JP2009070457A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009070457A
JP2009070457A JP2007236455A JP2007236455A JP2009070457A JP 2009070457 A JP2009070457 A JP 2009070457A JP 2007236455 A JP2007236455 A JP 2007236455A JP 2007236455 A JP2007236455 A JP 2007236455A JP 2009070457 A JP2009070457 A JP 2009070457A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
focus
magnet
magnetic
movable body
pair
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007236455A
Other languages
English (en)
Inventor
Norihiko Fujita
紀彦 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Audio Technica KK
Original Assignee
Audio Technica KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Audio Technica KK filed Critical Audio Technica KK
Priority to JP2007236455A priority Critical patent/JP2009070457A/ja
Publication of JP2009070457A publication Critical patent/JP2009070457A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

【課題】フォーカス制御時に一対のフォーカスコイルに生じる推力を均等にすることにより、フォーカス制御に基づく対物レンズの傾きをなくし、目標とする記録トラックへのフォーカシングを高い精度で実現することができる光ピックアップ装置を得る。
【解決手段】
一対のフォーカス磁石の一方50aは、各磁極の磁気的中心位置において厚みが大きく、フォーカス磁石の他方50bは、各磁極の磁気的中心位置において厚みが小さく、対物レンズを保持した可動体20が中立位置にあるとき、一対のフォーカスコイル27の推力発生部の中心と一対のフォーカス磁石50a,50bの磁気的中心位置が一致している。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ディスクに記録されている情報の読み取りなどに利用される光ピックアップ装置に関するものである。
情報信号の記録媒体として現在はコンパクトディスク(以降、「CD」という)やデジタルヴァーサタイルディスク(以降、「DVD」という)などの光ディスクの情報媒体が主流である。CDは主に音楽の情報記録媒体に利用され、また、DVDは映像音楽や映画などの情報記録媒体として利用されている。光ディスクは映像と共に音楽を収録できる程の大規模な記憶領域を備え、かつ、筺体と媒体が非接触であるため、音楽、および、映像の品質が劣化することがないという利点がある。光ディスクが今までよりもさらに記憶容量を上げるためには、記憶密度を高める必要がある。それに伴い、その記憶密度の高い媒体の情報を読み出すために、高性能な光ピックアップ装置が必要である。
従来、CDやDVDなどの光ディスクに記録された情報を読み取り、および、書き込みする光ディスク装置が知られている。光ディスク装置は、光ディスクに記録されている情報を読取るために、水平方向に回転自在なテーブルに光ディスクを乗せて、光ディスクを回転させている。回転している光ディスクに対して、光ピックアップ装置から出射したレーザを照射し、光ディスクからの反射光を、ピックアップ内に付設した光検出素子によって受光するように構成されている。光ディスクからの正確な反射光を受光するには、光ディスクに対して正確な位置に光を出射することが前提条件となる。
従来一般的に知られている光ピックアップ装置について説明する。光ピックアップ装置は、半導体レーザ、回折格子、フォトディテクタ、シリンドリカルレンズ、偏光ビームスプリッター、コリメータレンズ、対物レンズなどからなる。半導体レーザから発せられた拡散光は、回折格子を通過することで回折光となり、ハーフミラーを通過する。光は、コリメータレンズを通過することで平行光束となり、さらに、対物レンズを通過し、光ディスクに到達する。光が、対物レンズを通過することにより、光ディスクの記録トラックに焦点が合うように設計されている。光は、光ディスクに反射されて対物レンズを通過し、その後、ハーフミラーで入射光と分離され、フォトディテクタに入射する。フォトディテクタは光を受光することで電気信号を発生させることができる素子で、光ディスクの記録トラックに記録されている信号に応じた電気信号に変換し、この電気信号が光ピックアップ装置の出力となる。
光ディスクは、外装がポリカーボネートであり、内部において、例えば、溝が形成されているアルミニウム蒸着膜と保護層などからなる記録トラックを有している。CDの規格では情報を記録してある上記溝の幅が1.6ミクロンと極小であり、DVDの規格ではさらに小さい溝であるため、光ピックアップ装置において、レーザ光を適切に照射できる位置への制御は、高い精度を必要とする。さらに、光ディスクの中心には孔が形成されている。光ディスクの孔が中心からずれている場合や、光ディスクに微小な傾きがあって上記対物レンズ光軸に対し直角に設置されていなかった場合などにも対応して、目標とする記録トラックに正確に合焦するように制御する必要がある。
光ピックアップ装置には、上記のように目標とする記録トラックに正確に合焦するように、フォーカシングサーボシステムおよびトラッキングサーボシステムが存在する。このフォーカシングサーボシステムについて以下に説明する。既に述べたように、レーザ光源からレーザ光を光ディスクに照射し、光ディスクから反射してきた反射光を光検出器にて受光する。光検出器は、光を受光するための受光面を有しており、その中央部分に光を受光する。受光する光の形状は、記録トラックに合焦しているときは光検出器の受光面において円形であるが、合焦位置が記録トラックの前後にずれると、例えば、前述のシリンドリカルレンズを光束が通過することにより、受光面での光束の断面は楕円型となるとともに、楕円径の長軸方向が合焦位置のずれ方向に応じて互いに直交する方向になる。そこで、受光面自体の形状を正方形とし、対角線を境に4つの受光部に分割して、受光部を時計回りにA、B、C、Dとすると、記録トラックに合焦している場合は受光部A、B、C、Dの受光面積は均等になる。合焦位置がずれて光検出器で受光する光束の断面形状が楕円形の場合は、合焦位置のずれ方向に応じて、受光部AとCの受光面積と受光部BとDの受光面積に差が生じるので、この差がなくなるように対物レンズの光軸方向の位置を制御することにより、記録トラックに常に合焦させることができる。この対物レンズの制御をフォーカス制御あるいはフォーカシング制御という。
上記受光面において光の形状が円形、すなわち、光ディスクの記録トラックに合焦している場合は、以下のような式で成り立っている。
A+C = B+D
上記受光面において光の形状が楕円形、すなわち、光ディスクの記録トラックに対して合焦位置がずれている場合は、以下のような式になる。
A+C ≠ B+D
このように、受光部A、Cと受光部B、Dに受光量の差異が生じ、この差異に応じてフォーカスコイルに電気信号を印加してフォーカスシフトを行い、ピントを補正する。これがフォーカシングサーボシステムである。
次に、トラッキングサーボシステムについて説明する。光束が光ディスクの記録トラックに正しく入射している場合は、その反射光が受光部の4分割受光面に均等に入射している。光束が光ディスクの記録トラックから片方にずれると、その反射光は上記4分割受光面片方にシフトする。このシフト方向は上記記録トラックに対するずれ方向によって異なり、上記受光部A、B、C、Dのうち、AとBまたはCとDに偏る。すなわち、
A+B ≠ C+D
となる。そこで、
A+B = C+D
となるように、対物レンズのトラッキング方向の位置を制御することにより、目標とする記録トラックに常に光束を入射させることができる。この対物レンズの制御をトラッキング制御という。
以上説明した光ピックアップ装置の従来例についてより詳細に説明する。図18において、符号10は光ピックアップ装置の支持体を示している。支持体10は主として磁気回路を構成するヨーク13とワイヤー固定部14からなる。ヨーク13は、磁性体からなる板状の部材を折り曲げた部材で、U字状に折り曲げた部分と、U字の一端を下方に折り返し、さらに水平方向に折り曲げた形をしていて、この水平方向の折り曲げ部の上面に上記ワイヤー固定部14が固着されている。ヨーク13の上記U字状の折り曲げ部は、可動体20が収納される直方体形状の空間を構成している。この空間内の四隅には空間の高さと略同じ高さの縦長直方体形状の磁石17,18が固着されている。磁石17はフォーカス磁石、磁石18はトラッキング磁石で、フォーカス磁石17、トラッキング磁石18はそれぞれ2個を一対として上記空間の対角位置に固着されている。フォーカス磁石17は上下方向に磁極を備えており、トラッキング磁石18は水平方向に磁極を備えている。上記ワイヤー固定部15は、ワイヤー19の一端部を固定している。ワイヤー19は3本を一対としてヨーク13の両側に一対ずつ互いに平行に伸び出ていて、各ワイヤー19の先端部には可動体20が結合され、可動体20は各ワイヤー19が撓むことによって上下左右方向に平行移動可能に支持されている。
可動体20は横長直方体状であり、その上面の中央部に円形の対物レンズ23を備えている。可動体20の長手方向の側面両端部には、トラッキングコイル28とフォーカスコイル27が固着されている。各コイル28,27は縦長の長方形状のコイルで、可動体20の一つの対角位置にトラッキングコイル28が、他の一つの対角位置にフォーカスコイル27が配置されている。コイル28,27を含む可動体20は、ヨーク13の前記U字状折り曲げ部間に形成されている空間に空間的な余裕をもって収納されており、各トラッキングコイル28と各トラッキング磁石18、上記フォーカスコイル27と上記フォーカス磁石17が対向している。また、可動体20の長手方向側面において上下方向に突堤11が形成されており、突堤に対し水平方向にガイド孔12が等間隔で3箇所形成されている。この背面側にも上記突堤とワイヤー19を通すためのガイド孔12が同じく等間隔で3箇所形成されており、それぞれのガイド孔12をワイヤー19が貫通して、ワイヤー19と可動体20が固着されている。
上記ワイヤー19は、フォーカスコイル27およびトラッキングコイル28に制御電流を流すための電線を兼ねていて、その一端部は、ワイヤー固定部14の外側面に固定された回路基板15を貫通し、回路基板15に記載されている所定の半田付けランドに半田付けされている。ワイヤー19の先端部は、例えば可動体20に固着された回路基板などを介してフォーカスコイル27、トラッキングコイル28に電気的に接続されている。
図20と図21と図22は、従来のフォーカスシフト時の磁性体とフォーカスコイルの動きを示したものである。図20はフォーカスシフトのない可動体20を示しており、図21はプラス側にフォーカスシフトした可動体20を示しており、図22はマイナス側にフォーカスシフトした可動体20を示している。図20において、可動体20の一方の側面とこれに対向するヨーク13に固着された磁石とのギャップG1と、可動体20の他方の側面とこれに対向するヨーク13に固着された磁石とのギャップG2は同じである。図21と図22においては、フォーカスシフトに伴い、ギャップG1よりG2の方が大きく、それぞれ支持体10のワイヤー固定部14側に引き寄せられている。これは可動体20を平行移動可能に支持しているワイヤー19の支持構造の物理的現象であり、ワイヤー19の長さ、弾力性などが原因である。トラッキング制御時も同様に、ギャップG1がギャップG2よりも小さくなる。
上記のとおり、光ピックアップ装置の、ワイヤーで支持された可動体が、フォーカスシフトする際に、ワイヤーの支持構造、弾力性、長さなどの物理的構成により、各フォーカスコイルと磁性体との間にギャップの差が生じ、対となるコイルには推力の差が発生していた。推力の差が生じることにより、可動体20およびこれと一体の対物レンズ23が傾き、光ディスクに記録されている情報の読み取りエラー、あるいは、書き込みエラーになるという問題を生じる。特に、高密度記録光ディスクに対応する光ピックアップでは、対物レンズの僅かな傾きによって読み取りエラー、あるいは、書き込みエラーとなるため、対をなすコイル、特にフォーカスコイルに推力の差が生じない工夫が必要である。
光ピックアップ装置に関する先行技術は、以下の特許文献に記載されているように、多数存在する。しかし、本発明が取り上げている技術課題に着目して、これを解決する手段は存在しない。
特開2003−168230号公報 特開2003−346368号公報 特開2004−152340号公報 特開2004−310966号公報 特開2006−24266号公報 特開2006−48896号公報
本発明は、上記の問題を解決するために、フォーカス磁石の形状を工夫し、フォーカス制御時に一対のフォーカスコイルに生じる推力を均等にすることにより、フォーカス制御に基づく対物レンズの傾きをなくし、目標とする記録トラックへのフォーカシングを高い精度で実現することができる光ピックアップ装置を提供することを目的としている。
本発明は、支持体と、この支持体に固着された一対のフォーカス磁石と、上記支持体に片持ち的に支持されたワイヤーと、このワイヤーの先端部に支持された可動体と、この可動体に固着され上記一対のフォーカス磁石にそれぞれ対向する一対のフォーカスコイルと、上記可動体に支持された対物レンズと、を備えた光ピックアップ装置であって、上記一対のフォーカス磁石の一方は、各磁極の磁気的中心位置において厚みが大きく、フォーカス磁石の他方は、各磁極の磁気的中心位置において厚みが小さく、上記可動体が中立位置にあるとき、上記一対のフォーカスコイルの推力発生部の中心と上記一対のフォーカス磁石の磁気的中心位置が一致していることを最も主要な特徴とする。
片持ち的に支持された複数のワイヤーの各先端に支持された可動体は、一対のフォーカスコイルにフォーカス制御電流を流すことにより、一対のフォーカス磁石との電磁力によりフォーカス制御され、対物レンズの光軸方向に移動する。この移動によって可動体は一方のフォーカスコイルが一方のフォーカス磁石に近寄り、他方のフォーカスコイルが他方のフォーカス磁石から遠ざかる。上記一方のフォーカス磁石は、磁気的中心位置よりもフォーカス方向周辺部の厚みが小さくなっているため、上記一方のフォーカスコイルのフォーカス推力成分発生部と一方のフォーカス磁石との距離の変化は少ない。また、上記他方のフォーカス磁石は、磁気的中心位置よりもフォーカス方向周辺部の厚みが大きくなっているため、上記他方のフォーカスコイルのフォーカス推力成分発生部と他方のフォーカス磁石との距離の変化は少ない。よって、フォーカス制御により可動体が偏っても、2対のフォーカスコイルとフォーカス磁石で発生する推力の差がなくなり、または、差があったとしてもその差は僅かであり、可動体の傾き、したがって対物レンズの傾きもなく、精度の高いフォーカシング制御、さらにはトラッキング制御を行うことができる。
以下、本発明にかかる光ピックアップ装置の実施例について図面を参照しながら説明する。図示の実施例は、全体の構成は図18、図19に示す従来例の構成とほぼ同じで、磁石の構成に特徴があり、これによって作用および効果が異なるので、上記従来例と同じ構成部分には共通の符号を付し、特徴のある構成部分を重点的に説明する。
図1ないし図3は、本発明にかかる光ピックアップ装置の実施例の要部を示している。図1はフォーカス制御されることなく、可動体20が前記ワイヤー19によって支持された自然状態を示している。図2は、可動体20がプラス側(上側)にフォーカスシフトされた例を示しており、図3は可動体20がマイナス側(下側)にフォーカスシフトされた例を示している。図1に示すように、可動体20が中立状態にある場合は、可動体20の一方の側面とこれに対向するヨーク13に固着されたフォーカス磁石50aとのギャップG1と、可動体20の他方の側面とこれに対向するヨーク13に固着されたフォーカス磁石50bとのギャップG2は同じである。
図1ないし図3において、ヨーク13は、図18、図19に示す従来例と同様に、U字状に形成された部分と、ワイヤー固定部材14の固定部を有している。U字状に形成された部分は、互いに平行に立ち上がった部分が磁石固定部13a,13bとなっていて、この磁石固定部13a,13bの相対向する面にフォーカス磁石50a,50bが固着されている。図1ないし図3では、フォーカス磁石50a,50bが、可動体20の両側面に配置されているが、より正確には、フォーカス磁石50a,50bは平面形状が長方形状の可動体20の両側面対角位置に配置され、他方の対角位置には前述のトラッキング磁石18が配置されている。フォーカス磁石50a,50bはそれぞれ上下方向に2等分されて磁極が形成され、フォーカス磁石50a,50bの対向面間に、可動体20が配置される空間が形成されている。
各フォーカス磁石50a,50bの上下の各磁極は上下方向の中心部が磁気的中心となっていて、一方のフォーカス磁石50aは、各磁極の磁気的中心位置において厚みが最も大きく、磁気的中心からフォーカス方向の周辺に向かうに従い連続的に厚みが減少する凸形の円筒形状の面をなしている。一方のフォーカス磁石50bは、各磁極の磁気的中心位置において厚みが最も小さく、磁気的中心からフォーカス方向の周辺に向かうに従い連続的に厚みが増大する凹形の円筒形状の面をなしている。図1に示すフォーカス制御されない自然状態、すなわち可動体20が中立位置にあるときは、フォーカス磁石50a,50bに対向する一対のフォーカスコイル27,27の推力発生部の中心と上記一対のフォーカス磁石50a,50bの磁気的中心位置が一致している。
上記のようなフォーカス磁石50a,50bの形状、およびこれに対するフォーカスコイル27,27の位置関係にすることで、可動体20のフォーカスシフト時に、磁石50a、50bとフォーカスコイル27、27との間に生じる推力のバランスを保つことができる。すなわち、従来の光ピックアップの問題点として述べたように、可動体20がフォー制御されることによって対物レンズの光軸方向に移動するのに伴い、可動体20はワイヤー固定部14側に移動する。従って、可動体20の一方の側面(ワイヤー固定部14側の面)に固着されたフォーカスコイル27は、これに対向するヨーク13に固着された磁石50aに近づき、可動体20の他方に固着されたフォーカスコイル27は、これに対向するヨーク13に固着された磁石50bに近づく。しかしながら、図1ないし図3に示す本発明の実施例によれば、磁石50a,50bが前述のように円筒形状に形成されているため、磁石50aに対向するフォーカスコイル27の推力発生部の中心と磁石50aとのギャップG1と、他方の磁石50bに対向するフォーカスコイル27の推力発生部の中心と磁石50bとのギャップG2に大きな変化はない。よって、磁石50aとフォーカスコイル27によって生じる推力と、磁石50bとフォーカスコイル27によって生じる推力とがバランスし、フォーカス制御による可動体20および対物レンズの傾きを無くすことができる。
次に、フォーカス磁石の形状を簡易化した実施例について図4ないし図6を参照しながら説明する。図4ないし図6において、符号60aと60bは、前記実施例におけるフォーカス磁石50a,50bに代わるフォーカス磁石を示している。磁石60aは、上下に二等分されて、上下に磁極が形成されている。一方の(ワイヤー固定部14側の)フォーカス磁石60aの各磁極は、フォーカスコイル27との対向面において、磁気的中心部の厚みが大きくなって凸面をなし、磁気的中心部を除く上部と下部の厚みは小さくなっている。他方のフォーカス磁石60bの各磁極は、フォーカスコイルとの対向面において、磁気的中心部の厚みが小さくなって凹面をなし、磁気的中心部を除く上部と下部の厚みは大きくなっている。
この実施例の場合も、フォーカス制御に伴いフォーカスコイル27が上下方向にシフトすると、フォーカスコイル27が近づく方の磁石60a側ではその厚みが小さい部分にフォーカスコイル27の推力発生部の中心が対向し、フォーカスコイル27が遠ざかる方の磁石60b側ではその厚みが大きい部分にフォーカスコイル27の推力発生部の中心が対向するため、前記可動体20に作用するフォーカス方向の推力のバランスが保たれ、対物レンズ光軸の傾きを抑制することができる。
図7は、図1ないし図3に示す実施例におけるヨーク13と、フォーカス磁石50a,50bと、フォーカスコイル27のみを示す。図8は、図4ないし図6に示す実施例におけるヨーク13と、フォーカス磁石60a,60bと、フォーカスコイル27のみを示す。図7、図8において、フォーカスコイル27の推力発生部の中心は、前記可動体20が中立位置にあるとき、フォーカス磁石の各磁極の磁気的中心位置に対向している。図17は本発明の主要な特徴であるフォーカス磁石の形状のみを示しており、(a)は図1ないし図3に示す実施例のフォーカス磁石、(b)は図4ないし図6に示す実施例のフォーカス磁石を示す。図17に示すように、フォーカス磁石の形状は、丸み(以降「R」という場合もある)を帯びた凸形状の磁性体50と、角張った凸形状磁性体60のどちらを用いてもよい。丸みを帯びた凸形状の磁性体50は、滑らかにギャップの均等を保持しつつ、フォーカスシフトを行うことができる。フォーカス磁石の形状を簡易化しものが角張った凸形状の磁性体60である。
図9ないし図12は、磁石とフォーカスコイル、および、トラッキングコイルの配置位置が図1ないし図3に示す実施例と異なる光ピックアップ装置を示す。図11、図12において、可動体20は横長直方体状であり、上面の中央部には円形の対物レンズ23が備えられており、両端部には、一辺が、可動体の短手方向の長さより僅かに小さい、略正方形の貫通孔が上下方向に形成されている。双方の貫通孔には、それぞれ水平方向に巻かれたフォーカスコイル27が嵌められている。可動体20長手方向の側面の両端部には垂直方向に巻かれたトラックコイル28が固着されており、その反対側の面にも同様にトラックコイル28が固着されている。ヨーク13には、可動体20を収納する空間が設けられている。この空間の四隅に磁石が固着されており、各磁石は可動体20とほぼ同じ高さの縦長直方体の形をしている。図13と図14は、図11のフォーカスコイル27と磁石16のみを示す。図13において、手前側の磁石2つは、フォーカスコイルに向かい合う面にS極が備えられているものとすると、フォーカスコイルを挟んで奥側にある2つの磁石は、フォーカスコイルに向かい合う面にS極が備えられている。あるいは、手前側の磁石2つが、フォーカスコイルに向かい合う面にN極が備えられているものとすると、フォーカスコイルを挟んで奥側にある2つの磁石は、フォーカスコイルに向かい合う面にN極が備えられている。つまり、手前側と奥側とで、フォーカスコイルを挟んで向かい合う2つの磁石の磁極は同じ極性になるように備えられている。
図15は従来のフォーカスコイル27と磁石16の例を示す。図15において、左側にあるのがフォーカスシフト前で中立状態のフォーカスコイル27と、その左右に配置されている縦長長方形の磁石16である。上記中立状態から、プラス側にフォーカスシフトしたことを示したものが右上の図である。図15の右上の図にある、網掛け部分が、磁気ギャップ40を表している。この磁気ギャップ40は、フォーカスコイルを挟んだ左右を比較すると、差が生じていることが分かる。図15の右側の中央の図は、フォーカスシフトが無いため、フォーカスコイルを挟む左右の磁気ギャップ40が均等である。図15の右下の図は、マイナス側にフォーカスシフトしたことを示している。上記プラス側にフォーカスシフトした状態と同じように、フォーカスコイルを挟んで左右の磁気ギャップ40に差が生じている。このように、フォーカスシフト時において、フォーカスシフトがない中立状態から、プラス側またはマイナス側にフォーカスシフトすると、フォーカスコイルを挟む左右の磁気ギャップに差が生じる。
一方、図16は本発明の前記第1実施例におけるフォーカスコイル27と磁石26の関係を示す。図16において、左側がフォーカスシフト前で中立状態のフォーカスコイル27と、その左右に配置されている磁石26を示している。図16の左側の図において、左側の磁石26は、フォーカスコイル27に向かい合う面を、円弧形状の凸面にした形状である。フォーカスコイル27を挟んで右側の磁性体26は、フォーカスコイル27に向かい合う面を、円弧形状の凹面にした形状である。磁石26をこのような形状にしたことにより、図16の右上に示す状態でも、図16の右中央に示す状態でも、図16の右下に示す状態でも、フォーカスコイル27の左右にある磁気ギャップ40は略同じである。
以上、本発明にかかる実施例では、専らフォーカス制御時に生ずる技術的な課題に着目し、専らフォーカス磁石の形状を工夫することによって課題を解決したが、トラッキング制御時も可動体20がワイヤー固定部14側にシフトするので、トラッキング制御時もフォーカス制御時と同様の問題が生じる。したがって、トラッキング磁石も、前記実施例におけるフォーカス磁石と同様に、トラッキング制御時に可動体20が移動する方向において厚みを変えるとよい。
しかしながら、トラッキング制御時の可動体20のシフト量は僅かであるから、トラッキング制御時の推力のアンバランスはそれほど問題にならない。よって、トラッキング磁石の形状を、フォーカス磁石のような形状にしたとしても、顕著な効果はない。
以上の通り、本発明にかかる光ピックアップ装置によれば、フォーカス磁石の形状を工夫したことにより、フォーカス制御時に、対物レンズを保持する可動体に推力を与える一対のフォーカス磁石とフォーカスコイル間のギャップの差をなくして、推力のアンバランスをなくすことができる。これにより、高い精度でフォーカス制御さらにはトラッキング制御を行うことができ、光ディスクの高密度化にも対応することができる。
本発明にかかる光ピックアップ装置の第1実施例の要部を示す縦断面図である。 上記実施例において可動体がプラス側にフォーカスシフトした状態を示す縦断面図である。 上記実施例において可動体がマイナス側にフォーカスシフトした状態を示す縦断面図である。 本発明にかかる光ピックアップ装置の第2実施例の要部を示す縦断面図である。 上記実施例において可動体がプラス側にフォーカスシフトした状態を示す縦断面図である。 上記実施例において可動体がマイナス側にフォーカスシフトした状態を示す縦断面図である。 上記第1実施例におけるフォーカスコイルとフォーカス磁石を示す拡大縦断面図である。 上記第2実施例におけるフォーカスコイルとフォーカス磁石を示す拡大縦断面図である。 本発明にかかる光ピックアップ装置の第3実施例を示す斜視図である。 上記第3実施例を別の角度から見た斜視図である。 上記第3実施例を支持体から可動体を分離した状態で示す分解斜視図である。 上記第3実施例を別の角度から見た分解斜視図である。 上記第3実施例のフォーカスコイルと磁性体のみを示す斜視図である。 上記第3実施例のフォーカスコイルと磁性体のみを示す平面図である。 従来の光ピックアップ装置の解決課題を説明するためにフォーカス制御時のフォーカスコイルのシフトの様子を示す縦断面図である。 本発明にかかる光ピックアップ装置のフォーカス制御時のフォーカスコイルのシフトの様子を示す縦断面図である。 本発明に適用されるフォーカス磁石の例を示す拡大縦断面図である。 従来の光ピックアップ装置の例を示す分解斜視図である。 上記従来の光ピックアップ装置を別の角度からみた分解斜視図である。 上記従来の光ピックアップ装置の要部を示す縦断面図である。 上記従来の光ピックアップ装置において可動体がプラス側にフォーカスシフトした状態を示す要部の縦断面図である。 上記従来の光ピックアップ装置において可動体がマイナス側にフォーカスシフトした状態を示す要部の縦断面図である。
符号の説明
10 支持体
13 ヨーク
14 ワイヤー固定部
17 フォーカス磁石
18 トラッキング磁石
19 ワイヤー
20 可動体
23 対物レンズ
27 フォーカスコイル
28 トラッキングコイル

Claims (4)

  1. 支持体と、この支持体に固着された一対のフォーカス磁石と、上記支持体に片持ち的に支持された複数のワイヤーと、各ワイヤーの先端部に支持された可動体と、この可動体に固着され上記一対のフォーカス磁石にそれぞれ対向する一対のフォーカスコイルと、上記可動体に支持された対物レンズと、を備えた光ピックアップ装置であって、
    上記一対のフォーカス磁石の一方は、各磁極の磁気的中心位置において厚みが大きく、フォーカス磁石の他方は、各磁極の磁気的中心位置において厚みが小さく、
    上記可動体が中立位置にあるとき、上記一対のフォーカスコイルの推力発生部の中心と上記一対のフォーカス磁石の磁気的中心位置が一致していることを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 一方のフォーカス磁石の各磁極は、フォーカスコイルとの対向面において、磁気的中心位置の厚みが最も大きく、磁気的中心からフォーカス方向の周辺に向かうに従い連続的に厚みが減少する凸形の円筒形状の面をなし、他方のフォーカス磁石の各磁極は、フォーカスコイルとの対向面において、磁気的中心位置の厚みが最も小さく、磁気的中心からフォーカス方向の周辺に向かうに従い連続的に厚みが増大する凹形の円筒形状の面をなしている請求項1記載の光ピックアップ装置。
  3. 一方のフォーカス磁石の各磁極は、フォーカスコイルとの対向面において、磁気的中心部の厚みが大きくなって凸面をなし、他方のフォーカス磁石の各磁極は、フォーカスコイルとの対向面において、磁気的中心部の厚みが小さくなって凹面をなしている請求項1記載の光ピックアップ装置。
  4. 請求項1、2または3記載の光ピックアップ装置において、各磁極の磁気的中心位置において厚みが大きい方のフォーカス磁石は、フォーカス制御によってフォーカスコイルが近寄ってくる方のフォーカス磁石である光ピックアップ装置。
JP2007236455A 2007-09-12 2007-09-12 光ピックアップ装置 Pending JP2009070457A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007236455A JP2009070457A (ja) 2007-09-12 2007-09-12 光ピックアップ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007236455A JP2009070457A (ja) 2007-09-12 2007-09-12 光ピックアップ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009070457A true JP2009070457A (ja) 2009-04-02

Family

ID=40606560

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007236455A Pending JP2009070457A (ja) 2007-09-12 2007-09-12 光ピックアップ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009070457A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2005104110A1 (ja) 光ヘッド装置および光情報装置
KR20070000385A (ko) 광픽업 및 광디스크 장치
KR20060136355A (ko) 광픽업 및 광디스크 장치
GB2202405A (en) Optical head apparatus
EP1760703B1 (en) Optical pickup device
KR20030027751A (ko) 광학 픽업장치
KR100189899B1 (ko) 두께가 다른 광 디스크의 판별 방법 및 이를 적용한 광학장치
JP4896232B2 (ja) 対物レンズ駆動装置及び光ピックアップ装置
US8116177B2 (en) Optical pickup and disc drive apparatus
US20070127327A1 (en) Objective lens actuator and information recording/playback apparatus
US8938746B2 (en) Object lens driving device and optical disc drive including the same
JP2009070457A (ja) 光ピックアップ装置
TWI254293B (en) Optical read-write head
US7636279B2 (en) Objective lens actuator and optical pickup device having the same
JP4543266B2 (ja) 対物レンズアクチュエータ及びそれを備えた光ピックアップ
JP2009289362A (ja) 対物レンズアクチュエータおよび光ディスク装置
JPH02289927A (ja) 対物レンズ保持装置
JP2007095175A (ja) 光ピックアップ
JP3919171B2 (ja) 対物レンズ駆動装置およびそれを備える光ピックアップ装置
KR20070001803A (ko) 광학 저장 매체를 위한 픽업과 상기 픽업을 구비한디바이스
JP2010097626A (ja) 光ピックアップ
JP2008226292A (ja) 対物レンズアクチュエータ及び情報記録再生装置
KR20100068865A (ko) 광픽업용 액츄에이터 및 광 기록/재생 장치
JP2005251322A (ja) 対物レンズ駆動装置
JP2005011531A (ja) 光学ピックアップ装置