JP2009061841A - リザーバタンク及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】大型化することなく作動液を貯留する貯留室の容量を増加でき、且つ鋳造欠陥を可及的に減少して鋳造することが困難な従来のリザーバタンクの課題を解決する。
【解決手段】鋳造によって形成された、内部に作動液Fを貯留する貯留室14を具備するリザーバタンク10であって、貯留室14の側壁のうち、他の側壁部よりも肉厚に形成された肉厚側壁部14aで且つ貯留室14の底面近傍に、アンダーカット部36が鋳抜きによって形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】鋳造によって形成された、内部に作動液Fを貯留する貯留室14を具備するリザーバタンク10であって、貯留室14の側壁のうち、他の側壁部よりも肉厚に形成された肉厚側壁部14aで且つ貯留室14の底面近傍に、アンダーカット部36が鋳抜きによって形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明はリザーバタンク及びその製造方法に関し、更に詳細には内部に作動液を貯留する貯留室を具備するリザーバタンク及びその製造方法に関する。
自動二輪車等のブレーキ系統には、ブレーキを作動する作動液が貯留されたリザーバタンクが設けられている。
かかるリザーバタンクとしては、例えば下記特許文献1に、図6に示すリザーバタンクが提案されている。
図6に示すリザーバタンク100は、自動二輪車用のリザーバタンクであって、作動液Fが貯留される貯留室104が設けられている。このリザーバタンク100の上部開口には、ダイヤフラム106を介してリザーバーキャップ108が螺子110によって固着されている。
かかるリザーバタンク100は、液圧マスタシリンダ102と一体に設けられている。この液圧マスタシリンダ102に形成された有底のシリンダ孔114は、リリーフポート116とサプライポート118とを介してリザーバタンク100の貯留室104と連結されている。かかるシリンダ孔114内に液密且つ移動可能に挿入されたピストン120は、ハンドルレバーに連結された操作レバー122の端部に連結されていると共に、戻しバネ124によってシリンダ孔114の開口側に付勢されている。このピストン120によって、液圧室126が形成される。
特開2007−106238号公報
かかるリザーバタンクとしては、例えば下記特許文献1に、図6に示すリザーバタンクが提案されている。
図6に示すリザーバタンク100は、自動二輪車用のリザーバタンクであって、作動液Fが貯留される貯留室104が設けられている。このリザーバタンク100の上部開口には、ダイヤフラム106を介してリザーバーキャップ108が螺子110によって固着されている。
かかるリザーバタンク100は、液圧マスタシリンダ102と一体に設けられている。この液圧マスタシリンダ102に形成された有底のシリンダ孔114は、リリーフポート116とサプライポート118とを介してリザーバタンク100の貯留室104と連結されている。かかるシリンダ孔114内に液密且つ移動可能に挿入されたピストン120は、ハンドルレバーに連結された操作レバー122の端部に連結されていると共に、戻しバネ124によってシリンダ孔114の開口側に付勢されている。このピストン120によって、液圧室126が形成される。
ところで、図6に示すリザーバタンク100は、通常、鋳造によって形成されている。かかる鋳造では、一般的に、リザーバタンク100の貯留室104を形成する側壁の肉厚が可及的に一定していることが、鋳型に注湯した溶湯の冷却速度を一様にでき好ましい。
しかし、図6に示すリザーバタンク100では、リザーバーキャップ108を固着する螺子110を螺着する側壁部は他の側壁部に比較して肉厚となっている。このため、その鋳造の際に、鋳型に注湯した溶湯の冷却速度を一様にすることは困難であって、溶湯の冷却速度差に基づくヒケ等の鋳造欠陥が発生し易い。
また、リザーバタンク100の貯留室104の容量は可及的に大きくすることによって、貯留される作動液Fの量を増加でき好ましい。
しかし、リザーバタンク100の大きさには制限があり、リザーバタンク100を大型化することによって貯留室104の容量増加を図ることは極めて困難である。このため、図7に示す如く、貯留室104を形成する側壁のうち、リザーバーキャップ108を固着する螺子110を螺着する側壁部分を除いた側壁部を薄肉化することが考えられる。
しかしながら、図7に示す如く、リザーバーキャップ108を固着する螺子110を螺着する側壁部分とその他の側壁部との肉厚差を更に大きくすると、鋳型に注湯した溶湯の冷却速度差に基づく鋳造欠陥が更に発生し易くなる。更に、側壁部を過剰に薄肉化すると、その側壁部の強度も問題となる。
そこで、本発明は、大型化することなく作動液を貯留する貯留室の容量を増加でき、且つ鋳造欠陥を可及的に減少して鋳造することが困難な従来のリザーバタンク及びその製造方法の課題を解決し、大型化することなく貯留室の容量を増加でき、且つ鋳造欠陥を可及的に減少して鋳造可能のリザーバタンク及びその製造方法を提案することを目的とする。
しかし、図6に示すリザーバタンク100では、リザーバーキャップ108を固着する螺子110を螺着する側壁部は他の側壁部に比較して肉厚となっている。このため、その鋳造の際に、鋳型に注湯した溶湯の冷却速度を一様にすることは困難であって、溶湯の冷却速度差に基づくヒケ等の鋳造欠陥が発生し易い。
また、リザーバタンク100の貯留室104の容量は可及的に大きくすることによって、貯留される作動液Fの量を増加でき好ましい。
しかし、リザーバタンク100の大きさには制限があり、リザーバタンク100を大型化することによって貯留室104の容量増加を図ることは極めて困難である。このため、図7に示す如く、貯留室104を形成する側壁のうち、リザーバーキャップ108を固着する螺子110を螺着する側壁部分を除いた側壁部を薄肉化することが考えられる。
しかしながら、図7に示す如く、リザーバーキャップ108を固着する螺子110を螺着する側壁部分とその他の側壁部との肉厚差を更に大きくすると、鋳型に注湯した溶湯の冷却速度差に基づく鋳造欠陥が更に発生し易くなる。更に、側壁部を過剰に薄肉化すると、その側壁部の強度も問題となる。
そこで、本発明は、大型化することなく作動液を貯留する貯留室の容量を増加でき、且つ鋳造欠陥を可及的に減少して鋳造することが困難な従来のリザーバタンク及びその製造方法の課題を解決し、大型化することなく貯留室の容量を増加でき、且つ鋳造欠陥を可及的に減少して鋳造可能のリザーバタンク及びその製造方法を提案することを目的とする。
本発明者は前記課題を解決すべく検討を重ねた結果、リザーバタンクを構成する貯留室の側壁のうち、他の側壁部よりも肉厚に形成された肉厚側壁部の作動液と接触する部分に、貯留室の内側面に開口するアンダーカット部を形成することが、リザーバタンクを大型化することなく貯留室の容量を増加でき且つ鋳造欠陥を可及的に減少して鋳造できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、鋳造によって形成された、内部に作動液を貯留する貯留室を具備するリザーバタンクであって、前記貯留室の側壁のうち、他の側壁部よりも肉厚に形成された肉厚側壁部で且つ前記貯留室の底面近傍に、アンダーカット部が鋳抜きによって形成されていることを特徴とするリザーバタンクにある。
また、本発明は、鋳型に溶湯を注湯して、内部に作動液を貯留する貯留室の側壁のうち、他の側壁部よりも肉厚に形成された肉厚側壁部で且つ前記貯留室の底面近傍に、アンダーカット部が形成されているリザーバタンクを鋳造し、その際に、前記鋳型として、前記アンダーカット部を形成する突出部が形成されたアンダーカット用中子と、前記アンダーカット用中子によって形成される部分を除く貯留室の内壁面を形成する貯留室用中子とを具備する鋳型を用いることを特徴とするリザーバタンクの製造方法でもある。
すなわち、本発明は、鋳造によって形成された、内部に作動液を貯留する貯留室を具備するリザーバタンクであって、前記貯留室の側壁のうち、他の側壁部よりも肉厚に形成された肉厚側壁部で且つ前記貯留室の底面近傍に、アンダーカット部が鋳抜きによって形成されていることを特徴とするリザーバタンクにある。
また、本発明は、鋳型に溶湯を注湯して、内部に作動液を貯留する貯留室の側壁のうち、他の側壁部よりも肉厚に形成された肉厚側壁部で且つ前記貯留室の底面近傍に、アンダーカット部が形成されているリザーバタンクを鋳造し、その際に、前記鋳型として、前記アンダーカット部を形成する突出部が形成されたアンダーカット用中子と、前記アンダーカット用中子によって形成される部分を除く貯留室の内壁面を形成する貯留室用中子とを具備する鋳型を用いることを特徴とするリザーバタンクの製造方法でもある。
かかる本発明において、リザーバタンクの鋳造時のひけを防止して鋳造欠点を更に減少させる観点から、アンダーカット部を形成した側壁部の部分を、前記アンダーカット部を形成しなかった他の側壁部と同程度の肉厚とすることが好ましい。
また、アンダーカット用中子と貯留室用中子とを、分割中子に形成し、鋳型からリザーバタンクを取り出す際に、前記貯留室用中子を抜き出した箇所に前記アンダーカット用中子を移動してから抜き出すこと、或いはアンダーカット用中子として、貯留室用中子内に形成された傾斜状穴に挿脱自在に挿入される傾斜ピン状に形成した傾斜アンダーカット用中子を用い、鋳型からリザーバタンクを取り出す際に、前記傾斜アンダーカット用中子を抜き出した後、前記貯留室用中子を抜き出すによって、容易にアンダーカット部を形成できる。
更に、鋳型として、液圧マスタシリンダを構成するピストンが挿入される有底のシリンダ孔を形成するシリンダ用中子を具備する鋳型を用いることによって、リザーバタンクと液圧マスタシリンダとを一体化できコンパクト化できる。
また、アンダーカット用中子と貯留室用中子とを、分割中子に形成し、鋳型からリザーバタンクを取り出す際に、前記貯留室用中子を抜き出した箇所に前記アンダーカット用中子を移動してから抜き出すこと、或いはアンダーカット用中子として、貯留室用中子内に形成された傾斜状穴に挿脱自在に挿入される傾斜ピン状に形成した傾斜アンダーカット用中子を用い、鋳型からリザーバタンクを取り出す際に、前記傾斜アンダーカット用中子を抜き出した後、前記貯留室用中子を抜き出すによって、容易にアンダーカット部を形成できる。
更に、鋳型として、液圧マスタシリンダを構成するピストンが挿入される有底のシリンダ孔を形成するシリンダ用中子を具備する鋳型を用いることによって、リザーバタンクと液圧マスタシリンダとを一体化できコンパクト化できる。
本発明では、リザーバタンクの貯留室の側壁のうち、他の側壁部よりも肉厚に形成された肉厚側壁部の作動液と接触する部分として、他の側壁部よりも肉厚に形成された肉厚側壁部で且つ貯留室の底面近傍に、アンダーカット部を形成している。
このため、アンダーカット部の容量分だけ、リザーバタンクの外形を大型化することなく作動液の貯留量を増加できる。
しかも、肉厚側壁部のアンダーカット部を形成した部分では、その肉厚を薄くでき、リザーバタンクを鋳造する際に、肉厚側壁部と他の側壁部との冷却速度差を可及的に小さくできるため、鋳造欠陥を減少できる。
この様に、本発明によれば、リザーバタンクの外形を大型化することなく貯留室の容量を増加でき、且つ鋳造欠陥を可及的に減少してリザーバタンクを鋳造できる。
このため、アンダーカット部の容量分だけ、リザーバタンクの外形を大型化することなく作動液の貯留量を増加できる。
しかも、肉厚側壁部のアンダーカット部を形成した部分では、その肉厚を薄くでき、リザーバタンクを鋳造する際に、肉厚側壁部と他の側壁部との冷却速度差を可及的に小さくできるため、鋳造欠陥を減少できる。
この様に、本発明によれば、リザーバタンクの外形を大型化することなく貯留室の容量を増加でき、且つ鋳造欠陥を可及的に減少してリザーバタンクを鋳造できる。
本発明に係るリザーバタンクの一例を図1に示す。図1に示すリザーバタンク10は、液圧マスタシリンダ12が一体に設けられている。
このリザーバタンク10は、鋳造によって形成されており、作動液Fが貯留される貯留室14が設けられている。このリザーバタンク10の上部開口には、ダイヤフラム16を介してリザーバーキャップ18が螺子20によって固着されている。
かかるリザーバタンク10と一体に設けられている液圧マスタシリンダ12には、有底のシリンダ孔22が形成されており、リリーフポート24とサプライポート26とを介してリザーバタンク10の貯留室14と連結されている。このシリンダ孔22内に液密且つ移動可能に挿入されたピストン28は、ハンドルレバーに連結された操作レバー30の端部に連結されていると共に、戻しバネ32によってシリンダ孔22の開口側に付勢されている。このピストン28によって、液圧室34が形成される。
このリザーバタンク10は、鋳造によって形成されており、作動液Fが貯留される貯留室14が設けられている。このリザーバタンク10の上部開口には、ダイヤフラム16を介してリザーバーキャップ18が螺子20によって固着されている。
かかるリザーバタンク10と一体に設けられている液圧マスタシリンダ12には、有底のシリンダ孔22が形成されており、リリーフポート24とサプライポート26とを介してリザーバタンク10の貯留室14と連結されている。このシリンダ孔22内に液密且つ移動可能に挿入されたピストン28は、ハンドルレバーに連結された操作レバー30の端部に連結されていると共に、戻しバネ32によってシリンダ孔22の開口側に付勢されている。このピストン28によって、液圧室34が形成される。
図1に示すリザーバタンク10の貯留室14の側壁部では、螺子20が螺着される側壁部14aが、螺子20が螺着されない側壁部14bよりも肉厚部に形成されている。かかる肉厚の側壁部14a(以下、肉厚側壁部14aと称することがある)の底面側には、横断面形状が四角形のアンダーカット部36が形成されている。このアンダーカット部36は、貯留室14に貯留されている作動液Fと常に接触している内側面に開口されており、アンダーカット部36の容量分だけ貯留室14の容量が拡大され、貯留できる作動液Fの貯留量を増加できる。
また、アンダーカット部36が形成された側壁部14aの部分36aは、螺子20が螺着される肉厚側壁部14aの部分に比較して薄肉化できる。かかる部分36aの肉厚は、螺子20が螺着されない側壁部14bと同程度とすることが、リザーバタンク10の鋳造時のひけを防止して更に鋳造欠点を減少させる観点から好ましい。
この様に、螺子20が螺着される肉厚側壁部14aの部分を可及的に少なくでき、リザーバタンク10を鋳造する際に、薄肉の側壁部14b等との冷却速度差に基づく鋳造欠陥を可及的に少なくできる。
また、一般的に、螺子20は、液体マスタシリンダ12の軸方向に配設されることが多い。このため、アンダーカット部36も、螺子20と同様に、液体マスタシリンダ12の軸方向に形成することによって、液体マスタシリンダ12の外形を大型化することなく、リザーバタンク10の容積を増加できる。
図1に示すリザーバタンク10に一体に設けられている液圧マスタシリンダ12の有底のシリンダ孔22は、リリーフポート24とサプライポート26とを介してリザーバタンク10の貯留室14と連結されている。かかるシリンダ孔22内に液密且つ移動可能に挿入されたピストン28は、ハンドルレバーに連結された操作レバー30の端部に連結されていると共に、戻しバネ32によってシリンダ孔22の開口側に付勢されている。このピストン28によって、液圧室34が形成される。
また、アンダーカット部36が形成された側壁部14aの部分36aは、螺子20が螺着される肉厚側壁部14aの部分に比較して薄肉化できる。かかる部分36aの肉厚は、螺子20が螺着されない側壁部14bと同程度とすることが、リザーバタンク10の鋳造時のひけを防止して更に鋳造欠点を減少させる観点から好ましい。
この様に、螺子20が螺着される肉厚側壁部14aの部分を可及的に少なくでき、リザーバタンク10を鋳造する際に、薄肉の側壁部14b等との冷却速度差に基づく鋳造欠陥を可及的に少なくできる。
また、一般的に、螺子20は、液体マスタシリンダ12の軸方向に配設されることが多い。このため、アンダーカット部36も、螺子20と同様に、液体マスタシリンダ12の軸方向に形成することによって、液体マスタシリンダ12の外形を大型化することなく、リザーバタンク10の容積を増加できる。
図1に示すリザーバタンク10に一体に設けられている液圧マスタシリンダ12の有底のシリンダ孔22は、リリーフポート24とサプライポート26とを介してリザーバタンク10の貯留室14と連結されている。かかるシリンダ孔22内に液密且つ移動可能に挿入されたピストン28は、ハンドルレバーに連結された操作レバー30の端部に連結されていると共に、戻しバネ32によってシリンダ孔22の開口側に付勢されている。このピストン28によって、液圧室34が形成される。
図1に示すリザーバタンク10と液圧マスタシリンダ12とは、図2に示す鋳型50を用いて鋳造される。
図2に示す鋳型50は、型開可能に型閉された下型50aと上型50bとから形成されている。この上型50aには、貯留室14を形成するアンダーカット用中子52と貯留室用中子54とを具備する。
このアンダーカット用中子52と貯留室用中子54とは、分割中子であって、アンダーカット用中子52には、横断面形状が四角形のアンダーカット部36を形成する突出部52aが設けられている。この突出部52aは、横断面形状が四角形である。かかるアンダーカット用中子52は、アンダーカット部36及びその近傍の貯留室14の内壁面を形成する。また、貯留室用中子54は、アンダーカット用中子52によって形成される部分を除く貯留室14の内壁面を形成する。このため、貯留室用中子54には、突起等が形成されておらず平滑面に形成されており、鋳型50を型開してリザーバタンク10と液圧マスタシリンダ12とを形成する鋳造品を取り出す際に、貯留室用中子54を単独で抜き出すことができる。
かかる鋳型50には、液圧マスタシリンダ12を構成するピストン28が挿入される有底のシリンダ孔22を形成するシリンダ用中子56を具備する。
尚、図2には、溶湯を注湯する湯口や湯口からキャビティに至る湯道等は省略した。
図2に示す鋳型50は、型開可能に型閉された下型50aと上型50bとから形成されている。この上型50aには、貯留室14を形成するアンダーカット用中子52と貯留室用中子54とを具備する。
このアンダーカット用中子52と貯留室用中子54とは、分割中子であって、アンダーカット用中子52には、横断面形状が四角形のアンダーカット部36を形成する突出部52aが設けられている。この突出部52aは、横断面形状が四角形である。かかるアンダーカット用中子52は、アンダーカット部36及びその近傍の貯留室14の内壁面を形成する。また、貯留室用中子54は、アンダーカット用中子52によって形成される部分を除く貯留室14の内壁面を形成する。このため、貯留室用中子54には、突起等が形成されておらず平滑面に形成されており、鋳型50を型開してリザーバタンク10と液圧マスタシリンダ12とを形成する鋳造品を取り出す際に、貯留室用中子54を単独で抜き出すことができる。
かかる鋳型50には、液圧マスタシリンダ12を構成するピストン28が挿入される有底のシリンダ孔22を形成するシリンダ用中子56を具備する。
尚、図2には、溶湯を注湯する湯口や湯口からキャビティに至る湯道等は省略した。
図2に示す鋳型50に溶湯を注湯し冷却して、リザーバタンク10と液圧マスタシリンダ12とを形成する鋳造品を取り出す際には、貯留室用中子54を単独で抜き出した後、図3に示す様に、貯留室用中子54を抜き出した空間部にアンダーカット用中子52を、その突出部52aが抜き出しに邪魔にならない位置までスライド移動することによって、アンダーカット用中子52を容易に抜き出すことができる。
この様に、鋳型50を型開して取り出した鋳造品には、その厚肉側壁部14aに螺子20が螺着される雌螺子部の形成や貯留室14の底部にリリーフポート24及びサプライポート26等を形成する形成加工、及びシリンダ孔22の内面を平滑面とする研削加工等が施される。
この様に、鋳型50を型開して取り出した鋳造品には、その厚肉側壁部14aに螺子20が螺着される雌螺子部の形成や貯留室14の底部にリリーフポート24及びサプライポート26等を形成する形成加工、及びシリンダ孔22の内面を平滑面とする研削加工等が施される。
図1〜図3に示すリザーバタンク10の貯留室14に形成したアンダーカット部36は、横断面形状が四角形状のものであったが、図4に示す様に、横断面形状が扇状のアンダーカット部37であってもよい。
この様に、断面形状が扇状のアンダーカット部37は、肉厚側壁部14aの底面側が、先端側よりも肉厚に形成されている場合に有効である。
図4に示すリザーバタンク10及び液圧マスタシリンダ12は、アンダーカット部37の横断面形状を除いて図1に示すリザーバタンク10及び液圧マスタシリンダ12と略同一部材を用いている。このため、図4に示す構成部材が図1に示す構成部材と同一部材であるものについては、図1に示す構成部材と同一番号を付して、詳細な説明を省略する。
かかる図4に示すリザーバタンク10及び液圧マスタシリンダ12を鋳造する際に用いる鋳型50は、図5に示す様に、上型50aには、貯留室14を形成するアンダーカット用中子57と貯留室用中子58とを具備する。
アンダーカット用中子57は、アンダーカット部37を除く貯留室14の内壁面を形成する貯留室用中子58に形成された傾斜状穴58a内に挿脱自在に挿入される。このアンダーカット用中子57は、先端部に横断面形状が扇状の突出部57aが形成されており、突出部57aから後端側方向に断面積が次第に拡大しつつ傾斜する傾斜ピンに形成されている。
このため、鋳型50を型開してリザーバタンク10と液圧マスタシリンダ12とを形成する鋳造品を取り出す際に、アンダーカット用中子57を斜め方向(図5に示す矢印A方向)に単独で抜き出すことができる。
図5に示す鋳型50は、アンダーカット用中子57と貯留室用中子58を除いて図2に示す鋳型50と略同一部材を用いている。このため、図5示す構成部材が図2に示す構成部材と同一部材であるものについては、図2に示す構成部材と同一番号を付して、詳細な説明を省略する。
この様に、断面形状が扇状のアンダーカット部37は、肉厚側壁部14aの底面側が、先端側よりも肉厚に形成されている場合に有効である。
図4に示すリザーバタンク10及び液圧マスタシリンダ12は、アンダーカット部37の横断面形状を除いて図1に示すリザーバタンク10及び液圧マスタシリンダ12と略同一部材を用いている。このため、図4に示す構成部材が図1に示す構成部材と同一部材であるものについては、図1に示す構成部材と同一番号を付して、詳細な説明を省略する。
かかる図4に示すリザーバタンク10及び液圧マスタシリンダ12を鋳造する際に用いる鋳型50は、図5に示す様に、上型50aには、貯留室14を形成するアンダーカット用中子57と貯留室用中子58とを具備する。
アンダーカット用中子57は、アンダーカット部37を除く貯留室14の内壁面を形成する貯留室用中子58に形成された傾斜状穴58a内に挿脱自在に挿入される。このアンダーカット用中子57は、先端部に横断面形状が扇状の突出部57aが形成されており、突出部57aから後端側方向に断面積が次第に拡大しつつ傾斜する傾斜ピンに形成されている。
このため、鋳型50を型開してリザーバタンク10と液圧マスタシリンダ12とを形成する鋳造品を取り出す際に、アンダーカット用中子57を斜め方向(図5に示す矢印A方向)に単独で抜き出すことができる。
図5に示す鋳型50は、アンダーカット用中子57と貯留室用中子58を除いて図2に示す鋳型50と略同一部材を用いている。このため、図5示す構成部材が図2に示す構成部材と同一部材であるものについては、図2に示す構成部材と同一番号を付して、詳細な説明を省略する。
10 リザーバタンク
12 液圧マスタシリンダ
14 貯留室
14a 肉厚側壁部
14b 薄肉の側壁部
16 ダイヤフラム
18 リザーバーキャップ
20 螺子
22 シリンダ孔
36,37 アンダーカット部
50 鋳型
50a 下型
50b 上型
52,57 アンダーカット用中子
52a,57a 突出部
54,58 貯留室用中子
58a 傾斜状穴
F 作動液
12 液圧マスタシリンダ
14 貯留室
14a 肉厚側壁部
14b 薄肉の側壁部
16 ダイヤフラム
18 リザーバーキャップ
20 螺子
22 シリンダ孔
36,37 アンダーカット部
50 鋳型
50a 下型
50b 上型
52,57 アンダーカット用中子
52a,57a 突出部
54,58 貯留室用中子
58a 傾斜状穴
F 作動液
Claims (8)
- 鋳造によって形成された、内部に作動液を貯留する貯留室を具備するリザーバタンクであって、
前記貯留室の側壁のうち、他の側壁部よりも肉厚に形成された肉厚側壁部で且つ前記貯留室の底面近傍に、アンダーカット部が鋳抜きによって形成されていることを特徴とするリザーバタンク。 - アンダーカット部が形成された側壁部の部分が、前記アンダーカット部が形成されなかった他の側壁部と同程度の肉厚である請求項1記載のリザーバタンク。
- リザーバタンクが、液圧マスタシリンダと一体に設けられている請求項1又は請求項2記載のリザーバタンク。
- 鋳型に溶湯を注湯して、内部に作動液を貯留する貯留室の側壁のうち、他の側壁部よりも肉厚に形成された肉厚側壁部で且つ前記貯留室の底面近傍に、アンダーカット部が形成されているリザーバタンクを鋳造し、
その際に、前記鋳型として、前記アンダーカット部を形成する突出部が形成されたアンダーカット用中子と、前記アンダーカット用中子によって形成される部分を除く貯留室の内壁面を形成する貯留室用中子とを具備する鋳型を用いることを特徴とするリザーバタンクの製造方法。 - アンダーカット部を形成した側壁部の部分を、前記アンダーカット部を形成しなかった他の側壁部と同程度の肉厚とする請求項4記載のリザーバタンクの製造方法。
- アンダーカット用中子と貯留室用中子とを、分割中子に形成し、鋳型からリザーバタンクを取り出す際に、前記貯留室用中子を抜き出した箇所に前記アンダーカット用中子を移動してから抜き出す請求項4又は請求項5記載のリザーバタンクの製造方法。
- アンダーカット用中子として、貯留室用中子内に形成された傾斜状穴に挿脱自在に挿入される傾斜ピン状に形成した傾斜アンダーカット用中子を用い、鋳型からリザーバタンクを取り出す際に、前記傾斜アンダーカット用中子を抜き出した後、前記貯留室用中子を抜き出す請求項4又は請求項5記載のリザーバタンクの製造方法。
- 鋳型として、液圧マスタシリンダを構成するピストンが挿入される有底のシリンダ孔を形成するシリンダ用中子を具備する鋳型を用いる請求項4〜7のいずれか一項記載のリザーバタンクの製造方法。
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JP2007229740A JP2009061841A (ja) | 2007-09-05 | 2007-09-05 | リザーバタンク及びその製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014065068A (ja) * | 2012-09-27 | 2014-04-17 | Nissin Kogyo Co Ltd | 液圧マスタシリンダの製造方法及び液圧マスタシリンダ |
JP2014227079A (ja) * | 2013-05-23 | 2014-12-08 | 日信工業株式会社 | バーハンドル車両用液圧マスタシリンダ装置の液圧マスタシリンダ及びその製造方法 |
JP7561611B2 (ja) | 2020-12-28 | 2024-10-04 | 日立Astemo株式会社 | 液圧マスタシリンダ |
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2007
- 2007-09-05 JP JP2007229740A patent/JP2009061841A/ja active Pending
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