JP2009062872A - マイクロポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電素子を大型化することなく、気体が混入しても液送が可能であり、液漏れを防止することができるマイクロポンプを提供する。
【解決手段】マイクロポンプ100は、ポンプ室110と、ポンプ室110から液体102を吐出するための吐出口320を有する吐出側弁座400と、吐出口320を閉塞または開放可能に配置される吐出側逆止弁600と、少なくとも吐出側弁座400よりも軟らかい材質によって輪状に形成され、吐出側逆止弁600と吐出側弁座400との間に挟まれたリング状ゴムシート700とを備え、リング状ゴムシート700は、吐出側逆止弁600が吐出口320を閉塞する場合には、吐出側逆止弁600の周辺部と吐出側弁座400とに密着するように形成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、一般的にはマイクロポンプに関し、特定的には微小な流量を吐出するマイクロポンプに関する。
従来、微量の液体を吐出するマイクロポンプには、毎秒1〜200μL程度の液送を行なうものがある。
一般に、冷却装置のような分野でマイクロポンプを使用する場合は、マイクロポンプは、ある程度の流量を確保するように設計される。マイクロポンプを駆動する振動板に用いられる圧電素子のサイズとしては、一般に、直径20mm程度以上のものが多く用いられている。電源としては、多くの場合、商用交流電源が使用されている。このようなマイクロポンプの実際の商品の例では、マイクロポンプは、60Hz駆動で、1分間あたり36mL(ミリリットル)程度(交流電圧の一周期当たり10μL(マイクロリットル)程度)の流量を持つことになる。このようなマイクロポンプは各分野で使用されているが、医療や芳香の分野等において微量な薬品を扱う場合には、管理すべき流量はさらに少なくなり、1μL単位の流量を制御することが要求される。そのため、さらにポンプのサイズや振動板を小型化し、超低流量で、かつ、安定した流量を実現することができるポンプが必要となっている。
このようなマイクロポンプとしては、例えば、特開2001−193656号公報(特許文献1)には、樹脂フィルムで形成されたバルブシートの支持部を挟み込んでポンプに取り付け、このバルブシートが可撓部において撓んで弁体部が開閉することによって、ポンプ動作のロスを小さくすることができ、また、ポンプの高さを小さくすることができる圧電素子ポンプが記載されている。
また、特開平2−245482号公報(特許文献2)には、セラミックまたは有機系の傘型弁を、吐出口と注入口を有するA体と、加圧室と流路孔を有するB体とによって挟み込んで固定した、薄型の圧電マイクロポンプが記載されている。
特開2001−193656号公報 特開平2−245482号公報
しかしながら、特開2001−193656号公報(特許文献1)に記載の圧電素子ポンプや、特開平2−245482号公報(特許文献2)に記載の圧電マイクロポンプによって微小流量の液送を行なうためには、弁は、弱い力で開く必要がある。弱い力で弁を開くために弁と弁座との密閉度を低くすると、ポンプの停止時にタンクの背圧などによって、吐出口から液漏れを生じる。
また、弱い力で弁を開くために、弁にかかる圧力を小さくすると、液送時に気体が混入して、液送が停止してしまう。
液漏れを防ぐために、弁を弁座に強く押し付けることによって密閉度を高くすると、弁を開くために液送量や弁にかける圧力、圧電素子の大きさが大きくなり、微少流量の液送を行なうことができない。
また、弁と弁座は硬いので、弁座の傷や凹凸などによって弁が弁座に密着せず、液漏れが生じていた。
そこで、この発明の目的は、圧電素子を大型化することなく、気体が混入しても液送が可能であり、液漏れを防止することができるマイクロポンプを提供することである。
この発明に従ったマイクロポンプは、ポンプ室と、ポンプ室から液体を吐出するための吐出口を有する壁部と、吐出口を閉塞または開放可能に配置される弁体と、少なくとも壁部よりも軟らかい材質によって輪状に形成され、弁体と壁部との間に挟まれた弾性体とを備え、弾性体は、弁体が吐出口を閉塞する場合には、弁体の周辺部と壁部とに密着するように形成されている。
弁体と壁部との間に軟らかい材質によって形成されている弾性体が挟まれることによって、弁体や壁部に傷があっても、弁体を壁部に強く押し付けなくても吐出口を密閉することができる。
弁体を壁部に強く押し付けなくても吐出口を密閉することができるので、弁体が開きやすくなり、気体が混入しても泡を排出しやすく、正常な液送を継続することができる。
また、弁体を壁部に強く押し付けなくても吐出口を密閉することができるので、弱い力で弁体を開閉することができるようになり、圧電素子を大型化する必要がなくなる。
このようにすることにより、圧電素子を大型化することなく、気体が混入しても液送が可能であり、液漏れを防止することができるマイクロポンプを提供することができる。
この発明に従ったマイクロポンプにおいては、弾性体は壁部に対向する側に凸部を有し、壁部は、弾性体の凸部と嵌合するための凹部を有することが好ましい。
このようにすることにより、マイクロポンプの組立て時や液送時に弾性体の位置がずれることを防ぐことができるので、マイクロポンプの組立てを簡単にし、また、安定した液送を実現することができる。
この発明に従ったマイクロポンプにおいては、弾性体は、輪の中心側で薄く、周辺部に向かって次第に厚くなるように形成されている傾斜部を有することが好ましい。
このようにすることにより、弾性体と弁体との接触面積を増大させることができるので、弁体の密閉度を高めて液漏れを防止することができ、また、弁体の動作を安定させることができる。
この発明に従ったマイクロポンプにおいては、壁部は弁体に対向する側に凹面を有し、弾性体は、壁部に対向する側では壁部の凹面に沿った形状に形成されていることが好ましい。
このようにすることにより、弁体と壁部との間に挟まれた弾性体に歪が生じにくくなり、液漏れを防止することができ、また、安定した液送が可能となる。
この発明に従ったマイクロポンプにおいては、壁部は、弾性体の輪の外周よりも外側に配置される突起を有することが好ましい。
このようにすることにより、弾性体の位置がずれにくくなる。
この発明に従ったマイクロポンプにおいては、壁部は、弾性体の輪の内周よりも内側に配置される突起を有することが好ましい。
このようにすることにより、弾性体の位置がずれにくくなる。
この発明に従ったマイクロポンプにおいては、弾性体は弁体と接着されていることが好ましい。
このようにすることにより、弾性体の位置がずれにくくなる。
この発明に従ったマイクロポンプにおいては、弾性体は、弁体と接着される接着部と、弁体と接着されない非接着部とを有することが好ましい。
このようにすることにより、液体は、弁体と壁部との間と、弁体と弾性体との間の非接着部とを通ることができるので、比較的弱い力で弁体を開いて液送を行なうことができる。
この発明に従ったマイクロポンプにおいては、弾性体は、弁体と一体に形成されていることが好ましい。
このようにすることにより、弾性体の位置がずれなくなる。
以上のように、この発明によれば、圧電素子を大型化することなく、気体が混入しても液送が可能であり、液漏れを防止することができるマイクロポンプを提供することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、この発明の第1実施形態として、マイクロポンプの全体を示す断面図である。図2は、図1のマイクロポンプに組み込まれたバルブシートを上方向から見た図(A)と、下方向から見た図(B)である。
図1と図2に示すように、マイクロポンプ100は、液タンク101と、ポンプ室110と、外部からポンプ室110に液体を吸入するための吸入口310と、吸入口310を閉塞または開放可能に配置される吸入側逆止弁500と、ポンプ室110の内部からポンプ室110の外部の吐出管202に液体を吐出するための吐出口320が形成されている壁部として吐出側弁座400と、吐出口320を閉塞または開放可能に配置される弁体として吐出側逆止弁600と、吐出側逆止弁600と吐出側弁座400との間に挟まれて配置される輪状の弾性体としてリング状ゴムシート700と、ポンプ室110の容積を変化させるための振動板210とを備える。
吸入側逆止弁500を介して液体が吸入され、吐出側逆止弁600を介して液体が吐出されるまでの空間がポンプ室110であり、吸入側逆止弁500と吐出側逆止弁600は、それぞれ、バルブシート300に形成された吸入側弁座330と吐出側弁座400に取り付けられている。ポンプ室110の底面は振動板210によって形成されている。振動板210の端部は、バルブシート300と振動板側ケース212との間に挿入されて固定されている。振動板210の下面には、圧電素子211が接着されている。圧電素子211の下部には、空間が設けられ、圧電素子211は上下に振動することができる。バルブシート300の上部には、吸入吐出側ケース(IOプレート)200が取り付けられており、吸入吐出側ケース200の内部に吐出管202が形成されている。バルブシート300と吸入吐出側ケース200との間には8の字Oリング103が配置されて密閉され、バルブシート300と振動板側ケース(バックプレート)212との間にはOリング104が配置されて密閉されている。吸入吐出側ケース200とバルブシート300、バルブシート300と振動板側ケース212は、それぞれ、ねじ等で互いに密接するようにして固定されている。
吸入側逆止弁500と吐出側逆止弁600は、弁の軸を含む縦断面が、相対的に断面積が大きい頭部と相対的に断面積が小さい脚部を有し、開いた傘のような形状をしている。
吸入側逆止弁500は、扁平な頭部501を下に向け、棒状の脚部502を上に向けて、脚部502がバルブシート300に取り付けられていることによってポンプ室110に組み込まれている。脚部502は、先端がほぼ平らであり、バルブシート300に形成された凹部332に受容されて保持されている。吸入側逆止弁500の頭部501の頂部503は、頭部501から突出して形成された突起であり、振動板210に接している。吸入側逆止弁500は、ゴム等の樹脂素材によって形成されている。
吐出側逆止弁600は、扁平な頭部601を上に向け、棒状の脚部602を下に向けて、脚部602がバルブシート300に取り付けられていることによって、ポンプ室110に組み込まれている。脚部602は、先端がほぼ平らであり、バルブシート300に形成された吐出側弁座400の凹部402に受容されて保持されている。吐出側逆止弁600の頭部601の頂部603は、吐出管202の壁部を形成する吸入吐出側ケース200の内壁に形成された突起201に接している。吐出側逆止弁600は、ゴム等の樹脂素材によって形成されている。
この実施の形態では、例えば、吐出側逆止弁600の直径は5.5mm、厚さは0.3〜0.5mmとし、圧電素子211としては、直径が17mm、厚さ0.4mmの圧電素子211を用い、この圧電素子211を、直径24mm、厚さ0.09mmの銅板等によって形成される振動板210に接着して、マイクロポンプ100に組み込む。マイクロポンプ100の長さは30mm、幅は30mm、高さは10mmとする。このようなマイクロポンプ100の液送量は、1〜200μL/秒程度の微小な液送量となる。
ポンプ室110の上部には、液タンク101が配置されており、液タンク101の内部には液体102が貯留されている。液タンク101の下部と吸入吐出側ケース200の上部は開口部105によって連結されており、液体102は開口部105を通って吸入口310に入る。
圧電素子211に交流電圧を印加することによって、交流電圧の周波数に対応する周波数で圧電素子211が振動する。この圧電素子211の振動と連動して、圧電素子211に接着されている振動板210が振動し、ポンプ室110の容積を変化させる。振動板210が上下どちらにも変位していないときには、吸入側逆止弁500の頭部501が吸入口310を閉じ、吐出側逆止弁600の頭部601が吐出口320を閉じている。
図3は、この発明の第1実施形態のマイクロポンプに用いられる突起(A)と、吐出側逆止弁(B)と、リング状ゴムシート(C)と、吐出側弁座の上面(D)を示す図である。
図3の(A)に示すように、吐出管202(図1)の壁部を形成する吸入吐出側ケース200(図1)の内壁に形成された突起201は、円柱状の部分と円錐台状の部分とを有し、円柱の下面と円錐台の上面を互いに接合した形状である。突起201の円錐台状の部分においては、円柱と接合している上面の径が相対的に大きく、下面の径が相対的に小さい。吐出側逆止弁600がマイクロポンプに組み込まれると、突起201の下面が吐出側逆止弁600の頂部603を押圧する。
図3の(B)に示すように、吐出側逆止弁600は、扁平な頭部601と棒状の脚部602を有し、頂部603を含む頭部601の上面は平らである。
図3の(C)に示すように、リング状ゴムシート700は、輪状に形成されている。リング状ゴムシート700の外径は、吐出側逆止弁600の径とほぼ同じ大きさである。リング状ゴムシート700は、吐出側逆止弁600の頭部601の下面と、吐出側弁座400の上面との間に挟まれるようにして配置される。リング状ゴムシート700は、液体102の種類によってエチレン‐プロピレン‐ジエンゴム(EPDM)やシリコンゴム等を用いて、吐出側弁座400よりも軟らかい材質によって形成されている。第1実施形態のリング状ゴムシート700の硬度は、JIS K 6253のデュロメータ硬度40とする。リング状ゴムシート700の上面は、吐出側逆止弁600が吐出口320を閉塞している状態では、吐出側逆止弁600の頭部601の周辺部と密着する。
図3の(D)に示すように、吐出側弁座400には、吐出側逆止弁600の脚部602を受容するための凹部402と、凹部402を取り囲むようにして複数の吐出口320が形成されている。リング状ゴムシート700は、吐出口320の外側を囲むように、吐出側弁座400上に配置される。吐出側弁座400は、高硬度プラスチック等の硬い素材によって形成されている。
図4は、この発明の第1実施形態のマイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁と吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。図4の(A)は、吐出側逆止弁が吐出側弁座に挿入される前の状態を示し、図4の(B)は、吐出側逆止弁が吐出側弁座に挿入されてバルブシートに組み込まれた状態を示す。
図4の(A)に示すように、吐出側逆止弁600は、扁平な頭部601と棒状の脚部602を有し、頂部603を含む頭部601の上面は平らである。吐出側弁座400は、バルブシート300(図1)内に形成されており、吐出側逆止弁600の脚部602を受容するための凹部402を有する。吐出側弁座400の上面には、凹面401が形成されている。凹面401は、吐出側逆止弁600の脚部602を受容するための凹部402側で凹んだ球の内面のような傾斜に形成されている。凹面401上には、リング状ゴムシート700が配置されている。
図4の(B)に示すように、吐出側逆止弁600の脚部602が吐出側弁座400の凹部402に上方から挿入されて、吐出側逆止弁600が吐出側弁座400に組み込まれる。また、吐出管202(図1)の内壁に形成された突起201が、吐出側逆止弁600の頂部603を上方から押圧するようにして、吐出側逆止弁600を固定している。このようにすることにより、吐出側逆止弁600の頭部601が弾性変形し、頭部601においては、吐出側弁座400の上面に形成された凹面401に沿って、吐出管202の突起201側に凹面が形成され、吐出側弁座400側に脚部602を中心にして凸面が形成されて、頭部601の周辺部は、吐出側弁座400上に配置されているリング状ゴムシート700に密着する。
この実施形態のマイクロポンプ100においては、図1に示すように、吸入側弁座330も吐出側弁座400と同様に、バルブシート300内に形成されており、吸入側逆止弁500の脚部502を受容するための凹部332を有する。吸入側弁座330の下面には、吸入側逆止弁500の頭部501の上面が接するための凹面331が形成されている。凹面331は、吸入側逆止弁500の脚部502を受容するための凹部332側で凹んだ球の内面のような傾斜に形成されている。吸入側弁座330には、吸入側逆止弁500の脚部502を受容するための凹部332を取り囲むようにして複数の吸入口310が形成されている。また、吸入側逆止弁500は、扁平な頭部501と棒状の脚部502を有し、頭部501の上面の頂部503は突出した突起状に形成されている。吸入側逆止弁500の脚部502が吸入側弁座330の凹部332に下方から挿入されて、吸入側逆止弁500が吸入側弁座330に組み込まれる。また、振動板210が、吸入側逆止弁500の頂部503を下方から押圧するようにして、吸入側逆止弁500を固定している。このようにすることにより、吸入側逆止弁500の頭部501が弾性変形し、頭部501においては、吸入側弁座330の下面に形成された凹面331に沿って、振動板210側に頂部503を中心にして凹面が形成され、吸入側弁座330側に脚部502を中心にして凸面が形成されて、頭部501の周辺部は、吸入側弁座330に密着する。
図5は、この発明の一つの実施の形態として、振動板を振動させてポンプ室の容積を変化させたときのマイクロポンプの動作を順に示す図である。
まず、図5(A)は、ポンプ室内に液体を吸入するときのマイクロポンプのポンプ室周辺を示す断面図である。
図5(A)に示すように、振動板210が下方向に変位すると、ポンプ室110の容積が大きくなる。ポンプ室110の容積が大きくなると、吸入側逆止弁500の頭部501と吸入口310との間に隙間ができて、液タンク101に溜められている液体102(図1)がポンプ室110内に流入する。このとき、吐出側逆止弁600の頭部601によって吐出口320はふさがれており、ポンプ室110内に流入した液体が吐出口320から流出することはない。
次に、図5(B)は、ポンプ室内に吸入した液体を外部に吐出するときのマイクロポンプのポンプ室周辺を示す断面図である。
図5(B)に示すように、振動板210が上方向に変位すると、ポンプ室110の容積が小さくなる。ポンプ室110の容積が小さくなると、吸入側逆止弁500の頭部501と吸入口310との間の隙間がふさがれて、液タンク101からポンプ室110には液体が流入しない。一方、吐出側逆止弁600と吐出口320との間に隙間ができて、ポンプ室110内の液体が吐出口320から吐出管202に流出し、吐出端203を通って外部に吐出される。
マイクロポンプ100は、図1に示すように振動板210の変位がない状態と、図5(A)に示すようにポンプ室110の容積を大きくする方向に振動板210が変位している状態と、図5(B)に示すようにポンプ室110の容積を小さくする方向に振動板210が変位している状態と、を繰り返すことによって、液タンク101内の液体102をポンプ室110内に吸入し、外部に吐出する。
このように、マイクロポンプ100は、ポンプ室110と、ポンプ室110から液体102を吐出するための吐出口320を有する吐出側弁座400と、吐出口320を閉塞または開放可能に配置される吐出側逆止弁600と、少なくとも吐出側弁座400よりも軟らかい材質によって輪状に形成され、吐出側逆止弁600と吐出側弁座400との間に挟まれたリング状ゴムシート700とを備え、リング状ゴムシート700は、吐出側逆止弁600が吐出口320を閉塞する場合には、吐出側逆止弁600の周辺部と吐出側弁座400とに密着するように形成されている。
吐出側逆止弁600と吐出側弁座400との間に軟らかい材質によって形成されているリング状ゴムシート700が挟まれることによって、吐出側逆止弁600や吐出側弁座400に傷があっても、吐出側逆止弁600を吐出側弁座400に強く押し付けなくても吐出口320を密閉することができる。
吐出側逆止弁600を吐出側弁座400に強く押し付けなくても吐出口320を密閉することができるので、吐出側逆止弁600が開きやすくなり、気体が混入しても泡を排出しやすく、正常な液送を継続することができる。
また、吐出側逆止弁600を吐出側弁座400に強く押し付けなくても吐出口320を密閉することができるので、弱い力で吐出側逆止弁600を開閉することができるようになり、圧電素子211を大型化する必要がなくなる。
このようにすることにより、圧電素子211を大型化することなく、気体が混入しても液送が可能であり、液漏れを防止することができるマイクロポンプ100を提供することができる。
図6は、この発明の第1実施形態の参考例として、マイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁と吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。図6の(A)は、吐出側逆止弁が吐出側弁座に挿入される前の状態を示し、図6の(B)は、吐出側逆止弁が吐出側弁座に挿入されてバルブシートに組み込まれた状態を示す。
図6の(A)に示すように、吐出側逆止弁610は、第1実施形態の吐出側逆止弁600と同様に、扁平な頭部611と棒状の脚部612を有し、頂部613を含む頭部611の上面は平らである。吐出側弁座410は、吐出側逆止弁610の脚部612を受容するための凹部412を有する。吐出側弁座410の上面には、吐出側逆止弁610の頭部611の下面が接するための凹面411が形成されている。凹面411は、球の内面のような傾斜に形成されている。吐出側弁座410には、吐出側逆止弁610の脚部612を受容するための凹部412を取り囲むようにして複数の吐出口320が形成されている。
図6の(B)に示すように、吐出側逆止弁610の脚部612が吐出側弁座410の凹部412に上方から挿入されて、吐出側逆止弁610が吐出側弁座410に組み込まれる。また、吐出管202(図1)の内壁に形成された突起201が、吐出側逆止弁610の頂部613を上方から押圧するようにして、吐出側逆止弁610を固定している。このようにすることにより、吐出側逆止弁610の頭部611が弾性変形し、頭部611においては吐出側弁座410の上面に形成された凹面411に沿って、吐出管202の内壁側に凹面が形成され、吐出側弁座410側に脚部612を中心にして凸面が形成されて、頭部611の周辺部が吐出側弁座410に密着する。
このように、吸入吐出側ケース200に対向する吐出側弁座410が球面状の凹面411を形成していることにより、吐出側弁座410が吐出側逆止弁610の周辺部に密着しやすくなる。
図7は、この発明の第1実施形態のもう一つの参考例として、マイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁と吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。図7の(A)は、吐出側逆止弁が吐出側弁座に挿入される前の状態を示し、図7の(B)は、吐出側逆止弁が吐出側弁座に挿入されてバルブシートに組み込まれた状態を示す。
図7の(A)に示すように、吐出側逆止弁620は、第1実施形態の吐出側逆止弁600と同様に、扁平な頭部621と棒状の脚部622を有し、頂部623を含む頭部621の上面は平らである。吐出側弁座420は、吐出側逆止弁620の脚部622を受容するための凹部422を有し、吐出側逆止弁620の脚部622を受容するための凹部422を取り囲むようにして複数の吐出口320が形成されている。吐出側弁座420の上面には、吐出側逆止弁620の頭部621の周辺部の下面が接するための突起421が形成されている。言い換えれば、吐出側弁座420の上面は、突起421に対して吐出側逆止弁620の中央部側で凹んでいる。
図7の(B)に示すように、吐出側逆止弁620の脚部622が吐出側弁座420の凹部422に上方から挿入されて、吐出側逆止弁620が吐出側弁座420に組み込まれる。また、吐出管202(図1)の内壁に形成された突起201が、吐出側逆止弁620の頂部623を上方から押圧するようにして、吐出側逆止弁620を固定している。吐出側逆止弁620の頭部621は、吐出側弁座420の上面に形成された突起421によって、頭部621の周辺部が中央部よりも高くなる。このようにすることにより、吐出側逆止弁620の頭部621が弾性変形し、頭部621においては、吐出管202の内壁側に凹面が形成され、吐出側弁座420側に脚部622を中心にして凸面が形成されて、頭部621の周辺部が吐出側弁座420に密着する。
このようにすることにより、吐出側逆止弁620が弾性変形することによって吐出側逆止弁620の周辺部に吐出側弁座420の吐出側逆止弁620側の面が密着するように、吐出側逆止弁620を吸入吐出側ケース200と吐出側弁座420とで挟んで配置することによって、吐出側逆止弁620の遮蔽力を高くすることができる。
しかしながら、図6と図7に示す構成を備えるマイクロポンプにおいては、例えば、ポンプ室内に気体が混入しても正常に液送を行なうためには、150μL/秒以上の液送量で、500mm以上の実揚程であるなど、ある程度の液送量や圧力、大きな圧電素子が必要であるという問題がある。そこで、第1実施形態のマイクロポンプ100のように、吐出側逆止弁600と吐出側弁座400の間に挟まれて、吐出側逆止弁600の周辺部に密着する、軟らかいリング状ゴムシート700を備えることによって、圧電素子211を大型化することなく、気体が混入しても液送が可能であり、液漏れを防止することができるマイクロポンプ100を提供することができる。
図8は、この発明の第1実施形態のマイクロポンプに用いられる、他の形状の吐出側逆止弁の全体を示す正面図である。
図8の(A)に示すように、吐出側逆止弁600bは、頭部601bと脚部602bを有し、頭部601bの上面が球面上に形成されている。このようにすることにより、吐出側逆止弁600bの上面を、突起201(図1)が押圧しやすくなる。
また、図8の(B)に示す吐出側逆止弁600cように、脚部や突起が形成されていない、シート状の弁であってもよい。このようにすることにより、吐出側逆止弁600cの製作が容易になる。
さらにまた、図8の(C)に示すように、吐出側逆止弁600dは、頭部601dと脚部602dを有し、頭部601dの上面に突起603dが形成されている。このようにすることにより、突起201(図1)が吐出側逆止弁600dを押圧しやすくなる。
(第2実施形態)
図9は、この発明の第2実施形態として、マイクロポンプが備えるリング状ゴムシートの全体を示す斜視図(A)と、吐出側弁座の全体を示す斜視図(B)である。
図9の(A)に示すように、第2実施形態のリング状ゴムシート730は、輪状のリング部731と、リング部731の下部に形成される凸部732を有する。凸部732は、リング状ゴムシート730の周囲方向に90°ずつ間隔をあけて、4つ配置されている。
図9の(B)に示すように、第2実施形態の吐出側弁座430には、上面に凹部433が形成されている。凹部433は、吐出口320の周囲において、90°ずつ間隔をあけて、4つ配置されている。それぞれの凹部433は、リング状ゴムシート730を吐出側弁座430の上に載せたときに、リング状ゴムシート730のそれぞれの凸部732と嵌合する。図9の(B)は、吐出側逆止弁の脚部がはめ込まれる凹部については図示を省略している。
リング状ゴムシート730は、吐出側弁座430に接着されて固定されていないので、吐出側逆止弁が吐出口320を開閉するときやマイクロポンプの組立て時に位置がずれることがある。リング状ゴムシート730の位置がずれると、吐出側逆止弁とリング状ゴムシート730との間、リング状ゴムシート730と吐出側弁座430との間の密着性が低下して、安定した液送が妨げられたり、液漏れが生じたりすることがある。第2実施形態のマイクロポンプにおいては、リング状ゴムシート730の凸部732が吐出側弁座430の凹部433にはめ込まれているので、リング状ゴムシート730の位置がずれにくくなっている。
このように、第2実施形態のマイクロポンプにおいては、リング状ゴムシート730は吐出側弁座430に対向する側に凸部732を有し、吐出側弁座430は、リング状ゴムシート730の凸部732と嵌合するための凹部433を有する。
このようにすることにより、マイクロポンプの組立て時や液送時にリング状ゴムシート730の位置がずれることを防ぐことができるので、マイクロポンプの組立てを簡単にし、また、安定した液送を実現することができる。
図10は、この発明の第2実施形態のマイクロポンプが備えるリング状ゴムシートの凸部と吐出側逆止弁の凹部の別の形状を示す図である。
図10に示すように、リング状ゴムシート730bは、リング状ゴムシート730bのリング部731bの下面に形成されている凸部732bの幅が、下部において上部よりも大きくなるように形成されている。すなわち、凸部732bは、上底よりも下底が大きい台形の形状に形成されている。また、吐出側弁座430bは、リング状ゴムシート730bの凸部732bと嵌合するための凹部433bの幅が、上部において下部よりも小さくなるように形成されている。
このようにすることにより、リング状ゴムシート730bの凸部732bを吐出側弁座430bの凹部433bに嵌合させると、凸部732bが凹部433bから抜けにくくなるので、リング状ゴムシート730bの位置がずれることをさらに防ぎやすくなる。
第2実施形態のリング状ゴムシート730bと吐出側弁座430bを備えるマイクロポンプのその他の構成と効果は、第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図11は、この発明の第3実施形態のマイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁と吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。
図11に示すように、第2実施形態の吐出側逆止弁640aは、第1実施形態の吐出側逆止弁600と異なる点としては、円形のシート状の弁であり、脚部や突起が形成されていない。リング状ゴムシート740aは、第1実施形態のリング状ゴムシート700と同様に軟らかい材質によって形成されている。リング状ゴムシート740aが第1実施形態のリング状ゴムシート700と異なる点としては、リング状ゴムシート740aの上面には、リング状ゴムシート740aの中央側でリング状ゴムシート740aが薄く、周辺部に向かって厚くなるように、傾斜部743aが形成されている。吐出側弁座440aの上面には凹面が形成されておらず、平らである。
図12は、この発明の第3実施形態の参考例として、この発明の第1実施形態のマイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁と吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。
図12に示すように、第1実施形態のリング状ゴムシート700には、傾斜部が形成されておらず、リング状ゴムシート700の断面は長方形状である。リング状ゴムシート700上に吐出側逆止弁600を載せ、突起201によって吐出側逆止弁600を上から押圧すると、吐出側逆止弁600の底面の周辺部がリング状ゴムシート700の角に接する。
一方、第3実施形態のマイクロポンプでは、吐出側逆止弁640aをリング状ゴムシート740a上に載せて、突起201で上から押圧すると、吐出側逆止弁640aの下面がリング状ゴムシート740aの上面に形成されている傾斜部743aに沿うように変形する。
このように、この発明の第3実施形態のマイクロポンプにおいては、リング状ゴムシート740aは、輪の中心側で薄く、周辺部に向かって次第に厚くなるように形成されている傾斜部743aを有する。
このようにすることにより、リング状ゴムシート740aと吐出側逆止弁640aとの接触面積を増大させることができるので、吐出側逆止弁640aの密閉度を高めて液漏れを防止することができ、また、吐出側逆止弁640aの動作を安定させることができる。
第3実施形態のリング状ゴムシート740aと吐出側逆止弁640aと吐出側弁座440aを備えるマイクロポンプのその他の構成と効果は、第1実施形態と同様である。また、第3実施形態のマイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁は、第1実施形態の吐出側逆止弁600や他の形状の弁であってもよい。
図13は、この発明の第3実施形態のマイクロポンプに用いられる、別の形状の吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。
図13に示すように、リング状ゴムシート740bの上面には、輪の中心側でリング状ゴムシート740bが薄く、周辺部に向かって次第に厚くなるように形成されている傾斜部743bが形成されている。リング状ゴムシート740bの傾斜部743bは、リング状ゴムシート740bの上面の一部にのみ形成されている。すなわち、リング状ゴムシート740bの輪の中心側に傾斜面743bが形成され、輪の周辺部側の上面は平らに形成されている。
吐出側逆止弁640bは、脚部や突起を有しないシート状の弁であり、上面と下面は円形状である。上面の円の径は、下面の円の径よりも大きく、吐出側逆止弁640bの断面は、上底が下底よりも大きい台形状である。吐出側弁座440bの上面には凹面が形成されておらず、平らである。
リング状ゴムシート740bを吐出側弁座440b上に載せ、吐出側逆止弁640bをリング状ゴムシート740b上に載せて、突起201で吐出側逆止弁640bを上から押圧すると、吐出側逆止弁640bの下面の周辺部が、リング状ゴムシート740bの傾斜部743bに広い範囲で接触する。
このように、この発明の第3実施形態のマイクロポンプにおいては、リング状ゴムシート740bは、輪の中心側で薄く、周辺部に向かって次第に厚くなるように形成されている傾斜部743bを有する。
このようにすることにより、リング状ゴムシート740bと吐出側逆止弁640bとの接触面積を増大させることができるので、吐出側逆止弁640bの密閉度を高めて液漏れを防止することができ、また、吐出側逆止弁640bの動作を安定させることができる。
第3実施形態のリング状ゴムシート740bと吐出側逆止弁640bと吐出側弁座440bを備えるマイクロポンプのその他の構成と効果は、第1実施形態と同様である。
(第4実施形態)
図14は、この発明の第4実施形態のマイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁と吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。
図14に示すように、第4実施形態のマイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁650は、脚部や突起のないシート状の弁であり、上面と下面は円形状である。上面の円の径は下面の円の径よりも大きく、吐出側逆止弁650の断面は、上底が下底よりも大きい台形状である。吐出側弁座450の上面には、凹面451が形成されている。
リング状ゴムシート750の上面においては、リング状ゴムシート750の厚みが輪の中心側で薄く、周辺部に向かって厚くなるように、傾斜部753が形成されている。また、リング状ゴムシート750の下面には、リング状ゴムシート750を吐出側弁座450上に配置すると、リング状ゴムシート750の下面が吐出側弁座450の凹面451に沿うように、凹面754が形成されている。
このように、この発明の第4実施形態のマイクロポンプにおいては、吐出側弁座450は吐出側逆止弁650に対向する側に凹面451を有し、リング状ゴムシート750は、吐出側弁座450に対向する側では吐出側弁座450の凹面451に沿った形状に形成されている。
このようにすることにより、吐出側逆止弁650と吐出側弁座450との間に挟まれたリング状ゴムシート750に歪が生じにくくなり、液漏れを防止することができ、また、安定した液送が可能となる。
第4実施形態のリング状ゴムシート750と吐出側逆止弁650と吐出側弁座450を備えるマイクロポンプのその他の構成と効果は、第1実施形態と同様である。
(第5実施形態)
図15は、この発明の第5実施形態のマイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁と吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。
図15に示すように、第5実施形態のマイクロポンプにおいては、吐出側弁座460の上面には、吐出側逆止弁660の脚部662がはめ込まれる凹部462を中心として、吐出口320を囲むように、円形状に突起464が形成されている。第5実施形態の吐出側逆止弁660とリング状ゴムシート760は、第1実施形態の吐出側逆止弁600とリング状ゴムシート700と同様である。リング状ゴムシート760の輪の外径は、突起464の内径よりも小さい。したがって、リング状ゴムシート760を吐出側弁座460上に配置すると、リング状ゴムシート760の外周よりも外側に突起464が配置される。
図16は、第5実施形態のマイクロポンプの吐出側弁座を上方向から見た上面図である。
図16の(A)に示すように、複数の吐出口320は、凹部462を中心として、凹部462の周囲に円形状に配置されている。吐出側弁座460上には、吐出口320の外側に、円形状の突起464が形成されている。リング状ゴムシート760は、リング状ゴムシート760の中心が吐出側逆止弁660の脚部662をはめ込むための吐出側弁座460の凹部462の中心に重なるようにして吐出側弁座460に載せられる。リング状ゴムシート760は吐出側弁座460の突起464の円の内側でしかずれることができないので、リング状ゴムシート760の位置がずれにくくなる。
凹部462の中心から、吐出口320までの距離R1は、リング状ゴムシート760の内径の半径R2よりも小さい。リング状ゴムシート760の内径の半径R2はリング状ゴムシート760の外径の半径R3よりも小さく、リング状ゴムシート760の外径の半径R3は、吐出側弁座460上に形成されている突起464の内径の半径R4よりも小さい。リング状ゴムシート760と、吐出口320と、突起464は、R1、R2、R3、R4の大きさが(R4−R3)<(R2−R1)という関係を満たすように形成されている。そのため、図16の(B)に示すように、リング状ゴムシート760の位置がずれても、リング状ゴムシート760によって吐出口320が塞がれることを防ぐことができる。
このように、この発明の第5実施形態のマイクロポンプにおいては、吐出側弁座460は、リング状ゴムシート760の輪の外周よりも外側に配置される突起464を有する。
このようにすることにより、リング状ゴムシート760の位置がずれにくくなる。
なお、第5実施形態においては、突起464は連続した円形状に形成されているが、突起464は、必ずしも連続した円形状に形成されている必要はない。
第5実施形態のリング状ゴムシート760と吐出側逆止弁660と吐出側弁座460を備えるマイクロポンプのその他の構成と効果は、第1実施形態と同様である。
(第6実施形態)
図17は、この発明の第6実施形態のマイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁と吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。
図17に示すように、第6実施形態のマイクロポンプにおいては、吐出側弁座470の上面には、吐出側逆止弁670の脚部672がはめ込まれる凹部472を中心として、吐出口320を囲むように、円形状に突起474が形成されている。第6実施形態の吐出側逆止弁670とリング状ゴムシート770は、第1実施形態の吐出側逆止弁600とリング状ゴムシート700と同様である。リング状ゴムシート770の輪の内径は、突起474の外径よりも大きい。したがって、リング状ゴムシート770を吐出側弁座470上に配置すると、リング状ゴムシート770の内周よりも内側に突起474が配置される。
リング状ゴムシート770が動くと、リング状ゴムシート770の内周面が吐出側弁座470の突起474と接触するので、リング状ゴムシート770の位置は大きくずれることがない。また、吐出口320は突起474よりも内側に形成されているので、リング状ゴムシート770の位置がずれても、吐出口320はリング状ゴムシート770によって塞がれることがない。
このように、この発明の第6実施形態のマイクロポンプにおいては、吐出側弁座470は、リング状ゴムシート770の輪の内周よりも内側に配置される突起474を有する。
このようにすることにより、リング状ゴムシート770の位置がずれにくくなる。
なお、第6実施形態においては、突起474は連続した円形状に形成されているが、突起474は、必ずしも連続した円形状に形成されている必要はない。
第6実施形態のリング状ゴムシート770と吐出側逆止弁670と吐出側弁座470を備えるマイクロポンプのその他の構成と効果は、第1実施形態と同様である。
(第7実施形態)
図18は、この発明の第7実施形態のマイクロポンプに用いる吐出側逆止弁の全体を示す斜視図(A)と、正面図(B)である。
図18に示すように、第7実施形態のマイクロポンプに用いる吐出側逆止弁680は、円盤状の頭部681と、棒状の脚部682と、頭部681の下面の周辺部に接着された輪状のリング状ゴムシート780を有する。第7実施形態のマイクロポンプのその他の構成は、第1実施形態のマイクロポンプ100(図1)と同様である。吐出側逆止弁680をマイクロポンプに取り付けると、脚部682が吐出側弁座400(図1)の凹部402(図1)にはめ込まれて、吐出側逆止弁680の位置が固定される。そのため、吐出側逆止弁680による吐出口320の開閉動作中には、吐出側逆止弁680の位置がずれることはない。リング状ゴムシート780は、吐出側逆止弁680の頭部681の下面に接着されているので、吐出側逆止弁680の開閉動作の間に位置がずれることがないので、マイクロポンプ100は安定した液送を行うことができる。
このように、この発明の第7実施形態のマイクロポンプにおいては、リング状ゴムシート780は吐出側逆止弁680と接着されている。
このようにすることにより、リング状ゴムシート780の位置がずれにくくなる。
また、例えば、吐出側逆止弁680が硬度40以下の軟らかい材質によって形成されている場合には、リング状ゴムシート780は、吐出側逆止弁680と一体に形成されていてもよい。
このようにすることにより、リング状ゴムシート780の位置がずれなくなる。
第7実施形態のリング状ゴムシート780と吐出側逆止弁680を備えるマイクロポンプのその他の構成と効果は、第1実施形態と同様である。
(第8実施形態)
図19は、この発明の第8実施形態のマイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁の全体を示す正面図(A)と、図19の(A)において破線で囲まれた部分を示す図(B)である。
図19の(A)に示すように、第8実施形態の吐出側逆止弁690は、円盤状の頭部691と、棒状の脚部692と、頭部691の下面の周辺部に接着された輪状のリング状ゴムシート790を有する。第8実施形態のマイクロポンプのその他の構成は、第1実施形態のマイクロポンプ100(図1)と同様である。吐出側逆止弁690をマイクロポンプ100(図1)に取り付けると、脚部692が吐出側弁座400(図1)の凹部402(図1)にはめ込まれて、吐出側逆止弁690の位置が固定される。そのため、吐出側逆止弁690による吐出口320の開閉動作中に吐出側逆止弁690の位置がずれることはない。リング状ゴムシート790は、吐出側逆止弁690の頭部691の下面に接着されているので、吐出側逆止弁690の開閉動作の間に位置がずれることがない。このようにして、マイクロポンプ100は安定した液送を行うことができる。
図19の(B)に示すように、吐出側逆止弁690の頭部691とリング状ゴムシート790は、部分的に接着されている。吐出側逆止弁690は、吐出側逆止弁690の頭部691とリング状ゴムシート790とが接着されている接着部796と、頭部691とリング状ゴムシート790とが接着されていない非接着部795とを有する。
吐出側逆止弁690の頭部691とリング状ゴムシート790とが接着されているので、吐出側逆止弁690が吐出口320(図1)を開閉するときには、リング状ゴムシート790は頭部691とともに上下に動く。吐出口320から吐出される液体は、吐出側弁座400(図1)とリング状ゴムシート790との間と、吐出側逆止弁690とリング状ゴムシート790との間に形成されている非接触部795とを通過することができる。そのため、液体を吐出するときに吐出側逆止弁690を動かすために必要な力が比較的小さくなり、スムーズな液送が可能となる。また、吐出側逆止弁690が吐出口320を閉塞している場合には、非接着部795においてもリング状ゴムシート790が吐出側逆止弁690の頭部691と密着し、リング状ゴムシート790と吐出側弁座400とが密着するので、液漏れを防ぐことができる。
この発明の第8実施形態のマイクロポンプにおいては、リング状ゴムシート790は、吐出側逆止弁690と接着される接着部796と、吐出側逆止弁690と接着されない非接着部795とを有する。
このようにすることにより、液体は、吐出側逆止弁690と吐出側弁座400との間と、吐出側逆止弁690とリング状ゴムシート790との間の非接着部795とを通ることができるので、比較的弱い力で吐出側逆止弁690を開いて液送を行なうことができる。
第8実施形態のリング状ゴムシート790と吐出側逆止弁690を備えるマイクロポンプのその他の構成と効果は、第1実施形態と同様である。
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものである。
この発明の第1実施形態として、マイクロポンプの全体を示す断面図である。 図1のマイクロポンプに組み込まれたバルブシートを上方向から見た図(A)と、下方向から見た図(B)である。 この発明の第1実施形態のマイクロポンプに用いられる突起(A)と、吐出側逆止弁(B)と、リング状ゴムシート(C)と、吐出側弁座の上面(D)を示す図である。 この発明の第1実施形態のマイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁と吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。 この発明の一つの実施の形態として、振動板を振動させてポンプ室の容積を変化させたときのマイクロポンプの動作を順に示す図である。 この発明の第1実施形態の参考例として、マイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁と吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。 この発明の第1実施形態のもう一つの参考例として、マイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁と吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。 この発明の第1実施形態のマイクロポンプに用いられる、他の形状の吐出側逆止弁の全体を示す正面図である。 この発明の第2実施形態として、マイクロポンプが備えるリング状ゴムシートの全体を示す斜視図(A)と、吐出側弁座の全体を示す斜視図(B)である。 この発明の第2実施形態のマイクロポンプが備えるリング状ゴムシートの凸部と吐出側逆止弁の凹部の別の形状を示す図である。 この発明の第3実施形態のマイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁と吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。 この発明の第3実施形態の参考例として、この発明の第1実施形態のマイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁と吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。 この発明の第3実施形態のマイクロポンプに用いられる、別の形状の吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。 この発明の第4実施形態のマイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁と吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。 この発明の第5実施形態のマイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁と吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。 第5実施形態のマイクロポンプの吐出側弁座を上方向から見た上面図である。 この発明の第6実施形態のマイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁と吐出側逆止弁の周辺の断面を示す図である。 この発明の第7実施形態のマイクロポンプに用いる吐出側逆止弁の全体を示す斜視図(A)と、正面図(B)である。 この発明の第8実施形態のマイクロポンプに用いられる吐出側逆止弁の全体を示す正面図(A)と、図19の(A)において破線で囲まれた部分を示す図(B)である。
符号の説明
100:マイクロポンプ、110:ポンプ室、320:吐出口、400,430,430b,440a,440b,450,460,470:吐出側弁座、433,433b:凹部、451:凹面、464,474:突起、600,600b,600c,600d,640a,640b,650,660,670,680,690:吐出側逆止弁、700,730,730b,740a,740b,750,760,770,780,790:リング状ゴムシート、732,732b:凸部、743a,743b,753:傾斜部、754:凹面、795:非接着部、796:接着部。

Claims (9)

  1. ポンプ室と、
    前記ポンプ室から液体を吐出するための吐出口を有する壁部と、
    前記吐出口を閉塞または開放可能に配置される弁体と、
    少なくとも前記壁部よりも軟らかい材質によって輪状に形成され、前記弁体と前記壁部との間に挟まれた弾性体とを備え、
    前記弾性体は、前記弁体が前記吐出口を閉塞する場合には、前記弁体の周辺部と前記壁部とに密着するように形成されている、マイクロポンプ。
  2. 前記弾性体は前記壁部に対向する側に凸部を有し、前記壁部は、前記弾性体の前記凸部と嵌合するための凹部を有する、請求項1に記載のマイクロポンプ。
  3. 前記弾性体は、輪の中心側で薄く、周辺部に向かって次第に厚くなるように形成されている傾斜部を有する、請求項1または請求項2に記載のマイクロポンプ。
  4. 前記壁部は前記弁体に対向する側に凹面を有し、前記弾性体は、前記壁部に対向する側では前記壁部の前記凹面に沿った形状に形成されている、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のマイクロポンプ。
  5. 前記壁部は、前記弾性体の輪の外周よりも外側に配置される突起を有する、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のマイクロポンプ。
  6. 前記壁部は、前記弾性体の輪の内周よりも内側に配置される突起を有する、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のマイクロポンプ。
  7. 前記弾性体は前記弁体と接着されている、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のマイクロポンプ。
  8. 前記弾性体は、前記弁体と接着される接着部と、前記弁体と接着されない非接着部とを有する、請求項7に記載のマイクロポンプ。
  9. 前記弾性体は、前記弁体と一体に形成されている、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のマイクロポンプ。

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