図14は、2個の特徴量で表される対象欠陥クラスタを2次元特徴量空間にプロットした例を示している。この例では、予め知識情報として、既知欠陥クラスタカテゴリ1401,1402,1403および各既知欠陥クラスタカテゴリに含まれた既知欠陥クラスタの特徴量が与えられているものとする。同一の既知欠陥クラスタカテゴリに含まれる既知欠陥クラスタは互いに関連する分布であるので、2次元特徴量空間内で或る範囲に集中して存在すると考えられる。ただし、同一の既知欠陥クラスタカテゴリに含まれる欠陥クラスタであっても、欠陥クラスタカテゴリ1403におけるように複数(この例では2つ)の範囲に存在しても良い。図14に示すように対象欠陥クラスタ1404が与えられたとき、対象欠陥クラスタ1404と各既知欠陥クラスタカテゴリ1401,1402,1403に含まれた各既知欠陥クラスタとの間の類似性は、例えば対象欠陥クラスタの特徴ベクトル間のユークリッド距離で表すことができる。分類対象の対象欠陥クラスタの特徴ベクトルをF=(f01,…,f0n)、既知欠陥クラスタの特徴ベクトルをF=(fk1,…,fkn)とすると、2つの対象欠陥クラスタの間のユークリッド距離Dは次式(数1)で求められる。
Figure 2009070834
図14の例では、対象欠陥クラスタ1404と既知欠陥クラスタカテゴリ1401に含まれた既知欠陥クラスタ1405との間のユークリッド距離Dが、他の既知欠陥クラスタとの距離よりも小さいことが分かる。
次に、図12のステップS1023では、対象欠陥クラスタが既知欠陥クラスタカテゴリに含まれたいずれかの既知欠陥クラスタに類似しているかどうかを判断する。図14の例では、対象欠陥クラスタ1404と既知欠陥クラスタ1405との間の距離Dが予め定められた閾値よりも小さい場合には、対象欠陥クラスタ1404が既知欠陥クラスタ1405に類似していると判断される。一方、その距離Dが予め定められた閾値よりも大きい場合にはいずれの既知欠陥クラスタにも類似していないと判断される。その理由は、たとえ或る既知欠陥クラスタカテゴリが対象欠陥クラスタに対して最も類似した既知欠陥クラスタを含んでいても、距離Dが或る程度(閾値)より大きい場合は、その対象欠陥クラスタはその既知欠陥クラスタカテゴリに属する既知欠陥クラスタと共通する要素を有しないと考えられるからである。
ここで、対象欠陥クラスタが何れかの既知欠陥クラスタに類似していると判断された場合、図12のステップS1024に進んで、その対象欠陥クラスタを、それが類似すると判断された既知欠陥クラスタが属する既知欠陥クラスタカテゴリに分類する。一方、対象欠陥クラスタが既知欠陥クラスタのいずれにも類似していないと判断された場合、ステップS1025に進んで、その対象欠陥クラスタを未知グループに分類する。図14の例では、上記距離Dが予め定められた閾値よりも小さい場合には、対象欠陥クラスタ1404は既知欠陥クラスタ1405に類似していると判断されて、既知欠陥クラスタ1405が属する既知欠陥クラスタカテゴリ1401に分類される。
最後に、ステップS1026では、未知グループに分類された対象欠陥クラスタ同士が類似しているか否かに基づいて、対象欠陥クラスタをサブグループ、つまり図8中に例示したような未知基板グループU1,U2,U3,…に分類する。
なお、上記の例では、対象欠陥クラスタと既知欠陥クラスタとの間の類似性の評価尺度としてユークリッド距離を用いたが、マハラノビス距離などのユークリッド距離以外の距離を用いても良い。
なお、図12におけるステップS1022の処理(図1におけるステップS102の処理)を図28に示す構成のニューラルネットワークでも実現することができる。図28のニューラルネットワークは、入力層のニューロン数がステップS1022で算出する特徴量の数に等しく、出力層のニューロン数は分類される既知欠陥クラスタカテゴリの数に等しい。中間層のニューロン数は任意である。実際の分類処理を行う前の学習段階で、上記ニューラルネットワークに入出力間の対応関係を学習させる。つまり、知識情報に含まれた各既知欠陥クラスタの特徴量を入力層のそれぞれのニューロンに入力すると、該当する既知欠陥クラスタカテゴリに対応する出力層ニューロンのみ1を出力し、それ以外の出力層ニューロンは0を出力するように学習を行う。実際の分類処理の段階では、ステップS1021で算出した既知欠陥クラスタの特徴量を入力層のニューロンに入力し、出力値が最も高く、且つ、出力値が予め定めた閾値以上となる出力層ニューロン(該当する既知欠陥クラスタカテゴリ)に対象欠陥クラスタを分類する。また、いずれの出力層ニューロンの出力値も上記閾値に達しない場合、いずれの既知欠陥クラスタに類似しないと判断される。これにより、図12におけるステップS1022の処理を行うことができる。このようにした場合、知識情報として用いる既知欠陥クラスタの分布が複雑であっても、既知欠陥クラスタを、したがって基板群を精度良く分類することができる。
以上の処理によって、分類対象である基板群を、既知グループの該当する既知欠陥クラスタカテゴリと未知グループとのいずれかに分類することができる。
次に、実施例2として、図1中のステップS105を実現するための方法を具体的な例を挙げて説明する。
図15は、図1中のステップS105を実現するための具体的な手順を示している。まずステップS1051では、図1中のステップS104で作成された中間欠陥分布情報群を用いて、未知グループに分類された基板間で対象欠陥クラスタ同士が重なっている閉領域を、それぞれサブグループ(未知基板グループ)を定める未知欠陥クラスタ領域として抽出する(未知欠陥クラスタ領域抽出処理)。次に、ステップS1052では、未知グループに分類された対象欠陥クラスタが上記各未知欠陥クラスタ領域に重なっているか否かに応じて、それらの対象欠陥クラスタを有する基板群をサブグループに分類する。
次に、ステップS1051(未知欠陥クラスタ領域抽出処理)について、より具体的な例を挙げて説明する。
ステップS1051では、図10中のステップS1011と同様に、未知グループに分類された基板の表面を格子状に区画して複数の矩形領域を設定する。なお、この区画数(矩形領域数)は、ステップS1011と同数でなくても構わない。
次に、未知グループに分類された基板間で、各矩形領域毎に、それぞれ対応する矩形領域に含まれた欠陥数を加算して加算欠陥数を求める。図16は、12行×12列の各矩形領域毎に求められた加算欠陥数を例示している。図16中の各矩形領域内の数字は加算欠陥数を表しており、数値が記入されていない矩形領域の加算欠陥数は0である(後述する図18(a)〜図18(c)において同様。)。
次に、各矩形領域の加算欠陥数に対して、予め定めた閾値あるいは統計的な基準などで動的に定めた閾値で閾値処理(2値化処理)を行う。つまり、各矩形領域に含まれた加算欠陥数が予め定められた閾値以上であるか否かを判定する。図17は、図16の結果に対して欠陥数が閾値3以上であるか否かを判定して得られた結果を示している(図中、欠陥数が閾値(=3)以上であるような矩形領域が他の矩形領域に対して暗く表示されている。)。欠陥数が閾値(=3)以上であるような矩形領域の連なり1701,1702,1703が、未知欠陥クラスタ領域であると把握される。
次に、ステップS1052について、より具体的な例を挙げて説明する。
ステップS1052では、既述のように、未知グループに分類された対象欠陥クラスタが上記各未知欠陥クラスタ領域に重なっているか否かに応じて、それらの対象欠陥クラスタを有する基板群をサブグループに分類する。
具体的には、抽出された各未知欠陥クラスタ領域毎に、その未知欠陥クラスタ領域をなす各矩形領域の加算欠陥数と、上記未知グループに分類された基板の対象欠陥クラスタの各矩形領域の欠陥数との間の相関係数(「r」と表す。)を求める。例えば、図18(a),図18(b),図18(c)は、図17中の未知欠陥クラスタ領域1701,1702,1703毎に、それぞれその未知欠陥クラスタ領域をなす各矩形領域の加算欠陥数を示している。ここで、矩形領域数をmとし、図18(a)〜図18(c)に例示されたような或る未知欠陥クラスタ領域の各矩形領域の加算欠陥数をベクトルG=(gu1,…,gum)で表す。それに応じて、未知グループに分類された各基板の中間欠陥分布情報をベクトルG=(g01,…,g0m)で表す。このとき、上記相関係数rは次式(数2)で求めることができる。
Figure 2009070834
ここで、g0avはGの平均値、guavはGの平均値である。そして、相関係数rが予め定めた閾値以上であれば、その対象欠陥クラスタを有する基板をその未知欠陥クラスタ領域に対応するサブグループに分類する。
次に、実施例3として、図1におけるステップS102で用いる知識情報として、既知欠陥クラスタカテゴリに加えて雑欠陥クラスタカテゴリを含む例について説明する。
図19は、図4の知識情報が有する既知欠陥クラスタカテゴリC1,C2,C3,…に対して雑欠陥クラスタカテゴリCRを追加した例を示している。
既述のように、各既知欠陥クラスタカテゴリC1,C2,C3,…は、互いに関連した欠陥分布をもつ既知欠陥クラスタの集合からなる。これに対して、雑欠陥クラスタカテゴリCRは、いずれの既知欠陥クラスタの欠陥分布とも関連しない独立した欠陥分布をもつ雑欠陥クラスタ1901A,1901B,1901C,1901D,1901E,…の集合からなる。雑欠陥クラスタカテゴリCRに含まれる雑欠陥クラスタ1901A,1901B,1901C,1901D,1901E,…としては、既知欠陥クラスタカテゴリC1,C2,C3,…に登録されていない欠陥クラスタを過去の検査情報からランダムに選択して加えてもよく、任意の欠陥クラスタを加えても良い。
図20は、図14に例示された2次元特徴量空間に、雑欠陥クラスタカテゴリに含まれた雑欠陥クラスタのデータを追加した例を示している。実施例1で説明したように、同一の既知欠陥クラスタカテゴリに含まれた既知欠陥クラスタは互いに関連する分布であるので、既知欠陥クラスタカテゴリC1,C2,C3,…に含まれた既知欠陥クラスタはそれぞれ或る閉領域1401,1402,1403,…に密に存在している。一方、雑欠陥クラスタ1901A,1901B,1901C,1901D,1901E,…は、既知欠陥クラスタカテゴリC1,C2,C3,…に含まれたいずれの既知欠陥クラスタ401A,401B,401C,401D,401E,…;402A,402B,402C,402D,402E,…;403A,403B,403C,…とも関連がない。また、雑欠陥クラスタ1901A,1901B,1901C,1901D,1901E,…同士も関連がない。このため、雑欠陥クラスタ1901A,1901B,1901C,1901D,1901E,…は、図20の2次元特徴量空間上で、既知欠陥クラスタカテゴリC1,C2,C3,…に含まれた既知欠陥クラスタが占める閉領域1401,1402,1403,…以外の領域に疎に点在する。この例では、雑欠陥クラスタ1901A,1901B,1901C,1901D,1901E,…に相当する点は、図20中に○印2001A,2001B,2001C,2001D,2001E,…で示されている。
実施例1では、分類対象である基板上の対象欠陥クラスタと既知欠陥クラスタとの間の距離Dが予め定められた閾値よりも小さいか否かに応じて、その基板がその既知欠陥クラスタが属する既知欠陥クラスタカテゴリに分類されるか否かを判断した。それに対して本実施例では、分類対象である基板上の対象欠陥クラスタが、上記各既知欠陥クラスタおよび各雑欠陥クラスタのうち最も類似している欠陥クラスタを求める。そして、その基板をその求めた欠陥クラスタが属する欠陥クラスタカテゴリに分類する。
具体的には、本実施例では、図12に示した処理手順を図21に示す処理手順に変更する。
すなわち、図21のステップS2121では、図12中のステップS1021と同様に、分類対象である基板上の各対象欠陥クラスタから特徴量を算出する。
次に、図21のステップS2122では、上記特徴量を用いて、分類対象である対象欠陥クラスタと知識情報として定義されている既知欠陥クラスタおよび雑欠陥クラスタとの類似性を評価する。
次に、ステップS2123では、対象欠陥クラスタが既知欠陥クラスタカテゴリに含まれたいずれかの既知欠陥クラスタまたは雑欠陥クラスタカテゴリに含まれたいずれかの雑欠陥クラスタに類似しているかどうかを判断する。
ここで、対象欠陥クラスタが何れかの既知欠陥クラスタまたは雑欠陥クラスタに類似していると判断された場合、ステップS2124に進んで、その対象欠陥クラスタを、それが類似すると判断された既知欠陥クラスタが属する既知欠陥クラスタカテゴリまたは雑欠陥クラスタが属する雑欠陥クラスタカテゴリに分類する。一方、対象欠陥クラスタが既知欠陥クラスタまたは雑欠陥クラスタのいずれにも類似していないと判断された場合、ステップS2125に進んで、その対象欠陥クラスタを未知グループに分類する。
最後に、ステップS2126では、未知グループに分類された対象欠陥クラスタと既知グループ内の雑欠陥クラスタカテゴリに分類された対象欠陥クラスタとを集合させて、その集合内の対象欠陥クラスタ同士が類似しているか否かに基づいて、対象欠陥クラスタをサブグループに分類する。
本実施例では、未知グループに分類された対象欠陥クラスタに加えて、雑欠陥クラスタカテゴリに分類された対象欠陥クラスタが再分類されるので、基板群を精度良く分類することができる。
なお、図21におけるステップS2122の処理(図1におけるステップS102の処理)を図22に示す構成のニューラルネットワークでも実現することができる。図22のニューラルネットワークは、入力層のニューロン数がステップS2122で算出する特徴量の数に等しく、出力層のニューロン数は分類される欠陥クラスタカテゴリ(既知欠陥クラスタカテゴリと雑欠陥クラスタカテゴリ)の数に等しい。中間層のニューロン数は任意である。実際の分類処理を行う前の学習段階で、上記ニューラルネットワークに入出力間の対応関係を学習させる。つまり、知識情報に含まれた各欠陥クラスタの特徴量を入力層のそれぞれのニューロンに入力すると、該当する欠陥クラスタカテゴリに対応する出力層ニューロンのみ1を出力し、それ以外の出力層ニューロンは0を出力するように学習を行う。実際の分類処理の段階では、ステップS2121で算出した欠陥クラスタの特徴量を入力層のニューロンに入力し、出力値が最も高く、且つ、出力値が予め定めた閾値以上となる出力層ニューロン(該当する対象欠陥クラスタカテゴリ)に対象欠陥クラスタを分類する。また、いずれの出力層ニューロンの出力値も上記閾値に達しない場合、いずれの対象欠陥クラスタに類似しないと判断される。これにより、図21におけるステップS2122の処理を行うことができる。このようにした場合、知識情報として用いる対象欠陥クラスタの分布が複雑であっても、対象欠陥クラスタを、したがって基板群を精度良く分類することができる。
次に、実施例4として、上記基板分類方法によって得られた基板の分類結果を用いて、製造工程において特性分布の発生原因となった製造設備(つまり、異常が発生した装置)を推定する異常設備推定方法について説明する。
図23は、この異常設備推定方法の対象となる基板の製造プロセスの例を模式的に示している。この製造プロセスは、基板に対して順次実行される複数の製造工程a,b,c,dを含んでいる。これらの製造工程終了後にパターン検査eが行われる。
製造プロセスに含まれた或る工程、この例では工程b,dには、生産能力向上のために、同一の製造処理を並行して行うための設備が複数台配置されている。この例では、工程bには、1号機、2号機、3号機という3台の設備が配置され、工程dには、1号機、2号機という2台が配置されている。各基板は工程内のいずれかの設備によって製造処理される。また、その工程においてどの設備を用いて処理されるかは定まっていない。このような配置になっている場合、図23中のパターン検査eで検査された基板が各工程においてどの設備で処理されたかを調べると、図24(a)に示すように、工程bの各設備で処理された基板の割合は1/3ずつ、工程dの各設備で処理された基板の割合は1/2ずつというように、それぞれ工程内でほぼ均等になる。以下、各基板が各工程でどの設備によって処理されたかといった情報を処理履歴と呼ぶ。
一方、工程内のいずれかの設備で異常が発生して基板上の特定の領域に欠陥が集中して発生した場合、特性分布が類似した基板を抽出すると、原因となった設備が存在する工程では原因設備で処理された基板を偏って抽出することになる。しかしながら、これらの基板は原因工程以外の工程で処理される設備は一定ではないので、他の工程では上記の偏りは生じない。例えば、図23において、工程bの1号機で右上部に欠陥が集中して発生している基板群を抽出すると、図24(b)に示すように、工程bでは原因となった1号機で処理された基板の割合(この例では4/5)が多く、2号機や3号機で処理された基板の割合(この例では1/10)は少なくなり、設備間で偏りが生じている。同じ基板群について工程dで処理された基板の割合には、設備間の偏りが生じていない。このことから、類似した対象欠陥クラスタを持つ基板群を抽出して基板の処理履歴を収集し、それらの基板群を処理した割合が、同一工程に割り当てられた設備間で最も偏っている工程を解析することで、異常設備を推定できる。
図25は、このような状況を前提として、上述の基板分類方法による基板分類結果を用いて原因となった異常設備を推定する方法を示している。
まず、ステップS2501(図1中の一連のステップS101〜S105を含む。)において、異常設備の推定の対象となる基板群を、各基板上の欠陥分布に応じて基板毎にそれぞれ基板グループに分類する。このときの分類方法は、実施例1〜3のいずれの方法でも良い。
ステップS2502では、ステップS2501で分類した基板グループに含まれる各基板について、各製造工程で処理した設備の履歴を取得する。この情報は、通常、工場の製造ライン内に設置された工程情報収集システムで収集・管理されているので、容易に取得することができる。
ステップS2503では、ステップS2502で取得した設備の履歴を、製造工程の各工程別に集計し、設備別の処理基板数を算出する。
最後に、ステップS2504では、各工程内の設備別の処理枚数を比較し、正常な状態と比較して最も処理枚数の偏りが多い設備を統計的に調べて異常設備であると推定する。また、処理枚数の割合に明確な差が存在しない場合は、特定の設備に起因しない対象欠陥クラスタ(欠陥分布)であると判断する。
この異常設備推定によれば、欠陥分布が類似した基板から処理履歴の偏りを比較するので、精度が高い異常設備推定を行うことができる。
図26は、上述の異常設備推定方法を実施するのに適した本発明の一実施形態の異常設備推定装置2600の構成を示している。この異常設備推定装置2600は、基板分類部2602、履歴データ収集部2603、処理頻度算出部2605、異常設備推定部2606およびデータ出力部2607で構成されている。また、基板分類部2602には入力装置2601、検査情報収集システム904および検査装置905が、履歴データ収集部2603には工程情報収集システム2604が、データ出力部2607には出力装置2608がそれぞれ接続されている。
入力装置2601は、例えばキーボードやマウスで構成される。この例では、入力装置2601は、異常設備推定装置2600に対して、異常設備推定対象となる基板の検査日時の範囲や検査装置で検出された欠陥数の範囲、または異常設備推定の対象となる製造工程の範囲などの異常設備推定対象の条件を入力するために用いられる。また、既知欠陥クラスタカテゴリや未登録欠陥クラスタカテゴリに関する知識情報を異常設備推定装置2600に登録するために用いられる。
検査情報収集システム904は、基板分類装置900と接続する検査情報収集システム904と同一のものである。検査情報収集システム904は異常設備推定装置2600と接続されており、異常設備推定装置2600の基板分類部2602のへ必要な検査データを送信する。
検査装置905は、基板分類装置2600と接続する検査装置905と同一のものである。検査装置905は異常設備推定装置2600と接続されており、異常設備推定装置2600の基板分類部2603へ必要な検査データを送信する。
工程情報収集システム2604は、工場の製造ライン内の処理設備と接続されており、各処理設備から基板の処理履歴情報を収集する工程情報収集システムである。この例では、例えば各処理設備における基板の処理日時や処理条件、基板の識別番号(ID)などを蓄積している。また、工程情報収集システム2604は異常設備推定装置2600と接続されており、異常設備推定装置2600の履歴データ収集部2603へ必要な履歴データを送信する。
基板分類部2602は図9の基板分類装置900と同様の構成を持つ。入力装置2601から異常設備推定装置2600に送信された推定対象基板の条件に合致する基板群の検査データと基板の識別番号を検査情報収集システム904や検査装置905から収集して、図1の一連のステップS101〜S105を行って基板を基板グループに分類する。分類結果は、履歴データ収集部2603および処理履歴算出部2605に送られる。
履歴データ収集部2603は、基板分類部2602から送られた基板分類結果を基に、いずれかの基板グループに分類された基板の処理履歴を工程情報収集システム2604から収集して、処理履歴算出部2605に渡す。
処理頻度算出部2605は、基板分類部2602から受け取った基板の分類結果と履歴データ収集部2603から受け取った各基板の処理履歴情報を用いて各工程に配置された設備別の処理枚数を算出して、異常設備推定部2606に渡す。
異常設備推定部2606は、処理頻度算出部2605から受け取った設備別の処理枚数に対して統計処理を行って、設備間の処理枚数の偏りが最も大きい工程に割り当てられた処理枚数が最も多い設備を異常設備推定結果として求めて、データ出力部2607に渡す。
データ出力部2607は、異常設備推定部2606から異常設備推定結果を受け取って、出力装置2608で用いるデータ形式に加工して出力装置2608に送信する。このとき、必要があれば基板分類部2602、履歴データ収集部2603、処理頻度算出部2605、異常設備推定部2606などから各種のデータを受け取って、出力装置2608で用いる形式に加工しても良い。
出力装置2608は、モニタや紙出力、あるいは磁気ディスクや携帯用半導体メモリなどを通して異常設備推定装置2600による異常設備推定結果を出力する。
なお、検査情報収集システム904、工程情報収集システム2604および検査装置905のいずれかから異常設備推定に必要な情報が全て取得できる場合、取得に必要な装置またはシステムのみが接続されていても良い。
また、入力装置2601と出力装置2608は同一の装置、例えば出力装置としての表示部に入力装置としてのキーボードを備えて一体に構成した装置としてもよい。また、入力装置2601と出力装置2608は、異常設備推定装置2600に含まれていても良い。
また、出力装置2608は、異常設備推定装置2600を通して入力装置2601、検査工程情報収集システム904、工程情報収集システム2604および検査装置905から異常設備推定に必要な情報以外の情報を受け取って、出力しても良い。
上述の通り、基板分類部2602は基板分類装置900の構成と同様である。従って、図27に示すように、基板分類装置900を異常設備推定装置(符号2600Aで表す)とは別に構成することも可能である。この図27に示す構成では、入力装置2601は基板分類装置900から各基板の分類結果を受け取って履歴データ収集部2603および処理履歴算出部2605に送信する。以後の処理は図26における異常設備推定装置2600の構成と同様である。この異常設備推定装置2600Aによっても、上述の異常設備推定方法を実施することができる。
なお、上述の異常設備推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして構築しても良い。
また、そのようなプログラムをCD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して配布できるようにしても良い。上記プログラムを汎用コンピュータにインストールすることで、汎用コンピュータによって上記異常設備推定方法を実行することが可能である。
本発明の一実施形態の基板分類方法の概略フローを示す図である。 パターン検査によって得られた基板上の欠陥を模式的に示す図である。 基板上の対象欠陥クラスタをそれが占める閉領域とともに示す図である。 本発明における知識情報の例を示す図である。 (a)〜(c)は基板上の対象欠陥クラスタの例を示す図である。 図1中のステップS103によって分類された既知基板グループの例を示す図である。 (a),(b)は中間欠陥分布情報の例を示す図である。 図1中のステップS105によって分類された未知基板グループの例を示す図である。 本発明の一実施形態の基板分類装置の概念を模式的に示す図である。 図1中のステップS101の具体的なフローを示す図である。 (a)〜(d)は基板上で対象欠陥クラスタを抽出する仕方を示す工程図である。 図1中のステップS102〜S105の具体的なフローを示す図である。 対象欠陥クラスタの特徴を表す特徴量の例を示す図である。 2個の特徴量で表される対象欠陥クラスタを2次元特徴量空間にプロットした例を示す図である。 図1中のステップS105の具体的なフローを示す図である。 12行×12列の各矩形領域毎に求められた加算欠陥数を例示する図である。 図16の結果に対して欠陥数が閾値3以上であるか否かを判定して得られた結果を示す図である。 未知欠陥クラスタ領域毎に各矩形領域の加算欠陥数を示す図である。 図4の知識情報に代わる、別の知識情報の例を示す図である。 図14に例示された2次元特徴量空間に、雑欠陥クラスタカテゴリに含まれた雑欠陥クラスタのデータを追加した例を示す図である。 図12のフローに代わる、図1中のステップS102〜S105の具体的なフローを示す図である。 図21におけるステップS2122の処理を実施するのに適したニューラルネットワークの例を示す図である。 本発明の一実施形態の異常設備推定方法の対象となる基板の製造プロセスの例を模式的に示す図である。 上記製造プロセスにおける正常時と異常時の製造設備による処理枚数を比較した例を示す図である。 本発明の一実施形態における異常設備推定の概念を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態の異常設備推定装置の構成を示す図である。 図26の異常設備推定装置の変形例を示す図である。 図12におけるステップS1022の処理を実施するのに適したニューラルネットワークの例を示す図である。
符号の説明
900 基板分類装置
2600,2600A 異常設備推定装置

Claims (20)

  1. 欠陥が検出された基板群を、各基板上の欠陥分布に応じて基板毎に分類する基板分類方法であって、
    各基板上で欠陥が存在する閉領域を1個以上抽出して、その閉領域を占める欠陥の群を対象欠陥クラスタとして定める対象欠陥クラスタ抽出工程と、
    上記基板に対応する平面上で定義された既知欠陥クラスタに関する知識情報を用意し、上記対象欠陥クラスタ抽出工程で得られた複数の対象欠陥クラスタを、上記知識情報に基づいて上記既知欠陥クラスタに類似する既知グループと上記既知欠陥クラスタに類似しない未知グループとに分類することによって、上記基板群を上記既知グループと上記未知グループとに分類する第1基板分類工程と、
    上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタ同士が互いに類似しているか否かに基づいて、上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタを複数のサブグループに分類することによって、上記未知グループに分類された上記基板群を上記複数のサブグループに分類する第2基板分類工程とを有する基板分類方法。
  2. 請求項1に記載の基板分類方法において、
    上記知識情報は、複数の既知欠陥クラスタカテゴリを含み、
    上記各既知欠陥クラスタカテゴリは、互いに関連した欠陥分布をもつ既知欠陥クラスタの集合からなることを特徴とする基板分類方法。
  3. 請求項2に記載の基板分類方法において、
    上記第1基板分類工程では、
    上記対象欠陥クラスタについて、欠陥分布の特徴を定量的に表す1個以上の特徴量を算出し、
    上記対象欠陥クラスタの特徴量と上記各既知欠陥クラスタカテゴリに含まれた各既知欠陥クラスタの対応する特徴量とを用いて、上記対象欠陥クラスタと上記各既知欠陥クラスタとの間の類似性を評価し、
    この評価結果に基づいて上記基板群を分類することを特徴とする基板分類方法。
  4. 請求項1から3までのいずれか一つに記載の基板分類方法において、
    上記第2基板分類工程では、
    上記未知グループに分類された基板間で上記対象欠陥クラスタ同士が重なっている閉領域を、それぞれ上記サブグループを定める未知欠陥クラスタ領域として抽出する未知欠陥クラスタ領域抽出処理を実行し、
    上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタが上記各未知欠陥クラスタ領域に重なっているか否かに応じて、それらの対象欠陥クラスタを上記サブグループに分類することを特徴とする基板分類方法。
  5. 請求項3に記載の基板分類方法において、
    上記対象欠陥クラスタの上記欠陥分布の特徴量は、少なくとも上記対象欠陥クラスタの位置を表す位置情報、上記対象欠陥クラスタの大きさを表す大きさ情報、および上記対象欠陥クラスタに含まれた欠陥数を表す欠陥数情報を含むことを特徴とする基板分類方法。
  6. 請求項1に記載の基板分類方法において、
    上記対象欠陥クラスタ抽出工程では、
    上記各基板の表面を格子状に区画して複数の矩形領域を設定し、
    上記各矩形領域に含まれた欠陥数が予め定められた閾値以上であるか否かを判定し、欠陥数が上記閾値以上であるような矩形領域の連なりを、それぞれ上記対象欠陥クラスタが占める上記閉領域として定めることを特徴とする基板分類方法。
  7. 請求項3に記載の基板分類方法において、
    上記第1基板分類工程では、
    上記対象欠陥クラスタの特徴量と上記既知欠陥クラスタの特徴量との間のユークリッド距離を算出し、
    上記対象欠陥クラスタの特徴量と上記既知欠陥クラスタの特徴量との間のユークリッド距離が予め定められた閾値よりも小さいとき、その対象欠陥クラスタをその既知欠陥クラスタが定める既知欠陥クラスタカテゴリに分類することを特徴とする基板分類方法。
  8. 請求項3に記載の基板分類方法において、
    上記各既知欠陥クラスタの特徴量をそれぞれ入力とし、上記既知欠陥クラスタカテゴリを出力とするニューラルネットワークを用意し、上記ニューラルネットワークに入出力間の対応関係を学習させ、
    上記ニューラルネットワークに上記対象欠陥クラスタの特徴量をそれぞれ入力することで、入力された上記対象欠陥クラスタの特徴量と上記各既知欠陥クラスタの特徴量との間の上記類似性を評価することを特徴とする基板分類方法。
  9. 請求項2に記載の基板分類方法において、
    上記知識情報は、上記複数の既知欠陥クラスタカテゴリに加えて、いずれの既知欠陥クラスタの欠陥分布とも関連しない独立した欠陥分布をもつ雑欠陥クラスタの集合からなる1つの雑欠陥クラスタカテゴリを含み、
    上記第1基板分類工程では、上記複数の対象欠陥クラスタのうち上記雑欠陥クラスタに類似する対象欠陥クラスタを、上記既知グループ内で上記雑欠陥クラスタカテゴリに分類し、
    上記第2基板分類工程では、上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタと上記既知グループ内の上記雑欠陥クラスタカテゴリに分類された対象欠陥クラスタとを集合させて、その集合内の対象欠陥クラスタ同士が互いに類似しているか否かに基づいて、その集合内の対象欠陥クラスタを複数のサブグループに分類することによって、上記基板群を分類することを特徴とする基板分類方法。
  10. 請求項9に記載の基板分類方法において、
    上記第1基板分類工程では、
    上記対象欠陥クラスタについて、欠陥分布の特徴を定量的に表す1個以上の特徴量を算出し、
    上記対象欠陥クラスタの特徴量と上記各既知欠陥クラスタおよび上記各雑欠陥クラスタの特徴量とを用いて、上記対象欠陥クラスタと上記各既知欠陥クラスタおよび上記各雑欠陥クラスタとの間の類似性を評価し、
    この評価結果に基づいて上記基板群を分類することを特徴とする基板分類方法。
  11. 請求項10に記載の基板分類方法において、
    上記各既知欠陥クラスタおよび各雑欠陥クラスタの特徴量をそれぞれ入力とし、上記既知欠陥クラスタカテゴリおよび上記雑欠陥クラスタカテゴリを出力とするニューラルネットワークを用意し、上記ニューラルネットワークに入出力間の対応関係を学習させ、
    上記ニューラルネットワークに上記対象欠陥クラスタの特徴量をそれぞれ入力することで、入力された上記対象欠陥クラスタの特徴量と上記各既知欠陥クラスタおよび上記各雑欠陥クラスタの特徴量との間の上記類似性を評価することを特徴とする基板分類方法。
  12. 請求項4に記載の基板分類方法において、
    上記未知欠陥クラスタ領域抽出処理では、
    上記未知グループに分類された基板の表面を格子状に区画して複数の矩形領域を設定し、
    上記未知グループに分類された基板間で、上記各矩形領域毎に、それぞれ対応する矩形領域に含まれた欠陥数を加算して加算欠陥数を求め、
    上記各矩形領域毎に得られた加算欠陥数が予め定められた閾値以上であるか否かを判定し、その加算欠陥数が上記閾値以上であるような矩形領域の連なりを、それぞれ上記未知欠陥クラスタ領域として抽出することを特徴とする基板分類方法。
  13. 請求項12に記載の基板分類方法において、
    抽出された各未知欠陥クラスタ領域毎に、その未知欠陥クラスタ領域をなす各矩形領域の上記加算欠陥数と、上記未知グループに分類された基板の上記対象欠陥クラスタの各矩形領域の欠陥数との間の相関係数を求め、
    上記相関係数が予め定められた閾値よりも大きいか否かに応じて、それらの対象欠陥クラスタを上記各未知欠陥クラスタ領域が定めるサブグループに分類することを特徴とする基板分類方法。
  14. 基板に対して順次実行される複数の製造工程でそれぞれ用いられる製造装置の中から、異常が発生した製造装置を推定する異常設備推定方法であって、
    請求項1から13までのいずれか一つに記載の基板分類方法を実行し、
    上記基板分類方法によって同一のグループに分類された基板に共通して用いられた製造装置を、上記各基板についての処理履歴から抽出することを特徴とする異常設備推定方法。
  15. 欠陥が検出された基板群を、各基板上の欠陥分布に応じて基板毎に分類する基板分類装置であって、
    各基板上で欠陥が存在する閉領域を1個以上抽出して、その閉領域を占める欠陥の群を対象欠陥クラスタとして定める対象欠陥クラスタ抽出部と、
    上記基板に対応する平面上で定義された既知欠陥クラスタに関する知識情報を用意し、上記対象欠陥クラスタ抽出部で得られた複数の対象欠陥クラスタを、上記知識情報に基づいて上記既知欠陥クラスタに類似する既知グループと上記既知欠陥クラスタに類似しない未知グループとに分類することによって、上記基板群を上記既知グループと上記未知グループとに分類する第1基板分類部と、
    上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタ同士が互いに類似しているか否かに基づいて、上記未知グループに分類された対象欠陥クラスタを複数のサブグループに分類することによって、上記未知グループに分類された上記基板群を上記複数のサブグループに分類する第2基板分類部とを有する基板分類装置。
  16. 基板に対して順次実行される複数の製造工程でそれぞれ用いられる製造装置の中から、異常が発生した製造装置を推定する異常設備推定装置であって、
    請求項15に記載の基板分類装置を備え、この上記基板群を複数のグループに分類し、
    上記基板分類装置によって同一のグループに分類された基板に共通して用いられた製造装置を、上記各基板についての処理履歴から抽出する異常設備推定部を備えたことを特徴とする異常設備推定装置。
  17. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の基板分類方法をコンピュータに実行させるための基板分類プログラム。
  18. 請求項14に記載の異常設備推定方法をコンピュータに実行させるための異常設備推定プログラム。
  19. 請求項17に記載の基板分類プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  20. 請求項18に記載の異常設備推定プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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