JP2009054367A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、燃料電池から水素が漏洩しても、水素が燃焼する可能性を低減する技術を提供することを目的とする。
【解決手段】燃料電池と、燃料電池を収納する容器と、容器の外部から燃料電池内に、アノードガスを供給するアノードガス供給部と、容器の外部から燃料電池内に、カソードガスを供給するカソードガス供給部と、燃料電池から排出されるカソード排ガス中の酸素を消費させて、低酸素ガスを生成し、低酸素ガスを、容器と燃料電池との間の空間に放出する低酸素ガス放出部と、その空間に存在するガスを、容器外へ排出させるガス排出部と、を備えることを特徴とする燃料電池システム。
【選択図】図1

Description

この発明は、燃料電池を備える燃料電池システムに関する。
水素と酸素の電気化学反応によって発電する燃料電池の中には、電解質膜と、電解質膜の両面に配置された1対の電極と、を備える発電体を、セパレータを介在させて複数積層させた、スタック構造を有するものがある。このようなスタック構造を有する燃料電池では、セパレータと発電体との間から、水素を含むアノードガスや、酸素を含むカソードガスが漏洩するのを防止するために、セパレータと発電体との間に、シール材が配置されている。
しかしながら、燃料電池の運転および停止に伴う燃料電池の温度変化により、このシール材が変形して、セパレータと発電体の間に隙間が生じて、反応ガスが漏洩することがある。また、燃料電池の運転時の振動により、セパレータと発電体の間に隙間が生じて、反応ガスが漏洩することもある。
一方、アノードガスには水素が含まれるため、そのまま、大気中に放出すると、安全性の問題が生じるおそれがある。そこで、従来は、燃料電池を容器内に収納して、燃料電池から容器内に漏れ出したアノードガスを、カソードガスと混合して、カソードに導入する技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。また、燃料電池から容器内に漏れ出したアノードガスを、燃料電池から排出されるカソード排ガスで希釈して、水素濃度を低減した上で、大気中に放出する技術も提案されている(例えば、特許文献3参照。)
特開2007−134240 特表2004−519074 特開2002−056864
しかしながら、燃料電池から容器内に漏れ出したアノードガスを、カソード排ガスで希釈する場合、カソード排ガス中には、まだ、比較的多くの酸素が含まれているため、容器内には、酸素と水素が共存することになる。水素は、酸素と結びつくことによって、燃焼するため、容器内で、酸素と水素を含む混合ガスが形成されると、燃焼が生じやすくなるという問題があった。
そこで、本発明は、燃料電池から水素が漏洩しても、水素が燃焼する可能性を低減する技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1] 燃料電池システムであって、
燃料電池と、
前記燃料電池を収納する容器と、
前記容器の外部から前記燃料電池内に、アノードガスを供給するアノードガス供給部と、
前記容器の外部から前記燃料電池内に、カソードガスを供給するカソードガス供給部と、
前記燃料電池から排出されるカソード排ガス中の酸素を消費させて、低酸素ガスを生成し、前記低酸素ガスを、前記容器と、前記燃料電池との間の空間に放出する低酸素ガス放出部と、
前記空間に存在するガスを、前記容器外へ排出させるガス排出部と、
を備えることを特徴とする燃料電池システム。
この構成では、カソード排ガス中の酸素が消費され、酸素含有量が低減された低酸素ガスが容器内の空間に放出される。そのため、たとえ、燃料電池からアノードガス(水素を含む)が漏洩しても、低酸素ガスによって水素が希釈される。すなわち、容器内の空間に存在するガスに含まれる水素および酸素の濃度が低減される。そのため、燃料電池から水素が漏洩しても、水素が燃焼する可能性を低減することができる。
[適用例2] 適用例1記載の燃料電池システムであって、
前記低酸素ガス放出部は、
前記アノードガス供給部から取り出したアノードガスを酸化させることによって、前記カソード排ガス中の酸素を消費させることを特徴とする燃料電池システム。
このようにすると、カソード排ガス中の酸素を消費させるために、酸化されるガス(例えば、天然ガス等)を供給するためのガスタンクや、配管等を設ける必要がなくなるため、燃料電池システムの大きさを小さくすることができ、また、コストを低減することができる。
なお、本明細書中において、酸化とは、ある物質が酸素と結びつく反応をいう。アノードガスを酸化させる場合は、アノードガス中の水素が酸素と結びついて、水が生成される。なお、酸化の中でも、被酸化物が熱と光を発しながら激しく酸化される現象を、燃焼という。
[適用例3] 適用例1または2記載の燃料電池システムであって、
前記低酸素ガス放出部は、
触媒を利用して、酸素と結びついて燃焼することが可能な可燃物を、前記カソード排ガス中の酸素を用いて燃焼させることによって、前記カソード排ガス中の酸素を消費させる、触媒燃焼器を備えることを特徴とする燃料電池システム。
燃焼は酸化の中でも、反応速度が速いため、燃焼反応によりカソード排ガス中の酸素を消費させるようにすると、緩やかな酸化反応により酸素を消費させる場合に比べて、短時間で多くの酸素を消費させることができる。
また、触媒燃焼器は、ガスタービン燃焼器等の火炎燃焼器と比べて構成が簡単であり小型化することができる。そして、触媒燃焼器を用いて酸素を消費させる場合は、火炎燃焼器を用いる場合と比べて、燃焼速度が大きく、燃焼効率も高いため、短時間で多くの酸素を消費させることができる。
なお、本明細書中において、可燃物とは、酸素と結びついて独自に燃焼を継続しうる物質であり、例えば、水素、炭素、炭化水素等を用いることができる。なお、アノードガス中の水素を利用することもできる。
[適用例4] 適用例1ないし3のいずれか1つに記載の燃料電池システムであって、
前記空間に存在するガスの圧力を、前記燃料電池内のアノードガスの圧力よりも低くなるように制御するガス圧制御部を、さらに備えることを特徴とする燃料電池システム。
このようにすると、容器内の空間から燃料電池のアノードへのガスの流入が抑制される。したがって、容器内の空間に存在する酸素が、アノードへ流入することによって、アノードにおいて水素と酸素が直接反応することを、抑制することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池を備えた燃料電池システム、その燃料電池システムを搭載した車両等の形態で実現することができる。
A.実施例:
A1.燃料電池システムの構成:
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池システムの構成を示す説明図である。本実施例の燃料電池システム100は、燃料電池10と、燃料電池10を内部に収納する容器20と、アノードガス(燃料ガス)としての水素を給排する水素給排系と、カソードガス(酸化剤ガス)としての空気を供給する空気供給系と、カソード排ガス中の酸素を消費して、容器内の空間に放出する低酸素ガス放出系と、容器内の空間に存在するガスを排出するガス排出系と、制御部80と、を主に備える。
図1に示すように、水素給排系は、水素タンク30と、第1の水素供給用配管31と、アノード排ガス排出用配管40と、を備える。水素タンク30に貯蔵された高圧水素は、水素タンク30の出口に設けられたシャットバルブ34、第1の水素供給用配管31に設けられたレギュレータ35によって圧力、および、供給量が調整されて、第1の水素供給用配管31を介して、燃料電池10のアノード(図示せず)に供給される。そして、アノードからの排気ガス(以下、アノード排ガスと呼ぶ)は、アノード排ガス排出用配管40を介して、容器20外に排出される。アノード排ガスには、アノードにおける電極反応に使用されなかった水素以外に、例えば、カソード側から電解質膜を介して透過してきた窒素(空気中の)や、逆拡散によりカソード側から移動してきた生成水の水蒸気等が含まれる。なお、アノード排ガス排出用配管40には、圧力センサ41が設けられている。
水素タンク30に貯蔵された高圧水素の代わりに、アルコール、炭化水素、アルデヒドなどを原料とする改質反応によって水素を生成し、アノードに供給するものとしてもよい。
本実施例における水素タンク30、第1の水素供給用配管31、シャットバルブ34、レギュレータ35が、請求項におけるアノードガス供給部に、相当する。
図1に示すように、空気供給系は、コンプレッサ50と、空気供給用配管51と、を備える。コンプレッサ50によって圧縮された圧縮空気が、空気供給用配管51を介して、酸素を含有したカソードガスとして、燃料電池10のカソード(図示せず)に供給される。なお、空気の代わりに、純酸素を用いたり、酸素を含むガスを用いるようにしてもよい。
本実施例におけるコンプレッサ50、空気供給用配管51が、請求項におけるカソードガス供給部に相当する。
図1に示すように、低酸素ガス放出系は、カソード排ガス供給用配管60と、触媒燃焼器61と、第2の水素供給用配管33と、低酸素ガス放出用配管62と、を備える。触媒燃焼器61は、触媒を利用してカソード排ガス中の酸素を消費させる酸素消費装置である(後に詳述する。)。
カソードからの排気ガス(以下、カソード排ガスと呼ぶ)は、カソード排ガス供給用配管60を介して、触媒燃焼器61に供給される。カソード排ガスには、カソードにおける電極反応に用いられなかった空気以外に、例えば、電極反応で生成された生成水の水蒸気等が含まれる。第2の水素供給用配管33は、第1の水素供給用配管31から分配器32を介して分岐して設けられており、水素タンク30から供給される水素の一部が、触媒燃焼器61に供給される。触媒燃焼器61に供給されたカソード排ガス中の酸素は、水素と結びついて水素を燃焼させることによって、消費される。触媒燃焼器61で酸素が消費され、酸素含有量が低下したカソード排ガス(以下、低酸素ガスという。)は、低酸素ガス放出用配管62を介して、容器20と燃料電池10との間の空間に放出される。
なお、分配器32は電磁弁を備え、カソード排ガス供給用配管60には、O2センサ63が設けられている。後述する制御部80によって分配器32が制御され、電磁弁を開閉することによって触媒燃焼器61に供給する水素の量が調節されている。
本実施例におけるカソード排ガス供給用配管60、触媒燃焼器61、低酸素ガス放出用配管62、第2の水素供給用配管33が、請求項における低酸素ガス放出部に相当する。
ガス排出系は、ベルマウス70と、ガス排出用配管71と、を備える。容器20と燃料電池10との間の空間に存在するガスは、ベルマウス70、ガス排出用配管71を通って、容器20外に排出される。ガス排出用配管71にはレギュレータ72が設けられており、後述する制御部80によってレギュレータ72が制御され、ガスを排出するタイミングや、排出量が調節されている。
制御部80は、マイクロコンピュータを中心とした論理回路として構成されている。詳しくは、予め設定された制御プログラムに従って所定の演算などを実行するCPU81と、CPU81で各種演算処理を実行するのに必要な制御プログラムや制御データ等が予め格納されたROM82と、同じくCPU81で各種演算処理をするのに必要な各種データが一時的に読み書きされるRAM83と、各種の信号を入出力する入出力ポート84等を備える。この制御部80は、燃料電池システム100に設けた各種センサ(例えば、圧力センサ41やO2センサ63)の計測信号等を取得する。また、燃料電池システム100が備える分配器32、レギュレータ72等に駆動信号を出力する。
本実施例におけるベルマウス70、ガス排出用配管71が、請求項におけるガス排出部に、制御部80、レギュレータ72が、請求項におけるガス圧制御部に、それぞれ相当する。
また、燃料電池10は、その内部に、冷却水が循環する冷却水流路を備えている(図示せず)。燃料電池10内部に形成される冷却水流路と、図示しないラジエータとの間で冷却水を循環させることによって、燃料電池10の内部温度は、所定の温度範囲に保たれる。
A2.燃料電池の構成:
図2は、燃料電池10の構成を示す説明図である。燃料電池10は、水素と空気とを用いて発電を行う固体高分子型の燃料電池である。燃料電池10は、発電ユニット14が、セパレータ15を介在させて複数積層され、その両側から、集電板13、16、絶縁板12、17、エンドプレート11、18によって挟持されて成るスタック構造を有する。発電ユニット14の積層数は、燃料電池10に要求される出力に応じて任意に設定可能である。燃料電池10は、図示を省略したが、テンションプレート等により、積層方向に所定の押圧力がかかった状態で締結されて保持されている。
発電ユニット14は、固体高分子電解質膜の両面に触媒層がそれぞれ配置され、触媒層に当接してガス拡散層がそれぞれ配置された膜電極接合体と、膜電極接合体の両面に配置され、反応ガス流路を形成する多孔体と、から成る。セパレータは、反応ガスを発電ユニット14に供給し、発電ユニット14から排出される排ガスを排出する給排路を備える。
エンドプレート11には、水素供給口112、アノード排ガス排出口114、および、カソード排ガス排出口116が形成されている。エンドプレート18には、空気供給口(図示しない)が形成されている。水素供給口112には、第1の水素供給用配管31が接続され、アノード排ガス排出口114には、アノード排ガス排出用配管40が接続され、カソード排ガス排出口116には、カソード排ガス供給用配管60が接続される。空気供給口には、空気供給用配管51が接続される。
集電板13、16には、それぞれ出力端子16o、18oが設けられており、燃料電池10で発電した電力を出力可能となっている。なお、図2において、集電板13、16の間に配置される複数の発電ユニット14、セパレータ15のうち、一部について符号を記載し、他は符号の記載を省略している。
図3は、燃料電池10の容器20内への取り付け方法を説明するための説明図である。図3に示すように、容器20内に設けられる支持部21が、エンドプレート11に、ボルト26によって接合されている。同様に、その他の図示されていない支持部21も、対応するエンドプレート11、18に、それぞれ接合されると、図1に示すように、燃料電池10は、容器20との間に所定の距離を空けて、容器20内に固定される。支持部21と、エンドプレート11、18との間には、緩衝材27が設けられている。緩衝材27は、容器20、エンドプレート11、18よりも弾性が高いものが用いられる。これにより、燃料電池10が運転時の温度変化等により変形した場合に、容器20のそれに伴う変形を緩和することができる。
A3.容器の構成:
図4は、容器20の外観構成を示す斜視図である。図4では、内部に燃料電池10が収納され、各配管が接続されている状態を示している。
図4に示すように、容器20は、上容器20u、下容器20bとから成る。上容器20u、下容器20bの開口部には、それぞれ、フランジ部22u、22bが設けられており、両フランジ部22u、22bの間に、シール材25を挟んで、ボルト23によって締め付けることにより、容器20を密閉することができる。
上容器20uには、アノード排ガス排出用配管40が貫通する配管用貫通孔202、ガス排出用配管71が接続される配管接続部(図示しない)が形成されている。下容器20bには、第1の水素供給用配管31が貫通する配管用貫通孔204、空気供給用配管51が貫通する配管用貫通孔(図示しない)が、形成されている。それらの貫通孔には、各配管を通した場合に、容器20内のガスが容器20外へ漏洩するのを防止するために、シール材24が、それぞれ、設けられている。このように、フランジ部22u、22bの間、および各貫通孔にシール材を設けることによって、気密性を確保することができる。
また、容器20は、上容器20uと、下容器20bに分割されているため、容器20内に収納されている燃料電池10、触媒燃焼器61、各配管等のメンテナンスをする際に、容器20を開けた状態で、それらを取り出したりすることなく、メンテナンスをすることができる。
A4.触媒燃焼器の構成:
図5は、触媒燃焼器61の概略構成を示す説明図である。触媒燃焼器61は、触媒燃焼容器610と、第1の触媒部612と、第2の触媒部614と、を備える。図5に示すように、第1の触媒部612、第2の触媒部614は、触媒燃焼容器610の中央付近に、所定の間隔を空けて配置されている。触媒燃焼容器610と第1の触媒部612との間の第1の空間611には、カソード排ガス供給用配管60を介してカソード排ガスが、第2の水素供給用配管33を介して水素が供給される。第1の空間611において、カソード排ガスと水素が混合されて、第1の触媒部612に入る。本実施例において、第1の空間611では、カソード排ガスと水素それぞれの流れによって、両者が混合されるが、第1の空間611に、両者を混合するための混合機(ミキサー)を設置するようにしてもよい。
第1の触媒部612は、セラミックスの担体に、ジルコニアを主成分としたセラミックスベースのウォッシュコートを施し、パラジウムを担持して構成される。第2の触媒部614は、第1の触媒部612の担体に代えて、ステンレスの担体を用いる。各触媒は、既存の触媒技術を用いて製造することが可能であり、上記した材料に限定されない。
カソード排ガスと水素とが、第1の触媒部612に入ると、触媒により、カソード排ガス中の酸素と、水素と、が化合する燃焼反応が促進される。すなわち、カソード排ガス中の酸素が消費される。燃焼後のガスは、第2の触媒部614に入り、第1の触媒部612で燃焼されず、残っている酸素と水素とが化合して、水素が燃焼される。燃焼後のガス(低酸素ガス)は、触媒燃焼容器610と第2の触媒部614との間の第2の空間615に入り、低酸素ガス放出用配管62を介して、容器20と燃料電池10との間の空間に放出される。
なお、カソード排ガス中の酸素を、より確実に消費させるために、さらに、第3の触媒部、第4の触媒部等を備えるようにしてもよい。
B.燃料電池システムの動作:
燃料電池10を運転する場合の燃料電池システム100の動作について、図1に基づいて説明する。燃料電池10の運転中、制御部80は、出力要求に応じて、シャットバルブ34、レギュレータ35に駆動信号を送って、それらを調節して、出力要求に応じた量および圧力の水素を、水素タンク30から第1の水素供給用配管31を介して、燃料電池10に供給させる。水素は、燃料電池10内を流通して、各発電ユニットのアノードに分配され、電極反応に用いられる。発電ユニットにおける電極反応に用いられなかった水素を含むアノード排ガスは、燃料電池10内を流通し、アノード排ガス排出用配管40を介して、容器20外へ排出される。
また、制御部80は、出力要求(具体的には、燃料電池10に供給される水素の量)に応じて、コンプレッサ50に駆動信号を送って、コンプレッサ50を調節して、燃料電池10に供給される水素と反応するのに充分な量の酸素を含むように、カソードガスとしての空気を、空気供給用配管51を介して燃料電池10に供給させる。空気は、燃料電池10内を流通して、各発電ユニットのカソードに分配され、電極反応に用いられる。発電ユニットにおける電極反応に用いられなかった酸素を含むカソード排ガスは、燃料電池10内を流通し、カソード排ガス供給用配管60を介して触媒燃焼器61に供給される。
また、触媒燃焼器61には第2の水素供給用配管33を介して水素が供給される。燃料電池10から排出されたカソード排ガスが、触媒燃焼器61に供給されると共に、触媒燃焼器61に水素が供給されると、触媒の高い燃焼活性により、水素が、カソード排ガス中の酸素と結びついて燃焼する。したがって、カソード排ガス中の酸素が消費されて酸素濃度が低減され、低酸素ガスが低酸素ガス放出用配管62を介して容器20内の空間に放出される。
ここで、制御部80は、O2センサ63からの計測信号に基づいて、カソード排ガス中の酸素を消費するのに必要な水素の量を求める。そして、分配器32に駆動信号を送って電磁弁を開閉することによって、必要な量の水素を、第1の水素供給用配管31から第2の水素供給用配管33へ送る。これにより、カソード排ガス中に含まれる酸素のほとんどが、触媒燃焼器61で消費される。
容器20内の空間に存在するガスは、ベルマウス70、ガス排出用配管71を介して、容器20外へ排出される。制御部80は、圧力センサ41からの計測信号に基づいて、レギュレータ72に駆動信号を送って、容器20内の空間のガスの圧力が、燃料電池10内のアノードガスの圧力(圧力センサ41によって計測された圧力)よりも低く、かつ、大気圧よりも高くなるように、調節している。具体的には、低酸素ガスが容器20内の空間に放出されると、容器20内の空間のガス圧は、上昇する。制御部80は、圧力センサ41によって計測された圧力に基づいて、その圧力よりも低い所定の値を超えないように、レギュレータ72を制御して、容器20内の空間に存在するガスを、容器20外へ排出させて、容器20内の空間のガス圧を低下させる。なお、燃料電池10の運転中、常に、容器20内の空間に存在するガスを、排出し続けて、容器20内の空間のガス圧を、燃料電池10内のアノードガス圧よりも低い一定の値に保つようにしてもよい。
C.実施例の効果:
本実施例の燃料電池システム100では、燃料電池10が容器20内に収納されており、アノード排ガス中の酸素が触媒燃焼器61において消費されて、低酸素ガスとして、容器20と燃料電池10との間の空間に放出される。そのため、たとえ、容器20内の空間に燃料電池10から水素が漏洩したとしても、低酸素ガスによって、水素が希釈される。水素は、酸素と反応して燃焼するおそれがあるが、本実施例の燃料電池システムによれば、容器内の空間に存在する酸素濃度を低減することができるため、容器内の空間において、水素が燃焼するおそれを低減することができる。また、低酸素ガスで水素が希釈されたガスが、大気中に排出されるため、燃料電池10から漏洩した水素を燃料電池システム100外へ排出する際の安全性を向上することができる。
また、仮に、容器20内の空間に存在するガスの圧力が、燃料電池10内のアノードガスの圧力よりも高くなるように設定されていると、燃料電池10のシール材に亀裂が生じたり、隙間が生じたりした場合に、容器20と燃料電池10の間の空間に存在するガスが、燃料電池10内に入るおそれがある。その空間に存在する酸素が、燃料電池10のアノードに入ると、アノード中の水素と反応して、燃焼する可能性がある。そこで、燃料電池システム100では、容器20内の圧力を、燃料電池10内の圧力よりも低くなるように制御している。したがって、その空間に存在する酸素が、燃料電池10のアノードに入ることが少なくなり、燃料電池10内で、酸素と水素が直接反応して燃焼する可能性を低減することができる。
また、容器20内の圧力が、大気圧よりも高くなるように制御されているため、燃料電池10が容器20内に収納されず、大気にさらされる場合に比べて、燃料電池10のシール材に亀裂が生じたり、隙間が生じたりした場合に、燃料電池10から漏洩する水素の量を低減することができる。
また、燃料電池10は、容器20内の空間に存在するガスに覆われる。そのガスには、低酸素ガスが含まれている。低酸素ガスは、触媒燃焼器61を通る際に、水素の燃焼熱によって温められているため、容器20外の大気に比べて温度が高い。したがって、燃料電池10内外の温度差が緩和され、温度差によるシール材の変形、亀裂等を低減させることができ、燃料電池10から漏洩する水素の量を低減することができる。
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記した実施例において、カソード排ガス中の酸素を消費させるために、触媒燃焼器を用いたが、ガスタービン燃焼器等の点火源を供える火炎燃焼器を用いてもよい。このようにしても、上記した実施例と同様の効果を得ることができる。
(2)上記した実施例において、触媒燃焼器に、アノードガスとしての水素を導入しているが、アノード排ガスを導入しても良い。このようにしても、アノード排ガス中の水素を、カソードガス中の酸素で燃焼させることによって、酸素を消費させることができる。また、水素以外の可燃性を有するガス(天然ガス等)を導入してもよい。このようにしても、上記した実施例と同様の効果を得ることができる。
(3)上記した実施例において、触媒燃焼器を用いて、カソード排ガス中の酸素で水素を燃焼させることによって、カソード排ガス中の酸素を消費させているが、燃焼反応よりも緩やかな酸化反応によって酸素を消費させるようにしてもよい。この場合には、例えば、触媒を利用して酸化反応を促進させる触媒反応器を用いればよい。
(4)上記した実施例において、上下に2分割される容器20を用いたが、容器の構成は、この構成に限定されず、気密性を確保できる構成であればよい。また、燃料電池10を、容器20内に固定する方法も、上記したボトルで固定する方法に限定されず、周知の種々の方法で固定してもよい。このようにしても、上記した実施例と同様の効果を得ることができる。
(5)上記した実施例において、容器20内の圧力を、レギュレータ72によって調整しているが、その他の方法で調整してもよい。例えば、レギュレータ72の代わりにインジェクタを用いてもよい。このようにしても、上記した実施例と同様の効果を得ることができる。
本発明の一実施例としての燃料電池システムの構成を示す説明図である。 燃料電池10の構成を示す説明図である。 燃料電池10の容器20内への取り付け方法を説明するための説明図である。 容器20の外観構成を示す斜視図である。 触媒燃焼器61の概略構成を示す説明図である。
符号の説明
10…燃料電池
11、18…エンドプレート
12、17…絶縁板
13、16…集電板
14…発電ユニット
15…セパレータ
16o…出力端子
20…容器
20b…下容器
20u…上容器
21…支持部
22u、22b…フランジ部
23、26…ボルト
24、25…シール材
27…緩衝材
30…水素タンク
31…第1の水素供給用配管
32…分配器
33…第2の水素供給用配管
34…シャットバルブ
35、72…レギュレータ
40…アノード排ガス排出用配管
41…圧力センサ
50…コンプレッサ
51…空気供給用配管
60…カソード排ガス供給用配管
61…触媒燃焼器
62…低酸素ガス放出用配管
70…ベルマウス
71…ガス排出用配管
80…制御部
81…CPU
84…入出力ポート
100…燃料電池システム
112…水素供給口
114…アノード排ガス排出口
116…カソード排ガス排出口
202、204…配管用貫通孔
610…触媒燃焼容器
611…第1の空間
612…第1の触媒部
615…第2の空間
614…第2の触媒部

Claims (4)

  1. 燃料電池システムであって、
    燃料電池と、
    前記燃料電池を収納する容器と、
    前記容器の外部から前記燃料電池内に、アノードガスを供給するアノードガス供給部と、
    前記容器の外部から前記燃料電池内に、カソードガスを供給するカソードガス供給部と、
    前記燃料電池から排出されるカソード排ガス中の酸素を消費させて、低酸素ガスを生成し、前記低酸素ガスを、前記容器と、前記燃料電池との間の空間に放出する低酸素ガス放出部と、
    前記空間に存在するガスを、前記容器外へ排出させるガス排出部と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムであって、
    前記低酸素ガス放出部は、
    前記アノードガス供給部から取り出したアノードガスを酸化させることによって、前記カソード排ガス中の酸素を消費させることを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項1または2記載の燃料電池システムであって、
    前記低酸素ガス放出部は、
    触媒を利用して、酸素と結びついて燃焼することが可能な可燃物を、前記カソード排ガス中の酸素を用いて燃焼させることによって、前記カソード排ガス中の酸素を消費させる、触媒燃焼器を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の燃料電池システムであって、
    前記空間に存在するガスの圧力を、前記燃料電池内のアノードガスの圧力よりも低くなるように制御するガス圧制御部を、さらに備えることを特徴とする燃料電池システム。
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