JP2009068370A - 水循環式コンプレッサの起動時の給水方法 - Google Patents

水循環式コンプレッサの起動時の給水方法 Download PDF

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伸武 田中
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Abstract

【課題】水循環式コンプレッサの起動における円滑、かつ確実な動作を保持するための水循環式コンプレッサの起動時の給水方法を提供する。
【解決手段】コンプレッサの始動を検出し、始動から数秒の間圧縮機本体4内に外部水源からの水を給水する。これにより、レシーバタンク7側からの冷却水の送られてくる間における圧縮機本体4の潤滑を保持し、安全で円滑な運転を行えるようにする。
【選択図】図2

Description

本発明は、水循環式コンプレッサの起動時における作動を円滑にして、コンプレッサの正常運動を迅速に、かつ円滑に行わせるための水循環式コンプレッサの起動時の給水方法に関する。
水循環式コンプレッサにおける冷却水の供給は、レシーバタンクに蓄溜した水がコンプレッサの作動圧により系路内に導入され、クーラ等によって冷却されて給水されるのが一般である。なお、水循環式コンプレッサの冷却構造については各種の公知技術があるが、例えば、「特許文献1」がある。
特開2000−205132(図1)
「特許文献1」の「特開2000−205132」の「水循環式コンプレッサの循環水循環方法及び循環装置」は、その「図1」に示されているような構成からなる。
即ち、圧縮機本体(40)に連結されるセパレータタンク(50)(レシーバタンクと同じ)内の水はラジエータ(60)やフィルタ(70)を介して圧縮機本体(40)に戻水されて循環する。一方、外部給水源よりの水はセパレータタンク(50)に給水されて循環水の清浄化を図るようにしている。
以上のように、通常水循環式コンプレッサでは外部給水源からの給水を行うように構成されているものが多いが、従来の公知技術の場合、この外部給水源を圧縮機本体に直接給水する型式のものは少なく、かつ直接給水時間をコントロールするような技術は開示されていない。
圧縮機本体への給水は、通常はレシーバタンク内に分離されて蓄溜されている水をレシーバタンク内の圧力を利用して系路内に導入してクーラ等によって冷却した後に、圧縮機本体に戻水するものからなる。一方、圧縮機本体は起動時に直ちに圧力が上昇するものではなく、起動時におけるレシーバタンク内の圧力も低い。よって、起動直後にはレシーバタンク側からの水の系路内への導入がなく、この水が圧縮機本体に戻水されるまでは6〜10秒程度の時間がかかる。
一方、圧縮機本体を円滑に作動するには冷却水の供給が必要であり、起動時においても適量の冷却水が供給されなければ円滑な作動ができず、圧縮機本体を損傷する恐れもある。
本発明は、以上の事情に鑑みて発明されたものであり、コンプレッサの起動時において外部水を数秒間だけ給水して起動時におけるコンプレッサの作動の円滑化を図ると共に、コンプレッサの立ち上がりの迅速化を図る、簡便で安価な水循環式コンプレッサの起動時の給水方法を提供することを目的とする。
本発明は、以上の目的を達成するために、請求項1の発明は、水循環式コンプレッサの起動時における冷却水の給水方法であって、該方法は、コンプレッサの起動時から数秒の間、外部水を給水してコンプレッサの起動時からの立ち上げを円滑にすることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、前記外部水の水圧が、少なくとも起動時におけるコンプレッサの内部圧よりも高いものであることを特徴とする。
本発明の請求項1の水循環式コンプレッサの起動時の給水方法によれば、コンプレッサの起動時から数秒の間、外部水が供給されるため、起動が迅速に、かつ円滑に行われる。なお、外部水は数秒間の給水であり、特別な費用を必要とせず、かつ簡便で安価に実施できる効果を挙げることができる。
また、本発明の請求項2の水循環式コンプレッサの起動時の給水方法によれば、外部水の水圧を起動時におけるコンプレッサの内圧よりも高いものとしてコンプレッサ内への給水の確実化を図ることができる。一般には水道水の圧力はコンプレッサの起動時の内圧より高く、この水道水を外部水として使用すればよい。
以下、本発明の水循環式コンプレッサの起動時の給水方法の実施の形態を図面を参照して詳述する。
図1は、水循環式コンプレッサ100の本発明の説明上必要とする主構成要素と、その系路を示す構成図である。なお、図1において空気及び水の混合と水のみと空気のみの系路を夫々クロス線と斜線と空白線で示し、それ等の区別を明確にしている。
圧縮機本体4には、エアクリーナ5から空気(外気)が導入される。圧縮機本体4で加圧された圧縮空気(空気及び水の混合体)は逆止弁6等を介してレシーバタンク7内に導入されて気液分離される。気液分離されてレシーバタンク7内に蓄溜されている水は、クーラ8を介して冷却水となって圧縮機本体4内に導入される。一方、気液分離されてレシーバタンク7内に溜っている圧縮空気は、ドライヤ9等を介して使用側10へ送られる。
一方、水道等の外部水源3からの外部水は、開閉弁1を介して圧縮機本体4側に送られる。なお、開閉弁1にはこれを開閉するコントローラ2が設けられている。このコントローラ2は圧縮機本体4の起動時を検出して開閉弁1の開閉を行うべく構成されている。
図2は、本発明の水循環式コンプレッサの起動時の給水方法の動作を説明するためのフローチャートである。
まず、コンプレッサが始動する(ステップ100)。この始動をコントローラ2が検出し、開閉弁1を開放して外部水をコンプレッサ内に導入する(ステップ101)。次に、この導入から数秒(本実施例では2秒とするが、勿論これに限定するものではない)経過したか否かをコントローラ2が検出する(ステップ102)。2秒経過した場合(YESの場合)は外部水の給水を停止する(ステップ103)。また、2秒経過しない場合(NOの場合)はステップ101に戻る。外部水の給水が停止したら、コンプレッサの通常運転に入る(ステップ104)。
前記のように、コンプレッサの始動時にはレシーバタンク7に蓄溜している水はレシーバタンク7内の圧力が低いためと、冷却水系路を通って来るための時間差とによって圧縮機本体4内には水が給水されない。そのため、水不足の状態で圧縮機本体4を動作させると、潤滑不足となり圧縮機本体4が円滑に作動しない。よって、外部水の給水は、その不具合を解除するためのものであり、給水時間が2秒でよいのは経験値によるものであり、この値に限定するものではない。
以上のように、コンプレッサの始動直後に数秒間、外部水を給水するだけで圧縮機本体4は円滑に、かつ確実に作動を行うことができる。
また、本発明は、冷却水を数秒給水するだけの簡便なものであるから容易に、かつ安価に実施することができる。
本発明は、水循環式コンプレッサに適用されるものであるが、各種形式のものに適用でき、水循環式でないものにも適用可能であり、その利用範囲は広い。
本発明の水循環式コンプレッサの起動時の給水方法を説明するためのコンプレッサの主構成要素と、その系路を示す模式的構成図。 本発明の水循環式コンプレッサの起動時の給水方法の動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 開閉弁
2 コントローラ
3 外部水源
4 圧縮機本体
5 エアクリーナ
6 逆止弁
7 レシーバタンク
8 クーラ
9 ドライヤ
10 使用側
100 水循環式コンプレッサ

Claims (2)

  1. 水循環式コンプレッサの起動時における冷却水の給水方法であって、該方法は、コンプレッサの起動時から数秒の間、外部水を給水してコンプレッサの起動時からの立ち上げを円滑にすることを特徴とする水循環式コンプレッサの起動時の給水方法。
  2. 前記外部水の水圧が、少なくとも起動時におけるコンプレッサの内部圧よりも高いものであることを特徴とする請求項1に記載の水循環式コンプレッサの起動時の給水方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012026390A (ja) * 2010-07-26 2012-02-09 Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd 水噴射空気圧縮機

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000045947A (ja) * 1998-07-23 2000-02-15 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 水噴射式空気圧縮装置とその起動方法

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