JP2009063825A - 波長選択性偏光方向変換フィルタ、およびそれを備える多板式投影装置 - Google Patents

波長選択性偏光方向変換フィルタ、およびそれを備える多板式投影装置 Download PDF

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Abstract

【課題】偏光特性を適切に保っている光を投影することができる空間光変調器を含む投影装置を提供する。
【解決手段】光源から発した光を変調する複数の空間光変調器を含む投影装置に、光源から発した光の偏光方向を波長選択的に変換するフィルタを少なくとも1つ含んだフィルタ部材を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、波長選択的に偏光方向を変換するフィルタ、および、そのフィルタと複数の空間光変調器を備えた投影装置に関する。
投影装置において、空間光変調器を複数備えた多板式の投影装置がある。
特許文献1、特許文献2、特許文献3では、空間光変調器として2つの反射型液晶素子を用いた2板式の投影装置を開示している。
例えば、特許文献1における2板式の投影装置の投影原理は次のようである。
図8は、特許文献1で開示している2板式の投影装置の構成の全体図である。
図8では、リフレクタ101を有している白色光源102から発した光のうち回転式のカラーフィルタ103で光の3原色の2色を組み合わせた光を抽出している。例えば、カラーフィルタ103のフィルタ部分は、赤色と緑色の組み合わせた黄色、及び、赤色と青色を合成したマゼンタの部分を有している。そして、図9に示されている第1の偏光素子104で抽出された光が入射する。
図9は、特許文献1に開示されている2板式の投影装置の構成の部分的な平面図である。
上述の抽出された光は第1の偏光素子104によって全てS偏光に偏光され、第1の積層波長板105を透過する。第1の積層波長板105は、特定の波長帯域、例えば赤色の波長帯域だけの偏光方向を回転させる。このため、赤色の光のみがP偏光に偏光される。そして、赤色の光のみがP偏光に偏光された光は、偏光分離手段106に入射し、偏光分離手段106によってP偏光である赤色の光は透過し、それ以外の色の光は反射される。
偏光分離手段106を透過もしくは反射した各光は、それぞれに対応した反射型液晶パネル107,108に入射する。そして、液晶パネル108は、偏光分離手段106を透過した赤色の光を変調し、もう一方の液晶パネル107は、カラーフィルタと同期して緑色もしくは青色の光を交互に変調する。なお、反射型液晶パネル107,108で変調されて反射された各光は、それぞれのP偏光とS偏光の偏光方向が逆になる。
反射型液晶パネル107,108で変調されて反射された各光は、再び偏光分離手段106に入射し、偏光分離手段106によって合成される。そして、合成された光が、第2の積層波長板109に入射して、赤色の波長帯域の光の偏光方向のみが回転される。この結果、赤色の波長帯域の光がS偏光からP偏光になる。合成された光は、全てP偏光となり、第2の偏光素子110に入射する。第2の偏光素子110では、P偏光だけが透過され、S偏光は透過されない。ここで、合成された光は全てP偏光なので、第2の偏光素子110を透過する。そして、第2の偏光素子110を透過した合成された光が、図8で示される投影レンズ111に入射してスクリーン112に像を結ぶ。
このようにして、2板式の投影装置で画像を投影することができる。
この特許文献1に示される投影装置では、照明光を赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に配色する部材として回転式のカラーホイール103を用いている。そして、特定の波長帯域だけの偏光方向を回転させる部材として第1の積層波長板105、第2の積層波長板109を用いている。この積層波長板には、位相差板を積層することによって構成されている波長選択性偏光素子であるカラーリンク社の“カラーセレクト”と呼ばれる光学素子が知られている。
また、空間光変調器としては、照明光を変調して、照明光の反射光を投影光路に導くON方向もしくは照明光の反射光を投影光路に導かないOFF方向へ、照明光の反射方向を制御するミラー素子を複数含んだミラーアレイからなるミラーデバイスが知られている。このミラーデバイスには、例えば、Texas Instruments社の登録商標であるDMD(Digital Micromirror Device)がある。ミラーデバイスで反射される光は、偏光方向が変わらず、光の変調および反射による光の損失も液晶パネルよりも少ないという利点がある。
さらに、近年では、スクリーンとして、入射光の偏光方向によって特性が変化する“偏光スクリーン”が提案されている。この偏光スクリーンを用いることで画像のコントラストを向上させることができる。必ずしも空間光変調器に照射する光を偏光とし、投影する光の偏光方向を揃える必要はないが、偏光を用いてこのような偏光スクリーンを使用すると画像のコントラストを向上させることができる。このように、偏光を用いて画像を投影することにはいくつかの利点があるため、偏光を投影する投影装置の進展がさらに望まれている。
特許3618611号公報 特許3522591号公報 特許3571582号公報
偏光特性を適切に保っている光を投影するための空間光変調器を含む投影装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点としては、光源から発した光の偏光方向を波長選択的に変換するフィルタを少なくとも1つ含んだフィルタ部材を提供する。
本発明の第2の観点としては、第1の観点に記載のフィルタ部材において、透明なフィルタをさらに含むことを特徴とするフィルタ部材を提供する。
本発明の第3の観点としては、第1の観点に記載のフィルタ部材において、フィルタが回転もしくはスライドされることで切り替えられることを特徴とするフィルタ部材を提供する。
本発明の第4の観点としては、光源から発した光を変調する複数の空間光変調器を含む投影装置であって、光源から発した光の偏光方向を波長選択的に変換するフィルタを少なくとも1つ含んだフィルタ部材を備えることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第5の観点としては、第4の観点に記載の投影装置において、透明なフィルタをさらに含むことを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第6の観点としては、第4の観点に記載の投影装置において、フィルタ部材が回転もしくはスライドされることでフィルタが切り替えられることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第7の観点としては、第4の観点に記載の投影装置において、第1の偏光素子と第2の偏光素子の間の光路にフィルタ部材を配置していることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第8の観点としては、第4の観点に記載の投影装置において、フィルタを介した光のうち特定の偏光方向の前記光だけを透過する偏光素子をさらに備えることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第9の観点としては、第8の観点に記載の投影装置において、フィルタを介した光のうち特定の偏光方向の前記光だけを透過する偏光素子をフィルタ部材の後段からスクリーンまでの少なくとも2種類の偏光方向の光を含んでいる光路に配置していることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第10の観点としては、第4の観点に記載の投影装置において、フィルタを介した光を光の波長に基づいて透過/反射する波長透過/反射部材をさらに備えることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第11の観点としては、第10の観点に記載の投影装置において、波長透過/反射部材がダイクロイックプリズムもしくはダイクロイックミラーであることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第12の観点としては、第4の観点に記載の投影装置において、フィルタを介した光を、その光の偏光方向に基づいて透過/反射する偏光方向透過/反射部材をさらに備えることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第13の観点としては、第12の観点に記載の投影装置において、偏光方向透過/反射部材がPBS(Polarization Beam Splitter)プリズムもしくはPBSミラーあるいはワイヤグリッドであることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第14の観点としては、第4の観点に記載の投影装置において、フィルタ部材のフィルタの回転タイミングが空間光変調器と同期制御されることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第15の観点としては、第4の観点に記載の投影装置において、空間光変調器が反射型であることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第16の観点としては、第15の観点に記載の投影装置において、空間光変調器が、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)もしくはミラーデバイスであることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第17の観点としては、第4の観点に記載の投影装置において、複数の空間光変調器が異なる種類の空間光変調器であることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第18の観点としては、第4の観点に記載の投影装置において、光を全反射する光学素子をさらに備えることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第19の観点としては、第18の観点に記載の投影装置において、光を全反射する光学素子がTIR(Total Internal Reflection)プリズムであることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第20の観点としては、第4の観点に記載の投影装置において、フィルタ部材を複数含むことを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第21の観点としては、第4の観点に記載の投影装置において、光源から発した光を特定の偏光方向に揃える偏光素子もしくは偏光変換光学系をさらに備えることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第22の観点としては、第6の観点に記載の投影装置において、フィルタ部材が光の進行方向と垂直な面で回転もしくはスライドすることが可能であることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第23の観点としては、第4の観点に記載の投影装置において、フィルタ部材が、赤色の波長の光、緑色の波長の光、もしくは青色の波長の光の偏光方向を変換できるフィルタを少なくとも1つ含んで構成されることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第24の観点としては、第4の観点に記載の投影装置において、光の位相をシフトする波長板をさらに備えることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第25の観点としては、第23の観点に記載の投影装置において、波長板がλ/4板であることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第26の観点としては、第4の観点に記載の投影装置において、位相差板を積層することによって構成されている波長選択性偏光素子をさらに備えることを特徴とする投影装置を提供する。
本発明の第27の観点としては、偏光方向の揃った光を投影する投影方法であって、光の偏向方向を揃えるステップと、波長選択的に偏光方向が揃えられた光の偏光方向を変換するステップを含むことを特徴とする投影方法を提供する。
本発明の第28の観点としては、偏光方向の揃った光を投影する投影方法であって、波長選択的に光の偏光方向を変換するステップと、偏光方向を変換された光が透過されないステップ、を含むことを特徴とする投影方法を提供する。
本発明の第29の観点としては、偏光方向の揃った光を投影する投影方法であって、波長選択的に光の偏光方向を複数回変換するステップを含むことを特徴とする投影方法を提供する。
本発明によれば、偏光特性を適切に保った光をスクリーンに投影することができる。このスクリーンが偏光スクリーンである場合、投影画像のコントラストを向上させることができる。
以下に説明する本発明の実施の形態1〜5の多板式投影装置の例は、光の偏光方向を波長選択的に変換するフィルタを少なくとも1つ含んだフィルタ部材からなるカラーセレクトホイールもしくはカラーセレクトドラムを含んで構成される。なお、実施の形態1〜3では多板式投影装置の中でも2板式投影装置について説明し、実施の形態4〜5では3板式投影装置について説明する。
[実施の形態1]
実施の形態1における2板式投影装置の構成と投影原理について説明する。
図1は、実施の形態1における2板式投影装置の簡易的な構成を示している。
図1の2板式投影装置10aは、光源11と、第1の偏光素子12と、カラーセレクトホイール13と、TIR(Total Internal Reflection)プリズム24と、ダイクロイックプリズム25と、2つの空間光変調器26と、不図示の空間光変調器を制御する制御回路と、第2の偏光素子23と、不図示の投影レンズを含んで構成される。なお、実施の形態1では、空間光変調器26としてミラーデバイス21,22を使用している。
以下に図1の各構成部の役割を記載する。
光源11は、光を発する役割を果たす。この光源11としては、複数の波長および複数の偏光方向を含む光を発する水銀ランプ、単一波長で指向性が強く偏光特性を有しているようなレーザー光源、発光ダイオードなどを用いることができる。本発明における実施の形態1〜5では、水銀ランプ光源のような複数の波長および複数の偏光方向を含む光を発する光源11を用いるものとする。なお、光源11が複数のサブ光源から構成されていてもよい。
第1の偏光素子12は、光源11から発した光を特定の偏光方向に揃える役割を果たす。例えば、水銀ランプ光源から発した全偏光方向を含んでいる光が第1の偏光素子12に入射する。この際、第1の偏光素子12を入射した光の中で特定の偏光方向を有する光だけを透過してその他の偏光方向を有する光を透過しないような構成、例えば、P偏光だけの光を透過するような構成をすると、水銀ランプ光源から発した光の中でP偏光の光だけが第1の偏光素子12を透過する。また、第1の偏光素子12として、光を特定の偏光方向を有する光に変換するような偏光変換光学系を構成してもよい。例えば、第1の偏光素子12としてS偏光をP偏光に、もしくは、P偏光をS偏光に変換する偏光変換光学系を構成してもよい。なお、実施の形態1〜5で記載している投影装置の構成においてレーザー光源のような偏光特性を有する光を発する光源を用いる場合、この第1の偏光素子12は必ずしも必要ではない。
カラーセレクトホイール13は、例えば、4つのフィルタで構成されるフィルタ部材14を有して構成され、光の偏光方向を波長選択的に変換する役割を果たす。詳細は後述する。好ましくは、フィルタ部材14を特定の波長の光の偏光方向のみを変換できるフィルタを少なくとも1つ含んで構成するとよい。また、フィルタ部材14のフィルタは、フィルタに入射する光の光軸と垂直をなすように配置されることが望ましい。ここで、フィルタ部材14は、入射する光の偏向方向が図1で示している双方向矢印の方向である場合に、最も効率よく光の偏光方向を波長選択的に変換することができる。
図2Aから図2Dを参照して、フィルタ部材14の変形例を示す。
図2Aは、フィルタ部材14を2つのフィルタで構成した図である。
図2Aでは、フィルタ部材14を、青色に相当する波長の光の偏光方向のみを変えるフィルタ15と、緑色に相当する波長の光の偏光方向のみを変えるフィルタ16で構成している。例えば、青色に相当する波長の光の偏光方向のみを変えるフィルタ15は、入射光の青色に相当する波長の光の偏光方向のみをP偏光からS偏光に変えることができる。一方で、緑色に相当する波長の光の偏光方向のみを変えるフィルタ16は、入射光の緑色に相当する波長の光の偏光方向のみをP偏光からS偏光に変えることができる。また、フィルタによっては、逆にS偏光からP偏光に変えることなどもできる。
図2Bは、フィルタ部材14を3つのフィルタで構成した図である。
図2Bでは、図2Aにおける2つのフィルタ以外15,16に、3つめのフィルタの例として透明フィルタ27を追加してフィルタ部材14を構成している。透明フィルタ27に光が入射する場合、全ての波長の光が通過し、投影される画像の明るさを向上させることができる。3つめのフィルタとして、全ての波長の光の偏光方向を変えるようなフィルタ、例えば偏光板、を用いてもよい。
図2Cは、フィルタ部材14を4つのフィルタで構成した図である。
図2Cでは、フィルタ部材14を、2枚の青色に相当する波長の光の偏光方向のみを変えるフィルタ15a,15bと、2枚の赤色に相当する波長の光の偏光方向のみを変えるフィルタ28a,28bで構成している。ここで、4つのフィルタをそれぞれ異なる色、例えば、赤、緑、青、透明で構成してもよい。そして、フィルタ部材14における各フィルタ15a,15b,28a,28bの配置も図2Cで示されるように交互に配置してもよい。
図2Dは、図2Cのフィルタ部材14の変形例である。
図2Dでは、フィルタ部材14を、2枚の緑色に相当する波長の光の偏光方向のみを変えるフィルタ16a,16bと、2枚の赤色に相当する波長の光の偏光方向のみを変えるフィルタ28a,28bとで構成している。
なお、フィルタ部材14を4つ以上のフィルタを用いて構成することもできる。
次に、図2Eを参照しながら、円筒のドラム状に構成をしたカラーセレクトドラム50を記載する。カラーセレクトドラム50もカラーセレクトホイール13と同様の役割を果たす。
図2Eは、円筒のドラム状のカラーセレクトドラムを例示している。
円筒状のカラーセレクトドラム50に異なる種類のフィルタを備え、円筒の中心軸を中心にして回転する構成としている。図2Eでは、平面図で示しているように2枚の青色に相当する波長の光の偏光方向のみを変えるフィルタ15a,15bと、2枚の緑色に相当する波長の光の偏光方向のみを変えるフィルタ16a,16bを備えて、円筒の形状にさせている。図2Eでは、特に、青色に相当する波長の光の偏光方向のみを変えるフィルタ15a,15bと緑色に相当する波長の光の偏光方向のみを変えるフィルタ16a,16bを交互に配置している。また、この円筒は、円筒の中心軸に対して図2Eで示している回転方向の矢印方向に回転するとしている。
円筒を外部から見た円筒の側面図では、入射光が矢印方向から円筒内に入射して各フィルタ15a,15b,16a,16bのいずれかを通過し、円筒内の不図示のミラーなどによって矢印方向に反射されるような構成を示している。ここで、入射光がこの円筒の外部から内部に入射する際に、青色に相当する波長の光の偏光方向のみを変えるフィルタ15aを透過することによって、入射光のなかで青色に相当する波長の光の偏向方向のみが変えられる。ここでの入射光の偏光方向は各フィルタの基準軸方向と一致しており、この各フィルタの基準軸方向から光を入射すると、各フィルタに対応する光の特定の波長の偏光方向を最も効率良く変えることができる。ここで、もし各フィルタの基準軸方向と入射光の偏光方向の相対的な位置関係がずれると光における特定の波長の偏光方向を変換する機能が劣化する。例えば、偏光方向を90度回転させることを目的としている光の特定の波長域がずれてしまったり、入射光の透過率が落ちるなどの劣化を生じる。しかしながら、図2Eで示されるように、カラーセレクトホイールを円筒のドラム状にすることで、入射光の偏光方向と各フィルタの基準軸方向の相対的な位置関係が一定となり、光における特定の波長の偏光方向を変換する作用の劣化を抑制できる。
円筒の内部を見た円筒の側面図では、円筒と一体となって回転する光の反射部材51を示している。この反射部材51は、例えば、ミラーである。この反射部材51は、入射光が各フィルタを通過した光路上に設けられている。そして、この反射部材51を適切な一定の角度で設けることで、円筒と同時に回転されても特定の一方向に入射光が反射される。
一方で、円筒の内部を見た円筒の側面図の他の構成例としては、円筒と分離されて設けられている光の反射部材52を示している。この反射部材52も、例えば、ミラーであり、反射部材51と同様に入射光が各フィルタを通過した光路上に設けられている。この反射部材52を適切な一定の角度で円筒と分離して設けることで、円筒が回転する/しないによらず、入射光を特定の一方向に反射することができる。なお、この図2Eで図示している入射光の入射方向と反射部材51、52による反射方向は逆であっても構わない。すなわち、図示されている反射光の方向から入射して、図示されている入射光の方向に光を反射しても構わない。
以上をふまえて、フィルタ部材14のフィルタの数、フィルタの形状、各フィルタの光の偏光方向を変換する特性、フィルタ部材14におけるフィルタ配置、フィルタの切り替え方式(回転方式やスライド方式)、フィルタ部材14自体の形態などは、後述する図1の構成を含めてそれぞれ適宜選択すること、あるいは、変更することが可能である。同様のフィルタおよび形態の変更がカラーセレクトドラム50においても可能である。
TIR(Total Internal Reflection)プリズム24は、第1プリズム17と第2プリズム18の2つの三角プリズムによって構成される。そして、第1プリズム17は、入射した光を全反射する役割を果たす。例えば、第1プリズム17は、臨界角以上で入射した光を反射型の空間光変調器に入射する光路にむけて全反射する。全反射した光は、反射型の空間光変調器によって変調されて、TIRプリズム24の第2プリズム18に向けて反射される。そして、第2プリズム18は、臨界角以下で入射する反射型の空間光変調器で変調された反射光を透過する。このとき、TIRプリズム24を透過する光がP偏光の場合は、TIRプリズム24を透過する光がS偏向の場合よりも光の透過率が高くなる。このことは、小檜山光信著「光学薄膜の基礎理論」の図2.7臨界角に記載されている内容により裏付けられる。よって、実施形態1では、投影される光の光量の損失を最小にするために、TIRプリズム24の第2プリズム18を透過するP偏向の光をスクリーンに投影するような光学構成を示している。本明細書におけるTIRプリズム24の代わりに一般的なミラーを用いてもよい。
ダイクロイックプリズム25は、ダイクロイックプリズム25内における光の透過/反射面(例えば、ダイクロイック膜)20で、特定の波長の光のみを透過し、それ以外の波長の光を反射する役割を果たす。本明細書中では、このような光の波長に基づいて透過/反射する部材を波長透過/反射部材とよぶ。また、波長透過/選択部材として、2つのプリズムを接合して、各プリズムの接合部における光の透過/反射面にダイクロイックコーティングを施した部材を用いてもよい。さらに、ダイクロイックプリズム25の代わりにダイクロイックミラーを用いてもよい。なお、逆に、波長透過/選択部材、例えば図1におけるダイクロイックプリズム25を特定の波長の光のみを反射し、それ以外の波長の光を透過するように構成することも可能である。
空間光変調器26は、不図示の制御回路から受信した制御信号に対応して入射した光を変調する役割を果たす。空間光変調器26には、例えば、反射型のLCOS(Liquid Crystal On Silicon)やミラーデバイスなどがあるが、それに限定されない。実施の形態1の2板式投影装置では、空間光変調器26としてミラーデバイス21,22を用いている。なお、この空間光変調器26を複数備えている投影装置は多板式投影装置と言え、空間光変調器を1つ備えている投影装置は単板式投影装置と言える。実施の形態1の投影装置10aは、ミラーデバイス21,22を2つ備えているので多板式投影装置である。
不図示の空間光変調器26を制御する制御回路は、空間光変調器26に画像信号に基づいて生成した制御信号を送り、空間光変調器26を構成しているそれぞれの光変調素子、例えばミラーデバイスを構成しているそれぞれのミラーや液晶デバイスを構成している液晶の動作などを制御する役割を果たす。また、空間光変調器26とカラーセレクトホイール13におけるフィルタ部材14の回転やスライドなど、もしくは、カラーセレクトドラム50の回転などのフィルタを切り替える駆動タイミングとを同期制御することもできる。なお、この空間光変調器26とカラーセレクトホイール13におけるフィルタ部材14の駆動タイミングとの同期制御、もしくは、空間光変調器26とカラーセレクトドラム50の駆動タイミングとの同期制御は別の回路を備えて行うこともできる。
第2の偏光素子23は、特定の偏光方向を有する光のみを透過し、それ以外の偏光方向を有する光を透過しない役割を果たす。第2の偏光素子23は、第1の偏光素子12と同じ部材で構成されてもよい。
不図示の投影レンズは、スクリーンにむけて偏光を拡大して投影する役割を果たす。
以上の構成部を含んで図1の2板式投影装置10aは構成されている。
次に、図1の2板式投影装置10aを用いたカラー画像の投影原理を説明する。
図1の2板式投影装置10aにおいて、光源11は複数の波長および複数の偏光方向を含む光を発する。光源11から発した光は、光の特定の偏光方向のみに揃える、あるいは、ランダム偏光を特定の偏光方向を有する光に変換する第1の偏光素子(もしくは偏光変換光学系)12に入射する。図1では、例えば、P偏光だけを透過するように第1の偏光素子12を構成している。光源11から発した光は、第1の偏光素子12を透過することで全ての波長の光がP偏光となる。
第1の偏光素子12を透過したP偏光の光は、カラーセレクトホイール13に入射する。図1のカラーセレクトホイール13は、光の進行方向と垂直な面で回転可能な円形状のフィルタ部材14からなる。ここでのフィルタ部材14は、赤色の波長の光、緑色の波長の光、および青色の波長の光のいずれか1つの光の偏光方向のみを変換できるフィルタを少なく一つを含むことによって構成されている。図1では、フィルタ部材14を、2枚の青色の波長の光の偏光方向のみをP偏光からS偏光に変えるフィルタ15a,15bと、2枚の緑色の波長の光の偏光方向のみをP偏光からS偏光に変えるフィルタ16a,16bとを交互に配置するによって構成されている。そして、図1では、上述の不図示の制御回路によって、ミラーデバイス21,22の制御と各フィルタ15a,15b,16a,16bの回転、すなわち各フィルタ15a,15b,16a,16bの切り替えタイミングが同期制御されている。
次に、図1において、カラーセレクトホイール13の青色の波長の光の偏光方向のみをP偏光からS偏光に変えるフィルタ15aによって入射光における青色の波長の光の偏光方向のみをP偏光からS偏光に変える場合について記載する。
カラーセレクトホイール13は、青色の波長の光の偏光方向のみをP偏光からS偏光に変えるフィルタ15aによって、入射した全てP偏光の光の中でも青色の波長の光の偏光方向のみをP偏光からS偏光に変える。すなわち、光の原色に基づくと、青色の波長の光はS偏光になり、赤色の波長の光および緑色の波長の光はP偏光を維持する。
青色の波長の光のみがS偏光となった光は、TIR(Total Internal Reflection)プリズム24の第1プリズム17に臨界角以上で入射する。そして、第1プリズム17によってS偏光を含む光は、ダイクロイックプリズム25にむけて全反射される。図1では、ダイクロイックプリズム25内の透過/反射面20を、赤色の波長の光を反射し、それ以外の波長の光を透過するような構成としている。
S偏光を含む光が入射したダイクロイックプリズム25では、その透過/反射面20でS偏光を含む光のうちの赤色の波長の光を反射し、それ以外の波長の光(すなわち青色の波長の光と緑色の波長の光)を透過する。そして、P偏光の赤色の光がダイクロイックプリズム25の側面に設けられたミラーデバイス22に入射し、一方でS偏光の青色の波長の光とP偏光の緑色の波長の光もダイクロイックプリズム25の側面に設けられたもう片方のミラーデバイス21に入射する。
各ミラーデバイス21,22は、不図示の制御回路から受信した各色の波長の光に対応する画像信号に基づいて生成された制御信号に基づいて入射された光を変調する。
ここで、赤色の波長の光が入射したミラーデバイス22では、常時、赤色の波長の光に対応する画像信号に基づいて生成された制御信号に基づいて赤色の波長の光を変調する。
一方で、異なる偏光方向(P偏光とS偏光)が混在している青色の波長の光と緑色の波長の光が入射したミラーデバイス21は、不図示の制御回路によってカラーセレクトホイール13の各フィルタ15a,15b,16a,16bの回転タイミングと同期制御される。すなわち、図1では、ミラーデバイス21によって光を変調する制御が青色の波長の光の偏光方向のみをP偏光からS偏光に変えるフィルタ15aに同期して行われる。そして、図1では、カラーセレクトホイール13で青色の波長の光をS偏光にしたので、不図示の制御回路は、その逆のP偏光の緑色の波長の光に基づいた画像信号に基づいて生成された制御信号をミラーデバイス21に送信する。ここで緑色の波長の光を変調の対象とするのは、後に青色の波長の光を除去するためである。そして、青色の波長の光と緑色の波長の光が入射したミラーデバイス21は、受信した緑の波長の光に基づく制御信号にしたがって入射した青色の波長の光と緑色の波長の光を変調する。
各ミラーデバイス21,22によって変調された各光は、各ミラーデバイス21,22を構成しているミラーによって再びダイクロイックプリズム25にむけて反射され、再びダイクロイックプリズム25に入射する。その後、各光は、ダイクロイックプリズム25内の透過/反射面20に達し、前回同様に赤色の波長の光は透過/反射面20で反射され、青色の波長の光と緑色の波長の光は透過/反射面20を透過する。
ここで、赤色の波長の光の反射する光軸および青色の波長の光と緑色の波長の光の透過する光軸が同一の光軸になるように構成をしておくことで各色の波長の光が合成される。合成された光は、TIRプリズム24の第2プリズム18にむけて進む。
そして、合成された光は、TIRプリズム24の第2プリズム18に臨界角以下で入射することで第2プリズム18を透過し、第2の偏光素子23に入射する。ここで、第2の偏光素子23は特定の偏光方向の光のみを透過するように構成されている。例えば、図1では、S偏光の光を透過せず、P偏光を透過するように構成されている。その結果、S偏光の青色の波長の光は第2の偏光素子23を透過せず、一方で、P偏光の赤色の波長の光および緑色の波長の光は透過する。
第2の偏光素子23を透過したP偏光の赤色の波長の光および緑色の波長の光は、不図示の投影レンズを含む投影光学系を介して不図示のスクリーンにP偏光に揃っている赤色の波長の光と緑色の波長の光が投影されることで画像が表示される。
また、カラーセレクトホイール13のフィルタ部材14をミラーデバイス21の制御と同期して回転させ、光路上に緑色の波長の光の偏光方向のみをP偏光からS偏光に変えるフィルタ16aを配置することによって、同様の行程を経て赤色の波長の光および青色の波長の光をスクリーンに投影することができる。
このように、カラーセレクトホイール13のフィルタ部材14を回転させることで、変調された青色の波長の光と変調された緑色の波長の光を交互に投影することができる。そして、赤色の波長の光が常に投影され、青色の波長の光と緑色の波長の光に対応するサブフレームの時間にしたがって青色の波長の光と緑色の波長の光が交互に投影されることでP偏光に揃ったカラー画像を投影することができる。
なお、光源11として、水銀ランプ光源を用いている場合、水銀ランプから出力される光は赤色の波長の光が不足しているので、常に赤色の波長の光を変調するような上記の構成を行うことが特に望ましい。
以上が、図1の2板式投影装置10aを用いてカラー画像を投影する投影原理である。
ここで、カラーセレクトホイール13の各フィルタを適宜代えて、順次投影する光の色などを変えたりすることもできる。各空間光変調器26で変調する光の色などを変えてもよい。また、カラーセレクトホイール13の代わりに上述のカラーセレクトドラム50を用いてもよい。
なお、光源11の光を特定の偏光方向に変換する第1の偏光素子12によっては、P偏光に変換する代わりにS偏光に変換することができる。そして、カラーセレクトホイール13のフィルタ部材14に赤色の波長の光、緑色の波長の光、青色の波長の光のいずれかの偏光をS偏光からP偏光に変換する少なくとも一つのフィルタを備えることで、赤色の波長の光、緑色の波長の光、青色の波長の光のいずれかのS偏光の光をP偏光の光にすることができる。それから、S偏光の光のみを透過するように構成された第2の偏光素子23を用いることで、P偏光に変換された赤色の波長の光、緑色の波長の光、青色の波長の光のいずれかの光を透過しないようにすることができる。
このような構成をして上述と同様の行程を経ることで、S偏光の赤色の波長の光、緑色の波長の光、青色の波長の光のうち、いずれかの一色の波長の光を一方の空間光変調器26(図1におけるミラーデバイス22)で変調して常に投影し、残りの2色の波長の光をもう一方の空間光変調器26(図1におけるミラーデバイス21)で交互に変調して、赤色の波長の光、緑色の波長の光、青色の波長の光のうちの偏光方向の揃った2色の光をスクリーンに投影することができる。そして、カラーセレクトホイール13を2つの空間光変調器26と同期して回転させて、一方の空間光変調器26(図1におけるミラーデバイス21)で変調する各光を交互に投影することでS偏光に揃ったカラー画像を投影することができる。
カラーセレクトホイール13の代わりに上述のカラーセレクトドラム50を用いてもよい。
次に、図1の2板式投影装置10aの変形例を説明する。
第1の変形例は、第2の偏光素子23の配置を変えている例である。
図3は、図1の第2の偏光素子23の配置を変えた2板式投影装置10bの構成図である。
図3では、図1で示した第2の偏光素子23の配置とは異なり、カラーセレクトホイール13とTIRプリズム24の第1プリズム17の間に第2の偏光素子23bを配置している。
基本的に第2の偏光素子23は、カラーセレクトホイール13の後段からスクリーンまでの間における少なくとも2種類の偏光方向を含んでいる光の光路に配置すればよい。
なお、本明細書の第1の偏光素子12および第2の偏光素子23として特定の偏光方向の光だけを透過するように複数の光学素子からなる偏光分離光学系を構成してもよい。
図3の他の構成部については、図1と同様であるので説明を省略する。
図3に示しているように2板式投影装置を構成した場合の簡単な投影原理を記載する。
図3では、カラーセレクトホイール13のすぐ後段に第2の偏光素子23bを配置している。そして、カラーセレクトホイール13によって偏光方向がS偏光に変換された青色の波長の光を第2の偏光素子23bで透過しないようにしている。このように第2の偏光素子23bを配置することで、この第2の偏光素子23bを透過後の光は、赤色と緑色の波長の光だけとなる。
そして、赤色の波長の光および緑色の波長の光だけとなった光は、図1と同様に、ダイクロイックプリズム25の透過/反射面20で赤色の波長の光は反射され、一方で緑色の波長の光は透過する。それから、赤色の波長の光と緑色の波長の光は、それぞれの光に対応する各ミラーデバイス21,22に入射する。各ミラーデバイス21,22は、図1で記載したように各光に対応する制御信号に基づいて各光を変調して、再びダイクロイックプリズム25にむけて反射する。そして、図1と同様に、ダイクロイックプリズム25の透過/反射面20で変調された各光が重なり、合成された各光がTIRプリズム24の第2プリズム18を透過し、投影光学系を介してスクリーンに投影される。
図1と同様に、このような投影は、赤色の波長の光および緑色の波長の光に限らず、カラーセレクトホイール13のフィルタ部材14をミラーデバイス21,22の制御と同期させて回転することによって、同様の行程を経て、赤色の波長の光および青色の波長の光をスクリーンに投影することができる。
そして、どちらか一方の空間光変調器26(図3におけるミラーデバイス21もしくはミラーデバイス22)で変調する各光に対応するサブフレームの時間にしたがってカラーセレクトホイール13がミラーデバイス21,22と同期して回転され、各光を交互に変調することでカラー画像を投影することができる。
このように第2の偏光素子23の配置を変えた構成を行ってもカラー画像を投影することができる。
第2の変形例は、カラーセレクトホイール13の配置を変えている例である。
基本的にカラーセレクトホイール13のフィルタ部材14は、第1の偏光素子12と第2の偏光素子23の間におけるフィルタ部材14で偏光方向を変換する光を含んでいる光の光路に配置されればよい。
第3の変形例は、図1のTIRプリズム24を他の光学素子に代える例である。
例えば、TIRプリズム24の代わりにハーフミラーを用いた構成をしてもよい。
ハーフミラーの一種として、PBS(Polarization Beam Splitter)プリズムがある。PBSプリズムは、PBSプリズム内部の光の透過/反射面で特定の偏光方向を有する光のみを透過し、それ以外の偏光方向を有する光を反射する役割を果たす。このような光を偏光方向に基づいて透過/反射する部材を本明細書では、偏光方向透過/反射部材とよぶ。この偏光透過/反射部材には、他にPBSミラーやワイヤグリッドなどがある。
ここで、PBSプリズムをTIRプリズム24の代わりに用いることで、カラーセレクトホイール13で偏光方向の変わった光をPBSプリズムの透過/反射面で特定の偏光方向を有する光のみ(例えば、P偏光の光)を透過して除去し、それ以外の偏光方向を有する光(例えば、S偏光の光)を反射することができる。そのため、図3におけるTIRプリズム24と第2の偏光素子23の役割を兼ねることができる。
例えば、図1の構成の2板式の投影装置において、TIRプリズム24の代わりにPBSプリズムを用い、PBSプリズムの透過/反射面をP偏光を透過し、S偏光を反射するような構成をすることで画像を投影することもできる。(図5Aを参照)
さらに、他の構成部材を適宜追加して投影装置を構成し、画像を投影することができる。
例えば、ダイクロイックプリズムとミラーデバイス21,22の間に波長板であるλ/4板を配置するような構成をする。このような構成をすることで、カラーセレクトホイール13を透過してPBSプリズムの透過/反射面で反射されたS偏光の赤色の波長の光と緑色の波長の光が、ダイクロイックプリズム25に入射する。ダイクロイックプリズム25に入射した光は、ダイクロイックプリズム25の透過/反射面20で、赤色の波長の光は反射され、緑色の波長の光が透過する。そして、各光は、各光に対応しているミラーデバイス21,22で変調される。変調された光はλ/4板を往復するのでS偏光からP偏光に変換されPBSプリズムを透過する。そして、変調された光がダイクロイックプリズム25とPBSプリズムと投影光学系を介してスクリーンに投影される。このような構成をする場合、第2の偏光素子23は必ずしも必要ではない。もし第2の偏光素子23をPBSプリズムより後段の光路に配置する場合は、第2の偏光素子23を確実に特定の偏光方向以外の光を透過しないようなクリーンアップ偏光素子として用いることができる。
第4の変形例として、TIRプリズムを除いて、カラーセレクトホイール13を透過した光が、直接、ダイクロイックプリズムに入射されるようにすることができる。すなわち、TIRプリズム24を用いない構成にすることもできる。
第5の変形例として、カラーセレクトホイール13を複数用いて投影装置を構成することができる。
図4Aは、図1のカラーセレクトホイール13を複数用いた2板式投影装置10cの構成図である。
図4Aでは、図1で示したTIRプリズム24と第2の偏光素子23の間の光路上に第2のカラーセレクトホイール13cを備えている。
基本的に第2のカラーセレクトホイール13cは、第1のカラーセレクトホイール13の後段から第2の偏光素子23までの間における少なくとも2種類の偏光方向(例えば、P偏光とS偏光)の光を含んでいる光路に配置すればよい。また、図4Aでは、第2のカラーセレクトホイール13cのフィルタ部材14cを赤色の波長の光のみをP偏光からS偏光に変えるフィルタ28cと、緑色の波長の光のみをP偏光からS偏光に変えるフィルタ16cと、青色の波長の光のみをP偏光からS偏光に変えるフィルタ15cで構成している。
そして、図1で示したダイクロイックプリズム25の代わりに、PBSプリズム30を用いている。もちろん、図1のようにダイクロイックプリズム25であっても構わない。
また、第2の偏光素子23の透過させる偏光方向を第1の偏光素子12の透過させる偏光方向と相反するように構成する。すなわち、第1の偏光素子12をP偏光のみを透過するように構成していた場合、第2の偏光素子23をS偏光のみを透過するように構成する。
図4Aの他の構成部については、図1と同様であるので説明を省略する。
図4Aの2板式投影装置10cによる画像の投影原理を記載する。
図4Aの2板式投影装置10cでは、カラーセレクトホイール13によってS偏光に変化した青色の波長の光を含む光をTIRプリズム24の第1プリズム17を介してPBSプリズム30にむけて反射する。ここで、図4AにおけるPBSプリズム30は、PBSプリズム30内の光の透過/反射面31をS偏光の光を反射し、P偏光の光を透過するように構成している。
そして、PBSプリズム30に入射したS偏光の青色の波長の光を含む光は、PBSプリズム30における透過/反射面31で反射され、P偏光の赤色の光と緑色の光が透過する。
S偏光の青色の波長の光およびP偏光の赤色と緑色の波長の光が、PBSプリズム30の側面に備えられた各色の波長の光に対応する各ミラーデバイス21,22に入射する。各ミラーデバイス21,22では、各色の波長の光を各色の光に対応する画像データに基づいて生成された制御信号に基づいて変調して、再びPBSプリズム30にむけて反射する。
各ミラーデバイス21,22は、不図示の制御回路から受信した各色の波長の光に対応する画像信号に基づいて生成された制御信号に基づいて入射した光を変調する。
ここで、S偏光の青色の波長の光が入射したミラーデバイス22は、青色の波長の光に対応する画像信号に基づいて生成された制御信号に基づいて青色の波長の光を変調する。ここでの画像信号は、第1のカラーセレクトホイール13で異なる偏光に変換した1色の光(図4Aでは、P偏光からS偏光に変換した青色の波長の光)に対応した画像信号である。
一方で、P偏光の赤色の波長の光と緑色の波長の光が入射したミラーデバイス21は、不図示の制御回路によって第2のカラーセレクトホイール13cの各フィルタ15c,16c,28cの回転タイミングと同期制御される。そして、第2のカラーセレクトホイール13cをP偏光の赤色の波長の光をS偏光に変換するフィルタ28cとしている場合、不図示の制御回路は、その赤色の波長の光に基づいた画像信号に基づいて生成された制御信号をミラーデバイス21に送信する。ここで赤色の波長の光を変調の対象とするのは、後に緑色の波長の光を除去するためである。そして、赤色の波長の光と緑色の波長の光が入射したミラーデバイス21は、受信した赤の波長の光に基づいた画像信号に対応した制御信号にしたがって入射した赤色の波長の光と緑色の波長の光を変調する。
反射されて再びPBSプリズム30に入射した各色の波長の光は、PBSプリズム30における透過/反射面31に達し、S偏光の青色の波長の光は反射され、P偏光の赤色の光と緑色の光は透過する。ここで、PBSプリズム30における光の透過/反射面31で反射された青色の波長の光の光路と透過した赤色の波長の光と緑色の光の光路を同一光軸になるようにしておくことでそれぞれ変調された各色の波長の光が合成される。合成された光は、TIRプリズム24の第2プリズム18を透過して、第2のカラーセレクトホイール13cに入射する。そして、第2のカラーセレクトホイール13cを赤色の波長の光のみをP偏光からS偏光に変えるフィルタ28cとしていた場合、合成された光のうちのP偏光である赤色の波長の光がS偏光に変換される。これによって、合成された光は、S偏光の青色の波長の光と赤色の波長の光と、P偏光の緑色の波長の光を含むようになる。
第2のカラーセレクトホイール13cを透過した光は、さらに第2の偏光素子23に入射する。図4Aでは、P偏光の光を透過せず、S偏光を透過するように第2の偏光素子23を構成している。よって、P偏光の緑色の波長の光は第2の偏光素子23を透過せず、S偏光の青色の波長の光および赤色の波長の光は透過することができる。その結果、第2の偏光素子23を透過したS偏光に揃った青色の波長の光および赤色の波長の光が、不図示の投影光学系を介してスクリーンに投影される。
このような投影は、青色の波長の光および赤色の波長の光に限らず、第1のカラーセレクトホイール13のフィルタ部材14と第2のカラーセレクトホイール13cのフィルタ部材14cをミラーデバイス21,22の制御と同期して回転することによって、同様の行程を経て青色の波長の光および緑色の波長の光などの2色の光を同時に投影することができる。
そして、ミラーデバイス21で変調される各色の波長に対応するサブフレームの時間にしたがいミラーデバイス21の制御と同期して第1のカラーセレクトホイール13,第2のカラーセレクトホイール13cが回転することで、ミラーデバイス21における各色の波長の光が交互に投影され、カラー画像を投影することができる。
このように複数のカラーセレクトホイールを含んだ構成を行ってもカラー画像を投影することができる。複数のカラーセレクトホイールの代わりに複数のカラーセレクトドラムを用いても構わない。
ここで、第1のカラーセレクトホイール13のフィルタや第2のカラーセレクトホイール13cのフィルタを変えて、順次投影する光の種類(光の色など)を変えたり、各空間光変調器26で変調する光の種類(光の色など)を変えたりすることもできる。
なお、実施の形態1において、不図示の投影光学系と第2の偏光素子23の順序を入れ変える。そして、先に投影光学系に光を入射するようにして第2の偏光素子によって特定の偏光方向を有する光だけを透過するように構成してもよい。
第6の変形例は、カラーセレクトホイール13とカラーリンク社の“カラーセレクト” などの波長選択性偏光素子42を併用している例である。
図4Bは、図1のカラーセレクトホイール13と波長選択性偏光素子42を併用している2板式投影装置10dの構成図である。
図4Bでは、図1で示したTIRプリズム24と第2の偏光素子23の間の光路上に波長選択性偏光素子42を備えている。
基本的に波長選択性偏光素子42は、カラーセレクトホイール13の後段から第2の偏光素子23までの間における少なくとも2種類の偏光方向(例えば、P偏光とS偏光)の光を含んでいる光路に配置すればよい。また、図4Bでは、波長選択性偏光素子42を赤色の波長の光のみをP偏光からS偏光に変えるように構成している。
図4Bの他の構成部については、図4Aと同様であるので説明を省略する。
図4Bの2板式投影装置10dによる画像の投影原理を記載する。
図4Bの2板式投影装置10dでは、カラーセレクトホイール13によってS偏光に変化した青色の波長の光を含む光をTIRプリズム24の第1プリズム17を介してPBSプリズム30にむけて反射する。ここで、図4BにおけるPBSプリズム30は、PBSプリズム30内の光の透過/反射面31をS偏光の光を反射し、P偏光の光を透過するように構成している。
そして、PBSプリズム30に入射したS偏光の青色の波長の光を含む光は、PBSプリズム30における透過/反射面31で、S偏光の青色の波長の光が反射され、P偏光の赤色の光と緑色の光が透過する。
S偏光の青色の波長の光およびP偏光の赤色と緑色の波長の光が、PBSプリズム30の側面に備えられた各色の波長の光に対応する各ミラーデバイス21,22に入射する。各ミラーデバイス21,22は、不図示の制御回路から受信した各色の光に対応する画像データに基づいて生成された制御信号により各色の波長の光を変調して、再びPBSプリズム30にむけて変調したそれぞれの光を反射する。
ここで、S偏光の青色の波長の光が入射したミラーデバイス22では、青色の波長の光に対応する画像信号に基づいて生成された制御信号により青色の波長の光を変調する。ここでの画像信号は、第1のカラーセレクトホイール13で異なる偏光に変換した1色の光(図4BにおけるP偏光からS偏光に変換した青色の波長の光)に対応した画像信号である。
一方で、波長選択性偏光素子42をP偏光の赤色の波長の光をS偏光に変換する構成としている場合、不図示の制御回路は、P偏光の赤色の波長の光と緑色の波長の光が入射したミラーデバイス21に、赤色の波長の光に基づいた画像信号に基づいて生成された制御信号を送信する。ここで赤色の波長の光を変調の対象とするのは、後に緑色の波長の光を除去するためである。そして、赤色の波長の光と緑色の波長の光が入射したミラーデバイス21は、受信した赤の波長の光に基づいた画像信号に対応した制御信号にしたがって入射した赤色の波長の光と緑色の波長の光を変調して、変調した光を再びPBSプリズム30にむけて反射する。
再びPBSプリズム30に入射した各色の波長の光は、PBSプリズム30における透過/反射面31に達し、S偏光の青色の波長の光は反射され、P偏光の赤色の光と緑色の光が透過する。ここで、PBSプリズム30における光の透過/反射面31で反射された青色の波長の光の光路と透過した赤色の波長の光と緑色の光の光路を同一光軸になるようにしておくことでそれぞれ変調された各色の波長の光が合成される。合成された光は、TIRプリズム24の第2プリズム18を透過して、波長選択性偏光素子42に入射する。図4Bでは、波長選択性偏光素子42を赤色の波長の光のみをP偏光からS偏光に変えるように構成しているので、合成された光が波長選択性偏光素子42を透過することで、合成された光のうちのP偏光である赤色の波長の光がS偏光に変換される。これによって、合成された光は、S偏光の青色の波長の光と赤色の波長の光と、P偏光の緑色の波長の光を含むようになる。
波長選択性偏光素子42を透過した光は、さらに第2の偏光素子23に入射する。図4Bでは、P偏光の光を透過せず、S偏光を透過するように第2の偏光素子23を構成している。よって、P偏光の緑色の波長の光は第2の偏光素子23を透過せず、S偏光の青色の波長の光および赤色の波長の光は透過することができる。その結果、第2の偏光素子23を透過したS偏光に揃った青色の波長の光および赤色の波長の光が、不図示の投影光学系を介してスクリーンに投影される。
このような投影は、青色の波長の光および赤色の波長の光に限らず、第1のカラーセレクトホイール13のフィルタ部材14を回転させることによってミラーデバイス22で緑色のS偏光を変調して、同様の行程を経て緑色の波長の光および赤色の波長の光を投影することができる。この場合、S偏光の緑色の波長の光が入射するミラーデバイス22では、第1のカラーセレクトホイール13の回転と同期して送信される緑色の波長の光に対応する画像信号に基づいて生成された制御信号により緑色の波長の光を変調する。
そして、ミラーデバイス22で変調される各色の波長に対応するサブフレームの時間にしたがいミラーデバイス22の制御と同期して第1のカラーセレクトホイール13を回転させる。そして、ミラーデバイス22における各色の波長の光が交互に投影されることでカラー画像を投影することができる。
このようにカラーセレクトホイールと波長選択性偏光素子を併用した構成を行ってもカラー画像を投影することができる。
ここで、第1のカラーセレクトホイール13のフィルタや波長選択性偏光素子42を変えて、順次投影する光の種類(光の色など)を変えたり、各空間光変調器26で変調する光の種類(光の色、光の偏向方向など)を変えたりすることもできる。
なお、実施の形態1において、不図示の投影光学系と第2の偏光素子23の順序を入れ変える。そして、先に投影光学系に光を入射するようにして第2の偏光素子によって特定の偏光方向を有する光だけを透過するように構成してもよい。
以上のような実施の形態1の構成をすることで偏光の偏光方向を適切に保って画像を投影することができる。そして、偏光方向を適切に保った光を偏光スクリーンに投影することで画像のコントラストを向上させることができる。
[実施の形態2]
実施の形態2の多板式投影装置の構成と投影原理について説明する。
実施の形態2の2板式投影装置は、実施の形態1の2板式投影装置とは異なり、反射型の空間光変調器26としてLCOS(Liquid Crystal On Silicon)32,33を用いている。LCOSは液晶表示デバイスの一つとして一般的に知られているので本明細書中での説明を省略する。
そして、第2の偏光素子23を各LCOS32,33の後段に備えた場合は、第1の偏光素子12と第2の偏光素子23を、それぞれ相反する偏光方向の光を透過するように構成する。すなわち、第1の偏光素子12をS偏光を透過し、P偏光を透過しないように構成した場合、第2の偏光素子23をP偏光を透過し、S偏光を透過しないように構成する(図5Aを参照)。なお、第1の偏光素子12として、偏光を特定の偏光方向を有する光に変換するような偏光変換光学系を構成してもよい。すなわち、第1の偏光素子12としてP偏光をS偏光に変換する偏光変換光学系を構成してもよい。
一方で、第2の偏光素子23をカラーセレクトホイール13と各LCOS32,33の前段の光路間に備えた場合は、第1の偏光素子12と第2の偏光素子23をそれぞれ同じ偏光方向の光を透過するように構成する。すなわち、第1の偏光素子12をS偏光を透過し、P偏光を透過しないように構成した場合、第2の偏光素子23をS偏光を透過し、P偏光を透過しないように構成する(図5Bを参照)。
なお、第1の偏光素子12として、偏光を特定の偏光方向を有する光に変換するような偏光変換光学系を構成してもよい。すなわち、第1の偏光素子12としてP偏光をS偏光に変換する偏光変換光学系を構成してもよい。
カラーセレクトホイール13は、光の進行方向と垂直な面で回転可能な円形状のフィルタ部材14aからなる。ここでのフィルタ部材14aは、赤色の波長の光、緑色の波長の光、および青色の波長の光のいずれか1つの光の偏光方向のみを変換できるフィルタを少なく一つを含むことによって構成される。図5Aおよび図5Bでは、フィルタ部材14aを、2枚の青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ15s,15tと、2枚の緑色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ16s,16tとを交互に配置するによって構成している。そして、図5Aおよび図5Bでは、上述の不図示の制御回路によって、各LCOS32,33の制御と各フィルタ15s,15t,16s,16tの回転、すなわち各フィルタ15s,15t,16s,16tの切り替えタイミングを同期制御している。なお、カラーセレクトホイール13の代わりに実施の形態1で述べたようなカラーセレクトドラム50を用いてもよく、各LCOS32,33の制御とカラーセレクトドラム50のフィルタの切り替えタイミングを同期制御することが望ましい。
また、実施の形態1のTIRプリズム24の代わりにPBSプリズム30を用いている。PBSプリズム30は、プリズム内部における光の透過/反射面31で光の偏光方向によって特定の偏光方向を有する光のみを透過し、それ以外の偏光方向を有する光を反射する役割を果たす。また、2つのプリズムを接合して、プリズムの接合部における光の透過/反射面にPBSコーティングを施してもよい。さらに、PBSプリズム30の代わりにPBSミラーやワイヤグリッドを用いてもよい。ここで逆に、特定の偏光方向を有する光のみを反射し、それ以外の偏光方向を有する光を透過するような構成をすることもできる。
TIRプリズム24の代わりにPBSプリズム30を用いる場合は、第2の偏光素子23は必ずしも必要ではない。もし第2の偏光素子23を配置する場合は、第2の偏光素子23を確実に特定の偏光方向以外の光を透過しないようなクリーンアップ偏光素子として用いることができる。ただし、図1のようにTIRプリズム24を用いる場合は、第2の偏光素子23を用いる必要がある。
実施の形態2の他の構成部については、実施の形態1と同様なので説明を省略する。
図5Aを参照して実施形態2の2板式投影装置を用いた画像の投影原理について説明する。
図5Aは、各空間光変調器を図1のミラーデバイスからLCOSに代えて、第2の偏光素子を各LCOSの後段に備えた場合の2板式投影装置の構成である。
図5Aの2板式投影装置50aにおいて、光源11は、複数の波長および複数の偏光方向を含む光を発する。光源11からの光は、光を特定の偏光方向を抽出するあるいはランダム偏光を特定の偏光方向を有する光に変換する第1の偏光素子(もしくは偏光変換光学系)12に入射する。図5Aでは、第1の偏光素子12をS偏光だけを透過するように構成している。第1の偏光素子12を透過することで全ての波長の光がS偏光となる。もし光源11としてレーザー光源を用いて全ての波長の光をS偏光としている場合は、第1の偏光素子12を必ずしも必要ではない。もちろん、クリーンアップ偏光素子として第1の偏光素子12を用いてもかまわない。
第1の偏光素子12を透過したS偏光の光は、カラーセレクトホイール13に入射する。図5Aのカラーセレクトホイール13は、光の進行方向と垂直な面で回転可能な円形状のフィルタ部材14aからなる。ここでのフィルタ部材14aは、赤色の波長の光、緑色の波長の光、および青色の波長の光のいずれか1つの光の偏光方向のみを変換できるフィルタを少なく一つを含むことによって構成される。図5Aおよび図5Bでは、フィルタ部材14aを、2枚の青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ15s,15tと、2枚の緑色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ16s,16tとを交互に配置するによって構成している。そして、図5Aおよび図5Bでは、上述の不図示の制御回路によって、各LCOS32,33の制御と各フィルタ15s,15t,16s,16tの回転、すなわち各フィルタ15s,15t,16s,16tの切り替えタイミングを同期制御している。
図5Aでは、青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ15sによって、入射光の青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変える場合を示す。
カラーセレクトホイール13は、入射した全てS偏光の光を青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ15sによって青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変換する。すなわち、光の原色に基づくと、青色の波長の光はP偏光になり、赤色の波長の光および緑色の波長の光はS偏光を維持する。
青色の波長の光のみがP偏光となった光は、PBSプリズム30に入射する。図5AにおけるPBSプリズム30の透過/反射面31は、P偏光を透過し、S偏光を反射するように構成されている。PBSプリズム30の透過/反射面31によってP偏光の青色の波長の光は透過して除去され、それ以外の波長の光(すなわち、S偏光の赤色の波長の光と緑色の波長の光)は、ダイクロイックプリズム25にむけて反射される。
赤色の波長の光と緑色の波長の光が入射したダイクロイックプリズム25では、その透過/反射面20で赤色の波長の光のみを反射し、緑色の波長の光を透過する。そして、S偏光の赤色の光が、ダイクロイックプリズム25の側面に設けられたLCOS33に入射し、一方でS偏光の緑色の波長の光もダイクロイックプリズム25の側面に設けられたもう片方のLCOS32に入射する。
各LCOS32,33では、不図示の制御回路から受信した画像信号に基づいて生成された制御信号にしたがって入射した各光を変調する。
ここで、赤色の波長の光が入射したLCOS33では、常時、赤色の波長の光に対応する制御信号に基づいて赤色の波長の光を変調する。なお、LCOS33によって変調された赤色の波長の光は、S偏光からP偏光に変わる。
一方で、緑色の波長の光が入射したLCOS32は、不図示の制御回路によってカラーセレクトホイール13の各フィルタの回転タイミングと同期制御される。すなわち、図5AにおけるLCOS32,33による光の変調制御が、青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタの回転タイミングに同期して行われる。図5Aでは、カラーセレクトホイール13で青色の波長の光をP偏光にして除去したので、不図示の制御回路は緑色の波長の光に基づいた画像信号に基づいて生成した制御信号をLCOS32に送信する。そして、緑色の波長の光が入射したLCOS32は、受信した緑の波長の光に対応する制御信号にしたがって入射した緑色の波長の光を変調する。なお、LCOS32によって変調された緑色の波長の光は、S偏光からP偏光に変わる。
それから、各LCOS32,33で変調された各光は、再びダイクロイックプリズム25にむけて反射される。
そして、各LCOS32,33で変調されて反射された各光は、再びダイクロイックプリズム25に入射する。その後、各光は、ダイクロイックプリズム25内部の透過/反射面20に達し、赤色の波長の光は前回同様に透過/反射面20で反射され、緑色の波長の光は透過/反射面20を透過する。
ここで、赤色の波長の光の反射する光軸および緑色の波長の光の透過する光軸を同一の光軸になるように構成をしておくことで各色の波長の光が合成される。合成された光は、PBSプリズム30に入射する。
そして、合成された光は全てP偏光に揃っているので、PBSプリズム30の透過/反射面31を透過し、第2の偏光素子23に入射する。図5Aでは、第2の偏光素子23を第1の偏光素子と相反するようにS偏光の光を透過せず、P偏光を透過するように構成していることによって、P偏光の赤色の波長の光および緑色の波長の光が、第2の偏光素子23を透過する。なお、図5Aのような構成を行う場合は、必ずしも第2の偏光素子23を必要としないが、クリーンアップ偏光素子として不要なS偏光の光を透過しないように用いている。しかしながら、図5AでPBSプリズム30の代わりにTIRプリズム24を用いる場合は、第2の偏光素子23が必要である。
第2の偏光素子23を通過したP偏光の赤色の波長の光および緑色の波長の光は、不図示の投影レンズを含む投影光学系を介して、偏光方向がP偏光に揃った赤色の波長の光および緑色の波長の光が不図示のスクリーンに投影される。
このような投影は、赤色の波長の光および緑色の波長の光に限らず、カラーセレクトホイール13のフィルタ部材をLCOS32の制御と同期して回転することによって、同様の行程を経て赤色の波長の光および青色の波長の光を投影することができる。
そして、赤色の波長の光が常に投影され、青色の波長の光と緑色の波長の光に対応するサブフレームの時間にしたがって青色の波長の光と緑色の波長の光を交互に投影することでカラー画像を投影することができる。
以上が、図5Aの2板式投影装置50aを用いたカラー画像の投影原理である。
ここで、カラーセレクトホイール13のフィルタを変えて、順次投影する光の種類(光の色など)を変えたり、各空間光変調器26で変調する光の種類を変えたりすることもできる。
なお、第1の偏光素子12でS偏光に変換する代わりにP偏光に変換することができる。そして、カラーセレクトホイール13のフィルタ部材に赤色の波長の光、緑色の波長の光、青色の波長の光のいずれかの偏光をP偏光からS偏光にする少なくとも一つのフィルタを備える。例えば、図1で示しているフィルタ部材14などである。これによって、赤色の波長の光、緑色の波長の光、青色の波長の光のいずれかのP偏光の光をS偏光の光にすることができる。そして、PBSプリズム30の透過/反射面31の特性をS偏光を透過し、P偏光を反射するような特性にする。このようにして、上述と同様の行程を経ることで、S偏光の光を投影することができる。
次に、図5Bを参照して第2の偏光素子の配置を変えた実施形態2の2板式投影装置による画像の投影原理について説明する。
図5Bは、図5Aの第2の偏光素子をカラーセレクトホイールの後段と各LCOSの前段の光路間に備えた場合の2板式投影装置の構成である。
図5Bの2板式投影装置50bにおいて、光源11は、複数の波長および複数の偏光方向を含む光を発する。光源11からの光は、光を特定の偏光方向を抽出するあるいはランダム偏光を特定の偏光方向を有する光に変換する第1の偏光素子(もしくは偏光変換光学系)12に入射する。図5Bでも、図5Aと、同様にS偏光だけを透過するように第1の偏光素子12を構成している。第1の偏光素子12を透過することで全ての波長の光はS偏光となる。もし光源12としてレーザー光源を用いて全ての波長の光をS偏光としている場合は、第1の偏光素子12を必ずしも必要としない。もちろん、クリーンアップ偏光素子として第1の偏光素子12を用いてもかまわない。
第1の偏光素子12を透過したS偏光の光は、カラーセレクトホイール13に入射する。図5Bのカラーセレクトホイール13も、図5Aと同様に、フィルタ部材14aを2枚の青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ15s,15tと2枚の緑色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ16s,16tを交互に配置して構成している。さらに、図5Bでも、不図示の制御回路によって各フィルタの回転、すなわち各フィルタの切り替えをLCOS32,33と同期して制御している。
図5Bでも、図5Aと同様に青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ15sで青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変える場合を示す。
カラーセレクトホイール13は、入射した全てがS偏光の光を青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ15sによって青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変える。すなわち、光の原色に基づくと、青色の波長の光はP偏光になり、赤色の波長の光および緑色の波長の光はS偏光を維持する。
青色の波長の光のみがP偏光となった光は、第2の偏光素子23に入射する。図5Bの第2の偏光素子23を第1の偏光素子12と同様に、P偏光の光を透過せず、S偏光を透過するように構成していることで、P偏光の青色の波長の光は第2の偏光素子23を透過せず、S偏光の赤色の波長の光と緑色の波長の光は透過する。
第2の偏光素子23を透過した赤色の波長の光と緑色の波長の光は、PBSプリズム30に入射する。図5BにおけるPBSプリズム30の透過/反射面31は、P偏光を透過し、S偏光を反射するように構成している。なお、図5Bの場合は、必ずしもPBSプリズム30は必要ではない。また、PBSプリズム30の代わりにTIRプリズム24を用いてもよい。
そして、PBSプリズム30の透過/反射面31によってS偏光の赤色の波長の光と緑色の波長の光は、ダイクロイックプリズム25にむけて反射される。
それから、図5Aと同様の行程を経て、P偏光に揃った赤色の波長の光と緑色の波長の光を投影することができる。
このような投影は、赤色の波長の光および緑色の波長の光に限らず、カラーセレクトホイール13のフィルタ部材を各LCOS32、33の制御と同期して回転することによって、同様の行程を経て赤色の波長の光および青色の波長の光を投影することができる。
そして、赤色の波長の光が常に投影され、青色の波長の光と緑色の波長の光に対応するサブフレームにしたがってカラーセレクトホイール13が各LCOS32、33の制御と同期して回転されて、青色の波長の光と緑色の波長の光が交互に投影されることで偏光方向の揃ったカラー画像を投影することができる。
以上が、図5Bの2板式投影装置50bを用いたカラー画像の投影原理である。
なお、第1の偏光素子12でS偏光に変換する代わりにP偏光に変換することができる。この場合、カラーセレクトホイール13のフィルタ部材に赤色の波長の光、緑色の波長の光、青色の波長の光のいずれかの偏光をP偏光からS偏光する少なくとも一つのフィルタを備える。例えば、図1で示しているフィルタ部材14などである。これによって、赤色の波長の光、緑色の波長の光、青色の波長の光のいずれかのP偏光の光をS偏光の光にすることができる。このような構成をして、上述と同様の行程を経ることで、S偏光の2色の光をスクリーンに投影することができる。
[実施の形態3]
実施の形態3の多板式投影装置の構成と投影原理について説明する。
実施の形態3の2板式投影装置は、実施の形態1の図1の2板式投影装置とは異なり、一方の空間光変調器としてミラーデバイス22を用い、もう一方の空間光変調器にLCOS32を用いている。
実施の形態3の他の構成部については、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
図6の構成を参照して実施形態3の2板式投影装置を用いた画像の投影原理について説明する。
図6は、図1の2つの空間光変調器26において、一方をLCOS32として、もう一方をミラーデバイス22とした2板式投影装置60の構成図である。
図6の2板式投影装置60において、光源11は複数の波長および複数の偏光方向を含む光を発する。光源11からの光は、光を特定の偏光方向を抽出するあるいはランダム偏光を特定の偏光方向を有する光に変換する第1の偏光素子(もしくは偏光変換光学系)12に入射する。図6では、S偏光だけを透過するように第1の偏光素子12を構成している。第1の偏光素子12を透過することで、全ての波長の光はS偏光となる。
なお、光源11としてレーザー光源を用いており、全ての波長の光をS偏光としている場合は、第1の偏光素子12を必ずしも用いる必要はない。もちろん、クリーンアップ偏光素子として第1の偏光素子12を用いてもかまわない。
第1の偏光素子12を透過したS偏光の光は、カラーセレクトホイール13に入射する。図6のカラーセレクトホイール13も図5Aと同様に、フィルタ部材を2枚の青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ15s,15tと2枚の緑色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ16s,16tを交互に配置して構成している。さらに、図6でも、この各フィルタの回転、すなわち各フィルタの切り替えは上述の不図示の制御回路によってLCOS32の制御と同期制御されている。
ここで、図6のLCOS32で示しているように、斜めから照射された光をLCOS32で反射してスクリーンにむけて垂直投影を行うために、LCOS32の前段にフィールドレンズ62を設け、斜めから照射される光を屈折し、水平に配置されているLCOS32で屈折された光を反射し、その反射光を再びフィールドレンズ62を透過させて屈折させることでLCOS32で変調された光を垂直にスクリーンに投影することもできる。
図6でも、図5Aと同様に青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ15sで青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変える場合を示す。
カラーセレクトホイール13は、入射した全てS偏光の光を青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ15sによって青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変える。すなわち、光の原色に基づくと、青色の波長の光はP偏光になり、赤色の波長の光および緑色の波長の光はS偏光を維持する。
青色の波長の光のみがP偏光となった光は、TIRプリズム24の第1プリズム17に臨界角以上で入射する。そして、第1プリズム17によってP偏光を含む光は、ダイクロイックプリズム25にむけて全反射される。図6では、ダイクロイックプリズム25を、赤色の波長の光を反射し、それ以外の波長の光を透過するように構成している。したがって、P偏光を含む光が入射したダイクロイックプリズム25では、その透過/反射面20でS偏光の赤色の波長の光が反射され、それ以外の波長の光(すなわちP偏光の青色の波長の光とS偏光の緑色の波長の光)が透過される。
そして、S偏光の赤色の波長の光が、ダイクロイックプリズム25の側面に設けられたミラーデバイス22に入射する。一方で、P偏光の青色の波長の光とS偏光の緑色の波長の光がダイクロイックプリズム25の側面に設けられたもう一方のLCOS32に入射する。
ミラーデバイス22やLCOS32では、不図示の制御回路から受信した画像信号に基づいて生成された制御信号に基づいて入射した光を変調する。
ここで、赤色の波長の光が入射したミラーデバイス22では、常時、赤色の波長の光に対応する制御信号に基づいて赤色の波長の光を変調する。
一方で、青色の波長の光と緑色の波長の光の異なる偏光方向の混在している光が入射したLCOS32は、制御回路によってカラーセレクトホイール13の各フィルタの回転タイミングと同期制御される。すなわち、図6におけるLCOS32による光の変調制御が、青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタの回転タイミングに同期して行われる。図6では、カラーセレクトホイール13で青色の波長の光をP偏光にしたので、不図示の制御回路は青色の波長の光に基づいた画像信号に基づいて生成された制御信号をLCOS32に送信する。そして、青色の波長の光と緑色の波長の光が入射したLCOS32は、受信した青色の波長の光に対応する制御信号にしたがって入射した青色の波長の光と緑色の波長の光を変調する。なお、LCOS32によって変調された青色の波長の光はS偏光となり、変調された緑色の波長の光はP偏光となる。
そして、ミラーデバイス22とLCOS32で変調された各光は、再びダイクロイックプリズム25にむけて反射される。
それから、ミラーデバイス22とLCOS32で変調されて反射された各光は、再びダイクロイックプリズム25に入射する。その後、各光は、ダイクロイックプリズム内部の透過/反射面20に達し、前回同様に赤色の波長の光は透過/反射面20で反射され、青色の波長の光と緑色の波長の光は透過/反射面20を透過する。
ここで、赤色の波長の光の反射する光軸および青色の波長の光と緑色の波長の光の透過する光軸を同一の光軸になるように構成をしておくことで各色の波長の光が合成される。合成された光は、TIRプリズム24の第2プリズム18に臨界角以下で入射することで透過し、第2の偏光素子23に入射する。図6では、第2の偏光素子23をP偏光の光を透過せず、S偏光を透過するように構成している。したがって、第2の偏光素子23において、P偏光の緑色の波長の光を透過せず、一方で、S偏光の赤色の波長の光および青色の波長の光を透過する。
第2の偏光素子23を通過したS偏光の赤色の波長の光および青色の波長の光は、不図示の投影レンズを含む投影光学系を介して不図示のスクリーンに投影されることでS偏光に揃った赤色の波長の光と青色の波長の光が投影される。
このような投影は、赤色の波長の光および青色の波長の光に限らず、カラーセレクトホイール13のフィルタ部材14をLCOS32の制御と同期して回転することで、同様の行程を経て、赤色の波長の光および緑色の波長の光を投影することができる。
そして、赤色の波長の光が常に投影され、青色の波長の光と緑色の波長の光に対応するサブフレームの時間にしたがって青色の波長の光と緑色の波長の光が交互に投影されることで偏光方向を適切に揃えたカラー画像を投影することができる。
また、図6の実施形態のミラーデバイスとLCOSを反対にして、赤色の偏光を変調する空間光変調器をLCOSとし、青色および緑色の偏光を変調する空間光変調器をミラーデバイスとして構成しても良い。
以上が、図6の2板式投影装置60を用いたカラー画像の投影原理である。
このように、ミラーデバイスとLCOSの両方を用いてカラーセレクトホイールを備えてカラー画像を投影することができる。なお、図6における第1の偏光素子12とカラーセレクトホイール13と第2の偏光素子23を適切に変更することによってP偏光のカラー画像を投影することも実現可能である。
[実施の形態4]
実施の形態4の多板式投影装置の構成と投影原理について説明する。
実施の形態4は、カラーセレクトホイールと空間光変調器としてLCOSを3つ備えた3板式投影装置である。以下に、実施の形態4のおける3板式投影装置の構成と投影原理について説明する。
図7Aは、実施の形態4における3板式投影装置70aの簡易的な構成を示している。
図7Aの3板式投影装置70aは、光源11と、第1のカラーセレクトホイール13と、PBSプリズム30と、ダイクロイックプリズム25と、第1のLCOS34、第2のLCOS35、第3のLCOS36と、第2のカラーセレクトホイール37と、を含んで構成されている。
第2のカラーセレクトホイール37は、例えば、第1のカラーセレクトホイール13と同じ構成をしたものを用いる。そして、第2のカラーセレクトホイール37は、第1のカラーセレクトホイール13と同期して、第1のカラーセレクトホイール13において光路上にセットされているフィルタと同じフィルタを光路上にセットするように制御される。なお、第1のカラーセレクトホイール13や第2のカラーセレクトホイール37の代わりに実施の形態1で記載したカラーセレクトドラム50を用いても構わない。
実施の形態4の他の各構成部については、図5Aで記載した各構成部と同様であるので説明を省略する。
図7Aを参照して、実施形態4の3板式投影装置を用いた画像の投影原理について説明する。
図7Aの3板式投影装置70aにおいて、光源11は、複数の波長および複数の偏光方向を含む光を発する。光源11からの光は、光を特定の偏光方向を抽出する、あるいはランダム偏光を特定の偏光方向を有する光に変換する第1の偏光素子(もしくは偏光変換光学系)12に入射する。図7Aでは、例えば、S偏光だけを透過するように第1の偏光素子12を構成している。第1の偏光素子12を透過することで全ての波長の光はS偏光となる。なお、光源11としてレーザー光源を用いており、全ての波長の光をS偏光としている場合は、第1の偏光素子12を必ずしも必要としない。この際、クリーンアップ偏光素子として第1の偏光素子12を用いてもかまわない。
第1の偏光素子12を透過したS偏光の光は、第1のカラーセレクトホイール13に入射する。図7Aのカラーセレクトホイール13も図5Aと同様に、フィルタ部材を2枚の青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ15s,15tと2枚の緑色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ16s,16tを交互に配置して構成している。図7Aでも、この各フィルタを回転させて、各フィルタを切り替えるように構成している。
図7Aでも、図5Aと同様に青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ15sで青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変える場合を示す。
第1のカラーセレクトホイール13は、入射したS偏光のうちの青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ15sで青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変える。すなわち、光の原色に基づくと、青色の波長の光はP偏光になり、赤色の波長の光および緑色の波長の光はS偏光を維持する。
青色の波長の光のみがP偏光となった光は、PBSプリズム30に入射する。ここで、PBSプリズム30の透過/反射面31は、P偏光の光を透過し、S偏光の光を反射するように構成している。そして、入射した青色の波長の光のみがP偏光となった光は、PBSプリズム30の透過/反射面31によってP偏光である青色の波長の光は透過し、S偏光である赤色の波長の光および緑色の波長の光はダイクロイックプリズム25にむけて反射される。図7Aでは、ダイクロイックプリズム25の透過/反射面20を、緑色の波長の光を透過し、赤色の波長の光を反射するように構成している。
PBSプリズム30を透過した青色の波長の光は、PBSプリズム30の側面に配置されている第1のLCOS34に入射する。そして、第1のLCOS34では、不図示の制御回路から受信した青色の波長の光に対応する画像信号に基づいて生成された制御信号にしたがって青色の波長の光を変調する。そして、青色の波長の光の偏光方向がP偏光からS偏光に変わる。
一方、S偏光の赤色の波長の光および緑色の波長の光が入射したダイクロイックプリズム25では、その透過/反射面20で赤色の波長の光が反射され、それ以外の波長の光(すなわち緑色の波長の光)は透過する。そして、赤色の波長の光が、ダイクロイックプリズム25の側面に設けられた第2のLCOS35に入射する。一方で、緑色の波長の光もダイクロイックプリズム25の側面に設けられたもう片方の第3のLCOS36に入射する。第2および第3のLCOSでは、不図示の制御回路から受信した各光の画像信号に基づいて生成された制御信号にしたがって入射した各光を変調する。赤色の波長の光および緑色の波長の光は、第2のLCOS35および第3のLCOS36で変調されて、各光の偏向方向がS偏光からP偏光に変わる。
そして、各LCOS34,35,36で変調された各光は、それぞれ再びPBSプリズム30とダイクロイックプリズム25にむけて反射される。
第1のLCOS34で変調されてS偏光となった青色の波長の光は、再びPBSプリズム30に入射し、PBSプリズム30内の透過/反射面31で投影光学系へむけて反射される。
一方で、第2のLCOS35および第3のLCOS36で反射された赤色の波長の光および緑色の波長の光は、再びダイクロイックプリズム25に入射する。その後、赤色の波長の光および緑色の波長の光は、ダイクロイックプリズム25内の透過/反射面20に達し、再び赤色の波長の光は透過/反射面20で反射され、緑色の波長の光は透過/反射面20を透過する。ここで、赤色の波長の光の反射する光軸および緑色の波長の光の透過する光軸を同一の光軸になるように構成をしておくことで赤色の波長の光と緑色の波長の光が合成される。そして、合成された光は再びPBSプリズム30に入射する。
合成された光は、ともにP偏光であるのでPBSプリズム30の透過/反射面31を透過する。ここで、S偏光の青色の波長の光を反射する光軸と、P偏光の青色および緑色の波長の光の透過する光軸とが同一の光軸になるように構成をしておくことで青色の波長の光、赤色の波長の光、および緑色の波長の光が合成される。
そして、変調された全ての波長の光が合成された光は、PBSプリズム30を透過し、第2のカラーセレクトホイール37に入射する。実施の形態4では、第2のカラーセレクトホイール37を第1のカラーセレクトホイール13と同様の構成としている。そして、第2のカラーセレクトホイール37のフィルタを、第1のカラーセレクトホイール13と同期して、第1のカラーセレクトホイール13と同じ特性を有するフィルタを光路上に配置するように制御している。すなわち、第2のカラーセレクトホイール37のフィルタを第1のカラーセレクトホイール13と同様に、青色の波長の光をS偏光からP偏光に変えるようなフィルタ15sとするような制御をしている。
合成された光は、第2のカラーセレクトホイール13における青色の波長の光をS偏光からP偏光に変えるようなフィルタ15sを透過することで、青色の波長の光の偏光がS偏光からP偏光へ変換される。したがって、全ての波長の光がP偏光となり、不図示の投影光学系を介して、P偏光に揃った全ての波長の光が不図示のスクリーンに投影される。このようにして、カラー画像を投影することができる。
このように、3つのLCOSとカラーセレクトホイールを備えてカラー画像を投影することができる。
このような3板式の構成を行うことで、常時、光の3原色である赤色、緑色、および青色の波長の光を各空間光変調器26、実施の形態4におけるLCOS34,35,36、で変調して投影できるため、単板式投影装置や2板式投影装置の光の色の切り替えによって生じるカラーブレイクが起こらないと言う利点がある。
なお、第1の偏光素子12によっては、S偏光に変換する代わりにP偏光に変換させることができる。そして、第1のカラーセレクトホイール13および第2のカラーセレクトホイール37のフィルタ部材に赤色の波長の光、緑色の波長の光、青色の波長の光のいずれかの偏光をP偏光からS偏光にする少なくとも一つのフィルタを備えることで、赤色の波長の光、緑色の波長の光、青色の波長の光のいずれかのP偏光の光をS偏光の光にすることができる。そして、PBSプリズム30の透過/反射面31をS偏光の光を透過し、P偏光の光を反射するような構成とする。このような構成にして、上記と同様の行程を経ることでS偏光に偏光方向の揃った3色の光をスクリーンに投影することができ、カラー画像を投影することができる。
[実施の形態5]
実施の形態5の多板式投影装置の構成と投影原理について説明する。
実施の形態5の3板式投影装置は、実施の形態4の図7Aの3板式投影装置とは異なり、第2のLCOS35および第3のLCOS36の代わりに、第1のミラーデバイス38,第2のミラーデバイス39を用いている。
また、PBSプリズム30とダイクロイックプリズム25の間の光路にλ/4板41を備えている。λ/4板41は、入射した光の偏光方向をλ/4だけシフトさせる役割を果たす。
実施の形態5の他の各構成部については、実施の形態4で記載した図6の各構成部と同様であるので説明を省略する。
図7Bを参照して、実施の形態5のおける3板式投影装置を用いた投影原理について説明する。
図7Bの3板式投影装置70bにおいて、光源11は、複数の波長および複数の偏光方向を含む光を発する。光源11からの光は、光を特定の偏光方向を抽出する第1の偏光素子12に入射する。図7Bでも、図7Aと同様にS偏光だけを透過するように第1の偏光素子12を構成している。第1の偏光素子12を透過することで、全ての波長の光はS偏光となる。
なお、光源11としてレーザー光源を用いており、全ての波長の光をS偏光としている場合は、第1の偏光素子12を必ずしも必要としない。もちろん、クリーンアップ偏光素子として第1の偏光素子12を用いてもかまわない。
第1の偏光素子12を透過したS偏光の光は、第1のカラーセレクトホイール13に入射する。図7Bの第1のカラーセレクトホイール13も図7Aと同様にフィルタ部材を2枚の青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ15s,15tと2枚の緑色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ16s,16tを交互に配置して構成している。そして、不図示の制御回路によって各フィルタが回転されることで各フィルタが切り替えられる。
図7Bでも、図7Aと同様に青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ15sで青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変える場合を示す。
第1のカラーセレクトホイール13は、入射したS偏光のうちの青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変えるフィルタ15sによって青色の波長の光の偏光方向のみをS偏光からP偏光に変える。すなわち、光の原色に基づくと、青色の波長の光はP偏光になり、赤色の波長の光および緑色の波長の光はS偏光を維持する。
青色の波長の光のみがP偏光となった光は、PBSプリズム30に入射する。ここで、PBSプリズム30の透過/反射面31は、P偏光の光を透過し、S偏光の光を反射するように構成している。そして、入射した青色の波長の光のみがP偏光となった光は、PBSプリズム30の透過/反射面31によってP偏光の青色の波長の光は透過し、S偏光の赤色の波長の光および緑色の波長の光はダイクロイックプリズム25にむけて反射される。ここで、ダイクロイックプリズム25の透過/反射面20は、緑色の波長の光を透過し、赤色の波長の光を反射するように構成されている。
PBSプリズム30を透過した青色の波長の光は、PBSプリズム30の側面に配置されている第1のLCOS34に入射する。そして、第1のLCOS34では、不図示の制御回路から受信した青色の波長の光に対応する画像信号に基づいて生成された制御信号にしたがって青色の波長の光を変調する。そして、青色の波長の光の偏光方向をP偏光からS偏光に変える。
一方、S偏光の赤色の波長の光および緑色の波長の光は、λ/4板41に入射する。その結果、S偏光の赤色の波長の光および緑色の波長の光は、ともにλ/4だけ偏光方向がシフトして円偏光となる。そして、ダイクロイックプリズム25に円偏光の赤色の波長の光および緑色の波長の光が入射する。
円偏光の赤色の波長の光および緑色の波長の光が入射したダイクロイックプリズム25では、その透過/反射面20で赤色の波長の光は反射され、それ以外の波長の光(すなわち緑色の波長の光)は透過する。そして、赤色の波長の光は、ダイクロイックプリズム25の側面に設けられた第1のミラーデバイス38に入射する。一方で、緑色の波長の光もダイクロイックプリズム25の側面に設けられた第2のミラーデバイス39に入射する。そして、第1のミラーデバイス38および第2のミラーデバイス39では、不図示の制御回路から受信した各光の画像信号に基づいて生成された制御信号にしたがって入射した各光を変調する。
そして、第1のLCOS34で変調された青色の波長の光は、再びPBSプリズム30に反射される。
一方で、第1のミラーデバイス38で変調された赤色の波長の光および第2のミラーデバイス39で変調された緑色の波長の光も再びダイクロイックプリズム25にむけて反射される。
第1のLCOS34で変調されS偏光となった青色の波長の光は、再びPBSプリズム30に入射し、PBSプリズム30内の透過/反射面31で第2のカラーセレクトホイール37へむけて反射される。
一方で、第1のミラーデバイス38および第2のミラーデバイス39で反射された赤色の波長の光および緑色の波長の光は、再びダイクロイックプリズム25に入射する。その後、赤色の波長の光および緑色の波長の光は、ダイクロイックプリズム25内の透過/反射面20に達し、再び赤色の波長の光は透過/反射面20で反射され、緑色の波長の光は透過/反射面20を透過する。ここで、赤色の波長の光の反射する光軸および緑色の波長の光の透過する光軸を同一の光軸になるように構成をしておくことで赤色の波長の光と緑色の波長の光が合成される。そして、合成された光は再びλ/4板41に入射する。その結果、λ/4板41によって、合成された赤色の波長の光と緑色の波長の各光は、さらにλ/4だけ偏光方向がシフトされP偏光となる。そして、P偏光の合成された赤色の波長の光と緑色の波長の光は、再びPBSプリズム30に入射する。
合成された光は、ともにP偏光となっているのでPBSプリズム30の透過/反射面31を透過する。ここで、S偏光の青色の波長の光が反射される光軸と、P偏光の青色および緑色の波長の光の透過する光軸とを同一の光軸になるように構成をしておくことで青色の波長の光、赤色の波長の光、および緑色の波長の光が合成される。
そして、変調された全ての波長の光が合成された光は、PBSプリズム30を透過し、第2のカラーセレクトホイール37に入射する。実施の形態5でも、第2のカラーセレクトホイール37を第1のカラーセレクトホイール13と同様の構成をし、第2のカラーセレクトホイール37のフィルタを第1のカラーセレクトホイール13と同期して、第1のカラーセレクトホイール13と同じ特性を有するフィルタを光路上に配置するような制御をしている。すなわち、実施の形態5における第2のカラーセレクトホイール37のフィルタを、青色の波長の光をS偏光からP偏光に変えるようなフィルタ15sとするような制御をしている。
合成された光は、第2のカラーセレクトホイール37を透過することで青色の波長の光の偏光がS偏光からP偏光へ変換される。したがって、全ての波長の光がP偏光となり、不図示の投影光学系を介して、P偏光に揃った全ての波長の光が不図示のスクリーンに投影される。このようにして、カラー画像を投影することができる。
このように、3板式の投影装置においてミラーデバイスとLCOSの両方を用い、カラーセレクトホイールを備えてカラー画像を投影することができる。なお、図7Bにおける第1の偏光素子12とカラーセレクトホイール13と第2のカラーセレクトホイール37を適切に変更することによってS偏光のカラー画像を投影することも実現可能である。
なお、図6と同様に、図7Bにおいて、斜めから照射された光を各ミラーデバイス38,39で反射してスクリーンに向けて垂直投影を行うために、各ミラーデバイス38,39の前段にそれぞれフィールドレンズ71,72を設け、斜めから照射される光を屈折し、水平に配置されている各ミラーデバイス38,39で屈折した光を反射し、その反射光を再び各フィールドレンズ71,72を透過させて屈折させることで各ミラーデバイス38,39で変調された光を垂直にスクリーンに投影するようにしてもよい。
また、実施の形態4と同様に3板式の構成を行うことで、常時、光の3原色である赤色、緑色、および青色の波長の光を各空間光変調器で変調して投影できるため、単板式投影装置や2板式投影装置の光の色の切り替えによって生じるカラーブレイクが起こらないと言う利点がある。
以上に、光源から発した光の偏光方向を波長選択的に変換するフィルタを少なくとも1つ含んだフィルタ部材(カラーセレクトホイール)を備える2板式投影装置と3板式投影装置について説明した。
このようなフィルタ部材を備えた構成は、2板式投影装置と3板式投影装置だけでなく、もっと多くの空間光変調器を用いた多板式投影装置に応用することができる。また、上述の実施の形態3,5にもあるように多板式投影装置に用いる複数の空間光変調器は、必ずしも同じ種類のものである必要はない。そして、選択したそれぞれの空間光変調器の特性に合わせて任意の光学素子を適宜用いることで、所望の偏光方向が揃った光を投影することができる。
本明細書において、光源から発した光の偏光方向を波長選択的に変換するフィルタを少なくとも1つ含んだフィルタ部材を備える光源から発した光を変調する複数の空間光変調器を含む投影装置を記載した。このような投影装置の構成をすることで、投影装置を大型にせず、光源からの光の偏光性を適切に保った偏光の画像を投影することができる。そして、本投影装置に対するスクリーンが偏光スクリーンであった場合、投影画像のコントラストを向上させることができる。
実施の形態1の2板式投影装置の構成図である。 カラーセレクトホイールのフィルタ部材を2つのフィルタで構成した図である。 カラーセレクトホイールのフィルタ部材を3つのフィルタで構成した図である。 カラーセレクトホイールのフィルタ部材を4つのフィルタで構成した図である。 図2Cのフィルタ部材の変形図である。 図2Eは、円筒のドラム状のカラーセレクトドラムを示している図である。 図1の第2の偏光素子の配置を変えた2板式投影装置の構成図である。 図1のカラーセレクトホイールを複数含んだ2板式投影装置の構成図である。 図1のカラーセレクトホイールと波長選択性偏光素子を併用している2板式投影装置の構成図である。 実施の形態1の各空間光変調器をミラーデバイスからLCOSに代え、第2の偏光素子を各LCOSの後段に備えた2板式投影装置の構成図である。 図5Aの第2の偏光素子をカラーセレクトホイールと各LCOSの前段の光路間に備えた2板式投影装置の構成図である。 実施の形態1の片方の空間光変調器をLCOSとした2板式投影装置の構成図である。 実施の形態4における3板式投影装置の構成図である。 実施の形態5における3板式投影装置の構成図である。 従来の2板式投影装置の全体構成図である。 図8に示されている2板式投影装置の構成の部分的な平面図である。
符号の説明
10a,10b,10c,10d,50a,50b,60 2板式投影装置
11 光源
12,23,23b 偏光素子
13,13c,37,50 カラーセレクトホイール
14,14a,14c フィルタ部材
15,15a,15b,15c,15s,15t 青色に相当する波長の光の偏光方向のみを変えるフィルタ
16,16a,16b,16c,15s,15t 緑色に相当する波長の光の偏光方向のみを変えるフィルタ
17 TIR(Total Internal Reflection)プリズムの第1プリズム
18 TIR(Total Internal Reflection)プリズムの第2プリズム
20,31 光の透過/反射面
21,22,38,39 ミラーデバイス
24 TIR(Total Internal Reflection)プリズム
25 ダイクロイックプリズム
26 空間光変調器
27 透明フィルタ
28a,28b,28c 赤色に相当する波長の光の偏光方向のみを変えるフィルタ
30 PBS(Polarization Beam Splitter)プリズム
32,33,34,35,36 LCOS(Liquid Crystal On Silicon)
41 λ/4板
42 波長選択性偏光素子
51,52 反射部材
62,71,72 フィールドレンズ
70a,70b 3板式投影装置
101 リフレクタ
102 白色光源
103 カラーフィルタ
104,110 偏光素子
105,109 積層波長板
106 偏光分離手段
107,108 反射型液晶パネル
111 投影レンズ
112 スクリーン

Claims (29)

  1. 光源から発した光の偏光方向を波長選択的に変換するフィルタを少なくとも1つ含んだフィルタ部材。
  2. 透明なフィルタをさらに含むことを特徴とする請求項1記載のフィルタ部材。
  3. 前記フィルタが回転もしくはスライドされることで切り替えられる、
    ことを特徴とする請求項1記載のフィルタ部材。
  4. 光源から発した光を変調する複数の空間光変調器を含む投影装置であって、
    前記光源から発した光の偏光方向を波長選択的に変換するフィルタを少なくとも1つ含んだフィルタ部材、
    を備えることを特徴とする投影装置。
  5. 透明なフィルタをさらに含むことを特徴とする請求項4記載の投影装置。
  6. 前記フィルタが回転もしくはスライドされることで切り替えられる、
    ことを特徴とする請求項4記載の投影装置。
  7. 第1の偏光素子と第2の偏光素子の間の光路に前記フィルタ部材を配置している、
    ことを特徴とする請求項4記載の投影装置。
  8. 前記フィルタを介した光のうち特定の偏光方向の前記光だけを透過する偏光素子、
    をさらに備えることを特徴とする請求項4記載の投影装置。
  9. 前記偏光素子を、前記フィルタ部材の後段からスクリーンまでの少なくとも2種類の偏光方向の光を含んでいる光路に配置している、
    ことを特徴とする請求項8記載の投影装置。
  10. 前記フィルタを介した光を前記光の波長に基づいて透過/反射する波長透過/反射部材、
    をさらに備えることを特徴とする請求項4記載の投影装置。
  11. 前記波長透過/反射部材がダイクロイックプリズムもしくはダイクロイックミラーである、
    ことを特徴とする請求項10記載の投影装置。
  12. 前記フィルタを介した光を前記光の偏光方向に基づいて透過/反射する偏光方向透過/反射部材、
    をさらに備えることを特徴とする請求項4記載の投影装置。
  13. 前記偏光方向透過/反射部材がPBS(Polarization Beam Splitter)プリズムもしくはPBSミラーあるいはワイヤグリッドである、
    ことを特徴とする請求項12記載の投影装置。
  14. 前記フィルタ部材の前記フィルタの回転タイミングが前記空間光変調器と同期制御される、
    ことを特徴とする請求項4記載の投影装置。
  15. 前記空間光変調器が反射型である、
    ことを特徴とする請求項4記載の投影装置。
  16. 前記空間光変調器が、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)もしくはミラーデバイスである、
    ことを特徴とする請求項15記載の投影装置。
  17. 前記複数の空間光変調器が異なる種類の空間光変調器である、
    ことを特徴とする請求項4記載の投影装置。
  18. 光を全反射する光学素子をさらに備えることを特徴とする請求項4記載の投影装置。
  19. 前記光を全反射する光学素子がTIR(Total Internal Reflection)プリズムである、
    ことを特徴とする請求項18記載の投影装置。
  20. 前記フィルタ部材を複数含む、
    ことを特徴とする請求項4記載の投影装置。
  21. 前記光源から発した光を特定の偏光方向に揃える偏光素子もしくは偏光変換光学系、
    をさらに備えることを特徴とする請求項4記載の投影装置。
  22. 前記フィルタ部材が、前記光の進行方向と垂直な面で回転もしくはスライドすることが可能である、
    ことを特徴とする請求項6記載の投影装置。
  23. 前記フィルタ部材が、赤色の波長の光、緑色の波長の光、もしくは青色の波長の光の偏光方向を変換できるフィルタを少なくとも1つ含んで構成される、
    ことを特徴とする請求項4記載の投影装置。
  24. 光の位相をシフトする波長板をさらに備えることを特徴とする請求項4記載の投影装置。
  25. 前記波長板がλ/4板であることを特徴とする請求項24記載の投影装置。
  26. 位相差板を積層することによって構成されている波長選択性偏光素子をさらに備えることを特徴とする請求項4記載の投影装置。
  27. 偏光方向の揃った光を投影する投影方法であって、
    光の偏向方向を揃えるステップと、
    波長選択的に前記偏光方向が揃えられた光の偏光方向を変換するステップ、
    を含むことを特徴とする投影方法。
  28. 偏光方向の揃った光を投影する投影方法であって、
    波長選択的に光の偏光方向を変換するステップと、
    前記偏光方向を変換された光が透過されないステップ、
    を含むことを特徴とする投影方法。
  29. 偏光方向の揃った光を投影する投影方法であって、
    波長選択的に光の偏光方向を複数回変換するステップ、
    を含むことを特徴とする投影方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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