JP2009068342A - プーリ付き圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストの高騰化をほとんど生じることなく、圧縮機の非常時でも、車両の快適な走行を維持することが可能なプーリ付き圧縮機を提供する。
【解決手段】本発明のプーリ付き圧縮機は、圧縮機100とプーリ200とを備え、車両用空調装置に用いられる。圧縮機100は、ハウジング1〜3と、ハウジング1〜3内でハウジング1〜3に回転可能に支承された駆動軸13と、ハウジング1〜3内で駆動軸13の回転によって冷媒の圧縮作用を行う圧縮機構17等とを有する。プーリ200は、ハウジング1〜3外でハウジング1〜3にラジアル軸受30を介して回転可能に支承されたロータ53と、駆動軸13と結合されてロータ53の回転を駆動軸13に伝達するハブ51とを有する。駆動軸13とハブ51との間には、設定温度を超える温度で変形して両者の接続を絶つ遮断ボルト40が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明はプーリ付き圧縮機に関する。
車両用空調装置には、圧縮機とプーリとを備えたプーリ付き圧縮機が用いられる。圧縮機は、ハウジングと、このハウジング内でハウジングに回転可能に支承された駆動軸と、ハウジング内で駆動軸の回転によって冷媒の圧縮作用を行う圧縮機構とを有している。プーリは、圧縮機のハウジング外でハウジングに軸受を介して回転可能に支承されたロータと、駆動軸と結合されてロータの回転を駆動軸に伝達するハブとを有している。特に、特許文献1、2開示のプーリでは、ロータから伝達するトルクが設定トルク以上になったときに破断してロータと駆動軸との接続を絶つトルクリミッタ部がハブに設けられている。
このようなプーリ付き圧縮機は、車両の駆動源でもあるエンジンとプーリのロータとがベルトによって連結される。エンジンによってプーリを介して駆動軸が回転駆動されれば、圧縮機機構で冷媒の圧縮作用が行われ、車両用空調装置が車室内の空調を行うこととなる。これらの間、ハブがトルクリミッタ部を有するプーリを採用している場合には、圧縮機構等の焼付き等の障害により、圧縮機がロック状態(回転不能状態)となった場合であっても、トルクリミッタ部の破断によってロータが空転し、エンジンに過大な負荷が作用することを防止することができる。
特開2003−49864号公報 特開2003−161333号公報
しかし、従来のプーリ付き圧縮機では、圧縮機構の摺動部の摩擦熱等により圧縮機が異常な高温になった場合、ベルトがその熱によって変形するおそれがある。エンジンとプーリ付き圧縮機とを連結するベルトは、オルタネータ、ウォータジャケットポンプ、パワーステアリングポンプ等の他の補機も駆動している場合があるため、ベルトが変形して突如破断することは車両の快適な走行の支障になる。
かかる不具合は、ハブがトルクリミッタ部を有するプーリを採用している場合であっても、必ずしも解消されるものではない。このようなプーリは、ロータから伝達するトルクが設定トルク以上になったときにトルクリミッタ部が初めて破断してロータと駆動軸との接続を絶つに過ぎず、圧縮機は異常な高温になっているもののロック状態ではない場合には、トルクリミッタ部によってロータと駆動軸との接続を絶つことができないからである。
この点、特開平3−172590号公報や特開平3−264782号公報には、圧縮機の異常な高温を温度センサによって検知し、警報を発する技術が開示されている。この技術によれば、圧縮機が異常な高温になれば、運転者がそれを警報によって知ることができる。
しかしながら、この技術では、温度センサ及びその信号を処理する制御装置等が必要になり、製造コストの高騰化を生じてしまう。また、この技術では車両の運転者に緊急停止を促すのみであり、停止が間に合わない場合には他の不具合も招いてしまう。また、緊急停止した場合でも、修理工場への自走が不能になる場合もあり、この場合には路上に故障車を放置しなければならず、運転者等にとって不便甚だしい。
また、特開平8−82328号公報には、ロータとハブとの間にはんだが設けられ、はんだを加熱手段によって加熱可能なプーリが開示されている。この技術によれば、加熱手段ではんだを溶解してロータとハブとの接続を絶つことができる。このため、この技術に基づいて、加熱手段の操作によって圧縮機を停止することが可能である。このため、このプーリを圧縮機に設ければ、圧縮機が異常な高温になることによってベルトが変形することを回避することができる。
しかしながら、この技術は圧縮機の発熱によるベルトの変形を意図していない。また、この技術では、ロータとハブとの接続を絶つことによりトルクの遮断を行っており、遮断時にロータが変形して好適に空転できないおそれがある。さらに、この技術では、加熱手段及びその信号を処理する制御装置等が必要になり、製造コストの高騰化を生じてしまう。
さらに、特開2001−173674号公報には、ロータとハブとの間に中心側からゴム、第1の円管状金属及び第2の円管状金属を設け、ハブとゴムと第1の円管状金属とを固定し、第1の円管状金属と第2の円管状金属とを圧入したプーリが開示されている。この技術によれば、圧入代によってトルクの伝達を遮断する設定トルクを設定しつつ、設定トルクを超えたトルクで第1の円管状金属と第2の円管状金属とに滑りを生じさせ、その摩擦熱によってゴムを破断させ、ロータとハブとの接続を確実に絶つことができる。
しかしながら、この技術も圧縮機の発熱によるベルトの変形を意図していない。また、この技術においても、ロータとハブとの接続を絶つことによりトルクの遮断を行っており、遮断時にロータが変形して好適に空転できないおそれがある。さらに、この技術において、圧縮機で生じた熱は、圧縮機の駆動軸及びプーリのハブを経るか、圧縮機のハウジング、プーリの軸受、ロータ、第2の円管状金属及び第1の円管状金属を経るかしなければ、ゴムに伝達せず、トルクの遮断が遅れてしまう。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、製造コストの高騰化をほとんど生じることなく、圧縮機の非常時でも、車両の快適な走行を維持することが可能なプーリ付き圧縮機を提供することを解決すべき課題としている。
本発明のプーリ付き圧縮機は、圧縮機とプーリとを備え、車両用空調装置に用いられるプーリ付き圧縮機であって、
前記圧縮機は、ハウジングと、該ハウジング内で該ハウジングに回転可能に支承された駆動軸と、該ハウジング内で該駆動軸の回転によって冷媒の圧縮作用を行う圧縮機構とを有し、
前記プーリは、前記ハウジング外で該ハウジングに軸受を介して回転可能に支承されたロータと、前記駆動軸と結合されて該ロータの回転を該駆動軸に伝達するハブとを有し、
前記駆動軸と前記ハブとの間には、設定温度を超える温度で変形して両者の接続を絶つ遮断部材が設けられていることを特徴とする。
本発明のプーリ付き圧縮機では、圧縮機が異常な高温になった場合、駆動軸とハブとの間に設けられた遮断部材が変形して両者の接続を絶つことができる。この際、圧縮機で生じた熱は、圧縮機の駆動軸から直に遮断部材に伝達し、遮断部材が瞬時に変形してトルクを迅速に遮断できる。また、駆動軸とハブとの接続を絶つことによりトルクの遮断を行っており、遮断時にロータが変形することはない。このため、ロータは圧縮機のハウジングとの間に設けられる軸受で好適に空転し、駆動軸は停止して圧縮機は冷却されることとなる。このため、このプーリ付き圧縮機では、圧縮機が異常な高温になることによってベルトが変形することをより確実に回避することができる。
また、本発明のプーリ付き圧縮機では、遮断部材を採用するだけであるので製造コストの高騰化をほとんど生じない。
さらに、本発明のプーリ付き圧縮機では、圧縮機を冷却しながら、ロータを好適に空転させることができるため、車両を緊急停止する必要がない。このため、他の不具合も生じず、かつ修理工場への自走により運転者等の便宜性も実現できる。
したがって、本発明のプーリ付き圧縮機によれば、製造コストの高騰化をほとんど生じることなく、圧縮機の非常時でも、快適な走行を維持することが可能である。
圧縮機は通常の運転で170°C程度まで昇温することから、遮断部材が変形する設定温度は200°C程度に設定され得る。遮断部材は、設定温度を超える温度で軟化又は溶解する合金、樹脂等であり得る。例えば、金属としては、銅、亜鉛、錫、それらの少なくとも1種を主成分とする合金等を採用することができ、樹脂としては、ポリイミド系の樹脂、ポリアミドイミド系の樹脂等の高いガラス転移温度を有するものを採用することができる。
圧縮機の圧縮機構は、斜板式機構、ベーン型機構、スクロール式機構等、種々のものであり得る。また、プーリは電磁クラッチを内蔵するものであってもよい。
プーリのハブは、設定トルクでロータからのトルクの伝達を遮断するトルクリミッタ部を有するものであり得る。このようなプーリを採用している場合、設定トルクでトルクの伝達を遮断する前でも、熱によってトルクの伝達を遮断することができる。このため、圧縮機がロック状態ではないが、異常な高温になっている場合、駆動軸とハブとの接続を絶ち、ロータをハブとともに空転させ、圧縮機の発熱を停止することが可能になる。
ハブがトルクリミッタ部を有するプーリを採用している場合、圧縮機が容量可変型のものであれば、本発明の必要性が高い。つまり、圧縮機が小さな圧縮容量で駆動され、圧縮機を駆動するためのトルクが小さい場合には、たとえ圧縮機がロック状態直前であっても、トルクリミッタ部が破断に至り難い。この場合、ベルトの加熱によって上記不具合を生じやすい。そして、大きな熱負荷で圧縮機が大きな圧縮容量になった瞬間にトルクリミッタ部が破断に至り、熱負荷が大きいにもかかわらず圧縮機構が作動しないことにより、車室が悪環境になってしまう。
また、プーリがロータとハブとの間にゴム又は軟質樹脂からなるダンパ部を有する場合、駆動軸とハブとの接続を絶つことにより、ダンパ部に熱が伝達してプーリが使用不能になることを防止することができる。
ロータが軽量化等のために樹脂製である場合、本発明の効果が大きい。つまり、ロータが樹脂製である場合、圧縮機が異常な高温になれば、ロータが軸受との境界で熱によって割れる等の変形を生じるおそれがある。本発明のプーリ付き圧縮機では、圧縮機の異常な高温を回避できることから、そのようなロータの変形を防止し、この点でも快適な走行を維持することが可能である。
遮断部材は、駆動軸に結合されてハブに螺合されていることが可能である。その他、遮断部材は、駆動軸に形成した雄ねじに螺合したり、駆動軸に形成したスプラインに嵌合したりしつつ、ハブに固定されるライナ等であり得る。
以下、本発明を具体化した実施例1〜4を図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、実施例1のプーリ付き圧縮機は、容量可変型斜板式圧縮機100と、トルクリミッタ部及びダンパ部を有するプーリ200とからなる。
圧縮機100は、シリンダブロック1とフロントハウジング2とリヤハウジング3とによりハウジングが構成されており、シリンダブロック1には駆動軸13の軸線と平行に延びるシリンダボア1aが複数個貫設されている。なお、図1において、左方を圧縮機の前方とし、右方を圧縮機の後方とする。
リヤハウジング3には弁ユニット4を介して各シリンダボア1aと連通する吸入室5及び吐出室6が形成されている。また、フロントハウジング2とシリンダブロック1とによりクランク室7が形成され、フロントハウジング2とシリンダブロック1とには軸孔2a、1bが形成されている。軸孔2aにはラジアル軸受8及び軸封装置9が設けられ、軸孔1bにはラジアル軸受10及びスラスト軸受11が設けられ、スラスト軸受11と弁ユニット4との間には押圧ばね12が設けられている。駆動軸13は、一端がフロントハウジング2から突出した状態でこれらラジアル軸受8等により回転可能に支承されている。駆動軸13の先端には雌ねじ13aが形成されている。また、各シリンダボア1a内にはピストン14が往復動可能に収納されており、各ピストン14はそれぞれシリンダボア1a内に圧縮室を形成している。
クランク室7内では駆動軸13にラグプレート15が固定されており、ラグプレート15とフロントハウジング2との間にはスラスト軸受16が設けられている。また、駆動軸13には、駆動軸13に対して軸直角の仮想面となす傾斜角が変更可能な斜板17が挿通されている。ラグプレート15と斜板17との間にはリンク機構18が設けられているとともに、ラグプレート15と斜板17とを離れる方向に付勢する押圧ばね19が設けられている。また、斜板17の後方には復帰ばね20が設けられている。
また、斜板17と各ピストン14との間には、シュー21a、21bが設けられている。シュー21aは斜板17の前面とピストン14の前側の座面との間に設けられ、シュー21bは斜板17の後面とピストン14の後側の座面との間に設けられている。各シュー21a、21bは略半球状をなしている。こうして、この圧縮機100では、斜板式の圧縮機構を採用している。
また、リヤハウジング3には容量制御弁22が収納されている。容量制御弁22は、検知通路3aにより吸入室5に連通し、給気通路3bにより吐出室6とクランク室7とを連通させている。容量制御弁22は、吸入室5の圧力を検知することにより、給気通路3bの開度を変更し、圧縮機の吐出容量を変更している。また、クランク室7と吸入室5とは抽気通路1cによって連通している。
圧縮機100の吐出室6には配管23が接続されている。配管23は、逆止弁24、凝縮器25、膨張弁26及び蒸発器27を経て吸入室5に接続されている。
プーリ200は、ハブ51、複数個のダンパ部材52、ロータ53及びウェイト部材54からなる。
図2に示すように、圧縮機100のフロントハウジング2は駆動軸13を内部に突出させるボス2bを有しており、プーリ200のハブ51にはこのボス2b内で駆動軸13と同軸をなすハブ本体51aが設けられている。ハブ本体51aには、駆動軸13の雌ねじ13aと整合する雌ねじ51bが形成されている。また、ハブ51は、ハブ本体51aから径外方向に円板状に延びる第1円板部51cを一体に有している。ハブ本体51a及び第1円板部51cは金属製である。
第1円板部51cには同心の複数個の穴51dが貫設されており、各穴51d間がブリッジ51eとされている。各ブリッジ51eは、ロータ53から伝達するトルクが設定トルク以上になったときに破断するトルクリミッタ部である。また、第1円板部51cの外周側には、ハブ本体51a及び円板部51cと一体的に成形された樹脂製の第2円板部51fが設けられている。第2円板部51fには、後方に向かって第1円板部51cから垂直に延びる複数片の凸片51gが設けられている。また、ハブ本体51aの前面には円板状のウェイト部材54が一体に設けられている。
ロータ53は、円筒状のロータ本体53aと、このロータ本体53aと一体的に成形された樹脂製の回転部53bとからなる。圧縮機100のフロントハウジング2のボス2bの外周面とロータ本体53aとの間にはラジアル軸受30が設けられている。回転部53bの前面には環状の凹部53cが同心かつ等間隔に凹設され、凹部53cには前方に向かって底面から垂直に延びる複数片の隔壁53dが設けられている。凹部53c内には、特開2004−144226号公報に記載されているように、隔壁53dを跨ぐ左右のダンパをもつ複数個のダンパ部材52が収納されている。各ダンパ部材52はゴム製である。各ダンパ部材52間にハブ51の各凸片51gが挿入されている。各隔壁53d、各ダンパ部材52及び各凸片51gがダンパ部である。
駆動軸13の雌ねじ13aとハブ本体51aの雌ねじ51bとにはスペーサ31を介して遮断部材としての遮断ボルト40が螺合されている。遮断ボルト40は、設定温度を超える温度で軟化又は溶解して駆動軸13とハブ51との接続を絶つ合金である。この遮断ボルト40の前端にはプーリ200を固定しながら遮断ボルト40を締結するための六角部40aが形成されている。
ロータ53の回転部53bには、図1に示すように、ベルト32が巻き掛けられている。このベルト32は、車両の駆動源でもあるエンジン、オルタネータ、ウォータジャケットポンプ、パワーステアリングポンプ等の他の補機にも巻き掛けられている。
上記のように構成されたプーリ付き圧縮機では、エンジンによってプーリ200を介して圧縮機100が駆動される。つまり、駆動軸13が回転することによりラグプレート15が同期回転し、斜板17は同期回転しながら揺動運動する。斜板17の揺動運動はシュー21a、21bによってピストン14の往復動に変換される。これにより、圧縮室が容積変化をする。このため、吸入室5内の冷媒ガスは圧縮室内に吸入されて圧縮された後、吐出室6内に吐出される。容量制御弁22がクランク室7内の圧力を変更すれば、リンク機構18は、斜板17の傾角変動をラグプレート15に対して許容し、圧縮機の吐出容量が変更される。こうして車両用空調装置が車室内の空調を行うこととなる。
これらの間、圧縮機構の斜板17とシュー21a、21bとの摩擦熱やピストン14とシリンダボア1aとの摩擦熱等により、ロック状態ではないが、圧縮機100が異常な高温になるおそれがある。この場合、プーリ200の各ブリッジ51eは必ずしも破断しない。特に、圧縮機100が小さな圧縮容量で駆動され、圧縮機100を駆動するためのトルクが小さい場合には、たとえ圧縮機100がロック状態直前であっても、各ブリッジ51eは破断に至り難い。
このプーリ付き圧縮機では、この状態において、遮断ボルト40が軟化又は溶融して駆動軸13とハブ51との接続を絶つことができる。この際、圧縮機100で生じた熱は、圧縮機100の駆動軸13から直に遮断ボルト40に伝達し、遮断ボルト40が瞬時に変形してトルクを迅速に遮断できる。また、駆動軸13とハブ51との接続を絶つことによりトルクの遮断を行っており、遮断時にロータ53が変形することはない。このため、ロータ53はラジアル軸受30で好適に空転し、駆動軸13は停止して圧縮機100は冷却されることとなる。このため、このプーリ付き圧縮機では、圧縮機100が異常な高温になることによってベルト32が変形することをより確実に回避することができる。
また、このプーリ付き圧縮機では、遮断ボルト40を採用するだけであるので製造コストの高騰化をほとんど生じない。
さらに、このプーリ付き圧縮機では、圧縮機100を冷却しながら、ロータ53を好適に空転させることができるため、車両を緊急停止する必要がない。このため、他の不具合も生じず、かつ修理工場への自走により運転者等の便宜性も実現できる。そして、修理工場においては、ダンパ部材52が劣化を生じておらず、しかも樹脂製のロータ53も変形を生じていないことから、プーリ200を再使用することも可能である。
したがって、このプーリ付き圧縮機によれば、製造コストの高騰化をほとんど生じることなく、圧縮機100の非常時でも、快適な走行を維持することが可能である。
実施例2のプーリ付き圧縮機では、図3に示すように、駆動軸13の先端にスプライン13bが形成され、スプライン13bの先端に六角部13cが形成されている。そして、駆動軸13とハブ本体51aとの間には、スプライン13bと嵌合し、雌ねじ51bと螺合する遮断部材としての遮断ライナ41が設けられている。他の構成は実施例1と同様である。
このプーリ付き圧縮機においても実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
実施例3のプーリ付き圧縮機では、図4に示すように、ハブ本体51aに円筒面51hが形成されている。また、駆動軸13の雌ねじ13aにはボルト33が螺合されている。ボルト33には雄ねじ33a及び六角部33bが形成されている。そして、ボルト33とハブ本体51aとの間には、雄ねじ33aと螺合し、円筒面51hに圧入された遮断部材としての遮断ライナ42が設けられている。他の構成は実施例1と同様である。
このプーリ付き圧縮機においても実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
実施例4のプーリ付き圧縮機は、図5に示すように、駆動軸13の先端に雄ねじ13dが形成され、雄ねじ13dの先端に六角部13cが形成されている。そして、駆動軸13とハブ本体51aとの間には、雄ねじ13dと螺合し、円筒面51hに圧入された遮断部材としての遮断ライナ42が設けられている。他の構成は実施例1と同様である。
このプーリ付き圧縮機においても実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
以上において、本発明を実施例1〜4に即して説明したが、本発明は上記実施例1〜4に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
本発明は車両用空調装置に利用可能である。
実施例1に係るプーリ付き圧縮機の断面図である。 実施例1に係るプーリ付き圧縮機の要部拡大断面図である。 実施例2に係るプーリ付き圧縮機の要部拡大断面図である。 実施例3に係るプーリ付き圧縮機の要部拡大断面図である。 実施例4に係るプーリ付き圧縮機の要部拡大断面図である。
符号の説明
100…圧縮機
200…プーリ
1、2、3…ハウジング(1…シリンダブロック、2…フロントハウジング、3…リヤハウジング)
13…駆動軸
17、21a、21b…圧縮機構(17…斜板、21a、21b…シュー)
30…ラジアル軸受
53…ロータ
51…ハブ
40、41、42…遮断部材(40…遮断ボルト、41、42…ライナ)
51e…トルクリミッタ部(ブリッジ)
53d、52、51g…ダンパ部(53d…隔壁、52…ダンパ部材、51g…凸片)

Claims (7)

  1. 圧縮機とプーリとを備え、車両用空調装置に用いられるプーリ付き圧縮機であって、
    前記圧縮機は、ハウジングと、該ハウジング内で該ハウジングに回転可能に支承された駆動軸と、該ハウジング内で該駆動軸の回転によって冷媒の圧縮作用を行う圧縮機構とを有し、
    前記プーリは、前記ハウジング外で該ハウジングに軸受を介して回転可能に支承されたロータと、前記駆動軸と結合されて該ロータの回転を該駆動軸に伝達するハブとを有し、
    前記駆動軸と前記ハブとの間には、設定温度を超える温度で変形して両者の接続を絶つ遮断部材が設けられていることを特徴とするプーリ付き圧縮機。
  2. 前記遮断部材は、銅、亜鉛、錫若しくはそれらの少なくとも1種を主成分とする合金又はポリイミド系若しくはポリアミドイミド系の樹脂から形成されている請求項1記載のプーリ付き圧縮機。
  3. 前記ハブは、設定トルクで前記ロータからのトルクの伝達を遮断するトルクリミッタ部を有する請求項1又は2記載のプーリ付き圧縮機。
  4. 前記圧縮機は容量可変型のものである請求項3記載のプーリ付き圧縮機。
  5. 前記プーリは、前記ロータと前記ハブとの間にゴム又は軟質樹脂からなるダンパ部を有する請求項1乃至4のいずれか1項記載のプーリ付き圧縮機。
  6. 前記ロータは樹脂製である請求項1乃至5のいずれか1項記載のプーリ付き圧縮機。
  7. 前記遮断部材は、前記駆動軸に結合されて前記ハブに螺合されている請求項1乃至6のいずれか1項記載のプーリ付き圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020106048A (ja) * 2018-12-26 2020-07-09 本田技研工業株式会社 車両用駆動装置

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