JP2009057950A - ガスタービンの吸気加熱制御装置 - Google Patents

ガスタービンの吸気加熱制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009057950A
JP2009057950A JP2007228451A JP2007228451A JP2009057950A JP 2009057950 A JP2009057950 A JP 2009057950A JP 2007228451 A JP2007228451 A JP 2007228451A JP 2007228451 A JP2007228451 A JP 2007228451A JP 2009057950 A JP2009057950 A JP 2009057950A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steam
self
valve opening
value
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007228451A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009057950A5 (ja
JP4949977B2 (ja
Inventor
Satoshi Tanaka
聡史 田中
Shoichi Harada
昇一 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2007228451A priority Critical patent/JP4949977B2/ja
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to KR1020107002883A priority patent/KR101120326B1/ko
Priority to EP08829204.0A priority patent/EP2184465B1/en
Priority to CN200880101251.1A priority patent/CN101765708B/zh
Priority to PCT/JP2008/065805 priority patent/WO2009031552A1/ja
Priority to US12/667,991 priority patent/US8386147B2/en
Publication of JP2009057950A publication Critical patent/JP2009057950A/ja
Publication of JP2009057950A5 publication Critical patent/JP2009057950A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4949977B2 publication Critical patent/JP4949977B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02CGAS-TURBINE PLANTS; AIR INTAKES FOR JET-PROPULSION PLANTS; CONTROLLING FUEL SUPPLY IN AIR-BREATHING JET-PROPULSION PLANTS
    • F02C7/00Features, components parts, details or accessories, not provided for in, or of interest apart form groups F02C1/00 - F02C6/00; Air intakes for jet-propulsion plants
    • F02C7/04Air intakes for gas-turbine plants or jet-propulsion plants
    • F02C7/047Heating to prevent icing
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02CGAS-TURBINE PLANTS; AIR INTAKES FOR JET-PROPULSION PLANTS; CONTROLLING FUEL SUPPLY IN AIR-BREATHING JET-PROPULSION PLANTS
    • F02C7/00Features, components parts, details or accessories, not provided for in, or of interest apart form groups F02C1/00 - F02C6/00; Air intakes for jet-propulsion plants
    • F02C7/04Air intakes for gas-turbine plants or jet-propulsion plants
    • F02C7/057Control or regulation
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02CGAS-TURBINE PLANTS; AIR INTAKES FOR JET-PROPULSION PLANTS; CONTROLLING FUEL SUPPLY IN AIR-BREATHING JET-PROPULSION PLANTS
    • F02C7/00Features, components parts, details or accessories, not provided for in, or of interest apart form groups F02C1/00 - F02C6/00; Air intakes for jet-propulsion plants
    • F02C7/08Heating air supply before combustion, e.g. by exhaust gases
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05DINDEXING SCHEME FOR ASPECTS RELATING TO NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, GAS-TURBINES OR JET-PROPULSION PLANTS
    • F05D2260/00Function
    • F05D2260/20Heat transfer, e.g. cooling
    • F05D2260/232Heat transfer, e.g. cooling characterized by the cooling medium
    • F05D2260/2322Heat transfer, e.g. cooling characterized by the cooling medium steam
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05DINDEXING SCHEME FOR ASPECTS RELATING TO NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, GAS-TURBINES OR JET-PROPULSION PLANTS
    • F05D2270/00Control
    • F05D2270/30Control parameters, e.g. input parameters
    • F05D2270/303Temperature

Abstract

【課題】ガスタービンに吸入する空気を熱交換器により加熱する加熱装置において、熱交換器に供給する蒸気源を変更する期間においても、加熱した空気の温度変動を抑制する。
【解決手段】熱交換器30には、自缶蒸気用制御弁41より供給量が制御される自缶蒸気S1と、補助蒸気用制御弁51により供給量が制御される補助蒸気S2が供給される。起動時には、補助蒸気S2の蒸気量を一定レートで減少させると共に、自缶蒸気S1の蒸気量をフィードバック制御とフィードフォワード制御をしつつ増加させていく。停止時には、自缶蒸気S1の蒸気量を一定レートで減少させると共に、補助蒸気S2の蒸気量をフィードバック制御とフィードフォワード制御をしつつ増加させていく。
【選択図】図1

Description

本発明はガスタービンの吸気加熱制御装置に関するものである。
更に詳述すると、本発明は、ガスタービンに吸入される空気を蒸気により加熱するガスタービンの吸気加熱装置において、蒸気源を変更しても、吸入空気の温度を一定に保つように工夫したものである。
寒冷地に設置されるガスタービンでは、大気中から取り込んだ空気を加熱してからガスタービンに吸入している。
このように吸入空気を加熱しているのは、極低温(例えば−20°C〜−30°C)になっている密度の高い外気(空気)をそのままガスタービンに吸入すると、着火性能が低下したり燃焼振動が生じたりしてガスタービンの安定燃焼が確保できないからである。また、このような極低温の空気を取り込むと、ガスタービンの入口で空気中の水分が氷結し、氷結した氷がガスタービン内に侵入してタービン翼等を損傷する恐れがあるからである。
そこで、寒冷地に設置されるガスタービンでは、熱交換器などの加熱装置により空気を加熱してからガスタービンに吸入している。この場合、空気温度が、ガスタービンが安定燃焼可能な温度(例えば+5°C程度の温度)となるように加熱している。
図5は、寒冷地に設置されるガスタービンプラントの従来の一例を示す。同図に示すように、ガスタービン10は、圧縮機11と燃焼器12とタービン13を主要部材として構成されている。このガスタービン10の圧縮機11には、吸気ダクト15を介して、外部から取り込んだ空気(大気)Aが吸入されるようになっている。
圧縮機11の入口には入口案内翼(IGV)11aが備えられており、このIGV11aの開度により、圧縮機11に吸入される空気量が制御される。なお、IGV11aの開度は、負荷状態や運転状態等に応じて制御される。
発電機20は、ガスタービン10に連結されており、ガスタービン10により回転駆動して発電をする。
吸気ダクト15には吸気加熱用の熱交換器30が介装されている。この熱交換器30には蒸気管31を介して高温(例えば300°C)の蒸気Sが供給されている。熱交換器30は、供給された蒸気Sの熱により、ガスタービン10に吸入される空気Aを加熱(熱交換)している。
蒸気管31には、蒸気管31に流通させる蒸気量、即ち、熱交換器30に供給する蒸気量を制御するための制御弁32が介装されている。
なお、熱交換機30に供給する蒸気としては、補助蒸気ボイラ(図示省略)から発生した蒸気や、タービン13から排出される排ガスの熱を利用して蒸気を発生させる排熱回収ボイラ(図示省略)から発生した蒸気などを使用している。
なお、補助ボイラから発生した蒸気を、以下「補助蒸気」と称し、排熱回収ボイラから発生した蒸気を、以下「自缶蒸気」と呼ぶ。
吸気ダクト15のうち、熱交換器30と圧縮機11の入口段との間の位置には、温度計40が取り付けられている。この温度計40は、熱交換器30にて加熱されてガスタービン10の圧縮機11に吸入される空気A′の温度を測定している。このようにして測定された吸入空気A′の測定温度t1は制御装置50に送られる。
制御装置50は、偏差演算部51と、比例・積分演算部(PI演算部)52を有している。またこの制御装置50には、目標温度TO(例えば+5°C)が予め設定されている。この目標温度TOは、ガスタービン10を安定して燃焼(運転)させることができる吸入空気温度として、各ガスタービン10の特性に応じて予め設定した温度である。
制御装置50の偏差演算部51は、測定温度t1と目標温度TOとの偏差演算をして、偏差温度Δt(=TO−t1)を求める。比例・積分演算部52は偏差温度ΔtをPI演算して、弁開度指令Pを出力する。そして、この弁開度指令Pに応じて、制御弁32の弁開度を調整している。
したがって、測定温度t1が低いときには、弁開度指令Pが大きくなって制御弁32の弁開度が大きくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が増加する。一方、測定温度t1が高くなってくると、弁開度指令Pが小さくなって制御弁32の弁開度が小さくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が減少する。結局、熱交換器30にて加熱されて圧縮機11に吸入されていく空気A′の温度が、目標温度TOとなるように、熱交換器30に供給する蒸気量をフィードバック制御している。これにより、吸入空気A′の温度を、安定燃焼可能な温度に維持するようにしている。
なお本願発明者は、IGV11aの開度変化等に起因してガスタービン10に吸入される吸入空気量が増減した場合に、この吸入空気量の増減を検出し、吸入空気量の増減に応じた弁開度先行指令を求め、弁開度指令Pに弁開度先行指令を加算した指令でもって制御弁32の開度制御をする技術を、既に開発して出願している(特願2006−313758)。
つまり、弁開度指令Pによるフィードバック制御に加えて、吸入空気量の増減に応じた弁開度先行指令による先行制御(フィードフォワード制御)を行うことにより、吸入空気量が急に増減しても、吸入空気の温度を目標温度TOに保持するように制御する制御装置の発明を出願している。
特公平4−48921号公報 特開2003−161164号公報 特願2006−313758
図5に示すガスタービンプラントでは、熱交換機30には、補助蒸気ボイラで発生した補助蒸気と、排熱回収ボイラで発生した自缶蒸気との、いずれか一方が選択されて供給される。
ここで、熱交換器30に供給する蒸気源の切り替えについて具体的に説明する。
発電機20の出力が規定値未満であるときには、補助蒸気を熱交換器30に供給し、発電機20の出力が規定値以上になったら、自缶蒸気を熱交換器30に供給するように、蒸気源の切り替えをしている。
したがって、ガスタービン10を起動する期間では、まず補助蒸気を熱交換器30に供給しておき、発電機20の出力が規定値以上になったら、補助蒸気に代えて自缶蒸気を熱交換器30に供給するように切り替えをしている。
一方、ガスタービン10を停止する期間では、当初は自缶蒸気が熱交換器30に供給されているが、発電機20の出力が規定値未満になったら、自缶蒸気に代えて補助蒸気を熱交換器30に供給するように切り替えをしている。
しかし、従来では、熱交換器30に供給する蒸気を、補助蒸気から自缶蒸気に切り替えるときや、逆に、自缶蒸気から補助蒸気に切り替えるときには、補助蒸気と自缶蒸気の蒸気条件(蒸気温度や蒸気圧力等)が異なるため、加熱後の吸気空気A′の温度の変動が生じることがあったが、従来ではこのような変動を抑制する制御手法がなかった。
このため、熱交換器30に供給する蒸気を、補助蒸気から自缶蒸気に切り替えるときや、逆に、自缶蒸気から補助蒸気に切り替えるときに、加熱後の吸気空気A′の温度の変動が生じてガスタービン10の安定燃焼を確保できないおそれがあった。
本発明は、上記従来技術に鑑み、熱交換器に供給する蒸気を、補助蒸気から自缶蒸気に切り替えても、逆に、自缶蒸気から補助蒸気に切り替えても、加熱後の吸入空気の温度を一定に保つことができるようにした、ガスタービンの吸気加熱制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の構成は、自缶蒸気用制御弁の弁開度に応じて供給量が制御される自缶蒸気と、補助蒸気用制御弁の弁開度に応じて供給量が制御される補助蒸気とが供給され、供給された蒸気により、ガスタービンに吸入される空気を加熱する熱交換器と、
前記熱交換器により加熱されて前記ガスタービンに吸入される空気の温度を測定する温度計と、
前記温度計で測定した測定温度が予め設定した目標温度となるようにする自缶蒸気用弁開度指令を前記自缶蒸気用制御弁に送って前記自缶蒸気用制御弁の弁開度を制御する自缶蒸気用制御部と、前記測定温度が前記目標温度となるようにする補助蒸気用弁開度指令を前記補助蒸気用制御弁に送って前記補助蒸気用制御弁の弁開度を制御する補助蒸気用制御部とを含む制御装置とを有し、
前記ガスタービンにより回転駆動される発電機の出力が予め決めた規定値以上の値から減少してきて前記規定値未満になったときには、前記自缶蒸気用制御部は、前記規定値未満になった時点における自缶蒸気用弁開度指令の値を保持し、自缶蒸気用弁開度指令の値を前記保持した値から予め決めた設定時間において次第に減少させて0にする一方、前記補助蒸気用制御部は、前記規定値未満になった時点から予め決めた設定時間において時間の経過に沿い値が0から1に次第に変化する係数を、前記補助蒸気用弁開度指令に対して乗算してなる補助蒸気用調整弁開度指令により前記補助蒸気用制御弁の弁開度を制御し、
前記発電機の出力が予め決めた規定値未満の値から増加してきて前記規定値以上になったときには、前記補助蒸気用制御部は、前記規定値以上になった時点における補助蒸気用弁開度指令の値を保持し、補助蒸気用弁開度指令の値を前記保持した値から予め決めた設定時間において次第に減少させて0にする一方、前記自缶蒸気用制御部は、前記規定値以上になった時点から予め決めた設定時間において時間の経過に沿い値が0から1に次第に変化する係数を、前記自缶蒸気用弁開度指令に対して乗算してなる自缶蒸気用調整弁開度指令により前記自缶蒸気用制御弁の弁開度を制御することを特徴とする。
また本発明の構成は、自缶蒸気用制御弁の弁開度に応じて供給量が制御される自缶蒸気と、補助蒸気用制御弁の弁開度に応じて供給量が制御される補助蒸気とが供給され、供給された蒸気により、ガスタービンに吸入される空気を加熱する熱交換器と、
前記熱交換器により加熱されて前記ガスタービンに吸入される空気の温度を測定する温度計と、
前記ガスタービンにより回転駆動される発電機の出力が予め決めた規定値以上の値から減少してきて前記規定値未満になったときには第1の蒸気源切替信号を出力し、前記発電機の出力が予め決めた規定値未満の値から増加してきて前記規定値以上になったときには第2の蒸気源切替信号を出力する蒸気源切替信号発生部と、
第1の蒸気源切替信号が出力されたときには、予め決めた設定時間において時間の経過に沿い値が1から0に次第に変化し、第2の蒸気源切替信号が出力されたときには、予め決めた設定時間において時間の経過に沿い値が0から1に次第に変化する自缶蒸気使用係数を出力する自缶蒸気使用係数発生部と、
前記温度計で測定した測定温度と予め設定した目標温度との偏差を零とするようにフィードバック制御をする自缶蒸気用弁開度補正指令と、前記測定温度が前記目標温度となるように先行制御する自缶蒸気用弁開度先行指令とを加算してなる自缶蒸気用補正弁開度指令を、前記自缶蒸気用制御弁に送って前記自缶蒸気用制御弁の弁開度を制御する自缶蒸気用制御部と、
前記測定温度と予め設定した目標温度との偏差を零とするようにフィードバック制御をする補助蒸気用弁開度補正指令と、前記測定温度が前記目標温度となるように先行制御する補助蒸気用弁開度先行指令とを加算してなる補助蒸気用補正弁開度指令を、前記補助蒸気用制御弁に送って前記補助蒸気用制御弁の弁開度を制御する補助蒸気用制御部と、
第1の蒸気源切替信号が出力されたときには、前記自缶蒸気用制御部は、第1の蒸気源切替信号が出力された時点における自缶蒸気用補正弁開度指令の値を保持し、自缶蒸気用補正弁開度指令の値を前記保持した値から予め決めた設定時間において次第に減少させて0にする一方、前記補助蒸気用制御部は、1の値から前記自缶蒸気使用係数を引いた差値を前記補助蒸気用補正弁開度指令に対して乗算してなる補助蒸気用調整弁開度指令により前記補助蒸気用制御弁の弁開度を制御し、
第2の蒸気源切替信号が出力された時には、前記補助蒸気用制御部は、第2の蒸気源切替信号が出力された時点における補助蒸気用補正弁開度指令の値を保持し、補助蒸気用補正弁開度指令の値を前記保持した値から予め決めた設定時間において次第に減少させて0にする一方、前記自缶蒸気用制御部は、前記自缶蒸気使用係数を前記自缶蒸気用補正弁開度指令に対して乗算してなる自缶蒸気用調整弁開度指令により前記自缶蒸気用制御弁の弁開度を制御することを特徴とする。
また本発明の構成は、
前記自缶蒸気用制御部は、
前記目標温度と前記測定温度との偏差である自缶蒸気用の偏差温度を求める自缶蒸気用の偏差演算部と、
前記自缶蒸気用の偏差温度を比例・積分演算して自缶蒸気用の弁開度補正指令を求める自缶蒸気用の比例・積分演算部と、
前記目標温度と大気温度との温度差を求める第2の自缶蒸気用の偏差演算部と、
前記ガスタービンの回転数が大きくなると値が大きくなる自缶蒸気用の弁開度指令を出力する自缶蒸気用の弁開度指令演算関数部と、
前記ガスタービンの入口案内翼の開度が大きくなると係数値が大きくなる自缶蒸気用の入口案内翼用補正係数を出力する自缶蒸気用の入口案内翼用補正係数演算関数部と、
前記温度差が大きくなると係数値が大きくなる自缶蒸気用の温度差用補正係数を出力する自缶蒸気用の温度差用補正係数演算関数部と、
前記熱交換器に供給される自缶蒸気の圧力が、予め決めた基準圧力と等しいときには係数値が1となり、前記基準圧力よりも大きくなると係数値が1よりも小さくなり、前記基準圧力よりも小さくなると係数値が1よりも大きくなる自缶蒸気用の蒸気圧力用補正係数を出力する自缶蒸気用の蒸気圧力用補正係数演算関数部と、
前記熱交換器に供給される自缶蒸気の温度が、予め決めた基準温度と等しいときには係数値が1となり、前記基準温度よりも大きくなると係数値が1よりも小さくなり、前記基準温度よりも小さくなると係数値が1よりも大きくなる自缶蒸気用の蒸気温度用補正係数を出力する自缶蒸気用の蒸気温度用補正係数演算関数部と、
前記自缶蒸気用の弁開度指令と前記自缶蒸気用の入口案内翼用補正係数と前記自缶蒸気用の温度差用補正係数と前記自缶蒸気用の蒸気圧力用補正係数と前記自缶蒸気用の蒸気温度用補正係数を乗算して自缶蒸気用の弁開度先行指令を出力する自缶蒸気用の乗算部と、
前記自缶蒸気用の弁開度補正指令と前記自缶蒸気用の弁開度先行指令とを加算して自缶蒸気用の補正弁開度指令を出力する自缶蒸気用の加算部とを有し、
前記補助蒸気用制御部は、
前記目標温度と前記測定温度との偏差である補助蒸気用の偏差温度を求める補助蒸気用の偏差演算部と、
前記補助蒸気用の偏差温度を比例・積分演算して補助蒸気用の弁開度補正指令を求める補助蒸気用の比例・積分演算部と、
前記目標温度と大気温度との温度差を求める第2の補助蒸気用の偏差演算部と、
前記ガスタービンの回転数が大きくなると値が大きくなる補助蒸気用の弁開度指令を出力する補助蒸気用の弁開度指令演算関数部と、
前記ガスタービンの入口案内翼の開度が大きくなると係数値が大きくなる補助蒸気用の入口案内翼用補正係数を出力する補助蒸気用の入口案内翼用補正係数演算関数部と、
前記温度差が大きくなると係数値が大きくなる補助蒸気用の温度差用補正係数を出力する補助蒸気用温度差用の補正係数演算関数部と、
前記熱交換器に供給される補助蒸気の圧力が、予め決めた基準圧力と等しいときには係数値が1となり、前記基準圧力よりも大きくなると係数値が1よりも小さくなり、前記基準圧力よりも小さくなると係数値が1よりも大きくなる補助蒸気用の蒸気圧力用補正係数を出力する補助蒸気用の蒸気圧力用補正係数演算関数部と、
前記熱交換器に供給される補助蒸気の温度が、予め決めた基準温度と等しいときには係数値が1となり、前記基準温度よりも大きくなると係数値が1よりも小さくなり、前記基準温度よりも小さくなると係数値が1よりも大きくなる補助蒸気用の蒸気温度用補正係数を出力する補助蒸気用の蒸気温度用補正係数演算関数部と、
前記補助蒸気用の弁開度指令と前記補助蒸気用の入口案内翼用の補正係数と前記補助蒸気用の温度差用補正係数と前記補助蒸気用の蒸気圧力用補正係数と前記補助蒸気用の蒸気温度用の補正係数を乗算して補助蒸気用の弁開度先行指令を出力する補助蒸気用の乗算部と、
前記補助蒸気用の弁開度補正指令と前記補助蒸気用の弁開度先行指令とを加算して補助蒸気用の補正弁開度指令を出力する補助蒸気用の加算部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、ガスタービンの起動時において熱交換器に供給する蒸気を、補助蒸気から自缶蒸気に切り替えるときには、補助蒸気の供給量を制御する補助蒸気用制御弁を一定レートで絞っていくと共に、自缶蒸気の供給量を制御する自缶蒸気制御弁を、加熱された空気の温度が目標温度となるように開度制御しつつその開度割合を増加していく。
つまり起動時においては、補助蒸気用制御弁を一定レートで絞ると共に、自缶蒸気用制御弁に対しては開度制御をしつつ開けていく。
また、ガスタービンの停止時において熱交換器に供給する蒸気を、自缶蒸気から補助蒸気に切り替えるときには、自缶蒸気の供給量を制御する自缶蒸気用制御弁を一定レートで絞っていくと共に、補助蒸気の供給量を制御する補助蒸気制御弁を、加熱された空気の温度が目標温度となるように開度制御しつつその開度割合を増加していく。
つまり、停止時においては、自缶蒸気用制御弁を一定レートで絞ると共に、補助蒸気用制御弁に対しては開度制御をしつつ開けていく。
このように、自缶蒸気用制御弁と補助蒸気用制御弁の、一方を絞りつつ他方を開く際に、一方は一定レートで絞り他方は開度制御をしつつ開くようにしているため、熱交換器に供給する蒸気を、自缶蒸気と補助蒸気とで切り替える場合であっても、加熱する空気の温度を安定して目標温度に維持することができる。
以下に本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づき詳細に説明する。
<ガスタービンプラントの全体構成>
図1は、本発明の実施例に係るガスタービンの吸気加熱制御装置を適用した、ガスタービンプラントを示す。同図に示すように、ガスタービン10は、圧縮機11と燃焼器12とタービン13を主要部材として構成されている。このガスタービン10の圧縮機11には、吸気ダクト15を介して、外部から取り込んだ空気(大気)Aが吸入されるようになっている。
圧縮機11の入口には入口案内翼(IGV)11aが備えられており、このIGV11aの開度により、圧縮機11に吸入される空気量が制御される。なお、IGV11aの開度は、負荷状態や運転状態等に応じて制御される。
発電機20は、ガスタービン10に連結されており、ガスタービン10により回転駆動して発電をする。
吸気ダクト15には吸気加熱用の熱交換器30が介装されている。この熱交換器30には、自缶蒸気管40を介して自缶蒸気S1が供給されると共に、補助蒸気管50を介して補助蒸気S2が供給される。熱交換器30は、供給された蒸気S(自缶蒸気S1及び補助蒸気S2を総称して「蒸気S」と称する)の熱により、ガスタービン10に吸入される空気Aを加熱(熱交換)している。
自缶蒸気管40には、自缶蒸気用制御弁41が介装され、更に、自缶蒸気S1の圧力を検出する圧力計42と、自缶蒸気S1の温度を検出する温度計43が備えられている。
自缶蒸気用制御弁41の弁開度を調整することにより、熱交換器30に供給される自缶蒸気S1の量が制御される。この自缶蒸気用制御弁41の開度制御は、後述する制御装置100の自缶蒸気用制御部200により行われる。
圧力計42により検出した自缶蒸気圧力SP1と、温度計43により検出した自缶蒸気温度ST1は、後述する制御装置100の自缶蒸気用先行制御部210(具体的には、補正係数演算関数部211,212)に送られる。
補助蒸気管50には、補助蒸気用制御弁51が介装され、更に、補助蒸気S2の圧力を検出する圧力計52と、補助蒸気S2の温度を検出する温度計53が備えられている。
補助蒸気用制御弁51の弁開度を調整することにより、熱交換器30に供給される補助蒸気S2の量が制御される。この補助蒸気用制御弁51の開度制御は、後述する制御装置100の補助蒸気用制御部300により行われる。
圧力計52により検出した補助蒸気圧力SP2と、温度計53により検出した補助蒸気温度ST2は、後述する制御装置100の補助蒸気用先行制御部310(具体的には、補正係数演算関数部311,312)に送られる。
吸気ダクト15のうち、熱交換器30と圧縮機11の入口段との間の位置には、温度計40が取り付けられている。この温度計40は、熱交換器30にて加熱されてガスタービン10の圧縮機11に吸入される空気A′の温度を測定している。このようにして測定された吸入空気A′の測定温度t1は、後述する制御装置100(具体的には、偏差演算部201,301)に送られる。
<制御装置の全体構成>
制御装置100は、蒸気源切替信号発生部101と、自缶蒸気使用係数発生部102と、自缶蒸気用制御部200と、補助蒸気用制御部300を有している。
詳細は後述するが、蒸気源切替信号発生部101と自缶蒸気使用係数発生部102は、蒸気源の切替をするときに切替がスムーズに行われるように動作する機能ブロックである。
蒸気源切替信号発生部101は、発電機20の出力を検出しており、発電機出力が、規定値(例えば定格出力の50%)以上の値から減少してきて規定値未満になったときに、自缶蒸気S1から補助蒸気S2に切り替える指令信号である蒸気源切替信号TS1を出力する。蒸気源切替信号TS1は、自缶蒸気用制御部200(具体的には、加算部218)と自缶蒸気使用係数発生部102に送られる。
また、蒸気源切替信号発生部101は、発電機20の出力を検出しており、発電機出力が、規定値(例えば定格出力の50%)未満の値から増加してきて規定値以上になったときに、補助蒸気S2から自缶蒸気S1に切り替える指令信号である蒸気源切替信号TS2を出力する。蒸気源切替信号TS2は、補助蒸気用制御部300(具体的には、加算部318)と自缶蒸気使用係数発生部102に送られる。
自缶蒸気使用係数発生部102は、自缶蒸気使用係数Jを自缶蒸気用制御部200(具体的には、出力調整部203)と補助蒸気用制御部300(具体的には、出力調整部303)に送る。この自缶蒸気使用係数Jの値は、次のように変化する(図4(b)参照)。
(1)自缶蒸気使用係数発生部102に、蒸気切替信号TS1が入力されると、自缶蒸気使用係数Jの値は、予め決めた設定時間において、「1」から次第に減少して「0」となり、予め決めた時間が経過した後は「0」を保持する(図4(b)のγ〜δの期間)。
(2)自缶蒸気使用係数発生部102に、蒸気切替信号TS2が入力されると、自缶蒸気使用係数Jの値は、予め決めた設定時間において、「0」から次第に増加して「1」となり、予め決めた時間が経過した後は「1」を保持する(図4(b)のα〜βの期間)。
<自缶蒸気用制御部の構成と基本的動作>
自缶蒸気用制御部200は、偏差演算部201と比例・積分演算部202と、出力調整部203と、自缶蒸気用先行制御部210を有している。
この自缶蒸気用制御部200には、目標温度TO(例えば+5°C)が予め設定されている。この目標温度TOは、ガスタービン10を安定して燃焼(運転)させることができる吸入空気温度として、各ガスタービン10の特性に応じて予め設定した温度である。
偏差演算部201は、測定温度t1と目標温度TOとの偏差演算をして、偏差温度Δt1(=TO−t1)を求める。比例・積分演算部202は偏差温度Δt1をPI演算して、弁開度補正指令P1を出力する。
自缶蒸気用先行制御部210は、補正係数演算関数部211〜213,215と、弁開度指令演算関数部214と、偏差演算部216と、乗算部217と、加算部218を有している。
補正係数演算関数部211には、圧力計42により測定した自缶蒸気S1の圧力を示す自缶蒸気圧力SP1が入力され、補正係数演算関数部212には、温度計43により測定した自缶蒸気S1の温度を示す自缶蒸気温度ST1が入力される。
補正係数演算関数部213には、IGV11aの開度を検出するセンサ(図示省略)により測定したIGV開度OPが入力され、弁開度指令関数演算部214には、ガスタービン10の回転数を検出するセンサ(図示省略)により測定したガスタービン回転数Nが入力される。
偏差演算部216には、大気の温度を検出するセンサ(図示省略)により測定した大気温度t2と、目標温度TOが入力される。この偏差演算部216は、大気温度t2と目標温度TOとの偏差演算をして、温度差dt1(=TO−t2)を求める。
補正係数演算関数部211は、図2(a)に示すような補正係数演算関数FX11を有しており、自缶蒸気圧力SP1が入力されると、補正係数演算関数FX11を用いて、入力された自缶蒸気圧力SP1に対応した補正係数a1を出力する。
補正係数演算関数FX11は、自缶蒸気圧力SP1が大きくなると補正係数a1が減少する関数特性を有しており、例えば自缶蒸気圧力SP1が標準圧力(例えば0.8[MPa])であれば値が1となっている補正係数a1を出力し、自缶蒸気圧力SP1が標準圧力よりも小さくなれば値が1よりも大きな補正係数a1を出力し、自缶蒸気圧力SP1が標準圧力よりも大きくなれば値が1よりも小さな補正係数a1を出力する。
補正係数演算関数部212は、図2(b)に示すような補正係数演算関数FX12を有しており、自缶蒸気温度ST1が入力されると、補正係数演算関数FX12を用いて、入力された自缶蒸気温度ST1に対応した補正係数b1を出力する。
補正係数演算関数FX12は、自缶蒸気温度ST1が大きくなると補正係数b1が減少する関数特性を有しており、例えば自缶蒸気温度ST1が標準温度(例えば244°C)であれば値が1となっている補正係数b1を出力し、自缶蒸気温度ST1が標準温度よりも小さくなれば値が1よりも大きな補正係数b1を出力し、自缶蒸気温度ST1が標準温度よりも大きくなれば値が1よりも小さな補正係数b1を出力する。
補正係数演算関数部213は、図2(c)に示すような補正係数演算関数FX13を有しており、IGV開度OPが入力されると、補正係数演算関数FX13を用いて、入力されたIGV開度OPに対応した補正係数c1を出力する。
補正係数演算関数FX13は、IGV開度OPが大きくなると補正係数c1が増加する関数特性を有しており、例えばIGV開度OPが0%であれば値が0.3となっている補正係数c1を出力し、IGV開度OPが50%であれば値が0.5となっている補正係数c1を出力し、IGV開度OPが100%であれば値が1.0となっている補正係数c1を出力する。
弁開度指令演算関数部214は、図2(d)に示すような弁開度指令演算関数FX14を有しており、ガスタービン回転数Nが入力されると、弁開度指令演算関数FX14を用いて、入力されたガスタービン回転数Nに対応した適切な弁開度指令d1を出力する。
弁開度指令演算関数FX14は、ガスタービン回転数Nが大きくなると弁開度指令d1が次第に増加する関数特性を有しており、例えばガスタービン回転数Nが600[rpm]であれば値が4.1%となっている弁開度指令d1を出力し、ガスタービン回転数Nが3600[rpm]であれば値が17.4%となっている弁開度指令d1を出力する。
補正係数演算関数部215は、図2(e)に示すような補正係数演算関数FX15を有しており、温度差dt1が入力されると、補正係数演算関数FX15を用いて、入力された温度差dt1に対応した補正係数e1を出力する。
補正係数演算関数FX15は、温度差dt1が大きくなると補正係数e1が増加する関数特性を有しており、例えば温度差dt1が10°Cであれば値が0.67となっている補正係数e1を出力し、温度差dt1が15°Cであれば値が1.0となっている補正係数e1を出力し、温度差dt1が25°Cであれば値が1.62となっている補正係数e1を出力する。
乗算部217は、弁開度指令d1に、補正係数a1,b1,c1,e1を全て乗算して、弁開度先行指令f1を出力する。更に加算部218は、比例・積分演算部202から出力される弁開度補正指令P1に弁開度先行指令f1を加算して、補正弁開度指令PA1を出力する。
なお、加算部218は、蒸気源切替信号TS1が入力されると、蒸気源切替信号TS1が入力された時点における補正弁開度指令PA1の値をトラッキング(保持)し、トラッキングした値となっている補正弁開度指令PA1を出力し続ける。
出力調整部203は、補正弁開度指令PA1に自缶蒸気使用係数J(その値は「0」〜「1」)を乗算して、調整弁開度指令PB1を出力する。
この出力調整部203は、詳細は後述するが、蒸気源の切替をするときに切替がスムーズに行われるように動作する機能ブロックである。
<補助蒸気用制御部の構成と基本的動作>
補助蒸気用制御部300は、偏差演算部301と比例・積分演算部302と、出力調整部303と、偏差演算部304と、信号発生部305と、補助蒸気用先行制御部310を有している。
この補助蒸気用制御部300には、目標温度TO(例えば+5°C)が予め設定されている。この目標温度TOは、ガスタービン10を安定して燃焼(運転)させることができる吸入空気温度として、各ガスタービン10の特性に応じて予め設定した温度である。
偏差演算部301は、測定温度t1と目標温度TOとの偏差演算をして、偏差温度Δt2(=TO−t1)を求める。比例・積分演算部302は偏差温度Δt2をPI演算して、弁開度補正指令P2を出力する。
補助蒸気用先行制御部310は、補正係数演算関数部311〜313,315と、弁開度指令演算関数部314と、偏差演算部316と、乗算部317と、加算部318を有している。
補正係数演算関数部311には、圧力計52により測定した補助蒸気S2の圧力を示す補助蒸気圧力SP2が入力され、補正係数演算関数部312には、温度計53により測定した補助蒸気S2の温度を示す補助蒸気温度ST2が入力される。
補正係数演算関数部313には、IGV11aの開度を検出するセンサ(図示省略)により測定したIGV開度OPが入力され、弁開度指令関数演算部314には、ガスタービン10の回転数を検出するセンサ(図示省略)により測定したガスタービン回転数Nが入力される。
偏差演算部316には、大気の温度を検出するセンサ(図示省略)により測定した大気温度t2と、目標温度TOが入力される。この偏差演算部316は、大気温度t2と目標温度TOとの偏差演算をして、温度差dt1(=TO−t2)を求める。
補正係数演算関数部311は、図3(a)に示すような補正係数演算関数FX21を有しており、補助蒸気圧力SP2が入力されると、補正係数演算関数FX21を用いて、入力された補助蒸気圧力SP2に対応した補正係数a2を出力する。
補正係数演算関数FX21は、補助蒸気圧力SP2が大きくなると補正係数a2が減少する関数特性を有しており、例えば補助蒸気圧力SP2が標準圧力(例えば1.4[MPa])であれば値が1となっている補正係数a2を出力し、補助蒸気圧力SP2が標準圧力よりも小さくなれば値が1よりも大きな補正係数a2を出力し、補助蒸気圧力SP2が標準圧力よりも大きくなれば値が1よりも小さな補正係数a2を出力する。
補正係数演算関数部312は、図3(b)に示すような補正係数演算関数FX22を有しており、補助蒸気温度ST2が入力されると、補正係数演算関数FX22を用いて、入力された補助蒸気温度ST2に対応した補正係数b2を出力する。
補正係数演算関数FX22は、補助蒸気温度ST2が大きくなると補正係数b2が減少する関数特性を有しており、例えば補助蒸気温度ST2が標準温度(例えば400°C)であれば値が1となっている補正係数b2を出力し、補助蒸気温度ST2が標準温度よりも小さくなれば値が1よりも大きな補正係数b2を出力し、補助蒸気温度ST2が標準温度よりも大きくなれば値が1よりも小さな補正係数b2を出力する。
補正係数演算関数部313は、図3(c)に示すような補正係数演算関数FX23を有しており、IGV開度OPが入力されると、補正係数演算関数FX23を用いて、入力されたIGV開度OPに対応した補正係数c2を出力する。
補正係数演算関数FX23は、IGV開度OPが大きくなると補正係数c2が増加する関数特性を有しており、例えばIGV開度OPが0%であれば値が0.3となっている補正係数c2を出力し、IGV開度OPが50%であれば値が0.5となっている補正係数c2を出力し、IGV開度OPが100%であれば値が1.0となっている補正係数c2を出力する。
弁開度指令演算関数部314は、図3(d)に示すような弁開度指令演算関数FX24を有しており、ガスタービン回転数Nが入力されると、弁開度指令演算関数FX24を用いて、入力されたガスタービン回転数Nに対応した適切な弁開度指令d2を出力する。
弁開度指令演算関数FX24は、ガスタービン回転数Nが大きくなると弁開度指令d2が次第に増加する関数特性を有しており、例えばガスタービン回転数Nが600[rpm]であれば値が51%となっている弁開度指令d2を出力し、ガスタービン回転数Nが3600[rpm]であれば値が17.4%となっている弁開度指令d2を出力する。
補正係数演算関数部315は、図3(e)に示すような補正係数演算関数FX25を有しており、温度差dt2が入力されると、補正係数演算関数FX25を用いて、入力された温度差dt2に対応した補正係数e2を出力する。
補正係数演算関数FX25は、温度差dt2が大きくなると補正係数e2が増加する関数特性を有しており、例えば温度差dt2が10°Cであれば値が0.67となっている補正係数e2を出力し、温度差dt2が15°Cであれば値が1.0となっている補正係数e2を出力し、温度差dt2が25°Cであれば値が1.62となっている補正係数e2を出力する。
乗算部317は、弁開度指令d2に、補正係数a2,b2,c2,e2を全て乗算して、弁開度先行指令f2を出力する。更に加算部318は、比例・積分演算部302から出力される弁開度補正指令P2に弁開度先行指令f2を加算して、補正弁開度指令PA2を出力する。
なお、加算部318は、蒸気源切替信号TS2が入力されると、蒸気源切替信号TS2が入力された時点における補正弁開度指令PA2の値をトラッキング(保持)し、トラッキングした値となっている弁開度補正指令P2を出力し続ける。
信号発生部305は値が「1」となっている単位信号SGを発生し、偏差演算部304は単位信号SGから自缶蒸気使用係数Jを引いた差値(1−J)を出力する。
出力調整部303は、補正弁開度指令PA2に、差値(1−J)を乗算して、調整弁開度指令PB2を出力する。
この出力調整部303は、詳細は後述するが、蒸気源の切替をするときに切替がスムーズに行われるように動作する機能ブロックである。
<発電機出力が規定値未満のときにおける、補助蒸気用制御部の制御動作>
ここで、発電機20の出力が規定値(例えば定格出力の50%)未満となって、自缶蒸気使用係数発生部102から出力される自缶蒸気使用係数Jの値が「0」となっているときにおいて、補助蒸気用制御部300により補助蒸気用制御弁51の開度調整をする制御動作を説明する。
なお、このときには、自缶蒸気使用係数Jの値が「0」であるため、自缶蒸気用制御部200から出力される調整弁開度指令PB1は「0」となり、自缶蒸気用制御弁41は全閉となっており、熱交換器30には、補助蒸気S2のみが供給される。
また、J=0であるため、偏差演算部304から出力される差値(1−J)=1となり、補正弁開度指令PA2の値と、調整弁開度指令PB2の値とが等しくなっている。
測定温度t1が低いときには、弁開度補正指令P2及び補正弁開度指令PA2ひいては調整弁開度指令PB2が大きくなって補助蒸気用制御弁51の弁開度が大きくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が増加する。
一方、測定温度t1が高くなってくると、弁開度補正指令P2及び補正弁開度指令PA2ひいては調整弁開度指令PB2が小さくなって補助蒸気用制御弁51の弁開度が小さくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が減少する。
この制御は従来のフィードバック制御と同様な制御動作である。
ガスタービン回転数Nが増加してくると、弁開度指令d2及び弁開度先行指令f2がガスタービン回転数Nの増加に伴って増加し、補正弁開度指令PA2ひいては調整弁開度指令PB2もガスタービン回転数Nの増加に伴って増加して補助蒸気用制御弁51の開度が増加し、熱交換器30に供給される蒸気量がガスタービン回転数Nの増加に伴って増加するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
逆に、ガスタービン回転数Nが減少してくると、弁開度指令d2及び弁開度先行指令f2がガスタービン回転数Nの減少に伴って減少し、補正弁開度指令PA2ひいては調整弁開度指令PB2もガスタービン回転数Nの減少に伴って減少して補助蒸気用制御弁51の開度が減少し、熱交換器30に供給される蒸気量がガスタービン回転数Nの減少に伴って減少するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
このように、ガスタービン回転数Nの増加に応じて、先行して補助蒸気用制御弁51の開度を増加して熱交換器30に供給する蒸気量を増加させる先行制御をしているため、ガスタービン10の回転数増加に応じて吸入空気量が増加しても、この吸入する空気A′の温度を安定燃焼可能な温度に維持することができる。
また、ガスタービン回転数Nの減少に応じて、先行して補助蒸気用制御弁51の開度を減少して熱交換器30に供給する蒸気量を減少させる先行制御をしているため、ガスタービン10の回転数減少に応じて吸入空気量が減少しても、この吸入する空気A′の温度を安定燃焼可能な温度に維持することができる。
また、IGV開度OPが増加してくると、補正係数c2及び弁開度先行指令f2がIGV開度OPの増加に伴って大きくなり、補正弁開度指令PA2ひいては調整弁開度指令PB2もIGV開度OPの増加に伴って大きくなって補助蒸気用制御弁51の弁開度が大きくなり、熱交換器30に供給される蒸気量がIGV開度OPの増加に伴って増加するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
逆に、IGV開度OPが減少してくると、補正係数c2及び弁開度先行指令f2がIGV開度OPの減少に伴って小さくなり、補正弁開度指令PA2ひいては調整弁開度指令PB2もIGV開度OPの減少に伴って小さくなって補助蒸気用制御弁51の弁開度が小さくなり、熱交換器30に供給される蒸気量がIGV開度OPの減少に伴って減少するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
このように、IGV開度OPの増加に応じて、先行して補助蒸気用制御弁51の開度を大きくして熱交換器30に供給する蒸気量を増加させる先行制御をしているため、IGV11aの開度が大きくなって吸入空気量が急に増加しても、この吸入する空気A′の温度を安定燃焼可能な温度に維持することができる。
また、IGV開度OPの減少に応じて、先行して補助蒸気用制御弁51の開度を小さくして熱交換器30に供給する蒸気量を減少させる先行制御をしているため、IGV11aの開度が小さくなって吸入空気量が急に減少しても、この吸入する空気A′の温度を安定燃焼可能な温度に維持することができる。
また、大気温度t2が低下してくると温度差dt2が大きくなるため、補正係数e2及び弁開度先行指令f2が大気温度t2の低下に伴って大きくなり、補正弁開度指令PA2ひいては調整弁開度指令PB2も大気温度t2の低下に伴って大きくなって補助蒸気用制御弁51の弁開度が大きくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が大気温度t2の低下に伴って増加するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
逆に、大気温度t2が上昇してくると温度差dt2が小さくなるため、補正係数e2及び弁開度先行指令f2が大気温度t2の上昇に伴って小さくなり、補正弁開度指令PA2ひいては調整弁開度指令PB2も大気温度t2の上昇に伴って小さくなって補助蒸気用制御弁51の弁開度が小さくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が大気温度t2の増加に伴って減少するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
このように、大気温度t2の増減に応じて補助蒸気用制御弁51の弁開度を先行制御して熱交換器30に供給する蒸気量を制御しているため、大気温度t2が増減しても、吸入する空気A′の温度を安定燃焼可能な温度に維持することができる。
また、蒸気圧力SP2が増加してくると、補正係数a2及び弁開度先行指令f2が蒸気圧力SPの増加に伴って小さくなり、補正弁開度指令PA2ひいては調整弁開度指令PB2も蒸気圧力SP2の増加に伴って小さくなって補助蒸気用制御弁51の開度が小さくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が蒸気圧力SP2の増加に伴って減少するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
逆に、蒸気圧力SP2が減少してくると、補正係数a2及び弁開度先行指令f2が蒸気圧力SP2の減少に伴って大きくなり、補正弁開度指令PA2ひいては調整弁開度指令PB2も蒸気圧力SP2の減少に伴って大きくなって補助蒸気用制御弁51の開度が大きくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が蒸気圧力SPの減少に伴って増加するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
このように、蒸気圧力SP2の増減に応じて補助蒸気用制御弁51の弁開度を先行制御して熱交換器30に供給する蒸気量を制御しているため、蒸気圧力SP2が増減しても、吸入する空気A′の温度を安定燃焼可能な温度に維持することができる。
また、蒸気温度ST2が増加してくると、補正係数b2及び弁開度先行指令f2が蒸気温度ST2の増加に伴って小さくなり、補正弁開度指令PA2ひいては調整弁開度指令PB2も蒸気温度ST2の増加に伴って小さくなって補助蒸気用制御弁51の開度が小さくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が蒸気温度ST2の増加に伴って減少するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
逆に、蒸気温度ST2が減少してくると、補正係数b2及び弁開度先行指令f2が蒸気温度ST2の減少に伴って大きくなり、補正弁開度指令PA2ひいては調整弁開度指令PB2も蒸気温度ST2の減少に伴って大きくなって補助蒸気用制御弁51の開度が大きくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が蒸気温度STの減少に伴って増加するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
このように、蒸気温度ST2の増減に応じて補助蒸気用制御弁51の弁開度を先行制御して熱交換器30に供給する蒸気量を制御しているため、蒸気温度ST2が増減しても、吸入する空気A′の温度を安定燃焼可能な温度に維持することができる。
<発電機出力が規定値以上のときにおける、自缶蒸気用制御部の制御動作>
ここで、発電機20の出力が規定値(例えば定格出力の50%)以上となって、自缶蒸気使用係数発生部102から出力される自缶蒸気使用係数Jの値が「1」となっているときにおいて、自缶蒸気用制御部200により自缶蒸気用制御弁41の開度調整をする制御動作を説明する。
なお、このときには、自缶蒸気使用係数Jの値が「1」であるため、補助蒸気用制御部300から出力される調整弁開度指令PB2は「0」となり、補助蒸気用制御弁51は全閉となっており、熱交換器30には、自缶蒸気S1のみが供給される。
また、J=1であるため、補正弁開度指令PA1の値と、調整弁開度指令PB1の値とが等しくなっている。
測定温度t1が低いときには、弁開度補正指令P1及び補正弁開度指令PA1ひいては調整弁開度指令PB1が大きくなって自缶蒸気用制御弁41の弁開度が大きくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が増加する。
一方、測定温度t1が高くなってくると、弁開度補正指令P1及び補正弁開度指令PA1ひいては調整弁開度指令PB1が小さくなって自缶蒸気用制御弁41の弁開度が小さくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が減少する。
この制御は従来のフィードバック制御と同様な制御動作である。
ガスタービン回転数Nが増加すると、弁開度指令d1及び弁開度先行指令f1がガスタービン回転数Nの増加に伴って増加し、補正弁開度指令PA1ひいては調整弁開度指令PB1もガスタービン回転数Nの増加に伴って増加して自缶蒸気用制御弁41の開度が増加し、熱交換器30に供給される蒸気量がガスタービン回転数Nの増加に伴って増加するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
逆に、ガスタービン回転数Nが減少すると、弁開度指令d1及び弁開度先行指令f1がガスタービン回転数Nの減少に伴って減少し、補正弁開度指令PA1ひいては調整弁開度指令PB1もガスタービン回転数Nの減少に伴って減少して自缶蒸気用制御弁41の開度が減少し、熱交換器30に供給される蒸気量がガスタービン回転数Nの減少に伴って減少するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
このように、ガスタービン回転数Nの増加に応じて、先行して自缶蒸気用制御弁41の開度を増加して熱交換器30に供給する蒸気量を増加させる先行制御をしているため、ガスタービン10の回転数増加に応じて吸入空気量が増加しても、この吸入する空気A′の温度を安定燃焼可能な温度に維持することができる。
また、ガスタービン回転数Nの減少に応じて、先行して自缶蒸気用制御弁41の開度を減少して熱交換器30に供給する蒸気量を減少させる先行制御をしているため、ガスタービン10の回転数減少に応じて吸入空気量が減少しても、この吸入する空気A′の温度を安定燃焼可能な温度に維持することができる。
また、IGV開度OPが増加してくると、補正係数c1及び弁開度先行指令f1がIGV開度OPの増加に伴って大きくなり、補正弁開度指令PA1ひいては調整弁開度指令PB1もIGV開度OPの増加に伴って大きくなって自缶蒸気用制御弁41の弁開度が大きくなり、熱交換器30に供給される蒸気量がIGV開度OPの増加に伴って増加するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
逆に、IGV開度OPが減少してくると、補正係数c1及び弁開度先行指令f1がIGV開度OPの減少に伴って小さくなり、補正弁開度指令PA1ひいては調整弁開度指令PB1もIGV開度OPの減少に伴って小さくなって自缶蒸気用制御弁41の弁開度が小さくなり、熱交換器30に供給される蒸気量がIGV開度OPの減少に伴って減少するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
このように、IGV開度OPの増加に応じて、先行して自缶蒸気用制御弁41の開度を大きくして熱交換器30に供給する蒸気量を増加させる先行制御をしているため、IGV11aの開度が大きくなって吸入空気量が急に増加しても、この吸入する空気A′の温度を安定燃焼可能な温度に維持することができる。
また、IGV開度OPの減少に応じて、先行して自缶蒸気用制御弁41の開度を小さくして熱交換器30に供給する蒸気量を減少させる先行制御をしているため、IGV11aの開度が小さくなって吸入空気量が急に減少しても、この吸入する空気A′の温度を安定燃焼可能な温度に維持することができる。
また、大気温度t2が低下してくると温度差dt1が大きくなるため、補正係数e1及び弁開度先行指令f1が大気温度t2の低下に伴って大きくなり、補正弁開度指令PA1ひいては調整弁開度指令PB1も大気温度t2の低下に伴って大きくなって自缶蒸気用制御弁41の弁開度が大きくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が大気温度t2の低下に伴って増加するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
逆に、大気温度t2が上昇してくると温度差dt1が小さくなるため、補正係数e1及び弁開度先行指令f1が大気温度t2の上昇に伴って小さくなり、補正弁開度指令PA1ひいては調整弁開度指令PB1も大気温度t2の上昇に伴って小さくなって自缶蒸気用制御弁41の弁開度が小さくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が大気温度t2の増加に伴って減少するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
このように、大気温度t2の増減に応じて自缶蒸気用制御弁41の弁開度を先行制御して熱交換器30に供給する蒸気量を制御しているため、大気温度t2が増減しても、吸入する空気A′の温度を安定燃焼可能な温度に維持することができる。
また、蒸気圧力SP1が増加してくると、補正係数a1及び弁開度先行指令f1が蒸気圧力SPの増加に伴って小さくなり、補正弁開度指令PA1ひいては調整弁開度指令PB1も蒸気圧力SP1の増加に伴って小さくなって自缶蒸気用制御弁41の開度が小さくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が蒸気圧力SP1の増加に伴って減少するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
逆に、蒸気圧力SP1が減少してくると、補正係数a1及び弁開度先行指令f1が蒸気圧力SP1の減少に伴って大きくなり、補正弁開度指令PA1ひいては調整弁開度指令PB1も蒸気圧力SP1の減少に伴って大きくなって自缶蒸気用制御弁41の開度が大きくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が蒸気圧力SPの減少に伴って増加するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
このように、蒸気圧力SP1の増減に応じて自缶蒸気用制御弁41の弁開度を先行制御して熱交換器30に供給する蒸気量を制御しているため、蒸気圧力SP1が増減しても、吸入する空気A′の温度を安定燃焼可能な温度に維持することができる。
また、蒸気温度ST1が増加してくると、補正係数b1及び弁開度先行指令f1が蒸気温度ST1の増加に伴って小さくなり、補正弁開度指令PA1ひいては調整弁開度指令PB1も蒸気温度ST1の増加に伴って小さくなって自缶蒸気用制御弁41の開度が小さくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が蒸気温度ST1の増加に伴って減少するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
逆に、蒸気温度ST1が減少してくると、補正係数b1及び弁開度先行指令f1が蒸気温度ST1の減少に伴って大きくなり、補正弁開度指令PA1ひいては調整弁開度指令PB1も蒸気温度ST1の減少に伴って大きくなって自缶蒸気用制御弁41の開度が大きくなり、熱交換器30に供給される蒸気量が蒸気温度STの減少に伴って増加するという先行制御(フィードフォワード制御)が行われる。
このように、蒸気温度ST1の増減に応じて自缶蒸気用制御弁41の弁開度を先行制御して熱交換器30に供給する蒸気量を制御しているため、蒸気温度ST1が増減しても、吸入する空気A′の温度を安定燃焼可能な温度に維持することができる。
<補助蒸気から自缶蒸気へ切り替える第1の切替制御動作>
次に、熱交換器30に供給する蒸気を、補助蒸気S2から自缶蒸気S1に切り替える際の切替制御動作を、図1及び図4を参照して説明する。
起動時には、自缶蒸気用制御弁41は全閉となっており、補助蒸気用制御部300により、補助蒸気用制御弁51の開度が制御される。したがって、起動時には熱交換器30には補助蒸気S2のみが供給される。
このとき自缶蒸気使用係数発生部102から出力される自缶蒸気使用係数Jの値は「0」であり、補助蒸気用制御部300から出力される調整弁開度指令PB2の値は、補正弁開度指令PA2の値と等しくなっている。
そして、調整弁開度指令PB2(=PA2)は、フィードバック制御をする弁開度補正指令P2のみならず、フィードフォワード制御をする弁開度先行指令f2を含むため、調整弁開度指令PB2により補助蒸気用制御弁51の開度制御を行うことにより、吸入する空気A′の温度を目標温度TOに一致させる制御をより確実に行うことができる。
発電機20の出力が規定値(例えば定格出力の50%)以上になると(図4の時点α)、蒸気源切替信号発生部101は、蒸気源切替信号TS2を出力する。この蒸気源切替信号TS2は、自缶蒸気使用係数発生部102と、補助蒸気用制御部300の加算部318に入力される。
なお発電機20の出力が規定値(例えば定格出力の50%)以上になる前においても、自缶蒸気用制御部200の演算動作自体は行われているが、自缶蒸気使用係数Jの値が「0」であるため、調整弁開度指令PB1の値が「0」となり、調整弁開度指令PB1による自缶蒸気用制御弁41の実際の開閉制御は行なわれていない。
蒸気源切替信号TS2が自缶蒸気使用係数発生部102に入力されると、この自缶蒸気使用係数発生部102は、時点αから予め決めた設定時間T1(図4において時点αから時点βまでの時間)において、値が「0」から「1」にまで次第に(直線的に)増加し、設定時間T1が経過した後(時点β後)には値が「1」となる自缶蒸気使用係数Jを出力する。
補助蒸気用制御部300の加算部318は、蒸気源切替信号TS2が入力された時点(時点α)における補正弁開度指令PA2の値をトラッキング(保持)し、トラッキングした値となっている補正弁開度補正指令PA2を出力し続ける。
時点αから時点βにおいて、補助蒸気用制御部300では、自缶蒸気使用係数Jが次第に増加するため、差値(1−J)が次第に減少する。この結果、値をトラッキングした補正弁開度指令PA2に、差値(1−J)を乗算してなる調整弁開度指令PB2は、一定レートで次第に(直線的)に減少し、時点βで値が「0」となる。
したがって、値が一定レートで次第に(直線的)に減少していく調整弁開度指令PB2に応じて補助蒸気用制御弁51の開度が一定レートで小さくなっていき、熱交換器30に供給される補助蒸気S2の供給量は、時点αから時点βにおいて、トラッキングした補正弁開度指令PA2に対応した量から、一定レートで減少して0となる。
一方、時点αから時点βにおいて、自缶蒸気用制御部200では、自缶蒸気使用係数Jが次第に増加する結果、補正弁開度指令PA1に自缶蒸気係数Jを乗算してなる調整弁開度指令PB1が増加してくる。
したがって、値が増加していく調整弁開度指令PB1に応じて自缶蒸気用制御弁41の開度が大きくなっていき、熱交換器30に供給される自缶蒸気S1の供給量は、時点αから時点βにおいて、調整弁開度指令PB1に応じて増加していく。
このとき、調整弁開度指令PB1(=PA1×J)は、フィードバック制御をする弁開度補正指令P1のみならず、フィードフォワード制御をする弁開度先行指令f1を含むため、調整弁開度指令PB1により自缶蒸気用制御弁41の開度制御を行うことにより、吸入する空気A′の温度を目標温度TOに一致させる制御をより確実に行うことができる。
結局、時点αから時点βにおいては、補助蒸気用制御部300から出力される調整弁開度指令PB2は一定レートで減少し、補正蒸気制御弁51が一定レートで閉められていくのに対して、自缶蒸気用制御部200から出力される調整弁開度指令PB1は次第に増加し、自缶蒸気用制御弁41がフィードバック制御とフィードフォワード制御により制御されつつ開けられていく。
この結果、熱交換器30に供給される蒸気を、補助蒸気S2から自缶蒸気S1に切り替えていっても、吸入空気A′の温度を目標温度TOに維持する制御を確実に実行することができる。
<自缶蒸気から補助蒸気へ切り替える第2の切替制御動作>
次に、熱交換器30に供給する蒸気を、自缶蒸気S1から補助蒸気S2に切り替える際の切替制御動作を、図1及び図4を参照して説明する。
発電機出力が規定値(例えば定格出力の50%)以上となっている定常運転時(図4において時点βから時点γ)には、補助蒸気用制御弁51が全閉となっており、自缶蒸気用制御部200により、自缶蒸気用制御弁41の開度が制御される。したがって、定常運転時には熱交換器30には自缶蒸気S1のみが供給される。
このとき自缶蒸気使用係数発生部102から出力される自缶蒸気使用係数Jの値は「1」であり、自缶蒸気用制御部200から出力される調整弁開度指令PB1の値は、補正弁開度指令PA1の値と等しくなっている。
そして、調整弁開度指令PB1(=PA1)は、フィードバック制御をする弁開度補正指令P1のみならず、フィードフォワード制御をする弁開度先行指令f1を含むため、調整弁開度指令PB1により自缶蒸気用制御弁41の開度制御を行うことにより、吸入する空気A′の温度を目標温度TOに一致させる制御をより確実に行うことができる。
発電機20の出力が規定値(例えば定格出力の50%)未満になると(図4の時点γ)、蒸気源切替信号発生部101は、蒸気源切替信号TS1を出力する。この蒸気源切替信号TS1は、自缶蒸気使用係数発生部102と、自缶蒸気用制御部200の加算部218に入力される。
なお発電機20の出力が規定値(例えば定格出力の50%)未満になる前においても、補助蒸気用制御部300の演算動作自体は行われているが、自缶蒸気使用係数Jの値が「1」となって差値(1−J)の値が「0」であるため、調整弁開度指令PB2の値が「0」となり、調整弁開度指令PB2による補助蒸気用制御弁51の実際の開閉制御は行なわれていない。
蒸気源切替信号TS1が自缶蒸気使用係数発生部102に入力されると、この自缶蒸気使用係数発生部102は、時点γから予め決めた設定時間T1(図4において時点γから時点δまでの時間)において、値が「1」から「0」にまで次第に(直線的に)減少し、設定時間T1が経過した後(時点δ後)には値が「0」となる自缶蒸気使用係数Jを出力する。
自缶蒸気用制御部200の加算部218は、蒸気源切替信号TS1が入力された時点(時点γ)における補正弁開度指令PA1の値をトラッキング(保持)し、トラッキングした値となっている補正弁開度補正指令PA1を出力し続ける。
時点γから時点δにおいて、自缶蒸気用制御部200では、自缶蒸気使用係数Jが次第に減少する結果、値をトラッキングした補正弁開度指令PA1に、自缶蒸気使用係数Jを乗算してなる調整弁開度指令PB1は、一定レートで次第に(直線的)に減少し、時点δで値が「0」となる。
したがって、値が一定レートで次第に(直線的)に減少していく調整弁開度指令PB1に応じて自缶蒸気用制御弁41の開度が一定レートで小さくなっていき、熱交換器30に供給される自缶蒸気S1の供給量は、時点γから時点δにおいて、トラッキングした補正弁開度指令PA1に対応した量から、一定レートで減少して0となる。
一方、時点γから時点δにおいて、補助蒸気用制御部300では、自缶蒸気使用係数Jが次第に減少して、差値(1−J)が増加する結果、補正弁開度指令PA2に差値(1−J)を乗算してなる調整弁開度指令PB2が増加してくる。
したがって、値が増加していく調整弁開度指令PB2に応じて補助蒸気用制御弁51の開度が大きくなっていき、熱交換器30に供給される補助蒸気S2の供給量は、時点γから時点δにおいて、調整弁開度指令PB2に応じて増加していく。
このとき、調整弁開度指令PB2(=PA2×(1−J))は、フィードバック制御をする弁開度補正指令P2のみならず、フィードフォワード制御をする弁開度先行指令f2を含むため、調整弁開度指令PB2により補助蒸気用制御弁51の開度制御を行うことにより、吸入する空気A′の温度を目標温度TOに一致させる制御をより確実に行うことができる。
結局、時点γから時点δにおいては、自缶蒸気用制御部200から出力される調整弁開度指令PB1は一定レートで減少し、自缶蒸気用制御弁41が一定レートで閉められていくのに対して、補助蒸気用制御部300から出力される調整弁開度指令PB2は次第に増加し、補助蒸気用制御弁51がフィードバック制御とフィードフォワード制御により制御されつつ開けられていく。
この結果、熱交換器30に供給される蒸気を、自缶蒸気S1から補助蒸気S2に切り替えていっても、吸入空気A′の温度を目標温度TOに維持する制御を確実に実行することができる。
なお、上記実施例では、自缶蒸気用制御部200も補助蒸気用制御部300も共に、フィードバック制御とフィードフォワード制御(先行制御)を組み合わせて弁開度制御を行うものであったが、自缶蒸気用制御部及び補助蒸気用制御部を、フィードバック制御のみにより弁開度制御を行う制御部とした場合であっても、本願発明を適用することができる。
本発明の実施例にかかるガスタービンの吸気加熱制御装置を適用した、ガスタービンプラントを示すブロック構成図。 実施例の自缶蒸気用制御部で用いる関数特性を示す特性図。 実施例の補助蒸気用制御部で用いる関数特性を示す特性図。 実施例の動作状態を示す特性図。 従来技術を示すブロック構成図。
符号の説明
10 ガスタービン
11a 入口案内翼
15 吸気ダクト
30 熱交換器
40 自缶蒸気管
41 自缶蒸気用制御弁
50 補助蒸気管
51 補助蒸気用制御弁
100 制御装置
101 蒸気源切替信号発生部
102 自缶蒸気使用係数発生部
200 自缶蒸気用制御部
210 自缶蒸気用先行制御部
300 補助蒸気用制御部
310 補助蒸気用先行制御部
A,A′ 空気
S1 自缶蒸気
S2 補助蒸気
TS1,TS2 蒸気源切替信号
J 自缶蒸気使用係数

Claims (3)

  1. 自缶蒸気用制御弁の弁開度に応じて供給量が制御される自缶蒸気と、補助蒸気用制御弁の弁開度に応じて供給量が制御される補助蒸気とが供給され、供給された蒸気により、ガスタービンに吸入される空気を加熱する熱交換器と、
    前記熱交換器により加熱されて前記ガスタービンに吸入される空気の温度を測定する温度計と、
    前記温度計で測定した測定温度が予め設定した目標温度となるようにする自缶蒸気用弁開度指令を前記自缶蒸気用制御弁に送って前記自缶蒸気用制御弁の弁開度を制御する自缶蒸気用制御部と、前記測定温度が前記目標温度となるようにする補助蒸気用弁開度指令を前記補助蒸気用制御弁に送って前記補助蒸気用制御弁の弁開度を制御する補助蒸気用制御部とを含む制御装置とを有し、
    前記ガスタービンにより回転駆動される発電機の出力が予め決めた規定値以上の値から減少してきて前記規定値未満になったときには、前記自缶蒸気用制御部は、前記規定値未満になった時点における自缶蒸気用弁開度指令の値を保持し、自缶蒸気用弁開度指令の値を前記保持した値から予め決めた設定時間において次第に減少させて0にする一方、前記補助蒸気用制御部は、前記規定値未満になった時点から予め決めた設定時間において時間の経過に沿い値が0から1に次第に変化する係数を、前記補助蒸気用弁開度指令に対して乗算してなる補助蒸気用調整弁開度指令により前記補助蒸気用制御弁の弁開度を制御し、
    前記発電機の出力が予め決めた規定値未満の値から増加してきて前記規定値以上になったときには、前記補助蒸気用制御部は、前記規定値以上になった時点における補助蒸気用弁開度指令の値を保持し、補助蒸気用弁開度指令の値を前記保持した値から予め決めた設定時間において次第に減少させて0にする一方、前記自缶蒸気用制御部は、前記規定値以上になった時点から予め決めた設定時間において時間の経過に沿い値が0から1に次第に変化する係数を、前記自缶蒸気用弁開度指令に対して乗算してなる自缶蒸気用調整弁開度指令により前記自缶蒸気用制御弁の弁開度を制御することを特徴とするガスタービンの吸気加熱制御装置。
  2. 自缶蒸気用制御弁の弁開度に応じて供給量が制御される自缶蒸気と、補助蒸気用制御弁の弁開度に応じて供給量が制御される補助蒸気とが供給され、供給された蒸気により、ガスタービンに吸入される空気を加熱する熱交換器と、
    前記熱交換器により加熱されて前記ガスタービンに吸入される空気の温度を測定する温度計と、
    前記ガスタービンにより回転駆動される発電機の出力が予め決めた規定値以上の値から減少してきて前記規定値未満になったときには第1の蒸気源切替信号を出力し、前記発電機の出力が予め決めた規定値未満の値から増加してきて前記規定値以上になったときには第2の蒸気源切替信号を出力する蒸気源切替信号発生部と、
    第1の蒸気源切替信号が出力されたときには、予め決めた設定時間において時間の経過に沿い値が1から0に次第に変化し、第2の蒸気源切替信号が出力されたときには、予め決めた設定時間において時間の経過に沿い値が0から1に次第に変化する自缶蒸気使用係数を出力する自缶蒸気使用係数発生部と、
    前記温度計で測定した測定温度と予め設定した目標温度との偏差を零とするようにフィードバック制御をする自缶蒸気用弁開度補正指令と、前記測定温度が前記目標温度となるように先行制御する自缶蒸気用弁開度先行指令とを加算してなる自缶蒸気用補正弁開度指令を、前記自缶蒸気用制御弁に送って前記自缶蒸気用制御弁の弁開度を制御する自缶蒸気用制御部と、
    前記測定温度と予め設定した目標温度との偏差を零とするようにフィードバック制御をする補助蒸気用弁開度補正指令と、前記測定温度が前記目標温度となるように先行制御する補助蒸気用弁開度先行指令とを加算してなる補助蒸気用補正弁開度指令を、前記補助蒸気用制御弁に送って前記補助蒸気用制御弁の弁開度を制御する補助蒸気用制御部と、
    第1の蒸気源切替信号が出力されたときには、前記自缶蒸気用制御部は、第1の蒸気源切替信号が出力された時点における自缶蒸気用補正弁開度指令の値を保持し、自缶蒸気用補正弁開度指令の値を前記保持した値から予め決めた設定時間において次第に減少させて0にする一方、前記補助蒸気用制御部は、1の値から前記自缶蒸気使用係数を引いた差値を前記補助蒸気用補正弁開度指令に対して乗算してなる補助蒸気用調整弁開度指令により前記補助蒸気用制御弁の弁開度を制御し、
    第2の蒸気源切替信号が出力された時には、前記補助蒸気用制御部は、第2の蒸気源切替信号が出力された時点における補助蒸気用補正弁開度指令の値を保持し、補助蒸気用補正弁開度指令の値を前記保持した値から予め決めた設定時間において次第に減少させて0にする一方、前記自缶蒸気用制御部は、前記自缶蒸気使用係数を前記自缶蒸気用補正弁開度指令に対して乗算してなる自缶蒸気用調整弁開度指令により前記自缶蒸気用制御弁の弁開度を制御することを特徴とするガスタービンの吸気加熱制御装置。
  3. 請求項2において、
    前記自缶蒸気用制御部は、
    前記目標温度と前記測定温度との偏差である自缶蒸気用の偏差温度を求める自缶蒸気用の偏差演算部と、
    前記自缶蒸気用の偏差温度を比例・積分演算して自缶蒸気用の弁開度補正指令を求める自缶蒸気用の比例・積分演算部と、
    前記目標温度と大気温度との温度差を求める第2の自缶蒸気用の偏差演算部と、
    前記ガスタービンの回転数が大きくなると値が大きくなる自缶蒸気用の弁開度指令を出力する自缶蒸気用の弁開度指令演算関数部と、
    前記ガスタービンの入口案内翼の開度が大きくなると係数値が大きくなる自缶蒸気用の入口案内翼用補正係数を出力する自缶蒸気用の入口案内翼用補正係数演算関数部と、
    前記温度差が大きくなると係数値が大きくなる自缶蒸気用の温度差用補正係数を出力する自缶蒸気用の温度差用補正係数演算関数部と、
    前記熱交換器に供給される自缶蒸気の圧力が、予め決めた基準圧力と等しいときには係数値が1となり、前記基準圧力よりも大きくなると係数値が1よりも小さくなり、前記基準圧力よりも小さくなると係数値が1よりも大きくなる自缶蒸気用の蒸気圧力用補正係数を出力する自缶蒸気用の蒸気圧力用補正係数演算関数部と、
    前記熱交換器に供給される自缶蒸気の温度が、予め決めた基準温度と等しいときには係数値が1となり、前記基準温度よりも大きくなると係数値が1よりも小さくなり、前記基準温度よりも小さくなると係数値が1よりも大きくなる自缶蒸気用の蒸気温度用補正係数を出力する自缶蒸気用の蒸気温度用補正係数演算関数部と、
    前記自缶蒸気用の弁開度指令と前記自缶蒸気用の入口案内翼用補正係数と前記自缶蒸気用の温度差用補正係数と前記自缶蒸気用の蒸気圧力用補正係数と前記自缶蒸気用の蒸気温度用補正係数を乗算して自缶蒸気用の弁開度先行指令を出力する自缶蒸気用の乗算部と、
    前記自缶蒸気用の弁開度補正指令と前記自缶蒸気用の弁開度先行指令とを加算して自缶蒸気用の補正弁開度指令を出力する自缶蒸気用の加算部とを有し、
    前記補助蒸気用制御部は、
    前記目標温度と前記測定温度との偏差である補助蒸気用の偏差温度を求める補助蒸気用の偏差演算部と、
    前記補助蒸気用の偏差温度を比例・積分演算して補助蒸気用の弁開度補正指令を求める補助蒸気用の比例・積分演算部と、
    前記目標温度と大気温度との温度差を求める第2の補助蒸気用の偏差演算部と、
    前記ガスタービンの回転数が大きくなると値が大きくなる補助蒸気用の弁開度指令を出力する補助蒸気用の弁開度指令演算関数部と、
    前記ガスタービンの入口案内翼の開度が大きくなると係数値が大きくなる補助蒸気用の入口案内翼用補正係数を出力する補助蒸気用の入口案内翼用補正係数演算関数部と、
    前記温度差が大きくなると係数値が大きくなる補助蒸気用の温度差用補正係数を出力する補助蒸気用温度差用の補正係数演算関数部と、
    前記熱交換器に供給される補助蒸気の圧力が、予め決めた基準圧力と等しいときには係数値が1となり、前記基準圧力よりも大きくなると係数値が1よりも小さくなり、前記基準圧力よりも小さくなると係数値が1よりも大きくなる補助蒸気用の蒸気圧力用補正係数を出力する補助蒸気用の蒸気圧力用補正係数演算関数部と、
    前記熱交換器に供給される補助蒸気の温度が、予め決めた基準温度と等しいときには係数値が1となり、前記基準温度よりも大きくなると係数値が1よりも小さくなり、前記基準温度よりも小さくなると係数値が1よりも大きくなる補助蒸気用の蒸気温度用補正係数を出力する補助蒸気用の蒸気温度用補正係数演算関数部と、
    前記補助蒸気用の弁開度指令と前記補助蒸気用の入口案内翼用の補正係数と前記補助蒸気用の温度差用補正係数と前記補助蒸気用の蒸気圧力用補正係数と前記補助蒸気用の蒸気温度用の補正係数を乗算して補助蒸気用の弁開度先行指令を出力する補助蒸気用の乗算部と、
    前記補助蒸気用の弁開度補正指令と前記補助蒸気用の弁開度先行指令とを加算して補助蒸気用の補正弁開度指令を出力する補助蒸気用の加算部とを有することを特徴とするガスタービンの吸気加熱制御装置。
JP2007228451A 2007-09-04 2007-09-04 ガスタービンの吸気加熱制御装置 Active JP4949977B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007228451A JP4949977B2 (ja) 2007-09-04 2007-09-04 ガスタービンの吸気加熱制御装置
EP08829204.0A EP2184465B1 (en) 2007-09-04 2008-09-03 Intake air heating control device for gas turbine
CN200880101251.1A CN101765708B (zh) 2007-09-04 2008-09-03 用于燃气轮机的进入空气加热控制装置
PCT/JP2008/065805 WO2009031552A1 (ja) 2007-09-04 2008-09-03 ガスタービンの吸気加熱制御装置
KR1020107002883A KR101120326B1 (ko) 2007-09-04 2008-09-03 가스 터빈의 흡기 가열 제어 장치
US12/667,991 US8386147B2 (en) 2007-09-04 2008-09-03 Apparatus for controlling intake air heating of gas turbine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007228451A JP4949977B2 (ja) 2007-09-04 2007-09-04 ガスタービンの吸気加熱制御装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2009057950A true JP2009057950A (ja) 2009-03-19
JP2009057950A5 JP2009057950A5 (ja) 2010-10-21
JP4949977B2 JP4949977B2 (ja) 2012-06-13

Family

ID=40428866

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007228451A Active JP4949977B2 (ja) 2007-09-04 2007-09-04 ガスタービンの吸気加熱制御装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US8386147B2 (ja)
EP (1) EP2184465B1 (ja)
JP (1) JP4949977B2 (ja)
KR (1) KR101120326B1 (ja)
CN (1) CN101765708B (ja)
WO (1) WO2009031552A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4949977B2 (ja) * 2007-09-04 2012-06-13 三菱重工業株式会社 ガスタービンの吸気加熱制御装置
WO2010074043A1 (ja) * 2008-12-25 2010-07-01 三菱重工業株式会社 排熱回収システムを搭載した船舶の制御装置及びその制御装置を備える船舶
KR101071586B1 (ko) 2009-04-02 2011-10-10 재단법인 포항산업과학연구원 터빈의 증기량 교정 장치 및 그 방법
GB2524582B (en) * 2014-03-28 2016-07-20 Mitsubishi Hitachi Power Sys Combined cycle gas turbine plant
JP2016217272A (ja) * 2015-05-21 2016-12-22 株式会社トーワ熱学 ガスタービン吸気装置
JP6691397B2 (ja) * 2016-03-04 2020-04-28 株式会社Ihi原動機 吸気加熱装置及びガスタービン

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09317496A (ja) * 1996-05-28 1997-12-09 Kawasaki Heavy Ind Ltd ガスタービン吸気加温及び冷却システム
JP2003161164A (ja) * 2001-11-26 2003-06-06 Hitachi Ltd コンバインドサイクル発電プラント
JP2005036766A (ja) * 2003-07-18 2005-02-10 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd ガスタービンへの噴射蒸気流量制御方法
JP2008128086A (ja) * 2006-11-21 2008-06-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ガスタービンの吸気加熱制御装置

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55114853A (en) * 1979-02-26 1980-09-04 Hitachi Ltd Gas turbine controlling system
US4455837A (en) * 1983-10-27 1984-06-26 Firey Joseph C Cyclic velox boiler
JPH0448921A (ja) 1990-06-18 1992-02-18 Inax Corp エゼクタ
JP2003239760A (ja) * 2002-02-15 2003-08-27 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ガスタービンの吸気温度調整システムおよびこれを使用したガスタービン
US6836086B1 (en) * 2002-03-08 2004-12-28 Hamilton Sundstrand Corporation Controlled starting system for a gas turbine engine
US7284709B2 (en) * 2003-11-07 2007-10-23 Climate Energy, Llc System and method for hydronic space heating with electrical power generation
DE102004020753A1 (de) * 2004-04-27 2005-12-29 Man Turbo Ag Vorrichtung zur Ausnutzung der Abwärme von Verdichtern
US7434402B2 (en) * 2005-03-29 2008-10-14 Siemens Power Generation, Inc. System for actively controlling compressor clearances
US7540141B2 (en) * 2005-12-13 2009-06-02 Hamilton Sundstrand Corporation Smart fuel control system
US7644573B2 (en) * 2006-04-18 2010-01-12 General Electric Company Gas turbine inlet conditioning system and method
JP4595906B2 (ja) 2006-08-09 2010-12-08 カシオ計算機株式会社 発電システムの使用方法
US8015826B2 (en) * 2007-04-05 2011-09-13 Siemens Energy, Inc. Engine brake for part load CO reduction
JP4949977B2 (ja) * 2007-09-04 2012-06-13 三菱重工業株式会社 ガスタービンの吸気加熱制御装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09317496A (ja) * 1996-05-28 1997-12-09 Kawasaki Heavy Ind Ltd ガスタービン吸気加温及び冷却システム
JP2003161164A (ja) * 2001-11-26 2003-06-06 Hitachi Ltd コンバインドサイクル発電プラント
JP2005036766A (ja) * 2003-07-18 2005-02-10 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd ガスタービンへの噴射蒸気流量制御方法
JP2008128086A (ja) * 2006-11-21 2008-06-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ガスタービンの吸気加熱制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
KR101120326B1 (ko) 2012-03-07
WO2009031552A1 (ja) 2009-03-12
US8386147B2 (en) 2013-02-26
EP2184465A4 (en) 2015-07-01
CN101765708A (zh) 2010-06-30
KR20100043064A (ko) 2010-04-27
CN101765708B (zh) 2013-11-06
US20110004389A1 (en) 2011-01-06
JP4949977B2 (ja) 2012-06-13
EP2184465A1 (en) 2010-05-12
EP2184465B1 (en) 2016-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4773929B2 (ja) ガスタービンの吸気加熱制御装置
US10465563B2 (en) Method for controlling cooling system of gas turbine, control device performing the same, and gas turbine plant comprising the control device
JP5442274B2 (ja) 蒸気をタービンに送り込むためのシステム及び方法
JP5650929B2 (ja) ガスタービンの性能を補正するシステム及び方法
JP4949977B2 (ja) ガスタービンの吸気加熱制御装置
JP2014070510A5 (ja)
JP4885199B2 (ja) ガスタービン運転制御装置及び方法
US10196942B2 (en) Multi-shaft combined cycle plant, and control device and operation method thereof
JP2014047728A (ja) ガスタービンの制御装置、ガスタービン、及びガスタービンの制御方法
JP5400850B2 (ja) 排熱ボイラシステムの制御方法および制御装置
JP2007046504A (ja) 蒸気タービン制御システム
JP4208397B2 (ja) コンバインドサイクル発電プラントの起動制御装置
JP6164994B2 (ja) ガスタービンプラント、その制御装置、及びガスタービンの運転方法
JP7253403B2 (ja) 発電システム
JP5675527B2 (ja) ガスタービン制御装置及びガスタービン制御方法
CN116157588A (zh) 联合循环机组、联合循环机组的启动方法、以及用于执行该方法的启动控制程序

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100902

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111018

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120308

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4949977

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350