JP2009065949A - 水分散性遊離型植物ステロール組成物、該組成物の製造方法、及び、該組成物を配合した飲食品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】乳化剤として、クエン酸モノグリセライド及び/又はコハク酸モノグリセライドを必須成分とする乳化剤を使用し、水系溶媒に平均粒子径1μm以下の遊離型植物ステロール粒子を分散させることにより上記課題を解決する。
【選択図】なし
Description
24kgの遊離型植物ステロール(純度96%:β−シトステロール43.5%、スチグマステロール25.5%、カンペステロール25.0%、ブラシカステロール2.0%)を160℃に加熱して融解した。これに1kgのコハク酸モノグリセライド(HLB値3.4)を溶解させ撹拌しながら放冷して固化させ、更に5℃冷蔵庫で96時間放冷して完全に固化させた。これをハンマーミルを用いて粗粉砕して、有機酸モノグリセリド含有植物ステロール組成物を得た。次に90℃の精製水60kgにグリセリン、エタノールをそれぞれ6kg及びショ糖脂肪酸エステル(HLB値12.0)3kgを溶解し、この溶液に有機酸モノグリセリド含有植物ステロール組成物を分散し、ビーズミルを用いて更に平均粒子径280nmに粉砕して、23.04質量%の遊離型植物ステロールを含有する水分散性植物ステロール組成物Aを得た。
実施例1のコハク酸モノグリセライドをプロピレングリコール脂肪酸エステル(HLB値3.0)に変え、同様に調製した。
90℃の精製水59kgにグリセリン、エタノールをそれぞれ6kg及びショ糖脂肪酸エステル(HLB値12.0)3kg、コハク酸モノグリセライド(HLB値3.4)2kgを混合し、この溶液に実施例1で用いた遊離型植物ステロール24kgを分散し、ビーズミルを用いて更に平均粒子径267nmに粉砕して、23.04質量%の植物ステロールを含有する水分散性植物ステロール組成物Bを得た。
実施例2のコハク酸モノグリセリドをプロピレングリコール脂肪酸エステル(HLB値3.0)に変えて、同様に調製して、水分散性植物ステロール組成物を得た。この調製の際にビーズミル内で植物ステロールが強く凝集し、十分な粉砕が行なえず、平均粒子径は6.8μmとなった。
24kgの実施例1で用いた遊離型植物ステロールを160℃に加熱して融解した。これに1kgのクエン酸モノグリセライド(HLB値3.0)を溶解させ撹拌しながら放冷して固化させ、更に5℃冷蔵庫で96時間放冷して完全に固化させた。これをハンマーミルを用いて粗粉砕して、クエン酸モノグリセライド含有植物ステロール組成物を得た。次に90℃の精製水60kgにグリセリン、エタノールをそれぞれ6kg及びポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB値13.5)3kgを溶解し、この溶液にクエン酸モノグリセライド含有植物ステロール組成物を分散し、ビーズミルを用いて更に平均粒子径277nmに粉砕して、23.04質量%の遊離型植物ステロールを含有する水分散性植物ステロール組成Cを得た。
90℃の精製水61kgにグリセリン、エタノールをそれぞれ6kg及びポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB値13.5)3kgを溶解し、この溶液に実施例1で用いた遊離型植物ステロール24kgを分散し、ビーズミルを用いて更に平均粒子径289nmに粉砕して、23.04質量%の遊離型植物ステロールを含有する水分散性植物ステロール組成Dを得た。
実施例1〜4と比較例1、2において得られた水分散性遊離型植物ステロール組成物を用いて以下の方法で耐熱試験を実施した。
◎:白濁溶液であり、沈殿、凝集を認めない。
△:白濁溶液であるが、凝集物、沈殿物を極僅かに認めることが出来る。
×:凝集物、沈殿物を多く認める。
実施例1〜4及び比較例1〜2で得られた水分散性植物ステロール組成物及び未処理の遊離型植物ステロール、エステル型植物ステロールを米1合当たりに遊離型植物ステロール換算で500mg添加して常法通り炊飯し、分散状態を目視で評価した。また風味、食感を厳選された5名のパネルにより評価した。結果を表2に示した。
均一:炊飯物中に植物ステロールを目視できない。
不均一:炊飯物中に植物ステロールを目視できる。
<官能評価>
無添加と比較して風味劣化、ざらつきを感じない:3点
無添加と比較して僅かに風味劣化、ざらつきを感じる:2点
無添加と比較して著しい風味劣化、ざらつきを感じる:1点
市販コーヒー飲料99gに、実施例3の水分散性植物ステロール組成物Cを1g混合し、植物ステロールを含有するコーヒー飲料を得た。このコーヒー飲料は90℃10分間の殺菌後も植物ステロールの分離は全く認められず、問題なく飲むことが出来た。また本品のコーヒー飲料を30日間保管後にも沈殿物などは生じていなかった。
Claims (9)
- 遊離型植物ステロール粒子と、乳化剤と、水系溶媒を含有する水分散性遊離型植物ステロール組成物であって、遊離型植物ステロール粒子のレーザー光散乱法による平均粒子径が1μm以下であり、乳化剤がクエン酸モノグリセライド及び/又はコハク酸モノグリセライドを必須成分とすることを特徴とする水分散性遊離型植物ステロール組成物。
- 乳化剤が、クエン酸モノグリセライド及び/又はコハク酸モノグリセライドに加えて、さらに、HLB値が9以上のポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又はHLB値が9以上のショ糖脂肪酸エステルを必須成分とし、水系溶媒が水、グリセリン、エタノールのうちから選択される1種又は2種以上の組み合せである請求項1記載の水分散性遊離型植物ステロール組成物。
- 遊離型植物ステロールが水分散性遊離型植物ステロール組成物の5〜40質量%であり、乳化剤が遊離型植物ステロールの配合質量に対して0.1〜2倍量であり、水系溶媒が遊離型植物ステロールの配合質量に対して1.3〜18倍量である請求項1又は請求項2記載の水分散性遊離型植物ステロール組成物。
- 水系溶媒に、クエン酸モノグリセライド及び/又はコハク酸モノグリセライドを必須成分とする乳化剤を混合し、この混合溶液に遊離型植物ステロールを分散し、次いで、遊離型植物ステロールのレーザー光散乱法による平均粒子径が1μm以下となるように湿式粉砕することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の水分散性植物ステロール組成物の製造方法。
- 遊離型植物ステロールと第1の乳化剤の混合物からなる粒子と、第2の乳化剤と、水系溶媒を含有する組成物であって、前記粒子のレーザー光散乱法による平均粒子径が1μm以下であり、第1の乳化剤が、クエン酸モノグリセライド及び/又はコハク酸モノグリセライドを必須成分とする乳化剤であり、第2の乳化剤が、任意の乳化剤であることを特徴とする水分散性遊離型植物ステロール組成物。
- 第2の乳化剤が、HLB値が9以上のポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又はHLB値が9以上ショ糖脂肪酸エステルを必須成分とする乳化剤である請求項5記載の水分散性遊離型植物ステロール組成物。
- 遊離型植物ステロールが水分散性遊離型植物ステロール組成物の5〜40質量%であり、第1の乳化剤と第2の乳化剤の合計量が遊離型植物ステロールの配合質量に対して0.1〜2倍量であり、水系溶媒が遊離型植物ステロールの配合質量に対して1.3〜18倍量である請求項5又は請求項6記載の水分散性遊離型植物ステロール組成物。
- 遊離型植物ステロールと第1の乳化剤を融解混合した後、第2の乳化剤を溶解させた水系溶媒の存在下、レーザー光散乱法による平均粒径が1μm以下となるように湿式粉砕することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項記載の水分散性遊離型植物ステロール組成物の製造方法。
- 請求項1〜3、5〜7のいずれか1項記載の水分散性遊離型植物ステロール組成物を配合したことを特徴とする植物ステロール含有飲食品。
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