JP2009058464A - 光軸計測方法および光軸計測装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】面内方向だけでなく、厚さ方向の光軸も計測することの可能な光軸計測方法を提供する。
【解決手段】円偏光を射出する照明光学系2と、サンプルSと、光軸の向きの互いに異なる複数のλ/4波長板50Aを2次元配置してなるλ/4波長板アレイ50と、検光子60と、複数の受光素子70Aを2次元配置してなる受光素子アレイ70とをこの順に配列した上で、照明光学系2からサンプルSに対して所定の角度で円偏光を照射したのち、サンプルS、λ/4波長板アレイ50および検光子60を通過した光を受光素子アレイ70で検出したのち、受光素子アレイ70で検出した光の光強度情報を用いてサンプルSの光軸を計測する。
【選択図】図1
【解決手段】円偏光を射出する照明光学系2と、サンプルSと、光軸の向きの互いに異なる複数のλ/4波長板50Aを2次元配置してなるλ/4波長板アレイ50と、検光子60と、複数の受光素子70Aを2次元配置してなる受光素子アレイ70とをこの順に配列した上で、照明光学系2からサンプルSに対して所定の角度で円偏光を照射したのち、サンプルS、λ/4波長板アレイ50および検光子60を通過した光を受光素子アレイ70で検出したのち、受光素子アレイ70で検出した光の光強度情報を用いてサンプルSの光軸を計測する。
【選択図】図1
Description
本発明は、一の方向に光学異方性を有する被計測対象の光軸を計測することの可能な光軸計測方法および光軸計測装置に関する。
液晶表示装置では、液晶層や各種偏光素子を利用して画素ごとに旋光性や複屈折性を制御することで映像表示が行われる。そのため、これらの光軸やリタデーションなどの光学特性を精確に計測することが求められており、そのような光学特性の計測方法として、従来から、回転検光子法、平行ニコルス法、光干渉法などの種々の方法が用いられている。
例えば、回転検光子法では、偏光子と検光子との間に被計測対象を配置し、検光子を回転させながら、偏光子、被計測対象および検光子をこの順に通過した光の透過光強度回転角依存性を測定することにより、被計測対象の光学特性が計測される。しかし、この方法では、膨大な計測時間を要するという問題があった。そこで、例えば、特許文献1に記載したように、検光子の代わりに、光軸の互いに異なる複数の検光子が2次元配置された検光子アレイを用いることにより、検光子を回転させることなく被計測対象の光軸を計測する方法が考えられる。
しかし、上記特許文献1の計測方法では、被計測対象の面内方向の光軸を計測することは可能であるが、厚さ方向の光軸を計測することができないという問題があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、面内方向だけでなく、厚さ方向の光軸も計測することの可能な光軸計測方法および光軸計測装置を提供することにある。
本発明の光軸計測方法は、円偏光を射出する照明光学系と、被計測対象と、光軸の向きの互いに異なる複数のλ/4波長板を2次元配置してなるλ/4波長板アレイと、検光子と、複数の受光素子を2次元配置してなる受光素子アレイとをこの順に配列した上で、以下の各工程を行うものである。
(A)照明光学系から被計測対象に対して所定の角度で円偏光を照射したのち、被計測対象、λ/4波長板アレイおよび検光子を通過した光を受光素子アレイで検出する工程
(B)受光素子アレイで検出した光の光強度情報を用いて被計測対象の光軸を計測する工程
(A)照明光学系から被計測対象に対して所定の角度で円偏光を照射したのち、被計測対象、λ/4波長板アレイおよび検光子を通過した光を受光素子アレイで検出する工程
(B)受光素子アレイで検出した光の光強度情報を用いて被計測対象の光軸を計測する工程
本発明の光軸計測装置は、照明光学系と、検出光学系と、光学特性導出部とを備えたものである。ここで、照明光学系は、当該照明光学系と検出光学系との間に配置される被計測対象に対して所定の角度で円偏光を照射するようになっている。検出光学系は、光軸の向きの互いに異なる複数のλ/4波長板を2次元配置してなるλ/4波長板アレイと、検光子と、複数の受光素子を2次元配置してなる受光素子アレイとを照明光学系側から順に有している。光学特性導出部は、受光素子アレイで検出した光の光強度情報を用いて被計測対象の光軸を計測するようになっている。
本発明の光軸計測方法および光軸計測装置では、円偏光が被計測対象に対して所定の角度で照射され、被計測対象、λ/4波長板アレイおよび検光子を通過した光が受光素子アレイで検出される。ここで、受光素子アレイで検出されたそれぞれの光の光強度情報から被検出対象の円偏光入射角依存性を知ることができる。これにより、被検出対象の円偏光入射角依存性から被検出対象の光軸を導出することができる。
本発明の光軸計測方法および光軸計測装置によれば、円偏光を所定の角度で被計測対象に照射し、受光素子アレイで検出された光の光強度情報から被計測対象の光軸を計測するようにしたので、面内方向だけでなく、厚さ方向の光軸も計測することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1(A)は、本発明の一実施の形態に係る光軸計測装置1の概略構成を表すものである。この光軸計測装置1は、照明光学系2と、検出光学系3と、光学特性導出部4とを備えたものである。照明光学系2と検出光学系3との間には、被計測対象であるサンプルSが挿入されている。
照明光学系2は、光源10、バンドパスフィルタ20、偏光子30、λ/4波長板40を、光源10から射出される光の光路上にこの順に配列したものである。検出光学系3は、λ/4波長板アレイ50、検光子60、受光素子アレイ70を、サンプルSを通過した光の光路上にこの順に配列したものである。
なお、図1(B)は、偏光子30、λ/4波長板40、λ/4波長板アレイ50および検光子60のそれぞれの光軸の向きの一例を表したものである。また、光源10とバンドパスフィルタ20との間や、バンドパスフィルタ20と偏光子30との間、偏光子30とλ/4波長板40との間、λ/4波長板40とサンプルSとの間、サンプルSとλ/4波長板アレイ50との間、λ/4波長板アレイ50と検光子60との間、検光子60と受光素子アレイ70との間に、レンズなどの光学部品が挿入されていてもよい。
ここで、光源10は、例えば、ハロゲンランプやキセノンランプなどの無偏光を射出する発光素子と、発光素子からの光を平行光化するレンズとを含んで構成された面発光源であり、λ/4波長板アレイ50を構成する各λ/4波長板50A(後述)に対して光が入射するのに十分な大きさのスポットサイズを有している。
バンドパスフィルタ20は、例えば、屈折率の異なる材料を周期的に重ね合わせたフォトニック結晶からなり、所定の波長帯域の光を透過し、所定の波長帯域以外の光を遮断する機能を有する。
偏光子30は、例えば上記と同様の構造を有するフォトニック結晶からなり、偏光子30の光入射側の面内の一の方向に光軸P1(図1(B)参照)を有しており、バンドパスフィルタ20を通過した光に対して、光軸P1と平行な方向に振動する直線偏光を透過し、光軸P1と交差する方向に振動する直線偏光を遮断する偏光分離素子として機能する。
λ/4波長板40は、例えば上記と同様の構造を有するフォトニック結晶からなり、λ/4波長板40の光入射側の面内の一の方向であって、かつ偏光子30の光軸P1に対して45度傾いた光軸(遅相軸Sおよび進相軸Fのいずれか一方)を有しており、偏光子30を通過した直線偏光を円偏光にする位相差板として機能する。つまり、λ/4波長板40は偏光子30と共に円偏光板を構成している。
λ/4波長板アレイ50は、複数のλ/4波長板50Aを、サンプルSの光入射側の面と平行な面内に2次元配置したものである。複数のλ/4波長板50Aは、λ/4波長板40の光軸に対して0度から180度の範囲内において互いに僅かに異なる光軸(遅相軸Sおよび進相軸Fのいずれか一方)を有する集合体であり、例えば上記と同様の構造を有するフォトニック結晶により構成されている。また、各λ/4波長板50Aのリタデーション量は互いに等しくなっている。これにより、各λ/4波長板50Aは、サンプルSを通過した光(楕円偏光)を直線偏光にするが、それぞれのλ/4波長板50Aを通過した光(直線偏光)の偏光方向が、それぞれのλ/4波長板50Aの光軸から楕円率度だけ傾いた方向を向くことになる。
検光子60は、例えば上記と同様の構造を有するフォトニック結晶からなり、検光子60の光入射側の面内の一の方向に光軸P2(図1(B)参照)を有しており、λ/4波長板アレイ50を通過した光に対して、光軸P2と平行な方向に振動する直線偏光を透過し、光軸P2と交差する方向に振動する直線偏光を遮断する偏光分離素子として機能する。ここで、光軸P2は、面内においていずれの方向を向いていてもよいが、例えば、光軸P1に対して直交する方向を向いている。
受光素子アレイ70は、複数の受光素子70Aを一の面内に2次元配置したものである。複数の受光素子70Aは、λ/4波長板50Aごとに所定の数の受光素子70Aが対応するように配置されている。各受光素子70Aは、例えば半導体光検出器からなり、光を電流信号に変換するようになっている。この電流信号は、各受光素子70Aで検出した光の光強度情報を含んでおり、図示しない電流電圧変換回路、信号増幅回路、フィルタ回路およびAD(Analog-Digital)変換回路などを経て光学特性導出部4に出力されるようになっている。
光学特性導出部4は、受光素子アレイ70で検出した光の光強度情報を用いてサンプルSの光軸およびリタデーションを計測するものである。ここで、光学特性導出部4は、照明光学系2からの光をサンプルSに対して、ある入射角で入射したときには、各受光素子70Aで検出した光の光強度情報から、サンプルSの光軸PをサンプルSの光入射面の面内に投影した線分と、所定の軸とのなす角についての情報を導出することができる。しかし、その光強度情報からは、サンプルSの光軸Pと、所定の軸とのなす角についての情報を直接に得ることはできない。そこで、本実施の形態では、光学特性導出部4において、照明光学系2からの光をサンプルSに対して、ある入射角で入射したときに受光素子アレイ70で検出される光の光強度情報と、照明光学系2からの光をサンプルSに対して先の入射角とは異なる入射角で入射したときに受光素子アレイ70で検出される光の光強度情報とから、サンプルSの光軸Pと所定の軸とのなす角についての情報を導出するようにした。
具体的には、以下に示した計算式を用いてサンプルSの光軸およびリタデーションを計測する。
図2は、サンプルSに光が入射する際の光の屈折について説明するための概念図である。図3は、図2の概念図をxy平面の法線と平行な方向から見たものである。図2、図3に示したように、照明光学系2からの光(入射光L1)をサンプルSに入射角αで入射したときは、サンプルS内を伝播する光(伝播光L2)は、以下の式(1)で示した伝播角βでサンプルS内を伝播する。
β=sin−1((n0/n1)×sinα)…(1)
ここで、n0は、λ/4波長板40とサンプルSとの間隙を満たす媒体(例えば空気)の屈折率である。n1は、サンプルSの平均屈折率である。
また、図2、図3に示したように、サンプルSの光入射側の面の法線方向をz軸、z軸を法線とする面内の一の方向をx軸、z軸を法線とする面内においてx軸と直交する方向をy軸としたとき、照明光学系2からの光をサンプルSに第1入射角α1で入射したときの、サンプルSの光軸PをサンプルSの光入射面の面内に投影した線分とy軸とのなす角γ1は、以下の式(2)で示したようになる。
tanγ1=tanθ×cos(φ+β1)/(cosα1×cosβ1)…(2)
ここで、β1は、照明光学系2からの光をサンプルSに第1入射角α1で入射させたときのサンプルS内の伝播角である。θは、サンプルSの光軸Pとy軸とのなす角である。φは、サンプルSの光軸Pをxz平面に投影した線分とx軸とのなす角である。
同様に、照明光学系2からの光をサンプルSに第1入射角α1とは異なる第2入射角α2で入射したときの、サンプルSの光軸PをサンプルSの光入射面の面内に投影した線分と、y軸とのなす角γ2は、以下の式(3)で示したようになる。
tanγ2=tanθ×cos(φ+β2)/(cosα2×cosβ2)…(3)
ここで、β2は、照明光学系2からの光をサンプルSに第2入射角α2で入射したときのサンプルS内の伝播角である。
上記した式(1)ないし(3)から、以下の式(4),(5)に示したように、サンプルSの光軸についての情報(φ,θ)を求めることができる。
tanφ=(tanγ2−tanγ1conα1)×cosβ/(tanγ2sinβ)
…(4)
tanθ=tanγ2/cosφ…(5)
…(4)
tanθ=tanγ2/cosφ…(5)
ところで、上記した式(4),(5)において、φ=90度もしくはθ=90度、かつ、φ>θを満たす場合には、φ,θを一意に求めることができない。そこで、本実施の形態では、照明光学系2からの光をサンプルSに入射角αで入射したときに、その入射光がサンプルSにおいて感じるx軸方向およびy軸方向の見かけ上の屈折率nx、nyを、以下の式(6),(7)で表し、サンプルSが式(6),(7)で表される屈折率nx、nyを有しているものとしてシミュレーションを行うことにより得られるγおよびリタデーションと、実際に計測されたγおよびリタデーションとのマッチングを行い、実際に計測されたγおよびリタデーションとマッチするケースのφおよびθをサンプルSのφおよびθとする。
nx=abc/√(b2c2cos2φ+a2c2cos2θsin2φ+a2b2sin2θsin2φ)…(6)
nz=abc/√(b2c2cos2βsin2φ+a2c2(cosβcosθcosφ+sinβsinθ)2+a2b2(cosβsinθcosφ−sinβcosθ)2)
…(7)
a=nx/2…(8)
b=ny/2…(9)
c=nz/2…(10)
nz=abc/√(b2c2cos2βsin2φ+a2c2(cosβcosθcosφ+sinβsinθ)2+a2b2(cosβsinθcosφ−sinβcosθ)2)
…(7)
a=nx/2…(8)
b=ny/2…(9)
c=nz/2…(10)
nxは、サンプルSの、前サンプルSの光軸Pを法線とする面内のx軸方向の屈折率である。nyは、サンプルSの、サンプルSの光軸P方向の屈折率である。nzは、サンプルSの、サンプルSの光軸Pを法線とする面内のz軸方向の屈折率である。
これにより、φ=90度もしくはθ=90度、かつ、φ>θを満たす場合であっても、φ,θを一意に求めることができる。
以上のことから、本実施の形態では、円偏光がサンプルSに対して互いに異なる2種類の入射角α1、α2で照射され、サンプルS、λ/4波長板アレイ50および検光子60を通過した光が受光素子アレイ70で検出される。ここで、受光素子アレイ70で検出されたそれぞれの光の光強度情報からサンプルSの円偏光入射角依存性を知ることができる。これにより、サンプルSの円偏光入射角依存性からサンプルSの光軸Pを導出することができるので、面内方向だけでなく、厚さ方向の光軸も計測することができる。
[実施例]
以下に、上記実施の形態の光軸計測装置1の性能について、各シミュレーションの結果を通じて説明する。
以下に、上記実施の形態の光軸計測装置1の性能について、各シミュレーションの結果を通じて説明する。
<シミュレーション1>
本シミュレーションでは、照明光学系2からの光を、光軸Pが進相軸と平行となっているサンプルSに入射角αで入射したときに、その入射光がサンプルSにおいて感じるx軸方向およびy軸方向の見かけ上の屈折率nx、nyを、上記した式(6),(7)で表し、サンプルSが式(6),(7)で表される屈折率nx、nyを有しているものとしてシミュレーションモデルを構築し、入射角α2を0度一定とした上で、入射角α1を−50度から50度の範囲内で5度刻みで変化させて、サンプルSの光入射面の面内に投影した線分とy軸とのなす角γを計算した。そして、その結果を図4〜図14に示した。
本シミュレーションでは、照明光学系2からの光を、光軸Pが進相軸と平行となっているサンプルSに入射角αで入射したときに、その入射光がサンプルSにおいて感じるx軸方向およびy軸方向の見かけ上の屈折率nx、nyを、上記した式(6),(7)で表し、サンプルSが式(6),(7)で表される屈折率nx、nyを有しているものとしてシミュレーションモデルを構築し、入射角α2を0度一定とした上で、入射角α1を−50度から50度の範囲内で5度刻みで変化させて、サンプルSの光入射面の面内に投影した線分とy軸とのなす角γを計算した。そして、その結果を図4〜図14に示した。
ここで、図4は光軸Pがφ=90度、θ=90度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図5は光軸Pがφ=90度、θ=89度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図6は光軸Pがφ=90度、θ=88度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図7は光軸Pがφ=90度、θ=87度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図8は光軸Pがφ=90度、θ=85度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図9は光軸Pがφ=90度、θ=80度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図10は光軸Pがφ=89度、θ=89度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図11は光軸Pがφ=88度、θ=88度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図12は光軸Pがφ=87度、θ=87度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図13は光軸Pがφ=85度、θ=85度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図14は光軸Pがφ=80度、θ=80度の方向を向いているときのγの入射角依存性をそれぞれ表したものである。
図4〜図14から、φおよびθの少なくとも一方が僅か1度だけ異なる場合であっても、γの入射角依存性が大きく変化していることがわかる。このことから、2種類の入射角で円偏光をサンプルSに入射して、それぞれのγを検出することにより、サンプルSの光軸Pのφおよびθを精確に計測することができることがわかった。
<シミュレーション2>
本シミュレーションでは、上記と同様のシミュレーションモデルを構築し、入射角α2を0度一定とした上で、入射角α1を−50度から50度の範囲内で5度刻みで変化させて、サンプルSの光入射面の面内に投影した線分とy軸とのなす角γと、リタデーションとを検出し、その結果を図15(A),(B)〜図14に示した。
本シミュレーションでは、上記と同様のシミュレーションモデルを構築し、入射角α2を0度一定とした上で、入射角α1を−50度から50度の範囲内で5度刻みで変化させて、サンプルSの光入射面の面内に投影した線分とy軸とのなす角γと、リタデーションとを検出し、その結果を図15(A),(B)〜図14に示した。
ここで、図15(A)は光軸Pがφ=90度、θ=0度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図15(B)は光軸Pがφ=90度、θ=0度の方向を向いているときのリタデーションの入射角依存性を、図16(A)は光軸Pがφ=90度、θ=45度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図16(B)は光軸Pがφ=90度、θ=45度の方向を向いているときのリタデーションの入射角依存性を、図17(A)は光軸Pがφ=90度、θ=90度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図17(B)は光軸Pがφ=90度、θ=90度の方向を向いているときのリタデーションの入射角依存性を、図18A(A)は光軸Pがφ=0度、θ=0度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図18(B)は光軸Pがφ=0度、θ=0度の方向を向いているときのリタデーションの入射角依存性を、図19(A)は光軸Pがφ=0度、θ=45度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図19(B)は光軸Pがφ=0度、θ=45度の方向を向いているときのリタデーションの入射角依存性を、図20(A)は光軸Pがφ=0度、θ=90度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図20(B)は光軸Pがφ=0度、θ=90度の方向を向いているときのリタデーションの入射角依存性を、図21(A)は光軸Pがφ=45度、θ=0度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図21(B)は光軸Pがφ=45度、θ=0度の方向を向いているときのリタデーションの入射角依存性を、図22(A)は光軸Pがφ=45度、θ=45度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図22(B)は光軸Pがφ=45度、θ=45度の方向を向いているときのリタデーションの入射角依存性を、図23(A)は光軸Pがφ=45度、θ=90度の方向を向いているときのγの入射角依存性を、図23(B)は光軸Pがφ=45度、θ=90度の方向を向いているときのリタデーションの入射角依存性をそれぞれ表したものである。
図15(A),(B)〜図23(A),(B)から、光軸Pがφ=90度もしくはθ=90度、かつ、φ>θを満たす方向を向いている場合においても、φおよびθの組み合わせに応じて、γおよびリタデーションの少なくとも一方の入射角依存性が大きく変化していることがわかる。このことから、2種類の入射角で円偏光をサンプルSに入射して、それぞれのγおよびリタデーションを検出することにより、光軸Pがφ=90度もしくはθ=90度、かつ、φ>θを満たす方向を向いている場合であっても、サンプルSの光軸Pのφおよびθを精確に計測することができることがわかった。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
1…光軸計測装置、2…照明光学系、3…検出光学系、4…光学特性導出部、10…光源、20…バンドパスフィルタ、30…偏光子、40,50A…λ/4波長板、50…λ/4波長板アレイ、60…検光子、70…受光素子アレイ、70A…受光素子、F…進相軸、P,P1,P2…光軸、S…遅相軸。
Claims (7)
- 円偏光を射出する照明光学系と、被計測対象と、光軸の向きの互いに異なる複数のλ/4波長板を2次元配置してなるλ/4波長板アレイと、検光子と、複数の受光素子を2次元配置してなる受光素子アレイとをこの順に配列し、
前記照明光学系から前記被計測対象に対して所定の角度で円偏光を照射したのち、前記被計測対象、前記λ/4波長板アレイおよび前記検光子を通過した光を前記受光素子アレイで検出し、
前記受光素子アレイで検出した光の光強度情報を用いて前記被計測対象の光軸を計測する
ことを特徴とする光軸計測方法。 - 前記照明光学系からの光を前記被計測対象に第1入射角α1で入射したときに前記受光素子アレイで検出される光の光強度情報と、前記照明光学系からの光を前記被計測対象に前記第1入射角α1とは異なる第2入射角α2で入射したときに前記受光素子アレイで検出される光の光強度情報とに基づいて前記被計測対象の光軸を計測する
ことを特徴とする請求項1に記載の光軸計測方法。 - 前記被計測対象の光入射側の面の法線方向をz軸、前記z軸を法線とする面内の一の方向をx軸、前記z軸を法線とする面内において前記x軸と直交する方向をy軸とすると、前記被計測対象の光軸と前記y軸とのなす角θ、前記被計測対象の光軸をxz平面に投影した線分と前記x軸とのなす角φを以下の式を用いて計測する
ことを特徴とする請求項2に記載の光軸計測方法。
tanγ1=tanθ×cos(φ+β1)/(cosα1×cosβ1)
tanγ2=tanθ×cos(φ+β2)/(cosα2×cosβ2)
γ1:前記照明光学系からの光を前記被計測対象に第1入射角α1で入射したときに導出される、前記被計測対象の光軸をxy平面に投影した線分と前記y軸とのなす角
γ2:前記照明光学系からの光を前記被計測対象に第2入射角α2で入射したときに導出される、前記被計測対象の光軸をxy平面に投影した線分と前記y軸とのなす角
β1:前記照明光学系からの光を前記被計測対象に第1入射角α1で入射させたときの前記被計測対象内の伝播角
β2:前記照明光学系からの光を前記被計測対象に第1入射角α2で入射させたときの前記被計測対象内の伝播角 - 前記第2入射角α2は、0度である
ことを特徴とする請求項3に記載の光軸計測方法。 - φ=90度もしくはθ=90度、かつ、φ>θを満たす場合には、θおよびφを以下の式を用いて計測する
ことを特徴とする請求項2に記載の光軸計測方法。
nx=abc/√(b2c2cos2φ+a2c2cos2θsin2φ+a2b2sin2θsin2φ)
nz=abc/√(b2c2cos2βsin2φ+a2c2(cosβcosθcosφ+sinβsinθ)2+a2b2(cosβsinθcosφ−sinβcosθ)2)
a=nx/2
b=ny/2
c=nz/2
nx:前記被計測対象の、前記被計測対象の光軸を法線とする面内の前記x軸方向の屈折率
ny:前記被計測対象の、前記被計測対象の光軸方向の屈折率
nz:前記被計測対象の、前記被計測対象の光軸を法線とする面内の前記z軸方向の屈折率 - 前記照明光学系は、無偏光を射出する光源から射出される光の光路上に、偏光子およびλ/4波長板を前記光源側から順に有する
ことを特徴とする請求項1に記載の光軸計測方法。 - 照明光学系と、検出光学系と、光学特性導出部とを備え、
前記照明光学系は、当該照明光学系と前記検出光学系との間に配置される被計測対象に対して所定の角度で円偏光を照射し、
前記検出光学系は、光軸の向きの互いに異なる複数のλ/4波長板を2次元配置してなるλ/4波長板アレイと、検光子と、複数の受光素子を2次元配置してなる受光素子アレイとを前記照明光学系側から順に有し、
前記光学特性導出部は、前記受光素子アレイで検出した光の光強度情報を用いて、前記被計測対象の光軸を計測する
ことを特徴とする光軸計測装置。
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JP2007227807A JP2009058464A (ja) | 2007-09-03 | 2007-09-03 | 光軸計測方法および光軸計測装置 |
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JP2010230565A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Saitama Medical Univ | 偏光特性測定装置及び偏光特性測定方法 |
WO2014027458A1 (ja) * | 2012-08-14 | 2014-02-20 | 日本電気株式会社 | 偏光素子、光学装置及び映像表示装置 |
WO2024065878A1 (zh) * | 2022-09-28 | 2024-04-04 | 上海镭望光学科技有限公司 | 一种基于光强度的波片延迟量及快轴测量方法 |
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2007
- 2007-09-03 JP JP2007227807A patent/JP2009058464A/ja active Pending
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