JP2009068585A - 連結構造 - Google Patents
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Abstract
【目的】連結ピンによる被連結部材の連結を容易にする一方、連結の解除を簡単に且つ迅速に行えるようにした連結構造を提供する。
【構成】被連結部材(1,2)に開設する連結穴(6,7)に挿通する連結ピン(3)は一端に抜け止めの膨径部(8)を、他端は先細のテイパー面部(9)にして該端部の軸周面に環状の係止凹部(10)を形成する。一方、前記係止凹部(10)に嵌合する抜止めリング(4)は形状記憶合金を素材にして環状に形成し、被連結部材の連結時にはそれぞれの前記連結穴(6,7)に該連結ピンを貫通状に挿通し、穴を抜け出た他端の前記テイパー面部(9)を案内に抜止めリング(4)を滑らせ、これを拡径させながら前記係止凹部(10)に嵌合係止せしめる。そして、連結を解除する際には前記抜止めリング(4)を加熱し、予め記憶させた拡径した形状にして前記係止凹部(10)から外し、連結ピンの抜き取りを可能にして連結を解除する。
【選択図】図1
【構成】被連結部材(1,2)に開設する連結穴(6,7)に挿通する連結ピン(3)は一端に抜け止めの膨径部(8)を、他端は先細のテイパー面部(9)にして該端部の軸周面に環状の係止凹部(10)を形成する。一方、前記係止凹部(10)に嵌合する抜止めリング(4)は形状記憶合金を素材にして環状に形成し、被連結部材の連結時にはそれぞれの前記連結穴(6,7)に該連結ピンを貫通状に挿通し、穴を抜け出た他端の前記テイパー面部(9)を案内に抜止めリング(4)を滑らせ、これを拡径させながら前記係止凹部(10)に嵌合係止せしめる。そして、連結を解除する際には前記抜止めリング(4)を加熱し、予め記憶させた拡径した形状にして前記係止凹部(10)から外し、連結ピンの抜き取りを可能にして連結を解除する。
【選択図】図1
Description
本発明は、被連結部材同士を回動自由に連結する一方、連結を解く際には工具等を使用することなく容易に連結状態を解除し分離できるようにした連結構造に関する。
被連結部材同士を回動自由に連結する手段の一つとして連結ピンによる連結がある。この連結ピンによる連結は、通常被連結部材相互の間に連通する連結穴を開設して穴の一方から連結ピンを挿通し、連結ピンの一端に設ける膨径した頭部をこの連結穴の差し込み側の縁に当接し、反対側に抜け出た軸の先端部に形成する係止凹溝にC型或はE型のリングを嵌め付けて抜止めとし、連結するもので、連結した状態においてこの連結ピンを支点に自由に回動することができるものとなる。
この連結ピンは、動力を伝える連結部に多く利用され、ことに玩具類等小型の装置に使われることが多いが、パチンコ遊技機においては古くからパチンコ球を振り分け誘導する振り分け装置の動力源として、或は入賞装置の開閉扉の動力源として利用されるソレノイドにおいて動力伝達部の連結手段として広く利用されている。
入賞装置の開閉扉の動力源として使用されるソレノイドの場合、ソレノイドの伸縮するプランジャーと開閉扉の揺動腕とを連結する部分にこの連結ピンが使用されている。この場合、一般には上記プランジャーは励、失磁に伴って付勢するばねに抗して直線的に伸縮するようにして、その先端に開閉扉からの揺動腕の揺動自由端を臨ませ、この両者を貫くように連結ピンを通して連結するものとしており、同時にこの連結ピンを支点に回動自由にして上記プランジャーの直線的な運動を揺動腕の回転運動に変えるものとして利用している。
連結ピンによる連結は、被連結部材同士、つまりプランジャーと揺動腕の揺動自由端とに穿つ連結穴に連結ピンを挿通し、抜け出た軸の先端部にE型リング等を嵌め点ければいことから比較的に簡単に連結することができることになるが、その反面この連結作業の容易性に比べて連結を解く作業はそう簡単なものではない。ことに、パチンコ遊技機の入賞装置に組付けたソレノイドの場合は、小型であることから連結ピンの軸端にE型リングを嵌め付ける作業もさることながら、これを外す作業は更に厄介であり極めて手間の掛る作業となっている。
この連結ピンの連結解除の作業の困難さは抜け止めのE型リングが連結ピンの軸部に強く嵌合することにあることと、小型であること、そして入賞装置等の内部の狭い空間において使用されていること等にあり、工具等による取り外しが厄介なことにある。
発明者は、この様な状況に鑑み、形状記憶合金の特性に注目し、連結ピンの抜止めに使用するリングをこの形状記憶合金を素材に形成して連結ピンによる連結を解く際に、常温下においてO形に閉じた形状にあるリングをC形の開放形状に変態させるべく加熱して開放させ、連結ピンから自動的に外れるようにして工具等による取り外し作業を要することなく連結ピンの抜取りが行えるようにしたのである。
従来、この形状記憶合金の加熱による形状の変化を利用して固定状態を解くものとして、例えば特許文献1や特許文献2に記載のものがある。
特開2006−9996号公報。
実開平 4−113320号公報。
上記特許文献1に記載の締結部品及び締結構造に係る発明は、連結ピンによる連結構造とは異なるものであるが、ここにはネジ1のヘッド部4の抜止めとして形状記憶合金からなるワッシャー2が示され、ネジ1によって締付け固定された構造体21の締付けを解くとき、上記ワッシャー2を加熱することで、高熱下で記憶させていた形状、ここでは径を縮径させた形状に復元させて構造体21の貫通孔23内に入り込んでこれをネジのヘッド部4と共に通過させ、ネジの締付けを解く構造になっている。
また、特許文献2は環状をなす一部に切れ目3を入れた座金1を形状記憶合金で形成したものが開示される。ここでは常温下において円形状にある座金1をボルト5の締付けにおいて使用したところで取り外す際には、この座金1を加熱することで前記切断部3を左右に開かせ、ボルト5を緩めるだけの簡単な操作で抜き取ることができる座金について開示されている。
これらの既提案は、連結ピンによる連結構造とは相違するものではあるが、抜け止めに使用するリングと略同一の形状をなすワッシャー2、そして座金1がいずれも形状記憶合金を材料にしたもので、加熱することで記憶させた形状に復元変形する特性を利用して固定状態、締付け状態を解除するものとなっている。
このことから、連結ピンにおける抜止めのリングにこの形状記憶合金を利用すると、連結状態を解除するとき、このリングを加熱し、高温下において記憶させた開放形状に復元させれば、工具等による解除作業を要することなく簡単に分解作業が行えることが分る。
このことから、連結ピンにおける抜止めのリングにこの形状記憶合金を利用すると、連結状態を解除するとき、このリングを加熱し、高温下において記憶させた開放形状に復元させれば、工具等による解除作業を要することなく簡単に分解作業が行えることが分る。
しかし、ここに開示されたワッシャー及び座金は止め付けておくことと、取り外す場合には有利なものとなっており、このことは連結ピンの抜止めリングにおいても同様に有利に利用できる技術であるが、抜止めリングの場合、上記ワッシャーや座金の場合と使用状況、形態が異なることから、このワッシャー、座金と同様に抜止めリングに形状記憶合金を選択しただけでは実用化することができない。
つまり、ワッシャーの場合、ネジ1の締付けに先立ってネジの軸部3を通してワッシャー係止部6に掛け止めて置けばよく、ねじ付けと同時にヘッド部4の下面に移行してこのヘッド部4と共に構造体21を締付け固定することができるが、連結ピンの場合は抜止めリングを連結ピンの軸部に簡単に装着し、抜止めに利用することができないからである。
つまり、ワッシャーの場合、ネジ1の締付けに先立ってネジの軸部3を通してワッシャー係止部6に掛け止めて置けばよく、ねじ付けと同時にヘッド部4の下面に移行してこのヘッド部4と共に構造体21を締付け固定することができるが、連結ピンの場合は抜止めリングを連結ピンの軸部に簡単に装着し、抜止めに利用することができないからである。
従って、本発明は、連結ピンに形状記憶合金を材料にした抜止めリングを組合せて、抜止めを解除し組立を解体する場合に、単に加熱することで、この抜止めリングを拡張させて連結ピンから容易に外すことができるようにする一方、連結ピンによる連結時には被連結部材同士に連結ピンを差し通し連結したのち、この連結ピンの軸端に簡単に、しかも確実に装着できるようにしてその取扱いを容易にした連結ピンを主体とした連結構造を提供しようとするものである。
従来、連結ピンの抜止めに使用されるE型リングの場合、被連結部材を貫き通した連結ピンの軸端の周面に環状に形成する係止凹溝に対してリングの一部を開いて形成した切欠き口部を押付け、素材のバネ性を利用しながら凹溝の底部でこの切欠き口部を押広げて嵌め付け、その後素材の復元力でこの係止凹溝内に止まるようにして連結ピンの抜止めにしている。
しかし、被連結部材を貫き通した軸端に周方向から押付けて係止凹溝に嵌合させる作業は工具によるにしても、作業空間が狭く、且つ小型であることから容易でなく、まして量産的に連結する場合には全く不向きなものになっている。
しかし、被連結部材を貫き通した軸端に周方向から押付けて係止凹溝に嵌合させる作業は工具によるにしても、作業空間が狭く、且つ小型であることから容易でなく、まして量産的に連結する場合には全く不向きなものになっている。
本発明はこの様な状況に鑑み、前述したように抜止めリングを連結ピンから簡単に外して連結状態を解除できるようにすると同時に、この連結ピンによる連結作業に当って、被連結部材同士を連結する際に、その軸端の所定の位置に容易且つ確実に装着し、抜止めとすることができるようにした連結ピンの連結構造を提供しようとするものである。
本発明は、上記目的を達成するため、抜止めリングを形状記憶合金を素材に形成するものであると共に、この抜止めリングを装着する連結ピンの軸端を円錐形若しくは円錐台形状に形成して先細りのテーパー面にして連結ピンの軸径より小径に形成する抜止めリングの嵌め込みを容易にする一方、このテーパー面をガイドにすることで押付けによる拡径を容易にして連結ピンの軸周面への乗り上げを図り、同時にこの連結ピンの軸端の周面に沿って環状に形成する係止凹溝への嵌合装着を容易に、且つ確実に行えるようにした連結ピンを主体とした連結構造を提供することにある。
更に本発明を詳述すると、その特徴とするところは、連結ピンと抜止めリングとからなり、連結ピンは被連結部材間を貫通する連結穴に挿通される軸体の一端に抜止めの膨径部を有し、他端に円錐形若しくは円錐台形の先端に向けて先細りとなるテーパー面部を形成すると共に、該テーパー面部に隣接して前記軸体の周面に環状の係止凹溝を形成してなり、一方前記抜止めリングは常温下において前記連結ピンの軸体の外径より小径な内径を持ち、且つ外径を前記連結穴径より大径にして加熱されることによって上記内径を前記軸体の外径より大径に拡張し、前記係止凹溝から外れる形状記憶合金を材料にして環状に形成されると共に、該環状の一部に切り離し部を形成してなり、連結時には前記連結ピンを前記テーパー面部側軸端から前記被連結部材の連結穴に貫通させ、その後該テーパー面部を案内に前記抜止めリングを押圧嵌合して前記切り離し部を押し開きながら拡径させて前記係止凹溝に嵌合係止し、連結を維持する一方、連結解除時には前記抜止めリングを加熱し拡径することによって前記係止凹溝から脱落させることを特徴とした連結構造を提供することにある。
また、本発明は連結ピンは一端に拡張する頭状の膨径部を一体に形成することを特徴とした連結構造を提供することにある。
また、本発明は前記連結ピンの軸体周面に形成する係止凹溝は溝の断面をコ字形に形成することを特徴とした連結構造を提供することにある。
また、本発明は前記抜止めリングは横断面形が円形である線材によって形成される環状体であることを特徴とした連結構造を提供することにある。
また、本発明は前記抜止めリングは連結時連結ピンの軸体周面に形成される係止凹溝に対して内径側の略半分が埋設する状態で嵌合係止することを特徴とした連結構造を提供することにある。
ところで、上述する本発明の連結構造において、前記連結ピンは被連結部材となる2つの部材に開設する連結穴の一方から他方に貫き通したとき、一端に形成する膨径部とテーパー面を含む他端の軸周面が上記連結穴の両端に露出する長さに形成されることになる。
上記被連結部材の一方は、例えばソレノイドのプランジャーであり、他方はこのプランジャーの伸縮動によって作動される例えば入賞装置の開閉扉を揺動させる揺動腕片である。
この2つの部材の一方であるソレノイドのプランジャーの先端部には軸心方向に二又に切割る溝を形成し、この溝に他方の部材たる揺動腕片乃至作動片の一端を差し入れ、プランジャーの上記二又の先端部、つまり枢着片と揺動腕片乃至作動片の端部との間を貫き通すように穿つ連結穴に前記連結ピンを差し通し、両部材を連結することになり、そうしたのち連結ピンの軸端に抜止めリングを装着することで連結状態を確保することになる。
この2つの部材の一方であるソレノイドのプランジャーの先端部には軸心方向に二又に切割る溝を形成し、この溝に他方の部材たる揺動腕片乃至作動片の一端を差し入れ、プランジャーの上記二又の先端部、つまり枢着片と揺動腕片乃至作動片の端部との間を貫き通すように穿つ連結穴に前記連結ピンを差し通し、両部材を連結することになり、そうしたのち連結ピンの軸端に抜止めリングを装着することで連結状態を確保することになる。
前記抜止めリングは、高温下で連結ピンの軸径より大径な円形のリングをなすようにその形状を記憶させ、次に低温度で記憶形状とは異なる形状、つまり内径が連結ピンの軸径より小径、更に言えば軸体の周面に形成する環状の係止凹溝の底部の直径若しくはそれより小径となる円形のリングにしたもので、常温下で上記係止凹溝に嵌め付けたとき任意に脱落しないものとされる。
尚、この抜止めリングは、リングの一部を切り離して無理に拡張させたとき、この切り離し部分を開いて拡径することが簡単にできるようにしてある。
尚、この抜止めリングは、リングの一部を切り離して無理に拡張させたとき、この切り離し部分を開いて拡径することが簡単にできるようにしてある。
前記連結ピンに対する抜止めリングの装着は、先ず先細りにした軸端側から差し入れて内周がテーパー面部に接触するまで嵌め付け、この接触によって嵌め付けが止ったところで更に押圧を掛けて押込むことによって行われる。
抜止めリングは押圧を受けることによってテーパー面部に誘導されて次第に拡径し、最終的に連結ピンの軸部に乗り上げることになる。そして、このテーパー面部に隣接して設ける係止凹溝に達したところでこの溝に素材の復元力が作用することで嵌合し、係止されることになる。
抜止めリングは押圧を受けることによってテーパー面部に誘導されて次第に拡径し、最終的に連結ピンの軸部に乗り上げることになる。そして、このテーパー面部に隣接して設ける係止凹溝に達したところでこの溝に素材の復元力が作用することで嵌合し、係止されることになる。
係止凹溝に嵌合した抜止めリングは、外周側の一部を溝の外に突出させてプランジャーに形成した連結穴の縁に係止し、連結ピンの引き抜き方向への移動、つまり膨径部を設ける軸端側への移動を阻止してこの連結ピンによる被連結部材、つまりプランジャーと揺動腕片乃至作動片との連結状態を確保することになるのである。
尚、抜止めリングは連結ピンへの装着に当って上述したように軸端のテーパー面部を誘導対象にしてこれを乗り上げるようにして自らは素材の剛性に逆らって拡張させながら軸周面へと移動させられるこになり、このときの摩擦抵抗を小さくするために好ましくは断面形を円形にする線材が選択される。
本発明の連結構造は、この様にして連結ピンに対してテーパー面部に形成する軸端を通して抜止めリングを差し通し、テーパー面部の傾斜を利用して拡張させながら乗り上げる構造とすることから、小さな押圧力で簡単に軸端の周面部に形成する係止凹溝に嵌め付けることができ、抜止めとすることができる一方、この抜止めリングを外す際には無理に機械的にこじ開けて拡張させることなく、形状記憶合金の特性を利用して加熱することによって記憶させた形状に拡張させることができることになる。このため、簡単に連結ピンの係止凹溝から外して抜き取ることができると共に、被連結部材の連結穴から簡単に連結ピンを引き抜くことができ、従って、簡単な作業で連結状態を解除することができることになる。
以上の様に、本発明によれば、連結ピンに抜け止めのリングを装着し、連結状態を確保するとき、連結ピンの軸端に設けるテーパー面部を通して抜止めリングを嵌め入れ、押圧を掛けてこのリングを押し込むようにすれば、テーパー面部を案内にして簡単に軸周面に形成する係止凹溝まで乗り上げさせ、嵌合させられるため無理なく装着することができることになる。
そして、このときの作業は、抜止めリングをテーパー面部の先端に掛け止める作業と、この掛け止めによって位置が定まったリングを押込む作業で係止凹溝に装着することができるため極めて容易であり、しかも連結を解除する際にはリングを加熱するだけで係止凹溝から外すことができるので連結ピンを引き抜くだけの作業で簡単に連結状態を解除することができる。従って、部品の解体作業にあっては迅速に、且つ容易に作業できる利点がある。次に、本発明を図示する実施の形態に従って説明することにする。
添付する図面は、本発明の連結構造をパチンコ遊技機に組込む入賞装置の駆動源とするソレノイドと、このソレノイドによって作動される開閉翼片の揺動腕片との間を連結する連結手段とした場合の一例を示したものであり、図1は要部の拡大断面図で、図2は抜止めリングの平面図である。
図面において、1はソレノイドのプランジャーであり、2はプランジャー1の伸縮動によって揺動される入賞装置の開閉翼片を開閉動する揺動腕片、3はこのプランジャー1と揺動腕片2とを連結する連結ピン、4は連結ピンの抜止めのため嵌合装着される抜止めリングである。
図面において、1はソレノイドのプランジャーであり、2はプランジャー1の伸縮動によって揺動される入賞装置の開閉翼片を開閉動する揺動腕片、3はこのプランジャー1と揺動腕片2とを連結する連結ピン、4は連結ピンの抜止めのため嵌合装着される抜止めリングである。
プランジャー1は、図示しないソレノイドに抜差方向に自由に摺動するように差込まれ、ソレノイドが失磁状態にあるとき、ソレノイド本体とプランジャー1との間に縮設するばね、実際にはプランジャー1の軸部に巻装してソレノイド本体との間に縮設するコイル状のばねによってソレノイド本体から伸び出た伸長状態におかれる。そして、励磁したとき上記ばねを圧縮してソレノイド本体内に引き込まれ、収縮状態におかれる。尚、図示されている部分はソレノイド本体から露出するプランジャーの軸先端部である。
このプランジャー1は丸棒状をなしており、露出する軸先端部は軸端部から軸心に沿って切込み5を形成して二又の枢着片1a,1aに形成してあり、この切込み5に揺動腕片2の一端を割込ませ、この揺動腕片2の一端と二又の枢着片1a,1aとの間を貫き形成する連結穴6,7に前記連結ピン3を差し通して両者を連結するようにしてある。
連結ピン3は、前記二又に形成した枢着片1a,1a間を貫き通して両軸端を枢着片の外に置く長さにしてあり、一方の軸端には膨径させた抜止めの頭部(膨径部)8を、他端は先端に向けて先細りとなるテーパー面部9に形成してある。
テーパー面部9は、連結ピン3が丸棒状であることから円錐形若しくは円錐台形状に切出すことによって形成することになるが、ここでは円錐台形に形成して円形をなす抜止めリング4を嵌め付け易くしている。
テーパー面部9は、連結ピン3が丸棒状であることから円錐形若しくは円錐台形状に切出すことによって形成することになるが、ここでは円錐台形に形成して円形をなす抜止めリング4を嵌め付け易くしている。
一方、この円錐台形に形成した軸端のテーパー面部9に隣接して軸体の周面には環状の係止凹溝10を形成し、テーパー面部9を通して押込まれる抜止めリング4を受け入れるようにしてある。
この係止凹溝10は、抜止めリング4の断面の直径より浅い溝に形成して抜止めリング4を受け入れたとき、リングの外周部分が連結ピンの軸体の表面から突き出し、連結穴7の縁に係合することができるようにしてある。
この係止凹溝10は、抜止めリング4の断面の直径より浅い溝に形成して抜止めリング4を受け入れたとき、リングの外周部分が連結ピンの軸体の表面から突き出し、連結穴7の縁に係合することができるようにしてある。
抜止めリング4は、形状記憶合金を材料にしてあり、ここでは形状記憶合金製の断面真円形の線材を円形に曲成して線材の端部を衝き合せ、切り離し部11を形成している。
この抜止めリングは、材料の形状記憶合金としてチタン−ニッケルの合金や、チタン−ニッケル−鉄の合金等を選択することができる。これらの合金を材料とする線材によって切り離し部11が開放した状態、つまり抜止めリング4が拡張した状態の形状において高温下で熱処理し、形状を記憶させ、その後低温下においてこの線材を切り離し部11を閉じた円形のリングに形成している。リング状になったとき、連結ピン2の軸径より小径となるよう、更に言えば前記係止凹溝10の底部に当る部分の直径より小径な内径をなすリングとなるように形成してある。
この抜止めリングは、材料の形状記憶合金としてチタン−ニッケルの合金や、チタン−ニッケル−鉄の合金等を選択することができる。これらの合金を材料とする線材によって切り離し部11が開放した状態、つまり抜止めリング4が拡張した状態の形状において高温下で熱処理し、形状を記憶させ、その後低温下においてこの線材を切り離し部11を閉じた円形のリングに形成している。リング状になったとき、連結ピン2の軸径より小径となるよう、更に言えば前記係止凹溝10の底部に当る部分の直径より小径な内径をなすリングとなるように形成してある。
抜止めリング4は、前記連結ピン3を連結穴6,7に挿通してプランジャー1と揺動腕片2を連結したところで、この連結ピン3の軸端のテーパー面部9に嵌め付け、その内周がテーパー面部に当接して嵌め付けが阻止されたところで適宜工具を以て押込むことにより装着される。この押込みによってリング4は素材のばね性が働き、テーパー面部を案内に次第に拡張しながら軸周面へと乗り上げ、係止凹溝10に誘導されてこれに嵌合することになる。
この押込みに当って抜止めリング4は切り離し部11を開きながら拡径し、係止凹溝10に嵌合したところで復元力でこの切り離し部11を閉じ、係止凹溝にしっかり係合することになり、抜止め機能を発揮することになる。
図1は、この抜止めリング4の装着によって連結ピン3による連結を完了した状態を示したもので、連結穴6,7に挿通された連結ピン3は一端の頭部8と他端の抜止めリング4によって軸方向への移動が阻止されることになる。
図1は、この抜止めリング4の装着によって連結ピン3による連結を完了した状態を示したもので、連結穴6,7に挿通された連結ピン3は一端の頭部8と他端の抜止めリング4によって軸方向への移動が阻止されることになる。
この様にして2つの被連結部材、即ちソレノイドのプランジャー1と入賞装置の開閉翼片の揺動腕片2とを連結する本発明連結構造は、次に連結を解く場合、連結ピン3に装着した抜止めリング4を加熱すると、この加熱によって記憶形状への復元作用が働くことから自動的に拡張することになり、係止凹溝10から脱して外れることになる。このため、枢着片1aの側方に大きく突き出たテーパー面部9を設けた軸端を押し込むか、頭部8を摘んで引き抜くかすることによって連結穴6,7から簡単に抜き取ることができ、これによって連結状態を解除することができることになる。
従って、本発明によれば、前述したように連結ピン3に対する抜止めリング4の装着が容易に行えることに併せて、装着した抜止めリング4を外す場合は加熱することで外せることから連結対象が入賞装置に使用されるソレノイドのような小型のものの場合でも便利に利用することができる。
ことに、連結ピン3に対する抜止めリング4の装着においては軸端が先細りのテーパー面部9に形成されることから、抜止めリング4をこの先細りの先端に掛け止めて位置合せを行い、次にこのリングをテーパー面部を案内に単に押込むことによって自動的に拡張させ、係止凹溝10に嵌め付けて抜止めとなることから、従来のC型やE型のリングの止め付け作業のように係止凹溝に沿って割り込ませるようにして係合させる煩雑さがなく、従って極めて容易に装着することができる利点がある。
ことに、連結ピン3に対する抜止めリング4の装着においては軸端が先細りのテーパー面部9に形成されることから、抜止めリング4をこの先細りの先端に掛け止めて位置合せを行い、次にこのリングをテーパー面部を案内に単に押込むことによって自動的に拡張させ、係止凹溝10に嵌め付けて抜止めとなることから、従来のC型やE型のリングの止め付け作業のように係止凹溝に沿って割り込ませるようにして係合させる煩雑さがなく、従って極めて容易に装着することができる利点がある。
勿論、この様な抜止めリング4の装着の容易性に加えて、加熱することによって連結ピン3から自動的に外せることから、多数の部品の解体時に、例えばソレノイド付き入賞装置を高温室に通して抜止めリングを加熱するようにすれば、簡単に多数のものの連結を解除することができるので金属製のソレノイドとプラスチック製の揺動腕片2を含む入賞装置とを分離することにおいて便利に実施でき、材料分別を容易にすることができる等の利点がある。
尚、前記説明では連結ピン3の一端に設ける抜止めの膨径部として一体に形成する頭部8を示したが、この端部に環状の係止凹部を設けて従来からのC型乃至E型のリング、或は抜止めリング4と同様の形状記憶合金製のリングを嵌め付けて膨径部としても良いことは言うまでもないことである。
尚、前記説明では連結ピン3の一端に設ける抜止めの膨径部として一体に形成する頭部8を示したが、この端部に環状の係止凹部を設けて従来からのC型乃至E型のリング、或は抜止めリング4と同様の形状記憶合金製のリングを嵌め付けて膨径部としても良いことは言うまでもないことである。
1 一方の被連結部材たるソレノイドのプランジャー
2 他方の被連結部材たる入賞装置の揺動腕片
3 連結ピン
4 抜止めリング
6,7 連結穴
8 膨径部たる頭部
9 テーパー面部
10 係止凹溝
11 抜止めリングの切り離し部
2 他方の被連結部材たる入賞装置の揺動腕片
3 連結ピン
4 抜止めリング
6,7 連結穴
8 膨径部たる頭部
9 テーパー面部
10 係止凹溝
11 抜止めリングの切り離し部
Claims (5)
- 連結ピンと抜止めリングとからなり、連結ピンは被連結部材間を貫通する連結穴に挿通される軸体の一端に抜止めの膨径部を有し、他端に円錐形若しくは円錐台形の先端に向けて先細りとなるテーパー面部を形成すると共に、該テーパー面部に隣接して前記軸体の周面に環状の係止凹溝を形成してなり、一方前記抜止めリングは常温下において前記連結ピンの軸体の外径より小径な内径を持ち、且つ外径を前記連結穴径より大径にして加熱されることによって上記内径を前記軸体の外径より大径に拡張し、前記係止凹溝から外れる形状記憶合金を材料にして環状に形成されると共に、該環状の一部に切り離し部を形成してなり、連結時には前記連結ピンを前記テーパー面部側軸端から前記被連結部材の連結穴に貫通させ、その後該テーパー面部を案内に前記抜止めリングを押圧嵌合して前記切り離し部を押し開きながら拡径させて前記係止凹溝に嵌合係止し、連結を維持する一方、連結解除時には前記抜止めリングを加熱し拡径することによって前記係止凹溝から脱落させることを特徴とした連結構造。
- 請求項1に記載の連結構造において、連結ピンは一端に拡張する頭状の膨径部を一体に形成することを特徴とした連結構造。
- 請求項1に記載の連結構造において、連結ピンの軸体周面に形成する係止凹溝は溝の断面をコ字形に形成することを特徴とした連結構造。
- 請求項1に記載の連結構造において、抜止めリングは横断面形が円形である線材によって形成される環状体であることを特徴とした連結構造。
- 請求項1に記載の連結構造において、抜止めリングは連結時連結ピンの軸体周面に形成される係止凹溝に対して内径側の略半分が埋設する状態で嵌合係止することを特徴とした連結構造。
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JP2007237017A JP2009068585A (ja) | 2007-09-12 | 2007-09-12 | 連結構造 |
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2007
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