JP2005011531A - 光学ピックアップ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 光ディスク装置において光ディスクへによる記録の再生あるいは情報の記録を司る光学ピックアップ装置の薄型化が可能となるようにする。
【解決手段】 対物レンズを保持したレンズホルダーをムービングコイル方式により駆動制御して前記対物レンズを変位させることにより、対物レンズの下方に配される立ち上げミラーで反射された光ビームの光ディスクに対する照射位置を調整するようにした光学ピックアップであって、前記対物レンズを保持したホルダーが下方に変位したとき、対物レンズの最下部が前記立ち上げミラーの頂部より下方に降下可能となるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】 対物レンズを保持したレンズホルダーをムービングコイル方式により駆動制御して前記対物レンズを変位させることにより、対物レンズの下方に配される立ち上げミラーで反射された光ビームの光ディスクに対する照射位置を調整するようにした光学ピックアップであって、前記対物レンズを保持したホルダーが下方に変位したとき、対物レンズの最下部が前記立ち上げミラーの頂部より下方に降下可能となるようにする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)、特にノート型パソコンへ組み込むために改良がなされた光ディスク装置の光学ピックアップ装置に関するものである。
一般にパソコンには、CD(コンパクト・ディスク)、DVD(デジタル・バーサタイル・ディスク)と略称される光ディスクによる記録の再生あるいは情報を記録するための光ディスク装置が標準的に装備されており、高度に情報を処理するためにも不可欠なものであるとともに、記録密度の高度化ならびに読出速度、書込速度などの高速化に伴い精度、信頼性の高いものが要求されている。
図8は、ディスクトップ型パソコンに比較的多く採用されている光ディスク装置の光学ピックアップ装置を示すもので、同装置では半導体レーザ素子101から発射される光ビームがビームスプリッタ102を透過し、レンズホルダー103内に設けられている対物レンズ104に入射する。そして、この対物レンズ104で光ビームが集光され、光ディスクDの記録面に形成されている微小なピットに光ビームのスポットが形成されるように構成されている。
光ディスクDの記録面から反射した光ビームは対物レンズ104を透過して戻り、ビームスプリッタ102によって直角方向へ反射され、この光ビームの強弱がフォトダイオード105により検知されることにより光ディスクDの記録ピットの読み取りが可能となる。
ところで、高速に回転する光ディスクDは、面振れや偏芯が存在するため、この面振れや偏芯に対し、対物レンズ駆動装置により対物レンズ104を追従させ、光ディスクの記録ピットに光ビームのスポットを常に正確に照射するようにしている。
この対物レンズ駆動装置は、対物レンズ104を保持するレンズホルダー103の側面にフォーカスコイル106を巻装し、さらにトラッキングコイル107を対向する2面に一対ずつ配置したもので、そして、これらフォーカスコイル106とトラッキングコイル107を挟むように永久磁石108とヨークベース109が配置され、磁気回路を構成する。前記レンズホルダー103はサスペンションワイヤー110とサスペンションホルダー111で支持され、前記フォーカスコイル106およびトラッキングコイル107に流す制御電流によりレンズホルダー103全体を駆動し、対物レンズ104を正確に位置決めできるようにしている。
つぎに、図9に示す光学ピックアップ装置は、ノート型パソコンに組み込む光ディスク装置用として開発されたもので、ノート型パソコンの扁平な本体に組み込むため、各部品もきわめて扁平な構成となっている。同図において符号112はレンズホルダーであり、その先端に対物レンズ113を保持し、後端にフォーカスコイル114が保持されている。前記フォーカスコイル114の開放端面に2個のトラッキングコイル115が固着されており、前記フォーカスコイル114とトラッキングコイル115が同時に永久磁石116,117により形成される磁気回路中に位置するようにサスペンションワイヤー116とサスペンションホルダー118で支持されている。そして、ヨークベース119の下方の枠体(図示せず)に配設された立ち上げミラー120に横方向から進入した光ビームが対物レンズ113に入射するように構成されている。
図8に示すように構成された光学ピックアップ装置は、対物レンズ104を中心としてフォーカスコイル106ならびにトラッキングコイル107が点対称に配置されていることから全体に質量の偏りがないため、コイルにより発生する駆動力が重心に均等に作用するので、低い駆動周波数でトラッキングサーボ、フォーカスサーボを行ってもレンズホルダー103が傾くことがない。また、高い周波数でトラッキングサーボ、フォーカスサーボを行ってもレンズホルダー103が共鳴することがないという利点がある。
ところが、かかる構成の光学ピックアップ装置は、レンズホルダー103の底面から光ビームを入射するため、光学部品をヨークベース109の下部に配設する必要がある。このような構成であると光ディスク装置全体の厚みが増加し、ノート型パソコンには不向きであるが、筐体容量の大きいディスクトップ型パソコンには許容できるものである。
一方、ノート型パソコンは薄型化の傾向が顕著となるに従い、この薄型化に対応するため、図9に示す光学ピックアップ装置の構成が多く採用されるに至った。この構成による場合は、光ビームが横方向から進入するようにしたことから図8の構成と比較して全体を扁平に構成することができる。ところが、対物レンズ113を保持している部分のレンズホルダー112の裏面が、立ち上げミラー121の傾斜面の頂部に最も接近する構成となり、この部分の構成で薄型化の限界が定まってしまうことになる。
本発明は、前述したような従来の問題を解決するためになされたもので、対物レンズ113を保持している部分のレンズホルダー112の裏面に対し、立ち上げミラー121の頂部が可能な限り接近できるようにし、光学ピックアップ装置全体の薄型化が可能となるようにしたものである。
そこで本発明は、以下に述べる各手段により上記課題を解決するようにした。即ち、請求項1記載の発明では、対物レンズを保持したレンズホルダーをムービングコイル方式により駆動制御して前記対物レンズを変位させることにより、対物レンズの下方に配される立ち上げミラーで反射された光ビームの光ディスクに対する照射位置を調整するようにした光学ピックアップ装置であって、前記対物レンズを保持したレンズホルダーが下方に変位したとき、対物レンズの頂部が前記立ち上げレンズの最上部より下方に降下可能となるようにする。
請求項2記載の発明では、上記請求項1記載の発明において、対物レンズの下面に空間が形成されるようにレンズホルダーを箱形に形成し、この空間内の対物レンズの直下にレンズホルダーの側面から入射した光ビームを反射する立ち上げミラーを収容するようになし、且つ、前記立ち上げミラーの頂部に対応する前記レンズホルダーの内壁面に逃げ溝を形成する。
本発明によれば、対物レンズの降下量を大きくすることができ、光学部品をレンズホルダーと同等の高さ位置に配置できることから、光学ピックアップ装置の厚さを8.5mm以下とすることができ、厚さを15mm以下とする光ディスク装置の実現が可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図にもとづいて詳細に説明する。図1は、本発明の光学ピックアップ装置A、DVD用半導体レーザ素子BおよびCD用半導体レーザ素子Cの配置状態を示すもので、前記各レーザ素子B、Cから発射される光ビームは、複数のミラー系、レンズ系の光学部品を介して光学ピックアップ装置Aの対物レンズ4まで光路が形成される。
前記光学ピックアップ装置Aは図2および図3に示すごとく、レンズホルダー1がサスペンションホルダー2により片側3本のサスペンションワイヤー3a,3b,3cで片持支持されている。また、前記レンズホルダー1は中央に対物レンズ4を保持し、該対物レンズ4を中心に、図2に示すごとく上下対称にコイル収容部5,6が形成されており、このコイル収容部5,6には、図1に示すようにフォーカスコイル7a,7bとトラッキングコイル8a,8b,8c,8dが収容される。
これにより、対物レンズ駆動部が構成され、前記フォーカスコイル7a,7bとトラッキングコイル8a,8b,8c,8dの各々の配置が対物レンズ4を中心とする点対称となるため、全体が重量バランスの優れたものとなる。なお、フォーカスコイル7a,7bとトラッキングコイル8a,8b,8c,8dは接着剤で固定されており、さらに両コイルはコイル収容部5,6内において接着剤で固定されている。
前記サスペンションワイヤー3a,3b,3cは、各コイルへの給電路となるリード線としての機能を具えており、一方のフォーカスコイルは片側のサスペンションワイヤー2本に接続され、他方のフォーカスコイルは反対側のサスペンションワイヤーの2本に接続される。そして、4個のトラッキングコイル8a,8b,8c,8dは直列に接続され、その各終端は左右の残るサスペンションワイヤーに接続される。したがって、各トラッキングコイル8a,8b,8c,8dには同一の制御電流が供給されるが、フォーカスコイル7a,7bには各別に異なる制御電流を供給することができるので、光ディスクが偏向していても対物レンズ4が常に平行となるようにするチルトサーボが可能となる。
なお、本実施例におけるフォーカスコイル7a,7bとトラッキングコイル8a,8b,8c,8dは、図6に示すごとく個々に構成されるが、図7に示すごとくトラッキングコイル7a,7bを同一の電流路で一体に構成することもできる。この場合、フォーカスコイル7a,7bによるチルトサーボが不要となるが、リード線として機能させるサスペンションワイヤーは、片側2本で済む。
このように、本実施例では、レンズホルダー1の側面を3本のサスペンションワイヤーで安定した片持支持が可能となり、しかもサスペンションワイヤーからの制御電流の供給が可能となる。ところが、片側3本のサスペンションワイヤー3a,3b,3cでレンズホルダー1を片持支持すると、中間に配設したサスペンションワイヤー3bが上下のサスペンションワイヤー3a,3cの撓みに対する抵抗体となってしまい、フォーカス方向に不安定な共振が発生することを確認した。そこで、この中間のサスペンションワイヤー3bは、上下のサスペンションワイヤー3a,3cより柔軟性の高いものとし、上下のサスペンションワイヤー3a,3cの撓みに伴う影響が発生しないようにする必要がある。
この問題への対応として、例えば、上下のサスペンションワイヤー3a,3cに対し中間のサスペンションワイヤー3bの直径を80%以下とすることによりそのバネ定数が約41%となり、柔軟に変形させることができる。また、上下のサスペンションワイヤー3a,3cと同径のものを採用して中間のサスペンションワイヤー3bを構成する場合は、その中間部分に折り目を付けることにより柔軟性を付与することができる。
つぎに、前記サスペンションワイヤー3a,3b,3cの端部で支持されているレンズホルダー1は、図4に示すごとく光ビームを対物レンズ4へ導入する側面に切欠き9が形成されている。また、このレンズホルダー1は、図5に示すごとく対物レンズ4の下面に空間が形成されるように箱形に形成されており、前記空間内にヨークベース11の下方に配された枠体(図示せず)に固定された立ち上げミラー10が収容される。そして、この立ち上げミラー10を前記空間内で高位置に配置できるようにするため、レンズホルダー1の内壁面に逃げ溝12が形成されており、立ち上げミラー10の頂部10aがこの逃げ溝に入り込むように構成されている。
したがって、フォーカスサーボによりレンズホルダー1が降下しても、逃げ溝12によりその距離を十分に得ることができるので、相対的に立ち上げミラー10を空間の高い位置に配置することができ、レンズホルダー1に保持された対物レンズ4の最下部が、立ち上げミラー10の頂部10aの下方まで降下させることが可能となる。
つぎに、端部にサスペンションホルダー2を固定するヨークベース11は、他端に起立させたヨーク片13,14を設け、一方のヨーク片13に永久磁石15を固定する。これにより、永久磁石15とヨーク辺14との間に磁気回路が形成され、この磁気回路に、図1に示すごとくフォーカスコイル7a,7bおよびトラッキングコイル8a,8b,8c,8dを介在させて配置する。
ここで、前記両コイルを磁気回路に介在させる場合、フォーカスコイル7a,7bの両側すべてが磁界の作用を受けるように配置することができるが、トラッキングコイル8a,8b,8c,8dは一辺のみが磁界の作用を受けるようにするため、図1ならびに図6に示すごとくフォーカスコイル7a,7bの中心から変位させて取り付ける。
以上のごとくして本発明の光学ピックアップ装置が図3に示すように組み立てられると、フォーカスコイル7a,7bおよびトラッキングコイル8a,8b,8c,8dは、対物レンズ4を中心として点対称に配置され、前記フォーカスコイル7a,7bにはサスペンションワイヤー3a,3b,3cから個々に制御電流が供給される状態となる。また、立ち上げミラー10の全体がレンズホルダー1内に収容され、これにより、レンズホルダー1の近傍に配設するレンズなどの光学部品16もレンズホルダー1およびヨークベース11の厚みの範囲に収まることになり、光学ピックアップ装置全体の薄型化が可能となる。
また、本実施例における光学ピックアップ装置のレンズホルダー1には、その主体からストッパー1a,1b,1c,1dが張設されており、このストッパー1a,1b,1c,1dが永久磁石15に当接するようにしてある。これは、外部から衝撃が加わったとき、何等、拘束されていない遊動状態にあるレンズホルダー1がトラッキング方向に揺動し、サスペンションワイヤーが可塑変形するのを防止するためのものである。なお、通常の安定した動作持には、前記ストッパー1a,1b,1c,1dと永久磁石15との間にはクリアランスがあるため、制御時のトラッキング動作によりレンズホルダー1がトラッキング方向に揺動しても、ストッパー1a,1b,1c,1dと永久磁石15が接触することはない。
即ち、このような構成としたことにより、外部からの衝撃によりレンズホルダー1が揺動する状態となっても、その揺動の範囲は、前記ストッパー1a,1b,1c,1dが永久磁石15に当接する範囲に規制されるため、サスペンションワイヤー3a,3b,3cへ影響を及ぼすことがない。また、本実施例の場合、ストッパー1a,1b,1c,1dを対物レンズ4を中心としてほぼ点対称に4箇所に設けたので、片側2箇所のストッパーが同時に永久磁石15に当接し、これにより回転モーメントが発生しないようにしている。なお、このストッパーは、前記4箇所に限らず、例えば、更にレンズホルダー1の上下に設けてもよい。
1・・・・・・・レンズホルダー
2・・・・・・・サスペンションホルダー
3a,3b,3c・・・サスペンションワイヤー
4・・・・・・・対物レンズ
5,6・・・・・コイル収容部
7a,7b・・・フォーカスコイル
8a,8b,8c,8d・・・トラッキングコイル
9・・・・・・・切欠き
10・・・・・・立ち上げミラー
11・・・・・・ヨークベース
12・・・・・・逃げ溝
13,14・・・ヨーク片
15・・・・・・永久磁石
16・・・・・・光学部品
2・・・・・・・サスペンションホルダー
3a,3b,3c・・・サスペンションワイヤー
4・・・・・・・対物レンズ
5,6・・・・・コイル収容部
7a,7b・・・フォーカスコイル
8a,8b,8c,8d・・・トラッキングコイル
9・・・・・・・切欠き
10・・・・・・立ち上げミラー
11・・・・・・ヨークベース
12・・・・・・逃げ溝
13,14・・・ヨーク片
15・・・・・・永久磁石
16・・・・・・光学部品
Claims (2)
- 対物レンズを保持したレンズホルダーをムービングコイル方式により駆動制御して前記対物レンズを変位させることにより、対物レンズの下方に配される立ち上げミラーで反射された光ビームの光ディスクに対する照射位置を調整するようにした光学ピックアップ装置であって、
前記対物レンズを保持したレンズホルダーが下方に変位したとき、対物レンズの最下部が前記立ち上げミラーの頂部より下方に降下可能となるようにしたことを特徴とする光学ピックアップ装置。 - 前記対物レンズの下面に空間が形成されるようにレンズホルダーを箱形に形成し、この空間内の対物レンズの直下にレンズホルダーの側面から入射した光ビームを反射する立ち上げミラーを収容するようになし、且つ、前記立ち上げミラーの頂部に対応する前記レンズホルダーの内壁面に逃げ溝を形成したことを特徴とする請求項1記載の光学ピックアップ装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004290463A JP2005011531A (ja) | 2004-10-01 | 2004-10-01 | 光学ピックアップ装置 |
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JP2004290463A JP2005011531A (ja) | 2004-10-01 | 2004-10-01 | 光学ピックアップ装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006309911A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-11-09 | Fujitsu Ltd | 光ピックアップ |
-
2004
- 2004-10-01 JP JP2004290463A patent/JP2005011531A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006309911A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-11-09 | Fujitsu Ltd | 光ピックアップ |
JP4537309B2 (ja) * | 2005-03-29 | 2010-09-01 | 富士通株式会社 | 光ピックアップ |
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A02 | Decision of refusal |
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