JP2009057221A - 単結晶炭化珪素及びその製造方法 - Google Patents

単結晶炭化珪素及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多結晶領域の混在しない高品質単結晶炭化珪素を安定してエピタキシャルに成長させる単結晶炭化珪素製造方法及びその結果得られる高品質な単結晶炭化珪素を提供する。
【解決手段】高温加熱保持することができる坩堝32内に炭化珪素単結晶を成長させるための炭化珪素種結晶34及び単結晶炭化珪素製造用原料を供給するための原料供給管36を配置する配置工程、並びに、高温雰囲気とした該坩堝32内に該単結晶炭化珪素製造用原料を不活性ガスと共に該原料供給管36を通して該炭化珪素種結晶上に供給して単結晶炭化珪素40を成長させる成長工程を含み、該成長工程において、該単結晶炭化珪素製造用原料として炭素粒子、二酸化珪素粒子及び珪素粒子の原料3成分を供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体デバイス用材料やLED用材料として用いられる単結晶炭化珪素及びその製造方法に関する。
単結晶炭化珪素はバンドギャップが大きく、絶縁破壊電界が大きく、また熱伝導性も良いため、耐過酷環境用デバイスやパワーデバイス用の材料として有用である。またその格子定数が窒化ガリウム(GaN)の格子定数に近いことからGaN−LED用の基板材料としても有用である。
従来単結晶炭化珪素の製造法には、密閉された黒鉛坩堝内で炭化珪素粉末を昇華させ、黒鉛坩堝内壁に単結晶炭化珪素を再結晶化させるレーリー法や、このレーリー法を基に原料配置や温度分布を最適化し、再結晶化させる部分に炭化珪素種結晶を配置してエピタキシャル成長させる改良レーリー法、ガスソースをキャリアガスによって加熱された炭化珪素種結晶上に輸送し結晶表面で化学反応させながらエピタキシャル成長させるCVD法などがある。
現状では、これらの単結晶炭化珪素製造方法にはいずれも問題があるとされている。レーリー法では、結晶性の良い単結晶炭化珪素が製造できるものの、自然核発生をもとに結晶が成長するため、形状制御や結晶面制御が困難であり、且つ大口径ウェハが得られないという問題がある。改良レーリー法では、数百μm/h程度の高速で大口径の単結晶炭化珪素インゴットを得ることができるものの、螺旋状にエピタキシャル成長するため、結晶内に多数のマイクロパイプ(MP)が発生するという問題がある。CVD法では、高純度で低欠陥密度の良質な単結晶SiCが製造できるものの、希薄なガスソースでのエピタキシャル成長のため、成長速度が数十μm/h程度と遅く、長尺の単結晶炭化珪素インゴットを得られないという問題がある。
また最近、加熱状態で保持されている炭化珪素種結晶表面に向けて二酸化珪素超微粒子及び炭素超微粒子を不活性キャリアガスを用いて供給して付着させ、炭化珪素種結晶において二酸化珪素を炭素により還元することで式(1)に示される反応によって炭化珪素単結晶を炭化珪素種結晶上に成長させる方法が開示された(特許文献1)。
SiO2 + 3C → SiC + 2CO↑ ・・・ (1)
上記の特許文献1に開示された単結晶炭化珪素の製造方法では、不活性ガス雰囲気中に高温状態で保持された炭化珪素種結晶表面に向けて、二酸化珪素超微粒子及び炭素超微粒子を供給し、炭化珪素種結晶表面において二酸化珪素を炭素により還元することにより、炭化珪素単結晶をエピタキシャル成長させている。
特許第3505597号公報
実際に特許文献1に開示されている方法で単結晶炭化珪素の製造を行ってみると、得られる単結晶炭化珪素の品質は必ずしも良好ではないことが確認された。具体的には、単結晶炭化珪素中に数ミクロン程度の結晶サイズを有し結晶方位の異なる多結晶領域が混在してしまう問題が生じた。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、多結晶領域の混在しない高品質単結晶炭化珪素を安定してエピタキシャルに成長させることが可能な単結晶炭化珪素の製造方法及びその結果得られる高品質な単結晶炭化珪素を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するための、以下の解決手段を提供する。
(1)高温加熱保持することができる坩堝内に炭化珪素単結晶を成長させるための炭化珪素種結晶及び単結晶炭化珪素製造用原料を供給するための原料供給管を配置する配置工程、並びに、高温雰囲気とした該坩堝内に該単結晶炭化珪素製造用原料を不活性ガスと共に該原料供給管を通して該炭化珪素種結晶上に供給して単結晶炭化珪素を成長させる成長工程を含み、該成長工程において、該単結晶炭化珪素製造用原料として炭素粒子、二酸化珪素粒子及び珪素粒子の原料3成分を供給することを特徴とする単結晶炭化珪素の製造方法、
(2)原料3成分が炭素粒子、二酸化珪素粒子及び珪素粒子からなる二次粒子である(1)に記載の単結晶炭化珪素の製造方法、
(3)珪素粒子と二酸化珪素粒子のモル比Si:SiOが1:2〜1:0.5である(1)又は(2)に記載の単結晶炭化珪素の製造方法、
(4)(1)〜(3)いずれか1つに記載の単結晶炭化珪素の製造方法により製造された単結晶炭化珪素。
本発明の製造方法によれば、炭素粒子、二酸化珪素粒子及び珪素粒子からなる原料を用いることにより、多結晶領域の混在しない高品質かつ高純度な単結晶炭化珪素を製造することができた。
以下に本発明の詳細を説明する。
本発明の単結晶炭化珪素の製造方法は、高温加熱保持することができる坩堝内に炭化珪素単結晶を成長させるための炭化珪素種結晶及び単結晶炭化珪素製造用原料を供給するための原料供給管を配置する配置工程、並びに、高温雰囲気とした該坩堝内に該単結晶炭化珪素製造用原料を不活性ガスと共に該原料供給管を通して該炭化珪素種結晶上に供給して単結晶炭化珪素を成長させる成長工程を含み、該成長工程において、該単結晶炭化珪素製造用原料として炭素粒子、二酸化珪素粒子及び珪素粒子の原料3成分を供給することを特徴とする。
本発明に使用する炭素粒子、二酸化珪素粒子の一次粒子としては、目的に応じた種類を適宜選択可能であり、一次粒子の平均粒径が100nm以下の微粒子が好ましく、5〜20nmの超微粒子が特に好ましい。珪素粉末についても同様に目的に応じた種類を適宜選択可能であり、一次粒子の平均粒径が10μm以下の微粒子が好ましく、取扱い上の安全性を考慮し1〜10μmの微粒子が特に好ましい。純度はいずれも極力高純度なものが好ましい。
上記記載の炭化珪素製造原料である炭素粒子、二酸化珪素粒子、珪素粒子の配合比は特に限定されず、所望の組成比が適宜選択できるが、珪素粒子と二酸化珪素粒子のモル比が1:2〜1:0.5の範囲内であることが好ましく、このモル比が1:1〜1:0.5の範囲内であることがより好ましい。またこの際、炭素の配合量は式(2)に示す反応式に従い、加える二酸化珪素粒子及び珪素粒子の混合量に合わせて化学量論比としてつりあうようにすることが好ましい。具体的には、二酸化珪素のモル数の3倍と珪素のモル数との合計モルを化学量論として、この化学量論の0.8〜1.2倍、好ましくは0.9〜1.1倍の炭素粒子を使用することが好ましい。
SiO2 + Si + 4C → 2SiC + 2CO↑ ・・・ (2)
二酸化珪素が反応する際には一度還元される必要があるため副次的な反応を伴う。一方、珪素は炭素と直接反応し炭化珪素を生成するため多結晶化を抑制することができ、また単結晶炭化珪素中に取り込まれる酸素不純物を軽減することができる、と推定される。
本発明の製造方法において、原料3成分を炭素粒子、二酸化珪素粒子及び珪素粒子からなる二次粒子として供給することが好ましい。二次粒子とするためには、炭素粒子、二酸化珪素粒子及び珪素粒子からなる混合物をスラリーとした後噴霧乾燥することが好ましい。
これら原料3成分の各一次粒子の混合物を溶媒に分散させスラリーとする。なお、溶媒は揮発性液体であればよく、一次粒子を溶解する液体でなくてもよく、水や有機溶媒を使用することができる。また、一次粒子の分散性や濡れ性を向上させるため分散剤等の各種添加物を添加することができる。
上記スラリーを湿式ジェットミル工程により混合、分散、及び解砕することにより凝集物のない低粘性のスラリーとすることができる。このようなスラリーは後工程であるスプレードライ法による噴霧乾燥を行う上で好ましく使用される。
湿式ジェットミルは、粉砕媒体を用いず、任意の方法でスラリーを高速流とし、処理液同士及び/又は処理液と流路壁との衝突並びに高速流によって生じる乱流、剪断流、及びキャビテーション効果を有効に活用し、スラリー中の一次粒子を、混合、分散、及び解砕するタイプのものが好適に用いられる。こうした湿式ジェットミルによる混合、分散、及び解砕の効果をより効果的に発揮させる上で好ましい処理圧力は100MPa程度以上であり、より好ましくは200MPa以上300MPa以下である。
スプレードライ法は噴霧乾燥に基づく造粒方法であり公知である。一次粒子及び溶媒からなる上記記載の方法により製造されたスラリーを、噴霧するアトマイザによって噴霧して乾燥室の熱風中で瞬時に乾燥させ造粒して球形の二次粒子として回収することができる。噴霧乾燥における乾燥時間は短時間であり、数秒以下である。
スラリーを液滴として噴霧するためのアトマイザ(噴霧装置)としては、ノズルと回転円板(ディスク)が代表的である。ノズルには加圧ノズルも含まれるが、噴射端にスラリーが詰まったり、磨耗が起こる懸念があるために、本発明では回転円板がより好ましく使用できる。
高速回転させた回転円板を使用して、粒子直径が1〜90μmの範囲に二次粒子の90重量部以上が含まれる略球形の二次粒子を製造することができる。
本発明の単結晶炭化珪素の製造方法に使用する単結晶炭化珪素製造装置の構成は、特に限定されない。すなわち種結晶サイズ、坩堝加熱方法、坩堝材質、原料供給方法、雰囲気調整方法、成長圧力、温度制御方法などは、目的とする単結晶炭化珪素のサイズや形状、種類、単結晶炭化珪素製造用原料の種類や量等に応じて適宜選択できる。
単結晶炭化珪素製造温度は特に限定されず、目的とする単結晶炭化珪素のサイズや形状、種類等に応じて適宜設定でき、好ましい製造温度は1,600〜2,400℃の範囲であり、この温度は例えば坩堝外部の温度として測定できる。
本発明で使用する坩堝の形状は、外形については特に限定されず、目的とする単結晶炭化珪素のサイズや形状に合わせて適宜選択できる。尚、当該坩堝の材質は使用温度範囲を考慮してグラファイト製であることが好ましい。
炭化珪素種結晶を保持するサセプタの形状は特に限定されず、目的とする単結晶炭化珪素サイズや形状に合わせて適宜選択できる。但し当該サセプタの材質は使用温度範囲を考慮してグラファイト製であることが好ましい。
単結晶炭化珪素製造用原料を供給する原料供給管の形状は特に限定されず、目的とする単結晶炭化珪素のサイズや形状に合わせて適宜選択できる。但し当該供給管の材質は使用温度範囲を考慮してグラファイト製であることが好ましい。
単結晶炭化珪素製造用原料を用いて単結晶炭化珪素を製造する方法においては、炭化珪素種結晶が固定又は保持されたサセプタと、外部から単結晶炭化珪素製造用原料を供給するための原料供給管とは、坩堝の中で対向、直角または斜めに配置されていることが好ましい。より詳しくは、サセプタ下端の炭化珪素種結晶を保持する表面の法線方向は、該サセプタの鉛直方向と略平行から最大45°傾斜まで自由に設定することができる。
さらに上記のようなサセプタと原料供給管の配置状態で前記坩堝を加熱して坩堝内を高温雰囲気としながら前記単結晶炭化珪素製造用原料を原料供給管を通して炭化珪素種結晶表面上に連続供給して単結晶炭化珪素を成長させる。
上記単結晶炭化珪素製造時に連続供給される炭素粉末、二酸化珪素粉末及び珪素粉末からなる単結晶炭化珪素製造用原料の供給量は特に限定されず、製造条件に応じた所望の供給量が適宜選択できる。
また上記単結晶炭化珪素製造用原料は、必要に応じ他の成分を微量添加してもよい。
上記単結晶炭化珪素製造用原料の炭化珪素種結晶上への供給は、途切れることなく連続して供給される方法が好ましく、例えば市販のパウダーフィーダのように連続して粉体を輸送できるものが挙げられる。また上記単結晶炭化珪素製造用原料が上記輸送手段から原料供給管までの間を輸送される際に目詰まりを起こさないようにするために、上記単結晶炭化珪素製造用原料粉は球形に加工されたものだけを使うことが好ましい。
また単結晶炭化珪素製造用原料は、キャリアガスと共に供給されることが好ましく、前記キャリアガスとしてはアルゴンガス及びヘリウムガス等の不活性キャリアガスが好ましく例示できる。これらの中でもキャリアガスとしてアルゴンガスを使用することが好ましい。
また単結晶炭化珪素中にドーピングを行う場合は、上記単結晶炭化珪素製造用原料に固体ソースとして混合しても良いし、単結晶炭化珪素製造装置内の雰囲気中にガスソースとして該ドーピング成分を混合してもよい。具体的にはN、Al(CH33、B等の不純物をドーピングして荷電子制御することができる。
本発明で使用する炭化珪素種結晶は、炭化珪素単結晶であることが好ましく、ウェハの形状であることが好ましい。炭化珪素種結晶ウェハの種類、サイズ、形状は特に限定されず、目的とする単結晶炭化珪素の種類、サイズ、形状によって適宜選択できる。例えば改良レーリー法によって得られた炭化珪素単結晶を必要に応じて前処理した炭化珪素種結晶ウェハが好適に利用できる。種結晶としてジャスト基板、オフ角基板共に用いることができ、ジャスト面のSi面基板や数度オフ角を有する(0001)Si面基板が例示できる。
炭化珪素種結晶は、サセプタに接着剤等で固定しても良く、サセプタの先端に設けた数本の爪型保持具又はリング型保持具に応力のかからない状態で支持してもよい。
上記の製造方法により、単結晶炭化珪素は、MPのほとんどない、欠陥密度の低く、高純度で高品質な単結晶炭化珪素を得ることができる。
次に、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
単結晶炭化珪素製造原料である炭素粒子(三菱化学(株)製カーボンブラック)、二酸化珪素粒子(日本アエロジル(株)製アエロジル380)及び珪素粒子(福田金属箔粉工業(株)製)を珪素粒子と二酸化珪素粒子との比率をそれぞれ1:2、1:1、1:0.5(モル比)とし、共に混合する炭素粉末の量を上記式(2)に示した反応式から化学量論比としてつりあう量を加え混合し、組成の異なる3種類の原料の作製を行った。
それぞれの原料について、純水をスラリー溶媒とし、上記の混合粉末を分散させ、固形分濃度が10wt%となるスラリーとした。このスラリーを湿式ジェットミルにて処理した。処理圧力は220MPaとした。
前記3種類の組成のスラリーをそれぞれスプレードライヤを用いて噴霧乾燥を行い、球形の粉体状の二次粒子に加工した。このときの粒径はいずれも1μm以上90μm以下であった。また得られた原料粉末中の金属等の不純物濃度はサブppm以下であった。
こうして得られたそれぞれの原料粉を内製のパウダーフィーダに充填した。このパウダーフィーダを図1に示す単結晶炭化珪素製造装置の原料供給管ラインに接続した。
図1に単結晶炭化珪素製造装置30の一例の概略構成図を示す。
この単結晶炭化珪素製造装置30は、高周波誘導加熱を採用し、水冷された円筒チャンバー31内にカーボン製の円筒坩堝32が配置され、この円筒チャンバー31の外側に高周波誘導加熱コイル33を配置した構造になっている。前記円筒チャンバー31の上部に炭化珪素種結晶34を保持するためのサセプタ35が貫通挿入されている。さらに前記サセプタ35は円筒坩堝32の外側まで伸びており、図示しない回転機構により該サセプタの中心軸を回転軸として回転可能である。
また前記単結晶炭化珪素製造用の原料粉末を供給するパウダーフィーダ37と前記高周波誘導加熱炉の外部から配管36’により接続された原料供給管36はサセプタ35と反対側の円筒坩堝32の下部から内部に伸びており、サセプタ35と対向配置されている。原料供給管36を通して供給された原料は、炭化珪素種結晶34表面またはその上に成長する単結晶炭化珪素の成長層40の表面に供給される。なお、前記パウダーフィーダ37内では調節弁38を介して原料貯蔵槽39から配管36’に供給され、原料粉末は図示しない不活性キャリアガス供給源から供給された不活性キャリアガスAにより原料供給管36を通して円筒坩堝32内に供給される。原料供給量はパウダーフィーダ37内の調節弁38による流量調節機構により制御される。
単結晶炭化珪素製造装置30の高周波誘導加熱炉は図示しない真空排気系及び圧力調節系により圧力制御が可能であり、また図示しない不活性ガス置換機構を備えている。なお、図に示す例ではサセプタ35と原料供給管36の位置関係が上下対置関係であるが、本発明の作用が変わらない範囲において、それぞれ横向きの対置関係に配置することも可能であるし、供給管とサセプタを互いに斜めや直角関係に配置することも可能である。前記サセプタ35の先端部には炭化珪素種結晶34として単結晶ウェハが固定されている。
図1に示した単結晶炭化珪素製造装置を使用し、炭化珪素種結晶ウェハとして改良レーリー法で製造された2インチ単結晶炭化珪素を使用した。面条件はジャスト面、Si面とした。
続いて高周波誘導加熱炉内部を真空引きした後、不活性ガス(高純度アルゴン)で該高周波誘導加熱炉内部をガス置換した。次いで前記高周波誘導加熱コイルにより、前記カーボン製円筒坩堝の外側の温度が2,100〜2,400℃の範囲となるまで加熱昇温した。その状態で炭化珪素単結晶ウェハが固定された前記サセプタを0〜20rpmの回転速度で回転させた。ここで前記パウダーフィーダに接続された前記不活性キャリアガス(高純度アルゴン)を流し、前記単結晶炭化珪素製造用原料粉末を、前記供給管内部を通じて、前記円筒坩堝内の対向部に配置された前記炭化珪素単結晶ウェハ表面上に供給した。そのまま前記円筒坩堝の外側の温度を一定に保ちながら、前記単結晶炭化珪素を所望のサイズとなるまで前記単結晶炭化珪素製造用原料粉末の連続供給を継続し前記単結晶炭化珪素の製造を組成の異なる前記3種類の原料を使用して行った。供給された不活性キャリアガスは、円筒チャンバー31に設けられたダクト(図示せず)から排出される。
なお、最適の成長温度は雰囲気圧力や単結晶炭化珪素製造用原料混合比、炭化珪素種結晶ウェハの種類等により変化する。
(比較例1)
比較のために、炭素粉末と二酸化珪素粉末のみをモル比として1:1の割合で混合したものを純水を溶媒とし固形分濃度が10wt%のスラリーを作製し、スプレードライ法により造粒し、この造粒粉を実施例と全く同様の条件にて単結晶炭化珪素育成用原料として単結晶炭化珪素の製造を行った。
(実施例2)
二酸化珪素粉末及び珪素粉末を珪素粉末と二酸化珪素粉末との比率Si:SiOを1:3(モル比)とし、共に混合する炭素粉末の量を上記式(2)に示した反応式から化学量論比としてつりあう量を加え混合したものに純水を溶媒とし固形分濃度が10wt%のスラリー溶液を作製し、スプレードライ法により造粒し、この造粒粉を実施例と全く同様の条件にて単結晶炭化珪素育成用原料として単結晶炭化珪素の製造を行った。
(実施例3)
二酸化珪素粉末及び珪素粉末を珪素粉末と二酸化珪素粉末との比率Si:SiOを1:0.3(モル比)とし、共に混合する炭素粉末の量を上記式(2)に示した反応式から化学量論比としてつりあう量を加え混合したものに純水を溶媒とし固形分濃度が10wt%のスラリー溶液を作製し、スプレードライ法により造粒し、この造粒粉を実施例と全く同様の条件にて単結晶炭化珪素育成用原料として単結晶炭化珪素の製造を行った。
上記実施例の方法により得られた単結晶炭化珪素は多結晶領域の混在のない、低不純物でマイクロパイプのほとんどない、低欠陥密度の高品質単結晶であった。他方、比較例1の方法では良質な単結晶を製造することができなかった。また実施例2及び3の方法ではマイクロパイプのほとんどない単結晶が得られたものの一部に多結晶領域が混在するものがあった。
これらの結果を表1にまとめた。
Figure 2009057221
本発明の単結晶炭化珪素を製造するための装置の一例を示す断面図である。
符号の説明
30:単結晶炭化珪素製造装置
31:円筒チャンバー
32:円筒坩堝
33:高周波誘導加熱コイル
34:炭化珪素種結晶
35:サセプタ
36:原料供給管
36’:配管
37:パウダーフィーダ
38:調節弁
39:原料貯蔵槽
40:成長層
A: 不活性キャリアガス

Claims (4)

  1. 高温加熱保持することができる坩堝内に炭化珪素単結晶を成長させるための炭化珪素種結晶及び単結晶炭化珪素製造用原料を供給するための原料供給管を配置する配置工程、並びに、
    高温雰囲気とした該坩堝内に該単結晶炭化珪素製造用原料を不活性ガスと共に該原料供給管を通して該炭化珪素種結晶上に供給して単結晶炭化珪素を成長させる成長工程を含み、
    該成長工程において、該単結晶炭化珪素製造用原料として炭素粒子、二酸化珪素粒子及び珪素粒子の原料3成分を供給することを特徴とする
    単結晶炭化珪素の製造方法。
  2. 原料3成分が炭素粒子、二酸化珪素粒子及び珪素粒子からなる二次粒子である請求項1に記載の単結晶炭化珪素の製造方法。
  3. 珪素粒子と二酸化珪素粒子のモル比Si:SiOが1:2〜1:0.5である請求項1又は2に記載の単結晶炭化珪素の製造方法。
  4. 請求項1〜3いずれか1つに記載の単結晶炭化珪素の製造方法により製造された単結晶炭化珪素。
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Jiao et al. The Synthesis of Large-size Silicon Carbide Powder for Crystal Growth